説明

プロテアソーム阻害剤及びそれらを使用する方法

本発明は、プロテアソーム活性の阻害によるようなアポトーシスを調節することができるボロン酸化合物、ボロン酸エステル及びそれらの組成物を提供する。化合物及び組成物はアポトーシスを誘発し、そしてプロテアソーム活性と直接に又は間接的に関連する癌のような疾患及び他の障害を処置する方法に使用することができる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

式中、
Qは−B(OR、ボロン酸又は環状ボロン酸エステルであり、ここで該環状ボロン酸エステルは2〜20個の炭素原子及び、場合により、N、S又はOであることができるヘテロ原子を含有し、
は独立してH、C1−4アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール又はアラルキルであり、
Zは−CH(OH)CH又は−CHNR1aであり、
Hyは場合によりアリール又はヘテロアリール基と縮合されていてもよい5−又は6−員の複素環基であり、ここで該5−又は6−員複素環基は少なくとも1個の環形成N原子を含有し、そして該Hyは場合により1、2又は3個のRにより置換されていてもよく、
はH、C1−10アルキル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、C1−10アルキル−C(=O)−、C2−10アルケニル−C(=O)−、C2−10アルキニル−C(=O)−、カルボシクリル−C(=O)−、ヘテロシクリル−C(=O)−、カルボシクリルアルキル−C(=O)−、ヘテロシクリルアルキル−C(=O)−、C1−10アルキル−S(=O)−、カルボシクリル−S(=O)−、ヘテロシクリル−S(=O)−、カルボシクリルアルキル−S(=O)−、ヘテロシクリルアルキル−S(=O)−、C−C10アルキル−NHC(=O)−、カルボシクリル−NHC(=O)−、ヘテロシクリル−NHC(=O)−、カルボシクリルアルキル−NHC(=O)−、ヘテロシクリルアルキル−NHC(=O)−、C−C10アルキル−OC(=O)−、カルボシクリル−OC(=O)−、ヘテロシクリル−OC(=O)−、カルボシクリルアルキル−OC(=O)−、ヘテロシクリルアルキル−OC(=O)−、C1−10アルキル−NH−C(=O)−NHS(=O)−、カルボシクリル−NH−C(=O)−NHS(=O)−、ヘテロシクリル−NH−C(=O)−NHS(=O)−、C1−10アルキル−S(=O)−NH−C(=O)−、カルボシクリル−S(=O)−NH−C(=O)−、ヘテロシクリル−S(=O)−NH−C(=O)−又はアミノ保護基であり、ここでRは場合によりC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、F、Cl、Br、I、C1−4ハロアルキル、−NH、−NHR、−N(R、−N、−NO、−CN、−CNO、−CNS、−C(=O)OR、−C(=O)R、−OC(=O)R、−N(R)C(=O)R、−N(R)C(=O)OR、−C(=O)N(R、ウレイド、−OR、−SR、−S(=O)−(C1−6アルキル)、−S(=O)−(C1−6アルキル)、−S(=O)−アリール、−S(=O)−アリール、−S(=O)−N(R、場合により1、2、3、4又は5個のRで置換されていてもよいカルボシクリル及び場合により1、2、3、4又は5個のRで置換されていてもよいヘテロシクリルから選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく、
1aはHであるか、あるいはR1aとRは、それらが結合されているN原子と一緒になって、場合により1、2又は3個のRで置換されていてもよい4−、5−、6−又は7−員のヘテロシクリル基を形成し、
は独立してH又はC1−6アルキルであるか、あるいはまた
2個のRは、それらが結合されているN原子と一緒に組み合って、5−、6−又は7−員の複素環基を形成してもよく、
は独立してC1−4アルキル、C2−4アルケニル、C2−4アルキニル、フェニル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、チアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、アルキル−OC(=O)−、アルキル−C(=O)−、アリール−OC(=O)−、アルキル−OC(=O)NH−、アリール−OC(=O)NH−、アルキル−C(=O)NH−、アルキル−C(=O)O−、−OH、−SH、−CN、−N、−CNO、−CNS、アルキル−S(=O)−、アルキル−S(=O)−、HNS(=O)−及びHNS(=O)−から選択され、
は独立してC1−20アルキル、C2−20アルケニル、C2−20アルキニル、−OR4a、−SR4a、−CN、ハロ、ハロアルキル、−NH、−NH(アルキル)、−N(アルキル)、−NHC(=O)O−アルキル、−NHC(=O)アルキル、−COOH、−C(=O)O−アルキル、−C(=O)アルキル、−C(O)H、−S(=O)−アルキル、−S(=O)−アルキル、−S(=O)−アリール、−S(=O)−アリール、場合により1、2又は3個のRで置換されていてもよいカルボシクリル及び場合により1、2又は3個のRで置換されていてもよいヘテロシクリルから選択され、
4aはH、C−C20アルキル、C−C20アルケニル、C−C20アルキニル、カルボシクリル又はヘテロシクリルであり、
は独立してC1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、フェニル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、チアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルボキシル、アルキル−OC(=O)−、アルキル−C(=O)−、アリール−OC(=O)−、アルキル−OC(=O)NH−、アリール−OC(=O)NH−、アルキル−C(=O)NH−、アルキル−C(=O)O−、−OH、−SH、−CN、−N、−CNO、−CNS、アルキル−S(=O)−、アルキル−S(=O)−、HNS(=O)−及びHNS(=O)−から選択され、
但しZが−CH(OH)CHであり、そしてQが
【化2】

である時には、Hyは
【化3】

以外である、
の化合物又は製薬学的に許容できるその塩形態。
【請求項2】
Qがボロン酸又は環状ボロン酸エステルであり、ここで該環状ボロン酸エステルが6〜10個の炭素原子を含有し、そして少なくとも1個のシクロアルキル部分を含有する請求項1の化合物。
【請求項3】
Qがピナンジオールボロン酸エステルである請求項1の化合物。
【請求項4】
Zが−CH(OH)CHである請求項1の化合物。
【請求項5】
Zが−CHNHRである請求項1の化合物。
【請求項6】
Zが−CHNHRであり、そしてRがそれぞれ場合によりC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、F、Cl、Br、I、C1−4ハロアルキル、−NH、−NHR、−N(R、−N、−NO、−CN、−CNO、−CNS、−C(=O)OR、−C(=O)R、−OC(=O)R、−N(R)C(=O)R、−N(R)C(=O)OR、−C(=O)N(R、ウレイド、−OR、−SR、−S(=O)−(C1−6アルキル)、−S(=O)−(C1−6アルキル)、−S(=O)−アリール、−S(=O)−アリール、−S(=O)−N(R、場合により1、2、3、4又は5個のRで置換されていてもよいカルボシクリル及び場合により1、2、3、4又は5個のRで置換されていてもよいヘテロシクリルから選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよいカルボシクリル−C(=O)−又はカルボシクリル−S(=O)−である請求項1の化合物。
【請求項7】
Zが−CHNHRであり、そしてRがそれぞれ場合によりC1−6アルキル、F、Cl、Br、I、C1−4ハロアルキル、場合により1、2、3、4又は5個のRで置換されていてもよいカルボシクリル及び場合により1、2、3、4又は5個のRで置換されていてもよいヘテロシクリルから選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよいアリール−C(=O)−又はアリール−S(=O)−である請求項1の化合物。
【請求項8】
Zが−CHNHRであり、そしてRがそれぞれ場合によりC1−4アルキル、F、Cl、Br、I又はアリールで置換されていてもよいフェニル−C(=O)−又はフェニル−S(=O)−である請求項1の化合物。
【請求項9】
Hyがそれぞれ場合により1、2又は3個のRにより置換されていてもよいピリジル、N−オキソピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピロリル、ピラゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、インドリル、キナゾリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル又はベンゾオキサゾリルである請求項1の化合物。
【請求項10】
Hyがそれぞれ場合により1、2又は3個のRで置換されていてもよいピリジル、N−オキソピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、ピラゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル又はインドリルである請求項1の化合物。
【請求項11】
Hyがそれぞれ場合により1又は2個のC1−8アルキル、場合により1、2又は3個のRで場合により置換されていてもよいカルボシクリルあるいは場合により1、2又は3個のRで場合により置換されていてもよいヘテロシクリルで置換されていてもよいピリジル、N−オキソピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、ピラゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル又はインドリル、である請求項1の化合物。
【請求項12】
Hyがそれぞれ場合により1又は2個のメチル、エチル、プロピル、ブチル、場合により1、2又は3個のRで置換されていてもよいアリールあるいは場合により1、2又は3個のRで置換されていてもよいヘテロアリールで置換されていてもよいピリジル、N−オキソピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、チアゾリル、ピラゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル又はインドリルである請求項1の化合物。
【請求項13】
Hyが
【化4】

から選択される請求項1の化合物。
【請求項14】
Zが−CH(OH)CHであり、そして
Hyが場合によりアリール又はヘテロアリール基と縮合されていてもよい5−又は6−員複素環基であり、ここで該5−又は6−員複素環基は少なくとも1個の環形成N原子を含有し、そして該Hyは場合により1、2又は3個のRで置換されていてもよい
請求項1の化合物。
【請求項15】
Zが−CH(OH)CHであり、そして
Hyがそれぞれ場合により1、2又は3個のRで置換されていてもよいピリジル、N−オキソピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピロリル、ピラゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、インドリル、キナゾリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル又はベンゾオキサゾリルである請求項1の化合物。
【請求項16】
Zが−CHNHRであり、
Hyが場合によりアリール又はヘテロアリール基と縮合されていてもよい5−又は6−員複素環基であり、ここで該5−又は6−員複素環基は少なくとも1個の環形成N原子を含有し、そして該Hyは場合により1、2又は3個のRで置換されていてもよく、そして
がそれぞれ場合によりC1−6アルキル、C2−6アルケニル、C2−6アルキニル、F、Cl、Br、I、C1−4ハロアルキル、−NH、−NHR、−N(R、−N、−NO、−CN、−CNO、−CNS、−C(=O)OR、−C(=O)R、−OC(=O)R、−N(R)C(=O)R、−N(R)C(=O)OR、−C(=O)N(R、ウレイド、−OR、−SR、−S(=O)−(C1−6アルキル)、−S(=O)−(C1−6アルキル)、−S(=O)−アリール、−S(=O)−アリール、−S(=O)−N(R、場合により1、2、3、4又は5個のRで置換されていてもよいカルボシクリル及び場合により1、2、3、4又は5個のRで置換されていてもよいヘテロシクリルから選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよいカルボシクリル−C(=O)−又はカルボシクリル−S(=O)−である請求項1の化合物。
【請求項17】
Zが−CHNHRであり、
Hyがそれぞれ場合により1、2又は3個のRにより置換されていてもよいピリジル、N−オキソピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、イミダゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、ピロリル、ピラゾリル、キノリニル、イソキノリニル、キノキサリニル、インドリル、キナゾリニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル又はベンゾオキサゾリルであり、そして
がそれぞれ場合によりC1−6アルキル、F、Cl、Br、I、C1−4ハロアルキル、場合により1、2、3、4又は5個のRで置換されていてもよいカルボシクリル及び場合により1、2、3、4又は5個のRで置換されていてもよいヘテロシクリルから選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよいカルボシクリル−C(=O)−又はカルボシクリル−S(=O)−である請求項1の化合物。
【請求項18】
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

【表5】

【表6】

【表7】

から選択される請求項1の化合物。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれかの化合物のボロン酸無水物である化合物。
【請求項20】
ボロン酸無水物が環状ボロン酸無水物である請求項19の化合物。
【請求項21】
請求項1〜20のいずれか1項の化合物及び製薬学的に許容できる担体を含んでなる組成物。
【請求項22】
請求項1〜20のいずれか1項に従う化合物をプロテアソームと接触させることを含んでなるプロテアソームの活性阻害方法。
【請求項23】
治療的に有効量の請求項1〜20のいずれか1項に従う化合物を癌を有する又は癌の素因を有する哺乳動物に投与することを含んでなる癌の処置方法。
【請求項24】
癌が皮膚、前立腺、結腸直腸、膵臓、腎臓、卵巣、乳房、肝臓、舌、肺及び平滑筋組織から選択される癌を処置するための請求項23の方法。
【請求項25】
癌が白血病、リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、骨髄腫及び多発性骨髄腫から選択される癌を処置するための請求項23の方法。
【請求項26】
1種又はそれ以上の抗腫瘍又は抗癌剤及び/又は放射線治療と組み合わせて、治療的に有効量の請求項1〜20のいずれか1項に従う化合物を、癌を有する又はその素因を有する哺乳動物に投与することを更に含んでなる癌を処置するための請求項23の方法。
【請求項27】
タンパク質を分解することができるプロテアソームを請求項1〜20のいずれか1項に従う化合物と接触させることを含んでなるタンパク質の分解の阻害方法。
【請求項28】
タンパク質がユビキチンでマークされる請求項27の方法。
【請求項29】
タンパク質がp53である請求項27の方法。
【請求項30】
治療的に有効量の請求項1〜20のいずれか1項に従う化合物を、加速された又は高められたタンパク質分解を有する又はその素因を有する哺乳動物に投与することを含んでなる加速された又は高められたタンパク質分解の処置方法。
【請求項31】
転写因子NF−κBの阻害剤であるIκBを請求項1〜20のいずれか1項に従う化合物と接触させることを含んでなる転写因子NF−κBの活性阻害方法。
【請求項32】
請求項1〜20のいずれか1項に従う治療的に有効量の化合物を、疾患又は障害を有する又はその素因を有する哺乳動物に投与することを含んでなる、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症、又は移植拒絶、関節炎、感染症、炎症性大腸疾患、喘息、骨粗鬆症、変形性関節症、乾癬、再狭窄及び自己免疫疾患からもたらされる炎症性障害から選択される疾患又は障害の処置方法。

【公表番号】特表2008−530108(P2008−530108A)
【公表日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−555228(P2007−555228)
【出願日】平成18年2月10日(2006.2.10)
【国際出願番号】PCT/US2006/004664
【国際公開番号】WO2006/086600
【国際公開日】平成18年8月17日(2006.8.17)
【出願人】(505158024)セフアロン・インコーポレーテツド (21)
【Fターム(参考)】