説明

プローブ洗浄カップおよび方法

【課題】プローブ洗浄カップおよび方法を提供すること。
【解決手段】プローブ洗浄カップは洗浄ウェルおよび廃棄物カップを有する。乾燥区間がプローブ洗浄カップの開放端部と洗浄ウェルの入口平面との間に配設されている。乾燥区間は洗浄ウェルと整列されたチャネルを有する。このチャネルはそこのプローブを受け取るための開口部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般にプローブ洗浄に関し、特に、本発明はプローブ洗浄カップおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動医療分析器は生物学的液体、例えば全血、血漿、血清、尿等などの試料に関する医学的検査を行う。これらの検査は試料を試薬などの液体と混合することを必要とすることがある。一旦試料が液体と混合されると、化学反応が発生することがある。この化学反応を用いて、試料に関する医学的情報、したがって患者の医学的状態に関する情報を医療専門家に提供することができる。
【0003】
試料および試薬などの液体は多くの場合、試料バイアルまたは試薬バイアルなどがカルーセル上に移動され、分析器内の1つの場所から、例えば試験管等を有する、検査領域など分析器内の別の場所まで移動される。多くの分析器はロボットアームによって担持された中空プローブを用いて移動を達成する。具体的には、プローブが液体に挿入され、液体の一部がプローブ内に引き込まれる。続いて、この液体が検査のためにプローブから試験管内に排出される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
1つの問題はプローブはその内部および外部が液体で汚染され、汚染されている間は別の液体に使用することができないことである。汚染を処理する1方法は使い捨て可能なプローブ先端をプローブに接続することである。操作中、この先端は液体に挿入され、液体が先端内に引き込まれる。次いで、この液体が排出され、その先端は次の液体のための新しい先端と交換される。しかし、これは数多くの分析器にとって実用的ではなく、高価なものになる。
【0005】
いくつかの分析器は同じプローブを連続する検査に再使用し、検査間でプローブを洗浄する。プローブを洗浄する1方法はプローブ先端が浅いカップ内に挿入されている間に緩衝液などの洗浄液をプローブに圧送することを伴う。洗浄液はプローブ先端を出てカップを充填して、洗浄液内に先端を浸漬する。次いで、洗浄液はプローブの外部上に圧送される。これに関する1つの問題は、通常は別個のポンプを用いてプローブを通してプローブ外部上に洗浄液を圧送することである。別の問題は洗浄液がプローブ外部の単一の場所へ方向付けられるので、プローブ外部全体を洗浄することが困難になることである。他の問題には洗浄時間が長くなること、洗浄液の量が多くなることおよび/または動作圧が高くなることが挙げられる。
【0006】
上記理由および、また本明細書を読んで理解すれば当業者には明白となろう他の理由のために、当該分野では代替的なプローブ洗浄装置および方法の必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
プローブ洗浄装置および方法に関する上記問題および他の問題は本発明によって対処され、以下の明細を読んで検討することによって理解されよう。
【0008】
一実施形態に関しては、本発明は洗浄ウェルを有するプローブ洗浄カップと廃棄物カップとを提供する。乾燥区間がプローブ洗浄カップ開放端部と洗浄ウェルの入口平面との間に配設されている。この乾燥区間は洗浄ウェルと整列されたチャネルを有する。このチャネルはそこにプローブを受け取る開口部を有する。
【0009】
別の実施形態に関しては、本発明は医療分析器内で物質を運ぶため中空プローブと、プローブを洗浄する洗浄カップと、医療分析器の動作を制御するコントローラとを含む医療分析器を提供する。洗浄カップは洗浄ウェルと廃棄物カップとを有する。乾燥区間が洗浄カップの開放端部と洗浄ウェルの入口平面との間に配設されている。この乾燥区間は洗浄ウェルと整列されたチャネルを有する。このチャネルはそこにプローブを受け取る開口部を有する。
【0010】
別の実施形態に関しては、本発明は中空プローブを洗浄する方法を提供する。この方法はプローブのある長さを洗浄剤を含んだ洗浄カップの洗浄ウェルに挿入してその使用長さの外部を洗浄する工程を含む。この方法には、洗浄ウェルからプローブ内に洗浄剤を引き込む工程および付加的な洗浄剤をプローブを通して洗浄ウェル内に流し込むことによってプローブから洗浄剤を排出する工程を含む。この方法は洗浄ウェルからプローブを引き出す工程を含む。この方法には、洗浄ウェルからプローブを引き出しながら、プローブを乾燥させるように働く強制空気流をプローブの外部の上に導く工程を含む。
【0011】
本発明のさらなる実施形態は、異なる範囲の方法および装置を含む。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施形態による洗浄カップを示す断面立面図である。
【図2】図1の線2−2に沿って切った断面図である。
【図3】図1の線3−3に沿って切った断面図である。
【図4】本発明の別の実施形態による操作中の図1の洗浄カップを示す図1の領域450の拡大図である。
【図5】本発明の別の実施形態による操作中の洗浄カップを示す断面立面図である。
【図6】本発明の一実施形態による洗浄カップを示す等角図である。
【図7】図6の洗浄カップを示す平面図である。
【図8】図7の線8−8に沿って切った断面図である。
【図9】図7の線9−9に沿って切った断面図である。
【図10】図8の領域1000を示す拡大図である。
【図11】図9の領域1100を示す拡大図である。
【図12】本発明の別の実施形態による医療分析器を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の本発明の詳細な説明では、本明細書の一部を成し、本発明が実施され得る具体的な実施形態が例示として示された添付図面に言及する。添付図面中、同様の番号はいくつかの図を通して実質的に類似する構成要素を表す。当業者が本発明を実施することができるように、これらの実施形態を十分詳細に説明する。他の実施形態を利用することもでき、本発明の範囲から逸脱することなく構造的、論理的および電気的変更を行うこともできる。したがって、以下の詳細な説明は限定的意味で解釈されるべきでなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲およびその同等物によってのみ定められる。
【0014】
図1〜4は本発明の一実施形態による、例えば医療分析器のプローブ用の洗浄カップ100を示す。具体的には、図1は断面立面図であり、図2は図1の線2−2に沿って見た断面図であり、図3は図1の線3−3に沿って見た断面図であり、図4は図1の領域450の拡大図である。
【0015】
洗浄カップ100は図1および4に示すように上端部102に開口部101を有する。洗浄カップ100は第1の長手方向区画(または洗浄ウェル)106を含む。一実施形態に関しては、図1に示すように、重力、真空等下で洗浄ウェル106をドレンするためのドレン108が洗浄ウェル106の下端部107と洗浄カップ100の外部との間に配設されている。洗浄カップ100は洗浄ウェル106と実質的に平行である第2の長手方向区画(または廃棄物カップ)112も含む。図1に示すように、重力、真空等下で廃棄物カップ112をドレンするためのドレン110が、廃棄物カップ112と廃棄物カップ112の下端部109に隣接する洗浄カップ100の外部との間に配設されている。
【0016】
一実施形態に関しては、弁114および116はドレン108および110をそれぞれ選択的に開閉し、弁114および116が図1に示すようにそれぞれドレン108および110内に配設され得るか、またはドレン108および110に接続可能な外部配管の一部であり得る。別の実施形態に関しては、弁114および/または116は電磁弁などの電気的に起動可能な弁、空気圧的に起動可能な弁等である。別の実施形態に関しては、弁114および116はそれにより起動される自動医療分析器のコントローラに電気的に接続可能である。別の実施形態に関しては、ドレン108および110は例えば自動医療分析器の真空系に接続可能である。別の実施形態に関しては、この自動医療分析器のコントローラは真空系を制御する。
【0017】
図1および4に示すように、乾燥区間160が洗浄ウェル106の入口162と端部102との間に配設されている。乾燥区間160は、洗浄ウェル106への入口チャネルとして働くとともに廃棄物カップ112に実質的に平行である長手方向中央チャネル166を含む。図1に示すように、空隙168が洗浄ウェル106の入口平面162からチャネル166の出口平面169を分離する。図1および4に示すように、中央チャネル166はプローブを受け取るための、洗浄カップ100の外部へと開放されている開口部(または入口平面)170を有する。図1、2および4に示すように、一実施形態に関しては、1つ以上の流れ(または吸引)チャネル164が中央チャネル166から洗浄カップ100の外部へと半径方向に外側に延在している。別の実施形態に関しては、吸引チャネル164は真空系または大気圧を超える空気圧に接続可能である。
【0018】
図4に示すように、乾燥区間160は、中央チャネル166と廃棄物カップ112との間に配設されるとともに中央チャネル166に実質的に平行である長手方向の内部通路長手方向内部通路(またはチャネル)172を有する。図1および4に示すように、内部流れ通路172は一実施形態に関しては入口平面170と実質的に同一平面上にある開口部(または入口平面)174を有する。別の実施形態に関しては、入口平面170は入口平面174のように洗浄カップ100の端部102から凹んだところにある。すなわち、図4に示すように、凹部176が端部102から乾燥区間160の入口平面170および174を分離する。図4に示すように、空隙168は洗浄ウェル106および中央チャネル166を内部通路172に連通的に結合する。
【0019】
一実施形態に関しては、洗浄ウェル106は図3に示すように円形断面を有し、その中心は図1に示すように洗浄カップ100の長手方向中心軸線120と一致する。図3に示すように、廃棄物カップ112は洗浄カップ106と同軸であり、一実施形態に関しては、環状断面を有する。図2に示すように、乾燥区間160は廃棄物カップ112と同軸である。さらに具体的には、チャネル166は円形断面を有し、廃棄物カップ112と同軸である。図2に示すように、内部通路172はチャネル166および廃棄物カップ112と同軸であり、環状断面を有する。一実施形態に関しては、チャネル166および洗浄ウェル106は軸線120に沿って実質的に軸線的に整列されていることに留意されたい。また、チャネル166の入口平面170および内部通路172の入口平面174は乾燥区間160への同軸状の入口平面(または開口部)である。
【0020】
洗浄ウェル106が洗浄液などの液体で充填されて、液体が乾燥区間160内へと溢れ出る場合、空隙168、図4の矢印414によって示すように内部チャネル172および中央チャネル166が凹部176を介して液体を廃棄物カップ112内へと導く。この液体は弁116を開放すると同時にドレン110を介して廃棄物カップ112からドレンされ得る。
【0021】
操作中、図4に示すように、自動医療分析器ロボットアーム等を用いて中空プローブ400の端部(または先端部)405は凹部176内に、すなわち、チャネル166の入口平面170と洗浄カップ100の端部102との間で廃棄物カップ112より上の高さに位置決めされて、プローブ400は廃棄物カップ112と整列する。一実施形態に関しては、次いで、緩衝液などの洗浄液が、例えば、シリンジ、ポンプまたはこれらの組合せを用いて医療分析器の洗浄液貯蔵容器から洗浄液を圧送することによって、プローブ400に加えられる。他の実施形態では、洗浄液貯蔵容器は医療分析器の外部にあってよい。洗浄液がプローブ400を通って廃棄物カップ112に流れ込まないようにしながら、洗浄液はプローブ400の内部410に流れ込んで、プローブ400の端部405および廃棄物カップ112に向かい内部410を洗浄液で充填する。別の実施形態に関しては、プローブ400を通って廃棄物カップ112内に洗浄液を流れ込ませて、残った試薬または試料からの残留物、例えば、血清、血漿または他の生物学的液体などの汚染物質をプローブ400の内部410から廃棄物カップ112内へと排出させる。次いで、洗浄液が内部410を充填すると、この流れを停止させる。一実施形態に関しては、プローブ400を通って廃棄物カップ112内へ流れる洗浄液の体積は、ほぼプローブ400の内部410の容積である。
【0022】
次いで、図4に示すように、プローブの端部が中央チャネル166の入口平面170と洗浄カップ100の端部102との間、すなわち凹部176内に位置決めされるように、例えばロボットアームを用いて、乾燥区間160の中央チャネル166よりも上にプローブ400を位置決めし、洗浄カップ100の軸線120と実質的に整列させる。一実施形態に関しては、プローブ400が洗浄カップ112の場所から乾燥区間160の上まで移動される間、プローブ端部405と洗浄カップ100の端部102との間の距離は固定されたままである。プローブ400がこの位置にある間、シリンジ、ポンプまたはこれらの組合せを用いて、空気の体積、例えば、プローブ内部410の容積の約1〜約3%がプローブ400内に引き込まれて洗浄液と端部405との間に空隙を形成し得る。以下に示すように、次いで、この空気がこの洗浄液と洗浄ウェル106からなどのプローブ400内に後で引き込まれる洗浄液との間に空隙を形成する。一実施形態に関しては、プローブが廃棄物カップ112から移動して軸線120と実質的に整列するにしたがって、この空気の体積がプローブ400内に引き込まれる。
【0023】
次いで、図5に示すように、プローブ400の長さ500が比較的速い挿入速度で、洗浄ウェル106内に含まれた洗浄液へ挿入される。一実施形態に関しては、この長さ500は少なくとも汚染物質がプローブの内部および/または外部を濡らした長さであるが、全長を含む、プローブ400の全長の一部であってよい。一実施形態に関しては、図5に示すように、洗浄ウェル106は長さ500に沿ってプローブ外部を濡らすのに十分な高さ502まで、例えば洗浄液貯蔵容器から引き込まれた洗浄液で充填される。いくつかの実施形態に関しては、外部ポンプが洗浄ウェル106を充填する。
【0024】
次いで、洗浄液が少なくとも使用中に試薬または試料がプローブ400内に引き込まれる高さ、例えば高さ502まで、洗浄ウェル106からプローブ400内に引き込まれる。洗浄液を洗浄ウェル106からプローブ400内に引き込むことにより、使用中に試薬または試料をプローブ400内に引き込むことをシミュレートする。一実施形態に関しては、洗浄液は使用中に試料または試薬が引き込まれるのとほぼ同じ速度でプローブ内に引き込まれる。一実施形態に関しては、液体はシリンジ、ポンプまたはこれらの組合せを用いて洗浄ウェルからプローブ内に引き込まれる。
【0025】
例えばポンプ、シリンジ等を用いて、洗浄液貯蔵容器から引き込まれた付加的な洗浄液をプローブ400を通して洗浄ウェル106内に強制的に流し込む工程を含むプローブ内部洗浄工程が、続いて実行される。これによってプローブ内に予め含まれた洗浄液が洗浄ウェル106内に放出される。一実施形態に関しては、洗浄液がプローブ400を通されるときに、プローブ400は比較的低い引出し速度で洗浄ウェル106から引き出され、吸引チャネル164に真空が印加される。別の実施形態に関しては、プローブ400は洗浄液がプローブ400に通された後に引き出される。別の実施形態に関しては、引出し速度は挿入速度未満であり、例えば挿入速度の約4/1である。
【0026】
真空を印加することによって、図5の矢印420により示すように、空気が洗浄カップ100の外部から中央チャネル166の入口平面170および内部通路172の入口平面174を通して引き込まれる。この空気はプローブ400の外面430上を流れ、プローブ400が引き出されるときに外面430を乾燥させるように働く。具体的には、矢印420は、空気はチャネル166を通して第1の方向に導かれ、空気は内部チャネル172、空隙168およびチャネル166を通って第1の方向と実質的に反対の第2の方向に導かれることを示している。一実施形態に関して、プローブ内部洗浄工程、プローブ外部乾燥工程、および洗浄ウェル106からプローブを引き出す工程は実質的に同時に起こることに留意されたい。引出し速度が比較的低いために乾燥区間160内にプローブが残存する時間が長くなり、その結果、プローブ外部がより完全に乾燥されることになる。他の実施形態に関しては、プローブが引き出されてその外面430を乾燥させるときに、洗浄カップ100の外部から吸引チャネル164を通して乾燥区間160内のプローブ400の上に空気を送り込む(吹き込む)ことが可能である。
【0027】
いくつかの実施形態に関しては、プローブ内部洗浄工程の開始時に洗浄ウェル106を実質的に空にするのに十分な所定時間、ドレン108の弁114を開放する。洗浄液は重力によるかまたは真空をドレン108に印加することによって洗浄ウェル106からドレンされ得る。他の実施形態に関しては、洗浄ウェル106は洗浄液が洗浄ウェル106に加えられるよりも実質的に速くドレンする。弁114が閉鎖されると、洗浄液はプローブ400を流れ、プローブ400が引き出されるときに、洗浄ウェル106を高さ502まで、例えば、実質的に洗浄ウェル106の入口平面162まで充填する。一実施形態に関しては、プローブ内部洗浄中に洗浄ウェル106を複数回充填およびドレンする。
【0028】
一実施形態に関しては、プローブ内部洗浄中にプローブ400を通過する洗浄液の体積は、例えば倍率約1.1から倍率約4だけ洗浄ウェル106の容積を上回り、この過剰な洗浄液は洗浄ウェル106からプローブ400を引き出している間に乾燥区間160を通して吸引チャネル164の外に引き出される。いくつかの実施形態に関しては、プローブ内部洗浄工程の終了前、すなわち、洗浄液がプローブ400を流れるのが止まる前にプローブ400の端部405を洗浄ウェル106の入口平面162の周囲まで引き出す場合、プローブ400の引出しは洗浄液の流れが停止するまで実質的に入口平面162にある端部405で停止される。プローブ400を通って洗浄ウェル内に流れ込む過剰な洗浄液は、プローブ400がこの位置で停止されている間に乾燥区間160を通して吸引チャネル164の外に引き出される。次いで、端部405が、図4に示すように中央チャネル166の入口平面170と端部102との間に再位置決めされるまでプローブ400の引出しが継続される。
【0029】
いくつかの実施形態に関しては、洗浄液は洗浄ウェル112からドレンされない。その代わりに、過剰な洗浄液は上記のように乾燥区間160を通して吸引チャネル164の外に引き出される。
【0030】
図6〜11は本発明の別の実施形態による、例えば医療分析器のプローブのための洗浄カップ600を示す。図6は等角図、図7は平面図、図8は図7の線8−8に沿って切った図、図9は図7の線9−9に沿って切った図、図10は図8の領域1000の拡大図、図11は図9の領域1100の拡大図である。
【0031】
図6、10および11に示すように、洗浄カップ600は上端部602に開口部601を有する。洗浄カップ600は、図9および11に最もよく示すように、並んで位置決めされ、互いに実質的に平行である第1の長手方向区画(または洗浄ウェル)606および第2の長手方向区画(または廃棄物カップ)612を有する。図10および11に示すように、乾燥区間660が、洗浄ウェル606の入口(または入口平面)662と端部602との間に配設されている。図10および11に示すように、乾燥区間660は、洗浄ウェル606への入口チャネルとして働き、廃棄物カップ612に対して実質的に平行である長手方向中央チャネル666を含む。図10および11に示すように、中央チャネル666は洗浄ウェル606と整列し、図4のプローブ400などのプローブを受け取るための、洗浄カップ600の外部へと開放された開口部(または入口平面)670を有する。一実施形態に関しては、乾燥区間660は洗浄カップ600に螺入されたインサートである。この実施形態では、Oリングなどのシール678が洗浄カップ本体680と乾燥区間との間を密閉する。別の実施形態では、洗浄ウェル606、廃棄物カップ612および中央チャネル666は円形断面を有する。
【0032】
図10および11に示すように、1つ以上の流れ(または吸引)チャネル664が、一実施形態では中央チャネル666から乾燥区間660と洗浄カップ本体680との間に形成された環状流れチャネル682に向かって半径方向に外方向に延在している。乾燥区間660の側壁にスロットを形成することによって、環状流れチャネル682が形成され得る。乾燥区間660が洗浄カップ本体680に挿入されると、洗浄カップ本体680が該スロットと結合する。別の実施形態に関しては、図10に示すように、環状チャネル682は電気的に起動可能な弁、例えば電磁弁、空気圧的に起動可能な弁等の弁684に半径方向チャネル685によって接続されている。いくつかの実施形態に関しては、図8および10に示すように、弁684は吸引チャネル664および環状チャネル682を介して、半径方向チャネル685を、したがって中央チャネル666をマニホルド688と選択的に流体結合させる。一実施形態に関しては、マニホルド688はマニホルド688の端部689が洗浄カップ100の外部に開放されるように洗浄カップ本体680を通過し、一実施形態に関しては、例えば自動分析器の真空系に接続されている。したがって、弁684は乾燥区間660を真空系に選択的に流体結合させる。
【0033】
図8に最もよく示すように、一実施形態に関しては、半径方向チャネル690は電気的に起動可能な弁、例えば電磁弁、空気圧的に起動可能な弁等の弁692に廃棄物カップ612を接続する。いくつかの実施形態に関しては、弁692はマニホルド688に半径方向チャネル690を、したがって廃棄物カップ612を選択的に流体結合させる。したがって、弁692は廃棄物カップ612を真空系に選択的に流体結合させる。半径方向チャネル694は電気的に起動可能な弁、例えば電磁弁、空気圧的に起動可能な弁等の弁696に洗浄ウェル606を接続する。いくつかの実施形態に関しては、弁696はマニホルド688に半径方向チャネル694を、およびしたがって洗浄ウェル606を選択的に流体結合させる。したがって、弁696は洗浄ウェル606を真空系に選択的に流体結合させる。別の実施形態に関しては、弁684、692および696はそれによって起動される自動医療分析器のコントローラに電気的に接続可能である。
【0034】
図6、7、10および11は、実施形態に関しては、洗浄カップ600が上端部602の凹部から形成されたオーバーフロー区間700を含むことを示している。廃棄物カップ612および乾燥区間660はオーバーフロー区間700内に開放されていることに留意されたい。具体的には、図6および11に示すように、別の実施形態に関しては、廃棄物カップ612の入口平面(または開口部)702はオーバーフロー区間700の底部704と実質的に共平面である。図6および11はまた、別の実施形態に関しては、乾燥区間660は、乾燥区間660の入口平面670がオーバーフロー区間700の底部704と上端部602との間に位置決めされるようにオーバーフロー区間700の底部704から突出している。洗浄ウェル606が洗浄液で充填されてこの液体が洗浄ウェル606および乾燥区間660を溢れる場合、液体はオーバーフロー区間700内および廃棄物カップ612内に流れ込み得る。
【0035】
図6は半径方向チャネル685、690および694は洗浄カップ600に皿もみされた穴710、712および714内にそれぞれ開放されているこをを示す。皿もみされた穴710、712および714は弁684、692および696をそれぞれ受け取る。一実施形態に関しては、弁684、692および696は皿もみされた穴710、712および714にそれぞれ螺入されている。
【0036】
図10の矢印1002によって示したように、弁684が開放され、真空がマニホルド688に印加されるとき、空気は洗浄カップ600開口部601、乾燥区間660の中央チャネル666の開口部670、中央チャネル666、吸引チャネル664、環状流れチャネル682および半径方向チャネル685を通って弁684へと引き込まれる。矢印1006によって示すように、この空気は弁684を通って、例えば、図10の平面内に、およびマニホルド688内に流れ込む。上記のように、プローブから引き出されるとき、この空気は図5のプローブ400の外面430などの外面を乾燥させるように働く。あるいは、気圧よりも高い空気圧をマニホルド688に印加し、空気を乾燥区間660に送り込むことにより流れ方向を逆にすることによって、乾燥を達成することが可能である。
【0037】
上記のように、弁692が開放され、真空がマニホルド688に印加されると、空気が洗浄カップ100の開口部601、廃棄物カップ612の開口部702、廃棄物カップ612、半径方向チャネル690および弁692を通してマニホルド688内に引き込まれて、プローブから排出された汚染物質および洗浄液を廃棄物カップ632内へと除去するか、またはオーバーフロー区間700および廃棄物カップ612内へと溢れ出たかもしれない洗浄液を除去する。弁696が開放され、真空がマニホルド688に印加されると、空気が洗浄カップ100の開口部601、乾燥区間660の中央チャネル666の開口部670、洗浄ウェル606、半径方向チャネル694、および弁696を通してマニホルド688内に引き込まれて、汚染物質および/または洗浄液を洗浄ウェル606から除去する。あるいは、洗浄ウェル606および/または廃棄物カップ612を重力によりドレンすることが可能である。
【0038】
一実施形態に関しては、洗浄カップ100について記載したのと同様に、洗浄カップ600を操作してプローブ400などのプローブを洗浄する。別の実施形態に関しては、図11に示すように、プローブ400が廃棄物カップ612と整列されるようにおよびプローブ400の端部(または先端)405がチャネル666の入口平面670と洗浄カップ600の端部602との間に位置決めされるように、プローブはオーバーフロー区間700内に位置決めされている。プローブ400がそのように位置決めされると、プローブ400が図6に示すように廃棄物カップ112の上に位置決めされるときに上記操作方法が繰り返される。すなわち、プローブ400を通して廃棄物カップ612に洗浄液を流すことなくプローブ400を例えば洗浄液貯蔵容器からの洗浄液で充填することができるか、またはプローブ400を通して廃棄物カップ612内に洗浄液を流してプローブ400の内部410から廃棄物カップ612内に汚染物質を排出する。洗浄液が内部410を充填すると、この流れは停止される。
【0039】
図11に示すように、次いで、プローブ400の端部405が中央チャネル666の入口平面670と洗浄カップ600の端部602との間に位置決めされるように、プローブ400は中央チャネル666の上に位置決めされている。一実施形態に関しては、プローブ400が洗浄カップ612の場所から乾燥区間660の上まで移動される間、プローブ端部405と洗浄カップ600の端部602との間の距離は固定されたままである。プローブ400がこの位置にある間、空気の体積、例えば、プローブ内部410の容積の約1から約3%がプローブ400内に引き込まれて洗浄液と端部405との間に空隙を形成し得る。次いで、以下に示すように、この空気は洗浄液と洗浄ウェル606からなどのプローブ400内に後から引き込まれた洗浄液との間に空隙を形成する。一実施形態に関しては、この空気の体積はプローブが廃棄物カップ612から移動するにつれてプローブ400内に引き込まれる。
【0040】
次いで、図5に示すプローブ400の長さ500が、洗浄ウェル606に含まれた洗浄液に比較的高い挿入速度で挿入される。一実施形態に関しては、洗浄ウェル606は、例えば洗浄液貯蔵容器から、長さ500に沿ってプローブ外部を濡らすのに十分な図9に示した高さ902まで洗浄液で充填される。一実施形態に関しては、外部ポンプがこれを達成する。
【0041】
次いで、少なくとも使用中に試薬または試料がプローブ400内に引き込まれる高さ、例えば高さ902まで、洗浄液が洗浄ウェル606からプローブ400内に引き込まれる。洗浄液を洗浄ウェル106からプローブ400内に引き込むことにより、使用中に試薬または試料をプローブ400内に引き込むことをシミュレートする。一実施形態に関しては、洗浄液は使用中に試料または試薬が引き込まれるのとほぼ同じ速度でプローブ内に引き込まれる。
【0042】
次いで、上記のプローブ内部洗浄工程が実行される。すなわち、付加的な洗浄液をプローブ400を通して洗浄ウェル606内に流して、プローブ内に予め含まれた洗浄液を洗浄ウェル606内に排出する。洗浄液がプローブ400に流されるのにしたがって、プローブ400は比較的低い引出し速度で洗浄ウェル606から引き出され、弁684が開放されて真空が吸引チャネル664、半径方向チャネル585およびマニホルド668(図10)を介して乾燥区間660に印加される。この真空はプローブ400の外面430上に空気を流す。プローブ400が引き出されるにつれて、この気流が外面430を乾燥させるように働く。一実施形態に関しては、この引出し速度は挿入速度未満であり、例えば挿入速度の約1/4である。引出し速度が比較的低いために乾燥区間660内にプローブが残存する時間が長くなり、その結果、プローブ外部がより完全に乾燥されることになる。一実施形態に関しては、プローブ内部洗浄工程、プローブ外部乾燥工程、および、洗浄ウェル606からプローブを引き出す工程は実質的に同時に行われることに留意されたい。別の実施形態に関しては、洗浄液がプローブ400に流された後にプローブ400が引き出される。
【0043】
他の実施形態に関しては、弁696(図8)をプローブ内部洗浄工程の開始時に開放し、その間に洗浄ウェル606から半径方向チャネル694、弁696およびマニホルド688(図8)を通して洗浄液を吸引することによって洗浄ウェル606を実質的に空にするのに十分な所定時間、真空をマニホルド668に印加する。いくつかの実施形態に関しては、洗浄ウェル606は洗浄液が洗浄ウェル606に加えられるよりも実質的に速く空にされる。弁696を閉鎖後、プローブ400が引き出されるにしたがって洗浄液はプローブ400を流れ、高さ902、例えば実質的には洗浄ウェル606の入口平面662(図11)まで洗浄ウェル606を充填する。一実施形態に関しては、洗浄ウェル606はプローブ内部洗浄工程中に複数回充填およびドレンされる。
【0044】
一実施形態に関しては、プローブ内部洗浄工程中にプローブ400を通過する洗浄液の体積は洗浄ウェル606の容積を超え、この過剰な洗浄液はプローブ400を洗浄ウェル606から引き出している間に、乾燥区間660およびマニホルド688(図10)を通しておよび/または半径方向チャネル694、弁696およびマニホルド688(図8)を通して引き出される。
【0045】
いくつかの実施形態に関しては、プローブ内部洗浄工程の終了前、すなわち洗浄液がプローブ400を流れるのを停止する前にプローブ400の端部405を洗浄ウェル606の入口平面662周囲に引き出す場合、洗浄液の流れが停止するまでプローブ400の引出しは実質的に入口平面662(図11)にある端部405で停止される。プローブ400を通って洗浄ウェル内に流れ込む過剰な洗浄液は、プローブ400がこの位置で停止されている間に、乾燥区間660およびマニホルド688を通しておよび/または半径方向チャネル694、弁696およびマニホルド688を通して引き出される。次いで、端部405が図11に示すように中央チャネル666の入口平面670と端部602との間に再位置決めされるまで、プローブ400の引出しが続く。
【0046】
別の実施形態に関しては、上記のプローブ内部洗浄工程前に(すなわち、付加的な洗浄液をプローブ400に流す前に)、プローブを固定位置にした状態で、洗浄液の一部、例えば洗浄液の約1/2から全部がプローブから洗浄ウェル106または606内に排出される。これは、洗浄ウェルからプローブ内に洗浄液を引き込み、次いで付加的な洗浄液をプローブ400に流す前に洗浄液を洗浄ウェル内に排出することによって複数回行われ得る。いくつかの実施形態に関しては、排出されている間の洗浄液の加速は、プローブ内部洗浄工程中に付加的な洗浄液をプローブ400に流している間の加速よりも約3から5倍速い。この排出を停止するための減速も、プローブ内部洗浄工程中の洗浄液の減速の約3から5倍になり得る。
【0047】
いくつかの実施形態に関しては、プローブ内部洗浄工程中に付加的な洗浄液をプローブ400に流す前に、プローブは洗浄ウェル106または606内の上下運動で振動される。この振動中、プローブは洗浄液を含むことに留意されたい。別の実施形態に関しては、次いで、プローブが洗浄ウェル内に挿入されている間に、プローブ内部洗浄工程中に付加的な洗浄液をプローブ400に流す前に、洗浄ウェル106または606内に含まれた洗浄液および/またはプローブ内に含まれた洗浄液を振動させる。これは音波または超音波デバイスを用いることによっておよび/またはドレン108またはマニホルド688に印加される真空を振動させることによって達成することができる。
【0048】
上記のプローブ洗浄方法は洗浄カップ100および600、例えば一体型の洗浄ウェルおよび廃棄物カップを有する洗浄カップに限定するものではない。むしろ、このプローブ洗浄方法は廃棄物カップとして機能する洗浄カップと洗浄ウェルとして機能する洗浄カップである別個の洗浄カップを用いて行うことができる。
【0049】
別の実施形態に関しては、廃棄物カップ112または612を省くこともできる。この実施形態に関しては、廃棄物カップに関連する操作は洗浄ウェル106または606を用いて実行される。すなわち、プローブは図4または11に示すように洗浄ウェルの上に位置決めされ、洗浄液をプローブ400を通して洗浄ウェル内に流し込むことなく洗浄液で充填される。あるいは、この流れはプローブ400を通って洗浄ウェル内に流れ込まされてプローブ内部から洗浄ウェル内に汚染物質を排出させ、次いで、洗浄液がプローブ内部を充填すると停止される。次いで、洗浄ウェルを洗浄液で洗い流し、その中にプローブを挿入する前に充填する。
【0050】
図12は本発明の別の実施形態による、免疫アッセイ分析器などの自動医療分析器1200を示すブロック図である。分析器1200は血液、尿等の液体試料が入った試料バイアルを受け取るための試料領域1210を含んでいる。試料領域1210は試料バイアルを受け取り、移動させるカルーセルを含み得る。分析器1200は種々の試薬のバイアルを受け取る試薬領域を含み得る。試薬領域1220は試薬バイアルを受け取り、移動させるカルーセルを含み得る。分析器1200はカルーセル上に担持された試験管を含み得るテスター(またはリアクタ)1230を含む。分析器1200は上記のような洗浄カップ100または600を含む。種々の実施形態に関しては、分析器1200は正のゲージ圧を供給するための、真空系1240、例えばポンプおよび/またはシリンジ、および、ポンプステーション1250、例えば、ポンプおよびシリンジを含む。別の実施形態に関しては、分析器1200は上記のプローブ400などの中空プローブを試料領域1210、試薬領域1220、リアクタ1230、および洗浄カップ100または600内に位置決めするためのロボットアーム1260を有する。分析器1200は分析器の動作を制御するコントローラ1270も含む。一実施形態に関しては、コントローラは図1の弁114および116または図8の弁684、692および696を起動するようになされている。一実施形態に関しては、ポンプステーション1250は洗浄液貯蔵容器から中空プローブに、および洗浄カップの洗浄ウェルに洗浄液を圧送するための分析器1200の洗浄液貯蔵容器(図示せず)に流体接続されている。
【0051】
一実施形態に関しては、操作中、ロボットアーム1260がプローブ400を試料領域1210に含まれた試料バイアル内に位置決めし、試料がプローブ400内に引き込まれる。次いで、ロボットアーム1260がプローブ400をリアクタ1230へ移動し、試料が例えば試験管内に分注される。次いで、ロボットアーム1260が上記のように洗浄のためにプローブ400を洗浄カップ100または600へ移動する。プローブ400を洗浄後、ロボットアーム1260はプローブ400を試薬領域1220に含まれた試薬バイアル内に位置決めすることができ、試薬がプローブ400内に引き込まれる。次いで、ロボットアーム1260がプローブ400をリアクタ1230へ移動し、試薬を試料が入った試験管内に分注し、反応が始まる。次いで、ロボットアーム1260は洗浄のためにプローブ400を洗浄カップ100または600に移動し、これによって別の操作のためにプローブ400を準備する。
【0052】
結論
本明細書において具体的な実施形態を説明し、記載してきたが、当業者であれば、示した具体的な実施形態に代えて、同じ目的を達成するように計算されたどのような装置に代えることもできることが理解されよう。本発明の多数の適合例が当業者には明白になろう。したがって、本願は本発明のどのような適合例または改変例にも含まれることを意図する。本発明は添付の特許請求の範囲およびその同等物によってのみ限定されることを明白に意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄ウェルと、
廃棄物カップと、
プローブ洗浄カップの開放端部と洗浄ウェルの入口平面との間に配設され、そこでプローブを受け取るための開口部を有する、洗浄ウェルと整列された第1のチャネルを含んだ乾燥区間とを含む、プローブ洗浄カップ。
【請求項2】
乾燥区間が廃棄物カップと洗浄ウェルとの間に連通的に結合された、請求項1に記載のプローブ洗浄カップ。
【請求項3】
乾燥区間および洗浄ウェルが廃棄物カップと同軸である、請求項1に記載のプローブ洗浄カップ。
【請求項4】
第1のチャネルからプローブ洗浄カップの外部まで延在する少なくとも1つの第2のチャネルをさらに含む、請求項1に記載のプローブ洗浄カップ。
【請求項5】
少なくとも第2のチャネルが真空系に接続された、請求項4に記載のプローブ洗浄カップ。
【請求項6】
廃棄物カップおよび洗浄ウェルの少なくとも一方が選択的にドレン可能である、請求項1に記載のプローブ洗浄カップ。
【請求項7】
乾燥区間、廃棄物カップおよび洗浄ウェルに選択的に接続されるマニホルドをさらに含む、請求項1に記載のプローブ洗浄カップ。
【請求項8】
マニホルドが真空系に接続可能である、請求項7に記載のプローブ洗浄カップ。
【請求項9】
プローブ洗浄カップの開放端部内に凹状になっているオーバーフロー区間をさらに含む、請求項1に記載のプローブ洗浄カップ。
【請求項10】
廃棄物カップおよび乾燥区間が、オーバーフロー区間に開放されている、請求項9に記載のプローブ洗浄カップ。
【請求項11】
プローブ洗浄カップの第1の弁を介して乾燥区間に選択的に接続され、プローブ洗浄カップの第2の弁を介して廃棄物カップに選択的に接続され、洗浄カップの第3の弁を介して洗浄ウェルに選択的に接続され、洗浄カップの外部に開放された開口部を有するマニホルドをさらに含む、請求項1に記載のプローブ洗浄カップ。
【請求項12】
第1、第2および第3の弁の少なくとも1つが電気的に起動可能である、請求項11に記載のプローブ洗浄カップ。
【請求項13】
プローブ洗浄カップであって、
洗浄ウェルと、
洗浄ウェルと同軸である廃棄物カップと、
プローブ洗浄カップの開放端部と洗浄ウェルの入口平面との間に配設され、廃棄物カップと同軸であるとともに洗浄ウェルと整列された第1のチャネルと、第1のチャネルと廃棄物カップとの間に配設され、第1のチャネルおよび廃棄物カップと同軸であるとともに廃棄物カップと連通する第2のチャネルと、第1のチャネルの出口平面と洗浄ウェルの入口平面との間に配設され、第1のチャネルおよび洗浄ウェルを第2のチャネルに連通的に結合させ、これにより廃棄物カップに連通的に結合させる空隙とを含んだ乾燥区間と、
第1のチャネルからプローブ洗浄カップの外部まで半径方向に延在する少なくとも1つの第3のチャネルとを含む、プローブ洗浄カップ。
【請求項14】
廃棄物カップに結合された第1のドレンおよび洗浄ウェルに結合された第2のドレンの少なくとも1つをさらに含む、請求項13に記載のプローブ洗浄カップ。
【請求項15】
少なくとも1つの第3のチャネルが真空系に接続可能である、請求項13に記載のプローブ洗浄カップ。
【請求項16】
医療分析器であって、
医療分析器内で物質を運ぶ中空プローブと、
洗浄ウェル、廃棄物カップ、および洗浄カップ開放端部と洗浄ウェルの入口平面との間に配設され、そこでプローブを受け取る開口部を有する、洗浄ウェルと整列された第1のチャネルを含む乾燥区間を備えるプローブを洗浄するための洗浄カップと、
医療分析器の動作を制御するコントローラとを含む、医療分析器。
【請求項17】
乾燥区間、廃棄物カップおよび洗浄ウェルの少なくとも1つが医療分析器の真空系に接続可能である、請求項16に記載の医療分析器。
【請求項18】
第1のチャネルと廃棄物カップとの間に配設され、廃棄物カップと連通する第2のチャネルと、
第1のチャネルの出口平面との洗浄ウェルの入口平面との間に配設され、第1のチャネルおよび洗浄ウェルを第2のチャネルに連通的に結合させ、これにより廃棄物カップに連通的に結合させると空隙と、
第1のチャネルから洗浄カップの外部まで半径方向に延在する少なくとも1つの第3のチャネルとをさらに含む、請求項16に記載の医療分析器。
【請求項19】
プローブ洗浄カップの第1の弁を介して乾燥区間に選択的に接続され、プローブ洗浄カップの第2の弁を介して廃棄物カップに選択的に接続され、プローブ洗浄カップの第3の弁を介して洗浄ウェルに選択的に接続され、洗浄カップの外部に開放された開口部を有するマニホルドをさらに含む、請求項16に記載の医療分析器。
【請求項20】
マニホルドが医療分析器の真空系に接続された、請求項19に記載の医療分析器。
【請求項21】
コントローラが第1、第2および第3の弁を起動するようになされた、請求項19に記載の医療分析器。
【請求項22】
中空プローブを洗浄する方法であって、
洗浄剤を含んだプローブ洗浄カップの洗浄ウェル内にプローブのある長さを挿入する工程と、
洗浄ウェルからプローブ内に洗浄剤を引き込む工程と、
付加的な洗浄剤をプローブを通して洗浄ウェル内に流し込む工程と、
洗浄ウェルからプローブを引き出す工程と、
洗浄ウェルからプローブを引き出しながら、プローブの外部の上にプローブの外部を乾燥させるように働く強制空気を導く工程とを含む、方法。
【請求項23】
プローブを洗浄ウェル内に挿入する前に、プローブ内に空気を引き込む工程をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
付加的な洗浄剤をプローブを通して洗浄ウェル内に流し込む間に、洗浄ウェルから洗浄剤の一部をドレンする工程をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
付加的な洗浄剤を用いて洗浄ウェルを充填する工程をさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
プローブを洗浄ウェルに挿入する前に、洗浄剤をプローブに流す工程をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
プローブを洗浄ウェルに挿入する速度が、プローブを洗浄ウェルから引き出す速度よりも速い、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
プローブを洗浄ウェルに挿入する前に、プローブを洗浄剤で充填する工程をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
付加的な洗浄剤をプローブを通して洗浄ウェル内に流し込む工程は、洗浄ウェルの容積よりも大きいある体積の付加的な洗浄剤を、プローブを通して洗浄ウェル内に流し込む工程をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項30】
付加的な洗浄剤をプローブを通して洗浄ウェル内に流し込む工程が、洗浄ウェルから引き出された洗浄剤をプローブ内に排出する、請求項22に記載の方法。
【請求項31】
付加的な洗浄剤をプローブを通して洗浄ウェル内に流し込む前に、洗浄ウェルからプローブ内に引き込まれた洗浄剤の少なくとも一部を、プローブから洗浄ウェル内に排出する工程をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項32】
プローブを引き出しながら、付加的な洗浄剤をプローブを通して洗浄ウェル内に流し込ませ続ける工程をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項33】
付加的な洗浄剤をプローブを通して洗浄ウェル内に流し込む前に、洗浄ウェル内でプローブを発振させる工程をさらに含む請求項22に記載の方法。
【請求項34】
付加的な洗浄剤をプローブを通して洗浄ウェル内に流し込む前に、洗浄ウェル内に含まれた洗浄液を、そこに挿入されたプローブを用いて励振させる工程をさらに含む請求項22に記載の方法。
【請求項35】
中空プローブを洗浄する方法であって、
プローブをプローブ洗浄カップの廃棄物カップと整列させる工程と、
洗浄剤をプローブを通して廃棄物カップ内に流し込んで、プローブ内の物質を廃棄物カップ内に排出する工程と、
プローブを通る洗浄剤の流れを停止させる工程であり、流れを停止させたときにプローブは洗浄剤で充填されているような工程と、
プローブのある長さを洗浄剤を含んだ洗浄ウェルに挿入する工程と、
洗浄剤を洗浄ウェルからプローブ内に引き込む工程と、
付加的な洗浄剤をプローブを通して洗浄ウェル内に流し込む工程と、
プローブを洗浄ウェルから引き出す工程と、
乾燥区間において、洗浄ウェルからプローブを引き出しながら、プローブの外部を乾燥させるように働く強制空気をプローブの外部の上に導く工程とを含む、方法。
【請求項36】
プローブを廃棄物カップと整列させる工程が、プローブの先端を、乾燥区間の入口平面とプローブ洗浄カップの開放端部との間にある、廃棄物カップの上の高さに位置決めする工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
廃棄物カップからプローブ洗浄カップの乾燥区間の上の位置までプローブを移動させる工程が、廃棄物カップから乾燥区間の上の位置までプローブを移動させる間に、プローブ洗浄カップの開放端部から固定された距離にプローブの先端部を維持する工程を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
洗浄剤で充填されたプローブを廃棄物カップから乾燥区間の上の位置まで移動させる間に、プローブ内に空気を引き込む工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
付加的な洗浄剤をプローブを通して洗浄ウェル内に流し込みながら、洗浄剤を洗浄ウェルからドレンする工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
プローブを洗浄ウェルから引き出しながら、付加的な洗浄剤を用いて洗浄ウェルを充填する工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項41】
乾燥区間においてプローブの外部の上に強制空気を導く工程が、乾燥区間に真空を印加することによって達成される、請求項35に記載の方法。
【請求項42】
洗浄ウェルから乾燥区間内に洗浄剤を引き込み、プローブを洗浄ウェルから引き出しながら洗浄カップから洗浄剤を引き出す工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項43】
洗浄剤を洗浄ウェルからプローブ内に引き込む工程が、プローブが使用されているときに物質がプローブ内に引き込まれるのとほぼ同じ速度で洗浄剤を洗浄ウェルからプローブ内に引き込む工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項44】
付加的な洗浄剤をプローブを通して洗浄ウェル内に流し込む工程が、洗浄ウェルから引き込まれた洗浄剤をプローブ内に排出する、請求項35に記載の方法。
【請求項45】
付加的な洗浄剤をプローブを通して洗浄ウェル内に流し込む前に、洗浄ウェルからプローブに引き込まれた洗浄剤の少なくとも一部をプローブから洗浄ウェル内に排出する工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項46】
プローブを引き出す間に、付加的な洗浄剤をプローブを通して洗浄ウェル内に流し込み続ける工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−95276(P2011−95276A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−26796(P2011−26796)
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【分割の表示】特願2007−516520(P2007−516520)の分割
【原出願日】平成17年6月1日(2005.6.1)
【出願人】(391008788)アボット・ラボラトリーズ (650)
【氏名又は名称原語表記】ABBOTT LABORATORIES
【Fターム(参考)】