説明

ベルトホルダ及びベルト保持方法

【課題】本発明は、無端ベルトと交換するための予備ベルトを容易に保持しておき、予備ベルトへ交換する時には、予備ベルトを容易に取り外して回転駆動軸及びローラに掛けることができ、しかも、予備ベルトを保持する位置が限定されないベルトホルダ及びベルト保持方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のベルトホルダ10を、フレーム12に取り付けられる取付部24と、予備ベルト21を、回転駆動軸18が予備ベルト21に貫通する状態で保持する保持部26(1)及び26(2)と、取付部24から保持部26(1)及び26(2)まで延びる腕部28と、を備えて構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動ローラコンベヤに用いられる無端ベルトと交換する予備ベルトを保持するベルトホルダ及びベルト保持方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、搬送対象物を搬送するために、駆動ローラコンベヤが使用されている。例えば、図8に示す駆動ローラコンベヤ1は、平面視において互いに平行に延びる2本のフレーム2と、2本のフレーム2に両端部3が支持されフレーム2に沿って複数本配設されたローラ4と、フレーム2に沿って延びる回転駆動軸5と、回転駆動軸5及びローラ4に掛けられ回転駆動軸5からローラ4へ回転運動を伝達する無端ベルト6と、回転駆動軸5を回転駆動させる図示しない駆動手段と、を備えている。
【0003】
無端ベルト6は、例えば図9に示すように、回転駆動軸5が有するプーリ7及びローラ4が有する溝8に掛けられることにより、回転駆動軸5からローラ4へ回転運動を伝達する。無端ベルト6は、ウレタンから形成され、円形断面を有するが、消耗品であるため、無端ベルト6と交換する予備ベルト9を駆動ローラコンベヤ1に備え付けておくことが慣例となっている。従来、図9に示すように、予備ベルト9は、回転駆動軸5を貫通させた状態で、回転駆動軸5にインシュロック100を用いて括り付けていた。このため、予備ベルト9を括り付ける作業及び取り外す作業に手間がかかることとなっていた。また、予備ベルト9を括り付ける部分が回転駆動軸5におけるプーリ7の設けられていない部分に限定されることによって、予備ベルト9を括り付けた部分が、予備ベルト9へ交換するローラ4から遠い場合には、予備ベルト9を括り付けた部分から予備ベルト9へ交換するローラ4までの経路に位置する損傷していない無端ベルト6を全て一旦取り外す必要があり、交換作業が困難になることがあった。
【0004】
ここで、駆動ローラコンベヤについての予備ベルトへの交換に関する案出がなされ出願されている(特許文献1及び特許文献2を参照。)。例えば、特許文献1には、駆動軸14に取り付けた予備ベルト装着体26に予備ベルト27を装着しておくコンベヤ装置について記載されている。しかし、このコンベヤ装置の場合においても、予備ベルト27を装着した予備ベルト装着体26が、予備ベルト27へ交換するローラ21から遠い場合には、予備ベルト27を装着した予備ベルト装着体26から予備ベルト27へ交換するローラ21までの経路に位置する損傷していない無端ベルト25を全て一旦取り外す必要があり、交換作業が困難になることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−96922号公報
【特許文献2】特開平6−64719号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明者は、このような課題の原因を究明してこのような課題を解決するべく、鋭意研究を重ねた結果、本発明に至ったのである。
【0007】
すなわち、本発明は、無端ベルトと交換するための予備ベルトを容易に保持しておき、予備ベルトへ交換する時には、予備ベルトを容易に取り外して回転駆動軸及びローラに掛けることができ、しかも、予備ベルトを保持する位置が限定されないベルトホルダ及びベルト保持方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のベルトホルダは、平面視において互いに平行に延びる少なくとも2本のフレームと、該2本のフレームに両端部が支持され該フレームに沿って複数本配設されたローラと、前記フレームに沿って延びる回転駆動軸と、該回転駆動軸及び該ローラに掛けられ該回転駆動軸から該ローラへ回転運動を伝達する無端ベルトと、を備えた駆動ローラコンベヤに取り付けられ、該無端ベルトと交換する予備ベルトを保持するベルトホルダであり、前記フレームに取り付けられる取付部と、前記予備ベルトを、前記回転駆動軸が該予備ベルトに貫通する状態で保持する保持部と、前記取付部から前記保持部まで延びる腕部と、を備えたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明のベルトホルダは、前記ベルトホルダにおいて、前記保持部を複数個備え、前記フレームに取り付けた時に、該複数個の保持部が、前記回転駆動軸の周辺において、該回転駆動軸の外円周方向に沿って配置される構成であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明のベルトホルダは、前記ベルトホルダにおいて、前記フレームに取り付けた時に、前記複数個の保持部が、前記回転駆動軸に垂直な断面視において、該回転駆動軸の上方及び側方に配置される構成であることを特徴とする。
【0011】
また、本発明のベルトホルダは、前記ベルトホルダにおいて、前記フレームに取り付けた時に、リング状の予備ベルトが、前記回転駆動軸の周辺において、該回転駆動軸の外円周方向に沿う方向で保持され、該予備ベルトが前記回転駆動軸に接触しない構成であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明のベルトホルダは、前記ベルトホルダにおいて、前記保持部が、前記予備ベルトの一部を弾性的に嵌入することにより該予備ベルトを挟持する溝から構成されたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明のベルトホルダは、前記ベルトホルダにおいて、前記フレームに着脱可能に取り付けられることを特徴とする。
【0014】
本発明のベルト保持方法は、前記ベルトホルダを使用したベルト保持方法であり、前記回転駆動軸が前記予備ベルトに貫通する状態で、該予備ベルトを該ベルトホルダに取り付けることにより、該ベルトホルダが、該予備ベルトを、該回転駆動軸が該予備ベルトに貫通する状態で保持することを特徴とする。
【0015】
また、本発明のベルト保持方法は、前記ベルト保持方法において、前記ベルトホルダが、前記ローラの両端部が前記フレームに着脱可能に支持されている前記駆動ローラコンベヤに取り付けられることを特徴とする。
【0016】
また、本発明のベルト保持方法は、前記ベルト保持方法において、一の前記ベルトホルダが、一の前記ローラの近辺の該ローラに干渉しない位置に、一のローラに対して一個ずつ取り付けられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明のベルトホルダ及びベルト保持方法によれば、回転駆動軸が予備ベルトに貫通する状態で保持する保持部を備えることにより、予備ベルトを、ローラの近辺に、ローラ、回転駆動軸及び回転駆動軸のプーリと干渉しない状態で保持できる。このため、無端ベルトと交換するための予備ベルトを保持部によって容易に保持しておき、予備ベルトへ交換する時には、予備ベルトを容易に取り外して回転駆動軸及びローラに掛けることができる。また、予備ベルトが、回転駆動軸の周辺において、回転駆動軸の外円周方向に沿う方向で保持できる位置であれば、予備ベルトを保持する位置が特に限定されない。このため、ベルトホルダを、一のローラの近辺に、一のローラに対して一個ずつ取り付けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明のベルトホルダを示す斜視図である。
【図2】図1のベルトホルダを示す正面断面図である。
【図3】図1のベルトホルダを配置した駆動ローラコンベヤを示す平面図である。
【図4】図1のベルトホルダを配置した駆動ローラコンベヤを示す側面図である。
【図5】本発明のベルトホルダの他の実施形態を示す側面図である。
【図6】本発明のベルトホルダの更に他の実施形態を示す正面断面図である。
【図7】本発明のベルトホルダの更に他の実施形態を示す正面断面図である。
【図8】従来の駆動ローラコンベヤを示す平面図である。
【図9】従来のベルト保持方法を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明に係るベルトホルダ及びベルト保持方法について、図面に基づいて詳しく説明する。図1〜図4において、符号10は本発明のベルトホルダを示す。
【0020】
本発明のベルトホルダ10は、平面視において互いに平行に延びる少なくとも2本のフレーム12と、2本のフレーム12に両端部14が支持されフレーム12に沿って複数本配設されたローラ16と、フレーム12に沿って延びる回転駆動軸18と、回転駆動軸18及びローラ16に掛けられ回転駆動軸18からローラ16へ回転運動を伝達する無端ベルト20と、を備えた駆動ローラコンベヤ22に取り付けられ、無端ベルト20と交換する予備ベルト21を保持するベルトホルダ10であり、フレーム12に取り付けられる取付部24と、予備ベルト21を、回転駆動軸18が予備ベルト21に貫通する状態で保持する保持部26(1)及び26(2)と、取付部24から保持部26(1)及び26(2)まで延びる腕部28と、を備えている。本発明のベルト保持方法は、このベルトホルダ10を使用した保持方法である。ベルトホルダ10の材質は、樹脂又は金属等、特に限定されない。
【0021】
取付部24は、図2に示すように、フレーム12の側面に密着する取付面30を備え、この取付面30から、ピン32が突出している。ピン32は、先端側に、中心線に沿った割れ目を有し、先端側が弾性的に開閉するように構成され、ピン32をフレーム12に設けられた孔33に弾性的に圧入することにより、ベルトホルダ10をフレーム12に着脱可能に取り付けることができるように構成されている。ベルトホルダ10を着脱可能に取り付けることにより、必要に応じて取り付け取り外しができる。取付部24には、二個から成る一対のピン32が設けられ、ピン32に対応して、フレーム12には、二個から成る一対の孔33が設けられている。但し、ピン32は、一例であり、ボルト及びナット等の他の締結具であってもよい。
【0022】
二個の保持部26(1)及び26(2)は、図2に示すように、ベルトホルダ10をフレーム12に取り付けた時に、回転駆動軸18の周辺において、回転駆動軸18の外円周方向に沿って配置されるとともに、回転駆動軸18に垂直な断面視において、回転駆動軸18の上方に保持部26(1)が配置され、回転駆動軸18の右側(側方)に保持部26(2)が配置されるように構成されている。ウレタンから成りリング状の予備ベルト21が、回転駆動軸18の周辺において、回転駆動軸18の外円周方向に沿う方向で保持されることにより、予備ベルト21は、楕円形又は円形の状態で保持されるため、回転駆動軸18に接触せず、回転駆動軸18に垂直な断面視において、回転駆動軸18のプーリ19に干渉しない。
【0023】
また、保持部26(1)は、予備ベルト21の一部を弾性的に嵌入することにより予備ベルト21を挟持する溝27(1)から構成され、保持部26(2)は、予備ベルト21の一部を弾性的に嵌入することにより予備ベルト21を挟持する溝27(2)から構成されている。溝27(1)及び27(2)は、予備ベルト21を、回転駆動軸18の外円周方向に沿う方向で保持するように、回転駆動軸18に垂直な断面視において、回転駆動軸18の外円周方向に沿う方向に延びている。
【0024】
また、腕部28は、取付部24から延び、保持部26(1)及び26(2)に向かって分岐する二股部29を有している。二股部29は、回転駆動軸18の外円周方向に沿う方向で保持する予備ベルト21が干渉しないように、湾曲状の中空部34を設けている。
【0025】
このような構成のベルトホルダ10を使用して、駆動ローラコンベヤ22の予備ベルト21を保持する作用について、以下に説明する。以下においては、ベルトホルダ10を、一のローラ16の近辺のローラ16に干渉しない位置に、一のローラ16に対して一個ずつ取り付ける場合について説明する。なお、駆動ローラコンベヤ22は、ローラ16の両端部14が、フレーム12の軸受溝13によって、着脱可能に支持される構成である。
【0026】
ベルトホルダ10は、図3及び図4に示すように、フレーム12に複数個取り付けられる。フレーム12には、各ローラ16の近辺(図3及び図4における右側近辺)に孔33が一対ずつ設けられており、各取付部24の一対のピン32を一対の孔33に弾性的に圧入することにより、ベルトホルダ10を、一のローラ16の近辺に、一のローラ16に対して一個ずつ取り付けることができる。なお、孔33を各ローラ16の近辺に、一のローラ16に対して複数対設けることにより、各ローラ16に対するベルトホルダ10の位置を調節できるようにしてもよい。
【0027】
フレーム12に取り付けられたベルトホルダ10には、回転駆動軸18が予備ベルト21に貫通する状態で、予備ベルト21が取り付けられる。予備ベルト21の取り付けは、回転駆動軸18の図示しない端部を予備ベルト21に貫通させた状態で、予備ベルト21を各ベルトホルダ10の近辺まで移動させ、予備ベルト21を保持部26(1)及び26(2)に弾性的に嵌入させることによって行われる。このようにして、複数の予備ベルト21が、各ベルトホルダ10に取り付けられる。
【0028】
ベルトホルダ10に取り付けられた予備ベルト21は、回転駆動軸18の周辺において、回転駆動軸18の外円周方向に沿う方向で保持され、回転駆動軸18に接触せず、回転駆動軸18に垂直な断面視において、回転駆動軸18のプーリ19に干渉しない。図4に示すように、予備ベルト21は、回転駆動軸18におけるプーリ19の設けられていない位置Aにおいて保持されているが、保持された予備ベルト21は、回転駆動軸18に垂直な断面視において、回転駆動軸18のプーリ19に干渉しないため、フレーム12に取り付けるベルトホルダ10の位置を変えて、予備ベルト21を、回転駆動軸18におけるプーリ19の設けられているとともに無端ベルト20と干渉しない位置Bにおいて保持することもできる。すなわち、予備ベルト21を保持する位置は、回転駆動軸18におけるプーリ19の設けられていない位置Aに限定されない。
【0029】
このようにして、ベルトホルダ10が、一のローラ16の近辺に、一のローラ16に対して一個ずつ取り付けられた状態で、駆動ローラコンベヤ22が稼働し、搬送対象物の搬送が行われる。駆動ローラコンベヤ22の稼働中は、各回転駆動軸18及びローラ16に掛けられた各無端ベルト20が、回転駆動軸18からローラ16へ回転運動を伝達する。
【0030】
各ローラ16へ回転運動を伝達する複数の無端ベルト20の中のいずれかが、長時間使用されたこと等の理由により損傷した時には、損傷した無端ベルト20が掛けられていたローラ16の近辺に取り付けられている予備ベルト21へ交換する。
【0031】
予備ベルト21へ交換するには、まず、予備ベルト21を指で摘んで斜め下へ引き抜いて保持部26(1)及び26(2)から取り外す。次に、取り外した予備ベルト21をプーリ19に掛ける。さらに、ローラ16の端部14付近を持ち上げて軸受溝13から離脱させた状態で、予備ベルト21の上部側を平面視において半回転させ、端部14を予備ベルト21に貫通させ、予備ベルト21をローラ16の溝17に掛ける。予備ベルト21が掛けられたローラ16の端部14は再び軸受溝13に支持される。このようにして、無端ベルト20から予備ベルト21への交換作業が終了する。
【0032】
このような本発明のベルトホルダ10及びベルト保持方法によれば、無端ベルト20と交換するための予備ベルト21を保持部26(1)及び26(2)に嵌入することにより容易に保持できる。また、予備ベルト21へ交換する時には、予備ベルト21を保持部26(1)及び26(2)から引き抜いて容易に取り外すことができる。
【0033】
また、ベルトホルダ10に保持された予備ベルト21は、回転駆動軸18の周辺において、回転駆動軸18の外円周方向に沿う方向で保持され、回転駆動軸18に接触せず、回転駆動軸18に垂直な断面視において、回転駆動軸18のプーリ19にも干渉しないため、ベルトホルダ10が予備ベルト21を保持する位置は、予備ベルト21が、回転駆動軸18の周辺において、回転駆動軸18の外円周方向に沿う方向で保持できる位置であれば、特に限定されない。このため、ベルトホルダ10を、一のローラ16の近辺に、一のローラ16に対して一個ずつ取り付けることが可能となり、無端ベルト20を予備ベルト21へ交換する時には、損傷した無端ベルト20が掛けられていたローラ16の近辺で保持されている予備ベルト21を取り外して、容易且つ迅速に交換作業を行うことができる。さらに、回転駆動軸に予備ベルトを括り付けていた図9に示すような従来のベルト保持方法と異なり、予備ベルト21を保持する位置から予備ベルト21へ交換するローラ16までの経路に位置する損傷していない無端ベルト20は存在しないため、損傷していない無端ベルト20を一旦取り外す必要がない。
【0034】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はその他の態様でも実施できる。例えば、図5に示すように、本発明のベルトホルダ10の保持部26(1)に保持した予備ベルト21が外れ落ちないように、保持部26(1)に弾性的に係合する留め金具39を備えてもよい。
【0035】
また、本発明のベルトホルダ10を、図6に示すように、ベルトホルダ10をフレーム12に取り付けた時に、回転駆動軸18に垂直な断面視において、回転駆動軸18の斜め上方に保持部26(1)及び保持部26(2)が配置されるように構成してもよい。このような構成によっても、予備ベルト21を、回転駆動軸18に接触せず、回転駆動軸18に垂直な断面視において、回転駆動軸18のプーリ19にも干渉しないように、回転駆動軸18の周辺において、回転駆動軸18の外円周方向に沿う方向で保持できる。
【0036】
また、本発明のベルトホルダ10は、図7に示すように、3個の保持部26(1)、26(2)、26(3)を備え、保持部26(1)及び(3)は、斜め上から予備ベルト21を嵌入する溝27(1)又は(3)を備え、保持部26(2)は、上から予備ベルト21を嵌入する溝27(2)を備えている。斜め上又は上から予備ベルト21を嵌入する構成であるため、予備ベルト21が自重によって落下するのを防止できる。
【0037】
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、本発明は図示したものに限定されない。例えば、保持部を二個又は三個備えることには限定されず、一個又は四個以上であってもよい。また、ベルトホルダ10を、一のローラ16の近辺に、一のローラ16に対して一個ずつ取り付けることには限定されず、複数のローラ16に対してベルトホルダ10を一個ずつ取り付けてもよい。また、ベルトホルダ10が保持する予備ベルト21の数量は一本に限定されず、複数本であってもよい。
【0038】
その他、本発明の技術的範囲には、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を加えた態様も含まれる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、いずれかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明のベルトホルダ及びベルト保持方法によれば、予備ベルトを、ローラの近辺に、ローラ、回転駆動軸及び回転駆動軸のプーリと干渉しない状態で保持でき、無端ベルトと交換するための予備ベルトを保持部によって容易に保持しておき、予備ベルトへ交換する時には、予備ベルトを容易に取り外して回転駆動軸及びローラに掛けることができる。また、ベルトホルダを、一のローラの近辺に、一のローラに対して一個ずつ取り付けることが可能となる。このため、駆動ローラコンベヤに用いられる無端ベルトと交換する予備ベルトを保持するベルトホルダ及びベルト保持方法として広く利用できる。
【符号の説明】
【0040】
10:ベルトホルダ
12:フレーム
13:軸受溝
14:端部
16:ローラ
17:溝
18:回転駆動軸
20:無端ベルト
21:予備ベルト
22:駆動ローラコンベヤ
24:取付部
26(1)、26(2)、26(3):保持部
27(1)、27(2)、27(3):溝
28:腕部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
平面視において互いに平行に延びる少なくとも2本のフレームと、該2本のフレームに両端部が支持され該フレームに沿って複数本配設されたローラと、前記フレームに沿って延びる回転駆動軸と、該回転駆動軸及び該ローラに掛けられ該回転駆動軸から該ローラへ回転運動を伝達する無端ベルトと、を備えた駆動ローラコンベヤに取り付けられ、該無端ベルトと交換する予備ベルトを保持するベルトホルダであり、
前記フレームに取り付けられる取付部と、
前記予備ベルトを、前記回転駆動軸が該予備ベルトに貫通する状態で保持する保持部と、
前記取付部から前記保持部まで延びる腕部と、
を備えたベルトホルダ。
【請求項2】
前記保持部を複数個備え、前記フレームに取り付けた時に、該複数個の保持部が、前記回転駆動軸の周辺において、該回転駆動軸の外円周方向に沿って配置される構成である請求項1に記載するベルトホルダ。
【請求項3】
前記フレームに取り付けた時に、前記複数個の保持部が、前記回転駆動軸に垂直な断面視において、該回転駆動軸の上方及び側方に配置される構成である請求項2に記載するベルトホルダ。
【請求項4】
前記フレームに取り付けた時に、リング状の予備ベルトが、前記回転駆動軸の周辺において、該回転駆動軸の外円周方向に沿う方向で保持され、該予備ベルトが前記回転駆動軸に接触しない構成である請求項3に記載するベルトホルダ。
【請求項5】
前記保持部が、前記予備ベルトの一部を弾性的に嵌入することにより該予備ベルトを挟持する溝から構成された請求項1〜請求項4のいずれかに記載するベルトホルダ。
【請求項6】
前記フレームに着脱可能に取り付けられる請求項1〜請求項5のいずれかに記載するベルトホルダ。
【請求項7】
請求項1〜請求項6のいずれかに記載するベルトホルダを使用したベルト保持方法であり、
前記回転駆動軸が前記予備ベルトに貫通する状態で、該予備ベルトを該ベルトホルダに取り付けることにより、該ベルトホルダが、該予備ベルトを、該回転駆動軸が該予備ベルトに貫通する状態で保持するベルト保持方法。
【請求項8】
前記ベルトホルダが、前記ローラの両端部が前記フレームに着脱可能に支持されている前記駆動ローラコンベヤに取り付けられる請求項7に記載するベルト保持方法。
【請求項9】
一の前記ベルトホルダが、一の前記ローラの近辺の該ローラに干渉しない位置に、一のローラに対して一個ずつ取り付けられる請求項7又は請求項8に記載するベルト保持方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2012−218893(P2012−218893A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−87096(P2011−87096)
【出願日】平成23年4月11日(2011.4.11)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)
【Fターム(参考)】