説明

ベルト型濃縮機

【課題】ベルト型濃縮機の運転調整は凝集装置、ベルト走行速度、ランプ(傾斜板)角度を変化させることで行われるが、これらの操作は運転員がベルト型濃縮機から排出させる濃縮汚泥、ろ液等の運転状況を見ながら手動で行っているので制御が困難である。
【解決手段】供給汚泥濃度、濃縮汚泥濃度、ろ液濃度及びベルト上の汚泥レベルの各計測器のうち1又は2以上で連続的に計測し、それら計測値の変化に対して凝集装置の開度又はミキサー回転数、ベルトの走行速度、ランプの角度の1又は2以上を自動的に変化させることにより濃縮汚泥濃度を所定の範囲に制御するようにしたベルト型濃縮機。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は下水処理場で発生する余剰汚泥、混合生汚泥、消化汚泥、オキシデーションディッチ余剰汚泥や工場排水汚泥等の濃縮に用いるベルト型濃縮機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ベルト型濃縮機の運転調整は凝集装置、ベルト走行速度、ランプ(傾斜板)角度を変化させることで行われている。これらの操作は運転員がベルト型濃縮機から排出させる濃縮汚泥、ろ液等の運転状況を見ながら手動で行っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これは、次のような欠点があった。濃縮汚泥、ろ液の目視による運転状況確認は運転員の経験に基づく感覚による部分が多く、運転員の熟練度を要する。常時監視ではないので運転状況変化への対応が遅れる。また、手動による運転調整は頻繁に運転員がベルト型濃縮機周りに行く必要があり、運転コストの上昇、労働環境の悪化となる。凝集装置の設定値不良による薬注量の増加、ベルト速度が大き過ぎることによるベルト寿命の短縮という問題もある。本発明は以上のような欠点をなくすためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第一は供給汚泥濃度を濃度計で常時測定し、供給汚泥濃度の変化に合わせて凝集装置(混合弁)の開度を自動調整する。具体的には汚泥濃度が高くなったときは開度を小さくして撹拌力を強くする。逆に汚泥濃度が低くなったときは開度を大きくする。
【0005】
凝集装置(混合弁)にはモーター駆動の弁を用いることで電動で開度調整を行う。
【0006】
また、混合弁の替わりにラインミキサーを用い、ラインミキサーの回転数によって撹拌力を調整する方法もある。供給汚泥濃度の測定はレーザー光式、マイクロ波式、散乱光式等の濃度計を使用する。
【0007】
本発明の第二は供給汚泥濃度を濃度計で常時測定し、供給汚泥濃度の変化に合わせてベルト走行速度を自動調整する。
【0008】
具体的には供給汚泥濃度が高くなったときはベルト走行速度を早くして、単位ろ過面積当りの固形物負荷を下げる。逆に汚泥濃度が低くなったときはベルト走行速度を遅くする。
【0009】
ベルト走行速度の変化には駆動モーターのインバータ周波数を自動的に変化させる方法がある。
【0010】
本発明の第三は供給汚泥濃度を濃度計で常時測定し、供給汚泥濃度の変化に合わせてランプ(傾斜板)の角度を自動調整する。具体的には汚泥濃度が高くなったときはランプ角度を小さくして、濃縮効果を弱める。逆に汚泥濃度が低くなったときはランプ角度を大きくする。
【0011】
ランプ角度の変更にはランプ先端を電動駆動のボルト、エアーシリンダー、油圧シリンダーで上下動させることで行う方法がある。
【0012】
本発明の第四は濃縮汚泥濃度を濃度計で常時測定し、濃縮汚泥濃度の変化に合わせて凝集装置(混合弁)の開度を自動調整する。具体的には濃縮汚泥濃度が高くなったときは開度を大きくして撹拌力を弱くする。逆に濃縮汚泥濃度が低くなったときは開度を小さくする。
【0013】
濃縮汚泥濃度の測定は粘度式、レーザー光式、マイクロ波式、散乱光式等のものを使用する。また、濃縮汚泥ホッパーを使用し、濃縮汚泥移送ポンプのL、H運転で濃縮汚泥を移送する場合、濃縮汚泥ポンプの運転、停止時間からあらかじめ設定した演算機能で濃縮汚泥濃度を算出する方法もある。ベルト走行速度の変更方法は上記と同じである。
【0014】
本発明の第五は濃縮汚泥濃度を濃度計で常時測定し、濃縮汚泥濃度の変化に合わせてベルト走行速度を自動調整する。具体的には濃縮汚泥濃度が高くなったときはベルト走行速度を速くして、濃縮汚泥濃度を下げる。逆に濃縮汚泥濃度が低くなったときはベルト走行速度を遅くする。
【0015】
本発明の第六は濃縮汚泥濃度を濃度計で常時測定し、濃縮汚泥濃度の変化に合わせてランプ角度を自動調整する。具体的には濃縮汚泥濃度が高くなったときはランプ角度を小さくして、濃縮汚泥濃度を低くする。逆に濃縮汚泥濃度が低くなったときはランプ角度を大きくする。ランプ角度の変更方法は上記と同じである。
【0016】
本発明の第七はろ液濃度を常時測定し、ろ液濃度の変化に合わせて凝集装置の開度(ミキサーの回転数)を自動調整する。ろ液濃度の替わりに、ろ液濃度、供給汚泥濃度及び濃縮汚泥濃度の3つの濃度計測値から制御装置でSS回収率を演算して使用することもできる。具体的にはろ液濃度が高くなったとき(SS回収率が低くなったとき)は開度を大きく(ミキサーの回転数を小さく)して、凝集装置による凝集フロックの破壊を防ぐ。凝集装置の開度(ミキサーの回転数)の変更方法は上記と同じである。
【0017】
ろ液濃度の測定には散乱光式、透過光式等の濃度計を用いる。凝集装置(オリフィス)の開度の調整方法は上記と同じであり、また、ラインミキサーを用いる方法もある。
【0018】
本発明の第八はろ液濃度を常時測定し、ろ液濃度の変化に合わせてベルト走行速度を自動調整する。具体的にはろ液濃度が高くなったとき(SS回収率が低くなったとき)はベルト走行速度を速くして、単位ろ過面積当りの固形物負荷を下げる。ベルト走行速度の変更方法は上記と同じである。
【0019】
本発明の第九はろ液濃度を常時測定し、ろ液濃度の変化に合わせてランプ角度を自動調整する。具体的にはろ液濃度が高くなったとき(SS回収率が低くなったとき)はランプ角度を小さくして、ろ液濃度を下げる。ランプ角度の変更方法は上記と同じである。
【0020】
本発明の第十はベルト上にレベルセンサーH、HHを設け、ベルト上の汚泥がHを超えないように制御する。すなわちレベルがH以上になればベルト走行速度を速くする。レベルがHHになればベルト型濃縮機の運転を停止し、警報を鳴らす。レベルには電極式等を用いる。ベルト走行速度の変更方法は上記と同じである。
【0021】
本発明の第十一はベルト上にレベルセンサーH、HHを設け、ベルト上の汚泥がHを超えないように制御する。レベルがH以上になればランプ角度を小さくする。レベルがHHになればベルト型濃縮機の運転を停止し、警報を鳴らす。レベルには電極式等を用いる。ランプ角度の変更方法は上記と同じである。
【0022】
上記発明の第一から十一の制御はそれぞれ単独で行う場合もあるが、複合して行う場合もある。それぞれの制御に優先順位を決めておいて、凝集装置の開度又は回転数、ベルトの走行速度、ランプ(傾斜板)角度が異なる方向に作動する制御となるときは優先順位の高い制御を行う。また、各制御に重みを付けて制御の方向、程度を決める場合もある。
【0023】
供給汚泥濃度、濃縮汚泥濃度及びろ液濃度をベルト型濃縮機運転中常時測定し、各運転操作因子を自動で調整するので運転は運転員の感覚にたよる部分がなく、運転員の熟練度を要さない。運転状況の変化に対して常時運転調整を行うので安定した運転を行うことができる。運転員がベルト型濃縮機周りに行くのは巡回監視程度であり、運転コストが下がり、運転員の労働環境も改善される。また、薬注量増加の防止、ベルト寿命の短縮防止によって、運転コストを下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施例によるベルト型濃縮機を示す図である。
【図2】本発明に使用する凝集装置(混合弁)を示す図である。
【図3】本発明に使用するベルト型濃縮機の各種濃度計を例示する図である。
【図4】本発明に使用するランプの作動を示す図である。
【図5】本発明に使用する凝集装置の弁の作動を示す図である。
【図6】本発明に使用する凝集装置の他の例による弁の作動を示す図である。
【図7】本発明に使用するベルト上のレベルセンサーとその作動を示す図である。
【図8】各測定信号を複合させるケース1の制御図である。
【図9】各測定信号を複合させるケース2の制御図である。
【図10】各測定信号を複合させるケース3の制御図である。
【図11】各測定信号を複合させるケース4の制御図である。
【図12】各測定信号を複合させるケース5の制御図である。
【図13】各測定信号を複合させるケース6の制御図である。
【図14】各測定信号を複合させるケース7の制御図である。
【図15】各測定信号を複合させるケース8の制御図である。
【図16】発明の第一の実施例をより具体化した制御図である。
【図17】発明の第十の実施例をより具体化した制御図である。
【図18】図8のケース1の実施例をより具体化した制御図である。
【図19】上記ベルト型濃縮機に設けられるランプの角度を変更する手段を示す図である。
【図20】上記ベルト型濃縮機に設けられるランプの角度を変更する手段を示す図である。
【図21】濃度測定用の測定槽を設けて濃度測定する構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1に示すように、この実施例の装置では、供給汚泥が凝集装置2に供給され、凝集装置2内で調質された凝集汚泥は、供給側の凝集槽3に一旦滞留された後、供給シュート4を経由して、走行するベルト1a(ろ過ベルト)上に送られ、ベルト上で重力ろ過され、排出側のベルト末端からスクレーパ10により掻き取られて濃縮汚泥として出口1aから排出されるように構成されたベルト型濃縮機である。
【0026】
電動機Mの動力が駆動ローラー6に伝達されることによりローラー6が回転し、ベルト1aが矢印の方向に走行する。ベルト1aが走行することにより従動ローラー5が回転する。ベルト型濃縮機1の運転中は常時ローラー5、6が回転し、ベルト1aが走行する。ベルト1aを透過したろ液は出口1cを経て排出される。ベルト1aは供給側に戻る前に洗浄水管8のノズルから噴出する水により洗浄されて次のサイクルに入る。洗浄後の洗浄水は出口1dを経て排出される。洗浄水は供給汚泥側に再循環されても良い。
【0027】
供給汚泥は図2に示す凝集装置2内で高分子凝集剤(ポリマー)と反応して凝集汚泥となる。凝集装置2は管状混合室内に蝶形の弁体11を設け、混合室の入口に高分子凝集剤(ポリマー)の複数の導入管2aを設けたもので、弁体11の位置を調節することにより凝集装置2内の通路面積を変化させ、撹拌力を変化させ、凝集の程度を調整する。ねじ2bを調節すると弁体11の最低角度が設定され、その角度がレバー12に支持された固定用重り13により維持される。この構造では供給圧力(又は流量)が急増すると弁体11が重り13に抗して自動的に開放され圧力を下げる。弁の開きが小さいほど撹拌作用が増し凝集度が上がる。凝集度が上がれば濃縮汚泥濃度が上がる。一方弁の開度が小さくなり過ぎると撹拌が大きくなり過ぎ凝集フロックが破壊され濃縮汚泥濃度が減じる。なお図2の例で開度を調整する手段としては図5に示したように弁駆動電動機18により弁の開度を調整する方法と、もっと単純な構造として図6に示したように弁体11を流路に出入りする板として構成し、弁駆動電動機18で弁体11を上下動させることにより弁の開度を調整する方法などが可能である。
【0028】
別法として、凝集装置2を前記の弁機構ではなくラインミキサーとし、回転数で凝集の程度を調整する方法もある。回転数が大きいほど撹拌作用が増し凝集度が上がり、濃縮汚泥濃度は上がる。
【0029】
プローを有するプロー機構7がベルト1aの走行方向と直角に数列並んでベルト上に配置されており、各列のプロー機構7には数個のプロー(鋤)が設けられている。プローにより汚泥層を鋤くことでベルト上でのろ過効率を高める働きをしている。
【0030】
ベルト1aは、ろ過材としての構造に依存するが例えば8〜40m/minの可変速度で走行する。ベルトの走行速度を変化させることで濃縮汚泥濃度が変化する。走行速度が大きくなれば濃縮汚泥濃度が下がる。
【0031】
ベルト1aの排出側の末端にはランプ(傾斜板)9が近接配置されている。ランプ9を越えて濃縮汚泥は排出されるが、ランプ9が濃縮汚泥の排出を妨げることでベルト1aでの濾過が進行し濃縮汚泥濃度は上昇する。ランプ角度(ベルト1aの走行面に対する角度)は可変となっており、このランプ角度を変化させることで濃縮汚泥濃度を調整することができる。ランプ角度が大きくなれば濃縮汚泥濃度が上がる。
【0032】
本発明の濃縮汚泥濃度及びろ液濃度(SS回収率)の制御手段を備えた実施形態である図3を参照するに、供給汚泥凝集装置2の入口には処理すべき供給汚泥の濃度を測定する供給汚泥濃度計14、ベルト型濃縮機1の濃縮汚泥出口1bに配置したシュート又はタンク1eには濃縮汚泥を測定する濃縮汚泥濃度計15、及びろ液出口1cに配置したシュート又はタンク1fにはろ液の濃度を測定するろ液濃度計16をそれぞれ設置する。各濃度計で測定された濃度信号は制御装置17に送られ、あらかじめ設定した各濃度との差異によって制御装置17から凝集装置2の開度(ラインミキサーの場合にはミキサー回転数)、ベルト1aの走行速度、ランプ(傾斜板)9の角度を作動する運転指令が出される。
【0033】
供給汚泥濃度の変化によってベルト型濃縮機の運転状況は変化するが、凝集装置の弁の開度(ミキサーの回転数)、ベルト走行速度、ランプ角度を自動的に調整することで運転状況を良好な状態に保つことができる。
【0034】
供給汚泥濃度の変化に対してあらかじめ設定した薬注率(供給汚泥固形物量に対する高分子凝集剤の割合)になるように供給汚泥濃度計14の測定値の変化に合わせて薬注量を自動に比例的に変化させる比例薬注方式を用いることも可能である。
【0035】
SS回収率(SS=汚泥固形分)は供給汚泥濃度計14、濃縮汚泥濃度計15、ろ液濃度計16の測定値から制御装置を用いて算出式、SS回収率=濃縮汚泥濃度s[%](供給汚泥濃度f[%]−ろ液濃度e[%])/供給汚泥濃度f[%](濃縮汚泥濃度s[%]−ろ液濃度e[%])×100で算出することも可能である。符号のみで表すと、
SS回収率=100×[s(f−e)]/[f(s−e)]%
である。
【0036】
前記本発明の第一の方法は、供給汚泥濃度を濃度計で常時測定し、供給汚泥濃度の変化に合わせて凝集装置(混合弁)の開度を自動調整する。具体的には汚泥濃度が高くなったときは開度を小さくして撹拌力を強くする。逆に汚泥濃度が低くなったときは開度を大きくする。例えば良好に理想的な濃縮汚泥濃度4%で運転が行われていたときに、供給汚泥濃度が上昇し、濃縮汚泥濃度が4%未満となろうとしたとき、供給汚泥濃度計14からの信号で制御装置17が供給汚泥濃度の上昇を検知し、運転指令を出すことで図5および図6に示すように凝集装置の弁体の角度を小さく(ミキサーの回転数を大きく)し、汚泥の凝集を高めて、濃縮汚泥濃度を4%に保つ。逆に供給汚泥濃度が低くなり、濃縮汚泥濃度が4%よりも低下しようとしたとき、弁体の角度を大きく(ミキサーの回転数を小さく)し、凝集フロックの破壊を防ぎ、濃縮汚泥濃度を4%に保つ。
【0037】
この方法を実施するための制御方法を図16に示す。前提として制御装置は計時カウンターからのタイミングパルスにより三個所の濃度及びベルト上の汚泥レベルの測定、比較及び制御を一定時間間隔で繰り返すものとする。
【0038】
図16において供給汚泥濃度には適正な濃度範囲が存在し、その範囲外でも凝集度が適正なら上記の4%の濃縮汚泥濃度が得られる。先ず供給汚泥濃度が適正範囲の上限より大きければ(YES)、凝集装置(弁)の開度を減少し、開度が下限より大きければ(NO)、開度の減少を段階的に繰り返して供給汚泥の凝集を適正な状態にする(ループ1)。逆に供給汚泥濃度が適正範囲の下限未満なら(YES)、開度を増大し、開度が上限より大きければ(NO)、開度の増大を段階的に繰り返して供給汚泥の凝集を適正な状態にする(ループ2)。供給汚泥濃度がこれらのどちらでもなければ(すなわち適正範囲内なら)直接開始点に戻り(ループ3)、判断と制御を繰り返す。
【0039】
以下本発明の第二〜九の実施例は図16の実施例と同様に構成できるので、詳細な制御フロー図は記載しないが、基本的な制御方法を以下に記載する。
【0040】
本発明の第二の方法では供給汚泥濃度計14からの信号で制御装置17が供給汚泥濃度の低下を検知したときに制御装置17からの運転指令で図3に示すベルトの走行速度を遅くすることで濃縮汚泥濃度を4%に維持することができる。
【0041】
また、本発明の第三の方法では供給汚泥濃度計14からの信号で制御装置17からの運転指令で図3に示すランプ9の角度を大きくすることで、濃縮汚泥濃度を4%に維持することができる。
【0042】
本発明の第四の方法では、濃縮汚泥濃度計15で測定した濃縮汚泥濃度の変化に合わせて凝集装置(弁)の開度を自動調整する。
【0043】
運転状況の変化を検知するセンサーとして濃縮汚泥濃度計15を使用した場合、濃縮汚泥濃度計の測定値が設定値より低くなったときは、凝集装置の開度を小さく(ミキサーの場合には回転数を大きく)する場合と大きく(ミキサーの場合には回転数を小さく)する場合がある。汚泥の凝集では凝集装置2による撹拌力を大きくし過ぎると凝集フロックが破壊し、小さ過ぎると凝集不良となる。したがって撹拌力は大き過ぎず且つ小さ過ぎない最適点がある。この場合、フィードバック制御では最適点を捜すためにあらかじめ決めた上限まで変化し、それで適正とならない場合は下限に向けて変化する操作を組み込むこととなる。適正範囲は濃縮汚泥濃度で決める。
【0044】
本発明の第五の方法では、濃縮汚泥濃度計15からの信号が設定値より低くなった場合、制御装置17から図3に示すベルト1aの走行速度を遅くする運転指令が出されて濃縮汚泥濃度を設定値に保つ制御を行う場合もある。濃縮汚泥濃度が高くなった場合は逆の運転指令が出される。
【0045】
本発明の第六の方法では、濃縮汚泥濃度計15からの信号が設定値より低くなった場合、制御装置から図4に示すようにランプ(傾斜板)9の角度を大きくする運転指令が出されて濃縮汚泥濃度を設定値に保つ制御を行う場合もある。濃縮汚泥濃度が高くなった場合は逆の運転指令が出される。
【0046】
本発明の第七の方法では、ろ液濃度計16の測定値が設定値より高くなったときは凝集装置2の弁の間度を小さく(ミキサーの回転数を大きく)する場合と大きく(小さく)する場合がある。濃縮汚泥濃度による制御と同様にこのフィードバック制御では最適点を捜すためにあらかじめ決めた上限まで変化し、それで適正とならない場合は下限に向って変化する操作を組み込むこととなる。ろ液濃度計の測定値の替わりに制御装置によるSS回収率の算出値を用いる場合、SS回収率の算出値が設定値より低くなったときに同様の制御を行う。この場合の適正範囲はろ液濃度又はSS回収率で判断する。
【0047】
本発明の第八の方法では、ろ液濃度計16の測定値が設定値より高くなったとき、制御装置17からの運転指令で図3に示すベルト1aの走行速度を速くすることでもろ液濃度を低下させることができる。ろ液濃度計の測定値の替わりに制御装置によるSS回収率の算出値を用いる場合、SS回収率の算出値が設定値より低くなったときに同様の制御を行う。
【0048】
本発明の第九の方法では、ろ液濃度計16の測定値が設定値より高くなったとき、制御装置17からの運転指令で図4に示すランプ(傾斜板)9の角度を小さくすることでもろ液濃度を低下させることができる。ろ液濃度計の測定値の替わりに制御装置によるSS回収率の算出値を用いる場合、SS回収率の算出値が設定値より低くなったときに同様の制御を行う。
【0049】
本発明の第十の方法では、運転状況の変化を検知するセンサーとして図7に示すようにベルト上にレベルセンサー19、20を設けることもできる。レベルの検知には高レベルH19と超高レベルHH20の二つを用いる。ベルトでのろ過の進行が良好な場合はベルト上の汚泥レベルが低く、ろ過の進行が不良の場合はベルト上の汚泥レベルが高くなる。
【0050】
したがってベルト上の汚泥レベルによって運転状況の良否を判定することができる。レベルセンサーによって常時汚泥レベルを検知し、汚泥レベルを良好な状態に維持する。例えば汚泥レベルセンサー19が高レベルHを検知すれば制御装置17から運転指令が出され、ベルト走行速度を速くすることで汚泥レベルを下げる。レベルセンサー20が超高レベルHHを検知すればベルト型濃縮機の運転を停止し、警報を鳴らす。
【0051】
この第十の方法の具体的な制御方法を図17に示す。この図では測定した高さの値がHHよりも大きければ運転を停止し警報を鳴らす。HとHHの間ならばベルト速度を速度の上限に向けて上げる(ループ1)。途中で高さがH以下に下がればループ2に移行する。最初からこの条件が満足されていればループ2から最初に戻り、判断と制御を繰り返す。ベルト速度が上限を超えるなら警報し又は制御形式を変更する。
【0052】
本発明の第十一の方法としては、高レベルHを検知すれば制御装置17からの運転指令でランプ(傾斜板)角度を小さくすることで汚泥レベルを下げる。超高レベルHHを検知すればベルト型濃箱根の運転を停止し、警報を鳴らす。
【0053】
供給汚泥濃度計14、濃縮汚泥濃度計15、ろ液濃度計16、ベルト上の汚泥レベル計19、20からの信号を複合して受けて制御を行うときは次のようになる。各信号の場合分けは表1のようになる。供給汚泥濃度の基準値とは実測値に基づき例えば0.6〜0.7%のように事前に範囲を定める。濃縮汚泥濃度の設定値とは後工程の運転も考慮して例えば4.0〜4.2%のように最適範囲を事前に決める。ろ液濃度は低の範囲が良好であり、SS回収率は高の範囲が良好である。例えばろ液濃度0.3%以下、SS回収率95%以上が良好、ろ液濃度0.3%超、SS回収率95未満を不良とする。
【0054】
【表1】

【0055】
各測定信号を複合させて制御装置から出す運転指令には図8から図15に示すように8通りがある。
【0056】
すなわち、供給汚泥濃度C1、濃縮汚泥濃度C2、及びろ液濃度C3(SS回収率)、及びベルト上の汚泥高さHの組み合わせのうち、供給汚泥濃度が基準値(一般に幅がある)を満足していればC2とC3の変化により制御を行えばよく、また、C1はC2及びC3を或る程度規定するからである。ケース1〜8は測定された3種の各濃度を比較回路で高低を判定し、それら3種の濃度の高低の組み合わせ(以下で述べる)をANDゲートに導いてどのケースに該当するかを判定すればよい。
【0057】
図8に示したケース1は、供給汚泥濃度低、濃縮汚泥濃度低、ろ液濃度低(SS回収率高)の場合であり、凝集装置(混合弁)の開度を段階的に大きく(ミキサー回転数を小かく)する。上限(下限)まで変化させてもケース1の状況が改善されないとき、凝集装置の開度(ミキサー回転数)はその中の最適点に設定し、ベルト上汚泥レベルがHを越えないときは、ランプ(傾斜板)の角度を段階的に大きくする。ランプの傾斜角度が上限となったとき、ベルトの走行速度を段階的に低下させる。
【0058】
ベルトの走行速度を下限まで低下させてもケース1の状況が改善されないとき、設定濃縮汚泥濃度を段階的に低下させる。例えば現在の設定値が4.0〜4.2%のときに設定値を3.8〜4.0%に変化させ、それでも濃縮汚泥濃度が設定値にならないときは設定値を3.6〜3.8%に変化させる。あらかじめ設定値の下限値を決めておき、設定値が下限値になったときに警報を鳴らし運転員に知らせる。本制御中にろ液濃度高(SS回収率低)又はベルト上汚泥レベルがHを超えたときはランプ、ベルト走行速度の操作は中止し、設定濃縮汚泥濃度の低下操作に移る。
【0059】
図18は図8に示したケース1を具体化する判断及び制御のフローを示す。但し設定値として上記の供給汚泥濃度低(例えば0.6〜0.7%未満)、濃縮汚泥濃度低(例えば4.0〜4.2%未満)、ろ液濃度低(SS回収率高)(例えば0.3%未満(SS回収率95%超))とする。
【0060】
図18で供給汚泥濃度下限未満(YES)、濃縮汚泥濃度設定値未満(YES)、及びろ液濃度設定値未満(YES)(SS回収率設定値上限超(YES))のとき、凝集装置の開度増大となる。開度上限超でないとき(NO)、ループ1を繰り返すことになる。開度上限超になったとき(YES)、凝集装置の開度を基準値に戻し、ベルト上の汚泥レベルがH超でないとき(NO)、ランプ角度を増大させる。ランプ角度が上限未満であるとき(YES)、ループ2を繰り返すことになる。ランプ角度が上限未満でないとき(NO)、ベルト上の汚泥レベルがH超でなければ(NO)、ベルト速度を減少させる。ベルト速度が下限超であれば(YES)、ループ3を繰り返す。ベルト速度が下限超でなければ(NO)、濃縮汚泥濃度設定値を低下させる。濃縮汚泥濃度設定値が下限超であれば(YES)、ループ4で最初に戻り同様の制御を繰り返す。濃縮汚泥濃度設定値が下限超でなければ(NO)、装置を停止し警報を出す。
【0061】
以下に述べる例も上記のように判断、制御のフローを容易に設計することができることは当業者には明らかであろう。
【0062】
図9に示したケース2は、供給汚泥濃度低、濃縮汚泥濃度低、ろ液濃度高(SS回収率低)の場合であり、凝集装置の開度を段階的に大きく(ミキサー回転数を小さく)する。上限(下限)まで変化させてもケース1の状況が改善されないとき、凝集装置の開度(ミキサー回転数)は基準値に戻し、上記と同様に設定濃縮汚泥濃度を段階的に低下させる。
【0063】
図10に示したケース3は、供給汚泥濃度高、濃縮汚泥濃度低、ろ液濃度低(SS回収率高)の場合であり、凝集装置の開度を段階的に小さく(ミキサー回転数を大きく)する。下限(上限)まで変化させてもケース1の状況が改善されないとき、凝集装置の開度(ミキサー回転数)は基準値に戻し、ベルト上汚泥レベルがHを越えないときは、ランプ(傾斜板)の角度を段階的に大きくする。ランプの傾斜角度が上限となったとき、ベルトの走行速度を段階的に低下させる。
【0064】
ベルトの走行速度を下限まで低下させてもケース1の状況が改善されないとき、設定濃縮汚泥濃度を段階的に低下させる。例えば現在の設定値が4.0〜4.2%のときに設定値を3.8〜4.0%に変化させ、それでも濃縮汚泥濃度が設定値にならないときは設定値を3.6〜3.8%に変化させる。あらかじめ設定値の下限値を決めておき、設定値が下限値になったときに警報を鳴らし運転員に知らせる。本制御中にろ液濃度高(SS回収率低)又はベルト上汚泥レベルがHを超えたときはランプ、ベルト走行速度の操作は中止し、設定濃縮汚泥濃度の低下操作に移る。
【0065】
図11に示したケース4は供給汚泥濃度高、濃縮汚泥濃度低、ろ液濃度高(SS回収率低)の場合であり、凝集装置の開度を段階的に小さく(ミキサー回転数を大きく)する。下限(上限)まで変化してもケース4の状況が改善されないとき、凝集装置の開度(ミキサー回転数)は基準値に戻し、上記と同様に設定濃縮汚泥濃度を段階的に低下させる。
【0066】
図12に示したケース5は濃縮汚泥濃度低、ろ液濃度低(SS回収率高)の場合であり、ベルト上汚泥レベルがHを越えないときは、ランプ(傾斜板)の角度を段階的に大きくする。ランプの傾斜角度が上限となったとき、ベルトの走行速度を段階的に低下させる。ベルトの走行速度を下限まで低下させてもケース1の状況が改善されないとき、設定濃縮汚泥濃度を段階的に低下させる。例えば現在の設定値が4.0〜4.2%のときに設定値を3.8〜4.0%に変化させ、それでも濃縮汚泥濃度が設定値にならないときは設定値を3.6〜3.8%に変化させる。あらかじめ設定値の下限値を決めておき、設定値が下限値になったときに警報を鳴らし運転員に知らせる。本制御中にろ液濃度高(SS回収率低)又はベルト上汚泥レベルがHを超えたときはランプ、ベルト走行速度の操作は中止し、設定濃縮汚泥濃度の低下操作に移る。
【0067】
図13に示したケース6は、濃縮汚泥濃度低、ろ液濃度高(SS回収率低)の場合であり、設定濃縮汚泥濃度を段階的に低下させる。例えば現在の設定値が4.0〜4.2%のときに設定値を3.8〜4.0%に変化させ、それでも濃縮汚泥濃度が段定値にならないときは設定値を3.6〜3.8%に変化させる。あらかじめ設定値の下限値を決めておき、設定値が下限値になったときに警報を鳴らし運転員に知らせる。
【0068】
図14に示したケース7は、濃縮汚泥濃度高、ろ液濃度低(SS回収率高)の場合であり、ランプ(傾斜板)の角度を段階的に小さくする。ランプの傾斜角度が下限となったとき、ベルトの走行速度を段階的に上昇させる。ベルトの走行速度を上限まで上昇させてもケース7の状況が改善されないとき、設定濃縮汚泥濃度を段階的に上昇させる。例えば現在の設定値が4.0〜4.2%のときに設定値を4.2〜4.4%に変化させ、それでも濃縮汚泥濃度が設定値にならないときは設定値を4.4〜4.6%に変化させる。あらかじめ設定値の上限値を決めておき、設定値が上限値になったときに警報を鳴らし運転員に知らせる。
【0069】
図15に示したケース8は、濃縮汚泥濃度高、ろ液濃度高(SS回収率低)の場合であり、ランプ(傾斜板)の角度を段階的に小さくする。ランプの傾斜角度が下限となったとき、ベルトの走行速度を段階的に上昇させる。ベルトの走行速度を上限まで上昇させてもケース8の状況が改善されないとき、ろ液濃度高(SS回収率低)が改善されないときは警報を鳴らし運転員に知らせる。ろ液濃度高(SS回収率低)は改善されて濃縮汚泥濃度高が改善されないときは、設定濃縮汚泥濃度を段階的に上昇させる。例えば現在の設定値が4.0〜4.2%のときに設定値を4.2〜4.4%に変化させ、それでも濃縮汚泥濃度が設定値にならないときは設定値を4.4〜4.6%に変化させる。あらかじめ設定値の上限値を決めておき、設定値が上限値になったときに警報を鳴らし運転員に知らせる。
【0070】
ランプ9の角度変更をする手段には、既述したように、電動駆動のボルト、エアーシリンダー、油圧シリンダーなどを用いることができる。ここではランプ9の角度変更をする手段にシリンダー機構を用いた例について、図19及び図20を参照しながら説明しておく。まず、ランプ9は、例えばステンレスなどの金属板91と、フッ素樹脂などで形成された断面テーパ形状の樹脂板92とで構成されている。金属板91は棒部材93によって支持され、この棒部材93の両端には一対の連結部材94A,94Bが設けられている。さらに、連結部材94A,94Bは、装置側壁に設けられた円筒部材95A,95Bを回転軸にして回転自在に接続されている。従って、ランプ9は、この連結部材94A,94Bの回転動作に伴って傾斜角θを任意に変更することが可能になっている。なお、図20の符号96は、走行するベルト1aの両脇から汚泥が落下するのを防止するための側壁であり、他の図では作図の便宜のため記載を省略している。
【0071】
さらに、上記連結部材94A,94Bの他端側には、装置側壁に形成された円弧状の案内溝97を貫通する棒部材98A,98Bが接続されている。そして、棒部材の一方(98A)に、角度変更手段であるモートルシリンダー機構100が接続されている。このモートルシリンダー機構100は、途中でブレーキ可能なモーター101と、このモーター101によって伸長されるシリンダー102とを備えた構成である。そして、汚泥濃度計15が測定する汚泥の濃度値を所定の時間ごとに制御装置17が参照し、参照した濃度値に従ってシリンダー102を伸長させて、ランプ9の傾斜角θを段階的に変更するように制御することができる。
【0072】
上記のようにランプ9の角度変更手段を構成することにより、運転員によらなくとも自動でランプ9の角度を変更することが可能となる。
【0073】
最後に、濃縮汚泥濃度計15の設置場所はタンク1eに限定されることはなく、図21に示すように、タンク1eとは別に濃度測定用の測定槽110を設け、タンク1eから濃縮汚泥をサンプリングして濃度測定することもできる。なお、図21に示す例では、濃縮汚泥濃度計15として粘度式の濃度計を用いた構成を記載してある。
【0074】
すなわち、図21に示すように、配管を介して濃縮測定用の測定槽110をタンク1eに接続し、測定用濃縮汚泥を測定槽110に連続的に供給して、濃縮汚泥濃度計15によって連続的に濃度を測定する構成である。濃縮汚泥濃度計15は、円盤状の回転盤からなる検出体111と、回転軸廻りにこの検出体111を濃縮汚泥中で回転させる駆動モーター112と、駆動モーター112の電流値を検出して例えば4−20mAの電気信号に変換する変換器113と、変換器113からの電気信号に基づいて汚泥濃度を算出する演算器114とを備えた構成であり、各濃度に対応する粘性の違いを利用して濃度を算出する。
【0075】
より詳しくは、予め決めた回転数で検出体111を回転させたときの、汚泥濃度と電流値(実際には変換器からの電気信号)とを対応付ける相関情報(例えば、相関式やデータベースなど)を予め試験を行って取得し、その情報を演算器114の記憶手段例えばメモリーに格納しておき、実装置において変換器113から送られてくる電気信号に基づき、前記相関関係を参照して汚泥濃度を算出する構成である。なお、変換器113は、電流値に代えて駆動モーター112のトルク値を検出するようにしてもよい。
【0076】
上記のように粘度式の濃度計を採用し、加えて、タンク1eに直に濃度計を設置するのではなく、濃度測定用の測定槽110を別途設置する構成とすれば、測定誤差の一因となり得る汚泥の流れによる抵抗を抑えることができ、これにより4%以上に濃縮されている汚泥の濃度を連続的に、且つ、精度良く測定することを確実なものとすることができる。
【0077】
以上、本発明の具体的な実施形態に関して説明したが、本発明の範囲を逸脱しない限り様々な変形が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を有する者にとって自明なことである。従って、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲及びこれと均等なものに基づいて定められるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ローラーとそれを覆うようにかけられた無端ベルト、ローラーを駆動する駆動手段からなり、凝集汚泥を走行する無端ベルト上に供給し、重力によってろ過濃縮を行うベルト型濃縮機において供給汚泥濃度、濃縮汚泥濃度、ろ液濃度の各計測器のうち1又は2以上で連続的に計測し、それら計測値の変化に対して、ベルトの走行速度を自動的に変化させることにより濃縮汚泥濃度及びろ液濃度(SS回収率)を所定の範囲に制御すると共に、標準レベルHを測定する第1センサーと上限レベルHHを測定する第2センサーを有する計測器でベルト上の汚泥の高さを示す汚泥レベルを計測し、ベルト上の汚泥レベルがHを超えないようにレベルがH以上になればベルト走行速度を速くし、レベルがHHになればベルト型濃縮機の運転を警報を鳴らして停止することを特徴とするベルト型濃縮機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−101355(P2009−101355A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−3592(P2009−3592)
【出願日】平成21年1月9日(2009.1.9)
【分割の表示】特願2007−554847(P2007−554847)の分割
【原出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(591162022)巴工業株式会社 (32)
【出願人】(306006454)アシュブルック・シモン−ハートリー・リミテッド (2)
【Fターム(参考)】