説明

ペルフルオロアルキル含有錯体、ならびにNMR、X線および放射線診断、さらに放射線治療のための造影剤としてのその使用法

本発明は、特許請求項において特徴付けられる目的、すなわち、一般的な化学式(I)のN−アルキル基を有するペルフルオロアルキルを含む金属錯体、その生成方法、ならびに、NMRおよびX線診断、放射線診断および放射線治療、さらにMRTリンパ系造影におけるその使用法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求の範囲において特徴付けられる主題、すなわち、一般的な化学式IのN−アルキル基を有するペルフルオロアルキル含有金属錯体、その生成方法、ならびに、NMRおよびX線診断、放射線診断および放射線治療、さらにMRTリンパ系造影におけるその使用法に関する。ペルフルオロアルキル含有金属錯体は、様々な生理学的構造および病態生理学的構造を視覚化し、それにより、診断情報、すなわち疾患の位置限定および程度を改善し、目標治療の成功を選択および監視し、ならびに予防するために、核スピン共鳴断層撮影(MRT)において使用される。
【0002】
本発明による化合物は、リンパ系造影、腫瘍診断、ならびに梗塞および壊死の撮像について極めて特別な方式で適しており、優れた適合性によって区別される。
【0003】
核磁気共鳴の分野では、撮像の領域において使用することができるいくつかのフッ素含有化合物が知られている。しかし、たいていの場合、そのような化合物は、フッ素−19撮像における使用についてのみ提案され、この応用分野についてのみ適切である。そのような化合物は、たとえば、米国特許第4,639,364号(Mallinckrodt)、DE4203254(Max−Planck−Gesellschaft)、WO93/07907(Mallinckrodt)、米国第4,586,511号(Children’s Hospital Medical Center)、EP307863(Air Products)、米国第4,588,279号(University of Cincinnati、Children’s Hospital Research Foundation)、およびWO94/22368(Molecular Biosystems)に開示されている。
【0004】
撮像に使用できるその他のフッ素含有化合物が、米国第5,362,478号(VIVORX)、米国特許第4,586,511号、DE4008179(Schering)、WO94/05335およびWO94/22368(両方とも分子生物系)、EP292306(TERUMO Kabushiki Kaisya)、EP628316(TERUMO Kabushiki Kaisya)、ならびにDE4317588(Schering)に開示されている。
【0005】
2つの核の間の相互作用は、フッ素およびヨウ素の元素を含む化合物では行われないが、集中的な相互作用が、フッ素および常磁性中心(遊離基、金属イオン)を含む化合物において行われ、前記集中的な相互作用は、フッ素核の緩和時間の短縮に現れる。この効果の程度は、金属イオンの不対電子の数(Gd3+>Mn2+>Fe3+>Cu2+)、および常磁性イオンと19F原子の間の除去に依存する。
【0006】
金属イオンの不対電子が増加し金属イオンがフッ素に近づくと、フッ素核の緩和時間は短縮する。
【0007】
常磁性イオンからの間隔の関数としての緩和時間の短縮は、不均一なスピン数を有するすべての原子核において、したがって陽子の場合においても明らかになり、それにより、ガドリニウム化合物が、核スピン断層撮影において造影剤として広く使用されている(Magnevist(登録商標)、Prohance(登録商標)、Omniscan(登録商標)、およびDotarem(登録商標))。
【0008】
しかし、1H−MR撮像(1H−MRI)では、測定されて撮像に使用されるのは、陽子、すなわち主に水の陽子の緩和時間T1またはT2であり、フッ素核の緩和時間ではない。緩和時間の短縮の定量的な測定値は、緩和能である[L/mmol.s]。緩和時間を短縮するために、常磁性イオンの錯体が、上首尾に使用される。以下の表において、いくつかの市販の製剤の緩和能を示す。
【0009】
【表1】

【0010】
これらの化合物では、陽子とガドリニウム・イオンの間の相互作用のみが行われる。したがって、約4[L/mmol.s]の緩和能が、水におけるこれらの造影剤について観測される。
【0011】
フッ素核の短縮された緩和時間が使用されるフッ素−19撮像用のフッ素化合物、および水の陽子の緩和時間が測定される非フッ素含有化合物の両方とも、MR撮像について上首尾に使用される。
【0012】
陽子の撮像について使用された化合物と共に、ペルフルオロカーボン含有遊離基を常磁性造影剤に導入することにより、すなわちフッ素撮像化合物についてのみ適切であることが以前に既知であった特性を組み合わせることにより、驚くほど十分に、水の陽子に関する緩和能も迅速に増大する。この場合、上記の表のいくつの商用製品についてすでに引用されている3.5と3.8[L/mmols]の間の値と比較して、10〜50[L/mmols]の値に到達する。
【0013】
ペルフルオロアルキル含有金属錯体は、DE196 03 033.1、WO99/01161、DE19914101、DE10040381、およびDE10040858からすでに既知である。しかし、これらの化合物は、ほとんどの場合において適合性が不十分なため、申し分なく使用することはできない。したがって、優れた撮像特性を有し、かつ同時に非侵襲的診断方法の性質を得ることにおいて適合性に優れたMRT造影剤が依然として必要である。これは、たとえば腫瘍は、衛星転移を含めて診断されるべきであり、それにより身体全体にわたる造影剤の分布が達成されるべきである場合に重要である。
【0014】
悪性腫瘍は、所属リンパ節においてクラスタで転移し、それにより、いくつかのリンパ節ステーションも含むことがある。したがって、リンパ節転移は、悪性腫瘍を有する全患者の約50〜69%に見られる(Elke,Lymphographie[Lymphography],in:Frommhold,Stender,Thrn(Eds.),Radiologische Diagnostik in Klinik und Praxis[Radiological Diagnosis in Clinical Studies and in Practice],Volume IV,Thieme Verlag Stuttgart,7thED.,434−496,1984)。リンパ節の転移攻撃の診断は、悪性疾患の治療および予後に関して非常に重要である。現在の撮像方法(CT、US、およびMRI)では、悪性腫瘍のリンパ行性排出は、不十分にのみ検出されるが、その理由は、ほとんどの場合、リンパ節のサイズしか診断基準として使用することができないからである。したがって、非拡大リンパ節における小さい転移(<2cm)は、悪性攻撃のないリンパ節過形成と区別することができない(Steinkamp et al.,Sonographie und Kernspintomographie:Differentialdiagnostik von reaktiver Lymphknoten−vergroeβerung und Lymphknotenmetastasen am Hals[Sonography and Nuclear Spin Tomography:Differential Diagnosis of Reactive Lymph Node Enlargement and Lymph Node Metastases on the Neck],Radiol.Diagn.33:158,1992)。
【0015】
特定の造影剤を使用するとき、転移攻撃を有するリンパ節と過形成リンパ節を区別することができることが望ましい。
【0016】
直接X線リンパ系造影(準備したリンパ管に油性造影剤懸濁液を注入)が、観血法として知られているが、まれにしか使用されず、ごく少数のリンパ排出ステーションしか視覚化することができない。
【0017】
蛍光標識デキストランも、間質投与後のリンパ排出を観測することができるように、動物実験において試験的に使用される。間質/皮内投与後、リンパ管およびリンパ節を視覚化するためのすべての一般的に使用されるマーカーは、共通して、特定の性質(「微粒子」、たとえばエマルジョンおよびナノ結晶懸濁液)を有する物質、または大きなポリマー(上記WO90/14846参照)であるという実態がある。しかし、前述の製剤は、局所的および全身的な適合性が不十分であり、さらにリンパ経路が小さく、それにより診断効率が不十分になるため、間接リンパ系造影には依然として最適ではない。
【0018】
リンパ節の視覚化は、がん患者において転移攻撃を早期検出するために特に重要であるため、リンパ系の対応する変化を診断するために、非常に良好な適合性によって特徴付けられるリンパ特有造影剤製剤の必要性が高い。本発明の観点において、リンパ系は、リンパ節およびリンパ管の両方を含む。したがって、本発明の物質は、リンパ系の変化の診断、好ましくはリンパ節および/またはリンパ管の変化の診断、特にリンパ節における転移の診断に適している。
【0019】
最も可能性の高い造影剤の濃度および高い安定性は、いくつかのリンパ・ステーションにわたる診断関連の最も均一な可能リンパ濃度と同様に望ましい。生体全体に対する負担は、造影剤を迅速かつ完全に排出することによって低く維持されるべきである。可能であれば造影剤の投与後数時間以内のように早期の迅速な開始は、放射線医学の実施に重要である。良好な全身的適合性が必要である。
【0020】
最後に大切なこととして、原発腫瘍および可能性のあるリンパ節転移の両方が診断セッションにおいて視覚化されることを可能にする利用可能なリンパ特有造影剤を有することが望ましい。
【0021】
医療における他の重要領域は、壊死または梗塞の検出、位置限定、および監視である。したがって、心筋梗塞は定常過程ではなく、延長期間(数週間から数か月)に及ぶ動力学過程である。疾患は、互いに厳密に分離されるのではなく、重複する約3つの段階においてその過程を進行する。第1段階は、心筋梗塞の発症であり、破壊がショック波(波面現象)のように心内膜下から心筋に進行する梗塞後の24時間から成る。第2段階は、既に存在する梗塞であり、繊維形成(繊維化)が治癒プロセスとして行われる領域の安定化から成る。第3段階は、治癒した梗塞であり、すべての破壊された組織が繊維性瘢痕組織によって置き換わった後に開始する。この期間中、大規模な再構築が行われる。
【0022】
これまで、生存患者の心筋梗塞の現行段階の診断を可能にする正確で信頼性のある方法は知られていない。心筋梗塞を評価するために、梗塞において失われた組織の部分がどの程度の大きさであるか、およびどの時点で失われたかを知ることは、治療のタイプがこの知識に依存するので、決定的に重要である。
【0023】
梗塞は、心筋だけでなく、他の組織、特に脳でも起きる。
【0024】
梗塞は、ある程度まで治癒することはできるが、局所的に限定された組織死である壊死の場合、生体の残りに有害な後遺症のみを防止または少なくとも軽減することができる。壊死は、多様な方式で発症する。損傷、化学物質、酸素不足、または放射線によって。梗塞の場合のように、壊死の範囲およびタイプに関する知識は、さらなる治療のために重要である。
【0025】
したがって、シンチグラフィまたは核スピン断層撮影など、非侵襲プロセスにおいて造影剤を使用することにより梗塞および壊死の位置限定を改善する試験が以前、すでに実施されている。文献では、壊死撮像のためにポルフィリンを使用する試験は、大きなスペースを占める。しかし、達成される結果は、矛盾する像を描く。さらに、ポルフィリンは、皮膚に沈着する傾向があり、これにより感光性になる。感光性は、数日、さらに数週間続くことがある。これは、ポルフィリンを診断用薬として使用する際の、望ましくない副作用である。さらに、ポルフィリンの治療指数はきわめて小さいが、その理由は、たとえばMn−TPPSについて、わずかに0.2mmol/kgの投与量における作用が使用されるが、LD50は、すでに約0.5mmol/kgであるためである。ポルフィリン骨格から導出されない壊死および梗塞撮像用造影剤が、DE19744003(ScheringAG)、DE19744004(ScheringAG)、およびWO99/17809(EPIX)に記載されている。しかし、これまで、梗塞および壊死の撮像において造影剤として申し分なく使用することができる化合物はまだ存在しない。
【0026】
同じ問題が、血栓または動脈硬化班を診断するために使用できる化合物の領域に存在する。血栓または動脈硬化班を視覚化するために造影剤として申し分なく使用することができ、かつ同時に優れた適合性を特徴とする化合物は存在しない。
【0027】
したがって、本発明の目的は、一方では、MRT造影剤として優れた撮像特性を有し、特に腫瘍および壊死の撮像、および/またはリンパ系造影、および/または血液プール撮像、および/または血栓または動脈硬化班の視覚化に適しており、同時に優れた適合性によって区別される利用可能な造影剤を作成することであった。
【0028】
本発明の課題は、一般的な化学式IのNアルキル基を有するペルフルオロアルキル−含有錯体によって解決され、
【化1】

【0029】
式中、
Rは、1−OHを介して結合される単糖遊離基またはオリゴ糖遊離基を表し、場合によりパーアルキル化され、この場合、Qは、以下から選択された基の意味を有し、
【化2】

【0030】
式中、
n’’は、1から5の整数であり、
mは、1から6の整数であり、
式中、δは、リンカーLへの結合部位を表し、εは、遊離基Rへの結合部位を表し、
あるいは、
Rは、以下の意味の1つを有し、その場合、Qは、直接結合の意味を有し、Rは、以下から選択された極性基を意味し、
・一般的な化学式II〜VVIII’の錯体K、この場合、R1は、水素原子、または原子番号20〜29、31〜33、37〜39、42〜44、49、または57〜83の金属イオン等価体を意味し、
遊離基R2、R3、R4、U、およびU1は、以下に示される意味を有し、
または、
・−CO−、−NR6−、または直接結合を介してリンカーLに結合される1〜30のC原子を有する炭素鎖、
−これは、直線または分枝、飽和または不飽和とすることができ、
−1〜10の酸素原子、1〜5の−NHCO基、1〜5の−CONH基、1〜2の硫黄原子、1〜5の−NH基、または1〜2のフェニレン基によって場合により断続され、1〜2のOH基、1〜2のNH2基、1〜2の−COOH基、または1〜2の−SO3H基によって場合により置換することができ、
−1〜10の−OH基、1〜5の−COOH基、1〜2の−SO3H基、1〜5のNH2基、または1〜5のC1−C4−アルコキシ基によって場合により置換することができ、
式中、R6は、HまたはC1−C4−アルキルを意味し、
fは、化学式−Cn2nEを有するパーフッ化直鎖または分枝の炭素鎖であり、Eは、末端のフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、または水素の原子を表し、nは、数4〜30を表し、
Xは、化学式(XI)の基を表し、
【化3】

【0031】
Gは、−O−または−SO2−を意味し、
sおよびs’は、互いに独立に1または2を意味し、tは、0または1を意味し、および、
ρは、LへのXの結合部位を表し、ζは、RfへのXの結合部位を表し、
Kは、一般的な化学式IIの金属錯体を表し、
【化4】

【0032】
式中、
1は、少なくとも2つのR1が金属イオン等価体を表すことを条件として、水素原子、または原子番号21〜29、31〜33、37〜39、42〜44、49、または57〜83の金属イオン等価体を意味し、
2およびR3は、互いに独立に、水素、C1−C7−アルキル、ベンジル、フェニル、−CH2OH、またはCH2OCH3を表し、
Uは、1つまたは複数の酸素原子、1から3の−NHCO基、または1から3の−CONH基によって場合により断続され、および/または1から3の−(CH20-5COOH基によって置換される−C64−O−CH2−ω−、−(CH21-5−ω、フェニレン基、−CH2−NHCO−CH2−CH(CH2COOH)−C64−ω−、−C64−(OCH2CH20-1−N(CH2COOH)−CH2−ω、またはC1−C12−アルキレン、または−(CH27-12−C64−O基を表し、
式中、ωは、−CO−への結合部位を表し、
あるいは、Kは、一般的な化学式IIIの金属錯体を表し、
【化5】

【0033】
式中、R1は、上述の意味を有し、R4は、R1で述べられた水素もしく金属イオン等価体を表し、U1は、−C64−O−CH2−ω−または基−(CH2p−を表し、この場合、ωは、−CO−への結合部位を表し、p’は、1と4の間の整数であり、
あるいは、Kは、一般的な化学式IVの金属錯体を表し、
【化6】

【0034】
式中、R1およびR2は、上述の意味を有し、
あるいは、Kは、一般的な化学式VAまたはVBの金属錯体を表し、
【化7】

【0035】
この場合、R1は、上述の意味を有し、
あるいは、Kは、一般的な化学式VIの金属錯体を表し、
【化8】

【0036】
式中、R1は、上述の意味を有し、
あるいは、Kは、一般的な化学式VIIの金属錯体を表し、
【化9】

【0037】
この場合、R1およびU1は、上述の意味を有し、この場合、ωは、−CO−への結合部位を意味し、
あるいは、Kは、一般的な化学式VIIIの金属錯体を表し、
【化10】

【0038】
式中、R1は、上述の意味を有し、
2は、イミノ、フェニレン、フェニレンオキシ、フェニレンイミノ、アミド、ヒドラジド、カルボニル、エステル基、酸素、硫黄、および/または窒素の原子を場合により含み、かつヒドロキシ、メルカプト、オキソ、チオキソ、カルボキシ、カルボキシアルキル、エステルおよび/またはアミノ基によって場合により置換される直鎖または分枝の飽和または不飽和のC1−C20アルキレン基を表し、
あるいは、Kは、一般的な化学式VIII’の金属錯体を表し、
【化11】

【0039】
式中、R1は、上述の意味を有し、
遊離基Kに場合により存在する遊離酸基は、有機塩基および/または無機塩基またはアミノ酸あるいはアミノ酸アミドの塩として場合により存在することができ、
Lは、以下の遊離基IXa)〜IXg)から選択される遊離基を表し、
【化12】

【0040】
【化13】

【0041】
式中、q’は、1、2、3、または4であり、
式中、αは、錯体KへのLの結合部位を意味し、βは、遊離基QへのLの結合部位であり、γは、化学式(I)のNへのLの結合部位を表し、
Aは、1〜4のO原子、1〜3の−NHCO基、1〜3の−CONH基、1〜2の−SO2基、1〜2の硫黄原子、1〜3の−NH基、または1〜2のフェニレン基によって断続することができ、1〜2の−OH基、1〜2の−NH2基、1〜2の−COOH基または1〜2の−SO3基によって場合により置換することができ、かつ1〜10の−OH基、1〜5の−COOH基、1〜2の−SO3H基、1〜5の−NH2基、または1〜5のC1−C4−アルコキシ基によって場合により置換される直線または分枝の飽和または不飽和のC1−C15の炭素鎖を表す。
【0042】
好ましい実施形態では、Aは、遊離基であり、
【化14】

【0043】
s’’は、1と4の間の整数を表し、
s’’’は、0と4の間の整数を表し、
t’’は、0または1であり、
Zは、−H、−OH、または−COOHである。
【0044】
好ましい実施形態では、Gは、基−O−を意味する。
【0045】
他の好ましい実施形態では、Qは、以下の基の意味を有し、
【化15】

【0046】
n’’は、1から5の整数であり、好ましくは、n’’は、1、2、または3に等しい。
【0047】
好ましい実施形態では、−O−、−NR7−、または直接結合を介してリンカーLに結合される、(Qは直接結合である)遊離基Rは、1〜10の酸素原子によって断続される、および/または1〜10の−OH基によって置換される1〜30のC原子を有する炭素鎖である。特に好ましい実施形態では、Rは、1から8の酸素原子によって断続される、および/または1〜8のOH基によって置換される、−CO−、−NR7−、または直接結合を介してLに結合されるC1−C15炭素鎖である。
【0048】
本発明の特に好ましい実施形態では、Rは、以下の遊離基の1つ、
【化16】

【0049】
および化学式(II)の錯体から選択され、Qは、直接結合の意味であり、
式中、R1、R2、R3、およびUは、化学式(II)について上記で定義された通りであり、
pは、1、2、3、4、5、6、7、8、または9であり、
R’は、HまたはCH3であり、R’’は、HまたはC1からC4−アルキル遊離基であり、
pは、好ましくは1、2、3、または4である。
【0050】
この場合に示される極性基は、市販の製品であり、または、文献に記載されている方法により作成される。
【0051】
Cassel et al.,Eur.J.Org.Chem.,2001,5,875−896
Whitessides et al.,JACS,1994,5057−5062
Voegtle et al.,Liebigs Ann.Chem.,1980,858−862
Liu et al.,Chem.Commun.,2002,594
Mitchell et al.,Heterocyclic Chem.,1984,697−699
Bartsch et al.,J.Org.Chem.,1984,4076−4078
Keana et al.,J.Org.Chem.,1983,2647〜2654
特に極めて好ましい実施形態では、Rは、−CO−を介してLに結合される化学式−C(O)CH2O[(CH22O]pR’の遊離基であり、pおよびR’は、上記で示された意味であり、R’は、基CH3であることが特に好ましい。
【0052】
本発明による化合物がNMR診断に使用されることを意図する場合、シグナリング基の金属イオンは、常磁性でなければならない。これらは、特に、原子番号21〜29、42、44、および58〜70の元素の2価イオンおよび3価イオンである。適切なイオンは、たとえば、クロミウム(III)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(II)、プラセオジウム(III)、ネオジム(III)、サマリウム(III)、およびイッテルビウム(III)のイオンである。それらの強い磁気モーメントのために、ガドリニウム(III)、テルビウム(III)、ジスプロシウム(III)、ホルミウム(III)、エルビウム(III)、鉄(III)、およびマンガン(II)のイオンが特に好ましい。
【0053】
本発明による化合物を核医学(放射線診断および放射線療法)において使用するため、金属イオンは、放射性でなければならない。たとえば、原子番号27、29、31〜33、37〜39、43、49、62、64、70、75、および77を有する元素の放射性同位体が適切である。テクネチウム、ガリウム、インジウム、レニウム、およびイットリウムが好ましい。
【0054】
本発明による化合物がX線診断に使用されることを意図する場合、金属イオンは、X線の十分な吸収を達成するために、高次の原子番号の元素から導出されることが好ましい。この目的について、原子番号25、26、および39、ならびに57〜83の元素の金属イオンを有する生理学的に適合性の錯塩を含む診断用薬が適切であることが判明している。
【0055】
マンガン(II)、鉄(II)、鉄(II)、プラセオジウム(III)、ネオジム(III)、サマリウム(III)、ガドリニウム(III)、イッテルビウム(III)、またはビスマス(III)のイオン、特にジスプロシウム(III)イオンおよびイットリウム(III)のイオンが好ましい。
【0056】
R’に場合により存在する酸性水素原子、すなわち中心イオンによって置換されていないものは、無機塩基および/または有機塩基またはアミノ酸あるいはアミノ酸アミドの陽イオンによって完全にまたは部分的に場合により置換することができる。
【0057】
適切な無機陽イオンは、たとえば、リチウム・イオン、カリウム・イオン、カルシウム・イオン、特にナトリウム・イオンである。有機塩基の適切な陽イオンは、すなわち、1次、2次、または3次アミンのものであり、たとえば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、モルホリン、グルカミン、N,N−ジメチルグルカミン、特にN−メチルグルカミンなどである。アミノ酸の適切な陽イオンは、たとえば、リジン、アルギニン、およびオルニチンの陽イオン、ならびにそうでない場合は酸性または中性のアミノ酸のアミド陽イオンである。
【0058】
一般的な化学式Iの特に好ましい化合物は、一般的な化学式IIの大環状化合物Kを有するものである。
【0059】
金属錯体Kの遊離基Uは、−CH2−またはC64−O−CH2−ωを意味することが好ましく、この場合、ωは、−CO−への結合部位を表す。
【0060】
好ましい実施形態では、U2は、1から2の−NHCO基および/または1から2のO原子によって場合により断続され、ならびに1から3の−OH基によって置換することができるC1−C6アルキレン鎖である。
【0061】
金属錯体Kの遊離基U2は、以下を意味することが好ましい。
【0062】
・1から6のC原子、特に2、3、または4のC原子を有する線形アルキレン基、あるいは、
・1から6のC原子、特に2、3、または4のC原子を有し、1つのO原子によって断続される線形アルキレン基、あるいは、
・1から6のC原子、特に2、3、または4のC原子を有し、−NHCO基を含む線形アルキレン基。
【0063】
特に好ましい実施形態では、U2は、エチレン基である。
【0064】
一般的な化学式IIの大環状化合物のアルキル基R2およびR3は、直鎖または分枝とすることができる。例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、および1,2−ジメチルプロピルを挙げることができる。R2およびR3は、互いに独立に、水素またはC1−C4−アルキルを意味することが好ましい。
【0065】
極めて特に好ましい実施形態では、R2は、メチルを表し、R3は、水素を表す。
【0066】
一般的な化学式IIの大環状化合物Kのベンジル基またはフェニル基R2およびR3は、環において置換することもできる。
【0067】
本発明の好ましい実施形態では、Rは、5または6のC原子を有する単糖遊離基であり、好ましくはグルコース、マンノース、ガラクトース、リボース、アラビノース、またはキシロース、またはたとえば6−デスオキシガラクトース(フコース)または6−デスオキシマンノース(ラムノース)などのそのデスオキシ糖、あるいはそのペルアルキル化誘導体などである。グルコース、マンノース、およびガラクトース、ならびにそのペルアルキル化誘導体、とりわけマンノースおよびペルアルキル化マンノースが特に好ましい。
【0068】
ペルアルキル化単糖またはオリゴ糖は、同一または異なる線形または分枝のC−C−アルキル基でアルキル化することができる。これらは、パーメチル化されることが好ましい。
【0069】
本発明の他の好ましい実施形態では、Rは、
・−CO−、−NR6−、または直接結合を介してリンカーLに結合される1〜15のC原子を有する炭素鎖であって、
直線または分枝、飽和または不飽和とすることができ、1〜10の酸素原子によって場合により中断され、1〜10の−OH基で場合により置換され、
式中、R6がHまたはC1−C4アルキルを意味する炭素鎖と、
・化学式(II)の錯体と、
から選択され、
式中、R1、R2、R3、およびUは、化学式(II)について上記で定義された通りである。さらに、本発明による一般的な化学式Iの化合物について、Rfが−Cn2n+1を意味するものが好ましい。すなわち、化学式−Cn2nEは、フッ素原子を意味する。nは、数4〜15を表すことが好ましい。遊離基−C49、−C613、−C817、−C1225、および−C1429、ならびに例において述べられる化合物の遊離基が、特に極めて好ましい。
【0070】
「骨格」を表す一般的な化学式Iの遊離基Lは、本発明の好ましい実施形態では、アミノ酸遊離基(IXa)または(IXb)を意味する。
【0071】
他の好ましい実施形態では、一般的な化学式Iの遊離基Lは、化学式(IXc)、(IXd)、(IXe)、または(IXf)の遊離基を表す。
【0072】
一般的な化学式IからIVの1つの金属錯体の意味のK、および上記で示された意味のA、L、Q、X、R、Rfを有する一般的な化学式IのN−アルキル基を有するペルフルオロアルキル含有金属錯体は、
【化17】

一般的な化学式IIaのカルボン酸によって生成され、
【化18】

【0073】
この場合、R5は、原子番号21〜29、31〜33、37〜39、42〜44、49、または57〜83の金属イオン等価体、またはカルボキシル保護基を意味し、R2、R3、およびUは、上述された意味を有し、
あるいは、一般的な化学式IIIaのカルボン酸によって生成され、
【化19】

【0074】
式中、R4、R5、およびU1は、上述の意味を有し、
あるいは、一般的な化学式IVaのカルボン酸によって生成され、
【化20】

【0075】
式中、R5およびR2は、上述の意味を有し、
あるいは、一般的な化学式VaまたはVbのカルボン酸によって生成され、
【化21】

【0076】
式中、R5は、上述の意味を有し、
あるいは、一般的な化学式VIaのカルボン酸によって生成され、
【化22】

【0077】
この場合、R5は、上述の意味を有し、
あるいは、一般的な化学式VIIaのカルボン酸によって生成され、
【化23】

【0078】
式中、R5およびU1は、上述の意味を有し、
【化24】

【0079】
式中、R5は、上述の意味を有し、
2は、請求項1において定義され、
場合により活性化された形態において既知の方式で一般的な化学式Xのアミンと反応し、
【化25】

【0080】
式中、A、L、R、Rf、Q、およびXは、上記で示された意味を有し、カップリング反応、および場合により存在する保護基の場合によるその後の開裂において、一般的な化学式Iの金属錯体を形成し、
あるいは、
5が保護基の意味を有する場合、これらの保護基の開裂後、当該技術分野において既知の方式でその後のステップにおいて原子番号21〜29、31〜33、37〜39、42〜44、49または57〜83の元素の少なくとも1つの金属酸化物または金属塩と反応し、次いで所望であれば、場合により存在する酸性水素原子が、無機塩基および/または有機塩基、アミノ酸、またはアミノ酸アミドの陽イオンによって置換される。
【0081】
金属錯体カルボン酸アミドを生成するこの方法は、DE19652386から既知である。
【0082】
カップリング反応において使用される金属錯体カルボン酸からなる混合物は、保護形態の場合により存在するカルボキシ基および/またはヒドロキシ基、ならびに金属錯体カルボン酸に対して最高で5モル当量、好ましくは0.5〜2モル当量の量の少なくとも1つの可溶化物質を含み、両方とも上流反応段階において生成し、隔離することができ(たとえば、成分の水溶液または水混和溶液を蒸発、凍結乾燥、または噴霧乾燥によって濃縮することにより、あるいはそのような溶液から有機溶媒で沈殿させることにより)、次いで、DMSOにおいて脱水試薬および場合により結合補助剤と反応させることができ、金属錯体カルボン酸、脱水試薬、および場合により結合補助剤のDMSO懸濁液に可溶化物質を場合により追加することによってその場で形成することができる。
【0083】
これらの方法のうちのひとつにより生成される反応溶液は、1から24時間、好ましくは3から12時間、0から50℃、好ましくは室温において、前処置(酸活性化)のために保持される。
【0084】
次いで、遊離基A、L、R、Rf、Q、およびXが上記で示された意味を有する一般的な化学式Xのアミンが、
【化26】

溶媒を有さずに、あるいは、たとえばジメチルスルホキシド、メタノール、エタノール、イソプロパノール、またはその混合物などのアルコール、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、水、または列挙された溶媒の混合物、好ましくはジメチルスルホキシド、水、または水と混合された溶媒において、溶解形態において追加される。アミド結合では、そのように得られた反応溶液は、0から70℃、好ましくは30から60℃の温度において、1から48時間、好ましくは8から24時間保持される。
【0085】
いくつかの場合、反応において臭化水素酸塩または塩酸塩などの塩の形態でアミンを使用することが有利であることが証明されている。アミンを放出するために、たとえばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、水酸化リチウム、炭酸リチウム、水酸化ナトリウム、または炭酸ナトリウムなどの塩基が追加される。
【0086】
次いで、場合により依然として存在する保護基が、開裂される。
【0087】
反応産物の隔離は、有機溶媒、好ましくはアセトン、2−ブタノン、ジエチルエーテル、酢酸エチル、メチル−t−ブチルエーテル、イソプロパノール、またはその混合物で好ましくは沈殿させることによって、当業者には既知の方法により実施される。たとえば、クロマトグラフィー、結晶化、または限外ろ過によって、追加の精製を実施することができる。
【0088】
可溶化物質として、アルカリ塩、アルカリ土類塩、トリアルキルアンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウム塩、尿素、N−ヒドロキシイミド、ヒドロキシアリルトリアゾール、置換フェノール、複素環アミンの塩が適切である。例として、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、スルホン酸リチウムメタン、スルホン酸ナトリウムメタン、リチウム−p−トルエンスルホネート、ナトリウム−p−トルエンスルホネート、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、塩化ナトリウム、臭化マグネシウム、塩化マグネシウム、ヨウ化マグネシム、テトラエチルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、テトラメチルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、ピリジウム−p−トルエンスルホネート、トリエチルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、2−モルホリノエチルスルホン酸、4−ニトロフェノール、3,5−ジニトロフェノール、2,4−ジクロロフェノール、N−ヒドロキシスクシンイミド、N−ヒドロキシフタルイミド、尿素、テトラメチル尿素、N−メチルピロリドン、ホルムアミド、ならびに環状尿素を挙げることができ、最初に述べた5つが好ましい。
【0089】
脱水剤として、当業者に既知であるすべての薬剤が使用される。例として、たとえば、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCCI)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミドヒドロキシクロリド(EDC)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(BOP)、およびO−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、好ましくはDCCIなど、カルボジイミドおよびオニウム試薬を挙げることができる。
【0090】
文献において、たとえば、以下の適切な方法が記述されている:
・Aktivierung von Carbonsaeuren.Uebersicht in Houben−Weyl,Methoden der Organischen Chemie[Activation of Carboxylic Acids.Survey in Houben−Weyl,Methods of Organic Chemistry],Volume XV/2,Georg Thieme Verlag Stuttgart,1974(and J.Chem.Research(S)1996,302)
・Aktivierung mit Carbodiimiden[Activation with Carbodiimides].R.Schwyzer and H.Kappeler,Helv.46:1550(1963)
・E.Wuensch et al.,Vol.100:173(1967)
・Aktivierung mit Carbodiimiden/Hydroxysuccinimid[Activation with Carbodiimides/Hydroxy Succinimide]:J.Am.Chem.Soc.86:1839(1964)as well as J.Org.Chem.53:3583(1988).Synthesis453(1972)
・Anhydridmethode,2−Ethoxy−1−ethoxycarbonyl−1,2−dihydrochinolin[Anhydride Method,2−Ethoxy−l−ethoxycarbonyl−1,2−dihydroquinoline]:B.Belleau et al.,J.Am.Chem.Soc.,90:1651(1986),H.Kunz et al.,Int.J.Pept.Prot.Res.,26:493(1985)and J.R.Voughn,Am.Soc.73:3547(1951)
・Imidazolid−Methode[Imidazolide Method]:B.F.Gisin,R.B.Menifield,D.C.Tosteon,Am.Soc.91:2691(1969)
・Saeurechlorid−Methoden,Thionylchlorid[Acid Chloride Methods,Thionyl Chloride]:Helv.,42:1653(1959)
・Oxalylchlorid[Oxalyl Chloride]:J.Org.Chem.,29:843(1964)
場合により使用される結合補助剤として、当業者に既知のものすべてが適切である(Houben−Weyl,Methoden der organischen Chemie、Volume XV/2,Georg Thieme−Verlag,Stuttgart,1974)。例として、4−ニトロフェノール、N−ヒドロキシスクシンイミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシ−7−アザ−ベンゾトリアゾール、3,5−ジニトロフェノール、およびペンタフルオロフェノールを挙げることができる。4−ニトロフェノールおよびN−ヒドロキシスクシンイミドが好ましい。この場合、最初に挙げた試薬が特に好ましい。
【0091】
保護基の開裂は、当業者に既知の方法により実施され、たとえば、加水分解、水素化分解、0℃から50℃の温度の水性アルコール溶液におけるアルカリでのエステルのアルカリ鹸化、鉱酸での酸性鹸化、またはたとえばテルト−ブチルエステルの場合はトリフルオロ酢酸の補助での酸性鹸化[Protective Groups in Organic Synthesis,2ndEdition,T.W.Greene and P.G.M.Wuts,John Wiley and Sons,Inc.NewYork,1991]、ベンジルエーテルの場合は水素/パラジウム/炭素での酸性鹸化による。
【0092】
一般的な化学式VIII’の金属錯体の意味のK、および上記で示された意味のA、L、Q、X、R、Rを有する本発明による一般的な化学式Iの化合物は、
【化27】

一般的な化学式VIII’aのアミンによって生成され、
【化28】

【0093】
式中、R5は、原子番号21〜29、31〜33、37〜39、42〜44、49、または57〜83の金属イオン等価体、またはカルボキシル保護基を意味し、
一般的な化学式X’の場合により活性化されたカルボン酸と反応し、
【化29】

【0094】
この場合、A、L、R、Rf、Q、およびXは、上記で示された意味を有し、
カップリング反応、および場合により存在する保護基の場合によるその後の開裂において、反応して一般的な化学式Iの金属錯体を形成し、
あるいは、
が保護基の意味を有する場合、これらの保護基の開裂後、当該技術分野において既知の方式でその後のステップにおいて原子番号21〜29、31〜33、37〜39、42〜44、49、または57〜83の原子番号の元素の少なくとも1つの金属酸化物または金属塩と反応し、次いで、所望であれば、場合により存在する酸性水素原子が、無機塩基および/または有機塩基、アミノ酸、またはアミノ酸アミドの陽イオンによって置換される。
【0095】
使用される一般的な化学式IIaからVIIaのカルボン酸は、既知の化合物であり、または例において記述される方法により生成される。DE10040381およびDE10040858を参照。
【0096】
このように、一般的な化学式IIaのカルボン酸の生成は、DE19652386から既知である。使用される一般的な化学式VIIIaおよびXVIII’aのカルボン酸は、WO95/17451に記載されているように生成することができる。
【0097】
一般的な化学式VIII’のアミンは、既知の出発化合物である。
【0098】
Rが単糖またはオリゴ糖であるときに開始物質として使用されるパーベンジル化糖酸は、Lockhoff,Angew.Chem.[Applied Chem.]1998,110No.24,p.3634ff.と同様に生成することができる。したがって、たとえば、パーベンジルグルコースから1−O−酢酸を生成することは、トリクロロアセトイミデート、ならびにヒドロキシ酢酸エチルエステル、THFにおけるBF3触媒、およびMeOH/THFにおけるNaOHでのその後の鹸化を介して、2段階にわたって実施される。
【0099】
DE10040381に記載されているより有利な方法では、開始物質として使用されるパーベンジル化糖酸は、パーベンジル化した1−OH糖を水混和性ではない有機溶媒に溶解させ、塩基および場合により相間移動触媒が存在する状態で、一般的な化学式XIIのアルキル化試薬と反応させることによって生成することもでき、
Nu−L−COO−Sg (XII)
式中、Nuは、脱離基を意味し、Lは、−(CH2)−n(n=1〜5)、−CH2−CHOH−、または−CH(CHOH−CH2OH)−CHOH−CHOH−であり、Sgは保護基を表す。脱離基として、たとえば、遊離基−Cl、−Br、−OTs、−OMs、−OSO2CF3、−OSO249、または−OSO2817を一般的な化学式XIIのアルキル化試薬に含むことができる。
【0100】
保護基は、一般的な酸保護基である。これらの保護基は、当業者には周知である(Protective Groups in Organic Syntheses,Second Edition,T.W.Greene and P.G.M.Wuts,John Wiley&Sons,Inc.,New York 1991)。
【0101】
本発明による反応は、0〜50℃、好ましくは0℃から室温の温度において実施することができる。反応時間は、10分から24時間、好ましくは20分から12時間である。
【0102】
塩基は、固体の形態で、好ましくは微粉末の形態で、または10〜70%、好ましくは30〜50%の水溶液で追加される。好ましい塩基として、NaOHおよびKOHが使用される。
【0103】
有機非水混和性溶媒として、たとえば、トルエン、ベンゼン、CF−ベンゼン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、MTB、またはその混合物を、本発明によるアルキル化方法において使用することができる。
【0104】
この目的について既知の第4アンモニウムまたはホスホニウム塩、またはたとえば[15]−クラウン−5または[18]−クラウン−6などのクラウンエーテルが、本発明による方法において相間移動触媒として使用される。メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、またはイソブチルから選択される4つの同一または異なる炭化水素基を陽イオン上に有する第4アンモニウム塩が、適切であることが好ましい。陽イオン上の炭化水素基は、有機溶媒においてアルカリ化試薬の良好な可溶性を保証するのに十分なだけ大きくなければならない。
【0105】
N(ブチル)4+−Cl-、N(ブチル)4+−HSO4-、しかしまたN(メチル)4+−Cl-が、本発明によれば使用されるのに特に好ましい。
【0106】
対応する末端保護ポリエチレングリコール酸も、同様に生成することができる。
【0107】
一般的な化学式(X)の化合物は、
【化30】

(Lは、以下の意味を有する)
【化31】

上述された親水性カルボン酸Rを当業者に既知のアミド形成方法により、一般的な化学式(XIIIa)のアミンと反応させることによって、
【化32】

または、上述された親水性アミンRの場合、当業者に既知のアミド形成方法により、一般的な化学式(XIIIb)のカルボン酸と反応させることによって生成され、
【化33】

Sgは、保護基の意味であり、L、X、A、およびRfは、上記で示された意味である。
【0108】
保護基の開裂は、当業者に既知の方法により実施され、たとえば、加水分解、水素化分解、0℃から50℃の温度の水性アルコール溶液におけるアルカリでのエステルのアルカリ鹸化、鉱酸での酸性鹸化、またはたとえばテルト−ブチルエステルの場合はトリフルオロ酢酸の補助での酸性鹸化[Protective Groups in Organic Synthesis,2nd Edition,T.W.Greene and P.G.M.Wuts,John Wiley and Sons,Inc.,New York,1991]、ベンジルエーテルの場合は水素/パラジウム/炭素での酸性鹸化による。
【0109】
一般的な化学式(XIII)の化合物は、一般的な化学式(XIV)の2x−保護アミノ酸が、
【化34】

保護基の意味のSgおよびSg’と反応することによって生成され、この場合、SgおよびSg’は、異なるように開裂することができ、上記で示された意味のL、X、A、およびRfが反応する。
【0110】
保護基の開裂は、当業者に既知の上述された方法により実施される。
【0111】
一般的な化学式(XIV)の化合物は、一般的な化学式(XV)の2箇所保護アミノ酸が、
【化35】

当業者に既知のアミド形成方法により、一般的な化学式(XVI)のアミドと反応することによって生成される。
【0112】
【化36】

【0113】
一般的な化学式(XV)のそのような2箇所保護アミノ酸は、市販の製品(Bachem)である。
【0114】
一般的な化学式(XVI)のアミンは、以下の方法により得ることができる。一般的な化学式(XVIIa)の過フッ素含有アミンから、当業者に既知の一般的な化学式(XVIIb)のアシル化剤と反応させ、その後、当該技術分野において既知の方式で、一般的な化学式(XVIIc)の化合物をジボランまたは水素化リチウムアルミニウムで還元することによる。
【0115】
【化37】

【0116】
一般的な化学式(XVIIa)の過フッ素含有アミンは、市販の製品(Fluorochem,ABCR)であり、または、その生成は、以下の刊行物に記載されている。
【0117】

【0118】
本発明による化合物は、NMRおよびX線診断、放射線診断ならびに放射線療法、またMRTリンパ系造影に使用するのに特に適している。ペルフルオロアルキル含有金属錯体は、様々な生理学的構造および病態生理学的構造を視覚化し、それにより診断情報、たとえば疾患の位置限定および程度を改善し、目標治療の成功を選択および監視し、ならびに疾患および疾病を予防するために、核スピン共鳴断層撮影法(MRT)に使用するのに特に適している。
【0119】
適切な疾患および疾病は、腫瘍疾患、特に、原発腫瘍、衛星転移、リンパ節転移ならびに壊死、心血管疾患、特に狭窄および動脈瘤などの脈管の直径の変化、動脈硬化班の検出による動脈硬化症、血栓塞栓症、梗塞、壊死、炎症、特に関節炎、骨髄炎、潰瘍性大腸炎、ならびに神経損傷の検出および特徴付けを含む。
【0120】
特に好ましい実施形態では、本発明による物質は、MRTリンパ系造影に使用される。
【0121】
別の得に好ましい実施形態では、本発明による物質は、血液プールの撮像に使用される。
【0122】
特に好ましい実施形態では、本発明による物質は、壊死または腫瘍の撮像に使用される。
【0123】
本発明の主題は、場合によりガレヌス製剤において一般的に使用される付加剤と共に、本発明による少なくとも1つの生理学的に適合する化合物を含む医薬品でもある。
【0124】
本発明の化合物は、優れた適合性、および同時に優れた撮像特性によって区別される。したがって、本発明の化合物は、MRT、特にMRTリンパ系造影および腫瘍撮像において全身に使用されるのに特によく適している。化合物は、優れた全身的適合性によって区別される。
【0125】
本発明による医薬品の生成は、本発明による錯体化合物(ガレヌス剤において一般的に使用される付加剤が場合により追加される)を水媒体に懸濁または溶解させ、次いで懸濁液または溶液を場合により殺菌することによって、当該技術分野において既知の方式で実施される。適切な付加剤は、たとえば、生理学的に無害な緩衝液(たとえば、トロメタミンなど)、錯化剤または弱い錯体の追加物(たとえば、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、または本発明による金属錯体に対応するCa錯体)、または(必要であれば)たとえば塩化ナトリウムなどの電解質、あるいは(必要であれば)たとえばアスコルビン酸などの抗酸化剤である。
【0126】
水または生理食塩水における本発明による薬剤の懸濁液または溶液が、腸内投与または非経口投与について、あるいは他の目的で望ましい場合、ガレヌス製剤において一般的に使用される1つまたは複数の補助剤[たとえば、メチルセルロース、ラクトース、マニトール]、および/または界面活性剤[たとえば、レシチン、Tween(登録商標)、Myrj登録商標)]、および/または風味を整えるための矯味剤[たとえば、エーテル油]と混合される。
【0127】
原理的には、錯体を隔離せずに、本発明による医薬品を生成することも可能である。あらゆる場合において、毒性作用を有する非錯体金属イオンが本発明による錯体に実質的に存在しないようにキレート化を実施するために、特別な配慮がなされなければならない。
【0128】
これは、たとえば、キシレノール・オレンジなどの変色指示薬の補助で、生成プロセス中の制御滴定によって保証することができる。したがって、本発明は、錯体化合物およびその塩を生成する方法にも関する。最後の措置として、隔離された錯体の精製がある。
【0129】
本発明による製剤のin vivo投与において、製剤は、血清または生理食塩水などの適切なビヒクルと共に、およびたとえばヒト血清アルブミン(HSA)などの他のタンパク質と共に投与することができる。
【0130】
本発明による製剤は、通常、非経口的に好ましくは静脈内に投与される。身体の脈管または組織が調査されるべきであるかに応じて、血管内投与、または間質投与、または皮内投与することもできる。
【0131】
本発明による医薬品は、0.1μmol〜2mo1/1の錯体を含むことが好ましく、一般的には、0.0001〜5mmol/kgの用量で投与される。
【0132】
本発明による製剤は、核スピン断層撮影の造影剤として多くの適性要件を満たす。経口投与または非経口投与の後、信号強度を強めることによって核スピン断層撮影の補助で得られる像の情報値を向上させるのに極めてよく適している。また、可能な最小量の異物で身体に負荷をかけるために必要な優れた有効性、および非侵襲性の研究の性質を維持するのに必要な優れた適合性をも示す。
【0133】
本発明による製剤の良好な水溶性および低いオスモル濃度により、高度に濃縮された溶液を生成し、したがって妥当な限界内において循環系の容積負荷を維持し、かつ体液による希釈を相殺することが可能になる。さらに、本発明による薬剤は、in vitroの高い安定性だけでなく、in vivoの驚くほど高い安定性をも示し、それにより、錯体において本質的には毒性であり、かつ錯体に結合しているイオンの放出または交換が、新しい造影剤が再び完全に排出される時間内において極めて緩慢にのみ実施される。
【0134】
一般的には、本発明による薬剤は、0.0001〜5mmol/kg、好ましくは0.005〜0.5mmol/kgの用量で、NMR診断剤として投与される。
【0135】
本発明による錯体化合物は,in vivoNMR分光法の感受性試薬およびシフト試薬として有利に使用することもできる。
【0136】
薬剤に含まれる錯体化合物の有利な放射性特性および良好な安定性のために、本発明による薬剤は、放射性線断剤としても適切である。そのような使用法および投与の詳細が、たとえば、「Radiotracers for Medical Applications」(CRC Press,Boca Raton Florida)に記載されている。
【0137】
本発明による化合物および薬剤は、たとえば43Sc、44Sc、52Fe、55Co、68Ga、および86Yなど、陽電子放出同位体を使用する陽電子放出断層撮影において使用することもできる(Heiss,W.D.;Phelps,M.E.;Positron Emission Tomography of Brain,Springer Verlag Berlin,Heidelberg,New York 1983)。
【0138】
組織学的研究が、局所微小血管透過性増大を確認する。
【0139】
したがって、本発明による造影剤は、異常毛細血管浸透性を視覚化するために使用することもできる。
【0140】
本発明による化合物は、身体から完全に排除され、したがって耐用性良好であるという点で、主に区別される。したがって、優れた撮像特性を使用することができ、非侵襲性の診断の性質を維持することができる。
【0141】
本発明による物質は、悪性腫瘍において累積するので(健康な組織には拡散しないが、腫瘍脈管には高度に浸透する)、悪性腫瘍の放射線治療を支援することもできる。放射線治療は、使用される同位体の量およびタイプによってのみ、対応する診断から区別される。この場合の目的は、最小可能作用範囲を有する高エネルギー短波放射線による腫瘍細胞の破壊である。この目的では、錯体に含まれる金属(たとえば鉄またはガドリニウムなど)と電離放射線(たとえばX線)または中性子線との相互作用が使用される。この効果によって、金属錯体が見られる部位の(たとえば腫瘍において)局所的な放射線投与量は、著しく増大する。悪性組織において同じ放射線投与量を生成するために、そのような金属錯体が使用されるとき、健康組織の放射線暴露はかなり低減することができ、したがって、患者に負担な副作用を回避することができる。したがって、本発明による金属複素共役は、悪性腫瘍の放射線治療における放射線増感物質としても適切である(たとえば、メスバウア効果の使用、または中性子捕獲療法の場合において)。適切なβ放出イオンは、たとえば、46Sc、47Sc、48Sc、72Ga、73Ga、および90Yである。適切な短い半減期を示すα放出イオンは、たとえば、211Bi、212Bi、213Bi、および214Biであり、212Biが好ましい。適切な光子放出イオンおよび電子放出イオンは、158Gdであり、これは、中性子捕獲によって157Gdから得ることができる。
【0142】
本発明による薬剤を、R.L.Mills et al.,[Nature Vol.336,(1988),p.787]によって提案される放射線治療の変形での使用を意図する場合、中心イオンは、たとえば57Feまたは151Eu等のメスバウアー同位元素に由来しなければならない。
【0143】
本発明による薬剤のin vovo投与では、後者は、たとえば、血清または生理的食塩水等の適切な媒体と共に、およびたとえば、ヒト血清アルブミン等の別のタンパク質と共に投与され得る。この場合の投与量は、細胞破壊の種類、使用される金属イオン、および撮像法の種類に依存する。
【0144】
本発明による薬剤は、通常、非経口で、好ましくは静脈内に投与される。すでに論じたように、薬剤を、身体の血管または組織が検査されるかどうかによって、血管内、または間質/皮内にも投与され得る。
【0145】
本発明による薬剤は、ヨウ素含有造影剤から知られているアナフィラキシー様反応の徴候が、生化学・薬理学的研究で全く検出されないことが、特に強調されるべきであり、X線造影剤として極めて適している。薬剤は、デジタルサブトラクション技術のためのより高い管電圧の範囲におけるそれらの有利な吸収特性のために特に有用である。
【0146】
一般に、本発明による薬剤は、0.1〜5mmol/kg、好ましくは、0.25〜1mmol/kgの用量で、たとえば、メグルミンジアトリゾエートと同じようにX線造影剤として使用するために投与される。
【0147】
この応用で使用されるように、用語「金属イオン等価体」は、一般的な用語であり、当該技術分野,錯体化学の分野で周知のものである。金属イオン等価体は,金属イオンの等価体の1つであり、たとえば、水素の代わりにカルボキシレート基に結合できる。たとえば、金属がガドリニウムである場合、Gd3+は3つのカルボキシレート基に結合し得る、すなわち、1/3Gd3+は化学式(II)、(III)、(IV)、または(V)で金属イオン等価体R1に対応する。
【0148】
【表2】

【0149】
【表3】

【0150】
実施例1
a)(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチルアミン
蟻酸9.8ml(260mmol)を0℃で無水酢酸18.9ml(200mmol)に滴下して加え、60℃まで2時間加熱する。室温まで冷却した後、1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシルアミン(Cambon et al.,J.Fluorine Chem.,1994,115−118)27.78g(60mmol)を含むTHF溶液150mlを滴下して加え、次いで室温で3時間撹拌する。反応液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をTHF100mlで溶解し、ボランジメチルスルフィド(THF中の)20ml(10M)で混合し、次いで5時間還流させる。それを0℃まで冷却し、メタノール10mlを滴下して加え、室温で1時間撹拌し、次いで真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を、エタノール300ml/塩酸50ml(1M)の混合液に取り込み、40℃で14時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物を5%水酸化ナトリウム溶液500mlに取り込み、それぞれジクロロメタン300mlで3回抽出する。複合有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空で蒸発させて乾燥状態にし、次いで残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール10:1)。
【0151】
収量:無色の油状物24.1g(理論値の84%)
元素分析:

b)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−トリフルオロアセチル−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
EEDQ(2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−カルボン酸エチルエステル)24.7g(100mmol)を0℃で、6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−トリフルオロアセチル−L−リジン(EP01/08498に従って生成)18.82g(50mmol)および実施例1aの表題化合物23.86g(50mmol)を含むTHF溶液200mlに加え、室温で16時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0152】
収量:無色の粘性油状物38.0g(理論値の91%)
元素分析:

c)6−N−ベンジルオキシカルボニル−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
アンモニアガスを、0℃で、実施例1bの表題化合物37.5g(44.88mmol)を含むエタノール溶液250mlに1時間導入し、次いで0℃で4時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物を水から吸収し、沈澱させる。固体を濾去し、50℃で真空乾燥させる。
【0153】
収量:非晶質固体32.2g(理論値の97%)
元素分析:

d)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−[1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)マンノピラノース]−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
ジシクロヘキシルカルボジイミド10.99g(53.25mmol)を、0℃で、実施例1cの表題化合物31.5g(42.6mmol)および1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)マンノピラノース(WO99/01160 A1に従って生成)25.5g(42.6mmol)の溶液およびN−ヒドロキシスクシンイミド4.9g(42.6mmol)のジメチルホルムアミド溶液200mlに加え、0℃で3時間撹拌し、次いで室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、次いで残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0154】
収量:無色の粘性油状物48.5g(理論値の86%)
元素分析:

e)2−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H―ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
パラジウム触媒(10%Pd/C)4.0gを、実施例1dの表題化合物47.5g(35.98mmol)のエタノール溶液600mlに加え、それを室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
【0155】
収量:無色固体29.6g(定量的)
元素分析:

f)6−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−2−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例1eの表題化合物250g(30.28mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド3.49g(30.28mmol)、塩化リチウム2.57g(60.56mmol)、および1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタン−5−イル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン19.07g(30.28mmol)、Gd錯体(WO98/24775、Schering AG、(実施例1))をジメチルスルホキシド200mlで僅かに加熱しながら溶解する。10℃で、ジシクロヘキシルカルボジイミド7.81g(37.85mmol)を加え、それを室温で16時間撹拌する。溶液をアセトン2000mlに注ぎ、さらに10分間撹拌する。沈澱した固体を濾去し、次いでクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルから成る勾配)
収量:無色固体35.7g(理論値の77%)
含水率(Karl−Fischer):6.4%
元素分析(無水物質に対する):

【0156】
実施例2
a)(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロドデシル)−メチルアミン
蟻酸9.8ml(260mmol)を、0℃で、無水酢酸18.9ml(200mmol)に滴下し加えて、60℃まで2時間加熱する。室温まで冷却した後、1H,1H,2H,2H−ペルフルオロドデシルアミン(Palomo et al.,Org.Lett.,2001,2361−2364 )33.79g(60mmol)のTHF溶液150mlを滴下して加え、室温で3時間撹拌する。反応液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をTHF100mlで溶解し、ボランジメチルスルフィド(THF中の)20ml(10M)と混合して、5時間還流させる。それを0℃まで冷却し、メタノール100mlを滴下して加え、室温で1時間撹拌する。次いで、真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物をエタノール300ml/塩酸50ml(1M)の混合液に取り込み、40℃で14時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物を5%水酸化ナトリウム溶液300mlに取り込み、それぞれジクロロメタン300mlで3回抽出する。複合有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール10:1)。
【0157】
収量:無色油状物26.7g(理論値の77%)
元素分析:

b)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−トリフルオロアセチル−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロドデシル)−メチル]−アミド
EEDQ(2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−カルボン酸エチルエステル)24.7g(100mmol)を、0℃で、6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−トリフルオロアセチル−L−リジン(EP01/08498に従って生成)18.82g(50mmol)および実施例2aの表題化合物28.86g(50mmol)のTHF溶液200mlに加え、室温で16時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0158】
収量:無色の粘性油状物44.1g(理論値の94%)
元素分析:

c)6−N−ベンジルオキシカルボニル−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロドデシル)−メチル]−アミド
アンモニアガスを、0℃で1時間、実施例2bの表題化合物43.0g(45.96mmol)のエタノール溶液250mlに導入し、次いで、0℃で4時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物を水から吸収し、沈殿させる。固体を濾去し、50℃で真空乾燥させる。
【0159】
収量:非晶質固体36.5g(理論値の95%)
元素分析:

d)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−[1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)マンノピラノース]−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロドデシル)−メチル]−アミド
ジシクロヘキシルカルボジイミド10.69g(52.8mmol)を、0℃で、実施例2cの表題化合物35.5g(42.3mmol)および1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)マンノピラノース(WO99/01160 A1に従って生成)25.3g(42.3mmol)の溶液ならびにN−ヒドロキシスクシンイミド4.9g(42.3mmol)のジメチルホルムアミド200mlに加え、0℃で3時間、次いで、室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0160】
収量:無色の粘性油状物53.2g(理論値の89%)
元素分析:

e)2−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロドデシル)−メチル]−アミド
パラジウム触媒(10%Pd/C)50gを、実施例2dの表題化合物52.0g(36.62mmol)のエタノール溶液600mlに加えて、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、次いで、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態する。
【0161】
収量:無色固体33.4g(定量的)
元素分析:

f)6−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−2−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロドデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例2eの表題化合物30.0g(32.41mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド3.73g(32.41mmol)、塩化リチウム2.75g(64.82mmol)、および1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタン−5−イル]−1,4,7,10−テロラアザシクロドデカン20.41g(32.41mmol)、Gd錯体(WO98/24775、Scering、AG、(実施例1))をジメチルスルホキシド200mlに僅かに加熱しながら溶解する。ジシクロヘキシルカルボジイミド8.36g(40.51mmol)を10℃で加え、室温で16時間撹拌する。溶液をアセトン2000mlに注ぎ、さらに10分間撹拌する。沈澱した固体を濾去し、次いで、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルから成る勾配)。
【0162】
収量:無色固体34.1g(理論値の68%)
含水量(Karl−Fischer):6.9%
元素分析(無水物質に対する):

【0163】
実施例3
a)(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロオクチル)−メチルアミン
蟻酸9.8ml(260mmol)を、0℃で無水酢酸18.9ml(200mmol)に滴下して加えて、60℃まで加熱する。室温まで冷却した後に、1H,1H,2H,2H−ペルフルオロオクチルアミン(Cambon et al.,J.Fluorine Chem.,994,115−118)21.79g(60mmol)のTHF溶液150mlを滴下して加え、室温で3時間撹拌する。反応液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をTHF100mlに溶解し、ボランジメチルスルフィド(THF中の)20ml(10M)と混合させ、5時間還流させる。それを0℃まで冷却し、メタノール100mlを滴下して加え、室温で1時間撹拌する。次いで、真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物をエタノール300ml/塩酸50ml(1M)の混合液に取り込み、40℃で14時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物を5%の水酸化ナトリウム溶液300mlに取り込み、それぞれジクロロメタン300mlで3回抽出する。複合有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール10:1)。
【0164】
収量:無色油状物20.2g(理論値の89%)
元素分析:

b)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−トリフルオロアセチル−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロオクチル)−メチル]−アミド
EEDQ(2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−カルボン酸エチルエステル)24.7g(100mmol)を、0℃で、6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−トリフルオロアセチル−L−リジン(EP01/08498に従って生成)18.82g(50mmol)および実施例3aの表題化合物18.86g(50mmol)のTHF溶液200mlに加え、室温で16時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0165】
収量:無色の粘性油状物33.2g(理論値の90%)
元素分析:

c)6−N−ベンジルオキシカルボニル−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロオクチル)−メチル]−アミド
アンモニアガスを、0℃で1時間、実施例3bの表題化合物32.7g(44.46mmol)のエタノール溶液250mlに導入し、0℃で4時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物を水から吸収し、沈殿させる。固体を濾去し、50℃で真空乾燥させる。
【0166】
収量:非晶質固体28.4g(理論値の99%)
元素分析:

d)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−[1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)マンノピラノース]−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロオクチル)−メチル]−アミド
ジシクロヘキシルカルボジイミド11.29g(54.74mmol)を、0℃で、実施例3cの表題化合物28.0g(43.79mmol)および1−O−□−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)マンノピラノース(WO99/01160 A1に従って生成)26.22g(43.79mmol)の溶液ならびにN−ヒドロキシスクシンイミド5.04g(43.79mmol)のジメチルホルムアミド溶液200mlに加え、0℃で3時間、次いで、室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0167】
収率:無色の粘性油状物43.8g(理論値の82%)
元素分析:

e)2−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルルオロオクチル)−メチル]−アミド
パラジウム触媒(10%Pd/C)4.0gを、実施例3dの表題化合物43.3g(35.49mmol)のエタノール溶液600mlに加え、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
【0168】
収量:無色固体25.9g(定量的)
元素分析:

f)6−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−2−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロオクチル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例3eの表題化合物25.3g(34.87mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド4.01g(34.87mmol)、塩化リチウム2.96g(69.74mmol)、および1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタン−5−イル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン21.96g(34.87mmol)、Gd錯体(WO98/24775,Schering AG、(実施例1))をジメチルスルホキシド200mlに僅かに加熱しながら溶解する。10℃でジシクロヘキシルカルボジイミド8.99g(43.59mmol)を加え、室温で16時間撹拌する。溶液をアセトン2000mlに注ぎ、さらに10分間撹拌する。沈澱した固体を濾去し、次いで、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルから成る勾配)。
【0169】
収量:無色固体34.1g(理論値の69%)
含水率(Karl−Fischer):5.9%
元素分析(無水物質に対する):

【0170】
実施例4
a)(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロ−9−メチルデシル)−アミン
アジ化ナトリウム20.84g(320.5mmol)および塩化トリオクチルメチルアンモニウム4.04g(10.0mmol)を、水100mlに1H,1H,2H,2H−ペルフルオロ−9−メチルデシル)−ヨウ化物(Fluorochem)100g(160.25mmol)を溶解させた懸濁液に加え、100℃で16時間撹拌する。室温まで冷却した後、有機相を分離し、水相をそれぞれジクロロメタン50mlで2回抽出する。複合有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を、水500mlおよびTHF100mlから成る混合液に懸濁させ、ヒドラジン一水和物5gおよびラネーニッケル11.8ml(240mmol)と混合させ、80℃まで48時間加熱する。室温まで冷却した後、有機相を分離し、水相をそれぞれジエチルエーテル200mlで2回抽出する。複合有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を15mbar、140℃の浴温で真空蒸留する。95℃の沸点で、無色の留出物を得る。それを室温でワックスのような形状に固める。
【0171】
収量:無色のワックス58.5g(理論値の71%)
元素分析:

b)(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロ−9−メチルデシル)−メチルアミン
蟻酸9.8ml(260mmol)を0℃で、無水酢酸18.9ml(200mmol)に滴下して加え、次いで、60℃まで2時間加熱する。室温まで冷却した後、THF150ml中の実施例4aの表題化合物30.79g(60mmol)の溶液を滴下して加え、室温で3時間撹拌する。反応液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物をTHF100mlで溶解し、ボランジメチルスルフィド(THF中の)20ml(10M)と混合し、5時間還流させる。それを0℃まで冷却し、メタノール100mlを滴下して加える。室温で1時間撹拌し、次いで、真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を、エタノール300ml/塩酸50ml(1M)から成る混合液に取り込み、40℃で14時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物を5%水酸化ナトリウム溶液300mlに取り込み、次いで、それぞれジクロロメタン300mlで3回抽出する。複合有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空で蒸発させて乾燥状態にし、次いで、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール10:1)。
【0172】
収量:無色油状物25.6g(理論値の81%)
元素分析:

c)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−トリフルオロアセチル−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロ−9−メチルデシル)−メチル]−アミド
EEDQ(2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−カルボン酸エチルエステル)24.7g(100mmol)を0℃で、THF200ml中の6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−トリフルオロアセチル−L−リジン(EP01/08498に従って生成)18.82g(50mmol)および実施例4bの表題化合物26.36g(50mmol)に加え、室温で16時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0173】
収量:無色の粘性油状物37.3g(理論値の84%)
元素分析:

d)6−N−ベンジルオキシカルボニル−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロ−9−メチルデシル)−メチル]−アミド
アンモニアガスを0℃で1時間、エタノール250mlに実施例4cの表題化合物36.5g(41.22mmol)から成る溶液に導入し、次いで0℃で4時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物を水から吸収し、沈殿させる。固体を濾去し、50℃で真空乾燥させる。
【0174】
収量:非晶質固体32.1g(理論値の99%)
元素分析:

e)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−[1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)マンノピラノース]−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロ−9−メチルデシル)−メチル]−アミド
ジシクロヘキシルカルボジイミド10.13g(49.09mmol)を0℃で、実施例4dの表題化化合物31.0g(39.27mmol)および1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)マンノピラノース(WO99/01160 A1に従って生成)23.51g(39.27mmol)の溶液、ならびにジメチルホルムアミド200ml中の、N−ヒドロキシスクシンイミド4.52g(39.27mmol)に加えて、0℃で3時間撹拌し、次いで、室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。次いで、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0175】
収量:無色の粘性油状物47.5g(理論値の88%)
元素分析:

f)2−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロ−9−メチルデシル)−メチル]−アミド
パラジウム触媒(10%Pd/C)4.0gをエタノール600mlの実施例4eの表題化合物47.0g(34.30mmol)の溶液に加えて、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
【0176】
収量:無色固体30.2g(定量的)
元素分析:

g)6−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−2−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロ−9−メチルデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例4fの表題化合物26.5g(30.27mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド3.49g(30.27mmol)、塩化リチウム2.57g(60.54mmol)、および1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタン−5−イル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン19.07g(30.27mmol)、Gd錯体(WO98/24775,Schering AG、(実施例1))をジメチルスルホキシド200mlに僅かに加熱しながら溶解する。10℃で、ジシクロヘキシルカルボジイミド7.81g(37.84mmol)を加え、室温で16時間撹拌する。溶液を、アセトン2000mlに注ぎ、さらに10分間撹拌する。沈澱した固体を濾去し、次いでクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルから成る勾配)。
【0177】
収量:無色油状物30.4g(理論値の63%)
含水率(Karl−Fischer):6.7%
元素分析(無水物質に対する):

【0178】
実施例5
a)3,5−ジニトロ安息香酸−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
ジクロロメタン100ml中のジニトロベンゾイルクロリド12.68g(55mmol)の溶液を、0℃で実施例1aの表題化合物23.86g(50mmol)およびトリエチルアミン10.1g(100mmol)に滴下して加え、ジクロロメタン200mlに溶解し、0℃で3時間撹拌する。それを塩酸250ml(0.5M)と混合させ、次いで、室温で10分間撹拌する。有機相を分離して、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空で蒸発させて乾燥状態にし、次いで、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ヘキサン/酢酸エチル3:1)。
【0179】
収量:無色固体29.6g(理論値の88%)
元素分析:

b) 3,5−ジアミノ安息香酸−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
パラジウム触媒(10%Pd/C)5.0gをエタノール400ml中の実施例5aの表題化合物28.0g(41.71mmol)の溶液に加え,次いで、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
【0180】
収量:黄色みがかった固体25.5g(定量的)
元素分析:

c)5−アミノ−3−N−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−アセチル)−安息香酸−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
ジシクロヘキシルカルボジイミド6.33g(30.68mmol)を、0℃で実施例5bの表題化合物15g(24.54mmol)および{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−酢酸(Voegtle et al.,Liebigs Ann.Chem.,1980,858−862)5.45g(24.54mmol)の溶液、ならびにジメチルホルムアミド200ml中のN−ヒドロキシスクシンイミド2.82g(24.54mmol)に加えて、0℃で3時間、次いで、室温で24時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール10:1)。
【0181】
収量:無色固体9.4g(理論値の47%)
元素分析:

d)3−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−5−N−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−アセチル)−安息香酸−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例5cの表題化合物7.5g(9.20mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド1.06g(9.2mmol)、塩化リチウム758mg(18.4mmol)、および1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタン−5−−イル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン5.80g(9.2mmol)、Gd錯体(WO98/24775,Schering AG、(実施例1))をジメチルスルホキシド200mlに僅かに加熱しながら溶解する。10℃で、ジシクロヘキシルカルボジイミド2.38g(11.5mmol)を加え、次いで、室温で48時間撹拌する。溶液をアセトン2000mlに注ぎ、さらに10分間撹拌する。沈澱した固体を濾去し、次いで、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動相溶媒:水/アセトニトリルから成る勾配)。
【0182】
収量:無色固体8.3g(理論値の58%)
含水率(Karl−Fischer):8.5%
元素分析(無水物質に対する):

【0183】
実施例6
a)(1H,1H,2H,2H,3H,3H−ペルフルオロウンデシル)−メチルアミン
蟻酸9.8ml(260mmol)を、0℃で無水酢酸18.9ml(200mmol)に滴下して加え、次いで、60℃まで2時間加熱する。室温まで冷却した後、THF150ml中の1H,1H,2H,2H,3H,3H−ペルフルオロウンデシルアミン(Szlavik et al.,J. Fluorine Chem.,2001、7−14)28.63g(60mmol)の溶液を滴下して加え、室温で3時間撹拌する。反応液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をTHF100mlで溶解し、ボランジメチルスルフィド(THF中の)20ml(10M)を混合して、5時間還流させる。それを0℃まで冷却して、メタノール100mlを滴下して加え、室温で1時間撹拌し、次いで、真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物をエタノール300ml/塩酸50ml(1M)から成る混合液に取り込み、40℃で撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物を5%水酸化ナトリウム溶液300mlに取り込み、次いで、それぞれジクロロメタン300mlで3回抽出する。複合有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール10:1)。
【0184】
収量:無色油状物2.9g(理論値の81%)
元素分析:

b)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−トリフルオロアセチル−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H,3H,3H−ペルフルオロウンデシル)−メチル]−アミド
EEDQ(2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−カルボン酸エチルエステル)24.7g(100mmol)を0℃で、THF200mlの6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−トリフルオロアセチル−L−リジン(EP01/08498に従って生成)18.82g(50mmol)および実施例6aの表題化合物24.56g(50mmol)を加え、室温で16時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0185】
収量:無色の粘性油状物39.2g(理論値の92%)
元素分析:

c)6−N−ベンジルオキシカルボニル−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H,3H,3H−ペルフルオロウンデシル)−メチル]−アミド
アンモニアガスを0℃で1時間、エタノール250mlに実施例6bの表題化合物38.5g(45.32mmol)から成る溶液に導入し、次いで、0℃4時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物を水から吸収し、沈殿させる。固体を濾去し、50℃で真空乾燥させる。
【0186】
収量:非晶質固体33.4g(理論値の98%)
元素分析:

d)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−[1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)−マンノピラノース]−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H,3H,3H−ペルフルオロウンデシル)−メチル]−アミド
ジシクロヘキシルカルボジイミド10.79g(53.1mmol)を0℃で、実施例6cの表題化合物32.0g(42.5mmol)および1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)マンノピラノース(WO99/01160 A1に従って生成)25.4g(42.5mmol)の溶液、ならびにジメチルホルムアミド200ml中のN−ヒドロキシスクシンイミド4.9g(42.5mmol)に加え、0℃で3時間、次いで、室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0187】
収量:無色の粘性油状物48.7g(理論値の86%)
元素分析:

e)2−N−(1−O−α−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H,3H,3H−ペルフルオロウンデシル)−メチル]−アミド
パラジウム触媒(10%Pd/C)5.0gをエタノール600ml中の実施例6dの表題化合物48.0g(35.98mmol)の溶液に加え、次いで、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
【0188】
収量:無色固体30.5g(定量的)
元素分析:

f)6−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−2−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H,3H,3H−ペルフルオロウンデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例6eの表題化合物30.0g(35.73mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド4.11g(35.73mmol)、塩化リチウム3.03g(71.46mmol)、および1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタン−5−イル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン22.50g(35.73mmol)、Gd錯体(WO98/24775,Schering AG、(実施例1))を、ジメチルスルホキシド200mlに僅かに加熱しながら溶解する。10℃で、ジシクロヘキシルカルボジイミド9.21g(44.66mmol)を加え、次いで、室温で16時間撹拌する。溶液をアセトン2000mlに注ぎ、さらに10分間撹拌する。沈澱した固体を濾去し、次いで、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルから成る勾配)。
【0189】
収量:無色固体33.3g(理論値の60%)
含水率(Karl−Fischer):6.3%
元素分析(無水物質に対する):

【0190】
実施例7
a)N−ベンジルオキシカルボニル−3−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エチル}−L−セリンメチルエステル
クロロホルム中の10%三フッ化ホウ素エーテル溶液10mlを0℃で、ジクロロメタン100ml中のN−ベンジルオキシカルボニル−L−アジリジンカルボン酸メチルエステル(Aldrich)11.76g(50mmol)および2−[2−(2−メトキエトキシ)−エトキシ]−エタノール(Aldrich)4.85g(23.36mmol)の溶液に滴下して加え、室温で6時間撹拌する。反応液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール10:1)。
【0191】
収量:無色油状物15.4g(理論値の77%)
元素分析:

b)N−ベンジルオキシカルボニル−3−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エチル}−L−セリン
実施例7aの表題化合物15.0g(37.55mmol)をメタノール100mlおよび2N水酸化カリウム溶液50mlに溶解し、室温で16時間撹拌する。それを2N塩酸で酸性化し、真空蒸発によって濃縮し、それぞれ酢酸エチル50mlで3回抽出する。複合有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール10:1)。
【0192】
収量:無色固体12.9g(理論値の89%)
元素分析:

c)N−ベンジルオキシカルボニル−3−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エチル}−L−セリン−1−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
EEDQ(2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−カルボン酸エチルエステル14.82g(60mmol)を0℃で、実施例7bの表題化合物12g(31.13mmol)および実施例1aの表題化合物14.86g(31.13mmol)のTHF溶液100mlに加え、室温で16時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0193】
収量:無色の粘性油状物22.3g(理論値の85%)
元素分析:

d)3−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エチル}−L−セリン−1−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
パラジウム触媒(10%Pd/C)2.0gを、実施例7cの表題化合物20.0g(23.68mmol)のエタノール200mlに加え、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
【0194】
収量:無色固体16.8g(定量的)
元素分析:

e)N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−3−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エチル}−L−セリン−1−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例7cの表題化合物10.0g(14.08mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド1.62g(14.08mmol)、塩化リチウム1.18g(28.16mmol)、および1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタン−5−イル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン9.87g(14.08mmol)、Gd錯体(WO98/24775,Schering AG、(実施例1))をジメチルスルホキシド200mlに僅かに加熱しながら溶解する。10℃でジシクロヘキシルカルボジイミド3.63g(17.6mmol)を加え、室温で16時間撹拌する。溶液をアセトン2000mlに注ぎ、さらに10分間撹拌する。沈澱した固体を濾去し、次いで、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動相溶媒:水/アセトニトリルから成る勾配)。
【0195】
収量:無色固体12.9g(理論値の64%)
含水率(Karl−Fischer):7.4%
元素分析(無水物質に対する):

【0196】
実施例8
a)(1H,1H,2H,2H,4H,4H,5H,5H−3−オキサ−ペルフルオロトリデシル)−メチルアミン
蟻酸9.8ml(260mmol)を0℃で無水酢酸18.9ml(200mmol)に滴下して加え、60℃まで2時間加熱する。室温まで冷却した後、(1H,1H,2H,2H,4H,4H,5H,5H−3−オキサ−ペルフルオロトリデシルl)アミン(EP01/08498に従って生成)30.43g(60mmol)のTHF150mlを滴下して加え、室温で3時間撹拌する。反応液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をTHF100mlに溶解し、ボランジメチルスルフィド(THF中の)20ml(10M)と混合し、5時間還流させる。それを0℃まで冷却し、メタノール100mlを滴下して加え、室温で1時間撹拌し、次いで、真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物をエタノール300ml/塩酸50ml(1M)の混合液に取り込み、40℃で14時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物を5%水酸化ナトリウム溶液300mlに取り込み、それぞれジクロロメタン300mlで3回抽出する。複合有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール10:1)。
【0197】
収量:無色固体26.7g(理論値の85%)
元素分析:

b)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−トリフルオロアセチル−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H,4H,4H,5H,5H−3−オキサ−ペルフルオロトリデシル)−メチル]−アミド
EEDQ(2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−カルボン酸エチルエステル)24.7g(100mmol)を0℃で、6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−トリフルオロアセチル−L−リジン(EP01/08498に従って生成)18.82g(50mmol)および実施例8aの表題化合物26.06g(50mmol)のTHF溶液200mlに加え、室温で16時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0198】
収量:無色の粘性油状物39.9g(理論値の91%)
元素分析:

c)6−N−ベンジルオキシカルボニル−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H,4H,4H,5H,5H−3−オキサ−ペルフルオロトリデシル)−メチル]−アミド
アンモニアガスを0℃で1時間、実施例8bの表題化合物39.0g(44.34mmol)のエタノール溶液250mlに導入し、0℃で4時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物を水から吸収し、沈殿させる。固体を沈澱させて取り、50℃で真空乾燥させる。
【0199】
収量:非晶質固体33.8g(理論値の97%)
元素分析:

d)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−[1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)マンノピラノース]−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H,4H,4H,5H,5H−3−オキサ−ペルフルオロトリデシル)−メチル]−アミド
ジシクロヘキシルカルボジイミド10.86g(52.65mmol)を0℃で、実施例8cの表題化合物33.0g(42.12mmol)および1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)マンノピラノース(WO99/01160 A1に従って生成)25.22g(42.12mmol)の溶液、ならびにN−ヒドロキシスクシンイミド4.85g(42.12mmol)のジメチルホルムアミド200mlに加えて、0℃で3時間、次いで、室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0200】
収量:無色の粘性油状物46.0g(理論値の80%)
元素分析:

e)2−N−(1−O−αカルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H−4H,4H,5H,5H−3−オキサ−ペルフルオロトリデシル)−メチル]−アミド
パラジウム触媒(10%Pd/C)5.0gを実施例8dの表題化合物45.0g(32.99mmol)のエタノール溶液600mlに加え、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
【0201】
収量:無色固体28.7g(定量的)
元素分析:

f)6−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−2−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジン−[(1H,1H,2H,2H,4H,4H,5H,5H−3−オキサ−ペルフルオロトリデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例8eの表題化合物28.0g(32.20mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド3.71g(32.20mmol)、塩化リチウム2.73g(64.40mmol)、および1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタン−5−イル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン20.28g(32.20mmol)、Gd錯体(WO98/24775,Schering AG、(実施例1))をジメチルスルホキシド200mlに僅かに加熱しながら溶解する。10℃でジシクロヘキシルカルボジイミド8.30g(40.25mmol)を加え、室温で16時間撹拌する。溶液をアセトン2000mlに注ぎ、さらに10分間撹拌する。沈澱した固体を濾去し、次いで、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルから成る勾配)。
【0202】
収量:無色固体31.5g(理論値の61%)
含水率(Karl−Fischer):7.1%
元素分析(無水物質に対する):

【0203】
実施例9
a)N−tert−ブチルオキシカルボニル−L−グルタミン酸−5−ベンジルエステル−1−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
EEDQ(2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−カルボン酸エチルエステル)24.7g(100mmol)を0℃で、N−tert−ブチルオキシカルボニル−L−グルタミン酸−5−ベンジルエステル(Bachem)16.87g(50mmol)および実施例1aの表題化合物23.86g(50mmol)のTHF溶液200mlに加え、室温で16時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0204】
収量:無色の粘性油状物35.1g(理論値の88%)
元素分析:

b)L−グルタミン酸−5−ベンジルエステル−1−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
トリフルオロ酢酸25mlを0℃で、実施例9aの表題化合物20.0g(25.11mmol)のジクロロメタン50mlに加え、室温で4時間撹拌する。それを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール10:1)。
【0205】
収量:非晶質固体15.3g(理論値の87%)
元素分析:

c)L−グルタミン酸−5−ベンジルエステル−N−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−アセチル)−1−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
ジシクロヘキシルカルボジイミド5.68g(27.5mmol)を0℃で、実施例9bの表題化合物13.93g(20.0mmol)および{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−酢酸4.88g(22.0mmol)(Voegtle et al.,Liebigs Ann.Chem.,1980,858−862)の溶液、ならびにN−ヒドロキシスクシンイミド2.54g(22.0mmol)のジメチルホルムアミド溶液200mlに加え、0℃で3時間、次いで、室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0206】
収量:無色の粘性油状物16.6g(理論値の92%)
元素分析:

d)L−グルタミン酸−N−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−アセチル)−1−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
パラジウム触媒(10%Pd/C)2.0gを実施例9cの表題化合物16.0g(17.77mmol)のエタノール溶液200mlに加え、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
【0207】
収量:無色固体14.4g(定量的)
元素分析:

e)L−グルタミン酸−5−{[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1、4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(2−ヒドロキシ−3−イル)]−アミド}−N−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−アセチル)−1−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例9dの表題化合物13.5g(16.66mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド1.92g(16.66mmol)、塩化リチウム1.41g(33.32mmol)、および1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[3−アミノ−2−ヒドロキシプロピル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン9.56g(16.66mmol)、Gd錯体(WO95/17451,Schering AG)を、ジメチルホルムアミド200mlに僅かに加熱しながら溶解する。10℃でジシクロヘキシルカルボジイミド4.30g(20.83mmol)を加え、室温で48時間撹拌する。溶液をアセトン2000mlに注ぎ、さらに10分間撹拌する。沈澱した固体を濾去し、次いで、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動相溶媒:水/アセトニトリルから成る勾配)。
【0208】
収量:無色固体13.3g(理論値の54%)
含水率(Karl−Fischer):7.1%
元素分析(無水物質に対する):

【0209】
実施例10
a)N−tert−ブチルオキシカルボニル−L−グルタミン酸−1−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
パラジウム触媒(10%Pd/C)2.0gを実施例9aの表題化合物20.0g(25.11mmol)のエタノール溶液200mlに加え、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
【0210】
収量:無色固体17.8g(定量的)
元素分析:

b)N−tert−ブチルオキシカルボニル−L−グルタミン酸−5−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エチル)−アミド−1−[(1H,1H−2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
ジシクロヘキシルカルボジイミド6.02g(29.20mmol)を0℃で、実施例10aの表題化合物16.5g(23.36mmol)および(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エチル)−アミン(Whitessides et al.,JACS,1994,5057−5062)4.85g(23.36mmol)、ならびにN−ヒドロキシスクシンイミド2.69g(23.36mmol)のジメチルホルムアミド200mlに加え、0℃で3時間、次いで、室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール10:1)。
【0211】
収量:無色の粘性油状物16.4g(理論値の78%)
元素分析:

c)L−グルタミン酸−5−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エチル)−アミド−1−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
ジクロロメタン50ml中の実施例10bの表題化合物16.0g(17.86mmol)からなる溶液に、0℃でトリフルオロ酢酸25mlを加えた後、室温で4時間撹拌する。これを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール10:1)。
【0212】
収量:非晶質固体12.9g(理論値の91%)。
【0213】
元素分析:

d)N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−L−グルタミン酸−5−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エチル)−アミド−1−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例10cの表題化合物12.0g(15.08mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド1.74g(15.08mmol)、塩化リチウム1.28g(30.16mmol)及び1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタン−5−イル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン、Gd錯体(WO98/24775、ScheringAG、(実施例1))9.50g(15.08mmol)を、僅かに加熱しながらジメチルスルホキシド200mlに溶解する。10℃にて、ジシクロヘキシルカルボジイミド3.89g(18.85mmol)を10℃で加え、室温で16時間撹拌する。溶液をアセトン2000ml中に注ぎ、更に10分間撹拌する。沈殿した固体を濾去した後、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
【0214】
収量:無色固体15.4g(理論値の68%)
含水率(Karl−Fischer):6.4%
元素分析(無水物質に対する)

【0215】
実施例11
a)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−トリフルオロアセチル−L−リジンN−(2−メトキシエチル)−N−(1H,1H,2H,2H,4H,4H,5H,5H−3−オキサ−ペルフルオロトリデシル)−アミド
6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−トリフルオロアセチル−L−リジン(EP 01/08498に従って製造)18.82g(50mmol)及びN−(2−メトキシエチル)−N−(1H,1H,2H,2H,4H,4H,5H,5H−3−オキサ−ペルフルオロトリデシル)アミン(EP01/08498に従って製造)28.26g(50mmol)のTHF200ml溶液に、0℃でEEDQ(2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−カルボン酸エチルエステル)24.7g(100mmol)を加え、室温で16時間撹拌する。これを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0216】
収量:無色の粘性油状物41.3g(理論値の89%)。
元素分析:

b)6−N−ベンジルオキシカルボニル−L−リジンN−(2−メトキシエチル)−N−(1H,1H,2H,2H,4H,4H,5H,5H−3−オキサ−ペルフルオロトリデシル)−アミド
エタノール250ml中の実施例11aの表題化合物40.0g(43.31mmol)からなる溶液に、0℃でアンモニアガスを1時間導入した後、0℃で4時間撹拌する。これを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物を水から吸収し、沈殿させる。固体を濾去し、真空で50℃にて乾燥する。
【0217】
収量:非晶質固体35.2g(理論値の98%)。
元素分析:

c)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−[1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)マンノピラノース]−L−リジンN−(2−メトキシエチル)−N−(1H,1H,2H,2H,4H,4H,5H,5H−3−オキサ−ペルフルオロトリデシル)−アミド
実施例11bの表題化合物34.5g(41.69mmol)及び1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)マンノピラノース(WO99/01160 A1に従って製造)24.96g(41.69mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド4.80g(41.69mmol)のジメチルホルムアミド200ml溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド10.75g(52.11mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
【0218】
収量:無色の粘性油状物44.6g(理論値の76%)。
元素分析:

d)2−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジンN−(2−メトキシエチル)−N−(1H,1H,2H,2H,4H,4H,5H,5H−3−オキサ−ペルフルオロトリデシル)−アミド
実施例11cの表題化合物44.0g(31.24mmol)のエタノール600ml溶液に、パラジウム触媒(10%Pd/C)5.0gを加え、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
【0219】
収量:無色固体28.7g(定量的)。
元素分析:

e)6−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−2−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジンN−(2−メトキシエチル)−N−(1H,1H,2H,2H,4H,4H,5H,5H−3−オキサ−ペルフルオロトリデシル)−アミド、Gd錯体
実施例11dの表題化合物28.0g(30.65mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド3.53g(30.65mmol)、塩化リチウム2.60g(61.30mmol)及び1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタン−5−イル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン、Gd錯体(WO98/24775、ScheringAG、(実施例1))19.30g(30.65mmol)を、僅かに加熱しながらジメチルスルホキシド200mlに溶解する。10℃にて、ジシクロヘキシルカルボジイミド7.90g(38.31mmol)を10℃で加え、室温で16時間撹拌する。溶液をアセトン2000ml中に注ぎ、更に10分間撹拌する。沈殿した固体を濾去した後、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
【0220】
収量:無色固体33.7g(理論値の67%)
含水率(Karl−Fischer):7.0%
元素分析(無水物質に対する):

【0221】
実施例12
a)N−(2−メトキシエチル)−N−(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−アミン
1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシルアミン(Cambon et al.,J.Fluorine Chem.,1994,115−118)27.78g(60mmol)及び炭酸カリウム8.28g(60mmol)のアセトニトリル200ml溶液に、2−メトキシエチルブロミド8.34g(60mmol)を加え、60℃で18時間撹拌する。反応溶液から不溶成分を濾去し、真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
収量:無色油状物20.5g(理論値の65%)
元素分析:

b)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−トリフルオロアセチル−L−リジンN−(2−メトキシエチル)−N−(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−アミド
6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−トリフルオロアセチル−L−リジン(EP 01/08498に従って製造)18.82g(50mmol)及び実施例12aの表題化合物26.06g(50mmol)のTHF200ml溶液に、0℃でEEDQ(2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−カルボン酸エチルエステル)24.7g(100mmol)を加え、室温で16時間撹拌する。これを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
収量:無色の粘性油状物40.5g(理論値の92%)。
元素分析:

c)6−N−ベンジルオキシカルボニル−L−リジンN−(2−メトキシエチル)−N−(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−アミド
エタノール250ml中の実施例12bの表題化合物39.5g(40.36mmol)からなる溶液に、0℃でアンモニアガスを1時間導入した後、0℃で4時間撹拌する。これを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物を水から吸収し、沈殿させる。固体を濾去し、真空で50℃にて乾燥する。
収量:非晶質固体30.3g(理論値の96%)。
元素分析:

d)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−[1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)マンノピラノース]−L−リジンN−(2−メトキシエチル)−N−(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−アミド
実施例12cの表題化合物29.5g(37.65mmol)及び1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)マンノピラノース(WO 99/01160 A1に従って製造)22.54g(37.65mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド4.33g(37.65mmol)のジメチルホルムアミド200ml溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド9.71g(47.06mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
収量:無色の粘性油状物43.5g(理論値の82%)。
元素分析:

e)2−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジンN−(2−メトキシエチル)−N−(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−アミド
実施例12dの表題化合物42.5g(31.15mmol)のエタノール600ml溶液に、パラジウム触媒(10%Pd/C)5.0gを加え、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
収量:無色固体27.3g(定量的)。
元素分析:

f)6−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−2−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジンN−(2−メトキシエチル)−N−(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−アミド、Gd錯体
実施例12eの表題化合物26.0g(29.90mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド3.42g(29.90mmol)、塩化リチウム2.71g(59.80mmol)及び1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタン−5−イル]−1,4,7,10−テトラアザ−シクロドデカン、Gd錯体(WO98/24775、ScheringAG、(実施例1))18.82g(29.90mmol)を、僅かに加熱しながらジメチルスルホキシド200mlに溶解する。10℃にて、ジシクロヘキシルカルボジイミド7.71g(37.38mmol)を加え、室温で16時間撹拌する。溶液をアセトン2000ml中に注ぎ、更に10分間撹拌する。沈殿した固体を濾去した後、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体28.4g(理論値の60%)
含水率(Karl−Fischer):6.2%
元素分析(無水物質に対する):

実施例13
a)(3−ベンジルオキシ−2,2−ビスベンジルオキシメチルプロポキシ)酢酸
トルエン500ml中の3−ベンジルオキシ−2,2−ビスベンジルオキシメチルプロパン−1−オール(Liu et al., Chem..,2002,594)50g(123mmol)及び微粉末水酸化カリウム10.35g(184.5mmol)並びに触媒量(1g)のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩に、0℃でブロモ酢酸−tert−ブチルエステル29.99g(153.75mmol)を加え、この温度で2時間、及び室温で12時間撹拌する。反応溶液を、酢酸エチル800ml及び水500mlと混合する。有機相を分離し、水各500mlで2回洗浄した後、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を、2:1比のメタノール及び0.5M水酸化ナトリウム溶液500mlからなる混合物中に懸濁させた後、60℃まで12時間加熱する。反応混合物を、Amberlite IR 120(H型)−陽イオン交換樹脂と混合して中和することにより処理し、交換樹脂を濾去し、蒸発させて乾燥状態にし、シリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:酢酸エチルエステル/ヘキサン1:3)。
収量:無色油状物35.3g(理論値の62%)
元素分析:

b)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−[(3−ベンジルオキシ−2,2−ビスベンジルオキシメチルプロポキシ)−アセチル]−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
実施例1cの表題化合物31.83g(43.05mmol)及び実施例13aの表題化合物20g(43.05mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド4.95g(43.05mmol)のジメチルホルムアミド200ml溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド11.10g(53.81mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
収量:無色の粘性油状物43.0g(理論値の84%)
元素分析:

c)2−N−[(3−ヒドロキシ−2,2−ジヒドロキシメチルプロポキシ)−アセチル]−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
実施例13bの表題化合物42.0g(35.41mmol)のエタノール600ml溶液に、パラジウム触媒(10%Pd/C)4.0gを加え、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
収量:無色固体27.6g(定量的)。
元素分析:

d)6−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−2−N−[(3−ヒドロキシ−2,2−ジヒドロキシメチルプロポキシ)−アセチル]−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例13cの表題化合物25.0g(31.99mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド3.68g(31.99mmol)、塩化リチウム2.71g(63.98mmol)及び1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタン−5−イル]−1,4,7,10−テトラアザ−シクロドデカン、Gd錯体(WO98/24775、ScheringAG、(実施例1))20.15g(31.99mmol)を、僅かに加熱しながらジメチルスルホキシド200mlに溶解する。10℃にて、ジシクロヘキシルカルボジイミド8.25g(39.99mmol)を加え、室温で16時間撹拌する。溶液をアセトン2000ml中に注ぎ、更に10分間撹拌する。沈殿した固体を濾去した後、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体29.8g(理論値の63%)
含水率(Karl−Fischer):5.9%
元素分析(無水物質に対する):

【0222】
実施例14
a)1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−メチル)マンノピラノース
トルエン500ml中のα−(2,3,4,6−テトラ−O−メチル)マンノピラノース(Ganguly et al.,J.Chem.Soc.,1969,1488)24.1g(101.94mmol)及び微粉末の水酸化カリウム8.58g(152.9mmol)並びに触媒量(1g)のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩に、0℃でブロモ酢酸−tert−ブチルエステル24.85g(127.43mmol)を加え、この温度で2時間、及び室温で12時間撹拌する。反応溶液を、酢酸エチルエステル800ml及び水500mlと混合する。有機相を分離し、水相を酢酸エチルエステル各200mlで2回洗浄し、一緒にした有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を、2:1比のメタノール及び0.5M水酸化ナトリウム溶液500mlからなる混合物中に懸濁させた後、60℃まで12時間加熱する。反応混合物を、Amberlite IR 120(H型)−陽イオン交換樹脂と混合して中和することにより処理し、交換樹脂を濾去し、蒸発させて乾燥状態にし、シリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール10:1)。
収量:無色油状物17.5g(理論値の58%)
元素分析:

b)6−N−ベンジルオキシカルボニル−2−N−[1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−メチル)マンノピラノース]−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
実施例1cの表題化合物37.7g(50.97mmol)及び実施例14aの表題化合物15g(50.97mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド5.87g(50.97mmol)のジメチルホルムアミド200ml溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド13.15g(63.71mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール10:1)。
【0223】
収量:無色の粘性油状物42.1g(理論値の81%)。
元素分析:

c)2−N−[1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−メチル)マンノピラノース]−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
実施例14bの表題化合物40g(39.38mmol)のエタノール600ml溶液に、パラジウム触媒(10%Pd/C)4.0gを加え、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
収量:無色固体34.5g(定量的)。
元素分析:

d)6−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−2−N−[1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−メチル)マンノピラノース]−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例14cの表題化合物30.0g(34.03mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド3.92g(34.03mmol)、塩化リチウム2.89g(68.06mmol)及び1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタン−5−イル]−1,4,7,10−テトラアザ−シクロドデカン、Gd錯体(WO98/24775、ScheringAG、(実施例1))21.43g(34.03mmol)を、僅かに加熱しながらジメチルスルホキシド200mlに溶解する。10℃にて、ジシクロヘキシルカルボジイミド8.78g(42.54mmol)を加え、室温で16時間撹拌する。溶液をアセトン2000ml中に注ぎ、更に10分間撹拌する。沈殿した固体を濾去した後、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体31.4g(理論値の58%)
含水率(Karl−Fischer):6.0%
元素分析(無水物質に対する):

【0224】
実施例15
a)L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
実施例1cの表題化合物20g(27.05mmol)のエタノール400ml溶液に、パラジウム触媒(10%Pd/C)2.0gを加え、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
収量:無色固体16.4g(定量的)。
元素分析:

b)2,6−N,N−ビス−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例15aの表題化合物10.0g(16.52mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド3.80g(33.04mmol)、塩化リチウム2.89g(66.08mmol)及び1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタン−5−イル]−1,4,7,10−テトラアザ−シクロドデカン、Gd錯体(WO98/24775、ScheringAG、(実施例1))20.81g(33.04mmol)を、僅かに加熱しながらジメチルスルホキシド200mlに溶解する。10℃にて、ジシクロヘキシルカルボジイミド8.52g(41.3mmol)を加え、室温で16時間撹拌する。溶液をアセトン2000ml中に注ぎ、更に10分間撹拌する。沈殿した固体を濾去した後、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体14.3g(理論値の44%)
含水率(Karl−Fischer):7.2%
元素分析(無水物質に対する):

【0225】
実施例16
a)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−ベンジルオキシカルボニル−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例1cの表題化合物50.0g(67.62mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド7.78g(67.62mmol)、塩化リチウム5.73g(135.24mmol)及び1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタン−5−イル]−1,4,7,10−テトラアザ−シクロドデカン、Gd錯体(WO98/24775、ScheringAG、(実施例1))42.58g(67.62mmol)を、僅かに加熱しながらジメチルスルホキシド400mlに溶解する。10℃にて、ジシクロヘキシルカルボジイミド17.44g(84.53mmol)を加え、室温で16時間撹拌する。溶液をジエチルエーテル5000ml中に注ぎ、更に10分間撹拌する。沈殿した固体を濾去した後、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール/アンモニア水溶液10:5:1)。
収量:無色固体69.2g(理論値の71%)
含水率(Karl−Fischer):6.0%
元素分析(無水物質に対する):

b)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd−錯体
実施例16bの表題化合物65g(45.2mmol)のメタノール600ml及び水100ml中の溶液に、パラジウム触媒(10%Pd/C)5.0gを加え、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
収量:無色固体57.9g(定量的)。
含水率(Karl−Fischer):4.5%
元素分析(無水物質に対する):

c)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例16bの表題化合物15.7g(12.32mmol)及び1−O−α−d−カルボニルメチル−(2,3,4,6−テトラ−O−ベンジル)マンノピラノース(WO99/01160 A1に従って製造)7.38g(12.32mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド1.42g(12.32mmol)のジメチルホルムアミド100ml溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド3.18g(15.4mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物をメタノール100mlに溶解し、パラジウム触媒(10%Pd/C)2.0gと混合し、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を少量の水に取り、不溶成分を濾去した後、濾液をクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体13.2g(理論値の69%)
含水率(Karl−Fischer):6.7%
元素分析(無水物質に対する):

【0226】
実施例17
a)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−(2−ヒドロキシアセチル)−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例16bの表題化合物12.75g(10.0mmol)及び2−ベンジルオキシ酢酸(Aldrich)1.83g(11.0mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド1.27g(11.0mmol)のジメチルホルムアミド100ml溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド2.84g(13.75mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物をメタノール100mlに溶解し、パラジウム触媒(10%Pd/C)2.0gと混合し、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を少量の水に取り、不溶成分を濾去した後、濾液をクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体10.6g(理論値の78%)
含水率(Karl−Fischer):6.3%
元素分析(無水物質に対する):

【0227】
実施例18
a)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−(2−メトキシアセチル)−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例16bの表題化合物12.75g(10.0mmol)及び2−メトキシ酢酸(Aldrich)0.99g(11.0mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド1.27g(11.0mmol)のジメチルホルムアミド100ml溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド2.84g(13.75mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を少量の水に取り、不溶成分を濾去した後、濾液をクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体11.3g(理論値の81%)
含水率(Karl−Fischer):6.9%
元素分析(無水物質に対する):

【0228】
実施例19
a)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−[2−(2−メトキシエトキシ)−アセチル]−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例16bの表題化合物12.75g(10.0mmol)及び(2−メトキシエトキシ)−酢酸(Aldrich)1.48g(11.0mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド1.27g(11.0mmol)のジメチルホルムアミド100ml溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド2.84g(13.75mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を少量の水に取り、不溶成分を濾去した後、濾液をクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体10.8g(理論値の75%)
含水率(Karl−Fischer):7.2%
元素分析(無水物質に対する):

【0229】
実施例20
a)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−アセチル}−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例16bの表題化合物12.75g(10.0mmol)及び[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−酢酸(Aldrich)1.96g(11.0mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド1.27g(11.0mmol)のジメチルホルムアミド100ml溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド2.84g(13.75mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を少量の水に取り、不溶成分を濾去した後、濾液をクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体11.6g(理論値の78%)
含水率(Karl−Fischer):7.0%
元素分析(無水物質に対する):

【0230】
実施例21
a)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−(2−{2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−アセチル)−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例16bの表題化合物12.75g(10.0mmol)及び{2−[2−(2−ベンジルオキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−酢酸(WO2000056723に従って製造)3.28g(11.0mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド1.27g(11.0mmol)のジメチルホルムアミド100ml溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド2.84g(13.75mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物をメタノール100mlに溶解し、パラジウム触媒(10%Pd/C)2.0gと混合し、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を少量の水に取り、不溶成分を濾去した後、濾液をクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体10.9g(理論値の72%)
含水率(Karl−Fischer):6.9%
元素分析(無水物質に対する):

【0231】
実施例22
a)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−アセチル)−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例16bの表題化合物12.75g(10.0mmol)及び{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−酢酸(Voegtle et al.,Liebigs Ann.Chem.,1980,858−862)2.44g(11.0mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド1.27g(11.0mmol)のジメチルホルムアミド100溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド2.84g(13.75mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を少量の水に取り、不溶成分を濾去した後、濾液をクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体11.2g(理論値の74%)
含水率(Karl−Fischer):6.3%
元素分析(無水物質に対する):

【0232】
実施例23
a)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)−アセチル]−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例16bの表題化合物12.75g(10.0mmol)及び(2−ベンジルオキシエトキシ)−酢酸(Mitchell etal.,Heterocyclic Chem.,1984,697−699)2.31g(11.0mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド1.27g(11.0mmol)のジメチルホルムアミド100ml溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド2.84g(13.75mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物をメタノール100mlに溶解し、パラジウム触媒(10%Pd/C)2.0gと混合し、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を少量の水に取り、不溶成分を濾去した後、濾液をクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体9.7g(理論値の68%)
含水率(Karl−Fischer):7.1%
元素分析(無水物質に対する):

【0233】
実施例24
a)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−{2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)−エトキシ]−アセチル}−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例16bの表題化合物12.75g(10.0mmol)及び[2−(2−ベンジルオキシエトキシ)−エトキシ]−酢酸2.31g(11.0mmol)(Bartsch et al.,J.Org.Chem.,1984,4076−4078)及びN−ヒドロキシスクシンイミド1.27g(11.0mmol)のジメチルホルムアミド100ml溶液に、0℃ジシクロヘキシルカルボジイミド2.84g(13.75mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物をメタノール100mlに溶解し、パラジウム触媒(10%Pd/C)2.0gと混合し、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を少量の水に取り、不溶成分を濾去した後、濾液をクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体10.2g(理論値の70%)
含水率(Karl−Fischer):6.5%
元素分析(無水物質に対する):

【0234】
実施例25
a)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−[2−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−アセチル]−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例16bの表題化合物12.75g(10.0mmol)及び(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−酢酸(Vegtle et al.,Liebigs Ann.Chem.,1980,858−862)2.93g(11.0mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド1.27g(11.0mmol)のジメチルホルムアミド100ml溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド2.84g(13.75mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を少量の水に取り、不溶成分を濾去した後、濾液をクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体10.7g(理論値の68%)
含水率(Karl−Fischer):6.7%
元素分析(無水物質に対する):

【0235】
実施例26
a)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−[2−(2−{2−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−アセチル]−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例16bの表題化合物12.75g(10.0mmol)及び(2−{2−[2−(2−ベンジルオキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−酢酸(Keana et al.,J.Org.Chem.,1983,2647−2654)3.77g(11.0mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド1.27g(11.0mmol)のジメチルホルムアミド100ml溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド2.84g(13.75mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物をメタノール100mlに溶解し、パラジウム触媒(10%Pd/C)2.0gと混合し、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を少量の水に取り、不溶成分を濾去した後、濾液をクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体12.2g(理論値の79%)
含水率(Karl−Fischer):6.2%
元素分析(無水物質に対する):

【0236】
実施例27
a)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−{2−[2−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−アセチル}−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例16bの表題化合物12.75g(10.0mmol)及び[2−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−エトキシ)−エトキシ]−酢酸(US2769838に従って製造)3.41g(11.0mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド1.27g(11.0mmol)のジメチルホルムアミド100ml溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド2.84g(13.75mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を少量の水に取り、不溶成分を濾去した後、濾液をクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体8.8g(理論値の54%)
含水率(Karl−Fischer):7.1%
元素分析(無水物質に対する):

【0237】
実施例28
a)[1,3−ビス−(2−ベンジルオキシ−1−ベンジルオキシメチル−エトキシ)−プロパ−2−イル]−酢酸
トルエン250ml中の1,3−ビス−(2−ベンジルオキシ−1−ベンジルオキシメチル−エトキシ)−プロパン−2−オール(Cassel et al.,Eur.J.Org.Chem.,2001,5,875−896)30.02g(50mmol)及び微粉末水酸化カリウム5.6g(100mmol)並びに触媒量(1g)のテトラ−n−ブチルアンモニウム硫酸水素塩に、0℃でブロモ酢酸−tert−ブチルエステル14.62g(75mmol)を加え、この温度で2時間、及び室温で12時間撹拌する。反応溶液を、酢酸エチル500ml及び水300mlと混合する。有機相を分離し、水各300mlで2回洗浄した後、硫酸マグネシウム上で乾燥し、真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を、2:1比のメタノール及び0.5M水酸化ナトリウム溶液400mlからなる混合物中に懸濁させた後、60℃まで12時間加熱する。反応混合物を、Amberlite IR 120(H型)−陽イオン交換樹脂と混合して中和することにより処理し、交換樹脂を濾去し、蒸発させて乾燥状態にし、シリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:酢酸エチルエステル/ヘキサン1:3)。
収量:無色ロウ状物23.5g(理論値の71%)
元素分析:

b)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−{[1,3−ビス−(2−ベンジルオキシ−1−ベンジルオキシメチル−エトキシ)−プロパ−2−イル]−アセチル}−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例16bの表題化合物12.75g(10.0mmol)及び実施例28aの表題化合物7.25g(11.0mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド1.27g(11.0mmol)のジメチルホルムアミド100ml溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド2.84g(13.75mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物をメタノール100mlに溶解し、パラジウム触媒(10%Pd/C)2.0gと混合し、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。残留物を少量の水に取り、不溶成分を濾去した後、濾液をクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体12.4g(理論値の77%)
含水率(Karl−Fischer):6.7%
元素分析(無水物質に対する):

【0238】
実施例29
a)3,5−N,N’−ビス[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−安息香酸−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体
実施例5bの表題化合物5.0g(8.18mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド1.88g(16.36mmol)、塩化リチウム1.39g(32.72mmol)及び1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタン−5−イル]−1,4,7,10−テトラアザ−シクロドデカン、Gd錯体(WO98/24775、ScheringAG、(実施例1))10.30g(16.36mmol)を、僅かに加熱しながらジメチルスルホキシド200mlに溶解する。10℃にて、ジシクロヘキシルカルボジイミド4.22g(20.45mmol)を加え、室温で48時間撹拌する。溶液をアセトン2000ml中に注ぎ、更に10分間撹拌する。沈殿した固体を濾去した後、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体10.1g(理論値の61%)
含水率(Karl−Fischer):8.9%
元素分析(無水物質に対する):

【0239】
実施例30
a)6−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ブタノイル−4−(R)−カルボキシラト−4−イル)]−2−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体モノナトリウム塩及び6−N−({1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(エタノ−[2−(R)−カルボキシラトエチル]−イル)}−2−N−(1−O−α−d−カルボニルメチルマンノピラノース)−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体モノナトリウム塩
実施例1eの表題化合物2.5g(3.03mmol)、トリエチルアミン388mg(3.79mmol)及び2−(R)−2−[4,7,10−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1−イル]ペンタンジカルボン酸モノペンタフルオロフェニルエステル、Gd錯体(WO2005/0014154、EPIX PHARMACEUTICALS, INC.,(実施例9:EP−2104−15−Pfp))3.02g(3.79mmol)を、ジメチルスルホキシド50mlに溶解し、室温で16時間撹拌する。溶液をアセトン1000ml中に注ぎ、更に10分間撹拌する。沈殿した固体を濾去した後、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。生成物を含む画分を蒸発させて濃縮し、水に溶解し、0.1N水酸化ナトリウム溶液で中和した後、凍結乾燥する。
収量:3:2位置異性体混合物としての無色固体1.43g(理論値の29%)。
含水率(Karl−Fischer):9.2%
元素分析(無水物質に対する):

【0240】
実施例31
a)2−N−ベンジルオキシカルボニル−6−N−tert−ブチルオキシカルボニル−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
THF200ml中の2−N−ベンジルオキシカルボニル−6−N−tert−ブチルオキシカルボニル−L−リジン(Bachem)19.02g(50mmol)及び実施例1aの表題化合物23.86g(50mmol)に、0℃でEEDQ(2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−カルボン酸エチルエステル)24.7g(100mmol)を加え、室温で16時間撹拌する。これを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
収量:無色の粘性油状物36.5g(理論値の87%)。
元素分析:

b)2−N−ベンジルオキシカルボニル−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
ジクロロメタン100ml中の実施例31aの表題化合物35.0g(41.69mmol)からなる溶液に、0℃でトリフルオロ酢酸50mlを加えた後、室温で4時間撹拌する。これを真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール10:1)。
収量:非晶質固体28.9g(理論値の94%)。
元素分析:

c)2−N−ベンジルオキシカルボニル−6−N−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−アセチル)−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
実施例31bの表題化合物10g(13.52mmol)及び{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−酢酸(Voegtle etal.,Liebigs Ann.Chem.,1980,858−862)3.00g(13.52mmol)及びN−ヒドロキシスクシンイミド1.56g(13.52mmol)のジメチルホルムアミド200ml溶液に、0℃でジシクロヘキシルカルボジイミド3.49g(16.9mmol)を加え、0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール20:1)。
収量:無色の粘性油状物10.5g(理論値の82%)。
元素分析:

d)6−N−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−アセチル)−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド
実施例31cの表題化合物10g(10.60mmol)のエタノール200ml溶液に、パラジウム触媒(10%Pd/C)2.0gを加え、室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
収量:無色固体8.6g(定量的)。
元素分析:

e)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ブタノイル−4−(R)−カルボキシラト−4−イル)]−6−N−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−アセチル)−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体モノナトリウム塩及び6−N−{[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(エタノ−[2−(R)−カルボキシラトエチル]−イル}−6−N−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−アセチル)−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Gd錯体モノナトリウム塩
実施例31dの表題化合物2.5g(3.09mmol)、トリエチルアミン400mg(3.86mmol)及び2−(R)−2−[4,7,10−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1−イル]ペンタンジカルボン酸モノペンタフルオロフェニルエステル、Gd錯体(WO2005/0014154、EPIX PHARMACEUTICALS, INC.,(実施例9:EP−2104−15−Pfp))3.08g(3.86mmol)を、ジメチルスルホキシド50mlに溶解し、室温で16時間撹拌する。溶液をアセトン1000ml中に注ぎ、更に10分間撹拌する。沈殿した固体を濾去した後、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。生成物を含む画分を蒸発させて濃縮し、水に溶解し、0.1N水酸化ナトリウム溶液で中和した後、凍結乾燥する。
収量:3:2位置異性体混合物としての無色固体1.61g(理論値の33%)。
含水率(Karl−Fischer):8.8%
元素分析(無水物質に対する):

【0241】
実施例32
a)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−アセチル)−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、三ナトリウム塩
実施例22aの表題化合物10g(6.59mmol)を、水100ml及びイソプロパノール30mlの混合物に溶解し、シュウ酸2.25g(24.96mmol)と混合し、100℃まで5時間加熱する。室温に冷却後、沈殿した固体を、続いてクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。生成物を含む画分を蒸発させて濃縮し、水に溶解し、0.1N水酸化ナトリウム溶液でpH10に設定した後、凍結乾燥する。
収量:無色固体8.08g(理論値の84%)
含水率(Karl−Fischer):8.6%
元素分析(無水物質に対する):

b)2−N−[1,4,7−トリス−(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−エトキシ}−アセチル)−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)−メチル]−アミド、Dy錯体
実施例25aの表題化合物2.0g(1.37mmol)を、水50ml及び酢酸1mlに溶解し、塩化ジスプロシウム405mg(1.51mmol)と混合し、80℃で6時間撹拌する。これをアンモニアで中和し、蒸発させて乾燥状態にした後、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体1.86g(理論値の89%)
含水率(Karl−Fischer):6.5%
元素分析(無水物質に対する):

【0242】
実施例33
a)2−N−[1,4,7−トリス(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−N−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}アセチル)−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)メチル]アミド、Yb錯体
実施例25aの表題化合物2.0g(1.37mmol)を水50mlおよび酢酸1mlに溶解し、塩化イッテルビウム421mg(1.51mmol)と混合し、80℃で6時間撹拌する。これをアンモニアで中和し、蒸発させて乾燥状態にし、その後、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体1.67g(理論値の79%)
含水率(Karl−Fischer):7.0%
元素分析(無水物質に対する):

【0243】
実施例34
a)2−N−[1,4,7−トリス(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−6−[N−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}アセチル)−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)メチル]アミド、Y錯体
実施例25aの表題化合物2.0g(1.37mmol)を水50mlおよび酢酸1mlに溶解し、塩化イットリウム294mg(1.51mmol)と混合し、80℃で6時間撹拌する。溶液をアンモニアで中和し、蒸発させて乾燥状態にし、その後、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体1.61g(理論値の81%)
含水率(Karl−Fischer):6.2%
元素分析(無水物質に対する):

【0244】
実施例35
a)L−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−アミノ−酪酸−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)メチル]アミド
EEDQ(2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−カルボン酸エチルエステル)24.7g(100mmol)を、0℃で、200mlのTHFにおけるL−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ−酪酸17.62g(50mmol)(Bachem)および実施例1aの表題化合物23.86g(50mmol)に加え、混合物を室温で16時間撹拌する。反応液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をジクロロメタン80mlに溶解し、0℃でトリフルオロ酢酸40mlと混合し、その後、室温で4時間撹拌する。反応液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール、10:1)。
収量:無色の粘性油状物23.8g(理論値の67%)
元素分析:

b)L−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−4−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}アセチル)アミノ−酪酸−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)メチル]アミド
ジシクロヘキシルカルボジイミド7.25g(35.14mmol)を、0℃で、実施例35aの表題化合物20g(28.11mmol)および{2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}酢酸6.24g(28.11mmol)(Voegtle et al.,Liebigs Ann.Chem.,1980,858−862)およびN−ヒドロキシスクシンイミド3.24g(28.11mmol)の200mlのジメチルホルアミドにおける溶液に加え、混合物を0℃で3時間、次いで、室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール、20:1)。
収量:無色の粘性油状物20.8g(理論値の81%)
元素分析:

c)L−2−アミノ−4−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}アセチル)アミノ−酪酸−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)メチル]アミド
パラジウム触媒(10%Pd/C)2.0gを、実施例35bの表題化合物20.0g(21.84mmol)をエタノール200mlに溶解した溶液に加え、混合物を室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
収量:無色固体17.2g(定量的)
元素分析:

【0245】
d)L−2−[1,4,7−トリス(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]−アミノ−4−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}アセチル)アミノ−酪酸−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)メチル]アミド、Gd錯体
実施例35cの表題化合物15.0g(19.19mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド2.21g(19.19mmol)、塩化リチウム1.63g(38.38mmol)および1,4,7−トリス(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタ−5−イル]−1,4,7,1−テトラアザシクロドデカン12.08g(19.19mmol)のGd錯体(WO98/24775、Schering AG(実施例1))を、僅かに加熱しながらジメチルスルホキシド200mlに溶解する。10℃で、ジシクロヘキシルカルボジイミド4.95g(23.99mmol)を加え、混合物を室温で16時間撹拌する。溶液をアセトン2000ml中に注ぎ、更に10分間撹拌する。沈殿した固体を濾去した後、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体17.9g(理論値の63%)
含水率(Karl−Fischer):6.0%
元素分析(無水物質に対する):

【0246】
実施例36
a)L−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−アミノプロピオン酸−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)メチル]アミド
EEDQ(2−エトキシ−1,2−ジヒドロキノリン−1−カルボン酸エチルエステル)24.7g(100mmol)を、0℃で、200mlのTHFにおけるL−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−tert−ブチルオキシカルボニルアミノプロピオン酸(Bachem)16.92g(50mmol)およびの実施例1aの表題化合物23.86g(50mmol)に加え、混合物を室温で16時間撹拌する。反応液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をジクロロメタン80mlに溶解し、0℃で40mlのトリフルオロ酢酸と混合し、その後、室温で4時間撹拌する。反応液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール、10:1)。
収量:無色の粘性油状物20.5g(理論値の59%)
元素分析:

b)L−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}アセチル)アミノプロピオン酸−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)メチル]アミド
ジシクロヘキシルカルボジイミド6.66g(32.26mmol)を、0℃で、実施例50aの表題化合物18g(25.81mmol)および{2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}酢酸(Voegtle et al.,Liebigs Ann.Chem.,1980,858−862)5.73g(25.81mmol)およびのN−ヒドロキシスクシンイミド2.97g(25.81mmol)の200mlのジメチルホルアミドにおける溶液に加え、混合物を0℃で3時間、続いて室温で16時間撹拌する。沈殿した尿素を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をシリカゲルでクロマトグラフィー処理する(移動溶媒:ジクロロメタン/メタノール、20:1)。
収量:無色の粘性油状物17.5g(理論値の75%)
元素分析:

c)L−2−アミノ−3−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}アセチル)アミノプロピン酸−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)メチル]アミド
パラジウム触媒2.0g(10%Pd/C)を、実施例36bの表題化合物17.0g(18.85mmol)をエタノール200mlに溶解した溶液に加え、混合物を室温で24時間水素化する。触媒を濾去し、濾液を真空で蒸発させて乾燥状態にする。
収量:無色固体14.5g(定量的)。
元素分析:

d)L−2−[1,4,7−トリス(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−3−アザ−4−オキソ−5−メチル−5−イル)]アミノ−3−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}アセチル)アミノプロピオン酸−[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)メチル]アミド、Gd錯体
実施例36cの表題化合物13.0g(16.94mmol)、N−ヒドロキシスクシンイミド1.95g(16.94mmol)、塩化リチウム1.44g(33.88mmol)および1,4,7−トリス(カルボキシラトメチル)−10−[1−カルボキシ−3−アザ−4−オキソ−5−メチルペンタ−5−イル]−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン10.67g(16.94mmol)のGd錯体(WO98/24775,Schering AG(実施例1))を、僅かに加熱しながらジメチルスルホキシド200mlに溶解する。10℃で、ジシクロヘキシルカルボジイミド4.37g(21.18mmol)を加え、混合物を室温で16時間撹拌する。溶液をアセトン2000ml中に注ぎ、更に10分間撹拌する。沈殿した固体を濾去した後、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体16.4g(理論値の66%)
含水率(Karl−Fischer):5.8%
元素分析(無水物質に対する):
実施例37

a)10−(5−オキソ−テトラヒドロフラン−2−イルメチル)−1,4,7−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン
水酸化ナトリウム8.3g(207.6mmol)を水50mlにおける1,4,7−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン(D03A)12.0g(34.6mmol)に加える。50mlのn−ブタノール/50mlの2−プロパノールにおける5.02g(43.25mmol)3−オキシラニルプロピオン酸(Dakoji et al.,J.Am.Chem.Soc.,1996,10971−10979)からなる溶液をさきの溶液に滴下して加え、その後、溶液を80℃で24時間加熱する。反応液を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物を水300mlと混合し、3N塩酸により3のpHで設定する。その後、反応液をそれぞれn−ブタノール200mlで3回抽出し、一緒にしたブタノール相を真空で蒸発させて乾燥状態にし、残留物をクロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体13.6g(理論値の79%)
含水率(Karl−Fischer):10.4%
元素分析(無水物質に対する):

b)10−(5−オキソ−テトラヒドロフラン−2−イルメチル)−1,4,7−トリス(カルボキシメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン、Gd錯体
実施例37aの表題化合物12.0g(24.2mmol)を水100mlおよび酢酸1mlに溶解し、酸化ガドリニウム4.39g(12.1mmol)と混合し、80℃で6時間撹拌する。溶液を濾過し、蒸発させて乾燥状態にした後、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体13.8g(理論値の89%)
含水率(Karl−Fischer):6.5%
元素分析(無水物質に対する):

【0247】
c)2−N−[1,4,7−トリス(カルボキシラトメチル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−10−N−(ペンタノイル−4−ヒドロキシ−5−イル)]−6−N−(2−{2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エトキシ}アセチル)−L−リジン[(1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル)メチル]アミド、Gd錯体
実施例31dの表題化合物3.0g(3.70mmol)および実施例37bの表題化合物3.32g(5.55mmol)をメタノール50mlに溶解し、50℃で48時間撹拌する。反応液を蒸発させて乾燥状態にした後、クロマトグラフィーで精製する(RP−18;移動溶媒:水/アセトニトリルからなる勾配)。
収量:無色固体3.94g(理論値の71%)
含水率(Karl−Fischer):6.0%
元素分析(無水物質に対する):

【0248】
実施例38:緩和性
水および血漿(ウシ由来)のT1緩和時間およびT2緩和時間を、それに含有されるガドリニウム錯体(I〜XIII)の濃度を増大させながら、0.47TでのNMRパルス分光計(Minispec PC20)を使用して40℃で求め、緩和性を求めた。結果が第1表に示される。
【0249】
実施例39:マウスにおける1回の静脈内投与の後での急性毒性
ガドリニウム錯体(I〜X)のマウスにおける静脈内投与(n=3;注入速度:2ml/分)の後、急性の全身的適合性(LD50)を予備的に求めた。それぞれの場合において、7日の観察期間によるいくつかの投薬量を調べた。予想されるべき急性毒性を第1表に認めることができる。
【0250】
実施例40:ラットにおける静脈内投与後の排出
体重1kgあたり50μmolの総ガドリニウムのガドリニウム錯体(I〜X)のラット(n=3)における静脈内投与の後、金属含有量を、尿および便の排泄媒体、同様にまた、体内(身体の残り)において原子発光分光法(ICP−AES)によって投与後14日までの画分で求めた。結果が第1表に示される。
【0251】
実施例41:ラットにおける静脈内投与後の血漿での速度論
体重1kgあたり50μmolの総ガドリニウムのガドリニウム錯体(I〜X)のラット(n=3)における静脈内投与の後、血液サンプルを種々の時点(注入後8時間〜24時間)で総頸動脈内のカテーテルにより採取し、金属含有量を原子発光分光法(ICP−AES)によって求め、変換係数(0.625)によって血漿値に変換した。排出半減期を特別なソフトウエア(WinNonlin)によって血漿中濃度から計算した。結果が表1に示される。
【0252】
実施例42:VX2腫瘍保有ウサギにおける造影剤の静脈内投与の後でのリンパ節転移物および原発性腫瘍の可視化(MRT)
図1の写真は、筋肉内移植されたVX2腫瘍を有するウサギにおいて、造影前の腸骨リンパ節、ならびに、体重1kgあたり50μmolのGdのガドリニウム錯体VIII(実施例16cの表題化合物)の静脈内投与の後の24時間までの腸骨リンパ節のMR画像を示す。T加重ターボスピンエコー画像により、造影剤投与後の早い時点(注入後15分〜60分)での正常なリンパ節組織における強いシグナル上昇が例示される。リンパ節内におけるシグナル上昇が全く見られなかった帯域が転移として診断され、組織学的に確認された(リンパ節切片のH/E染色)。
【0253】
十分に驚くべきことに、投与直後ほどの早期で、原発性腫瘍における(特に、周縁部での)明瞭な増強もまた認めることができる。その後の時点(注入後24時間)では、この増強はまた、腫瘍の中心部に向かって広がっている。
【0254】
実施例43:ラットにおける造影剤の静脈内投与の後での動脈硬化斑のMRT可視化
図2の写真は、Watanabeウサギ(WHHLウサギ、遺伝的に誘導される動脈硬化)、および、動脈硬化を有しないコントロール動物(シロニュージランドウサギ)において、体重1kgあたり50μmolまたは100μmolのGdのガドリニウム錯体I(実施例1fの表題化合物)、ガドリニウム錯体IV(実施例11eの表題化合物)およびガドリニウム錯体VIII(実施例16cの表題化合物)の静脈内投与の後の6時間または24時間での大動脈のMR画像を示す。T1加重反転回復画像(IR−TFL、TR/TE/TI=300/4.0/120ms、α20°)により、正常なコントロール動物の血管壁においてではなく、WHHLウサギの動脈硬化斑における強いシグナル上昇が例示される。班の局在化(特に、大動脈弓ならびに血管通過部における班の局在化)がSudan−3染色によって確認された。この試験に関して、本発明による化合物が動脈硬化斑のためのマーカーとして好適であることが示され得る。
【0255】
実施例44:ラットにおける造影剤の静脈内投与の後での炎症性病変部および壊死性領域のMRT可視化
例として、図3の写真は、ラットにおいて、体重1kgあたり50μmolのGdのガドリニウム錯体XIV(実施例4gの表題化合物)の静脈内投与の後での種々の時点での炎症性筋肉病変部ならびに壊死性領域のMR画像を示す。炎症/壊死を、Rose Bengalの静脈内投与(20mg/kg;造影剤投与前24時間で)、および、それに続く、キセノンランプによる20分間の照射によって誘導した。T加重ターボスピンエコー画像(1.5T;シーケンス:T1−TSE;TR 451ms、TE 8.7ms)により、炎症により変化した組織における(注入後60分までの)早期での強いシグナル上昇、ならびに、中心の壊死部における注入後24時間の時点での遅れたシグナル上昇が例示される。
【0256】
【表4】

【図面の簡単な説明】
【0257】
【図1】図1の写真は、筋肉内移植されたVX2腫瘍を有するウサギにおいて、造影前の腸骨リンパ節、ならびに、体重1kgあたり50μmolのGdのガドリニウム錯体VIII(実施例16cの表題化合物)の静脈内投与の後の24時間までの腸骨リンパ節のMR画像を示す。
【図2】図2の写真は、Watanabeウサギ(WHHLウサギ、遺伝的に誘導される動脈硬化)、および、動脈硬化を有しないコントロール動物(シロニュージランドウサギ)において、体重1kgあたり50μmolまたは100μmolのGdのガドリニウム錯体I(実施例1fの表題化合物)、ガドリニウム錯体IV(実施例11eの表題化合物)およびガドリニウム錯体VIII(実施例16cの表題化合物)の静脈内投与の後の6時間または24時間での大動脈のMR画像を示す。
【図3】図3の写真は、ラットにおいて、体重1kgあたり50μmolのGdのガドリニウム錯体XIV(実施例4gの表題化合物)の静脈内投与の後での種々の時点での炎症性筋肉病変部ならびに壊死性領域のMR画像を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I
【化1】

[式中、
Rは、
場合によりペルアルキル化される、1−OHを介して結合する単糖基またはオリゴ糖基
を表し、
この場合、Qは、
【化2】

(式中、
n''は1〜5の整数であり、かつ
mは1〜6の整数であり、かつ
δはリンカーLへの結合部位を示し、かつ、εは基Rへの結合部位を表す)
から選択される基の意味をする;
あるいは、
Rは下記の意味の1つを有し、この場合、Qは直接結合の意味を有する:Rは、
・ 一般式II〜一般式VIII'の錯体K(式中、この場合のR1は、水素原子、または、原子番号20〜29、原子番号31〜33、原子番号37〜39、原子番号42〜44、原子番号49または原子番号57〜83の金属イオン等価体を意味し、かつ、基R2、基R3、基R4、基U、基U2および基U1は、下記で示される意味をする)、
または
・ −CO−、−NR6−、または、リンカーLへの直接結合を介して結合する、1個〜30個のC原子を有する炭素鎖であって、
−直鎖または分枝状の飽和または不飽和であってよく、
−かつ、1個〜10個の酸素原子、1個〜5個の−NHCO基、1個〜5個の−CONH基、1個〜2個の硫黄原子、1個〜5個の−NH基または1個〜2個のフェニレン基によって場合により中断され、前記基は、1個〜2個のOH基、1個〜2個のNH2基、1個〜2個の−COOH基または1個〜2個の−SO3H基によって場合により置換されていてよく、
−かつ、1個〜10個のOH基、1個〜5個の−COOH基、1個〜2個の−SO3H基、1個〜5個のNH2基または1個〜5個のC1〜C4アルコキシ基によって場合により置換され、
6がHまたはC1〜C4−アルキルを意味する、炭素鎖
から選択される極性基を意味する;
fは、式−Cn2nE(式中、Eは、末端のフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子または水素原子を表し、かつ、nは4〜30の数を表す)を有するペルフルオロ化された直鎖または分枝状の炭素鎖である;
Xは、下記の式(XI):
【化3】

の基を表し、
Gが−O−または−SO2−のいずれかを意味し、
sおよびs'が互いに独立して、1または2のいずれかを意味し、tが0または1のいずれかを意味し、かつ
ρがLに対するXの結合部位を表し、かつ、ζがRfに対するXの結合部位を表す;
Kは、下記の一般式II:
【化4】

(式中、
1は、水素原子、または、原子番号21〜29、原子番号31〜33、原子番号37〜39、原子番号42〜44、原子番号49または原子番号57〜83の金属イオン等価体を意味し、ただし、少なくとも2つのR1は金属イオン等価体を表す;
2およびR3は互いに独立して、水素、C1〜C7−アルキル、ベンジル、フェニル、−CH2OHまたは−CH2OCH3を表す;および
Uは、−C64−O−CH2−ω−、―(CH21-5−ω、フェニレン基、−CH2−NHCO−CH2−CH(CH2COOH)−C64−ω−基、−C64−(OCH2CH20-1−N(CH2COOH)−CH2−ω基または1つまたは複数の酸素原子、1個〜3個の−NHCO基または1個〜3個の−CONH基によって場合により中断され、および/または、1個〜3個の−(CH2)0-5COOH基によって置換されるC1〜C12−アルキレン基または−(CH27-12−C64−O基を表し、
ωは、−CO−への結合部位を表す)の金属錯体、
または、下記一般式III:
【化5】

(式中、R1は上記の意味を有し、R4は、水素、または、R1のもとで述べられる金属イオン等価体を表し、かつ、U1は−C64−O−CH2−ω−または基−(CH2p’−を表し、ただし、ωは−CO−への結合部位を意味し、かつ、p'は1〜4の間の整数である)の金属錯体、
または、下記の一般式IV:
【化6】

(式中、R1およびR2は上記の意味を有する)の金属錯体、
または、下記の一般式VAまたは一般式VB:
【化7】

(式中、R1は上記の意味を有する)の金属錯体、
または、下記の一般式VI:
【化8】

(式中、R1は上記の意味を有する)の金属錯体、
または、下記の一般式VII:
【化9】

(式中、R1およびU1は上記の意味を有する)の金属錯体、
または、下記の一般式VIII:
【化10】

(式中、R1は上記の意味を有し;
および、U2は、イミノ基、フェニレン基、フェニレンオキシ基、フェニレンイミノ基、アミド基、ヒドラジド基、カルボニル基、エステル基、酸素原子、硫黄原子および/または窒素原子を場合により含有し、かつ、ヒドロキシ基、メルカプト基、オキソ基、チオキソ基、カルボキシ基、カルボキシアルキル基、エステル基および/またはアミノ基によって場合により置換される直鎖または分枝状の飽和または不飽和のC1〜C20アルキレン基を表す)の金属錯体、
または、下記の一般式VIII':
【化11】

(式中、R1は上記の意味を有する)の金属錯体
を表し、かつ、
基Kに場合により存在する遊離酸基が有機塩基および/または無機塩基またはアミノ酸またはアミノ酸アミドの塩として場合により存在してよい;
および
Lは、下記の基IXa)〜基IXg):
【化12】

【化13】

(式中、
q'は、1、2、3または4のいずれかである;および
αは錯体KへのLの結合部位を意味し、βは基QへのLの結合部位を意味し、かつ、γは式(I)のNへのLの結合部位を表す)から選択される基を表す;
および
Aは、1個〜10個の−OH基、1個〜5個の−COOH基、1個〜2個の−SO3H基、1個〜5個の−NH2基または1個〜5個のC1〜C4−アルコキシ基によって場合により置換される直鎖または分枝状の飽和または不飽和のC1〜C15炭素鎖を表し、前記炭素鎖は、1個〜4個のO原子、1個〜3個の−NHCO基、1個〜3個の−CONH基、1個〜2個の−SO2基、1個〜2個の硫黄原子、1個〜3個の−NH基または1個〜2個のフェニレン基によって中断されていてよく、前記基は、1個〜2個の−OH基、1個〜2個の−NH基、1個〜2個の−COOH基または1個〜2個の−SO3H基によって場合により置換されていてよい]のN−アルキル基を有するペルフルオロアルキル含有錯体。
【請求項2】
金属イオン等価体R1が、原子番号21〜29、原子番号39、原子番号42、原子番号44または原子番号57〜83の元素であることを特徴とする、請求項1に記載の金属錯体。
【請求項3】
金属イオン等価体R1が、原子番号27、原子番号29、原子番号31〜33、原子番号37〜39、原子番号43、原子番号49、原子番号62、原子番号64、原子番号70、原子番号75および原子番号77の元素である、請求項1に記載の金属錯体。
【請求項4】
Rが、5個〜6個のC原子を有する単糖基またはそのデスオキシ化合物を表し、好ましくは、グルコース、マンノースまたはガラクトースを表す、請求項1から3までのいずれか1項に記載の金属錯体。
【請求項5】
Aが、下記の基:
【化14】

(式中、
s''は1〜4の間の整数を表す;
s'''は0〜4の間の整数を表す;
t''は0または1である;および
Zは、−H、−OHまたは−COOHのいずれかである)
を表す、請求項1から3までのいずれか1項に記載の金属錯体。
【請求項6】
Kが一般式IIの金属錯体を表す、請求項1から5までのいずれか1項に記載の金属錯体。
【請求項7】
2およびR3が互いに独立して、水素またはC1〜C4−アルキルを意味する、請求項6に記載の金属錯体。
【請求項8】
式−Cn2nEにおけるEがフッ素原子を意味する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の金属錯体。
【請求項9】
一般式IにおけるLがアミノ酸基(IXa)またはアミノ酸基(IXb)を表す、請求項1から8までのいずれか1項に記載の金属錯体。
【請求項10】
一般式IにおけるLが、式(IXc)、式(IXd)、式(IXe)または式(IXf)の基を表す、請求項1から8までのいずれか1項に記載の金属錯体。
【請求項11】
金属錯体KにおけるUが−CH2または−C64−O−CH2−ω(式中、ωは−CO−への結合部位を表す)を表す、請求項1から10までのいずれか1項に記載の金属錯体。
【請求項12】
NMR診断またはX線診断における使用のための造影剤を製造するための、請求項2に記載の金属錯体の使用。
【請求項13】
梗塞および壊死を撮像するための造影剤を製造するための、請求項12に記載の金属錯体の使用。
【請求項14】
放射線診断および放射線治療における使用のための造影剤を製造するための、請求項3に記載の金属錯体の使用。
【請求項15】
リンパ系における変化を診断するためのリンパ系造影用造影剤を製造するための、請求項2に記載の金属錯体の使用。
【請求項16】
炎症性疾患を診断するための造影剤を製造するための、請求項2に記載の金属錯体の使用。
【請求項17】
動脈硬化斑を可視化するための造影剤を製造するための、請求項2に記載の金属錯体の使用。
【請求項18】
心臓血管疾患を診断するための造影剤を製造するための、請求項2に記載の金属錯体の使用。
【請求項19】
腫瘍の撮像のための造影剤を製造するための、請求項2に記載の金属錯体の使用。
【請求項20】
神経損傷を可視化するための造影剤を製造するための、請求項2に記載の金属錯体の使用。
【請求項21】
請求項1から11までのいずれか1項に記載される少なくとも1つの生理学的に適合し得る化合物を、場合により、ガレノス製剤において一般に使用される添加剤とともに含有する医薬剤。
【請求項22】
一般式I:
【化15】

(式中、Kは、請求項1に記載の一般式II〜一般式VIIIの金属錯体の意味であり、かつ、L、Q、X、RおよびRfは、請求項1に記載の意味である)のN−アルキル基を有するペルフルオロアルキル含有錯体を製造する方法において、
下記の一般式IIa:
【化16】

(式中、R5は、原子番号21〜29、原子番号31〜33、原子番号37〜39、原子番号42〜44、原子番号49または原子番号57〜83の金属イオン等価体、または、カルボキシル保護基を意味し、かつ、R2、R3およびUは上記の意味を有する)のカルボン酸、
または、下記の一般式IIIa:
【化17】

(式中、R4、R5およびU1は上記の意味を有する)のカルボン酸、
または、下記の一般式IVa:
【化18】

(式中、R5およびR2は上記の意味を有する)のカルボン酸、
または、下記の一般式Vaまたは一般式Vb:
【化19】

(式中、R5は上記の意味を有する)のカルボン酸、
または、下記の一般式VIa:
【化20】

(式中、R5は上記の意味を有する)のカルボン酸、
または、下記の一般式VIIa:
【化21】

(式中、R5およびU1は上記の意味:
【化22】

(式中、R5は上記の意味を有する;
および、U2は、請求項1に記載されるように定義される)を有する)のカルボン酸、
を、場合により活性化された形態で、下記の一般式X:
【化23】

(式中、A、L、R、Rf、QおよびXは、請求項において上記で示される意味を有する)のアミンとカップリング反応において反応させ、場合により続いて、場合により存在する保護基を開裂して、一般式Iの金属錯体を形成させ、
または、
5が保護基の意味を有するならば、当該技術分野において既知の様式でのその後の工程におけるこれらの保護基の開裂の後で、原子番号21〜29、原子番号31〜33、原子番号37〜39、原子番号42〜44、原子番号49または原子番号57〜83の元素の少なくとも1つの金属酸化物または金属塩と反応させ、その後、所望されるならば、場合により存在する酸性水素原子を、無機塩基および/または有機塩基、アミノ酸またはアミノ酸アミドのカチオンによって置換することを特徴とする方法。
【請求項23】
一般式I:
【化24】

(式中、Kは、請求項1に記載される一般式VIII'の金属錯体の意味であり、かつ、L、Q、X、RおよびRfは、請求項1に記載の意味である)のN−アルキル基を有するペルフルオロアルキル含有錯体を製造する方法において、
下記の一般式VIII'a:
【化25】

(式中、R5は、原子番号21〜29、原子番号31〜33、原子番号37〜39、原子番号42〜44、原子番号49または原子番号57〜83の金属イオン等価体、または、カルボキシル保護基を意味する)のアミン
を、下記の一般式X':
【化26】

(式中、A、L、R、Rf、QおよびXは、請求項において上記で示される意味を有する)の場合により活性化されたカルボン酸とカップリング反応において反応させ、場合により続いて、場合により存在する保護基を開裂して、一般式Iの金属錯体を形成させ、
または、
5が保護基の意味を有するならば、当該技術分野において既知の様式でのその後の工程におけるこれらの保護基の開裂の後で、原子番号21〜29、原子番号31〜33、原子番号37〜39、原子番号42〜44、原子番号49または原子番号57〜83の元素の少なくとも1つの金属酸化物または金属塩と反応させ、その後、所望されるならば、場合により存在する酸性水素原子を、無機塩基および/または有機塩基、アミノ酸またはアミノ酸アミドのカチオンによって置換することを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−509915(P2009−509915A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−520779(P2008−520779)
【出願日】平成18年7月11日(2006.7.11)
【国際出願番号】PCT/EP2006/006775
【国際公開番号】WO2007/009637
【国際公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【出願人】(507210421)バイエル・シエーリング・ファーマ アクチエンゲゼルシャフト (12)
【氏名又は名称原語表記】Bayer Schering Pharma Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Muellerstrasse 178, D−13353 Berlin, Germany
【Fターム(参考)】