説明

ホスホリパーゼAを用いるケーキの新規製造方法

本発明は、(i)生地粘性、(ii)比重、(iii)初期のクラムの柔らかさ、(iv)クラムの細孔均質性、(v)クラムの細孔直径、(vi)貯蔵時のクラムの柔らかさ、(vii)貯蔵寿命および/または(viii)ケーキ体積からなる群から選択される特性の少なくとも1つを改善するためのケーキの製造でのホスホリパーゼAの新規使用に関する。また本発明は、製法で使用される卵および/または脂肪の量の減少を可能にするためのケーキの製造でのホスホリパーゼAの新規使用にも関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[発明の分野]
本発明は、ケーキの新規製造方法と、本新規方法によって製造されたケーキに関する。
【0002】
[発明の背景]
ケーキは長い間知られており、多数の種類のものが製造されている。ほとんどのケーキは小麦粉を用いて作られており、したがって、若干量のグルテンを含有する。これは、ケーキに噛み応えのある質感が生じないことを確実とするために特別な注意を払う必要があることを意味する。小麦粉を加えたら、ケーキ成分をできる限り混ぜないようにする。これは、できる限りグルテンをかき混ぜることを目標とするパンなどの小麦粉を用いて作られる頑丈な食品とは著しく異なる。ケーキ用に選択される小麦粉は、グルテンが本来少ないものであることが多い。
【0003】
典型的なケーキ成分は、小麦粉、卵、砂糖である。場合により、ベーキングパウダー、水、および/あるいは、例えば、バター、マーガリン、および、または油などの脂肪が加えられる。
【0004】
ケーキに気泡を生じさせるために、卵を泡立てることや、ベーキングパウダーなどの膨張剤の添加を利用することが多い。これによって、従来のケーキは柔らかくてスポンジ様となる。したがって、ケーキ成分の種類とそれらの比率は、例えば、団粒構造およびケーキ体積などのケーキの特性を決定する際に重要である。
【0005】
ケーキの製法において、卵は、界面活性特性を有するリン脂質の存在のため、主に天然乳化剤の供給元として使用される。全卵は11%の脂質を含有し、そのうち25%はレシチンであり、そして約13%のタンパク質を含有する。
【0006】
脂肪は、湿り気および柔らかさに関して全体的な食感品質を改善し、完成した製品の構造を改善し、そして/または貯蔵寿命を延長する潤滑のため、混合の間に空気を混入するために加えられる。ケーキ中での卵および/または脂肪の有利な影響に続いて、これらの成分の使用に関連していくつかの不都合がある。
【0007】
非常に多くの卵を食べることによって、例えばコレステロールを増加させ、健康に対して有害な影響を及ぼし得ることが知られている。
【0008】
この問題の解決策の1つは、製法で卵(の一部)を除去することである。しかしながら、卵の一部が製法から除去された場合、ケーキ体積に以下の影響のいくつかが生じ得る:縮小、生地安定性の減少、および/またはケーキ質感の悪化。
【0009】
脂肪は栄養的な利益も有するが、例えば、パウンドケーキ中に存在するバター/マーガリンなど、ある種のケーキ中では脂肪の含有量が高いため、この種類のケーキはカロリーを増大させ、体重超過の原因となり得る。この問題の解決策の1つは、製法で脂肪(の一部)を除去することである。しかしながら、脂肪の一部が製法から除去された場合、生地は粘性が低くなり、場合によっては不安定となる。焼成後のケーキの体積はより少なく、構造はより高密度となり、口あたりは非常に乾いていて脆くなる。
【0010】
例えば標準的なケーキでの団粒構造および/または体積などの所望のケーキ特性を改善することが本発明の目的である。例えば団粒構造および/または体積などの所望のケーキ特性を少なくとも維持しながら、ケーキ製法での卵および/または脂肪の量の減少を可能にすることが本発明のもう1つの目的である。
【0011】
本発明の目的は、ケーキ製造の間、ホスホリパーゼAを使用することによって達成される。
【0012】
したがって、第1の態様において、本発明は、製法で使用される卵および/または脂肪の量の減少を可能にするための、ケーキの製造におけるホスホリパーゼAの使用に関する。
【0013】
驚くべきことに、ホスホリパーゼAが使用される場合、ケーキ製法で使用される卵および/または脂肪の量の減少が可能であることが判明した。
【0014】
全ての種類のホスホリパーゼA、例えばホスホリパーゼA1またはホスホリパーゼA2を使用することができる。いずれの種類のホスホリパーゼA1も使用可能である。ホスホリパーゼA1は、例えば微生物大腸菌に、ヘビ毒に、そして哺乳類の脳、精巣および肝臓に広範囲に存在する。適当な市販品として入手可能なホスホリパーゼA1の例は、Lecitase Ultra(登録商標)(Novozymes)である。いずれの種類のホスホリパーゼA2も使用可能である。適当な市販品として入手可能なホスホリパーゼA2の例は、Cakezyme(登録商標)(DSM)またはLecitase L10(Novozymes)である。好ましいホスホリパーゼA2は、例えばアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)(Cakezyme(登録商標)、DSM)中で発現する豚膵臓ホスホリパーゼA2である。
【0015】
本発明は、例えばパウンドケーキおよびバターケーキなどのショートニングを用いたケーキを含み、また例えばメレンゲ、スポンジケーキ、ビスケットケーキ、ルラード、ジェノヴァケーキとシフォンのケーキなどのフォームケーキを含む全ての種類のケーキに及ぶ。
【0016】
スポンジケーキは、小麦粉、砂糖、ベーキングパウダーおよび卵(そして場合によりベーキングパウダー)をベースとするソフトケーキの1種である。存在する唯一の脂肪は、卵白と別々に加えられることもある卵黄に由来する。スポンジケーキは、他の種類のケーキおよびデザートのためのベースとして使用されることが多い。基本的なスポンジケーキは、砂糖と一緒に卵をそれらが淡くクリーム状になるまで泡立て、そして慎重に小麦粉をふるいにかけて、混ぜることによって作られる(卵混合物に取り込まれた空気は良好に上昇するために十分であり得るが、少量のベーキングパウダーが混合されてもよい)。時には、卵黄を最初に砂糖と一緒に泡立て、卵白を別々に泡立てて、後で混合する。その後、混合物を選択されたケーキ型に注ぎ入れ、焼成する。調理後、冷却する前の混合物はまだ曲げやすい。これによって、スイスロールのような種類の作成が可能となる。この基本的な製法は、マドレーヌなどの多くのごちそうやプディングに使用される。
【0017】
パウンドケーキは、伝統的にそれぞれ1ポンドの小麦粉、バター、卵および砂糖から製造され、場合によりベーキングパウダーが補足される。
【0018】
シフォンケーキでは、バター/マーガリンが油と置き換えられている。砂糖および卵黄含有量はパウンドケーキまたはスポンジケーキと比較して減少し、卵白含有量は増加している。
【0019】
本発明に従って可能である卵および/または脂肪の量の減少は、ケーキの種類ごとに異なる。当業者は、ケーキの製法に通常存在する卵および/または脂肪の量を知っている。一般に、少なくとも5重量%の卵の量の減少を達成することができる。より好ましくは少なくとも10重量%の卵の量の減少を達成することができ、さらにより好ましくは少なくとも15重量%の減少を達成することができる。さらに、使用される卵の量の少なくとも20重量%の減少を達成することができることが示された。卵の量の減少は、少なくとも30重量%、40重量%またはさらに少なくとも50重量%であり得る。
【0020】
ケーキの製法では、卵は天然乳化剤ならびに卵タンパク質を提供する。卵タンパク質は、生地中の泡形成のため、そしてケーキ粘着性のために重要である。卵の量が減少されたケーキの製法で、特に少なくとも30重量%、40重量%または50重量%の卵の量が減少される場合、卵タンパク質の損失は、他のタンパク質源および/または親水コロイドの追加によって(部分的に)埋め合わせることができる。タンパク質源の例は、乳漿タンパク質、大豆タンパク質、変性小麦タンパク質、アルブミンなどである。親水コロイドの例は、グアーゴム、アルギン酸塩、ペクチン、キサンなどである。したがって、本発明の一実施形態において、除去された卵に存在するタンパク質含有量の代わりに、ケーキの製法で1種以上のタンパク質源および/または1種以上の親水コロイドを使用する。
【0021】
驚くべきことに、ケーキ中の卵の量を例えば50重量%まで減少させ、卵タンパク質の代わりに1種以上のタンパク質源および/または1種以上の親水コロイドを加えた場合、所望のケーキ特性が少なくとも維持されるケーキを得ることができることが発見された。
【0022】
水の使用によって、卵体積を(部分的に)置き換えることができる。好ましくは、卵の含水量(の一部)を水と置き換えてよい。通常、卵は約75%の水を含有する。卵の代わりに製法で使用される水の量は、除去される卵の含水量の少なくとも50%であってよい。より好ましくは、卵の含水量の少なくとも60%を水と置き換え、さらにより好ましくは除去される卵の含水量の少なくとも75%、そして最も好ましくは100%を水と置き換える。驚くべきことに、ケーキ生地およびケーキの水結合特性は、ホスホリパーゼAの使用によって改善され、ケーキの製法でより多くの水を使用することが可能となることが示された。
【0023】
一般に、少なくとも10%の脂肪の量の減少を達成することができる。より好ましくは少なくとも20%の脂肪の量の減少を達成することができ、さらにより好ましくは少なくとも30%の減少を達成することができる。さらに、使用される脂肪の量の少なくとも50%の減少を達成することができることが示された。
【0024】
ホスホリパーゼAを使用する場合、(i)生地粘性、(ii)比重、(iii)初期のクラムの柔らかさ、(iv)クラムの細孔均質性、(v)クラムの細孔直径、(vi)貯蔵時のクラムの柔らかさ、(vii)貯蔵寿命および/または(viii)ケーキ体積からなる群から選択される特性のうちの少なくとも1つを少なくとも維持しながら、製法で使用される卵および/または脂肪の量を減少することが可能であることが示された。
【0025】
本発明のもう1つの態様において、ケーキの製法で使用される同量の卵および/または脂肪を保持する場合、ホスホリパーゼAをケーキの製造に使用して、(i)生地粘性、(ii)比重、(iii)初期のクラムの柔らかさ、(iv)クラムの細孔均質性、(v)クラムの細孔直径、(vi)貯蔵時のクラムの柔らかさ、(vii)貯蔵寿命および/または(viii)ケーキ体積からなる群から選択される特性の少なくとも1つを改善することができることが発見された。
【0026】
少なくとも維持するという用語は、本明細書中では、特性が維持されるか、または改善されることを示すために使用される。
【0027】
特性が維持されるか、改善されるか、または悪化するかどうかを測定するためには、一般に、いずれのホスホリパーゼAも含有しない最初の製法で生地および/またはケーキを製造し、そしてホスホリパーゼAを含有し、場合により卵および/または脂肪が少ない製法でもう1つの生地および/またはケーキを製造して、そして特定の特性を比較することによって測定される。両方の特性が実質的に同じである場合、特性は維持されており、それらが異なる場合は、改善または悪化のいずれかが生じている。以下に記載される特性の全てに関して、測定法、ならびに特性が改善されたと考えることができる徴候について与えられる。
【0028】
生地粘性は、the International Association of Cereal Chemistry(ICC)およびthe American Association of Cereal Chemistry(AACC 54−2、ICC 115)による標準的な方法によって、Farinographを用いて測定することができる。
【0029】
例えば、ホスホリパーゼAを用いて製造され、量が減少された卵および/または脂肪を含有するか、あるいは卵および/または脂肪を含有しない生地と、ホスホリパーゼAを用いずに製造された生地とを比較することによって、生地粘性が改善されたか、または悪化したかを測定することができる。生地粘性が両方の生地で同じである場合、それは維持された。生地粘性が増加した場合、それは改善した。
【0030】
生地の予め定められた体積の重量を測定することによって、比重を測定することができる。減少した場合、比重は改善される。
【0031】
ケーキのクラムの柔らかさは、熟練の試験パン製造業者によって経験的に評価されるか、当該技術で既知の質感分析器(例えばTAXT2)を用いて測定される。実際には、当業者に既知であるようにクラムの堅さが測定される。焼成から24時間後に測定されたクラムの柔らかさを、初期のクラムの柔らかさと称する。焼成から24時間より長い時間が経った時のクラムの柔らかさを貯蔵時のクラムの柔らかさと称し、貯蔵寿命を決定するための基準でもある。初期のクラムの柔らかさが増加した場合、それは改善された。貯蔵時のクラムの柔らかさが増加した場合、それは改善された。
【0032】
クラムの細孔均質性は、熟練の試験パン製造業者によって経験的に評価されるか、または当該技術で既知のデジタルイメージ分析(例えば、C−cell,Calibre Control International Ltd,Appleton,Warrington,UK)によって評価される。細孔サイズの偏差が少ない場合、クラムはより均一であると言われる。細孔サイズの偏差がより少なくなった場合、特性は改善されている。
【0033】
クラムの細孔直径は、当該分野で既知のデジタルイメージ分析(例えば、C−cell,Calibre Control International Ltd,Appleton,Warrington,UK)を使用して評価される。平均クラムの細孔直径が減少する場合、特性は改善されている。これは、同時に同じケーキ体積が維持される場合が好ましい。
【0034】
ケーキの貯蔵寿命は、時間内のケーキの弾力を決定することによって測定することができる。これは、当業者に既知であるように、クラムの柔らかさを測定する方法の一部であり、それによって、当該技術で既知の質感分析器(例えばTAXT2)を用いて、ケーキの緩和も測定される。
【0035】
当該技術で既知の超音波またはレーザー検出器を使用して、オートメーション化したパン体積アナライザー(例えば、BVM−3,TexVol Instruments AB,Viken,Sweden)によって、所定のケーキの体積を測定することができる。体積が増加する場合、特性は改善されている。あるいは、同じサイズの型で焼成した後のケーキ高さがケーキ体積の指標となる。ケーキ高さが増加する場合、ケーキ体積は増加している。
【0036】
生地のエマルジョン安定性は、ケーキ高さとケーキ構造の視覚による分析を決定することによって測定することができる。ケーキ高さが減少した場合、生地のエマルジョン安定性は減少している。またケーキ構造がより高密度である場合も、生地のエマルジョン安定性は減少している。
【0037】
本発明の一実施形態において、例えば、生地粘性および比重、生地粘性および初期のクラムの柔らかさ、生地粘性およびクラムの細孔均質性、生地粘性およびクラムの細孔直径、生地粘性および貯蔵時のクラムの柔らかさ、生地粘性およびケーキの貯蔵寿命、生地粘性およびケーキ体積、比重および初期のクラムの柔らかさ、比重およびクラムの細孔均質性、比重およびクラムの細孔直径、比重および貯蔵後のクラムの柔らかさ、比重およびケーキの貯蔵寿命、比重およびケーキ体積、初期のクラムの柔らかさおよびクラムの細孔均質性、初期のクラムの柔らかさおよびクラムの細孔直径、初期のクラムの柔らかさおよび貯蔵時のクラムの柔らかさ、初期のクラムの柔らかさおよびケーキの貯蔵寿命、初期のクラムの柔らかさおよびケーキ体積、クラムの細孔均質性およびクラムの細孔直径、クラムの細孔均質性および貯蔵時のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性およびケーキの貯蔵寿命、クラムの細孔均質性およびケーキ体積、クラムの細孔直径および貯蔵時のクラムの柔らかさ、クラムの細孔直径および貯蔵寿命、クラムの細孔直径およびケーキ体積、貯蔵時のクラムの柔らかさおよび貯蔵寿命、貯蔵時のクラムの柔らかさおよびケーキ体積、貯蔵寿命およびケーキ体積などの上記特性のうちの少なくとも2つの組み合わせを、ホスホリパーゼAを使用し、製法で使用される卵および/または脂肪の量を減少した場合に少なくとも維持することができるか、あるいはホスホリパーゼAを使用した場合に改善することができる。
【0038】
本発明のもう1つの実施形態において、例えば、生地粘性、比重および初期のクラムの柔らかさ、生地粘性、比重およびクラムの細孔均質性、生地粘性、比重およびクラムの細孔直径、生地粘性、比重および貯蔵後のクラムの柔らかさ、生地粘性、比重およびケーキの貯蔵寿命、生地粘性、比重およびケーキ体積、比重、初期のクラムの柔らかさおよびクラムの細孔均質性、比重、初期のクラムの柔らかさおよびクラムの細孔均質性、比重、初期のクラムの柔らかさおよびクラムの細孔直径、比重、初期のクラムの柔らかさおよび貯蔵時のクラムの柔らかさ、比重、初期のクラムの柔らかさおよびケーキの貯蔵寿命、比重、初期のクラムの柔らかさおよびケーキ体積、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性およびクラムの細孔直径、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性および貯蔵時のクラムの柔らかさ、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性および貯蔵寿命、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性およびケーキ体積、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径および貯蔵時のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径および貯蔵寿命、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径およびケーキ体積、クラムの細孔直径、貯蔵時のクラムの柔らかさおよび貯蔵寿命、クラムの細孔直径、貯蔵時のクラムの柔らかさおよびケーキ体積、貯蔵時のクラムの柔らかさ、貯蔵寿命およびケーキ体積などの上記特性のうちの少なくとも3つの組み合わせを、ホスホリパーゼAを使用し、製法で使用される卵および/または脂肪の量を減少した場合に少なくとも維持することができるか、あるいはホスホリパーゼAを使用した場合に改善することができる。
【0039】
加えて、例えば、生地粘性、比重、初期のクラムの柔らかさおよびクラムの細孔均質性、生地粘性、比重、初期のクラムの柔らかさおよびクラムの細孔直径、生地粘性、比重、初期のクラムの柔らかさおよび貯蔵時のクラムの柔らかさ、生地粘性、比重、初期のクラムの柔らかさおよび貯蔵寿命、生地粘性、比重、初期のクラムの柔らかさおよびケーキ体積、比重、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性およびクラムの細孔直径、比重、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性および貯蔵時のクラムの柔らかさ、比重、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性および貯蔵寿命、比重、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性およびケーキ体積、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径および貯蔵時のクラムの柔らかさ、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径および貯蔵寿命、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径およびケーキ体積、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径、貯蔵時のクラムの柔らかさおよび貯蔵寿命、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径、貯蔵時のクラムの柔らかさおよびケーキ体積、クラムの細孔直径、貯蔵時のクラムの柔らかさ、貯蔵寿命およびケーキ体積などの上記特性のうちの少なくとも4つの組み合わせも、ホスホリパーゼAを使用し、製法で使用される卵および/または脂肪の量を減少した場合に少なくとも維持することができるか、あるいはホスホリパーゼAを使用した場合に改善することができる。
【0040】
もう1つの実施形態において、例えば、生地粘性、比重、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性およびクラムの細孔直径、生地粘性、比重、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性および貯蔵時のクラムの柔らかさ、生地粘性、比重、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性および貯蔵寿命、生地粘性、比重、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性およびケーキ体積、比重、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径および貯蔵時のクラムの柔らかさ、比重、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径および貯蔵寿命、比重、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径およびケーキ体積、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径、貯蔵時のクラムの柔らかさおよび貯蔵寿命、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径、貯蔵時のクラムの柔らかさおよびケーキ体積、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径、貯蔵時のクラムの柔らかさ、貯蔵寿命およびケーキ体積などの上記特性のうちの少なくとも5つの組み合わせも、ホスホリパーゼAを使用し、製法で使用される卵および/または脂肪の量を減少した場合に少なくとも維持することができるか、あるいはホスホリパーゼAを使用した場合に改善することができる。
【0041】
さらにもう1つの実施形態において、例えば、生地粘性、比重、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径および貯蔵時のクラムの柔らかさ、生地粘性、比重、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径および貯蔵寿命、生地粘性、比重、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径およびケーキ体積、比重、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径、貯蔵時のクラムの柔らかさおよび貯蔵寿命、比重、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径、貯蔵時のクラムの柔らかさおよびケーキ体積、初期のクラムの柔らかさ、クラムの細孔均質性、クラムの細孔直径、貯蔵時のクラムの柔らかさ、貯蔵寿命およびケーキ体積などの上記特性のうちの少なくとも6つの組み合わせも、ホスホリパーゼAを使用し、製法で使用される卵および/または脂肪の量を減少した場合に少なくとも維持することができるか、あるいはホスホリパーゼAを使用した場合に改善することができる。
【0042】
好ましい実施形態において、明示された特性の全てを、ホスホリパーゼAを使用し、製法で使用される卵および/または脂肪の量を減少した場合に少なくとも維持することができるか、あるいはホスホリパーゼAを使用した場合に改善することができる。
【0043】
第3の態様において、本発明は、
a.少なくとも
i.砂糖
ii.小麦粉
iii.(a)ホスホリパーゼAおよび卵、または
(b)卵中に存在するレシチンの10〜70%をリゾレシチンへと転化するために十分な量でホスホリパーゼAを卵に添加することによって場合により得られる、ホスホリパーゼAによって予め処理された卵
を添加することによって、ケーキの生地を製造する工程と、
b.適切な焼き型に生地を入れる工程と、
c.ケーキを焼成する工程と
を含んでなるケーキの製造方法に関する。
【0044】
上記方法に従って、量が減少された卵および/または脂肪を含んでなるケーキ、ならびに卵および/または脂肪が減少されていないケーキの両方を製造することができる。
【0045】
もう1つの態様において、本発明は、少なくとも
i.砂糖
ii.小麦粉
iii.(a)ホスホリパーゼAおよび卵、または
(b)卵中に存在するレシチンの10〜70%をリゾレシチンへと転化することをもたらすために十分な量でホスホリパーゼAを卵に添加することによって場合により得られる、ホスホリパーゼAによって予め処理された卵
を添加することを含んでなるケーキの生地の製造方法に関する。
【0046】
ケーキの成分を組み合わせるためには、いくつかの方法がある。例えば、
・クリーム状にする方法−バターと砂糖を一緒にクリーム状にし、その後、残りの成分を徐々に添加する。
・溶融および混合−乾燥成分を一緒に混合し、その後、溶融したバターとほかの液体を添加してケーキを完成する。
・「全部一緒」−乾燥成分とショートニングをフードプロセッサーの中に入れ、液体を徐々に添加する。
・スポンジケーキ製造−卵と砂糖を泡立て、小麦粉を注意深く混合する。この方法では脂肪は使用されない。
【0047】
全てのケーキ成分が混合される時、混合物はケーキの生地と呼ばれる。
【0048】
ケーキ製造の様々な段階でホスホリパーゼAを添加することができる。
【0049】
本発明の一実施形態において、ホスホリパーゼAを使用して、卵を予め培養することができる。卵を全体的に予め培養することも、あるいは卵黄のみ、または卵白のみを培養することもできる。いくつかの用途に関しては、卵の中にいくらかのレシチンが保持されることが都合がよいことが見出された。したがって、好ましい実施形態において、ホスホリパーゼAを用いて卵を培養する時間は、いくらかのレシチンがまだ保持されるように制限される。好ましくは、使用された卵に存在するレシチンの10〜70%がリゾレシチンに加水分解されるべきである。より好ましくは少なくとも20%、そしてさらにより好ましくは少なくとも30%のレシチンが加水分解されるべきである。もう1つの好ましい実施形態において、多くても60%のレシチンが加水分解されるべきであり、そしてさらにより好ましくは多くても50%のレシチンが加水分解されるべきである。あるいは、残留レシチンをほとんど含有しない培養された卵を、いくつかの培養されていない卵またはいくらかのレシチンと混合し、所望の量のリゾレシチンを得ることができる。予め培養された卵または卵の混合物を、液体で、または乾燥粉末状で他のケーキ成分へと添加することができる。卵の粉末を製造する方法は、当該技術で既知である。また粉末状の卵は、卵の添加を必要としないケーキミックス用にも適切である。
【0050】
他の実施形態において、ホスホリパーゼAを生地の製造の間に添加し、その場で作用させる。この実施形態では、利点として、卵を予め培養する必要がなく、それによって、ケーキを製造するために必要な時間が短縮される。この場合も、上記で好ましかったことと同様に、ケーキ混合物中にいくらかのレシチンが保持されることが好ましい。
【0051】
本発明の全ての態様に適用され得る好ましい実施形態において、追加的に、カルシウム、イースト抽出物、化工デンプン、リパーゼおよび/またはアミログルコシダーゼからなる群から選択される少なくとも1種の化合物を、ケーキの製造において、ホスホリパーゼAと組み合わせる。ケーキは、標準的なケーキ、すなわち標準的な量の卵および/または脂肪を含んでなるケーキであっても、あるいは卵および/または脂肪が減少されたケーキであってもよい。当業者は、標準的なケーキにどのくらいの量の卵および/または脂肪が存在するかについて知っており、その量はケーキの種類次第である。
【0052】
本発明の態様のいずれか1つの好ましい実施形態において、ホスホリパーゼAの活性を強化するため、予め培養する時に、またはホスホリパーゼのその場での作用を強化するために生地の製造間にカルシウムを添加する。好ましい実施形態において、生地の製造間にカルシウムを添加する。5,000CPUのホスホリパーゼA(以下、PLAと示す)に対して約40〜200mgのCaCl・HOをケーキ製法に加えることが特に都合がよいことが見出された。好ましくは5,000CPUのPLAに対して50〜150mgのCaCl・HOをケーキ製法に加え、そして最も好ましくは5,000CPUのPLAに対して少なくとも90mgのCaCl・HOをケーキ製法に加える。CPU(発色性ホスホリパーゼ単位=1EYU(卵黄単位)は、40℃およびpH8.0で卵黄から1分あたり1μモルの酸を放出する酵素の量として定義される。この方法の基質:rac 1,2−ジオクタノイルジチオホスファチジルコリンは、405nmで分光測光法によって測定される。驚くべきことに、ケーキの生地は、効率的に作用するために十分なカルシウムをホスホリパーゼAに提供しないことが見出された。
【0053】
ケーキの典型的な材料は、小麦粉、卵および砂糖である。場合により、ベーキングパウダー、塩、水、乳化剤(例えば、PGEおよびモノグリセリド)、マーガリン、バターおよび/または油を添加する(例えば、パウンドケーキとマフィンに関して)。
【0054】
また、親水コロイドまたは化工デンプンのような水結合を改善する成分も使用することができる。本発明の全ての態様に適用され得る本発明の一実施形態において、なおさらなる製法で使用される脂肪の量を減少するために、化工デンプンを使用することができる。全ての種類の化工デンプンを使用することができ、例えば、化工ジャガイモデンプンまたは化工小麦デンプンである。好ましくは、例えば米国特許第6,864,063号明細書に開示されるように、化工ジャガイモデンプンを使用する。最も好ましくは、アミロマルターゼを用いて、より好ましくはバチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)由来のアミロマルターゼを用いてジャガイモデンプンを処理することによって得られる化工ジャガイモデンプンを使用する。バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)由来のアミロマルターゼを用いてジャガイモデンプンを処理することによって得られる化工ジャガイモデンプンの例は、商標Etenia(登録商標)(Avebe Food)で販売されている。驚くべきことに、例えば30重量%の量が減少された脂肪を含んでなり、ホスホリパーゼAおよび化工ジャガイモデンプンの組み合わせを使用して製造されたケーキでは、30重量%少ない脂肪を使用し、ホスホリパーゼAおよび化工ジャガイモデンプンを添加せずに製造されたケーキと比較して、上記のような望ましいケーキ特性、例えば生地粘性が改善されるということが見出された。
【0055】
場合により、バニラエッセンス、ココア粉末またはイースト抽出物のような香料添加剤を添加することができる。適切なイースト抽出物の例は、ナトリウムを含まない乾燥状態の物質に基づき、少なくとも30重量%の5’−リボヌクレオチドを含んでなるイースト抽出物である。
【0056】
本発明の全ての態様に適用され得る好ましい実施形態において、塩化ナトリウムを含まない乾燥状態の物質に基づき、少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも34重量%、38重量%、40重量%または42重量%の5’−リボヌクレオチド、より好ましくは少なくとも44重量%、46重量%、48重量%または少なくとも50重量%の5’−リボヌクレオチドを含んでなるイースト抽出物を使用する。そのようなイースト抽出物の使用によって、ケーキの味感が改善されるだけでなく、驚くべき乳化効果ももたらし、その使用時から生地の粘性が改善されることが見出された。
【0057】
本発明の文脈中、「5’−リボヌクレオチド」という用語は、RNA分解の間に形成される5’−モノリン酸塩リボヌクレオチド、すなわち、5’−モノリン酸塩グアニン(5’−GMP)、5’−モノリン酸塩ウラシル(5’−UMP)、5’−モノリン酸塩シトシン(5’−CMP)、5’−モノリン酸塩アデニン(5’−AMP)の総量を指す。5’−AMPは、部分的に、または完全に5’−モノリン酸塩イノシン(5’−IMP)へと変換され得る。例えば、塩化ナトリウムを含まない乾燥状態の物質に基づき、30重量%の5’−リボヌクレオチドを含んでなるイースト抽出物において、5’−GMP、5’−UMP、5’−CMP、5’−AMPと5’−IMPの総量は、塩化ナトリウムを含まない乾燥状態の物質に基づき30重量%である。
【0058】
好ましい実施形態において、5’−GMPおよび5’−IMPの総量が、塩化ナトリウムを含まない乾燥状態の物質に基づき、少なくとも15重量%、好ましくは少なくとも17重量%、19重量%、20重量%または21重量%、より好ましくは少なくとも22重量%、23重量%、24重量%または25重量%であるイースト抽出物が使用される。5’−リボヌクレオチドが起因するRNAの構造により、この実施形態では5’−GMPと5’−IMPは常にほぼ等しい量で存在する。
【0059】
本発明の文脈中、5’−リボヌクレオチドの重量パーセントの計算は、特記されない限り、その二ナトリウム塩七水和物に基づく。全てのパーセントは、塩化ナトリウムを含まない乾燥状態の物質に基づき計算される。本発明において、「塩化ナトリウムを含まない乾燥状態の物質」という用語は、重量パーセントの計算のため、存在するいずれの塩化ナトリウムの重量もその組成から除外されるという事実を指す。その組成中の塩化ナトリウムの測定と上記計算については、当業者に既知の方法によって実行することができる。塩化ナトリウムを含まない乾燥状態のイースト抽出物に基づき、40重量%の5’−リボヌクレオチドを含んでなり、そのうち20重量%が5’−GMPおよび5’−IMPであるイースト抽出物の例は、商標Maxarite(登録商標)Delite(DSM Food Specialties,The Netherlands)で販売されている。
【0060】
イースト抽出物は、塩化ナトリウムを含まない乾燥状態の物質に基づき、少なくとも30重量%の5’−リボヌクレオチドを含んでなるイースト抽出物が得られるいずれの方法で製造してよい。
【0061】
イースト抽出物は、加水分解または自己分解によって得られてもよい。加水分解イースト抽出物を製造する方法は当該技術で既知であり、例えば国際公開第88/05267号パンフレットを参照のこと。もう1つの実施形態において、イースト抽出物は自己分解によって得られ、例えば、国際公開第2005/067734号パンフレットに記載されている。
【0062】
追加の酵素をケーキ成分に添加することは可能である。そのような酵素の例は、菌類アルファ−アミラーゼ、細菌アミラーゼ、老化防止アミラーゼ、アミログルコシダーゼなどのデンプン分解酵素、リパーゼ、ガラクトリパーゼなどの脂肪分解酵素、エンドプロテアーゼおよびエクソプロテアーゼなどのタンパク質分解酵素(カルボキシ−およびアミノペプチダーゼ、酸化還元酵素(オキシダーゼなど)、ならびに架橋結合酵素(トランスグルタミナーゼなど)である。
【0063】
好ましい実施形態において、ケーキ製造工程の間にアミログルコシダーゼが添加される。アミログルコシダーゼが生地粘性にプラスの影響を及ぼし、より微細な団粒構造が生じることが見出された。さらに、アミログルコシダーゼは、ケーキの味感に甘味効果を及ぼす。
【0064】
本発明の全ての態様に適用され得るもう1つの好ましい実施形態において、ケーキ製造工程の間に、もう1つの脂肪分解酵素、例えば、リパーゼを、ホスホリパーゼAと組み合わせて添加する。驚くべきことに、追加的な脂肪分解酵素を添加することによって生地のエマルジョン安定性が増加することが見出された。適切な脂肪分解酵素の例は、Bakezyme(登録商標)L80,000(DSM Food Specialties,The Netherlandsから入手可能なR.オリゼー・リパーゼ(R.oryzae lipase))、またはLipopan(登録商標)50(Novozymes,Denmarkから入手可能なT.ラニュジノシス・リパーゼ(T.lanuginosis lipase))である。追加的な利点は、これによって、脂肪酸のモノ−およびまたはジグリセリド(E471)ならびにポリグリセロールエステル(E475)などの化学乳化剤成分の減少が可能となるということである。小麦粉1kgにつき、0.5〜5重量%の量でリパーゼを添加することができる。したがって、もう1つの態様において、本発明は、生地エマルジョンを安定させるためのケーキ製造でのリパーゼの使用に関する。
【0065】
本発明の全ての態様に適用され得る本発明の一実施形態において、ホスホリパーゼAおよび任意の追加的な成分はケーキミックス中に存在する。ケーキミックスは便利であることから、家庭でしばしば使用される。ほとんどのケーキミックスでは、単に、ボウル中でパッケージ内容物を卵および油に加えて、2〜3分間混合することを必要とする。それから、すぐに混合物を鍋に注ぎ、焼成する。
【0066】
本発明の全ての態様に適用され得る好ましい実施形態において、追加的に、カルシウム、イースト抽出物、化工デンプン、リパーゼおよび/またはアミログルコシダーゼからなる群から選択される少なくとも1種の化合物をホスホリパーゼAと組み合わせて使用するか、または生地に添加する。またこれらの化合物の組み合わせ、例えば、カルシウムとイースト抽出物の両方の添加、イースト抽出物と化工デンプンの両方の添加、リパーゼとイースト抽出物の両方の添加、アミログルコシダーゼとリパーゼの両方の添加、リパーゼと化工デンプンの両方の添加、化工デンプンとアミログルコシダーゼの両方の添加も可能である。本発明の全ての態様に適用され得る好ましい実施形態において、上記の好ましいイースト抽出物と上記の好ましい化工デンプンの両方をホスホリパーゼAと組み合わせて使用するか、または生地もしくはケーキミックスに添加する。イースト抽出物は、塩化ナトリウムを含まない乾燥状態のイースト抽出物に基づき、好ましくは30重量%の5’−リボヌクレオチドを含んでなり、好ましくは、イースト抽出物中の5’−GMPと5’−IMPの総量は、塩化ナトリウムを含まない乾燥状態のイースト抽出物に基づき、少なくとも15重量%、好ましくは少なくとも17重量%、19重量%、20重量%または21重量%、より好ましくは少なくとも22重量%、23重量%、24重量%または25重量%である。化工デンプンは、好ましくは化工ジャガイモデンプンであり、好ましくは、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)由来のアミロマルターゼを用いてジャガイモデンプンを処理することによって得られる化工ジャガイモデンプンである。驚くべきことに、30%少ないバター、20%少ない卵、そしてホスホリパーゼAと、化工ジャガイモデンプンと、塩化ナトリウムを含まない乾燥状態の物質に基づき、少なくとも30重量%の5’−リボヌクレオチドを含んでなるイースト抽出物との組み合わせを含有するケーキが、体積、構造、口あたりと味感に関して非常に良好な品質を有することが見出された。このケーキは参照と非常に類似しているが、重量単位のカロリーが非常に少ない。
【0067】
本発明を以下の非限定的な実施例に例示する。
【0068】
[実施例1]
[パウンドケーキの生地粘性に及ぼすホスホリパーゼの効果]
750gのDamco(登録商標)ケーキミックス、375gの全卵液、375gのバター、4.5gの塩、および様々な量のホスホリパーゼからパウンドケーキの生地を製造した。ホスホリパーゼCakezyme(登録商標)(DSM Food Specialties,The Netherlands)を使用した場合、5000CPU/gを含有するA.ニガー(A.niger)によって製造されたホスホリパーゼA2は表中PLAとして表示されている。CPU(発色性ホスホリパーゼ単位=1EYU(卵黄単位)は、40℃およびpH8.0で卵黄から1分あたり1μモルの酸を放出する酵素の量として定義される。この方法の基質:rac 1,2−ジオクタノイルジチオホスファチジルコリンは、405nmで分光測光法によって測定される。利用された酵素の量は、参照の製法で存在する全卵液の量のパーセントで表示される。
【0069】
平坦ビーターミキサーを備えたHobartミキサーに全成分を入れ、速度1で1分間、そして速度2で3分間混合した。
【0070】
その後、スピンドルno.7を備えたBrookfieldレオメーターを使用して30rpmで生地粘性を分析した。結果を表1に示す。
【0071】
【表1】

【0072】
これらの結果から、ホスホリパーゼAの添加によって粘性の増加がもたらされることは明らかである。
【0073】
この結果から、バターを30%少なくして製造された生地の生地粘性が深刻に低下していることも明らかである。粘性は、ホスホリパーゼAと化工デンプンの導入によって改善される。
【0074】
バターの一部の他に、卵の一部が除外された場合、バターを30%少なくしただけで製造された生地の粘性と比較して、粘性がいくらか高いことが見出された。またホスホリパーゼと化工デンプンの導入によって、生地粘性の相対的に強い増加がもたらされる。
【0075】
[実施例2]
[スポンジケーキの体積、比重、クラムの柔らかさ、および貯蔵寿命に及ぼすホスホリパーゼの効果]
スポンジケーキの製造に関して、250gのGB Kapsel−biscuitミックス(Dethmers)、200gの全卵液、25gの水と様々な量のCakezyme(登録商標)から生地を製造した。ワイヤー泡立て器ミキサーを備えたHobartミキサーを使用して、スピード1で1分間、スピード3で7分間、そしてスピード1で1分間、成分を混合して生地にした。
【0076】
生地の比重は、300mlのカップに生地を充填し、その後カップの重さを量ることで測定した。
【0077】
400gの生地を焼き型(直径25cm)に入れ、170℃で25分間焼成した。
【0078】
ケーキの高さは、スポンジケーキの2つの側面と中央で測定した高さを平均して決定した。
【0079】
クラムの柔らかさは、ケーキの2つの側面と中央で質感分析器の使用によって得られる堅さの値を平均することによって決定した。またクラムの弾力も決定した。スポンジケーキを室温で4日間貯蔵した後に堅さと弾力を分析した。スポンジケーキをポリテンバッグ中で別々に貯蔵した。
【0080】
結果を表2に示す。
【0081】
【表2】

【0082】
これらの結果から、卵脂質に及ぼすホスホリパーゼの作用が、比重の減少と、焼成後の高さの増加として表示される体積の増加をもたらすことは明らかである。
【0083】
スポンジの団粒構造も改善される。参照は、規則的な、いくらか開放的な構造を示すが、0.025%および0.05%のCakezyme(登録商標)を含有するケーキは、より微細でさらに規則的な構造であった。最高濃度のホスホリパーゼを含有するケーキは、より開放的な構造を示し、やや砕けやすかった。
【0084】
4日間の貯蔵後のクラムの柔らかさに関しては、参照の柔らかさと比較して、ホスホリパーゼを用いて製造したスポンジケーキではより良好であることが示された。クラム弾力は全てのケースで同様だった。
【0085】
8週間にわたる冷凍庫でのスポンジケーキの貯蔵では、クラムの柔らかさと弾力の相対的な差異を変更しなかった。
【0086】
[実施例3]
[卵含有量が減少された場合のスポンジケーキの体積、比重、および粘稠度に及ぼすホスホリパーゼの効果]
スポンジケーキの製造に関して、1250gのGB Kapsel−biscuitミックス(Dethmers)、125gの水、0.04%のCakezyme(登録商標)(参照の製法に存在する卵の全重量を基に算出する)と、様々な濃度の全卵液から生地を製造した。水の損失を償うために(卵は75%の水を含有する)、この損失の50〜100%を余分に添加した。ワイヤー泡立て器ミキサーを備えた(大型)Hobartミキサーを使用して、スピード2で1分間、スピード3で6分間、そしてスピード1で1分間、成分を混合して生地にした。
【0087】
生地の比重は、300mlのカップに生地を充填し、その後カップの重さを量ることで測定した。
【0088】
2000gの生地を焼き板(40×60cm)上に伸ばし、180℃で30分間焼成した。
【0089】
ケーキの高さは、スポンジケーキの2つの側面と中央で測定した高さを平均して決定した。
【0090】
結果を表3に示す。
【0091】
【表3】

【0092】
これらの結果から、0.04%のCakezyme(登録商標)と、20%の卵中に存在する50%の水がこの製法から除外された場合に、製法中の卵含有量を20%まで減少してよいことが明らかである。代替物の感覚刺激特徴は、参照のものと類似している。
【0093】
[実施例4]
[パウンドケーキの体積、質感、およびクラムの柔らかさに及ぼすホスホリパーゼの効果]
375gの全卵液、375gの砂糖(Castor extra)、375gのケーキマーガリン、375gの小麦粉(Albatros,Meneba)、37.5gのBV 40(DMV)乳化剤、4.5gのSAPP15、3gの重炭酸ナトリウム、および様々な濃度のCakezyme(登録商標)からパウンドケーキを製造した。平坦ビーターミキサーを備えたHobartミキサー中、スピード1で1分間、そしてスピード3で1分間混合することによってマーガリンを溶かした。その後、他の成分を添加し、スピード1で1分間、そしてスピード2で5分間混合した。5つのケーキ鍋に300gの生地を充填し、160℃で60分間焼成した。
【0094】
ケーキの中央でケーキ高さを測定した。参照のケーキ高さを100%と定義した。クラム堅さは、厚さ2.0cmのケーキの中央で切った2枚のスライスで、質感分析器を使用して測定した。この製法では防腐剤は添加されなかったが、全てのケーキは、室温で8週間の貯蔵後も微生物汚染による汚染がなかった。
【0095】
結果を表4に示す。
【0096】
【表4】

【0097】
これらの結果から、ホスホリパーゼが最初に、そして貯蔵の間に、ケーキの体積、団粒構造、および堅さに明白な影響を及ぼすことは明らかである。
【0098】
[実施例5]
[卵を20%減少した場合のパウンドケーキの品質に及ぼすホスホリパーゼの効果]
本実施例では卵含有量が変更されたことを除き、実施例4で記載の方法および製法に従ってパウンドケーキを製造した。卵含有量は20%減少された。製法質量の全体の減少は75gであり、そのうち56gは水である(卵は約75%の水を含有する)。この水の量は、1つの試行で添加された。
【0099】
8週間の貯蔵期間にわたって、生地品質、ケーキの高さ(ケーキの中央で測定した)、構造と堅さに関する結果を表5に示す。参照の体積と初期の堅さの値を100%と設定した。他の全ての堅さの値をこの値のパーセントとして計算する。
【0100】
【表5】

【0101】
これらの結果から、卵含有量を20%減少させることは、0.1%のCakezyme(登録商標)と、除外された卵の中に存在する水の量の添加によって埋め合わせることができることは明らかである。この場合、さらにケーキ高さは5%増加し、そして団粒構造は参照ケーキで見られるより微細で、明るかった。
【0102】
[実施例6]
[脂肪を20%減少した場合のパウンドケーキの品質に及ぼすホスホリパーゼの効果]
本実施例では脂肪含有量が変更されたことを除き、実施例4で記載の方法および製法に従ってパウンドケーキを製造した。脂肪含有量は20%減少された。製法質量の全体の減少は75gであり、そのうち60gは水である。最初の試行で、この水の量は添加されたが、水による100%の質量置き換えによってより良好な結果がもたらされた。脂肪は、味感と口あたりに関与する。製法で脂肪を減少することによって、焼成製品の味感が低下することにつながる。この理由のため、1つの試行において、イースト由来の味感向上剤であるMaxarite(登録商標)Delite(DSM Food Specialties,The Netherlands)を添加した。Maxarite(登録商標)Deliteは、乾燥状態のイースト抽出物に基づき、40重量%の5’−リボヌクレオチドを含んでなり、そのうち20重量%は5’−GMPおよび5’−IMPであり、NaClは0.1%未満である。
【0103】
質感分析器を使用してクラム堅さを決定した。味感と口あたりは、訓練を受けていない消費者パネルによって分析された。
【0104】
結果を表6に示す。
【0105】
【表6】

【0106】
これらの結果から、脂肪を減少することによって、より乾燥した凝集性の少ない種類のケーキがもたらされるという結論が得られる。ホスホリパーゼA(Cakezyme(登録商標),DSM)を添加することによって、これらのマイナスの影響の一部が回復し、そのうえケーキの高さを14%増加させる。ホスホリパーゼとMaxarite(登録商標)とを組み合わせることにより、粘着性、味感と口あたりに関して参照と類似の全体的なケーキ品質をもたらした。この組み合わせによって、ケーキの高さが12%増加した。
【0107】
[実施例7]
卵20%減少と組み合わせて、脂肪を30%減少した場合のパウンドケーキの品質に及ぼすホスホリパーゼの効果
750gのDamco(登録商標)ケーキミックス、375gまたは300gの全卵液、375gまたは263gのバター、4.5gの塩、および様々な量のホスホリパーゼからパウンドケーキの生地を製造した。実施例1に記載の通り生地を混合した。実施例1に記載の通り粘性を決定した。
【0108】
4×425gの生地をケーキ鍋に計量し、160℃で60分間焼成した。
【0109】
ケーキの中央でケーキ高さを決定した。味感は、訓練を受けていない消費者パネルによって分析された。
【0110】
結果を表7に示す。
【0111】
【表7】

【0112】
脂肪と卵を減少することによって、生地の粘性が深刻に低下する。ホスホリパーゼの導入によって、部分的に粘性が回復する。Etenia(登録商標)が添加される場合、粘性はさらに回復するが、参照の粘性のレベルまでは回復しない。
【0113】
焼成した後、バターが30%少なく、0.2%のCakezyme(登録商標)、0.8%のEtenia(登録商標)および146mlの水を含有するケーキの結果は、参照と比較して良好な品質であるが、味感がより少ない。
【0114】
バターが30%少なく、卵が20%少なく、0.2%のCakezyme(登録商標)、0.8%のEtenia(登録商標)、0.1%のMaxarite(登録商標)および146mlの水を含有するケーキの結果は、体積、構造、口あたり、および味感に関して非常に良好な品質である。このケーキは参照と非常に類似しているが、重量単位あたりのカロリーが非常に少ない。
【0115】
[実施例8]
[乳化剤を50%減少した場合のパウンドケーキの品質に及ぼすリパーゼとホスホリパーゼの効果]
500gのケーキ用小麦粉(Albatros,Meneba)、500gのCastor糖、500gのケーキマーガリン、500gの全卵液、60gのBV 40(DMV)、7gの塩、4gの重炭酸ナトリウム、および6gのBP Pyro Sapp22からパウンドケーキの生地を製造した。実施例1に記載の通り生地を混合した。4×425gの生地をケーキ鍋に計量し、160℃で60分間焼成した。ケーキの中央でケーキ高さを決定した。ケーキの構造を視覚的に決定した。味感は、訓練を受けていない消費者パネルによって分析された。結果を表8に示す。
【0116】
【表8】

【0117】
安定剤としてのBV 40を減少することによって、生地のエマルジョン安定化が大幅に低下する。焼成した後、50%少ない安定剤を含有するケーキは崩壊し、より低いケーキの高さがもたらされる。構造は高密度で、デンプン質の生地の層を示す。30ppmのリパーゼBakezyme L80.000Bの添加によって、生地のエマルジョン安定化をある程度まで改善できることが示される。60ppmのリパーゼBakezyme L80.000Bを導入することによってエマルジョン安定が回復し、体積は参照と類似して、そして団粒構造は規則的で微細である。このケーキの味感は良好であることが示される。リパーゼとホスホリパーゼとを組み合わせることにより、体積と感覚刺激特徴に関して、さらに品質が改善する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(i)生地粘性、(ii)比重、(iii)初期のクラムの柔らかさ、(iv)クラムの細孔均質性、(v)クラムの細孔直径、(vi)貯蔵時のクラムの柔らかさ、(vii)貯蔵寿命および/または(viii)ケーキ体積からなる群から選択される特性の少なくとも1つを改善するためのケーキの製造でのホスホリパーゼAの使用。
【請求項2】
製法で使用される卵および/または脂肪の量の減少を可能にするためのケーキの製造でのホスホリパーゼAの使用。
【請求項3】
(i)生地粘性、(ii)比重、(iii)初期のクラムの柔らかさ、(iv)クラムの細孔均質性、(v)クラムの細孔直径、(vi)貯蔵時のクラムの柔らかさ、(vii)貯蔵寿命および/または(viii)ケーキ体積からなる群から選択される特性の少なくとも1つを少なくとも維持しながらの請求項2に記載の使用。
【請求項4】
少なくとも5重量%、好ましくは少なくとも10重量%、より好ましくは少なくとも15重量%の卵の量が減少され、最も好ましくは、少なくとも20重量%、30重量%、40重量%、50重量%の卵の量が減少される請求項2〜3のいずれか一項に記載の使用。
【請求項5】
除去された卵に存在するタンパク質含有量を置き換えるためにケーキの製法で1種以上のタンパク質源および/または1種以上の親水コロイドが使用される請求項2〜4のいずれか一項に記載の使用。
【請求項6】
除去された卵に存在する水含有量を置き換えるために製法で水が使用され、好ましくは、除去された卵の水含有量の少なくとも50重量%が、製法で水によって置き換えられる請求項2〜5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項7】
少なくとも10重量%の脂肪の量が減少され、好ましくは、少なくとも20重量%の脂肪の量が減少され、さらにより好ましくは、少なくとも30重量%の脂肪の量が減少される請求項2〜6のいずれか一項に記載の使用。
【請求項8】
追加的に、カルシウム、イースト抽出物、化工デンプン、リパーゼおよび/またはアミログルコシダーゼからなる群から選択される少なくとも1種の化合物をホスホリパーゼAと組み合わせる請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用。
【請求項9】
ホスホリパーゼAをカルシウムとさらに組み合わせ、好ましくは、5,000CPUのホスホリパーゼAに対して40〜200mgのCaCl・HOが使用される請求項8に記載の使用。
【請求項10】
ホスホリパーゼAをイースト抽出物および/または化工デンプンとさらに組み合わせる請求項8または9に記載の使用。
【請求項11】
イースト抽出物が、塩化ナトリウムを含まない乾燥状態のイースト抽出物に基づき、30重量%の5’−リボヌクレオチドを含んでなり、好ましくは、イースト抽出物中の5’−GMPおよび5’−IMPの総量が、塩化ナトリウムを含まない乾燥状態のイースト抽出物に基づき、少なくとも15重量%、好ましくは少なくとも17重量%、19重量%、20重量%または21重量%、より好ましくは少なくとも22重量%、23重量%、24重量%または25重量%である請求項10に記載の使用。
【請求項12】
化工デンプンが化工ジャガイモデンプンであり、好ましくは、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)由来のアミロマルターゼを用いてジャガイモデンプンを処理することによって得られる化工ジャガイモデンプンである請求項10または11に記載の使用。
【請求項13】
ホスホリパーゼAをリパーゼと組み合わせる請求項8〜12のいずれか一項に記載の使用。
【請求項14】
a.少なくとも
i.砂糖
ii.小麦粉
iii.(a)ホスホリパーゼAおよび卵、または
(b)卵中に存在するレシチンの10〜70%をリゾレシチンへと転化するために十分な量でホスホリパーゼAを卵に添加することによって場合により得られる、ホスホリパーゼAによって予め処理された卵
を添加することによって、ケーキの生地を製造する工程と、
b.適切な焼き型に生地を入れる工程と、
c.ケーキを焼成する工程と
を含んでなるケーキの製造方法。
【請求項15】
生地が、追加的に、カルシウム、イースト抽出物、化工デンプン、リパーゼおよび/またはアミログルコシダーゼからなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含んでなる請求項14に記載の方法。
【請求項16】
生地が、追加的に、カルシウムを含んでなり、好ましくは、5,000CPUのホスホリパーゼAに対して40〜200mgのCaCl・HOが使用される請求項15に記載の方法。
【請求項17】
生地が、追加的に、イースト抽出物および/または化工デンプンを含んでなる請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
イースト抽出物が、塩化ナトリウムを含まない乾燥状態のイースト抽出物に基づき、30重量%の5’−リボヌクレオチドを含んでなり、好ましくは、イースト抽出物中の5’−GMPおよび5’−IMPの総量が、塩化ナトリウムを含まない乾燥状態のイースト抽出物に基づき、少なくとも15重量%、好ましくは少なくとも17重量%、19重量%、20重量%または21重量%、より好ましくは少なくとも22重量%、23重量%、24重量%または25重量%である請求項17に記載の方法。
【請求項19】
化工デンプンが化工ジャガイモデンプンであり、好ましくは、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)由来のアミロマルターゼを用いてジャガイモデンプンを処理することによって得られる化工ジャガイモデンプンである請求項17または18に記載の方法。
【請求項20】
生地が、追加的に、リパーゼを含んでなる請求項15〜19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
請求項14〜20のいずれか一項に記載の方法によって得ることができるか、または請求項1〜13のいずれか一項に記載の使用によって得られるケーキ。

【公表番号】特表2010−517521(P2010−517521A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−547687(P2009−547687)
【出願日】平成20年1月30日(2008.1.30)
【国際出願番号】PCT/EP2008/051147
【国際公開番号】WO2008/092907
【国際公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(503220392)ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. (873)
【Fターム(参考)】