ホタルイカの目玉除去装置
【課題】ホタルイカの目玉を簡単に且つ大量に除去できる目玉除去装置の提供を目的とする。
【解決手段】内側に回転軸方向に沿った縦骨と、当該縦骨の外側に円周方向に沿った横骨とからなる有底及び筒状の網目体と、当該網目体の内側に設けた羽根とを備え、網目体は回転駆動手段にて回転制御され、縦骨と横骨とで形成した網目の大きさをホタルイカの目玉は通過するがボディは通過しない大きさに設定してあることを特徴とする。
【解決手段】内側に回転軸方向に沿った縦骨と、当該縦骨の外側に円周方向に沿った横骨とからなる有底及び筒状の網目体と、当該網目体の内側に設けた羽根とを備え、網目体は回転駆動手段にて回転制御され、縦骨と横骨とで形成した網目の大きさをホタルイカの目玉は通過するがボディは通過しない大きさに設定してあることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はホタルイカの目玉除去装置に関し、特にボイルした茹でホタルイカの目玉除去に効果的である。
【背景技術】
【0002】
ホタルイカは刺身で食べるほかに茹で製品として各種加工食品に供されている。
この場合に目玉を残したまま、食すると口の中に目玉が残り、食感を損なうだけでなく、食品価値向上を図る上での障害になっていた。
そこで、従来は手作業で1つ1つ目玉を除去していたが、ホタルイカは小さく特に茹でると重さ4〜8g,大きさ2〜5cmとさらに小さくなるため、大量のホタルイカの目玉を1つ1つ手作業で除去することは大変であった。
特許文献1にはホタルイカの眼球除去具を開示するが、大量に除去できるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−262254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明はホタルイカの目玉を簡単に且つ大量に除去できる目玉除去装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るホタルイカの目玉除去装置は、内側に回転軸方向に沿った縦骨と、当該縦骨の外側に円周方向に沿った横骨とからなる有底及び筒状の網目体と、当該網目体の内側に設けた羽根とを備え、網目体は回転駆動手段にて回転制御され、縦骨と横骨とで形成した網目の大きさをホタルイカの目玉は通過するがボディは通過しない大きさに設定してあることを特徴とする。
ここで、網目体の縦骨を回転軸方向に沿って内側に配設したのは、網目体の回転により茹でホタルイカが羽根にてかき上げられ、落下する際に縦骨に当たることでボディに衝撃が加わり目玉が飛び出すからである。
飛び出した目玉は網目を通過して網目体の外に落下する。
従って、網目の大きさはホタルイカの目玉は通過するがホタルイカのボディ(胴体)は通過しない大きさに設定する。
ホタルイカの目玉は3〜4mm程度なので、網目の大きさは8〜12mm程度の大きさが好ましい。
網目の大きさが12mmを超えると皮を痛めやすくなる。
【0006】
ホタルイカを前記網目体に投入する作業と目玉を除去したホタルイカを取り出す作業を繰り返すには、有底及び筒状の網目体の上部はホタルイカの投入口になっていて、当該投入口の垂直方向の角度を上下に制御した装置にするとよい。
また、網目体の外側に外側容器を設けると、網目を通過して落下した目玉を外側容器にて受け止めることが可能である。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るホタルイカの目玉除去装置にあっては、網目体の中にホタルイカを投入し、この網目体を回転させると、内側に設けた羽根にてホタルイカがかき上げられ、落下する際の衝撃にて目玉が飛び出すので大量のホタルイカを同時に処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明に係るホタルイカの目玉除去装置の構造例を示す。
【図2】網目の構造と羽根の配置例を示す。
【図3】ホタルイカの目玉が除去される過程を説明した説明図である。
【図4】目玉除去装置全体の構成例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1(a)は本発明に係るホタルイカの目玉除去装置の構成例を模式的に示し、軸廻りW方向に回転制御された外側容器30の内側に網目体10を配設してある。
また、網目体10にホタルイカを投入するための投入口1を有し、ホタルイカを投入する際には投入口1を上方に向け、目玉を除去したホタルイカを取り出すには投入口1が下方に向くように垂直方向傾斜角θが制御されている。
【0010】
網目体10の構造例を図1(c)に示す。
回転軸方向に沿った複数の縦骨13と、円周方向に配置した複数の横骨14とて網目を形成する。
その網目の拡大図を図2(a)に示す。
内側に縦骨13を配置し、外側に横骨14を配置し、重ね合せ部分はスポット溶接等で連結してある。
内側に縦骨13を直線状に配置したのは、縦骨13が内側に直線状に突出していることで、ホタルイカに適度の衝撃(目玉は飛び出すが、ボデイを痛めない)を与えることができるからである。
網目の寸法a,bは同じである必要はないが、8mm≦a,b≦12mmの範囲が好ましい。
【0011】
網目体10の底部12を有底になっていて、内側には2枚の羽根11a,11bを軸廻り180°ずらし、且つ、上下方向にもずらして取り付けてある。
その平面視を図2(b)に示す。
羽根11a,11bはホタルイカをかき上げ、落下させる目的に取り付けたものであり、網目体の内径により、羽根の大きさ、枚数を最適に設定する。
網目体10のみでもよいが、強度が不充分である場合には、図1(b)に示すように網目体10の外側に枠体20を取り付けるとよい。
図1に示した例では、投入口1の内径21aを網目体の内径より小さくした投入口枠21、内枠22及び底枠23を縦枠24で連結した例となっている。
【0012】
図4は実験に用いた装置の構造例を示し、網目体10は駆動モーター40cに連結されたピニオンギヤ40bと外側容器の外周部に設けられたラックギヤ40aとがギヤ連結していて、回転制御されるとともに投入口1はハンドル41の回転により上下に傾斜するようになっている。
内径330mm,高さ480mmの網目体に茹でホタルイカを約10kg投入し、3〜5分間回転させたところ、98.5%のホタルイカで目玉が除去され、皮を痛めたものは見当たらなかった。
網目体の網目を通過した目玉は外側容器に溜められた。
ホタルイカの目玉が除去される状況を図3に示す。
図3(a)に示すように網目体10が矢印の方向に回転すると、羽根11aにてホタルイカ2がかき上げられ、所定の角度、回転するとホタルイカが落下する。
そのときの衝撃にて目玉2aが飛び出し、網目を通過し矢印の方向に落下する。
【符号の説明】
【0013】
1 投入口
2 ホタルイカ
2a 目玉
10 網目体
11a,11b 羽根
12 底部
13 縦骨
14 横骨
20 枠体
21 投入口枠
22 内枠
23 底枠
24 縦枠
30 外側容器
【技術分野】
【0001】
本発明はホタルイカの目玉除去装置に関し、特にボイルした茹でホタルイカの目玉除去に効果的である。
【背景技術】
【0002】
ホタルイカは刺身で食べるほかに茹で製品として各種加工食品に供されている。
この場合に目玉を残したまま、食すると口の中に目玉が残り、食感を損なうだけでなく、食品価値向上を図る上での障害になっていた。
そこで、従来は手作業で1つ1つ目玉を除去していたが、ホタルイカは小さく特に茹でると重さ4〜8g,大きさ2〜5cmとさらに小さくなるため、大量のホタルイカの目玉を1つ1つ手作業で除去することは大変であった。
特許文献1にはホタルイカの眼球除去具を開示するが、大量に除去できるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000−262254号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明はホタルイカの目玉を簡単に且つ大量に除去できる目玉除去装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るホタルイカの目玉除去装置は、内側に回転軸方向に沿った縦骨と、当該縦骨の外側に円周方向に沿った横骨とからなる有底及び筒状の網目体と、当該網目体の内側に設けた羽根とを備え、網目体は回転駆動手段にて回転制御され、縦骨と横骨とで形成した網目の大きさをホタルイカの目玉は通過するがボディは通過しない大きさに設定してあることを特徴とする。
ここで、網目体の縦骨を回転軸方向に沿って内側に配設したのは、網目体の回転により茹でホタルイカが羽根にてかき上げられ、落下する際に縦骨に当たることでボディに衝撃が加わり目玉が飛び出すからである。
飛び出した目玉は網目を通過して網目体の外に落下する。
従って、網目の大きさはホタルイカの目玉は通過するがホタルイカのボディ(胴体)は通過しない大きさに設定する。
ホタルイカの目玉は3〜4mm程度なので、網目の大きさは8〜12mm程度の大きさが好ましい。
網目の大きさが12mmを超えると皮を痛めやすくなる。
【0006】
ホタルイカを前記網目体に投入する作業と目玉を除去したホタルイカを取り出す作業を繰り返すには、有底及び筒状の網目体の上部はホタルイカの投入口になっていて、当該投入口の垂直方向の角度を上下に制御した装置にするとよい。
また、網目体の外側に外側容器を設けると、網目を通過して落下した目玉を外側容器にて受け止めることが可能である。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るホタルイカの目玉除去装置にあっては、網目体の中にホタルイカを投入し、この網目体を回転させると、内側に設けた羽根にてホタルイカがかき上げられ、落下する際の衝撃にて目玉が飛び出すので大量のホタルイカを同時に処理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明に係るホタルイカの目玉除去装置の構造例を示す。
【図2】網目の構造と羽根の配置例を示す。
【図3】ホタルイカの目玉が除去される過程を説明した説明図である。
【図4】目玉除去装置全体の構成例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1(a)は本発明に係るホタルイカの目玉除去装置の構成例を模式的に示し、軸廻りW方向に回転制御された外側容器30の内側に網目体10を配設してある。
また、網目体10にホタルイカを投入するための投入口1を有し、ホタルイカを投入する際には投入口1を上方に向け、目玉を除去したホタルイカを取り出すには投入口1が下方に向くように垂直方向傾斜角θが制御されている。
【0010】
網目体10の構造例を図1(c)に示す。
回転軸方向に沿った複数の縦骨13と、円周方向に配置した複数の横骨14とて網目を形成する。
その網目の拡大図を図2(a)に示す。
内側に縦骨13を配置し、外側に横骨14を配置し、重ね合せ部分はスポット溶接等で連結してある。
内側に縦骨13を直線状に配置したのは、縦骨13が内側に直線状に突出していることで、ホタルイカに適度の衝撃(目玉は飛び出すが、ボデイを痛めない)を与えることができるからである。
網目の寸法a,bは同じである必要はないが、8mm≦a,b≦12mmの範囲が好ましい。
【0011】
網目体10の底部12を有底になっていて、内側には2枚の羽根11a,11bを軸廻り180°ずらし、且つ、上下方向にもずらして取り付けてある。
その平面視を図2(b)に示す。
羽根11a,11bはホタルイカをかき上げ、落下させる目的に取り付けたものであり、網目体の内径により、羽根の大きさ、枚数を最適に設定する。
網目体10のみでもよいが、強度が不充分である場合には、図1(b)に示すように網目体10の外側に枠体20を取り付けるとよい。
図1に示した例では、投入口1の内径21aを網目体の内径より小さくした投入口枠21、内枠22及び底枠23を縦枠24で連結した例となっている。
【0012】
図4は実験に用いた装置の構造例を示し、網目体10は駆動モーター40cに連結されたピニオンギヤ40bと外側容器の外周部に設けられたラックギヤ40aとがギヤ連結していて、回転制御されるとともに投入口1はハンドル41の回転により上下に傾斜するようになっている。
内径330mm,高さ480mmの網目体に茹でホタルイカを約10kg投入し、3〜5分間回転させたところ、98.5%のホタルイカで目玉が除去され、皮を痛めたものは見当たらなかった。
網目体の網目を通過した目玉は外側容器に溜められた。
ホタルイカの目玉が除去される状況を図3に示す。
図3(a)に示すように網目体10が矢印の方向に回転すると、羽根11aにてホタルイカ2がかき上げられ、所定の角度、回転するとホタルイカが落下する。
そのときの衝撃にて目玉2aが飛び出し、網目を通過し矢印の方向に落下する。
【符号の説明】
【0013】
1 投入口
2 ホタルイカ
2a 目玉
10 網目体
11a,11b 羽根
12 底部
13 縦骨
14 横骨
20 枠体
21 投入口枠
22 内枠
23 底枠
24 縦枠
30 外側容器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内側に回転軸方向に沿った縦骨と、当該縦骨の外側に円周方向に沿った横骨とからなる有底及び筒状の網目体と、
当該網目体の内側に設けた羽根とを備え、
網目体は回転駆動手段にて回転制御され、縦骨と横骨とで形成した網目の大きさをホタルイカの目玉は通過するがボディは通過しない大きさに設定してあることを特徴とするホタルイカの目玉除去装置。
【請求項2】
有底及び筒状の網目体の上部はホタルイカの投入口になっていて、当該投入口の垂直方向の角度を上下に制御されていることを特徴とする請求項1記載のホタルイカの目玉除去装置。
【請求項1】
内側に回転軸方向に沿った縦骨と、当該縦骨の外側に円周方向に沿った横骨とからなる有底及び筒状の網目体と、
当該網目体の内側に設けた羽根とを備え、
網目体は回転駆動手段にて回転制御され、縦骨と横骨とで形成した網目の大きさをホタルイカの目玉は通過するがボディは通過しない大きさに設定してあることを特徴とするホタルイカの目玉除去装置。
【請求項2】
有底及び筒状の網目体の上部はホタルイカの投入口になっていて、当該投入口の垂直方向の角度を上下に制御されていることを特徴とする請求項1記載のホタルイカの目玉除去装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2010−161977(P2010−161977A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−7438(P2009−7438)
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【出願人】(501380645)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【出願人】(501380645)
【Fターム(参考)】
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