説明

ホールドオーバー安定性が改善されたUV発光ホウ酸ストロンチウム蛍光体

【課題】ランプ性能特性に悪影響を与えることなく水性コーティング懸濁液中において少なくとも約25日のホールドオーバー期間を受け得るSrB47:Eu蛍光体を提供する。
【解決手段】UV発光蛍光体は、0より大きく約25原子パーセントまでのアルミニウムを含む表層をもたらすように処理されたSrB47:Eu蛍光体粒子を含む。該処理されたSrB47:Eu蛍光体のホールドオーバー安定性は、蛍光性の日焼けランプにおける100時間メンテナンスを、該処理された蛍光体がその100時間メンテナンスに著しい変化を伴うことなく25日を上回るホールドオーバー期間を受け得る程度まで改善する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚の日焼け目的の低圧水銀放電ランプに一般に使用される紫外(UV)発光蛍光体であるユーロピウム付活ホウ酸ストロンチウム蛍光体に関する。更に詳しくは、この発明は、水性コーティング懸濁液中のこれらの蛍光体のホールドオーバー安定性の改善に関連する。
【背景技術】
【0002】
紫外(UV)発光蛍光体は、UVA及びUVB放射の両方が必要な皮膚の日焼けのための蛍光ランプ用途に用いられている。米国食品医薬品局(FDA)により、UVAは320nm〜400nmの放射線として定義され、UVBは260nm〜320nmの放射線として定義される。UV発光蛍光体は、慣用の蛍光ランプ製造プロセスによってランプエンベロープ(ランプ外被)の内側面に適用(塗布)される。一般に、蛍光体は、バインダー(結合剤)及び一又は複数の分散剤、接着剤及び湿潤剤と共に液体媒体中に懸濁される。該蛍光体懸濁液は、次いで、(複数の)管を通って流されて上記内側面をコーティングし、次に、該管は加熱され、バインダー材料をバーンアウトさせる(消費し尽くす)。蛍光ランプ製造業者は、有機溶剤による環境問題のため、有機性(有機ベース)コーティング懸濁液よりも水性コーティング懸濁液を好む。数日間にわたってタンク内に保たれるように多量のコーティング懸濁液を作ることが望まれる。しかしながら、ある場合には、蛍光体コーティング懸濁液の「ホールドオーバー」がランプ性能についての問題を引き起こし得る。
【0003】
最も一般的に使用されるUVA発光蛍光体は、鉛付活二珪酸バリウム(バリウムジシリケート)BaSi25:Pbであり、これは、351nmで最大の発光(放射)を有する。この蛍光体の主な欠点は、水性バインダー懸濁液中での該蛍光体の低い安定性であり、これは、日焼けランプの低出力メンテナンス(保持もしくは持続(性))をもたらす。この欠陥は、しばしば、二珪酸バリウム蛍光体の表面を酸化アルミニウム等の保護材料でコーティングすることによって対処される。例えば、オスラムシルバニア社のタイプGS2O1X、すなわち市販のBaSi25:Pb蛍光体は、流動床において化学蒸着法(CVD)技術によって各個の蛍光体粒子の表面に適用(塗布)されたコンフォーマル(絶縁保護もしくは相似(conformal))酸化アルミニウムコーティングのために、水性コーティング懸濁液中で優れた安定性を有する。そのようなコーティング技術は、米国特許第4,585,673号、同第4,710,674号、同第4,797,594号、同第4,825,124号及び同第5,223,341号に記載されている。
【0004】
ユーロピウム付活ホウ酸ストロンチウム、SrB47:Euは、別の一般的なUVA発光蛍光体であり、これは、371nmでピークUV発光を有する。発光UV波長の範囲を380nmまで拡大するため、多くの日焼けランプ製造業者は、BaSi25:Pbとの混合物における第2UVA発光蛍光体としてSrB47:Euを組み込む。SrB47:Euの蛍光体混合比率は、一般に5重量%〜30重量%である。BaSi25:Pb蛍光体と同様に、SrB47:Eu蛍光体を日焼けランプに使用する場合の欠点は、水性コーティング懸濁液中の該蛍光体の低いホールドオーバー安定性である。SrB47:Eu蛍光体は、一般に、ホールドオーバー期間中にホウ酸塩アニオン及びストロンチウムカチオンを水性コーティング溶液中に浸出させる。そのため、その蛍光日焼けランプにおける放射輝度メンテナンスは乏しく、すなわち、水性懸濁液からのSrB47:Eu蛍光体を用いる蛍光体日焼けランプは、時間とともに放射出力の比較的大きな低減を示す。更に、水相におけるホウ酸塩アニオンの存在は、コーティングの乾燥及び焼成後、ガラス電球の脆弱化につながり得る。ランプにおいて水性懸濁液からのSrB47:Eu蛍光体を用いる際の上記不利点を回避するため、蛍光体表面に保護層のコーティングが必要となる。
【0005】
上述したように、CVDによって酸化アルミニウムコーティングを適用する先行技術の方法は、BaSi25:Pb蛍光体の場合のホールドオーバー問題の対処に有効である。しかしながら、この溶液は、比較的複雑なコーティング設備及び危険な化学物質を必要とし、受け入れ難いほど蛍光体のコストを高め得る。従って、SrB47:Eu蛍光体を保護すると共に、水性コーティング懸濁液中における該蛍光体の安定性を改善するためのより簡易で経済的な方法があれば有利であろう。
【特許文献1】米国特許第4,585,673号明細書
【特許文献2】米国特許第4,710,674号明細書
【特許文献3】米国特許第4,797,594号明細書
【特許文献4】米国特許第4,825,124号明細書
【特許文献5】米国特許第5,223,341号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、先行技術の不利点を除去することである。
【0007】
本発明の別の目的は、ランプ性能特性に悪影響を与えることなく水性コーティング懸濁液中において少なくとも約25日のホールドオーバー期間を受け得るSrB47:Eu蛍光体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面によれば、0(0を上回る)〜約25原子パーセントのアルミニウムを含有する表層を有するSrB47:Eu蛍光体粒子を含むUV発光蛍光体が提供される。該蛍光体は、約1〜約8重量パーセントの酸化アルミニウム、より好ましくは約2〜約4重量パーセントの酸化アルミニウム、より一層好ましくは約4重量パーセントの酸化アルミニウムを好ましく含む。
【0009】
本発明の別の側面によれば、少なくともSrB47:Eu蛍光体を含むUV発光蛍光体混合物(ブレンド)が提供される。少なくとも25日の水性コーティング懸濁液中におけるホールドオーバー期間を受けた後の該蛍光体混合物は、該ホールドオーバー期間前の該蛍光体混合物の100時間メンテナンスと実質同じ100時間メンテナンスを示す。好ましくは、UV発光蛍光体混合物は、約10〜約20重量パーセントのSrB47:Eu蛍光体を含む。該蛍光体混合物の残り(残部)は、アルミナコーティングされたBaSi25:Pb蛍光体であり得る。
【0010】
本発明の更に別の側面によれば、SrB47:Eu蛍光体を処理する方法が提供される。該方法は、
(a)前記蛍光体を、アルミニウムイオンを含む水溶液中で混合して、処理された蛍光体を形成する工程と、
(b)該処理された蛍光体を前記水溶液から分離する工程と、
(c)該処理された蛍光体と、少なくとも約60m2/gの表面積を有する高表面積酸化アルミニウム粉末とを混合して、混合物を形成する工程と、
(d)該混合物を約400℃〜約600℃の温度で加熱する工程とを含む。
【0011】
好ましくは、前記水溶液は、少なくとも0.01モル/リットルのアルミニウムイオン濃度を有し、より好ましくは、該水溶液は、約0.01〜約0.05モル/リットルのアルミニウムイオン濃度を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の別の更なる目的、利点及び機能と共に本発明をより良く理解するため、以下の記載及び付随の特許請求の範囲が図面と共に参照される。
【0013】
水溶液中でアルミニウムイオンで処理され、かつ高表面積酸化アルミニウム(アルミナ)粉末と共に焼きなましされたSrB47:Eu蛍光体は、水性コーティング溶液中における該蛍光体のホールドオーバー安定性を著しく高めると共に、蛍光性の日焼けランプにおける100時間放射輝度出力メンテナンスを改善することが発見された。本明細書中で用いるホールドオーバー安定性は、24時間を超える期間、水性コーティング懸濁液中に懸濁される場合の蛍光体の安定性を意味する。特に、本発明の処理された蛍光体のホールド安定性は、SrB47:Eu蛍光体の100時間メンテナンスを、蛍光性日焼けランプにおける該蛍光体の100時間メンテナンスの著しい変化を伴うことなく、該処理された蛍光体が25日を超えるホールドオーバー期間を受け得る(該期間を得ることができる)程度まで改善した。
【0014】
アルミニウムイオン溶液中における処理後、アルミニウム含有表層がSrB47:Eu蛍光体粒子の表面に作り出される。この表層におけるAl3+イオンの存在は、トラップ順位をそれらの追加の電子で満たすことによって該表面の電子構造を変えると考えられる。これらのトラップ順位は、格子に固有の伝導帯及び価電子帯間に存在する。Al3+イオンは、露出した表層の格子におけるSr2+サイトに置き換わっていると考えられるけれども、アルミニウムイオンの少なくともいくつかはまた、これら自体を他の表面原子に化学的に結合させ得、アルミニウム含有表層を形成することが可能である。
【0015】
本発明は、保護アルミニウム含有表層を有するSrB47:Eu蛍光体である。Al3+イオンを含有する水溶液中におけるSrB47:Eu蛍光体の混合は、このコーティング層を形成する。水溶液は、好ましくは、硝酸アルミニウムによって作られる。しかしながら、塩化アルミニウム、四塩化アンモニウムアルミニウム(aluminum ammonium tetrachloride)等の他の可溶性アルミニウム塩は、本発明の文脈内で合理的に使用され得る。アルミニウム量は、水リットル当たり約0.01〜約0.5モル、好ましくは約0.1モル/リットルである。他方、蛍光体量は、スラリーリットル当たり約2.0〜約8.0モル、好ましくは約4.0モルである。あるいは、蛍光体は、蛍光体モル当たり約0.00125〜約0.25モルのAlイオンの比率で水溶液と混合される。
【0016】
混合は、いかなる適度な溶液温度でも行われ得る。該混合物は、10〜60分間、好ましくは30分間撹拌される。アルミニウム処理されたSrB47:Eu蛍光体は、次に、濾過により該溶液から分離され、110℃で4〜6時間乾燥させられる。結果として生じた乾燥しスクリーン処理(ふるい分け)された蛍光体は、次に、約1.0〜約8.0重量%の高表面積酸化アルミニウム粉末(例えば、表面積が約100m2/gのデグッサAG社からの酸化アルミニウムC)と、15〜30分間、強度バー(強度バール(intensity bar))を有するVブレンダー内で混合される。該処理された蛍光体は、最後に、約400℃〜約600℃、好ましくは約500℃の温度の空気中で、約1〜約5時間、より好ましくは約1〜約3時間の期間、焼きなましされる。より高い焼きなまし温度又はより長い焼きなまし時間は、Eu2+活性剤を酸化させ得、また蛍光体輝度の喪失をもたらし得る。
【0017】
本発明は、以下の実施例を参照して更に詳述される。しかしながら、本発明は、そのような特定の実施例に限定されるものでは決してない。
【実施例1】
【0018】
1.0リットルの脱イオン(DI)水中に12グラムのAl(NO33・9H2Oを溶解させることにより、硝酸アルミニウムの溶液が調製された。約333グラムのSrB47:Eu蛍光体(ペンシルベニア州、トウォンダのオスラムシルバニアプロダクト社が製造したタイプ2052)が、硝酸アルミニウム溶液と混合され、30分間、室温で連続的に撹拌された。沈降後、上澄みはデカントされ、スラリーが濾過された。該処理された蛍光体は、110℃で5時間乾燥させられ、次いで、200メッシュスクリーンによってふるいにかけられた。
【実施例2】
【0019】
この実施例の蛍光体は、60グラムの実施例1で調製された蛍光体と、1.2グラム(2.0重量%)の高表面積アルミナ粉末とを振動ミキサーで20分間、乾式混合することによって調製された。
【実施例3】
【0020】
この実施例の蛍光体は、60グラムの実施例1で調製された蛍光体と、2.4グラム(4.0重量%)の高表面積アルミナ粉末とを振動ミキサーで20分間、乾式混合することによって調製された。
【実施例4】
【0021】
この実施例の蛍光体は、60グラムの実施例1で調製された蛍光体と、4.8グラム(8.0重量%)の高表面積アルミナ粉末とを振動ミキサーで20分間、乾式混合することによって調製された。
【0022】
追加の高表面積アルミナを伴うか又は伴わない、アルミニウム処理されたSrB47:Eu蛍光体の表面組成(surface compositions)は、表1における未処理のSrB47:Eu蛍光体の表面組成と比較される。X線光電子分光法(XPS)は、原子百分率(原子%)で与えられる表面組成を測定するのに使用される。溶液処理されたSrB47:Eu蛍光体(実施例1)におけるアルミニウム含有表層の存在は、1.4原子パーセントのアルミニウムの存在、及び、ストロンチウム、ホウ素及びユーロピウムの表面濃度の低下によって証明される。該データはまた、蛍光体混合物に加えるアルミナの量が0から8重量%へと増えるにつれてのAlの増加及びSr、B及びEuの減少を示す。
【0023】
上記各実施例で調製された蛍光体サンプルは、プラークに詰め込まれ、水銀放電からの254nmの放射線によって励起された。各サンプルの発光(放射)は、270nmから400nmまで測定され、この範囲下で上記面積が計算された。表1に示される結果は、相対輝度の減少が蛍光体に加えられるアルミナの量に比例することを示す。実施例3及び4の比較は、アルミナ付加を4重量%から8重量%へと増やすことにより、蛍光体表面のわずかな追加の範囲(coverage)が得られる(もしくは該追加範囲がほとんど得られない)ことを示す。
【0024】
【表1】

【実施例5】
【0025】
1キログラムのSrB47:Eu蛍光体が、室温で30分間、36グラムのAl(NO33・9H2Oを含有する3.0リットルの脱イオン水に混合された。該処理された蛍光体は濾過で取り除かれ、110℃で5時間乾燥させられた。200メッシュスクリーンによるふるい分けの後、該処理された蛍光体は、Vブレンダーで20分間、4.0重量%の高表面積アルミナと乾式混合された。該混合された蛍光体は、次に、開放型シリカるつぼ内で500℃で1.0時間、焼きなましされた。冷却後、結果として生じたケークは、200メッシュスクリーンを用いて再度ふるいにかけられた。この仕上がった蛍光体の表面組成は、未処理のSrB47:Eu蛍光体の表面組成と比較される。実施例5に対する試験結果は、実施例3(これも4.0重量%アルミナ)の試験結果と十分に匹敵する。
【0026】
【表2】

【実施例6】
【0027】
90重量%のアルミナコーティングされたBaSi25:Pb蛍光体(オスラムシルバニアからのタイプGS2O1X)と、10重量%の市販されている(未処理の)SrB47:Eu蛍光体との蛍光体混合物が調製され、水性コーティング懸濁液に混合され、これは、16日間連続して撹拌された。試験ランプは、16日間のホールドオーバー期間後のコーティング懸濁液で作られた。
【実施例7】
【0028】
80重量%のGS201Xと、実施例5で調製された20重量%の表面処理したSrB4O7:Eu蛍光体との蛍光体混合物が、同様の水性コーティング懸濁液において混合され、数時間連続的に撹拌された。試験ランプは、この蛍光体懸濁液に対するホールドオーバー期間が無いように、該懸濁液を作る最初の24時間以内にコーティングされた。
【実施例8】
【0029】
この実施例における蛍光体混合物は、蛍光体がコーティング懸濁液において26日間連続的に撹拌された点を除き、正確に実施例7と同様に調製された。試験ランプは、26日ホールドオーバー期間後に作られた。
【0030】
標準160W F72T12 VHR蛍光性日焼けランプが、実施例6〜8の蛍光体混合物を試験するために使用された。試験ランプの性能は、表3において比較される。処理された蛍光体(実施例7及び8)を含む該ランプの最初のUV出力(1時間)は、いくぶん低めで、これは、表1の相対輝度データを考えると予期され得る。また、SrB47:Eu蛍光体のUV放射輝度は、一般に、GS2O1Xよりも10%低く、実施例6における混合物は、実施例7及び8の20重量%と比べて10重量%のみのSrB4O7:Euを含んでいた。
【0031】
45時間及び100時間の稼働後のUV出力は、処理された蛍光体で作られたランプが優れていた。これは、ランプメンテナンスの点から更に表され得る。特に、45時間メンテナンスは、1時間放射照度で割られかつ100%を乗じた45時間放射照度出力((45時間/1時間)×100%)として定義される。同様に、100時間メンテナンスは、(100時間/1時間)×100%と定義される。
【0032】
【表3】

【0033】
これらの試験ランプのUV放射照度測定値は、図1においてランプ稼働の時間に対してプロットされた。図2は、ランプ稼働時間の関数としてのランプメンテナンスを示す。表3及び図1及び2に示される全ランプの結果は、本発明で処理された蛍光体が、26日までのホールドオーバーの間、水性コーティング懸濁液中において優れた安定性を示すことを実証する。実施例7(ホールドオーバー期間無し)及び実施例8(26日ホールドオーバー期間)の懸濁液で作られた試験ランプに対する100時間放射照度出力及びメンテナンスにおいて本質的に違いは無い。
【0034】
市販のSrB47:Eu蛍光体を含有する蛍光体混合物(実施例6)に関して、実施例8の蛍光体混合物で作られた試験ランプは、水性コーティング懸濁液中で更に10日のホールドオーバーを受け、かつ2倍のSrB47:Eu蛍光体(20重量%対10重量%)を含有するにもかかわらず、格段に優れた100時間メンテナンスを示した。
【0035】
本発明の実施形態が上記詳細な説明及び図面に記載されたが、本発明は、明細書及び図面に照らして解釈される場合の特許請求の範囲で定義されることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】ランプ稼働時間の関数としての、本発明の処理されたSrB47:Eu蛍光体を組み込んだ蛍光ランプのUV放射のグラフ表示である。
【図2】ランプ稼働時間の関数としての、本発明の処理されたSrB47:Eu蛍光体を組み込んだ蛍光ランプのメンテナンスのグラフ表示である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
0より大きく約25原子パーセントまでのアルミニウムを含有する表層を有するSrB47:Eu蛍光体粒子を含むUV発光蛍光体。
【請求項2】
前記蛍光体は、約1〜約8重量パーセントの酸化アルミニウムを含む請求項1のUV発光蛍光体。
【請求項3】
前記蛍光体は、約2〜約4重量パーセントの酸化アルミニウムを含む請求項1のUV発光蛍光体。
【請求項4】
前記蛍光体は、約4重量パーセントの酸化アルミニウムを含む請求項1のUV発光蛍光体。
【請求項5】
少なくともSrB47:Eu蛍光体を含むUV発光蛍光体混合物であって、少なくとも25日の水性コーティング懸濁液中においてホールドオーバー期間を受けた後の該蛍光体混合物が、該ホールドオーバー期間前の該蛍光体混合物の100時間メンテナンスと実質上同じ100時間メンテナンスを示すUV発光蛍光体混合物。
【請求項6】
前記混合物は、約10〜約20重量パーセントのSrB47:Eu蛍光体を含む請求項5のUV発光蛍光体混合物。
【請求項7】
前記蛍光体混合物の残りは、アルミナコーティングされたBaSi25:Pb蛍光体である請求項6のUV発光蛍光体混合物。
【請求項8】
SrB47:Eu蛍光体を処理する方法であって、
(a)アルミニウムイオンを含有する水溶液中において該蛍光体を混合して、処理された蛍光体を形成する工程と、
(b)前記水溶液から前記処理された蛍光体を分離する工程と、
(c)前記処理された蛍光体と、少なくとも約60m2/gの表面積を有する高表面積酸化アルミニウム粉末とを混合して、混合物を形成する工程と、
(d)該混合物を、約400℃〜約600℃の温度で加熱する工程とを含むSrB47:Eu蛍光体処理方法。
【請求項9】
前記水溶液は、少なくとも約0.01モル/リットルのアルミニウムイオン濃度を有する請求項8のSrB47:Eu蛍光体処理方法。
【請求項10】
前記蛍光体は、約0.00125〜約0.25Alイオンモル/蛍光体モルの比率で水溶液と混合される請求項8のSrB47:Eu蛍光体処理方法。
【請求項11】
前記水溶液は、約0.01〜約0.05モル/リットルのアルミニウムイオン濃度を有する請求項8のSrB47:Eu蛍光体処理方法。
【請求項12】
前記工程(d)における混合物は、約1〜約5時間加熱される請求項8のSrB47:Eu蛍光体処理方法。
【請求項13】
前記高表面積酸化アルミニウム粉末は、約100m2/gの表面積を有する請求項8のSrB47:Eu蛍光体処理方法。
【請求項14】
前記工程(d)における混合物は、約500℃で加熱される請求項11のSrB47:Eu蛍光体処理方法。
【請求項15】
前記混合物は、約1〜約3時間加熱される請求項14のSrB47:Eu蛍光体処理方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−307211(P2006−307211A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−105196(P2006−105196)
【出願日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(394001685)オスラム・シルバニア・インコーポレイテッド (68)
【Fターム(参考)】