説明

ボイスコイルモータの制御回路、それを用いたディスク装置

【課題】ボイスコイルモータの逆起電圧を検出するためのキャリブレーションの精度を改善する。
【解決手段】検出抵抗Rsは、VCM1と直列に接続される。第1増幅器AMP1は、検出抵抗Rsの両端に発生する検出電圧Vsを増幅する。第1駆動回路10は、第1増幅器AMP1の出力電圧Vs1にもとづいて、VCM1を駆動する。第2増幅器AMP2は、第1増幅器AMP2により増幅された検出電圧Vsを、さらに増幅する。キャリブレーション回路14は、VCM1の回転が停止した状態において、VCM1の両端に発生するモータ電圧Vvcmが、第1、第2増幅器AMP1、2により増幅された検出電圧Vs2と一致するように、少なくとも第2増幅器AMP2の増幅率g2を調節する。第2駆動回路12は、検出電圧Vs2と、モータ電圧Vvcmとの差に応じた電圧を、逆起電圧として、VCM1の回転を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボイスコイルモータの駆動技術に関し、特にその逆起電圧を検出して速度制御を行う駆動技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスク装置などにおいて、ヘッドを駆動するためにボイスコイルモータが用いられる。ボイスコイルモータを駆動する駆動回路は、ボイスコイルモータの回転を制御するために、ボイスコイルモータに発生する逆起電圧を検出し、速度フィードバックを行う。
【0003】
特許文献1は、逆起電圧にもとづく速度フィードバックに際し、ボイスコイルモータの抵抗値が変動すると、正しく速度フィードバック制御が行えなくなるという課題を指摘する。特許文献1の技術は、この課題を解決するために、抵抗値の変動をキャリブレーションする技術を開示する。
【0004】
【特許文献1】特開2000−163901号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術では、キャリブレーション動作を、デジタル信号処理を用いて行うものである。本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、そのひとつの目的は、特許文献1とは異なるアプローチにより、正確にキャリブレーション可能なボイスコイルモータの制御回路の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様によれば、ボイスコイルモータに発生する逆起電圧を検出し、少なくとも当該逆起電圧にもとづいて、ボイスコイルモータを駆動する制御回路が提供される。この制御回路は、ボイスコイルモータと直列に接続された検出抵抗と、検出抵抗の両端に発生する検出電圧を増幅する第1増幅器と、第1増幅器の出力電圧にもとづいて、ボイスコイルモータを駆動する第1駆動回路と、第1増幅器により増幅された検出電圧を、さらに増幅する第2増幅器と、ボイスコイルモータの回転が停止した状態において、ボイスコイルモータの両端に発生するモータ電圧が、第1、第2増幅器により増幅された検出電圧と一致するように、少なくとも第2増幅器の増幅率を調節するキャリブレーション回路と、第1、第2増幅器により増幅された検出電圧と、ボイスコイルモータの両端に発生するモータ電圧との差に応じた電圧を、逆起電圧として、ボイスコイルモータの回転を制御する第2駆動回路と、を備える。第1駆動回路による駆動と、第2駆動回路による駆動とを、動作モードに応じて切り換える。
【0007】
第1の動作モードにおいては、ボイスコイルモータに流れる電流に比例した検出電圧が生成され、これが第1増幅器によって増幅され、ボイスコイルモータが駆動される。第2の動作モードにおいては、キャリブレーションによってボイスコイルモータの内部抵抗に発生する電圧効果を、検出抵抗に現れる検出電圧を利用してキャンセルすることにより、逆起電圧成分のみが抽出されて、ボイスコイルモータが駆動される。
この態様によれば、逆起電圧を生成する際に、検出電圧は、第1駆動回路に検出電圧を供給するための第1増幅器と、第2増幅器の少なくとも2段の増幅器を介して増幅される。したがって、この態様では、第2増幅器の増幅率を、1段で増幅する場合に比べて低く設定することができ、増幅率の誤差を抑制することができ、正確なキャリブレーションが実現できる。
【0008】
キャリブレーション回路は、第2増幅器の増幅率をスイープさせる利得制御部と、ボイスコイルモータの両端に発生するモータ電圧に応じた電圧が、第1、第2増幅器により増幅された検出電圧に応じた電圧と等しくなったことを検出するコンパレータと、を含んでもよい。利得制御部は、コンパレータにより2つの電圧が等しくなったことが検出されると、第2増幅器の増幅率を固定してもよい。
【0009】
制御回路は、第1、第2増幅器により増幅された検出電圧を、所定の基準電圧を基準として増幅する第3増幅器をさらに備えてもよい。コンパレータは、第3増幅器から出力される電圧を、基準電圧と比較し、利得制御部は、コンパレータの出力が変化した時点で、第2増幅器の増幅率を固定してもよい。
【0010】
制御回路は、第1、第2増幅器により増幅された検出電圧を、所定の第1基準電圧を基準として増幅する第3増幅器をさらに備えてもよい。コンパレータは、第3増幅器から出力される電圧を、所定の第2基準電圧と比較し、利得制御部は、コンパレータの出力が変化した時点で、前記第2増幅器の増幅率を固定してもよい。第1基準電圧および第2基準電圧の少なくとも一方が調節可能に構成されてもよい。
第1、第2基準電圧のいずれかを変化させることにより、回路で発生するオフセット誤差をキャンセルすることができ、正確なキャリブレーションを行うことができる。
【0011】
キャリブレーション回路は、所定の基準電圧にオフセットを与えた基準電圧を生成する可変電圧源をさらに含み、コンパレータは、第3増幅器から出力される電圧を、可変電圧源から出力される基準電圧と比較し、利得制御部は、コンパレータの出力が変化した時点で、第2増幅器の増幅率を固定してもよい。
【0012】
第1増幅器は、検出抵抗の一端の電圧を、検出抵抗の他端の電圧および所定の基準電圧を分圧した電圧を基準として増幅する第1演算増幅器を含んでもよい。第2増幅器は、第1演算増幅器の出力電圧および基準電圧を分圧した電圧を、基準電圧を基準として増幅する第2演算増幅器を含んでもよい。
【0013】
第1増幅器は、第1演算増幅器の反転入力端子と検出抵抗の一端の間に設けられた第1入力抵抗と、第1演算増幅器の反転入力端子とその出力端子の間に設けられた第1帰還抵抗と、第1演算増幅器の非反転入力端子と検出抵抗の他端の間に設けられた第2入力抵抗と、第1演算増幅器の非反転入力端子と基準電圧が現れる端子の間に設けられた第3入力抵抗と、を含む反転増幅回路であり、第2増幅器は、第2演算増幅器の非反転入力端子と第1演算増幅器の出力端子の間に設けられた第4入力抵抗と、第2演算増幅器の非反転入力端子と検出抵抗の他端の間に設けられた第5入力抵抗と、第2演算増幅器の反転入力端子と基準電圧が現れる端子の間に設けられた第6入力抵抗と、第2演算増幅器の反転入力端子とその出力端子の間に設けられた第2帰還抵抗と、を含む非反転増幅回路であってもよい。
【0014】
第4、第5、第6入力抵抗および第2帰還抵抗は、可変抵抗として構成され、キャリブレーション回路は、第4、第5、第6入力抵抗および第2帰還抵抗の少なくともひとつの抵抗値を変化させることにより、第2増幅器の増幅率を調節してもよい。
【0015】
キャリブレーション回路は、第4入力抵抗および第6入力抵抗の抵抗値を第1抵抗値に設定し、第5入力抵抗および第2帰還抵抗の抵抗値は第2抵抗値に設定し、第1、第2抵抗値の少なくとも一方を変化させてもよい。
【0016】
本発明の別の態様によっても、ボイスコイルモータに発生する逆起電圧を検出し、少なくとも当該逆起電圧にもとづいて、ボイスコイルモータを駆動する制御回路が提供される。この制御回路は、ボイスコイルモータと直列に接続された検出抵抗と、検出抵抗の両端に発生する検出電圧を増幅する第1増幅器と、第1増幅器により増幅された検出電圧を、さらに増幅する第2増幅器と、ボイスコイルモータの回転が停止した状態において、ボイスコイルモータの両端に発生するモータ電圧が、第1、第2増幅器により増幅された検出電圧と一致するように、少なくとも第2増幅器の増幅率を調節するキャリブレーション回路と、第1、第2増幅器により増幅された検出電圧と、ボイスコイルモータの両端に発生するモータ電圧との差に応じた電圧を、逆起電圧として、ボイスコイルモータの回転を制御する駆動回路と、を備える。
【0017】
制御回路は、一つの半導体基板上に一体集積化されてもよい。「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。制御回路を、1つのLSIとして集積化することにより、回路面積を削減することができる。
【0018】
本発明のさらに別の態様は、ディスク装置である。この装置は、ディスクから情報を読み出すためのヘッドと、ヘッドの位置を移動するためのボイスコイルモータと、ボイスコイルモータを駆動する上述のいずれかの態様の制御回路と、を備える。
この態様によれば、安定したキャリブレーションが実現されるため、ヘッドの制御を安定化することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、正確なキャリブレーションが実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0021】
図1は、実施の形態に係るモータ制御回路100が好適に使用されるディスク装置1000全体の構成を示すブロック図である。ディスク装置1000は、たとえばハードディスクなどの磁気ディスク装置であって、ボイスコイルモータ(以下、VCMと称す)1、ヘッド2、ディスク3、スピンドルモータ4、モータ制御回路100を備える。スピンドルモータ4は、ディスク3を回転可能に構成されており、スピンドルモータ4の回転数は、モータ制御回路100によって制御される。また、ヘッド駆動回路5は、ヘッド2に流す電流を制御することにより、ディスク3にデータを書き込み、あるいは、ヘッド2がディスク3から受けた磁界に応じて発生する信号を検出し、ディスク3からデータを読み出す。ヘッド2は、キャリッジ6に取り付けられており、キャリッジ6が移動することにより、ディスク3上の所望の位置に移動させることができるようになっている。VCM1は、キャリッジ6を移動させるために設けられる。
【0022】
図2は、実施の形態に係るモータ制御回路100の構成を示すブロック図である。モータ制御回路100は、機能ブロックとして、検出抵抗Rs、第1増幅器AMP1、第2増幅器AMP2、第3増幅器AMP3、第1駆動回路10、第2駆動回路12、キャリブレーション回路14、出力段16を備える。図2は、モータ制御回路100の機能を説明するために簡略化されたものであり、実施の形態に係るモータ制御回路100の機能を全て表すものではない。図2を用いた以下の説明では、VCM1と検出抵抗Rsの接続点が、仮想的な基準電圧であるとする。
【0023】
モータ制御回路100は、VCM1に発生する逆起電圧VBEMFを検出し、リトラクション動作を行うモード(以下、リトラクションモードとよぶ)において、検出した逆起電圧VBEMFにもとづいて、VCM1を駆動する。また、モータ制御回路100は、リトラクション動作以外の動作、すなわち、通常のデータ書き込み、データ読み出し時にヘッドを移動させるモード(以下、通常モードとよぶ)において、VCM1に流れる電流にもとづいてフィードバックを行い、VCM1を駆動する。
【0024】
検出抵抗Rsは、VCM1と直列に接続される。出力段16は、VCM1および検出抵抗Rsで形成される直列回路に、駆動電流Idrvを供給し、VCM1の回転を制御するブロックである。出力段16はたとえばHブリッジ回路などの形式のトランジスタ群を含んで構成される。
【0025】
検出抵抗Rsには、出力段16から供給される駆動電流Idrvに比例した電圧降下Idrv×Rs(以下、この電圧降下を、検出電圧Vsとよぶ)が発生する。第1増幅器AMP1は、検出抵抗Rsの両端に発生する電圧、すなわち検出電圧Vsを、第1増幅率g1で増幅する。通常モードにおいて、第1駆動回路10は、第1増幅器AMP1の出力電圧(以下、検出電圧Vs1と記す)にもとづいてVCM1を駆動する。たとえば、第1駆動回路10は、第1増幅器AMP1の出力電圧Vs1が、VCM1のトルクを指示する電圧と一致するように、フィードバックによって、出力段16の内部のトランジスタのオンの程度を調節し、駆動電流Idrvを制御する。第1駆動回路10および出力段16の詳細な構成については、公知技術を用いればよいため説明を省略する。第1増幅器AMP1の増幅率g1は、駆動電流Idrvの大きさや、検出抵抗Rsの抵抗値に応じて設定される。第1増幅器AMP1の増幅率g1は、数倍から数十倍、たとえば5倍程度に設定される。
【0026】
第2増幅器AMP2は、第1増幅器AMP1により増幅された検出電圧Vs、すなわち電圧Vs1を、さらに第2増幅率g2にて増幅する。第2増幅器AMP2は、可変利得増幅器であって、第2増幅率g2は調節可能に構成される。以下、第2増幅器AMP2から出力される電圧を、Vs2と記す。図2においては、
Vs1=g1×Vs …(1a)
Vs2=g2×Vs1=g1×g2×Idrv×Rs …(1b)
が成り立っている。
【0027】
図2において、第3増幅器AMP3は、増幅器若しくはコンパレータとしての機能を表しており、いずれかの機能に限定して解釈すべきものではない。
第2駆動回路12に対して、第3増幅器AMP3は2つの入力電圧の差を増幅する増幅器として機能する。第3増幅器AMP3の一方の入力端子には、電圧Vs2が入力され、他方の入力端子には、モータ電圧Vvcmが入力されている。第3増幅器AMP3の増幅率をg3とするとき、その出力電圧は、
Vx1=g3×(Vs2−Vvcm) …(2)
と表される。
【0028】
ここで、モータ電圧Vvcmは、内部抵抗Raおよび内部コイルL1に発生する電圧降下の和で与えられる。内部コイルL1に発生する電圧を、逆起電圧Vbemfと書くと、
Vvcm=Idrv×Ra+Vbemf …(3)
で与えられる。式(2)に、式(1b)、(3)を代入すると、
Vx1=g3×(g1×g2×Idrv×Rs−Idrv×Ra−Vbemf)
…(4)
を得る。後述のキャリブレーションにより、式(4)の右辺の第1項(g1×g2×Idrv×Rs)と第2項(Idrv×Ra)がキャンセルするように、第2増幅器AMP2の増幅率g2が調節される。したがって、キャリブレーションがなされた状態においては、
Vx1=−Vbemf×g3 …(5)
が成り立ち、第3増幅器AMP3によって、VCM1に発生する逆起電圧Vbemfに比例した電圧が生成される。
【0029】
第2駆動回路12は、リトラクションモードにおいて、第3増幅器AMP3から出力される電圧Vx1、すなわち、逆起電圧Vbemfに応じた電圧にもとづいて、出力段16の内部のトランジスタのオンの程度を調節し、VCM1に流れる駆動電流Idrvを制御する。すなわち、第2駆動回路12は、第1増幅器AMP1、第2増幅器AMP2により増幅された検出電圧Vs2と、VCM1の両端に発生するモータ電圧Vvcmとの差に応じた電圧を、逆起電圧として、VCM1の回転を制御する。
【0030】
次に、キャリブレーション動作について説明する。キャリブレーション回路14は、VCM1の回転が停止した状態において、VCM1の両端に発生するモータ電圧Vvcmが、第1増幅器AMP1および第2増幅器AMP2によって増幅された検出電圧Vs、すなわち、電圧Vs2と一致するように、少なくとも第2増幅器AMP2の増幅率g2を調節する。
【0031】
VCM1の回転が停止した状態では、VCM1の内部コイルL1に発生する逆起電圧Vbemfは0となるため、モータ電圧Vvcmは、内部抵抗Raに生ずる電圧降下Idrv×Raと等しくなる。すなわち、キャリブレーション回路14は、電圧Vs2が、電圧降下Idrv×Raと等しくなるように、第2増幅器AMP2の増幅率g2を調節する。このキャリブレーション処理の結果、
Idrv×Ra=g1×g2×Idrv×Rs
すなわち、
Ra=g1×g2×Rs
が成り立つため、第3増幅器AMP3の出力として、式(5)で表されるように、駆動電流Idrvに依存しない電圧Vx1を抽出することができる。検出抵抗Rsと内部抵抗Raの比が100倍程度であって、第1増幅器AMP1の増幅率g1を5倍で固定した場合、第2増幅器AMP2の増幅率は、20倍を中心値として調節される。もし、キャリブレーション処理に、第2増幅器AMP2のみを利用する場合、その増幅率g2を100倍を中心値として調節する必要があるが、これに対して、本実施の形態では、増幅率が低く設定される。
【0032】
キャリブレーション回路14に対して、第3増幅器AMP3は、コンパレータとして機能してもよい。キャリブレーションを実行するキャリブレーション期間において、キャリブレーション回路14は、第2増幅器AMP2の増幅率g2をスイープさせる。
増幅率g2が変化することにより、第2増幅器AMP2の出力電圧Vs2が徐々に変化し、ある時点で、Vs2=Vvcmが成り立つ。この時点で、コンパレータとして機能する第3増幅器AMP3の出力は、レベル変化を起こすため、キャリブレーション回路14は、
Idrv×Ra=g1×g2×Idrv×Rs
を成立させる増幅率g2を検出することができる。
【0033】
なお、キャリブレーション処理は、増幅回路としての第3増幅器AMP3の出力電圧Vx1にもとづいて行ってもよい。この場合、キャリブレーション回路14は、第3増幅器AMP3の出力電圧Vx1をモニタし、Vx1=0となるポイントを検出すればよい。なぜなら、式(4)において、Vbemf=0のとき、Vx1=0は、
Idrv×Ra=g1×g2×Idrv×Rs
を意味するからである。別の実施の形態の回路では、0Vではなく、別の基準電圧と比較されてもよいことは、当業者には容易に理解される。
【0034】
以上、図2のブロック図をもとに、本実施の形態に係るモータ制御回路100の構成および動作について説明した。
本実施の形態に係るモータ制御回路100によれば、VCM1に発生する逆起電圧Vbemfに応じた電圧Vx1を好適に生成することができ、リトラクションモードにおいて、逆起電圧Vbemfに応じたVCM1の駆動を実現できる。
【0035】
さらに、本実施の形態では、第1増幅器AMP1および第2増幅器AMP2の少なくとも2段の増幅器を介して、検出抵抗Rsに発生する検出電圧Vsを増幅し、キャリブレーション処理に利用することにより、以下の利点を有する。
【0036】
一般に、増幅器の増幅率は、入力抵抗と帰還抵抗の比で決定される。したがって、増幅率が大きいと、抵抗の比が大きくなり、各抵抗の抵抗値のばらつきが、増幅率に顕著に影響を及ぼすことになる。したがって、1段の増幅器(たとえば第2増幅器AMP2のみ)のみで検出電圧Vsを増幅してキャリブレーションに利用する場合、その増幅器の増幅率を高く設定する必要があるため、増幅率に誤差が生じやすくなる。増幅率に誤差が生ずると、キャリブレーションに誤差が生じるため、逆起電圧Vbemfを抽出できなくなる。
【0037】
これに対して、本実施の形態では、2段の増幅器AMP1、AMP2によって検出電圧Vsを増幅しているため、第2増幅器AMP2の増幅率g2を、1段で増幅する場合に比べて低く設定することができる。その結果、抵抗値のばらつきや、演算増幅器のオフセット等が、増幅率に及ぼす誤差を低減することができ、より正確なキャリブレーション処理が実現できる。
【0038】
さらに、実施の形態では、検出電圧Vsを増幅する複数の増幅器のうちの一つを、通常モードで使用する第1増幅器AMP1と共有しているため、回路規模の増大を抑えることができる。
【0039】
なお、図2の回路では、第1増幅器AMP1の出力電圧Vs1を、第1駆動回路10に供給してVCM1の駆動を行っているが、本発明はこれに限定されるものではない。たとえば、第1増幅器AMP1と並列に、検出抵抗Rsに発生する検出電圧Vsを増幅する第1増幅器AMP1’をもう一つ設け、一方の第1増幅器AMP1の出力を、第1駆動回路10に入力するとともに、他方の第1増幅器AMP1’の出力を、第2増幅器AMP2に入力してもよい。この場合、2つの第1増幅器AMP1、AMP1’の増幅率を独立に設定することができるため、より正確なキャリブレーション処理と、通常モードにおける駆動を実現することができる。
【0040】
以下、実施の形態に係るモータ制御回路100の具体的な構成例について説明する。図3は、実施の形態に係るモータ制御回路100の構成を示す回路図である。モータ制御回路100は、一つの半導体基板上に、単体として、あるいはその他の機能ブロックを含む形で、機能ICとして構成される。
【0041】
第1増幅器AMP1は、第1演算増幅器OP1、第1入力抵抗Ri1、第2入力抵抗Ri2、第3入力抵抗Ri3、第1帰還抵抗Rfb1を含み、反転増幅回路として構成される。第1入力抵抗Ri1は、第1演算増幅器OP1の反転入力端子と検出抵抗Rsの一端30の間に設けられる。第1帰還抵抗Rfb1は、第1演算増幅器OP1の反転入力端子とその出力端子の間に設けられる。第2入力抵抗Ri2は、第1演算増幅器OP1の非反転入力端子と検出抵抗Rsの他端31の間に設けられる。第3入力抵抗Ri3は、第1演算増幅器OP1の非反転入力端子と基準電圧Vrefが現れる端子32の間に設けられる。
【0042】
この第1増幅器AMP1は、検出抵抗Rsの一端の電圧Vsaを、検出抵抗Rsの他端の電圧Vsbおよび所定の基準電圧Vrefを分圧した電圧を基準として増幅する。第1増幅器AMP1の増幅率は、第1入力抵抗Ri1および第1帰還抵抗Rfb1の抵抗値の比率により設定される。
【0043】
第2増幅器AMP2は、第2演算増幅器OP2、第4入力抵抗Ri4、第5入力抵抗Ri5、第6入力抵抗Ri6、第2帰還抵抗Rfb2を含み、非反転増幅回路として構成される。第4入力抵抗Ri4は、第2演算増幅器OP2の非反転入力端子と第1演算増幅器OP1の出力端子の間に設けられる。第5入力抵抗Ri5は、第2演算増幅器OP2の非反転入力端子と検出抵抗Rsの他端31の間に設けられる。第6入力抵抗Ri6は、第2演算増幅器OP2の反転入力端子と基準電圧Vrefが現れる端子33の間に設けられる。第2帰還抵抗Rfb2は、第2演算増幅器OP2の反転入力端子とその出力端子の間に設けられる。
【0044】
この第2増幅器AMP2は、第1演算増幅器AMP1の出力電圧Vs1および基準電圧Vrefを分圧した電圧を、基準電圧Vrefを基準として増幅する。第2増幅器AMP2の増幅率g2は、第6入力抵抗Ri6および第2帰還抵抗Rfb2の抵抗値の比率により設定される。第4入力抵抗Ri4、第5入力抵抗Ri5、第6入力抵抗Ri6および第2帰還抵抗Rfb2は、可変抵抗として構成される。キャリブレーション回路14は、第4入力抵抗Ri4、第5入力抵抗Ri5、第6入力抵抗Ri6および第2帰還抵抗Rfb2の少なくともひとつの抵抗値を変化させることにより、第2増幅器AMP2の増幅率g2を調節する。
【0045】
本実施の形態において、キャリブレーション回路14は、第4入力抵抗Ri4および第6入力抵抗Ri6の抵抗値を等しく第1抵抗値Rx1に設定する。また、キャリブレーション回路14は、第5入力抵抗Ri5および第2帰還抵抗Rfb2の抵抗値を、等しく第2抵抗値Rx2に設定する。このとき、第2増幅器AMP2の増幅率g2は、g2=Rx2/Rx1で与えられる。キャリブレーション回路14は、第1抵抗値Rx1および第2抵抗値Rx2の少なくとも一方を変化させ、抵抗値の比率を変化させることにより、増幅率g2を調節してもよい。可変抵抗の構成は特に限定されるものではなく、たとえば、複数の抵抗を直列あるいは並列に接続した抵抗網と、各抵抗と直列あるいは並列に接続される複数のスイッチ素子を設け、スイッチ素子のオンオフによって、抵抗網のインピーダンスを変化させてもよい。この場合、キャリブレーション回路14は、スイッチ素子のオンオフを切り換えることにより、第2増幅器AMP2の増幅率を変化させることができる。
【0046】
第3増幅器AMP3は、第3演算増幅器OP3、第7入力抵抗Ri7、第8入力抵抗Ri8、第9入力抵抗Ri9、第3帰還抵抗Rfb3を含む。
第7入力抵抗Ri7は、第2演算増幅器OP2の出力端子と、第3演算増幅器OP3の反転入力端子の間に設けられる。第8入力抵抗Ri8は、VCM1の端子であって、検出抵抗Rsとは反対側の端子34と、第3演算増幅器OP3の非反転入力端子の間に設けられる。第9入力抵抗Ri9は、基準電圧Vrefが現れる端子35と、第3演算増幅器OP3の非反転入力端子の間に設けられる。第3帰還抵抗Rfb3は、第3演算増幅器OP3の出力端子と、その反転入力端子の間に設けられる。
【0047】
図3の回路において、第3増幅器AMPの出力電圧Vx1は、
Vx1=−g2×(−Idrv×g1×g2×Rs+Vvcm)+Vref
=−g2×(−Idrv×g1×g2×Rs+Idrv×Ra+Vbemf)
+Vref …(6)
として与えられる。すなわち、第3増幅器AMP3から出力される電圧Vx1は、VCM1の両端に発生するモータ電圧Vvcmと、第1増幅器AMP1、第2増幅器AMP2により増幅された検出電圧Vs2との差電圧に比例した電圧となる。
【0048】
キャリブレーション回路14は、コンパレータ20と、利得制御部22とを含む。利得制御部22は、キャリブレーション期間において、第2増幅器AMP2の増幅率g2をスイープさせる。コンパレータ20は、第3増幅器AMP3の出力電圧Vx1を、基準電圧Vrefと比較する。利得制御部22は、コンパレータ20の出力信号のレベルが変化すると、増幅率g2のスイープを停止し、キャリブレーション処理を完了する。
【0049】
以上のように構成された図3のモータ制御回路100の動作について説明する。リトラクションモードのキャリブレーション期間において、VCM1の回転を停止させた状態で、VCM1に駆動電流Idrvを流す。このとき、Vbemf=0であるから、第3増幅器AMP3の出力電圧Vx1は、
Vx1=−g2×(−Idrv×g1×g2×Rs+Idrv×Ra)+Vref
…(7)
で与えられる。
【0050】
この状態において、利得制御部22によって増幅率g2をスイープさせると、ある時点でVx1=Vref、すなわち、
−Idrv×g1×g2×Rs+Idrv×Ra=0 …(8)
が成り立つ。このとき、Vx1がVrefをクロスするから、コンパレータ20の出力レベルが反転する。利得制御部22は、コンパレータ20の出力信号レベルが変化すると、増幅率g2のスイープを停止してキャリブレーションを完了する。
【0051】
図3のモータ制御回路100によれば、図2において説明した回路動作および本実施の形態の効果を実現することができる。
また、第1増幅器AMP1と第2増幅器AMP2の構成を、図3のようにすることにより、第2増幅器AMP2の出力電圧Vs2として、検出電圧Vsに比例した電圧を好適に生成することができる。
【0052】
ある実施の形態において、第3増幅器AMP3で使用される基準電圧Vrefと、コンパレータ20で使用される基準電圧Vrefの少なくとも一方を微調節してもよい。
回路が理想的な状態であれば、2つの基準電圧Vrefは等しいことが望ましい。ところが、現実の回路では、トランジスタや抵抗のばらつきにより、オフセット電圧が発生する。そこで、図3の回路では、オフセット電圧を補正するために、第3増幅器AMP3の基準電圧Vrefを微調節する可変電圧源36を備える。可変電圧源36は、コンパレータ20で使用される基準電圧Vrefに、オフセット電圧Vofsを加算した電圧を、第3演算増幅器OP3に対して出力する。
【0053】
たとえば、オフセット電圧Vofsの設定は、回路の出荷前に行ってもよい。また、実動作時において、キャリブレーション期間において、第2増幅器AMP2の増幅率g2のスイープとともに、オフセット電圧Vofsを変化させてもよい。これによって、式(6)で与えられる第3増幅器AMP3の出力電圧Vx1から、第2増幅器AMP2の増幅率g2の調節では除去しきれない駆動電流Idrvを含む成分を、より完全に除去することができる。
【0054】
なお、図3の回路では、第3増幅器AMP3側の基準電圧を調節する場合を説明したが、コンパレータ20側の基準電圧を調節しても、同様の効果を得ることができる。第1、第2基準電圧のいずれかを変化させることにより、回路で発生するオフセット誤差をキャンセルすることができ、正確なキャリブレーションを行うことができる。
【0055】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0056】
実施の形態で説明した第1増幅器AMP1〜第3増幅器AMP3の増幅の極性は一例であって、反転と非反転は適宜入れ替えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】実施の形態に係るモータ制御回路が好適に使用されるディスク装置全体の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態に係るモータ制御回路の構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態に係るモータ制御回路の構成例を具体的に示す回路図である。
【符号の説明】
【0058】
1 VCM、 2 ヘッド、 3 ディスク、 4 スピンドルモータ、 5 ヘッド駆動回路、 6 キャリッジ、 Rs 検出抵抗、 Vs 検出電圧、 10 第1駆動回路、 12 第2駆動回路、 14 キャリブレーション回路、 16 出力段、 20 コンパレータ、 22 利得制御部、 100 モータ制御回路、 1000 ディスク装置、 AMP1 第1増幅器、 AMP2 第2増幅器、 AMP3 第3増幅器、 OP1 第1演算増幅器、 OP2 第2演算増幅器、 OP3 第3演算増幅器、 Ri1 第1入力抵抗、 Ri2 第2入力抵抗、 Ri3 第3入力抵抗、 Ri4 第4入力抵抗、 Ri5 第5入力抵抗、 Ri6 第6入力抵抗、 Ri7 第7入力抵抗、 Ri8 第8入力抵抗、 Ri9 第9入力抵抗、 Rfb1 第1帰還抵抗、 Rfb2 第2帰還抵抗、 Rfb3 第3帰還抵抗。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボイスコイルモータに発生する逆起電圧を検出し、少なくとも当該逆起電圧にもとづいて、前記ボイスコイルモータを駆動する制御回路であって、
前記ボイスコイルモータと直列に接続された検出抵抗と、
前記検出抵抗の両端に発生する検出電圧を増幅する第1増幅器と、
前記第1増幅器の出力電圧にもとづいて、前記ボイスコイルモータを駆動する第1駆動回路と、
前記第1増幅器により増幅された前記検出電圧を、さらに増幅する第2増幅器と、
前記ボイスコイルモータの回転が停止した状態において、前記ボイスコイルモータの両端に発生するモータ電圧が、前記第1、第2増幅器により増幅された前記検出電圧と一致するように、少なくとも前記第2増幅器の増幅率を調節するキャリブレーション回路と、
前記第1、第2増幅器により増幅された前記検出電圧と、前記ボイスコイルモータの両端に発生する前記モータ電圧との差に応じた電圧を、前記逆起電圧として、前記ボイスコイルモータの回転を制御する第2駆動回路と、
を備え、
前記第1駆動回路による駆動と、前記第2駆動回路による駆動とを、動作モードに応じて切り換えることを特徴とする制御回路。
【請求項2】
前記キャリブレーション回路は、
前記第2増幅器の増幅率をスイープさせる利得制御部と、
前記ボイスコイルモータの両端に発生するモータ電圧に応じた電圧が、前記第1、第2増幅器により増幅された前記検出電圧に応じた電圧と等しくなったことを検出するコンパレータと、
を含み、
前記利得制御部は、前記コンパレータにより2つの電圧が等しくなったことが検出されると、前記第2増幅器の増幅率を固定することを特徴とする請求項1に記載の制御回路。
【請求項3】
前記第1、第2増幅器により増幅された前記検出電圧を、所定の基準電圧を基準として増幅する第3増幅器をさらに備え、
前記コンパレータは、前記第3増幅器から出力される電圧を、前記所定の基準電圧と比較し、
前記利得制御部は、前記コンパレータの出力が変化した時点で、前記第2増幅器の増幅率を固定することを特徴とする請求項2に記載の制御回路。
【請求項4】
前記第1、第2増幅器により増幅された前記検出電圧を、所定の第1基準電圧を基準として増幅する第3増幅器をさらに備え、
前記コンパレータは、前記第3増幅器から出力される電圧を、所定の第2基準電圧と比較し、
前記利得制御部は、前記コンパレータの出力が変化した時点で、前記第2増幅器の増幅率を固定し、
前記第3増幅器で使用される前記第1基準電圧および前記コンパレータで使用される前記第2基準電圧の少なくとも一方が調節可能に構成されることを特徴とする請求項2に記載の制御回路。
【請求項5】
前記第1増幅器は、
前記検出抵抗の一端の電圧を、前記検出抵抗の他端の電圧および所定の基準電圧を分圧した電圧を基準として増幅する第1演算増幅器を含み、
前記第2増幅器は、
前記第1演算増幅器の出力電圧および前記基準電圧を分圧した電圧を、前記基準電圧を基準として増幅する第2演算増幅器を含むことを特徴とする請求項1に記載の制御回路。
【請求項6】
前記第1増幅器は、
前記第1演算増幅器の反転入力端子と前記検出抵抗の一端の間に設けられた第1入力抵抗と、
前記第1演算増幅器の反転入力端子とその出力端子の間に設けられた第1帰還抵抗と、
前記第1演算増幅器の非反転入力端子と前記検出抵抗の他端の間に設けられた第2入力抵抗と、
前記第1演算増幅器の非反転入力端子と前記基準電圧が現れる端子の間に設けられた第3入力抵抗と、
を含む反転増幅回路であり、
前記第2増幅器は、
前記第2演算増幅器の非反転入力端子と前記第1演算増幅器の出力端子の間に設けられた第4入力抵抗と、
前記第2演算増幅器の非反転入力端子と前記検出抵抗の他端の間に設けられた第5入力抵抗と、
前記第2演算増幅器の反転入力端子と前記基準電圧が現れる端子の間に設けられた第6入力抵抗と、
前記第2演算増幅器の反転入力端子とその出力端子の間に設けられた第2帰還抵抗と、
を含む非反転増幅回路であることを特徴とする請求項5に記載の制御回路。
【請求項7】
前記第4、第5、第6入力抵抗および前記第2帰還抵抗は、可変抵抗として構成され、
前記キャリブレーション回路は、前記第4、第5、第6入力抵抗および前記第2帰還抵抗の少なくともひとつの抵抗値を変化させることにより、前記第2増幅器の増幅率を調節することを特徴とする請求項6に記載の制御回路。
【請求項8】
前記キャリブレーション回路は、
前記第4入力抵抗および前記第6入力抵抗の抵抗値を第1抵抗値に設定し、
前記第5入力抵抗および前記第2帰還抵抗の抵抗値は第2抵抗値に設定し、
前記第1、第2抵抗値の少なくとも一方を変化させることを特徴とする請求項7に記載の制御回路。
【請求項9】
ボイスコイルモータに発生する逆起電圧を検出し、少なくとも当該逆起電圧にもとづいて、前記ボイスコイルモータを駆動する制御回路であって、
前記ボイスコイルモータと直列に接続された検出抵抗と、
前記検出抵抗の両端に発生する検出電圧を増幅する第1増幅器と、
前記第1増幅器により増幅された前記検出電圧を、さらに増幅する第2増幅器と、
前記ボイスコイルモータの回転が停止した状態において、前記ボイスコイルモータの両端に発生するモータ電圧が、前記第1、第2増幅器により増幅された前記検出電圧と一致するように、少なくとも前記第2増幅器の増幅率を調節するキャリブレーション回路と、
前記第1、第2増幅器により増幅された前記検出電圧と、前記ボイスコイルモータの両端に発生する前記モータ電圧との差に応じた電圧を、前記逆起電圧として、前記ボイスコイルモータの回転を制御する駆動回路と、
を備えることを特徴とする制御回路。
【請求項10】
一つの半導体基板上に一体集積化されたことを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の制御回路。
【請求項11】
ディスクから情報を読み出すためのヘッドと、
前記ヘッドの位置を移動させるためのボイスコイルモータと、
前記ボイスコイルモータを駆動する請求項1から9のいずれかに記載の制御回路と、
を備えることを特徴とするディスク装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2008−34010(P2008−34010A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−205245(P2006−205245)
【出願日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】