説明

ボトルホルダー

【課題】構造が簡単で素材の使用量も少なく、かつボトルを取り付けた時安定性に優れるボトルホルダーを提供することを課題とする。
【解決手段】方形状の台紙の短手方向中央に長手方向に平行な横折り目を設け、適当な間隔を隔てて該折り目を中心に線対称となるように下側切り欠きを複数個設け、また下側切り欠きの短手方向の両側に該横折り目を中心に線対称となるように同じ形状の中切り欠きを設け、前記下側切り欠きの長手方向両端と長手方向中央を通過する台紙短手方向に平行な縦折り目を設け、下側切り欠きの長手方向両端を通過する縦折り目を設け、下側切り欠きの長手方向両端を通過する縦折り目から適当な間隔を隔てて別の下側切り欠きの両端を通過する縦折り目が有る場合にはその縦折り目同士の間を、適当な間隔を隔てて別の下側切り欠きの両端を通過する縦折り目がない場合には、縦折り目と台紙の短手側端部との間を貼着部としたことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のボトルを一体に連結して持ち運び易くしたボトルホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の容器を保持できるようにしたホルダーに関しては、下記のような構造のものが知られている。
【特許文献1】特開昭55−97357号公報
【特許文献2】特開昭57−1061号公報
【特許文献3】実開昭61−105662号公報 特許文献1のボトルホルダーは、ボトルを保持させた時に安定性はあるが、構造が複雑で素材の使用量が多く、組み立てが煩雑でコストが高くなる。 特許文献2のボトルホルダーは、構造が簡単で素材の使用量も少なく、安価でかつ組み立ても簡単であるが、ボトルを取り付けた時の安定性が良くない。 特許文献3のホルダーは、容器の頂部につばのある容器の保持には適しているが、ボトルのような頂部につばの無い容器の保持には適していない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本願は、構造が簡単で素材の使用量も少なく、かつボトルを取り付けた時安定性に優れるボトルホルダーを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、方形状の台紙の短手方向中央に長手方向に平行な横折り目を設け、適当な間隔を隔てて該折り目を設け、適当な間隔を隔てて該折り目を中心に線対称となるように下側切り欠きを複数個設け、また下側切り欠きの短手方向の両側に該横折り目を中心に線対称となるように同じ形状の中切り欠きを設け、前記下側切り欠きの長手方向両端と長手方向中央を通過する台紙短手方向に平行な縦折り目を設け、下側切り欠きの長手方向両端を通過する縦折り目を設け、下側切り欠きの長手方向両端を通過する縦折り目から適当な間隔を隔てて別の下側切り欠きの両端を通過する縦折り目が有る場合にはその縦折り目同士の間を、適当な間隔を隔てて別の下側切り欠きの両端を通過する縦折り目がない場合には、縦折り目と台紙の短手側端部との間を貼着部としたことを特徴とする。
また、本発明のボトルホルダーは、前記下側切り欠きは、縦折り目と縦折り目との間に円弧状に設けたものであることを特徴とする。
さらに本発明のボトルホルダーは、貼着部の端部側またはボトル固定部の端部側に表示部を設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本願のボトルホルダーは以上のような構成であるから、構造が簡単で素材の使用量も少なく、省資源かつ安価に製造が可能となると共に、ボトルを取り付けた時安定性に優れるボトルホルダーの提供が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図面を用いて本願のボトルホルダーについて説明する。図1は本発明のボトルホルダーの例の展開図であり、図2は、本例のボトルホルダーを組み立てた状態を示す斜視図で、図3はボトルを固定した時の状態を示す説明図である。
本願のボトルホルダー1は、方形状の台紙2の短手方向中央に長手方向に平行な横折り目11を設け、適当な間隔を隔てて該横折り目11を中心に線対称となる位置に下側切り欠き12を複数個設けている。下側切り欠き121、122は、該横折り目11を中心に線対称の形状にするとすっきりしたデザインになるが、必ずしも線対称である必要はない。また下側切り欠き121、122の短手方向の両側にボトルの首の凸部31を支持するボトル支持部151、152、153、154を介して同じ形状の中切り欠き131、132、133、134を設けている。さらに中切り欠き131、132、133、134はボトル固定部161、162、163、164を介して端部18に至っている。
【0007】
前記下側切り欠き121,122の長手方向両端と長手方向中央には、長手方向両端と長手方向中央を通過する台紙2短手方向に平行な縦折り目141,142,143,144,145,146が形成されており、141、143、144、146を谷折りし、142、145を山折りし、下側切り欠き121、122の長手方向両端を通過する縦折り目143、144はその間を縦折り目141、146はそこから端部19側を貼着部171、172、173としたことで、図2に示すように組み立てた時に、ボトル支持部151、153及びボトル固定部161、163で囲まれた空間、ボトル支持部152、154及びボトル固定部162、164で囲まれた空間にボトル3の首を差し込むとボトルの首の凸部31がボトル固定部161、162、163、164に支持され、図3に示す様に複数のボトル3を安定的に支持することができる。
【0008】
ところで、中切り欠き131、132、133、134も、該横折り目11を中心に線対称となる位置に線対称となる形状で設けるとすっきりしたデザインになる。しかし、必ずしも形状は線対称である必要はなく、ボトル3を支持した時にボトルが同じ高さになるよう凸部31を支持できれば、中切り欠き131、132、133、134のボトル固定部側は直線状、楕円、山形の他、図4に示す様に任意の形状のデザイン部21を設けて意匠性を持たせてもいい。
【0009】
また、貼着部171,172,173の端部18側及びボトル固定部161、162、163、164の端部18側に図5に示すように任意形状の突出部を形成し、キャンペーンの告知等が可能な表示部20としても良い。さらに本発明にいては、ボトル固定部161、162,163、164の端部18をボトル3の頂部の高さと一致させすっきりした形状にしたが、必ずしも一致させる必要はなく、図6に示すように必要に応じてボトル頂部よりも突出させたり窪ませたりし、意匠性を付与してもよい。
【0010】
次に本発明のボトルホルダーの製造方法について説明する。本発明のボトルホルダーは、原紙である板紙にホルダー表面へのキャンペーンの告知等となる印刷をし、縦・横の折り目となる部分に折り筋を形成し、次いでボトルホルダーを所定形状に打ち抜く。貼着部171、172、173に糊付けを施した後、横折り目11から二つ折りして貼着け部171、172、173を貼り合わせ完成する。
【0011】
ここで使用する板紙は厚さ0.1mm〜5.0mmの厚紙、板紙、段ボール等が使用可能である。また印刷方法は、凸版、オフセット、グラビア、スクリーン等の方法により行う。貼着部171、172、173への糊付けは、ローラーによる回転接触、ノズルからの塗布、ダイからの押し出し等により塗布が可能である。製造は、一連の工程を組み込んだ機械で行ってもよく、またその一部または全工程を別々の機械で行ってもよい。
【0012】
上記構成とすることにより、本願のボトルホルダーは組み立てた時に下側切り欠き12が大きく開口し、ボトルのキャップ部分の挿通が可能となると共に、中切り欠き13にキャップ下端の突起が係止可能となり、ボトルを固定することができる。
【産業上の利用可能性】
【0013】
本発明のボトルホルダーは、複数のボトルを一体に連結して持ち運び易くすると共に、表面にキャンペーンの告知等印刷を施すことでより消費者の関心を惹くための手段となり、また景品を取り付けるために利用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は本発明のボトルホルダーの展開図である。
【図2】図2は本発明のボトルホルダーを組み立てた状態を示す斜視図である。
【図3】図3は本発明のボトルホルダーの使用状態を示す斜視図である。
【図4】図4は本発明のボトルホルダーの中切り欠きにデザイン部を設け意匠性を付与した状態を示す概略図である。
【図5】図5は本発明のボトルホルダーの貼着部に表示部を設けた状態を示す概略図である。
【図6】図6は本発明のボトルホルダーのボトル固定部の端部の高さを変化させ、ボトルの頂部より突出させたり窪ませたりした状態を示す概略図である。
【符号の説明】
【0015】
1:ボトルホルダー
2:台紙
11:横折り目
121,122:下側切り欠き
131,132,133,134:中切り欠き
141,142,143,145,146:縦折り目
151,152,153,154:ボトル支持部
161,162,163,164:ボトル固定部
171,172,173:貼着部
18:(長手側)端部
19:(短手側)端部
20:表示部
21:デザイン部
22:突出部
23:窪み

【特許請求の範囲】
【請求項1】
方形状の台紙の短手方向中央に長手方向に平行な横折り目を設け、適当な間隔を隔てて該折り目を中心に線対称となるように下側切り欠きを複数個設け、また下側切り欠きの短手方向の両側に該横折り目を中心に線対称となるように同じ形状の中切り欠きを設け、前記下側切り欠きの長手方向両端と長手方向中央を通過する台紙短手方向に平行な縦折り目を設け、下側切り欠きの長手方向両端を通過する縦折り目を設け、下側切り欠きの長手方向両端を通過する縦折り目から適当な間隔を隔てて別の下側切り欠きの両端を通過する縦折り目が有る場合にはその縦折り目同士の間を、適当な間隔を隔てて別の下側切り欠きの両端を通過する縦折り目がない場合には、縦折り目と台紙の短手側端部との間を貼着部としたことを特徴とするボトルホルダー。
【請求項2】
前記下側切り欠きは、縦折り目と縦折り目との間に円弧状に設けたものであることを特徴とする請求項1記載のボトルホルダー。
【請求項3】
貼着部の端部側またはボトル固定部の端部側に表示部を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のボトルホルダー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−238115(P2007−238115A)
【公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−60880(P2006−60880)
【出願日】平成18年3月7日(2006.3.7)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】