説明

ポリウレタンスプレーフォーム発泡装置

【課題】液状二酸化炭素をポリウレタン原料原液中にほとんど気化させることなく安定状態で均一に混入させ、気泡が均質かつ微細なポリウレタンフォームが得られるポリウレタンスプレーフォーム発泡装置を提供する。
【解決手段】ポリイソシアネート系原液、ポリオール系原液を供給するそれぞれの流路において、それぞれの原液を所定量計量供給する加圧供給手段と設定液温に維持する温度調整手段とを備え、その後にいずれかの/又は両方の原液に液状二酸化炭素を混入させる混合手段が設けてあり、それらいずれかの/又は両方に液状二酸化炭素を混入したポリイソシアネート系原液、ポリオール系原液を合流させて混合吐出する混合吐出手段とを備えたポリウレタンスプレーフォーム発泡装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡剤として液状(超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態)の二酸化炭素を使用するポリウレタンフォームのスプレー発泡に適した発泡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、硬質ポリウレタンフォーム等の発泡成形体は、その優れた断熱性、緩衝性、成形性、接着性等により、住宅や冷蔵倉庫等の断熱材、建築・土木用の材料・構造材、家電製品の枠体等として広く活用されている。
硬質ポリウレタンフォーム等の樹脂発泡成形体の代表的な製造方法として、物理発泡法がある。物理発泡法は、低沸点の物理発泡剤により発泡成形する方法である。例えば、硬質ポリウレタンフォームは、一般にポリイソシアネートとポリオールを発泡剤の存在下で反応させることにより製造される。発泡剤としてはハイドロフルオロカーボン(HFC)やハイドロカーボン等が用いられているが、地球温暖化等の環境面、引火性等の安全面で課題がある。
このため、化学発泡方法として水とポリイソシアネートとの反応により発生する二酸化炭素を発泡成形に利用している。しかし、この方法には、気泡収縮、成形体密度調整の必要性、成形体の脆化、接着性の低下、熱伝導率の低下等の様々な課題がある。
一方、液状二酸化炭素を発泡剤とするポリウレタンフォーム発泡装置が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。冷却手段を備えるなど、液状二酸化炭素の気化を防止して発泡装置中へ定量的に供給しようというものである。
これら従来のポリウレタンフォーム発泡装置においては、触媒、フロン、液状二酸化炭素などの第3成分は、ポリウレタン原料原液計量ポンプの直後に混入され、その後、発泡剤入りポリウレタン原料原液は本体ヒータ、ヒータホースを通って加温され、スプレーガンから吐出される。しかしながら、液状二酸化炭素を混入する場合、ポリウレタン原料の液温が外気温に左右されて安定せず、二酸化炭素が気化し、ポリウレタン原料原液中での混合状態が悪くなる場合がある。また、液状二酸化炭素を加圧計量ポンプから混入すると液状二酸化炭素の圧力が不安定になり、やはり、二酸化炭素が気化する。すなわち、液状二酸化炭素の添加においてはポリウレタン原料原液中での混合状態が液温、圧力に大きく左右され、発泡状態に悪影響を及ぼすことが多いという問題があった。
【0003】
【特許文献1】特開2003−82050号公報
【特許文献2】特開2005−200484号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来技術の有する問題に鑑みてなされたもので、液状二酸化炭素をポリウレタン原料原液中にほとんど気化させることなく安定状態で均一に混入させ、気泡が均質かつ微細なポリウレタンフォームが得られるポリウレタンスプレーフォーム発泡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らが鋭意検討を行った結果、液状二酸化炭素を混入させるポリウレタン原料原液が所定の温度範囲になっていること、すなわち、ポリウレタン原料原液流路において温度調整手段より後に液状二酸化炭素混入装置を設けることにより、液状二酸化炭素をポリウレタン原料原液中に気化させず、安定状態で均一に混入できること、さらには、液状二酸化炭素混合手段の液状二酸化炭素供給側直前に液状二酸化炭素の供給圧力を設定圧力以上に維持する圧力調整手段を設けるのが好ましいことを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
(1)ポリイソシアネート系原液、ポリオール系原液を供給するそれぞれの流路において、それぞれの原液を所定量計量して供給する加圧供給手段と設定液温に維持する温度調整手段とを備え、その後にいずれかの/又は両方の原液に液状二酸化炭素を混入させる混合手段が設けてあり、それらいずれかの/又は両方に液状二酸化炭素を混入したポリイソシアネート系原液、ポリオール系原液を合流させて混合吐出する混合吐出手段とを備えたポリウレタンスプレーフォーム発泡装置;
(2)液状二酸化炭素混合手段の液状二酸化炭素供給側直前に、液状二酸化炭素の供給圧力を5〜10MPaに維持する圧力調整手段を設けた上記(1)のポリウレタンスプレーフォーム発泡装置
を提供するものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明のポリウレタンスプレーフォーム発泡装置は、ポリウレタン原料原液流路において液状二酸化炭素混入時より前に温度調整手段を設けることにより、液状二酸化炭素は、超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態のいずれかの状態で、ポリウレタン原料原液中にほとんど気化することなく安定状態で均一に混入することができ、得られるポリウレタンフォームの気泡は均質、微細であり、スプレーして吹きつけたとき、スプレーパターンが乱れ吐出粒子が大きくなるいわゆる「わき」が起こらない。
さらには、液状二酸化炭素混合手段の直前にポリウレタン原料原液を設定圧力以上に維持する圧力調整手段を設けるとより安定な混入が行える。
このような本発明のポリウレタンスプレーフォーム発泡装置を用いたスプレー発泡法は、建物の断熱壁の現場施工等において特に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明のポリウレタンスプレーフォーム発泡装置の基本構成の一例を示す系統図である。図2は、本発明の第2の実施例を示す図である。
【0008】
ポリイソシアネート系原液、ポリオール系原液を供給するそれぞれの流路は次のように構成されている。ポリイソシアネートドラム1、ポリオールドラム2からドラムポンプ3、4によってそれぞれの原液がそれぞれの流路に供給され、次にそれぞれの原液は本体ポンプ5(加圧供給手段)を通ることで所定量が計量されて圧送され、続いて温度調整手段であるプライマリヒータ6(温度調整手段)に入って設定液温に温度調整される。次いで、ポリオール系原液には下記のように液状二酸化炭素が混合され、その後、それぞれの原液はヒータホース7によって設定液温が維持され、両流路は吐出部8(スプレーガン)に到る。ポリイソシアネート系原液と、液状二酸化炭素が混入されたポリオール系原液とは、圧送された吐出部8(スプレーガン)において混合され、外部へ吐出されてポリウレタンスプレーフォームが形成される。
図1のポリウレタンスプレーフォーム発泡装置では、ポリオール系原液の流路において、プライマリヒータ6の後に、液状二酸化炭素の混合ユニット9(液状二酸化炭素混合手段)が設けられ、二酸化炭素ボンベ10から液状二酸化炭素供給ユニット11を経て液状二酸化炭素がポリオール系原液中に混入される。
なお、ポリウレタンスプレーフォームを製造するための、液状二酸化炭素以外の発泡剤、整泡剤、難燃剤、減粘剤、触媒等の添加剤は、予めポリオール及び/又はポリイソシアネートに混合しておくことが好ましい。
【0009】
図1は、液状二酸化炭素をポリオール系原液中に混入させるものであるが、本発明はこれに限定されるものではなく、液状二酸化炭素をポリイソシアネート系原液中に混入させてもよく、ポリイソシアネート系原液とポリオール系原液との両方に混入させてもよい。
【0010】
本発明のポリウレタンスプレーフォーム発泡装置においては、図2で示すように、さらに、液状二酸化炭素の混合ユニット9の液状二酸化炭素供給側直前に液状二酸化炭素の供給圧力を設定圧力に維持する背圧弁などの圧力調整手段12を配置すると、液状二酸化炭素の供給圧力の変化によるポリウレタン原料原液への混合ムラがなくなり、より安定な混入が行えるので好ましい。
【0011】
本発明のポリウレタンスプレーフォーム発泡装置は、上記のような構成であり、発泡装置内でポリウレタン原料原液が、プライマリヒータ6(温度調整手段)及び本体ポンプ5(加圧供給手段)により所定の液温及び所定の圧力以上になっているため、液状二酸化炭素は、超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態のいずれかの状態で、ポリウレタン原料原液中にほとんど気化することなく安定状態で均一に混入される。
ここで、所定の液温とは、25℃以上、60℃以下であり、好ましくは、35℃以上、50℃以下である。また、所定の圧力とは、5MPa以上、10MPa以下であり、好ましくは、7MPa以上、10MPa以下である。
「超臨界状態の二酸化炭素」とは、圧力が二酸化炭素の臨界圧力(7.38MPa)以上であり、かつ温度が臨界温度(31.1℃)以上である状態の二酸化炭素をいう。二酸化炭素を超臨界状態とするためには、温度を31.1℃以上、圧力7.38MPa以上、ウレタンフォーム原料の使用状態を考慮すると好ましくは35〜50℃、8〜20MPaとする。
亜臨界状態とは、臨界点よりもやや低い温度及び/又はやや低い圧力であるときに出現し、超臨界状態と類似した挙動を示す状態を意味する。
二酸化炭素は、温度が25〜31℃及び/又は圧力が5〜7MPaの状態にあるときに亜臨界状態を示すことがある。
【0012】
本発明のポリウレタンスプレーフォーム発泡装置の主要部材について、以下に、より詳細な説明を行う。
本体ポンプ5(加圧供給手段)は、それぞれのポリウレタン原料原液を所定量計量して数十m先の吐出部8(スプレーガン)まで圧送する機能を有し、ギアポンプやプランジャーポンプなどのメタリングポンプが使用される。結果的に、本体ポンプ5(加圧供給手段)により、それぞれのポリウレタン原料原液はそれぞれの流路中で通常約4MPa以上に加圧されている。
プライマリヒータ6は、液状二酸化炭素混合手段の前に置かれたそれぞれのポリウレタン原料原液の温度調整手段である。
ポリウレタン原料原液の流路としてのヒータホース7は、例えば、補強用金属線入りのゴムチューブなど耐圧ホースが用いられ、耐圧ホースを加熱部で包んだものである。
吐出部8は、それぞれのポリウレタン原料原液と混合された液状二酸化炭素を目的の方向に噴出するためのもので、トリガーを引くと吐出し、トリガーを放すことで、吐出が停止する構造となっている。
次に、液状二酸化炭素供給ユニット11は、二酸化炭素ボンベ10から液状二酸化炭素を液状に保持するための温度調整手段と加圧手段を有し、また所定量計量してポリウレタン原料原液流路に圧送するための手段である。
混合ユニット9(液状二酸化炭素混合手段)としては、例えば、スタティックミキサーやヘリカルミキサーなど静止撹拌器の中で液状二酸化炭素とポリウレタン原料原液とを混合するものが好ましい。
【0013】
液状二酸化炭素は、液状二酸化炭素供給ユニット11により加圧及び温度調整され、ほぼ、超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態のいずれかの状態で、混合ユニット9を介してポリウレタン原料原液に混合される。このとき、図2で示すように液状二酸化炭素供給ユニット11と混合ユニット9の間に背圧弁などの圧力調整手段12を設け、供給される液状二酸化炭素の圧力を設定圧力(5〜10Mpa)に維持するのが好ましい。
ポリウレタン原料原液は、上記したように液体二酸化炭素の圧力と温度とほぼ同一の条件に保たれて、その中に、液温を安定させた状態で液状二酸化炭素が混合される。ゆえに、液状二酸化炭素の混合ムラがなくなる。そして、温度調整された液状二酸化炭素混入ポリウレタン原料原液は、吐出部8までの長い流路においてヒータホース7によって液温の降下が抑えられ、保温と圧力維持が図られる。その結果、液状二酸化炭素は、ほぼ、超臨界状態、亜臨界状態又は液体状態のいずれかの状態を維持して吐出部8に圧送される。
【0014】
本発明のポリウレタンスプレーフォーム発泡装置に投入されるポリイソシアネート化合物としては、炭素数(NCO基中の炭素を除く)6〜20の芳香族ジイソシアネート、炭素数2〜18の脂肪族ジイソシアネート、炭素数4〜15の脂環式ジイソシアネート、炭素数4〜15の芳香脂肪族ジイソシアネートおよびこれらのジイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物など)が挙げられる。
より具体的には、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロメタンジイソシアナート、イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ノルボルナンジメチルイソシアナート等が挙げられ、一種単独で又は二種以上を混合して使用することができる。
【0015】
ポリオール化合物としては、例えば、エステル系、アジペート系、エーテル系、ラクトン系、カーボネート系のポリオール化合物等が挙げられる。
エステル系及びアジペート系のポリオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ブテンジオール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1、5−ペンタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ビスフェノールA等の多価アルコールのうち少なくとも1種と、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸、芳香族カルボン酸等の二塩基酸のうち少なくとも1種との縮合反応により得られる化合物等が挙げられる。
エーテル系のポリオール化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレンエーテルグリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール、ビスフェノールA、3−メチル−1、5−ペンタンジオール等の2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ネオペンチルグリコール、トリス(2−ヒドロキシルエチル)イソシアヌレート、シュークローズ、グルコース、ソルビトール、メチルグルコキシド等の多価アルコールやエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン等のアミン化合物等の活性水素基含有化合物が挙げられる。
また、上記活性水素基含有化合物のうち少なくとも1種を開始剤としてアルキレンオキシド等を付加重合することによって得られるものも用いられる。
ラクトン系のポリオール化合物としては、例えば、ポリカプロラクトングリコール、ポリプロピオラクトングリコール、ポリバレロラクトングリコール等が挙げられる。
カーボネート系のポリオール化合物としては、たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール等の多価アルコールと、ジエチレンカーボネート、ジプロピレンカーボネート等との脱アルコール反応により得られる化合物等が挙げられる。
上記ポリオール化合物は、一種単独で又は二種以上を混合して使用することができる。
【0016】
触媒はポリイソシアネートとポリオール化合物の反応やポリイソシアネートの二量化、三量化を進行させる役割で添加され、公知の触媒を使用することができる。具体的にはトリエチレンジアミン、2−メチルトリエチレンジアミン、テトラメチルヘキサンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ペンタメチルジプロピレントリアミン、ペンタメチルヘキサンジアミン、ジメチルアミノエチルエーテル、トリメチルアミノプロピルエタノールアミン、トリジメチルアミノプロピルヘキサヒドロトリアジン、三級アンモニューム塩等の三級アミンや酢酸カリウム、オクチル酸カリウム、ジブチルチンジラウレート、オクチル酸鉛等の有機金属化合物を挙げられる。
【0017】
整泡剤、発泡剤、難燃剤、その他の添加剤も限定されるものでなく、ポリウレタンフォームの製造において使用されるものは全て使用できる。具体的には、整泡剤としては、ジメチルシリコンのエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加重合物等が挙げられる。発泡剤としては、1,1,1,3,3,−ペンタフルオロプロパン、1,1,1,3,3,−ペンタフルオロブタン、1,1,2−テトラフルオロエタン等のHFC類、ペンタン、シクロペンタン等の炭化水素類、水等が挙げられる。難燃剤としては、トリエチルフォスフェート、トリス(2,3ジブロモプロピル)フォスフェート等が挙げられる。その他の添加剤としては、三酸化アンチモン、ゼオライト等の充填剤や顔料、染料等の着色剤が挙げられる。
【実施例】
【0018】
以下に本発明の実施例を挙げて、さらに詳しく本発明を説明する。
実施例1〜5
図1に示した構成のポリウレタンスプレーフォーム発泡装置(混合ユニット9がプライマリヒータ6の後に位置する)において、プライマリヒータ温度、ヒータホース温度を第1表のように設定して、ポリウレタンスプレーフォーム発泡を行った。
その施工性の結果を第1表に示す。
ここで施工性の評価基準は以下のようである。
◎:スプレーパターンが安定かつ気泡が均質なポリウレタンフォームが得られる
○:スプレーパターンが不安定だが気泡が均質なポリウレタンフォームが得られる
△:スプレーパターンにところどころわきが起こり不均質なポリウレタンフォームが得られる
×:スプレーパターンにわきが起こり不均質なポリウレタンフォームが得られる
比較例1〜4
図1に示した構成で、混合ユニット9の位置をプライマリヒータ6の前にしたポリウレタンスプレーフォーム発泡装置において、プライマリヒータ温度、ヒータホース温度を第1表のように設定して、ポリウレタンスプレーフォーム発泡を行った。
その施工性の結果を第1表に示す。
なお、上記実施例、比較例のポリウレタンスプレーフォーム発泡装置において、ドラムポンプ、ヒータホースはグラコ株式会社製のもの、本体ポンプ及びプライマリヒータはグラコ株式会社製HF−1600、吐出部はグラコ株式会社製Dガンを用いた。
【0019】
【表1】

【0020】
実施例7〜12
図2に示した構成のポリウレタンスプレーフォーム発泡装置において、プライマリヒータ温度、ヒータホース温度を実施例1と実施例2の設定とし、圧力調整手段(背圧弁)の設定圧力を第2表のように設定して、ポリウレタンスプレーフォーム発泡を行った。
プライマリヒータおよびヒータホースの温度設定が実施例1と同じものを実施例7〜9、実施例2と同じものを実施例10〜12とし、その施工性の結果を第2表に示す。
【0021】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明のポリウレタンスプレーフォーム発泡装置の基本構成の一例を示す系統図である。
【図2】本発明のポリウレタンスプレーフォーム発泡装置の第2の実施例を示す系統図である。
【符号の説明】
【0023】
1 ポリイソシアネート系原液ドラム
2 ポリオール系原液ドラム
3 ドラムポンプ
4 ドラムポンプ
5 本体ポンプ(加圧供給手段)
6 プライマリヒータ(温度調整手段)
7 ヒータホース
8 吐出部(スプレーガン)
9 混合ユニット(液状二酸化炭素混合手段)
10 二酸化炭素ボンベ
11 液状二酸化炭素供給ユニット
12 圧力調整手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリイソシアネート系原液、ポリオール系原液を供給するそれぞれの流路において、それぞれの原液を所定量計量して供給する加圧供給手段と設定液温に維持する温度調整手段とを備え、その後にいずれかの/又は両方の原液に液状二酸化炭素を混入させる混合手段が設けてあり、それらいずれかの/又は両方に液状二酸化炭素を混入したポリイソシアネート系原液、ポリオール系原液を合流させて混合吐出する混合吐出手段とを備えたポリウレタンスプレーフォーム発泡装置。
【請求項2】
液状二酸化炭素混合手段の液状二酸化炭素供給側直前に、液状二酸化炭素の供給圧力を5〜10Mpaに維持する圧力調整手段を設けた請求項1に記載のポリウレタンスプレーフォーム発泡装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−285578(P2008−285578A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−131484(P2007−131484)
【出願日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【出願人】(000004374)日清紡績株式会社 (370)
【出願人】(000129183)株式会社カワタ (120)
【Fターム(参考)】