説明

ポリウレタンフォームの安定性を改良するための架橋剤

【課題】ポリオール及び有機イソシアネートの反応から調製されるポリウレタンフォームの高湿度老化の際の物性低下に対する耐性を改良したポリウレタンフォームを提供する。
【解決手段】ポリウレタンフォームを製造するための組成物には、非遊離性第三級アミンウレタン触媒と、アルキル化ポリアミン架橋添加剤とが含まれる。これらの成分の存在下で、ポリオール及び有機イソシアネートの反応から調製したフォームは、高湿度老化の際の物性の低下に対する耐性が改良された。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリウレタンフォームに関する。詳細には、本発明は、高湿度の老化条件におけるポリウレタンフォームの安定性を改良するための架橋添加剤に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリウレタンフォームは、自動車、住宅、及び他の産業で広く知られ、そして用いられている。上記フォームは、触媒(一般的には第三級アミン)の存在下で、ポリイソシアネートをポリオールと反応させて生成している。残念なことに、第三級アミンは、通常、悪臭が強く、そして不快感があり、そして上記第三級アミンの多くは、低分子量に起因して揮発性が高い。この課題を克服するために、ポリウレタンメーカーは、生成の際かつ生成後も上記フォーム内に残る「非遊離性(non−fugitive)」第三級アミン触媒を用いて、アミン排出がほぼゼロであることを達成することを探求してきた。当該残留は、概して、揮発性の低さ、又は上記組成物が他の成分との反応のどちらからによるものである。後者の種類は、概して、イソシアネート−反応性基、例えば、第一級アミン又は第二級アミン、ヒドロキシル、又はそれらを上記フォームに結合される他の反応性基の存在に起因して、上記フォームに残留する。
【0003】
揮発性の低さに起因する場合であっても、あるいはポリウレタンとの反応に起因する場合であっても、非遊離性第三級アミン触媒を使用すると、ポリウレタンからのアミン排出が大きく減少するが、高湿度老化条件下において、ポリウレタンの安定性が低下する好ましくない作用がある。例えば、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)に基づくフォームは、高湿度老化の後、代表的な要求規格を満たすことがほとんどなく、そしてトルエンジイソシアネート(TDI)に基づくフォームは、規格を満たさない場合がある。一般に、フォーム内に残留する任意の第三級アミン触媒を用いて製造されたフォームは、高湿度老化の後の物性に乏しい傾向がある。上記劣化は、上記フォームが、例えば、自動車用途における用途に好適ではなくなるほど深刻なものである。従って、非遊離性第三級アミン触媒を用いて製造したポリウレタンフォームにおいて、性能の低下を克服することが望まれている。
【0004】
米国特許第5173516号明細書には、高い強度及び耐荷重性特性を特徴とする弾力性の高いポリウレタンフォームを調製することが開示されている。
米国特許第6660783号明細書にはまた、熱及び水分に対する耐老化性が改良され、特に湿式圧縮永久ひずみ(WCS)及び高湿度老化圧縮永久ひずみ(HACS)が改良され、そして十分な剛性を有する高弾力性軟質スラブ材ポリウレタンフォームを調製することが開示されている。
【0005】
米国特許第4210728号明細書は、ポリオールと、0.5〜5.0wt%の反応性の脂環式ジアミンとを含む高弾力性ポリウレタンフォームの調製に有用な反応性ポリオール組成物が開示されている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0006】
態様の一つでは、本発明は、ポリウレタンフォームの製造方法を提供する。当該方法は、ポリオール成分、有機イソシアネート、非遊離性第三級アミンウレタン触媒及び特定の架橋添加剤組成物を混合することを含む。
この態様では、上記架橋添加剤組成物は、次の式Aの1種又は2種以上の化合物を含む:
(R)N(R’)−[(CH2m−NR’]n−R’ A
(式中、
Rは、C1〜C18のアルキル、置換されたアルキル、アルケニル、置換されたアルケニル、アリール、置換されたアリール又はアルキルアリール基であり;
R’は、それぞれ、独立して水素又はRであり;
mは、2又は3であり;そして
nは、1〜10の整数である)。
【0007】
別の態様では、本発明は、非遊離性第三級アミンウレタン触媒と、上記式(A)に従う少なくとも1種の架橋剤とを含む組成物を提供する。上記組成物には、ポリオール成分が含まれることができ、当該組成物はまた、所望により、1種又は2種以上の発泡剤、追加の架橋剤、追加のウレタン触媒及び界面活性剤を含むことができる。
【0008】
さらに別の態様では、上記本発明の態様において用いるための架橋添加剤組成物には、水素化触媒の存在下で、水素圧の下、アルデヒド又はケトンと、ポリエチレンポリアミン又はポリプロピレンポリアミンとの反応生成物が含まれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、ポリウレタンフォームを製造するための架橋添加剤組成物に関する。当該組成物は、下記に式Aとして示される少なくとも1種の化合物を含むか、又は当該組成物は、水素化触媒の存在下で、水素圧の下、アルデヒド又はケトンを、ポリエチレンポリアミン又はポリプロピレンポリアミンと反応させて得ることができる。本件出願人は、1種又は2種以上のこれら架橋添加剤を包含させると、非遊離性第三級アミンウレタン触媒を用いて製造されたポリウレタンフォームの高湿度の老化条件の下での劣化を少なくするか又はなくすようにはたらくことを見出した。
【0010】
上記架橋添加剤化合物を、ポリウレタンフォームを製造するための他の一般的な条件(すなわち、上記触媒を使用して得られた第三級アミン官能基を含むフォームを製造するための条件)の下、一般的な非遊離性第三級アミン触媒組成物と同時に使用することができる。上記フォームは、規定された架橋添加剤組成物の存在下で、少なくとも1種のイソシアネート化合物と、少なくとも1種のポリオール化合物と、少なくとも1種の非遊離性第三級アミン触媒組成物とを混合して製造される。通常、発泡剤が含まれるが、必須ではない。
【0011】
本明細書において、用語「架橋添加剤」は、下記式(A)に従う化合物又は化合物の混合物を意味するか、あるいは水素化触媒の存在下で、水素圧の下、アルデヒド又はケトンを、ポリエチレンポリアミン又はポリプロピレンポリアミンとの反応させた生成物を意味する。
【0012】
次の式AのN−置換化ポリアミンが、本発明で用いるために好適である:
(R)N(R’)−[(CH2m−NR’]n−R’ A
(式中、
Rは、C1〜C18のアルキル、置換されたアルキル、アルケニル、置換されたアルケニル、アリール、置換されたアリール又はアルキルアリール基であり;好ましくは6〜18個の炭素原子を含み;
R’は、それぞれ、独立して水素又はRであり;
mは、2又は3であり;そして
nは、1〜10の整数である)。
【0013】
架橋するN−置換化ポリアミン化合物は、次の式A1を有することが好ましい:
(R)N(H)−[(CH22−NH]n−R’ A1
(式中、
Rは、C6〜C18のアルキル、置換されたアルキル、アルケニル、置換されたアルケニル、アリール、置換されたアリール又はアルキルアリール基であり;特にC6〜C12のアルキル又はアルキルアリール基であり;
R’は、水素又はRであり、特に水素であり;そして
nは、1〜6の整数であり、特に2〜5である)。
【0014】
上記架橋添加剤を、当業界に周知のように、水素化触媒の存在下で、そして水素圧の下、80℃〜300℃(好ましくは100℃〜200℃)の高温において、適切なモル比において、アルデヒド又はケトンと、ポリアミンH2N−[(CH2m−NH2n(式中、m及びnは上記定義の通りである)とを反応させて調製する。本発明の架橋剤は、水素化触媒(典型的には、当該アミンの質量に対して1重量%の使用量における5%Pd/C)及び120℃における約54atm(約800psig)の水素圧と共に、対応するアミンを反応器中に入れ、次いで、対応するアルデヒド又はケトンを、最終生成物の所望の化学量論性に相当する量において、0.5〜5.0時間にわたり、上記反応器にポンピングして調製される。
【0015】
好適なポリアミンの例には、エチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、ヘキサエチレンヘプタミン、プロピレンジアミン、ジプロピレントリアミン、トリプロピレンテトラミン、テトラプロピレンペンタミン、ペンタプロピレンヘキサミン、ヘキサプロピレンヘプタミン等が含まれるが、これらに限定されるものではない。上記架橋剤を製造するために、EDA、DETA、TETA及びTEPAが特に望ましい。
【0016】
アルデヒドの例には、ベンズアルデヒド、4−メチルベンズアルデヒド、2−メチルベンズアルデヒド、3−メチルベンズアルデヒド、4−メトキシベンズアルデヒド、2−メトキシベンズアルデヒド、3−メトキシベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド、バニリン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロパナール、2−メチルプロパナール、2−メチルブタナール、グルタルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、サリチルアルデヒド、ブタナール、ペンタナール、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、2−エチルヘキサナール、ノナナール、デカナール、ウンデカナール、ドデカナール等が含まれるが、これらに限定されるものではない。ケトンの例には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、フェニルメチルケトン、メチルアミルケトン、ジイソブチルケトン、イソブチルヘプチルケトン、メチルビニルケトン、メチルイソプロペニルケトン、酸化メシチル、イソホロン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン、2,4−ペンタジオン、ジフェニルエタンジオン、メチルイソアミルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン等が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0017】
他に特に規定がなければ、本明細書に記載されるアルキル及びアルケニル基は、所望の構造体の、直鎖及び分岐鎖の全ての構造異性体を含むことを意図する。例えば、全ての光学異性体及び全てのジアステレオマーは、この規定の範囲に含まれる。一例として、他に特に規定がなければ、用語、プロピルは、n−プロピル及びイソプロピルを含むことを意味し、さらに、用語、ブチルは、N−ブチル、イソブチル、t−ブチル、sec−ブチル等を含むことを意味する。同様に、本明細書に記載される置換されたアルキル、アルケニル、アリール及びアルキルアリール基は、所望の構造体の置換された類似体を含むことを意図する。例えば、アルキル、アルケニル、アリール及びアルキルアリール基に対する置換基に、ハライド;ヒドロキシル基;アミノ基;最大10個の炭素原子を有するアルコキシ、アルキルアミノ又はジアルキルアミノ基;あるいはそれらの組み合わせが含まれうるが、これらに限定されるものではない。
【0018】
アルキル基の非限定的な例には、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、メチルイソアミル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル又はデシル等が含まれる。本発明の範囲内のアルケニル基の例には、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル等が含まれるが、これらに限定されるものではない。アリール及びアルキルアリール(アルキルアリールを、アリール置換されたアルキル又はアリールアルキルとして定義する)基には、フェニル、アルキル置換されたフェニル、ナフチル、アルキル置換されたナフチル等が含まれる。例えば、本発明で有用なアリール及びアルキルアリール基の非限定的な例には、フェニル、トリル、ベンジル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、フェニルエチル、フェニルプロピル、フェニルブチル、プロピル−2−フェニルエチル等が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0019】
ポリウレタンフォームの安定性を改良するため、そして特にTDI系ポリウレタンフォームの高湿度老化条件の下のフォーム安定性を改良するために、本発明において架橋剤として用いるための部分的アルキル化ジアミン及びポリアミンの代表例は、次の化合物である。
【0020】
【化1】

【0021】
【化2】

【0022】
他の好適な架橋剤には、N−(メチルイソアミル)エチレンジアミン、N−(ベンジル)エチレンジアミン、N−(2−エチルヘキシル)エチレンジアミン、N−(イソプロピル)−エチレンジアミン、N−(4−メチルベンジル)エチレンジアミン、N−(3−メチルベンジル)エチレンジアミン、N−(2−メチルベンジル)エチレンジアミン、N−(4−メトキシベンジル)エチレンジアミン、N−(3−メトキシベンジル)エチレンジアミン、N−(2−メトキシベンジル)エチレンジアミン、N−(2−メチルプロピル)エチレンジアミン、N−(2−メチルブチル)エチレンジアミン、N−(メチル−プロピル)エチレンジアミン、N−(sec−ブチル)エチレンジアミン、N−(sec−フェニルエチル)エチレンジアミン、N−(tert−ブチル)エチレンジアミン、N,N’’’−ビス−(メチルイソアミル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(ベンジル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(2−エチルヘキシル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(イソプロピル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス(4−メチルベンジル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(3−メチルベンジル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(2−メチルベンジル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(4−メトキシベンジル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(3−メトキシベンジル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス(2−メトキシベンジル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(2−メチルプロピル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(2−メチルブチル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(メチル−プロピル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(sec−ブチル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(sec−フェニルエチル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(tert−ブチル)トリエチレンテトラミン、N,N’−ビス−(メチルイソアミル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(ベンジル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(2−エチルヘキシル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(4−メチルベンジル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(イソプロピル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(3−メチルベンジル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(2−メチルベンジル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(4−メトキシベンジル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(3−メトキシベンジル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(2−メトキシベンジル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(2−メチルプロピル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(2−メチルブチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(メチルプロピル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(sec−ブチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(sec−フェニルエチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(tert−ブチル)エチレンジアミン、N−(メチルイソアミル)ジエチレントリアミン、N−(ベンジル)ジエチレントリアミン、N−(2−エチルヘキシル)ジエチレントリアミン、N−(イソプロピル)ジエチレントリアミン、N−(4−メチルベンジル)ジエチレントリアミン、N−(3−メチルベンジル)ジエチレントリアミン、N−(2−メチルベンジル)ジエチレントリアミン、N−(4−メトキシベンジル)ジエチレントリアミン、N−(3−メトキシベンジル)ジエチレントリアミン、N−(2−メトキシベンジル)ジエチレントリアミン、N−(2−メチルプロピル)ジエチレントリアミン、N−(2−メチルブチル)ジエチレントリアミン、N−(メチル−プロピル)ジエチレントリアミン、N−(sec−ブチル)ジエチレントリアミン、N−(sec−フェニルエチル)ジエチレントリアミン、N−(tert−ブチル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス−(メチル−イソアミル)−ジエチレントリアミン、N,N’−ビス−(ベンジル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス−(2−エチルヘキシル)−ジエチレントリアミン、N,N’−ビス−(イソプロピル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(4−メチルベンジル)ジエチレントリアミン、NN,N’’−ビス−(3−メチルベンジル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(2−メチルベンジル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス(4−メトキシベンジル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(3−メトキシベンジル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(2−メトキシベンジル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(2−メチルプロピル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(2−メチルブチル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(メチルプロピル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(sec−ブチル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(sec−フェニルエチル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(tert−ブチル)ジエチレントリアミン、N−(メチルイソアミル)トリエチレンテトラミン、N−(ベンジル)トリエチレンテトラミン、N−(2−エチルヘキシル)トリエチレンテトラミン、N−(イソプロピル)トリエチレンテトラミン、N−(4−メチルベンジル)トリエチレンテトラミン、N−(3−メチルベンジル)トリエチレンテトラミン、N−(2−メチルベンジル)トリエチレンテトラミン、N−(4−メトキシベンジル)トリエチレンテトラミン、N−(3−メトキシベンジル)トリエチレンテトラミン、N−(2−メトキシベンジル)トリエチレンテトラミン、N−(2−メチルプロピル)トリエチレンテトラミン、N−(2−メチルブチル)トリエチレンテトラミン、N−(メチル−プロピル)トリエチレンテトラミン、N−(sec−ブチル)トリエチレンテトラミン、N−(sec−フェニルエチル)トリエチレンテトラミン、N−(tert−ブチル)トリエチレンテトラミン、N−(メチルイソアミル)テトラエチレンペンタミン、N−(ベンジル)テトラエチレンペンタミン、N−(2−エチルヘキシル)テトラエチレンペンタミン、N−(イソプロピル)テトラエチレンペンタミン、N−(4−メチルベンジル)テトラエチレンペンタミン、N−(3−メチルベンジル)テトラエチレンペンタミン、N−(2−メチルベンジル)テトラエチレンペンタミン、N−(4−メトキシベンジル)テトラエチレンペンタミン、N−(3−メトキシベンジル)テトラエチレンペンタミン、N−(2−メトキシベンジル)テトラエチレンペンタミン、N−(2−メチルプロピル)テトラエチレンペンタミン、N−(2−メチルブチル)テトラエチレンペンタミン、N−(メチルプロピル)テトラエチレンペンタミン、N−(sec−ブチル)テトラエチレンペンタミン、N−(sec−フェニルエチル)テトラエチレンペンタミン、N−(tert−ブチル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(メチルイソアミル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(ベンジル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス(2−エチルヘキシル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス(イソプロピル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(4−メチルベンジル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(3−メチルベンジル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(2−メチルベンジル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(4−メトキシベンジル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(3−メトキシベンジル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(2−メトキシベンジル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(2−メチルプロピル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(2−メチルブチル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(メチルプロピル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(sec−ブチル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(sec−フェニルエチル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(tert−ブチル)テトラエチレンペンタミン及びこれらの任意の混合物が含まれる。
【0023】
架橋剤として用いるべき好ましい化合物の例には、N−(イソプロピル)−エチレンジアミン、N−(メチルイソアミル)エチレンジアミン、N−(ベンジル)エチレンジアミン、N−(2−エチルヘキシル)エチレンジアミン、N−(メチルイソアミル)エチレンジアミン、N−(2−メチルプロピル)エチレンジアミン、N−(2−メチルブチル)エチレンジアミン、N−(メチルプロピル)エチレンジアミン、N−(sec−ブチル)エチレンジアミン、N−(sec−フェニルエチル)エチレンジアミン、N−(tert−ブチル)エチレンジアミン、N,N’’’−ビス−(メチルイソアミル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス(ベンジル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(2−エチルヘキシル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス(イソプロピル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(2−メチルプロピル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(2−メチルブチル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(メチルプロピル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(sec−ブチル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(sec−フェニルエチル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(tert−ブチル)トリエチレンテトラミン、N,N’−ビス−(メチルイソアミル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(ベンジル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(イソプロピル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(2−メチルプロピル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(2−エチルヘキシル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(2−メチルブチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(メチルプロピル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(sec−ブチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(sec−フェニルエチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(tert−ブチル)エチレンジアミン、N−(メチルイソアミル)ジエチレントリアミン、N−(ベンジル)ジエチレントリアミン、N−(2−エチルヘキシル)ジエチレントリアミン、N−(イソプロピル)ジエチレントリアミン、N−(2−メチルプロピル)ジエチレントリアミン、N−(2−メチルブチル)ジエチレントリアミン、N−(メチルプロピル)ジエチレントリアミン、N−(sec−ブチル)ジエチレントリアミン、N−(sec−フェニルエチル)ジエチレントリアミン、N−(tert−ブチル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス−(メチル−イソアミル)−ジエチレントリアミン、N,N’−ビス−(ベンジル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス−(2−エチルヘキシル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス−(イソプロピル)−ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(2−メチルプロピル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(2−メチルブチル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(メチルプロピル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(sec−ブチル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(sec−フェニルエチル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(tert−ブチル)ジエチレントリアミン、N−(メチルイソアミル)トリエチレンテトラミン、N−(ベンジル)−トリエチレンテトラミン、N−(2−エチルヘキシル)トリエチレンテトラミン、N−(イソプロピル)−トリエチレンテトラミン、N−(2−メチルプロピル)トリエチレンテトラミン、N−(2−メチルブチル)トリエチレンテトラミン、N−(メチルプロピル)トリエチレンテトラミン、N−(sec−ブチル)トリエチレンテトラミン、N−(sec−フェニルエチル)トリエチレンテトラミン、N−(tert−ブチル)トリエチレンテトラミン、N−(メチルイソアミル)テトラエチレンペンタミン、N−(ベンジル)テトラエチレンペンタミン、N−(2−エチルヘキシル)テトラエチレンペンタミン、N−(イソプロピル)テトラエチレンペンタミン、N−(2−メチルプロピル)テトラエチレンペンタミン、N−(2−メチルブチル)テトラエチレンペンタミン、N−(メチルプロピル)テトラエチレンペンタミン、N−(sec−ブチル)テトラエチレンペンタミン、N−(sec−フェニルエチル)テトラエチレンペンタミン、N−(tert−ブチル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(ベンジル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(2−エチルヘキシル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス(メチルイソアミル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス(イソプロピル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(2−メチルプロピル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(2−メチルブチル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(メチルプロピル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス(sec−ブチル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(sec−フェニルエチル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(tert−ブチル)テトラエチレンペンタミン及びこれらの任意の混合物が含まれる。
【0024】
上記架橋剤組成物は、通常及び高弾性スラブ材フォーム、並びに軟質の成形されたポリウレタンフォームにおけるフォームの硬さを改良することができる。上記架橋剤組成物はまた、高湿度老化を受けたフォームの物性測定により証明されるように、上記ポリウレタンの化学安定性を改良することができる。本発明をまた、非遊離性又は非放出性の第三級アミン触媒(すなわち、超低蒸気圧、又はイソシアネート反応性基の存在により特徴づけられる触媒)を用いて製造した、高湿度老化で安定なTDI系フォーム又はMDI系フォームを製造するために用いることができる。
【0025】
上記ポリウレタンフォーム組成物中の架橋添加剤の量は、重量ベースで、100部のポリオールあたり、一般的に、約0.1〜5部(pphp)であるべきである。より一般的には、上記量は、0.2〜3pphpであり、そして最も一般的には、0.4〜2pphpである。
【0026】
フォームの調製
本発明の方法を用い、そして本発明に従う1種又は2種以上の架橋添加剤を加えた一般的なポリウレタン配合物を用いて、ポリウレタン業界に公知の種々のタイプのフォームを製造することができる。例えば、本明細書に記載される優れた老化特性を有する軟質のポリウレタンフォームは、一般的に、次の表A中に示される成分を、示される量において含む。表Aで示された上記成分を、下記に詳細に論じる。
【0027】
【表1】

【0028】
本発明に従うポリウレタン配合物に用いられるポリイソシアネートの量に制限はないが、典型的には、当該量は当業者に公知の範囲内である。例示的な範囲は、「NCOインデックス」(イソシアネートインデックス)への参照により示される上記表中に与えられている。当業者に公知のように、上記NCOインデックスは、イソシアネートの当量数を、活性水素当量の総数で割り、100をかけたものとして定義される。
上記NCOインデックスは、次の式:
NCOインデックス=[NCO/(OH+NH)]×100
により表される。
【0029】
軟質フォームには、一般的に、約4000〜5000の重量平均分子量及び約28〜35のヒドロキシル基数の基体ポリオールと共に、フォーム組成物中の全てのポリオール含有物の一部としてコポリマーポリオールが用いられる。基体ポリオール及びコポリマーポリオールを、後に本明細書で詳細に記載する。
【0030】
本発明の実施形態の一部では、上記触媒及び上記架橋添加剤を、所望により一又は複数のポリオール(例えば、ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオール)、並びに所望により、一又は複数の発泡剤及び/又はポリウレタン生成に通常用いられる他の添加剤と一緒にパッケージにまとめることができる。これら他の所望による成分の例が、下記に記載され、そして当該成分は、本発明の基本的性質には影響を及ぼさない。次に、さらに、所望により当業者に周知の他の添加剤の存在下で、上記混合物を有機イソシアネートと混合して、ポリウレタンフォームを生成させることができる。
【0031】
軟質フォームを製造することに加えて、自動車産業における多くの用途(例えば、計器盤及び内装品等)に一般的に利用されるような半軟質フォームを調製するために、本発明をまた、用いることもできる。
【0032】
特定の例示的タイプのポリウレタンフォームが、上記及び本明細書の他の個所で論じられているが、当然のことながら、任意のタイプのポリウレタンフォームを、本明細書に従って調製することができることが理解されるであろう。
【0033】
触媒
本発明の組成物中の触媒には、非遊離性第三級アミンが含まれる。本明細書において、用語「非遊離性第三級アミン」は、イソシアネート−反応性基、例えば、第一級アミン、第二級アミン、ヒドロキシル基、アミド又は尿素をも含む第三級アミン、あるいは高沸点(一般的には、約120℃以上)を有する第三級アミンを指す。いずれにせよ、触媒の一部又は全てがフォームに残る結果となる。本明細書において、「フォーム中に残る」第三級アミン触媒に対する言及には、フォーム中の任意の他の成分又は出発材料と反応するか又はしないかのいずれにせよ、任意のフォームに残る触媒が含まれる。
【0034】
非遊離性第三級アミン触媒には、ゲル化及び発泡触媒の両方が含まれる。例示的な非遊離性ゲル化触媒には、N,N−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)−N−イソプロパノールアミン;N,N−ジメチルアミノエチル−N’−メチルエタノールアミン;N,N,N’−トリメチル−アミノプロピルエタノールアミン;N,N−ジメチルエタノールアミン;N,N−ジメチル−N’,N’−2−ヒドロキシ−(プロピル)−1,3−プロピレンジアミン;ジメチルアミノプロピルアミン;(N,N−ジメチルアミノエトキシ)−エタノール;メチルヒドロキシエチルピペラジン、ビス(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)アミン;N,N−ジメチルアミノプロピルウレア;N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)ウレア;ビス(ジメチルアミノ)−2−プロパノール;N−(3−アミノプロピル)イミダゾール;N−(2−ヒドロキシプロピル)−イミダゾール;及びN−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾールが含まれる。
【0035】
例示的な非遊離性発泡触媒には、2−[N−(ジメチルアミノエトキシ−エチル)−N−メチルアミノ]エタノール;ジメチルアミノエトキシエタノール;N,N,N’−トリメチル−N’−3−アミノプロピル−ビス(アミノエチル)エーテル;及びN,N,N’−トリメチル−N’−アミノプロピル−ビス(アミノエチル)エーテルが含まれる。
【0036】
上記触媒はまた、非遊離性第三級アミンに加えて、揮発性が高くかつ非イソシアネート反応性のものをも含むことができる。好適な揮発性ゲル化触媒は、例えば、トリエチレンジアミンを含むことができる。好適な揮発性発泡触媒には、例えば、ビス−(ジメチルアミノエチルエーテル)、及びペンタメチルジエチレントリアミン、並びに関連する組成物;高級過メチル化ポリアミン;2−[N−(ジメチルアミノエトキシエチル)−N−メチルアミノ]エタノール、及び関連する構造体;アルコキシル化ポリアミン;イミダゾールホウ素組成物;又はアミノプロピル−ビス(アミノ−エチル)エーテル組成物が含まれる。上記触媒組成物はまた、例えば、所望のポリウレタンフォームが軟質スラブ材である場合に、他の成分、例えば、有機スズ化合物等の遷移金属触媒を含むことができる。
【0037】
概して、本発明に従うフォームを製造するための一又は複数の非遊離性第三級アミン触媒の使用量は、0.1〜20pphp、より典型的には0.1〜10pphp、そして最も典型的には0.1〜5pphpの範囲内にあることができる。しかし、任意の有効な量を用いることができる。上記用語「pphp」は、100部のポリオール当たりの部数を意味する。
【0038】
有機イソシアネート
好適な有機イソシアネート化合物には、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、フェニレンジイソシアネート(PDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)が含まれるが、これらに限定されるものではない。本発明の態様の一つでは、2,4−TDI、2,6−TDI、又はそれらの任意の混合物が、ポリウレタンフォームを製造するために用いられる。他の好適なイソシアネート化合物は、「クルードMDI」として商業的に知られているジイソシアネート混合物である。一つの例が、PAPIの商品名でDow Chemical Companyにより市販され、約60%の4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、及び他の異性体並びに類似の高級(higher)ポリイソシアネートが含まれる。
【0039】
また、好適なのは、ポリイソシアネートと、ポリエーテルポリオール又はポリエステルポリオールとを部分的に予備反応させた混合物を含むこれらのイソシアネート化合物の「プレポリマー」であり、当該ポリエステルポリオール上の一又は複数のヒドロキシル基を、置換されたカルバメート基に転換させる。ポリエーテル及びポリエーテルポリオールに由来する好適なプレポリマーは、当業者に周知である。
【0040】
ポリオール成分
ポリウレタンは、有機イソシアネートを、ポリオール(一般的にはポリオールの混合物)中のヒドロキシル基と反応させて製造される。上記反応混合物のポリオール成分には、少なくとも主要なポリオール、又は「基体(base)」ポリオールが含まれる。非限定的な例として、本発明において用いるために好適な基体ポリオールには、ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオールが含まれる。ポリアルキレンエーテルポリオールには、ポリ(アルキレンオキシド)ポリマー、例えば、ポリ(エチレンオキシド)及びポリ(プロピレンオキシド)ポリマー、並びにジオール及びトリオールを含む多水酸基化合物に由来する末端ヒドロキシル基を有するコポリマーが含まれる。これらには、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンタエリトリトール、グリセロール、ジグリセロール、トリメチロールプロパン、シクロヘキサンジオール及び糖、例えば、ショ糖、並びに低分子量ポリオール等が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0041】
アミンポリエーテルポリオールを、本発明で用いることができる。これらは、アミン、例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン又はトリエタノールアミンを、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドと反応させて調製することができる。
【0042】
本発明の別の態様では、単一の高分子量ポリエーテルポリオール又は高分子量ポリエーテルポリオールの混合物(例えば、種々の多官能性材料及び/又は異なる分子量若しくは異なる化学組成材料の混合物)を用いることができる。
【0043】
本発明のさらに別の態様では、ポリエステルポリオール、例えば、ジカルボン酸を過剰のジオールと反応させた場合に生成するものを用いることができる。非限定的な例には、エチレングリコール又はブタンジオールと反応させたアジピン酸若しくはフタル酸又は無水フタル酸が含まれる。本発明において有用なポリオールは、ラクトンを過剰なジオールと反応させて、例えば、カプロラクトンをプロピレングリコールと反応させて製造することができる。さらなる態様では、活性水素含有化合物、例えば、ポリエステルポリオール及びポリエーテルポリオール、並びにそれらの組み合わせが、本発明において有用である。
【0044】
上述の基体ポリオールに加えて、又はそれらに代えて、一般的に「コポリマーポリオール」と称される材料が、本発明に従って用いるためのポリオール成分に含まれうる。コポリマーポリオールを、フォームの耐変形性を増すため(例えば、当該フォームの耐加重特性を改良)、ポリウレタンフォームに用いることができる。ポリウレタンフォームの耐荷重要件に従って、コポリマーポリオールを、総ポリオール含有量の0〜約80重量%含ませることができる。コポリマーポリオールの例には、グラフトポリオール、及びポリウレア変性ポリオール(両者は当業者に公知であり、市販されている)が含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0045】
発泡剤
重合の際にポリウレタンマトリックスに空隙を作るための発泡剤を含ませて、ポリウレタンフォームの生成を助けることができる。当業者に公知の任意の発泡剤を用いることができる。好適な発泡剤には、発熱の重合反応の際に揮発する低沸点化合物が含まれる。上記発泡剤は、一般的に不活性であり、従って、上記重合反応の際に分解又は反応しない。不活性な発泡剤の例には、二酸化炭素、クロロフルオロカーボン、水素化フルオロカーボン、水素化クロロフルオロカーボン、アセトン、及び低沸点炭化水素、例えば、シクロペンタン、イソペンタン、n−ペンタン、並びにそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されるものではない。他の好適な発泡剤には、イソシアネート化合物と反応して、気体を発生させる水等の化合物が含まれる。
【0046】
他の所望の成分
他の種々の成分を、本発明に従うフォームを製造するために配合物に含ませることができる。所望による成分の例には、セル安定化剤、他の架橋剤、鎖延長剤、顔料、充填剤、難燃剤、ウレタンゲル化助触媒、ウレタン発泡助触媒、遷移金属触媒、及びこれらの任意の組み合わせが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0047】
本発明の実施により、ポリウレタンメーカーが、一又は複数の利点を実現することができる。
これらには、下記、
a)アミン排出量が少ない又はアミン排出がない軟質成形フォーム向けの、比較的安価で且つ用意に入手できる原材料(TDI)を使用すること;
b)すでに用いられているのと同様の処理条件を用いることができること;
c)当該方法は、一般的な非遊離性触媒を用いることができるので、多くのケースにおいて、架橋添加剤の添加を除いて大きな配合変化を避けることができること;
d)当該産業で周知の原材料を使用すること;そして
e)高湿度のエージングの前後の周囲条件で評価される物性が優れること、
が含まれうる。
【0048】
次の例では、TDI系ポリウレタンフォーム配合物を用い、自由立ち上がりフォーム及び成形フォームにおいて、一般的な第三級アミン触媒(遊離性(fugitive)又は放出性)及び反応性の第三級アミン触媒(非遊離性又は非放出性)を用いて架橋添加剤を評価した。全てのフォームを、ASTM 3574,ISO 3386−1 Halls,DIN 53571に従って試験した。2つの自動車試験の方法論を用い、高湿度及び熱の老化で負荷損条件を評価した。
方法論A:この方法論は、下記から成る;
a)90℃で24時間、フォームを乾燥し;
b)さらに200時間、90℃及び相対湿度100%の環境チャンバー内に、乾燥したフォームを入れ;
c)70℃の乾燥オーブン内に試料を入れ、そしてそれらを22時間乾燥させ:そして
d)試験用に、試料を室温に再び慣らす。
方法論B:この方法論は、下記から成る;
a)120℃(2bar)で5.0時間、高湿度老化チャンバー内に試料を入れ;
b)当該試料を、70℃で3.0時間乾燥させ;
c)計3サイクルのために、a)及びb)を2回繰返し;そして
d)上記試料を室温に再び慣らした後、当該試料を試験する。
【0049】
手撹拌による自由立ち上がりフォーム
5000rpmで回転する直径7.6cmの高せん断混合羽根を備えたメカニカルミキサーを用いて、約10分間、配合物を混合した。プレミックスされた配合物を、低温恒温器を用い保持した。Mondur TD−80(80/20、TDIの2.4/2.6異性体混合物)を、各フォームの報告したインデックスに関する正確な化学量論的量で上記プレミックスに添加した。上記混合物を、Premier Mill Corporation Series 2000,Model 89及び分散攪拌機(dispersator)を用いて約5秒間混合した。上記フォーム混合物を、Imperial Bondware #GDR−170紙バケツ(bucket)に移し、そして自由立ち上がりさせてデータを記録した。
【0050】
機械によるモデル化フォーム
モデル化軟質フォームに関する機械による運転を、Hi Tech Sure Shot MHR−50,cylinder displacement series及び高圧機械上で実施した。各配合物において、適切なポリオール、水、架橋剤、界面活性剤及び触媒から成る新たなプレミックスを、上記機械に充填した。全体の検討を通して、Mondur TD−80を用いた。機械内部の温度制御ユニットにより、全ての化学的温度を23±2℃に保った。一定の温度に制御し、加熱し、63±2℃に保ったアルミニウム型に、フォームを注入した。型は、内寸40.6cm×40.6cm×10.2cmに設計された典型的な物性ツールである。上記型は、フタの幾何学的中心及び各端部から各角10cmの中心に、5個の穴を有する(各直径約1.5mm)。
【0051】
全ての注入前に、溶剤型剥離剤を上記型にスプレーして、そして注入前に1分間乾燥した。上記型を完全に満たすことができ、そして報告される所望のコア密度を得る湿式化学充填量を用いて、当該フォームプレミックスを、上記型の中心にまとめて(puddle)注いだ。最小の充填要件を、評価される各配合物に関して設定した。上記フォーム製品を、最初の注入後、240秒(4分)において離型した(次のパラグラフで詳述する)。離型時に、上記フォームを、機械的な圧潰装置(crusher)の中に置くか、又はForce−to−Crush(FTC)測定に関して試験した(下記に詳述する)。
【0052】
各触媒セットにおいて全ての物性用フォームを、2.54cmのギャップに設定されたBlack Brothers Roller圧潰装置を用い、離型後に1分、機械的に圧潰させた。ローラーを通過する各パスの後に、上記フォームを90°回転しながら各パーツに対して3回圧潰を行った。物理的試験をするために製造された全てのパーツを、少なくとも7日間、一定の温度及び湿度の部屋(23±2℃、相対湿度50±2%)に置いた。
【0053】
3〜4個の物性用パーツを、所望の条件設定に関して製造した。5つの検査試料を、それぞれのパッドからダイスカット(die cut)し、そして表2及び3に列挙される各物性に関して評価した。全ての結果には、計算された平均値が含まれる。各試験を、ASTM D−3574に明記される通りに実施した。
【0054】
離型後、FTC測定を、45秒実施した。上記パッドを型から取り出し、計量し、そしてFTC装置内に置いた。力検出装置は、323cm2の円板型のクロスヘッドと駆動軸との間に取り付けられた2.2kg容量の圧力トランデューサを備えていた。実際の力は、デジタルディスプレーに表示される。この装置は、ASTM D−3574,Indentation Force Deflection Testを模倣し、そして新たに離型したフォームの初期の硬さ又は軟らかさの数値を与える。上記パッドを、ニュートンで記録されるより最高の圧縮サイクルを達成するのに必要な力を用いて、毎分275mmのクロスヘッド速度で、その最初の厚みの50%まで加圧した。10回の圧縮サイクルを完了した。一つのサイクルは、完了に約30秒かかる。
【実施例】
【0055】
下記は、例で用いられる材料の用語解説である。
【0056】
【表2】

【0057】
例1
この例は、アミンアルキル化の強い影響及び有効な架橋剤(又は連鎖延長剤)として作用するアルキル化生成物の能力を具体的に説明するものである。上記架橋剤が、発泡塊に十分な安定性を与えると、当該生成物は安定なポリウレタンフォームとなるであろう。上記架橋剤が有効でない場合には、均一なセル構造体は存在せず、当初の発泡塊は崩壊するであろう。この例は、ポリアミン、例えば、エチレンジアミン(EDA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、並びにアルキル化ポリアミン、例えば、ベンジルエチレンジアミン(Bz−EDA);N,N’−ビス(2−エチルヘキシル)エチレンジアミン(2EH−EDA)及びN,N’’’−ビス(メチルイソアミル)トリエチレンテトラミン(MIA−TETA)の性能を示すものである。当該自由立ち上がり試験は、特定の化合物が、安定なフォームを生成した(合格)か、又は発泡塊の崩壊が生じた(不合格)かを示すものである。
【0058】
この試験で生成させたフォームは、以下に示す配合1に従って製造され、フォーム密度31.5Kg/m3に相当する。
【0059】
【表3】

【0060】
表1中の定性試験結果は、EDA及びTETAが、ポリウレタン生成物を安定化させることができず、フォームが崩壊したことを示している。一方、アルキル化誘導体MIA−TETA、Bz−EDA及び2EH−EDAは、ポリウレタンフォームを生成させることができた。
【0061】
【表4】

【0062】
例2
式1の遊離性及び非遊離性触媒化合物の組み合わせを、表2に示すように用いた。用いた架橋剤は、DEOA(ジエタノールアミン)、Bz−EDA及びMIA−TETAであった。用いた触媒及び架橋剤の量、並びに得られたフォームの物性を表2に示す。
【0063】
【表5】

【0064】
表2中のデータにより、一般的な遊離性(又は非イソシアネート反応性)触媒併用物(Dabco 33 LV及びDabco BL11触媒)を、非遊離性(又はイソシアネート反応性)併用物で置換すると、物性が低下することが示された。従って、高湿度老化伸びは、一般的な触媒併用物(又は非イソシアネート反応性)を、非遊離性触媒併用物(イソシアネート反応性)に変えたところ、133KPaから67KPaに減少した。同様の結果が、高湿度老化抗張力、50%高湿度老化圧縮永久ひずみ(50%HACS)及び高湿度老化負荷損(HALL)において観察された。
【0065】
上記アルキル化ポリアミン架橋剤を用いると、非遊離性触媒併用物を用い、そして高湿度老化抗張力、高湿度老化伸び、HACS及びHALLを測定して証明されるような、大きく改良された物性を有するフォーム生成物を得ることができることが示された。
【0066】
例3
表3は、架橋剤としてDEOA、2EH−EDA及びBz−EDAを用い、非遊離性触媒と一般的な遊離性アミン触媒とを用いて、配合1に従って製造したポリウレタンフォームに関して測定した物性を示すものである。
【0067】
【表6】

【0068】
例2におけるように、2EH−EDA及びBz−EDAを用いることにより、ポリウレタンフォームの調製において非遊離性(イソシアネート反応性)触媒を使用して良好な高湿度老化物性を発現させることができる。
【0069】
例4
250gのエチレンジアミン(4.16モル)と、2.5gの5%Pd/C触媒とを、120℃で水素圧(800psig)の下のステンレス鋼反応器に入れ、ベンズアルデヒド(441.7g、4.16モル)を、当該反応器内に、1時間にわたりポンピングして、ベンジルエチレンジアミン(Bz−EDA)を調製した。さらなる時間、当該反応を進行させた。次いで、上記反応器を冷却し、触媒をろ過して取り出し、相当する生成物を得た。
他の架橋剤を同様に調製することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非遊離性第三級アミンウレタン触媒と、次の式A:
(R)N(R’)−[(CH2m−NR’]n−R’ A
(式中、
Rは、C1〜C18のアルキル、置換されたアルキル、アルケニル、置換されたアルケニル、アリール、置換されたアリール又はアルキルアリール基であり;
R’は、それぞれ、独立して水素又はRであり;
mは、2又は3であり;そして
nは、1〜10の整数である)
の1種又は2種以上のポリアミン化合物を含む架橋添加剤とから本質的に成る組成物。
【請求項2】
前記非遊離性第三級アミンウレタン触媒が、イソシアネート反応性基を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記架橋添加剤が、アルデヒド又はケトンと、ポリアミンH2N−[(CH2m−NH2n(式中、m及びnは、上記規定の通りである)との反応生成物を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
ポリエステル又はポリエーテルポリオールをさらに含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
前記非遊離性触媒が、ゲル化触媒N,N−ビス(3−ジメチルアミノ−プロピル)N−イソプロパノールアミン;N,N−ジメチルアミノエチル−N’−メチルエタノールアミン;N,N,N’−トリメチルアミノプロピルエタノールアミン;N,N−ジメチルエタノールアミン;N,N−ジメチル−N’,N’−2−ヒドロキシ(プロピル)−1,3−プロピレンジアミン;ジメチルアミノプロピルアミン;(N,N−ジメチルアミノエトキシ)エタノール;メチルヒドロキシエチルピペラジン;ビス(N,N−ジメチル−3−アミノプロピル)アミン;N,N−ジメチルアミノプロピルウレア;N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)ウレア;ビス(ジメチルアミノ)−2−プロパノール;N−(3−アミノプロピル)イミダゾール;N−(2−ヒドロキシプロピル)イミダゾール;N−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール及びそれらの混合物から成る群から選択される、請求項2に記載の組成物。
【請求項6】
前記非遊離性触媒が、発泡触媒2−[N−(ジメチルアミノエトキシエチル)−N−メチルアミノ]エタノール;ジメチルアミノエトキシエタノール;N,N,N’−トリメチル−N’−3−アミノプロピル−ビス(アミノエチル)エーテル;N,N,N’−トリメチル−N’−アミノプロピル−ビス(アミノエチル)エーテル及びそれらの混合物から成る群から選択される、請求項2に記載の組成物。
【請求項7】
Rが、C6〜C12のアルキル又はアルキルアリール基である、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
Rが、ベンジル、イソプロピル、メチルイソアミル又は2−エチルヘキシルである、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記ポリアミンが、エチレンジアミン(EDA)、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)又はペンタエチレンヘキサミン(PEHA)である、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記架橋添加剤が、N−(ベンジル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−(ジベンジル)トリエチレンテトラミン、N−(ベンジル)−N’’’−(2−エチルヘキシル)トリエチレンテトラミン、N−(ベンジル)エチレンジアミン、N,N’−(ジベンジル)エチレンジアミン、N−(ベンジル)−N’−(イソプロピル)エチレンジアミン、N,N’’’−ビス(メチルイソアミル)トリエチレンテトラミン、N,N’−ビス(2−エチルヘキシル)エチレンジアミン又はこれらの任意の混合物を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記架橋添加剤が、N−(ベンジル)エチレンジアミンを含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項12】
前記架橋添加剤が、N,N’’’−ビス(メチルイソアミル)トリエチレンテトラミンを含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項13】
前記架橋添加剤が、N,N’−ビス(2−エチルヘキシル)エチレンジアミンを含む、請求項2に記載の組成物。
【請求項14】
前記架橋添加剤が、N−(イソプロピル)−エチレンジアミン、N−(メチルイソアミル)エチレンジアミン、N−(ベンジル)エチレンジアミン、N−(2−エチルヘキシル)エチレンジアミン、N−(メチルイソアミル)エチレンジアミン、N−(2−メチルプロピル)エチレンジアミン、N−(2−メチルブチル)エチレンジアミン、N−(メチルプロピル)エチレンジアミン、N−(sec−ブチル)エチレンジアミン、N−(sec−フェニルエチル)エチレンジアミン、N−(tert−ブチル)エチレンジアミン、N,N’’’−ビス−(メチルイソアミル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(ベンジル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(2−エチルヘキシル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(イソプロピル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(2−メチルプロピル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(2−メチルブチル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス(メチルプロピル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(sec−ブチル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(sec−フェニルエチル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(tert−ブチル)トリエチレンテトラミン、N,N’−ビス−(メチルイソアミル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(ベンジル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(イソプロピル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(2−メチルプロピル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(2−エチルヘキシル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(2−メチルブチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(メチルプロピル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(sec−ブチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(sec−フェニルエチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(tert−ブチル)エチレンジアミン、N−(メチルイソアミル)ジエチレン−トリアミン、N−(ベンジル)ジエチレントリアミン、N−(2−エチルヘキシル)ジエチレントリアミン、N−(イソプロピル)ジエチレントリアミン、N−(2−メチルプロピル)ジエチレントリアミン、N−(2−メチル−ブチル)ジエチレントリアミン、N−(メチルプロピル)ジエチレントリアミン、N−(sec−ブチル)ジエチレン−トリアミン、N−(sec−フェニルエチル)ジエチレントリアミン、N−(tert−ブチル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス−(メチル−イソアミル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス−(ベンジル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス−(2−エチルヘキシル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス−(イソプロピル)−ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(2−メチルプロピル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(2−メチルブチル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(メチルプロピル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(sec−ブチル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(sec−フェニルエチル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(tert−ブチル)ジエチレントリアミン、N−(メチルイソアミル)トリエチレンテトラミン、N−(ベンジル)−トリエチレンテトラミン、N−(2−エチルヘキシル)トリエチレンテトラミン、N−(イソプロピル)−トリエチレンテトラミン、N−(2−メチルプロピル)トリエチレンテトラミン、N−(2−メチルブチル)トリエチレンテトラミン、N−(メチルプロピル)トリエチレンテトラミン、N−(sec−ブチル)トリエチレンテトラミン、N−(sec−フェニル−エチル)トリエチレンテトラミン、N−(tert−ブチル)トリエチレンテトラミン、N−(メチルイソアミル)テトラエチレンペンタミン、N−(ベンジル)テトラエチレンペンタミン、N−(2−エチルヘキシル)テトラエチレンペンタミン、N−(イソプロピル)テトラエチレンペンタミン、N−(2−メチルプロピル)テトラエチレンペンタミン、N−(2−メチルブチル)テトラエチレンペンタミン、N−(メチルプロピル)テトラエチレンペンタミン、N−(sec−ブチル)テトラエチレンペンタミン、N−(sec−フェニルエチル)テトラエチレンペンタミン、N−(tert−ブチル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(ベンジル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(2−エチルヘキシル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(メチルイソアミル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス(イソプロピル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(2−メチルプロピル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(2−メチルブチル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(メチルプロピル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(sec−ブチル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(sec−フェニルエチル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(tert−ブチル)テトラエチレンペンタミン及びこれらの任意の混合物を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項15】
非遊離性第三級アミンウレタン触媒と、1種又は2種以上のポリオールから成るポリオール成分と、次の式A1:
(R)N(H)−[(CH22−NH]n−R’ A1
(式中、
Rは、C6〜C18のアルキル、置換されたアルキル、アルケニル、置換されたアルケニル、アリール、置換されたアリール又はアルキルアリール基であり;
R’は、水素原子又はRであり;そして
nは、1〜6の整数である)
の1種又は2種以上の化合物を含む架橋添加剤とを含む組成物。
【請求項16】
前記非遊離性第三級アミンウレタン触媒が、イソシアネート−反応性基を含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記架橋添加剤が、アルデヒド又はケトンと、ポリアミンH2N−[(CH2m−NH2n(式中、m及びnは、上記規定の通りである)との反応生成物を含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項18】
Rが、ベンジル、メチルイソアミル又は2−エチルヘキシルである、請求項16に記載の組成物。
【請求項19】
前記ポリアミンが、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)又はペンタエチレンヘキサミン(PEHA)である、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
前記架橋添加剤が、N−(ベンジル)エチレンジアミンを含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項21】
前記架橋添加剤が、N,N’−ビス(メチルイソアミル)トリエチレンテトラミンを含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項22】
前記架橋添加剤が、N,N’’’−ビス(2−エチルヘキシル)エチレンジアミンを含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項23】
前記架橋添加剤が、N−(ベンジル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−(ジベンジル)トリエチレンテトラミン、N−(ベンジル)−N’’’−(2−エチルヘキシル)トリエチレンテトラミン、N−(ベンジル)エチレンジアミン、N,N’−(ジベンジル)エチレンジアミン、N,N’’’−ビス(メチルイソアミル)トリエチレンテトラミン、N,N’−ビス(2−エチルヘキシル)エチレンジアミン又はこれらの任意の混合物を含む、請求項15に記載の組成物。
【請求項24】
ポリウレタンフォームの製造方法であって、
当該方法は、ポリオール成分と、有機イソシアネートと、非遊離性第三級アミンウレタン触媒と、次の式A:
(R)N(R’)−[(CH2m−NR’]n−R’ A
(式中、
Rは、C1〜C18のアルキル、置換されたアルキル、アルケニル、置換されたアルケニル、アリール、置換されたアリール又はアルキルアリール基であり;
R’は、それぞれ、独立して水素又はRであり;
mは、2又は3であり;そして
nは、1〜10の整数である)
の1種又は2種以上の化合物を含む架橋添加剤とを混合することを含む。
【請求項25】
前記架橋添加剤が、N−(ベンジル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−(ジベンジル)トリエチレンテトラミン、N−(ベンジル)−N’’’−(2−エチルヘキシル)トリエチレンテトラミン、N−(ベンジル)エチレンジアミン、N,N’−(ジベンジル)エチレンジアミン、N−(ベンジル)−N’−(イソプロピル)エチレンジアミン、N,N’’’−ビス(メチルイソアミル)トリエチレンテトラミン、N,N’−ビス−(2−エチルヘキシル)エチレンジアミン、N−(イソプロピル)−エチレンジアミン、N−(メチルイソアミル)エチレンジアミン、N−(ベンジル)エチレンジアミン、N−(2−エチルヘキシル)エチレンジアミン、N−(メチルイソアミル)エチレンジアミン、N−(2−メチルプロピル)エチレンジアミン、N−(2−メチルブチル)エチレンジアミン、N−(メチルプロピル)エチレンジアミン、N−(sec−ブチル)エチレンジアミン、N−(sec−フェニルエチル)エチレンジアミン、N−(tert−ブチル)エチレンジアミン、N,N’’’−ビス−(メチルイソアミル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(ベンジル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(2−エチルヘキシル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(イソプロピル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(2−メチルプロピル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(2−メチルブチル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(メチルプロピル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(sec−ブチル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(sec−フェニルエチル)トリエチレンテトラミン、N,N’’’−ビス−(tert−ブチル)トリエチレンテトラミン、N,N’−ビス−(メチルイソアミル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(ベンジル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(イソプロピル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(2−メチルプロピル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(2−エチルヘキシル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(2−メチルブチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(メチルプロピル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(sec−ブチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(sec−フェニルエチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス−(tert−ブチル)エチレンジアミン、N−(メチルイソアミル)ジエチレン−トリアミン、N−(ベンジル)ジエチレントリアミン、N−(2−エチルヘキシル)ジエチレントリアミン、N−(イソプロピル)ジエチレントリアミン、N−(2−メチルプロピル)ジエチレントリアミン、N−(2−メチル−ブチル)ジエチレントリアミン、N−(メチルプロピル)ジエチレントリアミン、N−(sec−ブチル)ジエチレン−トリアミン、N−(sec−フェニルエチル)ジエチレントリアミン、N−(tert−ブチル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス−(メチル−イソアミル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス−(ベンジル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス−(2−エチルヘキシル)ジエチレントリアミン、N,N’−ビス−(イソプロピル)−ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(2−メチルプロピル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(2−メチルブチル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(メチルプロピル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(sec−ブチル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(sec−フェニルエチル)ジエチレントリアミン、N,N’’−ビス−(tert−ブチル)ジエチレントリアミン、N−(メチルイソアミル)トリエチレンテトラミン、N−(ベンジル)−トリエチレンテトラミン、N−(2−エチルヘキシル)トリエチレンテトラミン、N−(イソプロピル)−トリエチレンテトラミン、N−(2−メチルプロピル)トリエチレンテトラミン、N−(2−メチルブチル)トリエチレンテトラミン、N−(メチルプロピル)トリエチレンテトラミン、N−(sec−ブチル)トリエチレンテトラミン、N−(sec−フェニル−エチル)トリエチレンテトラミン、N−(tert−ブチル)トリエチレンテトラミン、N−(メチルイソアミル)テトラエチレンペンタミン、N−(ベンジル)テトラエチレンペンタミン、N−(2−エチルヘキシル)テトラエチレンペンタミン、N−(イソプロピル)テトラエチレンペンタミン、N−(2−メチルプロピル)テトラエチレンペンタミン、N−(2−メチルブチル)テトラエチレンペンタミン、N−(メチルプロピル)テトラエチレンペンタミン、N−(sec−ブチル)テトラエチレンペンタミン、N−(sec−フェニルエチル)テトラエチレンペンタミン、N−(tert−ブチル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(ベンジル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(2−エチルヘキシル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(メチルイソアミル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス(イソプロピル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(2−メチルプロピル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(2−メチルブチル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(メチルプロピル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(sec−ブチル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(sec−フェニルエチル)テトラエチレンペンタミン、N,N’’’’−ビス−(tert−ブチル)テトラエチレンペンタミン及びこれらの任意の混合物を含む、請求項24に記載の方法。

【公開番号】特開2008−111118(P2008−111118A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−268747(P2007−268747)
【出願日】平成19年10月16日(2007.10.16)
【出願人】(591035368)エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッド (452)
【氏名又は名称原語表記】AIR PRODUCTS AND CHEMICALS INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】7201 Hamilton Boulevard, Allentown, Pennsylvania 18195−1501, USA
【Fターム(参考)】