説明

ポリウレタン発泡体を含む餌材料、有害動物監視デバイスおよび他の有害動物防除デバイス

本出願の一態様において、シロアリ餌、監視デバイスまたは他のシロアリ防除デバイスは、耐水性ポリウレタン発泡体マトリックス内に埋め込まれた、シロアリが嗜好する複数のセルロース系食用材料片を含む。別の態様において、シロアリ餌、監視デバイスまたは他のシロアリ防除デバイスは、吸水性ポリウレタン発泡体マトリックス内に埋め込まれた、シロアリが嗜好する複数のセルロース系食用材料片を含む。別の態様において、シロアリ餌、監視デバイスまたは他のシロアリ防除デバイスは、耐水性ポリウレタン発泡体コーティングに封入された少なくとも1つのセルロース系食用材料片を含む。本出願の別の態様において、シロアリ防除デバイスは、容器、この容器内のセルロース系食用材料、およびこの食用材料をその環境から隔てるように配置された耐水性ポリウレタン発泡体を含む。本出願の別の態様において、シロアリ餌容器は、セルロース系食用材料を含むチャンバ、および水がポケットを介してこの食用材料に侵入することを抑えるためのポリウレタン発泡体遮断物を含む少なくとも1つのポケットを含む。本出願のさらに別の態様において、シロアリ防除デバイスは、容器、この容器内のセルロース系食用材料、および水分と食用材料との接触を保持するように作用する吸水性ポリウレタン発泡体骨格を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、参照によりその全体において本明細書に組み込まれる、2008年8月19日に出願された米国仮特許出願第61/189,379号の利益を主張する。
【0002】
本出願は、有害動物防除に関し、より具体的には、餌材料および/または監視デバイスもしくは他のシロアリ防除デバイスにポリウレタン発泡体を使用するための技術に関する。
【背景技術】
【0003】
多年にわたり、ヒト、家畜および農作物により占拠された区域からの有害動物の防除は、難題である。懸念されることの多い有害動物は、各種の昆虫および齧歯動物を含む。地下のシロアリは、木製構造物に対して重大な損害を引き起こす潜在性を有する、特に厄介な種類の有害動物である。シロアリならびに昆虫種および非昆虫種の両方からなる他の一部の有害な有害動物を防除する各種の方式が提示されている。一手法において、有害動物防除は、保護されるべき区域における化学的殺有害動物剤の一面散布に依存する。しかし、この手法は、より効率的で環境に優しい標的化殺有害動物剤送出と比較して望ましくない。
【0004】
近年、殺有害動物剤化学物質の標的化送出を提供する発展がなされている。Suによる米国特許第5,815,090号が、一例である。シロアリ防除を目的とする別の例は、9330 Zionsville Road、Indianapolis、Indianaの事業所住所を有するDow AgroSciences LLC社のSENTRICON TERMITE COLONY ELIMINATION SYSTEM(商標)である。このシステムでは、各々がシロアリ可食材料を有する多数のユニットを、保護されるべき居住地周囲の地中に設置する。ユニットは、シロアリの存在に関する有害動物防除サービスにより日常的に点検され、点検データは、各ユニットと関連する独自のバーコードラベルにより記録される。所与のユニット内にシロアリが見出される場合は、シロアリの巣に持ち帰られコロニーを根絶することを意図とする、緩徐作用型の殺有害動物剤を含有する餌が設置される。米国特許第6,724,312号、同第7,212,112号および同第7,212,129号ならびに米国特許出願第2001/0033230号および同第2001/0054962号には、さらなる例が示されている。
【0005】
場合によっては、監視デバイスまたは殺有害動物送出デバイスなどの地中有害動物防除デバイスにおける餌は、水分に長時間曝露されると劣化して、標的化有害動物にとってのその魅力を損ない、ときには(存在すれば)付随するセンサの不適正な動作を招く。有害動物防除デバイスにおける餌の嗜好性を長時間にわたって維持し、かつ/または水分の進入をより良好に制御することが望まれることが多い。他の場合には、地上有害動物防除デバイスは、乾燥すると標的有害動物にとってのその魅力が低下して、シロアリコロニーを根絶するその効果を損ない得る。加えて、現在利用可能な地上有害動物防除デバイスは、シロアリの進入のために開口されたポリエチレン袋に収容されたプリファードテクスチャードセルロース(PTC)餌材料を利用する。シロアリが袋の中のPTCを摂食すると、それらは、また、典型的には袋に大きな損傷を与えるため、袋が開口されている場合はPTCが地上のステーションからあふれ出し、大きな汚染および使用者にとっての不便さを引き起こす。したがって、この技術分野におけるさらなる貢献が求められる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願の一実施形態は、有害動物防除のための独特の技術である。他の実施形態は、監視デバイスまたは殺有害動物剤送出デバイスなどの地中有害動物防除デバイスにおける餌を水分の進入等から保護するための独特の装置、システム、方法、材料およびデバイスを含む。さらに他の実施形態は、地上の餌が乾燥されるのを防ぐための独特の装置、システム、方法、材料およびデバイスを含む。さらなる実施形態、形、特徴および態様は、以下の説明および図面から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本出願の一実施形態による複合餌材料の概略図である。
【図2】本出願の別の実施形態による複合餌材料の断面図である。
【図3】いくつかの有害動物防除デバイスを含む本出願による有害動物防除システムの概略図である。
【図4】作動中の図3のシステムの選択された態様のさらなる図である。
【図5】有害動物防除デバイスの1つの有害動物監視アセンブリの部分分解断面図である。
【図6】図5の視野面に垂直な視野面に沿う図5の有害動物監視アセンブリの部分分解断面図である。
【図7】図5および6に示される有害動物監視アセンブリの通信回路サブアセンブリの一部の部分上面図である。
【図8】図5の有害動物監視アセンブリを含む図3に示される有害動物防除システムの有害動物防除デバイスの1つの餌容器の分解図である。
【図9】餌容器の概略破断図および複合餌材料の概略破断図を伴う図8の有害動物防除デバイスアセンブリの斜視分解図であり、有害動物防除デバイスの1つの地中設置可能ハウジングをさらに示す図である。
【図10】図9のアセンブリの側面概略部分断面部分破断図である。
【図11】図8の有害動物防除デバイスに含まれる通信回路構成ならびに図3および4に示される質問機に含まれる通信回路構成の概略図である。
【図12】独立型有害動物監視デバイスとして、または図5の有害動物監視アセンブリを含む、図3に示される有害動物防除システムの有害動物防除デバイスの1つとして使用できる別の実施形態の餌容器の分解図である。
【図13】餌容器の概略破断図を伴う図12の有害動物防除デバイスアセンブリの斜視分解図であり、有害動物防除デバイスの1つの地中設置可能ハウジングをさらに示す図である。
【図14】図13のアセンブリの側面概略部分断面部分破断図である。
【図15】図12に示される餌容器の改造型に場合により使用できる取付部品の側面図である。
【図16】図15に示される取付部品の上面図である。
【図17】独立型有害動物監視デバイスとして、または図5の有害動物監視アセンブリを含む、図3に示される有害動物防除システムの有害動物防除デバイスの1つとして使用できる有害動物監視デバイスの別の実施形態の部分断面斜視図である。
【図18】独立型有害動物監視デバイスとして、または図5の有害動物監視アセンブリを含む、図3に示される有害動物防除システムの有害動物防除デバイスの1つとして使用できる有害動物監視デバイスの別の実施形態の部分断面斜視図である。
【図19】有害動物防除デバイスに、または独立型餌として使用できる別の実施形態の餌容器を示す図である。
【図20】複合餌材料を内蔵する地上餌ステーションを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の原理の理解を推し進める目的から、ここで、図面に示された実施形態に対する参照を行い、具体的な言語を用いてこれを説明する。そうではあるが、これにより発明の範囲の限定が意図されるわけではないことが理解されるであろう。記載の実施形態における任意の変更およびさらなる改変、ならびに本明細書に記載される原理の任意のさらなる適用は、本発明が関連する技術分野の当業者に通常生じる通りであることを意図する。
【0009】
本出願は、餌材料またはシロアリ防除デバイス、例えば監視デバイスまたは殺有害動物剤送出デバイスにポリウレタン発泡体を含めることに関する。「餌」および「餌材料」という用語は、本明細書では、材料が殺有害動物剤を含むか否かにかかわらず、かつ材料が監視デバイスに使用されるか、殺有害動物剤送出デバイスに使用されるか、または他のシロアリ防除デバイスに使用されるかにかかわらず、例えば、シロアリによって可食の材料、シロアリを誘引する化学物質もしくは生物化学物質を含む材料、および/またはそうでなければシロアリを誘引するのに効果的である材料を含む、シロアリにとって魅力的な材料を指すように区別なく使用される。ポリウレタン発泡体は、餌材料またはシロアリ防除デバイスに含まれると様々な機能を提供することができる。例えば、一実施形態において、独立気泡または適正に選択された開放気泡ポリウレタン発泡体を使用して、餌材料または地中有害動物防除デバイスにおけるセルロース系食用材料を保護する水分遮断物とすることによって、長時間にわたって餌の嗜好性を維持することができる。別の実施形態において、開放気泡ポリウレタン発泡体を使用して、セルロース系食用材料に構造マトリックスを提供することで、水分と地上有害動物防除デバイスにおける食用材料との接触を保持して、食用材料をシロアリにとってより魅力的なものにすることができる。ポリウレタン発泡体は、従来の餌材料を含む地上ステーションが開放されると一般的に生じるような餌の破砕およびあふれ出しを防止するために餌材料を統合的に保持するように作用することもできる。
【0010】
一態様において、本出願は、1種または複数種のシロアリによって摂取または移動されるように作用可能である防湿性複合餌材料を提供する。図1に示される実施形態を参照すると、複合餌材料1は、シロアリ可食性またはシロアリ移動可能ポリウレタン発泡体マトリックス3の内に埋め込まれた、シロアリ種が嗜好する複数のセルロース系食用材料片2を含む。シロアリ餌のいくつかの用途において、殺有害動物剤を送出せずに餌材料にシロアリを誘引することが望ましい。1つの例は、シロアリの存在について区域を監視するための監視デバイスに使用することを目的とした餌である。このような餌材料を定期的に観察して、シロアリがその区域で活動的に摂食をしているかどうかを判断することができる。監視デバイスにおける複合餌材料の使用の多数の例を以下にさらに記載する。シロアリ餌の他の用途において、シロアリを誘引するとともに、餌に誘引されたシロアリに殺有害動物剤を送出することが望ましい。このようにして使用される餌は、餌材料に殺有害動物剤を含むことができる。「殺有害動物剤」という用語は、本明細書では、少なくとも1つの標的種のシロアリにとって有毒である化合物を指すように使用される。殺有害動物剤を含む実施形態において、殺有害動物剤は、それが複合餌材料1の中に存在している間にその生物活性を保持し、この材料がシロアリによって消化されるか、あるいは複合餌材料1がシロアリによって摂取または移動されるようにシロアリに接触した後に所望の結果をもたらす。
【0011】
一実施形態において、発泡体マトリックス3は、独立気泡ポリウレタン発泡体で構成される。この実施形態において、発泡体マトリックス3は、セルロース系食用材料片2の少なくとも1つ、好ましくはほとんどまたはすべてを取り囲む耐水性遮断物となる。一部の実施形態において、発泡体マトリックス3は、セルロース系食用材料片の一部またはすべてを個別に封入または区分するため、餌材料1が水分に曝露されても、またマトリックス3の一部がシロアリによって摂取されるか、あるいは破壊された後でも、餌材料片2の使用寿命が長くなる。このような実施形態において、餌マトリックスの一部が摂取または破壊された後に、発泡体マトリックス3の残りの部分は、発泡体マトリックス3によって封入されているセルロース系食用材料片の残りを機能的に保護し続ける。この実施形態の餌材料は、餌が長時間にわたって汚染されることなく高湿条件への曝露に耐えることが望まれる状況に有用である。
【0012】
別の実施形態において、発泡体マトリックス3は、開放気泡ポリウレタン発泡体で構成され、水分と食用材料片2との接触を保持するように作用する。この実施形態の餌材料は、以下にさらに記載するように、例えば、地上シロアリ防除ステーションでの使用などで、食用材料片2を長時間にわたって加湿状態に維持することが望ましい状況に有用である。
【0013】
一実施形態において、セルロース系食用材料片2は、シロアリに対する既知の、または実測された誘引性に基づいて選択される。したがって、セルロース系食用材料は、シロアリコロニーの構成員を誘引し、シロアリによって摂取または移動されることが期待される。一実施形態において、セルロース系食用材料片は、例えば、Dow Agrosciences LLC(インディアナ州Indianapolis)から商業的に入手可能であるRECRUIT IV(商標)などのセルロースブリケットである。他の実施形態において、殺有害動物剤を内蔵する、または内蔵しない他のセルロースブリケットまたは他のセルロース含有材料を使用することができる。一実施形態において、食用材料は、全体的または部分的に、セルロースを内蔵することができる可食性プラスチック材料で構成される(「セルロース+プラスチック」材料と称する)。例えば、セルロース系食用材料片2は、例えば、参照によりその全体において本明細書に組み込まれる、共有の米国特許仮出願第2008/0187565号に記載されているように作製された材料などの、熱可塑性ポリマーを含む材料で構成され得る。例えば、セルロース系食用材料片2を、殺有害動物剤を内蔵する、または内蔵しないシロアリ可食性熱可塑性材料または熱可塑性材料と有害動物食用材料との混合物の鋳型成形、押し出し成形、または他の処理によって作製することができる。熱可塑性ポリマーを含む材料を食用材料片2としての使用に応じた所定の形状および大きさに成形するか、または例えば、加工物を食用材料片に切断、破砕、磨砕、機械加工、もしくは加工することによって、所望の大きさおよび形状を有する食用材料片2をそれから得ることができるより大きい加工物に場合により形成することができる。本出願は、特に、より大きい加工物を破砕または磨砕することによって食用材料片2が提供される実施形態に関して、この方法が、粒子および/または片を所望の粒群に選別する1つまたは複数の篩い分け工程を含むこともできることを意図する。
【0014】
別の実施形態において、食用材料は、例えば、アルファセルロース、ベータセルロースまたはガンマセルロースなどの精製セルロースである。1つの好適な例は、プリファードテクスチャセルロース(PTC)である。多種多様な大きさおよび形状を有するセルロース系食用材料片を、例えば、セルロースを圧縮し、圧縮材料を破砕して小球にすることによってセルロース粒子から作製することができる。加えて、予め形成されたセルロースの小球が、商業的に入手可能であり、International Fiber Corporation(ニューヨーク州North Tonawanda)から得られる。他の実施形態において、食用材料は、木材または木材の誘導体、例えば、木片、木繊維、鋸屑、板紙、紙、または標的木材腐朽有害動物が嗜好する他の材料である。このような材料を多種多様な大きさおよび形状で提供することができる。採用できる他のセルロース系食用材料は、その例が、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,416,752号に示されている微結晶セルロース、および例えばThe Dow ChemicalCompany(ミシガン州Midland)から商業的に入手可能なMETHOCEL(登録商標)またはETHOCEL(登録商標)などの変性ポリマーセルロース系材料を含む。本出願は、また、様々な異なる種類の食用材料を複合餌材料に含めることができることを意図する。
【0015】
ポリウレタン発泡体マトリックス3は、シロアリによって移動または摂取されるため、シロアリがセルロース系食用材料片を掘り進み、摂食することを防止しない。多種多様な物理的特徴を有する複合餌材料を作製するために多種多様な特性を有するようにポリウレタン発泡体マトリックス3を作製することができる。例えば、ポリウレタン発泡体マトリックス3を開放気泡または独立気泡構成で作製することができ、様々な硬質/軟質度を示すように作製することができ、かつ多種多様な密度を有するように作製することができる。例えば、粉末形のセルロース、糖または化学もしくは生物化学的シロアリ誘引物質などの1つまたは複数のシロアリ摂食エンハンサーをポリウレタン発泡体に含めて、以下にさらに記載されるように、シロアリの浸透を増大させるようにマトリックスを形成することもできる。
【0016】
複合餌材料を作製する1つの方法において、セルロース系食用材料の複数の片が、餌筐体および複数のセルロース系食用材料片がその間に空隙を画定するように、餌筐体に設けられている。餌筐体は、例えば、以下により詳細に記載されるように、餌ステーションに配置するように構成されている餌缶であるか、または所定の形状の複合餌材料製品を作製する目的で一時的に使用される鋳型であり得る。鋳型は、例えば、独立型餌材料として使用されるか、または後に餌容器に挿入されることが所望される餌材料を作製するために使用される。独立型餌材料としての使用のための実施形態において、ポリウレタン発泡体マトリックス3は、餌容器が存在しなくても、複合餌材料1の所望の最終用途に十分な強度および構造保全性を提供する。
【0017】
セルロース系食用材料の片を餌筐体に配置し、次いでポリウレタン発泡体前駆体の未硬化混合物を、混合物が空隙の少なくとも一部に入るように餌筐体に導入する。次いで、該混合物を硬化させて、複数のセルロース系食用材料片の少なくとも1つ、好ましくはほとんどまたはすべてを取り囲むポリウレタン発泡体遮断物とする。ポリウレタン発泡体前駆体の未硬化混合物は、少なくとも1つのジイソシアネートまたはポリイソシアネート(本明細書では、総じて「イソシアネート分子」または「イソシアネート」と称する)ならびに少なくとも1つのポリオールを含む。ポリウレタン発泡体マトリックス3は、イソシアネート分子とポリオール分子の反応を介して作製される。反応は発熱性であるが、硬化処理は、セルロース系食用材料片、殺有害動物剤、または複合材料に存在する他の材料を損なう過剰量の熱を生成しない。一部の好適な実施形態において、前駆体が反応してポリウレタン発泡体を形成する硬化処理は、該混合物が硬化反応するときのその膨張によって遂行される。一実施形態において、例えば、ポリウレタン前駆体の混合物は、混合物中のイソシアネートと反応して、該混合物を膨張させ、該混合物を空隙のさらなる部分に移動させる二酸化炭素を生成する水を含む。二酸化炭素の生成によって膨張するポリウレタン発泡体は、本明細書では、「自己膨張発泡体」と称する。望まれる場合は、該混合物が硬化するのに伴って餌筐体内の圧力を開放させ、それが硬化中に膨張するときに過剰の材料を餌筐体から排出させるために、1つまたは複数の換気孔を餌筐体に設けることもできる。
【0018】
多くの異なる種類のポリウレタン材料を数種類のイソシアネート、ならびに官能価および分子量が異なる一連のポリオールから作製することができる。ポリウレタン発泡体材料の多様性の一部は、所定のポリウレタン発泡体を作製するのに使用されるポリオールが、いずれも本出願によって意図されるポリエーテルに基づくか、またはポリエステルに基づくかに左右される。一実施形態において、発泡体マトリックス3は、少なくとも1つのポリエーテルポリオールを含む前駆体成分の混合物から作製される。ポリエーテルポリオールは、反復エーテル結合−R−O−R−を含み、2つ以上のヒドロキシル基を末端官能基として有する。ポリエーテルポリオールは、個別の多官能開始剤(「スターター」とも称する)のオキシアルキル化によって作製される。それらは、活性水素含有開始剤化合物、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、スクロース、ソルビトール、水、ビスフェノールA、エチレンジアミン、トルエンジアミン、エチレングリコールおよびプロピレングリコールに対するエポキシ(環式エーテル)、例えば、プロピレンオキシド、エチレンオキシドまたはブチレンオキシドの触媒添加によって商業的に作製される。様々な構造、鎖長および分子量の多種多様な組成物が可能である。ポリオールの物理特性は、開始剤分子の官能価、ならびにポリオールに存在するアルキレンオキシドおよびヒドロキシル基の種類および量によって影響される。概して、ポリエーテルの官能価は、使用される開始剤の官能価に依存する。特定の酸化物(または複数の酸化物)、開始剤ならびに反応条件および触媒を選択することによって、低分子量ポリグリコールから高分子量樹脂に及ぶポリエーテルポリオールを合成することが可能である。ポリエーテルポリオールは、反復アルキレンオキシド単位を含むため、それらは、しばしばポリアルキレングリコールまたはポリグリコールと称する。「ポリグリコール」および「ポリエーテルポリオール」という用語は、区別なく使用される。ポリウレタン発泡体に対して興味深いポリオールは、一般に、3以上の官能価(活性水素含有量)を有する開始剤に基づく。軟質発泡体は、典型的には、三官能価ポリオールを採用し、より高い官能価のポリオールは、典型的には、硬質発泡体の作製に使用される。以下の表は、本出願に従ってポリウレタン発泡体を作製するために使用できる様々な商業的に入手可能なポリエーテルポリオールタイプ、ならびにそれらの作製に使用できる開始剤および環式エーテル(酸化物)を示す。
【0019】
【表1】

【0020】
ポリウレタン発泡体を作製するのに使用されるイソシアネートは、2つのイソシアネート基を含むジイソシアネート、または3つ以上のイソシアネート基を含むポリイソシアネートであり、いくつかのイソシアネート基を含むことができる。本出願に使用するための好適なジイソシアネートは、例えば、メチレンビス(フェニルイソシアネート)(「メチレンジフェニルジイソシアネート」またはMDIとも称する)、トルエンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、メチレンビス−シクロヘキシルイソシアネート(HMDI)(水素化MDI)およびイソホロンジイソシアネート(IPDI)を含む。好適なポリイソシアネートの例は、HDIビューレットおよびHDIイソシアヌレートを含む。イソシアネート基は、ヒドロキシル官能基と反応してウレタン結合を形成する。ジイソシアネートが、2つ以上のヒドロキシル基を含む化合物(ポリオール)と反応すると、長いポリマー鎖が形成されて、ポリウレタンを生成する。
【0021】
ポリオールおよびイソシアネート化合物に加えて、ポリウレタン発泡体前駆体の混合物は、場合により触媒をも含む。いくつかのポリオールは、触媒活性を有するため、個別の触媒を省くことができるが、典型的には、硬化反応の速度を速めるために触媒が含められることになる。多種多様なポリウレタン触媒が、文献に記載されており、多くが商業的に入手可能である。所定のポリウレタン発泡体配合物に対して好適な触媒を選択することは、十分に当業者の視野内である。一実施形態において、触媒は、金属錯体、金属塩または三級アミンである。使用できる金属錯体の例は、限定することなく、錫、亜鉛、ビスマスおよび/または鉛の錯体を含む。使用できる金属塩の例は、限定することなく、ナトリウム塩および/またはカリウム塩を含む。触媒は、発泡(すなわち、水とイソシアネートの反応を触媒して二酸化炭素を生成する)、ゲル化(すなわち、ポリオールとイソシアネートの反応を触媒してポリウレタンポリマーを生成する)および/またはイソシアネート三量体形成を目的として様々な配合物にて作用可能である。金属錯体触媒および金属塩触媒は、例えば、ゲル化およびイソシアネート三量体形成反応を効果的に触媒する。三級アミン触媒は、発泡、ゲル化およびイソシアネート三量体形成反応を触媒するのに効果的である。一実施形態において、触媒は、製品POLYCAT 77(登録商標)として商業的に入手可能なビス(ジメチルアミノプロピル)メチルアミンである。
【0022】
ポリウレタン発泡体前駆体の混合物は、場合によって多種多様なさらなる成分、例えば、限定することなく、界面活性剤、難燃剤、発泡剤、低分子量多官能価アルコール、例えば、ジエチルグリコール、無機充填剤、顔料もしくは染料、抗酸化剤、可塑剤、例えばフタル酸エステル、および/または抗微生物添加剤を含むことができる。これらの任意の添加剤の例は、当該技術分野で既知であり、商業的に入手可能である。
【0023】
上記のように、一実施形態において、ポリウレタン前駆体の混合物は、硬化反応中にイソシアネート成分と反応して二酸化炭素を生成するのに効果的な量の水を含む。該混合物に含む水の量を調整して、得られるポリウレタン発泡体の密度を改変することができる。当業者に理解されるように、生成する二酸化炭素の量は、(水が完全に反応するのに十分なイソシアネートが存在するのであれば)この混合物中の水の量に正比例し、生成する二酸化炭素の量は、得られるポリウレタン発泡体の密度に逆比例する。加えて、ポリウレタン発泡体の最終密度は、発泡反応中に生成する二酸化炭素の量だけでなく、どの程度の発泡体が膨張時に閉じ込められるかにも左右される。ポリウレタン発泡体前駆体の液体混合物が餌容器または鋳型に加えられ、硬化反応が開始した後に、発泡体が膨張して空隙を埋める。発泡体は、膨張するに従って粘性が大きくなる。発泡体は、発泡体形成時に鋳型または餌容器に少なくとも一部が閉じ込められるため、その膨張は、部分的に制限されることで、硬化材料に対する圧力を増大させ、二酸化炭素により占拠される空間の容量を減少させ、発泡体が制限なく膨張された場合より大きな最終密度をもたらす。したがって、存在する発泡剤の量を制御すること、および膨張が制限される程度を制御することによって、最終作製物の密度を制御することができる。一実施形態において、複合餌材料におけるポリウレタン発泡体は、約2から約6ポンド毎立方フィートの密度を有する。別の実施形態において、複合餌材料におけるポリウレタン発泡体は、約3から約5ポンド毎立方フィートの密度を有する。別の実施形態において、複合餌材料におけるポリウレタン発泡体は、約3.5から約4.5ポンド毎立方フィートの密度を有する。さらに別の実施形態において、ポリウレタン発泡体は、約4ポンド毎立方フィートの密度を有する。SENTRICON TERMITE COLONY ELIMINATION SYSTEM(登録商標)餌ステーションに適合する大きさに作製された餌缶または同様の寸法の鋳型もしくは餌筐体の中でポリウレタン発泡体を硬化させることによって複合餌材料を作製すると、膨張抵抗の不在下で約2ポンド毎立方フィートの密度を有する発泡体を生成するポリウレタン発泡体前駆体の混合物は、硬化発泡体が空隙を流れている間の抵抗に起因する餌缶内の圧力の結果として、約4ポンド毎立方フィートの密度を有する発泡体を生成することになる。最終密度に対する圧力の影響は、異なる成分処方を有する混合物で異なることが想定されるが、本明細書の説明に鑑み、かつ過度の実験を行うことなく、所望の密度を有するポリウレタン発泡体を作製するための処方および圧力を選択することは、当業者の視野内である。
【0024】
本出願は、また、発泡剤として代替的な気体成分を使用してポリウレタン発泡体を作製できることを意図する。例えば、ポリウレタン発泡体前駆体の混合物を、気体発泡剤を含む送出システム、例えば、The Dow Chemical Companyから商業的に入手可能であるGREAT STUFF(商標)ポリウレタン発泡体システムに供給することができる。代替的な気体成分が供給される実施形態において、硬化反応時の二酸化炭素の生成が不要であり、水を混合物から除外するか、またはより少量の水を含めることができる。
【0025】
当業者によって理解されるように、ポリオール成分とイソシアネート成分の混合を防止すること、ならびに硬化を開始することが所望されるまで自己膨張実施形態における水とイソシアネートの混合を防止することが重要である。本明細書では、便宜上、ポリオールおよびイソシアネート成分は、それぞれ第1の前駆体成分および第2の前駆体成分と称する。水が存在する場合は、水は、水およびポリオールをイソシアネートと同時に混合することで両反応を同時に開始することができるように、第1の前駆体成分にポリオールとともに含められる。存在すれば、さらなる成分(すなわちポリオールおよびイソシアネート成分以外の成分)を、硬化を開始する前に第1の前駆体成分または第2の前駆体成分と混合することができる。一実施形態において、さらなる成分は、存在すれば、第1の前駆体成分(すなわちポリオール成分)と混合される。一実施形態において、ポリオール成分は、約50から約96部のポリエーテルポリオール、約0.2から約6部の界面活性剤、約0.05から約4部のアミン触媒、約0.1から約20部の水を含み、96部までのポリエステルポリオール、2部までの金属系触媒、15部までのHFC発泡剤および/または12部までのペンタン発泡剤をも場合により含む。硬化を開始することが所望されるときは、第1の前駆体成分は、第2の前駆体成分(すなわちイソシアネート成分)と混合され、次いで、上記のように該混合物が硬化のため空隙に配置される。
【0026】
餌材料1におけるセルロース系食用材料片2と発泡体マトリックス3との割合は、異なり得る。一実施形態において、餌材料は、100重量部のセルロース系食用材料片に対して平均で約5から約200重量部の発泡体マトリックスを含む。別の実施形態において、餌材料は、100重量部のセルロース系食用材料片に対して平均で約5から約150重量部の発泡体マトリックスを含む。さらに別の実施形態において、餌材料は、100重量部のセルロース系食用材料片に対して平均で約5から約100重量部の発泡体マトリックスを含む。さらに別の実施形態において、餌材料は、100重量部のセルロース系食用材料片に対して平均で約5から約50重量部の発泡体マトリックスを含む。別の実施形態において、餌材料は、100重量部のセルロース系食用材料片に対して平均で約10から約40重量部の発泡体マトリックスを含む。
【0027】
複合餌材料を作製するための方法の1つの代表的な例において、該材料は、餌筐体に、ポリオール(または場合により複数のポリオールの混合物)を含む第1の前駆体成分、触媒、界面活性剤および水を供給し、イソシアネートを含む第2の前駆体成分を供給し、複数の餌材料片を供給することによって作製される。次いで、第1の成分と第2の成分を混合することで、硬化処理を開始し、該混合物を餌筐体に注入することによって、それを餌材料片と餌筐体との間の空隙に進入させる。該混合物は、硬化すると、膨張して空隙のさらなる部分を埋める。望まれる場合は、該混合物が硬化すると、それが餌筐体における空隙のすべてを実質的に満たすように十分な量の成分を供給することは、当業者の視野内である。場合によっては、硬化反応の終了時に、実質的に空隙全体がポリウレタン発泡体で満たされるようにわずかに過剰の混合物を含めることが望ましい。餌筐体として鋳型を利用する実施形態において、硬化反応の終了時に、複合餌材料を後の使用のために鋳型から除去することができる。加えて、例えば、シロアリの浸透を向上させるために複合餌材料の表面を粗面化することなどによって、使用に先立ち、鋳型から除去された複合餌材料に場合によりさらなる処理を施すことができる。硬化が餌容器内で遂行される場合は、餌容器内の餌材料は、場合により複合餌材料の露出面の粗面化とともに、硬化が完了するとシロアリ防除デバイスとしてそのまま使用できる。
【0028】
一実施形態において、複合餌材料1のポリウレタン発泡体マトリックス3は、硬質の独立気泡ポリウレタン発泡体を含む。他の代替的な実施形態において、複合餌材料1のポリウレタン発泡体マトリックス3は、軟質の独立気泡ポリウレタン発泡体、硬質の開放気泡ポリウレタン発泡体または軟質の開放気泡ポリウレタン発泡体である。これらの異なる物理特性を有する発泡体材料を、ポリウレタン発泡体前駆体の混合物に含まれる成分を調整することによって作製することができ、それは、当業者の視野内である。多種多様なポリウレタン発泡体前駆体ならびに多種多様な処理パラメータ(温度および圧力など)を使用して、様々な物理特性を有する複合餌材料を提供できることが理解される。過度の実験を行うことなく、ポリウレタン発泡体前駆体の有利な組合せ、および異なる物理的特徴、例えば、異なる密度および剛性を有する製品を提供するパラメータを選択することは、本出願の説明を理解した当業者の能力内である。
【0029】
鋳型を使用して独立型餌材料を作製する場合は、食用材料片2のまわりに連続的なポリウレタン発泡体遮断物が形成されるように、食用材料片2を鋳型キャビティの壁から離して保持することができる。これは、例えば、食用材料片を鋳型に導入する前に鋳型に1つまたは複数の構造体を配置して、食用材料片を鋳型キャビティの壁から離して保持することにより、食用材料と鋳型キャビティの壁との間に空間を設けることによって達成され得る。このように食用材料を鋳型キャビティの壁から離して配置すると、鋳型内のポリウレタン発泡体の膨張および硬化は、鋳型内の食用材料の全体を取り囲む、または実質的に取り囲むポリウレタン発泡体の実質的に連続的な層を提供する。これは、当業者の視野内の様々な方法で達成され得る。1つの例として、鋳型キャビティの内寸法に全体的に対応する外寸法を有する、予め形成された中空ポリウレタン管を、食用材料片を鋳型に導入する前に鋳型内に配置することによって、食用材料片を鋳型キャビティの壁から離して配置することができる。この手法において、予め形成されたポリウレタン管は、複合餌材料に統合され、マトリックス3の一体部分になる。別の実施形態において、当該中空ポリウレタン管は、それ自体が、ポリウレタン発泡体前駆体が硬化すると、複合餌材料の一部になる鋳型として作用することができる。別の例として、鋳型キャビティの壁から離して配置されるように鋳型内に配置されるように構成された分離容器内に食用材料片を配置することができる。容器は、それ自体が、セルロース系食用材料で構成され得るか、あるいは非食用材料で構成され得る。容器が非食用材料で構成される場合は、スクリーン様、ネット様またはスキャホールド様構成を有することによって、シロアリの通過に好適な開口部を提供することができる。
【0030】
別の実施形態において、複合餌材料1は、ポリウレタン発泡体に一体的に含められたシロアリ摂食エンハンサー(以降「エンハンサー」)を含む。エンハンサーは、ポリウレタン発泡体前駆体の混合物に分散可能または可溶であることにより、それが硬化しながらポリウレタン発泡体マトリックス3に含められてポリウレタン発泡体の一体部分になることが可能な材料を含む。一実施形態において、エンハンサーは、例えば、微粒子セルロース系材料または糖などの分散性または可溶性食用材料(以降「食用材料エンハンサー」)を含む。別の実施形態において、エンハンサーは、例えば、それを含むポリウレタン発泡体において、シロアリ摂食または掘削活動を増強するのに効果的な天然もしくは合成化学もしくは生物化学化合物または化合物の混合物などの非食用誘引物質(以降「化学的エンハンサー」を含む。「糖」という用語は、本明細書では、シロアリにとって許容可能な食物である単糖、二糖、多糖または他の炭水化物物質を指すように使用される。食用材料エンハンサーの存在は、シロアリにとってのポリウレタン発泡体の嗜好性を向上させることによって、シロアリに対する餌材料の魅力を高める。
【0031】
エンハンサーを含む餌材料を作製するために、エンハンサーをポリウレタン発泡体前駆体の未硬化混合物に含めてから、該混合物を餌筐体における空隙に導入し、硬化させる。例えば、一実施形態において、アルファ−セルロース粉末をイソシアネート成分と混合して硬化反応を開始する前に、それをポリオール前駆体成分に混入する。このようにして作製された餌材料は、ポリウレタン発泡体マトリックスに含められたエンハンサーを含むことによって、ポリウレタン発泡体マトリックスの魅力および/または嗜好性を向上させる。一実施形態において、微粒子セルロース系材料は、100重量部のポリウレタンに対して約95重量部までのセルロースを有するポリウレタン発泡体を生成する量で含められる。別の実施形態において、微粒子セルロース系材料は、100重量部のポリウレタンに対して約1から約75重量部のセルロースを有するポリウレタン発泡体を生成する量で含められる。別の実施形態において、微粒子セルロース系材料は、100重量部のポリウレタンに対して約1から約45重量部のセルロースを有するポリウレタン発泡体を生成する量で含められる。さらに別の実施形態において、微粒子セルロース系材料は、100重量部のポリウレタンに対して約5から約30重量部のセルロースを有するポリウレタン発泡体を生成する量で含められる。さらに別の実施形態において、微粒子セルロース系材料は、100重量部のポリウレタンに対して約5から約25重量部のセルロースを有するポリウレタン発泡体を生成する量で含められる。さらに別の実施形態において、微粒子セルロース系材料は、100重量部のポリウレタンに対して約5から約20重量部のセルロースを有するポリウレタン発泡体を生成する量で含められる。上記比率は、ポリウレタン発泡体に含められた微粒子セルロース系材料の量に向けられ、発泡体で包むこともできるセルロース系食用材料片にさらに含めることができるセルロースの量を含まない。本開示に鑑みて当業者に理解されるように、本出願は、複合餌材料が、セルロース系食用材料片を包むポリウレタン発泡体を含むとともに、ポリウレタン発泡体に含められたエンハンサーを含む実施形態、セルロース系食用材料片が存在せず、複合餌材料が、ポリウレタン発泡体に含められたエンハンサーを含む実施形態、および複合餌材料が、セルロース系食用材料片を包むポリウレタン発泡体を含み、エンハンサーがポリウレタン発泡体に存在しない実施形態を包含する。
【0032】
複合餌材料を作製するさらに別の方法において、食用材料エンハンサー、例えば、糖もしくは微粒子セルロース系材料、または化学的エンハンサーをポリウレタン発泡体前駆体の未硬化混合物に混入し、該混合物を、硬化のために空の容器、例えば、空の餌容器または空の鋳型に導入する。この実施形態において、ポリウレタン発泡体に含められた食用材料エンハンサーをシロアリの食物源として利用し、複合餌材料1のセルロース系食用材料片2を除外することができる。この実施形態において、食用材料エンハンサーの他に、さらなるエンハンサーを場合により含めることができる。さらに別の実施形態において、発泡体マトリックスを形成する前にエンハンサーをセルロース系食用材料片2に加えることができる。例えば、マトリックス3の形成の前に、片2を化学的エンハンサーまたは食用材料エンハンサーの溶液、例えば糖溶液に浸すか、またはそれで被覆することができる。
【0033】
本出願は、特定の形状を有する餌材料品の作製に限定されることを意図しない。むしろ、多種多様な形状が想定される。本出願に従って作製された製品を、鋳型設計によって、後硬化処理によって、またはそれらの組合せによって多種多様な形状および大きさに成形することができる。一実施形態において、複合餌材料は、以下にさらに記載する様に餌缶に収容される。
【0034】
本出願の別の態様は、シロアリ可食性またはシロアリ移動可能ポリウレタン発泡体コーティング内に封入された、シロアリが嗜好するセルロース系食用材料部材を含む防湿性複合餌材料である。発泡体コーティングは、セルロース系食用材料部材とその環境との間の耐水性遮断物となる。図2に示される実施形態を参照すると、複合餌材料4は、セルロース系食用材料部材5およびポリウレタン発泡体コーティング6を含む。セルロース系食用材料部材5は、例えば、限定することなく、押し出しセルロース系食用材料、木片、ESPモニタ用シロアリ可食性もしくはシロアリ移動可能材料、またはHALO(商標)監視デバイス用シロアリ可食性もしくはシロアリ移動可能材料で構成され得る。例えば、部材5は、熱可塑性ポリマーを含む材料、例えば、共有の米国特許出願公開第2008/0187565号に記載されているように作製された材料を含むことができる。例えば、セルロース系食用材料部材5を、殺有害動物剤を内蔵する、または内蔵しない熱可塑性材料と有害動物食用材料との混合物の鋳型成型、押し出し成形または他の処理によって作製することができる。ポリウレタン発泡体コーティング6は、ポリウレタンマトリックス3に関連して以上に記載されているように、エンハンサーを内蔵することもできる。
【0035】
例えば、ポリオール(または場合により複数のポリオールの混合物)を含む第1の前駆体成分、触媒、および場合によりさらなる成分、例えば界面活性剤および水を提供し、イソシアネートを含む第2の前駆体成分を提供し、セルロース系食用材料部材を提供することによって、コーティング6を部材5に塗布することができる。次いで、第1および第2の成分を混合することで、硬化処理を開始し、該混合物を食用材料部材に塗布して、その上で硬化させる。該混合物が硬化すると、食用材料部材の表面にポリウレタンコーティングを生成する。該混合物を、当業者に通常生じる様々な方法で食用材料部材に塗布することができる例えば、食用材料部材5を塗布する1つの方法において、部材5を該混合物に浸し、次いで該混合物から部材5を取り出した後に、部材5の表面に残留する混合物を硬化させる。望まれる場合は、この処理を1回または複数回繰り返して、所望の厚さが達成されるまでポリウレタン発泡体コーティング6を部材5に層状に塗布することができる。コーティング6を部材5に塗布する別の方法において、該部材を鋳型または他の容器、例えば、押し出し食用材料部材の寸法より大きい複合餌材料の所望の最終寸法に対応する内部寸法を有するポリウレタン管に入れる。食用材料部材を、鋳型または他の容器によって定められたキャビティの壁と接触しないように配置して、該混合物を容器に注ぎ込むことによって、それを食用材料部材とキャビティの壁との間の空隙に進入させる。該混合物が硬化すると、食用材料部材の表面にポリウレタンコーティングを生成し、該コーティングは、キャビティの内部寸法に対応する外部寸法を有する。
【0036】
上記のように、本明細書に記載の餌材料を、殺有害動物剤を含めずに作製することができ、あるいは餌材料は、1つまたは複数の殺有害動物剤を場合により含むことができる。殺有害動物剤を含む複合餌材料の作製において、殺有害動物剤を食用材料に、または後にポリウレタン発泡体に混入されるポリウレタン発泡体前駆体の未硬化混合物に含めることができる。「食用材料」という用語は、本明細書では、複合餌材料の具体的な構成に応じて、総じて、セルロース系食用材料片、食用材料エンハンサー、例えば微粒子セルロース系または糖材料、あるいはセルロース系食用材料部材を指すように使用される。例えば、殺有害動物剤を餌材料に含める1つの方法において、最初に、微粒子セルロース系材料、例えば精製アルファセルロースに殺有害動物剤を予め充填する。予め充填する1つの方法において、殺有害動物剤をセルロース粒子に直接噴霧する。殺有害動物剤処理セルロース粒子を、上記のように、食用エンハンサーとしてポリウレタン発泡体前駆体の混合物に直接含めることができる。次いで、該混合物が硬化すると、殺有害動物剤充填粒子が、ポリウレタン発泡体マトリックスに含められる。代替的に、押し出し殺有害動物剤含有食用材料部材を形成するための押し出しのために、殺有害動物剤処理セルロース粒子を他の材料と混合することができる。さらなる別法として、殺有害動物処理セルロース粒子を圧縮し、破砕して、セルロース食用材料および殺有害動物剤を内蔵するとともに、食用材料片として使用できるプリルにすることができる。食用材料に殺有害動物剤を予め充填する別の方法において、予め形成されたセルロースのプリル(商業的に入手可能であり、International Fiberから入手することができる)に殺有害動物剤を噴霧して、殺有害動物剤充填セルロース材料を得る。次いで、後にポリウレタン発泡体材料前駆体の混合物を導入するために上記の餌筐体にセルロース/殺有害動物剤プリルを入れることができる。殺有害動物剤を他の種類のセルロース系食用材料、例えば、木板、板紙および鋸屑等の上に噴霧することができ、次いでそれを(鋸屑または他の微粒子材料の場合は)ポリウレタン発泡体前駆体の未硬化混合物に含め、後にポリウレタン発泡体材料前駆体の混合物を導入するために餌筐体に入れることができる。
【0037】
代替的に、殺有害動物剤をポリウレタン発泡体前駆体の混合物に直接混入することによって、殺有害動物剤を複合餌材料に含めることができる。該混合物が硬化すると、殺有害動物剤が中に含まれたポリウレタン発泡体が形成される。開放気泡構成を有する餌材料の作製に採用できるさらに別の例として、餌材料を殺有害動物剤含有液体に浸漬することによってポリウレタン発泡体を硬化させた後に、殺有害動物剤を餌材料に含めることができる。浸漬すると、殺有害動物剤は、ポリウレタン発泡体マトリックスの孔に進入することによって、それに含められる。さらに、餌材料を十分な時間にわたって浸漬させると、殺有害動物剤は、開放気泡発泡体に形成された流路の網を移動し、ポリウレタン発泡体マトリックスに含められたセルロース系食用材料と接触し、食用材料にも含められ得る。
【0038】
殺有害動物剤とは、これを摂取するかまたはこれに接触する有害動物を殺傷するのに有効である殺有害動物剤である。本明細書に開示の複合材料中で用い得る一部の殺有害動物剤は、以下を含むがこれに限定されない:
【0039】
1,2ジクロロプロパン、1,3ジクロロプロペン、
【0040】
アバメクチン、アセフェート、アセキノシル、アセトアミプリド、アセチオン、アセトプロール、アクリナトリン、アクリロニトリル、アラニカルブ、アルジカルブ、アルドキシカルブ、アルドリン、アレトリン、アロサミジン、アリキシカルブ、アルファシペルメトリン、アルファエクジソン、アミジチオン、アミドフルメト、アミノカルブ、アミトン、アミトラズ、アナバシン、亜ヒ酸、アチダチオン、アザジラクチン、アザメチホス、アジンホスエチル、アジンホスメチル、アゾベンゼン、アゾシクロチン、アゾトエート、
【0041】
ヘキサフルオロケイ酸バリウム、バルトリン、ベンクロチアズ、ベンジオカルブ、ベンフラカルブ、ベノミル、ベノキサホス、ベンスルタプ、ベンゾキシメート、ベンジルベンゾエート、ベータシフルトリン、ベータシペルメトリン、ビフェナゼート、ビフェントリン、ビナパクリル、ビオアレトリン、ビオエタノメトリン、ビオペルメトリン、ビストリフルロン、ボラックス、ホウ酸、ブロムフェンビンホス、ブロモDDT、ブロモシクレン、ブロモホス、ブロモホスエチル、ブロモプロピレート、ブフェンカルブ、ブプロフェジン、ブタカルブ、ブタチオホス、ブトカルボキシム、ブトネート、ブトキシカルボキシム、
【0042】
カドゥサホス、ヒ酸カルシウム、多硫化カルシウム、カンフェクロール、カルバノレート、カルバリル、カルボフラン、二硫化炭素、四塩化炭素、カルボフェノチオン、カルボスルファン、カルタプ、キノメチオナート、クロラントラニリプロール、クロルベンシド、クロルビシクレン、クロルダン、クロルデコン、クロルジメホルム、クロルエトキシホス、クロルフェナピル、クロルフェネトール、クロルフェンソン、クロルフェンスルフィド、クロルフェンビンホス、クロルフルアズロン、クロルメホス、クロロベンジレート、クロロホルム、クロロメブホルム、クロロメチウロン、クロロピクリン、クロロプロピレート、クロルホキシム、クロルプラゾホス、クロルピリホス、クロルピリホスメチル、クロルチオホス、クロマフェノジド、シネリンI、シネリンII、シスメトリン、クロエトカルブ、クロフェンテジン、クロサンテル、クロチアニジン、アセト亜ヒ酸銅、ヒ酸銅、ナフテン酸銅、オレイン酸銅、クマホス、クミトエート、クロタミトン、クロトキシホス、クルエンタレンAおよびB、クルホメート、クリオライト、シアノフェンホス、シアノホス、シアントエート、シクレントリン、シクロプロトリン、シエノピラフェン、シフルメトフェン、シフルトリン、シハロトリン、シヘキサチン、シペルメトリン、シフェノトリン、シロマジン、シチオエート、
【0043】
d−リモネン、ダゾメト、DBCP、DCIP、DDT、デカルボフラン、デルタメトリン、デメフィオン、デメフィオンO、デメフィオンS、デメトン、デメトンメチル、デメトンO、デメトンOメチル、デメトンS、デメトンSメチル、デメトンSメチルスルホン、ジアフェンチウロン、ジアリホス、ジアミダホス、ジアジノン、ジカプトン、ジクロフェンチオン、ジクロフルアニド、ジクロルボス、ジコフォール、ジクレシル、ジクロトホス、ジシクラニル、ジエルドリン、ジエノクロール、ジフロビダジン、ジフルベンズロン、ジロール、ジメフルトリン、ジメフォックス、ジメタン、ジメトエート、ジメトリン、ジメチルビンホス、ジメチラン、ジネックス、ジノブトン、ジノカプ、ジノカプ4、ジノカプ6、ジノクトン、ジノペントン、ジノプロプ、ジノサム、ジノスルホン、ジノテフラン、ジノテルボン、ジオフェノラン、ジオキサベンゾホス、ジオキサカルブ、ジオキサチオン、ジフェニルスルホン、ジスルフィラム、ジスルホトン、ジチオクロホス、DNOC、ドフェナピン、ドラメクチン、
【0044】
エクジステロン、エマメクチン、EMPC、エンペントリン、エンドスルファン、エンドチオン、エンドリン、EPN、エポフェノナン、エプリノメクチン、エスフェンバレレート、エタホス、エチオフェンカルブ、エチオン、エチプロール、エトエートメチル、エトプロホス、エチルDDD、エチルホルメート、二臭化エチレン、二塩化エチレン、酸化エチレン、エトフェンプロックス、エトキサゾール、エトリムホス、EXD、
【0045】
ファムフル、フェナミホス、フェナザフロール、フェナザキン、酸化フェンブタチン、フェンクロルホス、フェネタカルブ、フェンフルトリン、フェニトロチオン、フェノブカルブ、フェノチオカルブ、フェノキサクリム、フェノキシカルブ、フェンピリトリン、フェンプロパトリン、フェンピロキシメート、フェンソン、フェンスルホチオン、フェンチオン、フェンチオンエチル、フェントリファニル、フェンバレレート、フィプロニル、フロニカミド、フルアクリピリム、フルアズロン、フルベンジアミド、フルベンジミン、フルコフロン、フルシクロクスロン、フルシトリネート、フルエネチル、フルフェネリム、フルフェノクスロン、フルフェンプロックス、フルメトリン、フルオルベンシド、フルバリネート、フォノフォス、フォルメタネート、フォルモチオン、フォルムパラネート、フォスメチラン、フォスピレート、フォスチアゼート、フォスチエタン、フォスチエタン、フラチオカルブ、フレトリン、フルフラール、
【0046】
ガンマシハロトリン、ガンマHCH、
【0047】
ハルフェンプロックス、ハロフェノジド、HCH、HEOD、ヘプタクロール、ヘプテノホス、ヘテロホス、ヘキサフルムロン、ヘキシチアゾクス、HHDN、ヒドラメチルノン、シアン化水素、ヒドロプレン、ヒキンカルブ、
【0048】
イミシアホス、イミダクロプリド、イミプロトリン、インドキサカルブ、ヨードメタン、IPSP、イサミドホス、イサゾホス、イソベンザン、イソカルボホス、イソドリン、イソフェンホス、イソプロカルブ、イソプロチオラン、イソチオエート、イソキサチオン、イベルメクチン、
【0049】
ジャスモリンI、ジャスモリンII、ジョドフェンホス、幼若ホルモンI、幼若ホルモンII、幼若ホルモンIII、
【0050】
ケレバン、キノプレン、
【0051】
ラムダシハロトリン、ヒ酸鉛、レピメクチン、レプトホス、リンダン、リリムホス、ルフェヌロン、リチダチオン、
【0052】
マラチオン、マロノベン、マジドックス、メカルバム、メカルホン、メナゾン、メホスホラン、塩化第一水銀、メスルフェン、メスルフェンホス、メタフルミゾン、メタム、メタクリホス、メタミドホス、メチダチオン、メチオカルブ、メトクロトホス、メトミル、メトプレン、メトキシクロール、メトキシフェノジド、臭化メチル、イソチオシアン酸メチル、メチルクロロホルム、塩化メチレン、メトフルトリン、メトルカルブ、メトキサジアゾン、メビンホス、メキサカルベート、ミルベメクチン、ミルベマイシンオキシム、ミパフォックス、ミレックス、MNAF、モノクロトホス、モルホチオン、モキシデクチン、
【0053】
ナフタロホス、ナレド、ナフタレン、ニコチン、ニフルリジド、ニッコーマイシン、ニテンピラム、ニチアジン、ニトリルアカルブ、ノバルロン、ノビフルムロン、
【0054】
オメトエート、オキサミル、オキシデメトンメチル、オキシデプロホス、オキシジスルフォトン、
【0055】
パラジクロロベンゼン、パラチオン、パラチオンメチル、ペンフルロン、ペンタクロロフェノール、ペルメトリン、フェンカプトン、フェノトリン、フェントエート、ホレート、ホサロン、ホスホラン、ホスメト、ホスニクロール、ホスファミドン、ホスフィン、ホスホカルブ、ホキシム、ホキシムメチル、ピリメタホス、ピリミカルブ、ピリミホスエチル、ピリミホスメチル、亜ヒ酸カリウム、チオシアン酸カリウム、pp’DDT、プラレトリン、プレコセンI、プレコセンII、プレコセンIII、プリミドホス、プロクロノール、プロフェノホス、プロフルトリン、プロマシル、プロメカルブ、プロパホス、プロパルジト、プロペタンホス、プロポクスル、プロチダチオン、プロチオホス、プロトエート、プロトリフェンブート、ピラクロホス、ピラフルプロール、ピラゾホス、ピレスメトリン、ピレトリンI、ピレトリンII、ピリダベン、ピリダリル、ピリダフェンチオン、ピリフルキナゾン、ピリミジフェン、ピリミテート、ピリプロール、ピリプロキシフェン、クワッシャ、キナルホス、キナルホス、キナルホスメチル、キノチオン、
【0056】
ラフォキサニド、レスメトリン、ロテノン、リアニア、
【0057】
サバディーラ、シュラーダン、セラメクチン、シラフルオフェン、亜ヒ酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、ヘキサフルオロケイ酸ナトリウム、チオシアン酸ナトリウム、ソファミド、スピネトラム、スピノサド、スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマート、スルコフロン、スルフィラム、スルフルラミド、スルフォテプ、硫黄、フッ化スルフリル、スルプロホス、
【0058】
タウフルバリネート、タジムカルブ、TDE、テブフェノジド、テブフェンピラド、テブピリンホス、テフルベンズロン、テフルトリン、テメホス、TEPP、テラレトリン、テルブホス、テトラクロロエタン、テトラクロルビンホス、テトラジフォン、テトラメトリン、テトラナクチン、テトラスル、シータシペルメトリン、チアクロプリド、チアメトキサム、チクロホス、チオカルボキシム、チオシクラム、チオジカルブ、チオファノックス、チオメトン、チオナジン、チオキノックス、チオスルタプ、スリンギエンシン、トルフェンピラド、トラロメトリン、トランスフルトリン、トランスペルメトリン、トリアラテン、トリアザメート、トリアゾホス、トリクロルホン、トリクロルメタホス3、トリクロロナート、トリフェノホス、トリフルムロン、トリメタカルブ、トリプレン、
【0059】
バミドチオン、バミドチオン、バニリプロール、バニリプロール、
【0060】
XMC、キシリルカルブ、
【0061】
ゼータシペルメトリン、およびゾラプロホス。
【0062】
加えて、上記殺有害動物剤の任意の組合せを用いることができる。
【0063】
さらなる情報については、本文書の出願時現在のhttp://www.alanwood.net/pesticides/index.htmlに見出される「Compendium of Pesticide Common Names」を参照されたい。また、「The Pesticide Manual」、第14版、C D S Tomlin編、2006年、英国作物生産協議会発行も参照されたい。
【0064】
一実施形態において、殺有害動物剤は、有害動物による摂取またはこれとの接触において即時の効果を有する殺有害動物剤(本明細書では、「即時作用型」殺有害動物剤または「急速作用型」殺有害動物剤と称する)である。例えば、シロアリによる摂取時に即時の殺虫作用を有する殺有害動物剤は、その各々がよく知られ市販される、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、およびフィプロニルを含む。本明細書で用いられる「即時作用型」および「急速作用型」という用語は、通例では、有害動物がそのコロニーに帰巣する前に個々の有害動物を殺傷するように殺有害動物剤が作用することを意味すると意図する。別の実施形態において、殺有害動物剤は、有害動物による摂取またはこれとの接触において遅延された効果を示す殺有害動物剤(本明細書では、「遅延作用型」殺有害動物剤と称する)である。例えば、シロアリによる摂取またはこれとの接触時に遅延殺虫活性を有する殺有害動物剤は、その各々がよく知られ市販される、ヘキサフルムロンおよびノビフルムロンを含む。本明細書で用いられる「遅延作用型」という用語は、通例では、有害動物がそのコロニーに帰巣した後で初めて個々の有害動物を殺傷するように殺有害動物剤が作用することを意味すると意図する。別の実施形態において、殺有害動物剤は、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロン、およびヒドラメチルノンからなる群から選択される。
【0065】
ポリウレタンフォームと、食用材料と、場合によって殺有害動物剤とに加え、場合によって、他の成分を複合餌材料中に含めることができる。例えば、複合材料中に含められた殺有害動物剤の安定性を増大させる、または保管寿命を延長する一部の成分を含めることができる。餌材料に存在する物質の相溶性を向上させ、または餌材料が形成された後に有利な効果を与えるように他の成分を選択することができる。例えば、餌に対する有害動物の誘引を増強し、または摂食を刺激する誘引物質として、さらに他の成分を選択することができる。本明細書に開示される複合材料は、いずれも経済性および相乗性の理由により、除草剤および殺真菌剤を含むか、またはそれらと併用することが可能である。本明細書に開示される複合餌材料は、経済性および相乗性の理由により、抗微生物剤、殺菌剤、落葉剤、毒性緩和剤、相乗剤、殺藻剤、誘引物質、乾燥剤、フェロモン、撥水剤、動物浸漬剤、殺鳥剤、殺菌剤、情報化学物質および軟体動物防除剤(これらの範疇は、必ずしも相互に排他的でない)を含むか、またはそれらと併用することが可能である。
【0066】
本明細書に提供される複合餌材料を、単一工程の殺有害動物剤送出手段として有害動物を誘引および終結させるための独立型餌として、当該有害動物が所定の区域に存在するかどうかを判断する有害動物防除専門家による監視を必要とせずに使用することができる。代替的に、それを、木材腐朽有害動物の有無を判断するための監視工程を採用する有害動物防除デバイスまたはシステムのための餌として使用することができる。例えば、それを、既に存在するシロアリ餌ステーション、例えば、SENTRICON TERMITE COLONY ELIMINATION SYSTEM(登録商標)餌ステーションにおける移動モニタまたは殺有害動物剤送出餌として使用することができる。餌材料が、独立型餌として使用されるか、または既に存在するシロアリ餌ステーションにおける移動モニタもしくは餌として使用されるかにかかわらず、発泡体は、セルロース系食用材料とその環境の間の物理的遮断物となるように作用する。開放気泡ポリウレタン発泡体を含むいくつかの実施形態において、発泡体は、水分と餌材料との接触を保持するように作用する。独立気泡ポリウレタン発泡体を含む他の実施形態、およびいくつかの開放気泡の実施形態において、デバイスが環境水分に曝露された場合に、発泡体は、餌が環境水分に曝露されるのを抑制または防止するように作用可能である。
【0067】
したがって、別の態様において、本出願は、セルロース系食用材料およびポリウレタン発泡体を含む複合餌材料を含む有害動物防除デバイスを提供する。1つの形態において、防湿性シロアリ防除デバイスは、シロアリによる出入りのための1つまたは複数の溝、穴および/または開口部を定め、複合餌材料を収容するためのチャンバを含む餌容器を含む。餌容器は、チャンバへの上部開口部を画定する上端部、上部開口部を選択的に出入りし閉鎖するためのクロージャ、側壁、および餌容器の底部終端を画定する下端部を含む。容器を、予め地中に設置された地中ハウジングのキャビティ内に配置するか、または当該ハウジングを設置せずに使用することができる。別の実施形態において、該デバイスは、ポリウレタン発泡体を含むが、セルロース系食用材料を含まない例えば餌管などの容器を含む。代替的または追加的に、該容器は、有害動物の存在を検出するためのセンサを含むことができる。該センサを、セルロース系食用材料を含まないポリウレタン発泡体に埋め込むことができ、またはセルロース系食用材料およびポリウレタン発泡体を含む複合餌材料に埋め込むことができる。図3〜11の有害動物防除システム20は、当該実施態様のさらなる例を提供する。
【0068】
図3は、有害動物防除システム20を例示する。システム20は、地下シロアリなどの有害動物による損害から建築物22を保護するように配置される。システム20は、建築物22の環境に配置された多数の有害動物防除デバイス110を含む。図3において、明確にするために、数個のデバイス110のみが、参照番号によって具体的に指定されている。システム20は、デバイス110に関する情報を収集するための可搬質問機30をも含む。質問機30を含むデバイス110から収集されたデータは、通信インターフェース41を介してデータ回収ユニット(DCU)40に回収される。他の実施態様において、DCU40は、存在しないか、または場合により利用されるだけでよく、その代わりに端末データ収集機器として質問機30を使用することができる。
【0069】
さらに図4を参照すると、システム20の動作の特定の態様が例示されている。図4において、以下にさらに説明されるように、質問機30とデバイス110との電気的接触を必要としない無線通信技術を使用して、少なくとも部分的に地面Gの下に配置された有害動物防除デバイス110に質問するために質問機30を動作させる有害動物防除サービスプロバイダPが示されている。この例において、質問機30は、設置されたデバイス110との無線通信を確立するために地面Gを走査するのに便利なハンドヘルド型で示される。この無接触技術の代替または追加として、質問機30は、各デバイス110と電気的および/または機械的に接触して、データを収集することができる。さらに他の実施形態において、質問機30の代わりに、または質問機30とともに、各有害動物防除デバイス110に関する情報を、デバイス110に固定された視覚的および/または聴覚的インジケータなどによる異なる方法で報告することができる。
【0070】
図5〜11は、有害動物防除デバイス110の様々な特徴を例示する。有害動物を検出し、殺有害動物剤を場合により散布するために、有害動物防除デバイス110は、図8〜11に関してさらに記載されるように、餌容器内での組み立てのために構築された有害動物監視アセンブリ112が内部に含まれる。より具体的に図5および6を参照すると、有害動物監視アセンブリ112は、一部に、中心線アセンブリ軸Aに沿って示される。軸Aは、図5および6の視野面と同じ平面上にあり、図6の視野面は、図5の視野面と垂直である。
【0071】
有害動物監視アセンブリ112は、軸Aに沿って通信回路サブアセンブリ116の下にセンサアセンブリ114を含む。センササブアセンブリ114は、センサ150を含む。センサ150は、図11および12に関してより詳細に記載されるように餌と接触するように構築されている。しかし、センサ150の一部の詳細を最初に以下に記載する。センサ150は、全体的に長形であり、例えば図5および6に示されるように端部152aおよび対向端部152bを有する。センサ150の中央部は、図5および6における部分152aと152bを隔てる1組の隣接破線によって表される。センサ150は、感知基板151を含む。基板151は、図6の破断図に示される導電性ループまたは通路154の形の感知素子153aを提供するように配置された導体153を担持する。図6の破線によって表される中央センサ部に沿って、通路154の2つのセグメントが、全体的に直線の平行な経路(不図示)に沿って連続し、それに応じて端部152aの縁に沿って接触パッド32で終端する。通路154についての1つの形状が図6に示されているが、本出願は、代替的な形状を使用できることを意図しており、究極の目標は、素子153aの区域で摂食するシロアリを検出する確率を高めることであることが理解される。電気絶縁膜34は、端部152aに沿うセグメントの各々の部分を被覆する。膜で被覆されたセグメント部分は、点線で示されている。アパーチャ36は、作製および/またはハンドリングに使用できる膜34によって被覆されたセグメントの間に基板151を介して形成される。端部152bにおいて、セグメントは、互いに接合して通路154を形成して、導電性ループを完成する。
【0072】
基板151および/または導体153は、有害動物監視アセンブリ112で監視されている有害動物によって摂取または移動されやすい1つまたは複数の材料で構成される。これらの材料は、対象となる1つまたは複数の有害動物種にとって食用物質、非食用物質またはその両方の組合せであり得る。実際、非食用物質で構成された材料は、シロアリによる近隣可食材料の摂取中に容易に移動されることが判明した。基板151または導体153が摂取または移動されると、結局は通路154が変化する。以下により詳細に記載するように、この変化を利用して、通路154の1つまたは複数の対応する電気特性を監視することによって有害動物の存在を指摘することができる。代替的に、基板151および/または導体153を餌部材132に対して、餌部材132のある程度の摂取または移動が、通路154の導電性を変化させるのに十分な機械的力を検出可能に及ぼすように配向させることができる。この代替法では、基板151および/または導体153は、対象となる有害動物によって直接摂取または移動される必要がない。
【0073】
地下シロアリを対象とする一実施形態において、基板151は、シロアリによって摂取、移動あるいは除去されるセルロース材料から形成される。1つの具体的な例は、ポリエチレンなどのポリマー材料が塗布された紙を含む。他の実施形態において、基板151を、シロアリおよび/または対象となる他の有害動物を標的とする異なる材料で構成することができる。
【0074】
一形態において、導体153は、炭素含有インク化合物などの炭素系導電性物質によって提供される。当該インクの1つの供給源は、1600 Washington Ave.、Port Huron、Michigan 48060の事業所住所を有するAcheson Colloids Companyである。導体153を含む炭素含有導電性インクを、シルクスクリーニング、パッド印刷もしくはインクジェット分配技術、または当業者に生じる他の技術を使用して基板151に堆積することができる。一般に選択される金属導体と比較して、炭素系導体は、より大きな電気抵抗を有することができる。好ましくは、炭素含有インク化合物の体積抵抗は、約0.001ohm−cm(オーム−センチメートル)以上である。より好適な実施形態において、炭素含有材料で構成された導体153の体積抵抗は、0.1ohm−cm以上である。さらにより好適な実施形態において、炭素含有材料で構成された導体153の体積抵抗は、約10ohm−cm以上である。さらなる他の実施形態において、導体153は、当業者に生じる異なる組成または体積抵抗を有することができる。上記の使用に好適であるインクの1つの例は、Acheson Colloids Companyから商業的に入手可能なElectrodag 423SSである。
【0075】
有害動物監視アセンブリ112は、センササブアセンブリ114に脱着可能に接続可能な回路サブアセンブリ116をさらに含む。回路サブアセンブリ116は、センササブアセンブリ114の通路154の1つまたは複数の電気特性の変化によって示される有害動物活性を検出および伝達するように配置される。回路サブアセンブリ116は、通信回路構成160のための回路筐体118およびセンサアセンブリ114のセンサに通信回路構成160を脱着可能に連結するための1組の接続部材140を含む。筐体118は、それぞれ軸Aのまわりの全体的に円形の外周を有するカバーピース120、o−リング124およびベース130を含む。筐体118は、図5より図6により完全に組み立てられた形で示されている。カバーピース120は、キャビティ122を画定する。ベース130は、o−リング124を受け入れる大きさを有する溝部131(点線で示される)を画定する(図6参照)。o−リング124の代替または追加として、ヒートシールを使用することができる。
【0076】
通信回路構成160は、カバーピース120とベース130の間に配置される。通信回路構成160は、コイルアンテナ162、および回路部品166を担持するプリント基板164を含む。図7を参照すると、ベース130、接続部材140および無線通信回路構成160のアセンブリの上面図が示されている。図7において、軸Aは、視野面に垂直であり、同様に表示された十字線によって表される。ベース130は、プリント基板164の取付穴に係合するポスト132を含む。ベース130は、コイルアンテナ162に係合し、組み立てに際してベース130およびプリント基板164に対してそれを固定状態に維持するマウント134をも含む。ベース130は、図6に最も良く例示されるように、それぞれそこに開口部137を画定する4つの支持体136をさらに含む。ベース130は、隣接する支持体136の組の間に中央に配置された突起138を有するように成形されている。突起138は、凹部139(図5に点線で示される)を画定する。
【0077】
図5〜7を全般的に参照すると、接続部材140は、それぞれ1組の接続ナブ146を含む。各ナブ146は、それぞれの接続部材140の対向端部から伸びるネック部分147およびヘッド部分145を有する。接続部材140毎に、突起148は、対応するナブ146の組の間に配置される。突起148は、凹部149を画定する。接続部材140は、導電性のエラストマー材料から形成される。一実施形態において、各接続部材140は、135 Bryant Street、Cranford、N.J.07016の事業所住所を有するTECKNIT USAから入手可能な化合物862などの炭素含有シリコーンゴムから作製される。他の実施形態において、異なる組成物を使用することができる。
【0078】
各接続部材140をベース130に取り付けるには、ナブ146の対応する組を、支持体136の開口部137の各組を介して挿入すると、突起148が凹部139内に達する。各ナブ146のヘッド部分145は、それが通過すべき各開口部137よりもやや大きく寸法設定されている。結果として、挿入時に、ヘッド部分145は、各開口部137を完全に通過するまでの間、弾性的に変形する。ヘッド部分145が開口部137の先に達すると、ヘッド部分はその元の形状に戻り、ネック147が開口部の縁にしっかりと係合する。図7に示す通り、プリント基板164は、組み立て後、各接続部材140の1つのナブ146に接触する。
【0079】
接続部材140をベース130と組み立てると、o−リング124を溝部131内に保持しながらベース130をカバーピースに接続することにより、筺体118を組み立てる。得られた構造体の内部に注封材料を使用して、水分および/または他の外来物質の進入を抑えることができる。さらに、既に記載したように、o−リング124/溝部131構造の他に、または代わりにヒートシール技術を使用することができる。通信回路サブアセンブリ116を組み立てた後に、ベース130によって保持された各接続部材140の凹部149に端部152aを挿入することによってセンサ150をサブアセンブリ116に組み立てる。接続部材140は、接続部材140によって端部152aにバイアス力を加えてセンサ150とその接触をしっかり保持するように、端部152aの凹部149への挿入によってわずかに弾性変形する大きさに作製されている。端部152aを接続部材140に挿入すると、各パッド32は、異なる1つの接続部材140に電気的に接触される。次に、プリント基板164に接触する各ナブ146は、通路154をプリント基板164に電気的に連結させる。
【0080】
図8は、有害動物防除デバイス110のより高度な組み立て段階の分解図の一部として得られたサブアセンブリ114および116のアセンブリを示す。図8において、有害動物監視アセンブリ112は、代替的に指定された感知アセンブリ119であり、総合的に、組み立てられた形のサブアセンブリ114および116を表す。組み立てられると、感知アセンブリ119は、ユニットとしての設置および他のハンドリングを容易にするように構築されている。図8は、また、完全に組み立てられたときの感知アセンブリ119を含む、餌容器200を分解した形で示す。餌容器200は、上端部204が下端部206に対向する管状の本体202をも含む。本体202は、以下により詳細に記載するように、餌を受け入れるための内部空間210を画定するように中空である。上端部204は、内部空間210と交差する上方開口部214を画定し、下端部206は、内部空間210と交差する下方開口部216を画定し、本体202は、また、内部空間210と交差する上端部204と下端部206の間の側方スロット219を画定する。よって、開口部214および216ならびに側方スロット219は、互いに流体連通する。上端部204は、開口部214のまわりに外部螺旋スレディング215を画定する。
【0081】
感知アセンブリ119は、上方開口部214を介して容器200の内部空間210に受け入れられる大きさおよび形状に作製される。上端部は、その上にアセンブリ119の筐体118が支持されるように構築されている座部218を提供して、アセンブリ119がそこに配置されたときに内部空間210内で基板151をつり下げる棚を画定する(図9および図10も参照されたい)。餌容器200(およびそれに応じて有害動物防除デバイス110)は、キャップ91の形のクロージャ90をさらに含む。クロージャ90は、本体202の上端部204の外部スレディング215に係合するように構築されている内部スレディング92を含む。キャップ91は、以下にさらに記載されるように、クロージャ90が容器200にネジ止め装着されるときに、餌容器200を保持および別の方式で操作する、手で把持するように構築されているハンドル94またはある種の抽出手段を含む。クロージャ90を上端部204に対して選択的に回転して、それにネジ止めし、シールを提供することができる。この状態を図9および10に例示する。よって、アセンブリ119を内部空間210に挿入した後に、クロージャ90を上端部204に係合させることができ、要望に応じてアセンブリ119に接近するために取り外すこともできる。
【0082】
アセンブリ119を収容することに加えて、内部空間210は、複合餌材料227をも含む(図9および10に図示)。餌材料227は、ポリウレタン発泡体マトリックス228に埋め込まれた複数のセルロース系食用材料片229で構成される。複合餌材料227は、その幾何学的中心を占拠し、その縦方向の中心線Aに沿って広がる内部空間210の形状に従う。しかしながら、他の実施形態において、餌材料227は、異なる有害動物種を標的とするように異なる構成を有することができ、より多くの、またはより少ないセルロース系食用材料片を含むことができ、木材もしくは合成により形成されたセルロースブロックなどの単一の食用材料片を含むことができ、殺有害動物剤を含む、または含まない誘引物質を含むことができ、かつ/またはそれ以外の異なる構成を有することができる。
【0083】
餌容器200を組み立てるために、感知アセンブリ119を、上方座部218に係合するように、近端部204を介して本体202の内部空間210に配置する。感知アセンブリ119を本体202に配置した後に、クロージャ90を近端部204上にネジ止めして開口部214を閉鎖する。容器200を逆転させて、開口部216を介してセルロース系食用材料片229を、内部空間210を少なくとも部分的に満たすように充填する。1つの形態において、セルロース系食用材料片229を基板151の対向側面に沿って分配する。本体202は、食用材料片229がそのまわりに分配されるときに、基板151を所望の位置に維持するのに役立つ1つまたは複数の内部スロットおよび/またはガイドフランジ(不図示)を含むことができる。セルロース系食用材料片229を充填した後、次いで未硬化ポリウレタン発泡体前駆体の混合物を内部空間210に導入し、食用材料片229および本体202によって形成される内部空間210内の空隙に流入させる。複合餌材料1の作製に関して以上に記載したように、未硬化ポリウレタン前駆体を、開口部216を介して餌容器本体202に注ぎ込むことによって内部空間210に導入することができる。代替的に、ポリウレタン発泡体前駆体の混合物を、例えば、The Dow Chemical Companyから商業的に入手可能であるGREAT STUFF(商標)ポリウレタン発泡体システムなどの発泡剤を含む送出システムで提供することができる。前駆体の混合物が硬化して、ポリウレタン発泡体マトリックス228を形成すると、それは、膨張して内部空間210内の空隙のさらなる部分を満たすことによって、空隙を実質的に満たす。
【0084】
ポリウレタン発泡体前駆体の混合物が内部空間210に注入され、吹き込まれ、あるいは異なる方法で導入されると、ポリウレタン発泡体前駆体の混合物が空間210に導入されてから、ポリウレタン発泡体の硬化が完了するまでの時間中に、スロット219が被覆されていなければ、該混合物の一部またはすべてがスロット219を介して内部空間210から出ることができる。したがって、餌容器200を作製する1つの方法において、ポリウレタン発泡体前駆体を内部空間210に導入する前にスロット219を被覆する。例えば、前駆体を内部空間210に導入する前に、プラスチックフィルム、例えばシュリンクラップを本体202の側面に貼付することによってスロット219を被覆することができる。一実施形態において、プラスチックフィルムは、テープを容器本体202に一時的に貼りつけるための接着剤を一方の面に有するテープである。ポリウレタン発泡体を硬化した後、餌容器200を使用する前に、スロット219を介してプラスチックフィルムを除去して、スロットおよびポリウレタン発泡体を露出させる。粘着テープを使用してスロット219を被覆する場合は、テープの除去は、ポリウレタン発泡体228の露出面を粗面化するように作用することができるため、野外におけるシロアリにとっての複合餌材料228の受容を向上させることができる。一実施形態において、本体202は、ポリウレタン発泡体が硬化するときに空気を内部空間210に逃がすことによって、ポリウレタン発泡体が硬化するときに内部空間210における圧力を平衡にするための小さな通気穴(不図示)をも画定する。代替的に、開口部216が通気穴として作用することができる。
【0085】
そのように組み立てられた餌容器200は、本体202、感知アセンブリ119、クロージャ90および複合餌材料227を含み、全般的に、下端部200bに対向する上端部200aを有する。上端部200aは、容器200の頂部終端202aを画定し、下端部200bは、容器200の底部終端202bを画定する。本体202は、全体的に、環状/円筒状であるが、他の実施形態において、本体202および1つまたは複数の他の構成要素の形状は、当業者に生じる組み立てまたは構成要素同士の連結等に適応するための対応する調整に応じて異なってよい。本体202およびクロージャ90は、存在することが想定される有害動物による除去/損害ならびに環境によって引き起こされる劣化に対する抵抗性を有する地中の配置に好適な材料で構成される。1つの非限定的な形において、本体202およびクロージャ90は、有機ポリマー化合物で構成される。
【0086】
図9および10は、有害動物防除デバイス110のハウジング170を例示する。ハウジング170は、例えば図4に示されるように地面Gに設置されるように配置される。ハウジング170は、出入り開口部178と交差するチャンバまたは内部空間172を画定する。餌容器200は、容器200の部分が開口部178の上に突出せずに開口部178を介して内部空間172に挿入される大きさに作製されている。ハウジング170は、地下端部171bに対向する出入り端部171aを有する。端部171bは、図4に例示されるように、地中に有害動物防除デバイス110を配置するのに役立つテーパ端部175を含む。端部175は、開口部(不図示)で終端する。好ましくは、ハウジング170によって画定された多くの通路174が内部空間172と連通する。通路174は、内部空間172からのシロアリの出入りに特に好適である。ハウジング170は、有害動物防除デバイス110を地中に配置するのに役立つ、そのいくつかが図9の参照番号176a、176b、176c、176dおよび176eによって指定される多くの突出フランジを有する。ハウジング170は、開口部178を被覆する着脱可能なキャップ180を含む。キャップ180は、ハウジング170の溝部179に係合するように配置される下向きのプロング184を含む。キャップ180をハウジング170上にしっかりとあてがった後に、キャップを回転させて、プロング184を、分解を防止する差し込み型接続部とラッチング位置で係合させることができる。スロット182を使用して、キャップ180をマイナスのドライバーなどのトップキャップレンチなどの工具と係合させて、キャップ180を回転させる一助とすることができる。ハウジング170およびキャップ180を、想定される環境曝露による劣化に対して抵抗性であり、有害動物防除デバイス110で検出される可能性が高い有害動物による変化に対して抵抗性である材料で作製することができる。1つの形態において、これらの構成要素は、ポリプロピレンのようなポリマー樹脂、またはGeneral Electric Plastics(One Plastics Avenue Pittsfield、MA 01201)から入手可能なCYCOLAC ARポリマー性プラスチック材料から作製される。
【0087】
シロアリ防除に向けられる典型的な用途において、ハウジング170は、地中に設置され、端部171bが地面の下に浸透し、端部171aがほぼ地面に配置される。キャップ180を取り外すと、餌容器200は、開口部178を介してハウジング170の空間172に挿入されて、下端部200bが最初に上端部200aより地面の下に深く食い込む状態で、そこに落ち着く。餌容器200が地中のハウジング170に配置された後に、キャップ180が端部171aに係合して開口部178を被覆する。ハウジング170および容器200の当該作用およびハンドリングに端部171aおよび200aは、近端部とも呼ばれ、端部171bおよび200bは、遠端部とも呼ばれる。
【0088】
システム20で実施される1つの手順において、多くの有害動物防除デバイス110を、保護すべき区域と離して設置する。非限定的な例として、図3は、保護すべき建築物22のまわりに配置された多くのデバイス110の1つの可能な分布の図を示す。典型的には、デバイス110の各々は、図4に示すように少なくとも部分的に地面の下に存在する。シロアリのコロニーが食物源への通路を確立すると、それらは、この食物源に戻る傾向があることが判明した。その結果、デバイス110は、保護することが所望される区域または構造物、例えば建築物22の付近に存在し得るシロアリの当該経路を確立するように選択された場所に配置される。
【0089】
地中に設置された餌は、多くが水分に対する曝露に起因する様々な形態の劣化を被りやすいことが判明した。典型的には、餌は、設置されたハウジングが水浸しになったときなどのようにそれが水で飽和されると、汚染され、あるいは劣化し、黴びる。また、センサ150が、水分で変性可能な材料、例えば、様々な種類の紙等で構成された基板151を含むときは、センサは、有害動物の存在の指示を誤る水害を被り得る。食用材料片229および/またはセンサ150が、そのようにして劣化するのを防止することによって、餌材料227の寿命および標的化有害動物に対するその催嗜好性が向上し、センサ150の動作は、典型的にはより信頼性が高くなる。図10を参照すると、ポリウレタン発泡体マトリックス228を含めることで、食用材料片229およびセンサ150に達する水分に対する遮断物となることにより、水が食用材料片229およびセンサ150に達する機会を低減する。しかし、ポリウレタン発泡体マトリックス228の組成は、シロアリによる除去を容易にする。よって、シロアリは、ハウジング170に遭遇すると、スロット219およびポリウレタン発泡体マトリックス228を通って食用材料片229に達する。ポリウレタン発泡体マトリックス228は、シロアリが嗜好する材料またはシロアリにより移動可能な材料で構成されるため、シロアリは、それを通って食用材料片229に達するための通路を形成する可能性が高い。その結果、ポリウレタン発泡体シール250によって提供される水分遮断物は、シロアリが複合餌材料227を浸食するに従って破壊される。
【0090】
シロアリが餌227に到達し、チャンバ240に侵入すると、基板151の変化が見込まれ、結局は通路154が破壊され、それを用いて、感知アセンブリ119の通信回路構成160によりシロアリの存在をシグナル伝達することができる。描写された形態において、回路構成160は、質問機30からの外部無線シグナルに応答して通路154の状態を報告する受動型である。図11は、代表的な有害動物防除デバイス110の質問機30および有害動物監視アセンブリ112の回路構成を概略的に示す。図8の監視回路構成169は、全般的に、接続部材140によってセンサ150の導体153に接続された通信回路構成160を表す。図11において、監視回路構成169の通路154は、有害動物の活動に従って閉鎖または開放電気通路を提供するセンサ150の機能に対応する単極単段スイッチで代表される。さらに、通信回路構成160は、作動すると二状態ステータスシグナルを提供するセンサ状態検出器163を含む。その場合、1つの状態が開放または高抵抗通路154を表し、他の状態が電気的に閉鎖された、または連続的な通路154を表す。通信回路構成160は、デバイス110についての対応する識別シグナルを生成する識別コード167をも含む。識別コード167は、マルチビットバイナリーコードの形、または当業者に生じるような他の形であってよい。
【0091】
通信回路構成160は、コイルアンテナ162を介して受け取られる質問機30からの外部刺激または励起シグナルによって作動される受動RF変換器として構成される。同様に、回路構成160の検出器163およびコード167は、この刺激シグナルによって電力供給される。刺激シグナルによって作動されると、通信回路構成160は、変調RF型のコイルアンテナ162を用いて質問機30に情報を送信する。この無線送信は、検出器163および識別コード167によって提供される独自のデバイス識別子により判断されるシロアリの存在に対応する。代替的な実施形態において、シロアリの活動をシグナル伝達するための電力を1つまたは複数のバッテリによって供給することができる。
【0092】
図11は、質問機30の通信回路構成31をも例示する。質問機30は、RF刺激シグナルを生成するRF励起回路32およびRF入力を受け取るRF受信機(RXR)回路34を含む。回路32および34は、それぞれ動作可能にコントローラ36に連結される。質問機30は、回路32および34に対して個別のコイルで示されているが、他の実施形態において、両方に対して同じコイルを使用することができる。コントローラ36は、質問機30の入出力(I/O)ポート37およびメモリ38に動作可能に連結される。質問機30は、回路31を作動させるためにそれ独自の電源(不図示)を有し、それは、典型的には電気化学電池または当該電池のバッテリ(不図示)の形態である。コントローラ36を1つまたは複数の構成要素で構成することができる。1つの例において、コントローラ36は、メモリ38に格納された命令を実行するプログラム式マイクロプロセッサ型である。
【0093】
I/Oポート37は、図3に示されるように、質問機30からデータ回収ユニット40にデータを送信するように構成されている。再び図3を参照すると、データ収集ユニット40のさらなる態様が示されている。ユニット40のインターフェース41は、I/Oポート37を介して質問機30と通信するように構成されている。ユニット40は、デバイス110に関して質問機30から得られた情報を記憶および処理するためのプロセッサ42およびメモリ44をも含む。プロセッサ42およびメモリ44を、それぞれコントローラ36およびメモリ38について記載したものと同様に多種多様に構成することができる。さらに、インターフェース41、プロセッサ42およびメモリ44を同一の集積回路チップに一体的に設けることができる。
【0094】
よって、示された実施形態では、通信回路構成160は、質問機30が範囲内のデバイス110に刺激シグナルを伝達すると、餌状態および識別子情報を質問機30に送信する。質問機30のRF受信機回路34は、デバイス110から情報を受信し、コントローラ36による操作およびメモリ38への記憶のための適切なシグナル調整およびフォーマティングを行う。デバイス110から受信されたデータを、I/Oポート37をインターフェース41に動作可能に連結することによってデータ回収ユニット40に送信することができる。
【0095】
配置後、設置されたデバイス110は、定期的に確認され、質問機30によるそれぞれの無線通信回路構成160の質問によってデータが各デバイス110から格納される。このデータは、餌状態および識別情報に対応する。このように、目視検査のために、各デバイス110を引き抜く、または開放することを必要とせずに、所定のデバイス110における有害動物の活動を容易に検出することができる。さらに、当該無線通信技術は、長時間の記憶のためにデータ回収ユニット40にダウンロードすることができる電子データベースの確立および構築を可能にする。
【0096】
所定のデバイス110に対する状態シグナルが破壊された通路154を示す場合は、有害動物防除サービスプロバイダPは、キャップ180およびクロージャ90を取り外すことによって当該デバイスを目視検査するか、あるいは有害動物駆除デバイスを地面内の原位置に放置するかを判断することができる。代替的または追加的に、サービスプロバイダは、デバイス110の開放された近端部110aを介してアセンブリ119を取り外すか、無変化の基板151を設けてシロアリの活動の監視を継続するか、または容器200を完全に交換することが可能である。例えば、容器200を、その様々な種類が本明細書に記載されている、殺有害動物剤含有餌を含む殺有害動物剤送出デバイスと交換することができる。当該手順を、シロアリの活動が検出された他のデバイス110について繰り返すことができる。シロアリの活動が検出された後に、感知アセンブリ119を用いてさらに監視しながら、または監視せずに、餌の定期的な補給を行うことができる。
【0097】
本出願は、また、デバイス110および特に容器200に対する多種多様な改造を意図する。例えば、限定することなく、別の実施形態において、食用材料片229を除外することができ、感知アセンブリ119を収容することに加えて、内部空間210に、1つまたは複数のエンハンサーを場合により内蔵することができるポリウレタン発泡体を充填する。未硬化ポリウレタン発泡体前駆体の混合物を導入する前に、セルロース系食用材料片を内部空間210に充填しないことを除いては、この実施形態の餌容器を餌容器200に関して以上に記載したのと同様にして組み立てることができる。さらに別の実施形態において、感知アセンブリ119を除外することができ、その場合は、内部空間210に複合餌材料227を充填する。この実施形態を、例えば、サービスプロバイダがシロアリの活動を目視検査によって確認することができる監視デバイスとして使用することができる。代替的に、殺有害動物剤が複合餌材料227に含まれる場合は、この実施形態を殺有害動物剤送出デバイスとして使用することができる。さらに別の実施形態において、感知アセンブリ119および食用材料片229の両方を除外することができ、その場合は、上記のように内部空間210に、1つまたは複数のエンハンサーを場合により内蔵することができるポリウレタン発泡体を充填する。この実施形態も同様に、目視検査のための監視デバイスとして、または殺有害動物剤送出デバイスとして使用することができる。
【0098】
次に図12〜14を参照すると、本出願は、また、食用材料とデバイスの環境との間に遮断物を設けるために、セルロース系食用材料から離れた場所に配置されたポリウレタン発泡体構成要素を含む有害動物防除デバイスを提供する。ポリウレタン発泡体構成要素は、デバイスにおけるシロアリ出入り開口部を封止して水分遮断物となることによって、例えば、デバイスが地中に設置される場合に、望ましくない水のデバイスへの浸入によって引き起こされる餌の損傷を抑えるように作用する。図12〜14に示される一実施形態において、有害動物防除デバイス310は、ある点において有害動物防除デバイス110に類似しており、上記システム20におけるデバイス110の代わりになり得るが、デバイス310は、餌容器200の代わりに餌容器400を含む。図12は、図8と同様に、有害動物防除デバイス310のより高度な組み立て段階の分解図の一部として、サブアセンブリ114および116の得られたアセンブリを例示する。図12において、図8と同様に、有害動物監視アセンブリ112は、代替的に感知アセンブリ119と呼ばれ、全体的に、サブアセンブリ114および116の組み立てられた形を表す。図12は、また、完全に組み立てられたときの感知アセンブリ119を含む分解した形の餌容器400を示す。餌容器400は、上端部404が下端部406に対向する管状の本体402をも含む。本体402は、以下により詳細に記載するように、餌を受け入れるための内部空間410を画定するように中空である。上端部404は、内部空間410と交差する上方開口部414を画定し、下端部406は、内部空間410と交差する下方開口部416および任意の側方開口部419を画定する。よって、開口部414、416および419は、餌容器400を完全に組み立てる前に互いに流体連通する。上端部404は、クロージャ90上でスレディング92を受け入れ、それに係合するように開口部414のまわりに外部螺旋スレディング415を画定する。
【0099】
感知アセンブリ119は、上方開口部414を介して容器400の内部空間410に受け入れられる大きさおよび形状に作製される。上端部404は、その上にアセンブリ119の筐体118が支持されるように構築されている座部418を提供して、アセンブリ119がそこに配置されたときに内部空間410内で基板151をつり下げる棚を画定する(図13および図14も参照されたい)。以上に記載したように、クロージャ90は、本体402の上端部404の外部スレディング415に係合するように構築されている内部スレディング92を含む。キャップ91は、以下にさらに記載されるように、餌容器400を保持および別の方式で操作する、手で把持するように構築されているハンドル94またはある種の抽出手段を含む。クロージャ90を上端部404に対して選択的に回転して、それにネジ止めし、防水シールを提供することができる。この状態を図13および14に例示する。よって、アセンブリ119を内部空間410に挿入した後に、クロージャ90を上端部404に係合させることができ、要望に応じてアセンブリ119に接近するために取り外すこともできる。
【0100】
下端部406は、それに対して遮断物430が支持されるように構築され、餌容器400が完全に組み立てられた後にチャンバ445内に存在するポリウレタン発泡体シール450によって所定の位置に保持される座部420を提供するように棚を画定する(図13および図14も参照されたい)。遮断物部材430は、下方開口部416を介して内部空間410に嵌合して、下方座部420に係合する形状および大きさに作製される。1つの形態において、遮断物430は、シロアリによって摂取または移動可能な材料、例えば、限定することなく、コルクのシート、紙または木材で構成されるディスクである。遮断物430は、本体402の内部空間410を分割して、本体402内に餌含有チャンバ440の下方境界478を画定し、ポリウレタン発泡体シールを収容するように構成されているチャンバ445から餌含有チャンバ440を分離する。本体400は、餌チャンバ440下方境界478と餌容器400の底部終端402aとの間に任意の側方スロット419をも画定する。
【0101】
シロアリに対して標的化される1つの形態において、チャンバ440に収容される餌は、それぞれが、シロアリにとって魅力的なセルロース系食用材料および場合により殺有害動物剤を含む複数のペレット229で構成される。この形態では、ペレット229は、その幾何学的中心を占拠し、その縦方向の中心線Aに沿って広がるチャンバ410の形状に従う。しかしながら、他の実施形態において、餌は、異なる有害動物種を標的とするように異なる構成を有することができ、より多くの、またはより少ない片を含むことができ、木材もしくは合成により形成されたセルロースブロックなどの単一の片であることができ、殺有害動物剤を含む、または含まない誘引物質を含むことができ、かつ/またはそれ以外の異なる構成を有することができる。
【0102】
餌容器400を組み立てるために、感知アセンブリ119を、上方座部418に係合するように、近端部404を介して本体402の内部空間410に配置する。感知アセンブリ119を本体402に配置した後に、クロージャ90を近端部404上にネジ止めして、防水シールで開口部414を閉鎖する。容器400を逆転させて、開口部416を介してペレット229を、下方座部420まで到達することができる内部空間410を少なくとも部分的に満たすように充填する。1つの形態において、ペレット229を基板151の対向側面に沿って分配する。本体402は、ペレット229がそのまわりに分配されたときに、基板151を所望の位置に維持するのに役立つ1つまたは複数の内部スロットおよび/またはガイドフランジを場合により含むことができる。代替的に、感知アセンブリ119を除外することができる。ペレットを充填した後、遮断物430を、開口部416を介して、下方座部420に係合するように配置する。遮断物430を下方座部420に対して配置すると、次いで未硬化ポリウレタン前駆体の混合物をポケット445に導入し、硬化させて耐水性ポリウレタン発泡体シール450を形成する。未硬化ポリウレタン前駆体の混合物を上記のように作製することができ、それは、望まれる場合に、シロアリにとってのその魅力を向上させるためのエンハンサーを場合により内蔵することができる。そのようにして組み立てられた餌容器400は、本体402、感知アセンブリ119、クロージャ90、餌227、遮断物430およびポリウレタン発泡体シール450を含み、全般的に、下端部400bに対向する上端部400aを有する。上端部404は、容器400の頂部終端402aを画定し、下端部406は、容器400の底部終端402bを画定する。加えて、必要であれば、または望まれる場合は、ポリウレタン発泡体を硬化した後に、それを餌容器400の底部終端402bにおいてトリミングして所望の形状および/または大きさにすることができる。加えて、ポリウレタン発泡体の下面を場合により粗面化するか、または他の方法で処理して、シロアリにとっての該表面の魅力を向上させることができる。本体402、クロージャ90およびポリウレタン発泡体シール450は、全体的に環状/円筒状であるが、他の実施形態において、これらの構成要素の1種または複数種の形状は、当業者に生じる組み立てまたは構成要素同士の連結等に適応するための対応する調整に応じて異なってよい。本体402およびクロージャ90は、存在することが想定される有害動物による除去/損害ならびに環境によって引き起こされる劣化に対する抵抗性を有する地中の配置に好適な材料で構成される。1つの非限定的な形において、本体402およびクロージャ90構成要素は、有機ポリマー化合物で構成される。代替的な実施形態において、遮断物430が存在しなくてよい。この実施形態において、ペレット229は、ポリウレタン発泡体シール450に直に接触し、ポリウレタン発泡体シール450によって餌チャンバ440内に保持される。
【0103】
図14を参照すると、容器400は、水がペレット229に達する機会を低減するように構築されている。最初に設置されると、遮断物430およびポリウレタン発泡体シール450はそれぞれ、餌229の最下方境界478に達する水分に対する遮断物となる。よって、クロージャ90が容器の本体402に係合して、それとシールを形成すると、容器400の集合的な構造は、餌チャンバ440を取り囲む耐水境界を提供する。しかし、遮断物430およびポリウレタン発泡体シール450の組成は、シロアリによる除去を容易にする。よって、シロアリが開口部174を介してハウジング170に進入すると、それらは、餌容器400の本体402に遭遇する。シロアリが餌容器400の側方開口部419および下方開口部416に遭遇すると、それらは、ポリウレタン発泡体シール450および遮断物430を掘り進んで、餌チャンバ440に達することが可能である。ポリウレタン発泡体シール450は、シロアリ嗜好性またはシロアリ移動可能材料で構成されるため、シロアリは、それを通って遮断物430に達する通路を形成する可能性が高い。次いで、シロアリは、餌チャンバ440内の餌227に達するために遮断物430を貫通する通路を形成する。シロアリがポリウレタン発泡体シール450を掘り進む結果として、ポリウレタン発泡体シール450によって提供された水分遮断物が破壊される。しかし、クロージャ90と本体402の間に気密性シールを提供することによって、図12〜14に示される構成は、ポリウレタン発泡体シール450が、掘り進むシロアリによって破壊された後でも耐水性を提供するようにも作用する。具体的には、シロアリの餌チャンバ440への唯一の進入点は餌チャンバ440の下にあるため、餌容器400の内部空間410に取り込まれた空気は、シロアリがポリウレタン発泡体シール450および遮断物430を掘り進んだ後でも、浸水条件下で水が餌チャンバ440に進入するのを防止する。例えば、地中の水面がシロアリの最も高い外部進入点(この実施形態ではスロット419の最上部)より高くなると、餌容器400は空気を取り込んで、本体402によって提供される気密境界がこの外部進入点まで降下すると、水が餌チャンバ440に進入する程度まで水が本体402内部で上昇するのを防ぐ。水は、ポリウレタン発泡体シール450を部分的に通ることができるが、餌チャンバ440における空気圧は、水がシール450を通って餌チャンバ440に流入することを防止する。この実施形態において、側方開口部419の最上部を、餌チャンバの下方境界478から距離Hだけ離して配置して、餌チャンバ440と最上側方開口部419の間に十分な隔たりを確保して、水が所望の範囲の環境条件下で最も高い側方開口部419の上方に配置された餌チャンバ440に達する機会を低減する。1つの好適な形態において、距離Hは約1センチメートル(cm)である。より好適な形態において、距離Hは約2.5cm(1インチ)である。別の実施形態において、側方開口部419は存在せず、チャンバ445に通じる唯一の開口部は下端部406に存在し、チャンバ445の全高は、ポリウレタン発泡体シール450が破壊された後に餌チャンバ440を水から分離するように作用することができる。
【0104】
餌容器400を作製する代替的な方法において、ポリウレタン発泡体シール450は、例えば、ポリウレタン発泡体シール450を鋳型で成形することによって、またはポリウレタン発泡体シール450をより大きいポリウレタン発泡体加工物から切断し、次いで下端406を介してポリウレタン発泡体シール450をチャンバ445に挿入することによって、所望の形状および大きさを有する個別の構成要素として作製される。この実施形態において、遮断物430を含めることも除外することもできる。
【0105】
代替的な実施形態において、遮断物430を図15および16に示されるフィッティング452によって所定位置に保持することができる。フィッティング452は、側壁460、上壁456(「仕切456」とも称する)を含み、その中にチャンバ462を画定する円筒形を有する。仕切456は、全体にわたって多くの開口部458を画定する。仕切456は、フィッティング452の一体部分であるか、または側壁460に取り付けられた個別の部分であり得る。例えば、仕切456は、側壁460に取り付けられたメッシュスクリーンの形であり得る。一実施形態において、仕切456は、ウィスコンシン州WaunakeeのUniek,Inc.から入手可能な7メッシュのプラスチックカンバスから形成され、接着剤で側壁460に取り付けられる。フィッティング452を含む実施形態において、餌容器400の本体402の下端部406は、開口部416のまわりに内部の螺旋スレディング(不図示)を画定し、フィッティング452は、下端部406の内部スレディング(不図示)に係合する外部スレディング464を含む。フィッティング452は、開口部416にねじ込まれると、遮断物430を所定位置に保持する。遮断物430およびフィッティング452を所定の位置に保持して、ポリウレタン発泡体をフィッティング452のチャンバ462内に配置して、下端部406に耐水シールを与えることができる。明確にするために、フィッティング452を図12、13および14から除外する。しかし、上記のようにフィッティング452を餌容器400に場合により含めることができることが理解される。
【0106】
フィッティング452を含む餌容器400を作製するために、餌229を、下方開口部416を介して餌チャンバ440に充填し、遮断物430を下方座部420に係合させるように開口部416を介して配置し、次いでフィッティング452を開口部406にねじ込んで遮断物430を取り込む。次いで、ポリウレタン発泡体シール450を本明細書に記載されているようにして、すなわちポリウレタン発泡体シール450をチャンバ462内で硬化させることによって、または予め作製されたポリウレタン発泡体シール450をチャンバ462に挿入することによって、フィッティング452のチャンバ462に配置する。そのようにして組み立てられた餌容器400は、本体402、クロージャ90、遮断物430、フィッティング452およびポリウレタン発泡体シール450を含む。
【0107】
フィッティング452を含む実施形態の使用において、遮断物430がシロアリによって除去および分散されると、フィッティング452の仕切456は、餌チャンバ440内に餌229の最下方境界478bを画定するように構築されていることが理解されるべきである。フィッティング452の一部として、仕切456は、シロアリによって容易に除去または変化されない材料で構成される。したがって、餌229のいくつかのより小さい部分は、開口部458を介して落下し得るが、餌227のより大きい片は、仕切456によって、終端402bに対して容器400の本体402内の上方にずれた位置に維持される。
【0108】
感知アセンブリ119を除外した有害動物防除デバイスを上記の方法と同様にして、すなわちクロージャ90を筐体402の上部404に固定し、下方開口部416を介して餌材料を導入し、遮断物430を下方座部420に対して配置し、次いでポリウレタン発泡体前駆体の混合物を硬化させるためにチャンバ445に導入することによって作製することができる。代替的に、感知アセンブリ119を除外した実施形態において、餌材料を、上方開口部414を介して空間410に導入することが可能である。最初にポリウレタン発泡体シールをチャンバ445内で作製し、続いて餌材料を、上方開口部414を介してチャンバ410に導入した後、クロージャ90を本体402の上部404に固定することによって、当該実施形態を作製することができる。この実施形態において、遮断物430を含めることも除外することもできる。遮断物430を含める場合は、ポリウレタン発泡体シールを上記と同様にして、すなわち管402を逆転させ、遮断物430を下方座部420に対して配置し、ポリウレタン発泡体前駆体の混合物を硬化させるためにチャンバ445に注ぎ込むことによって作製することができる。代替的に、ポリウレタン発泡体前駆体の混合物を、上端開口部414を介してチャンバ445に導入することによってポリウレタン発泡体シールを作製することができる。例えば、最初に一時的な筐体を開口部416の上に配置することによって、例えば、キャップまたは他の被覆物を下方開口部416の上に配置することによって、あるいは下方開口部416が遮断されるように下端部406を表面に対して接触させることによって、下方開口部416を遮断することができる。開口部416を遮断すると、ポリウレタン発泡体前駆体の混合物を、上方開口部414を介してチャンバ445に注ぎ込むことが可能である。該混合物が硬化すると、それは、チャンバ445にポリウレタン発泡体シール450を提供する。一実施形態において、一時的な筐体を除去した後に摩擦によってシール450をチャンバ445内に保持する。別の実施形態において、該混合物をチャンバ445に導入する前にチャンバ445の壁を前処理して、チャンバ445の壁に対するシール450の接着性を向上させることができる。さらに別の実施形態において、チャンバ445の壁は、壁とシール450との摩擦を大きくするか、あるいはシール450をチャンバ445内に固定するための例えば溝または突起などの表面特徴(不図示)を含むことができる。ポリウレタンシール450を硬化した後に、遮断物430を上方開口部414に通し、存在すれば座部420と接触させて、または座部420が存在しなければポリウレタンシール450と接触させて配置することによって、餌チャンバ440をチャンバ445から分離することができる。この実施形態において、座部420は、存在してもしなくてもよい。座部420が存在する場合は、遮断物430が下方開口部416を介して内部空間410に充填される場合に生じる通りに、座部420の下面でなく座部420の上面に対して遮断物430を配置することができる。代替的な実施形態において、ポリウレタン発泡体シール450を個別に成形し、次いでチャンバ445に挿入することができる。当該実施形態において、遮断物430は、存在してもしなくてもよい。
【0109】
上記に鑑みて当業者が理解する通りに、本出願は、一態様において、標的化有害動物による出入りのための下方進入点、およびこの進入点とその上に配置された餌との間にポリウレタン発泡体遮断物を保持するためのチャンバ(本明細書では、ポリウレタン発泡体含有チャンバ445とも称する)を画定する餌容器を提供する。餌容器は、餌を収容するための第1のチャンバ、このチャンバに通じる上方開口部を画定する上端部、上方開口部を選択的に出入りし密封閉鎖するためのクロージャ、防水性側壁、および餌容器の底部終端を画定する下端部、ならびに餌の少なくとも一部の下方の第2のチャンバを含む。第2のチャンバは、餌容器が少なくとも部分的に地面の下で選択された方向に設置されたときに、下端部を介する水の進入を抑えるようにポリウレタン発泡体を受け入れて保持するように構成されている。
【0110】
当業者が理解する通りに、餌容器400に多種多様な変更を加えることができる。例えば、代替的な実施形態において、ポリウレタン発泡体チャンバ445は、餌チャンバ440を餌容器400の環境から隔離する任意の種類の流体連通通路を含めて、多くの異なる形状および構成をとることができる。代替的な実施形態において、チャンバ445を餌チャンバ440の下方以外の場所に配置することもできる。加えて、本体402の寸法およびプロポーションを、多種多様なシロアリ防除デバイスを収容するように調整することができる。加えて、内部空間410の内容物を変更することができる。例えば、ペレット229の代わりに他の餌材料を用いるか、またはペレット229を除外することができ、その場合は、チャンバ440にポリウレタン発泡体を充填することができる。例えば、チャンバ440に含まれる餌は、以上に記載した複合餌材料で構成されてよく、異なる有害動物種を標的にするように異なる形態で構成されてよく、より多くの、またはより少ないセルロース系食用材料片を含むことができ、木材もしくは合成により形成されたセルロースブロックなどの単一の食用材料片を含むことができ、セルロース系食用材料片を含まなくてよく、殺有害動物剤を含む、または含まない誘引物質を含むことができ、かつ/またはそれ以外の形態で構成されてよい。加えて、ポリウレタン発泡体を、例えばセルロース粉末または糖などのエンハンサーを内蔵するように処方することができる。
【0111】
様々な代替的な餌容器、およびポリウレタン発泡体を含む餌材料を、他の実施形態において、独立型有害動物防除デバイスとして使用することができ、あるいは有害動物防除デバイス110における餌容器200の代わりに使用することができる。例えば、以上に記載し、図1の示した餌材料1,または以上に記載し、図2に示した餌材料4を、餌容器200または400の代わりにハウジング170に配置するための大きさおよび形状に作製することができる。餌材料1および4の場合は、当該餌材料は、殺有害動物剤材料を含むことができ、または代替的に、殺有害動物剤材料を餌材料から除外することができる。殺有害動物剤が存在しない場合は、餌材料1または餌材料4は、シロアリを誘引し、殺有害動物剤の見込まれる後の管理のための視覚的監視のためにシロアリ摂食パターンを確立するように作用することができる。殺有害動物剤が存在する場合は、餌材料1または餌材料4をハウジング170に配置して、シロアリを誘引する目的と、シロアリがハウジング170を掘り進んで、餌材料1、4を食べ始めると殺有害動物剤を送出する目的との両方を果たすことができる。餌材料1におけるポリウレタン発泡体マトリックス3および餌材料4におけるポリウレタン発泡体コーティング6の存在は、セルロース系食用材料2および5がそれぞれ湿るのを防止する遮断物となることによって、餌材料が、汚染されることなく、長時間にわたってハウジング170内に保持されることを可能にする。
【0112】
代替的に、餌容器200の代わりに、それぞれ図17および18に示される監視デバイス500または監視デバイス550を使用することができる。監視デバイス500、550は、図2に示される餌材料4と類似しているが、例えば、限定することなく、押し出しセルロース系食用材料、木片、ESPモニタに対するシロアリ可食性材料、またはHalo監視デバイスに対するシロアリ可食性材料などのセルロース系食用材料部材505内に配置されたセンササブアセンブリ508を含む有害動物監視アセンブリを含むように形成される。通信回路サブアセンブリ509は、センササブアセンブリ508に動作可能に接続される。この有害動物監視アセンブリを、図5〜8に示される有害動物監視アセンブリ112と同様に構成することができ、または当業者によって意図される通りの他の形態で構成することができる。通信回路サブアセンブリ509は、ハウジング内部に電子部品を含むことができる。図2に示される餌材料4と同様に、図17および18に示される餌材料505も殺有害動物剤を場合により含むことができる。代替的な実施形態において、食用材料部材505の代わりに、上記のようにエンハンサーを場合により内蔵することができるポリウレタン発泡体を使用することができる。
【0113】
図17に示される実施形態において、ポリウレタン発泡体コーティング506は、餌材料部材505および通信回路サブアセンブリ509のまわりに均一の遮断物となる。この構成において、ポリウレタン発泡体コーティングは、環境からの水分が、餌材料部材505または通信回路サブアセンブリ509に接触するのを防止する、餌材料部材505と接する耐水層を提供する。部材505が押し出しセルロース系食用材料を含む監視デバイス500を作製する1つの方法において、セルロース系食用材料部材505を、センササブアセンブリ508をその中に含めた状態で押し出す。次いで、通信回路サブアセンブリ509をセンササブアセンブリ508に動作可能に接続し、通信回路サブアセンブリ509を、例えばセルロース系食用材料部材505に接着することによって該部材505に固定する。セルロース系食用材料部材505、センササブアセンブリ508および通信回路サブアセンブリ509を上記のように組み立てると、ポリウレタン発泡体コーティング506をセルロース系食用材料部材505および通信回路サブアセンブリ509に塗布して、監視デバイス500を提供する。通信回路サブアセンブリ509は、図3に示される可搬型質問機30などの遠隔デバイスにシグナルを送信するように作用可能であるものである。
【0114】
図18に示される実施形態において、ポリウレタン発泡体コーティング506は、餌材料部材505のまわりの遮断物となるが、通信回路サブアセンブリ509の周囲を十分に覆わない。この実施形態において、ポリウレタン発泡体コーティング506は、ポリウレタン発泡体コーティング506および通信回路サブアセンブリ509が、ともに、餌材料部材505とその環境の間に耐水性遮断物を提供するように作用するように通信回路サブアセンブリ509に接着される。セルロース系食用材料部材505、センササブアセンブリ508および通信回路サブアセンブリ509を組み立てると、ポリウレタン発泡体コーティング506をセルロース系食用材料部材505および通信回路サブアセンブリ509の一部に塗布して、監視デバイス550を提供する。一実施形態において、通信回路サブアセンブリ509と接触するポリウレタン発泡体コーティング506の部分を通信回路サブアセンブリに接着して、その間に防水シールを提供する。別の実施形態において、シールテープ(不図示)をポリウレタン発泡体コーティング506と通信回路サブアセンブリ509との接合部に貼付することができる。さらに別の実施形態において、キャップ(不図示)を通信回路サブアセンブリ509上に配置し、ポリウレタン発泡体コーティング506に接着して、防水シールを提供する。代替的な実施形態において、センサアセンブリ508および通信回路サブアセンブリ509を除外することができ、得られたデバイスを、目視検査によりシロアリの存在を指摘するのに有用なモニタとして使用することができる。
【0115】
図19に示される別の実施形態において、餌容器600は、図12に示される餌容器400の下端406と同様に構成された下端606を有し、同様に構成された上端604を有する。より具体的には、餌容器600は、下方開口部616を介して内部空間610に嵌合して下方座部620aに係合する形状および大きさに作製された遮断物部材630aと、上方開口部614を介して内部空間610に嵌合して上方座部620bに係合する形状および大きさに作製された遮断物部材630bとを含む。遮断物630aおよび630bは、本体602の内部空間610を3つの部分に分割する。遮断物630aは、本体602における餌含有チャンバ640の下方境界を画定し、遮断物630bは、餌含有チャンバ640の上方境界を画定する。遮断物630a、630bの各々を、図12に関して記載したポリウレタン発泡体シール450と同様にしてポリウレタン発泡体シール(不図示)により所定位置に保持する。餌容器600は、以上に記載したように、無線シグナルを送信するのに有効な有害動物監視アセンブリを場合により含むこともできる。
【0116】
本出願のさらに別の態様において、例えば図9および13に示されるハウジング170などのハウジングは、それ自体に複合餌材料が充填されることによって、自己収容餌容器として作用することができる。例えば、複合餌材料をハウジング170に供給するために、セルロース系食用材料片を、ハウジング170を少なくとも部分的に満たすように出入り端部171aを介して内部空間172に充填する。セルロース系食用材料片を内部空間172に充填した後に、未硬化ポリウレタン前駆体の混合物をハウジング170の内部空間172に導入し、食用材料片およびハウジング170によって形成された空隙に流入させる。未硬化ポリウレタン前駆体を、出入り端部171aを介して注ぐことによって内部空間172に導入することができる。代替的に、例えば、The Dow Chemical Companyから商業的に入手可能であるGREAT STUFF(商標)ポリウレタン発泡体システムなどの発泡剤を含む送出システムでポリウレタン発泡体前駆体を供給することができる。前駆体の混合物が硬化してポリウレタン発泡体マトリックスを形成すると、それは、内部空間172における空隙のさらなる部分を満たすことによって、空隙を実質的に満たす。代替的な実施形態において、セルロース系食用材料片を除外することができ、その場合は、上記のように1つまたは複数のエンハンサーを場合により内蔵することができるポリウレタン発泡体を内部空間172に充填する。
【0117】
ポリウレタン発泡体前駆体の混合物またはポリウレタン発泡体が、硬化されると、通路174を介してハウジング170から漏出するのを防止するために、前駆体をハウジング170に導入する前に、例えばプラスチックフィルム、例えばシュリンクラップをハウジング170の側面に貼付することによって、通路174を被覆することができる。一実施形態において、プラスチックフィルムは、ハウジング170の外側にテープを接着するための接着剤を一面に有するテープである。ポリウレタン発泡体が硬化した後で、複合餌材料をその中に含むハウジング170を使用する前に、プラスチックフィルムを除去して、通路174およびポリウレタン発泡体を露出させる。粘着テープを使用して通路174を被覆する場合は、テープの除去は、ポリウレタン発泡体の露出面を粗面化することで、野外におけるシロアリに対する複合餌材料の受容性を向上できるように作用することが可能である。一実施形態において、ハウジング170は、ポリウレタン発泡体が硬化するときに空気を逃がすことによって、ポリウレタン発泡体が硬化するときに筐体170おける圧力を平衡にするための小さな通気穴(不図示)をも画定する。図9および図10を参照すると、ポリウレタン発泡体を硬化させた後に、脱着可能なキャップ180をハウジング170に固定し、次いでハウジングを、例えば図4に示されるように地面G内に設置することができる。
【0118】
当業者によって理解される通りに、様々なさらなる形態および実施形態が本出願によって意図される。例えば、本明細書に記載の餌容器のいずれかに使用できる異なるセンサ型、センサ通信技術、餌材料、殺有害動物剤および有害動物防除デバイスのさらなる例および開示を、その全体において参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,724,312号、同第7,212,112号ならびに同第7,212,129号、同第7,348,890号および同第7,262,702号に見出すことができる。
【0119】
本明細書に記載の形態のいずれかによる餌容器を、地上の位置などの異なる環境に設置することができる。地上の餌容器では、環境水分に対する長時間にわたる曝露による餌の汚染は、典型的には問題でない。しかし、他の独自の課題が生じる。例えば、殺有害動物剤の送出のためにシロアリを誘引するために、地上の餌ステーションにおけるセルロース系シロアリ食用材料を加湿することは、一般的に許容される。しかし、地上の餌ステーションにおけるセルロース系材料は、湿らされ、次いで気密性外囲容器または他の筐体に密封されなければ比較的短時間で乾燥する傾向があり、シロアリにとっての餌の魅力を減ずるという欠点を有する。加えて、現在利用可能な地上有害動物防除デバイスは、シロアリの進入のために開口されたポリエチレン袋に収容されるプリファードテクスチャセルロース(PTC)を利用する。シロアリが袋の中のPTCを摂食すると、それらは、また、典型的には袋に大きな損傷を与えるため、袋が開口されている場合はPTCが地上のステーションからあふれ出し、大きな汚染および使用者にとっての不便さを引き起こす。本出願の別の態様において、地上での使用のために構成されたシロアリ餌、および水分とセルロース系食用材料との接触を長時間にわたって保持し、かつ/またはシロアリの摂食が開始された後も構造保全性を維持するのに有効な地上シロアリ防除デバイスが提供される。
【0120】
図20を参照すると、地上シロアリ防除デバイス700は、内部空間を画定し、その中に複合餌材料727を保持するハウジング710を含む。複合餌材料727は、シロアリ可食性またはシロアリ移動可能ポリウレタン発泡体マトリックス728内に埋め込まれた、シロアリ種が嗜好する複数のセルロース系食用材料片729を含む。一実施形態において、セルロース系食用材料片は、例えば、Dow Agrosciences LLC(インディアナ州Indianapolis)から商業的に入手可能であるRECRUIT IV(商標)セルロースブリケットなどのセルロースブリケット、または殺有害動物剤を内蔵する、または内蔵しない他のセルロースブリケットである。代替的に、セルロース系食用材料片729は、殺有害動物剤を内蔵する、または内蔵しない微粒子セルロース系材料または上記の他のセルロース系材料で構成され得る。一実施形態において、発泡体マトリックス728は、吸水性開放気泡ポリウレタン発泡体で構成される。この実施形態において、発泡体マトリックス728は、水分と食用材料片729との接触を保持するように作用する、セルロース系食用材料片729のほとんどまたはすべてを取り囲む吸水性骨格を提供する。別の実施形態において、発泡体マトリックス728は、水分と食用材料片729との接触を保持するように作用する独立気泡ポリウレタン発泡体で構成される。
【0121】
この実施形態の餌材料は、食用材料片729を長時間にわたって加湿状態に維持することが望ましい状況、例えば、地上シロアリ防除ステーションでの使用に有用である。餌材料727は、水分のない環境に長時間にわたって存続すると、特に餌が高温の乾燥した環境に長時間にわたって存在すると、乾燥してしまうが、ポリウレタン発泡体マトリックス728は、水不透過性外囲容器または他の容器に封入しなくても、食用材料片が所定の環境において乾燥されるまでの時間を有意に延ばすのに有効である。
【0122】
上記に鑑みて当業者によって理解される通りに、一態様において、本出願は、1種または複数種のシロアリによって摂取または移動されるように作用可能である複合餌材料であって、シロアリ可食性またはシロアリ移動可能ポリウレタン発泡体を含むマトリックス内に埋め込まれた、前記シロアリ種が嗜好する複数のセルロース系食用材料片を含む複合餌材料を提供する。
【0123】
様々な代替的な実施形態において、ポリウレタン発泡体は、独立気泡ポリウレタン発泡体を含み;マトリックスは、前記セルロース系食用材料片の少なくとも1つを取り囲む耐水性遮断物となり;セルロース系食用材料片は、木繊維、木材、精製セルロース、微結晶セルロースおよび変性ポリマーセルロースからなる群から選択される食用材料を含み;餌材料は、前記1種または複数種のシロアリにとって有毒である、複合餌材料内に含まれる殺有害動物剤をさらに含み;殺有害動物剤は、即効性殺有害動物剤および遅効性殺有害動物剤から選択され;殺有害動物剤は、ヘキサフルムロン、ノビフルムロン、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、フィプロニル、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロン、ヒドラメチルノンおよびスルフラミドからなる群から選択される部材を含み;複合材料は、シロアリ防除デバイスのためのモニタまたは餌であり;前記複合餌材料は、餌筐体内に含まれ;前記餌筐体は、耐久性の硬質ステーションハウジング内に脱着可能に嵌合するように構成されており;前記複合餌材料は、シロアリ摂食活動をシグナル伝達するための1つまたは複数の監視構成要素を含むモニタ筐体内に含まれ;ポリウレタン発泡体は、エンハンサーを内蔵し;エンハンサーは、食用材料エンハンサーを含み;食用材料エンハンサーは、微粒子セルロース系材料および糖からなる群から選択される部材を含み;食用材料は、アルファ−セルロース粉末を含み;食用材料エンハンサーは、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量でポリウレタン発泡体に存在する微粒子セルロース系材料を含み;微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約1から約75部の量でポリウレタン発泡体に存在し;微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約1から約45部の量でポリウレタン発泡体に存在し;微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約5から約30部の量でポリウレタン発泡体に存在し;微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約5から約25部の量でポリウレタン発泡体に存在し;かつ/または微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約5から約20部の量でポリウレタン発泡体に存在する。
【0124】
本出願の1つの発明の方法は、耐水性複合餌材料を作製するための方法であって、少なくとも1種のシロアリが嗜好する複数片のセルロース系食用材料を餌筐体に設けるステップを含み、該餌筐体および該複数のセルロース系食用材料片がその間に空隙を画定するステップと、ポリウレタン発泡体前駆体の未硬化混合物を、前記混合物が空隙の少なくとも一部に入るように前記餌筐体に導入するステップと、前記混合物を硬化させて、複数の前記セルロース系食用材料片の少なくとも1つを取り囲むポリウレタン発泡体マトリックスを提供するステップとを含む方法である。
【0125】
様々な代替的な実施形態において、ポリウレタン発泡体マトリックスは、耐水性であり;前記導入ステップは、混合物を餌筐体に注入することを含み;混合物を餌筐体に注入するために発泡剤が使用され;前記導入ステップは、混合物を餌筐体に注ぎ込むことを含み;前記セルロース系食用材料は、木繊維、木材、精製セルロース、微結晶セルロースおよび変性ポリマーセルロースからなる群から選択される食用材料を含み;前記複合餌材料は、1種または複数種のシロアリにとって有毒である殺有害動物剤をさらに含み;殺有害動物剤は、即効性殺有害動物剤および遅効性殺有害動物剤から選択され;殺有害動物剤は、ヘキサフルムロン、ノビフルムロン、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、フィプロニル、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロンおよびヒドラメチルノンからなる群から選択される部材を含み;ポリウレタン発泡体マトリックスは、エンハンサーを内蔵し;エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含み;かつ/または微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量でポリウレタン発泡体マトリックスに存在する。
【0126】
別の態様において、1種または複数種のシロアリによって摂取または移動されるように作用可能である防湿性複合餌材料であって、シロアリ可食性またはシロアリ移動可能耐水性ポリウレタン発泡体コーティング内に封入された、前記シロアリ種が嗜好するセルロース系食用材料部材を含む複合餌材料を提供する。
【0127】
様々な代替的な実施形態において、セルロース系食用材料部材は、押し出しセルロース系食用材料、木片、ESPモニタに対するシロアリ可食性材料およびHalo監視デバイスに対するシロアリ可食性材料からなる群から選択され;前記ポリウレタン発泡体コーティングは、独立気泡ポリウレタン発泡体を含み;前記発泡体コーティングは、前記セルロース系食用材料部材とその環境との間の耐水性遮断物となり;前記コーティングは、前記食用材料部材と接触し;前記セルロース系食用材料部材は、木繊維、木材、精製セルロース、微結晶セルロースおよび変性ポリマーセルロースからなる群から選択される食用材料を含み;餌材料は、1種または複数種のシロアリにとって有毒である、複合餌材料内に含まれる殺有害動物剤をさらに含み;殺有害動物剤は、即効性殺有害動物剤および遅効性殺有害動物剤から選択され;殺有害動物剤は、ヘキサフルムロン、ノビフルムロン、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、フィプロニル、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロンおよびヒドラメチルノンからなる群から選択される部材を含み;前記複合餌材料部材は、耐久性の硬質ステーションハウジング内に着脱可能に嵌合するように構成されており;シロアリ摂食活動をシグナル伝達するための少なくとも1つの監視構成要素が内部に埋め込まれており;ポリウレタン発泡体コーティングは、エンハンサーを内蔵し;エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含み;かつ/または微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量でポリウレタン発泡体コーティングに存在する。
【0128】
本出願の別の発明の方法は、防湿性複合餌材料を作製するための方法であって、少なくとも1種のシロアリが嗜好するセルロース系食用材料部材を提供するステップと、該セルロース系食用材料部材を、ポリウレタン発泡体を含むコーティングで、前記コーティングが、前記セルロース系食用材料部材とその環境との間に耐水性遮断物となるように被覆するステップとを含む方法である。
【0129】
様々な代替的な実施形態において、セルロース系食用材料部材は、押し出しセルロース系食用材料、木片、ESPモニタに対するシロアリ可食性材料およびHalo監視デバイスに対するシロアリ可食性材料からなる群から選択され;前記セルロース系食用材料部材は、木繊維、木材、精製セルロース、微結晶セルロースおよび変性ポリマーセルロースからなる群から選択される食用材料を含み;前記複合餌材料は、1種または複数種のシロアリにとって有毒である殺有害動物剤をさらに含み;殺有害動物剤は、即効性殺有害動物剤および遅効性殺有害動物剤から選択され;殺有害動物剤は、ヘキサフルムロン、ノビフルムロン、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、フィプロニル、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロンおよびヒドラメチルノンからなる群から選択される部材を含み;ポリウレタン発泡体は、エンハンサーを内蔵し;エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含み;かつ/または微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量でポリウレタン発泡体に存在する。
【0130】
さらに別の態様において、本出願は、1種または複数種のシロアリによって摂取または移動されるように作用可能である餌と、前記餌をその環境から隔てるように配置されたシロアリ可食性またはシロアリ移動可能耐水性ポリウレタン発泡体とを含む防湿性シロアリ防除デバイスであって、前記デバイスが環境水分に曝露された場合に、前記発泡体が、前記餌と前記環境水分との間に防湿性遮断物となるように作用可能である、防湿性シロアリ防除デバイスを提供する。
【0131】
一実施形態において、前記餌および前記発泡体は、1種または複数種のシロアリによって摂取または移動されるように作用可能である複合餌材料を構成し、該複合餌材料は、耐水性ポリウレタン発泡体マトリックス内に含まれる複数のセルロース系食用材料片を含む。様々な代替的な実施形態において、シロアリ防除デバイスは、1種または複数種のシロアリにとって有毒である、複合餌材料内に含まれる殺有害動物剤をさらに含み;殺有害動物剤は、即効性殺有害動物剤および遅効性殺有害動物剤から選択され;殺有害動物剤は、ヘキサフルムロン、ノビフルムロン、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、フィプロニル、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロンおよびヒドラメチルノンからなる群から選択される部材を含み;セルロース系食用材料は、木繊維、木材、精製セルロース、微結晶セルロースおよび変性ポリマーセルロースからなる群から選択される部材を含み;ポリウレタン発泡体マトリックスは、エンハンサーを内蔵し;エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含み;微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量でポリウレタン発泡体マトリックスに存在し;シロアリ防除デバイスは、シロアリ感知回路をさらに含み;該デバイスは、前記複合餌材料を少なくとも部分的に囲う容器をさらに含み、前記容器は、シロアリ餌を収容するためのチャンバを画定し、シロアリが前記チャンバに進入し、前記複合餌材料に接近することを可能にするためのアパーチャを画定し;前記容器は、チャンバに通じる上方開口部を画定する上端部と、上方開口部を選択的に出入りし閉鎖するためのクロージャとを含み;該デバイスは、チャンバ内に配置されたシロアリセンサをさらに含み;シロアリセンサは、クロージャが開放されると上方開口部を介して出入り可能な回路ハウジングと、チャンバ内で回路ハウジングから下方に伸びる感知基板とを含み;かつ/または該デバイスは、少なくとも部分的に地中に設置されるように構築されているハウジングをさらに含み、該ハウジングは、地中設置後に地面の下に配置された下方ハウジング端部で終端し、餌容器を受け入れるための、内部通路に通じる上方出入り開口部を画定し、下端部は、上端部の前に上方出入り開口部を通って、その選択された方向を提供する。
【0132】
別の実施形態において、前記餌は、前記シロアリ種が嗜好するセルロース系食用材料部材を含み、前記ポリウレタン発泡体は、前記食用材料部材をデバイスの環境から隔てる前記食用材料部材上の耐水性コーティングを含む。様々な代替的な実施形態において、シロアリ防除デバイスは、前記食用材料部材内に配置されたシロアリセンサをさらに含み;シロアリセンサは、前記食用材料部材に固定された回路ハウジングと、回路ハウジングから前記食用材料部材を介して伸びる感知基板とを含み;前記食用材料部材は、第1および第2の端部を画定する全体的に管状の形状を有し;前記回路ハウジングは、前記食用材料部材の第1の端部に固定され;前記感知基板は、前記食用材料部材を介して前記第2の端部の方へ伸び;前記ポリウレタン発泡体コーティングは、前記食用材料部材および前記回路ハウジングを被覆することによって、前記食用材料部材および前記回路ハウジングを前記デバイスの環境から隔て;前記ポリウレタン発泡体コーティングは、前記食用材料部材を被覆するが、前記回路ハウジングを被覆せず;前記ポリウレタン発泡体コーティングは、前記回路ハウジングに接着され、前記コーティングおよび前記回路ハウジングは、前記食用材料部材をデバイスの環境から隔てる耐水性カバーを提供し;シロアリ防除デバイスは、前記回路ハウジング上に取り付けられ、前記発泡体コーティングに密封係合するように構成されているエンドキャップをさらに含み、前記コーティングおよび前記エンドキャップは、前記食用材料部材をデバイスの環境から隔てる耐水性カバーを提供し;該デバイスは、少なくとも部分的に地中に設置されるように構築されているハウジングをさらに含み、該ハウジングは、地中設置後に地面の下に配置された下方ハウジング端部で終端し、餌を受け入れるための、内部通路に通じる上方出入り開口部を画定し;ポリウレタン発泡体マトリックスは、エンハンサーを内蔵し;エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含み;かつ/または微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量でポリウレタン発泡体マトリックスに存在する。
【0133】
さらに別の実施形態において、シロアリ防除デバイスは、餌を収容するための第1のチャンバ、第1のチャンバに通じる上方開口部を画定する上端部、上方開口部を選択的に出入りし密封閉鎖するためのクロージャ、防水性側壁、および餌容器の底部終端を画定する下端部、ならびに餌の少なくとも一部の下方の第2のチャンバを含み、第2のチャンバは、餌容器が少なくとも部分的に地面の下に選択された方向に設置されたときに下端部を介する水の浸入を抑えるようにポリウレタン発泡体を受け入れて保持するように構成されている、餌容器をさらに含む。様々な代替的な実施形態において、餌の最下方境界は、底部終端から少なくとも1センチメートルずれ;餌の最下方境界は、底部終端から少なくとも1インチずれ;餌容器は、上方開口部に対向する下方開口部を画定する管状の本体を含み、該デバイスは、第1の餌含有チャンバおよび前記第2の発泡体含有チャンバに通じるチャンバを分離するシロアリ通過可能遮断物を含み、該遮断物は、ポリウレタン発泡体と餌との間に配置され、第2の発泡体含有チャンバ内のポリウレタン発泡体の部分の移動後にシロアリが第1の餌含有チャンバに接近することを可能にするように構成されており、該発泡体は、最初に第2の発泡体含有チャンバを閉鎖して、最初の耐水シールを画定し、シロアリが発泡体を貫通する1つまたは複数の通路を形成して第1のチャンバに到達することを可能にするように構築されており;該遮断物は、シロアリによって可食の、または移動可能な材料で構成され;前記クロージャは、餌容器を手動で移動させるように構築されているハンドル突起を含み;前記クロージャは、上方開口部を再密封可能に閉鎖するように容器にネジ止めされたキャップの形であり;ポリウレタン発泡体マトリックスは、エンハンサーを内蔵し;エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含み;微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量でポリウレタン発泡体マトリックスに存在し;該デバイスは、第1のチャンバ内に配置されたシロアリセンサをさらに含み;シロアリセンサは、クロージャが開放されると上方開口部を介して出入り可能な回路ハウジングと、第1のチャンバ内で回路ハウジングから下方に伸びる感知基板とを含み;餌は、シロアリにとって有毒である殺有害動物剤を含み;該デバイスは、餌容器をその中に受け入れるように内部通路を画定するハウジングをさらに含み;かつ/または該ハウジングは、少なくとも部分的に地中に設置されるように構築されており、該ハウジングは、地中設置後に地面の下に配置された下方ハウジング端部で終端し、餌容器を受け入れるための、内部通路に通じる上方出入り開口部を画定し、下端部は、上端部の前に上方出入り開口部を通って、その選択された方向を提供する。
【0134】
本出願のさらに別の発明の方法は、防湿性シロアリ防除デバイスを作製するための方法であって、内部チャンバを画定する本体、および餌材料を前記チャンバに送り込むための第1の開口部を有する餌容器を提供するステップと、1種または複数種のシロアリが嗜好するセルロース系食用材料の複数の片を、前記開口部を介して前記チャンバに挿入するステップであって、前記餌容器本体および前記セルロース系食用材料片がその間に空隙を画定するステップと、ポリウレタン発泡体前駆体の未硬化混合物を、前記開口部を介して前記チャンバに、前記混合物が複数の前記セルロース系食用材料片を取り囲むように導入するステップと、前記混合物を硬化させて、前記複数の前記セルロース系食用材料片のまわりにポリウレタン発泡体マトリックスを設けるステップとを含む方法である。
【0135】
様々な実施形態において、ポリウレタン発泡体マトリックスは、耐水性であり;前記導入ステップは、該混合物を餌容器に注入するステップを含み;該混合物を餌容器に注入するために発泡剤が使用され;前記導入ステップは、該混合物を餌容器に注ぎ込むステップを含み;前記セルロース系食用材料は、木繊維、木材、精製セルロース、微結晶セルロースおよび変性ポリマーセルロースからなる群から選択される食用材料を含み;ポリウレタン発泡体マトリックスは、エンハンサーを内蔵し;エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含み;微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量でポリウレタン発泡体マトリックスに存在し;前記セルロース系食用材料は、1種または複数種のシロアリにとって有毒である殺有害動物剤をさらに含み;殺有害動物剤は、即効性殺有害動物剤および遅効性殺有害動物剤から選択され;殺有害動物剤は、ヘキサフルムロン、ノビフルムロン、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、フィプロニル、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロンおよびヒドラメチルノンからなる群から選択される部材を含み; 該方法は、シロアリセンサをチャンバ内に設置するステップをさらに含み;該開口部は、チャンバに対するシロアリ出入口を提供し;容器本体は、セルロース系食用材料片をチャンバに挿入すること、ポリウレタン発泡体をチャンバに導入すること、またはチャンバに対するシロアリ出入口を提供することの1つまたは複数のための第2の開口部を含み;容器本体は第2の開口部を含み、第2の開口部は、該混合物の前記導入時に、または該混合物が硬化してポリウレタン発泡体を提供するときに空気を空隙から逃がすための通気口として作用可能であり;餌容器本体は管状であり、第1の端部と、第2の端部と、第1の端部から第2の端部に伸びる側壁とを有し;第1の開口部は前記第1の端部に存在し;前記側壁は、チャンバに通じる1つまたは複数のさらなる開口部を画定し;該方法は、該混合物を硬化させた後に、該混合物が硬化するに従ってさらなる開口部を介してチャンバから漏出する側壁からの過剰の発泡体を除去するステップをさらに含み;該方法は、前記導入前に、側壁におけるさらなる開口部の上にカバーを配置して、前記導入時に、または該混合物が硬化するときに、ポリウレタン発泡体がさらなる開口部を介してチャンバから漏出することを防止するステップをさらに含み;該カバーは、シュリンクラップカバーを含み;該カバーは、少なくとも1つの面に接着剤を有するテープを含み;容器本体は、セルロース系食用材料片をチャンバに挿入すること、ポリウレタン発泡体をチャンバに導入すること、またはチャンバに対するシロアリ出入口を提供することの1つまたは複数のための第2の端部における第2の開口部を含み;該方法は、前記導入前に、前記第2の開口部を被覆して、前記導入時に、または該混合物が硬化するときに、ポリウレタン発泡体が前記第2の開口部を介してチャンバから漏出することを防止するステップをさらに含み;かつ/または前記導入ステップは、注入、噴霧または注ぎ込みを含む。
【0136】
さらに別の態様において、本出願は、複合餌材料を保持するように構成されているハウジングと、前記ハウジング内に含まれ、1種または複数種のシロアリによって摂取または移動されるように作用可能である複数のセルロース系食用材料片、およびセルロース系食用材料片の少なくとも一部を取り囲むシロアリ可食性またはシロアリ移動可能ポリウレタン発泡体マトリックスを含む複合餌材料とを含む地上シロアリ防除デバイスであって、ポリウレタン発泡体は、溝部に水分を保持して、長時間にわたって食用材料片を湿った状態に維持するのに効果的である地上シロアリ防除デバイスを提供する。
【0137】
様々な代替的な実施形態において、ポリウレタン発泡体は、開放気泡ポリウレタン発泡体を含み、ポリウレタン発泡体の表面に穴を開口する溝部の内部ネットワークを画定し;該デバイスは、1種または複数種のシロアリにとって有毒である、複合餌材料内に含まれる殺有害動物剤をさらに含み;殺有害動物剤は、即効性殺有害動物剤および遅効性殺有害動物剤から選択され;殺有害動物剤は、ヘキサフルムロン、ノビフルムロン、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、フィプロニル、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロンおよびヒドラメチルノンからなる群から選択される部材を含み;セルロース系食用材料は、木繊維、木材、精製セルロース、微結晶セルロースおよび変性ポリマーセルロースからなる群から選択される部材を含み;ポリウレタン発泡体マトリックスは、エンハンサーを内蔵し;エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含み;かつ/または微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量でポリウレタン発泡体マトリックスに存在する。
【0138】
本出願のさらに別の発明の方法は、地上シロアリ防除デバイスを作製するための方法であって、内部チャンバを画定する本体、および前記チャンバに出入口を提供する第1の開口部を有する餌容器を提供するステップと、1種または複数種のシロアリが嗜好するセルロース系食用材料の複数の片を、前記開口部を介して前記チャンバに挿入するステップを含み、前記餌容器本体および前記セルロース系食用材料片がその間に空隙を画定するステップと、ポリウレタン発泡体前駆体の未硬化混合物を、前記開口部を介して前記チャンバに、前記混合物が複数の前記セルロース系食用材料片を取り囲むように導入するステップと、前記混合物を硬化させて、前記複数の前記セルロース系食用材料片のまわりにポリウレタン発泡体マトリックスを設けるステップとを含む方法である。
【0139】
様々な代替的な実施形態において、ポリウレタン発泡体マトリックスは、開放気泡ポリウレタン発泡体を含み;前記導入ステップは、該混合物を餌容器に注入するステップを含み;該混合物を餌容器に注入するために発泡剤が使用され;前記導入ステップは、該混合物を餌容器に注ぎ込むステップを含み;前記セルロース系食用材料は、木繊維、木材、精製セルロース、微結晶セルロースおよび変性ポリマーセルロースからなる群から選択される食用材料を含み;ポリウレタン発泡体マトリックスは、エンハンサーを内蔵し;エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含み;微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量でポリウレタン発泡体マトリックスに存在し;前記セルロース系食用材料は、1種または複数種のシロアリにとって有毒である、殺有害動物剤をさらに含み;殺有害動物剤は、即効性殺有害動物剤および遅効性殺有害動物剤から選択され;かつ/または殺有害動物剤は、ヘキサフルムロン、ノビフルムロン、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、フィプロニル、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロンおよびヒドラメチルノンからなる群から選択される部材を含む。
【0140】
次に、選択されたポリウレタン発泡体配合物に向けられる実験室的研究を説明する以下の実施例を参照する。それにより本出願の範囲が限定されないことが理解される。それらの実施例は、例示を意図し、本出願において具体化される構想の十分な理解を促すためにのみ提示されており、本明細書に記載の発明の性質および範囲に関して限定あるいは制限することを意図するものではない。
[実施例]
【実施例1】
【0141】
複合餌材料の防湿性の試験
独立気泡ポリウレタン発泡体マトリックスを含む複合餌材料の防湿性を試験するために、独立気泡ポリウレタン発泡体マトリックスに封入されたセルロース系食用材料片を含むように4つの餌管を作製し、次いで餌管を赤色染料溶液に終夜浸して、該溶液とセルロース系食用材料との間の水分遮断物として作用するポリウレタン発泡体マトリックスの効果を測定した。
【0142】
餌管を作製するために、開口部219および216がセロファン包装材料で覆われた、図8に示す餌管200と類似の4つの餌管にPTCブリケットを注ぎ込んだ。次いで、ポリウレタン前駆体の混合物を各管に導入した。この実験では、使用したポリウレタン前駆体の混合物は、The Dow Chemical Companyから商業的に入手可能なGREAT STUFF(商標)ポリウレタン発泡体製品であった。GREAT STUFF(商標)製品は、容器から放出されると気体の発泡剤を該混合物に混入させる膨張発泡剤である。
【0143】
ポリウレタン発泡体前駆体の混合物を餌管に導入し、硬化させた後に、セロファン包装材料を除去し、餌管を赤色溶液に浸し、終夜浸漬させた。
【0144】
次の日、各餌管における複合餌材料を視覚的に観察し、次いで切刃を使用して切開して、染料溶液によって染色された複合餌材料におけるPTCブリケットの数に対する、染料で染色されていないPTCブリケットの数の比を記録した。終夜浸漬試験の後に染料によって染色されていなかった各管におけるPTCブリケットの比率を以下に示す(各管についての括弧内の比率は、染色されていなかったブリケットの数を示す分子および管内のブリケットの総数を示す分母を含む)。
管1:59%(83/141)
管2:83%(174/210)
管3:50%(95/189)
管4:70%(130/185)
【0145】
複合餌材料におけるPTCブリケットのいくつかは赤色染料溶液によって染色されたが、この染色は、ポリウレタン発泡体の硬化時にセロファン包装材料に対して配置されたPTCブリケットによってもたらされたポリウレタン発泡体マトリックスにおける開口部、および染料がPTCブリケットから次のPTCブリケットに移動することを可能にする、互いに接触するPTCブリケットによってもたらされた溝部に起因していたものと思われる。これらの結果は、ポリウレタン発泡体マトリックスが、該溶液と、それが封入するPTCブリケットとの間の水分遮断物となったことを実証している。
【実施例2】
【0146】
食用材料エンハンサーを含む複合餌材料の製造
一連の複合餌材料を、アルファ−セルロース粉末が混入されたポリウレタン発泡体を含むように作製した。これらの複合餌材料を作製するために、第1のポリオール構成要素とPAPI(商標)イソシアネートとを混合する前に、様々な量のアルファ−セルロース粉末を第1のポリオール構成要素に混入した。ポリウレタン発泡体の硬化が完了すると、アルファ−セルロース粉末を発泡体に混入し、発泡体全体に分散させた。様々な実施例に含まれるアルファ−セルロースの量は、発泡体100部に対して5部のアルファ−セルロース、発泡体100部に対して10部のアルファ−セルロースおよび発泡体100部に対して15部のアルファ−セルロースを有するポリウレタン発泡体を製造するように選択された。
【実施例3】
【0147】
シロアリ浸透/摂取試験
実施例2に記載したように作製した複合材料を、発泡体100部に対して0部のアルファ−セルロースを有するポリウレタン発泡体(本明細書では「ブランク発泡体施用」と称する)に対して試験して、アルファ−セルロース粉末が混入されたポリウレタン発泡体をシロアリが選択的に摂取および/または浸透するかどうかを判断した。
【0148】
ワンウェイ非選択試験(摂取試験)
ワンウェイ非選択試験を実施して、異なる量のアルファ−セルロース粉末が混入されたポリウレタン発泡体のキアシシロアリによる摂取量を測定した。28℃および60%相対湿度でLab Convironにて回に対して100匹のシロアリを使用して、和集合を伴う6回の標準的ワンウェイ非選択試験を実施した。すべてのサンプルを1/2インチ×1インチ発泡体ブロックに仕込み、半開のプラスチック錘ボート内に配置して、シロアリをサンプルに自由に接近させた。7日後、各発泡体サンプルを1時間にわたって120℃のオーブンで乾燥させ、少なくとも2時間にわたってデシケータ内に配置した。乾燥後、サンプルを秤量して、サンプルの摂取量を測定した。
【0149】
サンプルの目視検査により、シロアリは、アルファ−セルロース粉末を含む発泡体サンプルの各々を明らかに摂食することが示されたが、ブランク発泡体施用の最小限の摂取が観察された。バイオアッセイの付近に発泡体片が散在していなかったため、シロアリが発泡体を摂取していることが明らかであった。乾燥および秤量後に得られた結果を以下に示す。
【0150】
【表2】

【0151】
これらの結果は、アルファ−セルロース粉末をポリウレタン発泡体に添加すると、キアシシロアリによる発泡体の摂取が増大し、概して、発泡体に添加するアルファ−セルロースが多いほど、シロアリによる摂取が大きくなることを裏づけている。
【0152】
強制摂食試験(浸透試験)
強制摂食試験を3カップグラドウェアバイオアッセイユニットにて実施して、キアシシロアリが、上記サンプル材料に浸透するための時間を測定した。サンプルは、ブロックに容易に巻きつけられないため、各サンプルから(それぞれ6個ずつ)約1平方インチの片を切り出し、SENTRICON(登録商標)シロアリステーションで現在使用されているポプラ木材であるMD−499の1平方インチブロックの平坦な面に各片を配置することによって試験サンプルを調製した。MD−499ブロックのすべての残りの面をアルミニウム箔で被覆して、サンプルを所定の位置に固定した。ブロックは、60×15mmのペトリ皿の底部中心に開口された約3/4インチ×3/4インチ窓開口部のみを介してサンプル面を露出して配置される。サンプルのみが露出された窓のみを介してシロアリを発泡体サンプルに接触させた。サンプルとMD−499ブロックとのしっかりとした接触を維持するために錘を各サンプルの上面に配置した。サンプルを毎日チェックし、シロアリが木材ブロックを完全に貫通したときに記録を行った。
【0153】
5日後、シロアリが、通常は2から4箇所において、発泡体サンプルから木材ブロックまで咀嚼し、かつ/または複数の穴を掘ることによって、アルファ−セルロース粉末を含む発泡体サンプルに浸透するのが観察された。ブランク発泡体(すなわちアルファ−セルロースを含まないポリウレタン発泡体サンプル)に対する摂食は、アルファ−セルロースを含む発泡体サンプルに対する摂食より有意に少なかった。この試験の結果を以下の表に示す。
【0154】
【表3】

【実施例4】
【0155】
複合餌材料の製造
開口部219および216を被覆した状態で、図8に示される餌管200と類似の餌管にセルロースペレットを注ぎ込むことによって別の複合餌材料を作製した。次いで、ポリウレタン前駆体の混合物を管に導入した。ポリウレタン前駆体の混合物を以下のように作製した。
(1)ポリウレタン発泡体を作製するための前駆体成分の混合物の第1のポリオール構成要素を、以下の成分を指定の比率で混合することによって作製した。
(i)Dow Chemical Companyから入手可能な50部のVORANOL 360(商標)
(ii)Dow Chemical Companyからヨーロッパで入手可能な50部のDSD301.01ポリオール
(iii)3部のTEGOSTAB D−8404(商標)界面活性剤
(iv)0.2部のPOLYCAT 77(商標)触媒
(v)7部の水
(2)第1のポリオール構成要素とPAPI(商標)イソシアネートとを混合して、未硬化ポリウレタン発泡体前駆体成分の混合物を得た。イソシアネートを添加して、硬化反応を開始させた。
【0156】
次いで、未硬化ポリウレタン発泡体前駆体成分の混合物を餌管に注ぎ、セルロースペレットの間の空隙を満たした。硬化反応が室温で進行するに従って、混合物が膨張して、空隙のさらなる部分を満たした。約5分間の硬化時間の後、硬化が完了した。
【実施例5】
【0157】
シロアリ活性試験
典型的な木材モニタと比較した経時的な一連の複合餌材料のシロアリ活性を試験するために、セルロース系食用材料片をポリウレタン発泡体マトリックスに封入した、図5〜11に示される実施形態に関して以上に記載したように餌管を作製した。いくつかの餌管において、ポリウレタン発泡体は、様々な量で食用材料エンハンサーを内蔵していた。具体的には、開口部219および216を被覆した状態で、図8に示される餌管200と類似の餌管にセルロースペレットを注ぎ込むことによって一連の複合餌材料を作製した。セルロースペレットは、殺有害動物剤を含まず、ペレットにおける摂食刺激物質として作用するスポーツ飲料(本明細書では「EOG」と称する)に浸漬されていた。次いで、ポリウレタン前駆体の様々な混合物を餌管に導入した。複合餌材料のいくつかを、異なる量のアルファ−セルロース粉末が混入されたポリウレタン発泡体を含むように作製した。アルファ−セルロース粉末を含む複合餌材料において、ポリウレタン発泡体の硬化が完了すると、アルファ−セルロース粉末を発泡体に混入し、発泡体全体に分散させた。様々な実施例に含まれるアルファ−セルロースの量は、発泡体100部に対して5部のアルファ−セルロース(本明細書では「5%アルファセルロース」と称する)および発泡体100部に対して10部のアルファ−セルロース(本明細書では「10%アルファセルロース」と称する)を有するポリウレタン発泡体を製造するように選択された。他の餌管を、アルファ−セルロース粒子をポリウレタン発泡体に混入せずに作製した。
【0158】
図9および10に示されるハウジング170と類似の餌管ハウジングを、シロアリのコロニーが存在することが知られる様々な野外区域において地中に設置した。レティキュリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)の活性コロニーを有するフロリダの区域(以後「区域1」)、レティキュリテルメス・ハゲニ(Reticulitermes hageni)の活性コロニーを有するフロリダの区域(以後「区域2」)、コプトテルメス・ホルモサヌス(Coptotermes formosanus)の活性コロニーを有するルイジアナの区域(以後「区域3」)およびレティキュリテルメス・フラビペス(Reticulitermes flavipes)の活性コロニーを有するミシシッピの区域(以後「区域4」)を含む4つの区域を選択した。各区域において、試験を複数回実施した。各回において、摂食するシロアリから等距離の場所に4つのハウジングを設置し、(アルファ−セルロースが混入されていない)ポリウレタン発泡体およびセルロースペレットを含む複合餌材料(以後「試験材料1」)を含む1つの餌管と、5%アルファセルロースポリウレタン発泡体およびセルロースペレットを含む複合餌材料(以後「試験材料2」)を含む第2の餌管と、10%アルファセルロースポリウレタン発泡体およびセルロースペレットを含む複合餌材料(以後「試験材料3」)を含む第3の餌管と、MD−449または黄色サザンパインである従来の木材モニタ(以後「木材餌材料」)を含む第4の餌管との4つの異なる餌管を4つのハウジング内に設置した。
【0159】
上記のように餌管を設置した後、90日後および180日後にそれらの管を管内のシロアリ活性の存在について調査した。90日目および180日目の各区域における活性を示す管の百分率をそれぞれ以下の表4および5に示す。
【0160】
【表4】

【0161】
【表5】

【0162】
図面および前出の説明において本発明の多数の実施形態を詳細に示し説明してきたが、それは、例示的な性格のものであって限定的な性格のものではないと考えるべきであり、選択された実施形態のみが示され説明され、本明細書にて、または以下の特許請求の範囲により定義される本発明の主旨内に収まるすべての変更、改変および同等物は、保護されることが望ましいものと理解される。本明細書に記載の任意の理論、作用機構、証拠または知見は、本出願の理解をさらに深めることを意図し、本出願を、いかなる形であれ、こうした理論、作用機構、証拠または知見に依存させることを意図しない。以上の説明における「好ましい」、「好ましくは」または「好適な」という用語の任意の使用は、そのように記載される特徴がより望ましいが、そうであっても必要でないこともあり、それを欠く実施形態も本発明の範囲内として企図でき、範囲は、以下に続く特許請求の範囲によって定義されることが理解されるべきである。特許請求の範囲を読むに際して、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「少なくとも1つ」、「少なくとも一部」などの用語が使用される場合は、そうでないことが特許請求の範囲に具体的に示される場合を除いて、請求項をただ1つの項目に限定する意図がないことを意図する。さらに、「少なくとも一部」および/または「一部」という用語が使用される場合は、その項目は、そうでないことが具体的に示される場合を除いて、一部および/または項目全体を含み得る。
【符号の説明】
【0163】
1 複合餌材料
2 セルロース系食用材料片
3 ポリウレタン発泡体マトリックス
5 セルロース系食用材料部材
6 ポリウレタン発泡体コーティング
20 有害動物防除システム
22 建築物
30 質問機
31 通信回路構成
32 RF
34 電気絶縁膜
36 アパーチャ
40 データ回収ユニット
41 通信インターフェース
42 プロセッサ
44 メモリ
90 クロージャ
91 キャップ
110 有害動物防除デバイス
112 有害動物監視アセンブリ
114 センササブセンブリ
116 通信回路サブアセンブリ
150 センサ
151 感知基板
152a、152b 端部
153 導体
153a 感知素子
118 回路筐体
119 感知アセンブリ
120 カバーピース
122 キャビティ
124 o−リング
130 ベース
131 溝部
132 ポスト
134 マウント
136 支持体
137 開口部
138 突起
139 凹部
140 接続部材
145 ヘッド部分
146 接続ナブ
147 ネック部分、ネック
148 突起
149 凹部
150 センサ
151 基板
153 導体
154 通路
160 通信回路構成
162 コイルアンテナ
164 プリント基板
167 識別コード
170 ハウジング
172 チャンバまたは内部空間
174 通路
178 開口部
180 キャップ
182 スロット
184 プロング
200 餌容器
202 本体
204 上端部
206 下端部
210 内部空間
214 上方開口部
215 螺旋スレディング
216 下方開口部
218 座部
219 側方スロット
227 複合餌材料
228 ポリウレタン発泡体マトリックス
229 セルロース系食用材料片
240 チャンバ
250 ポリウレタン発泡体シール
310 有害動物防除デバイス
400 餌容器
402 本体
410 内部空間
414 開口部
416 開口部
419 開口部
420 座部
430 遮断物
445 ポケット、チャンバ
450 ポリウレタン発泡体シール
452 フィッティング
456 仕切
460 側壁
500 監視デバイス
505 セルロース系食用材料部材
506 ポリウレタン発泡体コーティング
508 センササブアセンブリ
509 通信回路サブアセンブリ
600 餌容器
602 本体
610 内部空間
620a 下方座部
620b 上方座部
630a、630b 遮断物部材
640 チャンバ
700 地上シロアリ防除デバイス
710 ハウジング
727 複合餌材料
728 ポリウレタン発泡体マトリックス
729 セルロース系食用材料片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1種または複数種のシロアリによって摂取または移動されるように作用可能である複合餌材料であって、シロアリ可食性またはシロアリ移動可能ポリウレタン発泡体を含むマトリックス内に埋め込まれた、前記シロアリ種が嗜好する複数のセルロース系食用材料片を含む複合餌材料。
【請求項2】
前記ポリウレタン発泡体は、独立気泡ポリウレタン発泡体を含む、請求項1に記載の複合餌材料。
【請求項3】
前記マトリックスは、前記セルロース系食用材料片の少なくとも1つを取り囲む耐水性遮断物となる、請求項1に記載の複合餌材料。
【請求項4】
前記セルロース系食用材料片は、木繊維、木材、精製セルロース、微結晶セルロースおよび変性ポリマーセルロースからなる群から選択される食用材料を含む、請求項1に記載の複合餌材料。
【請求項5】
前記1種または複数種のシロアリにとって有毒である、複合餌材料内に含まれる殺有害動物剤をさらに含む、請求項1に記載の複合餌材料。
【請求項6】
前記殺有害動物剤は、即効性殺有害動物剤および遅効性殺有害動物剤から選択される、請求項5に記載の複合餌材料。
【請求項7】
前記殺有害動物剤は、ヘキサフルムロン、ノビフルムロン、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、フィプロニル、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロン、ヒドラメチルノンおよびスルフラミドからなる群から選択される部材を含む、請求項5に記載の複合餌材料。
【請求項8】
シロアリ防除デバイスのためのモニタまたは餌である、請求項1に記載の複合餌材料。
【請求項9】
餌筐体内に含まれる、請求項1に記載の複合餌材料。
【請求項10】
前記餌筐体は、耐久性の硬質ステーションハウジング内に脱着可能に嵌合するように構成されている、請求項9に記載の複合餌材料。
【請求項11】
シロアリ摂食活性をシグナル伝達するための1つまたは複数の監視構成要素をさらに含むモニタ筐体内に含まれる、請求項1に記載の複合餌材料。
【請求項12】
前記ポリウレタン発泡体は、エンハンサーを内蔵する、請求項1に記載の複合餌材料。
【請求項13】
前記エンハンサーは、食用材料エンハンサーを含む、請求項12に記載の複合材料。
【請求項14】
前記食用材料エンハンサーは、微粒子セルロース系材料および糖からなる群から選択される部材を含む、請求項13に記載の複合餌材料。
【請求項15】
前記食用材料は、アルファ−セルロース粉末を含む、請求項13に記載の複合餌材料。
【請求項16】
前記食用材料エンハンサーは、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量で前記ポリウレタン発泡体に存在する微粒子セルロース系材料を含む、請求項13に記載の複合餌材料。
【請求項17】
前記微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約1から約75部の量で前記ポリウレタン発泡体に存在する、請求項16に記載の複合餌材料。
【請求項18】
前記微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約1から約45部の量で前記ポリウレタン発泡体に存在する、請求項16に記載の複合餌材料。
【請求項19】
前記微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約5から約30部の量で前記ポリウレタン発泡体に存在する、請求項16に記載の複合餌材料。
【請求項20】
前記微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約5から約25部の量で前記ポリウレタン発泡体に存在する、請求項16に記載の複合餌材料。
【請求項21】
前記微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約5から約20部の量で前記ポリウレタン発泡体に存在する、請求項16に記載の複合餌材料。
【請求項22】
防湿性複合餌材料を作製するための方法であって、
少なくとも1種のシロアリが嗜好する複数種のセルロース系食用材料を餌筐体に設けるステップであって、前記餌筐体および前記複数のセルロース系食用材料片がその間に空隙を画定するステップと、
ポリウレタン発泡体前駆体の未硬化混合物を、前記混合物が前記空隙の少なくとも一部に入るように前記餌筐体に導入するステップと、
前記混合物を硬化させて、複数の前記セルロース系食用材料片の少なくとも1つを取り囲むポリウレタン発泡体マトリックスを提供するステップと
を含む方法。
【請求項23】
前記ポリウレタン発泡体マトリックスは耐水性である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記導入ステップは、前記混合物を前記餌筐体に注入することを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記混合物を前記餌筐体に注入するために発泡剤が使用される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記導入ステップは、前記混合物を前記餌筐体に注ぎ込むことを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
前記セルロース系食用材料は、木繊維、木材、精製セルロース、微結晶セルロースおよび変性ポリマーセルロースからなる群から選択される食用材料を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
前記複合餌材料は、前記1種または複数種のシロアリにとって有毒である殺有害動物剤をさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
前記殺有害動物剤は、即効性殺有害動物剤および遅効性殺有害動物剤から選択される、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記殺有害動物剤は、ヘキサフルムロン、ノビフルムロン、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、フィプロニル、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロンおよびヒドラメチルノンからなる群から選択される部材を含む、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
前記ポリウレタン発泡体マトリックスは、エンハンサーを内蔵する、請求項22に記載の方法。
【請求項32】
前記エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量でポリウレタン発泡体マトリックスに存在する、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
1種または複数種のシロアリによって摂取または移動されるように作用可能である防湿性複合餌材料であって、シロアリ可食性またはシロアリ移動可能耐水性ポリウレタン発泡体コーティング内に封入された、前記シロアリ種が嗜好するセルロース系食用材料部材を含む防湿性複合餌材料。
【請求項35】
前記セルロース系食用材料部材は、押し出しセルロース系食用材料、木片、ESPモニタに対するシロアリ可食性材料およびHalo監視デバイスに対するシロアリ可食性材料からなる群から選択される、請求項34に記載の複合餌材料。
【請求項36】
前記ポリウレタン発泡体コーティングは、独立気泡ポリウレタン発泡体を含む、請求項34に記載の複合餌材料。
【請求項37】
前記発泡体コーティングは、前記セルロース系食用材料部材とその環境との間の耐水性遮断物となる、請求項34に記載の複合餌材料。
【請求項38】
前記コーティングは、前記食用材料部材と接触する、請求項34に記載の複合餌材料。
【請求項39】
前記セルロース系食用材料部材は、木繊維、木材、精製セルロース、微結晶セルロースおよび変性ポリマーセルロースからなる群から選択される食用材料を含む、請求項34に記載の複合餌材料。
【請求項40】
前記1種または複数種のシロアリにとって有毒である、複合餌材料内に含まれる殺有害動物剤をさらに含む、請求項34に記載の複合餌材料。
【請求項41】
前記殺有害動物剤は、即効性殺有害動物剤および遅効性殺有害動物剤から選択される請求項40に記載の複合餌材料。
【請求項42】
前記殺有害動物剤は、ヘキサフルムロン、ノビフルムロン、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、フィプロニル、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロンおよびヒドラメチルノンからなる群から選択される部材を含む、請求項40に記載の複合餌材料。
【請求項43】
前記複合餌材料部材は、耐久性の硬質ステーションハウジング内に着脱可能に嵌合するように構成されている、請求項34に記載の複合餌材料。
【請求項44】
シロアリ摂食活性をシグナル伝達するための少なくとも1つの監視構成要素が内部に埋め込まれている、請求項34に記載の複合餌材料。
【請求項45】
前記ポリウレタン発泡体コーティングは、エンハンサーを内蔵する、請求項34に記載の複合餌材料。
【請求項46】
前記エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含む、請求項45に記載の複合餌材料。
【請求項47】
前記微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量で前記ポリウレタン発泡体コーティングに存在する、請求項46に記載の複合餌材料。
【請求項48】
防湿性複合餌材料を作製するための方法であって、
少なくとも1種のシロアリが嗜好するセルロース系食用材料部材を提供するステップと、
前記セルロース系食用材料部材を、ポリウレタン発泡体を含むコーティングで、前記コーティングが前記セルロース系食用材料部材とその環境との間の耐水性遮断物となるように被覆するステップと
を含む方法。
【請求項49】
前記セルロース系食用材料部材は、押し出しセルロース系食用材料、木片、ESPモニタに対するシロアリ可食性材料およびHalo監視デバイスに対するシロアリ可食性材料からなる群から選択される、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記セルロース系食用材料部材は、木繊維、木材、精製セルロース、微結晶セルロースおよび変性ポリマーセルロースからなる群から選択される食用材料を含む、請求項48に記載の方法。
【請求項51】
前記複合餌材料は、前記1種または複数種のシロアリにとって有毒である殺有害動物剤をさらに含む、請求項48に記載の方法。
【請求項52】
前記殺有害動物剤は、即効性殺有害動物剤および遅効性殺有害動物剤から選択される、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記殺有害動物剤は、ヘキサフルムロン、ノビフルムロン、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、フィプロニル、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロンおよびヒドラメチルノンからなる群から選択される部材を含む、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記ポリウレタン発泡体は、エンハンサーを内蔵する、請求項48に記載の方法。
【請求項55】
前記エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量で前記ポリウレタン発泡体に存在する、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
1種または複数種のシロアリによって摂取または移動されるように作用可能である餌と、
前記餌をその環境から隔てるように配置されたシロアリ可食性またはシロアリ移動可能耐水性ポリウレタン発泡体と
を含む防湿性シロアリ防除デバイスであって、
前記デバイスが環境水分に曝露された場合に、前記発泡体が、前記餌と前記環境水分との間の防湿性遮断物となるように作用可能である、防湿性シロアリ防除デバイス。
【請求項58】
前記餌および前記発泡体は、1種または複数種のシロアリによって摂取または移動されるように作用可能である複合餌材料を構成し、前記複合餌材料は、耐水性ポリウレタン発泡体マトリックス内に含まれる複数のセルロース系食用材料片を含む、請求項57に記載のデバイス。
【請求項59】
1種または複数種のシロアリにとって有毒である、前記複合餌材料内に含まれる殺有害動物剤をさらに含む、請求項58に記載のデバイス。
【請求項60】
前記殺有害動物剤は、即効性殺有害動物剤および遅効性殺有害動物剤から選択される、請求項59に記載のデバイス。
【請求項61】
前記殺有害動物剤は、ヘキサフルムロン、ノビフルムロン、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、フィプロニル、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロンおよびヒドラメチルノンからなる群から選択される部材を含む、請求項59に記載のデバイス。
【請求項62】
前記セルロース系食用材料は、木繊維、木材、精製セルロース、微結晶セルロースおよび変性ポリマーセルロースからなる群から選択される部材を含む、請求項58に記載のデバイス。
【請求項63】
前記ポリウレタン発泡体マトリックスは、エンハンサーを内蔵する、請求項62に記載のデバイス。
【請求項64】
前記エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含む、請求項63に記載のデバイス。
【請求項65】
前記微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量で前記ポリウレタン発泡体マトリックスに存在する、請求項64に記載のデバイス。
【請求項66】
シロアリ感知回路をさらに含む、請求項58に記載のデバイス。
【請求項67】
前記デバイスは、前記複合餌材料を少なくとも部分的に囲う容器をさらに含み、前記容器は、シロアリ餌を収容するためのチャンバを画定し、シロアリが前記チャンバに進入し、前記複合餌材料に接近することを可能にするためのアパーチャを画定する、請求項58に記載のデバイス。
【請求項68】
前記容器は、チャンバに通じる上方開口部を画定する上端部と、上方開口部を選択的に出入りし閉鎖するためのクロージャとを含む、請求項67に記載のデバイス。
【請求項69】
前記チャンバ内に配置されたシロアリセンサをさらに含む、請求項68に記載のデバイス。
【請求項70】
前記シロアリセンサは、前記クロージャが開放されると前記上方開口部を介して出入り可能な回路ハウジングと、前記チャンバ内で前記回路ハウジングから下方に伸びる感知基板とを含む、請求項69に記載のデバイス。
【請求項71】
少なくとも部分的に地中に設置されるように構築されているハウジングをさらに含み、前記ハウジングは、地中設置後に地面の下に配置された下方ハウジング端部で終端し、前記餌容器を受け入れるための、内部通路に通じる上方出入り開口部を画定し、下端部は、上端部の前に上方出入り開口部を通って、その選択された方向を提供する、請求項67に記載のデバイス。
【請求項72】
前記餌は、前記シロアリ種が嗜好するセルロース系食用材料部材を含み、前記ポリウレタン発泡体は、前記食用材料部材を前記デバイスの環境から隔てる前記食用材料部材上の耐水性コーティングを含む、請求項57に記載のデバイス。
【請求項73】
前記食用材料部材内に配置されたシロアリセンサをさらに含む、請求項72に記載のデバイス。
【請求項74】
前記シロアリセンサは、前記食用材料部材に固定された回路ハウジングと、前記回路ハウジングから前記食用材料部材を介して伸びる感知基板とを含む、請求項73に記載のデバイス。
【請求項75】
前記食用材料部材は、第1および第2の端部を画定する全体的に管状の形状を有し、前記回路ハウジングは、前記食用材料部材の第1の端部に固定され、前記感知基板は、前記食用材料部材を介して前記第2の端部の方へ伸びる、請求項74に記載のデバイス。
【請求項76】
前記ポリウレタン発泡体コーティングは、前記食用材料部材および前記回路ハウジングを被覆することによって、前記食用材料部材および前記回路ハウジングを前記デバイスの環境から隔てる、請求項74に記載のデバイス。
【請求項77】
前記ポリウレタン発泡体コーティングは、前記食用材料部材を被覆するが、前記回路ハウジングを被覆しない、請求項74に記載のデバイス。
【請求項78】
前記ポリウレタン発泡体コーティングは、前記回路ハウジングに接着され、前記コーティングおよび前記回路ハウジングは、前記食用材料部材を前記デバイスの環境から隔てる耐水性カバーを提供する、請求項77に記載のデバイス。
【請求項79】
前記回路ハウジング上に取り付けられ、前記発泡体コーティングに密封係合するように構成されているエンドキャップをさらに含み、前記コーティングおよび前記エンドキャップは、前記食用材料部材を前記デバイスの環境から隔てる耐水性カバーを提供する、請求項77に記載のデバイス。
【請求項80】
少なくとも部分的に地中に設置されるように構築されているハウジングをさらに含み、前記ハウジングは、地中設置後に地面の下に配置された下方ハウジング端部で終端し、前記餌を受け入れるための、内部通路に通じる上方出入り開口部を画定する、請求項72に記載のデバイス。
【請求項81】
前記ポリウレタン発泡体マトリックスは、エンハンサーを内蔵する、請求項72に記載のデバイス。
【請求項82】
前記エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含む、請求項81に記載のデバイス。
【請求項83】
前記微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量で前記ポリウレタン発泡体マトリックスに存在する、請求項82に記載のデバイス。
【請求項84】
餌を収容するための第1のチャンバ、前記第1のチャンバに通じる上方開口部を画定する上端部、前記上方開口部を選択的に出入りし密封閉鎖するためのクロージャ、防水性側壁、および餌容器の底部終端を画定する下端部、ならびに前記餌の少なくとも一部の下方の第2のチャンバを含む餌容器をさらに含み、前記第2のチャンバは、前記餌容器が少なくとも部分的に地面の下で選択された方向に設置されたときに、下端部を介する水の浸入を抑えるように前記ポリウレタン発泡体を受け入れて保持するように構成されている、請求項57に記載のデバイス。
【請求項85】
前記餌の最下方境界は、前記底部終端から少なくとも1センチメートルずれている、請求項84に記載のデバイス。
【請求項86】
前記餌の最下方境界は、前記底部終端から少なくとも1インチずれている、請求項84に記載のデバイス。
【請求項87】
前記餌容器は、前記上方開口部に対向する下方開口部を画定する管状の本体を含み、
前記デバイスは、第1の餌含有チャンバおよび前記第2の発泡体含有チャンバに通じるチャンバを分離するシロアリ通過可能遮断物を含む、請求項84に記載のデバイス。
【請求項88】
前記遮断物は、前記ポリウレタン発泡体と前記餌との間に配置され、前記第2の発泡体含有チャンバ内の前記ポリウレタン発泡体の部分の移動後にシロアリが前記第1の餌含有チャンバに接近することを可能にするように構成されており、前記発泡体は、最初に前記第2の発泡体含有チャンバを閉鎖して、最初の耐水シールを画定し、シロアリが前記発泡体を貫通する1つまたは複数の通路を形成して前記第1のチャンバに到達することを可能にするように構築されている、請求項87に記載のデバイス。
【請求項89】
前記遮断物は、シロアリによって可食の、または移動可能な材料で構成されている、請求項87に記載のデバイス。
【請求項90】
前記クロージャは、前記餌容器を手動で移動させるように構築されているハンドル突起を含む、請求項84に記載のデバイス。
【請求項91】
前記クロージャは、前記上方開口部を再密封可能に閉鎖するように前記容器にネジ止めされたキャップの形である、請求項90に記載のデバイス。
【請求項92】
前記ポリウレタン発泡体マトリックスは、エンハンサーを内蔵する、請求項84に記載のデバイス。
【請求項93】
前記エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含む、請求項92に記載のデバイス。
【請求項94】
前記微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量で前記ポリウレタン発泡体マトリックスに存在する、請求項93に記載のデバイス。
【請求項95】
前記第1のチャンバ内に配置されたシロアリセンサをさらに含む、請求項84に記載のデバイス。
【請求項96】
前記シロアリセンサは、前記クロージャが開放されると前記上方開口部を介して出入り可能な回路ハウジングと、前記第1のチャンバ内で前記回路ハウジングから下方に伸びる感知基板とを含む、請求項95に記載のデバイス。
【請求項97】
前記餌は、シロアリにとって有毒である殺有害動物剤を含む、請求項84に記載のデバイス。
【請求項98】
前記餌容器をその中に受け入れるように内部通路を画定するハウジングをさらに含む、請求項84に記載のデバイス。
【請求項99】
前記ハウジングは、少なくとも部分的に地中に設置されるように構築されており、前記ハウジングは、地中設置後に地面の下に配置された下方ハウジング端部で終端し、前記餌容器を受け入れるための、前記内部通路に通じる上方出入り開口部を画定し、前記下端部は、前記上端部の前に上方出入り開口部を通って、その選択された方向を提供する、請求項98に記載のデバイス。
【請求項100】
防湿性シロアリ防除デバイスを作製するための方法であって、
内部チャンバを画定する本体、および餌材料を前記チャンバに送り込むための第1の開口部を有する餌容器を提供するステップと、
1種または複数種のシロアリが嗜好するセルロース系食用材料の複数の片を、前記開口部を介して前記チャンバに挿入するステップであって、前記餌容器本体および前記セルロース系食用材料片がその間に空隙を画定するステップと、
ポリウレタン発泡体前駆体の未硬化混合物を、前記開口部を介して前記チャンバに、前記混合物が複数の前記セルロース系食用材料片を取り囲むように導入するステップと、
前記混合物を硬化させて、前記複数の前記セルロース系食用材料片のまわりにポリウレタン発泡体マトリックスを設けるステップと
を含む方法。
【請求項101】
前記ポリウレタン発泡体マトリックスは、耐水性である、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
前記導入ステップは、前記混合物を前記餌容器に注入するステップを含む、請求項100に記載の方法。
【請求項103】
前記混合物を前記餌容器に注入するために発泡剤が使用される、請求項96に記載の方法。
【請求項104】
前記導入ステップは、前記混合物を前記餌容器に注ぎ込むステップを含む、請求項100に記載の方法。
【請求項105】
前記セルロース系食用材料は、木繊維、木材、精製セルロース、微結晶セルロースおよび変性ポリマーセルロースからなる群から選択される食用材料を含む、請求項100に記載の方法。
【請求項106】
前記ポリウレタン発泡体マトリックスは、エンハンサーを内蔵する、請求項100に記載の方法。
【請求項107】
前記エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含む、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
前記微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量で前記ポリウレタン発泡体マトリックスに存在する、請求項107に記載の方法。
【請求項109】
前記セルロース系食用材料は、前記1種または複数種のシロアリにとって有毒である殺有害動物剤をさらに含む、請求項100に記載の方法。
【請求項110】
前記殺有害動物剤は、即効性殺有害動物剤および遅効性殺有害動物剤から選択される、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記殺有害動物剤は、ヘキサフルムロン、ノビフルムロン、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、フィプロニル、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロンおよびヒドラメチルノンからなる群から選択される部材を含む、請求項109に記載の方法。
【請求項112】
シロアリセンサを前記チャンバ内に設置するステップをさらに含む、請求項100に記載の方法。
【請求項113】
前記開口部は、前記チャンバに対するシロアリ出入口を提供する、請求項100に記載の方法。
【請求項114】
前記容器本体は、前記セルロース系食用材料片を前記チャンバに挿入すること、前記ポリウレタン発泡体を前記チャンバに導入すること、または前記チャンバに対するシロアリ出入口を提供することの1つまたは複数のための第2の開口部を含む、請求項100に記載の方法。
【請求項115】
前記容器本体は第2の開口部を含み、前記第2の開口部は、前記混合物の前記導入時に、または前記混合物が硬化してポリウレタン発泡体を提供するときに空気を空隙から逃がすための通気口として作用可能である、請求項100に記載の方法。
【請求項116】
前記餌容器本体は管状であり、第1の端部と、第2の端部と、前記第1の端部から前記第2の端部に伸びる側壁とを有する、請求項100に記載の方法。
【請求項117】
前記第1の開口部は、前記第1の端部に存在する、請求項116に記載の方法。
【請求項118】
前記側壁は、前記チャンバに通じる1つまたは複数のさらなる開口部を画定する、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
前記混合物を硬化させた後に、前記混合物が硬化するに従って前記さらなる開口部を介して前記チャンバから漏出する前記側壁からの過剰の発泡体を除去するステップをさらに含む、請求項118に記載の方法。
【請求項120】
前記導入前に、前記側壁における前記さらなる開口部の上にカバーを配置して、前記導入時に、または前記混合物が硬化するときに、前記ポリウレタン発泡体が前記さらなる開口部を通じて前記チャンバから漏出することを防止するステップをさらに含む、請求項118に記載の方法。
【請求項121】
前記カバーは、シュリンクラップカバーを含む、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
前記カバーは、少なくとも1つの面に接着剤を有するテープを含む、請求項120に記載の方法。
【請求項123】
前記容器本体は、前記セルロース系食用材料片を前記チャンバに挿入すること、前記ポリウレタン発泡体を前記チャンバに導入すること、または前記チャンバに対するシロアリ出入口を提供することの1つまたは複数のための前記第2の端部における第2の開口部を含む、請求項117に記載の方法。
【請求項124】
前記側壁は、前記チャンバに通じる1つまたは複数のさらなる開口部を画定する、請求項123に記載の方法。
【請求項125】
前記混合物を硬化させた後に、前記混合物の導入時に、または前記混合物が硬化するときに前記さらなる開口部を介して前記チャンバから漏出する前記側壁からの過剰の発泡体を除去するステップをさらに含む、請求項124に記載の方法。
【請求項126】
前記導入前に、前記側壁における前記さらなる開口部の上にカバーを配置して、前記導入時に、または前記混合物が硬化するときに、前記ポリウレタン発泡体が前記さらなる開口部を介して前記チャンバから漏出することを防止するステップをさらに含む、請求項124に記載の方法。
【請求項127】
前記カバーは、シュリンクラップカバーを含む、請求項126に記載の方法。
【請求項128】
前記カバーは、少なくとも1つの面に接着剤を有するテープを含む、請求項126に記載の方法。
【請求項129】
前記導入前に、前記第2の開口部を被覆して、前記導入時に、または前記混合物が硬化するときに、前記ポリウレタン発泡体が前記第2の開口部を介して前記チャンバから漏出することを防止するステップをさらに含む、請求項123に記載の方法。
【請求項130】
前記導入ステップは、注入、噴霧または注ぎ込みを含む、請求項100に記載の方法。
【請求項131】
複合餌材料を保持するように構成されているハウジングと、
前記ハウジング内に含まれ、1種または複数種のシロアリによって摂取または移動されるように作用可能である複数のセルロース系食用材料片、および前記セルロース系食用材料片の少なくとも一部を取り囲むシロアリ可食性またはシロアリ移動可能ポリウレタン発泡体マトリックスを含む複合餌材料と
を含む地上シロアリ防除デバイスであって、
前記ポリウレタン発泡体は、溝部に水分を保持して、長時間にわたって前記食用材料片を湿った状態に維持するのに効果的である地上シロアリ防除デバイス。
【請求項132】
前記ポリウレタン発泡体は、開放気泡ポリウレタン発泡体を含み、前記ポリウレタン発泡体の表面に穴を開口する溝部の内部ネットワークを画定する、請求項131に記載のデバイス。
【請求項133】
1種または複数種のシロアリにとって有毒である、前記複合餌材料内に含まれる殺有害動物剤をさらに含む、請求項131に記載のデバイス。
【請求項134】
殺有害動物剤は、即効性殺有害動物剤および遅効性殺有害動物剤から選択される、請求項133に記載のデバイス。
【請求項135】
前記殺有害動物剤は、ヘキサフルムロン、ノビフルムロン、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、フィプロニル、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロンおよびヒドラメチルノンからなる群から選択される部材を含む、請求項133に記載のデバイス。
【請求項136】
前記セルロース系食用材料は、木繊維、木材、精製セルロース、微結晶セルロースおよび変性ポリマーセルロースからなる群から選択される部材を含む、請求項131に記載のデバイス。
【請求項137】
前記ポリウレタン発泡体マトリックスは、エンハンサーを内蔵する、請求項131に記載のデバイス。
【請求項138】
前記エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含む、請求項137に記載のデバイス。
【請求項139】
前記微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量で前記ポリウレタン発泡体マトリックスに存在する、請求項138に記載のデバイス。
【請求項140】
地上シロアリ防除デバイスを作製するための方法であって、
内部チャンバを画定する本体、および前記チャンバに出入口を提供する第1の開口部を有する餌容器を提供するステップと、
1種または複数種のシロアリが嗜好するセルロース系食用材料の複数の片を、前記開口部を介して前記チャンバに挿入するステップであって、前記餌容器本体および前記セルロース系食用材料片がその間に空隙を画定するステップと、
ポリウレタン発泡体前駆体の未硬化混合物を、前記開口部を介して前記チャンバに、前記混合物が複数の前記セルロース系食用材料片を取り囲むように導入するステップと、
前記混合物を硬化させて、前記複数の前記セルロース系食用材料片のまわりにポリウレタン発泡体マトリックスを設けるステップと
を含む方法。
【請求項141】
前記ポリウレタン発泡体マトリックスは、開放気泡ポリウレタン発泡体を含む、請求項140に記載の方法。
【請求項142】
前記導入ステップは、前記混合物を前記餌容器に注入するステップを含む、請求項140に記載の方法。
【請求項143】
前記混合物を前記餌容器に注入するために発泡剤が使用される、請求項142に記載の方法。
【請求項144】
前記導入ステップは、前記混合物を前記餌容器に注ぎ込むステップを含む、請求項140に記載の方法。
【請求項145】
前記セルロース系食用材料は、木繊維、木材、精製セルロース、微結晶セルロースおよび変性ポリマーセルロースからなる群から選択される食用材料を含む、請求項140に記載の方法。
【請求項146】
前記ポリウレタン発泡体マトリックスは、エンハンサーを内蔵する、請求項140に記載の方法。
【請求項147】
前記エンハンサーは、微粒子セルロース系材料を含む、請求項146に記載の方法。
【請求項148】
前記微粒子セルロース系材料は、ポリウレタン発泡体100部に対して約95部までの量で前記ポリウレタン発泡体マトリックスに存在する、請求項147に記載の方法。
【請求項149】
前記セルロース系食用材料は、前記1種または複数種のシロアリにとって有毒である殺有害動物剤をさらに含む、請求項140に記載の方法。
【請求項150】
殺有害動物剤は、即効性殺有害動物剤および遅効性殺有害動物剤から選択される、請求項149に記載の方法。
【請求項151】
前記殺有害動物剤は、ヘキサフルムロン、ノビフルムロン、クロルピリホス、スピノサド、イミダクロプリド、フィプロニル、ルフェヌロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロンおよびヒドラメチルノンからなる群から選択される部材を含む、請求項149に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2012−500259(P2012−500259A)
【公表日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−523802(P2011−523802)
【出願日】平成21年8月18日(2009.8.18)
【国際出願番号】PCT/US2009/004697
【国際公開番号】WO2010/021687
【国際公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(501035309)ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー (197)
【Fターム(参考)】