説明

ポリカルボン酸ポリマーを使用した凝固マトリックス

凝固マトリックスは、ポリカルボン酸ポリマー、炭酸ナトリウム、および水を含む。例示的なポリカルボン酸ポリマーは、約1、000〜約100、000の分子量を有するポリアクリル酸ポリマー、約1、000〜約100、000の分子量を有する改質されたポリアクリル酸ポリマー、および約500〜約5、000の分子量を有するポリマレイン酸ポリマーを含む。ポリカルボン酸ポリマー、炭酸ナトリウム、および水は、相互作用して水和物の固体を生成する。凝固マトリックスは、例えば、固体洗剤組成物中において使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に凝固および凝固マトリックスの分野に関する。特に、本発明は、凝固マトリックスの一部としてのポリカルボン酸ポリマーに関する。
【背景技術】
【0002】
企業および生産工程における凝固技術および固体ブロック洗剤の使用は、Fernholzらの米国再発行特許第32、762号明細書および米国再発行特許第32、818号明細書で請求項に記載されたSOLID POWER(商標)ブランドの技術が先駆的であった。さらに、実質的に水和した炭酸ナトリウム材料を使用した炭酸ナトリウム水和物キャスティング固体製品は、Heileらの米国特許第4、595、520号明細書および米国特許第4、680、134号明細書に開示されている。
【0003】
さらに近年では、炭酸ナトリウムとしてまた知られているソーダ灰等のより腐食性でない材料から非常に有効な洗剤材料を生産することに注意が向けられてきた。炭酸ナトリウム系洗剤の開発における初期の仕事では、炭酸ナトリウム水和物系材料は、凝固後に、多くの場合膨張する(すなわち、寸法的に不安定である)ことが見いだされた。そうした膨張は、包装、分注、および使用を妨げる場合がある。固体材料の寸法不安定性は、炭酸ナトリウム固体材料の製造において調製された種々の水和物形態の不安定な性質に関係する。初期の製品は、典型的には、無水、1モル水和物、7モル水和物、10モル水和物またはそれらのさらなる混合物からなる水和した炭酸ナトリウムで製造されていた。しかし、製品が製造され、そして周囲温度において貯蔵されると、当初の製品の水和状態は、水和物形態、例えば、1、7、および10モル水和物の間を変動し、ブロック薬品の寸法の不安定性を生じることが見いだされた。これらの従来の固形(solid form)組成物において、含水量および温度における変化は、構造的変化および寸法的変化となり、固形の欠陥となる場合があり、使用のためのディスペンサーに固形が適合できない等の問題を生じる。
【0004】
さらに、従来の固体アルカリ性洗剤、特に企業の使用および商業的使用を対象としたものは、一般的に、それらの組成物中にリン酸塩を必要とする。リン酸塩は、典型的には組成物中で複数の目的、例えば、凝固の速度を制御すること、汚れを除いて懸濁すること、および効果的な硬質金属イオン封鎖剤(hardness sequestrant)として役立つ。固体ブロック機能性材料は、炭酸塩、アミノカルボキシレート等の有機アセテート、またはホスホン酸塩成分および水を含む結合剤を使用して製造できることが、米国特許第6、258、765号明細書、米国特許第6、156、715号明細書、米国特許第6、150、324号明細書、および米国特許第6、177、392号明細書において、見いだされ、開示され、そして請求項に記載されている。環境への関心により、さらなる仕事が、洗剤中のリン含有化合物の置き換えに向けられてきた。さらに、リン含有化合物の代わりに結合剤および硬質金属イオン封鎖剤として幾つかの例において使用されるニトリロ三酢酸(NTA)を含有するアミノカルボキシレート成分は、発癌性物質であると考えられている。したがって、それらの使用は抑えられてきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
リンのないおよび/またはNTAのない代替凝固技術を提供することへの継続したニーズがある。しかし、固形組成物中で凝固工程の予測可能性の欠落および寸法安定性の予測可能性の欠落が、リンおよび/またはNTAを含有する成分を、環境的に優しい代用物と成功裏に置き換えるための努力を妨げてきた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様は、ポリカルボン酸ポリマー、炭酸ナトリウム、および水を含む凝固マトリックスである。例示的なポリカルボン酸ポリマーは、約1、000〜約100、000の分子量を有するポリアクリル酸ポリマー、約1、000〜約100、000の分子量を有する改質されたポリアクリル酸ポリマー、および約500〜約5、000の分子量を有するポリマレイン酸ポリマーを含む。ポリカルボン酸ポリマー、炭酸ナトリウム、および水は、相互作用して、水和物の固体(hydrate solid)を生成する。例えば、固体洗剤組成物において、凝固マトリックスが使用されることができる。
【0007】
本発明の別の態様は、ポリカルボン酸ポリマー、水、ビルダー、炭酸ナトリウム、および界面活性剤を含む洗剤組成物である。例示的なポリカルボン酸ポリマーは、約1、000〜約100、000の分子量を有するポリアクリル酸ポリマー、約1、000〜約100、000の分子量を有する改質されたポリアクリル酸ポリマー、および約500〜約5、000の分子量を有するポリマレイン酸ポリマーを含む。洗剤組成物は、約1wt%〜約15wt%のポリカルボン酸ポリマー、約2wt%〜約50wt%の水、約40wt%未満のビルダー、約20wt%〜約70wt%の炭酸ナトリウム、および約0.5wt%〜約10wt%の界面活性剤を含む。
【0008】
本発明のさらなる態様は、組成物を凝固させる方法である。凝固マトリックスが組成物に提供され、そして加えられて凝固させた材料を生成する。凝固マトリックスは、ポリカルボン酸ポリマー、炭酸ナトリウム、および水を含む。例示的なポリカルボン酸ポリマーは、約1、000〜約100、000の分子量を有するポリアクリル酸ポリマー、約1、000〜約100、000の分子量を有する改質されたポリアクリル酸ポリマー、および約500〜約5、000の分子量を有するポリマレイン酸ポリマーを含む。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の凝固マトリックスは、寸法的に安定な固体製品が望ましい、広範な状況のいずれかにおいて用いることができる。凝固マトリックスは、寸法的に安定であり、そして適当な凝固率を有する。さらに、凝固マトリックスは、リンおよびNTAがないことができ、環境に優しい洗剤を使用することが望ましいクリーニング用途において特に有用な凝固マトリックスを作ることができる。そうした用途は、機械または手による食器洗浄(warewashing)、浸け置き、汚れた衣類および繊維製品のクリーニングおよび脱染、じゅうたんクリーニングおよび脱染、自動車のクリーニングおよびケア用途、表面クリーニングおよび脱染、キッチンおよびお風呂のクリーニングおよび脱染、床クリーニングおよび脱染、その場(in place)クリーニング作業、一般的な目的のクリーニングおよび脱染、工業用または家庭用クリーナー、ならびに害虫防除剤を含むがこれらに限られない。凝固マトリックスを使用して固体洗剤組成物を調製するのに好適な方法がまた、提供される。
【0010】
凝固マトリックスは、固体組成物を生成させるために、ポリカルボン酸ポリマー、炭酸ナトリウム(ソーダ灰)、および水を一般的に含む。凝固マトリックスのための好適な成分濃度は、ポリカルボン酸ポリマーで約1wt%〜約15wt%、水で約2wt%〜約50wt%、および炭酸ナトリウムで約20wt%〜約70wt%の範囲である。凝固マトリックスのための特に好適な成分濃度は、ポリカルボン酸ポリマーで約2wt%〜約12wt%、水で約2wt%〜約40wt%、および炭酸ナトリウムで約25wt%〜約65wt%の範囲である。凝固マトリックスのためのさらに特に好適な成分濃度は、ポリカルボン酸ポリマーで約5wt%〜約10wt%、水で約2wt%〜約35wt%、および炭酸ナトリウムで約45wt%〜約65wt%の範囲である。当業者は、凝固マトリックスの同程度の特性を得るために好適な他の成分濃度の範囲を認識するであろう。
【0011】
凝固マトリックスの実際の凝固メカニズムは、灰(ash)水和、または炭酸ナトリウムと水との相互作用を通して生じる。ポリカルボン酸ポリマーは、凝固工程の動力学および熱力学的を制御するように機能し、そしてさらなる機能性材料が結合して機能性固体組成物を生成する凝固マトリックスを提供すると考えられている。ポリカルボン酸ポリマーは、遊離水の供与体および/または受容体として働くことにより、炭酸塩水和物および機能性固体組成物を安定化することができる。灰の水和のために水の移動速度を制御することによって、ポリカルボン酸ポリマーは、凝固速度を制御して、生じる製品に加工安定性および寸法安定性を提供できる。凝固マトリックスはあまりに速く凝固するので、凝固速度は重要であり、組成物は混合の間に凝固する場合があり、そして加工を停止させる。凝固マトリックスがあまりに遅く凝固する場合、貴重な加工時間が失われる。ポリカルボン酸ポリマーはまた、固体製品が膨張しないことを確かにすることにより、最終製品に寸法安定性を提供する。固体製品が凝固後に膨張する場合、低下した、密度、無欠陥性および外観;ならびにパッケージ固体製品を分注または包装できないことを含むがこれらに限られない種々の問題が発生する。固体製品が、約3%未満および特に約2%未満の増大指数(growth exponent)を有する場合、一般的に、固体製品は寸法安定性を有するものと考えられる。
【0012】
ポリカルボン酸ポリマーは、洗剤組成物中に取り込まれる前に水と混合され、そして水溶液中、例えば、液体予混合物中で溶媒和する固体水和物(solid hydrate)としてまたは固体塩(solid salt)として提供されることができる。しかし、ポリカルボン酸ポリマーが、洗剤組成物を効果的に凝固させるために、洗剤組成物に加えられる場合、ポリカルボン酸ポリマーは、水マトリックス中にあることが好ましい。一般的に、ポリカルボン酸ポリマーの有効量は、水の速度および動きを制御することにより、凝固システムを動力学的および熱力学的に効果的に制御する量と考えられている。特に好適なポリカルボン酸ポリマーの例は、ポリアクリル酸ポリマー、脂肪酸末端基によって改質されたポリアクリル酸ポリマー(「改質されたポリアクリル酸ポリマー」)、およびポリマレイン酸ポリマーを含むがこれらに限られない。さらに特に好適なポリアクリル酸ポリマーおよび改質されたポリアクリル酸ポリマーの例は、約1、000〜約100、000の分子量を有するものを含む。さらに特に好適なポリマレイン酸ポリマーの例は、約500〜約5、000の分子量を有するものを含む。特に好適な市販されているポリアクリル酸ポリマーの例は、Rohm&Haas LLC、Philadelphia、PAから入手可能であるAcusol 445Nを含むがこれに限られない。特に好適な市販されている改質されたポリアクリル酸ポリマーの例は、Alco Chemical、Chattanooga、TNから入手可能であるAlcosperse 325を含むがこれに限られない。特に好適な市販されているポリマレイン酸ポリマーの例は、Houghton Chemical Corporation、Boston、MAから入手可能であるBelclene 200、およびAlco Chamical、Chattanooga、TNから入手可能であるAquatreat AR−801を含むがこれらに限られない。
【0013】
水は、凝固マトリックスに独立して加えられることができ、または洗剤組成物に加えられた水性材料中に存在する結果として凝固マトリックス中に提供できる。例えば、洗剤組成物に加えられた材料は、水を含むことができるか、または凝固マトリックス成分との反応に有用である水性の予混合物中で調製できる。典型的には、水は、凝固マトリックス中に導入されて、凝固前に加工のために所望の粘度を有する凝固マトリックスを提供し、そして所望の凝固速度を提供する。水はまた、処理助剤として存在でき、そして除去でき、または水和水となることができる。従って、水は、凝固マトリックスの水溶液、または他の成分のいずれかの水溶液、および/または加工で助剤として加えられた水溶媒の形態で存在できる。さらに、固体として濃縮物を生成することが望ましい場合、水溶媒は凝固工程を助けることができることが期待される。水は脱イオン水としてまたは軟水として提供されることができる。
【0014】
生じる固体洗剤組成物中の水の量は、固体洗剤組成物が、成形(forming)技術またはキャスティング(容器内で起こる凝固)技術を通して加工されるかどうかによる。一般的に、成分が成形技術により加工される場合、固体洗剤組成物は、キャスティング技術と比較して凝固のために比較的より少量の水を含むことができると考えられている。成形技術により固体洗剤組成物を調製する場合、水は、約5wt%〜約25wt%、特に約7wt%〜約20wt%、およびさらに特に約8wt%〜約15wt%の範囲で存在できる。キャスティング技術によって固体洗剤組成物を調製する場合、水は、約15wt%〜約50wt%、特に約20wt%〜約45wt%、およびさらに特に約22wt%〜約40wt%の範囲で存在できる。
【0015】
凝固マトリックスおよび生じた固体洗剤組成物は、リンまたはニトリロ三酢酸(NTA)を含有する化合物を除いて、固体洗剤組成物をさらに環境的に受け入れられるようにできる。リンのないとは、リン含有化合物が加えられていない組成物、混合物、または成分をいう。リンのない組成物、混合物、または成分の汚染を通してリン含有化合物が存在する場合、生じた組成物中でのリン含有化合物のレベルは、約0.5wt%未満、約0.1wt%未満、そして多くの場合約0.01wt%未満である。NTAのないとは、NTAを含有する化合物が加えられていない組成物、混合物、または成分をいう。NTAのない組成物、混合物、または成分の汚染を通してNTAを含有する化合物が存在する場合、生じた組成物中でのNTAのレベルは、約0.5wt%未満、約0.1wt%未満、そして多くの場合、約0.01wt%未満であろう。凝固マトリックスに、NTAがない場合、凝固マトリックスおよび生じた固体洗剤組成物はまた、再付着防止剤およびしみ除去剤として機能する塩素と相溶性である。
【0016】
追加の機能性材料
水和した凝固マトリックス、または結合剤は、追加の機能性材料等の追加の成分または試薬を含む固体洗剤組成物を生成させるために使用できる。したがって、いくつかの態様において、例えば、そこに配置したいくらかの追加の機能性材料を有するかまたは全く有さない態様において、ポリカルボン酸ポリマー、水、および炭酸ナトリウムを含む凝固マトリックスは、洗剤組成物の全重量の大部分の量またはすべてまでもを提供できる。機能性材料は、固体洗剤組成物に所望の特性および機能性を提供する。本出願の目的のために、「機能性材料」の用語は、水溶液等の使用および/または濃縮溶液中に分散されたまたは溶解された場合、特別な使用において有益な特性を提供する材料を含む。記載された特別な材料は、一例としてだけであり、そして広範な他の機能性材料が使用できるが、機能性材料のいくつかの特定例を以下にさらに詳細に記載する。例えば、下記に記載された機能性材料の多くは、クリーニングおよび/または脱染用途で使用される材料に関する。しかし、他の態様は、他の用途における使用のための機能性材料を含むことができる。
【0017】
アルカリ源(alkaline source)
固体洗剤組成物は、基材のクリーニングを高め、そして固体洗剤組成物の汚れ除去性能を改善する有効量の1種または2種以上のアルカリ源を含むことができる。一般的に、組成物は、少なくとも約5wt%、少なくとも約10wt%、または少なくとも約15wt%の量でアルカリ源を含むであろうと予想される。濃縮物中の他の成分に充分な余地を提供するために、アルカリ源は、約75wt%未満、約60wt%未満、約40wt%未満、約30wt%未満、または約20wt%未満の量で濃縮物中に提供できる。アルカリ源は、固体洗剤組成物の全重量の約0.1wt%〜約90wt%、約0.5wt%〜約80wt%、および約1wt%〜約60wt%を構成できる。
【0018】
有効量の1種または2種以上のアルカリ源は、少なくとも約8のpHを有する使用組成物を提供する量と考えることが好ましい。使用組成物が約8〜約10のpHを有する場合、穏やかなアルカリ性と考えることができ、そしてpHが約12超である場合、使用組成物は、腐食性と考えることができる。一般的に、腐食系の使用組成物より安全であると考えられるので、穏やかなアルカリ性クリーニング組成物として使用組成物を提供することが望ましい。いくつかの状況では、固体洗剤組成物は、約8より下のpHレベルにおいて有用である使用組成物を提供できる。そうした組成物において、アルカリ源を除外することでき、そして所望のpHを有する使用組成物を提供するために、さらにpH調整剤を使用できる。
【0019】
固体洗剤組成物の好適なアルカリ源の例は、アルカリ金属炭酸塩およびアルカリ金属水酸化物を含むがこれらに限られない。使用できる例示的なアルカリ金属炭酸塩は、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム、重炭酸塩、セスキ炭酸塩、およびそれらの混合物を含むがこれらに限られない。使用できる例示的なアルカリ金属水酸化物は、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、または水酸化カリウムを含むがこれらに限られない。アルカリ金属水酸化物は、固体ビーズ(solid beads)として、水溶液中で溶解されて、またはそれらの組み合わせとしてを含む当該技術分野で知られている任意の形態で、組成物に加えることができる。約12〜100U.S.メッシュの範囲の組み合わさった粒径を有する顆粒固体(prilled solids)またはビーズ形態の固体として、または水溶液として、例えば、50%および73wt%の溶液として、アルカリ金属水酸化物は、市販されている。固体アルカリ材料の水和により組成物中で生成される熱量を減少させるために、水溶液の形態、特に50wt%水酸化物溶液で、アルカリ金属水酸化物が加えられることが好ましい。
【0020】
第1のアルカリ源に加えて、固体洗剤組成物は、第2アルカリ源を含むことができる。有用な第2アルカリ源の例は、ケイ酸ナトリウムもしくはケイ酸カリウム等の金属ケイ酸塩またはメタケイ酸塩;炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等の金属炭酸塩、重炭酸塩、セスキ炭酸塩;ホウ酸ナトリウムまたはホウ酸カリウム等の金属ホウ酸塩;およびエタノールアミンおよびアミンを含むがこれらに限られない。そうしたアルカリ化剤(alkalinity agent)は、一般的に、そのいずれもが本固体洗剤組成物を調製するのに有用である水性形態または粉末形態のいずれかで入手できる。
【0021】
界面活性剤
固体洗剤組成物は、界面活性剤または界面活性剤系を含む少なくとも1種のクリーニング剤を含むことができる。種々の界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、カチオン性、および両性イオン性界面活性剤を含むがこれらに限られない固体洗剤組成物において使用できる。界面活性剤は、固体洗剤組成物の任意選択的成分であり、そして濃縮物から除くことができる。使用できる例示的な界面活性剤は、多くの供給元から市販されている。界面活性剤の記載については、Kirk−Othmer、Encyclopedia of Chemical Technology Third Edition、Volume 8、pages 900〜912を参照のこと。固体洗剤組成物がクリーニング剤を含む場合、クリーニング剤は、所望のレベルのクリーニングを提供するのに効果的な量で提供される。固体洗剤組成物は、濃縮物として提供された場合、約0.05wt%〜約20wt%、約0.5wt%〜約15wt%、約1wt%〜約15wt%、約1.5wt%〜約10wt%、約2wt%〜約8wt%の範囲でクリーニング剤を含むことができる。濃縮物中での界面活性剤のさらなる例示的な範囲は、約0.5wt%〜約8wt%、約1wt%〜約5wt%を含む。
【0022】
固体洗剤組成物において有用なアニオン性界面活性剤の例は、アルキルカルボキシレートおよびポリアルコキシカルボキシレート、アルコールエトキシレートカルボキシレート、ノニルフェノールエトキシレートカルボキシレート等のカルボキシレート;アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルアリールスルホネート、スルホン化脂肪酸エステル(sulfonated fatty acid ester)等のスルホネート;硫酸化(sulfated)アルコール、硫酸化アルコールエトキシレート、硫酸化アルキルフェノール、アルキルサルフェート等のサルフェート、スルホサクシネート、およびアルキルエーテル硫酸塩を含むがこれらに限られない。例示的なアニオン性界面活性剤は、ナトリウムアルキルアリールスルホネート、α−オレフィンスルホネート、および脂肪アルコールサルフェートを含むがこれらに限られない。
【0023】
固体洗剤組成物中で有用な非イオン性界面活性剤の例は、界面活性剤分子の一部分としてポリアルキレンオキサイドポリマーを有するものを含むがこれらに限られない。そうした非イオン性界面活性剤は、塩素、ベンジル、メチル、エチル、プロピル、ブチルおよび脂肪アルコールのアルキルキャップされたポリエチレングリコールエーテルのようなもの;アルキルポリグリコシド等のポリアルキレンオキサイドのない非イオン性物;ソルビタンおよびスクロースエステルおよびそれらのエトキシレート;アルコキシル化エチレンジアミン等のアルコキシル化アミン;アルコールエトキシレートプロポキシレート、アルコールプロポキシレート、アルコールプロポキシレートエトキシレートプロポキシレート、アルコールエトキシレートブトキシレート等のアルコールアルコキシレート;ノニルフェノールエトキシレート、ポリオキシエチレングリコールエーテル;グリセロールエステル、ポリオキシエチレンエステル、脂肪酸のエトキシル化およびグリコールエステル等のカルボン酸エステル;ジエタノールアミン縮合物、モノアルカノールアミン縮合物等のカルボン酸アミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド;およびポリアルキレンオキサイドブロックコポリマーを含むがこれらに限られない。市販されているエチレンオキサイド/プロピレンオキサイドブロックコポリマーの例は、BASF Corporation、Florham Park、NJから入手可能であるPLURONIC(商標)を含むがこれに限られない。市販されているシリコーン界面活性剤の例は、Goldschmidt Chemical Corporation、Hopewell、VAから入手可能であるABIL(商標)B8852を含むが、これに限られない。
【0024】
固体洗剤組成物中で使用可能であるカチオン性界面活性剤の例は、C18アルキルまたはアルケニル鎖を有する第1、第2および第3級モノアミン、エトキシル化アルキルアミン、エチレンジアミンのアルコキシレート等のアミン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン、2−アルキル−1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン、およびその同類のもの等のイミダゾール;および第4級アンモニウム塩、例えば、n−アルキル(C12〜C18)ジメチルベンジルアンモニウムクロライド、n−テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライドモノ水和物等のアルキル第4級アンモニウムクロライド界面活性剤、およびジメチル−1−ナフチルメチルアンモニウムクロライド等のナフチレン置換第4級アンモニウムクロライドを含むがこれらに限られない。カチオン性界面活性剤は、消毒特性を提供するのに使用できる。
【0025】
固体洗剤組成物中で使用可能である両性イオン性界面活性剤の例は、ベタイン、イミダゾリン、およびプロピオネートを含むがこれらに限られない。
【0026】
固体洗剤組成物は、自動皿洗浄または食器洗浄機中で使用されることを目的とするので、界面活性剤が選択され、任意の界面活性剤が使用される場合、皿洗浄または食器洗浄機の内側で使用される場合に受け入られるレベルの泡立ちを提供するものであることができる。自動皿洗浄または食器洗浄機での使用のための固体洗剤組成物は、一般的に低発泡性組成物であると考えられている。所望のレベルの洗剤活性を提供する低発泡性界面活性剤は、大量の泡立ちの存在が問題となる場合がある皿洗浄機等の環境内では好都合である。低発泡性界面活性剤の選択に加えて、消泡剤はまた、泡の発生を低下させるために利用できる。したがって、低発泡性界面活性剤と考えられている界面活性剤を使用できる。さらに、他の界面活性剤を、泡立ちのレベルを制御するための消泡剤と共に使用できる。
【0027】
いくつかの界面活性剤はまた、第2凝固剤として機能できる。例えば、高融点を有するアニオン性界面活性剤は、適用の温度において固体を提供する。最も有用であることが見いだされたアニオン性界面活性剤は、直鎖アルキルベンゼンスルホネート界面活性剤、アルコールサルフェート、アルコールエーテルサルフェート、およびαオレフィンスルホネートを含むがこれらに限られない。一般的に、直鎖アルキルベンゼンスルホネートは、コストおよび効率の理由から好ましい。両性または両性イオン性界面活性剤は、洗浄力、乳化、濡れおよびコンディショニング特性を提供するのにまた有用である。代表的な両性界面活性剤は、N−ココ−3−アミノプロピオン酸および酸塩、N−獣脂−3−イミノジプロピオン酸(proprionate)塩、N−ラウリル−3−イミノジプロピオン酸二ナトリウム塩、N−カルボキシメチル−N−ココアルキル−N−ジメチル水酸化アンモニウム、N−カルボキシメチル−N−ジメチル−N−(9−オクタデセニル)水酸化アンモニウム、(1−カルボキシヘプタデシル)水酸化トリメチルアンモニウム、水酸化(1−カルボキシウンデシル)トリメチルアンモニウム、N−ココアミドエチル−N−ヒドロキシエチルグリシンナトリウム塩、N−ヒドロキシエチル−N−ステアラミドグリシンナトリウム塩、N−ヒドロキシエチル−N−ラウラミド−β−アラニンナトリウム塩、N−ココアミド−N−ヒドロキシエチル−β−アラニンナトリウム塩、脂環式アミンおよびそれらのエトキシル化および硫酸化ナトリウム塩混合物、2−アルキル−1−カルボキシメチル−1−ヒドロキシエチル−2−イミダゾリニウムヒドロキシドナトリウム塩または遊離酸(アルキル基は、ノニル、ウンデシル、およびヘプタデシルであることができる)を含むがこれらに限られない。他の有用な両性界面活性剤は、1、1−ビス(カルボキシメチル)−2−ウンデシル−2−イミダゾリニウム水酸化物二ナトリウム塩およびオレイン酸エチレンジアミン縮合物、プロポキシル化および硫酸化ナトリウム塩、およびアミンオキサイド両性界面活性剤を含むがこれらに限られない。
【0028】
ビルダーまたは水質調整剤
固体洗剤組成物は、縮合リン酸塩、ホスホン酸塩、アミノカルボン酸、またはポリアクリレートを含むがこれに限られない、キレートまたは金属イオン封鎖剤(例えば、ビルダー)とも呼ばれる1種または2種以上のビルダー剤を含むことができる。一般的に、キレート剤は、天然水中で一般的に見いだされる金属イオンと配位できる(すなわち、結合できる)分子であり、金属イオンがクリーニング組成物の他の洗剤成分の作用を妨げることを防ぐ。キレートまたは金属イオン封鎖剤であることもできるビルダーのための好ましい添加レベルは、約0.1wt%〜約70wt%、約1wt%〜約60wt%、または約1.5wt%〜約50wt%である。固体洗剤が濃縮物として提供される場合、濃縮物は、約1wt%〜約60wt%、約3wt%〜約50wt%、および約6wt%〜約45wt%のビルダーを含むことができる。ビルダーのさらなる範囲は、約3wt%〜約20wt%、約6wt%〜約15wt%、約25wt%〜約50wt%、および約35wt%〜約45wt%を含む。
【0029】
縮合リン酸塩の例は、オルトリン酸ナトリウムおよびオルトリン酸カリウム、ピロリン酸ナトリウムおよびピロリン酸カリウム、トリポリリン酸ナトリウム、およびヘキサメタリン酸ナトリウムを含むがこれらに限られない。縮合リン酸塩は、水和水として組成物中に存在する遊離水を固定することによって、固体洗剤組成物の凝固を、限られた程度で、助けることができる。
【0030】
ホスホン酸塩の例は、1−ヒドロキシエタン−1、1−ジホスホン酸、CHC(OH)[PO(OH);アミノトリ(メチレンホスホン酸)、N[CHPO(OH);アミノトリ(メチレンホスホン酸)、ナトリウム塩(ATMP)、N[CHPO(ONa);2−ヒドロキシエチルイミノビス(メチレンホスホン酸)、HOCHCHN[CHPO(OH);ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)、(HO)POCHN[CHCHN[CHPO(OH);ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)ナトリウム塩(DTPMP)、C(28−x)Na15(x=7);ヘキサメチレンジアミン(テトラメチレンホスホン酸)カリウム塩、C10(28−x)12(x=6);ビス(ヘキサメチレン)トリアミン(ペンタメチレンホスホン酸)、(HO)POCHN[(CHN[CHPO(OH);およびリン酸、HPOを含むがこれらに限られない。好ましいホスホン酸塩組み合わせは、ATMPおよびDTPMPである。ホスホン酸塩が加えられる場合に、中和反応によって生成される熱またはガスがほとんどまたは全く無いように、混合物に加えられる前に、中和されたまたはアルカリ性ホスホン酸塩、またはホスホン酸塩とアルカリ源との組み合わせが、好ましい。
【0031】
固体洗剤組成物は、非リン系ビルダーを含むことができる。種々の成分は、微量のリンを含むことができるが、リンを含まないと考えられている組成物は、意図的に加えられた成分としてリン酸塩またはホスホン酸塩のビルダーまたはキレート成分を一般的に含まない。シトレートまたはグルコネート等のカルボキシレートは、好適である。ほとんどまたは全くNTAを含まない有用なアミノカルボン酸材料は、N−ヒドロキシエチルアミノ2酢酸、エチレンジアミン4酢酸(EDTA)、ヒドロキシエチレンジアミン4酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)、およびカルボン酸置換基とアミノ基を有する他の類似の酸を含むがこれらに限られない。
【0032】
水質調整ポリマーは、リンを含有しないビルダーとして使用できる。例示的な水質調整ポリマーは、ポリカルボキシレートを含むがこれに限られない。ビルダーおよび/または水質調整ポリマーとして使用できる例示的なポリカルボキシレートは、ポリアクリル酸、マレイン酸等のペンダントカルボキシレート(−CO)基を有するもの、マレイン/オレフィンコポリマー、スルホン化コポリマーまたはターポリマー、アクリル/マレインコポリマー、ポリメタクリル酸、アクリル酸メタクリル酸コポリマー、加水分解されたポリアクリルアミド、加水分解されたポリメタクリルアミド、加水分解されたポリアミドメタクリルアミドコポリマー、加水分解されたポリアクリロニトリル、加水分解されたポリメタクリロニトリル、および加水分解されたアクリロニトリルメタクリロニトリルコポリマーを含むがこれらに限られない。キレート剤/金属イオン封鎖剤のさらなる記載については、Kirk−Othmer、Encyclopedism of Chemical Technology、Third Edition、Volume5、pages 339〜366およびVolume23、pages 319〜320(その開示を参照により本明細書に取り込む)を参照のこと。これらの材料はまた、結晶改質剤として機能するように、半化学量論レベルで使用できる。
【0033】
硬化剤
固体洗剤組成物はまた、ビルダーに加えて、またはビルダーの形態で、硬化剤を含むことができる。硬化剤は、組成物の均一の凝固に著しく寄与する化合物または化合物の系、有機または無機である。好ましくは、硬化剤は、クリーニング剤および組成物の他の活性成分と相溶性であり、そして有効量の硬度および/または水性溶解度を、加工された組成物に提供できる。硬化剤はまた、混合され、そして凝固された場合に、使用の間に固体洗剤組成物からのクリーニング剤の均一の溶解を提供するために、クリーニング剤および他の成分を有する均質のマトリックスを生成できることが好ましい。
【0034】
固体洗剤組成物中に含まれる硬化剤の量は、調製される固体洗剤組成物のタイプ、固体洗剤組成物の成分、組成物の対象とする使用、使用の長い間に固体組成物に適用される分注(dispensing)溶液の量、分注溶液の温度、分注溶液の硬度、固体洗剤組成物の物理的サイズ、他の成分の濃度、および組成物中におけるクリーニング剤の濃度を含むがこれらに限られない因子によって変化する。固体洗剤組成物中に含まれる硬化剤の量が、クリーニング剤と組成物の他の成分を混合して、連続的な混合条件下および硬化剤の溶融温度以下で均質な混合物を生成するのに効果的であることが好ましい。
【0035】
混合を停止し、そして混合物が約1分〜約3時間、特に約2分〜約2時間、および特に約5分〜約1時間以内に混合システムから放出された後で、約30℃〜約50℃、特に約35℃〜約45℃の周囲温度下で、硬化剤が、クリーニング剤および固形に硬化するであろう他の成分を有するマトリックスを形成することが好ましい。外部の熱源から、最小限量の熱が混合物に適用されて、混合部物の加工を促進できる。固体洗剤組成物中に含まれる硬化剤の量は、水媒体中に置かれた場合に、使用の間に凝固させた組成物からのクリーニング剤の分注の所望の速度を達成するように、加工された組成物の制御された溶解度の所望の硬度および所望の速度を提供するのに効果的であることが好ましい。
【0036】
硬化剤は、有機硬化剤または無機硬化剤であることができる。好ましい有機硬化剤は、ポリエチレングリコール(PEG)化合物である。ポリエチレングリコール硬化剤を含む固体洗剤組成物の凝固速度は、組成物に加えられたポリエチレングリコールの量および分子量によって、少なくとも部分的に変化する。好適なポリエチレングリコールの例は、一般式H(OCHCHOH(式中、nは15超、特に約30〜約1700である。)の固体ポリエチレングリコールを含むがこれに限られない、典型的には、ポリエチレングリコールは、約1、000〜約100、000の分子量を有する、特に少なくとも約1、450〜約20、000、さらに特に約1、450〜約8、000の分子量を有する自由に流動する粉末または薄片の形態の固体である。ポリエチレングリコールは、約1wt%〜75wt%および特に約3wt%〜約15wt%の濃度で存在する。好適なポリエチレングリコール化合物は、PEG4000、PEG1450、およびPEG8000を含むがこれらに限られず、とりわけ、PEG4000およびPEG8000が最も好ましい。市販されている固体ポリエチレングリコールの例は、Union Carbide Corporation、 Houston、 TXから入手可能であるCARBOWAXを含むがこれに限られない。
【0037】
好ましい無機硬化剤は、硫酸塩および重炭酸塩を含むがこれらに限られない水和性(hydratable)の無機塩である。無機硬化剤は、約50wt%まで、特に約5wt%〜約25wt%、およびさらに特に約5wt%〜約15wt%の濃度で存在する。
【0038】
尿素粒子はまた、固体洗剤組成物中で硬化剤として使用できる。組成物の凝固速度は、組成物に加えられた尿素の量、粒径、および形を含むが、これらに限られない因子により、少なくとも部分的に変わるであろう。例えば、粒状形態の尿素は、クリーニング剤および他の成分、ならびに好ましくはより少ないが有効量の水と混合できる。尿素の量および粒径は、クリーニング剤および他の成分を混合して、外部源からの熱を適用することなく、尿素および他の成分を溶融ステージに溶融させるために、均質の混合物を生成するのに効果的である。固体洗剤組成物中に含まれる尿素の量が、水媒体中に置かれた場合に、使用の間に凝固させた組成物からのクリーニング剤の分注の所望の速度を達成するのに、組成物の所望の硬度および所望の溶解速度を与えるのに効果的であることが好ましい。いくつかの態様において、組成物は、約5wt%〜約90wt%の尿素、特に約8wt%〜約40wt%の尿素、およびさらに特に約10wt%〜約30wt%の尿素を含む。
【0039】
尿素は、顆粒ビーズまたは粉末の形態であることができる。顆粒尿素は、約8〜15U.S.メッシュの範囲の粒径の混合物として、例えば、Arcadian Sohio Company、Nitrogen Chemicals Division等の商業的供給元から一般的に入手可能である。顆粒形態の尿素は、約50U.S.メッシュ〜約125U.S.メッシュ、特に約75〜100U.S.メッシュに粒径を減少させるように、好ましくは1軸または2軸押し出し機、テレダイン混合機、ロス乳化機、およびその同類のもの等の湿式粉砕機を使用して、好ましくは粉砕される。
【0040】
漂白剤
漂基材を美白(lightening)または増白するための固体洗剤組成物での使用に好適な漂白剤は、典型的には、洗浄工程の間に直面する条件下で、Cl、Br、−OClおよび/または−OBr等の活性ハロゲン種を放出できる漂白化合物を含む。固体洗剤組成物における使用のために好適な漂白剤は、塩素、ハイポクロライト、またはクロラミン等の塩素含有化合物を含むがこれらに限られない。例示的なハロゲン放出化合物は、アルカリ金属ジクロロイソシアヌレート、塩素化リン酸三ナトリウム、アルカリ金属次亜塩素酸塩、モノクロラミン、およびジクロラミンを含むがこれらに限られない。封入された塩素源はまた、組成物中の塩素源の安定性を高めるために使用できる(例えば、米国特許第4、618、914号明細書および4、830、773号明細書(その開示を参照により本明細書に取り込む)を参照のこと)。漂白剤はまた、テトラアセチルエチレンジアミン等の活性化剤ありおよびなしの過酸化水素、過ホウ酸塩、炭酸ナトリウムペルオキシ水和物(peroxyhydrate)、カリウムパーモノサルフェート、および過ホウ酸ナトリウム・1および4水和物(mono and tetrahydrate)等のペルオキシジェンまたは活性酸素源であることができる。濃縮物が漂白剤を含む場合には、約0.1wt%〜約60wt%、約1wt%〜約20wt%、約3wt%〜約8wt%、および約3wt%〜約6wt%の量で含むことができる。
【0041】
フィラー
固体洗剤組成物は、それ自体クリーニング剤として機能しないが、クリーニング剤と協力して組成物の全体的なクリーニング能力を高める有効量の洗剤フィラーを含むことができる。本クリーニング組成物中での使用のために好適な洗剤フィラーの例は、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、澱粉、および糖を含むがこれらに限られない。濃縮物は、洗剤フィラーを含む、約50wt%まで、約1wt%〜約30wt%、または約1.5wt%〜約25wt%の量を含むことができる。
【0042】
消泡剤
泡の安定性を低下させるための消泡剤はまた、食器洗浄組成物に含まれることができる。消泡剤の例は、Pluronic N−3の名称の元で入手可能なもの等のエチレンオキサイド/プロピレンブロックコポリマー;ポリジメチルシロキサン中に分散したシリカ、ポリジメチルシロキサン、およびAbil B9952の名称の元で入手可能なもの等の官能化されたポリジメチルシロキサン等のシリコーン化合物;脂肪アミド、炭化水素ワックス、脂肪酸、脂肪エステル、脂肪アルコール、脂肪酸石鹸、エトキシレート、鉱物性油、ポリエチレングリコールエステル、およびモノステアリルリン酸塩等のアルキルリン酸塩エステルを含むがこれらに限られない。消泡剤の記載は、例えば、Martinらの米国特許第3、048、548号明細書、Brunelleらの米国特許第3、334、147号明細書およびRueらの米国特許第3、442、242号明細書(参照によりそれらの開示を本明細書中に取り込む)に見いだすことができる。濃縮物が消泡剤を含む場合、消泡剤は、約0.0001wt%〜約10wt%、約0.001wt%〜約5wt%、または約0.01wt%〜約1.0wt%の量で提供されることができる。
【0043】
再付着防止剤
固体洗剤組成物は、クリーニング溶液中の汚れの維持された懸濁を促進し、そしてクリーニングされる基材上に、除去された汚れが再堆積するのを防ぐための再付着防止剤を含むことができる。好適な再付着防止剤の例は、ポリアクリレート、スチレン無水マレイン酸コポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、およびヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体を含むがこれらに限られない。濃縮物が、再付着防止剤を含む場合、再付着防止剤は、約0.5wt%〜約10wt%、および約1wt%〜約5wt%の量で含まれることができる。
【0044】
安定剤
固体洗剤組成物は、安定剤をまた含むことができる。好適な安定剤の例は、ホウ酸塩、カルシウム/マグネシウムイオン、プロピレングリコール、およびそれらの混合物を含むがこれらに限られない。濃縮物は、安定剤を含む必要はないが、濃縮物が安定剤を含む場合、濃縮物の所望のレベルの安定性を提供する量で含まれることができる。安定剤の例示的な範囲は、約20wt%まで、約0.5wt%〜約15wt%、および約2wt%〜約10wt%を含む。
【0045】
分散剤
固体洗剤組成物は、分散剤をまた含むことができる。固体洗剤組成物中で使用可能である好適な分散剤の例は、マレイン酸/オレフィンコポリマー、ポリアクリル酸、およびそれらの混合物を含むがこれらに限られない。濃縮物は、分散剤を含む必要はないが、分散剤が含まれる場合、所望の分散特性を提供する量で含まれることができる。濃縮物中での分散剤の例示的な範囲は、約20wtまで%、約0.5wt%〜約15wt%、および約2wt%〜約9wt%であることができる。
【0046】
酵素
固体洗剤組成物中に含まれることができる酵素は、澱粉および/またはタンパク質のしみの除去を助ける酵素を含む。例示的なタイプの酵素は、プロテアーゼ、α−アミラーゼ、およびそれらの混合物を含むがこれらに限られない。使用できる例示的なプロテアーゼは、Bacillus licheniformix、Bacillus lenus、Bacillus alcalophilusおよびBacillus amyloliquefacinsから誘導されたものを含むがこれらに限られない。例示的なα−アミラーゼは、Bacillus subtilis、Bacillus amyloliquefaceinsおよびBacillus licheniformisを含む。濃縮物は、酵素を含む必要はないが、濃縮物が酵素として含まれる場合、固体洗剤組成物が使用組成物として提供される場合に、所望の酵素活性を提供する量で含まれることができる。濃縮物中での酵素の例示的な範囲は、約15wt%まで、約0.5wt%〜約10wt%、および約1wt%〜約5wt%を含む。
【0047】
ガラスおよび金属腐食防止剤
固体洗剤組成物は、約50wt%、約1wt%〜約40wt%まで、または約3wt%〜約30wt%の量の金属腐食防止剤を含むことができる。腐食防止剤は、腐食防止剤がないことを除けば他の点で同一である使用溶液のガラスの腐食および/またはエッチングの速度より小さいガラスの腐食および/またはエッチングの速度を示す使用溶液を提供するのに充分な量で固体洗剤組成物中に含まれる。使用溶液は、所望の腐食抑制特性を提供するために、少なくとも約6百万分の1(ppm)の腐食防止剤を含むであろうと期待されている。より大量の腐食防止剤が、有害な効果なしに使用溶液中で使用できると期待されている。ある点では、腐食防止剤濃度の増加と共に、増加した腐食および/またはエッチング耐性の添加物効果が失われ、そして追加の腐食防止剤は、固体洗剤組成物を使用するコストを単に増加させるであろうと期待される。使用溶液は、約6ppm〜約300ppmの腐食防止剤、および約20ppm〜約200ppmの腐食防止剤を含むことができる。好適な腐食防止剤の例は、アルミニウムイオン源と、亜鉛イオン源との組み合わせ、およびアルカリ金属ケイ酸塩またはそれらの水和物を含むがこれらに限られない。
【0048】
腐食防止剤は、アルミニウムイオン源と、亜鉛イオン源との組み合わせと言うことができる。固体洗剤組成物が使用溶液の形態で提供された場合に、アルミニウムイオン源および亜鉛イオン源は、それぞれ、アルミニウムイオンおよび亜鉛イオンを提供する。腐食防止剤の量は、アルミニウムイオン源と亜鉛イオン源との合計量に基づいて計算される。使用溶液中でアルミニウムイオンを提供するものは、全てアルミニウムイオン源ということができ、そして使用溶液中に提供された場合に、亜鉛イオンを提供するものは、全て亜鉛イオン源ということができる。アルミニウムイオン源および/または亜鉛イオン源が反応して、アルミニウムイオンおよび/または亜鉛イオンを生成することは必要ではない。アルミニウムイオンは、アルミニウムイオン源と考えることができ、そして亜鉛イオンは、亜鉛イオン源と考えることができる。アルミニウムイオン源および亜鉛イオン源は、有機塩、無機塩、およびそれらの混合物として提供できる。アルミニウムイオンの例示的な源は、アルミン酸ナトリウム、臭化アルミニウム、塩素酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、ギ酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、酪酸アルミニウム、オレイン酸アルミニウム、臭素酸アルミニウム、ホウ酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウム亜鉛、およびリン酸アルミニウム等のアルミニウム塩を含むがこれらに限られない。亜鉛イオンの例示的な源は、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、ヨウ化亜鉛、チオシアン酸亜鉛、フルオロケイ酸亜鉛、二クロム酸亜鉛、塩素酸亜鉛、亜鉛酸ソジウム、グルコン酸亜鉛、酢酸亜鉛、安息香酸亜鉛、クエン酸亜鉛、酪酸亜鉛、ギ酸亜鉛、臭素酸亜鉛、臭化亜鉛、フッ化亜鉛、ケイフッ化亜鉛、およびサリチル酸亜鉛等の亜鉛塩を含むがこれらに限られない。
【0049】
出願人らは、使用溶液中でのアルミニウムイオンの亜鉛イオンに対する比を制御することによって、いずれかの成分の単独での使用と比較して、ガラス製品およびセラミックの腐食および/またはエッチングを減少させることできることを見いだした。すなわち、アルミニウムイオンと亜鉛イオンとの組み合わせは、腐食および/またはエッチングの減少において相乗効果を提供できる。アルミニウムイオン源の亜鉛イオン源に対する比は、相乗作用効果を提供するように制御できる。一般的に、使用溶液中でのアルミニウムイオン:亜鉛イオンの重量比は、少なくとも約6:1〜1:約20の間であることができ、そして約2:1〜1:約15の間であることができる。
【0050】
有効量のそれらのアルカリ金属ケイ酸塩または水和物は、本発明の組成物および工程の中で用いることができ、金属保護能力を有する安定な固体洗剤組成物を生成できる。本発明の組成物中で用いることができるケイ酸塩は、固体洗剤調合物中で通常使用されてきたものである。例えば、典型的なアルカリ金属ケイ酸塩は、無水であるか、または好ましくは水和水(約5wt%〜約25wt%、特に約15wt%〜約20wt%の水和水)を含む、これらの粉末化した、粒子状のまたは粒状ケイ酸塩である。これらのケイ酸塩は、好ましくはケイ酸ナトリウムであり、そして約1:1〜約1:5のNaO:SiO比を、それぞれ有し、そして典型的には約5wt%〜約25wt%の量で利用できる水を含む。一般的に、ケイ酸塩は、約1:1〜約1:3.75、特に約1:1.5〜約1:3.75そして最も特に約1:1.5〜約1:2.5のNaO:SiO比を有する。約1:2〜約16wt%〜約22wt%の水和水のNaO:SiO比を有するケイ酸塩が、最も好ましい。例えば、そうしたケイ酸塩は、PQ Corporation、Valley Forge、PAから、GDケイ酸塩として粉末形態でおよびBritesil H−20として粒状形態で入手可能である。これらの比は、単一のケイ酸塩組成物または好ましい比となる組み合わせでのケイ酸塩の組み合わせを有して得ることができる。約1:1.5〜約1:2.5のNaO:SiO比の好ましい比の水和したケイ酸塩は、最適な金属保護を提供し、そして固体洗剤を急速に生成することが見いだされた。水和したケイ酸塩は、好ましい。
【0051】
ケイ酸塩は、固体洗剤組成物中に含まれて、金属保護を提供することができるが、アルカリ度およびさらに再付着防止剤として機能を提供することがさらに知られている。例示的なケイ酸塩は、ケイ酸ナトリウムおよびケイ酸カリウムを含むがこれらに限られない。固体洗剤組成物は、ケイ酸塩なしで提供できるが、ケイ酸塩が含まれる場合、ケイ酸塩は、所望の金属保護を提供する量で含まれることができる。濃縮物は、少なくとも約1wt%、少なくとも約5wt%、少なくとも約10wt%、および少なくとも約15wt%の量でケイ酸塩を含むことができ。さらに、濃縮物中の他の成分のための充分な余地を提供するために、ケイ酸塩成分は、約35wt%未満、約25wt%未満、約20wt%未満、および約15wt%未満のレベルで提供できる。
【0052】
香料および染料
種々の染料、香水を含む着臭剤、および他の美観改良剤はまた、組成物中に含まれることができる。組成物の外観を変更するように含まれる好適な染料は、Mac Dye−Chem Industries、Ahmedabad、Indiaから入手可能であるDirect Blue 86;Mobay Chemical Corporation、Pittsburgh、PAから入手可能であるFastusol Blue;American Cyanamid Company、Wayne、NJから入手可能であるAcid Orange 7;Sandoz、Princeton、NJから入手可能であるBasic Violet 10およびSandolan Blue/ Acid Blue 182;Chemos GmbH、Regenstauf、Germanyから入手可能であるAcid Yellow 23;Sigma Chemical、St.Louis、MOから入手可能であるAcid Yellow 17;Keyston Analine and Chemical、Chicago、ILから入手可能であるSap GreenおよびMetanil Yellow;Emerald Hilton Davis、LLC、Cincinnati、OHから入手可能であるAcid Blue 9;Capitol Color and Chemical Company、Newark、NJから入手可能であるHisol Fast Red およびFluorescein;およびAcid Green 25、Ciba Specialty Chemicals Corporation、Greenboro、NCを含むがこれらに限られない。
【0053】
組成物中に含まれることができる香料または香水は、シトロネロール等のテルペノイド、アミルシンナムアルデヒド等のアルデヒド、CIS−ジャスミンまたはジャスマル等のジャスミン、およびバニリンを含むがこれらに限られない。
【0054】
増粘剤
固体洗剤組成物は、レオロジー調整剤または増粘剤を含むことができる。レオロジー調整剤は、組成物の粘度を増加させること;スプレーノズルを通して吐出する場合に、液体の使用溶液の粒径を増加させること;表面に垂直に付着する使用溶液(the use solutions with vertical cling to surfaces)を提供すること;使用溶液内で粒子の懸濁液を提供すること;または使用溶液の蒸発速度を低下させること、といった機能を提供できる。
【0055】
レオロジー調整剤は、擬塑性である使用組成物を提供でき、言い換えれば(せん断モードで)乱されていない場合、使用組成物または材料は、高い粘度を保持する。しかし、せん断がかけられる場合、材料の粘度は、実質的にであるが可逆的に低下する。せん断の動作が除去された後で粘度は戻る。これらの特性は、スプレーヘッドを通した材料の適用を可能にする。ノズルを通してスプレーされた場合、圧力の影響下でスプレーヘッド中に供給管で吸い上げられ、そしてポンプ作動噴霧器中のポンプの作動によりせん断がかけられるので、材料はせん断を受ける。いずれにしても、相当な量の材料が、汚れた表面に材料を適用するのに使用されるスプレー機器を使用して適用されるような点に、粘度は低下することができる。しかし、材料がいったん汚れた表面上に載るようになると、材料が汚れの所に留まることを確かにするように、材料は高い粘度を再び得る。好ましくは、材料は、硬くなったか、または焼かれた汚れのリフティングおよび除去となるのに充分な濃度のクリーニング成分を与える材料の実質的な被膜を表面に生じるように適用できる。垂直な表面または傾いた表面上の汚れと接触している間に、クリーナーの他の成分とともに増粘剤は重力の影響下での材料のしたたり、たるみ、落ち込みまたは他の動きを最小化する。少なくとも1分間、特に5分間以上、汚れと、実質的な量の材料のフィルムとの間の接触を保つのに充分であるように、材料は調合されていることが好ましい。
【0056】
好適な増粘剤またはレオロジー調整剤の例は、ポリマーまたは天然のポリマーまたは植物もしくは動物の源から得られたガムを含むがこれらに限られないポリマーの増粘剤である。そうした材料は、実質的な増粘能力を有する大きなポリサッカロイド分子等のポリサッカロイドであることができる。増粘剤またはレオロジー調整剤はまた、クレイを含む。
【0057】
実質的に可溶性ポリマーの増粘剤は、使用組成物に、増加した粘度または増加した伝導度を提供するように使用できる。本発明の水性組成物のためのポリマーの増粘剤の例は、ポリアクリル酸等のカルボキシル化されたビニルポリマーおよびそれらのナトリウム塩、エトキシル化セルロース、ポリアクリルアミド増粘剤、架橋した、キサンタン組成物、アルギン酸ナトリウムおよびアルギン生成物、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、およびなんらかの実質的な比率の水溶解度を有する他の類似の水性増粘剤を含むがこれらに限られない。好適な市販されている増粘剤の例は、Rohm & Haas Company、Philadelphia、PAから入手可能であるAcusol;およびB.F.Goodrich、Charlotte、NCから入手可能であるCarbopolを含むがこれらに限られない。
【0058】
好適なポリマーの増粘剤の例は、ポリサッカロイドを含むがこれらに限られない。好適な市販されているポリサッカロイドの例は、Kelco Division of Merck、San Diego、CAから入手可能であるDiutanを含むがこれらに限られない。固体洗剤組成物中で使用のための増粘剤はさらに、充分に加水分解された(98.5モル超の−OH官能で置換したアセテート)等のポリビニルアルコール増粘剤を含む。
【0059】
特に好適なポリサッカロイドの例は、キサンタンを含むがこれらに限られない。そうしたキサンタンポリマーは、それらの高い水溶解度、およびより高い増粘力により好ましい。キサンタンは、キサントモナス・カンペストラス(xanthomonas campestras)の細胞外ポリサッカロイドであり。キサンタンは、トウモロコシ糖または他のコーンシロップ副生成物に基づく発酵によって製造できる。キサンタンは、セルロース中に見いだすことができものと類似するポリβ−(1−4)−D−グルコピラノシル主鎖を含む。キサンタンガムおよびその誘導体の水性分散体は、新しくかつ顕著なレオロジー的特性を示す。低濃度のガムは、経済的に使用可能となる比較的高い粘度を有する。キサンタンガム溶液は、高い擬塑性を示し、すなわち、広範な濃度にかけて、即座に可逆的であると一般的に理解されている急速なせん断の細りが起こる。非せん断された材料は、広い範囲にかけて独立したpHから独立し、そして温度から独立しているように見える粘度を有する。好ましいキサンタン材料は、架橋したキサンタン材料を含む。キサンタンポリマーは、大きなポリサッカロイド分子のヒドロキシル官能基と反応性である種々の公知の共有結合反応架橋剤を用いて架橋でき、そしてまた、二価の、三価のまたは多価の金属イオンを使用して架橋できる。そうした架橋したキサンタンゲルは、米国特許第4、782、901号明細書(参照により本明細書中に取り込む)中に開示されている。キサンタン材料のための好適な架橋剤は、Al+3、Fe+3、Sb+3、Zr+4および他の遷移金属等の金属カチオンを含むがこれらに限られない。好適な市販されているキサンタンの例は、Kelco Division of Merck、San Diego、CAから入手可能であるKELTROL(商標)、KELZAN(商標)AR、KELZAN(商標)D35、KELZAN(商標)S、KELZAN(商標)XZを含むがこれらに限られない。公知の有機架橋剤をまた使用できる。好ましい架橋したキサンタンは、散布した場合に、大きい粒径のミストまたはエアロゾルを生成できる擬塑性の使用溶液を提供するKELZAN(商標)ARである。
【0060】
使用の方法
一般的に、本発明の凝固マトリックスを使用して固体洗剤組成物は、ポリカルボン酸ポリマー、炭酸ナトリウム、水、および任意の追加の機能性成分を混合すること、および成分を相互作用させそして凝固させることによって、作ることができる。例えば、第1の態様において、固体洗剤組成物は、ポリカルボン酸ポリマー、水、ビルダー、炭酸ナトリウム、および界面活性剤を含むことができる。例示的な態様では、固体洗剤組成物は、約1wt%〜約15wt%のポリカルボン酸ポリマー、特に約2wt%〜約12wt%のポリカルボン酸ポリマー、およびさらに特に約5wt%〜約10wt%のポリカルボン酸ポリマーを含む。別の例示的な態様では、固体洗剤組成物は、約2重量〜約50wt%の水、特に約2wt%〜約40wt%の水、およびさらに特に約2wt%〜約35wt%の水を含む。別の例示的な態様では、固体洗剤組成物は、約40wt%未満のビルダー、特に約30wt%未満のビルダー、およびさらに特に約25wt%未満のビルダーを含む。別の例示的な態様では、固体洗剤組成物は、約20wt%〜約70wt%の炭酸ナトリウム、特に約25wt%〜約65wt%の炭酸ナトリウム、およびさらに特に約45wt%〜約65wt%の炭酸ナトリウムを含む。別の例示的な態様では、固体洗剤組成物は、約0.5wt%〜約10wt%の界面活性剤、特に約0.75wt%〜約8wt%の界面活性剤、およびさらに特に約1wt%〜約5wt%の界面活性剤を含む。
【0061】
いくつかの態様において、水とポリカルボン酸ポリマーとの相対量は、組成物内で制御されている。凝固マトリックスおよび追加の機能性成分は、炭酸ナトリウムと水との化学反応により固形に硬化する。凝固マトリックスが凝固するにつれて、バインダー組成物は、成分を結びつけ、そして凝固させるように生成できる。少なくとも成分の一部分は、協働してバインダーを生成し、一方、その成分の残余が固体組成物の残りを生成する。凝固工程は、生成されたまたはキャスティングされた組成物のサイズ、組成物の成分、および組成物の温度を含むがこれらに限られない因子によって、数分〜約6時間続くことができる。
【0062】
凝固マトリックスを使用して生成された固体洗剤組成物は、バッチまたは連続的混合システムを使用して生成される。例示的な態様では、1軸または2軸押し出し機は、高せん断で1種または2種以上のクリーニング剤を組み合わせ、そして混合して、均質の混合物を生成させるように使用される。いくつかの態様において、加工温度は、成分の溶融温度以下である。加工された混合物は、フォーミング、キャスティングまたは他の好適な手段により混合機から吐出されることができ、それによって洗剤組成物は、固形に硬化する。マトリックスの構造は、その硬度、融点、材料分布、結晶構造、および技術的に公知の方法による他の類似の特性により特徴付けることができる。一般的に、本発明の方法により加工された固体洗剤組成物は、その塊に渡って成分の分布に関して実質的に均質であり、そして寸法的に安定である。
【0063】
特に、生成工程において、液体および固体成分は、最終の混合システム中に導入され、そして成分が実質的に均質の半固体混合物を生成するまで連続的に混合され、その成分は、その塊中に分散される。例示的な態様では、成分は、混合システム中で少なくとも約5秒間混合される。次に混合物は混合システムから放出されて、ダイもしくは他の成形手段に入るか、または通る。次に、この製品を包装する。例示的な態様では、生成された組成物は、約1分〜約3時間で固形に硬化し始める。特に、生成された組成物は、約1分〜約2時間で固形に硬化し始める。さらに特に、生成された組成物は、約1分〜約20分で固形に硬化し始める。
【0064】
特に、キャスティング工程では、液体および固体成分は最終の混合システムに導入され、そして成分が実質的に均質の液体混合物を生成するまで連続的に混合され、その成分は、その塊中に分散される。例示的な態様では、成分は、混合システム内で少なくとも約60秒間混合される。いったん混合が完了すると、製品は凝固が起こる包装容器に移される。例示的な態様では、キャスティング組成物は、約1分〜約3時間で固形に硬化し始める。特に、キャスティング組成物は、約1分〜約2時間で固形に硬化し始める。さらに特に、キャスティング組成物は、約1分〜約20分で固形に硬化し始める。
【0065】
「固形」の用語によって、硬化した組成物は流動せず、そして穏やかな応力または圧力または単なる重力下でその形を実質的に保つであろうことを意味する。固体キャスティング組成物の硬度の度合いは、比較的密度が高く、そして硬い溶融固体製品の硬度、例えば、コンクリートのようなもの、から硬化したペーストであるとして特徴付けられる硬さまでの範囲であることができる。さらに、「固体」の用語は、固体洗剤組成物の貯蔵および使用の予期された条件下での洗剤組成物の状態をいう。一般的に、洗剤組成物は、約100°F、および特に約120°F超までの温度に曝された場合に、固体であることが期待される。
【0066】
生じた固体洗剤組成物は、キャスティング固体製品;押し出された、成型されたもしくは成形された固体ペレット、ブロック、錠剤、粉末、粒体、薄片を含むがこれらに限られない形態と取ることができ;または成形された固体は、粉末、粒体、または薄片に、その後粉砕され、もしくは成形されることができる。例示的な態様では、凝固マトリックスによって生成された押し出されたペレット材料は、約50グラム〜約250グラムの重量を有し、凝固マトリックスによって生成された押し出された固体は、約100グラム以上の重量を有し、そして凝固マトリックスによって生成された固体ブロック洗剤は、約1〜約10キログラムの質量を有する。固体組成物は、機能性材料の安定した供給源を提供する。いくつかの態様において、固体組成物は、例えば、水性または他の媒体中に溶解されることができ、濃縮された溶液および/または使用溶液を作ることができる。溶液は、その後の使用および/または希釈のために貯蔵容器に向かわせられることができ、または使用の場所に直接適用できる。
【0067】
ある態様において、固体洗剤組成物は、単位投与量の形態で提供される。単位投与量は、固体洗剤組成物の単位が、全ての単位が単一の洗浄サイクルの間に使用されるような大きさになっていることを意味する。固体洗剤組成物が単位投与量で提供される場合、典型的には、約1グラム〜約50グラムのサイズを有するキャスティング固体、押し出されたペレット、または錠剤として提供される。
【0068】
他の態様において、固体洗剤組成物は、ブロックまたは複数のペレット等の複数の使用固体の形態で提供され、そして複数の洗浄サイクル用の水性洗剤組成物を生成するために繰り返して使用できる。ある態様において、固体洗剤組成物は、約5グラム〜約10キログラムの質量を有するキャスティング固体として、ブロックまたは錠剤として提供される。ある態様において、固体洗剤組成物の複数の使用形態は、約1キログラム〜約10キログラムの質量を有する。さらなる形態では、複数の使用形態の固体洗剤組成物は、約5キログラム〜約約8キログラムの質量を有する。他の態様において、複数の使用形態の固体洗剤組成物は、約5グラム〜約1キログラム、または約5グラム〜約500グラムの質量を有する。
【0069】
洗剤組成物を、固体製品に形成するとして記載したが、洗剤組成物はまた、ペーストの形態で提供できる。濃縮物がペーストの形態で提供される場合、洗剤組成物の完全な凝固が排除されるように、充分な水が洗剤組成物に提供される。さらに、成分の所望の分布を保つために、分散剤および他の成分は、洗剤組成物中に取り込まれることができる。
【実施例】
【0070】
本発明の範囲内の多数の改変および変化は当業者に明らかであろうので、本発明は、具体的な説明のみを意図する以下の例においてさらに特に記載される。そうでないと記載しない限り、以下の例において報告されている全ての部、パーセンテージ、および比は、重量基準であり、そして例において使用された全ての試薬は、下記の化学品供給業者から得られ、または入手可能であり、または従来技術によって合成できた。
【0071】
以下の試験方法は、例1、2、および3および比較例Aにおいて生成された組成物を特徴付けるように使用された:
【0072】
生成された製品の寸法安定性試験
凝固マトリックスの一部としてポリカルボン酸ポリマーを使用した約50グラムバッチの製品を、最初に1平方インチ当り約1000ポンド(psi)のダイ中で約20秒間プレスして錠剤を生成させた。錠剤の直径および高さを測定し、そして記録した。錠剤を室温で1日間維持し、そして次に約120°Fの温度のオーブン中に置いた。錠剤をオーブンから除去した後で、錠剤の直径および高さを測定し、そして記録した。約2%未満の膨張、または増大がある場合、錠剤は寸法安定性を示すと考えた。
【0073】
例1、2および3ならびに比較例A
例1、2および3は、凝固マトリックスの一部としてポリカルボン酸ポリマーを使用した本発明の組成物である。特に、例1、2、および3の組成物は、凝固マトリックスの一部として、ポリアクリル酸ポリマー、改質されたポリアクリル酸ポリマー、およびポリマレイン酸ポリマーをそれぞれ使用した。さらに、例1、2、および3の組成物はまた、表1中に示したような(wt%での)成分濃度の炭酸ナトリウム(ソーダ灰または重灰)、ナトリウム重炭酸塩、ナトリウムメタケイ酸塩、ビルダー、界面活性剤、消泡剤、水酸化ナトリウム、および水を含んでいた。炭酸ナトリウム、ナトリウム重炭酸塩、ナトリウムメタケイ酸塩、ビルダー、界面活性剤、および消泡剤は、予混合物されて、粉末予混合物を生成し、そしてポリカルボン酸ポリマー、水酸化ナトリウム、および水は、予混合物されて液体予混合物を生成した。粉末予混合物および液体予混合物を次に共に混合して、組成物を生成させた。約50グラムの組成物を、約1000psiで約20秒間プレスして錠剤にした。
【0074】
比較例Aの組成物がポリカルボン酸ポリマーを含まなかった点を除き、比較例Aの組成物を、例1、2、および3におけるように調製した。
【0075】
表1は、例1、2、および3および比較例Aの組成物での成分濃度を示す。
表1
【表1】

【0076】
次に、例1、2、および3および比較例Aの組成物を、上に記載したように、生成した製品の寸法安定性試験に曝して、加熱後の組成物の寸法安定性を観察した。結果を下記表2に示した。
表2
【表2】

【0077】
表2中に具体的に説明したように、例1、2、および3の組成物の生成した製品は、比較例Aの組成物の生成した製品より大幅に少ない膨張を示した。特に、例1の組成物の製品は、直径において0.6%のみ増大し、そして高さにおいて1.1%増大し、例2の組成物の製品は、直径で0%増大し、そして高さで−0.6%増大し、そして例3の組成物の製品は、直径で0.9%のみ増大し、そして高さで1.2%増大した。比較として、比較例Aの組成物の製品は、直径で2.7%増大し、そして高さで8.2%増大した。
【0078】
例1、2、および3の組成物と比較例Aとにおける違いは、ポリカルボン酸ポリマーの存在だけであった。従って、ポリカルボン酸ポリマーは、例1、例2、および例3の組成物の製品の寸法安定性を助けたと考えられた。比較例Aの組成物は、ポリカルボン酸ポリマーを含まなかったので、組成物は、固体製品内で水の動きを制御するためのメカニズムを含んでいなかった。比較例Aの組成物は、加工に適しておらず、そして寸法安定性の試験を行えなかった。
【0079】
キャスティングした製品の寸法安定性試験
凝固マトリックスの一部としてポリカルボン酸ポリマーを使用した製品の約4000グラムバッチを、最初にカプセルに注いだ。カプセルの直径を測定し、そして記録した。カプセルを室温で1日間保ち、約104°Fの温度でオーブン中に2日間保持し、そして次に室温に戻した。カプセルを室温に戻した後で、カプセルの直径を測定し、そして記録した。約2%未満の膨張、または増大があった場合、カプセルは、寸法安定性を示したと考えた。
【0080】
例4、5、および6および比較例B
例4、5、および6は、凝固マトリックスの一部としてポリカルボン酸ポリマーを使用した本発明の組成物である。特に、例4の組成物は、凝固マトリックスの一部としてポリアクリル酸ポリマーを使用し、例5の組成物は、凝固マトリックスの一部として改質されたポリアクリル酸ポリマーを使用し、そして例6の組成物は、凝固マトリックスの一部としてポリマレイン酸ポリマーを使用した。例4、5、および6のそれぞれの組成物はまた、表3に示したような、軟水、ビルダー、水質調整剤、水酸化ナトリウム50%、炭酸ナトリウム(重灰)、アニオン性界面活性剤、および非イオン性界面活性剤の(wt%での)成分濃度を含んでいた。液体(軟水、ビルダー、水質調整剤、ポリカルボン酸ポリマー、および水酸化ナトリウム50%)を、液体予混合物を生成させるために予混合し、そして粉末(炭酸ナトリウム、アニオン性界面活性剤、および非イオン性界面活性剤)を、粉末予混合物を生成させるために予混合した。次に液体予混合物および粉末予混合物を混合させて、組成物を生成し、その後でカプセル中に注いだ。
【0081】
比較例Bの組成物がポリカルボン酸ポリマーを含まなかったが、利用できるある量の水を含む点を除いて、比較例Bの組成物を、例4、5、および6における例のように調製した。
【0082】
表3は、例4〜6および比較例Bの組成物のための成分濃度を提供する。
表3
【表3】

【0083】
例4、5、および6および比較例Bの組成物を生成させた後で、生成物を上に記載したように、キャスティング製品のための寸法安定性試験に曝し、加熱後の組成物の寸法安定性を観察した。結果を下記の表4に示した。
表4
【表4】

【0084】
表4中に具体的に説明したように、例4、5、および6の組成物のキャスティング製品は、比較例Bの組成物のキャスティング製品より大幅に少ない膨張を示した。特に、例4の組成物の製品は、直径で0.6%のみ増大を経験し、例5の製品は、直径で1.3%のみの増大を経験し、そして例6の組成物の製品は、直径で1.9%のみの増大を経験した。比較として、比較例Bの組成物の製品は、直径で4.9%増大した。
【0085】
例4、5、および6と比較例Bの組成物との違いは、ポリカルボン酸ポリマーのみであった。従って、ポリカルボン酸ポリマーが、例4、5、および6の組成物の製品の寸法安定性を助けたと考えられた。対照的に、比較例Bの組成物は、ポリカルボン酸ポリマーを含まなかったので、この組成物は、固体製品内の水の動きを制御するメカニズムを含んでいなかった。比較例Bの組成物は、寸法安定性のための試験に失敗し、そして製造に適していなかった。
【0086】
好ましい態様を参照して本発明が記載されたが、当業者は、本発明の精神および範囲を離れることなく変形がなされることができることを認識するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)約1、000〜約100、000の分子量を有するポリアクリル酸ポリマー、約1、000〜約100、000の分子量を有する改質されたポリアクリル酸ポリマー、および約500〜約5、000の分子量を有するポリマレイン酸ポリマーからなる群から選択される、ポリカルボン酸ポリマーと、
(b)炭酸ナトリウムと、
(c)水と、
を含んで成る、凝固マトリックスであって、
(d)該凝固マトリックスが、水和物の固体である、凝固マトリックス。
【請求項2】
該ポリカルボン酸ポリマーが、該凝固マトリックスの約1wt%〜約15wt%を構成する、請求項1に記載の凝固マトリックス。
【請求項3】
該炭酸ナトリウムが、該凝固マトリックスの約20wt%〜約70wt%を構成する、請求項1に記載の凝固マトリックス。
【請求項4】
該水が、該凝固マトリックスの約2wt%〜約50wt%を構成する、請求項1に記載の凝固マトリックス。
【請求項5】
該水和物の固体が、約3%未満の増大指数を有する、請求項1に記載の凝固マトリックス。
【請求項6】
(a)該固体洗剤組成物の約1wt%〜約15wt%のポリカルボン酸ポリマーと、
(b)該固体洗剤組成物の約2wt%〜約50wt%の水と、
(c)該固体洗剤組成物の約40wt%未満のビルダーと、
(d)該固体洗剤組成物の約20wt%〜約70wt%の炭酸ナトリウムと、
(e)該固体洗剤組成物の約0.5wt%〜約8wt%の界面活性剤と、
を含んで成る、固体洗剤組成物であって、
該ポリカルボン酸ポリマーが、約1、000〜約100、000の分子量を有するポリアクリル酸、約1、000〜約100、000の分子量を有する改質されたポリアクリル酸、および約500〜約5、000の分子量を有するポリマレイン酸からなる群から選択される、固体洗剤組成物。
【請求項7】
該ポリカルボン酸ポリマーが、該固体洗剤組成物の約5wt%〜約10wt%を構成する、請求項6に記載の固体洗剤組成物。
【請求項8】
該水が、該固体洗剤組成物の約2wt%〜約35wt%を構成する、請求項6に記載の固体洗剤組成物。
【請求項9】
該ビルダーが、該固体洗剤組成物の約25wt%未満を構成する、請求項6に記載の固体洗剤組成物。
【請求項10】
該炭酸ナトリウムが、該固体洗剤組成物の約45wt%〜約65wt%を構成する、請求項6に記載の固体洗剤組成物。
【請求項11】
該界面活性剤が、該固体洗剤組成物の約1wt%〜約5wt%を構成する、請求項6に記載の固体洗剤組成物。
【請求項12】
該固体洗剤組成物が、約3%未満の増大指数を有する、請求項6に記載の固体洗剤組成物。
【請求項13】
(a)炭酸ナトリウム、水、およびポリカルボン酸ポリマーを含む凝固マトリックスと、
(b)少なくとも1種の機能性成分と、
を含んで成る、組成物であって、該ポリカルボン酸ポリマーが、ポリアクリル酸、改質されたポリアクリル酸、およびポリマレイン酸からなる群から選択され、
(c)該組成物が、約3%未満の増大指数を有する、組成物。
【請求項14】
該機能性成分が、キレート剤、金属イオン封鎖剤、無機洗剤、有機洗剤、アルカリ源、界面活性剤、リンス助剤、漂白剤、殺菌剤、活性化剤、洗剤ビルダー、フィラー、消泡剤、再付着防止剤、蛍光増白剤、染料、着臭剤、酵素、腐食防止剤、分散剤、および溶解度調整剤からなる群から選択される、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
該ポリカルボン酸ポリマーの塩が、該凝固マトリックスの約1wt%〜約15wt%を構成する、請求項13に記載の組成物。
【請求項16】
該炭酸ナトリウムが、該凝固マトリックスの約20wt%〜約70wt%を構成する、請求項13に記載の組成物。
【請求項17】
該ポリカルボン酸ポリマーが、約1、000〜約100、000の分子量を有するポリアクリル酸ポリマー、改質された約1、000〜約100、000の分子量を有するポリアクリル酸ポリマー、および約500〜約5、000の分子量を有するポリマレイン酸ポリマーからなる群から選択される、請求項13に記載の組成物。
【請求項18】
該組成物が、約2%未満の増大指数を有する、請求項13に記載の組成物。
【請求項19】
組成物を凝固させる方法であって、該方法が、
(a)炭酸ナトリウム、水、およびポリカルボン酸ポリマーを含む凝固マトリックスを混合する工程と、
(b)該組成物に該凝固マトリックスを加えて、凝固させた材料を生成させる工程と、
を含み、
該ポリカルボン酸ポリマーが、約1、000〜約100、000の分子量を有するポリアクリル酸ポリマー、約1、000〜約100、000の分子量を有する改質されたポリアクリル酸ポリマー、および約500〜約5、000の分子量を有するポリマレイン酸ポリマーからなる群から選択される、方法。
【請求項20】
包装容器中に該材料をキャスティングする工程をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
該材料をペーストに形成させることをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
該材料をブロックに形成させることをさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
組成物を凝固させる方法であって、該方法が、
(a)炭酸ナトリウム、水、およびポリカルボン酸ポリマーを含む凝固マトリックスを混合する工程と、
(b)該組成物に該凝固マトリックスを加えて、凝固させた材料を生成させる工程と、
を含み、
該ポリカルボン酸ポリマーが、約1、000〜約100、000の分子量を有するポリアクリル酸ポリマー、約1、000〜約100、000の分子量を有する改質されたポリアクリル酸ポリマー、および約500〜約5、000の分子量を有するポリマレイン酸ポリマーからなる群から選択され、
(c)該組成物が、約1分〜約3時間で凝固する、方法。
【請求項24】
該組成物が、約1分〜約2時間で凝固する、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
該組成物が、約1分〜約20分で凝固する、請求項24に記載の方法。

【公表番号】特表2011−508820(P2011−508820A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−541126(P2010−541126)
【出願日】平成20年12月30日(2008.12.30)
【国際出願番号】PCT/IB2008/055592
【国際公開番号】WO2009/087540
【国際公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【出願人】(500320453)イーコラブ インコーポレイティド (120)
【Fターム(参考)】