説明

ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素変異体を利用したラクテート重合体及びラクテート共重合体の製造方法

本発明は、ラクテート重合体(PLA)及びラクテート共重合体(PLA copolymer)を合成することができる多様なポリヒドロキシアルカノエート合成酵素(polyhydroxyalkanoate synthase;PHA synthase)の変異体とそれを利用したラクテート重合体及びラクテート共重合体の製造方法に関し、より詳しくは、配列番号が2、4、6または8であるポリヒドロキシアルカノエート合成酵素の変異体、そして上記合成酵素変異体を利用することを特徴とするラクテート重合体及びラクテート共重合体の製造方法に関する。本発明によれば、配列番号が2、4、6または8であるポリヒドロキシアルカノエート合成酵素は、ラクテート重合体合成活性に影響を及ぼすアミノ酸配列変異によってラクテート重合体及びラクテート共重合体合成活性を有することができるようになり、これら合成酵素変異体を利用すれば、各々異なる性質を有するラクテート重合体及び共重合体を製造することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラクチル−CoAを基質として利用してラクテート重合体及びラクテート共重合体を合成することができる多様なポリヒドロキシアルカノエート合成酵素変異体に関する。また、本発明は、ラクテート重合体及びラクテート共重合体合成活性が増加したポリヒドロキシアルカノエート合成酵素変異体を利用することを特徴とするラクテート重合体及びラクテート共重合体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリラクテート(PLA)は、ラクテートから由来した代表的な生分解性高分子であって、汎用高分子あるいは医療用高分子としての応用性が高い高分子である。現在PLAは、微生物発酵によって生産されたラクテートを重合して製造されているが、ラクテートの直接重合によっては低分子量(1000〜5000ダルトン)のPLAだけが生成される。100,000ダルトン以上のPLAを合成するためには、ラクテートの直接重合で得られた低分子量のPLAから連鎖カップリング剤を利用してさらに分子量が大きいPLAを重合する方法があるが、有機溶剤や連鎖カップリング剤の添加によって工程が複雑になり、また、これらを除去することが容易でないという短所がある。現在商用化されている高分子量PLA生産工程は、ラクテートをラクチドに転換した後、ラクチドリングの開環縮合反応を通じてPLAを合成する方法が使用されている。
【0003】
化学合成を通じてラクテートを利用してPLAを合成する場合、PLAホモポリマーを容易に収得することができるが、多様なモノマー組成を有するPLA共重合体の合成は難しく、商業的に効用性が非常に劣化するという短所がある。
【0004】
なお、ポリヒドロキシアルカノエート(polyhydroxyalkanoate;PHA)は、過度な炭素源が存在するがリン、窒素、マグネシウム、酸素などの他の営養分が足りない時、微生物がエネルギーや炭素源貯蔵物質としてその内部に蓄積するポリエステルである。PHAは、既存の石油から由来した合成高分子と類似な物性を有しながら完全な生分解性を示すので、既存の合成プラスチックを代替する物質として認識されている。
微生物でPHAを生産するためには、微生物の代謝産物をPHAモノマーに転換する酵素とPHAモノマーを利用してPHA高分子を合成するPHA合成酵素が必須である。微生物を利用してPLA及びPLA共重合体を合成する時も、同じシステムが必要であり、元々のPHA合成酵素の基質であるヒドロキシアシル−CoAを提供することができる酵素以外に追加にラクチル−CoAを提供することができる酵素が必要である。
すなわち、微生物を利用して効率的にPLA及びPLA共重合体を生産するためには、細胞成長を阻害することなく、活性化形態で発現され、ラクチル−CoAを円滑に供給することができる単量体供給酵素と効率的にラクチル−CoAを基質として認識することができるPHA合成酵素の導入が非常に重要であることが分かる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO08/062999
【特許文献2】WO08/062999
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Matsusaki et al.、J.Bacteriol.、1998、180:6459−6469
【非特許文献2】Takase et al.、J.Biochem.、2003、133:139−145
【非特許文献3】Takase et al.、Biomacromolecules、2004、5:480−485
【非特許文献4】Matsumoto et al.、2005、Biomacromolecules、6:99−104
【非特許文献5】Matsumoto et al.、2006、Biomacromolecules、7:2436−2442
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これより、本発明者らは、既存システムで使用されているシュードモナス属6−19由来ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素とアミノ酸配列相同性が高いポリヒドロキシアルカノエート合成酵素を探索した。上記相同性が高い合成酵素のうち代表的な4種のシュードモナス菌株からポリヒドロキシアルカノエート合成酵素をクローニングし、ラクテート重合体及びラクテート共重合体合成活性に影響を及ぼすアミノ酸配列を変化させた変異体を製造し、ラクテート重合体及びその共重合体を高効率で製造することができることを確認し、本発明を完成するようになった。
【0008】
本発明の目的は、多様なポリヒドロキシアルカノエート合成酵素変異体を利用してラクテート重合体またはその共重合体を生成することができる組換え微生物及び上記組換え微生物を利用してラクテート重合体またはその共重合体を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、配列番号が2、4、6または8であるポリヒドロキシアルカノエート合成酵素のアミノ酸配列で、
a)E130D及びQ481K;
b)E130D、S325T及びQ481K;
c)E130D、S477F及びQ481K;
d)E130D、S325T、S477F及びQ481K;及び
e)E130D、S325T、S477G及びQ481K;よりなる群から選択される1つ以上の変異を含むアミノ酸配列を有し、ラクチル−CoAを基質として利用してラクテート重合体またはラクテート共重合体を合成するポリヒドロキシアルカノエート合成酵素変異体を提供する。
【0010】
また、本発明は、上記ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素変異体をコーディングする遺伝子、上記遺伝子を含有するラクテート重合体またはラクテート共重合体合成用組換えベクター、上記組換えベクターで形質転換された形質転換体、上記形質転換体を培養することを特徴とするラクテート重合体またはラクテート共重合体の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によるポリヒドロキシアルカノエート合成酵素は、いずれもラクテート重合体及びラクテート共重合体の合成活性に影響を及ぼすアミノ酸配列変異によりラクテート重合体及びラクテート共重合体合成活性を有することができるようになり、これら合成酵素変異体を利用すれば、各々異なる性質を有するラクテート共重合体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明のシュードモナス属6−19(Pseudomonas sp.MBEL6−19)由来ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素とアミノ酸配列相同性が高いtype IIポリヒドロキシアルカノエート合成酵素とクロストリジウムプロピオニクム由来のプロピオニル−CoAトランスフェラーゼ変異体(Pct540Cp)を含む組換え発現ベクター及び上記組換え発現ベクターからラクテート重合体及びラクテート共重合体合成活性が増加したポリヒドロキシアルカノエート合成酵素変異体を製作する過程を図式化したものである。
【図2】本発明に使用されたシュードモナス属6−19(Pseudomonas sp.MBEL6−19)由来ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素、シュードモナスクロロラフィス(Pseudomonas chlororaphis)由来ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素、シュードモナスプチダKT2440(Pseudomonas putida KT2440)由来ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素、シュードモナスレシノボランス(Pseudomonas resinovorans)由来ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素、そしてシュードモナスエルジノーサPAO1(Pseudomonas aeruginosa PAO1)由来ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素のアミノ酸配列の多重アラインメント(multiple alignment)を示したもので、触媒残基として推定されるアミノ酸残基(Cys296、Asp451、His479)には*表示をし、ラクチル−CoAに対する基質特異性変化に影響を及ぼすアミノ酸残基(Glu130、Ser325、Ser477、Gln481)にはアミノ酸配列番号を表示した。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明は、ラクチル−CoA供給酵素遺伝子とシュードモナスクロロラフィス(Pseudononas Chlororaphis)由来ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子(配列番号1)、シュードモナスプチダKT2440(Pseudomonas putida KT2440)由来ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子(配列番号3)、シュードモナスレシノボランス(Pseudomonas resinovorans)由来ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子(配列番号5)、またはシュードモナスエルジノーサPAO1(Pseudomonas aeruginosa PA01)由来ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子(配列番号7)を同時に含有し、ラクテート重合体及びその共重合体生成能を有する組換え微生物を提供する。
【0014】
本発明は、配列番号が2、4、6または8であるポリヒドロキシアルカノエート合成酵素のアミノ酸配列で、
a)E130D及びQ481K;
b)E130D、S325T及びQ481K;
c)E130D、S477F及びQ481K;
d)E130D、S325T、S477F及びQ481K;または
e)E130D、S325T、S477G及びQ481Kよりなる群から選択される1つ以上の変異を含むアミノ酸配列を有し、ラクチル−CoAを基質として利用してラクテート重合体またはラクテート共重合体を合成するポリヒドロキシアルカノエート合成酵素変異体を提供する。
【0015】
上記E130D変異は、130番目アミノ酸であるグルタメートがアスパラギン酸に、S325T変異は、325番目アミノ酸であるセリンがスレオニンに、S477F変異は、477番目アミノ酸であるセリンがフェニルアラニンに、Q481K変異は、481番目アミノ酸であるグルタミンがリシンに、そしてS477G変異は、477番目アミノ酸であるセリンがグリシンに置換された変異を意味する。このようなアミノ酸配列の変異により、ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素変異体のラクテート重合体またはラクテート共重合体の生産活性が新たに形成されるかまたは増加される。
【0016】
上記配列番号2、4、6または8のアミノ酸配列は、各々シュードモナスクロロラフィス(Pseudononas Chlororaphis)、シュードモナスプチダKT2440(Pseudomonas putida KT2440)、シュードモナスレシノボランス(Pseudomonas resinovorans)またはシュードモナスエルジノーサPAO1(Pseudomonas aeruginosa PA01)由来ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素のアミノ酸配列である。本発明者は、上記説明した4種のシュードモナス菌株から由来したPHA合成酵素の変異体を使用する場合、ラクチル−CoAを基質として使用してラクテート重合体及び共重合体を高効率で製造することができることを確認し、本発明を完成するようになった。
【0017】
また、本発明は、上記ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素変異体をコーディングする遺伝子を提供する。
【0018】
また、本発明は、上記遺伝子を含有するラクテート重合体または共重合体合成用組換えベクターを提供する。
【0019】
また、本発明は、上記組換えベクターが配列番号77のクロストリジウムプロピオニクム由来プロピオニル−CoAトランスフェラーゼ遺伝子(pctCp)をさらに含有することを特徴とする。プロピオニル−CoAトランスフェラーゼは、ラクテートと3−ヒドロキシブチレートを各々ラクチル−CoAと3−ヒドロキシブチレート−CoAに転換する酵素である。
【0020】
好ましくは、上記プロピオニル−CoAトランスフェラーゼ遺伝子は、
a)配列番号77の塩基配列でA1200G変異;
b)配列番号77の塩基配列でT78C、T669C、A1125G及びT1158C;
c)配列番号78のアミノ酸配列でGly335Asp変異及び配列番号77の塩基配列でA1200G変異;
d)配列番号78のアミノ酸配列でAla243Thr変異及び配列番号77の塩基配列でA1200G;
e)配列番号78のアミノ酸配列でAsp65Gly変異及び配列番号77の塩基配列でT669C、A1125G及びT1158C変異;
f)配列番号78のアミノ酸配列でAsp257Asn変異及び配列番号77の塩基配列でA1200G変異;
g)配列番号78のアミノ酸配列でAsp65Asn変異及び配列番号77の塩基配列でT699C、A1125G及びT1158C変異;
h)配列番号78のアミノ酸配列でThr199Ile変異及び配列番号77の塩基配列でT699C、A1125G及びT1159C変異;及び
i)配列番号78のアミノ酸配列でVal193Ala変異及び配列番号77の塩基配列でT78C、T699C及びT1158C変異;よりなる群から選択される1つ以上の変異を含有するプロピオニルCoA−トランスフェラーゼの変異体遺伝子を含むことができる。
【0021】
配列番号77の塩基配列でA1200G変異は、1200番目塩基であるアデニンがグアニンに、T78C変異は、78番目塩基であるチミンがシトシンに、T669C変異は、669番目塩基であるチミンがシトシンに、A1125G変異は1125番目塩基であるアデニンがグアニンに、そしてT1158C変異は、1158番目塩基であるチミンがシトシンに置換された変異を意味する。配列番号78のアミノ酸配列でGly335Asp変異は、335番目アミノ酸であるグリシンがアスパラギン酸に、Ala243Thr変異は、243番目アミノ酸であるアラニンがスレオニンに、Asp65Gly変異は、65番目アミノ酸であるアスパラギン酸がグリシンに、Asp257Asn変異は、257番目アミノ酸であるアスパラギン酸がアスパラギンに、Asp65Asn変異は、65番目アミノ酸であるアスパラギン酸がアスパラギンに、Thr199Ile変異は199番目アミノ酸であるスレオニンがイソロイシンに、そしてVal193Ala変異は、193番目アミノ酸であるバリンがアラニンに置換された変異を意味する。
【0022】
好ましくは、上記プロピオニルCoA−トランスフェラーゼの変異体遺伝子は、配列番号78のアミノ酸配列でVal193Ala変異及び配列番号77の塩基配列でT78C、T699C及びT1158C変異を含有するプロピオニルCoA−トランスフェラーゼの変異体遺伝子(pct 540Cp)であることができる。
【0023】
また、本発明は、上記組換えベクターのうちいずれか1つで形質転換された形質転換体を提供し、プロピオニル−CoAトランスフェラーゼを有しない形質転換対象体を前述の組換えベクターのうちいずれか1つで形質転換して収得される形質転換体も本発明の範囲に含まれる。
【0024】
本発明による組換えベクターは、適切な宿主細胞で通常の方法で形質転換することができる。宿主細胞としては、バクテリア、酵母及びかびなどが可能であるが、これに制限されるものではない。本発明において選好される宿主細胞は、原核細胞であり、大腸菌が好ましい。適当な原核宿主細胞の例としては、E.coli DH5a、E.coli JM101、E.coli K12294、E.coli W3110、E.coli X1776、E.coli XL−1Blue(Stratagene)、E.coli Bなどを含む。しかし、FMB101、NM522、NM538及びNM539のようなE.coli菌株及び他の原核生物の種(speices)及び属(genera)も使用されることができる。前述のE.coli以外にも、アグロバクテリウムA4のようなアグロバクテリウム属菌株、バチルスサブティリス(Bacillus subtilis)のようなバチリ(bacilli)、サルモネラチフィリウム(Salmonella typhimurium)またはセラチアマルセセンス(Serratia marcescens)のような他の腸内細菌及び多様なシュードモナス(Pseudomonas)属菌株が宿主細胞として利用されることができ、本発明は、上記記述した例に制限されるものではない。
【0025】
本発明において利用可能な形質転換対象植物としては、タバコ、トマト、唐辛子、豆、稲、とうもろこしなどを挙げることができるが、これに限定されるのではない。また、形質転換に使用される植物が有性繁殖植物であるとしても、組職培養などにより無性的に繰り返し生殖させることができることは、当業者に自明であると言える。
【0026】
また、本発明は、上記形質転換体を培養することを特徴とするラクテート重合体またはその共重合体の製造方法を提供する。
【0027】
より好ましくは、本発明は、上記培養がヒドロキシアルカノエートを含有する環境で行われ、製造された共重合体がヒドロキシアルカノエート単量体ユニット及びラクテート単量体ユニットを含む共重合体であるヒドロキシアルカノエート−co−3−ラクテートであることを特徴とする製造方法を提供する。
【0028】
本発明において上記共重合体は、単量体の種類が2個である二重合体、単量体の種類が3個である三重合体、単量体の種類が4個である四重合体などを含む意味である。
【0029】
本発明において上記ヒドロキシアルカノエートは、3−ヒドロキシブチレート(3-hydroxybutyrate)、3−ヒドロキシバレラート(3-hydroxyvalerate)、4−ヒドロキシブチレート(4-hydroxybutyrate)、炭素数が6〜14個の中間鎖長さの(D)−3−ヒドロキシカルボン酸((D)-3-hydroxycarboxylic acid)、3−ヒドロキシプロピオン酸(3-hydroxypropionic acid)、3−ヒドロキシヘキサン酸(3-hydroxyhexanoic acid)、3−ヒドロキシヘプタン酸(3-hydroxyheptanoic acid)、3−ヒドロキシオクタン酸(3-hydroxyoctanoic acid)、3−ヒドロキシノナン酸(3-hydroxynonanoic acid)、3−ヒドロキシデカン酸(3-hydroxydecanoic acid)、3−ヒドロキシウンデカン酸(3-hydroxyundecanoic acid)、3−ヒドロキシドデカン酸(3-hydroxydodecanoic acid)、3−ヒドロキシテトラデカン酸(3-hydroxytetradecanoic acid)、3−ヒドロキシヘキサデカン酸(3-hydroxyhexadecanoic acid)、4−ヒドロキシ吉草酸(4-hydroxyvaleric acid)、4−ヒドロキシヘキサン酸(4-hydroxyhexanoic acid)、4−ヒドロキシヘプタン酸(4-hydroxyheptanoic acid)、4−ヒドロキシオクタン酸(4-hydroxyoctanoic acid)、4−ヒドロキシデカン酸(4-hydroxydecanoic acid)、5−ヒドロキシ吉草酸(5-hydroxyvaleric acid)、5−ヒドロキシヘキサン酸(5-hydroxyhexanoic acid)、6−ヒドロキシドデカン酸(6-hydroxydodecanoic acid)、3−ヒドロキシ−4−ペンテン酸(3-hydroxy-pentenoic acid)、3−ヒドロキシ−4−trans−ヘキセン酸(3-hydroxy-4-trans-hexenoic acid)、3−ヒドロキシ−4−cis−ヘキセン酸(3-hydroxy-4-cis-hexenoic acid)、3−ヒドロキシ−5−ヘキセン酸(3-hydroxy-5-hexenoic acid)、3−ヒドロキシ−6−trans−オクテン酸(3-hydroxy-6-trans-octenoic acid)、3−ヒドロキシ−6−cis−オクテン酸(3-hydroxy-6-cis-octenoic acid)、3−ヒドロキシ−7−オクテン酸(3-hydroxy-7-octenoic acid)、3−ヒドロキシ−8−ノネン酸(3-hydroxy-8-nonenoic acid)、3−ヒドロキシ−9−デセン酸(3-hydroxy-9-decenoic acid)、3−ヒドロキシ−5−cis−ドデセン酸(3-hydroxy-5-cis-dodecenoic acid)、3−ヒドロキシ−6−cis−ドデセン酸(3-hydroxy-6-cis dodecenoic acid)、3−ヒドロキシ−5−cis−テトラデセン酸(3-hydroxy-5-cis tetradecenoic acid)、3−ヒドロキシ−7−cis−テトラデセン酸(3-hydroxy-7-cis tetradecenoic acid)、3−ヒドロキシ−5、8−cis−cis−テトラデセン酸(3-hydroxy-5、8-cis-cis tetradecenoic acid)、3−ヒドロキシ−4−メチル吉草酸(3-hydroxy-4-methylvaleric acid)、3−ヒドロキシ−4−メチルヘキサン酸(3-hydroxy-4-methylhexanoic acid)、3−ヒドロキシ−5−メチルヘキサン酸(3-hydroxy-5-methylhexanoic acid)、3−ヒドロキシ−6−メチルヘキサン酸(3-hydroxy-6-methylhexanoic acid)、3−ヒドロキシ−4−メチルオクタン酸(3-hydroxy-4-methyloctanoic acid)、3−ヒドロキシ−5−メチルオクタン酸(3-hydroxy-5-methyloctanoic acid)、3−ヒドロキシ−6−メチルオクタン酸(3-hydroxy-6-methyloctanoic acid)、3−ヒドロキシ−7−メチルオクタン酸(3-hydroxy-7-methyloctanoic acid)、3−ヒドロキシ−6−メチルノナン酸(3-hydroxy-6-methylnonanoic acid)、3−ヒドロキシ−7−メチルノナン酸(3-hydroxy-7-methylnonanoic acid)、3−ヒドロキシ−8−メチルノナン酸(3-hydroxy-8-methylnonanoic acid)、3−ヒドロキシ−7−メチルデカン酸(3-hydroxy-7-methyldecanoic acid)、3−ヒドロキシ−9−メチルデカン酸(3-hydroxy-9-methyldecanoic acid)、3−ヒドロキシ−7−メチル−6−オクテン酸(3-hydroxy-7-methyl-6-octenoic acid)、リンゴ酸(malic acid)、3−ヒドロキシコハク酸−メチルエステル(3-hydroxysuccinic acid-methyl ester)、3−ヒドロキシアジピン酸−メチルエステル(3-hydroxyadipinic acid-methyl ester)、3−ヒドロキシスベリン酸−メチルエステル(3-hydroxysuberic acid-methyl ester)、3−ヒドロキシアゼライン酸−メチルエステル(3-hydroxyazelaic acid-methyl ester)、3−ヒドロキシセバシン酸−メチルエステル(3-hydroxysebacic acid-methyl ester)、3−ヒドロキシスベリン酸−エチルエステル(3-hydroxysuberic acid-ethyl ester)、3−ヒドロキシセバシン酸−エチルエステル(3-hydroxysebacic acid-ethyl ester)、3−ヒドロキシピメリン酸−プロピルエステル(3-hydroxypimelic acid-propyl ester)、3−ヒドロキシセバシン酸−ベンジルエステル(3-hydroxysebacic acid-benzil ester)、3−ヒドロキシ−8−アセトキシオクタン酸(3-hydroxy-8-acetoxyoctanoic acid)、3−ヒドロキシ−9−アセトキシノナン酸(3-hydroxy-9-acetoxynonanoic acid)、フェノキシ−3−ヒドロキシブチレート(phenoxy-3-hydroxybutyric acid)、フェノキシ−3−ヒドロキシ吉草酸(phenoxy-3-hydroxyvaleric acid)、フェノキシ−3−ヒドロキシヘプタン酸(phenoxy-3-hydroxyheptanoic acid)、フェノキシ−3−ヒドロキシオクタン酸(phenoxy-3-hydroxyoctanoic acid)、para−シアノフェノキシ−3−ヒドロキシブチレート(para-cyanophenoxy-3-hydroxybutyric acid)、para−シアノフェノキシ−3−ヒドロキシ吉草酸(para-cyanophenoxy-3-hydroxyvaleric acid)、para−シアノフェノキシ−3−ヒドロキシヘキサン酸(para-cyanophenoxy-3-hydroxyhexanoic acid)、para−ニトロフェノキシ−3−ヒドロキシヘキサン酸(para-nitrophenoxy-3-hydroxyhexanoic acid)、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸(3-hydroxy-5-phenylvaleric acid)、3−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルブチレート(3-hydroxy-5-cyclohexylbutyric acid)、3、12−ジヒドロキシドデカン酸(3、12-dihydroxydodecanoic acid)、3、8−ジヒドロキシ−5−cis−テトラデセン酸(3、8-dihydroxy-5-cis-tetradecenoic acid)、3−ヒドロキシ−4、5−エポキシデカン酸(3-hydroxy-4、5-epoxydecanoic acid)、3−ヒドロキシ−6、7−エポキシドデカン酸(3-hydroxy-6、7-epoxydodecanoic acid)、3−ヒドロキシ−8、9−エポキシ−5、6−cis−テトラデカン酸(3-hydroxy-8、9-epoxy-5、6-cis-tetradecanoic acid)、7−シアノ−3−ヒドロキシヘプタン酸(7-cyano-3-hydroxyheptanoic acid)、9−シアノ−3−ヒドロキシヘプタン酸(9-cyano-3-hydroxyheptanoic acid)、3−ヒドロキシ−7−フルオロヘプタン酸(3-hydroxy-7-fluoroheptanoic acid)、3−ヒドロキシ−9−フルオロノナン酸(3-hydroxy-9-fluorononanoic acid)、3−ヒドロキシ−6−クロロヘキサン酸(3-hydroxy-6-chlorohexanoic acid)、3−ヒドロキシ−8−クロロオクタン酸(3-hydroxy-8-chlorooctanoic acid)、3−ヒドロキシ−6−ブロモヘキサン酸(3-hydroxy-6-bromohexanoic acid)、3−ヒドロキシ−8−ブロモオクタン酸(3-hydroxy-8-bromooctanoic acid)、3−ヒドロキシ−11−ブロモウンデカン酸(3-hydroxy-11-bromoundecanoic acid)、3−ヒドロキシ−2−ブテン酸(3-hydroxy-2-butenoic acid)、6−ヒドロキシ−3−ドデセン酸(6-hydroxy-3-dodecenoic acid)、3−ヒドロキシ−2−メチルブチレート(3-hydroxy-2-methylbutyric acid)、3−ヒドロキシ−2−メチル吉草酸(3-hydroxy-2-methylvaleric acid)、及び3−ヒドロキシ−2、6−ジメチル−5−ヘプテン酸(3-hydroxy-2、6-heptenoic acid)よりなる群から選択される1つ以上であることができる。
【0030】
本発明において“ベクター”は、適当な宿主内でDNAを発現させることができる適当な調節配列に作動可能に連結されたDNA配列を含むDNA製造物を意味する。ベクターは、プラスミド、ファージ粒子、または簡単に潜在的ゲノム挿入物であることができる。適当な宿主に形質転換されれば、ベクターは、宿主ゲノムと関係なく複製し機能することができるか、または一部の場合には、ゲノムそのものに統合されることができる。プラスミドが現在ベクターの最も通常的に使用される形態なので、本発明においてプラスミドとベクタは、時々相互交換的に使用される。しかし、本発明は、当業界に知られたまたは知られるようになるものと同等な機能を有するベクターの他の形態をも含む。
【0031】
“発現調節配列”という表現は、特定の宿主生物で作動可能に連結されたコーディング配列の発現に必須なDNA配列を意味する。そのような調節配列は、転写を実施するためのプロモータ、そのような転写を調節するための任意のオペレータ配列、適当なmRNAリボソーム結合部位をコーディングする配列及び転写及び解読の終決を調節する配列を含む。例えば、原核生物に適した調節配列は、プロモータ、任意のオペレータ配列及びリボソーム結合部位を含む。真核細胞において、 調節配列は、プロモータ、ポリアデニル化シグナル及びエンハンサーを含む。プラスミドで遺伝子の発現量に最も影響を及ぼす因子は、プロモータである。高発現用のプロモータとして、SRaプロモータとサイトメガロウイルス由来プロモータなどが好ましく使用される。
【0032】
本発明のDNA配列を発現させるために、非常に多様な発現調節配列のうちいずれもベクターに使用されることができる。有用な発現調節配列の例としては、例えば、SV40またはアデノウイルスの初期及び後期プロモータ、lacシステム、trpシステム、TACまたはTRCシステム、T3及びT7プロモータ、ラムダファージの主要オペレータ及びプロモータ領域、fDコードタンパク質の調節領域、3−ホスホグリセリン酸キナーゼまたは他のグリコール分解酵素に対するプロモータ、上記ホスファターゼのプロモータ、例えば、Pho5、酵母アルファ−交配システムのプロモータ及び原核細胞または真核細胞またはこれらのウイルスの遺伝子の発現を調節するものと知られた構成と誘導のその他の配列及びこれらの様々な組合が含まれる。
【0033】
核酸は、他の核酸配列と機能的関係で配置される時、“作動可能に連結(operably linked)”される。これは、適当な分子(例えば、転写活性化タンパク質)が調節配列に結合される時、遺伝子発現を可能にする方式で連結された遺伝子及び調節配列であることができる。例えば、プレ配列(pre-sequence)または分泌リーダー(leader)に対するDNAは、ポリペプチッドの分泌に参加するプレタンパク質として発現される場合、ポリペプチッドに対するDNAに作動可能に連結され;プロモータまたはエンハンサーは、配列の転写に影響を及ぼす場合、コーディング配列に作動可能に連結されるか;または、リボソーム結合部位は、配列の転写に影響を及ぼす場合、コーディング配列に作動可能に連結されるか;または、リボソーム結合部位は、翻訳を容易にするように配置される場合、コーディング配列に作動可能に連結される。一般的に、”作動可能に連結された”は、連結されたDNA配列が接触し、また、分泌リーダーの場合、接触し、リーディングフレーム内に存在することを意味する。しかし、エンハンサーは、接触する必要がない。これら配列の連結は、便利な制限酵素部位でライゲイション(連結)により行われる。そのような部位が存在しない場合、前述したように、通常の方法による合成オリゴヌクレオチドアダプタまたはリンカーを使用する。
【0034】
本発明において使用された用語“発現ベクター”は、通常異種のDNAの断片が挿入された組換えキャリアであって、一般的に二重鎖のDNAの断片を意味する。ここで、異種DNAは、宿主細胞で天然的に発見されないDNAである異種DNAを意味する。発現ベクターは、一旦宿主細胞内にあれば、宿主染色体DNAと関係なく複製することができ、ベクターの数個のコピー及びその挿入された(異種)DNAが生成されることができる。
【0035】
当業界で周知のように、宿主細胞で形質転換遺伝子の発現水準を高めるためには、当該遺伝子が選択された発現宿主内で機能を発揮する転写及び解読発現調節配列に作動可能に連結されなければならない。好ましくは、発現調節配列及び当該遺伝子は、細菌選択マーカー及び複製開始点(replication origin)を共に含んでいる1つの発現ベクター内に含まれるようになる。発現宿主が真核細胞の場合には、発現ベクターは、真核発現宿主内で有用な発現マーカーをさらに含まなければならない。
【0036】
本発明において 組換えベクターとしては、プラスミドベクター、バクテリオファージベクター、コスミドベクター、YAC(Yeast Artificial Chromosome)ベクターを含む多様がベクターが使用されることができる。本発明の目的上、プラスミドベクターを利用することが好ましい。そのような目的に使用されることができる典型的なプラスミドベクターは、(a)宿主細胞当たり数百個のプラスミドベクターを含むように複製が効率的に行われるようにする複製開始点、(b)プラスミドベクターで形質転換された宿主細胞が選定されることができるようにする抗生剤耐性遺伝子及び(c)外来DNA断片が挿入されることができる制限酵素切断部位を含む構造を有している。適切な制限酵素切断部位が存在しなくても、通常の方法による合成オリゴヌクレオチドアダプタ(adaptor)またはリンカー(linker)を使用すれば、ベクターと外来DNAを容易にライゲイション(ligation)することができる。
【0037】
また、原核細胞の形質転換は、Sambrook et al.、supraの1.82セクションに記述されたカルシウムクロライド方法を使用して容易に達成されることができる。選択的に、電気穿孔法(electroporation)(Neumann et al.、EMBO J.、1:841(1982))も、このような細胞を形質転換するに使用されることができる。
【0038】
本発明の転換酵素の遺伝子及び合成酵素の遺伝子を含有する植物体を製造するための植物体の形質感染は、アグロバクテリウムやウイルスベクターなどを利用した通常の方法により達成することができる。例えば、本発明による遺伝子を含有する組換えベクターでアグロバクテリウム属微生物を形質転換させた後、上記形質転換されたアグロバクテリウム属微生物を対象植物の組職などに感染させて、形質感染された植物を収得することができる。より具体的に、(a)対象植物の外植体(explant)を前培養(preculture)した後、これを上記形質転換されたアグロバクテリウムと共同培養して形質感染させる段階と;(b)形質感染された外植体をカルス誘導培地で培養し、カルスを収得する段階と;(c)収得されたカルスを切断し、これをシュート誘導培地で培養し、シュートを形成させる段階を経て形質感染された植物を製造することができる。
【0039】
本発明において“外植体”というのは、植物体から切り出した組職の断片を言い、子葉(cotyledon)または下胚軸(hypocotyl)を含む。本発明の方法に使用される植物の外植体としては、子葉または下胚軸を使用することができ、植物の種子を消毒し洗浄した後、MS培地で発芽させて得た子葉を使用することがより好ましい。
【0040】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。これら実施例は、ただ本発明をより具体的に説明するためのものであり、本発明の範囲がこれら実施例に限定されるものではない。
【0041】
特に、以下の実施例では、type II PHA合成酵素変異体を利用してラクテート共重合体を合成するにあたって、3−ヒドロキシブチレート(3−HB)を添加し、ポリ(3−ヒドロキシブチレート−co−ラクテート)(P(3HB−co−LA))を合成することだけが記載されているが、3−HB以外のポリヒドロキシアルカノエートを添加し、上記ポリヒドロキシアルカノエートとラクテートの共重合体を製造することができることは当業者に自明である。
【0042】
〈実施例1〉
シュードモナス属6−19由来PHA合成酵素のアミノ酸配列と相同性が高いPHA合成酵素探索及び遺伝子クローニング
本発明に使用されたシュードモナス属6−19(KCTC 11027BP)由来ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素(PhaC1Ps6−19)とアミノ酸配列相同性が高いポリヒドロキシアルカノエート合成酵素を探索するために、NCBI(National Center for Biotechnology Information)で提供するBLAST(Basic Local Alignment Search Tool)分析を利用し、その結果のうち比較的高いアミノ酸配列相同性を示す合成酵素を表1に示した。上記酵素は、いずれも比較的炭素数が長い基質を重合させるMCL−PHA(medium−chain−length PHA)合成酵素であるtype IIポリヒドロキシアルカノエート合成酵素群に含まれる。
【0043】
【表1】

【0044】
これらポリヒドロキシアルカノエート合成酵素のうち本発明の実現のために、下記4種の代表性を有するポリヒドロキシアルカノエート合成酵素を実験の対象に選択した[Pseudomonas chlororaphis(KCTC12349)、Pseudomonas putida KT2440(ATCC47054)、Pseudomonas resinovorans(KCTC12498)、そしてPseudomonas aeruginosa PAO1(KCTC1637)]。本発明に使用されたポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子を分離するために、各シュードモナス菌株から全体DNAを抽出し、NCBI Genbankに登録されている合成酵素遺伝子シーケンスに基盤した表2のようなプライマーを製作し、PCRクローニングした。
【0045】
【表2】

【0046】
配列番号9: 5’ - gca atg ccc gga gcc ggg cta gct ag - 3’
配列番号10: 5’ - gtc atc gtt att ctt gtt act cat gat ttg att gtc tct ctg - 3’
配列番号11: 5’ - Cag aga gac aat caa atc atg agt aac aag aat aac gat gac - 3’
配列番号12: 5’ - gca ctc atg caa gcg tta acg ttc atg gac ata agt acc - 3’
配列番号13: 5’ - ggt act tat gtc cat gaa cgt taa cgc ttg cat gag tgc - 3’
配列番号14: 5’ - ctc atc gtt gtt ctt gtt act cat gat ttg att gtc tct ctg - 3’
配列番号15: 5’ - cag aga gac aat caa atc atg agt aac aag aac aac gat gag - 3’
配列番号16: 5’ - gca ctc atg caa gcg tca acg ctc gtg aac gta ggt g - 3’
配列番号17: 5’ - cac cta cgt tca cga gcg ttg acg ctt gca tga gtg c - 3’
配列番号18: 5’ - gtc ttc att gtt ctt gtt gct cat gat ttg att gtc tct ctg - 3’
配列番号19: 5’ - cag aga gac aat caa atc atg agc aac aag aac aat gaa gac - 3’
配列番号20: 5’ - gca ctc atg caa gcg tca tcg ctc gtg cac ata ggt g - 3’
配列番号21: 5’ - cac cta tgt gca cga gcg atg acg ctt gca tga gtg c - 3’
配列番号22: 5’ - ctc gtt att gtt ctt ctg act cat gat ttg att gtc tct ctg - 3’
配列番号23: 5’ - cag aga gac aat caa atc atg agt cag aag aac aat aac gag - 3’
配列番号24: 5’ - gca ctc atg caa gcg tca tcg ttc atg cac gta ggt tc- 3’
配列番号25: 5’ - gaa cct acg tgc atg aac gat gac gct tgc atg agt gc - 3’
配列番号26: 5’ - gaa att gtt atc cgc ctg cag g - 3’
【0047】
PCR反応物をアガロスゲル電気泳動した結果、ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子に該当する1.7kbpサイズの遺伝子断片を確認した。各合成酵素の発現は、単量体供給酵素であるクロストリジウムプロピオニクム由来プロピオニル−CoAトランスフェラーゼの変異体遺伝子(pct540Cp)が一緒に発現されるオペロン形態の常時的発現システムを導入することにした。その前に、既存オペロン形態の常時的発現システムでクローニングサイトとして使用したBstBIサイトが新たにクローニングした一部のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子に多数含まれていることをNCBI Genbankに登録されているポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子シーケンスを通じて確認し、これを解決するために、BstBIサイトをユニーク(unique)クローニングサイトであるNheIサイトに転換させたpPs619C1300N−CpPCT540ベクターをpPs619C1300−CpPCT540(WO09/022797)を基盤にして部位特異的突然変異誘発法(site directed mutagenesis;SDM)方法を利用して製作した(図1)。
【0048】
上記製作されたpPs619C1300N−CpPCT540ベクターをNheI/SbfIで切断し、既存ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子であるphaC1300Ps6−19を除去した後、配列番号11〜32を利用して収得した4種の合成酵素遺伝子をNheI/SbfI認識部位に挿入することによって、各組換えベクターを完成した。NheI/SbfI認識部位が各々両端に1つずつ含まれ、且つ開始コドンの前にRBS regionが含まれたポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子断片を作るためには、上記製作した4種の合成酵素遺伝子PCR反応物を鋳型とし、表2に列挙された“認識部位挿入プライマー”を利用してオーバーラッピングPCRを行った。
【0049】
製作した4種のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素遺伝子が含有された組換えベクター(pPchC1−CpPCT540、pPpuC1−CpPCT540、pPreC1−CpPCT540、pPaeC1−CpPCT540)の合成酵素遺伝子塩基配列は、DNAシークエンシングを通じて確認し(配列番号1、3、5、7)、これによりコーディングされるアミノ酸配列は配列番号2、4、6、8に各々対応する。本発明において新たにクローニングした4種のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素のうちシュードモナスクロロラフィス由来ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素(PhaC1Pch)を除いた3種の合成酵素の遺伝子配列は、既存NCBI Genbankに登録されている遺伝子シーケンスと同一であり(表1)、PhaC1Pchの場合、一部のヌクレオシド配列に差異を示し、新たにGenbankに登録した(Accession no.FJ693714)。
【0050】
これら4種のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素のアミノ酸配列とシュードモナス属6−19由来ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素PhaC1Ps6−19のアミノ酸配列多重整列分析を行った結果、触媒残基(catalytic residues)として推定されるアミノ酸残基(Cys296、Asp451、His479)とラクチル−CoAに対する基質特異性変化に影響を及ぼすと既に報告した(WO08/062999)アミノ酸残基(Glu130、Ser325、Ser477、Gln481)がいずれも共通的に保存されていることを確認した(図2)。また、本発明の実施例では除外されたが、PhaC1Ps6−19と高い相同性を示すシュードモナス属61−3(Pseudomonas sp.strain 61−3)ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素PhaC1Ps61−3(Matsusaki et al.、J.Bacteriol.、1998、180:6459−6469;遺伝子配列相同性84.3%、アミノ酸配列相同性88.7%)も、上記言及した触媒残基及びラクチル−CoAに対する基質特異性増加アミノ酸残基が保存されていることを確認した(図2)。
【0051】
〈実施例2〉
ラクテート重合体及び共重合体生産活性が増加した変異体製作
Type IIポリヒドロキシアルカノエート合成酵素は、比較的炭素数が長い基質を重合させるMCL−PHA(medium−chain−length PHA)合成酵素として知られていて、多様な突然変異体研究を通じてSCL−PHA(short−chain−length PHA)合成活性が増加した変異体に関する研究結果が報告されている(WO08/062999;Takase et al.、J.Biochem.、2003、133:139−145;Takase et al.、Biomacromolecules、2004、5:480−485;Matsumoto et al.、2005、Biomacromolecules、6:99−104;Matsumoto et al.、2006、Biomacromolecules、7:2436−2442)。
【0052】
本発明においては、以前発明で(WO08/062999)ラクテート重合体及び共重合体合成活性に影響を及ぼすと確認したことがあるアミノ酸配列変異を新たに獲得した4種のType IIポリヒドロキシアルカノエート合成酵素(PhaC1Pch、PhaC1Ppu、PhaC1Pre、PhaC1Pae)に配列番号27〜74のプライマーを使用したSDM方法で導入し、次の表3のような変異体を製作した。
【0053】
【表3−1】

【表3−2】

【表3−3】

【0054】
配列番号27: 5’- atc aac ctc atg acc gat gcg atg gcg ccg acc - 3’
配列番号28: 5’- ggt cgg cgc cat cgc atc ggt cat gag gtt gat - 3’
配列番号29: 5’- ctg acc ttg ctg gtg acc gtg ctt gat acc acc - 3’
配列番号30: 5’- ggt ggt atc aag cac ggt cac cag caa ggt cag - 3’
配列番号31: 5’- gaa ttc gtg ctg tcg agc ggc ggg cat atc - 3’
配列番号32: 5’- gat atg ccc gcc gct cga cag cac gaa ttc - 3’
配列番号33: 5’- ggg cat atc aaa agc atc ctg aac ccg c - 3’
配列番号34: 5’- gcg ggt tca gga tgc ttt tga tat gcc c - 3’
配列番号35: 5’- atc aac ctg atg acc gat gcc atg gcg ccg acc - 3’
配列番号36: 5’- ggt cgg cgc cat ggc atc ggt cat cag gtt gat - 3’
配列番号37: 5’- ggg cat atc aaa agc atc ctc aac ccg c - 3’
配列番号38: 5’- gcg ggt tga gga tgc ttt tga tat gcc c - 3’
配列番号39: 5’- gaa ttc gtc ctc tcc agc ttt ggg cat atc - 3’
配列番号40: 5’- gat atg ccc aaa gct gga gag gac gaa ttc - 3’
配列番号41: 5’- ctg acc ctg ctg gtc acc gtg ctc gat acc acc - 3’
配列番号42: 5’- ggt ggt atc gag cac ggt gac cag cag ggt cag - 3’
配列番号43: 5’- gaa ttc gtc ctc tcc agc ggc ggg cat atc - 3’
配列番号44: 5’- gat atg ccc gcc gct gga gag gac gaa ttc - 3’
配列番号45: 5’- atc aac ctg atg acc gat gcc atg gcg ccg acc - 3’
配列番号46: 5’- ggt cgg cgc cat ggc atc ggt cat cag gtt gat - 3’
配列番号47: 5’- ggg cat atc aaa agc atc ctc aac ccg c - 3’
配列番号48: 5’- gcg ggt tga gga tgc ttt tga tat gcc c - 3’
配列番号49: 5’- gaa ttc gta ctg tcc aac ttt ggg cat atc - 3’
配列番号50: 5’- gat atg ccc aaa gtt gga cag tac gaa ttc - 3’
配列番号51: 5’- ctg acc ctg ctg gtc acc gtg ctg gac acc acc - 3’
配列番号52: 5’- ggt ggt gtc cag cac ggt gac cag cag ggt cag - 3’
配列番号53: 5’- gaa ttc gta ctg tcc aac ggc ggg cat atc - 3’
配列番号54: 5’- gat atg ccc gcc gtt gga cag tac gaa ttc - 3’
配列番号55: 5’- atc aac ctg atg acc gat gcg atg gcg ccc acc - 3’
配列番号56: 5’- ggt ggg cgc cat cgc atc ggt cat cag gtt gat - 3’
配列番号57: 5’- ggc cac atc aaa agc att ctc aac cca c - 3’
配列番号58: 5’- gtg ggt tga gaa tgc ttt tga tgt ggc c - 3’
配列番号59: 5’- gag ttc gtg ctg tcc aac ttt ggc cac atc - 3’
配列番号60: 5’- gat gtg gcc aaa gtt gga cag cac gaa ctc - 3’
配列番号61: 5’- ttc acc cag atg gtc acc gtg ctc gac ttc aac - 3’
配列番号62: 5’- gtt gaa gtc gag cac ggt gac cat ctg ggt gaa - 3’
配列番号63: 5’- gag ttc gtg ctg tcc aac ggc ggc cac atc - 3’
配列番号64: 5’- gat gtg gcc gcc gtt gga cag cac gaa ctc - 3’
配列番号65: 5’- atc aac ctg ctg acc gat gcg atg tcg ccg acc - 3’
配列番号66: 5’- ggt cgg cga cat cgc atc ggt cag cag gtt gat - 3’
配列番号67: 5’- ggt cac atc aaa agc atc ctc aac ccac - 3’
配列番号68: 5’- gtg ggt tga gga tgc ttt tga tgt gac c - 3’
配列番号69: 5’- gag ttc atc ctc tcc aac ttt ggt cac atc - 3’
配列番号70: 5’- gat gtg acc aaa gtt gga gag gat gaa ctc - 3’
配列番号71: 5’- ttc acc caa ctg gtc acc gtg ctc gac ttc gaa - 3’
配列番号72: 5’- ttc gaa gtc gag cac ggt gac cag ttg ggt gaa - 3’
配列番号73: 5’- gag ttc atc ctc tcc aac ggc ggt cac atc - 3’
配列番号74: 5’- gat gtg acc gcc gtt gga gag gat gaa ctc - 3’
【0055】
シュードモナス属6−19ポリヒドロキシアルカノエート合成酵素PhaC1Ps6−19と本発明において製作した4種のType IIポリヒドロキシアルカノエート合成酵素から製作された合成酵素変異体は、単量体供給酵素であるプロピオニル−CoAトランスフェラーゼの変異体遺伝子(pct540Cp;WO09/022797)と一緒に発現されるオペロン形態の常時的発現システムに導入された。上記製作された合成酵素変異体がラクテート共重合体[P(3HB−co−LA)]合成活性を示すかを確認するために、表3の組換えベクターをE.coli XL−1 Blueに形質転換させ、これをP(3HB−co−LA)検出培地(LB寒天、グルコース20g/L、3HB 2g/L、 ナイルレッド0.5μg/mL)で生育させた。その結果、アミノ酸変異が導入された合成酵素変異体を含有する組換えベクターで形質転換されたE.coli XL−1 Blueでは、少しの差はあるが、いずれもラクテート共重合体生成をナイルレッド染色で確認することができ、アミノ酸変異が導入されていない野生型の合成酵素が発現されたE.coli XL−1 Blueでは、ラクテート共重合体生成を観察することができなかった。すなわち、実施例1で言及したように、PhaC1Ps6−19に加えて、本発明に使用されたPhaC1Pch、PhaC1Ppu、PhaC1Pre、PhaC1Paeは、いずれもGlu130、Ser325、Ser477、Gln481位置のアミノ酸変異によってラクテート共重合体生産活性が新たに形成されるか、または増加されることを確認した。
【0056】
〈実施例3〉
合成酵素変異体を利用したラクテート重合体及び共重合体生産
実施例2で製作した5種の野生型type IIポリヒドロキシアルカノエート合成酵素(PhaC1Ps6−19、PhaC1Pch、PhaC1Ppu、PhaC1Pre、PhaC1Pae)とこれらの変異体のラクテート共重合体[P(3HB−co−LA)]合成活性を定量的に分析するために、これら合成酵素が含有された組換え発現ベクター(表3)で形質転換されたE.coli XL−1 Blueを葡萄糖(20g/L)と3HB(2g/L)が含まれたMR培地30℃で4日間フラスコ培養した。本実施例で使用したMR培地の組成は、表4の通りである。培養菌体を遠心分離を通じて回収し、蒸留水で3回洗浄した後、100℃の乾燥器で24時間乾燥した。乾燥細胞内で合成された高分子含量と組成は、ガスクロマトグラフィを通じて分析し、その結果は、表5に示される。
【0057】
【表4】

【0058】
【表5】

【0059】
ガスクロマトグラフィ分析結果、5種の野生型type IIポリヒドロキシアルカノエート合成酵素(PhaC1Ps6−19、PhaC1Pch、PhaC1Ppu、PhaC1Pre、PhaC1Pae)が発現された組換えE.coli XL−1 Blueでは、ラクテート共重合体が生成されないか、または微量(1.4wt%)生成されたのに対し、Glu130、Ser325、Ser477、Gln481位置のアミノ酸変異が導入された変異体の場合、ラクチル−CoAを基質として受け入れることができる活性が新たに発生し(あるいは増加し)、ラクテート共重合体[P(3HB−co−LA)]が細胞内に蓄積された。合成されたラクテート共重合体の細胞内含量と組成は、各々のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素の種類によって異なるが、E130D、S325T、S477G、Q481Kの変異が同時に導入された変異体の場合に、高分子の高い細胞内蓄積率とラクテート含量が高い共重合体合成能力を示した。また、表3の変異体のうちE130D、Q481Kが同時に導入された変異体とE130D、S325T、S477G、Q481Kが同時に導入された変異体についてラクテート重合体合成活性を分析した。このために、各変異体が発現されたE.coli XL−1 Blueを葡萄糖(20g/L)が含まれたMR培地30℃で4日間フラスコ培養した。分析結果、E130D、S325T、S477G、Q481Kが同時に導入された変異体をラクテート重合体合成に利用した時、2〜7wt%程度生成され、その活性は、シュードモナスレシノボランス由来の合成酵素変異体が最も高かった(表6)。
【0060】
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列番号が2、4、6または8であるポリヒドロキシアルカノエート合成酵素のアミノ酸配列で、
a)E130D及びQ481K;
b)E130D、S325T及びQ481K;
c)E130D、S477F及びQ481K;
d)E130D、S325T、S477F及びQ481K;及び
e)E130D、S325T、S477G及びQ481K;よりなる群から選択される1つ以上の変異を含むアミノ酸配列を有し、ラクチル−CoAを基質として利用してラクテート重合体またはラクテート共重合体を合成するポリヒドロキシアルカノエート合成酵素変異体。
【請求項2】
請求項1に記載のポリヒドロキシアルカノエート合成酵素変異体をコーディングする遺伝子。
【請求項3】
請求項2の遺伝子を含有するラクテート重合体またはラクテート共重合体合成用組換えベクター。
【請求項4】
配列番号77のプロピオニル−CoAトランスフェラーゼ遺伝子(pct)をさらに含有することを特徴とする請求項3に記載の組換えベクター。
【請求項5】
配列番号77のプロピオニル−CoAトランスフェラーゼ遺伝子は、
a)配列番号77の塩基配列でA1200G変異;
b)配列番号77の塩基配列でT78C、T669C、A1125G及びT1158C;
c)配列番号78のアミノ酸配列でGly335Asp変異及び配列番号77の塩基配列でA1200G変異;
d)配列番号78のアミノ酸配列でAla243Thr変異及び配列番号77の塩基配列でA1200G;
e)配列番号78のアミノ酸配列でAsp65Gly変異及び配列番号77の塩基配列でT669C、A1125G及びT1158C変異;
f)配列番号78のアミノ酸配列でAsp257Asn変異及び配列番号77の塩基配列でA1200G変異;
g)配列番号78のアミノ酸配列でAsp65Asn変異及び配列番号77の塩基配列でT699C、A1125G及びT1158C変異;
h)配列番号78のアミノ酸配列でThr199Ile変異及び配列番号77の塩基配列でT699C、A1125G及びT1159C変異;及び
i)配列番号78のアミノ酸配列でVal193Ala変異及び配列番号77の塩基配列でT78C、T699C及びT1158C変異;よりなる群から選択される変異を含有するプロピオニルCoA−トランスフェラーゼの変異体遺伝子を含むことを特徴とする請求項4に記載の組換えベクター。
【請求項6】
請求項3〜5のいずれかに記載の組換えベクターで形質転換された形質転換体。
【請求項7】
請求項6の形質転換体を培養することを特徴とするラクテート重合体またはラクテート共重合体の製造方法。
【請求項8】
上記培養は、ヒドロキシアルカノエートを含有する環境で行われ、上記共重合体は、ヒドロキシアルカノエート−co−3−ラクテートであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
上記ヒドロキシアルカノエートは、3−ヒドロキシブチレート(3-hydroxybutyrate)、3−ヒドロキシバレラート(3-hydroxyvalerate)、4−ヒドロキシブチレート(4-hydroxybutyrate)、炭素数が6〜14個の中間鎖長さの(D)−3−ヒドロキシカルボン酸((D)-3-hydroxycarboxylic acid)、3−ヒドロキシプロピオン酸(3-hydroxypropionic acid)、3−ヒドロキシヘキサン酸(3-hydroxyhexanoic acid)、3−ヒドロキシヘプタン酸(3-hydroxyheptanoic acid)、3−ヒドロキシオクタン酸(3-hydroxyoctanoic acid)、3−ヒドロキシノナン酸(3-hydroxynonanoic acid)、3−ヒドロキシデカン酸(3-hydroxydecanoic acid)、3−ヒドロキシウンデカン酸(3-hydroxyundecanoic acid)、3−ヒドロキシドデカン酸(3-hydroxydodecanoic acid)、3−ヒドロキシテトラデカン酸(3-hydroxytetradecanoic acid)、3−ヒドロキシヘキサデカン酸(3-hydroxyhexadecanoic acid)、4−ヒドロキシ吉草酸(4-hydroxyvaleric acid)、4−ヒドロキシヘキサン酸(4-hydroxyhexanoic acid)、4−ヒドロキシヘプタン酸(4-hydroxyheptanoic acid)、4−ヒドロキシオクタン酸(4-hydroxyoctanoic acid)、4−ヒドロキシデカン酸(4-hydroxydecanoic acid)、5−ヒドロキシ吉草酸(5-hydroxyvaleric acid)、5−ヒドロキシヘキサン酸(5-hydroxyhexanoic acid)、6−ヒドロキシドデカン酸(6-hydroxydodecanoic acid)、3−ヒドロキシ−4−ペンテン酸(3-hydroxy-pentenoic acid)、3−ヒドロキシ−4−trans−ヘキセン酸(3-hydroxy-4-trans-hexenoic acid)、3−ヒドロキシ−4−cis−ヘキセン酸(3-hydroxy-4-cis-hexenoic acid)、3−ヒドロキシ−5−ヘキセン酸(3-hydroxy-5-hexenoic acid)、3−ヒドロキシ−6−trans−オクテン酸(3-hydroxy-6-trans-octenoic acid)、3−ヒドロキシ−6−cis−オクテン酸(3-hydroxy-6-cis-octenoic acid)、3−ヒドロキシ−7−オクテン酸(3-hydroxy-7-octenoic acid)、3−ヒドロキシ−8−ノネン酸(3-hydroxy-8-nonenoic acid)、3−ヒドロキシ−9−デセン酸(3-hydroxy-9-decenoic acid)、3−ヒドロキシ−5−cis−ドデセン酸(3-hydroxy-5-cis-dodecenoic acid)、3−ヒドロキシ−6−cis−ドデセン酸(3-hydroxy-6-cis dodecenoic acid)、3−ヒドロキシ−5−cis−テトラデセン酸(3-hydroxy-5-cis tetradecenoic acid)、3−ヒドロキシ−7−cis−テトラデセン酸(3-hydroxy-7-cis tetradecenoic acid)、3−ヒドロキシ−5、8−cis−cis−テトラデセン酸(3-hydroxy-5、8-cis-cis tetradecenoic acid)、3−ヒドロキシ−4−メチル吉草酸(3-hydroxy-4-methylvaleric acid)、3−ヒドロキシ−4−メチルヘキサン酸(3-hydroxy-4-methylhexanoic acid)、3−ヒドロキシ−5−メチルヘキサン酸(3-hydroxy-5-methylhexanoic acid)、3−ヒドロキシ−6−メチルヘキサン酸(3-hydroxy-6-methylhexanoic acid)、3−ヒドロキシ−4−メチルオクタン酸(3-hydroxy-4-methyloctanoic acid)、3−ヒドロキシ−5−メチルオクタン酸(3-hydroxy-5-methyloctanoic acid)、3−ヒドロキシ−6−メチルオクタン酸(3-hydroxy-6-methyloctanoic acid)、3−ヒドロキシ−7−メチルオクタン酸(3-hydroxy-7-methyloctanoic acid)、3−ヒドロキシ−6−メチルノナン酸(3-hydroxy-6-methylnonanoic acid)、3−ヒドロキシ−7−メチルノナン酸(3-hydroxy-7-methylnonanoic acid)、3−ヒドロキシ−8−メチルノナン酸(3-hydroxy-8-methylnonanoic acid)、3−ヒドロキシ−7−メチルデカン酸(3-hydroxy-7-methyldecanoic acid)、3−ヒドロキシ−9−メチルデカン酸(3-hydroxy-9-methyldecanoic acid)、3−ヒドロキシ−7−メチル−6−オクテン酸(3-hydroxy-7-methyl-6-octenoic acid)、リンゴ酸(malic acid)、3−ヒドロキシコハク酸−メチルエステル(3-hydroxysuccinic acid-methyl ester)、3−ヒドロキシアジピン酸−メチルエステル(3-hydroxyadipinic acid-methyl ester)、3−ヒドロキシスベリン酸−メチルエステル(3-hydroxysuberic acid-methyl ester)、3−ヒドロキシアゼライン酸−メチルエステル(3-hydroxyazelaic acid-methyl ester)、3−ヒドロキシセバシン酸−メチルエステル(3-hydroxysebacic acid-methyl ester)、3−ヒドロキシスベリン酸−エチルエステル(3-hydroxysuberic acid-ethyl ester)、3−ヒドロキシセバシン酸−エチルエステル(3-hydroxysebacic acid-ethyl ester)、3−ヒドロキシピメリン酸−プロピルエステル(3-hydroxypimelic acid-propyl ester)、3−ヒドロキシセバシン酸−ベンジルエステル(3-hydroxysebacic acid-benzil ester)、3−ヒドロキシ−8−アセトキシオクタン酸(3-hydroxy-8-acetoxyoctanoic acid)、3−ヒドロキシ−9−アセトキシノナン酸(3-hydroxy-9-acetoxynonanoic acid)、フェノキシ−3−ヒドロキシブチレート(phenoxy-3-hydroxybutyric acid)、フェノキシ−3−ヒドロキシ吉草酸(phenoxy-3-hydroxyvaleric acid)、フェノキシ−3−ヒドロキシヘプタン酸(phenoxy-3-hydroxyheptanoic acid)、フェノキシ−3−ヒドロキシオクタン酸(phenoxy-3-hydroxyoctanoic acid)、para−シアノフェノキシ−3−ヒドロキシブチレート(para-cyanophenoxy-3-hydroxybutyric acid)、para−シアノフェノキシ−3−ヒドロキシ吉草酸(para-cyanophenoxy-3-hydroxyvaleric acid)、para−シアノフェノキシ−3−ヒドロキシヘキサン酸(para-cyanophenoxy-3-hydroxyhexanoic acid)、para−ニトロフェノキシ−3−ヒドロキシヘキサン酸(para-nitrophenoxy-3-hydroxyhexanoic acid)、3−ヒドロキシ−5−フェニル吉草酸(3-hydroxy-5-phenylvaleric acid)、3−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルブチレート(3-hydroxy-5-cyclohexylbutyric acid)、3、12−ジヒドロキシドデカン酸(3、12-dihydroxydodecanoic acid)、3、8−ジヒドロキシ−5−cis−テトラデセン酸(3、8-dihydroxy-5-cis-tetradecenoic acid)、3−ヒドロキシ−4、5−エポキシデカン酸(3-hydroxy-4、5-epoxydecanoic acid)、3−ヒドロキシ−6、7−エポキシドデカン酸(3-hydroxy-6、7-epoxydodecanoic acid)、3−ヒドロキシ−8、9−エポキシ−5、6−cis−テトラデカン酸(3-hydroxy-8、9-epoxy-5、6-cis-tetradecanoic acid)、7−シアノ−3−ヒドロキシヘプタン酸(7-cyano-3-hydroxyheptanoic acid)、9−シアノ−3−ヒドロキシヘプタン酸(9-cyano-3-hydroxyheptanoic acid)、3−ヒドロキシ−7−フルオロヘプタン酸(3-hydroxy-7-fluoroheptanoic acid)、3−ヒドロキシ−9−フルオロノナン酸(3-hydroxy-9-fluorononanoic acid)、3−ヒドロキシ−6−クロロヘキサン酸(3-hydroxy-6-chlorohexanoic acid)、3−ヒドロキシ−8−クロロオクタン酸(3-hydroxy-8-chlorooctanoic acid)、3−ヒドロキシ−6−ブロモヘキサン酸(3-hydroxy-6-bromohexanoic acid)、3−ヒドロキシ−8−ブロモオクタン酸(3-hydroxy-8-bromooctanoic acid)、3−ヒドロキシ−11−ブロモウンデカン酸(3-hydroxy-11-bromoundecanoic acid)、3−ヒドロキシ−2−ブテン酸(3-hydroxy-2-butenoic acid)、6−ヒドロキシ−3−ドデセン酸(6-hydroxy-3-dodecenoic acid)、3−ヒドロキシ−2−メチルブチレート(3-hydroxy-2-methylbutyric acid)、3−ヒドロキシ−2−メチル吉草酸(3-hydroxy-2-methylvaleric acid)、及び3−ヒドロキシ−2、6−ジメチル−5−ヘプテン酸(3-hydroxy-2、6-heptenoic acid)よりなる群から選択された1つ以上であることを特徴とする請求項8に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−531905(P2012−531905A)
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−518494(P2012−518494)
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【国際出願番号】PCT/KR2010/004240
【国際公開番号】WO2011/002220
【国際公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【出願人】(500192470)コリア・アドヴァンスド・インスティテュート・オブ・サイエンス・アンド・テクノロジー (12)
【Fターム(参考)】