説明

ポリベンゾイミダゾール塗料組成物

【課題】塗布が容易で、膜厚の厚い塗膜を形成することができるポリベンゾイミダゾール塗料組成物の提供。
【解決手段】混合溶媒中に粒子状のポリベンゾイミダゾールが分散されており、前記混合溶媒が、水とポリベンゾイミダゾールの溶解性が高い極性溶媒とを含んでなることを特徴とするポリベンゾイミダゾール塗料組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はポリベンゾイミダゾール塗料組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリベンゾイミダゾールは優れた耐エネルギー性および耐薬品性を持つものである。このために各種基材の保護被膜の材料として非常に有用なものである。このような用途では、基材の表面にポリベンゾイミダゾールを含む塗料組成物を塗布し、必要に応じて焼成などを行って硬化させ、被膜を形成させるのが一般的である(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
このような塗布方法で用いられるポリベンゾイミダゾール塗料組成物は、通常、ポリベンゾイミダゾールを溶解し得る極性溶媒等にポリベンゾイミダゾールを溶解させた溶液である。しかし、ポリベンゾイミダゾールは、優れた耐薬品性、例えば耐溶剤性、のために溶剤への溶解性が低く、比較的濃度の低い溶液しか得ることができないという特徴も併せ持っている。事実、市場で入手可能なポリベンゾイミダゾール塗料用組成物は最大でも10重量%程度の濃度のものが一般的である。このため、例えば基材に塗布して塗膜を形成させようとした時に厚い塗膜を得ることが困難であり、せいぜい5μm程度の膜厚しか達成できなかった。また、塗布を複数回行うことで膜厚を厚くしようとしても、溶媒の溶解性のために塗膜が不均一になる傾向が強く、また塗膜の塗布端部が丸く盛り上がり、平滑性が悪かった。このような問題点を解決するために、塗料組成物と基材の双方を70〜120℃程度まで加温し溶剤を蒸発させながら塗装することも実施されているが、操作が煩雑となる上、基材が薄く熱容量が低い場合には、塗膜を均一にすることが困難であった。
【特許文献1】特開平5−339401号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記の問題点に鑑み、従来の問題点を改良したポリベンゾイミダゾール塗料組成物を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によるポリベンゾイミダゾール塗料組成物は、混合溶媒中に平均粒子径が0.5〜50μmのポリベンゾイミダゾール粒子が分散されており、前記混合溶媒が、水と20℃におけるポリベンゾイミダゾールの溶解度が1g/l以上の極性溶媒とを含んでなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、常温で膜厚の厚い塗膜を平滑に塗装されることができ、保存安定性に優れた、ポリベンゾイミダゾール塗料組成物が提供される。このポリベンゾイミダゾール塗料組成物によれば、塗装時の基材および組成物の加熱などの特別な操作が必要なく、塗布操作が容易にできる。さらに、本発明によるポリベンゾイミダゾール塗料組成物により形成された被膜は、基材に対する密着性が高く、耐エネルギー性および耐薬品性に優れた堅牢なものであり、基材の保護に有用なものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明によるポリベンゾイミダゾール塗料組成物は、ポリベンゾイミダゾール粒子と混合溶媒とを含んでなる。
【0008】
ここで、ポリベンゾイミダゾールとは、置換または非置換のベンゾイミダゾールをモノマー単位として含む重合体をいう。ベンゾイミダゾールが置換基を有する場合、その置換基は本発明の効果を損なわない範囲で任意に選択される。好ましいポリベンゾイミダゾールは、下記一般式(I)で表されるものである。
【化1】

ここで、R〜RおよびR’〜R’は、それぞれ独立に選択される置換基であり、Lは2価の連結基であり、Lは、R〜Rのいずれか一つと、R’〜R’のいずれか一つとを連結する2価の連結基であり、pおよびqは重合度を表す数である。ここで、R〜RおよびR’〜R’は、それぞれ独立に、水素、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、ハロゲン、水酸基、炭素数1〜10のアルコキシル基であることが好ましく、LおよびLは、それぞれ独立に、単結合であるか、カルコゲン原子、芳香族化合物、脂肪族化合物、脂環式化合物、または複素環化合物からなる2価の連結基であることが好ましい。
【0009】
またはLが脂肪族化合物からなる連結基である場合は、炭素数が1〜8のアルキレンであることがより好ましく、芳香族化合物である場合は、フェニレン、またはナフチレンであることが好ましく、複素環化合物からなる連結基である場合は、ピリジニレン、ピラジニレン、フラニレン、キノリニレン、チオフェニレン、ピラニレン、インデニレン、またはフリレニレンであることが好ましく、カルコゲンからなる連結基である場合は、−O−、−S−、−SO−であることが好ましい。
【0010】
このような一般式(I)で示されるポリベンゾイミダゾールのうち、好ましいのは、以下の一般式(Ia)で示されるものである。
【化2】

ここでnは重合度を表す数である。
【0011】
本発明において用いることができるポリベンゾイミダゾールは、その構造や分子量などに応じて、広範な範囲の固有粘度を取り得るが、本発明において、ポリベンゾイミダゾールの分子量は一般に2,000〜1,000,000、好ましくは2,000〜300,000、より好ましくは5,000〜100,000、である。また、本発明に用いるポリベンゾイミダゾールは、その固有粘度が0.2以上であることが好ましい。
【0012】
このようなポリベンゾイミダゾールの具体例は、下記のものである。ポリ−2,2’−(m−フェニレン)−5,5’−ジベンゾイミダゾール(一般式(Ia)、ポリ−2,2’−(ジフェニレン−2,2’’’)−5,5’−ジベンゾイミダゾール、ポリ−2,2’−(ジフェニレン−4’’,4’’’)−5,5’−ジベンゾイミダゾール、ポリ−2,2’−(1’’、1’’、3’’−トリメチルインダニレン)−3’’、5’’−p−フェニレン−5,5’−ジベンゾイミダゾール、2,2’−(m−フェニレン)−5,5’−ジベンゾイミダゾール/2,2’−(1’’、1’’、3’’−トリメチルインダニレン)−3’’、5’’−p−フェニレン−5,5’−ジベンゾイミダゾール共重合体、2,2’−(m−フェニレン)−5,5’−ジベンゾイミダゾール/2,2’−(ジフェニレン−2’’,2’’’)−5,5’−ジベンゾイミダゾール共重合体、ポリ−2,2’−(フリレン−2’’,5’’)−5,5’−ジベンゾイミダゾール、ポリ−2,2’−(ナフタレン−1’’、6’’)−5,5’−ジベンゾイミダゾール、ポリ−2,2’−(ナフタレン−2’’、6’’)−5,5’−ジベンゾイミダゾール、ポリ−2,2’−アミレン−5,5’−ジベンゾイミダゾール、ポリ−2,2’−オクタメチレン−5,5’−ジベンゾイミダゾール、ポリ−2,2’−シクロヘキセニル−5,5’−ジベンゾイミダゾール、ポリ−2,2’−(m−フェニレン)−5,5’−ジ(ベンゾイミダゾール)エーテル、ポリ−2,2’−(m−フェニレン)−5,5’−ジ(ベンゾイミダゾール)サルファイド、ポリ−2,2’−(m−フェニレン)−5,5’−ジ(ベンゾイミダゾール)スルフォン、ポリ−2,2’−(m−フェニレン)−5,5’−ジ(ベンゾイミダゾール)メタン、ポリ−2,2’−(m−フェニレン)−5,5’−ジ(ベンゾイミダゾール)プロパン2,2、およびポリ−エチレン−1,2,2,2’’−(m−フェニレン)−5,5’−ジ(ベンゾイミダゾール)エチレン−1,2。
【0013】
本発明による組成物は、前記のポリベンゾイミダゾールを粒子の状態で混合溶媒中に分散させたものである。このポリベンゾイミダゾールの粒子は、重合原末あるいはペレット状ポリベンゾイミダゾールを液体窒素で冷却し、ハンマーミル、ジェットミル、ピンミル、カッターミルなどの粉砕機で粉砕することにより入手することができる。このポリベンゾイミダゾール粒子は、平均粒子径が0.5〜50μmの粒子として混合溶媒中に分散している。ポリベンゾイミダゾールの平均粒子径は、粒子の製造時に粉砕が容易であり、また極性溶媒に溶解しにくくして保存時の安定性を良好に維持するために0.5μm以上、好ましくは1μm以上とする。また、塗装後にポリベンゾイミダゾールを溶解し易くし、また塗布後の平滑性を良好に維持するために50μm以下、好ましくは30μm以下、より好ましくは20μm以下とする。なお、ここでポリベンゾイミダゾール粒子の平均粒子径は動的光散乱法、レーザー回折散乱法、電子顕微鏡で粒子の断面積を測定し、それから粒子径を算出する画像処理法などにより測定することができる。
【0014】
本発明によるポリベンゾイミダゾール塗料組成物は、混合溶媒を含んでなる。この混合溶媒は、ポリベンゾイミダゾールを溶解しやすい極性溶媒と、水とを含んでなる。本発明によるポリベンゾイミダゾール塗料組成物において、この混合溶媒は、ポリベンゾイミダゾール粒子を組成物中に分散状態で維持し、塗布時の塗布性を良好に保つためのものであるが、塗布後には水のみを蒸発させて残存した極性溶媒によりポリベンゾイミダゾール粒子を溶解させて塗膜の平滑性を良好にする作用を有する。
【0015】
ここで、極性溶媒は、20℃における分散されるポリベンゾイミダゾールに対する溶解度が1g/l以上であり、5g/l以上であることが好ましい。溶解度が低い場合には、塗布後の塗膜の平滑性が劣化する傾向にある。また、塗布後に水だけを蒸発させ、残った極性溶媒によりポリベンゾイミダゾール粒子を溶解するために、水よりも沸点が高いことが好ましい。
【0016】
このような極性溶媒としては、ポリベンゾイミダゾールに対する溶解度が上記の条件を満たすものから任意に選択することができるが、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、およびN−メチルピロリドンからなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの極性溶媒は2種類以上を組み合わせて用いることもできる。これらのうちジメチルスルホキシドはポリベンゾイミダゾールへの溶媒浸透性が強く、他の極性溶媒との併用で溶解性を促進させる効果がある。ここに例示したジメチルスルホキシド以外の極性溶媒はポリベンゾイミダゾールの溶解性が高い傾向があり、単独で用いると組成物中に分散されたポリベンゾイミダゾール粒子を溶解する傾向がある。ポリベンゾイミダゾール粒子が溶解されると、組成物中で粒子を固化させるために保存安定性が低下することがある。
【0017】
一方、混合溶媒中の水は、ポリベンゾイミダゾールの混合溶媒に対する溶解度を低下させ、ポリベンゾイミダゾール粒子を分散状態に保つことにより、塗料の保存安定性を向上させるとともに、ポリベンゾイミダゾール粒子の溶剤浸透性を補助する作用を有する。ここで、水が溶剤浸透性を補助する仕組みは明確ではないが、塗膜を乾燥させる際に蒸気圧の低い水が先に蒸発し、その蒸気圧により極性溶媒が塗膜中に封じ込まれ、粒子中に極性溶剤が浸透し、溶解しやすくなるものと思われる。事実、N−メチルピロリドンだけを溶媒とした場合、例えば80℃まで加熱してもポリベンゾイミダゾール粒子は容易に溶解しないが、本願発明において用いられる混合溶媒を用いると容易に溶解するようになる。
なお、水以外に同様の分散安定性と溶剤浸透性の補助作用を有する溶媒であれば、水の代わりに用いることもできるが、そのような溶媒は非常に特殊であり、入手容易性あるいはコストの点から不利である。
【0018】
本発明における混合溶媒において、前記したとおり水はポリベンゾイミダゾール粒子の溶解性を低下させる作用を有するが、ポリベンゾイミダゾール粒子の分散性を保つために、あるいは組成物の表面張力を調整するために、水以外の有機溶媒を共溶媒としてさらに用いることもできる。このような共溶媒としては、(a)アルコール、例えばイソプロビルアルコール、t−ブチルアルコール、フルフリルアルコール、ジエチレングリコール、ジアセトンアルコール、2−エチルヘキサノール、3−エトキシエタノール、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノールなど、(b)エーテル、例えばジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、1,2−ジブトキシエタン、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリグライムなど、ならびに(c)ケトン、例えばアセトンなど、を用いることができる。
【0019】
本発明による混合溶媒の配合比は、目的に応じて任意に選択されるが、混合溶媒に対する水の配合率は5〜75重量%であることが好ましく、20〜60重量%であることがより好ましい。前記したとおり、水の配合率が過度に低いとポリベンゾイミダゾールの溶解性が高くなり、保存性が劣化する傾向にある。反対に過度に高いと塗布後にポリベンゾイミダゾールを溶解するための溶媒が不足して平滑性が劣化することがある。また、共溶媒は、水の配合比に依存するが、用いられる場合には混合溶媒に対して50重量%以下、好ましくは40重量%以下、で用いられる。
【0020】
本発明において、塗料組成物全体に対するポリベンゾイミダゾール粒子の配合率は、塗布方法や形成しようとする塗膜の厚さなどに依存するが、10〜60重量%であることが好ましく15〜50重量%であることがより好ましい。例えばで塗装方法としてスプレー塗装を採用する場合には20〜40重量%とすることが好ましい。
【0021】
本発明によるポリベンゾイミダゾール塗料組成物は、前記したポリベンゾイミダゾール粒子および混合溶媒の他に、目的に応じて任意の添加剤を含むことができる。そのような添加剤としては、例えば顔料、レベリング剤、消泡剤、充填剤、潤滑剤、導電剤などを挙げることができる。
【0022】
本発明によるポリベンゾイミダゾール塗料組成物は、従来知られている任意の方法で塗布することができる。このような方法としては、スプレー塗布、ロール塗布、ブラシ塗布、ディップ塗布、カーテン塗布などが挙げられるが、本発明による塗料組成物は、スプレー塗布を行った場合であっても膜厚の厚い塗膜を形成することができるうえ、簡便で塗装する対象の形状を選ばないため、スプレー塗布に適用することが好ましい。なお、塗装する対象が平版である場合には容易に広い面積に塗装できるロール塗布を用いることも好ましい。
【0023】
スプレー塗布を例にして本発明による塗料組成物を用いて塗布をする場合を説明すると以下の通りである。まず、本発明による塗料組成物を常温で基材上に塗布する。本発明の塗料組成物を用いた場合には、基材や組成物の加熱をすることなく、常温で塗布することが可能であり、1回で15〜30μmの膜厚を達成できる。形成された塗膜を60〜120℃、好ましくは80〜100℃に加熱し、水および共溶媒を蒸発させて乾燥する。加熱時間は膜厚などに依存するが、一般に5〜30分である。水および共溶媒が除去されると、塗膜中にはポリベンゾイミダゾールに対する溶解度が高い極性溶媒が多く残存するため、ポリベンゾイミダゾールが溶解し、塗膜が平滑となる。さらに必要に応じて塗膜を350℃程度で加熱し、塗膜を固化させて、強度の高い被膜を得ることができる。
【0024】
すなわち、本発明による塗料組成物を用いれば、従来の塗料組成物に比べ、厚い塗膜を達成できる上、加熱などの煩雑な操作が必要ない。さらには加熱が必要ないために熱容量の低い基材にも塗布が容易である。特に複数回の塗布を繰り返すことで、200μmを超える塗膜を形成することも可能であり、摺動部品や絶縁材料に適している。
【0025】
実施例1
平均粒子径13μmのポリベンゾイミダゾール(AZエレクトロニックマテリアルズ株式会社)を54g、水を54g、ブチルセロソルブ18g、ジメチルスルホキシド(以下DMSO)20g、N−メチルピロリドン(以下NMP)54gを500ml容器に入れ撹拌機で良く撹拌して均一分散させ、ポリベンゾイミダゾールの含有量が27重量%の塗料組成物を得た。この塗料組成物を、溶剤脱脂処理のみをしたA5052アルミ基材(100mm×50mm×1mm)に常温でノズル径0.8φで0.2MPaの圧力でスプレー塗装し、80〜100℃で乾燥溶解させた後、150℃まで昇温し2〜3時間保持後200℃まで昇温し1時間保持、250℃まで昇温し3時間保持、300℃で1時間、350℃で1時間焼成して、厚さ22μmの塗膜を得た。
この工程での塗装性、塗膜の平滑性、塗膜密着性および10日後の塗料組成物の安定性を調べた。得られた結果は表1に示す通りであった。
【0026】
実施例2〜8
溶媒組成およびポリベンゾイミダゾール粒子の平均粒子径を表1に示したとおりに変更したほかは実施例1と同様に評価した。得られた結果は表1に示す通りであった。
【0027】
比較例1〜3
表1に示される水を含まない混合溶媒を用いたほかは実施例1と同様に評価した。得られた結果は表1に示す通りであった。
【0028】
比較例4
特許文献1の実施例1の記載に準じて、ポリベンゾイミダゾールの含有量が10重量%の塗料組成物を調製し、実施例1と同様に評価した。得られた結果は表1に示す通りであった。
【0029】
比較例5
ポリベンゾイミダゾールの含有量を27重量%とした他は、比較例4と同様にして塗料組成物を調製し、実施例1と同様に評価した。得られた結果は表1に示す通りであった。
【0030】
【表1】

*1 DMSO: ジメチルスルホキシド
*2 NMP: N−メチルピロリドン
*3 DMAC: N,N−ジメチルアセトアミド
*4 ブチルセロソルブ
評価基準
常温での塗布性
○: 均一な霧化ができ、細部まで塗装ができる
△: 霧化が不均一で、細部の塗装が困難
×: 霧化ができず、塗装が不可能
平滑性
○: Raが1以下
△: Raが1〜2
×: Raが2以上
密着性
JIS K5400に準じて評価
保存安定性
○: 再分散が容易
△: 撹拌棒などで沈降物を崩すと容易
×: 沈降物が撹拌棒では崩れず、再分散不可

【特許請求の範囲】
【請求項1】
混合溶媒中に平均粒子径が0.5〜50μmのポリベンゾイミダゾール粒子が分散されており、前記混合溶媒が、水と20℃におけるポリベンゾイミダゾールの溶解度がg/l以上の極性溶媒とを含んでなることを特徴とする、ポリベンゾイミダゾール塗料組成物。
【請求項2】
混合溶媒中の水の含有量が5〜75重量%である、請求項1に記載のポリベンゾイミダゾール塗料組成物。
【請求項3】
極性溶媒が、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキシド、およびN−メチルピロリドンからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1または2に記載のポリベンゾイミダゾール塗料組成物。
【請求項4】
混合溶媒が、アルコール、エーテル、およびケトンからなる群から選ばれる少なくとも一種をさらに含んでなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリベンゾイミダゾール塗料組成物。
【請求項5】
ポリベンゾイミダソールの含有量が10〜60重量%である特許請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリベンゾイミダゾール塗料組成物。
【請求項6】
基材上に、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリベンゾイミダゾール塗料組成物を塗布し、
形成された塗膜を60〜120℃で加熱する
工程を含んでなることを特徴とする、ポリベンゾイミダゾール被膜の形成方法。

【公開番号】特開2008−163261(P2008−163261A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−356553(P2006−356553)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(504435829)AZエレクトロニックマテリアルズ株式会社 (79)
【出願人】(592008181)株式会社吉田エス・ケイ・テイ (8)
【Fターム(参考)】