説明

ポリマー改質剤を含有するポリイソシアネート

【課題】ポリウレタンの性質に悪影響を及ぼし得る更なる安定剤を含まず、良好な弾性に加えて高い硬度を示すポリマー改質ポリウレタンの提供。
【解決手段】A)A1)NCO含量が15〜50重量%のポリイソシアネートA2)NCO含量が12〜45重量%の改質ポリイソシアネートA3)i)成分A1)および/または成分A2)を、ii)1以上のポリオール成分C)、と反応させて製造される、NCO含量が8〜45重量%のイソシアネート含有プレポリマー、から選択される少なくとも1以上のポリイソシアネート成分、およびB)スチレン、α−メチルスチレン、または、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸または、無水マレイン酸及びN-置換マレイミドの群からのエチレン性不飽和ビニルモノマーを有する核置換スチレンの群からの1以上のビニル芳香族モノマーから構成されるビニルポリマーを含んでなるポリマー改質ポリイソシアネート。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリマー改質ポリイソシアネート及びそれから調製されるポリウレタン、並びにポリウレタン成形体の製造におけるその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
緻密表面を有する任意に気泡質のポリウレタン系成形プラスチックの製造は、従来技術 (DE-A 40 32 148) の一部である。かかる成形プラスチックは、軟質、半硬質及び硬質のフォームに製造し得る。弾性、任意に「半硬質」のポリウレタン系成形体は特に、靴底及び靴の他の構成材の製造において長年使用されてきた。
【0003】
ポリマー改質剤、例えばスチレンポリマーを併用することが所望される場合、例えば硬度を高める目的のように特定の性質を達成するためには、DE-A 40 32 248にも言及されているような特別なポリマーが充填されたポリエーテルポリオール、若しくは例えばEP-A 0 250 351に記載されたような特別なポリマーが充填されたポリエステルポリオールが用いられる。市販のポリマーは、ポリオールと不相溶であるため、および/または沈降物を堆積させるため使用できない不都合がある。
【0004】
ポリオール分散体の調製において更に不都合であるのは、特殊技術;例えば、EP-A 780 410及びEP-A 731 118に記載されているような、二重結合を有するマクロマーの併用や、スチレンモノマー及びアクリロニトリルモノマーのポリエーテルポリオール中での現場重合によってのみポリオール分散体を安定化し得ることである。
【0005】
有機フィラー、例えばポリ尿素またはポリヒドラゾカーボンアミドをポリオール中に混合させ得る別の方法として、例えば、ジイソシアナトトルエン(2,4-及び2,6-異性体の80:20混合物)を、例えば、ポリオール混合物中でヒドラジン水和物と反応させることが挙げられる。これらの方法ではせいぜい濁った乳状分散体をもたらす。有機フィラーを含有するこれらのポリオールを、次いで、任意にポリイソシアネートと反応させることができ、NCOプレポリマーを生じるか、若しくは、直ちに完成ポリウレタンとなる。
【0006】
マクロマーの併用による安定化イソシアネート分散体の調製については、US-A 469 5596及びUS-A 4 772 658に記載されている。これらの方法では、フォーム、エラストマーまたは接着剤の製造において使用される不透明なイソシアネート分散体を生じる。
【0007】
スチレン-アクリロニトリル-ブタジエンポリマー(ABS)をポリマー改質剤として、改質イソシアネートの調製やイソシアネート重付加法によるプラスチックへの転化において実質的に使用し得ることはDE-A 41 10 976に知られており、膨潤によってABS粒子の安定な乳状分散体が塩基性ポリイソシアネート中で調製される。ポリイソシアネートの透明性が失われ、例えば、結晶化イソシアネートと分散フィラーを視覚的に区別できない不都合がある。
【0008】
ポリアクリル酸エステル、ポリアクリレートポリマー、スチレン-アクリロニトリルポリマー及びポリスチレンの群からの配合物を添加剤として、熱可塑性により成形可能なポリウレタンフォームの製造において使用し得ることはDE-A 4 229 641に知られており、これらの配合物はポリオール成分によってフィラーとして導入される。いかなる場合であっても、かかる添加剤がポリイソシアネート中に溶解し得て、残りの成分と反応してポリウレタンを生成し得る透明で沈降のないイソシアネート組成物が得られるということはなかった。
【0009】
ポリマー改質されたポリウレタンの調製にとって既知の方法が不都合であるのは、該ポリマーがポリオール分散体中で沈降物を堆積させその結果としてポリオール分散体の処理が困難であるか、或いは更にマクロマーを使用して安定化しなければならないことである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、簡易に問題なく調製でき、ポリウレタンの性質に悪影響を及ぼし得る更なる安定剤を含まず、良好な弾性に加えて高い硬度を示すポリマー改質ポリウレタンを提供することが目的であった。
驚くべきことに、ポリイソシアネート成分へ添加し溶解した形態で存在する特定のポリマー改質剤によってその目的の達成が可能となった。このポリマー改質ポリイソシアネート成分の透明溶液を用いると、硬度が高く、加えて成形品(例えば靴底)に加工すると著しく改良された生強度を示し、他方で離型時の改良された挙動と、その結果、より短いサイクル時間をもたらす弾性ポリウレタンの調製が可能である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
よって、本発明は、下記成分:
A)少なくとも1以上のポリイソシアネート成分であって、
A1)NCO含量が15〜50重量%のポリイソシアネート成分、
A2)NCO含量が12〜45重量%のいわゆる改質ポリイソシアネート成分、
A3)NCO含量が8〜45重量%のイソシアネート含有プレポリマーであって、
i)A1)および/またはA2)、
ii)OH価が10〜149、官能価が2〜8のポリエーテルポリオール、OH価が20〜280、官能価が2〜3のポリエステルポリオール、及びOH価が10〜149で官能価が2〜8のポリエーテルエステルポリオールよりなる群からの1以上のポリオール成分C)、
iii)任意に、OH価が150〜1870の1以上の連鎖延長剤および/または架橋剤D)、から得ることのできるもの、
よりなる群から選択されるもの、
および
B)数平均分子量が15〜90kg/mol(サイズ排除高圧クロマトグラフィー(HPSEC)によって測定)の熱可塑性ビニルポリマー、並びに
任意に、更なる添加剤および/または添加物
から実質的になる透明なポリマー改質ポリイソシアネート(PMP)を提供する。
【0012】
ポリマー改質剤B)は、相当する改質ポリイソシアネートに基づいて調製されたポリウレタン生成物中で均一に分布している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
ポリマー改質ポリイソシアネート(PMP)の調製は、以下の方法で好ましく行い得る:
1.ポリマー改質剤(B)をイソシアネート(A)に室温(RT)〜120℃で溶解させる、
2.ポリマー改質剤(B)をイソシアネート(A1)又は(A2)に室温(RT)〜120℃で溶解させ、次いで成分(C)及び任意に成分(D)と反応させてプレポリマーを生成させる、
3.ポリマー改質剤(B)をイソシアネート(A1)及び(A2)に溶解させ、同時に成分(C)及び任意に成分(D)と反応させる、
4.ポリマー改質剤(B)をポリオール(C)及び任意に成分(D)に分散させ、次いでイソシアネート(A1)又は(A2)と反応させてプレポリマー(A3)を生成させ、同時にポリマー改質剤(B)を溶解させる。
【0014】
調製の変形1〜4では、イソシアネートとポリオールの全体を直接その総量で使用する必要はない。残量(この場合には特にイソシアネート成分(A)の一部量)を、完結の目的で後に添加することも可能である。
プレポリマーの調製は、一般に室温(RT)〜120℃、好ましくは60〜90℃で行われる。プレポリマーを調製するために脂肪族又は脂環族イソシアネートを用い或いは併用する場合、好ましい温度範囲は70〜110℃である。例えば触媒、粘度調節剤等のような添加剤および/または添加物を更に併用することもまた可能である。
【0015】
本発明はまた、ポリマー改質ポリウレタンであって、
i)成分(A)及び(B)並びに任意に更なる添加剤および/または添加物から実質的になる本発明のポリマー改質ポリイソシアネート(PMP)、
ii)ポリエーテルポリオール、ポリエーテルポリアミン、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートジオールおよびポリカプロラクトンラクトンよりなる群から選択され、数平均分子量が800〜8000ダルトンで官能価が1.8〜3.5の1以上のポリオールおよび/またはポリアミン成分(C)、
iii)数平均分子量が60〜400ダルトンで官能価が2〜4の1以上の連鎖延長剤および/または架橋剤D)、
から、
iv)任意に、触媒E)、
v)任意に、更なる添加剤(Additiven)および/または添加物(Zusatzmitteln)F)、
vi)任意に、水および/または他の発泡剤
の存在下で実質的に得ることのできるポリマー改質ポリウレタンを提供する。
【0016】
ポリマー改質ポリウレタンの調製方法:
本発明のポリウレタンは、文献に記載された方法、例えばワンショット法、セミプレポリマー法またはプレポリマー法により、当業者に原則として既知の混合装置を活用して調製し得る。本発明のポリウレタンは、プレポリマー法で調製することが好ましい。
その方法では、イソシアネート基を有する重付加物(PMP)は、第1ステップでは、イソシアネート成分(A)及びそれに溶解したポリマー改質剤(B)並びに任意に成分(D)から調製される。
第2ステップでは、固体PURエラストマーを、ポリオール成分(C)及び任意に低分子量の連鎖延長剤および/または架橋剤(D)との反応により、イソシアネート基を有する該プレポリマーから調製することができる。
触媒(E)並びに添加剤および/または添加物(F)を、場合により、イソシアネート成分(PMP)中と成分(C)及び(D)中のいずれに使用してもよい。
水或いは他の発泡剤又はその混合物を第2ステップで併用する場合、微孔質PURエラストマーを調製し得る。
【0017】
本発明のポリウレタンの調製では、ポリイソシアネート(A)のNCO基と、イソシアネート基に対し反応性ある成分(C)及び(D)の水素原子及び用いられた可能性のある化学作用を有する任意の発泡剤の水素原子の合計との当量比は、0.8:1〜1.2:1、好ましくは0.9:1〜1.15:1、特に0.95:1〜1.05:1であるような量で、成分を反応させる。
【0018】
本発明のPUR材料の調製形態では、発泡剤を存在させずに、通常、20〜80℃、好ましくは25〜60℃の温度で開始成分を均一混合し、反応混合物を開放の任意に温度制御された成形型へ導入し、次いで硬化させる。本発明のPURエラストマーを調製する他の変形において、構造部材を発泡剤、好ましくは水の存在下で同様にして混合し、任意に温度制御された成形型へ導入する。充填後、成形型を閉じ、反応混合物を例えば緻密化度(成形品密度と遊離気泡密度の比率)を1.05〜8、好ましくは1.1〜6、特に1.2〜4として緻密化により発泡させて成形体を生成させる。成形体が十分に強くなり次第、成形体を型から取り外す。取り外し時間は、とりわけ成形型の温度と形状並びに反応混合物の反応性に依存し、通常、1〜10分である。
【0019】
本発明による緻密PURエラストマーは、とりわけフィラーの含有量と種類に応じて、0.8〜1.4g/cm3、好ましくは0.9〜1.25g/cm3の密度を有する。本発明による気泡PURエラストマーは、0.1〜1.4g/cm3、好ましくは0.15〜0.8g/cm3の密度を有する。
本発明のポリウレタンは、従来使用されていた材料と比較して、成形体の密度が低下しているにもかかわらず硬度が同等ないし高くさえあることを特徴とし、成形プラスチック用として特に有用である。本発明による材料は、例えば、単層または多層構造の靴或いは靴底用の構成材の製造において用いられる。
【0020】
本発明による方法に適当な出発成分A)は、脂肪族、脂環族、芳香脂肪族、芳香族及び複素環式ポリイソシアネートであり、例えば、W. SiefkenによるJustus Liebigs Annalen der Chemie, 562, 第75〜136頁に記載されているようなものである。適当なものとしては、例えば、式Q(NCO)n[式中、n=2〜4、好ましくは2、Qは2〜18個の炭素原子、好ましくは6〜10個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基、4〜15個の炭素原子、好ましくは5〜10個の炭素原子を有する脂環族炭化水素基、6〜15個の炭素原子、好ましくは6〜13個の炭素原子を有する芳香族炭化水素基、または8〜15個の炭素原子、好ましくは8〜13個の炭素原子を有する芳香脂肪族炭化水素基を表してよい。]のポリイソシアネートがある。例としては、エチレンジイソシアネート、1,4-テトラメチレンジイソシアネート、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,12-ドデカンジイソシアネート、シクロブタン-1,3-ジイソシアネート、シクロヘキサン-1,3-及び-1,4-ジイソシアネート並びにそれらの任意の所望の異性体混合物、1-イソシアナト-3,3,5-トリメチル-5-イソシアナトメチル-シクロヘキサン、2,4-及び2,6-ヘキサヒドロトルイレンジイソシアネート並びにそれらの任意の所望の異性体混合物、ヘキサヒドロ-1,3-及び-1,4-フェニレンジイソシアネート、ペルヒドロ-2,4'-及び-4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、1,3-及び1,4-フェニレンジイソシアネート、1,4-ジュレンジイソシアネート(DDI)、4,4'-スチルベンジイソシアネート、3,3'-ジメチル-4,4'-ビフェニレンジイソシアネート(TODI)、2,4-及び2,6-トルイレンジイソシアネート(TDI)並びにそれらの任意の所望の異性体混合物が挙げられる。ジフェニルメタン-2,4'-および/または4,4'-ジイソシアネート(MDI)またはナフチレン-1,5-ジイソシアネート(NDI)も適当である。
【0021】
アニリン−ホルムアルデヒド縮合及び引き続くホスゲン化によって得られ、例えば、GB-PS 874 430及びGB-PS 848 671に記載されたような、例えば:トリフェニルメタン-4,4'-4"-トリイソシアネート、ポリフェニル-ポリメチレンポリイソシアネートも適当である。
US-PS 3 454 606によるm-及びp-イソシアナトフェニルスルフォニルイソシアネート、US-PS 3 277 138に記載されたような過塩素化アリールポリイソシアネート、US-PS 3 152 162並びにDE-OS 25 04 400、DE-OS 25 37 685及びDE-OS 25 52 350に記載されたようなカルボジイミド基含有ポリイソシアネート、US-PS 3 492 301によるノルボルナンジイソシアネート、GB-PS 994 890、BEPS 761 626及びNL-A 7 102 524に記載されたようなアロファネート基含有ポリイソシアネート、US-PS 3 001 9731、DE-PS 10 22 789、DE-PS 12 22 067及びDE-PS 1 027 394、並びにDE-OS 1 929 034及びDE-OS 2 004 048に記載されたようなイソシアヌレート基含有ポリイソシアネート、例えば、BE-PS 752 261またはUS-PS 3 394 164及びUS-PS 3 644 457に記載されたようなウレタン基含有ポリイソシアネート、DE-PS 1 230 778によるアシル化尿素基含有ポリイソシアネート、US-PS 3 124 605、US-PS 3 201 372及びUS-PS 3 124 605並びにGBPS 889 050に記載されたようなビウレット基含有ポリイソシアネート、US-PS 3 654 106に記載されたような短鎖重合反応によって調製されるポリイソシアネート、GB-PS 965 474及びGB-PS 1 072 956、US-PS 3 567 763及びDE-PS 12 31 688に言及されたようなエステル基含有ポリイソシアネート、並びにDE-PS 1 072 385による上記イソシアネートとアセタールとの反応生成物、及びUS-PS 3 455 883による高分子脂肪酸エステル含有ポリイソシアネートも適当である。
【0022】
上記ポリイソシアネートの1以上に任意に溶解したイソシアネートの工業生産において得られるイソシアネート基含有蒸留残渣を使用することも可能である。上記ポリイソシアネートの任意の所望の混合物を使用することも可能である。
【0023】
工業上容易に得られるポリイソシアネート、例えば2,4-及び2,6-トルイレンジイソシアネート並びにそれらの任意の所望の異性体混合物(TDI)、アニリン-ホルムアルデヒド縮合と引き続くホスゲン化(粗製MDI)によって得られる4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート及びポリフェニル-ポリメチレンポリイソシアネート、カルボジイミド基、ウレトンイミン(Uretonimin)基、ウレタン基、アロファネート基、イソシアヌレート基、尿素基またはビウレット基を有するポリイソシアネート(改質ポリイソシアネート)、特に、2,4-および/または2,6-トルイレンジイソシアネート、若しくは4,4'-および/または2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネートから誘導されるそれらの改質ポリイソシアネートを使用することが好ましい。ナフチレン-1,5-ジイソシアネート及び上記ポリイソシアネートの混合物も非常に適している。
【0024】
しかしながら、本発明によるPMPの調製にとって、改質ポリイソシアネートA2)、及びポリオール成分C)および/または連鎖延長剤および/または架橋剤D)とTDI、MDI、TODI、NDI、DDIの群からの少なくとも1つの芳香族ジイソシアネート、好ましくは4,4'-MDIおよび/または2,4-TDIおよび/または1,5-NDIと反応させることによって調製されるイソシアネート基含有プレポリマーA3)を使用することが特に好ましい。得られるイソシアネート基含有プレポリマーA3)は、NCO含量が8〜45重量%、好ましくは10〜25重量%であることが好ましい。既に先に詳述したように、PMP調製プロセスの間にポリマー改質剤B)を反応混合物中に溶解する。
【0025】
既に上述したように、イソシアネート基含有ポリマー改質プレポリマー(PMP)の調製に成分A1)、A2)、B)、C)及びD)を使用することが可能である。好適に使用される形態によれば、イソシアネート基含有プレポリマー(PMP)を成分A1)、A2)、B)及びC)から調製する。
イソシアネート基を有するプレポリマーは、触媒を存在させて調製し得る。しかしながら、触媒を存在させずにイソシアネート基含有プレポリマーを調製すること、PURエラストマーの調製にとってのみ反応混合物へ触媒を混入することも可能である。
【0026】
本発明に適当なポリマー改質剤B)は樹脂様の熱可塑性ビニルポリマー、特にスチレン、α−メチルスチレン、または、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸またはメタクリル酸のエステル、無水マレイン酸及びN-置換マレイミドの群からのエチレン性不飽和ビニルモノマーを有する核置換スチレンの群からの1以上のビニル芳香族モノマー、並びに必要に応じて更なる添加ジエンから構成される熱可塑性ビニルポリマーである。
【0027】
好ましいビニルポリマーは、スチレン/アクリロニトリル混合物、α-メチルスチレン/アクリロニトリル混合物、スチレン/α-メチルスチレン/アクリロニトリル混合物、スチレン/メタクリル酸メチル混合物、スチレン/N-フェニルマレイミド混合物、スチレン/N-フェニルマレイミド/アクリロニトリル混合物のビニルポリマーである。
特に好ましいビニルポリマーは、好ましくは67〜84重量%ビニル芳香族化合物を有するスチレン/アクリロニトリル混合物、α-メチルスチレン/アクリロニトリル混合物及びスチレン/メタクリル酸メチル混合物のビニルポリマーである。
【0028】
本発明のビニルポリマーは、好ましくは、ジクロロメタン中、25℃でGPCにより測定される数平均モル質量が15,000g/mol〜90,000g/mol、ジメチルホルムアミド中、25℃で測定される極限粘度[η]が20〜100ml/gである。
【0029】
かかるビニルポリマーは周知である。かかるポリマーの調製は、フリーラジカルの塊状重合、溶液重合、懸濁重合または乳化重合により、必要に応じて適当な重合開始剤を添加して行い得る。本発明のビニルポリマーにとって好適な調製方法は、溶液重合及び懸濁重合である。
【0030】
ビニルポリマーは、例えば、ブタジエン、イソプレン及びエチレン/プロピレン/ジエン混合物のような更なる添加ジエン化合物を15%まで存在させて調製されることも多い。純粋なビニルポリマーに加えたかかる手順により、ジエン化合物に化学結合し、純粋なビニルポリマーに加えて生成物中に存在し、ビニルポリマーの本発明による使用を害さない少量のビニルポリマーをもたらす。
【0031】
ポリオール成分C)としてポリエステルポリオールを使用し得る。適当なポリエステルポリオールは、例えば、2〜12個の炭素原子を有する有機ジカルボン酸、好ましくは4〜6個の炭素原子を有する脂肪族ジカルボン酸、及び2〜12個の炭素原子、好ましくは2〜6個の炭素原子を有する多価アルコール、好ましくはジオールから調製し得る。ジカルボン酸として考慮されるものには、例えば:コハク酸、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸がある。ジカルボン酸は、単独でまたは互いの混合物として、いずれでも使用し得る。遊離ジカルボン酸に代えて、例えば、1〜4個の炭素原子を有するアルコールのジカルボン酸モノエステルおよび/またはジエステルのような相当するジカルボン酸誘導体、またはジカルボン酸無水物を使用することも可能である。コハク酸、グルタル酸及びアジピン酸のジカルボン酸混合物を例えば、20〜35/35〜65/20〜60重量部の相対比率で使用すること(特にアジピン酸の使用)が好ましい。二価及び多価アルコールの例として、エタンジオール、ジエチレングリコール、1,2-及び1,3-プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,10-デカンジオール、グリセロール、トリメチロールプロパン及びペンタエリスリトールが挙げられる。1,2-エタンジオール、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、グリセロール、トリメチロールプロパンまたは上記ジオールの少なくとも2つの混合物、特にエタンジオール、1,4-ブタンジオール及び1,6-ヘキサンジオール、グリセロールおよび/またはトリメチロールプロパンの混合物を使用することが好ましい。ラクトン(例えばε-カプロラクトン)のポリエステルポリオール、またはヒドロキシカルボン酸、例えばo-ヒドロキシカプロン酸及びヒドロキシ酢酸を使用することも可能である。
【0032】
ポリエステルポリオールの調製にとって、有機の、例えば芳香族、好ましくは脂肪族のポリカルボン酸および/またはポリカルボン酸誘導体と多価アルコールを、触媒なし或いはエステル化触媒を存在させて、有利には、例えば、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴンのような不活性ガス雰囲気、溶液、並びにメルトで、150〜300℃、好ましくは180〜230℃の温度で、必要に応じ減圧下にて、所望の酸価(有利には10未満、好ましくは1未満)に到達するまで、重縮合に付し得る。
【0033】
好適な調製方法に従うと、エステル化混合物を上記温度で、80〜30、好ましくは40〜30の酸価へ、常圧下、次いで500mbar未満、好ましくは10〜150mbarの圧力下で重縮合に付す。エステル化触媒として考慮されるものには、例えば、金属、金属酸化物または金属塩の形態での鉄、カドミウム、コバルト、鉛、亜鉛、アンチモン、マグネシウム、チタン及び錫触媒がある。しかしながら、希釈剤および/または縮合水の共沸蒸留のための例えば、ベンゼン、トルエン、キシレンまたはクロロベンゼンのような共留剤を存在させ、液相中で重縮合を行ってもよい。
ポリエステルポリオールの調製のため、有機ポリカルボン酸および/またはその誘導体を多価アルコールと、有利には1:1〜1.8、好ましくは1:1.05〜1.2のモル比で、重縮合させる。得られるポリエステルポリオールは、1〜3、特に1.8〜2.4の官能価、及び400〜6000、好ましくは800〜3500の数平均分子量を有することが好ましい。
【0034】
水酸基を有するポリカーボネートもまた、適当なポリエステルポリオールとして言及し得る。水酸基を有するポリカーボネートとして考慮されるものには、例えば、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリオキシエチレングリコールおよび/またはテトラオキシエチレングリコールのようなジオールと、炭酸ジアルキル、炭酸ジアリール(例えば炭酸ジフェニル)、またはホスゲンとの反応によって調製し得る、それ自体既知のタイプのポリカーボネートがある。
【0035】
本発明によるエラストマーの調製において、数平均分子量が500〜6000、好ましくは800〜3500、特に1000〜3300の二官能性ポリエステルポリオールが好ましく用いられる。
ポリエーテルポリオール及びポリエーテルエステルポリオールは、必要に応じて成分C)として用いられる。ポリエーテルポリオールは既知のプロセス、例えばアルカリ性水酸化物またはアルカリ性アルコラートを触媒として存在させ、内部に結合された2〜3個の反応性水素原子を含む少なくとも一つの誘発剤分子(Startermolekuels)を添加するアルキレンオキシドのアニオン重合、若しくは五塩化アンチモン或いはフッ化ホウ素エーテルのようなルイス酸を存在させるアルキレンオキシドのカチオン重合によって、調製し得る。US 5,470,813及びUS 5,482,908の実施例に記載され教示のある二重金属シアン化法(Doppel-Metall-Cyanid-Verfahrens)を使用することも可能である。
【0036】
適当なアルキレンオキシドは、アルキレン基中に2〜4個の炭素原子を有する。具体例としては、テトラヒドロフラン、1,2-プロピレンオキシド、1,2-及び2,3-ブチレンオキシドが挙げられ、エチレンオキシドおよび/または1,2-プロピレンオキシドを使用することが好ましい。アルキレンオキシドは、個々に、交互に連続して、または混合物として使用し得る。1,2-プロピレンオキシド及びエチレンオキシドの混合物を好ましく使用し、得られるポリオールが70%を超える第一級OH末端基を含むように、エチレンオキシドを10〜50%の量にてエチレンオキシド末端封鎖(「EOキャップ」)の形態で使用する。誘発剤分子として考慮されるものには、水またはエチレングリコール、1,2-プロパンジオール及び1,3-プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4-エタンジオール、グリセロール、トリメチロールプロパン等のようなジ−及びトリ−水素アルコールがある。適当なポリエーテルポリオール、好ましくはポリオキシプロピレン−ポリオキシエチレンポリオールは、2〜4の官能価及び500〜8000、好ましくは1500〜8000の数平均分子量を有する。
【0037】
ポリマー改質ポリエーテルポリオール、好ましくはグラフトポリエーテルポリオール、特にアクリロニトリル、スチレンまたは、好ましくは、スチレン及びアクリロニトリルの混合物を、例えば90:10〜10:90、好ましくは70:30〜30:70の重量比率で、上記ポリエーテルポリオール中で現場重合によって調製されるスチレンおよび/またはアクリロニトリルに基づくもの、並びに分散相として、通例1〜50重量%、好ましくは2〜25重量%の量で:例えば無機フィラー、ポリ尿素、ポリヒドラジド、内部に結合されたtert-アミノ基を有するポリウレタン、および/またはメラミンを含有するポリエーテルポリオール分散体も、ポリエーテルポリオールとして適当である。
【0038】
EP-A 0 219 035及びEP-A 0 335 274の実施例に記載され教示のあるような、仕様に合いポリウレタン化学からそれ自体既知のアミノポリエーテルを使用することも可能である。
ポリエーテルエステルポリオールも添加してよい。これらはポリエステルポリオールのプロポキシル化またはエトキシル化によって得られ、好ましくは1〜3、特に1.8〜2.4の官能価及び400〜8000、好ましくは800〜6000の数平均分子量を有する。
【0039】
ポリエーテルポリオールのエステル化によって得られ、上記に列挙した有機ジカルボン酸と2以上の官能価を有するアルコールを用いて上述の方法により調製されるポリエーテルエステルポリオールを使用することも可能である。そのようなポリエーテルエステルポリオールは、好ましくは1〜3、特に1.8〜2.4の官能価及び400〜8000、好ましくは800〜6000の数平均分子量を有する。
【0040】
本発明のポリウレタンを調製するため、成分D)として、低分子量の二官能性連鎖延長剤、3または4官能性の架橋剤、または連鎖延長剤及び架橋剤の混合物を更に使用してもよい。
そのような連鎖延長剤及び架橋剤D)は、ポリウレタンの機械的性質、並びにとりわけ硬度を改質するために使用される。適当な連鎖延長剤、例えばアルカンジオール、ジアルキレングリコール及びポリアルキレンポリオール、及び架橋剤、例えばトリ−或いはテトラ−水素アルコール及び官能価が3〜4のポリアルキレンポリオールオリゴマーは、通例800未満、好ましくは18〜400、特に60〜300の分子量を有する。連鎖延長剤としては、2〜12個の炭素原子、好ましくは2、4或いは6個の炭素原子を有するアルカンジオール、例えばエタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール並びに特に1,4-ブタンジオール及び4〜9個の炭素原子を有するジアルキレングリコール、例えばジエチレングリコール及びジプロピレングリコール、並びにポリオキシアルキレングリコールが好適に使用される。
例えば1,2-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、2-ブテン-1,4-ジオール及び2-ブチン-1,4-ジオールのような通例12個以下の炭素原子を有する分枝鎖および/または不飽和アルカンジオール、例えばテレフタル酸ビス-エチレングリコールまたはテレフタル酸ビス-1,4-ブタンジオールのような2〜4個の炭素原子を有するテレフタル酸のグリコールジエステル、ヒドロキノンまたはレゾルシノールのヒドロキシアルキレンエーテル、例えば1,4-ジ-(β-ヒドロキシエチル)-ヒドロキノンまたは1,3-(β-ヒドロキシエチル)-レゾルシノール、エタノールアミン、2-アミノプロパノール及び3-アミノ-2,2-ジメチルプロパノールのような2〜12個の炭素原子を有するアルカノールアミン、N-アルキルジアルカノールアミン、例えばN-メチル-及びN-エチル-ジエタノールアミン、1,2-エチレンジアミン、1,3-プロピレンジアミン、1,4-ブチレンジアミン及び1,6-ヘキサメチレンジアミン、イソフォロンジアミン、1,4-シクロヘキサメチレンジアミン及び4,4'-ジアミノジシクロヘキシルメタンのような2〜15個の炭素原子を有する(シクロ)脂肪族ジアミン、N,N'-ジエチル-、N,N'-ジ-sec-ペンチル-、N,N'-ジ-sec-ヘキシル-、N,N'-ジ-sec-デシル-及びN,N'-ジシクロヘキシル-、(p-及びm-)-フェニレンジアミン、N,N'-ジメチル-、N,N'-ジエチル-、N,N'-ジイソプロピル-、N,N'-ジ-sec-ブチル-、N,N'-ジシクロヘキシル-、-4,4'-ジアミノ-ジフェニルメタン、N,N'-ジ-sec-ブチルベンジジン、メチレン-ビス(4-アミノ-3-安息香酸メチルエステル)、2,4-クロロ-4,4'-ジアミノ-ジフェニルメタン、2,4-及び2,6-トルイレンジアミンのようなN-アルキル-置換ジアミン、N,N'-ジアルキル-置換ジアミン及び芳香族ジアミン(N-アルキル基中に1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基により芳香族基上で置換されていてもよい)もまた適当である。
【0041】
成分D)の化合物は、混合物として或いは単独で使用し得る。連鎖延長剤及び架橋剤の混合物を使用することも可能である。
ポリウレタンの硬度は、成分A)及びB)と成分C)及びD)との組合せ、並びに比較的広範な相対比率での成分C)及びD)の変化によって調節され、反応混合物中における成分A)、B)及びD)の含有量が上昇するにつれ硬度が増加する。
【0042】
ポリウレタンの所望硬度を得るため、実験による簡易な方法で成分A)〜D)の要求量を決定し得る。成分A)100重量部に対しポリマー改質剤B)0.2〜50重量部、好ましくは0.5〜30重量部を使用することが有利である。成分C)100重量部に対し連鎖延長剤および/または架橋剤D)1〜50重量部、好ましくは3〜20重量部を使用することも有利である。
【0043】
成分E)として、当業者に既知のアミン触媒、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N-メチル-モルホリン、N-エチル-モルホリン、N,N,N',N'-テトラメチル-エチレンジアミン、ペンタメチル-ジエチレントリアミン及び高級同族体(DE-OS 26 24 527及びDE-OS 26 24 528)、1,4-ジアザ-ビシクロ-[2.2.2]-オクタン、N-メチル-N'-ジメチルアミノエチル-ピペラジン、ビス-(ジメチルアミノアルキル)-ピペラジン、N,N-ジメチルベンジルアミン、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N-ジエチルベンジルアミン、ビス-(N,N-ジエチルアミノエチル)アジペート、N,N,N',N'-テトラメチル-1,3-ブタンジアミン、N,N-ジメチル-β-フェニル-エチル-アミン、ビス-(ジメチルアミノプロピル)-尿素、1,2-ジメチルイミダゾール、2-メチルイミダゾール、単環式及び二環式アミジン、ビス-(ジアルキルアミノ)アルキルエーテル、並びにDE-OS 25 23 633及びDE-OS 27 32 292に従うアミド基(好ましくはホルムアミド基)含有第三アミンのような第三アミンを使用してよい。
【0044】
ジメチルアミンのような第二アミン、及びアルデヒド類(好ましくはホルムアルデヒド)またはアセトンメチルエチルケトン或いはシクロヘキサノンのようなケトン類、及びフェノール、ノニルフェノール或いはビスフェノールのようなフェノール類としてそれ自体既知のMannich塩基も、適当な触媒である。イソシアネート基に対して活性な触媒としての水素原子含有第三アミンは、例えば、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N-メチル-ジエタノールアミン、N-エチル-ジエタノールアミン、N,N-ジメチル-エタノールアミン、それらのプロピレンオキシドおよび/またはエチレンオキシドのようなアルキレンオキシドとの反応生成物、並びにDE-OS 27 32 292に従う第二−第三アミンである。触媒として、US-PS 3 620 984に記載されたような炭素-ケイ素結合を有するシラミン(Silamine)、例えば2,2,4-トリメチル-2-シラモルホリン及び1,3-ジエチル-アミノメチル-テトラメチル-ジソロキサンを使用することも可能である。テトラアルキル水酸化アンモニウムのような窒素含有塩基、並びにヘキサヒドロトリアジンも考慮されるものである。NCO基とZerewitinoff-活性水素原子の間の反応も、ラクタム及びアザラクタムによって加速される。本発明に従い、有機金属化合物、特に有機錫化合物を追加の触媒として併用することも可能である。硫黄含有化合物に加え、ジ-n-オクチル-錫メルカプチドのような適当な有機錫化合物は、好ましくは酢酸錫(II)、オクタン酸錫(II)、エチルヘキサン酸錫(II)及びラウリン酸錫(II)のようなカルボン酸錫(II)塩、及び錫(IV)化合物、例えばジブチル錫オキシド、ジブチル錫二塩化物、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエートまたは時オクチル錫ジアセテートである。
【0045】
触媒または触媒混合物は一般に、成分C)とD)の総量に対し凡そ0.001〜10重量%、特に0.05〜2重量%の量で使用される。
本発明の方法によって、物理作用または化学作用を有する水分及び発泡剤なしに、緻密PURエラストマー、例えばPURキャスティングエラストマーの調製が可能である。
【0046】
気泡質、好ましくは微孔質のPURエラストマーの調製にとって、発泡剤として、好ましくは水vi)が用いられ、それは有機ポリイソシアネートまたはイソシアネート基含有プレポリマーとその場で反応して二酸化炭素とアミノ基を生成し、更にイソシアネート基と順次反応して尿素基を生成し、それにより連鎖延長剤として作用する。
【0047】
所望の密度を確立するためにポリウレタン処方物へ水を添加する必要がある場合、通例、構成成分A)、B)、C)、D)及び任意にE)の重量に対し0.001〜5.0重量%、好ましくは0.01〜3.0重量%、特に0.05〜1.5重量%の量で用いられる。
【0048】
水vi)に代えて、若しくは好ましくは水と組合せて、発泡剤として、ガスまたは易揮発性の無機或いは有機物質、及びそれらの混合物も使用することが可能であり、それらは発熱を伴う重付加反応の作用下で蒸発し、有利には、物理的発泡剤として、常圧下で−40〜120℃、好ましくは−27〜90℃の範囲の沸点を有する。適当な有機発泡剤は、例えば、アセトン、酢酸エチル、ハロ置換アルカンまたは過ハロゲン化アルカン(例えばR134a、R141b、R365mfc、R245fa、R227ea)、並びにブタン、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンまたはジエチルエーテルであり、また適当な無機発泡剤は、例えば空気、CO2またはN2Oである。発泡作用は、アゾ化合物(例えばアゾジカーボンアミドまたはアゾイソ酪酸ニトリル)、または重炭酸アンモニウム、カルバミン酸アンモニウムのような塩、または有機カルボン酸のアンモニウム塩、例えばマロン酸、ホウ酸、ギ酸または酢酸のモノアンモニウム塩のような、室温より高い温度でガス(例えば窒素および/または二酸化炭素)の遊離により分解する化合物の添加によって達成することもできる。発泡剤の更なる具体例と発泡剤の使用に関する詳細は、R. Vieweg, A. Hoechtlen編:"Kunststoff-Handbuch"、第VII巻、Carl-Hanser-Verlag、Munich、第3版、1993年、第115〜118頁、第710〜715頁に記載されている。
【0049】
それぞれ単独または混合物(例えば液体或いはガスの混合物の形態またはガス/液体混合物の形態)の形態で使用され得る、有利に使用される固形発泡剤、低沸点液またはガスの量は、所望の密度と用いる水量に依存する。所要量は実験により容易に決定し得る。固形物量0.5〜35重量%、好ましくは2〜15重量%、液体量0.1〜30重量%、好ましくは0.2〜10重量%、および/またはガス量0.01〜80重量%、好ましくは0.2〜50重量%(各場合において、構成成分A)、B)、C)、D)及び任意にE)の重量に基づく)を用いると、通例、満足すべき結果が得られる。ガス、例えば空気、二酸化炭素、窒素および/またはヘリウムの充填は、成分C)(任意に成分D)および/またはE)及びF)と組み合わせて)を経由するか、またはポリマー改質ポリイソシアネート(PMP)を経由して行うことができる。
【0050】
緻密及び気泡PURエラストマーの調製に際し、必要に応じて、更に添加剤F)を反応混合物中へ混合してよい。言及し得る具体例としては、乳化剤、気泡安定剤、気泡調節剤、防炎加工剤、核剤、酸化抑制剤、安定剤、滑剤及び離型剤、着色剤、分散助剤及び顔料のような界面活性添加剤が挙げられる。
適当な乳化剤は、例えばヒマシ油スルホン酸ナトリウム塩、またはジエチルアミンのオレイン酸塩或いはジエタノールアミンのステアリン酸塩のようなアミンによる脂肪酸塩である。スルホン酸のアルカリ塩またはアンモニウム塩、例えばドデシルベンゼンスルホン酸或いはジナフチルメタンジスルホン酸のアルカリ塩またはアンモニウム塩、または脂肪酸(例えばリシノール酸)のアルカリ塩またはアンモニウム塩、またはポリマー脂肪酸のアルカリ塩またはアンモニウム塩を、界面活性添加剤として併用してもよい。
適当な気泡安定剤は、特にポリエーテルシロキサン、とりわけその水溶性の用例である。これらの化合物は一般に、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体がポリジメチルシロキサン基と結合したような構造である。そのような気泡安定剤は、例えば、US-PS 2 834 748、US-PS 2 917 480及びUS-PS 3 629 308に記載されている。特に興味深いものは、DE-OS 25 58 523に従う、アロファネート基によって多重に分枝したポリシロキサン-ポリオキシアルキレン共重合体である。他の有機ポリシロキサン、オキシエチル化アルキルフェノール、オキシエチル化脂肪アルコール、パラフィン油、ヒマシ油またはリシノール酸エステル、ロート油、ラッカセイ油、並びにパラフィン、脂肪アルコール及びポリジメチルシロキサンのような気泡調節剤もまた適当である。ポリオキシアルキレン基とフルオロアルカン基を側基として有するポリアクリレートオリゴマーも、乳化作用、フィラーの分散、気泡構造を改良し、および/またはそれらを安定化するのに適している。
界面活性物質は、通例、高分子量のポリヒドロキシル化合物c)及びd)100重量部に対して0.01〜5重量部の量で使用される。反応抑制剤、並びに顔料または着色剤、それ自体既知の防炎加工剤及び帯電防止剤、並びに老化及び暴露作用に対する安定剤、可塑剤、粘度調節剤、及び制カビ作用と制菌作用を有する物質を添加することも可能である。
【0051】
任意に併用し得る界面活性添加剤及び気泡安定剤並びに気泡調節剤、反応抑制剤、安定剤、難燃物質、帯電防止剤、可塑剤、着色剤及びフィラー、並びに制カビ作用と制菌作用を有する物質の更なる具体例、及びそのような添加剤の作用の使用と態様に関する詳細は、R. Vieweg、A. Hoechtlen(編):"Kunststoff-Handbuch"、第VII巻、Carl-Hanser-Verlag、Munich、第3版、1993年、第118〜124頁に記載されている。
【0052】
本発明のポリウレタンを調製する際、成分C)、D)、E)及びF)並びに使用され得た化学作用を有する任意の発泡剤の、ポリイソシアネート(PMP)のNCO基とイソシアネート基に対し反応性の水素原子の合計の当量比が0.8:1〜1.2:1、好ましくは0.9:1〜1.15:1、特に0.95:1〜1.05:1であるような量で成分を反応させる。
【0053】
本発明のポリウレタンは、当業者に原則として既知の混合装置を活用して、文献に記載された方法、例えばワンショット法、セミプレポリマー法またはプレポリマー法によって調製し得る。本発明のポリウレタンは、プレポリマー法によって好ましく調製される。
【0054】
本発明のPUR材料の調製形態においては、発泡剤を存在させずに通例20〜80℃、好ましくは25〜60℃の温度で出発成分を均一混合し、反応混合物を開放の任意に温度制御された成形型へ導入し、硬化させる。本発明によるPURエラストマー調製の更なる変形において、同様にして発泡剤(好ましくは水)を存在させて構成成分を混合し、任意に温度制御された成形型へ導入する。充填後に成形型を閉じ、反応混合物を緻密化によって、例えば緻密化度(成形物密度と遊離気泡密度の比率)を1.05〜8、好ましくは1.1〜6、特に1.2〜4として発泡させ、成形体を形成させる。成形体が十分強固になり次第、型から取り出す。成形品の取り出し時間は、とりわけ成形型の温度と形状及び反応混合物の反応性に依存し、通例、1〜10分である。
【0055】
本発明による緻密PURエラストマーは、とりわけフィラーの含有量と種類に依存して、0.8〜1.4g/cm3、好ましくは0.9〜1.25g/cm3の密度を有する。本発明による気泡PURエラストマーは、0.1〜1.4g/cm3、好ましくは0.15〜0.8g/cm3の密度を有する。
かかるポリウレタンは特に有用な成形プラスチック用原料であって、従来使用されていた原料と比較して、成形物の密度を減少させたにも関わらず同等または更に増加した硬度によって特徴付けられる。かかる原料は、単層構造または多層構造の靴または靴底用構成材の製造においても使用される。
【実施例】
【0056】
ポリウレタン試験片は、45℃のイソシアネート基含有成分Aと45℃の成分Bを低圧加工機、例えばPSA 95(Kloeckner DESMA Schuhmaschinen GmbH製)中で混合し、該混合物を温度50℃に調節されたアルミニウム金型(200*200*10mmサイズ)中へ計量し、型を閉じ、3分後にエラストマーを型から取り出すことによって製造した。
【0057】
型から取り出し直後の材料強度(いわゆる生強度)は、シートを角度180°で10秒間曲げることにより試験した。曲げ位置を、損傷なし(++)、クラックあり(+/-)、または損傷あり(-)にて、視覚評価した。
このようにして製造したエラストマーシートの硬度は、24時間の保管後にショアA型硬度測定装置を用いて、DIN 53 505に準じて測定した。
【0058】
言及する実施例において、ポリマー改質ポリイソシアネート及びポリマー改質イソシアネート含有プレポリマーを使用した。使用したビニルポリマーは、アクリロニトリル含量が28.0%、数平均分子量Mnが39,000g/molの粉末状スチレン/アクリロニトリルポリマー(スチレン/アクリロニトリル共重合体)であった:
【0059】
1. ポリマー改質ポリイソシアネート (PMP1):
4,4-ジイソシアナトジフェニルメタン80重量部を70℃、窒素下で2時間、スチレン/アクリロニトリル共重合体20重量部と共に撹拌する。該ポリマーは完全に溶解し、貯蔵安定で以下の特性データを有する透明生成物を生じる:
NCO含量=26.9%
粘度(50℃)=5000mPa・s。
【0060】
2. ポリマー改質ポリイソシアネート (PMP2):
4,4-ジイソシアナトジフェニルメタン87.0重量部を、80℃、窒素下で2時間、トリプロピレングリコール13.0重量部と共に加熱する。得られる生成物は透明液体である。
上述の生成物95重量部を、80℃、窒素下で2時間、スチレン/アクリロニトリル共重合体5重量部と共に撹拌する。該ポリマーは完全に溶解し、貯蔵安定で以下の特性データを有する透明生成物を生じる:
NCO含量=21.6%
粘度(50℃)=1210mPa・s。
【0061】
3. 改質ポリイソシアネート (MP3、比較):
4,4-ジイソシアナトジフェニルメタン87.0重量部を、80℃、窒素下で2時間、トリプロピレングリコール13.0重量部と共に加熱する。得られる生成物は、以下の特性データを有する透明液体である:
NCO含量=23.5%
粘度(25℃)=600mPa・s。
【0062】
4. ポリマー改質イソシアネートプレポリマー (PMP4):
4,4-ジイソシアナトジフェニルメタン60.0重量部とカルボジイミド-改質4,4'-MDI6.5重量部を、50℃でポリエチレンブチレンアジピン酸塩(OH価56)23.5重量部と混合し、80℃、窒素下で2時間加熱する。
NCO含量=23.3%
次に、スチレン/アクリロニトリル共重合体10重量部を添加し、全体を再び80℃、窒素下で2時間加熱する。該ポリマーは完全に溶解し、貯蔵安定で以下の特性データを有する透明生成物を生じる:
NCO含量=21.0%
粘度(25℃)=13,000mPa・s。
【0063】
5.イソシアネートプレポリマー (MP5、比較):
4,4-ジイソシアナトジフェニルメタン(NCO含量33.6%)60.0重量部とカルボジイミド-改質4,4'-MDI6.5重量部を、50℃でポリエチレンブチレンアジピン酸塩(OH価56)33.5重量部と混合し、80℃、窒素下で2時間加熱する。得られる生成物は、以下の特性データを有する透明液体である:
NCO含量=20.7%
粘度(20℃):約1000mPa・s。
【0064】
6. ポリマー改質イソシアネートプレポリマー (PMP6):
4,4-ジイソシアナトジフェニルメタン56.0重量部及びカルボジイミド-改質4,4'-MDI6.0重量部を、50℃でポリエチレンブチレンアジピン酸塩(OH価56)23重量部及びポリオキシプロピレンオキシエチレン ブロックコポリエーテルジオール(OH価28)5.0重量部と混合し、80℃、窒素下で2時間加熱する。
次に、スチレン/アクリロニトリル共重合体10重量部を添加し、全体を再び80℃、窒素下で2時間加熱する。該ポリマーは完全に溶解し、貯蔵安定な透明生成物を生じる:
NCO含量=19.5%。
【0065】
以下の材料をポリオール成分として使用する:
1.ポリエステルポリオール(C1)、直鎖ポリエチレンブチレンアジピン酸塩(OH価:55)
2.ポリエステルポリオール(C2)、市販のグルタル酸に基づく直鎖ポリエチレンブチレンカルボン酸エステル(OH価:55)
3.ポリエーテルポリオール(C3)、直鎖ポリオキシプロピレンオキシエチレン ブロックコポリエーテルジオール(OH価:28)。
【0066】
加工例:
実施例 1:
プレポリマー(PMP4)を、
90.85重量% ポリオール(C1)
7.20重量% エタンジオール
0.70重量% トリエタノールアミン
0.45重量% ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン
0.40重量% 水
0.40重量% 気泡安定剤DC 193(Air Products製)
からなる混合物(G1)で上記のように加工する。
成分(G1)と(PMP4)の混合比率は100:74重量部であり、得られる成形物密度は480kg/m3である。たった3.5分の成形時間の後に型から取り出し得る試験片は、ポジティブな曲げ試験(++)及びSh A硬度57を有する。
【0067】
実施例 2
プレポリマー(MP5)を、実施例1に記載された混合物(G1)で同様に加工する。成分(G1)と(MP5)の混合比率は100:72重量部であり、得られる成形物密度は480kg/m3である。たった4.0分の成形時間の後に型から取り出し得る試験片は、ポジティブな曲げ試験(++)及びSh A硬度45を有する。
【0068】
実施例 3
プレポリマー(PMP4)を、
87.90重量% ポリオール(C2)
10.18重量% エタンジオール
0.70重量% トリエタノールアミン
0.44重量% ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン
0.39重量% 水
0.39重量% 気泡安定剤DC 193(Air Products製)
からなる混合物(G2)で上記のように加工する。
成分(G2)と(PMP4)の混合比率は100:92重量部であり、得られる成形物密度は500kg/m3である。4分後に型から取り出し得る試験片は、ポジティブな曲げ試験(++)並びにSh A硬度74を有する。
【0069】
実施例 4
プレポリマー(MP5)を、実施例3に記載された混合物(G2)で同様に加工する。成分(G2)と(MP5)の混合比率は100:91重量部であり、得られる成形密度は500kg/m3である。たった4.5分後に型から取り出し得る試験片は、ポジティブな曲げ試験(++)、Sh A硬度64を有する。
【0070】
実施例 5
プレポリマー(PMP4)を、
87.25重量% ポリオール(C3)
11.00重量% ブタンジオール
0.20重量% トリエタノールアミン
0.60重量% ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン
0.40重量% 水
0.05重量% ジブチル錫ジラウレート
0.50重量% 気泡安定剤DC 193(Air Products製)
からなる混合物(G3)で上記のように加工する。
成分(G3)と(PMP4)の混合比率は100:67重量部であり、得られる成形密度は500kg/m3である。試験片は、Sh A硬度41を有する。
【0071】
実施例 6
プレポリマー(MP5)を、実施例5に記載された混合物(G3)で同様に加工する。成分(G3)と(MP5)の混合比率は100:68重量部であり、得られる成形密度は500kg/m3である。試験片は、Sh A硬度36を有する。
【0072】
実施例 7
プレポリマー(PMP2)を、
93.28重量% ポリオール(C3)
5.00重量% エタンジオール
0.8 重量% トリエタノールアミン
0.4 重量% ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン
0.5 重量% 水
0.02重量% ジブチル錫ジラウレート
からなる混合物(G4)で上記のように加工する。
成分(C4)と(PMP2)の混合比率は100:52重量部であり、得られる成形密度は400kg/m3である。試験片は、Sh A硬度34を有する。
【0073】
実施例 8
プレポリマー(MP3)を、実施例7に記載された混合物(G4)で同様に加工する。成分(G4)と(MP3)の混合比率は100:48重量部であり、得られる成形密度は400kg/m3である。試験片は、Sh A硬度31を有する。

本件出願は特願平2004−508151をもとの出願とする分割出願であって、当該もとの出願に係る発明は、少なくとも以下の好ましい態様を包含する。
〔1〕 下記成分:
A)A1)NCO含量が15〜50重量%のポリイソシアネート成分、
A2)NCO含量が12〜45重量%の改質ポリイソシアネート成分、
A3)i)ポリイソシアネート成分A1)および/または改質ポリイソシアネート成分A2)を、
ii)1以上のポリオール成分C)、および
iii)任意に、1以上の連鎖延長剤および/または架橋剤D)、
と反応させて製造される、NCO含量が8〜45重量%のイソシアネート含有プレポリマー、
からなる群から選択される少なくとも1以上のポリイソシアネート成分、
および
B)スチレン、α−メチルスチレン、または、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸またはメタクリル酸のエステル、無水マレイン酸及びN-置換マレイミドの群からのエチレン性不飽和ビニルモノマーを有する核置換スチレンの群からの1以上のビニル芳香族モノマー、並びに必要に応じて更なる添加ジエンから構成される、数平均分子量が15〜90kg/molの熱可塑性ビニルポリマー、
を含んでなるポリマー改質ポリイソシアネート(PMP)。
〔2〕 ポリマー改質ポリウレタンであって、
i)〔1〕に記載のポリマー改質ポリイソシアネート(PMP)、
ii)ポリエーテルポリオール、ポリエーテルポリアミン、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートジオールおよびポリカプロラクトンよりなる群から選択され、数平均分子量が800〜8000ダルトンで官能価が1.8〜3.5の1以上のポリオールおよび/またはポリアミン成分(C)、および
iii)数平均分子量が60〜400ダルトンで官能価が2〜4の1以上の連鎖延長剤および/または架橋剤D)、
を、
iv)任意に、触媒E)、
v)任意に、水および/または発泡剤
の存在下で反応させて製造される、ポリマー改質ポリウレタン。
〔3〕 密度が0.8〜1.4g/cm3の緻密ポリウレタン成形体および密度が0.1〜1.4g/cm3の気泡ポリウレタン成形体の製造における〔2〕に記載のポリマー改質ポリウレタンの使用。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分:
A)A1)NCO含量が15〜50重量%のポリイソシアネート成分、
A2)NCO含量が12〜45重量%の改質ポリイソシアネート成分、
A3)i)ポリイソシアネート成分A1)および/または改質ポリイソシアネート成分A2)を、
ii)1以上のポリオール成分C)、および
iii)任意に、1以上の連鎖延長剤および/または架橋剤D)、
と反応させて製造される、NCO含量が8〜45重量%のイソシアネート含有プレポリマー、
からなる群から選択される少なくとも1以上のポリイソシアネート成分、
および
B)スチレン、α−メチルスチレン、または、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸またはメタクリル酸のエステル、無水マレイン酸及びN-置換マレイミドの群からのエチレン性不飽和ビニルモノマーを有する核置換スチレンの群からの1以上のビニル芳香族モノマー、並びに必要に応じて更なる添加ジエンから構成される、数平均分子量が15〜90kg/molの熱可塑性ビニルポリマー、
を含んでなるポリマー改質ポリイソシアネート(PMP)。

【公開番号】特開2008−303398(P2008−303398A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−208994(P2008−208994)
【出願日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【分割の表示】特願2004−508151(P2004−508151)の分割
【原出願日】平成15年5月12日(2003.5.12)
【出願人】(504037346)バイエル・マテリアルサイエンス・アクチェンゲゼルシャフト (728)
【氏名又は名称原語表記】Bayer MaterialScience AG
【Fターム(参考)】