説明

ポリ袋

【課題】従来のレジ袋やゴミ袋に使われているポリ袋の形状は、開口縁部の対抗位置に本体の素材と同素材の帯状の突片が結び帯として付いているが、短く、滑りやすいため、力の弱い子供や老人たちでは結びにくい。
【解決手段】 結び帯部分を結びやすくするために少なくとも持ち手よりも長い紐2本を装着すること、又は結び帯部分を同様に長くし、結びやすくするための加工を加えることにより、結ぶときに滑りにくく結びやすくしたポリ袋である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ポリ袋の形状に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のポリ袋の形状は、特許文献1に示されるとおり、袋の入り口に結び用の帯状突片が付いている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−238136号
【特許文献2】特開2005−82221号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のポリ袋では、結ぶために設けられた結び紐が短く、滑りやすいため、少しでも中身が多く入った場合、非常に結びにくかった。そこで中身が多く入っても、持ちやすさが損なわれず、なおかつ、力の弱い子供や老人でも容易に結べるポリ袋として、2本の紐を装着させて、日常不便さを解消する。
そこでこの発明は滑りにくく結びやすいポリ袋を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために、本発明は、ポリ袋に2本の紐を装着させたことを特徴とするポリ袋である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、2本の滑りにくい紐をつけたことにより、結びやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】この発明の第一の実施形態を示す斜視図である。
【図2】この発明の第二の施形態を示す斜視図である。
【図3】ポリ袋本体の横方向の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
この発明の第一の実施形態を、図1に示す。
ポリ袋本体2の開口縁部の対向位置には、ポリエチレン製もしくはポリプロピレンフィルム製の滑りにくく結びやすい紐1が2本付けられている。この2本の紐1は開口部を塞ぐものである。
【0009】
日常で使用されているポリ袋の開口部を塞ぐために設けられた帯状突片の長さは持ち手と同等もしくはそれよりも短いため、十分な長さが得られていない。更に本体のポリエチレンと同じ素材で何も加工されていないので、滑りやすさが生じる問題があり、この2点において相乗的に日常の不便が存在している。
【0010】
この実施形態によれば、十分な長さの結びやすい紐1を付けることにより、従来の結び帯を紐に代用する不便さを解消し、たくさんの内容物が入っても、力の弱い子供や老人でも容易に結べ、持ちやすさも損なわれない。
【0011】
ポリ袋本体に問題を解決するべき2本の紐1を接着させるための技術については、ポリ袋本体2の素材であるポリエチレンもしくはポリプロピレンの接着技術に従う。
【0012】
接着技術の主なものについては、主なものとして熱圧着、ホットメルト接着、ホットメルト樹脂接着の3種類があろう。接着技術の選択については、通常熱圧着の技術が使用されることが多いが、強度や紐の材質、接着面の微細な形状との相性など、場合に応じて選択することが出来る。
【0013】
ポリ袋本体の開口縁部に紐1を接着させる部分11を儲け、上記接着技術により紐を装着する。
【0014】
紐1については滑りにくく加工されたポリエチレン製、もしくはポリプロピレン製の紐を使用することが出来る。これらの素材の紐は日常的に使用される石油系素材の紐の殆どであり、本発明の解決しようとする課題をクリアするのに十分な素材であり、また、接着技術や紐の素材にかかる費用については、日常的不便さを解決することを考えれば非常に安価である。
【0015】
紐の長さL2については、発明者の実験によれば、日常的に使われているポリ袋において、少なくとも持ち手の長さL1を超える長さが必要である。しかしながら、最も結びやすい紐の長さについては図3に示すポリ袋本体の断面に形成されるポリ袋の周囲長5に大きく依存しているため、使用されるポリ袋の形状から判断されなければならない。発明者の実験では、2本の紐の突片として出ている部分の長さの合計がポリ袋の周囲長5の二分の一以上ある場合、ポリ袋2の中身がいっぱいになっても安定して容易に結ぶことが可能である。
【0016】
以上まではポリ袋本体に、ポリ袋本体とは別の素材の紐を接着させて課題を解決させようとするものである。この方法によれば課題は十分に克服できるが、本体に別のものを接着するという、製作工程上の不経済が生じる恐れもある。
【0017】
そこで、ポリ袋本体の開口縁部に形成される結び帯の長さを、結びやすい長さにまで長く加工し、つまり、2本の結びやすい紐と呼べるまで長く加工し、更にその長くした結び帯の部分を滑りにくく加工することで問題を解決することも考慮する。
この発明の第二の実施形態を、図2に示す。
【0018】
結び帯3の長さについては前述のとおり、結びやすい紐とする結び帯3の2本の長さ合計がポリ袋本体4の周囲長5の二分の一以上の長さが必要である。
【0019】
更に、滑りやすい材質であるという部分を解決する技術としては、ミクロの紛粒体を結び帯3に付着させる滑り止め技術、もしくは細かい凹凸をつけて滑りを解消するいわゆるエンボス加工技術がある。
【0020】
第二の実施形態ではこれらの技術により滑りやすさを解消し、結び帯3部分に結びやすい2本の紐を接着させた図1で示した第一の実施形態と同等の条件に加工することによっても、本発明の課題を克服することが出来る。また、2本の別の紐を接着することよりも少ない工程で可能となることから、第一の実子形態と比べてコスト面でのメリットも考えられる。
【符号の説明】
【0021】
1 結びやすい紐
2 ポリ袋本体
11 紐を接着させる部分
L1 持ち手の長さ
L2 紐の長さ
3 結び帯
4 ポリ袋本体
5 ポリ袋の周囲長



【特許請求の範囲】
【請求項1】
レジ袋やゴミ袋として使用されるポリ袋において、開口縁部の対向位置にある開口部を塞ぐための、少なくとも持ち手の長さよりも長い2本の紐を装着したことを特徴とするポリ袋。
【請求項2】
開口縁部の対向位置に開口部を塞ぐための2本のポリエチレン製の紐を熱圧着させたことを特徴とする請求項1記載のポリ袋。
【請求項3】
開口縁部の対向位置に開口部を塞ぐための2本のポリプロピレンフィルム製の紐を熱圧着させたことを特徴とする請求項1記載のポリ袋。
【請求項4】
開口縁部の対向位置に開口部を塞ぐための2本のポリエチレン製もしくはポリプロピレンフィルム製の紐をホットメルト加工にて接着させたことを特徴とする請求項1記載のポリ袋。
【請求項5】
開口縁部の対向位置に開口部を塞ぐための2本のポリエチレン製もしくはポリプロピレンフィルム製の紐をホットメルト樹脂加工にて接着させたことを特徴とする請求項1記載のポリ袋。
【請求項6】
レジ袋やゴミ袋として使用されるポリ袋において、開口縁部の対向位置にある、開口部を塞ぐためのポリ袋本体と同素材の帯状の2本の結び帯を、少なくとも持ち手の長さよりも長い紐状に加工させたことを特徴とするポリ袋。
【請求項7】
2本の結び帯にエンボス加工技術を施し、滑りにくい紐状としたことを特徴とする請求項6記載のポリ袋。
【請求項8】
2本の結び帯にミクロの紛粒体を付着させて滑りにくい紐状としたことを特徴とする請求項6記載のポリ袋。






























【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−102125(P2011−102125A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−256725(P2009−256725)
【出願日】平成21年11月10日(2009.11.10)
【出願人】(309035877)株式会社ビッグウエスト (1)
【Fターム(参考)】