説明

マイクロアレイ支持体とプローブ分子との組み合わせおよびマイクロアレイ支持体形成方法

【課題】
ガラススライドの代わりに高分子スライドを使用した、優れた性能のマイクロアレイ技術を実現する。
【解決手段】
光学分析装置のプローブ分子を付着させるマイクロアレイ支持体が高分子から作製されており、この支持体に、溝を備えた微細特徴が形成されており、溝の深さと支持体表面の厚さの変化値との合計が、光学的検出器の焦点深度に相当している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面拡大パターンを備えた微細特徴が与えられる、光学分析装置用の改良された高分子マイクロアレイ支持体に関する。本発明は、同じく、表面拡大パターンを備えた微細特徴が与えられる改良された高分子マイクロアレイ支持体を備えた、光学分析装置に関する。そして、本発明は、光学分析装置用の高分子マイクロアレイ支持体に、表面拡大パターンを備えた微細特徴を形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
機能的ゲノム学、基礎生命化学研究、創薬及び臨床診断学のような、様々な研究分野では、例えば、オリゴヌクレオチド、相補的DNA、又はタンパク質相互作用の異なる側面を観察するといった、サンプルの分子構造の研究を必要とする。分子構造の研究のため、マイクロアレイに基づく分析、例えば、蛍光又はリン光結合分析のような光学分析が用いられる。
【0003】
分析は、支持体を形成するスライド上の明確な位置に付けられた、プローブ分子のスポットのマイクロアレイによって、行われる。そのプローブ分子のスポットは、分析するサンプルのターゲット分子に結合部位を与える。マイクロアレイ支持体上のスポットの直径は、概して50〜300μmであり、通常、100〜150μmである。スポットの厚さは、通常、ほんの数μmで、たいていは10μm未満である。サンプル(例えば、蛍光標識化されたターゲットを含む)が、マイクロアレイ支持体上のスポットと接触したとき、サンプル中のターゲット分子は、スポットのプローブ分子にハイブリダイズすることができる。蛍光分析において、マイクロアレイ支持体は、励起光源によって照らされ、放射された蛍光性の光の位置及び強度が検出される。用いられる蛍光プローブの色は、サンプルのターゲット分子とスポットのプローブ分子との間に反応が起きたことを示す標識として役立つ。支持体を照らし、支持体から放射された光を検出する光学的手段は、マイクロアレイスキャナ又はマイクロ撮像装置を含むことができる。
【0004】
スキャナは、レーザーのような狭帯域励起光源を備え、放射光を検出するために、例えば、PMT(光電子倍増管)を備える。撮像装置は、キセノンランプのような広帯域励起光源、単色光を与える波長フィルタ、及び、CCD(電荷結合素子)のような放射光の検出器を備える。
【0005】
マイクロアレイ技術において、マイクロアレイ支持体を製造するために、ガラススライドの代わりに高分子スライドを使うことによって、いくつかの利益がある。その利益の1つは、高分子スライドは、ガラススライドよりも高密度の表面シラノール基をもつことができ、スライドへのプローブの結合工程に加わる反応基の数を増し、その結果、表面の結合部位の範囲がより大きくなる。加えて、ポリマーは、幅広い特性を示し、修飾し易く、それによって高い結合能力を達成する。同様に、高分子スライド上の非特異的結合は、通常、ガラススライドより少ない。さらに、UV−架橋又は遮断さえ無しに、プレハイブリダイゼーションを必要とすることなく高分子スライド上で高度な固定化が可能である。
【0006】
しかしながら、高分子スライドを用いる欠点は、ガラススライドと比較して、自己蛍光により高いバックグラウンド信号が発生することである。
【0007】
マイクロアレイ支持体の分野において、国際公開第01/94032号パンフレットに先行技術が開示されており、ピラミッド型又は円錐型の刻み目を設けることによって支持体の表面を拡大することが述べられ、プローブに利用可能な表面増加を達成している。したがって、増加した結合部位が与えられ、それによって、S/N比が増加する。表面拡大パターンによって、ファクター2,3で利用可能な表面積の増加が平坦な支持体と比較して容易に得られる。
【0008】
特許文献1には、液晶材料が適用される微細構造の溝を設けた高分子支持体基質を備えた検知装置が述べられている。溝のサイズは、液晶材料を一定の配置にさせるように選択され、一定の配置の混乱を引き起こすことによって、粒子の粘着が光学的に検知できるようになる。
【0009】
さらに、高精度の微細特徴が与えられる高分子支持体に関する従来技術が、例えば、特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】米国特許出願公開2002/0028451号明細書
【0011】
【特許文献2】欧州特許第0714742号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、光学分析に基づくマイクロアレイの更なる改良の必要がある。そのため、本発明の目的は、例えばS/N比を考慮することによって、従来技術と比べて光学分析の更に向上した性能を達成する、改良された高分子マイクロアレイ支持体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述の目的は、光学分析装置用の高分子マイクロアレイ支持体によって、同様に高分子マイクロアレイ支持体を備えた光学分析装置及び光学分析装置用の高分子マイクロアレイ支持体に微細特徴を形成する方法によって、それら全てが含まれた添付の請求の範囲に従って達成される。
【0014】
光学分析装置用の高分子マイクロアレイ支持体は、支持体から放射された光を検出するための焦点深度を有する光学的手段を備える。前記支持体の厚さは、厚さの変化値によって表面積にわたって変化し、前記支持体は、表面拡大パターンを備えた選択された微細特徴が与えられる。表面拡大パターンは溝を備え、溝は、光学的手段の前記焦点深度と支持体の前記厚さの変化値とに適応する選択された深さを有するように配列される。前記深さと前記厚さの変化値との合計が概して光学的手段の前記焦点深度に相当するように、溝の深さを適応させることによって、光学分析の向上された性能、例えば、S/N比の増加が達成される。S/N比の増加は、溝によりもたらされた支持体の表面積の拡大による信号の増加(結果、より多くの結合部位をもたらす)によって、そして、焦点深度内の材料のボリュームの減少によるノイズ/バックグラウンド信号の減少によって、成し遂げられる。
【0015】
溝は、支持体の材料の屈折率に適応した支持体表面に相対する選択された傾斜角度(a)を有することができ、選択された傾斜角度(a)は、強度と角度特性に関して支持体の表面の望ましい屈折率を与える。
【0016】
溝は、まっすぐ又は丸みを帯びたエッジを有することができ、支持体の表面上に1方向以上に設けることができる。
【0017】
個々の溝間の距離は、支持体の表面積にわたって、一定としてもよいし、変化してもよい。
【0018】
支持体の微細特徴は、さらに、追加の層を備えることができ、層は、支持体の望ましい透明度又は反射率を与えるように選択される。追加の層は、金属、半導体又は誘電性材料とすることができ、さらに、基質の頂部上又は底部に設けることができる。
【0019】
支持体の微細特徴は、更に、誘電性のミラーを備えることができ、該ミラーは、基質の頂部又は底部に設けられる。
【0020】
支持体の微細特徴は、更に、回折格子を備えることができ、回折格子は、支持体の表面拡大パターンの少なくとも一部に重ねられる。
【0021】
支持体の微細特徴は、更に、光吸収色素を備えることができる。
【0022】
支持体は、例えば円柱状に成形された柱を形成する溝を備えることができ、柱には、追加の層を設けることができる。追加の層は、光学的導波路を得るために、支持体材料よりも大きい屈折率を有する。
【0023】
柱の間には、例えば、むく又は多孔性の粒子を設けることができ、それは更にS/N比を増加する。
【0024】
前記支持体から放射される光を検出するための焦点深度を有する光学的手段を備えた光学分析装置の高分子マイクロアレイ支持体に、溝を備えた微細特徴を形成する方法において、前記支持体の厚さは、厚さの変化値によって前記支持体の表面積にわたって変化する。前記深さと前記厚さの変化値との合計が概して前記焦点深度に相当し、それによって改良された性能をもたらすように深さが選択されることによって、前記溝の深さは、前記焦点深度と前記厚さの変化値とに適応する。
【0025】
支持体表面に関して、溝の傾斜角度は、望ましい支持体表面の反射率を与えるために、支持体材料の屈折率に適応することができる。
【0026】
これらの表面拡大の溝の更なる利点は、流体の毛細管流動を維持する能力である。本発明の他の特徴及び更なる利点は、添付の特許請求の範囲のみならず、以下の説明と限定されない実施形態とから明らかになるであろう。実施形態と図面とを参照して、本発明をより詳細に説明する。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、マイクロアレイ技術において、ガラススライドの代わりに高分子スライドを使うことによって、表面の結合部位の範囲がより大きくなる、高い結合能力を達成する、非特異的結合が、通常、ガラススライドより少ない、UV−架橋又は遮断さえ無しに、プレハイブリダイゼーションを必要とすることなく高分子スライド上で高度な固定化が可能になる等の種々の効果を実現しつつ、光学分析の向上された性能、例えば、S/N比の増加が達成される。S/N比の増加は、溝によりもたらされた支持体の表面積の拡大による信号の増加(結果、より多くの結合部位をもたらす)によって、そして、焦点深度内の材料のボリュームの減少によるノイズ/バックグラウンド信号の減少によって、成し遂げられる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】選択された深さを有するV型溝と支持体表面に相対する傾斜角度とを備えたマイクロアレイ支持体を形成するスライドを示す図である。
【図2】マイクロアレイ支持体を備えた走査型光学分析装置を示す図である。
【図3】平坦なスライドとピラミッド型に形成された溝を設けたスライドとによる蛍光バックグラウンドを比較した図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
詳細な説明及びクレームにおいて用いる用語及び表現は、当業者によって通常用いられる意味を有することを意図している。
【0030】
本発明によれば、光学分析における高分子マイクロアレイ支持体の改良された性能は、高分子マイクロアレイ支持体に選択された微細特徴を組み入れることによって、達成される。微細特徴は、選択された深さを有するように配列された溝を備える。本発明の概念は、吸収され又は反射され又は伝導された光の振幅(すなわち、強度)及び/又は周波数(波長)の変化を制御することによって、光学的手段を備えた光学分析装置におけるマイクロアレイ支持体の性能を改善すること(例えば、S/N比を増加すること)である。これは、溝を備えた微細特徴を有するマイクロアレイ支持体を提供することによって実現される。この溝は、支持体の厚さの変化と同様に分析装置の光学的手段の焦点深度に適応する深さを有し、選択された溝の深さと支持体の厚さの変化との合計が、実質的に光学的手段の焦点深度に相当する。好ましくは、選択された溝の深さと支持体の厚さの変化との合計は、光学的手段の焦点深度と同じになる。しかし、支持体スライドの特性に応じて、焦点深度は、現実に前記合計よりもわずかに大きくても小さくてもよい。
【0031】
本発明は、例えば、蛍光又はリン光の結合分析に適用することができ、また、選択された高分子マイクロアレイ支持体の微細特徴は、いくつかの方法で、分析性能に影響を与える能力がある。マイクロアレイ支持体は、化学修飾した表面被覆が与えられた基質を備える。基質は、高分子スライドから作られる。支持体の厚さは、支持体の表面積にわたって変化する。そして、厚さの変化は、製造方法に起因するスライドの品質に応じて、典型的に15−20マイクロメートル未満である。本発明の微細特徴は、蛍光又はリン光の標識が設けられた表面被覆における光子数の増加によって、平坦な支持体と比較して励起能力が増加する。標識が蛍光のとき、蛍光色素から放射され光学検知システムに達する光子数の増加によって、支持体の放射能力は増加し、支持体の基質の内及び/又は外に達する光子数を減少させて、不必要な蛍光バックグラウンドを回避することによって、ノイズの減少が達成される。
【0032】
このように、本発明は、高分子マイクロアレイ支持体に与えられた表面拡大パターンを備えた、選択された微細特徴を利用することによって、光学分析のS/N比を増加するのに役立つ。微細特徴は、分析装置の光学特性の望ましい作用を達成するために選択され、適応する。光学特性は、幾何光学及び/又は物理光学に関して説明することができる。幾何光学は、放射線現象のように光伝播を扱い、一方、物理光学は、電磁波の波の性質を利用する。幾何光学において、光路は、放射線に沿っており、一方、物理光学においては、回折及び干渉現象が存在する。幾何光学において、光の波長は、概して表面の微細特徴のサイズよりも小さく、一方、物理光学において、光の波長は、表面の微細特徴のサイズに相当する。
【0033】
本発明において、光学的手段は、好ましくはマイクロアレイスキャナを備え、マイクロアレイスキャナは、共焦点光学系を含み、共焦点光学系は、例えば、ピンホールにより不必要な光をブロックして、検出されるノイズを減少させることによって、専ら対物レンズの焦点深度内に放射光を集光する。
【0034】
図2は、マイクロアレイ支持体1及び光学的手段3,4,6を備えた走査型蛍光分析装置2の1実施形態を示すものである。光学的手段は、マイクロアレイ支持体上に励起光を導くレーザー3と、マイクロアレイ支持体の結合部位から放射された光を検出するPMT(光電子増倍管)4と、ノイズを減少させるピンホール6とを備える。
【0035】
図3は、平坦なスライドとピラミッド型の溝を設けたスライドとによる、スキャナ(図2参照)で測定される蛍光バックグラウンドを与えるノイズの比較のグラフを示す。比較は、543nm(Cy3)と633nm(Cy5)の2つの異なる励起波長で、支持体の材料としてポリスチレン(PS)を用いて行われ、図示の放射がスライド上の平均値である。Cy3は、543nmで励起され、放射が570nmで測定され、Cy5は、633nmで励起され、放射が670nmで測定される。平坦なスライドは平坦型と表示され、ピラミッド型で覆われた表面はピラミッド型と表示されている。平坦なスライドと比べて、蛍光バックグラウンドの著しい減少がピラミッド型で達成されている。
【0036】
本発明のマイクロアレイ支持体の微細特徴は、光学的手段の焦点深度と、支持体の厚さの変化とに関して選択された深さを有する溝を備える。溝は、まっすぐ又は丸み帯びたエッジをもつことができ、例えば、V型、シヌソイド型、三角形型、台形或いはバイナリ型、又は柱のような形状にすることができる。溝は、支持体上で一方向以上の構造とすることができる。例えば、ピラミッド型の溝は、各溝の方向間に90°の角度をもった構造を与えられた、2つの隣接するV型溝によって形成することができる。
【0037】
個々の溝間の距離は、支持体の表面積にわたって、一定としてもよいし変更してもよい。溝のサイズは、概して励起光の波長よりも大きく、溝は、光学的手段及び支持体の望ましい幾何光学特性に応じて、典型的には5〜10μmか又は20μmまでの深さを有し、例えば55度の傾きを有することができる。
【0038】
図1は、厚さ7を有するマイクロアレイ支持体1の本発明の1実施形態の側面図を示し、厚さ7は、最も大きい厚さと最も小さい厚さの間の差異に等しく且つスライドの品質に依存する変化値(図示略)で、支持体の表面積にわたって変化する。マイクロアレイ支持体は、微細特徴が与えられ、微細特徴は、表面拡大パターン5を備える。パターンは、選択された深さ8と、支持体の表面に相対的な傾斜角度αとを有するV溝を備える。支持体は、例えば25mm×75mmの範囲を有し、スライドの限られた平面は、支持体の範囲にわたって、ある厚さの変化をもたらし、前記変化は、製造方法にもよるが、一般に15〜20μm未満である。マイクロアレイ支持体は、様々な方法によって製造することができる。好ましくは、マスタ構造から形成されたポリマーの複製によって(例えば、射出成形、鋳造、又はエンボス加工によって)製造することができる。一般に、溝のマスタ構造は、シリコン又はガラスの、例えば、湿式又は乾式化学エッチング、フォトレジストリソグラフィ、又は機械的な刻線(例えば、研削加工又は旋盤加工)によって、形成される。
【0039】
本発明の第1の実施形態によれば、支持体の微細特徴は、例えば、V溝のような表面拡大パターンを備え、溝の深さは、選択された溝の深さと支持体の厚さの変化の合計が概して焦点深度に相当するように、分析装置の光学的手段の焦点深度に適応する。
【0040】
典型的な実施形態において、溝は、ピラミッド型に形成され、溝のマスタ構造は、(100)シリコンに異方性エッチングが施され、結果、55度の傾斜角度になる。光学的手段の焦点深度が20〜30μmで、支持体スライドの品質が、支持体の厚さ変化を10〜15に制限する場合、溝の深さは、例えば、5〜10μmとなるように選択することができる。それによって、溝の深さと支持体スライドの範囲にわたる厚さの変化の合計は、15〜25μmになる。したがって、その合計は、焦点深度内に収まり、そしてまた、概して焦点深度に相当する。あるいは、溝の深さは、例えば、10〜15μmとなるように選択することができ、その結果、溝の深さと厚さの変化値の合計は、20〜30μmになり、概して焦点深度に一致する。
【0041】
その結果、溝によりもたらされる支持体の表面積の拡大で信号が増加し、より多くの結合部位と、より高い蛍光信号に帰着する。それと同時に、自己蛍光材料の量が焦点深度内で減少するという事実によって、ノイズ/バックグラウンド信号が低下する。
【0042】
平坦なポリマーと比べると構造化されたポリマーのためにぬれ角がより大きくなるので、溝を形成する構造は、疎水性の増加作用をもたらし、支持体上にマイクロアレイのスポットの高密度なプリントを容易にする。
【0043】
溝の寸法にもよるが、流体の毛細管流動を維持することも可能である。
【0044】
支持体における溝の傾斜角度は、ブルースター反応により、支持体への入射光の入口角に影響を与え、支持体の表面反射を変えるであろう。したがって、表面反射は、支持体の材料の屈折率を考慮して、溝の適切な傾斜角度を選択することによって制御することができる。例えば、ポリマーが1.5の屈折率を有する場合、平坦なポリマーの表面へ入射した円偏光の約4%が反射され、そして、入射光の入口角が70°の場合、即ち、ファクター4によって反射率が増加される場合、約17%が反射される。増加した表面の反射率は、溝と共同して、入射光が少なくとも2度表面上で反射され、したがって、異なった2位置で蛍光を励起することを容易にする。
【0045】
溝の適切な傾斜角度を選択し、基質と表面コーティング材料の光学定数を考慮することによって、表面から鏡面反射される光の方向は、放射光の光路が励起光の光路にたどらないように、変えられる。これは有利なことである。励起エネルギーは概して放出エネルギーよりも大きく、従って、光学路が一致する場合に、マイクロアレイスキャナの検出器が飽和状態になるかもしれないからである。
【0046】
本発明の第2の実施形態によれば、支持体の性能は、金属、半導体、又は誘電材料で作られた反射層を与えることによって更に増加する。可視光線にとっては、銀、白金、パラジウム、又は金の層が有益である。層の厚さは、支持体の望ましい透明度に適応するのが好ましく、層は、支持体の基質の頂面または支持体の底部に設けることができる。例えば、20nmの厚さの金のフィルムは、赤色光の約50%を伝導する。金属の層を追加する1つの利点は、表面化学が、ポリマーの表面よりも金属層に採用しやすいことである。更なる利点は、層の半伝導性能を使う可能性である。すなわち、層を作るための金属、半導体、及び誘電体に見られる吸収の特異的波長領域を使うことによって、ある波長を伝導し他の波長を反射する。
【0047】
本発明の第3の実施形態によれば、支持体は、微小な柱、即ち円柱状の柱を形成する溝を備える。ある模範的な実施形態によれば、柱には、支持体の材料より大きい屈折率を有する追加の層が設けられ、それによって光学的導波路を獲得する。更なる模範的な実施形態によれば、適当なサイズ、すなわち、概して0.1〜50μmの範囲のサイズの粒子が、微小な柱の間に設けられ、S/N比を改善する。
【0048】
本発明の第4の実施形態によれば、支持体は、誘電性のミラーが設けられ、該ミラーは、いくつかの層からなる干渉層構造を備える。この層は、波長の4分の1の厚さとすることができ、例えば二酸化シリコン又は二酸化チタンのような、各々比較的低い屈折率と高い屈折率を有する酸化物を交互に備える。誘電性のミラーは、支持体の基質の頂面又は支持体の底部に設けることができる。干渉層構造によって、ある波長幅において反射率が制御され、波長のフィルタリングが果たされる。表面の反射率の増加によって、少ない光が支持体の基質内に伝達され且つその中で自己蛍光を励起するので、蛍光バックグラウンドによるノイズが減少する。
【0049】
本発明の第5の実施形態によれば、支持体には、溝に重ね合わされた回折格子が設けられる。回折格子溝の高さと格子構造の個々の溝の距離は、検査する光の波長と同じサイズ、すなわち、数百nmの範囲である。回折格子によって、ある方向に選択された波長を反射/伝達する可能性と同様に、更に、増加した表面積の拡大が達成される。回折格子は、反射防止構造又は反射拡張構造を備えることもでき、反射防止構造は、入射する励起光の表面反射率を減少させるように適応し、反射拡張構造は、表面反射率を増加するように適応する。回折格子は、例えば、イービーム(e−beam)リソグラフィによって製造することができ、格子溝構造は、例えば、シヌソイド形、三角形、台形又はバイナリ型にすることができる。格子の溝は、まっすぐ又は丸みを帯びたエッジを有することができ、格子の個々の溝間の距離は、格子にわたって一定としてもよいし変化してもよい。
【0050】
本発明の第6の実施形態によれば、支持体の基質の吸収作用は、材料を光学的に死んだ状態(“optically dead”)にするために、励起光源の励起及び/又は放射波長に適応する。これを達成する1つの方法は、基質が完全に黒くなるように、すなわち、重要な波長のためによく吸収するように、ポリマーを小さい光吸収色素で彩色することである。これを達成する別の方法は、油溶性染料による。また、高分子支持体材料に、例えば、クオートで作られる粒子を混合することによって、支持体の蛍光性の作用を減少することができる。
【0051】
本発明の第7の実施形態によれば、支持体は、励起光の波長を伝導又は吸収するように形成され、使用する蛍光プローブの波長を吸収するように形成される。それによって、自己蛍光が、支持体から放射されることを防止し、ノイズの増加を防止する。
【0052】
本発明は、上述の図面における実施形態に制限されるものではなく、特許請求の範囲の範囲内で自由に変更できるものである。
【0053】
本発明の好ましい実施態様は以下の通りである。
【0054】
(1) 光学分析装置のマイクロアレイ支持体とプローブ分子との組み合わせにおいて、前記支持体が高分子から作製されており、前記光学分析装置が、光学的検出器を備え、当該光学的検出器が、前記支持体から放射された光を検出するための焦点深度を有し、
前記マイクロアレイ支持体が、高分子支持体材料から作製された支持体表面を備え、当該支持体表面の厚さが、厚さの変化値によって前記支持体表面の領域全体にわたって変化し、前記支持体に微細特徴が形成されており、当該微細特徴が、その形成時に5〜15μmの範囲の深さを有するように配列された溝を備え、当該溝の深さが、前記光学的検出器の前記焦点深度と前記支持体の前記厚さとに基づいて選択され、ノイズを減少させるために、前記溝の前記深さと前記支持体表面の厚さの変化値との合計が、概して前記光学的検出器の焦点深度に相当しており、
前記支持体表面に前記プローブ分子が付着して、結合部位を形成しており、
前記厚さが、前記溝のない状態で測定された前記支持体の厚さとして定義され、
前記厚さの変化値が、前記支持体の最大の厚さと最小の厚さの差に等しい、
組み合わせ。
(2) 実施態様1記載の組み合わせにおいて、前記溝が、傾斜角度(α)で傾斜しており、当該溝の傾斜角度(α)が、前記支持体表面に対するものであり、前記支持体表面の前記重合体の反射率を与えるように前記高分子支持体材料の屈折率に対応している、組み合わせ。
(3) 実施態様1記載の組み合わせにおいて、前記溝の少なくともいくつかが丸みを帯びている、組み合わせ。
(4) 実施態様1記載の組み合わせにおいて、前記溝の少なくともいくつかが、まっすぐなエッジを有している、組み合わせ。
(5) 実施態様1記載の組み合わせにおいて、前記溝が、前記支持体上に2方向以上に設けられている、組み合わせ。
(6) 実施態様1記載の組み合わせにおいて、前記支持体上の前記個々の溝間の距離が一定である、組み合わせ。
(7) 実施態様1記載の組み合わせにおいて、前記個々の溝間の距離が、前記支持体の表面領域全体にわたって変化している、組み合わせ。
(8) 実施態様1記載の組み合わせにおいて、前記支持体表面の重合体よりも高い屈折率を持つ追加の層を備えている、組み合わせ。
(9) 実施態様8記載の組み合わせにおいて、前記追加の層の厚さが、前記支持体の透明度を与える、組み合わせ。
(10) 実施態様8記載の組み合わせにおいて、前記追加の層の厚さが、前記支持体の反射率を与える、組み合わせ。
(11) 実施態様1記載の組み合わせにおいて、前記支持体の微細特徴として回折格子を備え、当該回折格子が、前記溝の少なくとも一部上に重ねられている、組み合わせ。
(12) 実施態様1記載の組み合わせにおいて、前記支持体に、光吸収色素が与えられている、組み合わせ。
(13) 実施態様5記載の組み合わせにおいて、前記溝が柱を形成している、組み合わせ。
(14) 実施態様13記載の組み合わせにおいて、前記柱と共に追加の層が設けられ、前記追加の層の屈折率が、前記支持体の屈折率よりも大きくなるように選択されている、組み合わせ。
(15) 実施態様14記載の組み合わせにおいて、前記柱の間に粒子が配置されている、組み合わせ。
(16) 光学分析装置のマイクロアレイ支持体を形成する方法であって、前記支持体が高分子から作製されており、前記光学分析装置が光学的検出器を備え、当該光学的検出器が前記支持体から放射された光を検出する焦点深度を有し、前記マイクロアレイ支持体が、高分子製の支持体表面を備え、前記高分子製支持体表面の厚さが、厚さの変化値によって前記支持体表面の領域全体にわたって変化している、方法において、当該方法が、
前記光学的検出器の焦点深度を決定することと、
前記支持体の厚さと前記厚さの変化値とを決定することと、
前記支持体を、5〜15μmの範囲の深さを有するように配列された溝を備えた微細特徴を持つものとして形成することと、
前記光学的検出器の前記決定された焦点深度と前記支持体の厚さとに基づいて、前記支持体表面にある前記溝の深さを選択し、その場合に、ノイズを減少させるために、前記溝の前記深さと前記重合体製支持体表面の厚さの変化値との合計が、概して前記光学的検出器の焦点深度に相当していることと、
プローブ分子を前記重合体製支持体表面に付着させ、前記重合体製支持体表面に付着したプローブ分子によって結合部位を形成することと、
を含み、
前記選択段階においては、前記溝の深さの選択の前に前記支持体の厚さが測定され、
前記厚さが、前記溝のない状態で測定された前記支持体の厚さとして定義され、
前記厚さの変化値が、前記支持体の最大の厚さと最小の厚さの差に等しい、
方法。
(17) 実施態様16記載の方法において、前記溝を、傾斜角度(α)で傾斜させ、当該溝の傾斜角度(α)が、前記支持体表面に対するものであり、前記支持体表面の反射率を与えるように前記支持体表面の前記重合体の屈折率に対応するようにする追加の段階を含む、方法。
(18) 実施態様16記載の方法において、前記溝の少なくともいくつかに丸みを帯びさせる段階を含む、方法。
(19) 実施態様16記載の方法において、前記溝の少なくともいくつかに、まっすぐなエッジを形成する段階を含む、方法。
(20) 実施態様16記載の方法において、前記溝を、前記支持体上に2方向以上に設ける段階を含む、方法。
(21) 実施態様20記載の方法において、前記溝が柱を形成している、方法。
(22) 実施態様21記載の方法において、前記柱と共に追加の層を設ける段階を含み、前記追加の層の屈折率が、前記支持体の屈折率よりも大きくなるように選択される、方法。
(23) 実施態様21記載の方法において、前記柱の間に粒子を配置する、方法。
(24) 実施態様16記載の方法において、前記支持体上の前記個々の溝間の距離が一定であるように前記溝を形成する段階を含む、方法。
(25) 実施態様16記載の方法において、前記個々の溝間の距離が、前記支持体の表面領域全体にわたって変化するように前記溝を形成する段階を含む、方法。
(26) 実施態様16記載の方法において、前記の微細特徴を形成する段階が、前記支持体表面の重合体よりも高い屈折率を持つ追加の層を形成する段階を更に備える、方法。
(27) 実施態様26記載の方法において、前記追加の層の厚さを、前記支持体の透明度を与えるように選択する段階を含む、方法。
(28) 実施態様26記載の方法において、前記追加の層の厚さを、前記支持体の反射率を与えるように選択する段階を含む、方法。
(29) 実施態様16記載の方法において、前記支持体の微細特徴として誘電性のミラーを形成する段階を含む、方法。
(30) 実施態様16記載の方法において、前記支持体の微細特徴として回折格子を形成する段階を含み、当該回折格子を、前記溝の少なくとも一部上に重ねる段階を更に含む、方法。
(31) 実施態様16記載の方法において、前記支持体に、光吸収色素を与える段階を含む、方法。
(32) 実施態様16に記載の方法において、前記支持体表面に相対する前記溝の複数の傾斜角度(α)を与え、前記支持体表面の重合体の屈折率が変えられた場合には、前記複数の溝の傾斜角度(α)によって与えられる前記支持体表面の最大の反射率を得るように、前記複数の傾斜角度(α)中の一つを選択する段階を含む、方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学分析装置のマイクロアレイ支持体とプローブ分子との組み合わせにおいて、前記支持体が高分子から作製されており、前記光学分析装置が、光学的検出器を備え、当該光学的検出器が、前記支持体から放射された光を検出するための焦点深度を有し、
前記マイクロアレイ支持体が、高分子支持体材料から作製された支持体表面を備え、当該支持体表面の厚さが、厚さの変化値によって前記支持体表面の領域全体にわたって変化し、前記支持体に微細特徴が形成されており、当該微細特徴が、その形成時に5〜15μmの範囲の深さを有するように配列された溝を備え、当該溝の深さが、前記光学的検出器の前記焦点深度と前記支持体の前記厚さとに基づいて選択され、ノイズを減少させるために、前記溝の前記深さと前記支持体表面の厚さの変化値との合計が、概して前記光学的検出器の焦点深度に相当しており、
前記支持体表面に前記プローブ分子が付着して、結合部位を形成しており、
前記厚さが、前記溝のない状態で測定された前記支持体の厚さとして定義され、
前記厚さの変化値が、前記支持体の最大の厚さと最小の厚さの差に等しい、
組み合わせ。
【請求項2】
請求項1記載の組み合わせにおいて、前記溝が、傾斜角度(α)で傾斜しており、当該溝の傾斜角度(α)が、前記支持体表面に対するものであり、前記支持体表面の前記重合体の反射率を与えるように前記高分子支持体材料の屈折率に対応している、組み合わせ。
【請求項3】
請求項1記載の組み合わせにおいて、前記溝の少なくともいくつかが丸みを帯びている、組み合わせ。
【請求項4】
請求項1記載の組み合わせにおいて、前記溝の少なくともいくつかが、まっすぐなエッジを有している、組み合わせ。
【請求項5】
請求項1記載の組み合わせにおいて、前記溝が、前記支持体上に2方向以上に設けられている、組み合わせ。
【請求項6】
請求項1記載の組み合わせにおいて、前記支持体上の前記個々の溝間の距離が一定である、組み合わせ。
【請求項7】
請求項1記載の組み合わせにおいて、前記個々の溝間の距離が、前記支持体の表面領域全体にわたって変化している、組み合わせ。
【請求項8】
請求項1記載の組み合わせにおいて、前記支持体表面の重合体よりも高い屈折率を持つ追加の層を備えている、組み合わせ。
【請求項9】
請求項8記載の組み合わせにおいて、前記追加の層の厚さが、前記支持体の透明度を与える、組み合わせ。
【請求項10】
請求項8記載の組み合わせにおいて、前記追加の層の厚さが、前記支持体の反射率を与える、組み合わせ。
【請求項11】
請求項1記載の組み合わせにおいて、前記支持体の微細特徴として回折格子を備え、当該回折格子が、前記溝の少なくとも一部上に重ねられている、組み合わせ。
【請求項12】
請求項1記載の組み合わせにおいて、前記支持体に、光吸収色素が与えられている、組み合わせ。
【請求項13】
請求項5記載の組み合わせにおいて、前記溝が柱を形成している、組み合わせ。
【請求項14】
請求項13記載の組み合わせにおいて、前記柱と共に追加の層が設けられ、前記追加の層の屈折率が、前記支持体の屈折率よりも大きくなるように選択されている、組み合わせ。
【請求項15】
請求項14記載の組み合わせにおいて、前記柱の間に粒子が配置されている、組み合わせ。
【請求項16】
光学分析装置のマイクロアレイ支持体を形成する方法であって、前記支持体が高分子から作製されており、前記光学分析装置が光学的検出器を備え、当該光学的検出器が前記支持体から放射された光を検出する焦点深度を有し、前記マイクロアレイ支持体が、高分子製の支持体表面を備え、前記高分子製支持体表面の厚さが、厚さの変化値によって前記支持体表面の領域全体にわたって変化している、方法において、当該方法が、
前記光学的検出器の焦点深度を決定することと、
前記支持体の厚さと前記厚さの変化値とを決定することと、
前記支持体を、5〜15μmの範囲の深さを有するように配列された溝を備えた微細特徴を持つものとして形成することと、
前記光学的検出器の前記決定された焦点深度と前記支持体の厚さとに基づいて、前記支持体表面にある前記溝の深さを選択し、その場合に、ノイズを減少させるために、前記溝の前記深さと前記重合体製支持体表面の厚さの変化値との合計が、概して前記光学的検出器の焦点深度に相当していることと、
プローブ分子を前記重合体製支持体表面に付着させ、前記重合体製支持体表面に付着したプローブ分子によって結合部位を形成することと、
を含み、
前記選択段階においては、前記溝の深さの選択の前に前記支持体の厚さが測定され、
前記厚さが、前記溝のない状態で測定された前記支持体の厚さとして定義され、
前記厚さの変化値が、前記支持体の最大の厚さと最小の厚さの差に等しい、
方法。
【請求項17】
請求項16記載の方法において、前記溝を、傾斜角度(α)で傾斜させ、当該溝の傾斜角度(α)が、前記支持体表面に対するものであり、前記支持体表面の反射率を与えるように前記支持体表面の前記重合体の屈折率に対応するようにする追加の段階を含む、方法。
【請求項18】
請求項16記載の方法において、前記溝の少なくともいくつかに丸みを帯びさせる段階を含む、方法。
【請求項19】
請求項16記載の方法において、前記溝の少なくともいくつかに、まっすぐなエッジを形成する段階を含む、方法。
【請求項20】
請求項16記載の方法において、前記溝を、前記支持体上に2方向以上に設ける段階を含む、方法。
【請求項21】
請求項20記載の方法において、前記溝が柱を形成している、方法。
【請求項22】
請求項21記載の方法において、前記柱と共に追加の層を設ける段階を含み、前記追加の層の屈折率が、前記支持体の屈折率よりも大きくなるように選択される、方法。
【請求項23】
請求項21記載の方法において、前記柱の間に粒子を配置する、方法。
【請求項24】
請求項16記載の方法において、前記支持体上の前記個々の溝間の距離が一定であるように前記溝を形成する段階を含む、方法。
【請求項25】
請求項16記載の方法において、前記個々の溝間の距離が、前記支持体の表面領域全体にわたって変化するように前記溝を形成する段階を含む、方法。
【請求項26】
請求項16記載の方法において、前記の微細特徴を形成する段階が、前記支持体表面の重合体よりも高い屈折率を持つ追加の層を形成する段階を更に備える、方法。
【請求項27】
請求項26記載の方法において、前記追加の層の厚さを、前記支持体の透明度を与えるように選択する段階を含む、方法。
【請求項28】
請求項26記載の方法において、前記追加の層の厚さを、前記支持体の反射率を与えるように選択する段階を含む、方法。
【請求項29】
請求項16記載の方法において、前記支持体の微細特徴として誘電性のミラーを形成する段階を含む、方法。
【請求項30】
請求項16記載の方法において、前記支持体の微細特徴として回折格子を形成する段階を含み、当該回折格子を、前記溝の少なくとも一部上に重ねる段階を更に含む、方法。
【請求項31】
請求項16記載の方法において、前記支持体に、光吸収色素を与える段階を含む、方法。
【請求項32】
請求項16に記載の方法において、前記支持体表面に相対する前記溝の複数の傾斜角度(α)を与え、前記支持体表面の重合体の屈折率が変えられた場合には、前記複数の溝の傾斜角度(α)によって与えられる前記支持体表面の最大の反射率を得るように、前記複数の傾斜角度(α)中の一つを選択する段階を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−242411(P2011−242411A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−197011(P2011−197011)
【出願日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【分割の表示】特願2006−532195(P2006−532195)の分割
【原出願日】平成16年5月18日(2004.5.18)
【出願人】(501154297)オーミック・アクチボラゲット (13)
【氏名又は名称原語表記】Åmic AB
【Fターム(参考)】