説明

マイクロニードル迅速溶解法

【課題】迅速に体内に吸収されるマイクロニードルパッチとその使用法を提供する。
【解決手段】
本発明のマイクロニードルアレイの迅速溶解方法は、水膨潤性高分子を主材料とし厚さ500μm以下の基板を有するマイクロニードルアレイの背面より水分を供給し、マイクロニードルアレイを膨潤させることを特徴とする。このさい、水分蒸散量が25〜70g/hmである面状水分供給源を用いて水分を供給するのが好ましい。マイクロニードルアレイは背面周辺部数ヶ所を粘着テープの小片により皮膚に貼付し保持することができる。これにより従来法で約1〜3時間要したマイクロニードルの溶解時間を5〜20分に短縮することができ、マイクロニードルの使用がより容易となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は皮膚表層及び/又は皮膚角質層に修飾効果及び/又は機能効果を与えるためのマイクロニードルを皮膚内に刺入後迅速に溶解させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
薬物を人の体内に投与する手法として、経口的投与法と経皮的投与法がある。注射は代表的な経皮的投与法である。しかし、注射は医師の手を煩わせねばならず、苦痛を伴い、更にエイズやB型肝炎などの感染もあり得る、多くの人にとって歓迎すべからざる手法である。これに対し、最近マイクロニードルアレイを利用した、苦痛を伴わない経皮的投与法が注目されてきた(特許文献1、非特許文献1)。
【0003】
皮膚角質層は薬物透過のバリアとして働き、単に皮膚表面に薬物を塗布するだけでは薬物は十分に透過しない。これに対し微小な針、すなわちマイクロニードルを用いて角質層を穿孔することにより、塗布法より薬物透過効率を格段に向上させることができる。このマイクロニードルを基板上に多数集積したものがマイクロニードルアレイである。また、マイクロニードルアレイに、マイクロニードルアレイを皮膚に付着させるための粘着テープや使用まで無菌状態を維持するためのカバーシートなどを付加して使用しやすい製品としたものをマイクロニードルパッチという。
ここにテープとは、フィルム、もしくは布又は紙に粘着剤を塗布したものをいう。
【0004】
糖質など体内で溶解し代謝により消失する物質を素材としてマイクロニードルを作成すれば、仮にニードルが折れ皮膚内に残存したとしても事故とはならない。そればかりか、糖質中に薬物を含ませておくならば、刺入されたマイクロニードルが体内で溶解されることにより、容易に薬物を皮内や皮下に投与することができる(特許文献2)。
特に、ヒアルロン酸やコラーゲンなどの生体溶解性高分子物質からなるマイクロニードルを皮膚に刺入すると、皮膚内水分がマイクロニードルに拡散し、皮膚に差し込まれたニードル部が膨潤しその後溶解する。この結果ヒアルロン酸やコラーゲンが皮膚内に拡散して抗しわ作用を発現し、あるいはニードル部に前もって溶解させている薬物や有価物質が皮膚内に拡散する(特許文献3、4)。
【0005】
マイクロニードルが皮膚内で膨潤し溶解するには、その間マイクロニードルアレイを皮膚表面に安定的に保持する必要がある。通常、マイクロニードルアレイよりも大面積の粘着性保護テープをマイクロニードルアレイにかぶせて皮膚表面に押しつけ、その保護テープの粘着性により密着保持している。
【0006】
しかしながらこの粘着性保護テープはマイクロニードルの皮膚内での溶解性に大きな影響を与える。水蒸気透過性の高い保護粘着テープを用いると、皮膚からマイクロニードルアレイに入った水分が蒸散し、マイクロニードルが十分に膨潤しなくなり、薬物を皮膚内に放散する速度が落ちる。また、水蒸気透過性が低い粘着保護テープを用いると、皮膚からの水分蒸散をテープが抑えるため皮膚刺激が強くなる欠点を有する。
【0007】
いずれにせよ、マイクロニードルを膨潤させるための水分補給が皮膚からのみでは、マイクロニードルの膨潤及び溶解に多大の時間を有する。従来マイクロニードルアレイを皮膚表面上に1〜3時間保持しておく必要があった。このためマイクロニードルアレイを顔面に装着する際には就寝前に装着することが多く、美容院や美容エステで装着することは困難であった。
【0008】
マイクロニードルを利用する化粧品は、コスメディ製薬により世界で初めて商業的に製造され、2008年10月より発売された(非特許文献1)。このマイクロニードルは膨潤と溶解にかなりの時間を要したため、需用者からはマイクロニードルの溶解速度を早め、迅速に適用できるよう改善することが強く要望されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特表2002−517300号公報
【特許文献2】特開2003−238347号公報
【特許文献3】特開2009−273872号公報
【特許文献4】特開2010−029634号公報
【非特許文献】
【非特許文献1】権英淑、神山文男「マイクロニードル製品化への道程」、薬剤学、社団法人日本薬剤学会、平成21年9月、第69巻、第4号、p.272−276
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、速やかに膨潤し、速やかに溶解し、速やかに吸収させうるマイクロニードルアレイを提供して、従来技術の前記の問題点を解決することである。マイクロニードルアレイの膨潤と溶解に時間がかかるのは、マイクロニードルアレイへの水分補給が不十分であったためである。必要な水分を供給しやすいマイクロニードルパッチの設計を検討した。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するためになされた本発明に係わるマイクロニードルアレイの迅速溶解方法(医療行為を除く)は、水膨潤性高分子を主材料とし、厚さ500μm以下の基板を有するマイクロニードルアレイの背面より水分を供給し、該水分によりマイクロニードルアレイを膨潤させることを特徴とする。
ここにマイクロニードルアレイの背面とは、マイクロニードルが備えられた基板面の反対側の基板面をいう。
【0012】
水膨潤性マイクロニードルアレイの背面から適量の水分を供給すると、マイクロニードルアレイの基板からニードルまで全体が速やかに膨潤し、皮膚内でのニードルの溶解速度が高まる。そのため従来溶解に1〜3時間要していたマイクロニードルアレイが5〜20分で溶解することになる。この時マイクロニードルアレイに対する水分の供給量が多すぎるとマイクロニードルが皮膚に挿入され膨潤する前に基板が溶解していまい、皮膚内でマイクロニードルを溶解させるとの目的を達することができない。水分供給量が少なすぎると膨潤速度が遅くなり、迅速溶解の目的を達することができない。
【0013】
マイクロニードルアレイ背面からの水分供給源としては、マイクロニードルアレイ背面に面状水分供給源を密着して水分を供給するのが適当である。この際、水分供給量の測定方法として各種方法を検討したが、面状水分供給源の水分蒸散量(TEWL:transepidermal water lose)がマイクロニードルアレイ膨潤速度との相関性が高いことを見出した。面状水分供給源の表面にTEWL測定装置のセンサーを密着させ、表面からの水分蒸散量を測定し、その値をパラメータとしてマイクロニードルの皮膚内溶解性との相関を検討した。
ここに水分蒸散量(g/hm)とは、ある表面から単位時間(h)・単位面積(m)当たり水分が蒸発する量(g)をいう。
【0014】
本発明におけるマイクロニードルアレイすなわちマイクロニードル及び基板は、水膨潤性高分子から構成されることが必須条件である。水膨潤物性高分子の例として以下のような物質を用いることができる。多糖類、例えばヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、デキストラン、コンドロイチン硫酸、カルボキシメチルセルロース、プロテオグリカン、ヒドロキシプロピルセルローズ。たんぱく質、例えばコラーゲン、ゼラチン。水溶性合成高分子、例えばポリビニルピロリドン。分子量1万以下のオリゴヒアルロン酸、加水分解コラーゲン、マイクロヒアルロン酸等を上記水膨潤性高分子にブレンドするとより膨潤速度が増し有利である。
【0015】
マイクロニードルアレイの基板の厚さは500μmから10μmの範囲が好適である。500μmよりも厚いと背面からの水分供給によっても短時間で基板及びニードルが膨潤・溶解することができないので、基板の厚さは500μm以下であることが望ましい。また10μm未満であるとマイクロニードルアレイの機械的強度が弱く取り扱いに不便である。
マイクロニードルの基板から針先端までの長さは、100μmから800μmが適当である。マイクロニードルアレイの基板の典型的な面積は0.5〜500cmである。
【0016】
マイクロニードルアレイの形状は、円形、楕円形、四辺形、長方形、三日月形、勾玉形、三角形、星形、フェイスマスク状など貼付場所に応じて種々の形状が可能である。ここに、勾玉状とは、通常の勾玉の形のものの他、図5に示すような左右対称のものも含むものとする。
また、共に用いられる粘着テープの形状もまた、円形、楕円形、長方形、三日月形、勾玉形、三角形、星形など種々の形状が可能である。
マイクロニードルや共に用いる粘着テープは、貼付の場所や貼付の目的により種々の形状を取り得る。本発明はそれらの形状を限定するものではない。
【0017】
マイクロニードルアレイを背面から水分を供給して膨潤溶解させる際には、マイクロニードルを皮膚に貼付するための粘着テープは水蒸気透過性の高いものを用いるか、あるいはマイクロニードルアレイ基板の背面の一部のみを粘着テープを用いて皮膚に貼付する方式をとることが好ましい。
水蒸気透過性のあまり高くないテープを用いる場合は、粘着テープ貼付部分は迅速溶解の目的達成のためには出来るだけ少ないことが望ましい。粘着テープ貼付部分は1箇所でもよく、あるいは2箇所以上であってもよい。
なお、マイクロニードルアレイを粘着テープにより皮膚に貼付することは必須の要件ではない。装着者が仰向けに横になり、顔面の皮膚上面からマイクロニードルを刺入し、上から面状水分供給素材を被せれば、その重みによりマイクロニードルアレイを保持できるからである。
【0018】
マイクロニードルを構成する水膨潤性高分子は、吸湿すると膨潤し、皮膚内で膨潤するとその内部へ溶けていく。マイクロニードルアレイ背面全体に水蒸気透過性のあまり高くない粘着シートを貼付する従来の方式では、水分は皮膚内からニードルに供給されるのみで、そのためニードルは次第に膨潤し溶解してはいくものの、多くの時間を要していた。
また、マイクロニードルが皮膚に刺入している部分には若干の刺激がある。この刺激は従来方式は長時間継続するのに反し、本発明による背面からの水分供給方式ではマイクロニードルの溶解が早く、それゆえ皮膚刺激も短時間で消失する。
【0019】
粘着テープを用いる場合、水蒸気透過性の高いものが好ましい。水蒸気透過性の高いものは通気性もよいので、通気性の良いものを選択しても良い。通気性がよくないと、マイクロニードルアレイへの水分供給が困難となり、その部分のマイクロニードルアレイが膨潤しにくくなる。通気性のない粘着テープを貼付した部分には水分供給が無くマイクロニードルの皮膚内溶解に時間を要するため皮膚に対する刺激も長く持続する。
【0020】
水蒸気透過性が高く通気性が良いテープの例は不織布、薄いポリウレタン(10μm以下)及び紙製のテープに通気性粘着剤を塗布したものである。通気性が低いテープの例はポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン及びポリプロピレン製のテープである。あるいは水蒸気透過性が高いシート上に通常の粘着剤をパターン塗工して水蒸気透過性が高い粘着シートとしてもよい。
【0021】
粘着テープを部分的に使用する場合、添付するマイクロニードルアレイ部分には、マイクロニードルを設けないようにすることもできる。粘着テープを添付した部分は、たとえ通気性のよい粘着テープを使用していたとしても、粘着テープを添付しない部分より水分の供給が少なく、その部分のマイクロニードルが膨潤し溶解するのに時間がかかるためである。全てのマイクロニードルが同時に膨潤溶解することが望ましいからである。
【0022】
マイクロニードルアレイ背面から供給する水分の最適量を、各種面状水分供給源を用いて測定した。ここに水分を含有する面状素材を面状水分供給素材という。マイクロニードル背面全体に水蒸気透過性が高い粘着テープを用いる場合は、面状水分供給素材と粘着テープを合わせて面状水分供給源となる。そのような粘着テープを用いない場合は、面状水分供給素材が面状水分供給源となる。面状水分供給素材と高水蒸気透過性粘着テープを用いる場合は、粘着テープ表面(面状水分供給素材付着面の反対側)にTEWL測定装置のセンサーを密着させ、表面からの水分蒸散量を測定した。
【0023】
重量平均分子量10万のヒアルロン酸製マイクロニードルアレイの場合、適当な水分供給量は、水分蒸散量(TEWL)にして25〜70g/hmとするのが好ましく、35〜65g/hmがなお好ましい。25g/hmより小さいと水分供給が不足し短時間溶解の目的を達成できない。70g/hmより大きいとマイクロニードルアレイが膨潤する間もなくアレイ基板が溶解してしまい目的を達成できない。
【0024】
最適水分供給量は、マイクロニードルアレイの素材に依存しうる。しかし重量平均分子量80万のヒアルロン酸、プロテオグリカン、コンドロイチン硫酸、ヒドロキシプロピルセルロース、デキストランについても測定した結果、最適水分量には大きな差が見出されなかった。従って、重量平均分子量10万のヒアルロン酸マイクロニードルについて測定した結果は、これらの素材にも当てはまると結論した。
本発明では水分蒸散量範囲の許容範囲を大きく設定したため、水による膨潤溶解速度が多少異なっていても、最適水分供給量が同じ範囲に収まったものと考えられる。また、測定に用いた多糖類はすべて極めて親水性が高いもので、化学構造的にも類似であるためとも考えられる。もっと水溶性が大きく異なる親水性素材を用いると、最適水分蒸散量は異なると思われる。
【0025】
マイクロニードルアレイの背面より面状水分供給素材により供給する水分は化粧水を好適に用いることができる。面状水分供給素材の具体例には、化粧水もしくは美容液を含有したガーゼ、不織布、テープ又は水性ゲルのパックがある。これらをマイクロニードル背面に密着させることにより、目的を達することができる。
【0026】
マイクロニードルアレイ背面に貼付する化粧水もしくは美容液を含有したガーゼ、不織布、あるいは水性ゲルパックは、マイクロニードルアレイの背面空孔部全体を覆う大きさか、あるいはそれより各方向に大きいことが望ましい。このガーゼ、不織布、テープ若しくはゲルパックの形状は、円形、楕円形、長方形、三日月形、勾玉形、三角形、星形、フェイス状マスク等貼付場所に応じて任意の形状とすることができる。
【0027】
また本マイクロニードルには化粧品原料ないしは薬効成分、特に高分子薬効成分を含浸させてもよい。上記化粧品の原料としては、例えば、アスコルビン酸、ビタミンCエチル、ビタミンCグリコシド、パルミチン酸アスコルビル、コウジ酸、ルシノール、トラネキサム酸、油用性甘草エキス、ビタミンA誘導体、プラセンタエキス等の美白成分;レチノール、レチノイン酸、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、EGF、細胞培養エキス、アセチルグルコサミン等の抗しわ成分;酢酸トコフェロール、カプサイン、ノリル酸バニリルアミド等の血行促進成分;ラズベリーケトン、月見草エキス、海草エキス等のダイエット成分;イソプロピルメチルフェノール、感光素、酸化亜鉛等の抗菌成分;ビタミンD2、ビタミンD3、ビタミンK等のビタミン類、グルコース、トレハロース、マルトースのような糖類、などが挙げられる。
上記高分子薬効成分としては、例えば、生理活性ペプチド類とその誘導体、核酸、オリゴヌクレオチド、各種の抗原蛋白質、バクテリア、ウイルスの断片等が挙げられる。
【発明の効果】
【0028】
水膨潤性マイクロニードルアレイ背面から適量の水分を供給すると、マイクロニードルアレイの基板からニードルまで全体が速やかに膨潤し、皮膚内でのニードルの溶解速度が高まる。そのため従来溶解に1〜3時間要していたマイクロニードルアレイが、5〜20分で溶解することとなる。この結果マイクロニードルは日常的に使用できるようになり、特に美容室や美容エステ室での使用が現実的となり、マイクロニードルアレイの使用性が向上する。
【0029】
水分蒸散量が25〜70g/hmである面状水分供給素材をマイクロニードルアレイ背面に密着させることにより、マイクロニードルアレイを速やかに膨潤させ、マイクロニードルを速やかに溶解させることができる。マイクロニードルアレイ使用の最適条件を明確にし、マイクロニードルアレイ使用の指針を示した。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】マイクロニードルパッチの構造。(a)は平面図、(b)はA−A’断面図。
【図2】マイクロニードルアレイの背面の一部を粘着テープで覆い、その背面から面状水分供給素材により水分を供給する構成の概略断面図。
【図3】マイクロニードルアレイの背面全体を高水蒸気透過性粘着テープで覆い、その背面から面状水分供給素材により水分を供給する構成の概略断面図。
【図4】楕円形のマイクロニードルアレイに円形の粘着テープ小片1片を用いる装着法の例の平面図。
【図5】勾玉型のマイクロニードルアレイに長方形型の粘着テープ小片1片を用いる装着法の例の平面図。
【図6】楕円形のマイクロニードルアレイに円形の粘着テープ小片2片を用いる装着法の例の平面図。
【図7】長方形のマイクロニードルアレイに長方形の粘着テープ2片を用いる装着法の例の平面図。
【図8】楕円形のマイクロニードルアレイに円形の粘着テープ小片2片を用い、粘着テープが貼付される部分にはマイクロニードルを設けない装着法の例の平面図。
【図9】楕円形及び勾玉状のマイクロニードルアレイに、細長い粘着テープで粘着する装着法の例の平面図。
【図10】楕円形のマイクロニードルアレイに円形の粘着テープ4片を用いる装着法の例の平面図。
【図11】曲がった楕円形のマイクロニードルアレイの背面全体に高水蒸気透過性粘着テープで覆った例の平面図。
【図12】顔面形状のマイクロニードルアレイの背面4ヶ所に円形の粘着テープの小片4片を用いる例の平面図。マイクロニードルアレイは、目、鼻及び口に対応する部分が切り抜いてある。
【発明を実施するための形態】
【0031】
次に、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。また、本発明のマイクロニードルアレイは、従来法により製造した(特許文献3,4)。
実施例1〜9で用いられているヒアルロン酸は、(株)紀文フードケミファ(現名キッコーマンバイオケミファ)製でその分子量は10万(商品名:FCH−SU、培養由来)である。デキストランは日本バルク薬品(株)購入(商品名:デキストラン70)、ポリビニルピロリドンはBASFジャパン製(商品名:コリドン12PF)である。また、本発明において分子量とは重量平均分子量であり、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された値をいう。TEWL価測定はMPA5&9((株)インテグラル)を用いて実施した。
【実施例1】
【0032】
本実施例のマイクロニードルアレイ(11)は、図1に示すような楕円形である。本マイクロニードルアレイの製法は特許文献3の実施例1と同様である。室温で水1gにヒアルロン酸ナトリウム(FCH−SU)0.08gを溶解して、ヒアルロン酸混合水溶液を得、これより特許文献3実施例1と同様にしてマイクロニードルアレイを得た。マイクロニードルはコニーデ型でありは根元の直径が0.4mm、先端直径が0.02mm、高さ0.2mmであり、0.6mm間隔に格子状に配列されており、1cmあたり250個形成されている。
図1の(a)は平面図であり、(b)はA−A’線での断面図である。その大きさは長辺が約30mm、短辺が約20mmである。本マイクロニードルアレイの基板厚さは50μmである。マイクロニードルアレイの背部に、アレイの大きさより各方向に5mm大きいポリエチレン製粘着テープ(12)を貼って一体化した。図1に示すように、このテープの中心部分は、周辺各2mmを残し切り取られている。但し、図に書き込まれたニードルの数は図を簡略化するため多くないが、実際は上記のように1cmあたり250個形成されている。
【0033】
このマイクロニードルアレイ+ポリエチレン粘着テープ(12)をボランティアの顔面目尻部皮膚に貼付した後、その上(背面)に美容液含有シート状マスク(エリクシールシュペリエル レチノバイタル アイマスク、株式会社資生堂製)(13)を押しつけた状態を図2に示す。但し図では皮膚は記載を省略している。
20分後取り外すとマイクロニードルは完全に溶けており全く残存していなかったことを確認した。
【0034】
なお、美容液含有シート状マスクの代わりに、布か目の粗い紙を楕円形あるいは勾玉型に切り抜いたシートに化粧水(SK−IIフェイシャルトリートメントエッセンス、P&Gジャパン)を染み込まれたものを用いても好ましい結果が得られた。
美容液含有シートは、本実施例のような楕円形の他、円形、正方形、長方形、三角形、勾玉形、星形などでもよい結果が得られた。
【0035】
マイクロニードルアレイの内、テープを貼付する部分にはマイクロニードルを設けないこともできる。本実施例の場合、マイクロニードルアレイ(11)の周辺部であって粘着テープ(12)が貼付される部分、すなわち図1(b)のマイクロニードルアレイ(11)の内粘着テープ(12)の下の部分、にはマイクロニードルを設けないこととすると、マイクロニードルによる皮膚刺激を緩和することができる。
マイクロニードルアレイの内粘着テープが貼付されている部分には水分が供給され難い。そのため粘着テープの下部は水分到達が遅く膨潤や溶解も遅い。従ってその部分にマイクロニードルがあると、溶解が遅れるためより長時間皮膚を刺激し、装着者に違和感を与え続けることとなる。そのため、粘着テープで覆われる部分にはマイクロニードルを設けないこととすれば、皮膚刺激が減少し、装着者はより快適にマイクロニードルを装着することができる。
【実施例2】
【0036】
基板の厚さを5,10,50,100,500,1000μmと変えて、実施例1と同様にマイクロニードルアレイを作製した。マイクロニードルアレイは直径2cmの円形とし、ボランティア前腕部皮膚に置き、その上(背面)に美容液含有シート状マスク(エリクシールシュペリエル レチノバイタル アイマスク、株式会社資生堂製)を押しつけた。本実施例では粘着テープは使用しなかった。
【比較例1】
【0037】
実施例1と同様にマイクロニードルアレイを作製した。基板の厚さは50μmとした。マイクロニードルアレイは直径2cmの円形とし、その背部全面にアレイより各方向5mm大きいポリエチレンテレフタレート(PET)粘着テープ(コスメディ製薬製)を貼付した。粘着テープが付いたマイクロニードルアレイをボランティア前腕部に貼付しその上から手の平で強く押しつけた。
【比較例2】
【0038】
実施例1と同様にマイクロニードルアレイを作製した。基板の厚さは50μmとした。マイクロニードルアレイは直径2cmの円形とし、その背部全面にアレイより各方向5mm大きい粘着テープ(3M社製、品番1533L)を貼付した。テープが付いたマイクロニードルアレイをボランティア前腕部に貼付しその上から手の平で強く押しつけた。
【0039】
実施例2、比較例1、比較例2において、貼付後以下の評価を行った。
(1)貼付後15分ごとに60分後までマイクロニードルパッチを取り外し完全にニー ドルが溶解する時間を観察した。
(2)貼付直後から30秒ごとに指で貼付したマイクロニードルアレイを上から押しマ イクロニードルの皮膚への刺激などの違和感がなくなるまでの時間を観察した。
違和感が5分以上持続するマイクロニードルアレイにおいてはその後の観察時間は10分毎とした。
結果を表1に示す。この表より基板が厚くなると完全溶解時間が延びることがわかる。30分以内に完全に溶解することが好ましいので、この結果よりマイクロニードルアレイ基板の厚さは、10〜500umが適当と結論できる。
【0040】
【表1】

【実施例3】
【0041】
本実施例のマイクロニードルアレイ(11)は、図4に示すような楕円形である。室温で水1gにヒアルロン酸ナトリウム(紀文フードケミカル、現名キッコーマンバイオケミファ株式会社製、FCH−80LE)0.05g、デキストラン0.02gを溶解し、特許文献3実施例1で行ったと同様にしてマイクロニードルアレイを得た。マイクロニードルは円錐型でありは根元の直径が0.16mm、先端直径が0.02mm、高さ0.8mであり、0.6mm間隔に格子状に配列されており、1cmあたり250個形成されている。基板の厚さは50μmであった。
マイクロニードルアレイをボランティア前腕皮膚に圧着した。その際、マイクロニードルアレイの周辺1箇所を粘着テープの円形の小片1片で固定し、その上から実施例1と同様に水分を供給した。この例ではマイクロニードルのある部分にも粘着テープが添付されているが、粘着テープ添付部分のマイクロニードルは設けなければ皮膚刺激が小さくなる。
本実施例では、粘着テープは3M社製(品番1533L)を使用した。本テープは紙にアクリル粘着剤を塗布したものである。
【実施例4】
【0042】
図5は勾玉形のマイクロニードルアレイに長方形の粘着テープ1片を用いる例を示す。
この例ではマイクロニードルのある部分にも粘着テープが添付されているが、粘着テープ添付部分のマイクロニードルは設けなければ皮膚刺激が小さくなる。
本実施例では、粘着テープは3M社製(品番1533L)を使用した。本テープは紙にアクリル粘着剤を塗布したものである。
【実施例5】
【0043】
マイクロニードルアレイを皮膚に固着する際、マイクロニードルアレイの周辺2箇所を粘着テープの小片で固定し、その上から水分を供給することもできる。図6は楕円形のマイクロニードルアレイに円形の粘着テープ2片を用いる例を示す。この例ではマイクロニードルのある部分にも粘着テープが添付されているが、粘着テープ添付部分のマイクロニードルは設けなければ皮膚刺激が小さくなる。
本実施例では、テープはニチバン製ニチバンサージカルを使用した。本テープは紙にアクリル粘着剤を塗布したものである。
【実施例6】
【0044】
マイクロニードルアレイを皮膚に圧着する際、マイクロニードルアレイの周辺2箇所を粘着テープの小片で固定し、その上から水分を供給することもできる。図7は長方形のマイクロニードルアレイに長方形の粘着テープ2片を用いる例を示す。
本実施例では、テープは日東メディカル製、品番ST−245ベタ−4を使用した。本テープは不織布にアクリル粘着剤を塗布したものである。
【実施例7】
【0045】
マイクロニードルアレイを皮膚に圧着する際、マイクロニードルアレイの周辺2箇所を粘着テープの小片で固定し、その上から水分を供給することもできる。図8は楕円形のマイクロニードルアレイに円形の粘着テープ2片を用いる例を示す。この例では粘着テープ添付部分にはマイクロニードルを設けていないので、このようにすれば設けている場合より皮膚刺激が小さいことが明確となった。
【実施例8】
【0046】
マイクロニードルアレイを皮膚に圧着する際、長細い粘着テープを用い、マイクロニードルの上を縦断して固定し、その上から水分を供給することもできる。図9は楕円形のマイクロニードルアレイ及び勾玉状のマイクロニードルアレイに長細い粘着テープを用いる例を示す。
【実施例9】
【0047】
マイクロニードルアレイを皮膚に圧着する際、マイクロニードルアレイの周辺4箇所を粘着テープの小片で固定し、その上から水分を供給することもできる。図10は楕円形のマイクロニードルアレイに円形の粘着テープ4片を用いる例を示す。
【実施例10】
【0048】
ヒアルロン酸製マイクロニードルアレイについて適当な水分量供給量を求めた。用いたヒアルロン酸は重量平均分子量が10万のもの(キッコーマンバイオケミファ株式会社、商品名FCH−SU)であり培養由来のヒアルロン酸である。ここに重量平均分子量はゲルパーミェーションクロマトグラフィにより測定された値である。
【0049】
本実施例で用いたマイクロニードルアレイは、直径1cmの円形である。ヒアルロン酸ナトリウム(FCH−SU)0.08gを水1gに溶解し、このヒアルロン酸水溶液を用いて引用文献3の実施例1と同様に製造した鋳型を用いて同様の方法で室温で製造した。マイクロニードルはコニーデ型であり、根本直径0.4mm、先端直径0.02mm、高さ0.2mmである。このマイクロニードルが0.6mm間隔に格子状に配列しており、1cmあたり約250本のマイクロニードルが形成されている。基板の厚みは50μmであった。
【0050】
このマイクロニードルアレイをボランティアの下腕皮膚に貼付した後、その背面に種々の面状水供給源を押しつけてマイクロニードルアレイ背面から水分を供給した。貼付2分後及び20分後に面状水供給源及びマイクロニードルアレイを皮膚から剥がし、マイクロニードルアレイを顕微鏡で観察した。
結果を表2に示す。
【0051】
表2の結果の内、実施例B及び実施例Cは面状水分供給素材とマイクロニードルアレイ背面との間に高水蒸気透過性の粘着テープを用いたものである。粘着テープを用いたときは、TEWL値は面状水分供給素材表面に粘着テープを貼付した状態で粘着テープ表面から測定した。
ここに、マイクロニードルアレイの背面の一部を粘着シートで覆い、その背面から面状水分供給素材により水分を供給する構成の概略断面図が図2であり、マイクロニードルアレイの背面全体を高水蒸気透過性粘着テープで覆い、その背面から面状水分供給素材により水分を供給する構成の概略断面図が図3である。
【0052】
特に実施例Bと比較例Bとは、面状水分供給素材が同じで粘着テープの有無のみが異なっている。粘着テープを介入させたことにより面状水分供給源のTEWL値が減少したことが理解できる。実施例Cは粘着テープ状に直接化粧水をふりかけたもので、粘着テープを経由すればその様なことも可能であることがわかる。
また実施例Dは、実施例Aの美容液含有シート状マスクを室温で室内に1時間放置して若干乾燥させたものを用いている。このような方法で、面状水分供給素材のTEWL値を調節することができる。
適当な水分供給量は、表2の結果より水分蒸散量(TEWL)にして25〜70g/hmとするのが好ましく、35〜65g/hmがなお好ましいと結論できる。
【0053】
【表2】


【実施例11】
【0054】
水膨潤性高分子の素材を代え、プロテオグリカン(ナチュラルプロテオグリカン、バイオマティックジャパン(株))、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達株式会社製、HPC−L)、コンドロイチン硫酸((株)マルハニチロ食品、外原規コンドロイチン硫酸ナトリウム)及びデキストラン(名糖産業株式会社製、デキストラン40)、オリゴヒアルロン酸(ヒアロオリゴ、キュピー(株))、マイクロヒアルロン酸(FCH,キッコーマンバイオフェミファ(株))について面状水供給源を変えてマイクロニードルの溶解状態を調べた。また、低分子有価物を混合した場合についても試験した。トレハロース(株式会社林原)、アセチルグルコサミン(日本水産(株))を用いた。
これらの素材0.15gを水1gに溶解して高分子溶液を得、実施例10の場合と同様にしてマイクロニードルを製造した。マイクロニードルの形状や基板の厚さも実施例10と同じである。但し、実施例K,Lは針の高さを0.3mmとした。他の実施例及び比較例では針の高さは実施例10と同様0.2mmとした。
実施例10と同様の試験を行った。結果を表3に示す。表3からわかるように、本表で用いた水膨潤性高分子については、適切な水分蒸散量はほぼ同じである。
【0055】
【表3】


【実施例12】
【0056】
曲がった楕円形のマイクロニードルアレイの背面全体に高水蒸気透過性粘着テープで覆った例の平面図を図11に示す。皮膚に刺入後面状水分供給素材を上から被せれば良い。
【実施例13】
【0057】
顔面形状のマイクロニードルアレイの背面4ヶ所に円形の粘着テープの小片4片を用いる例の平面図を図12に示す。本実施例のマイクロニードルアレイは、顔面全体に装着するために設計されたもので、目、鼻及び口に対応する部分が切り抜いてある。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明によるマイクロニードル迅速溶解法は、化粧や美容の分野において広く利用されるものと期待される。
【符号の説明】
【0059】
11……マイクロニードルアレイ
12……粘着テープ又は高水蒸気透過性粘着テープ
13……美容液含有シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水膨潤性高分子を主材料とし、厚さ500μm以下の基板を有するマイクロニードルアレイの背面より水分を供給し、該水分によりマイクロニードルアレイを膨潤させることを特徴とするマイクロニードルアレイの迅速溶解方法(医療行為を除く)。
【請求項2】
水分蒸散量が25〜70g/hmである面状水分供給源を用いて水分を供給することを特徴とする請求項1に記載のマイクロニードルアレイの迅速溶解方法(医療行為を除く)。
【請求項3】
水分蒸散量が35〜65g/hmである面状水分供給源を用いて水分を供給することを特徴とする請求項1に記載のマイクロニードルアレイの迅速溶解方法(医療行為を除く)。
【請求項4】
水膨潤性高分子が、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、デキストラン、コンドロイチン硫酸、カルボキシメチルセルロース、プロテオグリカン、コラーゲン、ゼラチン、なる群より選ばれた少なくとも1つの物質であることを特徴とする請求項1に記載のマイクロニードルアレイの迅速溶解方法(医療行為を除く)。
【請求項5】
上記水膨潤性高分子が、上記記載の水膨潤性高分子に分子量1万以下の水溶性素材をブレンドしたものであることを特徴とする請求項1に記載のマイクロニードルアレイの迅速溶解法(医療行為を除く)。
【請求項6】
上記水膨潤性高分子にブレンドした上記水溶性素材の重量%が5−40%であることを特徴とする請求項5に記載のマイクロニードルアレイの迅速溶解法(医療行為を除く)。
【請求項7】
上記水溶性素材がオリゴヒアルロン酸、マイクロヒアルロン酸、加水分解コラーゲンなる群より選ばれた少なくとも1つの物質であることを特徴とする請求項5に記載のマイクロニードルアレイの迅速溶解方法(医療行為を除く)。
【請求項8】
マイクロニードルアレイの背面すべてを高水蒸気透過性粘着テープで覆い、その上に面状水分供給素材を置き、高水蒸気透過性粘着テープを通過する水分によりマイクロニードルアレイを膨潤させることを特徴とする請求項1に記載のマイクロニードルアレイの迅速溶解方法(医療行為を除く)。
【請求項9】
マイクロニードルアレイの背面の一部のみを粘着テープで覆い、マイクロニードル背面を前記面状水分供給素材で覆って水分を供給することを特徴とする請求項1に記載のマイクロニードルアレイの迅速溶解方法(医療行為を除く)。
【請求項10】
マイクロニードルアレイの背面周辺部数ヶ所に粘着テープの小片を用いることを特徴とする請求項9に記載のマイクロニードルアレイの迅速溶解方法(医療行為を除く)。
【請求項11】
マイクロニードルアレイの背面周辺部1ヶ所に粘着テープの小片を用いることを特徴とする請求項9に記載のマイクロニードルアレイの迅速溶解方法(医療行為を除く)。
【請求項12】
マイクロニードルアレイ背面の粘着テープが貼付される部分の反対側にはマイクロニードルを設けないことを特徴とする請求項9ないし請求項11のいずれか1項に記載のマイクロニードルアレイの迅速溶解方法(医療行為を除く)。
【請求項13】
前記面状水分供給素材が、化粧水もしくは美容液含有ガーゼ、不織布、若しくはテープ又は水性ゲルのパックを含むことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のマイクロニードルアレイの迅速溶解方法(医療行為を除く)。
【請求項14】
マイクロニードルアレイが化粧品原料もしくは薬効成分を含むことを特徴とする請求項1に記載のマイクロニードルアレイの迅速溶解方法(医療行為を除く)。
【請求項15】
マイクロニードルアレイの背面を覆う高水蒸気透過性粘着テープと、
高水蒸気透過性粘着テープのマイクロニードルアレイの反対側に設けた面状水分供給素材とを備え、
面状水分供給素材から供給され、高水蒸気透過性粘着テープを通過する水分によりマイクロニードルアレイを膨潤させることを特徴とするマイクロニードルアレイ。
【請求項16】
面状水分供給源の水分蒸散量が25〜70g/hmであることを特徴とする請求項12に記載のマイクロニードルアレイ。
【請求項17】
マイクロニードルアレイの背面の一部にのみを覆う粘着テープと、
マイクロニードル背面に密着して設けられた面状水分供給素材とを備え、
面状水分供給素材から供給される水分によりマイクロニードルアレイを膨潤させることを特徴とするマイクロニードルアレイ。
【請求項18】
前記面状水分供給素材の水分蒸散量が25〜70g/hmであることを特徴とする請求項14に記載のマイクロニードルアレイ。
【請求項19】
前記面状水分供給素材が、ガーゼ、不織布、テープ若しくは水性ゲルパックのいずれかであることを特徴とする請求項18に記載のマイクロニードルアレイ。
【請求項20】
化粧品原料もしくは薬効成分を含むことを特徴とする請求項15又は請求項17に記載のマイクロニードルアレイ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−75165(P2013−75165A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−213118(P2012−213118)
【出願日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【出願人】(501296380)コスメディ製薬株式会社 (42)
【Fターム(参考)】