説明

マイクロミラー付き光導波路の製造方法、その製造方法に用い得る中間構造物、及びマイクロミラー付き光導波路

【課題】マイクロミラー付き光導波路の製造工程を低減すること。
【解決手段】コア17の傾斜面18aに金属反射膜15bが形成されたマイクロミラー18を備える光導波路1の製造方法は、未硬化のコア形成用樹脂層14を形成する樹脂層形成工程と、前記コア形成用樹脂層14の外表面に金属膜15を配置する金属膜配置工程と、ミラー形成用傾斜面16bを有する凸部16aを備えた型16を凸部16aが前記金属膜15を前記コア形成用樹脂層14に押し込みながら前記コア形成用樹脂層14に進入するように押す型押し工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光導波路の技術分野に属し、詳しくは、マイクロミラー付き光導波路の製造方法、その製造方法に用い得る中間構造物、及びマイクロミラー付き光導波路に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、光導波路は、一端部に入射された光を屈折率の異なるコアとクラッドとの界面で全反射させつつ伝搬して他端部から出射するものである。光導波路と電気回路とが複合化された光電複合配線板においては、電気回路に表面実装されたVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)等の受発光素子と光導波路との間で信号の入出力が行われる。そのため、光導波路には、受発光素子からの光を垂直方向に反射させてコア内に導入し、及び/又は、コア内を伝搬されてきた光を垂直方向に反射させて受発光素子へ送出するためのマイクロミラーが備えられる。マイクロミラーの傾斜面には、反射効率を高めるため、金属の反射膜が形成される場合がある。
【0003】
従来、このようなマイクロミラー付き光導波路は、特許文献1に記載されるように、コアの端部をダイシング等により45°の角度に切削加工した後、得られた傾斜面に蒸着等により金属反射膜を形成することにより作製される。しかし、傾斜面の作製と金属反射膜の形成という2つの工程が必要となるため、光導波路の製造コストが高くなるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−072472号公報(段落0045)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、マイクロミラー付き光導波路の製造工程の低減にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、コアの傾斜面に金属反射膜が形成されたマイクロミラーを備える光導波路の製造方法であって、未硬化のコア形成用樹脂層を形成する樹脂層形成工程、前記コア形成用樹脂層の外表面に金属膜を配置する金属膜配置工程、及び、ミラー形成用傾斜面を有する凸部を備えた型を凸部が前記金属膜を前記コア形成用樹脂層に押し込みながら前記コア形成用樹脂層に進入するように押す型押し工程、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明においては、コア形成用樹脂層は光硬化性樹脂層であり、樹脂層形成工程の後、金属膜配置工程の前に、コア形成用樹脂層のうちコアにするべき部分にのみ光を照射して半硬化させる半硬化工程を有し、型押し工程では、半硬化させた部分において型押しすることが好ましい。
【0008】
本発明においては、コア形成用樹脂層は光硬化性樹脂層であり、樹脂層形成工程では、光透過性基板に未硬化のコア形成用樹脂層を形成し、型押し工程の後、コア形成用樹脂層のうちコアにするべき部分にのみ光透過性基板側から光を照射して半硬化させる半硬化工程を有することが好ましい。
【0009】
本発明においては、型の凸部の高さは、コア形成用樹脂層の厚みを超える高さであることが好ましい。
【0010】
また、本発明は、コアの傾斜面に金属反射膜が形成されたマイクロミラーを備える光導波路の製造方法に用い得る中間構造物であって、完全硬化前のコア形成用樹脂層の外表面に金属膜が配置されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、コアの傾斜面に金属反射膜が形成されたマイクロミラーを備える光導波路であって、前記マイクロミラー付き光導波路の製造方法により製造されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、傾斜面の作製と金属反射膜の形成とが同時に行われるので、マイクロミラー付き光導波路の製造工程を低減することができ、製造コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係るマイクロミラー付き光導波路の製造方法の特徴部分の1つを説明するための要部拡大断面図である。
【図2】図2は、本発明の実施形態に係る型の仕様を説明するための側面図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態に係る反射膜転写用フィルムの構成を説明するための側面図である。
【図4】図4は、実施例1の光導波路の製造方法を説明するための工程図である。
【図5】図5は、実施例2の光導波路の製造方法を説明するための工程図である。
【図6】図6は、実施例3の光導波路の製造方法を説明するための工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本実施形態に係るマイクロミラー付き光導波路の製造方法は、例えば、図4を参照すると、コア17の傾斜面18aに金属反射膜15bが形成されたマイクロミラー18を備える光導波路1の製造方法であって、未硬化のコア形成用樹脂層14を形成する樹脂層形成工程(c)、前記コア形成用樹脂層14の外表面に金属膜15を配置する金属膜配置工程(d)、及び、ミラー形成用傾斜面16bを有する凸部16aを備えた型16を凸部16aが前記金属膜15を前記コア形成用樹脂層14に押し込みながら前記コア形成用樹脂層14に進入するように押す型押し工程(f)、を有する。
【0015】
本実施形態においては、例えば、図6を参照すると、コア形成用樹脂層14は光硬化性樹脂層であり、樹脂層形成工程(e)の後、金属膜配置工程(g)の前に、コア形成用樹脂層14のうちコア17にするべき部分にのみ光を照射して半硬化させる半硬化工程(f)を有し、型押し工程(i)では、半硬化させた部分において型押しすることが好ましい。
【0016】
また、本実施形態においては、例えば、図5を参照すると、コア形成用樹脂層14は光硬化性樹脂層であり、樹脂層形成工程(c)では、光透過性基板11に未硬化のコア形成用樹脂層14を形成し、型押し工程(f)の後、コア形成用樹脂層14のうちコア17にするべき部分にのみ光透過性基板11側から光を照射して半硬化させる半硬化工程(h)を有することが好ましい。
【0017】
また、本実施形態においては、例えば、図2を参照すると、型16の凸部16aの高さ(D)は、コア形成用樹脂層14の厚みを超える高さであることが好ましい。
【0018】
本実施形態に係る中間構造物は、例えば、図4を参照すると、コア17の傾斜面18aに金属反射膜15bが形成されたマイクロミラー18を備える光導波路1の製造方法に用い得る中間構造物であって、完全硬化前のコア形成用樹脂層14の外表面に金属膜15が配置されたもの(d)である。
【0019】
本実施形態に係るマイクロミラー付き光導波路は、例えば、図4を参照すると、コア17の傾斜面18aに金属反射膜15bが形成されたマイクロミラー18を備える光導波路1であって、前記マイクロミラー付き光導波路の製造方法により製造されたものである。
【0020】
本実施形態に係るマイクロミラー付き光導波路の製造方法の特徴部分の1つは、型押し工程にある。図1(a)に示すように、ミラー形成用傾斜面16bを有する凸部16aを備えた型16をコア形成用樹脂層14に対して矢印方向に型押しするのである。そのとき、図1(b)に示すように、型16の凸部16aがコア形成用樹脂層14に進入する。型16の凸部16aが金属膜Mをコア形成用樹脂層14に押し込む。金属膜Mは、型押し工程の前の金属膜配置工程において、コア形成用樹脂層14の外表面に予め配置されたものである。
【0021】
これにより、凸部16aのミラー形成用傾斜面16bによって、コア形成用樹脂層14に傾斜面18aが形成される。同時に、凸部16aのミラー形成用傾斜面16bによって、金属膜Mが傾斜面18aに密着されて、傾斜面18aに金属反射膜15bが形成される。このように、傾斜面18aの作製と金属反射膜15bの形成とが同時に行われるので、例えば、図4を参照すると、マイクロミラー18付き光導波路1の製造工程を低減することができ、製造コストの低減を図ることができる。
【0022】
図2を参照すると、本実施形態に係る型16は、側面視で矩形状の型本体16xと、型本体16xの下面16cの中央部で下方に突出する凸部16aとを備える。凸部16aはミラー形成用傾斜面16bを有する。ミラー形成用傾斜面16bは、型本体16xの下面16cに対する垂線(一点鎖線)から45°±3°の範囲で傾斜している(型本体16xの下面16cに対しても45°±3°の範囲で傾斜している)。凸部16aの高さ(D)は、下面16cと凸部16aの先端との間の距離である。
【0023】
そして、図1(b)を参照すると、本実施形態では、型16の凸部16aの高さ(D)は、コア形成用樹脂層14の厚みを超える高さとされている。その理由はおよそ次の通りである。図1(a)及び図1(b)において、符号Sは、型押しされる前のコア形成用樹脂層14の表面の高さを示す。型押し工程において、型16の凸部16aがコア形成用樹脂層14に進入すると、図1(b)に下向きの矢印で示すように、樹脂層14の樹脂の一部が凸部16aで押し退けられ、その分、図1(b)に上向きの矢印で示すように、コア形成用樹脂層14の表面が盛り上がる。盛り上がった表面は型16の下面16cに当接して平坦に成形される。もし仮に、型16の凸部16aの高さ(D)がコア形成用樹脂層14の厚みと同じ又はそれ未満であると、コア形成用樹脂層14に傾斜面18aを完全に(換言すれば、コア形成用樹脂層14の全厚みに亘って)形成する前に、盛り上がった樹脂層14の表面が型16の下面16cに当接して、それ以上型押しできなくなる。したがって、型16の凸部16aの高さ(D)をコア形成用樹脂層14の厚みを超える高さとすることにより、コア形成用樹脂層14に傾斜面18aを完全に形成することが確保される。高さ(D)の上限は、凸部16aが押し退ける樹脂の量や、樹脂層14の表面の盛り上がり量等に応じて変化するが、例えば、コア形成用樹脂層14の厚みと第1クラッド層13(例えば図4(f)参照)の厚みとの和に相当する高さ、さらには、その和に5μmを加算した値に相当する高さ等が好ましい。
【0024】
本実施形態では、金属膜Mは、例えば、蒸着やスパッタリング等の真空プロセスにより形成されたもの、メッキプロセスにより形成されたもの、転写用フィルムを用いた転写プロセスにより形成されたもの、等が好ましく採用され得る。
【0025】
図3を参照すると、本実施形態に係る転写用フィルム(反射膜転写用フィルム)15は、ベースフィルムとしてのPETフィルム15a(厚み例えば10μm等)の上に、金属膜Mとしての金(その他の金属でもよい)の薄膜15b(厚み例えば1500Å等)及び接着層15c(厚み例えば1μm等)がこの順に積層された構成である。転写用フィルム15は、接着層15cがコア形成用樹脂層14と対接するように置かれる。
【0026】
本実施形態では、光硬化性樹脂層は、光(紫外光等)で硬化する樹脂の層である。樹脂は透明樹脂が好ましい。樹脂層の形成は、例えば樹脂フィルムを積層(ラミネート)することにより行なうことができる。樹脂フィルムは、例えば、室温にて樹脂の流動性がなく、フィルム形状が保たれるドライフィルム等が好ましく採用可能である。
【0027】
本実施形態では、光硬化性樹脂として、例えば、アクリル系樹脂や、エポキシ系樹脂、あるいはシリコーン系樹脂等が用いられる。光で硬化すると共に熱でも硬化する樹脂がより好ましい。なかでも、エポキシ系樹脂が好適であり、その種類としては、ビスフェノールA型エポキシ、ビスフェノールF型エポキシ、フェノキシ樹脂等がある。具体的には、ジャパンエポキシレジン社製の「YX8000」、ジャパンエポキシレジン社製の「YL7170」、ジャパンエポキシレジン社製の「エピコート1006FS」、東都化成社製の「YP50」、ダイセル化学工業社製の「EHPE3150」、ダイセル化学工業社製の「セロキサイド2021P」、三井化学社製の「VG−3101」、日本化薬社製の「EPPN201」、DIC社製の「エピクロン850S」等が挙げられる。これらの樹脂は、カチオン硬化剤と共に用いることにより光硬化性樹脂として機能する。
【0028】
一般に、コアが露出した状態であると、コアにゴミや埃が付着し易いという問題、又は、結露し易い環境においては伝搬特性が変化し易いという問題が生じる。そこで、本実施形態では、例えば、図4を参照すると、第1クラッド層13とコア層17とを第2クラッド層21で覆って埋没させるようにする。第2クラッド層21の材料としては、第1クラッド層13の材料やコア層17の材料と同じでも異なっていてもよい。また、樹脂フィルムの形態だけでなく、液状の形態でも構わない。屈折率も第1クラッド層13と同様、コア層17の屈折率よりも小さければ特に限定されない。
【0029】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明の範囲は実施例により何ら限定されるものではない。
【実施例】
【0030】
まず、光導波路の作製に用いる材料として、下記のクラッド用エポキシフィルム及びコア用エポキシフィルムを作製した。
【0031】
[クラッド用エポキシフィルムの作製]
下記配合成分を、トルエン30質量部/メチルエチルケトン70質量部の混合溶媒に溶解し、孔径1μmのメンブランフィルタで濾過し、減圧脱泡することにより、エポキシ樹脂ワニスを調製した。このワニスをヒラノテクシード社製のコンマコータヘッドのマルチコータを用いてPETフィルム(東洋紡績社製の「A4100」)の上に塗布し、乾燥させることにより、厚みが10μmと40μmの2種類のクラッド用エポキシフィルムを作製した。
【0032】
(配合成分)
・ポリプロピレングリコールグリシジルエーテル(東都化成社製の「PG207」)7質量部
・液状の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製の「YX8000」)25質量部
・固形の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製の「YL7170」)20質量部
・2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物(ダイセル化学工業社製の「EHPE3150」)8質量部
・固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製の「エピコート1006FS」)2質量部
・フェノキシ樹脂(東都化成社製の「YP50」)20質量部
・光カチオン硬化開始剤(アデカ社製の「SP−170」)0.5質量部
・熱カチオン硬化開始剤(三新化学工業社製の「SI−150L」)0.5質量部
・表面調整剤(DIC社製の「F470」)0.1質量部
【0033】
[コア用エポキシフィルムの作製]
下記配合成分を、トルエン30質量部/メチルエチルケトン70質量部の混合溶媒に溶解し、孔径1μmのメンブランフィルタで濾過し、減圧脱泡することにより、エポキシ樹脂ワニスを調製した。このワニスをヒラノテクシード社製のコンマコータヘッドのマルチコータを用いてPETフィルム(東洋紡績社製の「A4100」)の上に塗布し、乾燥させることにより、厚みが30μmのコア用エポキシフィルムを作製した。
【0034】
(配合成分)
・3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(ダイセル化学工業社製の「セロキサイド2021P」)8質量部
・2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物(ダイセル化学工業社製の「EHPE3150」)12質量部
・固形ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製の「エピコート1006FS」)37質量部
・3官能エポキシ樹脂(三井化学社製の「VG−3101」)15質量部
・固形ノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬社製の「EPPN201」)18質量部
・液状ビスフェノールA型エポキシ樹脂(DIC社製の「エピクロン850S」)10質量部
・光カチオン硬化開始剤(アデカ社製の「SP−170」)0.5質量部
・熱カチオン硬化開始剤(三新化学工業社製の「SI−150L」)0.5質量部
・表面調整剤(DIC社製の「F470」)0.1質量部
【0035】
また、ミラー入出力での光導波路の損失評価の方法は、下記の通りである。
[光導波路の損失評価]
光導波路の一方のマイクロミラーに、LED光源からの850nmの光を、コア径10μm、NA0.21の光ファイバーを通し、マッチングオイル(シリコーンオイル)を介して、入射する。他方のマイクロミラーから出射される光のパワー(P1)を、同じマッチングオイルを介し、コア径200μm、NA0.4の光ファイバーを通して、パワーメータで測定する。また、前記2つの光ファイバーを直接突き当てて、光導波路を挿入しない状態で出射される光のパワー(P0)を、パワーメータで測定する。ミラー入出力での光導波路の挿入損失を、「(−10)log(P1/P0)」の計算式に基き算出する。
【0036】
[実施例1]
図4を参照して実施例1の光導波路1の作製を説明する。
【0037】
(図4(a))
紫外線透過性のポリカーボネート樹脂からなる140mm×120mmの仮基板(帝人化成製の「パンライトPC1151」)11の上に、厚みが10μmのクラッド用エポキシフィルム12を、加圧式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製の「V−130」)を用いて、60℃、0.2MPaの条件で、ラミネートした。超高圧水銀灯を用いて、2J/cmの条件で、紫外光(↓)をクラッド用エポキシフィルム12に照射した。さらに、エポキシフィルム12からPETフィルムを剥がした後、150℃で30分間熱処理した。
【0038】
(図4(b))
以上により、クラッド用エポキシフィルム12が硬化した第1クラッド層13が仮基板11の上に形成された。第1クラッド層13の表面は酸素プラズマ処理を施した。
【0039】
(図4(c))
第1クラッド層13の上に、厚みが30μmのコア用エポキシフィルム14を、加圧式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製の「V−130」)を用いて、60℃、0.2MPaの条件で、ラミネートした。エポキシフィルム14からPETフィルムを剥がした。
【0040】
(図4(d))
コア用エポキシフィルム14の上に、反射膜転写用フィルム15を広げて置いた。転写用フィルム15は、図3に示すように、PETフィルム15a(厚み10μm)の上に、金の薄膜15b(厚み1500Å)及び接着層15c(厚み1μm)がこの順に積層された構成である。転写用フィルム15は、接着層15cがエポキシフィルム14と対接するように置いた。
【0041】
(図4(e))
図2に示すように、ミラー形成用傾斜面16bを有する凸部16a(高さ45μm)を備えた金型16を真鍮にて作製した。金型16を転写用フィルム15の外方でミラー形成位置に位置決めした。
【0042】
(図4(f))
凸部16aが転写用フィルム15を挟んでコア用エポキシフィルム14に進入するように、50℃、0.2MPa、15秒の条件で、金型16を押し込んだ。
【0043】
(図4(g))
金型16を引き抜き、転写用フィルム15のPETフィルム15aを剥がした後、150℃で60分間熱処理した。これにより、コア用エポキシフィルム14が硬化したコア層17が第1クラッド層13の上に形成された。コア層17には、45°に成形された傾斜面18aに金の薄膜15bが反射膜として貼着された構成のマイクロミラー18が形成されていた。
【0044】
(図4(h))
コア層17の上に、厚みが40μmのクラッド用エポキシフィルム19を、加圧式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製の「V−130」)を用いて、80℃、0.3MPaの条件で、ラミネートした。エポキシフィルム19からPETフィルムを剥がした。
【0045】
(図4(i))
クラッド用エポキシフィルム19の上に、基板20を重ねて置いた。基板20は、銅張り積層板(パナソニック電工社製の「R1766」、厚み200μm)の表面の銅箔(厚み35μm)を全てエッチオフして除去したものである。基板20を、加圧式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製の「V−130」)を用いて、80℃、0.2MPaの条件で、ラミネートした。紫外線透過性の仮基板11の側から、超高圧水銀灯を用いて、2J/cmの条件で、紫外光(↑)をクラッド用エポキシフィルム19に照射した。さらに、140℃で60分間熱処理した。
【0046】
(図4(j))
以上により、クラッド用エポキシフィルム19が硬化した第2クラッド層21がコア層17の上に形成された。第1クラッド層13とコア層17と第2クラッド層21とを有する光導波路(スラブ導波路:平面導波路)1が作製された。光導波路1は基板20に接合されていた。仮基板11を除去した。
【0047】
作製されたマイクロミラー18付きの光導波路1のミラー入出力での損失評価を行ったところ、2.8dBと良好な結果であった。
【0048】
[実施例2]
図5を参照して実施例2の光導波路1の作製を説明する。なお、実施例1と同じ又は相当する要素には同じ符号を用いる。
【0049】
(図5(a))
紫外線透過性のポリカーボネート樹脂からなる140mm×120mmの仮基板(帝人化成製の「パンライトPC1151」)11の上に、厚みが10μmのクラッド用エポキシフィルム12を、加圧式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製の「V−130」)を用いて、60℃、0.2MPaの条件で、ラミネートした。超高圧水銀灯を用いて、2J/cmの条件で、紫外光(↓)をクラッド用エポキシフィルム12に照射した。さらに、エポキシフィルム12からPETフィルムを剥がした後、150℃で30分間熱処理した。
【0050】
(図5(b))
以上により、クラッド用エポキシフィルム12が硬化した第1クラッド層13が仮基板11の上に形成された。第1クラッド層13の表面は酸素プラズマ処理を施した。
【0051】
(図5(c))
第1クラッド層13の上に、厚みが30μmのコア用エポキシフィルム14を、加圧式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製の「V−130」)を用いて、60℃、0.2MPaの条件で、ラミネートした。エポキシフィルム14からPETフィルムを剥がした。
【0052】
(図5(d))
コア用エポキシフィルム14の上に、反射膜転写用フィルム15を広げて置いた。転写用フィルム15は、図3に示すように、PETフィルム15a(厚み10μm)の上に、金の薄膜15b(厚み1500Å)及び接着層15c(厚み1μm)がこの順に積層された構成である。転写用フィルム15は、接着層15cがエポキシフィルム14と対接するように置いた。
【0053】
(図5(e))
図2に示すように、ミラー形成用傾斜面16bを有する凸部16a(高さ45μm)を備えた金型16を真鍮にて作製した。金型16を転写用フィルム15の外方でミラー形成位置に位置決めした。
【0054】
(図5(f))
凸部16aが転写用フィルム15を挟んでコア用エポキシフィルム14に進入するように、50℃、0.2MPa、15秒の条件で、金型16を押し込んだ。
【0055】
(図5(g))
金型16を引き抜き、転写用フィルム15のPETフィルム15aを剥がした。コア用エポキシフィルム14には、45°に成形された傾斜面18aに金の薄膜15bが貼着された構成の凹溝18bが形成されていた。
【0056】
(図5(h))
紫外線透過性の仮基板11の側に、ネガマスク22を位置決めして重ねた。ネガマスク22は、紫外線を透過しないシートに、幅30μm、長さ120mmの直線パターンのスリットが形成された構成である。仮基板11の側から、超高圧水銀灯を用いて、3J/cmの条件で、紫外光(↑)をネガマスク22を介してコア用エポキシフィルム14に照射した。コア用エポキシフィルム14のうち、ネガマスク22の直線パターンのスリットに対応する部分が露光された。さらに、140℃で2分間熱処理した。現像液として、55℃に調整した水系フラックス洗浄剤(荒川化学工業社製の「パインアルファST−100SX」)を用いて、現像処理した。コア用エポキシフィルム14のうち、未露光部分が溶解され除去された。さらに、水で仕上げ洗浄し、エアブローした後、100℃で10分間乾燥処理した。
【0057】
(図5(i))
以上により、コア用エポキシフィルム14が硬化したコア層17が第1クラッド層13の上に形成された。コア層17には、45°に成形された傾斜面18aに金の薄膜15bが反射膜として貼着された構成のマイクロミラー18が形成されていた。
【0058】
(図5(j))
コア層17の上及び一部の第1クラッド層13の上に、厚みが40μmのクラッド用エポキシフィルム19を、加圧式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製の「V−130」)を用いて、80℃、0.3MPaの条件で、ラミネートした。エポキシフィルム19からPETフィルムを剥がした。
【0059】
(図5(k))
クラッド用エポキシフィルム19の上に、回路基板23を位置合わせして重ねて置いた。回路基板23は、銅張り積層板(パナソニック電工社製の「R1766」、厚み200μm)の表面の銅箔(厚み35μm)をエッチングして電気回路を予め形成したものである。回路基板23を、加圧式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製の「V−130」)を用いて、80℃、0.2MPaの条件で、ラミネートした。紫外線透過性の仮基板11の側から、超高圧水銀灯を用いて、2J/cmの条件で、紫外光(↑)をクラッド用エポキシフィルム19に照射した。さらに、140℃で60分間熱処理した。
【0060】
(図5(m))
以上により、クラッド用エポキシフィルム19が硬化した第2クラッド層21がコア層17の上及び一部の第1クラッド層13の上に形成された。第1クラッド層13とコア層17と第2クラッド層21とを有する光導波路(チャネル導波路:3次元導波路)2が作製された。光導波路2は回路基板23に接合されていた。すなわち、光電複合配線板が作製された。仮基板11を除去した。
【0061】
作製された光電複合配線板の光導波路2のミラー入出力での損失評価を行ったところ、3.5dBと良好な結果であった。
【0062】
[実施例3]
図6を参照して実施例3の光導波路1の作製を説明する。なお、実施例1、2と同じ又は相当する要素には同じ符号を用いる。
【0063】
(図6(a))
厚み25μmのポリイミドフィルムの両面に厚み12μmの銅箔を積層した構成のフレキシブル両面銅張積層板(パナソニック電工社製の「FELIOS(R−F775)」)を準備した。このフレキシブル積層板の一方の面の銅箔をエッチングして電気回路を予め形成し、他方の面の銅箔を全てエッチオフして除去することにより、外形サイズが130mm×130mmのフレキシブルプリント配線基板を作製し、これをフレキシブル基板31とした。
【0064】
(図6(b))
外形サイズが140mm×140mmのガラス板(厚み2mm)32の片面に、再剥離可能な両面粘着テープ(寺岡製作所社製の「No.7692」)33の強粘着面を対接させ、加圧式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製の「V−130」)を用いて、60℃、0.2MPaの条件で、ラミネートした。両面粘着テープ33の弱粘着面に、フレキシブル基板31の電気回路形成面を対接させ、加圧式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製の「V−130」)を用いて、60℃、0.2MPaの条件で、ラミネートした。フレキシブル基板31が両面粘着テープ33を介してガラス板32に仮接着された。
【0065】
(図6(c))
フレキシブル基板31の銅箔除去面の上に、厚みが10μmのクラッド用エポキシフィルム12を、加圧式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製の「V−130」)を用いて、60℃、0.2MPaの条件で、ラミネートした。超高圧水銀灯を用いて、2J/cmの条件で、紫外光(↓)をクラッド用エポキシフィルム12に照射した。さらに、エポキシフィルム12からPETフィルムを剥がした後、150℃で30分間熱処理した。
【0066】
(図6(d))
以上により、クラッド用エポキシフィルム12が硬化した第1クラッド層13がフレキシブル基板31の上に形成された。第1クラッド層13の表面は酸素プラズマ処理を施した。
【0067】
(図6(e))
第1クラッド層13の上に、厚みが30μmのコア用エポキシフィルム14を、加圧式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製の「V−130」)を用いて、60℃、0.2MPaの条件で、ラミネートした。
【0068】
(図6(f))
コア用エポキシフィルム14の側に、ネガマスク22を位置決めして重ねた。ネガマスク22は、紫外線を透過しないシートに、幅30μm、長さ120mmの直線パターンのスリットが形成された構成である。エポキシフィルム14の側から、超高圧水銀灯を用いて、2J/cmの条件で、紫外光(↓)をネガマスク22を介してコア用エポキシフィルム14に照射した。コア用エポキシフィルム14のうち、ネガマスク22の直線パターンのスリットに対応する部分が露光された。エポキシフィルム14からPETフィルムを剥がした。
【0069】
(図6(g))
コア用エポキシフィルム14の上に、反射膜転写用フィルム15を広げて置いた。転写用フィルム15は、図3に示すように、PETフィルム15a(厚み10μm)の上に、金の薄膜15b(厚み1500Å)及び接着層15c(厚み1μm)がこの順に積層された構成である。転写用フィルム15は、接着層15cがエポキシフィルム14と対接するように置いた。
【0070】
(図6(h))
図2に示すように、ミラー形成用傾斜面16bを有する凸部16a(高さ45μm)を備えた金型16を真鍮にて作製した。金型16を転写用フィルム15の外方でミラー形成位置に位置決めした。
【0071】
(図6(i))
凸部16aが転写用フィルム15を挟んでコア用エポキシフィルム14に進入するように、50℃、0.2MPa、15秒の条件で、金型16を押し込んだ。
【0072】
(図6(j))
金型16を引き抜き、転写用フィルム15のPETフィルム15aを剥がした。コア用エポキシフィルム14には、45°に成形された傾斜面18aに金の薄膜15bが貼着された構成の凹溝18bが形成されていた。
【0073】
(図6(k))
140℃で10分間熱処理した後、現像液として、55℃に調整した水系フラックス洗浄剤(荒川化学工業社製の「パインアルファST−100SX」)を用いて、現像処理した。コア用エポキシフィルム14のうち、未露光部分が溶解され除去された。さらに、水で仕上げ洗浄し、エアブローした後、100℃で10分間乾燥処理した。以上により、コア用エポキシフィルム14が硬化したコア層17が第1クラッド層13の上に形成された。コア層17には、45°に成形された傾斜面18aに金の薄膜15bが反射膜として貼着された構成のマイクロミラー18が形成されていた。
【0074】
(図6(m))
コア層17の上及び一部の第1クラッド層13の上に、厚みが40μmのクラッド用エポキシフィルム19を、加圧式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製の「V−130」)を用いて、80℃、0.3MPaの条件で、ラミネートした。120℃で30分間熱処理した後、超高圧水銀灯を用いて、2J/cmの条件で、紫外光(↓)をクラッド用エポキシフィルム19に照射した。エポキシフィルム19からPETフィルムを剥がした後、さらに、150℃で30分間熱処理した。
【0075】
(図6(n))
以上により、クラッド用エポキシフィルム19が硬化した第2クラッド層21がコア層17の上及び一部の第1クラッド層13の上に形成された。第2クラッド層21の表面は酸素プラズマ処理を施した。
【0076】
(図6(o))
第2クラッド層21の上に、カバーレイフィルム(パナソニック電工社製の「ハロゲンフリーカバーレイフィルムR−CAES」、ポリイミド製、厚み12.5μm、接着層厚み15μm)24を、加圧式真空ラミネータ(ニチゴー・モートン社製の「V−130」)を用いて、120℃、0.3MPaの条件で、ラミネートした。さらに、160℃で60分間熱処理した。
【0077】
(図6(p))
以上により、第1クラッド層13とコア層17と第2クラッド層21とを有する光導波路(チャネル導波路:3次元導波路)3が作製された。光導波路3はフレキシブル基板31及びカバーレイフィルム24に接合されていた。すなわち、光電複合フレキシブル配線板が作製された。ガラス板32及び両面粘着テープ33を除去した。
【0078】
作製された光電複合フレキシブル配線板の光導波路3のミラー入出力での損失評価を行ったところ、3.8dBと良好な結果であった。
【0079】
以上、発明の実施形態及び実施例を通して、具体例を挙げて詳しく説明したように、本実施形態に係るマイクロミラー付き光導波路の製造方法は、例えば、図4を参照すると、コア17の傾斜面18aに金属反射膜15bが形成されたマイクロミラー18を備える光導波路1の製造方法であって、未硬化のコア形成用樹脂層14を形成する樹脂層形成工程(c)、前記コア形成用樹脂層14の外表面に金属膜15を配置する金属膜配置工程(d)、及び、ミラー形成用傾斜面16bを有する凸部16aを備えた型16を凸部16aが前記金属膜15を前記コア形成用樹脂層14に押し込みながら前記コア形成用樹脂層14に進入するように押す型押し工程(f)、を有する。そのため、傾斜面18aの作製と金属反射膜15bの形成とが同時に行われるので、マイクロミラー18付き光導波路1の製造工程を低減することができ、製造コストの低減を図ることができる。
【0080】
本実施形態においては、例えば、図6を参照すると、コア形成用樹脂層14は光硬化性樹脂層であり、樹脂層形成工程(e)の後、金属膜配置工程(g)の前に、コア形成用樹脂層14のうちコア17にするべき部分にのみ光を照射して半硬化させる半硬化工程(f)を有し、型押し工程(i)では、半硬化させた部分において型押しする。そのため、金属膜15bの存在によって光が遮蔽されることが未然に防がれ、チャネル導波路(3次元導波路)3が確実に得られる。
【0081】
本実施形態においては、例えば、図5を参照すると、コア形成用樹脂層14は光硬化性樹脂層であり、樹脂層形成工程(c)では、光透過性基板11に未硬化のコア形成用樹脂層14を形成し、型押し工程(f)の後、コア形成用樹脂層14のうちコア17にするべき部分にのみ光透過性基板11側から光を照射して半硬化させる半硬化工程(h)を有する。そのため、金属膜15bが存在していても、光が遮蔽されることが防がれ、チャネル導波路(3次元導波路)2が確実に得られる。
【0082】
本実施形態においては、例えば、図2を参照すると、型16の凸部16aの高さ(D)は、コア形成用樹脂層14の厚みを超える高さである。そのため、コア形成用樹脂層14に傾斜面18aを完全に(コア形成用樹脂層14の全厚みに亘って)形成することが確保される。
【0083】
本実施形態に係る中間構造物は、例えば、図4を参照すると、コア17の傾斜面18aに金属反射膜15bが形成されたマイクロミラー18を備える光導波路1の製造方法に用い得る中間構造物であって、完全硬化前のコア形成用樹脂層14の外表面に金属膜15が配置されたもの(d)である。したがって、この中間構造物を用いて、ミラー形成用傾斜面16bを有する凸部16aを備えた型16を凸部16aが前記金属膜15を前記コア形成用樹脂層14に押し込みながら前記コア形成用樹脂層14に進入するように押す型押し工程(f)を行なうことができる。そのため、傾斜面18aの作製と金属反射膜15bの形成とが同時に行われるので、マイクロミラー18付き光導波路1の製造工程を低減することができ、製造コストの低減を図ることができる。
【0084】
本実施形態に係るマイクロミラー付き光導波路は、例えば、図4を参照すると、コア17の傾斜面18aに金属反射膜15bが形成されたマイクロミラー18を備える光導波路1であって、前記マイクロミラー付き光導波路の製造方法により製造されたものである。そのため、傾斜面18aの作製と金属反射膜15bの形成とが同時に行われているので、製造工程が低減されており、製造コストが低減されているものである。
【符号の説明】
【0085】
1 光導波路
11 仮基板
12 クラッド用エポキシフィルム(第1クラッド層形成用樹脂層)
13 第1クラッド層
14 コア用エポキシフィルム(コア形成用樹脂層)
15 反射膜転写用フィルム
15b 金の薄膜(金属膜)
16 金型
16a 凸部
16b ミラー形成用傾斜面
17 コア層
18 マイクロミラー
18a 傾斜面
19 クラッド用エポキシフィルム(第2クラッド層形成用樹脂層)
20 基板
21 第2クラッド層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コアの傾斜面に金属反射膜が形成されたマイクロミラーを備える光導波路の製造方法であって、
未硬化のコア形成用樹脂層を形成する樹脂層形成工程、
前記コア形成用樹脂層の外表面に金属膜を配置する金属膜配置工程、及び、
ミラー形成用傾斜面を有する凸部を備えた型を凸部が前記金属膜を前記コア形成用樹脂層に押し込みながら前記コア形成用樹脂層に進入するように押す型押し工程、
を有することを特徴とするマイクロミラー付き光導波路の製造方法。
【請求項2】
コア形成用樹脂層は光硬化性樹脂層であり、
樹脂層形成工程の後、金属膜配置工程の前に、コア形成用樹脂層のうちコアにするべき部分にのみ光を照射して半硬化させる半硬化工程を有し、
型押し工程では、半硬化させた部分において型押しすることを特徴とする請求項1に記載のマイクロミラー付き光導波路の製造方法。
【請求項3】
コア形成用樹脂層は光硬化性樹脂層であり、
樹脂層形成工程では、光透過性基板に未硬化のコア形成用樹脂層を形成し、
型押し工程の後、コア形成用樹脂層のうちコアにするべき部分にのみ光透過性基板側から光を照射して半硬化させる半硬化工程を有することを特徴とする請求項1に記載のマイクロミラー付き光導波路の製造方法。
【請求項4】
型の凸部の高さは、コア形成用樹脂層の厚みを超える高さであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のマイクロミラー付き光導波路の製造方法。
【請求項5】
コアの傾斜面に金属反射膜が形成されたマイクロミラーを備える光導波路の製造方法に用い得る中間構造物であって、
完全硬化前のコア形成用樹脂層の外表面に金属膜が配置されていることを特徴とする中間構造物。
【請求項6】
コアの傾斜面に金属反射膜が形成されたマイクロミラーを備える光導波路であって、
請求項1から4のいずれか1項に記載のマイクロミラー付き光導波路の製造方法により製造されたことを特徴とするマイクロミラー付き光導波路。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2012−98671(P2012−98671A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−248613(P2010−248613)
【出願日】平成22年11月5日(2010.11.5)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】