説明

マイクロ波を用いたエタノールの製造方法

【課題】低エネルギー、低コストで、二酸化炭素からエタノールを製造する方法を提供する。
【解決手段】二酸化炭素と水素を含む混合ガスを、マイクロ波照射装置内に配置した触媒層(触媒としては、Cu、Zn、Cr、Al、Au、Zr、Fe、Ni、Kのいずれかの元素を1種類以上含む触媒が好ましい)に流通させて触媒に接触させ、該触媒層にマイクロ波を照射し、マイクロ波加熱により触媒上で反応させてエタノールを製造する。得られたエタノールは蒸留、膜分離等の方法で分離回収し、発電用燃料、燃料電池用燃料、各種化合物の製造原料等として利用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ波を用いて二酸化炭素と水素からエタノールを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
工業用エタノールは、糖蜜、サトウキビ汁、澱粉等を原料とする発酵法、リン酸/シリカ等の触媒の存在下においてエチレンを水和する直接水和法または硫酸法によって、工業的に製造されてきた。
【0003】
一方、発電所、工場、自動車等の人間の社会的活動に伴って大気中に排出される二酸化炭素は地球温暖化の主たる原因と考えられており、二酸化炭素排出量の削減は地球環境保護の大きな課題となっている。二酸化炭素を有効利用するための手段の一つとして、研究段階ではあるが、二酸化炭素を接触水素化あるいは光触媒還元等することにより、エタノールが合成されるとの報告もある。
【0004】
例えば、特許文献1〜2には、鉄、銅、亜鉛およびカリウムを含み、各原子比が特定範囲内にある触媒を用いて、二酸化炭素を接触水素化するエタノールの製造方法が開示されている。これらの合成反応では、二酸化炭素と水素、またはそれに不活性ガスからなる原料ガスを、触媒層に流通させ、加圧下で、100〜600℃(実施例は300℃)で反応させることにより、二酸化炭素からエタノールを製造している。しかしながら、これらの方法は、特定の触媒を用いることを特徴とするものであるが、触媒層に原料ガス(CO/H=1/3モル)を導入して昇圧し、7MPaとなったところでガス流速を調整し昇温させる。そのため、反応には多量の熱エネルギーが必要である。

【0005】
特許文献3には、ロジウム担持触媒とモリブデン化合物からなる触媒の存在下、水を主成分とする溶媒中で二酸化炭素を水素添加することにより、エタノールを製造する方法が開示されている。

【0006】
特許文献4には、半導体光触媒成分と二酸化炭素還元触媒成分との複合化物からなる触媒(Fe−Cu−K−Al系触媒)を用い、該触媒の存在下で、水と二酸化炭素の混合物に太陽光を照射し、エタノールを生成させる方法が開示されている。
【特許文献1】特開平9−87217号公報
【特許文献2】特開平9−221437号公報
【特許文献3】特開2001−240572号公報
【特許文献4】特開2003−275599号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、エタノールが主に発酵法により製造されるのは、コスト面で優位であることが主たる事由であるが、微生物を用いるため常時専門家によるメンテナンスが必要であり、また、スケールアップに伴って大規模な反応容器(発酵タンク)が必要となる。一方、合成法によるエタノールの製造技術は研究レベルでいくつか実施されており、発酵法のような専門的な常時メンテナンスは不要であるものの、上述したように反応にエネルギーを要する、副生成物が発生するため分離精製にコストがかかってしまう等の欠点を有するため、実用化には至っていない。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、低エネルギー、低コストで二酸化炭素からエタノールを製造する方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、触媒反応をマイクロ波による加熱状態で行わせることにより、より少ないエネルギーで二酸化炭素からエタノールを製造し得ることを見出し、本発明に到達した。
【0010】
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)二酸化炭素および水素を含む混合ガスを、触媒に接触させ、マイクロ波加熱により触媒上で反応させることを特徴とするエタノールの製造方法。
(2)前記混合ガスを、マイクロ波照射装置内に配置された触媒層に流通させて触媒に接触させ、該触媒層にマイクロ波を照射する前記(1)に記載のエタノールの製造方法。
(3)前記触媒層が、触媒と温度制御効果のある担体とから構成されている前記(2)に記載のエタノールの製造方法。
(4)前記触媒と担体の質量比が、100:50〜150の範囲である前記(3)に記載のエタノールの製造方法。
(5)前記触媒が、Cu、Zn、Cr、Al、Au、Zr、Fe、Ni、Kのいずれかの元素を1種類以上含む触媒である前記(1)〜(4)のいずれかに記載のエタノールの製造方法。
(6)前記触媒が、Cu、Zn、Cr、Al、Au、Zr、Fe、Ni、Kのいずれかの元素を1種類以上含む触媒成分を、温度制御効果のある物質で担持した触媒である前記(1)〜(5)のいずれかに記載のエタノールの製造方法。
(7)前記触媒成分と温度制御効果のある物質の質量比が、100:1〜20の範囲である前記(6)に記載のエタノールの製造方法。
(8)前記触媒が、CuO−ZnO系またはCuO−ZnO−Cr系の触媒である前記(1)〜(7)のいずれかに記載のエタノールの製造方法。
(9)二酸化炭素と水素の割合が、モル比で、50/50〜5/95の範囲である前記(1)〜(8)のいずれかに記載のエタノールの製造方法。
(10)反応温度が120〜300℃である前記(1)〜(9)のいずれかに記載のエタノールの製造方法。
(11)反応圧力が0.1MPa〜3MPaである前記(1)〜(10)のいずれかに記載のエタノールの製造方法。
(12)マイクロ波周波数が、1GHz〜300GHzである前記(1)〜(11)のいずれかに記載のエタノールの製造方法。
【発明の効果】
【0011】
本発明のエタノールの製造方法によれば、二酸化炭素と水素を含む原料ガスをマイクロ波照射により触媒上で反応させるので、マイクロ波と触媒の相乗効果によって、より少ないエネルギーで二酸化炭素からエタノールを製造することができる。しかも、比較的低温かつ低圧でも反応させることができるため、比較的簡易な装置で、短時間かつ低コストに製造することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明に係るエタノールの製造方法は、二酸化炭素および水素を含む混合ガスを、触媒に接触させ、マイクロ波加熱により触媒上で反応させることを特徴とする。原料の二酸化炭素は、純粋な二酸化炭素に限らず、二酸化炭素を主成分とする限り、これに例えば一酸化炭素、水素などを含む二酸化炭素混合物も使用することができる。また、二酸化炭素を含む排ガス等も、濃縮して使用することができる。
【0013】
二酸化炭素の濃縮方法としては、従来公知の方法を適用することができ、例えば、ゼオライト、活性炭または木炭や竹炭の炭化物などを用いる方法(物理的吸着法)、アミン液などを用いる方法(化学吸収法)、高分子膜や液膜を用いる方法(膜分離法)などを挙げることができる。これらの濃縮は、従来公知の方法に従い実施すればよい。
【0014】
二酸化炭素を含む排ガスとしては、例えば、石炭、石油、LNG、プラスチックの燃焼により生じた燃焼排ガス;熱風炉排ガス、高炉排ガス、転炉排ガス、燃焼排ガスなどの製鉄所副生ガス;自動車のエンジンの排気ガスなどを挙げることができる。
【0015】
混合ガス中の二酸化炭素と水素の混合比率は、モル比で、二酸化炭素/水素=50/50〜5/95の範囲が好ましく、より好ましくは30/70〜8/92、特に好ましくは20/80〜10/90の範囲である。二酸化炭素と水素の混合比率が、高すぎる場合は反応効率的に不利となり、低すぎる場合はエネルギー効率的に不利となる。
【0016】
本発明に係るエタノールの製造方法では、上記の混合ガスを触媒に接触させ、マイクロ波を照射して加熱し、触媒上で混合ガス中の二酸化炭素と水素を反応させ、エタノールを含むガス生成物を得る。この触媒存在下において混合ガスにマイクロ波を照射することが重要であり、触媒が存在しない状態でマイクロ波を照射しても、反応系の温度上昇が期待できず、また、反応速度は著しく遅くなる。
【0017】
触媒と混合ガスとを接触させる場合は、二酸化炭素、水素および触媒が十分接触するように、触媒を充填した触媒層(固定床)に混合ガスを流通させ、触媒層へマイクロ波を照射する方法が、エネルギー効率的に好ましい。触媒層はマイクロ波照射装置内に配置するのがよい。この方法によれば、ヒーター等の加熱手段と異なり、マイクロ波が触媒に当ることによって触媒表面が優先的に活性化されるので、エネルギー利用効率を著しく高めることが可能になる。
【0018】
触媒としては、Cu、Zn、Cr、Al、Au、Zr、Fe、Ni、Kのいずれかの元素を1種類以上含む触媒を使用することが好ましく、これらの触媒は、SiO、Al、MgOなどの担体に担持されたものであってもよい。なかでも、前記の元素を1種類以上含む酸化物もしくは複合酸化物が好適であり、具体例として、CuO−ZnO系、CuO−ZnO−Cr系の触媒等を挙げることができる。これらの触媒は単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0019】
上記の触媒は、粉状でもよいが、触媒層を形成し易いことから、打錠成型品、押し出し成型品等の成型品が好ましい。触媒形状としては、球状、円柱状、ペレット状、ハニカム状、プレート状あるいは他の一般的な形状のものであってよい。
【0020】
反応用の触媒層を形成する場合は、上記の触媒のみを用いてもよいが、触媒単独ではマイクロ波照射により所望の反応温度まで加熱することが困難なものにあっては、マイクロ波による加熱温度の制御を容易にするために、上記の触媒と温度制御用物質を組み合わせて用いることが好ましい。組み合わせ方は任意であり、例えば、上記の触媒と温度制御用物質を成型した、温度制御効果のある担体を配合して触媒層を形成する方法、あるいは、上記の触媒成分に温度制御用物質を温度制御効果のあるバインダーとして混合し、成型したものを用いて触媒層を形成する方法等を挙げることができる。
【0021】
温度制御用物質は、それ自身マイクロ波吸収性が高く、触媒の加熱用媒体として作用するので、できるだけ触媒と均一に混合して使用することが好ましいため、触媒成型時のバインダーなどとして加えて使用することが、特に好ましい。触媒によっては、単独ではマイクロ波照射により所望の反応温度まで加熱することが困難なものもあるが、触媒と温度制御用物質を混合、あるいはバインダーとして触媒に加えることにより、所望の反応温度を保持することが容易になる。
【0022】
前記の温度制御用物質としては、例えば、CeO、In、SnO、MnO、Fe、V、WO、CuOなどの金属酸化物;黒鉛、カーボンブラック、グラファイトなどの炭素;シリコン、ゲルマニウム、ホウ素、炭化ケイ素などの半導体;ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、メチルセルロースなどの有機系バインダーなどが挙げられる。これらの温度制御用物質は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上の物質を併用してもよい。
【0023】
これらの温度制御用物資のなかでも、触媒と後混合して用いる場合は、耐久性に優れている炭化ケイ素を、球状、円柱状、ペレット状、ハニカム状、プレート状などの形状に成型したものを用いることが好ましい。触媒層における、触媒成分と温度制御用物質との量比は、触媒100質量部に対して、温度制御用物質50〜150質量部の範囲が好ましく、より好ましくは70〜130質量部の範囲である。温度制御用物質が50質量部未満であると、マイクロ波による加熱が十分行われなくなり、二酸化炭素の転換率が低下する。一方、150質量部を超えると、触媒の割合が相対的に減少するために反応速度が低下し、さらに、マイクロ波吸収効果が大となり、反応温度を一定にコントロールすることが難しくなる。
【0024】
温度制御用物質をバインダーとして用いる場合は、マイクロ波吸収性が高く成型が容易であることから、グラファイト等の炭素が好ましい。また、バインダーとして用いる場合は、触媒における、前記触媒成分に混合するバインダーは、触媒の活性を損なわず成型が容易にでき、かつ温度制御が容易となるように、触媒成分100質量部に対して1〜20質量部の範囲が好ましく、より好ましくは、3〜10質量部の範囲である。
【0025】
反応温度は、使用する触媒の種類によっても異なるが、120〜300℃の範囲が好ましく、エネルギー的な観点からすれば、より好ましくは130〜200℃の範囲である。反応圧力は常圧〜30MPaの範囲であればよく、加圧条件の方がエネルギー効率面では好ましいが、省エネルギー的な観点をも考慮すれば、常圧〜3MPaの範囲が好ましい。
【0026】
本発明に係るエタノールの製造方法において、ガス空間速度(ガス基準)は、経済性を向上させる観点から、100/hr以上が好ましく、200/hr以上がより好ましい。また、エタノールへの転換率が低下するのを防止する観点から、2000/hr以下が好ましく、1500/hr以下がより好ましい。
【0027】
製造時に使用するマイクロ波の周波数には特に限定はないが、通常1GHz〜300GHzである。また、その加熱方法にも特に限定はないが、例えばマイクロ波の連続照射により触媒層を反応温度まで昇温させた後、連続的もしくは間欠的にマイクロ波を照射して反応温度を保持させることができる。マイクロ波の照射は、発振管の電圧を制御することにより連続的に照射することが、反応温度を常時設定温度に保持することができる点より好ましい。このような制御操作は手動でも行うことは可能であるが、自動制御装置を用いる方が好ましく、PID制御が一般的である。反応温度測定法としては、電波の影響を受けない方法であればよく、例えば蛍光の減衰時間から温度測定を行う光ファイバー温度計などを用いることができる。
【0028】
反応生成物には、エタノールの他に、メタノール、一酸化炭素等が生成する。エタノールは液状化した後、蒸留、膜分離等により分離回収することができる。
【実施例】
【0029】
次に、本発明を実施例により図面を参照しつつ詳細に説明するが、本発明は以下の実施例にのみ限定されるものではない。また、以下の実施例において、特に言及する場合を除き、「容量%」は「%」と略記する。
【0030】
(実施例1)
図1に示す装置を使用して実験した。この装置は、固定床型の1段目の反応器(1)と、固定床型の2段目の反応器(2)が直列に接続されている。なお、図1では反応器を2機設置した例を示しているが、反応器を1機のみ設置して反応を行うこともできる。
【0031】
1段目の反応器(1)の底部にはレギュレーターで流量制御されたバッファタンク(6)の配管が調整弁を介して接続されている。バッファタンク(6)には、二酸化炭素ガスの配管と窒素ガスの配管と水素ガスの配管が調整弁を介して接続されている。1段目の反応器(1)の頂部からは2段目の反応器(2)の底部に接続され、2段目の反応器(2)の頂部からは液体窒素の入った冷却器(トラップ)(5)に接続されている。反応器(1)および反応器(2)はそれぞれ、マイクロ波装置(3)およびマイクロ波装置(4)からマイクロ波が照射されるようになっている。トラップ(5)で捕集したガスの配管は、バッファタンク(6)に接続されている。装置には循環ポンプ(7)が設置されているので、バッファタンク(6)で混合された原料ガスは、反応器(1)、反応器(2)を介して反応した後、トラップ(5)で反応生成物が回収され、トラップされなかった未反応の原料ガスおよび生成ガスは、循環されるようになっている。
【0032】
1段目の反応器(1)および2段目の反応器(2)に、水素還元処理したCuO−ZnO系触媒35g(温度制御用担体として、有機系バインダーを約10質量%含有する)をそれぞれ充填した。
【0033】
水素ボンベよりバッファタンク内にタンク内の圧力が0.2MPaになるように水素を供給し、タンク内を水素雰囲気にした後、排気バルブを開け、排気した。この操作を2回行った。排気バルブを閉じ、水素ボンベより水素を0.15MPa導入した。水素ボンベから二酸化炭素ボンベに切り替えて試験圧力0.2MPaまで二酸化炭素を導入した後、循環ポンプを起動し、流量1.0L/minで15分間、ガスを循環、混合させた。原料ガスをガスクロマトグラフィーで分析したところ、水素が84.7%、二酸化炭素が15.3%であった。
【0034】
配管加温温度を110℃にし、ガス循環流量を1.0L/minにし、周波数2.45GHzのマイクロ波を反応器に照射し、1段目の反応器(1)および2段目の反応器(2)を表1に示す温度まで昇温させ、120分間加熱を行った。反応に供したガス容量は5.899リットルであった。反応後、トラップの液体および系内のガスをガスクロマトグラフィーを用いて分析し、同定・定量した。
【0035】
その結果を表1に示す。なお、転換率(%)は、エタノール生成量(mol)/二酸化炭素(mol)×100 により求めた値である。
【0036】
【表1】

【0037】
上記の結果から、二酸化炭素ガスと水素の混合ガスにマイクロ波を照射することによりエタノールが生成することがわかった。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の製造方法により得られるエタノールは、発電用、燃料電池用の燃料などとして用いることができる他、各種化合物の製造原料として用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施例で用いた装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0040】
1 反応器
2 反応器
3 マイクロ波装置
4 マイクロ波装置
5 トラップ
6 バッファタンク
7 循環ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二酸化炭素および水素を含む混合ガスを、触媒に接触させ、マイクロ波加熱により触媒上で反応させることを特徴とするエタノールの製造方法。
【請求項2】
前記混合ガスを、マイクロ波照射装置内に配置された触媒層に流通させて触媒に接触させ、該触媒層にマイクロ波を照射する請求項1に記載のエタノールの製造方法。
【請求項3】
前記触媒層が、触媒と温度制御効果のある担体とから構成されている請求項2に記載のエタノールの製造方法。
【請求項4】
前記触媒と担体の質量比が、100:50〜150の範囲である請求項3に記載のエタノールの製造方法。
【請求項5】
前記触媒が、Cu、Zn、Cr、Al、Au、Zr、Fe、Ni、Kのいずれかの元素を1種類以上含む触媒である請求項1〜4のいずれかに記載のエタノールの製造方法。
【請求項6】
前記触媒が、Cu、Zn、Cr、Al、Au、Zr、Fe、Ni、Kのいずれかの元素を1種類以上含む触媒成分を、温度制御効果のある物質で担持した触媒である請求項1〜5のいずれかに記載のエタノールの製造方法。
【請求項7】
前記触媒成分と温度制御効果のある物質の質量比が、100:1〜20の範囲である請求項6に記載のエタノールの製造方法。
【請求項8】
前記触媒が、CuO−ZnO系またはCuO−ZnO−Cr系の触媒である請求項1〜7のいずれかに記載のエタノールの製造方法。
【請求項9】
二酸化炭素と水素の割合が、モル比で、50/50〜5/95の範囲である請求項1〜8のいずれかに記載のエタノールの製造方法。
【請求項10】
反応温度が120〜300℃である請求項1〜9のいずれかに記載のエタノールの製造方法。
【請求項11】
反応圧力が0.1MPa〜3MPaである請求項1〜10のいずれかに記載のエタノールの製造方法。
【請求項12】
マイクロ波周波数が、1GHz〜300GHzである請求項1〜11のいずれかに記載のエタノールの製造方法。

【図1】
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【公開番号】特開2008−247778(P2008−247778A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−89543(P2007−89543)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【Fターム(参考)】