説明

マイクロ波ロウ付け方法

【課題】マイクロ波放射線によってロウ付け合金を加熱する方法で、合金の完全溶融を引き起こし、その上で基体への金属結合を可能にするのに十分であるが、基体を過度に加熱して特性を低下させることがないように選択する。
【解決手段】同じ金属組成を有し、少なくとも一部がマイクロ波放射線26に対する高い感受性を有するのに十分小さい粒径である金属粉末粒子12を準備する段階を伴う。粒子12の集塊10は次に、基体14の表面に加えられ、その後集塊10をマイクロ波放射線26に曝して、集塊10内の金属粉末粒子12がマイクロ波放射線26と結合しかつ十分に溶融して基体14に金属結合するようにする。次にマイクロ波放射線26を遮断し、集塊10を冷却し、凝固させかつ緻密なロウ付け部を形成するのを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、総括的には超合金構成部品の製造、被覆、補修及び肉盛りに用いる処理方法及び材料を含む、ロウ付け方法に関する。より具体的には、本発明は、超合金をロウ付けする方法に関し、本方法では、ロウ付けされる超合金に対して、マイクロ波エネルギーを使用して最小限の融点降下剤を含有するか又は全く含有しないロウ付け合金を溶融する。
【背景技術】
【0002】
ニッケル基、コバルト基及び鉄基超合金は、ガスタービンエンジンの高温(耐熱)構成部品を形成するために広く使用されている。幾つかの耐熱超合金構成部品は、単一の鋳造品として形成することができるが、他のものは、その他の方法によって製作することになるのが好ましく、或いはその他の方法によって製作することが必要となる。一例として、ロウ付け法が、高圧タービンノズル組立体の場合のようなガスタービン構成部品を製作するために広く使用される。ロウ付け法は通常、高温であるが接合される超合金の融点よりも十分に低い温度で行って、結晶粒成長、初期溶融、再結晶、又は合金の劣化に至るおそれがある好ましくない相形成を引き起こさないようにする接合作業を含む。ロウ付け法の実施では、適切なロウ付け合金が接合される接触(接合)面間に配置され、接合面及びそれらの間のロウ付け合金が、該ロウ付け合金を溶融させるように真空内で加熱される。ロウ付け合金は、ロウ付けされる超合金よりも大きな量のホウ素及び/又はケイ素のような1つ又はそれ以上の融点降下剤を含有する結果として、超合金ベース材料よりも低い温度で溶融する。例えば、計画的量の(不純物レベルを上回る)ホウ素及び/又はケイ素を含む超合金は一般的に、各々を0.1重量パーセントより少なく含むが、融点降下剤としてホウ素及び/又はケイ素を含むロウ付け合金は一般的に、少なくとも2.0重量パーセントのホウ素、又は少なくとも6.0重量パーセントのケイ素、又は約3:1の割合でのケイ素及びホウ素の両方を含む。冷却すると、ロウ付け合金は凝固して永続的な金属結合を形成する。
【0003】
エンジン作動時に、ガスタービンエンジン構成部品は非常な高温条件に曝され、その条件の下では様々なタイプの損傷或いは劣化が発生する可能性がある。一例として、侵食及び酸化は、タービンノズル及びベーンの壁厚さを減少させ、熱サイクリングによって高進される応力の結果として、表面不整部に割れが発生しかつ伝搬する可能性がある。超合金で形成された構成部品のコストは比較的高いので、多くの場合にこれらの構成部品を補修することがそれらを交換するよりも望ましい。それに応じて、ロウ付け法が割れの補修及び壁厚さの肉盛りのために開発されており、そのロウ付け法は、補修を必要とする表面区域上にロウ付け合金充填材金属を配置する段階と、次に充填材金属をその融点よりも高いが表面基体の融点よりも低い温度に真空内で加熱して、溶融充填材金属が損傷区域を濡らし、流動しかつ充填するようにする段階とを伴う。
【0004】
ロウ付け法はガスタービンエンジンを製作しまた補修するために広く使用されているが、従来のロウ付け法は、大きな欠点を有する。例えば、構成部品全体を真空熱処理に曝さなければならず、これは製造環境での非常に長い工程であり、構成部品の非損傷領域を不必要に高温に曝露させ、構成部品の他の区域内の接合部を再溶融する可能性がある。さらに、ロウ付け合金は一般的に、ロウ付けされる構成要素のベース金属と同様な組成を有するが、融点降下剤としてのロウ付け合金内のホウ素及び/又はケイ素の存在は、耐熱元素との反応によって形成されるホウ化物及びケイ化物の最少延性の結果として、得られたロウ付け部の機械的及び環境的特性を低下させる。ホウ素及びケイ素はまた、ロウ付け部によって補修されたベース金属内に拡散して、構成要素の機械的及び環境的特性に悪影響を与えるおそれがある。
【0005】
これらの問題を排除するために加熱を構成部品の選択区域に局所化できる可能性がある候補としてのマイクロ波ロウ付け法が、研究されてきた。一般的な方法は、マイクロ波エネルギーに曝された時に加熱され、次にその熱を放射線によって構成部品に伝達するサセプタ(例えば、SiCエンクロージャ)を使用することであった。欠点には、構成部品の全体領域が不可避的に加熱されるのでロウ付け合金のみの局所加熱が不十分になること、及び意図したロウ付け部から離れる方向の放射による大きな熱損失が生じることが含まれる。
【特許文献1】米国特許第5,397,530号公報
【特許文献2】米国特許第6,172,346号公報
【特許文献3】米国特許第6,512,216号公報
【特許文献4】米国特許第6,870,124号公報
【特許文献5】米国特許第6,004,505号公報
【特許文献6】米国特許第6,063,333号公報
【特許文献7】米国特許第6,610,241号公報
【特許文献8】米国特許第6,165,616号公報
【特許文献9】米国特許第5,740,941号公報
【特許文献10】米国特許第6,183,689号公報
【特許文献11】米国特許第6,805,835号公報
【特許文献12】米国特許第5,321,223号公報
【特許文献13】米国特許第5,736,092号公報
【特許文献14】米国特許第5,808,282号公報
【特許文献15】米国特許第6,155,331号公報
【特許文献16】米国特許第6,293,986号公報
【特許文献17】米国特許出願公開第2002/0106611号公報
【特許文献18】国際特許出願第2004/073037号公報
【特許文献19】欧州特許出願第0456481号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は一般的に、合金の加熱が該合金の完全溶融を引き起こしかつその上で合金が溶融する基体への金属結合を可能にするのに十分であるが、基体を過度に加熱して該基体の特性を低下させることがないように選択されるような、マイクロ波放射線によってロウ付け合金を加熱する方法を提供する。本発明は、超合金の金属接合並びに超合金表面の被覆、補修及び肉盛りを目的としたロウ付け作業での使用に特に利点がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本方法は一般的に、本質的に同じ金属組成を有しかつ少なくともその幾らかがマイクロ波放射線に対する高い感受性を有するのに十分なほど小さい粒径である金属粉末粒子を準備する段階を伴う。金属粉末粒子の集塊は次に、基体の表面に加えられ、その後集塊をマイクロ波放射線に曝して、該集塊内の金属粉末粒子がマイクロ波放射線と結合しかつ十分に溶融して基体に金属結合するようにする。次にマイクロ波放射線を遮断して、集塊を冷却し、凝固させかつ緻密なロウ付け部を形成するのを可能にする。
【0008】
本発明の好ましい態様によると、金属粉末粒子は、その上に粒子の集塊が加えられかつ溶融される基体と同じ金属組成を有することができる。本発明の別の態様によると、金属粉末粒子の全ては、マイクロ波を大部分反射する基体とは異なりマイクロ波エネルギーを吸収するようなより大きな感受性を有するのに十分なほど小さい粒径である。その結果、粒子の完全溶融は、熱伝導による粒子から基体への熱伝達によって引き起こされる基体の表面溶融のみを伴った状態で達成することができる。そのような結果は、金属粉末粒子が基体と同じ融点又は基体よりもさらに高い融点を有する場合であっても得ることができる。最終的に、粒子の溶融は、その金属組成がホウ素及びケイ素のような融点降下剤を超合金で通常用いる量を超えて含んでいない場合であっても達成することができる。
【0009】
上記から、本発明の方法は、例えばロウ付けによる損傷表面の補修又は肉盛りを含む皮膜の形成並びに構成部品の金属接合といった粉末材料の加熱が望ましいような様々な処理法に適用可能であることが理解できるであろう。加熱がマイクロ波放射線によるものであるので、粉末粒子の加熱速度及び溶融は、加熱源に対する位置又は粉末集塊が接触するいずれかの表面に対する位置の代わりにマイクロ波放射線に対する感受性によって影響される。本発明のこの態様により、粉末集塊は、該集塊が接触する表面の溶融前に溶融させることができる。その結果、粉末粒子は、粉末集塊が接触する表面と同じ融点(例えば、150℃以内の)を有する合金で形成することができる。
【0010】
本発明のその他の目的及び利点は、以下の詳細な説明から一層良く理解されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、ガスタービンエンジン用の構成部品の処理に、とりわけそのような構成部品のロウ付け材料を用いた製作及び補修に関連して記述することにする。しかしながら、本発明は、説明したもの以外の様々な構成部品、材料及び処理法に対する用途を有し、そのような変形形態は、本発明の技術的範囲内にある。
【0012】
図1及び図2は、本発明の実施形態を表し、同じ参照符号を使用して同様の構造体を機能的に特定している。図1は、2つの基体14及び24間に位置しかつそれによって金属(冶金学的)接合される該2つの基体14及び24の対向する表面に接触する粉末金属粒子12の集塊10を概略的に示し、また図2は、表面の欠陥を補修する目的で基体14の表面に堆積された粉末金属粒子12の集塊10を概略的に示す。以下で説明するように、本発明は、それによって粒子12が溶融されかつ再凝固されて、図1の基体14及び24を接合しまた図2の表面欠陥を補修するロウ付け部を形成する処理方法を提供する。図1では粒子12の集塊10は基体14及び24間に直接配置されたものとして示し、また図2では粒子12の集塊10は欠陥内に直接配置されたものとして示しているが、粒子12は、図1では基体14及び24間のギャップに隣接させて又は図2では欠陥を越えて配置することができ、溶融した時の毛管作用によってギャップ及び欠陥内に流動させるのを可能にすることができることは、当業者には分かるであろう。図1及び図2の両方において、粒子12はロウペーストを用いた公知のロウ付け実施法に従ったバインダ30内に含有されているものとして示しており、このバインダ30は、粒子12及びその粒子12が結合されるあらゆる表面(例えば、基体14及び24)の酸化を最小にするために不活性又は低圧雰囲気内で行われるのが好ましいロウ付け工程の間に焼尽する。基体14及び24のいずれか又は両方は超合金で形成することができ、その超合金の組成は、構成部品の特定のタイプ及びその予測作動条件に応じて決まることになる。以下で述べるように、様々な他の金属材料もまた基体14及び24として可能であり、従って本発明の技術的範囲内にある。
【0013】
本発明によると、粒子の集塊10は、以下でより詳細に説明するように、マイクロ波放射線26に曝される結果として溶融される。粉末粒子12は、様々な材料で形成することができ、その材料は、粒子12がマイクロ波放射線26によって加熱することができかつマイクロ波放射線26によって生じた最高加熱温度の状態で基体14及び24の材料と適合性がある組成を有するという要件のみによって制限される。マイクロ波放射線を受けた時に加熱することができる材料には、適切な条件下での非導電体及び導電体が含まれる。マイクロ波放射線は、それぞれ直接電気加熱及び磁気効果による加熱を生じると考えられる変動する電場及び磁場を有する。金属基体14及び24の適合性については、本発明で使用する粒子12は金属であり、電気及び磁気効果の組合せによって加熱されると考えられるが、おそらく磁気効果の方が主要な効果であろう。適合性は、粒子12が基体12及び24の組成と極めて同じ組成を有する場合に確保されるが、適切な適合性はまた、粒子12と基体14及び24とが望ましい機械的又は環境的特性の損失につながることになる高温での有害な相互拡散の傾向がある組成を有しない場合にもまた達成することができる。粒子12は、最大で2重量パーセントまでのホウ素又は最大で6重量パーセントまでのケイ素、或いはその両者の幾つかの組合せのような多量の1つ又はそれ以上の融点降下剤を含有する従来型のロウ付け合金とすることができる。反対に、粒子12は、不純物レベルでのみ、すなわちロウ付けされる基体14又は複数の基体14及び24内のそれら同じ元素のレベルを超えない、例えば通常のニッケル基超合金のホウ素及びケイ素の両方の場合には0.1重量パーセントよりも少ない制限した量でのみ、融点降下剤として作用することができる元素を含有することができる。別の態様は、例えば1重量パーセントよりも少ないホウ素及び/又は3重量パーセントよりも少ないケイ素などのような、融点降下剤として通常添加されるよりも低量のホウ素及び/又はケイ素を含む組成を有するように粒子12を形成することである。従って、粒子12は、1つ又はそれ以上の融点降下剤を含有することが可能であるが、粒子12の加熱時に及びその後の基体14及び24の寿命の間に、降下剤の基体14及び24内への拡散の結果として該基体14及び24の特性の許容不能な低下を招くことになるレベルではない。さらに、粒子12は、タービン用途に用いられるタイプのような超合金、或いはそのベース組成が基体14及び24の組成に類似しているが基体14及び24と異なる又は異なるレベルで合金化成分を含有するように修正された合金で形成することができる。粒子12の全てが同じ組成を有する必要はないが、本発明では、そのような均一性も可能である。
【0014】
本発明の好ましい態様によると、粉末粒子12の少なくとも幾らか、好ましくは全ては、マイクロ波放射線26に対する高い感受性を有し、それによってマイクロ波放射線26と優先的に(基体14及び24に比較して)結合して、マイクロ波放射線26によって粒子12を加熱しかつ溶融させるのを大幅に高めるのに十分なほど小さい粒径でなければならない。マイクロ波放射線26との結合は、金属粒子12が、マイクロ波放射線の磁場によって生じる渦電流を発生させるのに十分な導電性であると同時に、おそらく渦電流によるジュール熱を発生させることができるレベルの電気抵抗も有する結果と考えられる。非常に微細な粉末サイズの材料についての磁化率の磁気損失成分はマイクロ波電力及び周波数のような因子に応じて決まることが知られている。逆に言えば、所定のマイクロ波電力及び周波数については、マイクロ波と個々の金属又は合金との間の相互作用が、通常通りのマイクロ波条件(約2.45GHz及び約1〜約10kW電力)の場合に通常は数10ナノメートル程度である明確な粒径において最適化されることになる。その径以上又は以下の粒径は、同様にはマイクロ波放射線と結合しないことになる。その結果、粒子12の好適なかつ好ましい最大サイズは、粒子の用途、温度及び含まれる材料により決まることになる。一般的に言うと、最大粒径は、約150メッシュ(約100マイクロメートル)、より好ましくは325メッシュ(約44マイクロメートル)より小さい程度であると考えられる。最小粒径は、例えば約10ナノメートル程度のような100ナノメートルよりも小さいほどの小ささのナノスケールとすることができる。
【0015】
粒子12と対照的に、基体14及び24のようなバルク金属はマイクロ波放射線を反射する傾向がある。上述のように、本発明の態様は、超合金基体14及び/又は24を、該基体12/24と極めて同じ組成を有する合金を用いて並びに該基体14/24と同じ又は幾らか高い融点さえ有する合金を用いてロウ付けするのを可能にする。例えば、ニッケル基超合金構成部品は、同じニッケル基超合金組成物のロウ付け材料或いは別のニッケル基合金、換言すればそのベース金属が基体14/24のベース金属と同じである合金のロウ付け材料を用いて接合又は補修することができる。このようにして、ロウ付け材料との相互拡散により生じる基体14/24の特性の劣化は、完全ではないとしても本質的に回避することができる。基体14/24の融点よりも高い融点を有する合金で形成された粒子12を溶融する能力を考慮すれば、本明細書で用いる場合の「ロウ付け」という用語は、接合される金属の融点よりも低い温度で行われる接合作業の通常通りの限界に限定されるものではないことを理解されたい。
【0016】
マイクロ波放射線は、多モードキャビティ内で粉末集塊10に印加されるのが好ましく、この多モードキャビティは、当技術分野では公知のように、定在波を形成せずに代わりにその均一な振幅の磁気成分及び電気成分の両方を形成するマイクロ波フィールドをもたらす。それに代えて、単一モードキャビティを使用することができ、この単一モードキャビティの場合には、定在波又は進行波が伝搬して、マイクロ波フィールドの電気成分及び磁気成分の相対振幅を或る程度までに抑えるのを可能にする。本発明では広範囲のマイクロ波周波数を使用することができるが、規制により、本発明の実施を、一般的に使用可能な周波数、例えば2.45GHz及び915MHzに高めるか又は制限しており、その場合前者が好ましいと考えられる。しかしながら、技術的には他の周波数を使用することができることを理解されたい。より低い周波数を使用することの利点は、より長い関連波長にあり、このより長い関連波長は、より高い電力伝達或いはより大型の構成部品の処理により良好に適したものとすることができる。適切なマイクロ波電力レベルは、粒子12の粒径及び組成に応じて決まることになるが、一般的には約1〜約10kWの範囲にあると考えられ、しかしながらより低い又はより高い電力レベルもまた予測できる。
【0017】
多モードマイクロ波キャビティを用いた実験では、325メッシュに篩分した、約5gのナノスケールサイズのニッケル粉末及び約25gのニッケル粉末に対して、約2.45GHzの周波数及び約1kWの電力レベルのマイクロ波放射線を行った。より微細なニッケル粉末では約1140℃(約2085F)の最高温度が得られたが、より粗いニッケル粉末は、約814℃(1500F)の温度を達成したのみであり、より微細な粉末粒子のマイクロ波放射線による加熱に対するより大きな感受性が明示された。
【0018】
特定の実施形態に関して本発明を説明してきたが、当業者が他の形態を採択することができることは明らかである。従って、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によってのみ限定されることになる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施形態による、粉末金属粒子がマイクロ波加熱に対する感受性を有してマイクロ波ロウ付けを可能にするようになった、1対の基体間における粉末金属粒子の集塊を概略的に示す図。
【図2】本発明による、図1の集塊と同様であるが欠陥を含む基体の表面上に堆積された粉末金属粒子の集塊を概略的に示す図。
【符号の説明】
【0020】
10 集塊
12 粒子
14 基体
24 基体
26 放射線
30 バインダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロウ付け方法であって、
少なくとも一部がマイクロ波放射線(26)に対する十分な感受性を有して該マイクロ波放射線(26)によって溶融されるのに十分なほど小さい粒径の金属粉末粒子(12)の集塊(10)を基体(14)の表面に加える段階と、
前記集塊(10)をマイクロ波放射線(26)に曝して、該集塊(10)内の前記金属粉末粒子(12)が該マイクロ波放射線(26)と結合しかつ十分に溶融して前記基体(14)に金属結合するようにする段階と、
次に前記マイクロ波放射線(26)を遮断して、前記集塊(10)を冷却し、凝固させかつ緻密なロウ付け部を形成するのを可能にする段階と、
を含む方法。
【請求項2】
前記集塊(10)内の金属粉末粒子(12)の全てが、同じ金属組成を有することを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記金属粉末粒子(12)の集塊(10)が、1重量パーセントよりも少ないホウ素及び/又は3重量パーセントより少ないケイ素を含有することを特徴とする、請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の方法。
【請求項4】
前記金属粉末粒子(12)の集塊(10)が、ホウ素及びケイ素を不純物としてのみ含有することを特徴とする、請求項1又は請求項2のいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記金属粉末粒子(12)の各々が、ニッケル基超合金組成を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記基体(14)が、ニッケル基超合金で形成されることを特徴とする、請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
前記金属粉末粒子(12)が、前記基体(14)のニッケル基超合金で形成されることを特徴とする、請求項1ないし請求項6のいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
前記金属粉末粒子(12)の全てが、約100マイクロメートルの最大粒径を有することを特徴とする、請求項1ないし請求項7のいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
前記ロウ付け部が、前記金属粉末粒子(12)を溶融しかつ前記集塊(10)を冷却して該ロウ付け部を形成した結果として、前記基体(14)に金属結合して該基体(14)上に補修領域を形成することを特徴とする、請求項1ないし請求項8のいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
前記ロウ付け部が、前記金属粉末粒子(12)を溶融しかつ前記集塊(10)を冷却して該ロウ付け部を形成した結果として、前記基体(14)を第2の基体(24)に金属結合することを特徴とする、請求項1ないし請求項9のいずれか1項記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−142776(P2008−142776A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−308448(P2007−308448)
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】