説明

マイクロ波漏洩抑制部材およびハイブリッド式加熱炉

【課題】端子部材の周囲からのマイクロ波の漏洩を抑制可能なマイクロ波漏洩抑制部材およびハイブリッド式加熱炉を提供することを課題とする。
【解決手段】マイクロ波漏洩抑制部材4は、絶縁体製であって端子挿通孔80bと端子部材92との間に介装されるシール部材40と、導体製であってケース8bから突設され軸方向外端に凹部412を有する筒部材41と、絶縁体製であって凹部412を軸方向外側から覆う蓋板部材42と、導体製であって蓋板部材42を軸方向外側から覆い端子部材92が貫通する貫通孔430を有する端板部材43と、を備える。筒部材41の径方向内側から蓋板部材42を介して凹部412までマイクロ波Mを伝播させることにより、マイクロ波Mを減衰させる。貫通孔430と端子部材92との間の隙間の径方向長さをA、蓋板部材42の軸方向長さをB、凹部412の径方向長さをCとする場合、A<B<Cである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通電する端子部材の周囲からのマイクロ波の漏洩を抑制するマイクロ波漏洩抑制部材およびハイブリッド式加熱炉に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、電熱式のヒータとマイクロ波とを併用して被加熱物を加熱するハイブリッド式加熱炉が開示されている。当該ハイブリッド式加熱炉の炉殻のヒータ取付部には、マイクロ波漏洩抑制部材が配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−282628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ヒータ取付部のマイクロ波漏洩抑制部材のみでは、マイクロ波が炉殻の外部に漏洩するおそれがある。具体的には、マイクロ波漏洩抑制部材とヒータとの隙間を介して、マイクロ波が外部に漏洩するおそれがある。また、ヒータ自体に重畳して、マイクロ波が外部に漏洩するおそれがある。
【0005】
そこで、ヒータの軸方向両端(炉殻から外部に突出している部分)は、各々、導体製の端子ボックスにより覆われている。ところが、ヒータを発熱させるためには、外部からヒータに電気を供給する必要がある。すなわち、外部の電源とヒータとを電気的に接続するための端子部材を、端子ボックスに配置する必要がある。したがって、端子部材の周囲から、マイクロ波が外部に漏洩するおそれがある。
【0006】
本発明のマイクロ波漏洩抑制部材およびハイブリッド式加熱炉は、上記課題に鑑みて完成されたものである。本発明は、端子部材の周囲からのマイクロ波の漏洩を抑制可能なマイクロ波漏洩抑制部材およびハイブリッド式加熱炉を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記課題を解決するため、本発明のマイクロ波漏洩抑制部材は、ケースの端子挿通孔に挿通されると共に該ケース内外を電気的に接続する端子部材の周囲からのマイクロ波の漏洩を抑制するマイクロ波漏洩抑制部材であって、絶縁体製であって、前記端子挿通孔と前記端子部材との間に介装されるシール部材と、導体製であって、該端子挿通孔を囲むように前記ケースから突設され、軸方向外端に環状の凹部を有し、該端子部材が貫通する筒部材と、絶縁体製であって、該凹部を軸方向外側から覆い、該端子部材が貫通する蓋板部材と、導体製であって、該蓋板部材を軸方向外側から覆い、該端子部材が貫通する貫通孔を有する端板部材と、を備えてなり、該筒部材の径方向内側から該蓋板部材を介して該凹部まで前記マイクロ波を伝播させることにより、該マイクロ波を減衰させると共に、該貫通孔と該端子部材との間の隙間の径方向長さをA、該蓋板部材の軸方向長さをB、該凹部の径方向長さをCとして、該A<該B<該Cであることを特徴とする(請求項1に対応)。
【0008】
マイクロ波は、導体により反射される性質を有する。また、マイクロ波は、絶縁体を透過する性質を有する。このため、マイクロ波は、シール部材を軸方向に伝播して筒部材の径方向内側に進入する。進入したマイクロ波は、蓋板部材を径方向に伝播して、凹部に導入される。マイクロ波は、凹部の底部で反射される。このように、本発明のマイクロ波漏洩抑制部材には、マイクロ波伝播通路が形成されている。このため、凹部の開口付近でマイクロ波の入射波と反射波とを共振させることにより、マイクロ波を減衰させることができる。したがって、端子部材の周囲からのマイクロ波の漏洩を抑制することができる。
【0009】
また、貫通孔と端子部材との間の隙間の径方向長さをA、蓋板部材の軸方向長さをB、凹部の径方向長さをCとした場合、AとBとCとは、A<B<Cの関係を有している。このため、筒部材の径方向内側に進入したマイクロ波は、貫通孔と端子部材との間の隙間(径方向長さ=A)に進入するよりも、蓋板部材(軸方向長さ=B)に進入しやすい。また、蓋板部材を伝播するマイクロ波は、そのまま蓋板部材(軸方向長さ=B)を伝播するよりも、凹部(径方向長さ=C)に進入しやすい。このように、本発明のマイクロ波漏洩抑制部材によると、A<B<Cに設定することにより、マイクロ波を優先的に凹部に導入することができる。
【0010】
ところで、マイクロ波の漏洩を抑制するという観点からは、端子部材の周囲を導体製の部材だけで覆ってしまう方がよい。しかしながら、この場合、端子部材とケースとの電気的な絶縁を確保しにくくなる。
【0011】
一方、端子部材とケースとの電気的な絶縁を確保するという観点からは、絶縁体製の部材(シール部材、蓋板部材)が必要である。しかしながら、この場合、絶縁体製の部材をマイクロ波が透過してしまう。
【0012】
この点、本発明のマイクロ波漏洩抑制部材によると、上述のマイクロ波伝播通路を形成し、かつAとBとCとをA<B<Cに設定することにより、端子部材とケースとの絶縁確保と、マイクロ波の漏洩抑制と、を両立することができる。
【0013】
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記筒部材の前記軸方向外端の径方向内端から前記凹部の径方向中心までの径方向長さをD、該凹部の軸方向長さをE、前記マイクロ波の波長をλとして、前記Bは0.02λ以上0.04λ以下、前記Cは該Bよりも大きくかつ0.04λ以上0.08λ以下、該Dは0.1λ以上0.3λ以下、該Eは0.2λ以上0.3λ以下である構成とする方がよい(請求項2に対応)。
【0014】
Bを0.02λ以上としたのは、Bが0.02λ未満の場合、蓋板部材を介して、端板部材と筒部材との間で、放電が発生しやすくなるからである。Bを0.04λ以下としたのは、Bが0.04λ超過の場合、BとCとの差が小さくなり、蓋板部材の外周縁を介してマイクロ波が漏洩しやすくなるからである。
【0015】
Cを0.04λ以上としたのは、Cが0.04λ未満の場合、BとCとの差が小さくなり、蓋板部材の外周縁を介してマイクロ波が漏洩しやすくなるからである。また、マイクロ波を凹部に誘導しにくくなるからである。また、凹部の開口縁間(径方向内側の縁と径方向外側の縁との間)で、放電が発生しやすくなるからである。Cを0.08λ以下としたのは、Cが0.08λ超過の場合、蓋板部材の外周縁を介してマイクロ波が漏洩しやすくなるからである。
【0016】
Dを0.1λ以上としたのは、Dが0.1λ未満の場合、マイクロ波が凹部に進入しにくく、蓋板部材の外周縁を介してマイクロ波が漏洩しやすくなるからである。Dを0.3λ以下としたのは、Dが0.3λ超過の場合、マイクロ波漏洩抑制部材が大型化してしまうからである。
【0017】
Eを0.2λ以上としたのは、Eが0.2λ未満の場合、マイクロ波の入射波と反射波とが共振しにくくなるからである。Eを0.3λ以下としたのは、Eが0.3λ超過の場合、マイクロ波の入射波と反射波とが共振しにくくなるからである。好ましくは、Eは0.25λとする方がよい。こうすると、マイクロ波の入射波と反射波とが共振しやすくなる。
【0018】
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記筒部材は、内筒部材と、該内筒部材の径方向外側に配置される外筒部材と、を有し、前記凹部は、該内筒部材と該外筒部材との間に区画されている構成とする方がよい(請求項3に対応)。本構成によると、内筒部材と外筒部材とを合体させることにより、簡単に凹部を形成することができる。
【0019】
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記端板部材の熱膨張率は、前記端子部材の熱膨張率よりも、小さい構成とする方がよい(請求項4に対応)。本構成によると、端子部材付近の温度が高いほど、貫通孔と端子部材との間の隙間が小さくなる。このため、より確実にマイクロ波の漏洩を抑制することができる。
【0020】
(5)また、上記課題を解決するため、本発明のハイブリッド式加熱炉は、外壁と、該外壁の内部に区画される加熱室と、該外壁を貫通すると共に該加熱室と外部とを連通するヒータ挿通孔と、を有するハウジングと、該ヒータ挿通孔に挿通される電熱式のヒータと、該外壁の外面に配置され、該ヒータの軸方向一端を覆う端子ボックスと、を備え、マイクロ波と該ヒータの熱とを併用して、該加熱室において被加熱物を加熱するハイブリッド式加熱炉であって、さらに、上記(1)ないし(4)のいずれかのマイクロ波漏洩抑制部材を備え、前記ケースは、前記端子ボックスであり、前記端子部材は、該端子ボックスの外部の電源と、該ヒータと、を電気的に接続することを特徴とする(請求項5に対応)。本発明のハイブリッド式加熱炉によると、ヒータの端子ボックスからのマイクロ波の漏洩を抑制することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明のマイクロ波漏洩抑制部材およびハイブリッド式加熱炉によると、端子部材の周囲からのマイクロ波の漏洩を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態であるハイブリッド式加熱炉の長手方向一部の斜視図である。
【図2】図1のII−II方向断面図である。
【図3】上段の多数のヒータの配線図である。
【図4】同ハイブリッド式加熱炉のマイクロ波漏洩抑制部材および端子部材の部分断面斜視図である。
【図5】同マイクロ波漏洩抑制部材および端子部材の分解斜視図である。
【図6】同マイクロ波漏洩抑制部材および端子部材の軸方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明のハイブリッド式加熱炉の実施の形態について説明する。なお、以下の説明は、本発明のマイクロ波漏洩抑制部材の説明を兼ねる。
【0024】
<ハイブリッド式加熱炉の構成>
まず、本実施形態のハイブリッド式加熱炉の構成について説明する。図1に、本実施形態のハイブリッド式加熱炉の長手方向(左右方向)一部の斜視図を示す。図2に、図1のII−II方向断面図を示す。
【0025】
図1、図2に示すように、ハイブリッド式加熱炉1は、ローラーハースキルンタイプの加熱炉である。ハイブリッド式加熱炉1は、ハウジング2と、ローラ3と、マイクロ波漏洩抑制部材4と、ヒータ5と、マイクロ波発生装置6と、スターラ7と、端子ボックス8a、8bと、モータ9と、ガス供給管90と、ガス排出管91と、を備えている。なお、ハイブリッド式加熱炉1の左側が、上流側(搬入側)に相当する。また、ハイブリッド式加熱炉1の右側が、下流側(搬出側)に相当する。
【0026】
[ハウジング2]
ハウジング2は、ハウジング本体20と、加熱室21と、を備えている。ハウジング本体20は、外壁200と、断熱材201と、アプリケータ209と、を備えている。外壁200は、ステンレス鋼製(SUS製)であって、薄肉の角筒状を呈している。外壁200は、左右方向に延在している。外壁200は、電気的に接地されている。断熱材201は、セラミックファイバー製あるいは耐火煉瓦製であって、厚肉の角筒状を呈している。断熱材201は、外壁200の内側に配置されている。
【0027】
ハウジング本体20には、ローラ挿通孔202と、アプリケータ取付孔203と、ヒータ挿通孔204と、ガス供給孔(図略)と、ガス排出孔(図略)と、が穿設されている。これらの孔は、各々、左右方向(ハイブリッド式加熱炉1の長手方向)に所定間隔ずつ離間して、複数配置されている。また、これらの孔は、後述する加熱室21と、加熱室21の外部と、を連通している。
【0028】
ローラ挿通孔202は、ハウジング本体20の前壁および後壁に、多数配置されている。前壁の多数のローラ挿通孔202と、後壁の多数のローラ挿通孔202と、は前後方向に対向している。
【0029】
ヒータ挿通孔204は、ハウジング本体20の前壁および後壁に、多数配置されている。前壁の多数のヒータ挿通孔204は、前壁の多数のローラ挿通孔202を挟んで、上下二段に配置されている。後壁の多数のヒータ挿通孔204は、後壁の多数のローラ挿通孔202を挟んで、上下二段に配置されている。前壁の多数のヒータ挿通孔204と、後壁の多数のヒータ挿通孔204と、は前後方向に対向している。アプリケータ取付孔203は、ハウジング本体20の上壁に、所定数だけ配置されている。
【0030】
アプリケータ209は、SUS製であって、有底角筒状を呈している。アプリケータ209は、下方に開口している。アプリケータ209は、アプリケータ取付孔203に伏設されている。アプリケータ209は、導波管取付孔209aと、回転軸挿通孔209bと、を備えている。導波管取付孔209aは、アプリケータ209の後壁に配置されている。回転軸挿通孔209bは、アプリケータ209の上壁に配置されている。
【0031】
加熱室21は、断熱材201の内側に区画されている。すなわち、加熱室21は、断熱材201および外壁200により、外側から二層に囲まれている。
【0032】
[ガス供給管90、ガス排出管91]
ガス供給管90は、ハウジング本体20のガス供給孔に接続されている。ガス供給管90により、所定の雰囲気ガスGが加熱室21に供給される。ガス排出管91は、ハウジング本体20のガス排出孔に接続されている。ガス排出管91により、雰囲気ガスGが加熱室21から排出される。
【0033】
[マイクロ波発生装置6]
マイクロ波発生装置6は、加熱室21にマイクロ波Mを供給している。マイクロ波発生装置6は、マグネトロン60と、導波管61と、を備えている。マグネトロン60は、アプリケータ209の後方に配置されている。マグネトロン60は、2.45GHzのマイクロ波Mを発生する。
【0034】
導波管61は、マグネトロン60と、アプリケータ209内部と、を連通している。すなわち、導波管61の一端は、マグネトロン60に連結されている。一方、導波管61の他端は、導波管取付孔209aに連結されている。
【0035】
[モータ9、スターラ7]
モータ9は、アプリケータ209の上壁に配置されている。モータ9の回転軸は、回転軸挿通孔209bに挿通されている。スターラ7は、回転軸の下端に取り付けられている。スターラ7は、四枚の羽根を有している。モータ9に通電すると、スターラ7の四枚の羽根は、回転軸の軸回りに回転する。スターラ7の四枚の羽根により、導波管61からアプリケータ209内部に供給されるマイクロ波Mが、加熱室21に拡散される。
【0036】
[ローラ3]
ローラ3は、炭化ケイ素製(SiC製)であって、円筒状を呈している。ローラ3は、前後方向に延在している。ローラ3は、左右方向に並んで、加熱室21に多数配置されている。ローラ3の前後方向両端は、各々、ローラ挿通孔202を介して、加熱室21からハウジング本体20の外部に突出している。ローラ3は、モータ(図略)の駆動力により、軸回りに回転可能に支持されている。
【0037】
被加熱物Wは、回転するローラ3により、図1に白抜き矢印で示すように、所定の雰囲気ガスGで満たされた加熱室21を、左側から右側に向かって搬送される。搬送中、被加熱物Wは、マイクロ波Mおよびヒータ5により、所定の温度パターンで加熱される。
【0038】
[ヒータ5]
ヒータ5は、電熱式のヒータであって、通電することにより発熱する。ヒータ5は、加熱室21に熱を供給している。ヒータ5は、SiC製であって、円筒状を呈している。ヒータ5は、前後方向に延在している。ヒータ5は、左右方向に並んで、加熱室21に、多数配置されている。多数のヒータ5は、ローラ3を挟んで、上下二段に配置されている。ヒータ5の前後方向両端は、各々、ヒータ挿通孔204を介して、加熱室21からハウジング本体20の外部に突出している。
【0039】
なお、ヒータ挿通孔204とヒータ5との間の隙間には、ヒータ用マイクロ波漏洩抑制部材(図略)が配置されている。ヒータ用マイクロ波漏洩抑制部材は、ヒータ挿通孔204を介して、加熱室21から外部(後述する端子ボックス8a、8b内)に、マイクロ波Mおよび雰囲気ガスGが漏洩するのを抑制している。
【0040】
図3に、上段の多数のヒータの配線図を示す。図3に示すように、左右方向に並ぶ多数のヒータ5は、電源95の正極側と負極側とに、交互に、接続されている。すなわち、左から数えて奇数番目のヒータ5は、電源95の負極側に接続されている。また、左から数えて偶数番目のヒータ5は、電源95の正極側に接続されている。左から数えて一番目と二番目のヒータ5、三番目と四番目のヒータ5、五番目と六番目のヒータ5(以下、同様)は、直列に接続されている。また、これらのヒータ5対同士は、並列に接続されている。なお、下段の多数のヒータ5の配線も、図3同様である。
【0041】
[端子ボックス8a、8b]
端子ボックス8aは、SUS製であって、左右方向に長い直方体箱状を呈している。端子ボックス8aは、後方に開口している。端子ボックス8aは、外壁200の前面に、上下二段に伏設されている。上段の端子ボックス8aは、上段の多数のヒータ5の前端を覆っている。下段の端子ボックス8aは、下段の多数のヒータ5の前端を覆っている。
【0042】
端子ボックス8bは、SUS製であって、左右方向に長い直方体箱状を呈している。端子ボックス8bは、前方に開口している。端子ボックス8bは、外壁200の後面に、上下二段に伏設されている。上段の端子ボックス8bは、上段の多数のヒータ5の後端を覆っている。下段の端子ボックス8aは、下段の多数のヒータ5の後端を覆っている。
【0043】
[端子部材92]
図3に模式的に示すように、上下二段に配置された多数のヒータ5の後端は、各々、端子部材92を介して、電源95の正極側あるいは負極側に、電気的に接続されている。
【0044】
図4に、本実施形態のマイクロ波漏洩抑制部材および端子部材の部分断面斜視図を示す。図5に、同マイクロ波漏洩抑制部材および端子部材の分解斜視図を示す。図6に、同マイクロ波漏洩抑制部材および端子部材の軸方向断面図を示す。なお、図4、図5と、前出の図1とでは、斜視の方向が異なっている。
【0045】
端子部材92は、無酸素銅製であって、前後方向に延びる丸棒状を呈している。端子部材92は、端子ボックス8bの後壁に穿設された、端子挿通孔80bに挿通されている。端子部材92は、フランジ部920と、内側接続部921と、外側接続部922と、ネジ部923と、を備えている。フランジ部920は、端子部材92の軸方向(前後方向)略中央に配置されている。内側接続部921は、端子部材92の前端に配置されている。内側接続部921は、端子ボックス8bの内部に収容されている。外側接続部922は、端子部材92の後端に配置されている。外側接続部922は、端子ボックス8bの外部に突出している。ネジ部923は、フランジ部920と内側接続部921との間に配置されている。
【0046】
内側接続部921には、ボルト930、ナット931、二つのワッシャリング932により、アルミ網製のヒータ側端子933が固定されている。外側接続部922には、ボルト940、ナット941、二つのワッシャリング942、ブスバ944により、アルミ網製の電源側端子943が固定されている。図3に示すように、ヒータ側端子933は、ヒータ5の後端に電気的に接続されている。一方、電源側端子943は、電源95の正極側あるいは負極側に、電気的に接続されている。
【0047】
[マイクロ波漏洩抑制部材4]
図3〜図6に示すように、端子部材92の周囲には、マイクロ波漏洩抑制部材4が配置されている。マイクロ波漏洩抑制部材4は、シール部材40と、筒部材41と、蓋板部材42と、端板部材43と、ナット44と、リングストッパ45と、を備えている。
【0048】
(ナット44)
ナット44は、SUS304製であって、端子部材92の外周面に形成されたネジ部923に、螺着されている。ナット44は、端子ボックス8bの内部に配置されている。
【0049】
(シール部材40)
シール部材40は、インナリング400と、アウタリング401と、を備えている。インナリング400は、ポリテトラフルオロエチレン製(PTFE製)であって、円筒状を呈している。インナリング400の後端には、フランジ部400aが配置されている。インナリング400は、端子ボックス8bの端子挿通孔80bに、挿通されている。インナリング400の外周面は、端子挿通孔80bの内周面に、当接している。フランジ部400aの前面は、端子ボックス8bの後壁の後面に、当接している。また、フランジ部400aの後面は、端子部材92のフランジ部920の前面に、当接している。
【0050】
アウタリング401は、PTFE製であって、円環状を呈している。アウタリング401は、インナリング400の前端の外周面に環装されている。アウタリング401は、端子ボックス8bの内部に配置されている。アウタリング401の前面は、ナット44の後面に、当接している。
【0051】
このように、シール部材40は、端子挿通孔80bを、前後方向から挟み込んでいる。また、シール部材40は、ナット44と端子部材92のフランジ部920とにより、前後方向から挟み込まれている。
【0052】
(筒部材41)
筒部材41は、内筒部材410と外筒部材411と凹部412を備えている。内筒部材410は、SUS304製であって、円筒状を呈している。内筒部材410は、端子ボックス8bの後壁の後面に、溶接されている。内筒部材410の径方向内側には、端子部材92が挿通されている。図6に示すように、内筒部材410の内周面には、大径部410aと小径部410bと径方向段差部410cとが配置されている。大径部410aは、径方向段差部410cを介して、小径部410bの前方に配置されている。
【0053】
外筒部材411は、SUS304製であって、円筒状を呈している。外筒部材411は、端子ボックス8bの後壁の後面に、溶接されている。外筒部材411は、内筒部材410の径方向外側に配置されている。図6に示すように、外筒部材411の内周面には、大径部411aと小径部411bと径方向段差部411cとが配置されている。大径部411aは、径方向段差部411cを介して、小径部411bの後方に配置されている。小径部411bは、内筒部材410の外周面に当接している。
【0054】
凹部412は、大径部411aと、内筒部材410の外周面と、径方向段差部411cと、の間に区画されている。凹部412は、後方に開口する円環溝状を呈している。
【0055】
(蓋板部材42)
蓋板部材42は、PTFE製であって、円板状を呈している。蓋板部材42は、筒部材41の後端面に当接している。蓋板部材42は、凹部412の開口を封止している。蓋板部材42の略中心には、貫通孔420が穿設されている。貫通孔420には、端子部材92が挿通されている。貫通孔420の内周面と、端子部材92の外周面と、は当接している。
【0056】
(端板部材43)
端板部材43は、SUS410製であって、円板状を呈している。端板部材43は、蓋板部材42の後面に当接している。端板部材43の略中心には、貫通孔430が穿設されている。貫通孔430には、端子部材92が挿通されている。貫通孔430の内周面と、端子部材92の外周面と、は当接している。端板部材43の熱膨張率は、端子部材92の熱膨張率よりも小さい。
【0057】
(リングストッパ45)
リングストッパ45は、リング450と、二つのスクリュー451と、を備えている。リング450は、SUS304製であって、円環状を呈している。リング450は、端板部材43の後面に当接している。リング450には、端子部材92が挿通されている。二つのスクリュー451は、リング450に螺合している。スクリュー451の先端は、リング450を径方向に貫通して、端子部材92の外周面に圧接している。当該圧接により、リングストッパ45は、端子部材92の外周面に固定されている。
【0058】
<マイクロ波漏洩抑制部材4の寸法>
次に、本実施形態のマイクロ波漏洩抑制部材4の寸法について説明する。図6に示すように、端板部材43の貫通孔430と端子部材92との間の隙間の径方向長さAと、蓋板部材42の軸方向長さ(前後方向板厚)Bと、凹部412の径方向長さ(溝幅)Cとは、A<B<Cの関係を有している。
【0059】
また、マイクロ波Mの波長λ(=122.445mm)に対して、Bは0.02λ〜0.04λ、Cは0.04λ〜0.08λである。また、波長λに対して、内筒部材410の小径部410bから凹部412の径方向中心(溝中心)までの径方向長さDは、0.1λ〜0.3λである。また、波長λに対して、凹部412の軸方向長さ(溝深さ)Eは、0.2λ〜0.3λである。
【0060】
<マイクロ波漏洩抑制部材4の動き>
次に、本実施形態のマイクロ波漏洩抑制部材4の動きについて説明する。図2に示すように、加熱室21には、マイクロ波Mおよび雰囲気ガスGが供給されている。マイクロ波Mおよび雰囲気ガスGは、ヒータ挿通孔204とヒータ5との間の隙間に配置されたヒータ用マイクロ波漏洩抑制部材を通過して、加熱室21から端子ボックス8a、8b内に、漏洩する場合がある。
【0061】
端子ボックス8aには、孔が穿設されていない。このため、端子ボックス8aから外部に、マイクロ波Mおよび雰囲気ガスGが漏洩するのを防止することができる。一方、端子ボックス8bには、端子挿通孔80bが穿設されている。このため、端子挿通孔80bを介して、端子ボックス8bから外部に、マイクロ波Mおよび雰囲気ガスGが漏洩するおそれがある。
【0062】
しかしながら、端子部材92の周囲には、マイクロ波漏洩抑制部材4が配置されている。図6に示すように、マイクロ波Mは、端子挿通孔80bを介して、端子ボックス8bの内部から内筒部材410の内部に漏洩する。漏洩したマイクロ波Mは、内筒部材410の径方向内側の空間を伝播する。ここで、前述したように、A<Bの関係がある。このため、内筒部材410内部のマイクロ波Mは、端板部材43の貫通孔430と端子部材92との間の隙間に進入することなく、蓋板部材42を径方向内側から径方向外側に伝播する。ここで、前述したように、B<Cの関係がある。このため、蓋板部材42を伝播するマイクロ波Mは、外部に漏洩することなく、凹部412に進入する。マイクロ波Mは、凹部412の底部(径方向段差部411c)で反射される。凹部412に進入しようとする入射波と、凹部412の底部で反射される反射波と、を凹部412の開口付近で共振させることにより、マイクロ波Mを減衰させることができる。
【0063】
また、前述したように、シール部材40は、端子挿通孔80bを、前後方向から挟み込んでいる。また、シール部材40は、ナット44と端子部材92のフランジ部920とにより、前後方向から挟み込まれている。このため、シール部材40は、端子挿通孔80bの前方口縁、後方口縁、内周面、端子部材92の外周面に圧接している。したがって、雰囲気ガスGが、端子挿通孔80bを介して、端子ボックス8bの内部から内筒部材410の内部に、漏洩しにくい。また、仮に、雰囲気ガスGが内筒部材410の内部に漏洩しても、貫通孔420の内周面と端子部材92の外周面とは面接触している。並びに、貫通孔430の内周面と端子部材92の外周面とは面接触している。このため、雰囲気ガスGが、貫通孔420、430を介して、内筒部材410の内部から外部に、漏洩しにくい。
【0064】
また、図6に点線で示すように、端子部材92と端子ボックス8bとは、シール部材40により、電気的に絶縁されている。並びに、筒部材41と端板部材43とは、蓋板部材42により、電気的に絶縁されている。このため、端子部材92と端子ボックス8bとが導通しない。
【0065】
<作用効果>
次に、本実施形態のハイブリッド式加熱炉1の作用効果について説明する。本実施形態のハイブリッド式加熱炉1のマイクロ波漏洩抑制部材4によると、図6に示すように、マイクロ波Mは、シール部材40を前方から後方に透過して、筒部材41の径方向内側に進入する。進入したマイクロ波Mは、蓋板部材42を径方向に伝播して、凹部412に導入される。マイクロ波Mは、凹部412の底部で反射される。このように、マイクロ波漏洩抑制部材4には、筒部材41の径方向内側→蓋板部材42→凹部412と連なるマイクロ波伝播通路が形成されている。このため、凹部412の開口付近でマイクロ波Mの入射波と反射波とを共振させることにより、マイクロ波Mを減衰させることができる。したがって、端子部材92の周囲からのマイクロ波Mの漏洩を抑制することができる。
【0066】
また、図6に示すように、貫通孔430と端子部材92との間の隙間の径方向長さAと、蓋板部材42の軸方向長さ(前後方向板厚)Bと、凹部412の径方向長さ(溝幅)Cとは、A<B<Cの関係を有している。このため、筒部材41の径方向内側に進入したマイクロ波Mは、貫通孔430と端子部材92との間の隙間(径方向長さ=A)に進入するよりも、蓋板部材42(軸方向長さ=B)に進入しやすい。また、蓋板部材42を伝播するマイクロ波Mは、そのまま蓋板部材42(軸方向長さ=B)を伝播するよりも、凹部412(径方向長さ=C)に進入しやすい。このように、本実施形態のマイクロ波漏洩抑制部材4によると、A<B<Cに設定することにより、マイクロ波Mを優先的に凹部412に導入することができる。
【0067】
また、マイクロ波Mの波長λ(=122.445mm)に対して、Bは0.02λ〜0.04λ、Cは0.04λ〜0.08λである。また、波長λに対して、内筒部材410の小径部410bから凹部412の径方向中心(溝中心)までの径方向長さDは、0.1λ〜0.3λである。また、波長λに対して、凹部412の軸方向長さ(溝深さ)Eは、0.2λ〜0.3λである。B、C、D、Eをこのように設定すると、より確実に、マイクロ波Mの漏洩を抑制することができる。
【0068】
また、本実施形態のハイブリッド式加熱炉1のマイクロ波漏洩抑制部材4によると、内筒部材410と外筒部材411とを合体させることにより、簡単に凹部412を形成することができる。
【0069】
また、本実施形態のハイブリッド式加熱炉1のマイクロ波漏洩抑制部材4によると、端板部材43の熱膨張率は、端子部材92の熱膨張率よりも小さい。このため、加熱室21からの伝熱により端子部材92および端板部材43の温度が上昇すると、貫通孔430の内周面に、端子部材92の外周面が、より強く圧接することになる。したがって、貫通孔430からのマイクロ波Mおよび雰囲気ガスGの漏洩を、より確実に抑制することができる。
【0070】
また、本実施形態のハイブリッド式加熱炉1のマイクロ波漏洩抑制部材4によると、シール部材40は、端子挿通孔80bの前方口縁、後方口縁、内周面、端子部材92の外周面に圧接している。また、貫通孔420の内周面と端子部材92の外周面とは面接触している。また、貫通孔430の内周面と端子部材92の外周面とは面接触している。このため、端子ボックス8bから外部に、雰囲気ガスGが漏洩しにくい。また、本実施形態のハイブリッド式加熱炉1のマイクロ波漏洩抑制部材4によると、図6に点線で示すように、端子部材92と端子ボックス8bとが導通しない。また、筒部材41を、端子ボックス8b、外壁200を介して、電気的に接地することができる。
【0071】
<その他>
以上、本発明のハイブリッド式加熱炉の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
【0072】
例えば、筒部材41、端板部材43、ナット44、リングストッパ45の材質は特に限定しない。一般構造用圧延鋼材(SS)、SUS、アルミ、金、銀、プラチナなどであってもよい。好ましくは、端子部材92よりも熱膨張率が小さい方がよい。また、シール部材40、蓋板部材42の材質も特に限定しない。マイカ、シリコーンゴム、プラスチック、フッ素ゴムなどであってもよい。マイクロ波を吸収しにくい絶縁体製であればよい。また、本発明のマイクロ波漏洩抑制部材は、ヒータ5用の端子部材92の他、熱電対、近接スイッチなど各種センサ用の端子部材、モータ配線用の端子部材など、各種端子部材の周囲に配置することができる。また、マグネトロン60から発射されるマイクロ波Mの周波数は、2.45GHzの他、800MHz〜30GHzであってもよい。
【符号の説明】
【0073】
1:ハイブリッド式加熱炉、2:ハウジング、3:ローラ、4:マイクロ波漏洩抑制部材、5:ヒータ、6:マイクロ波発生装置、7:スターラ、8a:端子ボックス、8b:端子ボックス、9:モータ。
20:ハウジング本体、21:加熱室、40:シール部材、41:筒部材、42:蓋板部材、43:端板部材、44:ナット、45:リングストッパ、60:マグネトロン、61:導波管、80b:端子挿通孔、90:ガス供給管、91:ガス排出管、92:端子部材、95:電源。
200:外壁、201:断熱材、202:ローラ挿通孔、203:アプリケータ取付孔、204:ヒータ挿通孔、209:アプリケータ、209a:導波管取付孔、209b:回転軸挿通孔、400:インナリング、400a:フランジ部、401:アウタリング、410:内筒部材、410a:大径部、410b:小径部、410c:径方向段差部、411:外筒部材、411a:大径部、411b:小径部、411c:径方向段差部、412:凹部、420:貫通孔、430:貫通孔、450:リング、451:スクリュー、920:フランジ部、921:内側接続部、922:外側接続部、923:ネジ部、930:ボルト、931:ナット、932:ワッシャリング、933:ヒータ側端子、940:ボルト、941:ナット、942:ワッシャリング、943:電源側端子、944:ブスバ。
G:雰囲気ガス、M:マイクロ波、W:被加熱物、λ:波長。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースの端子挿通孔に挿通されると共に該ケース内外を電気的に接続する端子部材の周囲からのマイクロ波の漏洩を抑制するマイクロ波漏洩抑制部材であって、
絶縁体製であって、前記端子挿通孔と前記端子部材との間に介装されるシール部材と、
導体製であって、該端子挿通孔を囲むように前記ケースから突設され、軸方向外端に環状の凹部を有し、該端子部材が貫通する筒部材と、
絶縁体製であって、該凹部を軸方向外側から覆い、該端子部材が貫通する蓋板部材と、
導体製であって、該蓋板部材を軸方向外側から覆い、該端子部材が貫通する貫通孔を有する端板部材と、
を備えてなり、
該筒部材の径方向内側から該蓋板部材を介して該凹部まで前記マイクロ波を伝播させることにより、該マイクロ波を減衰させると共に、
該貫通孔と該端子部材との間の隙間の径方向長さをA、該蓋板部材の軸方向長さをB、該凹部の径方向長さをCとして、該A<該B<該Cであることを特徴とするマイクロ波漏洩抑制部材。
【請求項2】
前記筒部材の前記軸方向外端の径方向内端から前記凹部の径方向中心までの径方向長さをD、該凹部の軸方向長さをE、前記マイクロ波の波長をλとして、
前記Bは0.02λ以上0.04λ以下、前記Cは該Bよりも大きくかつ0.04λ以上0.08λ以下、該Dは0.1λ以上0.3λ以下、該Eは0.2λ以上0.3λ以下である請求項1に記載のマイクロ波漏洩抑制部材。
【請求項3】
前記筒部材は、内筒部材と、該内筒部材の径方向外側に配置される外筒部材と、を有し、
前記凹部は、該内筒部材と該外筒部材との間に区画されている請求項1または請求項2に記載のマイクロ波漏洩抑制部材。
【請求項4】
前記端板部材の熱膨張率は、前記端子部材の熱膨張率よりも小さい請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のマイクロ波漏洩抑制部材。
【請求項5】
外壁と、該外壁の内部に区画される加熱室と、該外壁を貫通すると共に該加熱室と外部とを連通するヒータ挿通孔と、を有するハウジングと、
該ヒータ挿通孔に挿通される電熱式のヒータと、
該外壁の外面に配置され、該ヒータの軸方向一端を覆う端子ボックスと、
を備え、マイクロ波と該ヒータの熱とを併用して、該加熱室において被加熱物を加熱するハイブリッド式加熱炉であって、
さらに、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のマイクロ波漏洩抑制部材を備え、
前記ケースは、前記端子ボックスであり、
前記端子部材は、該端子ボックスの外部の電源と、該ヒータと、を電気的に接続することを特徴とするハイブリッド式加熱炉。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−9164(P2011−9164A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−154012(P2009−154012)
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【出願人】(390008431)高砂工業株式会社 (53)
【Fターム(参考)】