説明

マッサージ機

【課題】部屋の内装や季節感に応じた雰囲気に変更することをマッサージ機能を損なうことなく行う。
【解決手段】背もたれ1内にマッサージ機構を配した椅子型のマッサージ機において、背もたれ1の前面で且つ幅方向中央部を除く他の外面全面に被せられる着せ替え用のカバー材6を備える。マッサージ機能において重要な面となる背もたれの前面で且つ幅方向中央部を除く部分に着せ替え用のカバー材6を被せる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージ機、殊に椅子型のマッサージ機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
椅子の背もたれ部分にマッサージ機構を内蔵した椅子型のマッサージ機は従来から各種のものが提供されているが、この種のマッサージ機は、家庭内では他の家具類に対してその大きさや外装などの点から浮いた存在となってしまっている。
【0003】
このために小型化を図ると同時に外装を他のソファ類と同様の素材のものとすることが検討されているが、他のソファ類であれば部屋の内装に応じた外装のものを選択購入することができるものの、マッサージ機で外装違いの商品展開を行うことは難しい。また、カバーを被せることで、部屋の内装や季節に応じた雰囲気に変更することも考えられるが、この種のカバーを被せると、マッサージ機本来のマッサージを行う場合、カバーがマッサージ機能を損なってしまうことになり、結局、カバーを外した状態でマッサージを行うことになる。
【特許文献1】特開2008−092973号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、部屋の内装や季節感に応じた雰囲気に変更することをマッサージ機能を損なうことなく行うことができるマッサージ機を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本発明に係るマッサージ機は、背もたれ内にマッサージ機構を配した椅子型のマッサージ機において、背もたれの前面で且つ幅方向中央部を除く他の外面全面に被せられる着せ替え用のカバー材を備えていることに特徴を有している。マッサージ機能において重要な面となる背もたれの前面で且つ幅方向中央部を除く部分に着せ替え用のカバー材を被せることができるようにしたものである。
【0006】
上記カバー材は、背もたれの上端の両肩部と肘掛の上端及び前端とに係止される係止部を備えて、これら係止部によって取り付けられるものであることが着せ替えを容易に行うことができる点で好ましい。
【0007】
背もたれの前面に配設されるマッサージ時用のクッション材を備えているとともに、該クッション材に被せられる着脱自在な着せ替え用のカバー材を備えていると、上記背もたれの前面で且つ幅方向中央部の部分も雰囲気を好みに応じて変更することができる。
【0008】
座部に配された座部クッション材と背もたれの前面に配設されるマッサージ時用のクッション材とを備えるとともに上記の両クッション材に対して着脱自在であり且つ両クッション材を一体的に被覆する着せ替え用のカバー材を備えていても、上記背もたれの前面で且つ幅方向中央部の部分も雰囲気を好みに応じて変更することができる。
【0009】
また、座部に配された座部クッション材を備えているとともに、この座部クッション材に対して着脱自在な着せ替え用のカバー材を備えたものとするのも好ましく、更には背もたれの前面に配設される着脱自在な非マッサージ時用のクッション材を備えているとともに、該クッション材に被せられる着脱自在な着せ替え用のカバー材を備えていてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明においては、着せ替え用のカバー材を被せることで部屋の内装に合わせたり、季節に応じて雰囲気のものとすることができるものであり、しかも該着せ替え用のカバー材は、背もたれの前面で且つ幅方向中央部は覆わないものであるために、背もたれ内に配したマッサージ機構が背もたれに持たれた使用者の背面をマッサージするマッサージ機能を損なうことがないものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明すると、図1(a)はこの椅子型マッサージ機の外観を示すもので、背もたれ1と座部2と肘掛け3、引き出し収納自在となっている足載せ台4を有している該マッサージ機1は、その背もたれ1前面側に薄肉のクッション心材を内装するとともに座部2のクッション心材20を前端側に内包するクッション材5(図2(a)参照)が配されたものであり、クッション材5の前に更に非マッサージ時用のクッション材7を配置することで、通常のソファとして利用し、マッサージを行うにあたっては、上記非マッサージ時用のクッション材7を外した状態とする。
【0012】
上記クッション材5の背後に位置することになる背もたれ1内には、マッサージ機構(図示せず)が上下に移動自在に配設されており、該マッサージ機構における施療子は、背もたれ1の前面を覆っているカバー10(図2(b)参照)と上記のマッサージ時用のクッション材5とを介して、背もたれ1にもたれた使用者の背面をマッサージする。
【0013】
このマッサージ機において、その外装の雰囲気を変更したり、外装が汚れた時の外装の変更に際しては、図3に示すカバー材6を被せる。このカバー材6は、背もたれ1における前面で且つ幅方向中央部を除く他の部分全面と、肘掛け3部分とに被せられて、背もたれ1の上端の両肩部及び肘掛け3の上端及び前端とに係止することで取り付けられるものであり、図3(a)はこのカバー材6を被せた状態を示している。
【0014】
また、上記クッション材5についても、図4に示すように、着せ替え用のカバー材5’を用意しており、該カバー材5’はもともとのクッション材5と入れ換えるとともに座部2のクッション心材20を覆うことで着せ替えがなされる。なお、カバー材5,5’におけるクッション心材20の内包部はファスナーによって開閉することができるように形成してある。
【0015】
カバー材6の装着によって部屋の内装や季節等に応じた雰囲気のものとすることができるものであり、しかもカバー材6を被せても、マッサージ力が伝えられる部分である背もたれ1の前面で且つ幅方向中央部はカバー材6が覆わないために、マッサージ機能が損なわれることがない。また、カバー材6が覆わない背もたれ1前面の幅方向中央部は、前記カバー10が露出したままとなるが、このマッサージ機では上記クッション材5が背もたれ1のカバー10の露出部分を覆った状態でマッサージできるように構成しているために、カバー材5がカバー10部分を覆わないことによる違和感は、クッション材5によってなくすことができるものであり、特にクッション材5もカバー材6に合わせたカバー材5’に着せ替えることによって、全体としての雰囲気を統一することができる。
【0016】
また、ここで示したものにおいては、前記非マッサージ時用のクッション材7についても、図5に示すようにそのカバー材に代えてクッション心材70に装着される着せ替え用のカバー材7’を用意しており、足載せ台4についてもやはりそのカバー材に代えて足載せ台本体40に装着される着せ替え用のカバー材4’(図6参照)を用意していることから、図1(b)に示すように、更に全体としての雰囲気を統一することができるものとなっている。
【0017】
なお、ここで示したクッション材5は、座部2のクッション心材20を内包して座部2上面と背もたれ1前面とにわたる部分に配されるものとしているが、座部2のクッションはクッション材5から独立したものとし、背もたれ1前面のみを覆うクッション材5と座部2とを夫々別の着せ替え用カバー材で意匠を変更することができるようにしたものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】(a)(b)は本発明の実施の形態の一例の着せ替え前と着せ替え後の斜視図である。
【図2】(a)は非マッサージ時用のクッション材を外した状態の斜視図、(b)は背もたれ前面を覆うマッサージ時用クッション材を外した状態の斜視図である。
【図3】(a)は同上の背もたれのための着せ替え用カバー材を装着した状態の斜視図、(b)は背もたれのための着せ替え用のカバー材の斜視図である。
【図4】(a)(b)は背もたれ前面に配されるマッサージ時用のクッション材の着せ替え用カバー材の斜視図である。
【図5】(a)(b)は背もたれ前面に配される非マッサージ時用のクッション材の着せ替え用カバー材の斜視図である。
【図6】(a)(b)は足載せ台の着せ替え用カバー材の斜視図である。図である。
【符号の説明】
【0019】
1 背もたれ
2 座部
3 肘掛け
6 カバー材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
背もたれ内にマッサージ機構を配した椅子型のマッサージ機において、背もたれの前面で且つ幅方向中央部を除く他の外面全面に被せられる着せ替え用のカバー材を備えていることを特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
上記カバー材は、背もたれの上端の両肩部と肘掛の上端及び前端とに係止される係止部を備えて、これら係止部によって取り付けられるものであることを特徴とする請求項1記載のマッサージ機。
【請求項3】
背もたれの前面に配設されるマッサージ時用のクッション材を備えているとともに、該クッション材に被せられる着脱自在な着せ替え用のカバー材を備えていることを特徴とする請求項1または2記載のマッサージ機。
【請求項4】
座部に配された座部クッション材と背もたれの前面に配設されるマッサージ時用のクッション材とを備えるとともに上記の両クッション材に対して着脱自在であり且つ両クッション材を一体的に被覆する着せ替え用のカバー材を備えていることを特徴とする請求項1または2記載のマッサージ機。
【請求項5】
座部に配された座部クッション材を備えているとともに、この座部クッション材に対して着脱自在な着せ替え用のカバー材を備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のマッサージ機。
【請求項6】
背もたれの前面に配設される着脱自在な非マッサージ時用のクッション材を備えているとともに、該クッション材に被せられる着脱自在な着せ替え用のカバー材を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のマッサージ機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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