説明

マッサージ機

【課題】温熱部材が身体に強く押し付けられることを抑制することのできるマッサージ機を提供する。
【解決手段】マッサージ機の施術機構には、身体を施術する揉み玉60と、身体に熱を与える温熱部材70とが互いに対応するように設けられている。施術機構の支持軸52と温熱部材70の収容部分71Cとの間には、温熱部材70が揉み玉60に対して移動する移動機構としての渦巻きばね80が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体を施術する揉み玉と、身体に熱を与える温熱部材とを含むマッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
上記マッサージ機として、特許文献1に記載のものが知られている。
特許文献1のマッサージ機には、揉み玉および温熱部材を移動させるためのアームが設けられている。そして、揉み玉により身体をマッサージするときには、アームを背もたれに対して回転させる。これにより、揉み玉および温熱部材が併せて身体に近づけられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−56017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記マッサージ機においては、揉み玉が身体に強く押し付けられたとき、揉み玉の変形にともない温熱部材が身体に接触するおそれがある。温熱部材は一般には揉み玉よりも硬い材料により形成されるため、温熱部材が身体に接触したときには、ユーザーがこのことについて違和感を覚えるおそれがある。
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、温熱部材が身体に強く押し付けられることを抑制することのできるマッサージ機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための手段を以下に記載する。
・本発明のマッサージ機は、身体を施術する揉み玉と、前記身体に熱を与える温熱部材とを含むマッサージ機において、前記揉み玉と前記温熱部材とが対応して設けられていること、ならびに、前記温熱部材を前記揉み玉に対して移動させる移動機構が設けられていることを特徴としている。
【0007】
・このマッサージ機においては、前記温熱部材を支持する支持部材が設けられていること、ならびに、前記支持部材と前記温熱部材との間に前記移動機構としての弾性部材が設けられていることが好ましい。
【0008】
・このマッサージ機においては、前記揉み玉が前記支持部材により支持されていること、ならびに、前記温熱部材および前記揉み玉が隣接していることが好ましい。
・このマッサージ機においては、前記弾性部材のヤング率が前記揉み玉のヤング率よりも小さいことが好ましい。
【0009】
・このマッサージ機においては、前記支持部材が背もたれに設けられていること、ならびに、前記身体に対する前記揉み玉の押し付け方向を「施術方向」として、この施術方向において前記温熱部材の先端部分が前記揉み玉よりも背もたれから離れた位置に設けられていることが好ましい。
【0010】
・このマッサージ機においては、前記移動機構として渦巻きばねが設けられていることが好ましい。
・このマッサージ機においては、前記温熱部材が前記揉み玉に対して複数の方向に移動できるように前記移動機構が構成されていることが好ましい。
【0011】
・このマッサージ機においては、前記身体に対する前記揉み玉の押し付け方向を「施術方向」として、前記揉み玉の変形量が最大変形量よりも小さいとき、前記温熱部材が前記揉み玉に対して前記施術方向とは反対方向に移動することができるように前記移動機構が構成されていることが好ましい。
【0012】
・このマッサージ機においては、前記温熱部材に円弧形状の部分が設けられていることが好ましい。
・このマッサージ機においては、前記移動機構としてアクチュエータが設けられていることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、温熱部材が身体に強く押し付けられることを抑制することのできるマッサージ機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1実施形態のマッサージ機について、(a)はその側面構造を示す側面図、(b)はその正面構造を示す正面図。
【図2】同実施形態のマッサージ機について、(a)は施術機構の断面構造を示す断面図、(b)は施術機構の側面構造を示す側面図。
【図3】同実施形態のマッサージ機について、(a)は図2の矢視Aの側面構造を示す側面図、(b)は図2の矢視Bの温熱部材の側面構造を示す側面図。
【図4】同実施形態のマッサージ機について、施術機構の一部分の断面構造を示す断面図。
【図5】本発明の第2実施形態のマッサージ機について、(a)および(b)は施術機構の一部分の断面構造を示す断面図、(c)はスライド機構の平面構造を示す平面図、(d)はスライド機構の側面構造を示す側面図。
【図6】本発明の第3実施形態のマッサージ機について、施術機構の一部分の断面構造を示す断面図。
【図7】本発明のその他の実施形態のマッサージ機について、温熱部材の側面構造を示す側面図。
【図8】本発明のその他の実施形態のマッサージ機について、(a)は施術機構の一部分の断面構造を示す断面図、(b)は温熱部材の側面構造を示す側面図。
【図9】本発明のその他の実施形態のマッサージ機について、施術機構の一部分の断面構造を示す断面図。
【図10】本発明のその他の実施形態のマッサージ機について、施術機構の側面構造を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1実施形態)
図1〜図4を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1に示されるように、マッサージ機1には、臀部を支持する座部10と、脚を支持するオットマン11と、背中を支持する背もたれ12と、各腕を支持する一対の肘掛13とが設けられている。またこの他に、座部10に対するオットマン11の姿勢を変更する第1姿勢変更機構20と、座部10に対する背もたれ12の姿勢を変更する第2姿勢変更機構30とが設けられている。
【0016】
背もたれ12の背フレーム12Aには、腰、背中、肩、および首等の施術部分を揉みほぐす施術機構40が取り付けられている。施術機構40は、背フレーム12Aに沿って移動することが可能な状態で背フレーム12Aに取り付けられている。
【0017】
マッサージ機1には、各姿勢変更機構20,30、および施術機構40を制御する制御部が設けられている。
第1姿勢変更機構20には、駆動源となる第1電動モータ21と、同モータ21の出力軸に接続された第1ボールねじ22とが設けられている。第1ボールねじ22はオットマン11にも接続されている。
【0018】
第2姿勢変更機構30には、駆動源となる第2電動モータ31と、同モータ31の出力軸に接続された第2ボールねじ32とが設けられている。第2ボールねじ32は背もたれ12にも接続されている。
【0019】
オットマン11の動作について説明する。
オットマン11は、座部10とオットマン11との接続部分まわりを回転することによりその姿勢が変更される。以下では、オットマン11に脚が支持された状態において、膝関節が伸びる方向に向けてオットマン11が回転する方向を「上昇方向」とし、オットマン11が回転する方向において上昇方向と反対方向を「下降方向」とする。
【0020】
第1電動モータ21が正転するとき、第1ボールねじ22がその軸方向においてオットマン11に向けて移動する。これにともない、オットマン11が上昇方向に向けて回転する。
【0021】
第1電動モータ21が逆転するとき、第1ボールねじ22がその軸方向においてオットマン11から離間する方向に移動する。これにともない、オットマン11が下降方向に向けて回転する。
【0022】
背もたれ12の動作について説明する。
背もたれ12は、座部10と背もたれ12との接続部分まわりを回転することによりその姿勢が変更される。以下では、座部10に対して背もたれ12が起き上がる方向を「上昇方向」とし、上昇方向と反対方向を「下降方向」とする。
【0023】
第2電動モータ31が正転するとき、第2ボールねじ32がその軸方向において背もたれ12に向けて移動する。これにともない、背もたれ12が上昇方向に向けて回転する。
第2電動モータ31が逆転するとき、第2ボールねじ32がその軸方向において背もたれ12から離間する方向に移動する。これにともない、背もたれ12が下降方向に向けて移動する。
【0024】
図2を参照して、施術機構40の詳細な構成について説明する。
施術機構40には、駆動源となる駆動部41と、施術部分を揉みほぐすための一対の揉み玉60と、施術部分に熱を与える一対の温熱部材70と、各揉み玉60および各温熱部材70のそれぞれを駆動部41に対して支持する一対の支持機構50とが設けられている。またこの他に、図1の背フレーム12Aに沿って移動する移動機構が設けられている。
【0025】
各支持機構50には、駆動部41に接続されるアーム51と、揉み玉60および温熱部材70のそれぞれを支持する支持軸52とが設けられている。アーム51の先端部分には、同アーム51と直交するように支持軸52が取り付けられている。
【0026】
支持軸52の軸方向において隣り合うように揉み玉60および温熱部材70のそれぞれが各支持軸52に取り付けられている。また、図2(b)に示されるように、施術機構40の側面視において、揉み玉60および温熱部材70が重なっている。すなわち、揉み玉60と温熱部材70とが対応して設けられている。
【0027】
図2(a)に示されるように、支持軸52の先端部分に温熱部材70が取り付けられている。支持軸52において先端部分よりもアーム51に近い部分に揉み玉60が取り付けられている。また、揉み玉60は、支持軸52に対する回転が可能な状態で取り付けられている。温熱部材70は、支持軸52に対する回転が不能な状態で取り付けられている。なお、支持軸52は「支持部材」に相当する。
【0028】
揉み玉60には、支持軸52に対する回転が可能な状態で取り付けられる一対の軸受部材62と、これら軸受部材62に取り付けられる基部61と、基部61に取り付けられる施術部材63とが設けられている。揉み玉60においては、支持軸52に対して一対の軸受部材62、基部61、および施術部材63が一体に回転する。
【0029】
一対の軸受部材62は、支持軸52の軸方向に互いに離間した状態で支持軸52に取り付けられている。
基部61は、円環形状として設けられている。支持軸52の軸方向において、一対の軸受部材62の間に基部61が挟まれている。
【0030】
施術部材63は、スポンジ部材等の連続気泡体を有する多孔性材料により構成されている。施術部材63は、円環形状として設けられている。この施術部材63の内部に一対の軸受部材62および基部61が収容されている。
【0031】
図3を参照して、温熱部材70の構成の詳細について説明する。
図3(a)に示されるように、温熱部材70には、金属製のハウジング71が設けられている。ハウジング71の内部には、同ハウジング71に熱を伝えるヒータ72が収容されている。
【0032】
ハウジング71には、ヒータ72の一部分が収容される本体部分71Aと、身体の施術部分に接触する接触部分71Bと、支持軸52の先端部分が挿入される収容部分71Cとが設けられている。
【0033】
接触部分71Bは、支持軸52を中心とする円弧形状として設けられている。接触部分71Bの外径R2は、揉み玉60の施術部材63の外径R1よりも大きい。
図3(b)に示されるように、収容部分71Cには、渦巻きばね80が設けられている。渦巻きばね80の内周端部が支持軸52に接続されている。渦巻きばね80の外周端部が収容部分71Cに接続されている。これにより、渦巻きばね80を介して支持軸52に温熱部材70が支持されている。なお、渦巻きばね80は「弾性部材」および「移動機構」に相当する。
【0034】
渦巻きばね80と図3(a)の揉み玉60とは次のような関係となる。
(a)渦巻きばね80のヤング率は揉み玉60のヤング率よりも小さい。
(b)渦巻きばね80の弾性変形量は揉み玉60の施術部材63の弾性変形量よりも大きい。
【0035】
次に、揉み玉60および温熱部材70の配置関係について説明する。以下では、身体の施術部分に対する揉み玉60の押し付け方向を「施術方向」とする。
施術方向において温熱部材70の接触部分71Bの先端部分が揉み玉60の施術部材63よりも図1の背もたれ12から離れた位置に設けられている。このため、施術機構40により身体を施術するときには、揉み玉60よりも先に温熱部材70が身体に接触する。
【0036】
図2を参照して、施術機構40のアーム51の動作について説明する。
図2(b)に示されるように、アーム51は、中心軸CAを中心として回動する。これにともない、駆動部41と揉み玉60との間の距離(以下、「突出距離DP」)が変化する。
【0037】
以下では、突出距離DPが最も小さくなるアーム51の位置を「最小位置」とし、突出距離DPが最も大きくなるアーム51の位置を「最大位置」とする。
アーム51は、最小位置から最大位置に向けて回動するにつれて、突出距離DPが大きくなる。
【0038】
この突出距離DPに応じてアーム51により身体の施術部位に揉み玉60が押し付けられる力(以下、「押付力FP」)が次のように変化する。
(a)突出距離DPが大きくなるにつれて、押付力FPが大きくなる。
(b)最小位置においては、押付力FPが最小となる。
(c)最大位置においては、押付力FPが最大となる。
【0039】
次に、アーム51の回動動作による身体の施術部分と温熱部材70との接触態様について説明する。以下では、一例として身体の施術部分としての背中と温熱部材70との接触態様について説明する。
【0040】
アーム51が最小位置において温熱部材70の接触部分71Bが背中に押し付けられるとき、接触部分71Bの第1部分71Xが背中に接触する。第1部分71Xは、アーム51が最小位置において、駆動部41に対して最も突出した接触部分71Bの部分である。
【0041】
アーム51が最大位置において温熱部材70の接触部分71Bが背中に押し付けられるとき、接触部分71Bの第2部分71Yが背中に接触する。第2部分71Yは、アーム51が最大位置において、駆動部41に対して最も突出した接触部分71Bの部分である。
【0042】
アーム51が最小位置から最大位置に回動するにつれて、温熱部材70の接触部分71Bのうちの背中と接触する部分が接触部分71Bの周面に沿って第1部分71Xから第2部分71Yに向けて変更される。
【0043】
図4を参照して、揉み玉60および温熱部材70の動作について説明する。以下では、揉み玉60および温熱部材70のそれぞれが身体の施術部分に対して離間しているときの揉み玉60に対する温熱部材70の相対的な位置を「基準位置」とする。
【0044】
身体の施術部分に向けてアーム51を接近させるとき、揉み玉60および温熱部材70が身体の施術部分に接近する。そして図4(a)に示されるように、揉み玉60よりも先に温熱部材70が身体の施術部分に接触する。すなわち、図4(a)においては、身体の施術部分に対して揉み玉60は離間している。
【0045】
この状態において、身体の施術部分に向けてアーム51をさらに接近させることにより、揉み玉60が同施術部分にさらに接近する。一方、渦巻きばね80が弾性変形することにより、基準位置よりも施術方向とは反対方向に揉み玉60に対して温熱部材70が移動する。このため、温熱部材70は身体の施術部分に対して押し付けることが抑制されている。
【0046】
図4(b)に示されるように、揉み玉60が身体の施術部分に接触するとき、揉み玉60によるマッサージが最も弱くなる。なお、以下では、揉み玉60の施術部材63が身体の施術部分に弾性変形することなく接触する位置を「第1接触位置」とする。また、第1接触位置における渦巻きばね80の弾性変形量を「第1ばね変形量」とする。また、第1接触位置における揉み玉60に対する温熱部材70の相対的な位置を「第1移動位置」とする。
【0047】
第1接触位置から身体の施術部分に向けてアーム51を接近させることにともない、揉み玉60が施術方向に移動する。これにより、揉み玉60の施術部材63が弾性変形していく。一方、渦巻きばね80の弾性変形量が第1ばね変形量よりも増加することにより、第1移動位置よりも施術方向とは反対方向に揉み玉60に対して温熱部材70が移動する。このため、温熱部材70は身体の施術部分に対して押し付けることが抑制されている。
【0048】
図4(c)に示されるように、アーム51が揉み玉60の弾性変形が最大となる位置(以下、「第2接触位置」)まで揉み玉60を押し付けるとき、揉み玉60によるマッサージが最も強くなる。一方、第2接触位置において、渦巻きばね80が弾性変形することにより、揉み玉60に対して施術方向とは反対方向に温熱部材70が移動する。このため、温熱部材70は身体の施術部分に対して押し付けることが抑制されている。
【0049】
なお、以下では、第2接触位置における渦巻きばね80の弾性変形量を「第2ばね変形量」とする。また、第2接触位置における揉み玉60に対する温熱部材70の相対的な位置を「第2移動位置」とする。
【0050】
また、アーム51の回動動作により、第2接触位置から温熱部材70が揉み玉60を身体の施術部分から離間する方向に移動させたとき、渦巻きばね80の復元力により第2ばね変形量よりも渦巻きばね80の弾性変形量が小さくなる。これにともない、施術方向の第2移動位置から基準位置に向けて温熱部材70が揉み玉60に対して移動する。そして、温熱部材70が身体の施術部分から離間したとき、渦巻きばね80の弾性変形量が「0」となるとともに、温熱部材70が基準位置に復帰する。
【0051】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば以下の効果が得られる。
(1)マッサージ機1においては、温熱部材70と支持軸52との間に渦巻きばね80が設けられている。この構成によれば、温熱部材70が身体の施術部分に接触したとき、揉み玉60に対して温熱部材70が施術方向とは反対方向に移動する。したがって、揉み玉60を身体の施術部分に強く押し付けたとしても温熱部材70が身体の施術部分に強く押し付けることを抑制することができる。
【0052】
(2)また、温熱部材70が第1移動位置または第2移動位置となる状態において、同施術部分から温熱部材70が離間したとき、渦巻きばね80の復元力により第1移動位置または第2移動位置から基準位置に温熱部材70を移動させることができる。
【0053】
(3)マッサージ機1においては、渦巻きばね80のヤング率が揉み玉60の施術部材63のヤング率よりも小さい。この構成によれば、身体の施術部分に揉み玉60および温熱部材70を押し付けるとき、揉み玉60の施術部材63が弾性変形することにより温熱部材70を身体の施術部分に接近させる量よりも渦巻きばね80が弾性変形することにより温熱部材70が揉み玉60に対して同施術部分から離間させる量が大きくなる。このため、揉み玉60が身体の施術部分を押し付ける力よりも温熱部材70が身体の施術部分を押し付ける力が小さくなる。したがって、温熱部材70が身体の施術部分に対して過度に押し付けることを抑制することができる。
【0054】
(4)マッサージ機1においては、施術方向において揉み玉60の施術部材63よりも温熱部材70の接触部分71Bが揉み玉60よりも背もたれ12から離れた位置に設けられている。この構成によれば、アーム51の回動動作により揉み玉60よりも温熱部材70が身体の施術部分に先に接触する。このため、揉み玉60によるマッサージを身体の施術部分に行うとき、同施術部分を先に温めることができる。したがって、揉み玉60によるマッサージ効果を向上させることができる。
【0055】
また、揉み玉60による弱いマッサージを行うときにおいても身体の施術部分に温熱部材70を接触させることができる。このため、温熱部材70が身体の施術部分から離間した場合と比較して、温熱部材70により身体の施術部分に熱を効率よく伝えることができる。
【0056】
(5)マッサージ機1においては、渦巻きばね80が支持軸52まわりの複数の方向に対して弾性変形する。この構成によれば、揉み玉60に対して温熱部材70が複数の方向に移動することが可能となる。すなわち、温熱部材70と身体の施術部分とが接触する方向に沿って揉み玉60に対して温熱部材70を移動させることができる。
【0057】
(6)マッサージ機1においては、渦巻きばね80の最大弾性変形量が揉み玉60の施術部材63の最大弾性変形量よりも大きい。すなわち温熱部材70の最大移動量が揉み玉60の施術部材63の最大弾性変形量よりも大きい。この構成によれば、渦巻きばね80の最大弾性変形量が揉み玉60の施術部材63の最大変形量よりも小さい構造と比較して、揉み玉60の弾性変形の途中で揉み玉60に対して温熱部材70が移動しなくなることを抑制することができる。このため、揉み玉60の弾性変形する期間にわたり揉み玉60に対して温熱部材70は移動することが可能となる。したがって、揉み玉60が身体の施術部分を押し付けることにともない、温熱部材70が同施術部分を強く押し付けることを抑制することができる。
【0058】
(7)マッサージ機1においては、温熱部材70の外径R2が揉み玉60の施術部材63の外径R1よりも大きい。この構成によれば、温熱部材70の外径R2が揉み玉60の施術部材63の外径R1よりも小さい構造と比較して、温熱部材70が身体の施術部分に接触するときに温熱部材70と同施術部分との接触面積が大きくなる。したがって、温熱部材70により身体の施術部分に熱を効率よく与えることができる。
【0059】
(第2実施形態)
図5を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態のマッサージ機1は第1実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第1実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0060】
第1実施形態のマッサージ機1では、移動機構として渦巻きばね80を用いている。これに対して、本実施形態のマッサージ機1では、移動機構としてスライド機構90、第1ばね101、および第2ばね102を用いる。
【0061】
図5(a)に示されるように、温熱部材70の収容部分71Cの底面には、スライド機構90が設けられている。スライド機構90と収容部分71Cの周面との間には、2個のコイルばね、すなわち第1ばね101および第2ばね102が設けられている。なお、図5(a)に示される揉み玉60に対する温熱部材70の位置を「基準位置」とする。
【0062】
温熱部材70の収容部分71Cと第1部材91との間の距離は、揉み玉60の施術部材63の最大の弾性変形量よりも大きい。すなわち、揉み玉60に対する温熱部材70が移動することが可能な距離は、揉み玉60の施術部材63の弾性変形量よりも大きい。
【0063】
スライド機構90には、収容部分71Cの底面に取り付けられる第1部材91と、支持軸52に取り付けられる第2部材92とが設けられている。第1部材91が第2部材92に対して移動することにより、支持軸52に対して温熱部材70が移動する。揉み玉60は支持軸52と一体に移動するため、スライド機構90により揉み玉60に対して温熱部材70が移動することとなる。
【0064】
図5(c)および(d)に示されるように、第1部材91には、凹形状の軸受部分91Aが形成されている。軸受部分91Aには、第1部材91に対して第2部材92が移動することが可能な状態で第2部材92が挿入されている。
【0065】
図5(a)に示されるように、各ばね101,102の一端は、第2部材92の端部に接続されている。各ばね101,102の他端は、温熱部材70の収容部分71Cの周面に接続されている。そして、各ばね101,102は、第1部材91に対する第2部材92の移動方向に弾性変形する。
【0066】
図5(b)に示されるように、温熱部材70が身体の施術部分に押し付けられるとき、第2部材92に対して身体の施術部分から離間する方向に第1部材91が移動する。これにともない、第1ばね101が圧縮される。また、第2ばね102が伸ばされる。
【0067】
また、温熱部材70が身体の施術部分から離間させるとき、各ばね101,102の復元力により第1ばね101が伸び、かつ第2ばね102が圧縮される。これにより、第1部材91が第2部材92に対して身体の施術部分から離間する方向に移動する。このため、温熱部材70は基準位置に復帰する。
【0068】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の(1)、(2)、(4)、および(7)の効果と同様の効果を奏することができる。
【0069】
(第3実施形態)
図6を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。なお、本実施形態のマッサージ機1は第1実施形態のマッサージ機1の一部を変更したものとして構成されている。このため、以下では第1実施形態のマッサージ機1と異なる点の詳細を説明し、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を省略する。
【0070】
第1実施形態のマッサージ機1では、温熱部材70が身体の施術部分に接触する等の温熱部材70に外力が加わることにより揉み玉60に対して温熱部材70が移動している。これに対して、本実施形態のマッサージ機1では、エアシリンダ110により温熱部材70に加わる外力に依存せずに揉み玉60に対して温熱部材70が移動する。なお、エアシリンダ110は「アクチュエータ」に相当する。
【0071】
エアシリンダ110は、温熱部材70の収容部分71Cに取り付けられている。このエアシリンダ110の動作は、マッサージ機1の制御部の制御信号に基づいて制御されている。制御部は、エアシリンダ110内の圧力に基づいて制御信号を生成している。
【0072】
エアシリンダ110には、収容部分71Cの底面に取り付けられる本体部分111と、本体部分111に対して移動することが可能な状態で本体部分111に取り付けられた可動軸112とが設けられている。またこの他に、本体部分111に空気を供給することにより可動軸112を移動させるエアポンプ(図示略)が設けられている。
【0073】
温熱部材70の収容部分71Cと本体部分111との間の距離は、揉み玉60の施術部材63の最大の弾性変形量よりも大きい。すなわち、揉み玉60に対する温熱部材70が移動することが可能な距離は、揉み玉60の施術部材63の弾性変形量よりも大きい。
【0074】
エアシリンダ110の動作について説明する。
エアポンプにより本体部分111に空気が供給されることにより、可動軸112の先端部分が本体部分111から離間する方向に移動する。また、エアポンプにより本体部分111から空気が排出されることにより、可動軸112の先端部分が本体部分111に接近する方向に移動する。
【0075】
エアシリンダ110による揉み玉60に対する温熱部材70の移動について説明する。図6(a)に示される揉み玉60に対する温熱部材70の相対的な位置を「基準位置」とし、図6(b)に示される揉み玉60に対する温熱部材70の相対的な位置を「接触位置」とする。接触位置は、揉み玉60が身体の施術部分に接触するときの揉み玉60に対する温熱部材70の相対的な位置である。
【0076】
可動軸112が本体部分111から離間する方向に移動するとき、揉み玉60に対して温熱部材70が同方向に移動する。これにより、温熱部材70は、基準位置から接触位置に向けて移動する。
【0077】
可動軸112が本体部分111に接近する方向に移動するとき、揉み玉60に対して温熱部材70が同方向に移動する。これにより、温熱部材70は、接触位置から基準位置に向けて移動する。
【0078】
(実施形態の効果)
本実施形態のマッサージ機1によれば、第1実施形態の効果(4)および(7)に加え、以下の(8)の効果が得られる。
【0079】
(8)マッサージ機1においては、エアシリンダ110により揉み玉60に対して温熱部材70が移動する。この構成によれば、温熱部材70が身体の施術部分に接触したとき、エアシリンダ110により揉み玉60に対して温熱部材70が身体の施術部分から離間する方向に移動するように制御する。これにより、揉み玉60を身体の施術部分に強く押し付けたとしても温熱部材70が身体の施術部分に過度に押し付けることが抑制される。このため、揉み玉60の弾性変形量が制限されることが抑制される。すなわち、揉み玉60による揉み味の変更が制限されることが抑制される。したがって、温熱部材70により身体の施術部分に熱を与えるとともに、揉み玉60により同施術部分への多様な揉み味を与えることができる。
【0080】
(その他の実施形態)
本発明の実施態様は、上記各実施形態の内容に限定されるものではなく、例えば以下のように変更することもできる。また、以下の変形例は上記各実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
【0081】
・第1実施形態(図3)では、移動機構として渦巻きばね80を用いているが、移動機構はこれに限られない。例えば、図7(a)に示されるように、移動機構として4個のコイルばね120を用いることもできる。この場合、各コイルばね120は、90度等配にて設けられている。各コイルばね120の一方の端部は支持軸52に取り付けられている。また各コイルばね120の他方の端部は温熱部材70の収容部分71Cに取り付けられている。なお、コイルばね120は、4個に限られず、2個、3個または5個以上とすることもできる。
【0082】
また、図7(b)に示されるように、移動機構としてゴム材料等の弾性体130を設けることもできる。弾性体130は円環形状として形成される。弾性体130の内周部分は支持軸52に取り付けられる。また弾性体130の外周部分は温熱部材70の収容部分71Cに取り付けられる。
【0083】
・第1実施形態(図3)では、渦巻きばね80のヤング率が揉み玉60の施術部材63のヤング率よりも小さいが、渦巻きばね80のヤング率を同施術部材63のヤング率以上とすることもできる。
【0084】
・第1実施形態(図3)では、渦巻きばね80の弾性変形量が揉み玉60の施術部材63の弾性変形量よりも大きいが、渦巻きばね80の弾性変形量が同施術部材63の弾性変形量以下とすることもできる。
【0085】
・第2実施形態(図5)では、スライド機構90により支持軸52の軸方向に直交する一方向に沿って揉み玉60に対して温熱部材70を移動させているが、スライド機構90による温熱部材70の移動態様はこれに限られない。例えば、図8に示されるように、スライド機構を2個設けることもできる。すなわち、支持軸52の軸方向に直交する第1方向に沿って揉み玉60に対して温熱部材70を移動させる第1スライド機構140と、支持軸52の軸方向および第1方向に直交する第2方向に沿って揉み玉60に対して温熱部材70を移動さえる第2スライド機構150とを設けることもできる。
【0086】
第1スライド機構140には、第2スライド機構150に取り付けられる第1部材141と、支持軸52に取り付けられる第2部材142とが設けられる。第1部材141および第2部材142のそれぞれは、第2実施形態のスライド機構90の第1部材91および第2部材92と共通した構成となる。
【0087】
第2スライド機構150には、温熱部材70の収容部分71Cに取り付けられる第1部材151と、第1スライド機構140の第1部材141に取り付けられる第2部材152とが設けられる。第1部材151および第2部材152のそれぞれは、第2実施形態のスライド機構90の第1部材91および第2部材92と共通した構成となる。
【0088】
スライド機構140の第2部材142の両端部には、第1ばね161および第2ばね162が取り付けられている。また、スライド機構150の第2部材152の両端部には、第1ばね171および第2ばね172が取り付けられる。
【0089】
・第3実施形態(図6)では、アクチュエータとしてエアシリンダ110を設けているが、アクチュエータの構成はこれに限られない。例えば、アクチュエータとして、電動モータと、電動モータの回転を直線運動に変換する変換機構とを設けることもできる。この場合、変換機構として、支持軸52の先端部分に雌ねじが形成された貫通孔が設けられるとともに、同貫通孔に雄ねじが形成されたボールねじが挿入される。ボールねじは、温熱部材70の収容部分71Cにおいて温熱部材70に対して移動することが可能な状態で取り付けられている。電動モータはボールねじを回転させる。
【0090】
そして、電動モータが回転することにともない、ボールねじが回転するとき、ボールねじの雄ねじと支持軸52の貫通孔の雌ねじとが噛み合うことにより、ボールねじが支持軸に対して移動する。これにともない、温熱部材70が支持軸52に対して移動する。すなわち、温熱部材70が揉み玉60に対して移動する。
【0091】
・第1〜第3実施形態(図2、図5、および図6)では、支持軸52の軸方向に沿った方向において、両温熱部材70の間に両揉み玉60が配置されているが、揉み玉60および温熱部材70の配置態様はこれに限られない。例えば、以下の配置態様とすることもできる。図9では、一例として第1実施形態の施術機構40の一部の構造について示している。
(a)図9(a)に示されるように、支持軸52の軸方向に沿った方向において、各支持軸52に取り付けられた揉み玉60の間に両温熱部材70を配置する。
(b)図9(b)に示されるように、支持軸52の軸方向に離間して取り付けられた2個の揉み玉60A,60Bの間に温熱部材70を配置する。
(c)図9(c)に示されるように、アーム51に対して互いに反対方向に直交する2個の支持軸52のうちの一方の支持軸52に揉み玉60を取り付け、かつ他方の支持軸52に温熱部材70を取り付ける。
(d)図10に示されるように、アーム51の一部分から分岐したアーム53に直交する支持軸54に温熱部材70を取り付ける。この場合、支持軸52において温熱部材70が省略される。この場合、温熱部材70は、揉み玉60が身体の施術部分に対してマッサージ感を与える範囲に熱を与えることができるように配置される。
【0092】
要するに、揉み玉60と温熱部材70とが互いに対応するように設けられていればよい。ここで、「揉み玉60と温熱部材70とが互いに対応する」とは、施術機構40の側面視において、揉み玉60と温熱部材70との少なくとも一部が重なるように設けられる態様である。
【0093】
・第1〜第3実施形態(図3)では、温熱部材70の接触部分71Bが支持軸52を中心とする円弧形状に形成しているが、接触部分71Bは楕円形状または多角形状等の非円弧形状とすることもできる。
【0094】
・第1〜第3実施形態(図2、図5、および図6)では、施術方向において揉み玉60の施術部材63よりも温熱部材70の接触部分71Bが揉み玉60よりも背もたれ12から離れた位置に設けられているが、揉み玉60および温熱部材70の位置関係はこれに限られない。施術方向において揉み玉60の施術部材63と温熱部材70の接触部分71Bとが同位置とすることもできる。また、施術方向において揉み玉60の施術部材63が温熱部材70の接触部分71Bよりも背もたれ12から離れた位置に設けることもできる。
【0095】
・第1〜第3実施形態(図3)では、温熱部材70の接触部分71Bの外径R2が揉み玉60の施術部材63の外径R1よりも大きいが、接触部分71Bの外径R2を施術部材63の外径R1以下とすることもできる。
【0096】
・第1〜第3実施形態(図1)では、座部10、オットマン11、および背もたれ12が設けられた、いわゆる椅子型のマッサージ機1に本発明を適用した構成の一例を示しているが、本発明は椅子型のマッサージ機1に限られない。例えば、使用者が寝た状態でマッサージが行われる、いわゆるベッド型のマッサージ機に本発明を適用することもできる。要するに、身体に押し付けられる揉み玉および身体に熱を与える温熱部材が設けられたマッサージ機であれば本発明を適用することができる。
【符号の説明】
【0097】
1…マッサージ機、52…支持軸(支持部材)、60…揉み玉、70…温熱部材、71B…接触部分、80…渦巻きばね(移動機構、弾性部材)、90…スライド機構(移動機構)、101…第1ばね(移動機構、弾性部材)、102…第2ばね(移動機構、弾性部材)、110…エアシリンダ(アクチュエータ)、120…コイルばね(移動機構、弾性部材)、130…弾性体(移動機構、弾性部材)、140…第1スライド機構(移動機構)、150…第2スライド機構(移動機構)、161…第1ばね(移動機構、弾性部材)、162…第2ばね(移動機構、弾性部材)、171…第1ばね(移動機構、弾性部材)、172…第2ばね(移動機構、弾性部材)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体を施術する揉み玉と、前記身体に熱を与える温熱部材とを含むマッサージ機において、
前記揉み玉と前記温熱部材とが対応して設けられていること、
ならびに、前記温熱部材を前記揉み玉に対して移動させる移動機構が設けられていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項2】
請求項1に記載のマッサージ機において、
前記温熱部材を支持する支持部材が設けられていること、
ならびに、前記支持部材と前記温熱部材との間に前記移動機構としての弾性部材が設けられていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項3】
請求項2に記載のマッサージ機において、
前記揉み玉が前記支持部材により支持されていること、
ならびに、前記温熱部材および前記揉み玉が隣接していること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項4】
請求項3に記載のマッサージ機において、
前記弾性部材のヤング率が前記揉み玉のヤング率よりも小さいこと
を特徴とするマッサージ機。
【請求項5】
請求項2〜4のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記支持部材が背もたれに設けられていること、
ならびに、前記身体に対する前記揉み玉の押し付け方向を「施術方向」として、この施術方向において前記温熱部材の先端部分が前記揉み玉よりも背もたれから離れた位置に設けられていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記移動機構として渦巻きばねが設けられていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記温熱部材が前記揉み玉に対して複数の方向に移動できるように前記移動機構が構成されていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記身体に対する前記揉み玉の押し付け方向を「施術方向」として、前記揉み玉の変形量が最大変形量よりも小さいとき、前記温熱部材が前記揉み玉に対して前記施術方向とは反対方向に移動することができるように前記移動機構が構成されていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記温熱部材に円弧形状の部分が設けられていること
を特徴とするマッサージ機。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載のマッサージ機において、
前記移動機構としてアクチュエータが設けられていること
を特徴とするマッサージ機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−196409(P2012−196409A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−64159(P2011−64159)
【出願日】平成23年3月23日(2011.3.23)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】