説明

マルチスタック燃料電池発電プラントにおける燃料および空気流制御

燃料電池発電プラントは、互いに作用するように対応する複数の燃料電池スタック2を備え、それによって、発電プラントの各スタックによりスタックに対する空気流および燃料流が共有される。空気および燃料流は、発電プラントの最初のスタック段に供給され、空気流および燃料流が該最初のスタック段を通過した後、燃料排出流は、発電プラントにおける1つまたは複数の次のスタック段に供給される。燃料流は、発電プラントの各燃料電池スタックが取付けられた共通のマニホールド20を介して最初の燃料電池スタック段から次の燃料電池スタック段に送られる。空気流は、共通のマニホールドのチャネル46を通って全燃料電池スタックに送られる。燃料電池スタックからの排出空気は、マニホールドの空気排出チャネル48に収集される。単一のマニホールドを用いることにより、発電プラントの1つまたは複数の燃料電池スタックが発電プラントの他の燃料電池スタックからの空気および燃料により作動する場合に必要な燃料および空気の移送配管が著しく簡素化される。マニホールドは、プラスチックのシートからフローチャネルを熱成形することにより形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多段燃料電池発電プラントにおける複数の燃料電池スタックへの空気および燃料の流れを制御する方法およびシステムに関する。発電プラントの第1の段における少なくとも2つの燃料電池スタックは、発電プラントの第2の段における1つまたは複数の付加的な燃料電池スタックと直列(タンデム)に接続される。特に、本発明は、第1の段の燃料電池スタックに燃料を供給し、次いで第1の段の排出燃料を第2の段の燃料電池スタックに供給する共通の空気および燃料分配マニホールドに、発電プラントの全燃料電池スタックを取付け、それにより発電プラントの全燃料電池スタックが単一の燃料流で作動することを特徴とする方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
電気は、炭化水素含有燃料流または水素流および空気流を電子と水に電気化学的に変換する燃料電池発電プラントにより生成される。燃料電池発電プラントは、単一の燃料電池スタックまたは複数の燃料電池スタックから構成される。発電プラント形態の選択は、所望の電気出力および発電プラントが占有する利用可能なスペースにより異なる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
複数の相互接続した燃料電池スタックを用いることが望ましい場合には、発電プラントにおける第1の段のスタックから排出した燃料を発電プラントの第2の段における1つまたは複数の燃料電池スタックに送ることができるとともに、発電プラントの第2の段におけるスタックの供給燃料として用いることができるように、発電プラントの燃料電池スタックを互いに直列に接続することが提案されている。そのようなシステムの概略的な説明が、1991年2月27日に公開された欧州特許第0263052B1号明細書に開示されている。この特許公開においては、複数のスタックの燃料電池発電プラントが示されており、図1においては、スタックに反応物が並列で供給され、図2および図3においては、スタックに反応物が直列で供給される。前述の特許公開に記載されているシステムにより、発電プラントにおける複数の段の複数のモジュラービルディングブロック型ユニットを用いることが提案されている。この方法には、一方の段から次の段への複数の反応物移送ラインを用いることが含まれており、この移送ラインは、複雑になり得るとともに、複雑な反応物移送ラインアッセンブリを必要とする場合がある。
【0004】
発電プラントの第1の段における個々のスタック間、および発電プラントにおける第1のスタック段と第2のスタック段との間における簡素化された接続を伴うマルチ燃料電池スタック発電プラントのタンデムつまり直列の接続方法を利用できることが望ましい。本発明により、前述の所望の結果および簡素化された結果を実現する単一のマニホールド構造が考案される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、簡素化された燃料および空気分配機構を用いるマルチ燃料電池スタック発電プラントに関する。本発明の発電プラントは、電力を生成するために共通の燃料流および空気流を用いる複数の別個の燃料電池スタックを備える。燃料電池スタックは並列および直列(タンデム)に接続され、複数のスタックにより発電プラントの第1の段が形成され、1つまたは複数の付加的なスタックにより発電プラントの第2の段が形成される。発電プラントの各段における全てのスタックは、中間に位置する燃料および空気分配マニホールドに作用可能に接続されており、該燃料および空気分配マニホールドにより、第1の段のスタックから排出された燃料が第2の段のスタックに導かれる。第1の段のスタックは、燃料が並列で供給され、第2の段のスタックは、第1の段と直列に接続された状態で燃料が供給される。マニホールドにおいて第1の段のスタックから第2の段のスタックへの流れの不均衡分配が生じないように、第1の段から第2の段への燃料移送は、最小限かつ均等なガス圧力低下を伴ってなされる。分配マニホールドを用いることにより、よりコンパクトな発電プラントが形成されるとともに、発電プラントの各燃料電池スタックに反応物を均等に分配かつ収集することが可能となる。圧力低下が最小である均等な流れの収集/分配により、燃料電池スタックが予測通りに作動し得る。
【0006】
マニホールドは、第1の段の燃料電池スタックから排出された燃料を受けるとともに、この排出された燃料を第2の段の燃料電池スタックに導く燃料通路を備える。また、マニホールドは、第2の段の燃料電池スタックから排出された燃料を受け排出空気と混合して、この激損した燃料および空気を発電プラントから排出する燃料通路を備える。また、マニホールドは、空気ブロワから発電プラントの各燃料電池スタックに空気を均等に分配する流路を備える。また、各燃料電池スタックからの空気は、マニホールドに収集され、その後、他の構成要素に送られ、次いで第2の段の燃料電池スタックから排出された燃料と混合されて、発電プラントから流出する。マニホールドは、マニホールドに取付けられた燃料電池スタックを適切に配列する取付ピンを備える。種々の通路は、第1の段から第2の段に流れる反応ガスの圧力低下が低いことにより実質的に周囲圧力で発電プラントが作動し得るように、一定のサイズに形成される。前述のように、燃料流反応物は、マニホールドを介して燃料電池スタックの直列の段に供給され、空気反応物は、マニホールドを介して並列に燃料電池スタックに供給される。
【0007】
したがって、本発明の目的は、複数の燃料電池スタックを備える第1の段と、1つまたは複数の付加的な燃料電池スタックを備える第2の段と、を有するとともに、各段のスタックが共通の燃料流により燃料供給されるマルチスタック燃料電池発電プラントを提供することである。
【0008】
本発明の付加的な目的は、第1の段のスタックにより排出された燃料が第2の段の燃料電池スタックに供給されることを特徴とする燃料電池発電プラントを提供することである。
本発明のさらなる目的は、プラントの容積を最小限にするように、かつプラントにおける反応物流の接続部の数を最小限にすることによりプラントアッセンブリを簡素化しプラントアッセンブリのエラーを最小限にするように、それぞれの段の燃料電池スタックを共通の反応物移送マニホールドに取付けることを特徴とする燃料電池発電プラントを提供することである。
本発明の他の目的は、最小限の圧力低下を伴って第1の段のスタックから第2の段のスタックに均等な流れをもたらすように、第1の段の燃料電池スタックから排出された燃料ガスを第2の段の燃料電池スタックに移送するガス通路をマニホールドが備えることを特徴とする燃料電池発電プラントを提供することである。
本発明のさらに別の目的は、マニホールドにより、均等かつ低い圧力低下を伴って発電プラントの段における燃料電池スタックからの空気の流れ、および燃料電池スタックへの空気の流れが制御されることを特徴とする燃料電池発電プラントを提供することである。
本発明の上記および他の目的ならびに利点は、添付の図面とともに、以下の発明を実施するための最良の形態を参照することにより当業者に対して容易に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
次に図を参照すると、図1においては、本発明により形成された多段マルチスタックの燃料電池発電プラントに接続して使用される形態の燃料電池スタックの斜視図が示されており、スタックを概して符号2で示す。スタック2は、燃料入口マニホールド6に対して開口している燃料入口接続部4を備える。燃料入口マニホールド6により、スタック2のセルを通して、スタック2の反対側の燃料反転流マニホールド8に燃料が供給され、その後、燃料は燃料出口マニホールド10に戻るように流れる。燃料流は、燃料出口接続部12を通ってスタック2から流出する。空気は、入口および出口マニホールド16を介してスタックのセルを通過する。
【0010】
次に図2を参照すると、概して符号18で示されたモジュラー燃料電池発電セクションが図示されている。発電セクション18は、共通のガス分配マニホールド20に取付けられた4つの燃料電池スタック2を備える。スタック2は、第1の段22および第2の段24の2段に分割されている。第1の段22は、3つの燃料電池スタック2を備え、第2の段24は、1つの付加的な燃料電池スタック2を備える。また、発電セクション18は、従来の燃料電池発電プラントアッセンブリのコンポーネントである水および空気処理アッセンブリコンポーネント26を備える。
【0011】
図3では、発電セクション18の第1の段22における3つのスタック2に燃料を供給する燃料供給システムが概略的に図示されている。図3に図示されたシステムは、発電セクション18の第1の段22における燃料電池スタック2に燃料を供給する入口燃料源28および第1、第2、第3のブランチ29,31,33を備える。
【0012】
次に図4および図5を参照すると、図4には、図2に示されたマニホールド20の上面の斜視図が、図5には、マニホールド20の下面の斜視図が図示されている。図示されたマニホールド20は、熱成形された部品のアッセンブリから、好ましくはツインシート熱成形により形成され得る。
【0013】
図4を参照すると、マニホールド20は、発電プラントセクション18における種々の燃料電池スタック2に空気および燃料を送る複数のガス通路を備える。ガス通路28は、発電プラントセクション18の第1の段22におけるスタック2から排出された燃料を発電プラントセクション18の第2の段24のスタック2に供給する燃料ガス通路である。通路28は、第1の段22におけるそれぞれのスタック2から排出された燃料を受ける3つのノズル30,32,34を備える。第4のノズル36は、通路28からの燃料を管38(図2参照)に供給する燃料出口ノズルである。管38により、通路28と発電プラントの発電セクション18の第2の段24におけるスタックとが接続される。また、マニホールド20は、第1および第2のノズル42,44を有する燃料排出通路40を備える。第1のノズル42を通って、第2の段24のスタック2から燃料が排出され、第2のノズル44を通って、発電プラントセクション18から燃料が排出される。したがって、図2に示された実施例においては、燃料は、第1の段22の第1、第2、第3のスタックから排出され、通路28を通り、その後、管38を通って第2の段24の第4のスタックに流れる。燃料は、第4のスタックから流出し、通路40を通って発電プラントセクション18から流出する。全てのスタック2がマニホールド20に取付けられているため、マニホールド20により簡素化されかつコンパクトな燃料流路が発電プラントセクション18のスタック2にもたらされることを認識されるであろう。
【0014】
また、マニホールド20は、2つの空気流制御通路46,48を備える。空気流通路46は、マニホールド20の下面(図5参照)上の接続部50におけるブロワから空気を各燃料電池スタック2に供給する空気通路である。空気入口通路46は、第1、第2、第3および第4のスタックの空気入口マニホールドにそれぞれ接続される4つのノズル52,54,56,58を備える。したがって、空気入口通路46は、開口部50から発電プラントセクション18の各スタックに空気を案内するように機能する。また、空気出口通路48は、第1、第2、第3および第4のスタックの空気出口マニホールドにそれぞれ接続される4つのノズル60,62,64,66を備える。したがって、空気出口通路48は、図2に示された4つのスタックから排出された空気を受け、次いで該空気は、発電プラントセクション18からマニホールド20の下面(図5参照)上のノズル68を通ってノズル44に送られ、その後、空気は発電プラントセクション18から排出される。また、マニホールド20は、スタック2をマニホールド20上に適切に配列して固定するように機能する複数のアライメントポスト70およびブラケット71を備える。
【0015】
マニホールド20(流体サーキットボードと呼ばれる)は、発電プラントにおける各スタックのサイズおよび位置、ならびに割当てられたアッセンブリの容積に基づいて、各燃料電池スタックの接続に対応するようにフローチャネル28,40,46,48のそれぞれの位置をレイアウトすることによって設計される。マニホールド20のフローチャネルの設計は、最大許容流体流速に基づいて予め一定のサイズに作られる。流体フローチャネルのレイアウトおよび最初のつまり予備の流体フローチャネル領域が決まると、結果得られた幾何学形状を計算流体力学ソフトウェアプログラムに入力することができる。したがって、流体サーキットボードの幾何学形状は、各燃料電池スタックアッセンブリに対して概ね均等な分配をもたらすとともに流体フローチャネルに亘る圧力低下が最小になるように分析、修正される。流体の分配および流体の圧力低下の値は、システムの要求およびシステムの作動に基づいて流体サーキットボードに割当てられる。また、マニホールド20の構造的な要求も満たされなければならない。マニホールドの幾何学形状を分析するために有限要素ソフトウェアプログラムが用いられ、結果得られた要求を満たすように必要な幾何学形状の変更がなされる。前述の分析ツールを用いることによりマニホールド20における流体フローチャネルの特定の設計が決定され、各マニホールドのチャネル28,40,46,48における概ね均等な流体分配および最小限の圧力低下がもたらされ、構造および容積の要求を満たす目的が達成され得る。
【0016】
本発明の複数のチャネルを有するマニホールドにより、2つの直列の燃料電池スタック段を備えるとともに第1の燃料電池スタック段から排出された燃料が第2の燃料電池スタック段に供給されるマルチスタック燃料電池発電プラントにおいて、対応する燃料電池スタック間に簡素化されかつ安定したガス流の接続がもたらされることを容易に認識されるであろう。また、マニホールドにより、スタックおよび発電プラントの付属部品に対するコンパクトな取付構造が付与され、それにより発電プラント全体がコンパクトなアッセンブリとなり得る。本発明に記載したように構成された発電プラントによって、第1の段のスタックから排出された燃料を第2の段のスタックに供給することで供給燃料がより有効に利用される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に接続して使用するのに適した1つの燃料電池スタックの斜視図。
【図2】本発明に基づいて形成された2段マルチ燃料電池スタック発電プラントの斜視図。
【図3】図2の発電プラントの第1の段のスタックに燃料を供給する燃料供給システムの概略図。
【図4】本発明に基づいて形成された図2の発電プラントに使用される燃料および空気分配マニホールドの上面の斜視図。
【図5】図4のマニホールドの下面の斜視図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池発電プラントにおける複数の燃料電池スタック(2)間の反応ガス流の流れを制御するように用いる単一のマニホールドアッセンブリ(20)であって、前記マニホールドアッセンブリが、第1の段の発電プラント燃料電池スタックにおける複数の燃料電池スタック(2)に選択的に接続するための複数の燃料ガス入口(30,34,36)を有する燃料ガス通路(28)を備え、前記燃料ガス通路が、前記複数の燃料電池スタックから排出される部分的に消費された燃料ガス流を受けるとともに前記部分的に消費された燃料ガス流を混合して混合燃料ガス流にするように作用し、前記燃料ガス通路が、少なくとも1つの第2の段の発電プラント燃料電池スタック(2)に前記混合ガス流を導く燃料ガス出口(36)を備え、それにより、前記混合燃料ガス流が、前記第2の段の発電プラント燃料電池スタックに燃料をもたらすように用いられ、前記第1および第2の燃料電池スタックの段が、前記発電プラントの発電セクションの少なくとも一部を形成することを特徴とするマニホールドアッセンブリ(20)。
【請求項2】
前記第2の段の燃料電池スタックと作用するように接続される燃料ガス排出通路(40)をさらに備え、前記燃料ガス排出通路が、前記第2の段の前記燃料電池スタックから使用済み燃料ガスを受ける燃料ガス入口(42)と、前記発電プラントの前記発電セクションから使用済み燃料ガスを排出する燃料ガス出口(44)と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のマニホールドアッセンブリ。
【請求項3】
一方が空気反応物入口流路であり他方が空気反応物出口流路である少なくとも2つの別個の空気反応物流路(46,48)をさらに備え、前記空気反応物入口流路が、前記発電プラントの発電セクションにおける前記別個の燃料電池スタックの各々に空気を導くように前記発電プラントの発電セクションにおける前記燃料電池スタックの別個のスタックに対して作用可能に接続することができる複数の出口(52,54,56,58)を備え、前記空気反応物出口流路が、前記発電プラントの発電セクションにおける前記燃料電池スタックの別個のスタックに対して作用可能に接続することができる複数の入口(62,64,66,68)を備え、それにより、前記空気反応物流路が、前記発電プラントの前記発電セクションにおける前記燃料電池スタックの各々に、かつ前記燃料電池スタックの各々から空気反応物流を並列に導くように作用することを特徴とする請求項1に記載のマニホールドアッセンブリ。
【請求項4】
単一の空気入口チャンバ(50)が、前記空気反応物入口流路に空気流を導くように前記空気反応物入口流路に作用可能に接続されることを特徴とする請求項3に記載のマニホールドアッセンブリ。
【請求項5】
前記マニホールドアッセンブリが、熱成形された構成要素から形成されることを特徴とする請求項1に記載のマニホールドアッセンブリ。
【請求項6】
前記マニホールドアッセンブリが、ツインシート熱成形により形成されることを特徴とする請求項5に記載のマニホールドアッセンブリ。
【請求項7】
前記燃料ガス通路が、少なくとも1つの第2の段の発電プラント燃料電池スタックにおける各燃料電池スタックに概ね均等な燃料分配をもたらすように、かつ前記燃料ガス通路における前記燃料ガス流の逆流を最小限に抑えるために前記燃料ガス通路に亘る圧力低下を最小限にするように一定のサイズに形成されることを特徴とする請求項1に記載のマニホールドアッセンブリ。
【請求項8】
前記マニホールドアッセンブリが、前記マニホールドアッセンブリの燃料ガスおよび空気通路に対して前記燃料電池スタックを固定するように配列するアライメント手段(70)を備えることを特徴とする請求項1に記載のマニホールドアッセンブリ。
【請求項9】
(a)一方の段から部分的に使用された燃料が次の段に直列の燃料ガス流として供給されるように少なくとも2つの段に分割され、前記一方の段が複数の燃料電池スタックを備え、前記次の段が少なくとも1つの燃料電池スタックを備える複数の燃料電池スタック(2)と、
(b)前記一方および前記次の燃料電池スタック段における前記複数の燃料電池スタック間において反応ガス流の流れを制御するように用いられる単一のマニホールドアッセンブリ(20)であって、前記マニホールドアッセンブリが、前記燃料電池スタックの前記一方の段における前記複数の燃料電池スタックに対して作用可能に接続された単一の燃料ガス通路(28)を備え、前記燃料ガス通路が、前記複数の燃料電池スタックから排出される部分的に消費された燃料ガス流を受けるとともに前記部分的に消費された燃料ガス流を混合して混合燃料ガス流にするように作用し、前記燃料ガス通路が、また、前記次の段における前記少なくとも1つの燃料電池スタックに前記混合燃料ガス流を導くために前記次の段における前記少なくとも1つの燃料電池スタックに対して作用可能に接続され、それにより、前記混合燃料ガス流が前記次の段の燃料電池スタックに燃料をもたらすように用いられる単一のマニホールドアッセンブリ(20)と、
を備える燃料電池発電プラントの発電セクションアッセンブリ。
【請求項10】
前記マニホールドアッセンブリが、単一の燃料ガス流出口通路(38)をさらに備え、前記単一の燃料ガス流出口通路が、前記次の段における前記少なくとも1つの燃料電池スタックに対して作用可能に接続されるとともに、前記発電セクションアッセンブリから前記使用済み燃料ガスを除去するために前記次の段における前記少なくとも1つの燃料電池スタックから使用済み燃料ガスを導くように作用することを特徴とする請求項9に記載の発電セクションアッセンブリ。
【請求項11】
前記マニホールドアッセンブリが、単一の空気反応物流入口通路(46)および別個の単一の空気反応物流出口通路(48)をさらに備え、前記空気反応物流入口通路が、前記発電セクションアッセンブリの各段における前記燃料電池スタックの各々に対して作用可能に接続されるとともに、前記発電セクションにおける前記燃料電池スタックの各々に前記空気反応物を導くように作用し、前記空気反応物流出口通路が、前記発電セクションアッセンブリの各段における前記燃料電池スタックの各々に対して作用可能に接続されるとともに、前記燃料電池スタックの各々から排出された前記空気反応物を受け、前記発電セクションからの前記空気反応物の排出を導くように作用することを特徴とする請求項9に記載の発電セクションアッセンブリ。
【請求項12】
前記マニホールドアッセンブリが、前記空気反応物入口通路に空気流を導くように前記単一の空気反応物流入口通路に対して作用可能に接続された空気入口チャンバ(50)をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の発電セクションアッセンブリ。
【請求項13】
前記マニホールドアッセンブリが、熱成形された構成要素から形成されることを特徴とする請求項9に記載の発電セクションアッセンブリ。
【請求項14】
ツインシート熱成形により形成される請求項13に記載の発電セクションアッセンブリ。
【請求項15】
前記単一の燃料ガス通路が、前記次の燃料電池スタックの段における各燃料電池スタックに概ね均等な燃料分配をもたらすように、かつ前記単一の燃料ガス通路における前記燃料ガス流の逆流を最小限に抑えるために前記燃料ガス通路に亘る圧力低下を最小限にするように一定のサイズに形成されることを特徴とする請求項9に記載の発電セクションアッセンブリ。
【請求項16】
前記マニホールドアッセンブリが、前記マニホールドアッセンブリの燃料ガスおよび空気通路に対して前記燃料電池スタックを固定するように配列するアライメント手段(70)を備えることを特徴とする請求項9に記載の発電セクションアッセンブリ。
【請求項17】
多段の燃料電池発電プラント発電セクションに燃料ガス反応物および空気反応物を供給する方法であって、発電セクションが、複数の燃料電池スタックアッセンブリを有する第1の燃料電池スタック段と、少なくとも1つの燃料電池スタックアッセンブリを有する次の燃料電池スタック段と、を備え、前記方法が、
(a)前記発電プラントの発電セクションにおける前記燃料電池スタックの各々に対して作用可能に接続された一体型反応物移送マニホールドアッセンブリを提供するステップと、
(b)前記第1の燃料電池スタック段における前記燃料電池スタックアッセンブリの各々に燃料ガス流を導くステップと、
(c)前記第1の燃料電池スタック段における前記燃料電池スタックアッセンブリからの部分的に使用された燃料ガス流を前記移送マニホールドにおける単一の燃料ガス流にするように混合するステップと、前記次の燃料電池スタック段に燃料ガス流を供給するように、前記混合された単一の燃料ガス流を前記移送マニホールドにおける単一の燃料ガス通路を通して前記次の燃料電池スタック段の前記少なくとも1つの燃料電池スタックアッセンブリに導くステップと、
を含む燃料ガス反応物および空気反応物供給方法。
【請求項18】
前記反応物移送マニホールドにおける単一の空気反応物流入口通路を通して前記発電セクションにおける前記燃料電池スタックアッセンブリの全てに空気反応物流を導くステップと、前記反応物移送マニホールドにおける単一の空気反応物流出口通路を通して前記発電セクションの前記燃料電池スタックアッセンブリの全てから空気反応物流を除去するステップと、をさらに含む請求項17に記載の供給方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−506259(P2007−506259A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−527160(P2006−527160)
【出願日】平成16年9月22日(2004.9.22)
【国際出願番号】PCT/US2004/031233
【国際公開番号】WO2005/031895
【国際公開日】平成17年4月7日(2005.4.7)
【出願人】(500477447)ユーティーシー フューエル セルズ,エルエルシー (138)
【Fターム(参考)】