説明

マルチタッチ検出機能を有するタッチパネルシステム及びマルチタッチを検出する方法

【課題】マルチタッチ検出機能を有するタッチパネルシステム及びマルチタッチを検出する方法を提供する。
【解決手段】タッチパンルの第一軸方向におけるN個の第一センスラインをスキャンし、スキャン結果により、少なくとも一つの物件によりタッチされた少なくとも一つの第一センスラインを検出するステップと、少なくとも一つの高周波数信号を、前記少なくとも一つの物件によりタッチされた前記少なくとも一つの第一センスラインに入力し、及び、M個の低周波数信号を、前記タッチパネルの第二軸方向におけるM個の第二センスラインに入力するステップと、前記第二軸方向におけるM個の第二センスラインのM個のフィードバック信号を受け取って検出し、当該M個のフィードバック信号により、少なくとも一つのタッチポインチの位置を判定するステップと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネルに関し、特に、マルチタッチ検出機能を有するタッチパネルシステム及びマルチタッチを検出する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、セルフセンシング(Self Sensing)式容量タッチパネルのタッチポイントの検出方式を説明する図である。従来のセルフセンシング式容量タッチパネルのタッチポイントの検出方法は、駆動回路が電圧スキャン信号を提供し、タッチパネルのX軸方向にN個のセンスライン(Sense Line)があり、Y軸方向にM個のセンスラインがあれば、駆動回路がX軸→Y軸又はY軸→X軸の方式で順番にスキャン(シーケンススキャン)を行う(N+M個のセンスラインを一回スキャンする)ことである。センスラインが物件によりタッチされた後に、容量が大きくなり(物件の容量とセンスラインの容量とは並列接続される)、電圧スキャン信号のデューティサイクル(Duty Cycle)が変わるので、スキャン信号のデューティサイクルの変化によりどのセンスラインがタッチされたかを検出することができる。しかし、セルフセンシング式容量タッチパネルは、マルチタッチのときに、タッチポイントの誤判断の問題が生じることがある。図2は、セルフセンシング式容量タッチパネルにゴーストポイント(Ghost Point)が生じることを示す図である。図2に示すように、二つの物件がセルフセンシング式容量タッチパネル上の二つのポイントA、Bに置かれる時に、X軸及びY軸方向におけるセンスラインをスキャンした後に、ポイントA、Bの座標が検出される。しかし、その同時に、セルフセンシング式容量タッチパネルは、ポイントA′、B′の座標も検出してしまい、この点A′、B′は、ゴーストポイントである。
【0003】
また、図3は、相互センシング(Mutual Sensing)式容量タッチパネルのタッチポイントの検出方式を示す図である。相互センシング式容量タッチパネルは、マルチタッチの位置を正確に検出することができ、そのタッチパネルの駆動方式は、X軸方向(又はY軸方向)に電圧又は電流のスキャンを行い、その後、Y軸方向(又はX軸方向)にタッチポイント信号の獲得を行い、また、X軸方向に順番にスキャン(シーケンススキャン)する方式で行い、Y軸方向にパネル全体の軸方向の信号データの獲得を行うことである。しかし、このような駆動方式により得られたデータの量が非常に大きく、且つ、これらの信号が後続のシステムにより処理された後に真のタッチポイントを得ることができる。よって、相互センシング式容量タッチパネルは、マルチタッチの位置を検出することができるが、大量の記憶体及び煩雑な後続データ処理を要する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】台湾特許出願公開第200933465号明細書
【特許文献2】台湾特許出願公開第200947291号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第20100039405号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、マルチタッチ検出機能を有するタッチパネルシステム及びマルチタッチを検出する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施例は、マルチタッチ検出機能を有するタッチパネルシステムを提供する。このタッチパネルシステムは、タッチパネル、第一トランシーバー、第二トランシーバー、及び、処理器を含む。タッチパネルは、少なくとも一つの物件のタッチに供され、第一軸方向にN個の第一センスラインを有し、第二軸方向にM個の第二センスラインを有する。第一トランシーバーは、N個の第一センスラインにカップリングされ、第一軸方向におけるN個の第一センスラインをスキャンするために用いられる。第二トランシーバーは、M個の第二センスラインにカップリングされ、第二軸方向におけるM個の第二センスラインをスキャンするために用いられる。処理器は、第一トランシーバー及び第二トランシーバーにカップリングされ、第一トランシーバーのスキャン結果により、少なくとも一つの物件によりタッチされる少なくとも一つの第一センスラインを検出し、第一トランシーバーから少なくとも一つの高周波数信号を少なくとも一つの物件によりタッチされる少なくとも一つの第一センスラインに入力するよう第一トランシーバーを制御し、また、第二トランシーバーからタッチパネルの第二軸方向におけるM個の第二センスラインにM個の低周波数信号を入力するよう第二トランシーバーを制御し、また、第二トランシーバーがM個の第二センスラインを経由して受け取ったM個のフィードバック信号を検出し、これに基づいて少なくとも一つのタッチポイントの位置を判定する。
【0007】
また、本発明の他の実施例は、マルチタッチを検出する方法を提供する。この方法は、タッチパネルの第一軸方向におけるN個の第一センスラインをスキャンし、少なくとも一つの物件によりタッチされる少なくとも一つの第一センスラインを検出するステップと、少なくとも一つの高周波数信号を、少なくとも一つの物件によりタッチされる少なくとも一つの第一センスラインに入力し、また、タッチパネルの第二軸方向におけるM個の第二センスラインにM個の低周波数信号を入力するステップと、タッチパネルの第二軸方向におけるM個の第二センスラインからのM個のフィードバック信号を受け取って検出し、少なくとも一つのタッチポイントの位置を判定するステップと、を含む。
【0008】
本発明により提供されるマルチタッチ検出機能を有するタッチパネルシステム及びマルチタッチを検出する方法は、まず、タッチパネルの第一軸方向における第一センスラインを全体的にスキャンし、次に、反射されてきた信号により物件がタッチしたことがあるかどうかを判断する。物件がタッチしたことがあれば、物件がタッチした第一センスラインのみに高周波数信号を入力し、また、その同時に、タッチパネルの第二軸方向における第二センスラインに低周波数を入力する。その後、低周波数信号と高周波数信号との混合信号により、少なくとも一つのタッチポイントの位置を判定する。これにより、ゴーストポイントの誤判断のような状況がなくなり、また、大量の記憶体及び煩雑な後続データ処理も要されない。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、マルチタッチ検出機能を有するタッチパネルシステム及びマルチタッチを検出する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】セルフセンシング式容量タッチパネルのタッチポイントの検出方式を説明する図である。
【図2】セルフセンシング式容量タッチパネルにゴーストポイントが生じることを説明する図である。
【図3】交互センシング式容量タッチパネルのタッチポイントの検出方式を説明する図である。
【図4】本発明の一実施例による、マルチタッチ検出機能を有するタッチパネルシステムを説明する図である。
【図5】処理器により、如何に第一センスラインが物件によりタッチされるかを判定することを説明する図である。
【図6】処理器により、第一トランシーバーから高周波数信号を物件によりタッチされた第一センスラインに入力するよう第一トランシーバーを制御し、及び、第二トランシーバーからタッチパネルの第二軸方向におけるM個の第二センスラインにM個の低周波数信号を入力するよう第二トランシーバーを制御することを説明する図である。
【図7】物件のタッチがある場合及び無い場合のフィードバック信号を説明する図である。
【図8】本発明の他の実施例によるマルチタッチ検出方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、添付した図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
【0012】
図4は、本発明の一実施例による、マルチタッチ検出機能を有するタッチパネルシステム100を説明する図である。タッチパネルシステム100は、タッチパネル102、第一トランシーバー104、第二トランシーバー106及び処理器108を含み、そのうち、処理器108は、第一検出回路1082及び第二検出回路1084を含み、タッチパネル102は、投影型容量タッチパネルである。タッチパネル102は、物件のタッチに供され、タッチパル102の第一軸方向には、N個の第一センスライン1042があり、第二軸方向には、M個の第二センスライン1062があり、そのうち、Nは、Mと等しく又は異なっても良い。第一トランシーバー104は、N個の第一センスライン1042及び処理器108にカップリングされ、第一スキャン信号を発して第一軸方向におけるN個の第一センスライン1042をスキャンし、また、N個の第一センスライン1042からの反射信号を受け取るために用いられる。第二トランシーバー106は、M個の第二センスライン1062及び処理器108にカップリングされ、第二スキャン信号を発して第二軸方向におけるM個の第二センスライン1062をスキャンし、また、M個の第二センスライン1062からのM個のフィードバック信号を受け取るために用いられる。処理器108は、第一及び第二トランシーバー104、106にカップリングされ、処理器108は、第一検出回路1082からの出力結果により、少なくとも一つの物件によりタッチされた少なくとも一つの第一センスライン1042を判定する。第一検出回路1082は、電圧レベル比較器10822、周波数生成器10824、及び、ラッチ回路10826を含む。電圧レベル比較器10822は、N個の第一センスライン1042から反射されてきた反射電圧信号を、対応するパルス信号に変換するために用いられ、ラッチ回路10826は、電圧レベル比較器10822及び周波数生成器10824にカップリングされ、周波数生成器10826からの周波数により、電圧レベル比較器10822からのパルス信号をサンプリングし、第一信号S1を生成する。第二検出回路1084は、ハイパスフィルタ10842、成形フィルタ10844、及び、アナログデジタル変換器10846を含む。また、図4に示すように、第一軸方向は、X軸方向であり、第二軸方向は、Y軸方向である。なお、本発明の他の実施例では、第一軸方向は、Y軸方向であり、第二軸方向は、X軸方向である。
【0013】
図5は、処理器108により、如何に第一センスライン1042が物件によりタッチされたかどうかを判定することを説明する図である。第一センスライン1042が物件によりタッチされないとき(物件の容量CFがゼロである)は、第一センスライン1042の容量CSしかないので、充放電時間が短く、これにより、第一検出回路1082が生成した第一信号S1のデューティサイクルが短い。第一センスライン1042が物件によりタッチされたとき(物件の容量CFがゼロより大きい)は、第一センスライン1042の容量CSと物件の容量CFとは並列接続されるので、充放電時間が長く、これにより、第一検出回路1082が生成した第一信号S1のデューティサイクルが長い。よって、処理器108は、第一信号S1のデューティサイクルにより、物件によりタッチされた第一センスライン1042を判定することができる。
【0014】
図6は、処理器108により、第一トランシーバー104から高周波数信号H1を物件によりタッチされた第一センスライン1042に入力するよう第一トランシーバー104を制御し、また、第二トランシーバー106からタッチパネルの第二軸方向における第二センスライン1062にM個の低周波数信号L1を入力するよう第二トランシーバー106を制御することを説明する図である。処理器108により、N個の第一センスライン1042のうち第3個、第5個、及び、第N−1個が物件A1、B1、及び、C1によりタッチされたと判定する場合、処理器108は、高周波数H1を第3個、第5個、及び第N−1個の第一センスライン1042に入力するよう第一トランシーバー104を制御し、その同時に、第二軸方向におけるM個の第二センスライン1062にM個の低周波数L1を入力するよう第二トランシーバー106を制御する。M個の低周波数信号L1と高周波数信号H1とを混合しM個のフィードバック信号を生成する。バイパスフィルタ10842は、第二トランシーバー106がM個の第二センスライン1062を経由して受け取ったM個のフィードバック信号のうち低周波数L1を除去するために用いられ、成形フィルタ10844は、ハイパスフィルタ10842にカップリングされ、ハイパスフィルタ10842からの出力信号の波形を成形するために用いられる。アナログデジタル変換器10846は、成形フィルタ10844にカップリングされ、成形フィルタ10844からの出力信号をM個の対応するデジタル信号D1に変更するために用いられる。処理器108は、デジタル信号D1により、物件A1、B1、及びC1のタッチ位置を判定する。
【0015】
図7は、物件のタッチがある場合及び無い場合のフィードバック信号を説明する図である。フィードバック信号は、低周波数信号L1に高周波数信号H1を混入することにより構成され、物件のタッチがあるときに、一部の高周波数信号H1のエネルギーが物件により持ち去れるので、フィードバック信号上の混合(Coupling)高周波数信号H1の振幅が小さい。第二センスライン1062に一つ以上の物件のタッチがある場合、前述の原理によれば、フィードバック信号上の混合(Coupling)高周波数信号H1の振幅がさらに小さくなり、これにより、対応するデジタル信号D1も変化する。よって、図7に示すように、第2個の第二センスライン1062に物件A1のみのタッチがあり、第M−2個の第二センスライン1062に物件B1、C1のタッチがあるので、処理器108は、アナログデジタル変換器10846により変換されたデジタル信号D1により、第2個の第二センスライン1062に物件A1のみのタッチがあり、及び、第M−2個の第二センスライン1062に二つの物件B1、C1のタッチがあると判定することができる。
【0016】
図8は、本発明の他の実施例によるマルチタッチ検出方法のフローチャートである。図8の方法は、図4のタッチパネルシステム100に用いられ、その詳細なステップは、次の通りである。
【0017】
ステップ800:スタート。
【0018】
ステップ802:第一トランシーバー104が第一スキャン信号を発しタッチパネル102の第一軸方向におけるN個の第一センスライン1042をスキャンする。
【0019】
ステップ804:第一トランシーバー104がN個の第一センスライン1042からの反射信号を受け取る。
【0020】
ステップ806:第一検出回路1082がN個の第一センスライン1042により反射された反射信号に基づいてN個の第一信号S1を生成する。
【0021】
ステップ808:処理器108がN個の第一信号S1に基づいて第一軸方向におけるN個の第一センスライン1042が少なくとも一つの物件によりタッチされたことがあるかどうかを判断し、なければ、ステップ802に戻し、あれば、ステップ810に進む。
【0022】
ステップ810:処理器108が物件によりタッチされた第一センスライン1042を記録する。
【0023】
ステップ812:第一トランシーバー104が高周波数信号H1を物件によりタッチされた第一センスライン1042に発し、また、第二トランシーバー106がその同時にタッチパネル102の第二軸方向におけるM個の第二センスラインにM個の低周波数信号L1を入力する。
【0024】
ステップ814:第二トランシーバー106がM個の第二センスラインからのM個のフィードバック信号を受け取る。
【0025】
ステップ816:第二検出回路1084がM個のフィードバック信号に基づいてM個の対応するデジタル信号D1を生成する。
【0026】
ステップ818:処理器108がM個の対応するデジタル信号D1に基づいて少なくとも一つのタッチポイントの位置を判定し、そして、ステップ802に戻す。
【0027】
ステップ808では、処理器108が、N個の第一信号S1のデューティサイクルにより、N個の第一センスライン1042のうち、少なくとも一つの物件によりタッチされた第一センスライン1042があるかどうかを判断する。ステップ812では、第一トランシーバー104が、物件によりタッチされた第一センスライン1042のみに高周波数信号H1を発し、また、第二トランシーバー106が、その同時に、タッチパネル102の第二軸方向におけるM個の第二センスライン1062にM個の低周波数信号L1を入力する。ステップ814では、M個のフィードバック信号が、M個の低周波数信号L1に高周波数信号H1を混入することにより得られる。ステップ816では、第二検出回路1084が、M個のフィードバック信号に基づいて、M個の対応するデジタル信号D1を生成し、そのうち、デジタル信号D1が、第二センスライン1062をタッチした物件の数につれて変化する。ステップ818では、処理器108が、M個の対応するデジタル信号D1により、少なくとも一つのタッチポイントの位置を判定する。
【0028】
よって、本発明により提供されるマルチタッチ検出機能を有するタッチパネルシステム及びマルチタッチを検出する方法は、まず、タッチパネルの第一軸方向における第一センスラインを全体的にスキャンし、その後、反射されてきた信号により物件がタッチしたことがあるかどうかを判断する。物件がタッチしたことがあれば、物件がタッチした第一センスラインのみに高周波数信号を入力し、また、その同時に、タッチパネルの第二軸方向における第二センスラインに低周波数を入力する。その後、低周波数信号に高周波数信号を混入することにより得られたフィードバック信号により、少なくとも一つのタッチポイントの位置を判定する。これにより、ゴーストポイントの誤判断のような状況がなくなり、また、大量の記憶体及び煩雑な後続データ処理も要されない。
【0029】
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこの実施形態に限定されず、本発明の趣旨を離脱しない限り、本発明に対するあらゆる変更は本発明の範囲に属する。
【符号の説明】
【0030】
100 タッチパネルシステム
102 パネル
104 第一トランシーバー
106 第二トランシーバー
108 処理器
1042 第一センスライン
1062 第二センスライン
1082 第一検出回路
1084 第二検出回路
10822 電圧レベル比較器
10824 周波数生成器
10826 ラッチ回路
10842 ハイパスフィルタ
10844 成形フィルタ
10846 アナログデジタル変換器
S1 第一信号
D1 デジタル信号
A、B タッチポイント
A′、B′ ゴーストポイント
CF 物件の容量
CF 第一センスライン又は第二センスラインの容量
A1、B1、C1 物件
H1 高周波数信号
L1 低周波数信号
800−818 ステップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチタッチを検出する機能を有するタッチパネルシステムであって、
少なくとも一つの物件のタッチに供され、第一軸方向にN個の第一センスラインがあり、第二軸方向にM個の第二センスラインがあるタッチパネルと、
前記N個の第一センスラインにカップリングされ、前記第一軸方向における前記N個の第一センスラインをスキャンする第一トランシーバーと、
前記M個の第二センスラインにカップリングされ、前記第二軸方向における前記M個の第二センスラインをスキャンする第二トランシーバーと、
前記第一トランシーバー及び前記第二トランシーバーにカップリングされる処理器と、
を含み、
前記処理器は、前記第一トランシーバーのスキャン結果により、少なくとも一つの物件によりタッチされた少なくとも一つの前記第一センスラインを検出し、前記第一トランシーバーから少なくとも一つの高周波数信号を、前記少なくとも一つの物件によりタッチされた前記少なくとも一つの前記第一センスラインに入力するよう、前記第一トランシーバーを制御し、及び、前記第二トランシーバーからM個の低周波数信号を、前記タッチパネルの前記第二軸方向における前記M個の第二センスラインに入力するよう、前記第二トランシーバーを制御し、また、前記第二トランシーバーが前記M個の第二センスラインを経由して受け取ったM個のフィードバック信号を検出し、当該M個のフィードバック信号により少なくとも一つのタッチポイントの位置を判定する、
タッチパネルシステム。
【請求項2】
前記タッチパネルは、投影型容量タッチパネルである、
請求項1に記載のタッチパネルシステム。
【請求項3】
前記M個のフィードバック信号は、前記M個の低周波数信号に前記少なくとも一つの高周波数を混入したM個の混合信号である、
請求項1に記載のタッチパネルシステム。
【請求項4】
前記Nは、前記Mに等しい、
請求項1に記載のタッチパネルシステム。
【請求項5】
前記Nは、前記Mに等しくない、
請求項1に記載のタッチパネルシステム。
【請求項6】
前記処理器は、第一検出回路と、第二検出回路と、を含み、
前記第一検出回路は、
前記少なくとも一つの第一センスラインから反射されてきた信号を、対応するパルス信号に変換する電圧レベル比較器と、
周波数を生成する周波数生成器と、
前記電圧レベル比較器及び前記周波数生成器にカップリングされ、前記周波数により、前記パルス信号をサンプリングするラッチ回路と、
を含み、
前記第二検出回路は、
前記フィードバック信号における低周波数信号を除去するハイパスフィルタと、
前記ハイパスフィルタにカップリングされ、前記ハイパスフィルタの出力信号の波形を成形する成形フィルタと、
前記成形フィルタにカップリングされ、前記成形フィルタの出力信号を、対応するデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器と、
を含む、
請求項1に記載のタッチパネルシステム。
【請求項7】
マルチタッチを検出する方法であって、
タッチパンルの第一軸方向におけるN個の第一センスラインをスキャンし、スキャン結果により、少なくとも一つの物件によりタッチされた少なくとも一つの第一センスラインを検出するステップと、
少なくとも一つの高周波数信号を、前記少なくとも一つの物件によりタッチされた前記少なくとも一つの第一センスラインに入力し、及び、M個の低周波数信号を、前記タッチパネルの第二軸方向におけるM個の第二センスラインに入力するステップと、
前記第二軸方向におけるM個の第二センスラインのM個のフィードバック信号を受け取って検出し、当該M個のフィードバック信号により、少なくとも一つのタッチポインチの位置を判定するステップと、
を含む、方法。
【請求項8】
前記少なくとも一つの物件によりタッチされた少なくとも一つの第一センスラインを検出しない場合、前記タッチパネルの第一軸方向におけるN個の第一センスラインを継続にスキャンし、前記少なくとも一つの物件によりタッチされた少なくとも一つの第一センスラインを検出するステップを更に含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記タッチパネルの第一軸方向における前記N個の第一センスラインをスキャンすることは、トランシーバーを使用して、前記N個の第一センスラインの各々にパルス信号を発し、また、前記トランシーバーに反射されてきたパルス信号のデューティサイクルにより、前記少なくとも一つの物件によりタッチされた少なくとも一つの第一センスラインを検出することである、
請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記第二軸方向におけるM個の第二センスラインの前記M個のフィードバック信号を受け取って検出し、前記M個のフィードバック信号により、前記少なくとも一つのタッチポインチの位置を判定することは、前記第二軸方向におけるM個の第二センスラインの前記M個のフィードバック信号を受け取り、また、前記M個のフィードバック信号の振幅を検出し、前記M個のフィードバック信号の前記振幅により前記少なくとも一つのタッチポインチの位置を判定することである、
請求項7に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−43401(P2012−43401A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−12017(P2011−12017)
【出願日】平成23年1月24日(2011.1.24)
【出願人】(502352807)中華映管股▲ふん▼有限公司 (84)
【Fターム(参考)】