説明

マルチモード通信のためのスイッチ可能レベル電圧源

【課題】マルチモード通信チップセットにおける回路のためのスイッチ可能な電圧レベル電源の提供。
【解決手段】第1の電圧レベルは、第1の組の線形性および/または雑音の要件を有する、第1のモードで動作するTX回路に供給される。第1の電圧レベルよりも低い第2の電圧レベルが、第1の組の要件よりもゆるい第2の組の線形性および/または雑音の要件を有する第2のモードで動作するTX回路に供給される。第1のモードは、GSM(登録商標)規格によるオペレーションとすることができ、そして第2のモードは、W−CDMA(登録商標)規格によるオペレーションとすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、マルチモードチップセットに関し、そして特にマルチモードチップセットに電力供給する電圧源に関する。
【背景】
【0002】
現代の通信デバイスは、複数の通信規格をサポートすることができる。例えば、「マルチモード(multi - mode)」セルラ電話は、GSM(登録商標)およびW−CDMAを含めて複数のワイヤレスセルラ規格をサポートすることができる。同じ回路が、複数のモードの間で共用されることができるが、回路に対する要件は、モードおよび/またはシステムの計画に応じて異なる可能性がある。例えば、1つのモードにおけるオペレーションは、別のモードにおけるオペレーションよりも送信(TX)回路からの高い線形性を要求する可能性がある。TX回路の線形性に影響を及ぼす1つのパラメータは、電圧源のレベルである。
【0003】
典型的なマルチモード設計においては、回路は、オペレーションのすべてのモードについて最高の必要な電圧レベルを用いて供給され、1つまたは複数のモードについて非効率的に高い電力消費をもたらす可能性がある。動作モードに応じて、回路に対して、または回路内の選択されたブロックに対して供給される電圧を動的に調整することが望ましいことになる。
【発明の概要】
【0004】
本開示の一態様は、トランスミッタ回路に対して電圧を供給するための装置を提供しており、その回路は、通信チャネル上で送信のための信号を処理し、そのトランスミッタ回路は、より高い周波数へと信号を変換するためのミキサ(mixer)を備え、トランスミッタ回路は、増幅器をさらに備え、その装置は、トランスミッタ回路のための供給電圧を生成するための電圧生成モジュール(voltage generation module)を備え、その供給電圧は、第1のフェーズ(phase)中に第1のレベルに、そして第2のフェーズ中に第2のレベルにあり、第1のレベルは、第2のレベルよりも高い。
【0005】
本開示の別の態様は、通信チャネル上で送信のための信号を処理するためのトランスミッタ回路に対して電圧を供給するための方法を提供しており、そのトランスミッタ回路は、より高い周波数へと信号を変換するためのミキサを備え、トランスミッタ回路は、増幅器をさらに備え、その方法は、トランスミッタ回路のための供給電圧を生成することを備え、その供給電圧は、第1のフェーズ中に第1のレベルに、そして第2のフェーズ中に第2のレベルにあり、第1のレベルは、第2のレベルよりも高い。
【0006】
本開示のさらに別の態様は、通信チャネル上で送信のための信号を処理するためのトランスミッタ回路に電圧を供給するための装置を提供しており、そのトランスミッタ回路は、より高い周波数へと信号を変換するためのミキサを備え、トランスミッタ回路は、増幅器をさらに備え、その装置は、トランスミッタ回路のためのスイッチ可能な(switchable)供給電圧を生成するための手段を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、マルチモードTX回路のための従来の電圧源スキーム(voltage supply scheme)のブロック図を示している。
【図2】図2は、スイッチ可能な出力電圧レベルを有する電圧生成モジュール202が、変調器/VGAブロック104に対して提供される、本開示の一実施形態を示している。
【図2A】図2Aは、複数のスイッチ可能な出力電圧202a、202b、...、202zが、TX回路内の個々のブロックに対して別々に供給されることができる一実施形態を示している。
【図3】図3は、電圧生成モジュール202が、スイッチモード電源(switched-mode power supply)(SMPS、またはスイッチモード電圧レギュレータ)としてインプリメントされる一実施形態を示している。
【図3A】図3Aは、各電圧レベルが別の電源または電圧レギュレータによって生成される2つの出力電圧レベルの間でスイッチするためのスイッチを含む電圧生成モジュール202の代替実施形態を示している。
【図4】図4は、ミキサ104.1および104.2と、VGA104.5とが、「スタック化(stacked)」トポロジを使用してインプリメントされ、そしてVGA104.5に供給される単一の電圧レール(voltage rail)が、ミキサ104.1および104.2と一緒にVGA104.5に電力供給する一実施形態を示している。
【図5】図5は、スタック化VGA/ミキサトポロジの可能なインプリメンテーションを示している。
【図6】図6は、2つの信号経路が、変圧器401の二次側401.2からデュプレクサおよびアンテナスイッチ108へと提供される、本開示の代替実施形態を示している。
【詳細な説明】
【0008】
ここにおいて、オペレーションのモードに応じて回路の中の1つまたは複数のブロックに対して供給される1つまたは複数の電圧レベルの選択を可能にする技法が、開示される。
【0009】
図1は、マルチモードTX回路のための従来の電圧源スキームのブロック図を示している。図1において、バッテリ100は、無調整の電圧100aを電圧レギュレータ102へと供給する。電圧レギュレータ102は、直交変調器/VGA(可変利得増幅器(variable gain amplifier))ブロック104に対して調整された電圧102aを供給する。直交変調器は、ミキサ104.1および104.2を含み、これらのミキサは、低域通過フィルタ103.1および103.2によってフィルタがかけられたベースバンド入力信号BB_I(同相)およびBB_Q(直角位相)を受け入れる。ミキサ104.1および104.2は、局部発振器信号LO_IおよびLO_Qと乗算することにより、より高い周波数へとベースバンド信号を変調する。変換された信号は、被変調の増幅された信号104aを生成するために可変利得増幅器(variable-gain amplifier)(VGA)104.5に入力される。
【0010】
信号104aは、電力増幅器(power amplifier)(PA)106に供給される。次いで、PA106の出力信号106aは、デュプレクサおよびアンテナスイッチ108へと供給され、このデュプレクサおよびアンテナスイッチは、アンテナ110へと結合される。
【0011】
図1において、電圧レギュレータ102は、TX回路の動作モードにかかわらず、V_hiの電圧レベルを変調器/VGAブロック104へと供給する。V_hiは、一般的に、最も要求の厳しい線形性および/またはスペクトル純度の要件を有する動作モードのために必要とされる供給電圧であるように選択される。あまり要求の厳しくない線形性および/またはスペクトル純度の要件を有するモードにおいて動作するときに、V_hiは、一般的に、そのモードのために必要とされるよりも高くなり、そしてそれ故に電力が、浪費される可能性がある。
【0012】
図2は、スイッチ可能な出力電圧レベルを有する電圧生成モジュール202が、供給電圧202aを変調器/VGAブロック104へと供給する、本開示の一実施形態を示している。
【0013】
図2に示される実施形態においては、ブロック104内のミキサおよび/またはVGAに供給される電圧202aは、制御信号V_controlに応じて2つのレベル、V_hiとV_loと、の間でスイッチされることができる。一実施形態においては、V_controlは、電圧生成モジュールに、動作モードがGSMであるときにV_hiを出力するように、そして動作モードがW−CDMAであるときにV_loを出力するように、指示する。一実施形態においては、V_hiは、2.7ボルトであり、V_loは、2.1ボルトである。
【0014】
本開示は、デュアルモードのGSMおよびW−CDMAをサポートする実施形態だけに限定される必要はないことに注意すべきである。他の任意のモードと、任意の数のモードとをサポートする回路、例えば、cdma2000 1x、TD−CDMAなどをサポートする回路は、簡単に適応されることができる。そのような回路に適応するための、本開示に対する修正は、当業者には明らかになり、そして本開示の範囲内にあるように企図される。
【0015】
一実施形態においては、変調器(ミキサ104.1および104.2)と、VGA104.5とは、おのおの、供給電圧202aに対するそれら自体の接続を提供される。スイッチ可能な出力電圧202aは、変調器(ミキサ104.1および104.2)と、VGA104.5との両方に対して、あるいは変調器とVGAとのうちの一方に対して供給されることができる。図4を参照して後で説明されるべき代替実施形態においては、変調器とVGAとは「スタック化」トポロジを有することができ、そしてこれらの両方は、VGAを通してスイッチ可能な供給電圧202aに対する単一接続によって電力供給されることができる。
【0016】
電圧生成モジュール202のスイッチ可能な出力電圧202aは、一般にTX回路内の任意のコンポーネントブロックに供給されることができることに注意すべきである。いくつかの実施形態においては、スイッチ可能な出力電圧202aは、TX信号経路の線形性に直接に影響を及ぼすこれらのコンポーネントブロックに供給されることができる。図2に示されるように、スイッチ可能な電圧は、周波数変調器(またはミキサ)、および/または可変利得増幅器(VGA)に供給されることができる。代替実施形態(図示されず)においては、スイッチ可能な電圧は、ドライバ増幅器(図示されず)に供給することができる。
【0017】
図2Aは、複数のスイッチ可能な出力電圧202a、202b、...、202zが、TX回路内の個々のブロックに別々に供給されることができる一実施形態を示している。このようにして、TX回路内の各ブロックに(または任意のブロックに)供給される特定の出力電圧レベルは、カスタム設定される(custom configured)ことができる。例えば、第1のスイッチ可能な電圧レベルV1/V0は、TX回路内のミキサブロックに出力電圧202aを経由して供給されることができるが、第2のスイッチ可能な電圧レベルV2/V0は、VGAブロックに出力電圧202bを経由して供給されることができるなどである。本開示における説明を簡単にするために、ただ1つのスイッチ可能な出力電圧202aを有する実施形態に対して参照が、行われることができる。しかしながら、そのような実施形態は、図2Aに示されるように複数のスイッチ可能な出力電圧を組み込むように簡単に修正されることができることが、企図される。
【0018】
V_controlは、アナログ信号、またはデジタル信号とすることができることに注意すべきである。電圧生成モジュール202に対する適切な出力電圧レベルの指定(specification)は、いくつかのやり方で行われることができる。例えば、V_controlは、電圧生成モジュール202が、プリセット値V_hiまたはV_loに対応するように復号することができる簡単な論理ハイ(logical high)信号または論理ロー(logical low)信号とすることができる。代わりに、V_controlは、アナログ電圧レベルとして、あるいはあらかじめ定義された分解能に対応する1組のデジタルビットとしてのいずれかとして、レギュレータによって出力されるべき実際の電圧レベルを指定することもできる。これらの実施形態と他の実施形態とは、当業者には明らかになり、そして本開示の範囲内にあるように企図される。
【0019】
上記に説明されるように、V_controlの設定は、回路の動作モード、例えば、回路が、GSMモードで動作しているか、あるいはW−CDMAモードで動作しているか、に依存することができる。信号は、マルチモードデバイス上で実行される、またはマルチモードデバイスとは別に位置するソフトウェアまたはファームウェアによって生成されることができる。2つよりも多いモードをサポートするデバイスでは、V_controlは、それに応じて電圧生成モジュール202に対して適切なモード依存の出力電圧レベルを信号で伝えるように修正されることができる。
【0020】
本開示によれば、V_controlは、回路の動作モードだけに依存する必要はないことに注意すべきである。一実施形態においては、V_controlは、そのような電圧がオペレーションに有利であると見なされるときはいつでも、より高い電圧、またはより低い電圧を出力するように電圧生成モジュール202を構成することができる。任意の判断基準に基づいた、与えられた回路ブロックのための供給電圧レベルのどのような選択も、本開示の範囲内にあるように企図される。
【0021】
図3は、電圧生成モジュール202が、スイッチモード電源(SMPS、またはスイッチモード電圧レギュレータ)としてインプリメントされ、そしてSMPSの出力電圧202aが、レギュレータ内のスイッチングのデューティサイクル(duty cycle)を変化させることにより制御されることができる一実施形態を示している。一実施形態においては、SMPSは、高いDC電圧を低いDC電圧へとステップダウンさせる(step down)ように設計されるバックコンバータ(buck converter)である。SMPSのコンバータとバックコンバータとの設計は、当技術分野においてよく知られており、そしてここにおいてさらには説明されないであろう。
【0022】
図3Aは、各電圧レベルが、別の電源または電圧レギュレータによって生成される2つの出力電圧レベルの間でスイッチするためのスイッチを含む電圧生成モジュール202の代替実施形態を示している。図3の実施形態が、信号V_controlに基づいて2つの異なる出力電圧レベルを生成する単一の電圧生成モジュール302を示しているのに対して、図3Aの実施形態は、おのおのが単一の出力電圧レベルを生成する2つの電圧レギュレータRegulator1とRegulator2とを示しており、実際の出力電圧202aは、スイッチ300により2つの電圧レギュレータ出力の間から選択される。スイッチ300は、信号V_controlによって制御されることができる。
【0023】
図3および3Aに示される実施形態は、2つより多い動作モードをサポートする回路に対して適切な電圧レベルを供給するために、2つより多い出力電圧レベルに適応するように簡単に修正されることができることに注意すべきである。そのような修正は、当業者には明らかになり、そして本開示の範囲内にあるように企図される。そのような実施形態においては、V_controlは、複数の電圧レベルのうちのどれが、出力電圧202aとして供給されるべきかを電圧生成モジュール202に対して信号で伝えるように構成されることができる。
【0024】
図4は、ミキサ104.1および104.2と、VGA104.5とが、「スタック化」トポロジを使用してインプリメントされ、そしてVGA104.5に供給される単一の電圧レールが、ミキサ104.1および104.2と一緒にVGA104.5に電力供給する一実施形態を示している。図5は、スタック化VGA/ミキサトポロジの可能なインプリメンテーションを示している。図5においては、2つのギルバートミキサ(Gilbert mixers)が、同相局部発振器信号(LO_I)とベースバンド同相信号(BB_I)を、そして直角位相局部発振器信号(LO_Q)とベースバンド直角位相信号(BB_Q)をミキシングする(mix)ように提供される。図5のインプリメンテーションは、例示としてだけ提供され、そして示される特定のトポロジだけに本開示を限定するようには意味されないことに注意すべきである。当業者は、VGAとミキサとが、ここにおいて明示的に説明されないいくつかの異なるやり方でインプリメントされることができることを認識するであろう。
【0025】
図4に戻って参照すると、VGA104.5の差動出力電圧は、2つの電圧104.5aと104.5bとによって定義され、これらの電圧は、両方ともにスイッチ可能な供給電圧202aにDC結合される。VGA104.5は、その出力が相互コンダクタンス増幅器402に結合された変圧器401を駆動する。相互コンダクタンス(gm)増幅器402は、変圧器401の二次側401.2の両端の電圧を電流出力へと変換する。DCバイアス/供給レール403に結合されたインダクタンス404は、402aにおける電圧スイングが、供給レール403の上に行くことを可能にする。キャパシタ405は、402aにおけるAC電圧を電力増幅器106へと結合する。次いで、信号は、デュプレクサおよびアンテナスイッチ108へと、そしてアンテナ110へと供給される。
【0026】
一実施形態(図示されず)においては、DCバイアス/供給レール403は、スイッチ可能な供給電圧202aへと結合される。
【0027】
図6は、2つの信号経路が、変圧器401の二次側401.2からデュプレクサおよびアンテナスイッチ108へと提供される、本開示の代替実施形態を示している。図6において、要素402.1、403.1、404.1、405.1、106.1を含む上側の信号経路は、第1のモード中の信号送信のために使用される。要素402.2、403.2、404.2、405.2、406、106.2を含む下側の信号経路は、第2のモード中の信号送信のために使用される。一実施形態においては、適切な信号経路は、望ましい信号経路に対応する1つまたは複数の要素を単に電源オンすることと、他の信号経路に対応する1つまたは複数の要素を電源オフすることとによって選択されることができる。
【0028】
下側の信号経路には、表面音響波(surface acoustic wave)(SAW)フィルタ406が提供され、このフィルタは、電力増幅器106.2による増幅に先立って送信されるべき信号からチャネルに合わない放射(out-of-channel emission)を取り除く。SAWフィルタ406は、それ故に、第2のモード中に緩和されるべき回路の残りについての雑音および/またはスペクトル純度の要件を可能にする。本開示に従って、より低い供給電圧が、第2のモードにおけるオペレーション中にTX回路の任意のブロック、またはすべてのブロックに供給されることができる。一実施形態においては、第1のモードは、GSMモードに対応するが、第2のモードは、W−CDMAモードに対応する。
【0029】
一実施形態においては、供給電圧403.1および403.2は、本開示によるスイッチ可能な供給電圧に結合されることもできる。
【0030】
オペレーションのモードのうちの1つの間にSAWフィルタリングの準備は、示されていない他の実施形態に応じて行われることができることに注意すべきである。例えば、第1のモード中のオペレーションのために、キャパシタ405.1とPA106.1との間に配置されたSAWフィルタをバイパスするために、スイッチが、使用されることができる。そのような修正は、当業者には明らかになり、そして本開示の範囲内にあるように企図される。
【0031】
ここにおいて説明される教示に基づいて、ここにおいて開示される一態様は、他の任意の態様とは独立にインプリメントされることができることと、2つ以上のこれらの態様は、様々なやり方で組み合わせられることができることとは、明らかなはずである。ここにおいて説明される技法は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せの形でインプリメントされることができる。ハードウェアでインプリメントされる場合、本技法は、デジタルハードウェア、アナログハードウェア、またはそれらの組合せを使用して実現されることができる。ソフトウェアでインプリメントされる場合には、本技法は、1つまたは複数の命令またはコードが記憶されるコンピュータ可読媒体を含むコンピュータプログラムプロダクト(computer-program product)によって少なくとも部分的に実現されることができる。
【0032】
例として、限定するものではないが、そのようなコンピュータ可読媒体は、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous dynamic random access memory)(SDRAM)などのRAM、リードオンリーメモリ(read-only memory)(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(non-volatile random access memory)(NVRAM)、ROM、電気的消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(electrically erasable programmable read-only memory)(EEPROM)、消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ(erasable programmable read-only memory)(EPROM)、フラッシュメモリ(FLASH memory)、CD−ROMまたは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の望ましいプログラムコードを搬送し、または記憶するために使用されることができ、そしてコンピュータによってアクセスされることができる他の任意の有形媒体を備えることができる。
【0033】
コンピュータプログラムプロダクトのコンピュータ可読媒体に関連する命令またはコードは、コンピュータによって、例えば、1つまたは複数のデジタル信号プロセッサ(digital signal processors)(DSP)、汎用マイクロプロセッサ、ASIC、FPGA、他の等価な集積された、または個別の論理回路などの、1つまたは複数のプロセッサによって、実行されることができる。
【0034】
いくつかの態様および例が、説明されてきている。しかしながら、これらの例に対する様々な修正が、可能であり、そしてここにおいて提示される原理は、同様に他の態様に対しても適用されることができる。これらおよび他の態様は、添付の特許請求の範囲内にある。
【0035】
本明細書において、そして特許請求の範囲においては、要素が、別の要素「に接続されて」または「に結合されて」いると称されるときに、それは、他の要素に直接に接続され、または結合されることもでき、あるいは介在する要素が存在することもできることが理解されるであろう。対照的に、要素が、別の要素「に直接に接続され」または「に直接に結合され」ていると称されるときには、介在する要素は存在していない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスミッタ回路に対して電圧を供給するための装置であって、前記回路は、通信チャネル上で送信のための信号を処理し、前記トランスミッタ回路は、より高い周波数へと信号を変換するためのミキサを備え、前記トランスミッタ回路は、増幅器をさらに備え、前記装置は、
前記トランスミッタ回路のための供給電圧を生成するための電圧生成モジュール、
を備え、前記供給電圧は、第1のフェーズ中に第1のレベルに、そして第2のフェーズ中に第2のレベルにあり、前記第1のレベルは、前記第2のレベルよりも高い、装置。
【請求項2】
前記電圧生成モジュールは、さらに、前記トランスミッタ回路のための第2の供給電圧を生成し、前記第2の供給電圧は、前記第1のフェーズ中に第3のレベルに、そして前記第2のフェーズ中に第4のレベルにある、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記電圧生成モジュールは、スイッチモード電圧レギュレータを備え、前記スイッチモード電圧レギュレータは、第1のレベルと第2のレベルとを生成するための調整可能なスイッチングサイクルを有する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記電圧生成モジュールは、少なくとも2つの電圧レギュレータを備え、前記電圧生成モジュールの出力は、スイッチによって前記少なくとも2つの電圧レギュレータの複数の出力から選択される、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記2つの電圧レギュレータのうちの少なくとも1つは、バックコンバータである、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第1のフェーズは、前記トランスミッタ回路が、第1のモードで動作する時間に対応し、そして前記第2のフェーズは、前記トランスミッタ回路が、第2のモードで動作する時間に対応する、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記第1のモードは、GSMモードであり、前記第2のモードは、W−CDMAモードである、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記供給電圧の前記レベルは、前記電圧生成モジュールに供給される制御信号によって設定され、前記制御信号は、前記GSMモード中に第1の値を有し、そして前記制御信号は、前記W−CDMAモード中に第2の値を有する、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記供給電圧の前記レベルは、前記電圧生成モジュールに供給される制御信号によって設定される、請求項4に記載の装置。
【請求項10】
前記供給電圧は、さらに、第3のフェーズ中に第3のレベルにある、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記供給電圧は、前記トランスミッタ回路の前記ミキサに供給される、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
前記増幅器は、可変利得増幅器であり、前記供給電圧は、前記トランスミッタ回路の前記可変利得増幅器に供給される、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記のミキサと可変利得増幅器とは、スタック化トポロジを使用してインプリメントされる、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記増幅器は、電力増幅器であり、前記供給電圧は、前記電力増幅器に供給される、請求項1に記載の装置。
【請求項15】
前記トランスミッタ回路は、デジタルアナログコンバータをさらに備え、前記デジタルアナログコンバータの出力は、前記ミキサの入力信号に結合され、前記供給電圧は、前記デジタルアナログコンバータに供給される、請求項1に記載の装置。
【請求項16】
前記電圧生成モジュールは、複数のスイッチモード電圧レギュレータを備え、前記電圧生成モジュールの出力は、前記複数のスイッチモード電圧ジェネレータの複数の出力のうちから選択される、請求項1に記載の装置。
【請求項17】
前記トランスミッタ回路は、前記第2のフェーズ中に表面音響波(SAW)フィルタに結合され、前記トランスミッタ回路は、前記第1のフェーズ中に前記SAWフィルタに結合されない、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記増幅器は、可変利得増幅器であり、前記トランスミッタ回路は、前記可変利得増幅器の出力を第1および第2の相互コンダクタンス増幅器に結合する変圧器をさらに備え、
前記第1の相互コンダクタンス増幅器の出力は、第1のインダクタに結合され、前記第1のインダクタは、第1の供給電圧に結合され、そして
前記第2の相互コンダクタンス増幅器の出力は、第2のインダクタに結合され、前記第2のインダクタは、第2の供給電圧に結合され、前記第2の相互コンダクタンス増幅器の出力は、さらに、前記SAWフィルタに結合される、請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記第1の供給電圧は、前記第2の供給電圧よりも高く、前記第2の相互コンダクタンス増幅器は、前記第1のフェーズ中に電源オフされ、そして前記第1の相互コンダクタンス増幅器は、前記第2のフェーズ中に電源オンされる、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記増幅器は、可変利得増幅器であり、前記トランスミッタ回路は、前記可変利得増幅器の出力を相互コンダクタンス増幅器に結合する変圧器をさらに備える、請求項1に記載の装置。
【請求項21】
通信チャネル上で送信のための信号を処理するためのトランスミッタ回路に対して電圧を供給するための方法であって、前記トランスミッタ回路は、より高い周波数へと信号を変換するためのミキサを備え、前記トランスミッタ回路は、増幅器をさらに備え、前記方法は、
前記トランスミッタ回路のための供給電圧を生成すること、
を備え、前記供給電圧は、第1のフェーズ中に第1のレベルに、そして第2のフェーズ中に第2のレベルにあり、前記第1のレベルは、前記第2のレベルよりも高い、方法。
【請求項22】
前記の前記供給電圧を生成することは、スイッチモード電圧レギュレータによって実行される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第1のフェーズは、前記トランスミッタ回路が、第1のモードで動作する時間に対応し、そして前記第2のフェーズは、前記トランスミッタ回路が、第2のモードで動作する時間に対応する、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記トランスミッタ回路のための第2の供給電圧を生成すること、をさらに備え、前記第2の供給電圧は、第1のフェーズ中に第3のレベルに、そして第2のフェーズ中に第4のレベルにある、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記第2のフェーズ中に送信のための前記信号をSAWフィルタに結合することと、前記第1のフェーズ中に送信のための前記信号を前記SAWフィルタに結合しないことと、をさらに備える請求項21に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−34203(P2013−34203A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−178680(P2012−178680)
【出願日】平成24年8月10日(2012.8.10)
【分割の表示】特願2010−533218(P2010−533218)の分割
【原出願日】平成20年11月5日(2008.11.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.EEPROM
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】