説明

マルチレイヤ表示処理装置

【課題】マルチレイヤ重畳処理において透明を示すデータを不要とし、システム性能向上のためにメモリを別の目的にも使用可能とする。
【解決手段】マルチレイヤ表示処理装置は、表示する複数の表示レイヤデータを格納するフレームメモリと、フレームメモリから複数の表示レイヤデータを読み出し、複数の表示レイヤデータの重ね合わせ処理を行うレイヤ重畳部と、重ね合わせたデータを表示するよう処理する表示処理部とを備える。レイヤ重畳部は、複数の表示レイヤデータにおける任意のレイヤ及び座標の指定を行う座標設定レジスタと、座標設定レジスタが指定する領域を透明として重ね合わせを行う透明処理部とを有する。レイヤ重畳の際に透明として処理する領域を設定する座標設定レジスタを設け、レイヤデータがどんな値であっても座標設定レジスタに設定された領域であれば透明として重畳可能とし、さらにこれまで透明を示すデータを置いていたメモリ領域を他の目的で利用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異なる複数の表示情報を1つのディスプレイに重畳して表示するよう処理するマルチレイヤ表示処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のマルチレイヤ表示処理装置において、異なる複数の表示情報(以下、表示情報をレイヤと呼ぶ)を重畳して表示処理を行う際に、レイヤ内で一部透明として下位のレイヤと重畳処理をするためには、非特許文献1のように、1つのレイヤ内において透明にする箇所に予め決められた色を配置したレイヤデータとし、他のレイヤと重畳を行う際にその色を表示せず該当箇所を透明として重畳することで下レイヤのレイヤデータを表示する。
【0003】
別の方法としては、特許文献1のように、各レイヤ内のデータに色信号だけでなく透過率を持たせる、又は別途透過率のテーブルを持たせるなどし、その透過率によって透明処理を伴うレイヤ重畳を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−334433号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「Cover Sheet for the GIF89a Specification」、CompuServe Incorporated、平成2年7月30日、インターネット<URL:http://www.w3.org/Graphics/GIF/spec-gif89a.txt>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来のマルチレイヤ表示処理装置では、実際に表示するデータの他に透過率のためのデータ又は別テーブルが必要である。また、予め指定した透明色を用いる場合は、実際には表示しないレイヤ内の透明領域についても指定色をレイヤデータとして持つことが必要である。
【0007】
大容量のメモリを用いることのできない安価なシステムにおいて、これらの実際の表示に必要ないデータは、小容量のメモリを圧迫するといった課題があった。また、他のアプリケーションのための作業領域や、パラメータをアクセス性能の高いメモリに配置できず、性能向上の妨げになるといった課題があった。
【0008】
本発明の目的は、透明処理用に透過率データを別途用意することなく透明処理を行うことを可能とし、また、レイヤ内の透明領域について別の用途として用いることでのシステム性能向上を図ることができるマルチレイヤ表示処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のマルチレイヤ表示処理装置は、表示する複数の表示レイヤデータを格納するフレームメモリと、前記フレームメモリから前記複数の表示レイヤデータを読み出し、前記複数の表示レイヤデータの重ね合わせ処理を行うレイヤ重畳部と、前記レイヤ重畳部が重ね合わせたデータを表示するよう処理する表示処理部と、を備え、前記レイヤ重畳部は、前記複数の表示レイヤデータにおける任意のレイヤ及び座標の指定を行う座標設定レジスタと、前記座標設定レジスタによって指定された領域を透明として重ね合わせを行う透明処理部と、を有する。
【0010】
したがって、座標設定レジスタに有効表示領域内の特定の箇所をレイヤ重ね合わせの際に透明として処理を行うための座標及び透明にするレイヤを指定し、指定されたレイヤの該当座標を透明としてレイヤ重畳部がレイヤの重ね合わせが行える。これにより透過率のためのデータやメモリが不要になり、且つレイヤデータ内の透明領域を他の用途に利用することが可能となる。
【0011】
本発明のマルチレイヤ表示処理装置は、表示する複数の表示レイヤデータを格納するフレームメモリと、前記フレームメモリから前記複数の表示レイヤデータを読み出し、前記複数の表示レイヤデータの重ね合わせ処理を行うレイヤ重畳部と、前記レイヤ重畳部が重ね合わせたデータを表示するよう処理する表示処理部と、を備え、前記レイヤ重畳部は、前記複数の表示レイヤデータにおける任意のレイヤ及び座標の指定を行う座標設定レジスタと、前記座標設定レジスタによって指定された領域のレイヤ重ね合わせの順番を入れ替える重畳入れ替え部と、を有する。
【0012】
したがって、座標設定レジスタに有効表示領域内の特定の箇所をレイヤ重ね合わせの際にレイヤ重ね合わせの順番を入れ替える座標及び入れ替え対象のレイヤを指定し、レイヤ重畳部が指定された箇所の上下を入れ替えてレイヤ重ね合わせを行うことで透明処理を実現する。これにより透過率のためのデータやメモリが不要になり、また、レイヤデータ内の透明領域を他の用途に利用することが可能となる。また、重畳する順番を領域によって切り替えることで重畳処理時に上下隣り合うレイヤ同士でなくても透明処理を行うことが可能となる。
【0013】
本発明のマルチレイヤ表示処理装置は、表示する複数の表示レイヤデータを格納するフレームメモリと、前記フレームメモリから前記複数の表示レイヤデータを読み出し、前記複数の表示レイヤデータの重ね合わせ処理を行うレイヤ重畳部と、前記レイヤ重畳部が重ね合わせたデータを表示するよう処理する表示処理部と、を備え、前記レイヤ重畳部は、前記複数の表示レイヤデータにおける任意のレイヤ及び座標の指定を行う座標設定レジスタと、レイヤに対して透明処理を行う判別色を指定する透明色設定レジスタと、前記座標設定レジスタによって指定された領域を透明とするか、前記透明色設定レジスタに設定された前記判別色を透明とするかを選択する選択部と、前記選択部によって選択された箇所を透明として重ね合わせを行う透明処理部と、を有する。
【0014】
したがって、レイヤ重畳の際のあるレイヤを透明として処理する方法を、座標設定レジスタに有効表示領域内の特定の箇所をレイヤ重ね合わせの際に透明として処理を行うための座標及び透明にするレイヤを指定し、指定されたレイヤの該当座標を透明としてレイヤ重畳部がレイヤの重ね合わせを行うのか、レイヤ毎に透明色設定レジスタに透明処理する特定の色を指定して、レイヤ重畳部が重畳する際に特定色を検出して透明処理を行うのか、2つの方法を有し、透明処理の方法を選択部により切り替えられる。これにより、外部からの映像入力に対して、透明処理したい座標を一意に固定できない場合は、透明色設定レジスタに指定した特定色による透明処理を選択し、透明処理する座標が一意に決まるレイヤの場合は座標設定レジスタに指定した座標及びレイヤに対して透明処理を行うといったように、入力される映像毎に適切な透明処理を選択することが可能となる。
【0015】
本発明のマルチレイヤ表示処理装置は、表示する複数の表示レイヤデータを格納するフレームメモリと、前記フレームメモリから前記複数の表示レイヤデータを読み出し、前記複数の表示レイヤデータの重ね合わせ処理を行うレイヤ重畳部と、前記レイヤ重畳部が重ね合わせたデータを表示するよう処理する表示処理部と、を備え、前記レイヤ重畳部は、前記複数の表示レイヤデータにおける任意のレイヤ及び座標の指定を行う座標設定レジスタと、前記座標設定レジスタによって指定された領域のレイヤ重ね合わせの順番を入れ替える重畳入れ替え部と、レイヤに対して透明処理を行う透明処理部と、レイヤに対して透明処理を行う判別色を指定する透明色設定レジスタと、前記重畳入れ替え部によって前記座標設定レジスタによって指定された領域のレイヤ重ね合わせの順番を入れ替えるか、前記透明色設定レジスタに設定された前記判別色を透明とするかを選択する選択部と、を有する。
【0016】
したがって、レイヤ重畳の際のあるレイヤを透明として処理する方法を、座標設定レジスタに有効表示領域内の特定の箇所をレイヤ重ね合わせの際にレイヤ重ね合わせの順番を入れ替える座標及び入れ替え対象のレイヤを指定し、レイヤ重畳部が指定された箇所の上下を入れ替えてレイヤ重ね合わせを行うのか、レイヤ毎に透明色設定レジスタに透明処理する特定の色を指定して、レイヤ重畳部が重畳する際に特定色を検出して透明処理を行うのか、2つの方法を有し、透明処理の方法を選択部により切り替えられる。これにより、外部からの映像入力に対して、透明処理したい座標を一意に固定できない場合は、透明色設定レジスタに指定した特定色による透明処理を選択し、透明処理する座標が一意に決まるレイヤの場合は座標設定レジスタに指定した座標及びレイヤに対してレイヤ重畳順を入れ替えてレイヤ重畳することで透明処理を行うといった、入力される映像毎に適切な透明処理を選択することが可能となる。
【0017】
上記マルチレイヤ表示処理装置は、システム制御を行うプロセッサ部と、前記プロセッサ部の命令を保持するROMと、表示するための映像を生成する映像生成部と、前記映像とは別に、表示するためのフレームデータをグラフィック処理によって生成するフレームデータ生成部と、をさらに備える。
【0018】
したがって、プロセッサ部が本装置のシステム制御を行うことができるため、フレームデータ生成部が表示するためのレイヤデータ生成を行い、そして外部から入力される映像も含めた複数レイヤのレイヤ重畳をレイヤ重畳部が行うが、その際に請求項1から4に記載の透明処理及び透明処理の選択の制御がマルチレイヤ表示処理装置自身で制御できる。これにより、レイヤデータの透明処理する位置が変わるなどしても、プロセッサ部にてその制御を切り替えることが可能となる。
【0019】
上記マルチレイヤ表示処理装置では、前記座標設定レジスタによって指定されたレイヤにおいて、前記座標設定レジスタによって指定された領域以外の領域に表示素材データが配置される。
【0020】
したがって、座標レジスタに指定したレイヤ内の座標のデータが格納されるフレームメモリ内のアドレス領域に対して、プロセッサ部がその座標を管理し、該当アドレス領域にフレームデータ生成部がレイヤデータ生成のために参照する、又は、プロセッサ部がレイヤデータを生成する場合に参照する表示素材データを配置する。これにより、NOR型のFlashメモリなどで構成するROMからアクセスする場合に課題となるアクセススピードを改善でき、システム高速化を実現できる。
【0021】
上記マルチレイヤ表示処理装置では、前記レイヤ重畳部は、前記フレームデータ生成部及び前記プロセッサ部がグラフィック処理のために必要なメモリ容量と、前記座標設定レジスタによって指定された領域の表示データのメモリ容量の大小関係を計算する。
【0022】
したがって、透明処理を選択する選択部がフレームデータ生成部のレイヤデータ生成のために必要な参照データのメモリ容量と、座標レジスタで指定する透明処理を行う座標から透明処理されるレイヤデータ内の容量との大小関係を比較計算する。これにより、フレームデータ生成部がグラフィック処理する際に参照するべきデータ容量が、透明処理されるレイヤデータ内の容量に対して等しいかそれよりも小さい場合に限り、レイヤデータ内の透明処理領域に対して参照データを配置することが可能となる。
【0023】
本発明のマルチレイヤ表示処理装置は、表示する複数の表示レイヤデータを格納するフレームメモリと、前記フレームメモリから前記複数の表示レイヤデータを読み出し、前記複数の表示レイヤデータの重ね合わせ処理を行うレイヤ重畳部と、前記レイヤ重畳部が重ね合わせたデータを表示するよう処理する表示処理部と、を備え、前記レイヤ重畳部は、各レイヤの背景色を設定するレイヤ背景色設定レジスタを有し、重ね合わせ処理行う際に、前記レイヤ背景色設定レジスタに設定された各レイヤの背景色も含めて重ね合わせを行う。
【0024】
したがって、重畳するレイヤ毎にレイヤ背景色設定レジスタを有し、レイヤ毎に独立した背景色もレイヤ重畳ができる。これにより、フレームメモリ内で各レイヤに必要なメモリ容量をレイヤ内の背景色以外のデータを囲む最少外接領域に削減することが可能となる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、複数のレイヤを重ね合わせて表示するマルチレイヤ表示処理装置において、透明処理のためのフレームメモリ内の表示しないメモリ領域を他の処理のために利用でき、高速アクセスで且つ大容量のメモリを搭載できない廉価なシステムにおいてもシステム性能向上を実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】実施形態1に係るマルチレイヤ表示処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態1のレイヤ重畳部の内部構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態2に係るマルチレイヤ表示処理装置の構成を示すブロック図である。
【図4】実施形態2のレイヤ重畳部の内部構成を示すブロック図である。
【図5】実施形態3に係るマルチレイヤ表示処理装置の構成を示すブロック図である。
【図6】実施形態3のレイヤ重畳部の内部構成を示すブロック図である。
【図7】実施形態4に係るマルチレイヤ表示処理装置の構成を示すブロック図である。
【図8】実施形態4のレイヤ重畳部の内部構成を示すブロック図である。
【図9】実施形態5、6及び7に係るマルチレイヤ表示処理装置の構成を示すブロック図である。
【図10】実施形態6のフレームデータとその透明処理領域に参照データを配置した例を示す図である。
【図11】実施形態7のレイヤ重畳部の内部構成を示すブロック図である。
【図12】実施形態8に係るマルチレイヤ表示処理装置の構成を示すブロック図である。
【図13】実施形態8のレイヤ重畳部の内部構成を示すブロック図である。
【図14】実施形態8のレイヤ表示位置、レイヤ更新領域位置及びレイヤ表示有効領域の例である。
【図15】従来の別途透明処理用マスクデータを用いた透明処理を行うマルチレイヤ表示処理装置の構成例である。
【図16】従来のレイヤデータ内に透明色指定をして透明処理を行う場合のレイヤデータの例である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0028】
(実施形態1)
図1は、表示機能を持つディスプレイ104と、本発明の実施形態1に係るマルチレイヤ表示処理装置100を示す図である。同図に示すように、マルチレイヤ表示処理装置100は、フレームメモリ101と、レイヤ重畳部102と、表示処理部103とを備えて構成され、ディスプレイ104に接続されている。
【0029】
レイヤ重畳部102は、予め決められた又は外部からの指示に従い、1つ又は複数のレイヤデータを順番に重畳して表示するためのデータを作成する。レイヤ重畳部102は、その内部に各レイヤをライン単位で保持するラインメモリがあればライン単位で、重畳結果を1枚分フレーム単位で保持するためのフレームメモリがあればフレーム単位で、重畳処理を行う。但し、本実施形態ではその方法はどちらかに限るものではない。また、レイヤ重畳部102は、各レイヤを重畳する際に最下位の位置に背景色のレイヤを挿入したり、各レイヤ間を半透明に重畳したりする場合もある。表示処理部103は、レイヤ重畳部102が重畳した結果をディスプレイ104が表示するために必要なタイミング信号とともに出力する。このタイミング信号は、垂直同期信号、水平同期信号などディスプレイの種類によって異なる。また、タイミング信号にはディスプレイの起動信号なども含まれる場合もある。
【0030】
ここで、レイヤ重畳部102について、図2を用いて説明する。図2は、実施形態1のレイヤ重畳部102の内部構成を示すブロック図である。レイヤ重畳部102は、レイヤ重畳順設定レジスタ200と、重畳順整列部201と、背景色レジスタ202と、透過処理付き重畳演算部240,241,242と、座標設定レジスタ210,211,212と、座標比較部220,221,222と、レイヤ透過率レジスタ230,231,232とを備える。
【0031】
レイヤ重畳順設定レジスタ200は、フレームメモリ101に保存されたレイヤA,B,Cの重畳する順番を指定及び保持する。重畳順整列部201は、レイヤ重畳順設定レジスタ200の設定値に従って、レイヤA、B,Cを下からレイヤ1,2,3の順番に割りつける。背景色レジスタ202は、複数のレイヤを重畳する際の最下位層の色を設定する。透過処理付き重畳演算部240,241,242は、表示処理部103からレイヤ重畳部102へ通知される表示ラインカウントデータ203及び表示ピクセルカウントデータ204を基準にし、背景色とレイヤ1,2,3の重畳を行う。座標設定レジスタ210,211,212は、レイヤ重畳の際にレイヤ1,2,3のどの位置を透明として重畳するのかを設定する。座標比較部220,221,222は、表示ラインカウントデータ203と、表示ピクセルカウントデータ204と、各座標設定レジスタに設定された座標を比較し、重畳の際に透明処理をする位置かどうかを比較する。レイヤ透過率レジスタ230,231,232は、レイヤ重畳する際に各レイヤを半透明処理する際の透過率を設定する。
【0032】
ここで、レイヤ数は、図2に示すような3つに限るものではない。また、背景色レジスタ202は必ずしも必要ではない。また、重畳処理においては、図2の例では必ずフレームメモリに保存されている場合を示したが、フレームメモリを介さず直接レイヤ重畳部102へ入力されるレイヤの場合もある。また、各座標設定レジスタへの設定は1ピクセルを指定したり、ある領域を矩形で指定したり、また、それを複数設定したりと、様々な設定形態で良い。
【0033】
次に、図2を用いて、レイヤ重畳部102を図2に示す構成にすることで、どのようにレイヤ重畳の際に各レイヤを透明として処理するのかを説明する。
【0034】
ここでは、レイヤ1と背景色との重畳結果と、レイヤ2とを透過処理付き重畳演算部241で透明処理を行う場合で説明する。予め指定された又は外部から座標設定レジスタ211にレイヤ重畳の際に透明にしたい座標を設定し、透明処理を行う位置を決める。レイヤ重畳部102では、まず背景色とレイヤ1との重畳を透明処理付き重畳演算部240が行いその結果をデータ出力する。透明処理付き重畳演算部241は、表示ラインカウントデータ203、表示ピクセルカウントデータ204で知らされるタイミングに従ってレイヤ2の重畳処理を行う。表示ラインカウントデータ203と表示ピクセルカウントデータ204が座標設定レジスタ211に設定された座標と一致するかどうかを座標比較部221は常に比較し、一致した場合は表示ラインカウントデータと表示ピクセルカウントデータに加えて、座標一致を透過処理付き重畳演算部241へ伝える。座標一致を伝えられた透過処理付き重畳演算部241は一致が伝えられている期間は、透過処理付き重畳演算部240の出力とレイヤ2との重畳演算をせず、透過処理付き重畳演算部240の出力をそのまま重畳結果として出力する。こうすることで、座標設定レジスタ211に設定された領域を透明としてレイヤ重畳することができる。本実施形態の背景色とレイヤ1との重畳、レイヤ2までの重畳結果とレイヤ3の重畳においても同様に透明処理を行うことができる。
【0035】
上記のように、本実施形態によれば、透明の領域を予め決めた透明色での塗りつぶしや、別途透明とする領域をレイヤデータとして持つ必要なしに、マルチレイヤ重畳時の透明処理を実現することができる。
【0036】
(実施形態2)
図3は、表示機能を持つディスプレイ304と、本発明の実施形態2に係るマルチレイヤ表示処理装置300を示す図である。同図に示すように、マルチレイヤ表示処理装置300は、フレームメモリ301と、レイヤ重畳部302と、表示処理部303とを備えて構成され、ディスプレイ304に接続されている。
【0037】
レイヤ重畳部302は、予め決められた又は外部からの指示に従い、1つ又は複数のレイヤデータを順番に重畳して表示するためのデータを作成する。レイヤ重畳部302の内部に各レイヤをライン単位で保持するラインメモリがあればライン単位で、重畳結果を1枚分フレーム単位で保持するためのフレームメモリがあればフレーム単位で、重畳処理を行うが、本実施形態ではその方法はどちらかに限るものではない。また、レイヤ重畳部302は各レイヤを重畳する際に最下位の位置に背景色のレイヤを挿入したり、各レイヤ間を半透明に重畳したりする場合もある。表示処理部303は、レイヤ重畳部302が重畳した結果をディスプレイ304が表示するために必要なタイミング信号とともに出力する。このタイミング信号は垂直同期信号、水平同期信号などディスプレイの種類によって異なる。また、ディスプレイの起動信号なども含まれる場合もある。
【0038】
ここで、レイヤ重畳部302について、図4を用いて説明する。図4は、実施形態2のレイヤ重畳部302の内部構成を示すブロック図である。レイヤ重畳部302は、レイヤ重畳順設定レジスタ400と、重畳順整列部401と、背景色レジスタ402と、透過処理付き重畳演算部440,441,442と、座標設定レジスタ410,411,412と、座標比較部420,421,422と、選択部470,471,472と、レイヤ透過率レジスタ430,431,432とを備える。
【0039】
レイヤ重畳順設定レジスタ400は、フレームメモリ301に保存されたレイヤA,B,Cの重畳する順番を指定及び保持する。重畳順整列部401は、レイヤ重畳順設定レジスタ400の設定値に従って、レイヤA,B,Cを下からレイヤ1,2,3の順番に割りつける。背景色レジスタ402は、複数のレイヤを重畳する際の最下位層の色を設定する。透過処理付き重畳演算部440,441,442は、表示処理部303からレイヤ重畳部302へ通知される表示ラインカウントデータ403及び表示ピクセルカウントデータ404を基準にし、背景色とレイヤ1,2,3の重畳を行う。座標設定レジスタ410,411,412は、レイヤ重畳の際にレイヤ1,2,3のどの位置をそれまでの重畳結果と上位、下位の順番を入れ替えて重畳するのかを設定する。座標比較部420,421,422は、表示ラインカウントデータ403と、表示ピクセルカウントデータ404と、各重畳処理入れ替えレジスタに設定された座標を比較し、重畳の際にレイヤの上位、下位を入れ替えする位置かどうかを比較する。選択部470,471,472は、その比較結果に従い、入れ替え対象領域であった場合に重畳する順番を入れ替える。レイヤ透過率レジスタ430,431,432は、レイヤ重畳する際に各レイヤを半透明処理する際の透過率を設定する。
【0040】
ここで、レイヤ数は、図4に示すような3つに限るものではない。また、背景色レジスタ402は必ずしも必要ではない。また、重畳処理においては、図4の例では必ずフレームメモリに保存されている場合を示したが、フレームメモリを介さず直接レイヤ重畳部302へ入力されるレイヤの場合もある。また、各重畳処理入れ替えレジスタへの設定は1ピクセルを指定したり、ある領域を矩形で指定したり、それを複数設定したりと、様々な設定形態で良い。
【0041】
次に、図4を用いて、レイヤ重畳部302を図4に示す構成にすることで、どのようにレイヤ重畳の際に各レイヤを透明として処理するのかを説明する。
【0042】
ここではレイヤ1と背景色との重畳結果と、レイヤ2とを透過処理付き重畳演算部441と選択部471とで透明処理を行う場合で説明する。予め指定された又は外部から座標設定レジスタ座標設定レジスタ411にレイヤ重畳の順番を入れ替える領域を設定し、入れ替え位置を決める。レイヤ重畳部302では、まず背景色とレイヤ1との重畳を透明処理付き重畳演算部440が行いその結果をデータ出力する。透明処理付き重畳演算部441は、表示ラインカウントデータ402の重畳処理を行う。表示ラインカウントデータ403と表示ピクセルカウントデータ404が座標設定レジスタ411に設定された座標と一致するかどうかを座標比較部421は常に比較し、一致した場合は、座標一致を表示ラインカウントデータと表示ピクセルカウントデータに加えて、座標比較部421及び選択部471を介して透過処理付き重畳演算部441へ伝える。座標一致を伝えられた選択部471は、重畳の順番を入れ替えて透過処理付き重畳演算部441へ重畳前のデータを伝える。透過処理付き重畳演算部441は、その一致が伝えられている期間は、透過処理付き重畳演算部440の出力とレイヤ2との重畳演算をせず、透過処理付き重畳演算部440の出力をそのまま重畳結果として出力する。こうすることで、座標設定レジスタ411に設定された領域を透明としてレイヤ重畳することができる。本実施形態の背景色とレイヤ1との重畳、レイヤ2までの重畳結果とレイヤ3の重畳においても同様に透明処理を行うことができる。さらに、重畳順を入れ替える際に各レイヤ透過率レジスタに設定された透過率に従って半透明合成を行うことも可能である。
【0043】
上記のように、本実施形態によれば、透明の領域を予め決めた透明色での塗りつぶしや、別途透明とする領域をレイヤデータとして持つ必要なしにマルチレイヤ重畳時の透明処理を実現することができる。
【0044】
(実施形態3)
図5は、表示機能を持つディスプレイ504と、本発明の実施形態3に係るマルチレイヤ表示処理装置500を示す図である。同図に示すように、マルチレイヤ表示処理装置500は、フレームメモリ501と、レイヤ重畳部502と、表示処理部503とを備えて構成され、ディスプレイ504に接続されている。
【0045】
レイヤ重畳部502は、予め決められた又は外部からの指示に従い、1つ又は複数のレイヤデータを順番に重畳して表示するためのデータを作成する。レイヤ重畳部502の内部に各レイヤをライン単位で保持するラインメモリがあればライン単位で、重畳結果を1枚分フレーム単位で保持するためのフレームメモリがあればフレーム単位で、重畳処理を行うが、本実施形態ではその方法はどちらかに限るものではない。また、レイヤ重畳部502は、各レイヤを重畳する際に最下位の位置に背景色のレイヤを挿入したり、各レイヤ間を半透明に重畳したりする場合もある。表示処理部503は、レイヤ重畳部502が重畳した結果をディスプレイ504が表示するために必要なタイミング信号とともに出力する。このタイミング信号は、垂直同期信号、水平同期信号などディスプレイの種類によって異なる。また、ディスプレイの起動信号なども含まれる場合もある。
【0046】
ここで、レイヤ重畳部502について、図6を用いて説明する。図6は、実施形態3のレイヤ重畳部502の内部構成を示すブロック図である。レイヤ重畳部502は、レイヤ重畳順設定レジスタ600と、重畳順整列部601と、背景色レジスタ602と、透過処理付き重畳演算部640,641,642と、座標設定レジスタ610,611,612と、座標比較部620,621,622と、レイヤ透過率レジスタ630,631,632と、透明色設定レジスタ680,681,682と、色比較部690,691,692と、選択部670,671,672とを備える。
【0047】
レイヤ重畳順設定レジスタ600は、フレームメモリ501に保存されたレイヤA,B,Cの重畳する順番を指定及び保持する。重畳順整列部601は、レイヤ重畳順設定レジスタ600の設定値に従って、レイヤA,B,Cを下からレイヤ1,2,3の順番に割りつける。背景色レジスタ602は、複数のレイヤを重畳する際の最下位層の色を設定する。透過処理付き重畳演算部640,641,642は、表示処理部503からレイヤ重畳部502へ出力される表示ラインカウントデータ603及び表示ピクセルカウントデータ604を基準にし、背景色とレイヤ1,2,3の重畳を行う。座標設定レジスタ610,611,612は、レイヤ重畳の際にレイヤ1,2,3のどの位置を透明として重畳するのかを設定する。座標比較部620,621,622は、表示ラインカウントデータ603と、表示ピクセルカウントデータ604と、各座標設定レジスタに設定された座標を比較し、重畳の際に透明処理をする位置かどうかを比較する。レイヤ透過率レジスタ630,631,632は、レイヤ重畳する際に各レイヤを半透明処理する際の透過率を設定する。透明色設定レジスタ680,681,682は、透明色を用いた各レイヤの透明処理をする際の透明色を設定する。色比較部690,691,692は、各透明色設定レジスタと各レイヤのデータとの比較を行う。選択部670,671,672は、透明色設定レジスタに設定された判別色で透明処理を行うのか、透明処理座標レジスタに指定された領域に対して透明処理を行うのかを選択する。
【0048】
ここで、レイヤ数は、図6に示すような3つに限るものではない。また、背景色レジスタ602は必ずしも必要ではない。また、重畳処理においては、図6の例では必ずフレームメモリに保存されている場合を示したが、フレームメモリを介さず直接レイヤ重畳部502へ入力されるレイヤの場合もある。また、各座標設定レジスタへの設定は1ピクセルを指定したり、ある領域を矩形で指定したり、それを複数設定したりと、様々な設定形態で良い。
【0049】
レイヤ重畳部を図6に示す構成とすることで、レイヤ重畳時の透明処理の方法を透明色により判別するか、透明処理座標レジスタに有効表示領域内の特定の箇所をレイヤ重ね合わせの際に透明として処理を行うための座標設定及び透明にするレイヤを設定し、設定されたレイヤの該当箇所を透明と処理するのかを切り替えることが可能である。
【0050】
これにより、装置外部からの映像入力に対して、透明処理したい座標を一意に固定できない場合は、透明色設定レジスタに指定した特定色による透明処理を選択し、透明処理する座標が一意に決まるレイヤの場合は、座標設定レジスタに指定した座標及びレイヤに対して透明処理を行うといったように、入力される映像毎に適切な透明処理を選択することが可能となる。
【0051】
(実施形態4)
図7は、表示機能を持つディスプレイ704と、本発明の実施形態4に係るマルチレイヤ表示処理装置700を示す図である。同図に示すように、マルチレイヤ表示処理装置700は、フレームメモリ701と、レイヤ重畳部702と、表示処理部703とを備えて構成され、ディスプレイ704に接続されている。
【0052】
レイヤ重畳部702は、予め決められた又は外部からの指示に従い、1つ又は複数のレイヤデータを順番に重畳して表示するためのデータを作成する。レイヤ重畳部702の内部に各レイヤをライン単位で保持するラインメモリがあればライン単位で、重畳結果を1枚分フレーム単位で保持するためのフレームメモリがあればフレーム単位で、重畳処理を行うが、本実施形態ではその方法はどちらかに限るものではない。また、レイヤ重畳部702は、各レイヤを重畳する際に最下位の位置に背景色のレイヤを挿入したり、各レイヤ間を半透明に重畳したりする場合もある。表示処理部703は、レイヤ重畳部702が重畳した結果をディスプレイ704が表示するために必要なタイミング信号とともに出力する。このタイミング信号は、垂直同期信号、水平同期信号などディスプレイの種類によって異なる。また、ディスプレイの起動信号なども含まれる場合もある。
【0053】
ここで、レイヤ重畳部702について、図8を用いて説明する。図8は、実施形態4のレイヤ重畳部702の内部構成を示すブロック図である。レイヤ重畳部702は、レイヤ重畳順設定レジスタ800と、重畳順整列部801と、背景色レジスタ802と、透過処理付き重畳演算部840,841,842と、座標設定レジスタ810,811,812と、座標比較部820,821,822と、選択部870,871,872と、レイヤ透過率レジスタ830,831,832と、透明色設定レジスタ880,881,882と、色比較部890,891,892と、選択部873,874,875とを備える。
【0054】
レイヤ重畳順設定レジスタ800は、フレームメモリ701に保存されたレイヤA,B,Cの重畳する順番を指定及び保持する。重畳順整列部801は、レイヤ重畳順設定レジスタ800の設定値に従って、レイヤA,B,Cを下からレイヤ1,2,3の順番に割りつける。背景色レジスタ802は、複数のレイヤを重畳する際の最下位層の色を設定する。透過処理付き重畳演算部840,841,842は、表示処理部703からレイヤ重畳部702へ通知される表示ラインカウントデータ803及び表示ピクセルカウントデータ804を基準にし、背景色とレイヤ1,2,3の重畳を行う。座標設定レジスタ810,811,812は、レイヤ重畳の際にレイヤ1,2,3のどの位置をそれまでの重畳結果と上位、下位の順番を入れ替えて重畳するのかを設定する。座標比較部820,821,822は、表示ラインカウントデータ803と、表示ピクセルカウントデータ804と、各重座標設定レジスタに設定された座標を比較し、重畳の際にレイヤの上位、下位を入れ替えする位置かどうかを比較する。選択部870,871,872は、その比較結果に従い、入れ替え対象領域であった場合に重畳する順番を入れ替える。レイヤ透過率レジスタ830,831,832は、レイヤ重畳する際に各レイヤを半透明処理する際の透過率を設定する。透明色設定レジスタ880,881,882は、透明色を用いた各レイヤの透明処理をする際の透明色を設定する。色比較部890,891,892は、各透明色設定レジスタと各レイヤのデータとの比較を行う。選択部873,874,875は、各透明色設定レジスタに設定された判別色で透明処理を行うのか、前記座標設定レジスタに指定された領域のレイヤ重ね合わせの順番を入れ替えてレイヤの重ね合わせを行うことで透明処理を行うのかを選択する。
【0055】
ここで、レイヤ数は、図8に示すような3つに限るものではない。また、背景色レジスタ802は必ずしも必要ではない。また、重畳処理においては、図8の例では必ずフレームメモリに保存されている場合を示したが、フレームメモリを介さず直接レイヤ重畳部702へ入力されるレイヤの場合もある。また、各重畳処理入れ替えレジスタへの設定は1ピクセルを指定したり、ある領域を矩形で指定したり、それを複数設定したりと、様々な設定形態で良い。
【0056】
レイヤ重畳部を図8に示す構成とすることで、レイヤ重畳時の透明処理の方法を透明色により判別するか、重畳処理入れ替え座標レジスタに指定された領域のレイヤ重ね合わせの順番を入れ替えてレイヤの重ね合わせを行うのか切り替えることが可能である。
【0057】
これにより、装置外部からの映像入力に対して、透明処理したい座標を一意に固定できない場合は、透明色設定レジスタに指定した特定色による透明処理を選択し、透明処理する座標が一意に決まるレイヤの場合は、座標設定レジスタに指定した座標及びレイヤに対して透明処理を行うといったように、入力される映像毎に適切な透明処理を選択することが可能となる。
【0058】
(実施形態5)
図9は、表示機能を持つディスプレイ904と、本発明の実施形態5に係るマルチレイヤ表示処理装置900を示す図である。同図に示すように、マルチレイヤ表示処理装置900は、プロセッサ部905と、フレームデータ生成部907と、ROM906とを実施形態1から4に対して加えて備える構成であり、その映像出力がディスプレイ904に接続されている。
【0059】
この構成とすることで、プロセッサ部905が本装置のシステム制御を行い、フレームデータ生成部907が表示するためのレイヤデータ生成を行い、そして外部から入力される映像も含めた複数レイヤのレイヤ重畳をレイヤ重畳部902が行う。その際に、上記説明した透明処理及び透明処理の選択の制御を、プロセッサ部905によって行うことが可能となる。これにより、レイヤデータの透明処理する位置が変わるなどしても、プロセッサ部905にてその制御を切り替えることが可能となる。
【0060】
(実施形態6)
図10は、実施形態5のマルチレイヤ表示処理装置において、システム高性能化を実現するためのシステム制御を示した図である。図9の構成のマルチレイヤ表示処理装置900において、プロセッサ部905がフレームメモリ901にあるレイヤデータの透明処理される座標を管理する。その該当メモリ領域に対して、ROM906にあるフレームデータ生成部907が、レイヤデータを生成するために参照する表示素材データを再配置する。図10では、フレームメモリの中のレイヤ2の一部が透明処理対象である場合を示している。この透明処理対象領域に対して、図10に示すような文字情報などを転送することが、この表示素材データ再配置の一例である。このような文字情報だけでなく、グラフィック表示のための模様や圧縮されたグラフィック素材など、その用途は一つに限定するものではない。ROM906は、素材データのシステム動作中の更新などのため、大容量のNOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリなどが用いられる。これらのメモリはアクセスの高速化に課題があり、必要の都度アクセスをしていてはシステム性能の低下を招く。また、予め高速アクセス可能なメモリ領域へ展開する方法もあるが、このためには大容量のRAMが必要であり、そういった大容量RAMを実装することができない安価なシステムにおいてはそういった対策をとることができない。実施形態6の構成とすることにより、フレームデータ生成部907は、ROM906から表示参照データを参照するよりも、高速に読み出すことが可能となりシステム高性能化を実現することができる。
【0061】
(実施形態7)
図11は、図9で示した実施形態5のマルチレイヤ表示処理装置において、レイヤ重畳部902内にフレームデータ生成部907又はプロセッサ部905がレイヤデータを生成するために参照するデータ容量と、各座標設定レジスタ1110、1111、1112によって指定された透明処理されるデータ容量との大小関係を比較することができるレイヤ重畳部905を示した図である。
【0062】
ここで、レイヤ重畳部902について、図11を用いて説明する。図11は、実施形態7のレイヤ重畳部902の内部構成を示すブロック図である。レイヤ重畳部902は、レイヤ重畳順設定レジスタ1100と、重畳順整列部1101と、背景色レジスタ1102と、透過処理付き重畳演算部1140,1141,1142と、座標設定レジスタ1110,1111,1112と、座標比較部1120,1121,1122と、レイヤ透過率レジスタ1130,1131,1132と、透明色設定レジスタ1180,1181,1182と、色比較部1190,1191,1192と、選択部1170,1171,1172と、描画用参照データ先頭アドレスレジスタ1107と、レイヤ先頭アドレスレジスタA/B/C1108と、描画参照データ編アドレス生成部1109と、透明処理メモリ容量演算部110Aと、描画用参照データ容量レジスタ110Bと、比較器110Cとを備える。
【0063】
レイヤ重畳順設定レジスタ1100は、フレームメモリ901に保存されたレイヤA,B,Cの重畳する順番を指定及び保持する。重畳順整列部1101は、レイヤ重畳順設定レジスタ1100の設定値に従って、レイヤA,B,Cを下からレイヤ1,2,3の順番に割りつける。背景色レジスタ1102は、複数のレイヤを重畳する際の最下位層の色を設定する。透過処理付き重畳演算部1140,1141,1142は、表示処理部903からレイヤ重畳部902へ通知される表示ラインカウントデータ1103及び表示ピクセルカウントデータ1104を基準にし、背景色とレイヤ1,2,3の重畳を行う。座標設定レジスタ1110,1111,1112は、レイヤ重畳の際にレイヤ1,2,3のどの位置をそれまでの重畳結果と上位、下位の順番を入れ替えて重畳するのかを設定する。座標比較部1120,1121,1122は、表示ラインカウントデータ1103と、表示ピクセルカウントデータ1104と、各重座標設定レジスタに設定された座標を比較し、重畳の際にレイヤの上位、下位を入れ替えする位置かどうかを比較する。レイヤ透過率レジスタ1130,1131,1132は、レイヤ重畳する際に各レイヤを半透明処理する際の透過率を設定する。透明色設定レジスタ1180,1181,1182は、透明色を用いた各レイヤの透明処理をする際の透明色を設定する。色比較部1190,1191,1192は、各透明色設定レジスタと各レイヤのデータとの比較を行う。選択部1170,1171,1172は、各透明色設定レジスタに設定された判別色で透明処理を行うのか、前記座標設定レジスタに指定された領域のレイヤ重ね合わせの順番を入れ替えてレイヤの重ね合わせを行うことで透明処理を行うのかを選択する。
【0064】
描画用参照データ先頭アドレスレジスタ1107は、プロセッサ部901やフレームデータ生成部907がレイヤデータを生成するために、グラフィック処理をする際に参照するROM906にあるデータの先頭アドレスを設定する。レイヤ先頭アドレスレジスタA/B/C1108は、フレームメモリ901内の各レイヤの先頭アドレスを設定する。描画参照データ編アドレス生成部1109は、ROM906にあるデータをフレームメモリ901へ転送した後に、プロセッサ部905又はフレームデータ生成部907がROM906に元々あるグラフィック処理用の参照データを読み出す際のアドレスをフレームメモリ901内の転送先アドレスへ変換する。透明処理メモリ容量演算部110Aは、各レイヤの透明領域の容量を演算する。描画用参照データ容量レジスタ110Bは、ROM906内のグラフィック処理時の参照用データの容量を設定する。比較器110Cは、透明処理メモリ容量演算部110Aの演算結果と110Bの容量の値を比較する。
【0065】
ここで、レイヤ数は、図11に示すような3つに限るものではない。また、背景色レジスタ1102は必ずしも必要ではない。また、重畳処理においては、図11の例では必ずフレームメモリに保存されている場合を示したが、フレームメモリを介さず直接レイヤ重畳部1106へ入力されるレイヤの場合もある。また、各透明処理レジスタへの設定は1ピクセルを指定したり、ある領域を矩形で指定したり、それを複数設定したりと、様々な設定形態で良い。
【0066】
レイヤ重畳部を図11に示す構成とすることで、レイヤ重畳時の透明処理の方法を透明色により判別するか、透明処理座標レジスタに有効表示領域内の特定の箇所をレイヤ重ね合わせの際に透明として処理を行うための座標設定及び透明にするレイヤを設定し、設定されたレイヤの該当箇所を透明と処理するのかを切り替える判断基準として、フレームデータ生成部907やプロセッサ部905がレイヤデータ生成処理のための参照データに必要なメモリ容量と、透明処理される表示データのメモリサイズの大小関係を用いて、自動的に透明処理の方法を切り替えることが可能である。また、その大小関係をプロセッサ部905、フレームデータ生成部907へフィードバックし、レイヤデータの生成時の透明領域についてのデータ生成、並びに、レイヤデータ生成のための参照データのアドレスの切り替えを制御可能である。結果的に、フレームデータ生成部907がレイヤデータ生成の際に参照するデータ容量が、透明処理されるレイヤデータ内の容量に対して等しいかそれよりも小さい場合に限り、レイヤデータ内の透明処理領域に対して参照データを配置することが可能となる。
【0067】
(実施形態8)
図12は、表示機能を持つディスプレイ1204と、本発明の実施形態8に係るマルチレイヤ表示処理装置1200を示す図である。同図に示すように、マルチレイヤ表示処理装置1200は、フレームメモリ1201と、レイヤ重畳部1201と、表示処理部1203とを備えて構成され、ディスプレイ1204に接続されている。
【0068】
レイヤ重畳部1202は、予め決められた又は外部からの指示に従い、1つ又は複数のレイヤデータを順番に重畳して表示するためのデータを作成する。レイヤ重畳部1202の内部に各レイヤをライン単位で保持するラインメモリがあればライン単位で、重畳結果を1枚分フレーム単位で保持するためのフレームメモリがあればフレーム単位で、重畳処理を行うが、本実施形態ではその方法はどちらかに限るものではない。また、レイヤ重畳部1202は、各レイヤを重畳する際に最下位の位置に背景色のレイヤを挿入したり、各レイヤ間を半透明に重畳したりする場合もある。表示処理部1203は、レイヤ重畳部1202が重畳した結果をディスプレイ1204が表示するために必要なタイミング信号とともに出力する。このタイミング信号は、垂直同期信号、水平同期信号などディスプレイの種類によって異なる。また、ディスプレイの起動信号なども含まれる場合もある。
【0069】
ここで、レイヤ重畳部1202について、図13を用いて説明する。図13は、実施形態8のレイヤ重畳部1202の内部構成を示すブロック図である。レイヤ重畳部1202は、レイヤ重畳順設定レジスタ1300と、重畳順整列部1301と、背景色レジスタ1302と、透過処理付き重畳演算部1340,1341,1342と、レイヤA背景色レジスタ1310、レイヤB背景色レジスタ1311及びレイヤC背景色レジスタ1312と、レイヤA表示位置1380、レイヤB表示位置1383及びレイヤC表示位置1386と、レイヤA更新領域1381、レイヤB更新領域1384及びレイヤC更新領域1387と、座標比較部1320,1321,1322と、選択部1370,1371,1372と、レイヤ透過率レジスタ1330,1331,1332とを備える。
【0070】
レイヤ重畳順設定レジスタ1300は、フレームメモリ1201に保存されたレイヤA,B,Cを予め決められた順番を設定及び保持する。重畳順整列部1301は、レイヤ重畳順設定レジスタ1300の設定値に従って、レイヤA,B,Cを下からレイヤ1,2,3の順番に割りつける。背景色レジスタ1302は、複数のレイヤを重畳する際の最下位層の色を設定する。透過処理付き重畳演算部1340,1341,1342は、表示処理部1203からレイヤ重畳部1202へ通知される表示ラインカウントデータ1303及び表示ピクセルカウントデータ1304を基準にし、背景色とレイヤ1,2,3の重畳を行う。レイヤA背景色レジスタ1310、レイヤB背景色レジスタ1311及びレイヤC背景色レジスタ1312は、各レイヤの背景色を設定する。
【0071】
レイヤA表示有効領域1382、レイヤB表示有効領域1385及びレイヤC表示有効領域1388は、各レイヤの表示に使用するフレームメモリ内での有効領域開始位置を示す。レイヤA表示位置1380、レイヤB表示位置1383及びレイヤC表示位置1386は、各レイヤの背景色も含めたディスプレイ内のどの位置に表示するのかを示す。レイヤA更新領域1381、レイヤB更新領域1384及びレイヤC更新領域1387は、レイヤA表示位置1380、レイヤB表示位置1383、レイヤC表示位置1386内のレイヤデータのデータを使用する領域を示す。座標比較部1320,1321,1322は、符号1380から1388で示した情報のレイヤ重畳処理のための各情報と表示ラインカウントデータ1303と表示ピクセルカウントデータ1304とを比較する。
【0072】
選択部1370,1371,1372は、レイヤA,B,Cを重畳順整列部1301へ伝えるのかそれとも各レイヤの背景色レジスタであるレイヤA背景色レジスタ1310、レイヤB背景色レジスタ1311、レイヤC背景色レジスタ1312に設定されているデータを伝えるのかを各座標比較部からの比較結果によって選択する。レイヤ透過率レジスタ1330,1331,1332は、レイヤ重畳する際に各レイヤを半透明処理する際の透過率を設定する。
【0073】
また、上記符号1380から1388で示した各情報の例を図14に示す。
【0074】
ここで、レイヤ数は、図13に示すような3つに限るものではない。また、背景色レジスタ1302は必ずしも必要ではない。また、重畳処理においては、図13の例では必ずフレームメモリに保存されている場合を示したが、フレームメモリを介さず直接レイヤ重畳部1202へ入力されるレイヤの場合もある。また、符号1380から1388で示した各情報の構成についてもこの限りではない。例えばレイヤAの領域がレイヤA更新領域と等しい大きさであれば、レイヤA表示有効領域の情報はなくもよくなる。
【0075】
次に、図13を用いて、レイヤ重畳部1202を図13に示す構成にすることでどのようにレイヤ重畳の際にレイヤ毎に背景色が挿入できるかを説明する。
【0076】
ここでは、レイヤAの場合で説明する。表示処理部1203からレイヤ重畳部1202に対して通知される表示ラインカウントデータ1303と表示ピクセルカウントデータ1304を基準にレイヤAレイヤ表示位置と一致したと座標比較部1320が判断した場合、レイヤA背景色レジスタ1310を選択部1370は選択し、重畳順整列部1301へ出力する。この時、レイヤA表示位置1380の中のXa_startとレイヤA更新領域位置1381の中のXa_offの和と表示ピクセルカウントデータ1304が一致し、且つレイヤA表示位置1380の中のYa_startとレイヤA更新領域位置1381の中のYa_offの和と表示ラインカウントデータ1303が一致したことを座標比較部1320が判断した場合は、選択部1370はレイヤAを選択し、重畳順整列部1301へ出力する。このようにすることで、レイヤA更新領域位置1381で示す領域を取り囲む領域に対してレイヤ毎に背景色を挿入でき、且つ、各レイヤのためにフレームメモリ内に必要なメモリ容量を削減することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明に係るマルチレイヤ表示処理装置は、大容量の高速アクセス可能なメモリをつけることができない安価なコストで構成する表示処理装置において、メモリの使用効率を高め、且つグラフィックなどシステム性能を高める効果を有し、例えば、車載情報表示処理装置といった実装容積及びコストの削減が重要で且つ高速操作レスポンスが必要な装置へ応用できる。
【符号の説明】
【0078】
100 マルチレイヤ表示処理装置
101 フレームメモリ
102 レイヤ重畳部
103 表示処理部
104 ディスプレイ
200 レイヤ重畳順設定レジスタ
201 重畳順整列部
202 背景色レジスタ
203 表示ラインカウントデータ
204 表示ピクセルカウントデータ
205 レイヤ重畳データ
210 座標設定レジスタ
211 座標設定レジスタ
212 座標設定レジスタ
220 座標比較部1
221 座標比較部2
222 座標比較部3
230 レイヤ透過率レジスタ
231 レイヤ透過率レジスタ
232 レイヤ透過率レジスタ
240 透過処理付き重畳演算部
241 透過処理付き重畳演算部
242 透過処理付き重畳演算部
300 マルチレイヤ表示処理装置
301 フレームメモリ
302 レイヤ重畳部
303 表示処理部
304 ディスプレイ
400 レイヤ重畳順設定レジスタ
401 重畳順整列部
402 背景色レジスタ
403 表示ラインカウントデータ
404 表示ピクセルカウントデータ
405 レイヤ重畳データ
410 座標設定レジスタ
411 座標設定レジスタ
412 座標設定レジスタ
420 座標比較部
421 座標比較部
422 座標比較部
430 レイヤ透過率レジスタ
431 レイヤ透過率レジスタ
432 レイヤ透過率レジスタ
440 透過処理付き重畳演算部
441 透過処理付き重畳演算部
442 透過処理付き重畳演算部
470 選択部
471 選択部
472 選択部
500 マルチレイヤ表示処理装置
501 フレームメモリ
502 レイヤ重畳部
503 表示処理部
504 ディスプレイ
600 レイヤ重畳順設定レジスタ
601 重畳順整列部
602 背景色レジスタ
603 表示ラインカウントデータ
604 表示ピクセルカウントデータ
605 レイヤ重畳データ
610 座標設定レジスタ
611 座標設定レジスタ
612 座標設定レジスタ
620 座標比較部
621 座標比較部
622 座標比較部
630 レイヤ透過率レジスタ
631 レイヤ透過率レジスタ
632 レイヤ透過率レジスタ
640 透過処理付き重畳演算部
641 透過処理付き重畳演算部
642 透過処理付き重畳演算部
670 選択部
671 選択部
672 選択部
680 透明色設定レジスタ
681 透明色設定レジスタ
682 透明色設定レジスタ
690 色比較部
691 色比較部
692 色比較部
6A0 透明処理切り替え信号
6A1 透明処理切り替え信号
6A2 透明処理切り替え信号
700 マルチレイヤ表示処理装置
701 フレームメモリ
702 レイヤ重畳部
703 表示処理部
704 ディスプレイ
800 レイヤ重畳順設定レジスタ
801 重畳順整列部
802 背景色レジスタ
803 表示ラインカウントデータ
804 表示ピクセルカウントデータ
805 レイヤ重畳データ
810 座標設定レジスタ
811 座標設定レジスタ
812 座標設定レジスタ
820 座標比較部
821 座標比較部
822 座標比較部
830 レイヤ透過率レジスタ
831 レイヤ透過率レジスタ
832 レイヤ透過率レジスタ
840 透過処理付き重畳演算部
841 透過処理付き重畳演算部
842 透過処理付き重畳演算部
870 選択部
871 選択部
872 選択部
873 選択部
874 選択部
875 選択部
880 透明色設定レジスタ
881 透明色設定レジスタ
882 透明色設定レジスタ
890 色比較部
891 色比較部
892 色比較部
900 マルチレイヤ表示処理装置
901 フレームメモリ
902 レイヤ重畳部
903 表示処理部
904 ディスプレイ
905 プロセッサ部
906 ROM
907 フレームデータ生成部
1100 レイヤ重畳順設定レジスタ
1101 重畳順整列部
1102 背景色レジスタ
1103 表示ラインカウントデータ
1104 表示ピクセルカウントデータ
1105 レイヤ重畳データ
1106 描画参照データ変換アドレス情報
1107 描画用参照データ先頭アドレスレジスタ
1108 レイヤ先頭アドレスレジスタA/B/C
1109 描画参照データ変換アドレス生成部
110A 透明処理メモリ容量演算部
110B 描画用参照データ容量レジスタ
110C 比較器
1110 座標設定レジスタ
1111 座標設定レジスタ
1112 座標設定レジスタ
1120 座標比較部
1121 座標比較部
1122 座標比較部
1130 レイヤ透過率レジスタ
1131 レイヤ透過率レジスタ
1132 レイヤ透過率レジスタ
1140 透過処理付き重畳演算部
1141 透過処理付き重畳演算部
1142 透過処理付き重畳演算部
1170 選択部
1171 選択部
1172 選択部
1180 透明色設定レジスタ
1181 透明色設定レジスタ
1182 透明色設定レジスタ
1190 色比較部
1191 色比較部
1192 色比較部
1200 マルチレイヤ表示処理装置
1201 フレームメモリ
1202 レイヤ重畳部
1203 表示処理装置
1204 ディスプレイ
1300 レイヤ重畳順設定レジスタ
1301 重畳順整列部
1302 背景色レジスタ
1303 表示ラインカウントデータ
1304 表示ピクセルカウントデータ
1305 レイヤ重畳データ
1310 レイヤA背景色レジスタ
1311 レイヤB背景色レジスタ
1312 レイヤC背景色レジスタ
1320 座標比較部
1321 座標比較部
1322 座標比較部
1330 レイヤ透過率レジスタ
1331 レイヤ透過率レジスタ
1332 レイヤ透過率レジスタ
1340 透過処理付き重畳演算部
1341 透過処理付き重畳演算部
1342 透過処理付き重畳演算部
1370 選択部
1371 選択部
1372 選択部
1380 レイヤA表示位置
1381 レイヤA更新領域位置
1382 レイヤA表示有効領域
1383 レイヤB表示位置
1384 レイヤB更新領域位置
1385 レイヤB表示有効領域
1386 レイヤC表示位置
1387 レイヤC更新領域位置
1388 レイヤC表示有効領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示する複数の表示レイヤデータを格納するフレームメモリと、
前記フレームメモリから前記複数の表示レイヤデータを読み出し、前記複数の表示レイヤデータの重ね合わせ処理を行うレイヤ重畳部と、
前記レイヤ重畳部が重ね合わせたデータを表示するよう処理する表示処理部と、を備え、
前記レイヤ重畳部は、
前記複数の表示レイヤデータにおける任意のレイヤ及び座標の指定を行う座標設定レジスタと、
前記座標設定レジスタによって指定された領域を透明として重ね合わせを行う透明処理部と、
を有することを特徴とするマルチレイヤ表示処理装置。
【請求項2】
表示する複数の表示レイヤデータを格納するフレームメモリと、
前記フレームメモリから前記複数の表示レイヤデータを読み出し、前記複数の表示レイヤデータの重ね合わせ処理を行うレイヤ重畳部と、
前記レイヤ重畳部が重ね合わせたデータを表示するよう処理する表示処理部と、を備え、
前記レイヤ重畳部は、
前記複数の表示レイヤデータにおける任意のレイヤ及び座標の指定を行う座標設定レジスタと、
前記座標設定レジスタによって指定された領域のレイヤ重ね合わせの順番を入れ替える重畳入れ替え部と、
を有することを特徴とするマルチレイヤ表示処理装置。
【請求項3】
表示する複数の表示レイヤデータを格納するフレームメモリと、
前記フレームメモリから前記複数の表示レイヤデータを読み出し、前記複数の表示レイヤデータの重ね合わせ処理を行うレイヤ重畳部と、
前記レイヤ重畳部が重ね合わせたデータを表示するよう処理する表示処理部と、を備え、
前記レイヤ重畳部は、
前記複数の表示レイヤデータにおける任意のレイヤ及び座標の指定を行う座標設定レジスタと、
レイヤに対して透明処理を行う判別色を指定する透明色設定レジスタと、
前記座標設定レジスタによって指定された領域を透明とするか、前記透明色設定レジスタに設定された前記判別色を透明とするかを選択する選択部と、
前記選択部によって選択された箇所を透明として重ね合わせを行う透明処理部と、
を有することを特徴とするマルチレイヤ表示処理装置。
【請求項4】
表示する複数の表示レイヤデータを格納するフレームメモリと、
前記フレームメモリから前記複数の表示レイヤデータを読み出し、前記複数の表示レイヤデータの重ね合わせ処理を行うレイヤ重畳部と、
前記レイヤ重畳部が重ね合わせたデータを表示するよう処理する表示処理部と、を備え、
前記レイヤ重畳部は、
前記複数の表示レイヤデータにおける任意のレイヤ及び座標の指定を行う座標設定レジスタと、
前記座標設定レジスタによって指定された領域のレイヤ重ね合わせの順番を入れ替える重畳入れ替え部と、
レイヤに対して透明処理を行う透明処理部と、
レイヤに対して透明処理を行う判別色を指定する透明色設定レジスタと、
前記重畳入れ替え部によって前記座標設定レジスタによって指定された領域のレイヤ重ね合わせの順番を入れ替えるか、前記透明色設定レジスタに設定された前記判別色を透明とするかを選択する選択部と、
を有することを特徴とするマルチレイヤ表示処理装置。
【請求項5】
システム制御を行うプロセッサ部と、
前記プロセッサ部の命令を保持するROMと、
表示するための映像を生成する映像生成部と、
前記映像とは別に、表示するためのフレームデータをグラフィック処理によって生成するフレームデータ生成部と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のマルチレイヤ表示処理装置。
【請求項6】
前記座標設定レジスタによって指定されたレイヤにおいて、前記座標設定レジスタによって指定された領域以外の領域に表示素材データが配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のマルチレイヤ表示処理装置。
【請求項7】
前記レイヤ重畳部は、前記フレームデータ生成部及び前記プロセッサ部がグラフィック処理のために必要なメモリ容量と、前記座標設定レジスタによって指定された領域の表示データのメモリ容量の大小関係を計算することを特徴とする請求項5に記載のマルチレイヤ表示処理装置。
【請求項8】
表示する複数の表示レイヤデータを格納するフレームメモリと、
前記フレームメモリから前記複数の表示レイヤデータを読み出し、前記複数の表示レイヤデータの重ね合わせ処理を行うレイヤ重畳部と、
前記レイヤ重畳部が重ね合わせたデータを表示するよう処理する表示処理部と、を備え、
前記レイヤ重畳部は、各レイヤの背景色を設定するレイヤ背景色設定レジスタを有し、重ね合わせ処理行う際に、前記レイヤ背景色設定レジスタに設定された各レイヤの背景色も含めて重ね合わせを行うことを特徴とするマルチレイヤ表示処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−15764(P2013−15764A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−150126(P2011−150126)
【出願日】平成23年7月6日(2011.7.6)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】