説明

ミオスタチンに対する抗体

本発明は、ミオスタチンに結合し、かつミオスタチンを阻害するように機能する、ヒト抗体およびその抗原結合部分を含む、抗体に関する。本発明はまた、ヒト抗ミオスタチン抗体およびその抗原結合部分にも関する。本発明はまた、キメラ抗体、二重特異性抗体、誘導体化抗体、単鎖抗体、または融合タンパク質の一部分である抗体にも関する。本発明はまた、ヒト抗ミオスタチン抗体に由来する、単離された重鎖および軽鎖免疫グロブリン、ならびにそのような免疫グロブリンをコードする核酸分子にも関する。本発明はまた、ヒト抗ミオスタチン抗体を作製する方法、これらの抗体を含む組成物、ならびに診断および治療のためにそれらの抗体および組成物を使用する方法にも関する。本発明はまた、ヒト抗ミオスタチン抗体を含む重および/または軽免疫グロブリン分子をコードする核酸分子を使用する、遺伝子冶療方法も提供する。本発明はまた、本発明の核酸分子を含むトランスジェニック動物またはトランスジェニック植物にも関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
GDF11よりも少なくとも50倍、選択的にミオスタチンに結合し、かつアクチビンのI型受容体またはII型受容体に結合するミオスタチンを阻害する、ミオスタチンに特異的に結合する、ヒトモノクローナル抗体、キメラモノクローナル抗体、もしくはヒト化モノクローナル抗体、またはそれらの抗原結合部分。
【請求項2】
以下からなる群より選択される少なくとも1種の特性を有する、モノクローナル抗体またはその抗原結合部分:
(a)ミオスタチンに結合する際に、以下からなる群より選択される抗体と競合する

;ならびに
(b)以下からなる群より選択される抗体と同じミオスタチンエピトープに結合する


【請求項3】
以下を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合部分:
(a)SEQ ID NO:45、49、53、57、61、65、69、73、77、81、85、および118のいずれか1つにおいて示されるアミノ酸配列に含まれている、順番に並んだ重鎖CDR、すなわちCDR1、CDR2、およびCDR3とアミノ酸配列が少なくとも90%一致する、順番に並んだCDRセット、すなわちCDR1、CDR2、およびCDR3;
(b)SEQ ID NO:47、51、55、59、63、67、71、75、83、87、および120のいずれか1つにおいて示されるアミノ酸配列に含まれている、順番に並んだ軽鎖CDR、すなわちCDR1、CDR2、およびCDR3とアミノ酸配列が少なくとも90%一致する、順番に並んだCDRセット、すなわちCDR1、CDR2、およびCDR3;または
(c)(a)の第1のCDRセットおよび(b)の第2のCDRセット。
【請求項4】
ミオスタチンに特異的に結合する、モノクローナル抗体またはその抗原結合部分であって、
(a)重鎖が、

からなる群より選択される抗体の重鎖CDR1、CDR2、およびCDR3アミノ酸配列を含み;
(b)軽鎖が、

からなる群より選択される抗体の軽鎖CDR1、CDR2、およびCDR3アミノ酸配列を含み;または
(c)該抗体が、(a)の重鎖および(b)の軽鎖を含む、
モノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項5】
以下からなる群より選択されるモノクローナル抗体:
(a)SEQ ID NO:2およびSEQ ID NO:4において示されるアミノ酸配列を含む抗体;
(b)SEQ ID NO:6およびSEQ ID NO:8において示されるアミノ酸配列を含む抗体;
(c)SEQ ID NO:10およびSEQ ID NO:12において示されるアミノ酸配列を含む抗体;
(d)SEQ ID NO:14およびSEQ ID NO:16において示されるアミノ酸配列を含む抗体;
(e)SEQ ID NO:18およびSEQ ID NO:20において示されるアミノ酸配列を含む抗体;
(f)SEQ ID NO:22およびSEQ ID NO:24において示されるアミノ酸配列を含む抗体;
(g)SEQ ID NO:26およびSEQ ID NO:28において示されるアミノ酸配列を含む抗体;
(h)SEQ ID NO:30およびSEQ ID NO:32において示されるアミノ酸配列を含む抗体;
(i)SEQ ID NO:34およびSEQ ID NO:36において示されるアミノ酸配列を含む抗体;
(j)SEQ ID NO:38およびSEQ ID NO:40において示されるアミノ酸配列を含む抗体;
(k)SEQ ID NO:42およびSEQ ID NO:44において示されるアミノ酸配列を含む抗体;ならびに
(l)SEQ ID NO:115およびSEQ ID NO:117において示されるアミノ酸配列を含む抗体。
【請求項6】
以下からなる群より選択されるモノクローナル抗体またはその抗原結合部分:
(a)SEQ ID NO:2およびSEQ ID NO:4において示される可変ドメインアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合部分;
(b)SEQ ID NO:6およびSEQ ID NO:8において示される可変ドメインアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合部分;
(c)SEQ ID NO:10およびSEQ ID NO:12において示される可変ドメインアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合部分;
(d)SEQ ID NO:14およびSEQ ID NO:16において示される可変ドメインアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合部分;
(e)SEQ ID NO:18およびSEQ ID NO:20において示される可変ドメインアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合部分;
(f)SEQ ID NO:22およびSEQ ID NO:24において示される可変ドメインアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合部分;
(g)SEQ ID NO:26およびSEQ ID NO:28において示される可変ドメインアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合部分;
(h)SEQ ID NO:30およびSEQ ID NO:32において示される可変ドメインアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合部分;
(i)SEQ ID NO:34およびSEQ ID NO:36において示される可変ドメインアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合部分;
(j)SEQ ID NO:38およびSEQ ID NO:40において示される可変ドメインアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合部分;
(k)SEQ ID NO:42およびSEQ ID NO:44において示される可変ドメインアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合部分;ならびに
(l)SEQ ID NO:115およびSEQ ID NO:117において示される可変ドメインアミノ酸配列を含む、抗体または抗原結合部分。
【請求項7】
第1のCDR1、第1のCDR2、および第1のCDR3を含む第1のCDR配列セット、ならびに第2のCDR1、第2のCDR2、および第2のCDR3を含む第2のCDR配列セットを含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合部分であって、該第1のCDRセットおよび該第2のCDRセットが、それぞれ順番に並んで、以下の、順番に並んだCDR1、CDR2、およびCDR3配列と少なくとも90%一致する、モノクローナル抗体またはその抗原結合部分:
(a)それぞれSEQ ID NO:2およびSEQ ID NO:4;
(b)それぞれSEQ ID NO:6およびSEQ ID NO:8;
(c)それぞれSEQ ID NO:10およびSEQ ID NO:12;
(d)それぞれSEQ ID NO:14およびSEQ ID NO:16;
(e)それぞれSEQ ID NO:18およびSEQ ID NO:20;
(f)それぞれSEQ ID NO:22およびSEQ ID NO:24;
(g)それぞれSEQ ID NO:26およびSEQ ID NO:28;
(h)それぞれSEQ ID NO:30およびSEQ ID NO:32;
(i)それぞれSEQ ID NO:34およびSEQ ID NO:36;
(k)それぞれSEQ ID NO:38およびSEQ ID NO:40;
(l)それぞれSEQ ID NO:42およびSEQ ID NO:44;ならびに
(m)それぞれSEQ ID NO:115およびSEQ ID NO:117。
【請求項8】
第1のCDR1、第1のCDR2、および第1のCDR3を含む第1のCDR配列セット、ならびに第2のCDR1、第2のCDR2、および第2のCDR3を含む第2のCDR配列セットを含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合部分であって、該第1のCDRセットおよび該第2のCDRセットが、それぞれ、以下の、順番に並んだCDR1、CDR2、およびCDR3配列である、モノクローナル抗体またはその抗原結合部分:
(a)それぞれSEQ ID NO:2およびSEQ ID NO:4;
(b)それぞれSEQ ID NO:6およびSEQ ID NO:8;
(c)それぞれSEQ ID NO:10およびSEQ ID NO:12;
(d)それぞれSEQ ID NO:14およびSEQ ID NO:16;
(e)それぞれSEQ ID NO:18およびSEQ ID NO:20;
(f)それぞれSEQ ID NO:22およびSEQ ID NO:24;
(g)それぞれSEQ ID NO:26およびSEQ ID NO:28;
(h)それぞれSEQ ID NO:30およびSEQ ID NO:32;
(i)それぞれSEQ ID NO:34およびSEQ ID NO:36;
(k)それぞれSEQ ID NO:38およびSEQ ID NO:40;
(l)それぞれSEQ ID NO:42およびSEQ ID NO:44;ならびに
(m)それぞれSEQ ID NO:115およびSEQ ID NO:117。
【請求項9】
SEQ ID NO:115において示される重鎖アミノ酸配列、およびSEQ ID NO:117において示される軽鎖アミノ酸配列を含む、ミオスタチンに特異的に結合するモノクローナル抗体。
【請求項10】
SEQ ID NO:115およびSEQ ID NO:117に含まれる可変領域を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項11】
SEQ ID NO:115およびSEQ ID NO:117に含まれるCDR、すなわちCDR1、CDR2、およびCDR3を含む、ミオスタチンに特異的に結合するモノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項12】
ミオスタチンのペプチド1部分およびペプチド5部分に結合するモノクローナル抗体またはその抗原結合部分であって、ペプチド1がSEQ ID NO:103のアミノ酸配列を含み、かつペプチド5がSEQ ID NO:107のアミノ酸配列を含む、モノクローナル抗体またはその抗原結合部分。
【請求項13】
PTA-6566、PTA-6567、PTA-6568、PTA-6569、PTA-6570、PTA-6571、PTA-6572、PTA-6573、PTA-6574、PTA-6575、およびPTA-6576からなる群より選択されるATCC寄託指定番号を有する細胞によって産生される抗体。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一項記載の抗体または抗原結合部分、および薬学的に許容される担体を含む、薬学的組成物。
【請求項15】
請求項1〜13のいずれか一項記載の抗体もしくは抗原結合部分、または請求項14記載の薬学的組成物を対象に投与する段階を含む方法であって、該抗体、抗原結合部分、または薬学的組成物がミオスタチン活性を阻害し、該対象が、筋肉質量の増加、骨格筋発達の促進、筋萎縮障害の治療、または骨格筋成長の促進を必要としている、方法。
【請求項16】
請求項1〜13のいずれか一項記載の抗体もしくは抗原結合部分、または該抗体もしくは該抗原結合部分の重鎖もしくは軽鎖を産生する、単離された細胞株。
【請求項17】
請求項1〜13のいずれか一項記載の抗体の重鎖もしくはその抗原結合部分または軽鎖もしくはその抗原結合部分をコードするヌクレオチド配列を含む、単離された核酸分子。
【請求項18】
ミオスタチン活性を阻害する、請求項1〜13のいずれか一項記載の抗体またはその抗原結合部分を対象に投与する段階を含む方法であって、該対象が、グルコース恒常性を改善すること、脂肪質量を減少させること、インスリン感受性を上昇させること、腎機能を改善すること、脂肪蓄積を減少させること、骨粗しょう症、骨減少症、変形性関節症、および骨折を含む、骨量減少を特徴とする疾患もしくは状態を治療、予防、もしくは抑制すること、代謝症候群を治療すること、または該対象が糖質コルチコイドもしくはステロイドホルモンを用いた治療を受けている期間中に糖質コルチコイドもしくはステロイドホルモンの持続的投与に起因する筋萎縮に対抗することを必要としている、方法。
【請求項19】
ミオスタチン活性を阻害する請求項1〜13のいずれか一項記載のモノクローナル抗体またはその抗原結合部分を対象に投与する段階を含む、それを必要としている該対象においてミオスタチン活性を低下させるための方法。
【請求項20】
ミオスタチン活性を阻害する請求項1〜13のいずれか一項記載の抗体または抗原結合部分を対象に投与する段階を含む、それを必要としている該対象において加齢に伴う筋肉質量の減少を逆転させるための方法。
【請求項21】
ヒトモノクローナル抗体、キメラモノクローナル抗体、またはヒト化モノクローナル抗体の重鎖および軽鎖をコードするポリヌクレオチドを含む哺乳動物宿主細胞株であって、該抗体またはその一部分が、以下からなる群より選択される少なくとも1種の特性を有する、哺乳動物宿主細胞株:
(a)ミオスタチンに結合する際に、

からなる群より選択される抗体と競合する;
(b)

からなる群より選択される抗体と同じミオスタチンエピトープに結合する;
(c)PTA-6566、PTA-6567、PTA-6568、PTA-6569、PTA-6570、PTA-6571、PTA-6572、PTA-6573、PTA-6574、PTA-6575、およびPTA-6576からなる群より選択されるATCC寄託指定番号を有するハイブリドーマ細胞によって産生される抗体と同じアミノ酸配列を有する抗体である;ならびに
(d)ATCC寄託指定番号PTA-6566、PTA-6567、PTA-6568、PTA-6569、PTA-6570、PTA-6571、PTA-6572、PTA-6573、PTA-6574、PTA-6575、およびPTA-6576からなる群より選択されるハイブリドーマ細胞株である。
【請求項22】
ミオスタチン活性を阻害する請求項1〜13のいずれか一項記載の抗体または抗原結合部分を対象に投与する段階を含む、それを必要としているウシ、ブタ、ヒツジ、ニワトリ、シチメンチョウ、ウマ、魚、イヌ、およびネコにおいて、筋肉成長、体重増加を促進するか、または脆弱化の予防を援助するための方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図17D】
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【図18】
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【図19】
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【図20A】
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【図20B】
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【公表番号】特表2008−539241(P2008−539241A)
【公表日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−508984(P2008−508984)
【出願日】平成18年4月24日(2006.4.24)
【国際出願番号】PCT/US2006/015407
【国際公開番号】WO2006/116269
【国際公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(506181531)ファイザー インコーポレイティッド (11)
【出願人】(398005777)アムジェン フレモント インク. (40)
【Fターム(参考)】