説明

ミスト生成器

【課題】超音波振動子の個体差に起因して発生するミスト生成量のばらつきを補正することが可能なミスト生成器を提供する。
【解決手段】本発明のミスト生成器は、貯水タンクと、霧化部と、液体を霧化部へ搬送する搬送路とを備えている。また、液体を加圧することにより搬送路を介して霧化部へ到達するように付勢する加圧部を備えている。また、流動経路を介して搬送された液体を貯留する役割を果たす貯留部を備えている。また、貯留部に貯留されている液体を検知する液体検知部を備える。また、貯留部に液体が満たされている状態で加圧部による付勢が停止され、且つ霧化部による霧化が開始された時点で、霧化開始から液体検知部により液体が検知されなくなるまでの所要時間を計測する制御部を備える。制御部は、計測した所要時間に基づいて、霧化部の駆動電圧を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両等に搭載されて噴霧を行うミスト生成器に関するものであり、特に空気圧を利用して噴霧を行うミスト生成器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ミスト生成器において、様々な形態や特徴を備えたミスト生成器が開発されている。例えば、水や電解水等の液体からミスト(=霧)を生成し、噴霧することで車中の空気を清浄する移動体用のミスト生成器等が実用化されている。
【0003】
また例えば特許文献1には、持ち運び可能な噴霧装置(=ミスト生成器)が開示されている。この噴霧装置は、加湿用の液体を貯えるための液体貯留手段と、貯えられている液体を上方に供給する液体供給手段とを備えている。また、ハウジング内の上部に設けられ、液体供給手段から供給を受けて、液体からミストを作るミスト生成手段を備えている。
【0004】
またこの噴霧装置は、ミスト生成手段の上方に、ミスト生成手段によって生成されたミストを通す開口を備えている。また、ハウジングの上端にオン位置とオフ位置との間で回動可能に設けられる蓋と、蓋がオン位置に回動されたとき開口と連通する放出口とを備えている。これにより、ミストが開口及び放出口を通って放出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−168328号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら特許文献1に示されているような従来のミスト生成器は、超音波振動子の個体差や、液体を搬送する部材の個体差等に起因して、時間あたりのミスト生成量にばらつきが生じていた。従って、同じロットのミスト生成器であっても、例えば電源投入からミスト生成開始までにかかる時間が異なったり、或いは、同じ給水量であっても水溶液がなくなるまでの時間が異なったりすることがあった。また、生成されるミストの高さや噴霧範囲についても、ばらつきが生じる可能性があった。
【0007】
ミスト生成器の製造段階において、超音波振動子毎のミスト生成量を短時間で正確に計測することは困難である。従って、個々に調整を行っていたのでは、生産ラインの遅延につながるという問題があった。また、工場出荷後においても、装置の老朽化等によりミスト生成量にばらつきが発生する可能性もある。
【0008】
本発明は、上記の問題を鑑みてなされたものであり、空気圧を用いて超音波振動子の近傍へ水溶液を搬送してミストを生成するミスト生成器であって、超音波振動子の個体差に起因して発生するミスト生成量のばらつきを補正することが可能なミスト生成器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために本発明のミスト生成器は、内部に液体を貯える貯水タンクと、液体を霧化する霧化部と、前記貯水タンクに貯えられている液体を前記霧化部へ搬送するための流動経路の一部を形成する搬送路と、前記貯水タンクに貯えられている液体を加圧することにより、該液体を、前記搬送路を介して前記霧化部へ到達するように付勢する加圧部とを備えたミスト生成器において、前記霧化部から予め定められた距離の位置に設けられて、前記流動経路を介して搬送された液体を貯留する貯留部と、前記貯留部に貯留されている液体を検知する液体検知部と、前記貯留部に液体が満たされている状態で前記加圧部による前記付勢が停止され、且つ前記霧化部による霧化が開始された時点で、該開始の時点から前記液体検知部により液体が検知されなくなる時点までの所要時間を計測し、計測した前記所要時間に基づいて前記霧化部の駆動電圧を制御する制御部とを備えることを特徴とする。
【0010】
この構成によると、本発明のミスト生成器は、内部に液体を貯える貯水タンクと、液体を霧化する霧化部と、貯水タンクに貯えられている液体を霧化部へ搬送するための流動経路の一部を形成する搬送路とを備えている。また、貯水タンクに貯えられている液体を加圧することにより、搬送路を介して霧化部へ到達するように付勢する加圧部を備えている。また、霧化部から所定の距離の位置に設けられたスペースであり、流動経路を介して搬送された液体を貯留する役割を果たす貯留部を備えている。また、貯留部に貯留されている液体を検知する液体検知部を備える。また、貯留部に液体が満たされている状態で加圧部による付勢が停止され、且つ霧化部による霧化が開始された時点で、霧化開始から液体検知部により液体が検知されなくなるまでの所要時間を計測する制御部を備える。制御部は、計測した所要時間に基づいて、霧化部の駆動電圧を制御する。これにより、霧化部の噴霧量を均一に保つ。
【0011】
また上記の目的を達成するために本発明のミスト生成器は、前記加圧部による前記付勢が停止されてから前記液体検知部が液体を検知しなくなるまでに要すると推定される推定所要時間を示す推定情報を予め記録しており、前記制御部は、計測した前記所要時間が前記推定所要時間よりも短い場合に前記霧化部の駆動電圧を低減させ、計測した前記所要時間が前記推定所要時間より長い場合に前記霧化部の駆動電圧を増加させることを特徴とする。
【0012】
この構成によると、ミスト生成器は、加圧部による付勢が停止されて霧化が開始されてから、液体検知部が液体を検知しなくなるまでに要すると推定される推定所要時間を、記録媒体等に予め記録している。制御部は、計測した所要時間がこの推定所要時間よりも短い場合に、霧化部の駆動電圧を低減させる。また、計測した所要時間がこの推定所要時間より長い場合に、霧化部の駆動電圧を増加させる。つまり液体が短時間で消費されている場合は噴霧量が多すぎるとみなし、噴霧量を低減させる。逆に長時間で消費されている場合は噴霧量が少なすぎるとみなし、噴霧量を増加させる。
【0013】
また上記の目的を達成するために本発明のミスト生成器は、前記ミスト生成器は、予め定められた時間において前記霧化部が消費すると推定される液体量である推定液体消費量を示す推定情報を予め記録しており、前記制御部は、予め定められた時間における前記霧化部の液体消費量を、前記貯留部の内部において前記液体検知部よりも上方に位置する空間の容積と前記所要時間とに基づいて算出し、算出した前記液体消費量が前記推定液体消費量よりも多い場合に前記霧化部の駆動電圧を低減させ、算出した前記液体消費量が前記推定液体消費量よりも少ない場合に前記霧化部の駆動電圧を増加させることを特徴とする。
【0014】
この構成によると、ミスト生成器は、所定時間あたりに霧化部が消費すると推定される液体量である推定液体消費量を示す推定情報を予め記録している。制御部は、貯留部の内部において液体検知部よりも上方に位置する空間の容積と、上記で計測した所要時間とに基づいて、所定時間あたりに霧化部が消費する液体消費量を算出する。そして、算出した液体消費量が推定液体消費量よりも多い場合に、霧化部の駆動電圧を低減させる。また、算出した前記液体消費量が推定液体消費量よりも少ない場合に、霧化部の駆動電圧を増加させる。つまり噴霧量が多すぎる場合に噴霧量を低減させ、噴霧量が少なすぎる場合に噴霧量を増加させる。
【0015】
また上記の目的を達成するために本発明のミスト生成器が備える前記加圧部は、前記貯水タンクの外部から前記貯水タンクの内部へ空気を送り込んで前記貯水タンク内の空気圧を増加させることにより前記貯水タンク内の液体を加圧し、前記ミスト生成器は、前記貯水タンクの内部へ送り込まれた空気の逆流を防ぐ逆流防止部を備えることを特徴とする。
【0016】
この構成によると、加圧部は、貯水タンクの外部から貯水タンクの内部へ空気を送り込んで貯水タンク内の空気圧を増加させることにより、貯水タンク内の液体を加圧する。またミスト生成器は、貯水タンクの内部へ送り込まれた空気の逆流を防ぐ逆流防止部を備えている。これにより、加圧が停止した後も、貯留部に液体が貯えられた状態を維持することができる。
【0017】
また上記の目的を達成するために本発明のミスト生成器が備える前記逆流防止部は、開閉弁を含み、前記制御部は、前記加圧部による加圧が行われている場合に前記開閉弁を開き、前記加圧部による加圧が行われていない場合に前記開閉弁を閉じるよう、前記逆流防止部を制御することを特徴とする。
【0018】
この構成によると、逆流防止部は開閉弁を含む構成をしている。制御部は、加圧部による加圧が行われている場合に、開閉弁を開くよう逆流防止部を制御する。また加圧部による加圧が行われていない場合に、開閉弁を閉じるよう逆流防止部を制御する。このため、加圧が停止した後も空気圧を一定に保ち、貯留部に液体が貯えられた状態を維持することができる。
【0019】
また上記の目的を達成するために本発明のミスト生成器が備える前記霧化部は、超音波振動子を含み、前記超音波振動子を用いて液体を霧化するとともに、前記貯水タンクの上方に設けられており、前記搬送路は、鉛直上向きに前記流動経路を形成し、前記加圧部は、前記貯水タンクに貯められている液体を加圧することにより、該液体を、前記搬送路を介して押し上げて前記霧化部へ搬送することを特徴とする。
【0020】
この構成によると、霧化部は超音波振動子を含み、超音波振動子を用いて液体を霧化する。また霧化部は、貯水タンクの上方に設けられている。また搬送路は、鉛直上向きに流動経路を形成している。また加圧部は、貯水タンクに貯められている液体を加圧することにより、搬送路を介して液体を押し上げて霧化部へ搬送する。
【0021】
また上記の目的を達成するために本発明のミスト生成器は、前記貯留部の上方に設けられて空気を通過させるとともに液体を通過させない止水部を備え、前記貯留部または前記液体検知部は、前記霧化部の水平方向または水平方向よりも上方に設けられていることを特徴とする。
【0022】
この構成によると、ミスト生成器は、搬送路の上方に設けられた部材であり、空気を通過させるとともに液体を通過させない部材である止水部を備えている。また、貯留部または液体検知部は、霧化部の水平方向、または水平方向よりも上方に設けられている。これにより、ミスト生成器の外部に液体が漏れ出すのを防ぐとともに、霧化部の近傍まで水位が上昇したことを検知する。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、ミスト生成器の電源投入時等において、局地的に貯えられた水溶液が消費されるまでの所要時間に基づいて、所定時間あたりのミスト生成量、つまり霧化部のミスト生成性能を計測することができる。また、電源が投入される毎にこの計測を行うことにより、装置の老朽化等によってミスト生成性能が変化した場合も、これを検知することができる。
【0024】
また本発明によれば、計測したミスト生成性能に基づいて振動子の駆動電圧を制御することにより、所定時間あたりのミスト生成量の調整を行う。これにより、工場生産時における生産ラインでの調整や、工場出荷後におけるユーザによる手動調整を必要とすることなく、霧化部の個体差や老朽化に起因するミスト生成量のばらつきをなくし、均一なミスト噴霧を行うことができる。
【0025】
また本発明によれば、液体検知部を、霧化部に対してほぼ水平の位置、または水平よりも高い位置に設けている。このため、霧化部への液体の供給を妨げることなく、所定時間あたりのミスト生成量の計測を行うことができる。また、霧化部の上方に止水部を設けているため、ミスト生成量の計測時に液体がミスト生成器の外部に漏れ出すこともない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明のミスト生成器の構成を示す上面図及び断面側面図である。
【図2】本発明のミスト生成器の霧化部の構成を示す模式図である。
【図3】本発明のミスト生成器の電気回路構成を示すブロック図である。
【図4】本発明のミスト生成器の空気圧発生時の内部構成を示す断面側面図である。
【図5】本発明のミスト生成器のミスト生成時の内部構成を示す断面側面図である。
【図6】本発明のミスト生成器のミスト生成時の内部構成を示す断面側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、ここで示す実施形態は一例であり、本発明はここに示す実施形態に限定されるものではない。
〈1.内部構成について〉
図1は、本発明の一実施形態に係るミスト生成器100の内部構成を示す模式図である。ミスト生成器100は、ミスト生成器100が搭載されている車両10の車内に対してミストを生成して噴霧するための装置である。なおミスト生成器100は、車両10に着脱可能な構造となっている。またミスト生成器100の各部は、特に材質に言及していない限り、例えばプラスチック成形品として形成される。
【0028】
図1(a)は、ミスト生成器100を上面から見た上面図である。図1(b)は、ミスト生成器100を側面から見た断面側面図である。ミスト生成器100は、充電可能なバッテリ(不図示)等を電源として作動するもので、直径10cm、高さ20cm程度の円筒形状をしている。なお図1(b)においては、図中の下方向が、ミスト生成器100の下部方向を示している。
【0029】
図1に示すようにミスト生成器100は、放出板101、超音波振動子102(=霧化部)、水溶液タンク103(=貯水タンク)、導水管104(=搬送路)、空気圧送出装置105(=加圧部)、水位センサ106(=液体検知部)、通気フィルタ107(=止水部)、開閉弁108(=逆流防止部)、及び制御基板200を備えている。
【0030】
放出板101は、ミストを放出するために微細な穴が中央部に設けられた板状部材である。超音波振動子102は、導水管104により吸い上げられ、放出板101の下方に到達した水溶液を振動動作により霧状にする円盤形状の部材である。
【0031】
そして霧状となった水溶液、つまりミストを、放出板101を通してミスト生成器100の装置外部へ噴射する。これにより、ミストを生成して外部に放出するというミスト生成器100の主目的が達成される。なお超音波振動子102の近傍には、後述する導水管104により吸い上げられた水溶液を貯留するためのスペースである貯留部M(図中の破線で囲まれた部分)が設けられている。
【0032】
貯留部Mは、その一部が超音波振動子102より上方(図中の右上方向)に突出しており、水溶液を貯留可能な比較的小さなスペース(以下、「突出スペース」という)を形成している。従って貯留部Mに水溶液が満たされた後、超音波振動子102よりミストが生成されて水溶液が減少すると、まずこの突出スペースから水溶液がなくなっていく。
【0033】
水溶液タンク103は、上記の超音波振動子102がミスト生成に用いる水溶液を貯える。導水管104は、上下方向(鉛直方向)に伸びた略管状の部材として、ミスト生成器100のハウジングに固定されて形成されている。導水管104の上端と下端は開口されており、導水管104の下端から入った水溶液がその内部を流動し、その上端から出ることが可能となっている。
【0034】
導水管104の下端は、水溶液タンク103内へ突出するように設計されている。一方、導水管104の上端は、貯留部Mへ突出するように設計されている。これにより導水管104は、水溶液タンク103の内部から放出板101及び超音波振動子102へ向かうように、水溶液の流動経路を形成している。
【0035】
なお導水管104の下端は、水溶液タンク103の底から所定距離だけ離れるように設定されている。また導水管104の形状としては、上述した通り略管状が好適であるが、水溶液の流動経路を形成する限り、種々の形状が採用され得る。
【0036】
空気圧送出装置105は、空気の吸込口と吹出口を有しており、吸込口から吸い込んだ空気を、吹出口から吹き出す動作(以下、「送風動作」という)を行う。空気圧送出装置105は、吸込口がミスト生成器100の外部(大気中)に開放されるように設置されている。また、吹出口がミスト生成器100の下部に向くように設置されている。
【0037】
なお送風動作は、ミスト生成器100の電源が起動している状態において、間欠的に実施することが望ましい。例えばマイコン201は、貯留部Mが水溶液で満たされるまで送風動作を行ったのち、60分間の停止を行うよう、空気圧送出装置駆動回路203を制御する。そして60分が経過した後、再び送風動作を開始するよう、空気圧送出装置駆動回路203を制御する。
【0038】
水位センサ106は、超音波振動子102とほぼ同じ高さであり、且つ貯留部Mの内部に設けられた液体検知装置である。水位センサ106は、貯留部Mの突出スペースの下部に設けられている。これにより、ミスト生成時に突出スペースから水溶液がなくなったことを検知する役割を持つ。
【0039】
なお具体的な水位センサ106の構成としては例えば、一または複数の電極板を備えている。電極板は、例えばチタンまたはルテニウム系材料に白金をコーティングし、その外側にイリジウムをコーティングすることにより形成されている。電極板は、例えばリード線等を用いて電圧が印加される。水位センサ106は電極板の微小電流の有無により、液面を検知する。或いは水位センサ106は、半導体ピエゾ効果により水圧を検知する半導体圧力式水位センサを含む構成でもよい。
【0040】
マイコン201は、水位センサ106を上記の位置に設けることにより、送風動作により押し上げられた水溶液が、所定量を越えて消費されるまでの所要時間を計測することが可能である。つまり、送風動作により貯留部Mが水溶液で満たされた後、ミスト生成が開始されることにより突出スペースから水溶液がなくなるまでの所要時間(=水溶液の水位が水位センサ106の高さを下回るまでの所要時間)を計測する。
【0041】
通気フィルタ107は、ミスト生成器100の内部の空気、例えば導水管104の内部の空気を装置外部へ逃がすための通風孔である。通気フィルタ107は、ミスト生成器100の上下方向において、超音波振動子102より少しだけ高い位置に設けられている。
【0042】
また通気フィルタ107は、空気は通すが水溶液は通さない止水膜(不図示)を含む構造をしている。これにより、送風動作により水溶液タンク103内の水溶液が押し上げられた場合に、導水管104及び貯留部Mに存在する空気が水溶液の押し上げを阻害するのを回避する。また止水膜により、水溶液がミスト生成器100の外部へ漏れ出すのを防止する。
【0043】
開閉弁108は、空気圧送出装置105の送風口に設けられた開閉部材である。開閉弁108は、送風動作が実施されている場合において開状態とされ、送風動作が停止している状態において閉状態とされる。
【0044】
これにより、送風動作が停止されている状態において、水溶液タンク103内の空気圧を、通常の空気圧よりも高い状態、つまり送風動作が行われたことにより加圧された状態の空気圧に保つことができる。なお上記の開閉弁108の開閉制御は、後述するマイコン201が行う。
【0045】
制御基板200は、ミスト生成器100の各部を制御する制御回路、またはマイコン等を含む基板である。制御基板200は、ミスト生成器100のハウジング(図1の例では給水タンク103の上方)に設けられたスペースに収納されている。
【0046】
制御基板200は、リード線等により超音波振動子102、及び水位センサ106と接続されている。制御基板200は少なくとも、図3に示すマイコン201(=制御部)、振動子駆動回路202(=霧化部)、及び空気圧送出装置駆動回路203(=霧化部)を含むように構成されている。なお、各部の詳細については後述する。
〈2.超音波振動子の構成について〉
図2は、本発明の一実施形態に係る超音波振動子102周辺の構成を示す模式図である。図2(a)は、超音波振動子102を斜め上方から見た状態を表している。図2(b)は、線分AA’を含む面を断面とした場合の断面図(ただし制御基板200等の部分は断面図となっていない)を表している。
【0047】
図2に示すように、超音波振動子102はドーナツ型形状(断面は略長方形)をしており、外縁が円形である放出板101の上面に接着されている。放出板101は、例えばステンレスによって形成された略板状の部材であり、その中央の所定領域(超音波振動子102に囲まれた領域の一部)に、メッシュ部101aが設けられている。
【0048】
メッシュ部101aは、ミストが通過できる程度の大きさの微小孔が多数設けられたメッシュ状に形成されている。超音波振動子102は、圧電セラミックにより形成されている。超音波振動子102の表面に形成された電極膜と放出板101との間に、ハウジング内に設置された制御基板200によって所定電圧が印加されると、高周波(超音波)振動が発生する。これにより、水溶液を霧状にしてミストを生成する。
〈3.制御基板の構成について〉
図3は、本発明の一実施形態に係る制御基板200の構成、及び制御基板200に接続される部材の構成を示すブロック図である。図3に示すように制御基板200は、マイコン201、振動子駆動回路202、及び空気圧送出装置駆動回路203を備えている。また、制御基板200に接続される部材として、図1に図示した部材の他に、起動スイッチ301、及び電源部302が存在する。
【0049】
マイコン201は、ミスト生成器100の各部材の駆動を有機的に制御して、ミストの生成を統括制御するものである。またマイコン201は、振動子駆動回路202及び空気圧送出装置駆動回路203に対する駆動制御や、電源部302に対する電圧制御を行う機能を備える。
【0050】
振動子駆動回路202は、超音波振動子102に対する駆動電圧の印加の実施/未実施を選択的に行う回路である。また振動子駆動回路202は、印加する駆動電圧の大きさを変更することにより、生成されるミスト量を調整する機能を備える。
【0051】
空気圧送出装置駆動回路203は、空気圧送出装置105に対する駆動電圧の印加の実施/未実施を選択的に行う回路である。また空気圧送出装置駆動回路203は、印加する駆動電圧の大きさを変更することにより、空気圧送出装置105が発生させる空気圧の量を調整する機能を備える。
【0052】
起動スイッチ301は、ミスト生成器100の稼働状態のON/OFFを切り替えるためのリミットスイッチである。ただし起動スイッチがOFFされている状態でも、起動スイッチ301はマイコン201対して微小電流を流す。これによりマイコン201はスタンバイ状態を維持することが可能である。
【0053】
電源部302は、外部電源(不図示)より電力の供給を受け、DC/ACの変換等を行い、ミスト生成器100の各部に対して電源電圧を与える。電源部302は例えば、外部電源より電力供給を受けるための電源コードを接続する接続端子(不図示)を備えている。
【0054】
或いは電源部302は、電源として乾電池或いは二次電池を使用することにより、外部電源から切り離された状態でミスト生成器100の駆動を可能とする形態であってもよい。二次電池としては例えば、充電式アルカリ電池やリチウムイオンバッテリ等を用いることが可能である。
〈4.ミスト調整処理について〉
次に、マイコン201が実施するミスト調整処理について、図4〜図6を用いて説明する。図4は、ミスト生成器100を側面から見た断面側面図であり、送風動作が開始された直後の状態を示している。図5は、送風動作により貯留部Mまで水溶液が搬送され、これ以上の搬送が不可となって送風動作が停止された直後の状態を示している。図6は、送風動作が停止されてミスト生成が開始され、さらに時間が経過し、貯留部Mに貯えられた水溶液が減少した状態を示している。
【0055】
マイコン201は、起動スイッチ301により電源の起動が行われた場合に、水溶液タンク103に対して圧力を加える動作を行うよう、空気圧送出装置105を制御する。これにより、空気圧送出装置105が発生させる空気圧を利用して、導水管104により水溶液タンク103から水溶液を吸い上げる(図4における導水管104の灰色部分)。
【0056】
なお、空気圧送出装置105が送風動作を行っていない状態では、水溶液タンク103の内部に存在している空気、及び導水管104の内部に存在している空気の圧力は、ほぼ大気圧に等しい。そのためこの状態では、水面より高い位置に設置されている超音波振動子102には、水溶液タンク103内の水溶液は供給されない。
【0057】
図4に示すように、空気圧送出装置105が送風動作を行うことにより、外部から水溶液タンク103の空気層へ空気を送り込む(図中の矢印α1)。これにより、水溶液タンク103内の空気圧は、大気圧に圧力P(送風動作によって新たに加わる圧力)の分だけ増加したものとなる。水溶液タンク103内の空気圧は、送風動作が継続されている間、この状態に維持される。
【0058】
図4においては、空気圧発生直後であるため、吸い上げられた水溶液が導水管104の上端部、つまり貯留部Mまで到達していない。この状態においてマイコン201が空気圧送出装置駆動回路203を制御し、駆動電圧を高めて気圧を増加させると、水溶液タンク103内の水溶液が加圧される。
【0059】
そして水溶液の水圧が増加することにより、導水管104の内部において、水溶液タンク103内の水溶液が押し上げられる(図中の矢印α2)。この結果、図5に示す状態となり、ミストβが生成される。
【0060】
図5においては、時間経過に伴い増加した空気圧により、水溶液が導水管104の上端部を経由して貯留部Mまで到達している。水位センサ106は水溶液に接触すると、水溶液を接触検知したことを示す信号をマイコン201へ送信する。
【0061】
なお、導水管104に存在していた空気は通気フィルタ107によりミスト生成器100の外部へ放出される(図中の矢印α3)。このように水溶液タンク103内の水溶液は、加圧されることにより超音波振動子102の近傍へ到達するように付勢され、超音波振動子102へ継続的に供給される。
【0062】
送風動作により貯留部Mが水溶液で満たされると、マイコン201は駆動電圧の印加停止を空気圧送出装置駆動回路203に指示する。あわせて、開閉弁108を制御して閉状態とする。これにより、空気の逆流を防止して、加圧された状態の空気圧を維持する。なお貯留部Mが水溶液で満たされたか否かの判定は、例えば水圧センサ(不図示)を貯留部Mに設けておき、水圧センサが検知する水圧が所定値を超えたか否かにより判定する。
【0063】
或いは、水位センサ106が水圧センサとしての機能を備える形態でもよい。また或いは、貯留部Mを水溶液で満たすのに必要とされる時間をミスト生成器100の製造時において調査して記録しておき、送風動作の開始後にこの時間が経過した場合に、貯留部Mが水溶液で満たされたとみなす形態でもよい。
【0064】
貯留部Mが水溶液で満たされて送風動作が停止されると、マイコン201は、送風動作停止後の経過時間の計測を開始する。そして水位センサ106が水溶液を検知しなくなった時点、つまり水溶液の水位が水位センサ106よりも低くなった時点で、経過時間の計測を停止する。これにより、図5の高さTの部分に該当する突出スペース(=貯留部の内部において液体検知部よりも上方に位置する空間)に貯えられている水溶液を消費するのにかかった所要時間が計測される。
【0065】
次にマイコン201は、計測した所要時間と、予め定められている基準値(=推定所要時間)と比較する。なお上記の基準値は、予めミスト生成器100の設計段階で定められているか、或いは工場出荷時等において予め調査され、フラッシュメモリ(不図示)等の記録媒体に推定情報として記録されているものとする。或いは、マイコン201が実行するプログラムの内部に、この基準値を組み込んでおく形態でもよい。
【0066】
所要時間が基準値よりも長い場合、マイコン201は、超音波振動子102に対する駆動電圧を増加するよう、振動子駆動回路202へ指示する。逆に基準値よりも短い場合、マイコン201は、超音波振動子102に対する駆動電圧を低減するよう、振動子駆動回路202へ指示する。
【0067】
なお、低減または増減させる駆動電圧の大きさについては、計測された所要時間と所定の基準値との差分に基づいて決定することが望ましい。つまり差分が大きいほど、低減または増減させる量を大きくするように制御を行う。
【0068】
なお、上記では突出スペースに貯えられた水溶液が消費されるまでの所要時間に基づいて噴霧量の制御を行っているが、所定時間あたりに消費される水溶液の量を算出し、この算出結果に基づいて噴霧量の制御を行う形態でもよい。この実施形態の場合、マイコン201は、超音波振動子102が所定時間あたりに消費する液体の量(以下、「液体消費量」という)を、上記で計測した所要時間と突出スペースの容積とから算出する。
【0069】
具体的には、突出スペースの容積を、計測した所要時間で除算することにより液体消費量を算出する。そしてマイコン201は、算出した液体消費量と、予め定められている基準値(=推定液体消費量)とを比較する。
【0070】
なお、突出スペースの容積、及び上記の基準値は、予めミスト生成器100の設計段階で定められているか、或いは工場出荷時等において予め調査され、フラッシュメモリ等の記録媒体に推定情報として記録されているものとする。或いは、マイコン201が実行するプログラムの内部に、これらの情報を組み込んでおく形態でもよい。
【0071】
算出された液体消費量が基準値よりも多い場合、マイコン201は、超音波振動子102に対する駆動電圧を低減するよう、振動子駆動回路202へ指示する。逆に基準値よりも少ない場合、マイコン201は、超音波振動子102に対する駆動電圧を増加するよう、振動子駆動回路202へ指示する。
【0072】
以上に説明した本実施形態によれば、ミスト生成器100の電源投入時において、突出スペースに貯えられた水溶液が消費されるまでの所要時間に基づいて、所定時間あたりの液体消費量を短時間で計測することができる。また、電源が投入される毎に繰り返し計測を行うため、装置の老朽化等によって所定時間あたりの液体消費量が変化した場合も、これを検知することができる。
【0073】
また本実施形態によれば、計測した所要時間、または所定時間あたりの液体消費量に基づいて、超音波振動子102の駆動電圧を制御する。これにより、工場生産時における生産ラインでの調整や、工場出荷後におけるユーザによる手動調整を必要とすることなく、個体差や老朽化に起因するミスト生成量のばらつきを補正し、均一なミスト噴霧を行うことができる。
[その他の実施の形態]
以上、好ましい実施の形態及び実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0074】
従って本発明は、以下の形態にも適用可能である。
【0075】
(A)上記実施形態では、本発明の構成を実施する装置として、車載用のミスト生成器100を例に説明しているが、これ以外のミスト生成器において実施する形態でもよい。例えば、旅客機や船舶等に搭載されて使用されるミスト生成器において、本発明を実施する形態でもよい。また、持ち運んで使用する携帯用のミスト生成器において、本発明を実施する形態でもよい。
【0076】
(B)上記実施形態では、水溶液タンク103に貯えられている水溶液を加圧する加圧装置として空気圧送出装置105を用いているが、これ以外の方法により水溶液を加圧する形態でもよい。例えば、水溶液タンク103を徐々に変形させ、水溶液タンク103内のスペースを減縮させることで、水溶液タンク103内の水溶液を加圧する形態でもよい。
【0077】
(C)上記実施形態では、超音波振動子102を用いて水溶液からミストを生成しているが、これ以外の方法を用いてミストを生成する形態でもよい。例えば、複数の電極を用いて水溶液から電解水を生成し、電解水からミストを生成する形態でもよい。
【0078】
(D)上記実施形態では、導水管104として、ミスト生成器100のハウジング内において上下方向に伸びた略管状の部材を例に説明を行っているが、これ以外の形状または組成をした構成でもよい。例えば、導水管104が流線形状をしており、ハウジングの外部を経由して水溶液の流動経路を形成する形態でもよい。また例えば、導水管104とミスト生成器のハウジングとが一体形成されている形態でもよい。
【0079】
(E)上記実施形態では、空気圧送出装置105に対する空気の逆流を防ぐための部材として開閉弁108を用いているが、これ以外の部材を用いて空気の逆流を防止する形態でもよい。例えば、電圧を印加することにより膨張して空気を遮断する化学物質等を用いて、空気の逆流を防止する形態でもよい。
【0080】
(F)上記実施形態では、突出スペースの容量については特に明記していないが、この容量を少なくすることにより、より短時間でミスト生成量の計測を行うことができる。ただし極端に少なくした場合、計測誤差が発生する確率が高くなるため、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、ある程度の容量を確保することが望ましい。
【0081】
(G)上記実施形態では、ミスト生成量の計測用水溶液を貯留するスペースとして突出スペースを用いているが、これ以外のスペースを用いる形態でもよい。例えば、貯留部Mとは異なるもう一つの貯留部を水溶液タンク103の上方に設け、この貯留部の内部に水位センサ106を設け、さらにこの貯留部に対する水溶液の流動経路を形成することにより、この貯留部を計測用水溶液の貯留スペースとして用いる形態でもよい。
【0082】
(I)上記実施形態では、ミスト生成器100の電源起動時にミスト生成量の計測を行っているが、計測のタイミングはこれに限定されるものではなく、所定時間毎に実施する形態でもよい。例えば、電源起動がなされた場合に、十回に一回の割合でミスト生成量の計測を実施する形態でもよい。或いは、前回の計測実行から所定の日時、例えば十日を超過した時点で計測を実施する形態でもよい。これにより、計測が必要以上の頻度で実施される事態を回避できる。
【0083】
(J)上記実施形態では、ユーザによるミスト生成量の調整機構については特に明記していないが、段階的に調整が可能なミスト生成器において本発明を適用することも可能である。例えばミスト生成量を「強」と「弱」との二段階に調整可能である構造の場合、この二つの動作モードのそれぞれに所定の基準値を設けておく。そしてこの二つの基準値に基づいて、上述のミスト生成量調整処理を実施する。これにより、動作モード毎に均一なミスト生成を実施することが可能である。
【符号の説明】
【0084】
10 車両
100 ミスト生成器
101 放出板
102 超音波振動子(霧化部)
103 水溶液タンク(貯水タンク)
104 導水管(搬送路)
105 空気圧送出装置(加圧部)
106 水位センサ(液体検知部)
107 通気フィルタ(止水部)
108 開閉弁(逆流防止部)
200 制御基板
201 マイコン(制御部)
202 振動子駆動回路(霧化部)
203 空気圧送出装置駆動回路(加圧部)
M 貯留部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に液体を貯える貯水タンクと、
液体を霧化する霧化部と、
前記貯水タンクに貯えられている液体を前記霧化部へ搬送するための流動経路の一部を形成する搬送路と、
前記貯水タンクに貯えられている液体を加圧することにより、該液体を、前記搬送路を介して前記霧化部へ到達するように付勢する加圧部とを備えたミスト生成器において、
前記霧化部から予め定められた距離の位置に設けられて、前記流動経路を介して搬送された液体を貯留する貯留部と、
前記貯留部に貯留されている液体を検知する液体検知部と、
前記貯留部に液体が満たされている状態で前記加圧部による前記付勢が停止され、且つ前記霧化部による霧化が開始された時点で、該開始の時点から前記液体検知部により液体が検知されなくなる時点までの所要時間を計測し、計測した前記所要時間に基づいて前記霧化部の駆動電圧を制御する制御部とを備えること
を特徴とするミスト生成器。
【請求項2】
前記ミスト生成器は、前記加圧部による前記付勢が停止されてから前記液体検知部が液体を検知しなくなるまでに要すると推定される推定所要時間を示す推定情報を予め記録しており、
前記制御部は、計測した前記所要時間が前記推定所要時間よりも短い場合に前記霧化部の駆動電圧を低減させ、計測した前記所要時間が前記推定所要時間より長い場合に前記霧化部の駆動電圧を増加させること
を特徴とする請求項1に記載のミスト生成器。
【請求項3】
前記ミスト生成器は、予め定められた時間において前記霧化部が消費すると推定される液体量である推定液体消費量を示す推定情報を予め記録しており、
前記制御部は、予め定められた時間における前記霧化部の液体消費量を、前記貯留部の内部において前記液体検知部よりも上方に位置する空間の容積と前記所要時間とに基づいて算出し、
算出した前記液体消費量が前記推定液体消費量よりも多い場合に前記霧化部の駆動電圧を低減させ、算出した前記液体消費量が前記推定液体消費量よりも少ない場合に前記霧化部の駆動電圧を増加させること
を特徴とする請求項1に記載のミスト生成器。
【請求項4】
前記加圧部は、前記貯水タンクの外部から前記貯水タンクの内部へ空気を送り込んで前記貯水タンク内の空気圧を増加させることにより前記貯水タンク内の液体を加圧し、
前記ミスト生成器は、前記貯水タンクの内部へ送り込まれた空気の逆流を防ぐ逆流防止部を備えること
を特徴とする請求項1に記載のミスト生成器。
【請求項5】
前記逆流防止部は、開閉弁を含み、
前記制御部は、前記加圧部による加圧が行われている場合に前記開閉弁を開き、前記加圧部による加圧が行われていない場合に前記開閉弁を閉じるよう、前記逆流防止部を制御すること
を特徴とする請求項4に記載のミスト生成器。
【請求項6】
前記霧化部は、超音波振動子を含み、前記超音波振動子を用いて液体を霧化するとともに、前記貯水タンクの上方に設けられており、
前記搬送路は、鉛直上向きに前記流動経路を形成し、
前記加圧部は、前記貯水タンクに貯められている液体を加圧することにより、該液体を、前記搬送路を介して押し上げて前記霧化部へ搬送すること
を特徴とする請求項1に記載のミスト生成器。
【請求項7】
前記ミスト生成器は、前記貯留部の上方に設けられて空気を通過させるとともに液体を通過させない止水部を備え、
前記貯留部または前記液体検知部は、前記霧化部の水平方向または水平方向よりも上方に設けられていること
を特徴とする請求項1に記載のミスト生成器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−174677(P2011−174677A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−40329(P2010−40329)
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】