説明

メタリック調の表面光沢を有するレーザー刻印可能な(laserbeschriftbaren)フィルムの製造方法

本発明は、メタリック調の表面光沢を有するレーザー刻印可能なフィルムであり、その際、少なくとも一つのレーザー刻印可能な層(3、4)−彫刻層−が、支持体(2)の上に、特に、支持体(2)のすぐ上に設けられている、該フィルムの製造方法に関する。光沢層(5)が、該彫刻層(3、4)の上に設けられ、その際、該光沢層(5)は金属光沢顔料(6)を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の前提部の特徴を有するメタリック調の表面光沢を有するレーザー刻印可能な(laserbeschriftbaren)フィルムの製造方法、並びに請求項16に記載の前提部の特徴を有するメタリック調の表面光沢を有するレーザー刻印可能な(laserbeschriftbaren)フィルムに関する。
【背景技術】
【0002】
乗り物、機械、電気及び電子器具、包装材料などの部材を識別するために、例えば、型番プレート(Typenschilder)として、プロセス進行のコントローラーラベル(Steueretiketten)として、安全ラベルとして、あるいは保証バッジ及びテストバッジとしてのような、工業ラベルがますます使用されている。
【0003】
このようなプレート又はラベルに文字などを刻印する(beschriften)のに、性能のよい制御可能なレーザーが広く使用されており、それを使って、例えば、文字、符号、バーコード及びそのような類の目印を生じさせる。刻印すべき材料に対する高い要求が存在する。例えば、刻印を迅速に遂行できること、解像度が高いこと、使用が簡単であること、そして材料が機械的、物理的かつ化学的影響に対する高い耐性を有すること、が求められている。一般に流通している、例えば印刷紙、陽極酸化アルミニウム又は塗装されたアルミニウム、又はPVCフィルムのような材料は、上記の要求の全ては満たさない。
【0004】
従来技術(欧州特許第EP1440133B1号(特許文献1))からは、上述の要求を満たすレーザー刻印可能なフィルムが知られている。このフィルムを製造するために、保護支持フィルム上に、UV硬化性塗料をベースとする彫刻層(Gravurschicht)がフレキソ印刷法で印刷される。その際、その彫刻層は、レーザー照射によって局所的に除去することによって、レーザー刻印に利用される。その彫刻層の上に、電子線硬化可能なアクリレート系塗料のベース層が設けられる。そのベース層は、彫刻層よりも明らかに厚く形成されており、それ故、レーザー刻印の際の完全な除去(Abtrag)が阻止される。これは、彫刻層の刻印後に、彫刻層の除去された箇所においてベース層が透けて見えることによってコントラストの形成に利用される。二つの層は、対応する異なる色で形成される。このレーザー刻印可能なフィルムは、効果的なレーザー刻印に関して前述の要求を十分に満たしている。
【0005】
彫刻層とは、例えば、彫刻層の局所的な除去、光学特性(例えば、反射率、透過度、色)の局所的な変更及び類似の手段によって、レーザー照射により識別印を付けることができる層を言う。
【0006】
それに加えて、実務では、メタリック調の表面光沢を有するレーザー刻印可能なフィルムが知られている。このようなフィルムの場合、金属光沢を得るために、金属光沢顔料が彫刻層中へ混入される。均一な効果を得るために、金属光沢顔料は、その中で本質的に均一に分布される。該顔料は彫刻層中で、着色料として、光沢付与剤として、そしてレーザー吸収剤として機能する。しかしながら、金属光沢顔料は、別のレーザー吸収剤と比較して、明らかに吸収係数が低く、それ故、そのようなフィルムの場合、比較的低い刻印速度しか達成できない。更に、比較的低い吸収係数に起因して、とりわけ、例えば、固体レーザーの場合にそうであるような著しく高いレーザーインパルスが生じてしまうと、フィルム材料の全部にわたる望ましくないレーザーの貫通が、特に具体的にはマーキング工程の開始時に、発生する。更に、そのようなフィルムは、コントラストの強い刻印にとっては著しく制限されたレーザー作用範囲を有する。そのために、レーザー強度の変動並びに層厚の変化により、レーザー刻印のコントラストが容易に弱まる場合がある。顔料が表面から突出している場合があり、そしてそのため、引っ掻き傷を生じさせる物体に格好な攻撃面を形成し得ることから、とりわけ、メタリック光沢を有するレーザー刻印可能なフィルムの表面耐性が低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許第EP1440133B1号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、本発明は、上述の問題が低減され、かつ、同時に、迅速なレーザー刻印を可能にする、メタリック調の表面光沢を有するレーザー刻印可能なフィルムの製造方法、並びに対応するフィルムを提供するという課題に基づく。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記で挙げた課題は、請求項1に記載の前提部の特徴を有するメタリック調の表面光沢を有するレーザー刻印可能なフィルムの製造方法において、請求項1の特徴部の特徴によって解決される。請求項16に記載のメタリック調の表面光沢を有するレーザー刻印可能なフィルムは並列の解決策を供する。好ましい実施形態及び発展変形は、従属請求項の対象である。
【0010】
本発明の教示は、もはや彫刻層それ自体によってはメタリック光沢を付与しないことによって、彫刻層の機能を制限するという根本的な発想に基づくものである。それに代わりに、必要な金属光沢顔料を含む追加の光沢層が設けられる。この追加の光沢層は、確かに製造の手間を増やすが、その際、彫刻層の複雑さを低減させる。彫刻層をメタリック光沢に関して適合させる必要がないことによって、本来の課題、すなわち、レーザー刻印へのより良好な適合が可能である。とりわけ、かなりより高い吸収係数を有する別のレーザー吸収剤を使用することができる。レーザー吸収剤としては、特に二酸化チタン及び/又はカーボンブラックが適している。
【0011】
メタリック調の表面光沢を有するレーザー刻印可能なフィルムを製造するために、少なくとも一つのレーザー刻印可能な層−彫刻層−を、支持体の上に設ける。この単一の彫刻層又は複数の彫刻層は、好ましくは、支持体のすぐ上に設けられる。彫刻層は、慣習的なコーティング法によって設けることができる。特に好ましくは、彫刻層は、印刷法によって、特にフレキソ印刷法によって設けられ、それを使って均一な層塗布を良好に達成できる。彫刻層が印刷塗料から形成される場合には、印刷法が特に適している。その際、彫刻層は、全表面にわたって又は部分的に形成できる。しかしながら、レーザー刻印に関して、空間的に制限されないようにするために、少なくとも一つの彫刻層が全面にわたって形成されることが特に考慮される。
【0012】
ここで、透明であるか又は有色であるかに関わらず、いずれの印刷インキも印刷塗料と見なされる。その際、印刷技術によって層を設けることが重要である。
【0013】
本発明によれば、彫刻層の上に光沢層が設けられる。その際、彫刻層の最上層と光沢層との間にいずれの中間層も設けられておらず、光沢層が彫刻層のすぐ上に配置されている形態が好ましい。しかしながら、例えば、3D効果を得るために、中間層、例えば透明な中間層を介して光沢層を彫刻層から隔てて配置する、代替の配置も考えられる。その際に、光沢層は、金属光沢顔料でもって形成され、それにより、メタリック調の表面光沢が得られる。彫刻層と光沢層との間で機能を分配することによって、光沢層が刻印可能である必要がなくなり、その結果、金属光沢顔料の比較的低い吸収効率は問題にならなくなる。金属光沢顔料をレーザー吸収性に合わせなくても良いことから、該顔料に関してより大きな選択可能性がある。金属光沢顔料としては、特に、アルミニウム粉末、青銅粉末、真珠光沢顔料、金粉、銀粉及び/又は銅粉が挙げられる。彫刻層は、それとは逆に、例えば、レーザー吸収剤の添加などによって、レーザー吸収によるその刻印機能に対して的確に合わせることができる。更に、着色顔料の添加によって彫刻層を任意の色に形成することも可能であり、そのため、とりわけ、複数の彫刻層を設けることによって多色刻印が可能となる。
【0014】
金属光沢顔料とは、特に、平均寸法が1μm〜100μmの小板状の金属粒子を指す。金属粒子の平均厚は、好ましくは50nm〜250nmである。小板状の形態は、とりわけ光沢層の形成時に、金属光沢顔料が光沢層の表面の広がりに対して本質的に平行に該顔料が配向する場合に、攻撃点(Angriffspunkt)が僅かしか表面上に生じないという利点を有する。このことによって、引っ掻き耐性(Kratzbestaendigkeit)が著しく高められる。しかしながら、もし、金属光沢顔料が層から剥がれ、その結果、金属光沢粒子が連続フィルムを形成しない場合でも、それ以上の、その隣にある金属光沢顔料が一緒に剥がれないことが保証される。それ故、光沢効果は、僅かに局所的にしか損なわれない。
【0015】
彫刻層と光沢層との間で役割を分けることによって、比較的厚い層中で金属光沢顔料が均質に分布している従来から知られているフィルムと比べて対照的に、金属光沢顔料の総割合が著しく低減され、またそのことによって金属光沢効果が損なわれることもない。
【0016】
特に好ましい形態において、光沢層は、着色顔料として金属光沢顔料だけを含むように形成される。これらの着色顔料は、慣習的に、特に透明なバインダー、好ましくは、ポリマーマトリックス中へ統合され、それから光沢層が形成される。それ故、光沢層は、とりわけ透明なバインダーと金属光沢顔料とだけから形成される。このために、彫刻層のレーザー刻印の悪影響が可能な限り最良に回避できる。しかしながら、代わりに、例えば、粘着力を最適に調節したり、あるいは硬化に影響を及ぼしたりするために、光沢層を更なる添加剤と一緒に形成することもできる。添加剤としては、例えば、UV開始剤を添加できる。
【0017】
十分なメタリック調の表面光沢を得るために、光沢層は少なくとも約0.5μmの層厚でもって有利に設けられる。それに加えて、フィルム構造体が可能な限り平坦に保ち、かつ、彫刻層のレーザー刻印への光沢層による悪影響を回避するために、光沢層の層厚はあまり大きく形成すべきではない。最大5μm、好ましくは最大3μmの層厚が特に適していることが判明した。その上、層厚が薄い場合、より厚い層に比べて明らかに少しの金属光沢顔料しか必要としないという利点も有する。
【0018】
更に好ましくは、金属光沢顔料が連続薄膜を形成するのではなく、光沢層面の一部だけを覆うように光沢層が形成される。最適な光沢効果のためには、金属光沢顔料は、少なくとも約15%、好ましくは少なくとも約30%の面積を覆うのがよい。その際に、できる限り良好でかつ支障のないレーザー刻印を可能にするために、金属光沢顔料は、最大約80%、好ましくは最大約60%の面積を覆うのがよい。
【0019】
可能な限り効率的なレーザー刻印を可能にするため、彫刻層の吸収係数は、光沢層の吸収係数よりも少なくとも2倍、好ましくは少なくとも5倍、更に好ましくは少なくとも10倍大きくなるようにする。その際に、吸収係数に関するこの参照値は、Nd:YAGレーザーに典型的な約1064nmの波長に関係する。吸収係数の所望の調整は、とりわけ、レーザー吸収剤を彫刻層中へ混入することによって得ることができる。これには二酸化チタン及び/又はカーボンブラックが特に適している。
【0020】
レーザー刻印可能なフィルムが、引っ掻き傷などに対して特に良好に保護されるべきである場合、追加的に透明の保護層を光沢層上に設けることができる。この透明の保護層は、特に印刷塗料をベースとする保護層であり、そのため、特に印刷によって、該保護層を設けることができる。その際、その保護層の層厚は、約1μm〜約5μmに形成されるのがよい。
【0021】
各層、特に各彫刻層及び光沢層は、新たな層を設ける前にその都度硬化させるのが、レーザー刻印可能なフィルムの製造方法として好ましく有利であることが判明した。これは、最初は、確かにプロセス工学的に相当手間がかかるように見えるが、層厚を、特に正確に調節でき、かつ、異なる層の混合が回避されるという利点をもたらす。これは、次の正確なレーザー刻印のために、とりわけ多色構造体の場合に特に有利である。更に、効率的に刻印され得るレーザーフィルムを形成するために、特に層厚の調節に関して、UV硬化型印刷塗料が特に良好に適していることが判明した。
【0022】
安定で性能の良いかつ多面的に使用可能な、レーザー刻印可能なフィルムを達成するために、支持体は、好ましくは、約50μm〜約200μmの層厚で形成される。
【0023】
本発明の更なる細部、特徴、目的及び利点は、以下に、好ましい実施形態の図面に基づいてより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1は、レーザー刻印可能なフィルムの層構成の図解による図である。
【0025】
図1は、メタリック調の表面光沢を有するレーザー刻印可能なフィルム1を示している。このフィルムは、支持体2並びに該支持体2の上に配置された二つのレーザー刻印可能な層、すなわち、彫刻層3、4を有する。彫刻層3は、支持体2のすぐ上に配置され、かつ、部分的にしか形成されていない。彫刻層4は、全面的に形成されており、彫刻層3のすぐ上を、さらには、彫刻層3が存在しない箇所で支持体2のすぐ上を覆っている。二つの彫刻層3、4は、異なる色で形成されており、それ故、フィルム1の多色刻印が可能である。ここで好ましくは、補足的に、支持体2も色を付けて、特に、彫刻層3、4の色に対して強いコントラストを有する色を付けて形成される。それ故、レーザー照射によって彫刻層4を除去する場合、その下に彫刻層3が存在するか否かによって、彫刻層3又は支持体2の色が透けて見える。彫刻層3が存在する箇所では、刻印サイクル中のレーザーパラメーター(パルス時間、強度)を適宜選択することによって、彫刻層3も除去することができる。
【0026】
彫刻層4の上には、光沢層5が全面的に設けられる。光沢層5は、金属光沢顔料6を含み、この場合及び好ましくは、発色させる顔料として金属光沢顔料6だけを含み、そしてメタリック調の表面光沢を形成する。金属光沢顔料6は、この場合は、アルミニウム粉末からなる小板状の金属光沢顔料6である。金属光沢顔料6以外に、光沢層5は、例えばポリマーマトリックスのような透明のバインダーだけを構成成分として更に有する。その代わりに、光沢層5が、構成成分として透明のバインダー、金属光沢顔料6及び、例えばUV開始剤のような更なる添加剤を有するようにすることもできる。
【0027】
光沢層5は、この場合及び好ましくは、印刷塗料層として、つまり、彫刻層4の上に印刷された印刷塗料をベースとして形成される。とりわけ、印刷により、非常に簡単な方法で薄い層厚を得ることができる。この場合、光沢層5の層厚は約2.5μmであり、基本的には、有利には約1μm〜約5μm、好ましくは約1μm〜約3μmに形成するのがよい。
【0028】
図1からわかるように、光沢層5中の金属光沢顔料6は、連続薄膜を形成するのではなく、この場合及び好ましくは、全面積の約40%だけを覆っている。光沢層5中の金属光沢顔料6の割合が少ないほど、層から突き出ている金属光沢顔料6が剥がれることによって表面が損なわれる危険性が小さくなる。それに加えて、表面に配置された金属光沢顔料6が剥がれる場合でも、多数の金属光沢顔料6が互いに離れて配置されているため、それ以上の金属光沢顔料6は剥がれず、そのため、より大きな引っ掻き傷(Kratzer)の危険が低減される。しかしながら、代わりに又は追加的に、引っ掻き傷などから表面を可能な限り効率的に保護するために透明な保護層を光沢層5の上に設けることもできる。
【0029】
その上、金属光沢顔料6は、この場合及び好ましくは、1μm〜100μmの平均寸法と、50nm〜250nmの平均厚を有する小板状である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのレーザー刻印可能な層(3、4)−彫刻層−が、支持体(2)の上に、とりわけ該支持体(2)のすぐ上に設けられる、メタリック調の表面光沢を有するレーザー刻印可能なフィルムの製造方法であって、
光沢層(5)が、前記彫刻層(3、4)の上に設けられ、その際、該光沢層(5)が金属光沢顔料(6)を含むことを特徴とする、上記の方法。
【請求項2】
前記光沢層(5)が、印刷塗料層として形成され、そして印刷されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記光沢層(5)が、着色顔料として金属光沢顔料(6)だけを含んで形成されることを特徴とする、請求項1又は2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
前記光沢層(5)が、透明なバインダー及び金属光沢顔料(6)だけから形成されるか、または、
前記光沢層(5)が、透明なバインダー、金属光沢顔料(6)及び更なる添加剤、特にUV開始剤から形成されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】
前記光沢層(5)が、約0.5μm〜約5μm、好ましくは約1μm〜約3μmの層厚で設けられることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
前記光沢層(5)が、前記金属光沢顔料(6)が、連続薄膜を形成しないように、好ましくは、前記金属光沢顔料(6)が、少なくとも約15%、好ましくは少なくとも約30%、及び/又は最大約80%、好ましくは最大約60%の面積を覆うように形成されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つに記載の方法。
【請求項7】
前記レーザー刻印可能なフィルム(1)が、前記彫刻層(3、4)の吸収係数が、少なくとも2倍、好ましくは少なくとも5倍、更に好ましくは少なくとも10倍、前記光沢層(5)の吸収係数よりも大きくなるように形成されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つに記載の方法。
【請求項8】
前記光沢層(5)上に透明な保護層を設ける、とりわけ印刷することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つに記載の方法。
【請求項9】
前記保護層が、約0.5μm〜約5μmの層厚で形成されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記彫刻層(3、4)が、印刷インキ層として形成及び印刷されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一つに記載の方法。
【請求項11】
UV硬化印刷塗料が使用される、及び/又は、
各層、特に各前記彫刻層(3、4)及び/又は前記光沢層(5)が、次の層が設けられる前に硬化されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一つに記載の方法。
【請求項12】
少なくとも一つの彫刻層(3、4)が、全面的に形成されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一つに記載の方法。
【請求項13】
前記彫刻層(3、4)が、好ましくは×1の割合で、レーザー吸収剤として二酸化チタン及び/又はカーボンブラックを含んで形成されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一つに記載の方法。
【請求項14】
前記彫刻層(3、4)が、約1μm〜約10μm、好ましくは約1μm〜約5μmの層厚で設けられることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一つに記載の方法。
【請求項15】
前記支持体(2)が、約50μm〜約200μmの層厚で形成されることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一つに記載の方法。
【請求項16】
支持体(2)、及び該支持体(2)の上に配置された、少なくとも一つのレーザー刻印可能な層(3、4)−彫刻層−を有する、特に請求項1〜15のいずれか一つに記載の方法に従って製造された、メタリック調の表面光沢を有するレーザー刻印可能なフィルムであって、
光沢層(5)が、前記彫刻層(3、4)の上に配置されること、及び
該光沢層(5)が金属光沢顔料(6)を有することを特徴とする、上記のフィルム。
【請求項17】
前記光沢層(5)が、印刷塗料層として形成及び印刷されることを特徴とする、請求項16に記載のフィルム。
【請求項18】
前記光沢層(5)が、着色顔料として金属光沢顔料(6)だけを有することを特徴とする、請求項16又は17に記載のフィルム。
【請求項19】
前記光沢層(5)が、約0.5μm〜約5μm、好ましくは約1μm〜約3μmの層厚を有することを特徴とする、請求項16〜18のいずれか一つに記載のフィルム。
【請求項20】
前記光沢層(5)が、構成成分として透明なバインダー及び金属光沢顔料(6)だけを有するか、又は
前記光沢層(5)が、構成成分として、透明なバインダー、金属光沢顔料(6)及び更なる添加剤、特にUV開始剤を有することを特徴とする、請求項16〜19のいずれか一つに記載のフィルム。
【請求項21】
前記光沢層(5)中の前記金属光沢顔料(6)が、連続薄膜を形成せず、好ましくは、
前記金属光沢顔料(6)が、少なくとも約15%、好ましくは少なくとも約30%、及び/又は最大約80%、好ましくは最大約60%の面積を覆うことを特徴とする、請求項16〜20のいずれか一つに記載のフィルム。

【図1】
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【公表番号】特表2012−501873(P2012−501873A)
【公表日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−525511(P2011−525511)
【出願日】平成21年8月28日(2009.8.28)
【国際出願番号】PCT/EP2009/061123
【国際公開番号】WO2010/028961
【国際公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(509120403)テーザ・ソシエタス・ヨーロピア (118)
【Fターム(参考)】