メタルウッドクラブ
【課題】ウッドタイプゴルフクラブの操作性を向上させる、ウッドヘッドのソールと重み付けシステムを有するウッドタイプゴルフクラブを提供する。
【解決手段】ゴルフクラブヘッド10の本体12は、ソール16にゼロ度バウンス部分30と、多重浮き彫り表面32と切欠き部分40で構成される負バウンス部分を有する。負バウンス部分34の角度はマイナス0.5からマイナス4.0度であり、ソールのバックまで伸びる切欠き部の深さは、ソール16の表面から約0.05から0.5インチである。重りシステムは、ゴルフクラブヘッドの重心を調整するために、本体12内に挿入されて一端に重りを具備する管を有して重心を少なくとも前後方向に6mm以内で、かつ上下方向に6mm以内で移動させる。好ましくは、管はフェースに向かって下方に少なくとも3度だけ角度付けられる。
【解決手段】ゴルフクラブヘッド10の本体12は、ソール16にゼロ度バウンス部分30と、多重浮き彫り表面32と切欠き部分40で構成される負バウンス部分を有する。負バウンス部分34の角度はマイナス0.5からマイナス4.0度であり、ソールのバックまで伸びる切欠き部の深さは、ソール16の表面から約0.05から0.5インチである。重りシステムは、ゴルフクラブヘッドの重心を調整するために、本体12内に挿入されて一端に重りを具備する管を有して重心を少なくとも前後方向に6mm以内で、かつ上下方向に6mm以内で移動させる。好ましくは、管はフェースに向かって下方に少なくとも3度だけ角度付けられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、改良されたゴルフクラブに関する。より具体的には、この発明は、物理属性が改善されたウッドタイプのゴルフクラブヘッドに関する。
この出願は、2005年12月23日に出願された米国特許出願第29/245,472号の部分継続出願である。
【背景技術】
【0002】
ゴルフクラブヘッドには多くの種々の形態および型式、例えば、ウッドまたはメタル−タイプ(ドライバおよびフェアウェイウッドを含む)、アイアン−タイプ(ウェッジ−タイプのクラブヘッドを含む)、ユーティリティまたは特殊タイプ、およびパタータイプがある。これらスタイルの各々は、規定の機能および構造を有する。この発明は主に空洞ゴルフクラブヘッド、例えばウッド−タイプおよびユーティリティ−タイプ(全般にここではウッド−タイプゴルフクラブと呼ぶ)に関する。
【0003】
ウッド−タイプまたはメタル−タイプのゴルフクラブヘッドは一般にフロントフェースすなわち打撃フェース、クラウン、ソール、および、弓状のスカートを含み、弓状のスカートはヒール、トウ、およびバックを含む。クラウンおよびスカートはしばしばシェルと呼ばれる。フロントフェースはゴルフボールと接触してこれを打撃する。複数の溝がフェース上に形成されてボールのスピンを付与するように働き、また装飾目的を実現し、これはしばしば「スコアライン」と呼ばれる。クラウンは一般にゴルファに対して特殊な外見を与え、打撃フェースに対して堅固な構造を実現する。ゴルフクラブのソールは、スイングに際して地面に接触して相互作用するのでゴルフショットに関してとくに重要である。
【0004】
ゴルフクラブヘッドの設計が複雑であることは知られている。クラブの各部品(すなわちクラブヘッド、シャフト、グリップ、およびこれらの部品)の仕様が直接にクラブの性能に影響する。したがって、設計仕様を変更してゴルフクラブをしつらえて特別な性能特性を実現させることができる。
【0005】
ウッド−タイプのクラブヘッドの設計および製造にはクラブヘッド構造に注意深く留意する必要がある。考慮すべき多くの要素には、材料選択、材料処理、構造的な一体性、および全体的な幾何的デザインがある。幾何的デザインの配慮の例は、ロフト、ライ、フェース角、水平フェースの膨らみ、垂直フェースロール、フェースサイズ、重心、ソールの曲率、および全体のヘッド重量を含む。クラブヘッドの内部デザインを仕上げて具体的な特徴を実現し、例えば、ホーゼルすなわちシャフト結合手段、クラブヘッドのフェースまたは本体状の周辺重み、および空洞クラブヘッド内のフィラーを含むことにより仕上げる。クラブヘッドは典型的にはステンレス鋼、アルミニウム、またはチタンから製造され、鋳造、シートメタルを圧力下で形成することによるスタンプ、鍛造、またはこれらプロセスの任意の2以上の組み合わせから製造される。
【0006】
クラブヘッドは複数の要素から形成され、これらは溶接その他により一体になされて空洞のヘッドを形成し、これらはしばしばクラブヘッドのケースであり、これがインサート例えばソールプレートまたはクラウンプレートとともに設計される。複数要素構造にするとクラブヘッドの内部に形成されるキャビティにアクセスするのが容易になり、これにより、種々の部品、例えば内部ウェートおよびクラブシャフトをヘッドに結合することが可能になる。キャビティは空洞のままに維持されても良く、例えば発泡剤により部分的に、または完全に充填されても良い。接着剤をクラブヘッドの内部に注入して正確なスイング重さを実現し、またはクラブヘッド内にある任意の残骸を集めて保持してよい。さらに、複数のワンピースクラブヘッドを高精度の寸法誤差で製造することが困難であるので、複数部品構造を利用すれば、クラブヘッドを緊密な標準品のセットで製造できる。
【0007】
ウッド−タイプのゴルフクラブをメタリックの材料から製造することは知られている。これらのクラブは当初では、主に、丈夫な金属、例えばステンレス鋼、アルミニウム、ベリリウム銅、その他を鋳造して、金属の本体、フェースおよびホーゼルを含む一体構造を形成することにより製造された。技術が進展するに従って、クラブのフェースの性能を向上されることが好ましくなってきた。例えば、チタン材料を用いてこれを実現する。
【0008】
プレイヤは、最大距離および着地位置の正確性を実現する、メタルウッドドライブおよびゴルフボールの組み合わせを通常求めている。打撃後のボール飛距離は、ボールの並進運動速度の大きさおよび方向と、ボールの回転速度すなわちスピンとにより支配される。気圧、湿度、温度および風速を含む環境条件がさらにボールの飛びに影響を与える。しかしながら、環境の効果はゴルフ用品メーカのコントロールを越えている。ゴルフボールの正確な着地も多くの要素により決定される。これらの要素のうちのいくつかは、クラブヘッド設計例えば重心やクラブヘッドの柔軟性に起因する。
【0009】
ウッド−タイプのクラブヘッドの重量分配を向上させて、ボールとの接触時にクラブがオープンにならないようにするための既知の手法は、通常、本体鋳造自体に重量を付加することや、クラブ中の所定の位置に重量エレメントを戦略的に付加することを含む。重量エレメントをウッド−タイプのクラブヘッドに組みこむために多くの努力がなされてきた。これら重量エレメントは通常では所定の位置に配置され、これがボールの飛行によい影響を与え、特定のゴルファの欠点を解消する。
【0010】
クラブヘッドのソールは、ゴルフショットの際に地面と接触して相互作用するので、ゴルフショットにおいてとくに重要である。クラブの性能を最大化する多くのソール構造がある。典型的には、クラブのソールは若干曲がって、クラブヘッドが地面に配置されるときに、その先端が地面より上になるようになっている。クラブの前面に対する曲がりは、一般にバウンスを実現する。バウンスにより、クラブが地面に入り込んで実質的にクラブヘッド速度を低下させることを防止する。後端に対する曲がりは、一般に、クラブヘッドがバックスイング中に地面に当たるのを防止する。
【0011】
この発明は、クラブの操作性を向上させる、ウッド−タイプのゴルフクラブの改善されたゴルフクラブソールに向けられている。さらに、この発明は、クラブの操作性を向上させるウッド−タイプのゴルフクラブ用の改良された重み付けシステムに向けられている。
【発明の開示】
【0012】
この発明は、フェース、ソール、クラウン、ならびに、これらフェース、ソール、およびクラウンを連結するスカートを有し、ヒール端およびトウ端を具備する本体を有し、この本体が、ソール上でゼロ度バウンス部分をなすアドレス位置と、ソール上で負バウンス部分をなす中央ソール位置とを有するゴルフクラブヘッドに関する。1実施例では、負バウンス部分はマイナス0.5からマイナス4.0度の表面を有し、また、好ましくは、少なくともマイナス2.0の表面を有する。
【0013】
負バウンス部分は、ソールのバックへと伸びる切欠き部分をさらに有してよい。この切欠き部分の深さは約0.05から0.5インチであってよい。負バウンス部分は全体として三角形または放物線の形状であって良い。負バウンス部分はソール上に当該クラブヘッドのフェースから約0.1から1.0インチの距離に配置されてよく、また好ましくは当該クラブヘッドの上記フェースから約0.35から0.65インチの距離に配置されてよい。
【0014】
他の実施例において、この発明に従うゴルフクラブは、フェース、ソール、クラウン、ならびに、上記フェース、ソール、およびクラウンを連結するスカートを有し、ヒール端およびトウ端を具備する本体を具備するクラブヘッドを有してよく、ここで、トウ端が少なくとも5度だけ上方にあるときに、フェースの第1の測定がスケアーになり、中央の位置におけるフェースの第2の測定が第1の測定と異なる。フェースの測定は第2の測定において少なくとも2度だけよりオープンになってよく、また、少なくとも2度だけオープンになってよい。中央の位置は負バウンス部分を有してよい。中央の位置の第2の測定はクラブヘッドのゴルフボールとの衝突時に行なわれてよい。第2の測定においてシャフト角が、地面から約55から60度であってよい。第1の測定はアドレス位置で行なわれ、シャフト角は地面から約55から45度であってよい。
【0015】
他の実施例において、この発明は、フェース、ソール、クラウン、ならびに、上記フェース、ソール、およびクラウンを連結するスカートを有し、本体が重心を有するゴルフクラブヘッドに関する。本体は、クラブフェースに平行に配されるx軸、クラブフェースに直交するy軸、およびクラブフェースを通るz軸からなる座標系を有し、ここで、重心が少なくともz軸およびy軸に沿って調整可能である。重心は、z軸に沿って距離6mm以内で移動可能であり、より好ましくはz軸に沿って距離4mm以内で移動可能である。重心は、y軸に沿って距離6mm以内で移動可能であり、より好ましくはy軸に沿って距離2mm以内で移動可能である。重心は、x軸に沿って距離2mm以内で移動可能であり、より好ましくはx軸に沿って距離0.5mm以内で移動可能である。
【0016】
重りシステムは、クラブヘッド内に、y軸およびz軸がなす面の内部で配置されて重心を調整する、少なくとも1つの管を有して良い。1実施例では、重量が異なる複数のインサートが管内の種々の位置に配置されて重心を所望の位置に移動させて良い。代替的には、重りが管の一端に設けられ、この管がクラブヘッド内に配されて重心を所望のボール飛行を実現する所望の位置に移動させる。管はクラブヘッドのフェースに向かってz軸から下方に少なくとも3度だけ角度付けられて良く、より好ましくは約3から約7度角度付けられてよい。
【0017】
管は反転可能でよく、重りをクラブヘッドの他端に移動可能として所望の他のボール飛行を実現するために重心を移動させるようになっている。重りがクラブヘッドのバックに位置するときには、クラブヘッドから打ち出されるショットは増大したバックスピンを有し、より高い打ち上げ角度をなし、よりソフトな着地を実現する。重りがクラブヘッドの前面に位置するときには、クラブヘッドから打ち出されるショットはより少ないバックスピンを伴い、軌道がより低くなり、浅い着地となって距離を増大させる。
【0018】
1実施例では、重りはタングステンを含む。重りの重量は約10グラムから約35グラムであってよい。管と重りを組み合わせるとその重量は約20から約40グラムである。管はアルミニウムを有して良い。管は少なくとも一端にファスナを含んで管をクラブヘッドに取り付けやすくして良い。管はフェースに隣接してクラブヘッドの内部に締めつけて良い。代替的な実施例では、管をクラブヘッドの外側に締めつけて実質的にクラブヘッド本体と面一に成るようにして良い。
【0019】
代替的な実施例において、重りシステムは、クラブヘッドに設けられた3つのキャビティと、これらキャビティ内に配置されるように設けられた3つの個別のインサートとをさらに有してよく、ここで、インサートの重量がそれぞれ異なり、異なるキャビティに配置して座標系内で重心を移動させて良い。
【0020】
さらに他の実施例において、重りシステムは、さらに、クラブヘッド内の配置用のパイプを有して重心を移動させて良い。少なくとも1つの重りがパイプにスライド可能に設けられて重心を所望位置に移動させる。スライド可能な重りはシャフトに沿ってクラブヘッドの外部から手作業で所望の位置へと移動させて良い。パイプはクラブヘッドのフェースに向かって少なくとも3度だけz軸から下方に角度付けられて良く、より好ましくは約3度から約7度角度付けられて良い。
【0021】
この発明の上述および他の特徴は添付図面に示される発明の以下の説明から容易に理解できる。添付図面はここに組みこまれて明細書の一部を構成し、発明の原理を説明し当業者による発明の実施を可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1はこの発明のゴルフクラブヘッド10を示す。クラブヘッド10は、打撃フェース14、ソール16、クラウン18、スカート20を具備する本体12、およびホーゼル22を含む。本体は空洞の内部ボリューム24(図4B〜4D参照)を形成する。発泡体または他の材料を部分的または完全に内部ボリュームに充填して良い。重みはこの内部ボリューム内に含ませて良い。フェースには種々のデザインの溝すなわちスコアを設けて良い。クラブヘッドはトウ26およびヒール28を具備する。
【0023】
ゴルフクラブシャフト(図示しない)はホーゼル22に結合され、シャフト軸A−Aに沿って配置される。ホーゼル22はクラブヘッド10のそこまで伸びていても良いし、クラブヘッド10のソールおよびクラウン部分16、18の間の位置で終端しても良いし、ホーゼル22がクラウン部分26と面一に終端してもよい。
【0024】
内側ボリューム24の体積は125立方cmより大きいことが推奨され、好ましくは175立方cmより大きい。好ましくは、この発明のクラブヘッド10の質量は150グラムより大きいけれども、220グラムより小さい。ただし、クラブヘッドの重量は任意の適切なもので良い。本体12は一体に溶接されたシート、または鋳造で製造されて良く、好ましくは、スチール、アルミニウム、またはチタンまたは任意の適切な他の材料あるいはこれらの組み合わせから製造されて良い。
【0025】
スカート14は、ミリング、鋳造、鍛造、またはスタンプ・フォーミングにより製造されて良い。フェース14は、チタン、チタン合金、炭素鋼、ステンレス鋼、ベリリウム銅、および他の金属、または複合材を含む任意の適切な材料から製造されてよい。フェース1の厚さは適宜な任意のものであり、均一でも非均一でも良い。容易に理解できるように、フェース14は、接着および溶着を含む適切な手段により、本体12に結合されてよい。代替的には、本体12およびフェース14は同時に鋳造されて一様なシェルを形成して、フェース14を本体12に接着、その他の方法で永久的に固着する必要がないようにできる。代替的には、ソール16またはクラウン18を別々に製造して本体12の残りの部分にはめ込んで良く、これは当業者に知られている。
【0026】
ソール16は、好ましくは、2つの目的を達成する複雑な形状を有する。第1の目的は、フェースをターゲットに対してスケアーにするアドレス位置で、クラブヘッド10が着座する表面を実現することである。第2の目的は、通常のソールを具備するクラブヘッドで利用可能な、衝撃時の地面との空隙より大きな空隙を実現するソール形状を提供することである。第1の目的を実現するために、アドレス部分すなわちゼロ度バウンス部分30が設けられる。この部分は、ソール16上で十分に大きな面積を有し、ゴルファがアドレス位置に配置したときにクラブヘッドをその上で静止させる。ゼロ度バウンス部分30は、ソール16上に設けられた平坦部分でよい。ゼロ度バウンス部分30はフェース16の背面で丁度中央に配置されても良く、また、図示のように、よりヒール28側に設けられても良い。図1および図2に示すように、ソール16はゼロ度バウンス部分30を有し、アドレスで、クラブヘッド10がこの位置に静止し、フェース14がターゲットに対してスケアーになるようになしている。ゼロ度バウンス部分30により、クラブヘッド10は、複雑な形状のソールを具備しない通常のクラブヘッドとまったく同様に着座できる。このため、この発明のクラブヘッド10の複雑なソールによってもクラブヘッドがアドレスにおいて着座する態様に悪影響を与えない。
【0027】
第2の目的を実現するために、ソール16の一部が穿たれて多重浮き彫り表面32を負のバウンスとともに実現する。好ましくは、負バウンス部分34がソール16上にその中央位置でクラブヘッド10のフェース14と離間した位置に設けられる。このため、クラブヘッド10は2つのバウンス領域を具備する。図3Aおよび3Bに示すように、クラブヘッド10の衝撃位置Ipは、アドレス位置Apと異なり、これは、ゴルフスイングの挙動によりシャフトが衝撃時に曲がってクラブヘッド10の位置が移動するからである。図3Bはアドレス位置のクラブヘッドを示し、ここでフェースはターゲットに対してスケアーであり、シャフト軸A−Aは地面Gに対して角度をなし、これをシャフト角βaと呼ぶ。図3Aに示すように、衝撃時には、クラブヘッドは直立にわずかな角度だけ回転し、シャフト軸A−Aは地面Gに対して異なる角度をなし、これをシャフト角βiと呼ぶ。
【0028】
1実施例では、第1の測定、例えば、クラブヘッド10がアドレス位置に着座してフェース14がスケアーのときには、トウ26は少なくとも5度上であってよいことに留意されたい。第2の測定、例えば、ゴルフボールとの衝撃時では、中央位置に配されて、フェース14は第1の測定時と異なる。例えば、フェース14は第2の測定時には第1の測定時に較べて少なくとも2度だけよりオープンになってよく、また、第2の測定時には第1の測定時に較べて少なくとも2度だけオープンになってよい。中央位置は負バウンス部分34を有し、これは実質的に平坦な表面である。第1の測定をアドレス位置で行なうときに、シャフト角βaは好ましくは約55から45度である。第2の測定をクラブヘッドの衝撃時で行なうときには、シャフト角βiは約55から60度である。
【0029】
図1および2に示すように、ソール16は多重浮き彫り表面32に特徴付けられ、ソール16の後端36でより大きな接地空隙を実現して芝生との摩擦を最小化する。この構成では、地面/ソール接触点は打撃フェース14の先端に向かって前方に残る。地面/ソール接触点を前方に維持することにより方向制御およびボールの飛距離が改善され、これは、クラブヘッド10のボールに対するバウンスまたはスキップを抑制すること可能であることによる。これは、ボールをスタンスより前方に配置するプレイヤまたは浅い角度の打ち出しで芝生からボールを掃き出すプレイヤに取って、とくに顕著である。好ましくは多重浮き彫り表面32のソールは負バウンス部分32および切欠き部分40により特徴付けられる。
【0030】
負バウンス部分34は任意の所望の形状を有して良く、好ましくは、負バウンス部分34は図1および2に示すように三角形の形状である。図4A〜4Dはソール16における負バウンス部分34および切欠き部分40を示す。図4Bおよび4Dで図示される断面は、切欠き部分40を通常のクラブヘッドソール42の一般的な表面と比較して示す。図4Bは、負バウンス部分34および切欠き部分40を伴うクラブヘッド10の中央部分の断面を通常のクラブヘッドソール42の一般的な表面と比較して示す。
【0031】
切欠き部分40は負バウンス部分34からクラブヘッド10の後端36へと伸びる。図4B〜Dに示すように、切欠き部分40は連続しており、ソールの底に沿って伸びる面Sから負表面を徐々に大きくして良い。好ましくは、切欠き部分40の深さdcpは通常のゴルフクラブソール42の一般的な表面から約0.05から0.5インチであり、この深さは一定でも一定でなくてもよい。図5および6はクラブヘッドのバック44およびヒール28を示す。切欠き部分40を十分に想定することができる。
【0032】
図7A〜7Bはクラブヘッド10のソール16およびその線7B−7Bに層断面を示し、ソール16の多重浮き彫り表面32を示す。負バウンス部分34は打撃フェースから距離D1だけ離間しており、D1は好ましくは約0.1から1.0インチである、より好ましくは、クラブヘッド10の打撃フェース14から約0.35から0.65インチである。距離D1は異なるクラブヘッドに対して異なってよく、これは、距離D1がフェースの進展およびクラブヘッドのロフトに左右されるからである。図示のように、負バウンス部分34は、クラブヘッドを通る座標系のz軸と平行なソール16の底に沿って伸びる面Sから角度αをなす表面を有する。負バウンス部分34は、およそマイナス0.5からマイナス4.0度の表面を有し、角度αは面Sからおよそマイナス0.5からマイナス4.0度である。好ましくは、負バウンス部分34は、およそマイナス2.0度の表面を有する。負バウンス部分34の角度は、ソールのバックに向かって一定でもよく、変化しても良いことに留意されたい。負バウンス部分34は多重半径の位置を有してよい。
【0033】
図示のとおり、多重浮き彫り表面32は負バウンス部分34および切欠き部分40を含み、これらが三角形の形状を構成する。三角形の形状は角度φをなし、角度φは好ましくはやく35から50度であり、より好ましくは約38から44度である。負バウンス部分34および切欠き部分40の長さLは好ましくは約1から5インチであり、より好ましくは約2から4インチである。
【0034】
図8はソ0ル16の代替実施例を示す。クラブヘッド46は上述のような多重浮き彫り表面32により特徴付けられる。多重浮き彫りソールは負バウンス部分34および切欠き部分40をその特徴として有する。負バウンス部分34および切欠き部分40の形状は任意の適切な形状であってよいことに留意されたい。
【0035】
一般に、スイートスポットを大きくするために、クラブヘッドの重心はクラブヘッドの底およびバックへと移動される。これにより、平均的なゴルファはボールを虚空に高く、速く打ち上げ、ボールを遠くへ飛ばすことができる。さらに、クラブヘッドの慣性モーメントを大きくして、中心から外れた打撃に伴う距離および精度のペナルティを最小化する。クラブヘッドの全体重量を増大させること梨に重量を下方および公報に移動させるために、材料すなわち質量を一般にクラブヘッドの一領域から取って他に移す。材料を、薄いクラブフェースをなしてクラブのフェースから取り、またクラウンおよび/またはソールから取りクラブのバックに配置できる。
【0036】
図9は、この発明の他の実施例に従うクラブヘッド50のトップを示す。クラブヘッド50は、打撃フェース54、ソール56(図10Aおよび10B参照)、クラウン58、スカート60を具備する本体52ならびにホーゼル62を含む。本体は空洞の内部ボリューム64(図10Bおよび12B参照)を形成する。フェースには種々のデザインの溝すなわちスコアが設けられて良い。クラブヘッドはトウ66およびヒール68を具備する。
【0037】
図9は、x軸およびz軸に沿う重心(c.g.)を示す。クラブヘッド50の操作性を改善するために、クラブヘッド50のc.g.をより好ましい位置に移動させることができるようにすることが望まれる。好ましくは、クラブヘッド50は、その特徴として、重りシステム70(図10A〜10B、および12A〜12Bを参照)を有してクラブヘッド50内のc.g.をより理想的な位置へ移動させる。好ましくは、c.g.は、重りシステムを伴わないクラブヘッドに較べてz軸に沿って6mmの距離の範囲で移動させることができる。より好ましくは、z軸に沿って4mmの距離の範囲で移動させることができる。c.g.は、重りシステムを伴わないクラブヘッドに較べてx軸に沿って6mmの距離の範囲で移動させることができてよく、より好ましくは、2mmの距離の範囲で、さらに好ましくは0.5mmの距離の範囲で移動させることができてよい。さらに、c.g.は、重りシステム(図10A〜10B、および12A〜12Bを参照)を伴わないクラブヘッドに較べてy軸に沿って6mmの距離の範囲で移動させることができる。好ましくは、c.g.はy軸に沿って2mmの距離の範囲で移動させることができる。
【0038】
c.g.を調整可能にしても、クラブヘッドのロフトの挙動に実質的に影響はないであろう。例えば、3mmのフロント−バックの移動に対して、ロフトの挙動は約0.4度変化するだけである。c.g.が後方に移動するとき、バックスピンが増大し、例えばクラブヘッドのc.g.の背面に向かう移動量3mmあたり100から300rpmの間の増加分だけバックスピンが増大する。
【0039】
図10Aは、クラブヘッドのフロントフェース54を図説し、x軸およびy軸を示す。図10Bは図10Aの線10B−10Bに沿う断面図である。図10Bはクラブヘッドの内部を示し、このクラブヘッドはその特徴としてこの発明に従う重りシステム70を有し、c.g.がz軸およびy軸に沿って移動可能である。
【0040】
図10Bは、クラブヘッド50内で、y軸およびz軸により形成される面の内部に配置されてクラブヘッドのc.g.を調整する管72を、重りシステム70として示す。図11に示すように、1より多くの管72がクラブヘッド50の内部に設けられて良いことに留意されたい。図10Bに示すように、重りシステム70は、重り74をその一端76に具備する管72をその特徴として有する。図10Bに示すように、重り74はクラブヘッド50のバックに配されてc.g.を所望のボール飛行に望まれる位置に移動させる。重り74がクラブヘッド50のバックに配置されるときには、クラブヘッド50から打ち出されるショットはバックスピンを増大させて打ち出し角度をより高くして柔らかな着地をもたらしてきた。代替的な実施例では、管72が、管72中に配する重量が異なる複数のインサートをその特徴として有してクラブヘッド50のc.g.を所望の位置に移動させてもよいことに留意されたい。
【0041】
図示のとおり、管72は好ましくはクラブヘッド50内で角度をもって設けられる。管72がクラブヘッド50のフェース54に対して下方に角度付けられ、管72がz軸およびy軸により形成される面内に設けられるようになっている。管72は角度δだけ角度付けられ、ここで、δはz軸およびx軸により形成される面Wに対して少なくとも1度である。好ましくは、管72は、クラブヘッド50のフェース54に対して下方に、z軸およびx軸により形成される面Wに対して少なくとも3度だけ角度付けられている。より好ましくは、管72は、クラブヘッド50のフェース54に対して下方に、z軸およびx軸により形成される面Wに対して約3から7度だけ角度付けられている。管72はy軸およびz軸により形成される面内に設けられるものとして、ここでは記載されているけれども、管72はその面からいずれの方向に任意の所望量だけずれていてもよいことは容易に理解できる。
【0042】
つぎに図12A〜12Bを参照すると、管72はクラブヘッド50内で反転されて、重り74がクラブヘッド50の他端76に設けられ、フェース54により近くに配され、c.g.を所望のボール飛行を実現する他の位置に移動させて良いことがわかる。重り74をクラブヘッド50の前面に配置すると、クラブヘッド50から打ち出されるショットによるバックスピンがより少なくなり、軌道が低くなり、着地が浅くなって距離が増大する。管72自体はクラブヘッド中に重り74をいずれの方向に配した状態で挿入されても良く、また、所望の部端部に重り74を有するものを異なる管72から選択して、その後、クラブヘッドに設けるようにしても良いことに留意されたい。
【0043】
重りシステム70、例えば管72および重り74を具備するクラブはソール56上の上述したような多重浮き彫り表面32を含んで良いことは容易に理解できる。例えば、図10Bおよび図12Bにおいて、ソール56は、上述のような負バウンス部分34および切欠き部分40を具備する多重浮き彫り表面32をその特徴として有して良い。管の角度δは多重浮き彫り表面32と実質的に平行であることも理解できる。
【0044】
図13は管72をクラブヘッド50にどのように挿入できるかを示す。鞘78はクラブヘッド50のブロック79から伸び、重り74付きの管72を収容し、ファスナ80が管72をクラブヘッド50内に固定してロックする。管72はクラブヘッド50の外側に締めつけられて実質的にクラブヘッドの外側面と面一とされ、これを図14に示す。
【0045】
図15は図13の実施例に従う管72を示す。重り74は管72の端部76に設けられる。管72および重り74は、ネジ係合、エポキシ、機構ロック、または他の結合手法により結合されて良い。重り74はタングステンまたは任意の他の適切な材料を含んで良い。重り74の重量は約10から25グラムである。管72および重り74の結合重量は約20から40グラムである。好ましくは、管72はアルミニウムを含むけれども、任意の他の適切な材料を採用して良い。
【0046】
管72の向きは、製造時に設定されても良いし、ユーザにより変更されても良いし、または、製造業者または指定された調整場所で修正されても良いことに留意されたい。管72の直径tdは約0.3から0.5インチであり、その長さtlは約2から3インチである。1を越える数の管72をクラブヘッド50に任意の時点で設けても良く、これは図11に示すとおりであり、また、異なる重量に複数の管72をユーザまたは調整場所に供給しても良いことは容易に理解できる。
【0047】
図16はクラブヘッド50内に管72を配置するための代替的な実施例を示す。この実施例において、管72は両方の端部86および88にネジ溝84を有し、これがクラブヘッドの内部でフェース54に隣接するブロック93の係合ネジ溝90、およびクラブヘッド50のスカート60に隣接するブロック96のネジ溝94とネジ係合で相互結合する。管72はフェース54と隣接してクラブヘッド50の内部に締めつけられる。管72の向きは製造時に設定しても良いし、ユーザにより変更されても良いし、または、製造業者または指定された調整場所で修正されても良いことに留意されたい。
【0048】
図17は図16の実施例の管72を図説し、管の二重ネジ切り端部86および88を示し、この管はいずれの方向からでもクラブヘッド50に挿入することができ、フェース54に隣接してねじ込みにより収容可能である。管72の直径tdおよび長さtlは上述したものであり、重り74および管72の重量は上述と類似である。管72の外部はクラブヘッド50の外側表面82と実質的に面一になるように整合される。
【0049】
図18は重りシステム70の代替的な実施例を示し、ここでは、重り98が、クラブヘッド50内に設けられたパイプ100に沿ってスライドできる。クラブヘッド50のソール56の外側表面102は、重り98をパイプ100に沿って所望の位置まで移動させてそのc.g.を動かし上述のように所望のボール飛行を実現させるための機構104を、その特徴として有する。代替的には、パイプ100上の重り98の位置がクラブヘッドの製造時に設定されて良い。
【0050】
図19は重りシステム70の他の代替的な実施例を特徴付ける。この実施例は、インサートを収容するためにクラブヘッド50のソール56中に2以上のキャビティ106をその特徴として有する。キャビティ106はクラブヘッド50上の任意の所望の位置に配置されて良い。図示のように、3つのキャビティ106がx軸からずれた軸Oに沿って設けられる。キャビティ106はx軸に平行に整合されてもよいし、またどちらの方向にずれても良い。キャビティ106は、x軸からいずれかの方向に0から90度ずれた軸Oに沿って設けられてよい。クラブヘッドのバック部分110は、その特徴として、より深いキャビティ106を有してz軸およびx軸により形成される面に対して上述した管72を代替する。複数のインサート108は種々の重量であって良く、異なるキャビティ106に配されてc.g.を所望の位置に移動させる。インサート108は、ユーザにより移動可能であり、また、製造時にセットされてもよく、また調整環境で修正されても良い。
【0051】
図20は、重心をy軸に沿って移動させるための重りシステム70のさらに他の代替的な実施例を示す。図示のとおり、クラブヘッド50は、垂直キャビティ112をその特徴として有し、これがソール56からクラブヘッドの空洞のボリューム64へと伸びる。キャビティ112はソール56中の任意の所望の位置に配置して良く、例えば、ファース54の幅に沿ってその中央に配置され、かつ、クラブヘッド50のバック寄りの位置に配置される。これは図示のとおりである。重り114はキャビティ114にフィットするように製造され、キャビティ112内にしっかりと係合するようになっている。重り114はキャビティ内に任意の適切な手法で取り付けられて良く、この手法にはネジ係合、エポキシ、機構ロックまたは他の結合手法が含まれることは容易に理解できる。図示のとおり、キャビティ112は円筒形であり、重り114はこれに対応して円筒形のプラグであるけれども、容易に理解できるように、重り114および係合キャビティは任意の適切な形状および寸法を有してよい。重み114は、その特徴として、重量端部114および軽量端部116を有する。重量または軽量端部116および118をソール56に近づけてc.g.をy軸に沿って所望の位置に移動させて良い。容易に理解できるように、重り114の向きは製造時に設定しても良いし、ユーザにより変更されても良いし、または、製造業者または指定された調整場所で修正されても良い。この実施例では、1つの属性を独立させてc.g.をy軸に沿って移動させることが容易になり、このため、クラブの調整をより直接的なものにできる。
【0052】
図21に示すように、c.g.の移動が図13の構造に従って示される。これは、c.g.のy軸およびz軸に沿う移動を、重りシステムを伴わない、通常のTitleist 904Fのフェアウェイウッドと、重り74をクラブヘッド50のバック中に具備する図13の重りシステム70を伴うクラブヘッド50と、重り74をクラブヘッド50のフロント中に具備する図13の重りシステム70を伴うクラブヘッド50とについて示す。図21は、これら種々のクラブヘッドに関するy軸およびz軸に沿うc.g.の相対位置を示す。
【0053】
図22に示すように、c.g.の移動が図13の構造に従って示される。これは、c.g.のy軸およびx軸に沿う移動を、重りシステムを伴わない、通常のTitleist 904Fのフェアウェイウッドと、重り74をクラブヘッド50のバック中に具備する図13の重りシステム70を伴うクラブヘッド50と、重り74をクラブヘッド50のフロント中に具備する図13の重りシステム70を伴うクラブヘッド50とについて示す。図22は、これら種々のクラブヘッドに関するy軸およびx軸に沿うc.g.の相対位置を示す。
【0054】
図23に示すように、c.g.の移動が図16の構造に従って示される。これは、c.g.のy軸およびz軸に沿う移動を、重りシステムを伴わない、通常のTitleist 904Fのフェアウェイウッドと、重り74をクラブヘッド50のバック中に具備する図16の重りシステム70を伴うクラブヘッド50と、重り74をクラブヘッド50のフロント中に具備する図16の重りシステム70を伴うクラブヘッド50とについて示す。図21は、これら種々のクラブヘッドに関するy軸およびz軸に沿うc.g.の相対位置を示す。
【0055】
図24に示すように、c.g.の移動が図16の構造に従って示される。これは、c.g.のy軸およびx軸に沿う移動を、重りシステムを伴わない、通常のTitleist 904Fのフェアウェイウッドと、重り74をクラブヘッド50のバック中に具備する図16の重りシステム70を伴うクラブヘッド50と、重り74をクラブヘッド50のフロント中に具備する図16の重りシステム70を伴うクラブヘッド50とについて示す。図24は、これら種々のクラブヘッドに関するy軸およびx軸に沿うc.g.の相対位置を示す。図21〜24において示されるc.g.の位置は商業的に入手可能なCAD(コンピュータ支援デザイン)システムを用いて計算された。
【0056】
以上のとおり、この発明について種々に説明してきたけれども、買う実施例の種々の特徴は単独でも、また組み合わせても採用できることに留意されたい。したがって、この発明は上述した具体的な好ましい実施例のみに限定されない。例えば、多重浮き彫り表面ソールは、1のクラブヘッドにおいて、重りシステムと組み合わされてクラブヘッドのc.g.を移動させるようになしてもよい。さらに、この発明の精神および範囲内の変形および修正は当業者の思い至るところであることに留意されたい。したがって、ここに開示されてこの発明の範囲および精神の範囲内の開示内容から、当業者が容易に取得できる臨機応変の修正は、この発明のさらなる実施例として含まれるべきである。この発明の範囲は、したがって、添付の特許請求の範囲に示されるように定義される。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】この発明のクラブヘッドの実施例の斜視図である。
【図2】図1のクラブヘッドの実施例の底面図である。
【図3A】図1に従うクラブヘッドの実施例のゴルフボールとの衝撃時の正面図である。
【図3B】図1に従うクラブヘッドの実施例のアドレス時の正面図である。
【図4A】図1のクラブヘッドの実施例の底面図である。
【図4B】図4の3B−3B線に沿う図4のクラブヘッドの断面図である。
【図4C】図4の4C−4C線に沿う図4のクラブヘッドの断面図である。
【図4D】図4の4D−4D線に沿う図4のクラブヘッドの断面図である。
【図5】図1のクラブヘッドの背面図である。
【図6】図1のクラブヘッドのヒール側の側面図である。
【図7A】この発明のソールを具備する図1のクラブヘッドの底面図である。
【図7B】図7Aのクラブヘッドの線7B−7Bに沿う断面図である。
【図8】この発明の他の代替的な実施例の底面図である。
【図9】この発明に従うクラブヘッドの代替的な実施例の平面図である。
【図10A】図9のクラブヘッドの実施例に従うクラブヘッドの正面図である。
【図10B】図10Aのクラブヘッドの線10B−10Bに沿う断面図である。
【図11】図9の実施例の従うクラブヘッドの平面図である。
【図12A】図9のクラブヘッドの実施例に従うクラブヘッドの正面図である。
【図12B】図12Aのクラブヘッドの線12B−12Bに沿う断面図である。
【図13】図9に従うクラブヘッドの実施例の切欠き背面斜視図である。
【図14】図13のクラブヘッドの背面図である。
【図15】図13の実施例に従う重み管の斜視図である。
【図16】図9に従うクラブヘッドの他の実施例の切欠き背面斜視図である。
【図17】図17の実施例に従う重み管の斜視図である。
【図18】図9に従うクラブヘッドの他の実施例の切欠き背面斜視図である。
【図19】図9に従うクラブヘッドの他の実施例の底面図である。
【図20】図9に従うクラブヘッドの他の実施例の切欠き正面斜視図である。
【図21】図13の実施例に従う、y軸およびz軸に沿う重心の移動を示すグラフである。
【図22】図13の実施例に従う、y軸およびx軸に沿う重心の移動を示すグラフである。
【図23】図16の実施例に従う、y軸およびz軸に沿う重心の移動を示すグラフである。
【図24】図16の実施例に従う、y軸およびx軸に沿う重心の移動を示すグラフである。
【符号の説明】
【0058】
10 ゴルフクラブヘッド
12 本体
14 打撃フェース
16 ソール
18 クラウン
20 スカート
22 ホーゼル
26 トウ
28 ヒール
30 ゼロ度バウンス部分
32 多重浮き彫り表面
34 負バウンス部分
40 切欠き部分
【技術分野】
【0001】
この発明は、改良されたゴルフクラブに関する。より具体的には、この発明は、物理属性が改善されたウッドタイプのゴルフクラブヘッドに関する。
この出願は、2005年12月23日に出願された米国特許出願第29/245,472号の部分継続出願である。
【背景技術】
【0002】
ゴルフクラブヘッドには多くの種々の形態および型式、例えば、ウッドまたはメタル−タイプ(ドライバおよびフェアウェイウッドを含む)、アイアン−タイプ(ウェッジ−タイプのクラブヘッドを含む)、ユーティリティまたは特殊タイプ、およびパタータイプがある。これらスタイルの各々は、規定の機能および構造を有する。この発明は主に空洞ゴルフクラブヘッド、例えばウッド−タイプおよびユーティリティ−タイプ(全般にここではウッド−タイプゴルフクラブと呼ぶ)に関する。
【0003】
ウッド−タイプまたはメタル−タイプのゴルフクラブヘッドは一般にフロントフェースすなわち打撃フェース、クラウン、ソール、および、弓状のスカートを含み、弓状のスカートはヒール、トウ、およびバックを含む。クラウンおよびスカートはしばしばシェルと呼ばれる。フロントフェースはゴルフボールと接触してこれを打撃する。複数の溝がフェース上に形成されてボールのスピンを付与するように働き、また装飾目的を実現し、これはしばしば「スコアライン」と呼ばれる。クラウンは一般にゴルファに対して特殊な外見を与え、打撃フェースに対して堅固な構造を実現する。ゴルフクラブのソールは、スイングに際して地面に接触して相互作用するのでゴルフショットに関してとくに重要である。
【0004】
ゴルフクラブヘッドの設計が複雑であることは知られている。クラブの各部品(すなわちクラブヘッド、シャフト、グリップ、およびこれらの部品)の仕様が直接にクラブの性能に影響する。したがって、設計仕様を変更してゴルフクラブをしつらえて特別な性能特性を実現させることができる。
【0005】
ウッド−タイプのクラブヘッドの設計および製造にはクラブヘッド構造に注意深く留意する必要がある。考慮すべき多くの要素には、材料選択、材料処理、構造的な一体性、および全体的な幾何的デザインがある。幾何的デザインの配慮の例は、ロフト、ライ、フェース角、水平フェースの膨らみ、垂直フェースロール、フェースサイズ、重心、ソールの曲率、および全体のヘッド重量を含む。クラブヘッドの内部デザインを仕上げて具体的な特徴を実現し、例えば、ホーゼルすなわちシャフト結合手段、クラブヘッドのフェースまたは本体状の周辺重み、および空洞クラブヘッド内のフィラーを含むことにより仕上げる。クラブヘッドは典型的にはステンレス鋼、アルミニウム、またはチタンから製造され、鋳造、シートメタルを圧力下で形成することによるスタンプ、鍛造、またはこれらプロセスの任意の2以上の組み合わせから製造される。
【0006】
クラブヘッドは複数の要素から形成され、これらは溶接その他により一体になされて空洞のヘッドを形成し、これらはしばしばクラブヘッドのケースであり、これがインサート例えばソールプレートまたはクラウンプレートとともに設計される。複数要素構造にするとクラブヘッドの内部に形成されるキャビティにアクセスするのが容易になり、これにより、種々の部品、例えば内部ウェートおよびクラブシャフトをヘッドに結合することが可能になる。キャビティは空洞のままに維持されても良く、例えば発泡剤により部分的に、または完全に充填されても良い。接着剤をクラブヘッドの内部に注入して正確なスイング重さを実現し、またはクラブヘッド内にある任意の残骸を集めて保持してよい。さらに、複数のワンピースクラブヘッドを高精度の寸法誤差で製造することが困難であるので、複数部品構造を利用すれば、クラブヘッドを緊密な標準品のセットで製造できる。
【0007】
ウッド−タイプのゴルフクラブをメタリックの材料から製造することは知られている。これらのクラブは当初では、主に、丈夫な金属、例えばステンレス鋼、アルミニウム、ベリリウム銅、その他を鋳造して、金属の本体、フェースおよびホーゼルを含む一体構造を形成することにより製造された。技術が進展するに従って、クラブのフェースの性能を向上されることが好ましくなってきた。例えば、チタン材料を用いてこれを実現する。
【0008】
プレイヤは、最大距離および着地位置の正確性を実現する、メタルウッドドライブおよびゴルフボールの組み合わせを通常求めている。打撃後のボール飛距離は、ボールの並進運動速度の大きさおよび方向と、ボールの回転速度すなわちスピンとにより支配される。気圧、湿度、温度および風速を含む環境条件がさらにボールの飛びに影響を与える。しかしながら、環境の効果はゴルフ用品メーカのコントロールを越えている。ゴルフボールの正確な着地も多くの要素により決定される。これらの要素のうちのいくつかは、クラブヘッド設計例えば重心やクラブヘッドの柔軟性に起因する。
【0009】
ウッド−タイプのクラブヘッドの重量分配を向上させて、ボールとの接触時にクラブがオープンにならないようにするための既知の手法は、通常、本体鋳造自体に重量を付加することや、クラブ中の所定の位置に重量エレメントを戦略的に付加することを含む。重量エレメントをウッド−タイプのクラブヘッドに組みこむために多くの努力がなされてきた。これら重量エレメントは通常では所定の位置に配置され、これがボールの飛行によい影響を与え、特定のゴルファの欠点を解消する。
【0010】
クラブヘッドのソールは、ゴルフショットの際に地面と接触して相互作用するので、ゴルフショットにおいてとくに重要である。クラブの性能を最大化する多くのソール構造がある。典型的には、クラブのソールは若干曲がって、クラブヘッドが地面に配置されるときに、その先端が地面より上になるようになっている。クラブの前面に対する曲がりは、一般にバウンスを実現する。バウンスにより、クラブが地面に入り込んで実質的にクラブヘッド速度を低下させることを防止する。後端に対する曲がりは、一般に、クラブヘッドがバックスイング中に地面に当たるのを防止する。
【0011】
この発明は、クラブの操作性を向上させる、ウッド−タイプのゴルフクラブの改善されたゴルフクラブソールに向けられている。さらに、この発明は、クラブの操作性を向上させるウッド−タイプのゴルフクラブ用の改良された重み付けシステムに向けられている。
【発明の開示】
【0012】
この発明は、フェース、ソール、クラウン、ならびに、これらフェース、ソール、およびクラウンを連結するスカートを有し、ヒール端およびトウ端を具備する本体を有し、この本体が、ソール上でゼロ度バウンス部分をなすアドレス位置と、ソール上で負バウンス部分をなす中央ソール位置とを有するゴルフクラブヘッドに関する。1実施例では、負バウンス部分はマイナス0.5からマイナス4.0度の表面を有し、また、好ましくは、少なくともマイナス2.0の表面を有する。
【0013】
負バウンス部分は、ソールのバックへと伸びる切欠き部分をさらに有してよい。この切欠き部分の深さは約0.05から0.5インチであってよい。負バウンス部分は全体として三角形または放物線の形状であって良い。負バウンス部分はソール上に当該クラブヘッドのフェースから約0.1から1.0インチの距離に配置されてよく、また好ましくは当該クラブヘッドの上記フェースから約0.35から0.65インチの距離に配置されてよい。
【0014】
他の実施例において、この発明に従うゴルフクラブは、フェース、ソール、クラウン、ならびに、上記フェース、ソール、およびクラウンを連結するスカートを有し、ヒール端およびトウ端を具備する本体を具備するクラブヘッドを有してよく、ここで、トウ端が少なくとも5度だけ上方にあるときに、フェースの第1の測定がスケアーになり、中央の位置におけるフェースの第2の測定が第1の測定と異なる。フェースの測定は第2の測定において少なくとも2度だけよりオープンになってよく、また、少なくとも2度だけオープンになってよい。中央の位置は負バウンス部分を有してよい。中央の位置の第2の測定はクラブヘッドのゴルフボールとの衝突時に行なわれてよい。第2の測定においてシャフト角が、地面から約55から60度であってよい。第1の測定はアドレス位置で行なわれ、シャフト角は地面から約55から45度であってよい。
【0015】
他の実施例において、この発明は、フェース、ソール、クラウン、ならびに、上記フェース、ソール、およびクラウンを連結するスカートを有し、本体が重心を有するゴルフクラブヘッドに関する。本体は、クラブフェースに平行に配されるx軸、クラブフェースに直交するy軸、およびクラブフェースを通るz軸からなる座標系を有し、ここで、重心が少なくともz軸およびy軸に沿って調整可能である。重心は、z軸に沿って距離6mm以内で移動可能であり、より好ましくはz軸に沿って距離4mm以内で移動可能である。重心は、y軸に沿って距離6mm以内で移動可能であり、より好ましくはy軸に沿って距離2mm以内で移動可能である。重心は、x軸に沿って距離2mm以内で移動可能であり、より好ましくはx軸に沿って距離0.5mm以内で移動可能である。
【0016】
重りシステムは、クラブヘッド内に、y軸およびz軸がなす面の内部で配置されて重心を調整する、少なくとも1つの管を有して良い。1実施例では、重量が異なる複数のインサートが管内の種々の位置に配置されて重心を所望の位置に移動させて良い。代替的には、重りが管の一端に設けられ、この管がクラブヘッド内に配されて重心を所望のボール飛行を実現する所望の位置に移動させる。管はクラブヘッドのフェースに向かってz軸から下方に少なくとも3度だけ角度付けられて良く、より好ましくは約3から約7度角度付けられてよい。
【0017】
管は反転可能でよく、重りをクラブヘッドの他端に移動可能として所望の他のボール飛行を実現するために重心を移動させるようになっている。重りがクラブヘッドのバックに位置するときには、クラブヘッドから打ち出されるショットは増大したバックスピンを有し、より高い打ち上げ角度をなし、よりソフトな着地を実現する。重りがクラブヘッドの前面に位置するときには、クラブヘッドから打ち出されるショットはより少ないバックスピンを伴い、軌道がより低くなり、浅い着地となって距離を増大させる。
【0018】
1実施例では、重りはタングステンを含む。重りの重量は約10グラムから約35グラムであってよい。管と重りを組み合わせるとその重量は約20から約40グラムである。管はアルミニウムを有して良い。管は少なくとも一端にファスナを含んで管をクラブヘッドに取り付けやすくして良い。管はフェースに隣接してクラブヘッドの内部に締めつけて良い。代替的な実施例では、管をクラブヘッドの外側に締めつけて実質的にクラブヘッド本体と面一に成るようにして良い。
【0019】
代替的な実施例において、重りシステムは、クラブヘッドに設けられた3つのキャビティと、これらキャビティ内に配置されるように設けられた3つの個別のインサートとをさらに有してよく、ここで、インサートの重量がそれぞれ異なり、異なるキャビティに配置して座標系内で重心を移動させて良い。
【0020】
さらに他の実施例において、重りシステムは、さらに、クラブヘッド内の配置用のパイプを有して重心を移動させて良い。少なくとも1つの重りがパイプにスライド可能に設けられて重心を所望位置に移動させる。スライド可能な重りはシャフトに沿ってクラブヘッドの外部から手作業で所望の位置へと移動させて良い。パイプはクラブヘッドのフェースに向かって少なくとも3度だけz軸から下方に角度付けられて良く、より好ましくは約3度から約7度角度付けられて良い。
【0021】
この発明の上述および他の特徴は添付図面に示される発明の以下の説明から容易に理解できる。添付図面はここに組みこまれて明細書の一部を構成し、発明の原理を説明し当業者による発明の実施を可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1はこの発明のゴルフクラブヘッド10を示す。クラブヘッド10は、打撃フェース14、ソール16、クラウン18、スカート20を具備する本体12、およびホーゼル22を含む。本体は空洞の内部ボリューム24(図4B〜4D参照)を形成する。発泡体または他の材料を部分的または完全に内部ボリュームに充填して良い。重みはこの内部ボリューム内に含ませて良い。フェースには種々のデザインの溝すなわちスコアを設けて良い。クラブヘッドはトウ26およびヒール28を具備する。
【0023】
ゴルフクラブシャフト(図示しない)はホーゼル22に結合され、シャフト軸A−Aに沿って配置される。ホーゼル22はクラブヘッド10のそこまで伸びていても良いし、クラブヘッド10のソールおよびクラウン部分16、18の間の位置で終端しても良いし、ホーゼル22がクラウン部分26と面一に終端してもよい。
【0024】
内側ボリューム24の体積は125立方cmより大きいことが推奨され、好ましくは175立方cmより大きい。好ましくは、この発明のクラブヘッド10の質量は150グラムより大きいけれども、220グラムより小さい。ただし、クラブヘッドの重量は任意の適切なもので良い。本体12は一体に溶接されたシート、または鋳造で製造されて良く、好ましくは、スチール、アルミニウム、またはチタンまたは任意の適切な他の材料あるいはこれらの組み合わせから製造されて良い。
【0025】
スカート14は、ミリング、鋳造、鍛造、またはスタンプ・フォーミングにより製造されて良い。フェース14は、チタン、チタン合金、炭素鋼、ステンレス鋼、ベリリウム銅、および他の金属、または複合材を含む任意の適切な材料から製造されてよい。フェース1の厚さは適宜な任意のものであり、均一でも非均一でも良い。容易に理解できるように、フェース14は、接着および溶着を含む適切な手段により、本体12に結合されてよい。代替的には、本体12およびフェース14は同時に鋳造されて一様なシェルを形成して、フェース14を本体12に接着、その他の方法で永久的に固着する必要がないようにできる。代替的には、ソール16またはクラウン18を別々に製造して本体12の残りの部分にはめ込んで良く、これは当業者に知られている。
【0026】
ソール16は、好ましくは、2つの目的を達成する複雑な形状を有する。第1の目的は、フェースをターゲットに対してスケアーにするアドレス位置で、クラブヘッド10が着座する表面を実現することである。第2の目的は、通常のソールを具備するクラブヘッドで利用可能な、衝撃時の地面との空隙より大きな空隙を実現するソール形状を提供することである。第1の目的を実現するために、アドレス部分すなわちゼロ度バウンス部分30が設けられる。この部分は、ソール16上で十分に大きな面積を有し、ゴルファがアドレス位置に配置したときにクラブヘッドをその上で静止させる。ゼロ度バウンス部分30は、ソール16上に設けられた平坦部分でよい。ゼロ度バウンス部分30はフェース16の背面で丁度中央に配置されても良く、また、図示のように、よりヒール28側に設けられても良い。図1および図2に示すように、ソール16はゼロ度バウンス部分30を有し、アドレスで、クラブヘッド10がこの位置に静止し、フェース14がターゲットに対してスケアーになるようになしている。ゼロ度バウンス部分30により、クラブヘッド10は、複雑な形状のソールを具備しない通常のクラブヘッドとまったく同様に着座できる。このため、この発明のクラブヘッド10の複雑なソールによってもクラブヘッドがアドレスにおいて着座する態様に悪影響を与えない。
【0027】
第2の目的を実現するために、ソール16の一部が穿たれて多重浮き彫り表面32を負のバウンスとともに実現する。好ましくは、負バウンス部分34がソール16上にその中央位置でクラブヘッド10のフェース14と離間した位置に設けられる。このため、クラブヘッド10は2つのバウンス領域を具備する。図3Aおよび3Bに示すように、クラブヘッド10の衝撃位置Ipは、アドレス位置Apと異なり、これは、ゴルフスイングの挙動によりシャフトが衝撃時に曲がってクラブヘッド10の位置が移動するからである。図3Bはアドレス位置のクラブヘッドを示し、ここでフェースはターゲットに対してスケアーであり、シャフト軸A−Aは地面Gに対して角度をなし、これをシャフト角βaと呼ぶ。図3Aに示すように、衝撃時には、クラブヘッドは直立にわずかな角度だけ回転し、シャフト軸A−Aは地面Gに対して異なる角度をなし、これをシャフト角βiと呼ぶ。
【0028】
1実施例では、第1の測定、例えば、クラブヘッド10がアドレス位置に着座してフェース14がスケアーのときには、トウ26は少なくとも5度上であってよいことに留意されたい。第2の測定、例えば、ゴルフボールとの衝撃時では、中央位置に配されて、フェース14は第1の測定時と異なる。例えば、フェース14は第2の測定時には第1の測定時に較べて少なくとも2度だけよりオープンになってよく、また、第2の測定時には第1の測定時に較べて少なくとも2度だけオープンになってよい。中央位置は負バウンス部分34を有し、これは実質的に平坦な表面である。第1の測定をアドレス位置で行なうときに、シャフト角βaは好ましくは約55から45度である。第2の測定をクラブヘッドの衝撃時で行なうときには、シャフト角βiは約55から60度である。
【0029】
図1および2に示すように、ソール16は多重浮き彫り表面32に特徴付けられ、ソール16の後端36でより大きな接地空隙を実現して芝生との摩擦を最小化する。この構成では、地面/ソール接触点は打撃フェース14の先端に向かって前方に残る。地面/ソール接触点を前方に維持することにより方向制御およびボールの飛距離が改善され、これは、クラブヘッド10のボールに対するバウンスまたはスキップを抑制すること可能であることによる。これは、ボールをスタンスより前方に配置するプレイヤまたは浅い角度の打ち出しで芝生からボールを掃き出すプレイヤに取って、とくに顕著である。好ましくは多重浮き彫り表面32のソールは負バウンス部分32および切欠き部分40により特徴付けられる。
【0030】
負バウンス部分34は任意の所望の形状を有して良く、好ましくは、負バウンス部分34は図1および2に示すように三角形の形状である。図4A〜4Dはソール16における負バウンス部分34および切欠き部分40を示す。図4Bおよび4Dで図示される断面は、切欠き部分40を通常のクラブヘッドソール42の一般的な表面と比較して示す。図4Bは、負バウンス部分34および切欠き部分40を伴うクラブヘッド10の中央部分の断面を通常のクラブヘッドソール42の一般的な表面と比較して示す。
【0031】
切欠き部分40は負バウンス部分34からクラブヘッド10の後端36へと伸びる。図4B〜Dに示すように、切欠き部分40は連続しており、ソールの底に沿って伸びる面Sから負表面を徐々に大きくして良い。好ましくは、切欠き部分40の深さdcpは通常のゴルフクラブソール42の一般的な表面から約0.05から0.5インチであり、この深さは一定でも一定でなくてもよい。図5および6はクラブヘッドのバック44およびヒール28を示す。切欠き部分40を十分に想定することができる。
【0032】
図7A〜7Bはクラブヘッド10のソール16およびその線7B−7Bに層断面を示し、ソール16の多重浮き彫り表面32を示す。負バウンス部分34は打撃フェースから距離D1だけ離間しており、D1は好ましくは約0.1から1.0インチである、より好ましくは、クラブヘッド10の打撃フェース14から約0.35から0.65インチである。距離D1は異なるクラブヘッドに対して異なってよく、これは、距離D1がフェースの進展およびクラブヘッドのロフトに左右されるからである。図示のように、負バウンス部分34は、クラブヘッドを通る座標系のz軸と平行なソール16の底に沿って伸びる面Sから角度αをなす表面を有する。負バウンス部分34は、およそマイナス0.5からマイナス4.0度の表面を有し、角度αは面Sからおよそマイナス0.5からマイナス4.0度である。好ましくは、負バウンス部分34は、およそマイナス2.0度の表面を有する。負バウンス部分34の角度は、ソールのバックに向かって一定でもよく、変化しても良いことに留意されたい。負バウンス部分34は多重半径の位置を有してよい。
【0033】
図示のとおり、多重浮き彫り表面32は負バウンス部分34および切欠き部分40を含み、これらが三角形の形状を構成する。三角形の形状は角度φをなし、角度φは好ましくはやく35から50度であり、より好ましくは約38から44度である。負バウンス部分34および切欠き部分40の長さLは好ましくは約1から5インチであり、より好ましくは約2から4インチである。
【0034】
図8はソ0ル16の代替実施例を示す。クラブヘッド46は上述のような多重浮き彫り表面32により特徴付けられる。多重浮き彫りソールは負バウンス部分34および切欠き部分40をその特徴として有する。負バウンス部分34および切欠き部分40の形状は任意の適切な形状であってよいことに留意されたい。
【0035】
一般に、スイートスポットを大きくするために、クラブヘッドの重心はクラブヘッドの底およびバックへと移動される。これにより、平均的なゴルファはボールを虚空に高く、速く打ち上げ、ボールを遠くへ飛ばすことができる。さらに、クラブヘッドの慣性モーメントを大きくして、中心から外れた打撃に伴う距離および精度のペナルティを最小化する。クラブヘッドの全体重量を増大させること梨に重量を下方および公報に移動させるために、材料すなわち質量を一般にクラブヘッドの一領域から取って他に移す。材料を、薄いクラブフェースをなしてクラブのフェースから取り、またクラウンおよび/またはソールから取りクラブのバックに配置できる。
【0036】
図9は、この発明の他の実施例に従うクラブヘッド50のトップを示す。クラブヘッド50は、打撃フェース54、ソール56(図10Aおよび10B参照)、クラウン58、スカート60を具備する本体52ならびにホーゼル62を含む。本体は空洞の内部ボリューム64(図10Bおよび12B参照)を形成する。フェースには種々のデザインの溝すなわちスコアが設けられて良い。クラブヘッドはトウ66およびヒール68を具備する。
【0037】
図9は、x軸およびz軸に沿う重心(c.g.)を示す。クラブヘッド50の操作性を改善するために、クラブヘッド50のc.g.をより好ましい位置に移動させることができるようにすることが望まれる。好ましくは、クラブヘッド50は、その特徴として、重りシステム70(図10A〜10B、および12A〜12Bを参照)を有してクラブヘッド50内のc.g.をより理想的な位置へ移動させる。好ましくは、c.g.は、重りシステムを伴わないクラブヘッドに較べてz軸に沿って6mmの距離の範囲で移動させることができる。より好ましくは、z軸に沿って4mmの距離の範囲で移動させることができる。c.g.は、重りシステムを伴わないクラブヘッドに較べてx軸に沿って6mmの距離の範囲で移動させることができてよく、より好ましくは、2mmの距離の範囲で、さらに好ましくは0.5mmの距離の範囲で移動させることができてよい。さらに、c.g.は、重りシステム(図10A〜10B、および12A〜12Bを参照)を伴わないクラブヘッドに較べてy軸に沿って6mmの距離の範囲で移動させることができる。好ましくは、c.g.はy軸に沿って2mmの距離の範囲で移動させることができる。
【0038】
c.g.を調整可能にしても、クラブヘッドのロフトの挙動に実質的に影響はないであろう。例えば、3mmのフロント−バックの移動に対して、ロフトの挙動は約0.4度変化するだけである。c.g.が後方に移動するとき、バックスピンが増大し、例えばクラブヘッドのc.g.の背面に向かう移動量3mmあたり100から300rpmの間の増加分だけバックスピンが増大する。
【0039】
図10Aは、クラブヘッドのフロントフェース54を図説し、x軸およびy軸を示す。図10Bは図10Aの線10B−10Bに沿う断面図である。図10Bはクラブヘッドの内部を示し、このクラブヘッドはその特徴としてこの発明に従う重りシステム70を有し、c.g.がz軸およびy軸に沿って移動可能である。
【0040】
図10Bは、クラブヘッド50内で、y軸およびz軸により形成される面の内部に配置されてクラブヘッドのc.g.を調整する管72を、重りシステム70として示す。図11に示すように、1より多くの管72がクラブヘッド50の内部に設けられて良いことに留意されたい。図10Bに示すように、重りシステム70は、重り74をその一端76に具備する管72をその特徴として有する。図10Bに示すように、重り74はクラブヘッド50のバックに配されてc.g.を所望のボール飛行に望まれる位置に移動させる。重り74がクラブヘッド50のバックに配置されるときには、クラブヘッド50から打ち出されるショットはバックスピンを増大させて打ち出し角度をより高くして柔らかな着地をもたらしてきた。代替的な実施例では、管72が、管72中に配する重量が異なる複数のインサートをその特徴として有してクラブヘッド50のc.g.を所望の位置に移動させてもよいことに留意されたい。
【0041】
図示のとおり、管72は好ましくはクラブヘッド50内で角度をもって設けられる。管72がクラブヘッド50のフェース54に対して下方に角度付けられ、管72がz軸およびy軸により形成される面内に設けられるようになっている。管72は角度δだけ角度付けられ、ここで、δはz軸およびx軸により形成される面Wに対して少なくとも1度である。好ましくは、管72は、クラブヘッド50のフェース54に対して下方に、z軸およびx軸により形成される面Wに対して少なくとも3度だけ角度付けられている。より好ましくは、管72は、クラブヘッド50のフェース54に対して下方に、z軸およびx軸により形成される面Wに対して約3から7度だけ角度付けられている。管72はy軸およびz軸により形成される面内に設けられるものとして、ここでは記載されているけれども、管72はその面からいずれの方向に任意の所望量だけずれていてもよいことは容易に理解できる。
【0042】
つぎに図12A〜12Bを参照すると、管72はクラブヘッド50内で反転されて、重り74がクラブヘッド50の他端76に設けられ、フェース54により近くに配され、c.g.を所望のボール飛行を実現する他の位置に移動させて良いことがわかる。重り74をクラブヘッド50の前面に配置すると、クラブヘッド50から打ち出されるショットによるバックスピンがより少なくなり、軌道が低くなり、着地が浅くなって距離が増大する。管72自体はクラブヘッド中に重り74をいずれの方向に配した状態で挿入されても良く、また、所望の部端部に重り74を有するものを異なる管72から選択して、その後、クラブヘッドに設けるようにしても良いことに留意されたい。
【0043】
重りシステム70、例えば管72および重り74を具備するクラブはソール56上の上述したような多重浮き彫り表面32を含んで良いことは容易に理解できる。例えば、図10Bおよび図12Bにおいて、ソール56は、上述のような負バウンス部分34および切欠き部分40を具備する多重浮き彫り表面32をその特徴として有して良い。管の角度δは多重浮き彫り表面32と実質的に平行であることも理解できる。
【0044】
図13は管72をクラブヘッド50にどのように挿入できるかを示す。鞘78はクラブヘッド50のブロック79から伸び、重り74付きの管72を収容し、ファスナ80が管72をクラブヘッド50内に固定してロックする。管72はクラブヘッド50の外側に締めつけられて実質的にクラブヘッドの外側面と面一とされ、これを図14に示す。
【0045】
図15は図13の実施例に従う管72を示す。重り74は管72の端部76に設けられる。管72および重り74は、ネジ係合、エポキシ、機構ロック、または他の結合手法により結合されて良い。重り74はタングステンまたは任意の他の適切な材料を含んで良い。重り74の重量は約10から25グラムである。管72および重り74の結合重量は約20から40グラムである。好ましくは、管72はアルミニウムを含むけれども、任意の他の適切な材料を採用して良い。
【0046】
管72の向きは、製造時に設定されても良いし、ユーザにより変更されても良いし、または、製造業者または指定された調整場所で修正されても良いことに留意されたい。管72の直径tdは約0.3から0.5インチであり、その長さtlは約2から3インチである。1を越える数の管72をクラブヘッド50に任意の時点で設けても良く、これは図11に示すとおりであり、また、異なる重量に複数の管72をユーザまたは調整場所に供給しても良いことは容易に理解できる。
【0047】
図16はクラブヘッド50内に管72を配置するための代替的な実施例を示す。この実施例において、管72は両方の端部86および88にネジ溝84を有し、これがクラブヘッドの内部でフェース54に隣接するブロック93の係合ネジ溝90、およびクラブヘッド50のスカート60に隣接するブロック96のネジ溝94とネジ係合で相互結合する。管72はフェース54と隣接してクラブヘッド50の内部に締めつけられる。管72の向きは製造時に設定しても良いし、ユーザにより変更されても良いし、または、製造業者または指定された調整場所で修正されても良いことに留意されたい。
【0048】
図17は図16の実施例の管72を図説し、管の二重ネジ切り端部86および88を示し、この管はいずれの方向からでもクラブヘッド50に挿入することができ、フェース54に隣接してねじ込みにより収容可能である。管72の直径tdおよび長さtlは上述したものであり、重り74および管72の重量は上述と類似である。管72の外部はクラブヘッド50の外側表面82と実質的に面一になるように整合される。
【0049】
図18は重りシステム70の代替的な実施例を示し、ここでは、重り98が、クラブヘッド50内に設けられたパイプ100に沿ってスライドできる。クラブヘッド50のソール56の外側表面102は、重り98をパイプ100に沿って所望の位置まで移動させてそのc.g.を動かし上述のように所望のボール飛行を実現させるための機構104を、その特徴として有する。代替的には、パイプ100上の重り98の位置がクラブヘッドの製造時に設定されて良い。
【0050】
図19は重りシステム70の他の代替的な実施例を特徴付ける。この実施例は、インサートを収容するためにクラブヘッド50のソール56中に2以上のキャビティ106をその特徴として有する。キャビティ106はクラブヘッド50上の任意の所望の位置に配置されて良い。図示のように、3つのキャビティ106がx軸からずれた軸Oに沿って設けられる。キャビティ106はx軸に平行に整合されてもよいし、またどちらの方向にずれても良い。キャビティ106は、x軸からいずれかの方向に0から90度ずれた軸Oに沿って設けられてよい。クラブヘッドのバック部分110は、その特徴として、より深いキャビティ106を有してz軸およびx軸により形成される面に対して上述した管72を代替する。複数のインサート108は種々の重量であって良く、異なるキャビティ106に配されてc.g.を所望の位置に移動させる。インサート108は、ユーザにより移動可能であり、また、製造時にセットされてもよく、また調整環境で修正されても良い。
【0051】
図20は、重心をy軸に沿って移動させるための重りシステム70のさらに他の代替的な実施例を示す。図示のとおり、クラブヘッド50は、垂直キャビティ112をその特徴として有し、これがソール56からクラブヘッドの空洞のボリューム64へと伸びる。キャビティ112はソール56中の任意の所望の位置に配置して良く、例えば、ファース54の幅に沿ってその中央に配置され、かつ、クラブヘッド50のバック寄りの位置に配置される。これは図示のとおりである。重り114はキャビティ114にフィットするように製造され、キャビティ112内にしっかりと係合するようになっている。重り114はキャビティ内に任意の適切な手法で取り付けられて良く、この手法にはネジ係合、エポキシ、機構ロックまたは他の結合手法が含まれることは容易に理解できる。図示のとおり、キャビティ112は円筒形であり、重り114はこれに対応して円筒形のプラグであるけれども、容易に理解できるように、重り114および係合キャビティは任意の適切な形状および寸法を有してよい。重み114は、その特徴として、重量端部114および軽量端部116を有する。重量または軽量端部116および118をソール56に近づけてc.g.をy軸に沿って所望の位置に移動させて良い。容易に理解できるように、重り114の向きは製造時に設定しても良いし、ユーザにより変更されても良いし、または、製造業者または指定された調整場所で修正されても良い。この実施例では、1つの属性を独立させてc.g.をy軸に沿って移動させることが容易になり、このため、クラブの調整をより直接的なものにできる。
【0052】
図21に示すように、c.g.の移動が図13の構造に従って示される。これは、c.g.のy軸およびz軸に沿う移動を、重りシステムを伴わない、通常のTitleist 904Fのフェアウェイウッドと、重り74をクラブヘッド50のバック中に具備する図13の重りシステム70を伴うクラブヘッド50と、重り74をクラブヘッド50のフロント中に具備する図13の重りシステム70を伴うクラブヘッド50とについて示す。図21は、これら種々のクラブヘッドに関するy軸およびz軸に沿うc.g.の相対位置を示す。
【0053】
図22に示すように、c.g.の移動が図13の構造に従って示される。これは、c.g.のy軸およびx軸に沿う移動を、重りシステムを伴わない、通常のTitleist 904Fのフェアウェイウッドと、重り74をクラブヘッド50のバック中に具備する図13の重りシステム70を伴うクラブヘッド50と、重り74をクラブヘッド50のフロント中に具備する図13の重りシステム70を伴うクラブヘッド50とについて示す。図22は、これら種々のクラブヘッドに関するy軸およびx軸に沿うc.g.の相対位置を示す。
【0054】
図23に示すように、c.g.の移動が図16の構造に従って示される。これは、c.g.のy軸およびz軸に沿う移動を、重りシステムを伴わない、通常のTitleist 904Fのフェアウェイウッドと、重り74をクラブヘッド50のバック中に具備する図16の重りシステム70を伴うクラブヘッド50と、重り74をクラブヘッド50のフロント中に具備する図16の重りシステム70を伴うクラブヘッド50とについて示す。図21は、これら種々のクラブヘッドに関するy軸およびz軸に沿うc.g.の相対位置を示す。
【0055】
図24に示すように、c.g.の移動が図16の構造に従って示される。これは、c.g.のy軸およびx軸に沿う移動を、重りシステムを伴わない、通常のTitleist 904Fのフェアウェイウッドと、重り74をクラブヘッド50のバック中に具備する図16の重りシステム70を伴うクラブヘッド50と、重り74をクラブヘッド50のフロント中に具備する図16の重りシステム70を伴うクラブヘッド50とについて示す。図24は、これら種々のクラブヘッドに関するy軸およびx軸に沿うc.g.の相対位置を示す。図21〜24において示されるc.g.の位置は商業的に入手可能なCAD(コンピュータ支援デザイン)システムを用いて計算された。
【0056】
以上のとおり、この発明について種々に説明してきたけれども、買う実施例の種々の特徴は単独でも、また組み合わせても採用できることに留意されたい。したがって、この発明は上述した具体的な好ましい実施例のみに限定されない。例えば、多重浮き彫り表面ソールは、1のクラブヘッドにおいて、重りシステムと組み合わされてクラブヘッドのc.g.を移動させるようになしてもよい。さらに、この発明の精神および範囲内の変形および修正は当業者の思い至るところであることに留意されたい。したがって、ここに開示されてこの発明の範囲および精神の範囲内の開示内容から、当業者が容易に取得できる臨機応変の修正は、この発明のさらなる実施例として含まれるべきである。この発明の範囲は、したがって、添付の特許請求の範囲に示されるように定義される。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】この発明のクラブヘッドの実施例の斜視図である。
【図2】図1のクラブヘッドの実施例の底面図である。
【図3A】図1に従うクラブヘッドの実施例のゴルフボールとの衝撃時の正面図である。
【図3B】図1に従うクラブヘッドの実施例のアドレス時の正面図である。
【図4A】図1のクラブヘッドの実施例の底面図である。
【図4B】図4の3B−3B線に沿う図4のクラブヘッドの断面図である。
【図4C】図4の4C−4C線に沿う図4のクラブヘッドの断面図である。
【図4D】図4の4D−4D線に沿う図4のクラブヘッドの断面図である。
【図5】図1のクラブヘッドの背面図である。
【図6】図1のクラブヘッドのヒール側の側面図である。
【図7A】この発明のソールを具備する図1のクラブヘッドの底面図である。
【図7B】図7Aのクラブヘッドの線7B−7Bに沿う断面図である。
【図8】この発明の他の代替的な実施例の底面図である。
【図9】この発明に従うクラブヘッドの代替的な実施例の平面図である。
【図10A】図9のクラブヘッドの実施例に従うクラブヘッドの正面図である。
【図10B】図10Aのクラブヘッドの線10B−10Bに沿う断面図である。
【図11】図9の実施例の従うクラブヘッドの平面図である。
【図12A】図9のクラブヘッドの実施例に従うクラブヘッドの正面図である。
【図12B】図12Aのクラブヘッドの線12B−12Bに沿う断面図である。
【図13】図9に従うクラブヘッドの実施例の切欠き背面斜視図である。
【図14】図13のクラブヘッドの背面図である。
【図15】図13の実施例に従う重み管の斜視図である。
【図16】図9に従うクラブヘッドの他の実施例の切欠き背面斜視図である。
【図17】図17の実施例に従う重み管の斜視図である。
【図18】図9に従うクラブヘッドの他の実施例の切欠き背面斜視図である。
【図19】図9に従うクラブヘッドの他の実施例の底面図である。
【図20】図9に従うクラブヘッドの他の実施例の切欠き正面斜視図である。
【図21】図13の実施例に従う、y軸およびz軸に沿う重心の移動を示すグラフである。
【図22】図13の実施例に従う、y軸およびx軸に沿う重心の移動を示すグラフである。
【図23】図16の実施例に従う、y軸およびz軸に沿う重心の移動を示すグラフである。
【図24】図16の実施例に従う、y軸およびx軸に沿う重心の移動を示すグラフである。
【符号の説明】
【0058】
10 ゴルフクラブヘッド
12 本体
14 打撃フェース
16 ソール
18 クラウン
20 スカート
22 ホーゼル
26 トウ
28 ヒール
30 ゼロ度バウンス部分
32 多重浮き彫り表面
34 負バウンス部分
40 切欠き部分
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フェース、ソール、クラウン、ならびに、上記フェース、ソール、およびクラウンを連結するスカートを有し、ヒール端およびトウ端を具備する本体を有し、
上記本体は、上記ソール上でゼロ度バウンス部分をなすアドレス位置と、上記ソール上で負バウンス部分をなす中央ソール位置とを有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
上記負バウンス部分はマイナス0.5からマイナス4.0度の表面を有する請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
上記負バウンス部分は少なくともマイナス2.0の表面を有する請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
上記負バウンス部分は、上記ソールのバックへと伸びる切欠き部分をさらに有する請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
上記切欠き部分の深さは約0.127から1.27cm(約0.05から0.5インチ)である請求項4記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
上記負バウンス部分は全体として三角形である請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
上記負バウンス部分は全体として放物線形状である請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
上記負バウンス部分は上記ソール上に当該クラブヘッドの上記フェースから約0.254から2.54cm(約0.1から1.0インチ)の距離に配置される請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
上記負バウンス部分は上記ソール上に当該クラブヘッドの上記フェースから約0.889から1.65cm(約0.35から0.65インチ)の距離に配置される請求項8記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
上記負バウンス部分は一定の角度を有する請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
上記負バウンス部分は、その角度を、上記ソールのバックに向かうに従って変化させる請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
上記負バウンス部分は、各点で半径を異にする請求項11記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
フェース、ソール、クラウン、ならびに、上記フェース、ソール、およびクラウンを連結するスカートを有し、ヒール端およびトウ端を具備する本体を有し、
上記トウ端が少なくとも5度だけ上方にあるときに、上記フェースの第1の測定がスケアーになり、中央の位置における上記フェースの第2の測定が上記第1の測定と異なることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
上記フェースの測定は上記第2の測定において少なくとも2度だけよりオープンになる請求項13記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
上記フェースの測定は上記第2の測定において少なくとも2度だけオープンになる請求項13記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
上記中央の位置は負バウンス部分を有する請求項13記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
上記負バウンス部分はマイナス0.5からマイナス4.0度の表面を有する請求項16記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
上記負バウンス部分は実質的に平坦な表面である請求項17記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項19】
上記負バウンス部分は少なくともマイナス2.0の表面を有する請求項16記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項20】
上記負バウンス部分は、上記ソールのバックへと伸びる切欠き部分をさらに有する請求項16記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項21】
上記切欠き部分の深さは約0.127から1.27cm(約0.05から0.5インチ)である請求項20記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項22】
上記負バウンス部分は全体として三角形である請求項16記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項23】
上記負バウンス部分は全体として放物線形状である請求項16記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項24】
上記負バウンス部分は上記ソール上に当該クラブヘッドの上記フェースから約0.254から2.54cm(約0.1から1.0インチ)の距離に配置される請求項16記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項25】
上記負バウンス部分は上記ソール上に当該クラブヘッドの上記フェースから約0.889から1.65cm(約0.35から0.65インチ)の距離に配置される請求項24記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項26】
上記負バウンス部分は一定の角度を有する請求項16記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項27】
上記負バウンス部分は、その角度を、上記ソールのバックに向かうに従って変化させる請求項16記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項28】
上記中央の位置の上記第2の測定はクラブヘッドのゴルフボールとの衝突時に行なわれる請求項13記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項29】
上記第2の測定においてシャフト角が、地面から約55から60度である請求項28記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項30】
上記第1の測定はアドレス位置で行なわれ、シャフト角は地面から約55から45度である請求項13記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項1】
フェース、ソール、クラウン、ならびに、上記フェース、ソール、およびクラウンを連結するスカートを有し、ヒール端およびトウ端を具備する本体を有し、
上記本体は、上記ソール上でゼロ度バウンス部分をなすアドレス位置と、上記ソール上で負バウンス部分をなす中央ソール位置とを有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
上記負バウンス部分はマイナス0.5からマイナス4.0度の表面を有する請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
上記負バウンス部分は少なくともマイナス2.0の表面を有する請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
上記負バウンス部分は、上記ソールのバックへと伸びる切欠き部分をさらに有する請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
上記切欠き部分の深さは約0.127から1.27cm(約0.05から0.5インチ)である請求項4記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
上記負バウンス部分は全体として三角形である請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
上記負バウンス部分は全体として放物線形状である請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
上記負バウンス部分は上記ソール上に当該クラブヘッドの上記フェースから約0.254から2.54cm(約0.1から1.0インチ)の距離に配置される請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
上記負バウンス部分は上記ソール上に当該クラブヘッドの上記フェースから約0.889から1.65cm(約0.35から0.65インチ)の距離に配置される請求項8記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
上記負バウンス部分は一定の角度を有する請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
上記負バウンス部分は、その角度を、上記ソールのバックに向かうに従って変化させる請求項1記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
上記負バウンス部分は、各点で半径を異にする請求項11記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
フェース、ソール、クラウン、ならびに、上記フェース、ソール、およびクラウンを連結するスカートを有し、ヒール端およびトウ端を具備する本体を有し、
上記トウ端が少なくとも5度だけ上方にあるときに、上記フェースの第1の測定がスケアーになり、中央の位置における上記フェースの第2の測定が上記第1の測定と異なることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
上記フェースの測定は上記第2の測定において少なくとも2度だけよりオープンになる請求項13記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
上記フェースの測定は上記第2の測定において少なくとも2度だけオープンになる請求項13記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
上記中央の位置は負バウンス部分を有する請求項13記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
上記負バウンス部分はマイナス0.5からマイナス4.0度の表面を有する請求項16記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
上記負バウンス部分は実質的に平坦な表面である請求項17記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項19】
上記負バウンス部分は少なくともマイナス2.0の表面を有する請求項16記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項20】
上記負バウンス部分は、上記ソールのバックへと伸びる切欠き部分をさらに有する請求項16記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項21】
上記切欠き部分の深さは約0.127から1.27cm(約0.05から0.5インチ)である請求項20記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項22】
上記負バウンス部分は全体として三角形である請求項16記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項23】
上記負バウンス部分は全体として放物線形状である請求項16記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項24】
上記負バウンス部分は上記ソール上に当該クラブヘッドの上記フェースから約0.254から2.54cm(約0.1から1.0インチ)の距離に配置される請求項16記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項25】
上記負バウンス部分は上記ソール上に当該クラブヘッドの上記フェースから約0.889から1.65cm(約0.35から0.65インチ)の距離に配置される請求項24記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項26】
上記負バウンス部分は一定の角度を有する請求項16記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項27】
上記負バウンス部分は、その角度を、上記ソールのバックに向かうに従って変化させる請求項16記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項28】
上記中央の位置の上記第2の測定はクラブヘッドのゴルフボールとの衝突時に行なわれる請求項13記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項29】
上記第2の測定においてシャフト角が、地面から約55から60度である請求項28記載のゴルフクラブヘッド。
【請求項30】
上記第1の測定はアドレス位置で行なわれ、シャフト角は地面から約55から45度である請求項13記載のゴルフクラブヘッド。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図5】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2008−126081(P2008−126081A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−297967(P2007−297967)
【出願日】平成19年11月16日(2007.11.16)
【出願人】(390023593)アクシュネット カンパニー (155)
【氏名又は名称原語表記】ACUSHNET COMPANY
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−297967(P2007−297967)
【出願日】平成19年11月16日(2007.11.16)
【出願人】(390023593)アクシュネット カンパニー (155)
【氏名又は名称原語表記】ACUSHNET COMPANY
【Fターム(参考)】
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