説明

メディアID整合に基づいた放送AR広告サービスシステム及びその方法

【課題】モバイル端末に対し、放送中のコンテンツ内容と連動したオンデマンド型双方向放送AR広告を提供できるようにする。
【解決手段】テレビ放送事業者の送出システムから放送コンテンツを受信してディスプレイする放送コンテンツ受信端末と、放送コンテンツから第1のメディアIDルックアップテーブルを生成し、生成した第1のメディアIDルックアップテーブルを参照して現在放送中の内容と連動したAR広告データを検索する広告放送事業者サーバと、放送コンテンツ受信端末からリアルタイムで放送コンテンツを獲得し、獲得された放送コンテンツから第2のメディアIDルックアップテーブルを生成し、現在放送中の内容と連動したAR広告データを広告放送事業者サーバから受信し、リアルタイムで獲得した放送コンテンツとAR広告データとを混合してディスプレイするユーザ端末により、放送広告サービスシステムを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡張現実を用いて広告を提供する広告サービスシステム及びその方法に関し、より詳しくは、放送中のコンテンツのメディアID整合に基づいてリアルタイムで放送中のコンテンツと連動したオンデマンド型双方向放送広告サービスをユーザのモバイル端末に拡張現実として提供する、メディアID整合に基づいた放送AR広告サービスシステム及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
拡張現実(Augmented Reality。以下、「AR」と略する)とは、仮想現実(Virtual Reality)と対をなす概念となるものであって、現実の環境に存在するものに対して仮想の情報を重ね合わせて、あたかもそこにあるかのように強い・深い知覚を可能にするコンピュータグラフィックス技法である。拡張現実は、仮想世界を対象とする仮想現実とは異なり、現実の世界に作り出した別の世界を重ね合わせることで現実世界では得られない補足的な情報を提供できるという特徴を有する。
【0003】
従って、一般に、仮想現実技術では、ユーザは、仮想の環境に没入するようになり、現実の環境を見ることはできないが、拡張現実技術では、ユーザが現実の環境を見ることができ、現実環境に仮想のオブジェクトを上書きした形を有する。換言すれば、仮想現実技術では、ユーザが、現実世界には存在しない人工的に現実感を作り出した仮想の世界を見るようになるが、拡張現実技術では、現実世界に作り出したバーチャルな物体を重ね合わせることで、現実世界を補充してユーザに提供するという点で異なっており、仮想現実に比べてさらに深い現実感を感じることができるという特徴を有する。
【0004】
この点から、単にゲームのような分野に限定して適用されている仮想現実技術とは異なり、拡張現実技術は、様々な現実環境に応用することができ、特にユビキタス環境に適した次世代ディスプレイ技術として脚光を浴びている。最近、このような拡張現実を用いて広告を提供する各種技術が開発されつつある。
【0005】
図1〜図3は、従来の技術に係る広告方法を示す図である。
【0006】
図1には、各種印刷物に特定のマーカー(例えば、QRコード)を挿入し、これをスマートフォンなどを通じて識別することで、当該マーカーにマッピングされた広告を提供する方法が示されている。
【0007】
図2は、双方向広告方法であって、放送中の画面から特定のアイテムまたは製品を選択すると、この選択された製品に関する広告を提供したり、購買ページへの切り替えがなされるようになる。
【0008】
図3は、カメラにおける表示部位をクリックすると、街から半径1km以内のユーザが要求するコンテンツを確認できる拡張現実を具現化する方法を示す。
【0009】
しかし、前述のようなユーザ端末においてオンデマンド型双方向広告サービスを提供する従来の方法は、次の3つの問題点を持っている。
【0010】
第一、オンデマンド型双方向広告サービスは、双方向広告情報を挿入するためには放送コンテンツ中のオブジェクトに対するキーワード定義などのような放送コンテンツの再編集過程を行う必要があり、コンテンツの再使用による著作権の問題を持っている。また、ユーザにとっては、希望のオブジェクトの広告情報を要求するためには、マウスドラッグするなどのユーザ助力過程が求められている。
【0011】
第二、ARを用いた広告サービスは、印刷物、ロゴ、イメージなどの製品の幾何学的特徴情報を認識・分析可能なAR認識マーカーが必要となるため、広告情報提供環境が制限されている。また、ユーザの要求に応えた詳細情報を提供するため、様々な製品の特徴情報を格納・分析・比較可能な大容量のデータベースが必要となるという問題点がある。
【0012】
第三、モバイル端末のユーザアプリケーション内に予め広告領域を定義し、アプリケーション実行中の所定位置に広告を維持・提供するサービスは、モバイル端末に設けられるスクリーンのサイズに限界があるため、効果的な広告サービスを提供することが難しいという問題がある。さらに、リアルタイムで放送中のコンテンツ内容と連動した広告サービスをユーザに提供することができないという短所を持っている。
【0013】
従って、上記の問題点を解決し、放送視聴中に広告を効果的に提供することができる方法が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、AR広告放送事業者サーバとユーザのモバイル端末との間で放送中のコンテンツのメディアIDをリアルタイムで識別し、ユーザのモバイル端末が放送中のコンテンツ内容と連動したオンデマンド型双方向放送AR広告をリアルタイムで提供されることができるメディアID整合に基づいた放送AR広告サービスシステム及びその方法を提供することにある。
【0015】
本発明の他の目的は、放送コンテンツの再編集を行うことなく、短期に放送中のコンテンツ内容に相当する独立したAR広告放送情報を生成することで、再編集に伴う著作権紛争を未然に防ぐことができるメディアID整合に基づいた放送AR広告サービスシステム及びその方法を提供することにある。
【0016】
本発明のまた他の目的は、特定の製品を認識するためのAR認識マーカーの生成にかかる費用を低減し、スクリーンのサイズに拘束されずに広告効果を極大化させると共に、リアルタイムで放送中のコンテンツ内容と連動した放送AR広告サービスをユーザのモバイル端末に提供することができるメディアID整合に基づいた放送AR広告サービスシステム及びその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記の課題を解決するため、本発明の第1の側面によれば、テレビ放送事業者の送出システムから放送コンテンツを受信してディスプレイする放送コンテンツ受信端末と、前記テレビ放送事業者の送出システムから放送コンテンツを提供されて放送コンテンツから第1のメディアIDルックアップテーブルを生成し、前記生成した第1のメディアIDルックアップテーブルを参照して現在放送中の内容に適合した広告データを検索する広告放送事業者サーバと、前記放送コンテンツ受信端末からリアルタイムで放送コンテンツを獲得し、前記獲得された放送コンテンツから第2のメディアIDルックアップテーブルを生成し、現在放送中の内容と連動したAR広告データを前記広告放送事業者サーバから受信し、前記リアルタイムで獲得した放送コンテンツと前記受信した広告データとを拡張現実として混合してディスプレイするユーザ端末と、を含むメディアID整合に基づいた放送広告サービスシステムが提供される。
【0018】
本発明の第2の側面によれば、テレビ放送事業者の送出システムから放送コンテンツを提供されて第1のメディアIDルックアップテーブルを生成し、ユーザ端末から受信した第2のメディアIDルックアップテーブルと前記第1のメディアIDルックアップテーブルとを比較分析して放送コンテンツのチャンネル及び進行区間を識別するメディアID生成・整合部と、前記識別されたチャンネルの現在放送中の内容と連動したAR広告データが存在するかどうかを確認して前記ユーザ端末に転送し、前記ユーザ端末から広告データの要求を受信すると、AR広告データ及び付加情報を前記ユーザ端末に転送する広告部と、を含む広告放送事業者サーバが提供される。
【0019】
本発明の第3の側面によれば、放送コンテンツを受信してディスプレイする放送コンテンツ受信端末から放送コンテンツを獲得する放送コンテンツ獲得部と、前記獲得した放送コンテンツから第2のメディアIDルックアップテーブルを生成し、広告放送事業者サーバから受信した第1のメディアIDルックアップテーブルと前記第2のメディアIDルックアップテーブルとを比較分析して放送コンテンツのチャンネル及び進行区間を識別するメディアID生成・整合部と、前記広告放送事業者サーバから放送コンテンツと連動したAR広告データ及び付加情報を受信し、前記獲得した放送コンテンツと前記受信したAR広告データとを混合してディスプレイするAR広告データ混合部と、を含むユーザ端末が提供される。
【0020】
本発明の第4の側面によれば、テレビ放送事業者の送出システムから放送コンテンツを提供されて第1のメディアIDルックアップテーブルを生成するステップと、ユーザ端末から受信した第2のメディアIDルックアップテーブルと前記第1のメディアIDルックアップテーブルとを比較分析して放送コンテンツのチャンネル及び進行区間を識別するステップと、前記識別されたチャンネルの現在放送中の内容と連動したAR広告データが存在するかどうかを確認して前記ユーザ端末に転送するステップと、前記ユーザ端末から広告データ要求を受信すると、AR広告データ及び付加情報を前記ユーザ端末に転送するステップと、を含む広告放送事業者サーバにおけるAR広告提供方法が提供される。
【0021】
本発明の第5の側面によれば、放送コンテンツ受信端末から放送コンテンツを獲得するステップと、前記獲得した放送コンテンツから第2のメディアIDルックアップテーブルを生成するステップと、広告放送事業者サーバから受信した第1のメディアIDルックアップテーブルと前記第2のメディアIDルックアップテーブルとを比較分析して放送コンテンツのチャンネル及び進行区間を識別するステップと、前記広告放送事業者サーバから放送コンテンツと連動したAR広告データ及び付加情報を受信し、前記獲得した放送コンテンツと前記受信したAR広告データとを混合してディスプレイするステップと、を含むことを特徴とするユーザ端末におけるAR広告提供方法が提供される。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、AR広告放送事業者とユーザのモバイル端末との間で放送中のコンテンツのメディアIDをリアルタイムで識別することにより、ユーザのモバイル端末に放送中のコンテンツ内容と連動したオンデマンド型双方向放送AR広告をリアルタイムで提供できる効果が得られる。
【0023】
また、本発明によれば、放送コンテンツの再編集を行うことなく、短期に放送コンテンツに相当するAR広告放送情報を生成することにより、再編集に伴う著作権紛争を未然に防止できる効果が得られる。
【0024】
また、本発明によれば、特定の製品を認識するためのAR認識マーカーの生成にかかる費用を低減し、スクリーンのサイズに拘束されずに広告効果を極大化できる効果が得られる。
【0025】
また、本発明によれば、放送中のコンテンツと連動したAR広告をリアルタイムで混合して提供することにより、ユーザの広告没入感(集中度)が高くなって広告効果を極大化できる。また、ユーザが視聴するコンテンツの内容を修正する代わりに、ユーザのモバイル端末に独立したAR広告を伝送することで、放送サービス事業者に対する広告放送事業者の従属を解消することができるため、関連融合サービス産業の活性化に寄与できる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】従来の印刷物マーカーに基づいた広告を示す図である。
【図2】従来の双方向広告を示す図である。
【図3】従来の拡張現実を用いた広告を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る広告サービスシステムを示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る広告サービス提供手順を示す信号フローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係るユーザのモバイル端末におけるサービス提供手順を示す図である。
【図7】放送AR広告サービス事業者サーバにおける処理手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明は、AR広告放送事業者とユーザのモバイル端末との間で放送中のコンテンツのメディアIDを識別することで、ユーザのモバイル端末に放送コンテンツ内容と連動したオンデマンド型双方向AR広告を提供するシステム及び方法を提示する。これにより、本発明では、双方向広告を提供するための放送コンテンツの再編集を行う必要がなく、また、AR広告情報サービスを提供するための印刷物、ロゴなどの特定のAR認識マーカーを設ける必要がないというメリットを有する。
【0028】
また、既存の放送コンテンツを再編集する必要がないため、放送コンテンツの著作権を保護することができ、放送中のコンテンツとAR広告とを混合して提供することで、ユーザの広告没入感(集中度)が高くなって広告効果を極大化することができる。また、ユーザが視聴するコンテンツ内容を修正することなく、ユーザのモバイル装置に独立したAR広告放送を提供することで、放送サービス事業者に対する広告放送事業者の従属を解消できるため、関連融合サービス産業の活性化に寄与することができる。
【0029】
以下、添付の図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。本発明の構成及びその作用効果は、以下の詳細な説明によって明確に理解できるようになるだろう。なお、同じ構成要素には、同じ符号を付し、公知の構成に対しては、本発明の要旨から逸脱すると判断される場合、その具体的な説明を省略することとする。
【0030】
図4は、本発明の実施の形態に係る広告サービスシステムを示す図である。
【0031】
図4を参照すると、本発明の実施の形態に係るメディアID整合に基づいた放送AR広告提供システムは、放送コンテンツを提供するテレビ(公共放送サービス、ケーブルテレビ、IPTVなど)放送事業者の送出システム110と、このテレビ放送事業者の送出システム110から放送コンテンツを受信する放送コンテンツ受信端末150と、放送中のコンテンツ内容に適合するように放送AR広告を提供するAR広告放送事業者サーバ100と、放送中のコンテンツ内容と連動した広告情報をARとして混合して提供するユーザのモバイル端末140とから構成される。
【0032】
テレビ放送事業者の送出システム110は、放送コンテンツを、有無線テレビ放送ネットワーク130を介してAR広告放送事業者サーバ100と一般の(デジタルテレビ、アナログテレビなど)放送コンテンツ受信端末150に提供する。
【0033】
このとき、AR広告放送事業者サーバ100においては、テレビ放送事業者の送出システム110からの放送コンテンツのオーディオ/ビデオ信号に基づいたメディアID生成・整合部102でメディアIDに対するルックアップテーブル(即ち、比較リスト。以下、「第1のメディアIDルックアップテーブル」と記する)を生成する。それと同時に、ユーザのモバイル端末140では、放送コンテンツ受信端末150から再生中のオーディオ/ビデオ信号をユーザのモバイル端末140のマイク143とカメラ144を介してリアルタイムで獲得し、メディアID生成・整合部142でメディアIDルックアップテーブル(以下、「第2のメディアIDルックアップテーブル」と記する)を生成する。
【0034】
このようにメディアIDルックアップテーブルが生成されると、AR広告放送事業者サーバ100とユーザのモバイル端末140とでは、第1及び第2のメディアIDルックアップテーブルの相互比較分析によって放送中のコンテンツのチャンネル及び進行区間などが識別されるようになる。また、AR広告放送事業者サーバ100では、識別されたコンテンツ内容に適合したAR広告データが存在するかどうかを広告コンテンツ情報データベース103で検索し、ユーザのモバイル端末140に転送する。
【0035】
このとき、ユーザのモバイル端末140では、放送AR広告情報データが存在する場合、前記広告情報データの存在を、アイコン、吹き出しなどによってユーザ端末のスクリーンに表示し、ユーザは、モバイル端末140の各種入力手段を通じて選択することで、AR広告放送事業者サーバ100に該当のAR広告データを要求する。AR広告放送事業者サーバ100では、要求に応じてユーザのモバイル端末140に該当のAR広告データ及び付加情報を転送する。
【0036】
ユーザのモバイル端末140のAR広告データ混合部141では、前記放送コンテンツ受信端末150からリアルタイムで獲得したビデオ信号と連動したAR広告を拡張現実として混合してディスプレイする。
【0037】
図5は、本発明の実施の形態に係る広告サービスの提供手順を示す信号フローチャートである。
【0038】
図5を参照すると、テレビ放送事業者の送出システム110では、オーディオ及びビデオ信号から構成された放送コンテンツをAR広告放送事業者サーバ100及び放送コンテンツ受信端末150にそれぞれ提供する(S501、S502)。ユーザのモバイル端末140では、放送コンテンツ受信端末150でディスプレイされている放送コンテンツをマイク143とカメラ144を通じてリアルタイムで獲得する(S503)。
【0039】
前記AR広告放送事業者サーバ100とユーザのモバイル端末140とでは、それぞれメディアID生成・整合部102、142を通じて前記放送コンテンツに対する第1及び第2のメディアIDルックアップテーブルを生成する。
【0040】
このように、各メディアID生成・整合部102、142にてメディアIDルックアップテーブルが生成されると、AR広告放送事業者サーバ100とユーザのモバイル端末140とでは、第1及び第2のメディアIDルックアップテーブルの相互比較分析を行って放送中のコンテンツのチャンネル及び進行区間などを識別する(S504)。
【0041】
AR広告放送事業者サーバ100のAR広告部101では、識別された放送チャンネルのコンテンツに応じたAR広告データが存在するかどうかを広告データベース103で検索し、ユーザのモバイル端末140に転送する(S505)。このとき、ユーザのモバイル端末140のAR広告データ混合部141では、放送AR広告情報データが存在する場合、AR広告放送事業者サーバ100で識別された放送チャンネルの放送コンテンツと連動したAR広告を要求する(S506)。AR広告放送事業者サーバ100では、前記要求に応じてユーザのモバイル端末140に該当のAR広告データ及び付加情報を転送する(S507)。
【0042】
終わりに、ユーザのモバイル端末140のAR広告データ混合部141では、前記放送コンテンツ受信端末150からリアルタイムで獲得した放送コンテンツのビデオ信号と連動したAR広告を拡張現実として混合してディスプレイする。
【0043】
以下、図6及び図7を参照しながらユーザのモバイル端末及びAR広告放送事業者サーバにおける処理手順について詳述する。
【0044】
図6は、本発明の実施の形態に係るユーザのモバイル端末におけるサービス提供手順を示す図である。
【0045】
図6を参照すると、ユーザのモバイル端末140では、放送コンテンツ受信端末150からユーザ端末のマイク及びカメラを介して放送コンテンツをリアルタイムで獲得する。
【0046】
メディアID生成・整合部142は、前記獲得された放送コンテンツのオーディオ及びビデオ信号から第2のメディアIDルックアップテーブルを生成する。
【0047】
次に、メディアID生成・整合部142は、AR広告放送事業者サーバ100に第1のメディアIDルックアップテーブルを要求する。このとき、メディアID生成・整合部142は、第1のメディアIDルックアップテーブルを要求しながら広告放送事業者サーバ100に第1のメディアIDルックアップテーブルを転送する。
【0048】
メディアID生成・整合部142は、AR広告放送事業者サーバ100から第1のメディアIDルックアップテーブルを受信し、第1及び第2のメディアIDルックアップテーブルを比較分析することで、放送コンテンツのチャンネル及び区間を識別する。
【0049】
次いで、メディアID生成・整合部142は、識別されたチャンネルの放送コンテンツと連動したAR広告データを広告放送事業者サーバ100に要求し、広告放送事業者サーバ100から放送コンテンツと連動したAR広告データ及び付加情報を受信する。
【0050】
ユーザのモバイル端末140のAR広告データ混合物141は、AR広告放送事業者サーバ100から受信した放送コンテンツと連動したAR広告データと放送コンテンツ受信端末150からリアルタイムで獲得した放送コンテンツとを混合して拡張現実としてディスプレイする。
【0051】
図7は、放送AR広告サービス事業者サーバにおける処理手順を示す図である。
【0052】
図7を参照すると、AR放送広告事業者サーバ100では、リアルタイムで放送中のコンテンツのオーディオ/ビデオ情報をテレビ放送事業者の送出システム110から提供され、メディアID生成・整合部102で放送コンテンツに対するチャンネル及び区間情報を識別するための第1のメディアIDルックアップテーブルを生成し、この生成された第1のメディアIDルックアップテーブルを、ユーザのモバイル端末140の要求に応じてユーザのモバイル端末140に転送する。
【0053】
このとき、メディアID生成・整合部102は、ユーザのモバイル端末140から転送された第2のメディアIDルックアップテーブルを、前記生成した第1のメディアIDルックアップテーブルと比較分析し、メディア識別情報をAR広告部101に伝達する。
【0054】
AR広告部101は、メディア識別情報を通じて広告データベース103でAR広告データが存在するかどうかを確認し、AR広告データの存在有無を、ユーザのモバイル端末140に転送する。AR広告部101は、ユーザのモバイル端末140のAR広告データ転送要求に応じてAR広告データ及び付加情報を、ユーザのモバイル端末140に転送する。
【0055】
以上、本発明の実施の形態を中心として説明してきたが、これは、本発明の例示に過ぎず、本発明は、本発明の技術分野において通常の知識を有する者に自明な、様々な変形及び均等なその他の実施形態を以下に添付した請求の範囲内において行うことができるとの事実を理解すべきである。
【符号の説明】
【0056】
100:AR広告放送事業者サーバ、101:AR広告サーバ部、102:メディアID生成・整合部、103:広告データベース、110:テレビ放送事業者の送出システム、120:有無線ネットワーク、130:有無線テレビ放送ネットワーク、140:ユーザのモバイル端末、141:AR広告データ混合部、142:メディアID生成・整合部、143:マイク、144:カメラ、150:放送コンテンツ受信端末。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビ放送事業者の送出システムから放送コンテンツを提供されて第1のメディアIDルックアップテーブルを生成し、ユーザ端末から受信した第2のメディアIDルックアップテーブルと前記第1のメディアIDルックアップテーブルとを比較分析して放送コンテンツのチャンネル及び進行区間を識別するメディアID生成・整合部と、
前記識別されたチャンネルの現在放送中の内容と連動したAR広告データが存在するかどうかを確認して前記ユーザ端末に転送し、前記ユーザ端末から広告データの要求を受信すると、放送中のコンテンツと連動したAR広告データ及び付加情報を前記ユーザ端末に転送する広告部と、
を含む広告放送事業者サーバ。
【請求項2】
前記メディアID生成・整合部は、前記ユーザ端末から前記第2のメディアIDルックアップテーブルを受信しながら前記第1のメディアIDルックアップテーブルの転送要求を受け取り、前記ユーザ端末に前記第1のメディアIDルックアップテーブルを転送することを特徴とする請求項1に記載の広告放送事業者サーバ。
【請求項3】
放送コンテンツを受信してディスプレイする放送コンテンツ受信端末から放送コンテンツを獲得する放送コンテンツ獲得部と、
前記獲得した放送コンテンツから第2のメディアIDルックアップテーブルを生成し、広告放送事業者サーバから受信した第1のメディアIDルックアップテーブルと前記第2のメディアIDルックアップテーブルとを比較分析して放送コンテンツのチャンネル及び進行区間を識別するメディアID生成・整合部と、
前記広告放送事業者サーバから放送コンテンツと連動したAR広告データ及び付加情報を受信し、前記獲得した放送コンテンツと前記受信したAR広告データとを混合してディスプレイするAR広告データ混合部と、
を含むユーザ端末。
【請求項4】
前記放送コンテンツ獲得部は、マイク及びカメラから構成され、前記放送コンテンツ受信端末のオーディオ信号及びビデオ信号を獲得することを特徴とする請求項3に記載のユーザ端末。
【請求項5】
前記メディアID生成・整合部は、前記広告放送事業者サーバに前記第2のメディアIDルックアップテーブルを転送しながら前記第1のメディアIDルックアップテーブルの転送を要求することを特徴とする請求項3に記載のユーザ端末。
【請求項6】
前記AR広告データ混合部は、前記広告放送事業者サーバから前記識別された放送チャンネルの放送コンテンツと連動したAR広告データの存在有無を受信し、
前記識別された放送チャンネルの放送コンテンツと連動したAR広告情報データが存在する場合、前記広告放送事業者サーバにAR広告データの転送を要求することを特徴とする請求項3に記載のユーザ端末。
【請求項7】
テレビ放送事業者の送出システムから放送コンテンツを提供されて第1のメディアIDルックアップテーブルを生成するステップと、
ユーザ端末から受信した第2のメディアIDルックアップテーブルと前記第1のメディアIDルックアップテーブルとを比較分析して放送コンテンツのチャンネル及び進行区間を識別するステップと、
前記識別されたチャンネルの現在放送中の内容と連動したAR広告データが存在するかどうかを確認して前記ユーザ端末に転送するステップと、
前記ユーザ端末から広告データ要求を受信すると、AR広告データ及び付加情報を前記ユーザ端末に転送するステップと、
を含む広告放送事業者サーバにおけるAR広告提供方法。
【請求項8】
前記ユーザ端末から前記第1のメディアIDルックアップテーブルの転送要求を受け取り、前記第1のメディアIDルックアップテーブルを前記ユーザ端末に転送するステップをさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の広告放送事業者サーバにおけるAR広告提供方法。
【請求項9】
放送コンテンツ受信端末から放送コンテンツを獲得するステップと、
前記獲得した放送コンテンツから第2のメディアIDルックアップテーブルを生成するステップと、
広告放送事業者サーバから受信した第1のメディアIDルックアップテーブルと前記第2のメディアIDルックアップテーブルとを比較分析して放送コンテンツのチャンネル及び進行区間を識別するステップと、
前記広告放送事業者サーバから放送コンテンツと連動したAR広告データ及び付加情報を受信し、前記獲得した放送コンテンツと前記受信したAR広告データとを混合してディスプレイするステップと、
を含むことを特徴とするユーザ端末におけるAR広告提供方法。
【請求項10】
前記放送コンテンツを獲得するステップは、前記放送コンテンツ受信端末からマイク及びカメラを介してオーディオ信号及びビデオ信号を獲得することを特徴とする請求項9に記載のユーザ端末におけるAR広告提供方法。
【請求項11】
前記広告放送事業者サーバに前記第2のメディアIDルックアップテーブルを転送しながら前記第1のメディアIDルックアップテーブルの転送を要求するステップをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載のユーザ端末におけるAR広告提供方法。
【請求項12】
前記広告放送事業者サーバから前記識別された放送チャンネルの放送コンテンツと連動したAR広告データの存在有無を受信するステップと、
前記識別された放送チャンネルの放送コンテンツと連動したAR広告情報データが存在する場合、前記広告放送事業者サーバにAR広告データの転送を要求するステップをさらに含むことを特徴とする請求項9に記載のユーザ端末におけるAR広告提供方法。
【請求項13】
前記広告データの存在有無を受信するステップは、前記AR広告データの存在をユーザ端末の画面にアイコンまたは吹き出しによって表示することを特徴とする請求項12に記載のユーザ端末におけるAR広告提供方法。

【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−134954(P2012−134954A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253948(P2011−253948)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】