説明

メモリカード保持装置

【課題】操作対象である複数のメモリカード及びメモリカードコネクタを目視することなく指先の感触だけで識別することができるとともに、隣接するメモリカードコネクタに保持された一のメモリカードを操作するときに、他のメモリカードが操作者の指と干渉することがないメモリカード保持装置を提供すること。
【解決手段】メモリカード保持装置20は、同一種類の2枚のメモリカード32、42を保持する2つのメモリカードコネクタ30、40を備え、この2つのメモリカードコネクタ30、40を、該メモリカードコネクタ30、40に保持された2枚のメモリカード32、42を該メモリカード平面と直交する方向から見たときに該2枚のメモリカード32、42の一部分が重なり他部分が重ならないように配置したことを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラ、ビデオカメラ、PC等のメモリカード使用機器に搭載される、同一種類の複数のメモリカードを保持するメモリカード保持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラ、ビデオカメラ、PC等のメモリカード使用機器には、高画質画像、動画の記録に伴う容量の増加に対応すると共に、データ管理の利便性を高めるため、同一種類の複数のメモリカードを保持可能なメモリカード保持装置が搭載されているものがある。
【0003】
このようなメモリカード保持装置は一般に、同一種類の複数のメモリカードを保持する複数のメモリカードコネクタを備えている。
【0004】
従来、これら複数のメモリカードコネクタは、該コネクタに保持された複数のメモリカードを該メモリカード平面と直交する方向から見たときに該複数のメモリカードの全面が重なるように(正射影位置が重なるように)配置されていた。すなわち、複数のメモリカードコネクタが互いに平行に延びる複数のメモリカード挿入口を有している場合、これら複数のメモリカードコネクタは、コネクタ挿入口に挿脱されるメモリカードの挿脱方向とメモリカード平面と直交する方向の双方に直交する方向の配置位置が全て同一であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−153430号公報
【特許文献2】特開2005−167889号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、本発明者によれば、複数のメモリカードコネクタを、該コネクタに保持された複数のメモリカードを該メモリカード平面と直交する方向から見たときに該複数のメモリカードの全面が重なるように(正射影位置が重なるように)配置すると、メモリカード使用機器を操作する際に、操作対象である複数のメモリカード及びメモリカードコネクタを目視することなく指先の感触だけで識別することが難しく、誤操作を誘発する虞がある。例えば、複数のメモリカードコネクタのうち、特定のメモリカードコネクタにメモリカードを装填しようとしたが誤って他のメモリカードコネクタにメモリカードを装填すること、あるいは特定のメモリカードコネクタに装填したメモリカードを排出しようとしたが誤って他のメモリカードコネクタに装填したメモリカードを排出することがある。
【0007】
一方、複数のメモリカードコネクタのうち隣接するメモリカードコネクタの隙間はレイアウト上の制約から数mm程度しか確保できず、この隙間に操作者の指を挿入するのは困難である。したがって、メモリカード挿脱方向とメモリカード平面直交方向の双方に直交する方向の配置位置が全て同一であると、隣接するメモリカードコネクタに保持された一のメモリカードを操作するときに、他のメモリカードが操作者の指と干渉する虞がある。例えば、装填位置(排出位置)にある一のメモリカードだけを押し込んで排出(装填)するときに隣接する他のメモリカードも一緒に押し込んでしまうこと、あるいは排出位置にある一のメモリカードだけをつまんで排出位置から取り出すときに隣接する他のメモリカードが邪魔になってつまみにくいことがある。
【0008】
本発明は、以上の問題意識に基づいてなされたものであり、操作対象である複数のメモリカード及びメモリカードコネクタを目視することなく指先の感触だけで識別することができるとともに、隣接するメモリカードコネクタに保持された一のメモリカードを操作するときに、他のメモリカードが操作者の指と干渉することがないメモリカード保持装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のメモリカード保持装置は、同一種類の複数のメモリカードを保持する複数のメモリカードコネクタを備えたメモリカード保持装置において、前記複数のメモリカードコネクタを、該コネクタに保持された複数のメモリカードを該メモリカード平面と直交する方向から見たときに該複数のメモリカードの一部分が重なり他部分が重ならないように配置したことを特徴としている。
【0010】
具体的には、前記複数のメモリカードコネクタは、前記複数のメモリカードを挿入する、互いに平行に延びる複数の挿入口を有し、前記複数のメモリカードコネクタは、前記コネクタ挿入口に挿脱されるメモリカードの挿脱方向と、該メモリカード平面と直交する方向との双方に直交する方向の位置が異なるように配置されている態様とすることができる。
【0011】
あるいは、前記複数のメモリカードコネクタは、前記複数のメモリカードを挿入する、該複数のメモリカード平面が平行を保ちながら互いにねじれの関係にある方向に延びる複数の挿入口を有し、前記複数のメモリカードコネクタは、前記ねじれの関係に従って前記正射影位置が異なるように配置されている態様とすることができる。この場合、前記複数のメモリカードコネクタを、同一の仮想回転軸を中心として回転させて配置することが好ましい。さらに、前記複数のメモリカードコネクタに保持された複数のメモリカードのうち、隣接するメモリカードがなす回転角度は、12°から30°の範囲内に設定されていることが好ましい。
【0012】
前記複数のメモリカードコネクタは、メモリカード使用機器の筐体に設けられたメモリカード操作室に収納することができる。この場合、前記複数のメモリカードは、装填位置及び排出位置においてメモリカード平面と直交する方向から見て互いに重ならない操作用端部を有し、前記メモリカード操作室は、前記複数のメモリカードの前記操作用端部を露出させる階段状底面を有することが好ましい。前記メモリカード操作室は、前記筐体にヒンジ結合された開閉蓋により開閉可能とすることができる。
【0013】
前記複数のメモリカードコネクタは、前記複数の挿入口に挿入する複数のメモリカードを装填位置及び排出位置に安定状態で保持し、前記複数のメモリカードコネクタは、前記複数のメモリカードに対して同一仕様の装填機構及び排出機構を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、操作対象である複数のメモリカード及びメモリカードコネクタを目視することなく指先の感触だけで識別することができるとともに、隣接するメモリカードコネクタに保持された一のメモリカードを操作するときに、他のメモリカードが操作者の指と干渉することがないメモリカード保持装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明によるメモリカード保持装置を搭載したデジタルカメラの全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明によるメモリカード保持装置のメモリカード装填状態を示す概略斜視図である。
【図3】本発明によるメモリカード保持装置のメモリカード排出状態を示す概略斜視図である。
【図4】本発明によるメモリカード保持装置のメモリカードコネクタの配置構成を示す正面図である。
【図5】隣接するメモリカードコネクタに保持されたメモリカードを操作する際の利点の説明図である。
【図6】本発明の別実施形態に係るメモリカード保持装置についての図5に対応する説明図である。
【図7】本発明のさらに別実施形態に係るメモリカード保持装置における複数のメモリカードコネクタの配置構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1乃至図5を用いて、本発明のメモリカード保持装置20をデジタルカメラ(メモリカード使用機器)1に適用した実施形態を説明する。メモリカード保持装置20は、同一種類の2枚のメモリカードを保持可能なデュアルスロットタイプである。
【0017】
図1に示すように、デジタルカメラ1の筐体2の上面には、シャッターボタン3、電源レバー4、表示パネル5、モードダイヤル6、ホットシュー7が配置されている。筐体2の後面には、ファインダー8、画像モニター9、リモコン受光部10、カードアクセスランプ11が配置されている。筐体2の左側面には、シンクロターミナル12、三脚ねじ穴13、外部IFコネクタ14が配置されている。
【0018】
図1乃至図3に示すように、筐体2の左側面にはメモリカード操作室21が形成されており、このメモリカード操作室21は、筐体2にヒンジ軸(図示せず)で結合された開閉蓋(カードカバー)22により開閉可能である。図2、図3では開閉蓋22を省略して描いている。開閉蓋22のメモリカード操作室21に臨む裏面側には係合爪部(図示せず)が形成されており、この係合爪部が筐体2の係合穴部(図示せず)と係合することにより開閉蓋22が閉状態で保持され、係合解除することにより開閉蓋22が開状態となる。
【0019】
図2、図3に示すように、メモリカード操作室21には、2つのメモリカードコネクタ30、40が収納されている。メモリカードコネクタ30、40は、互いに平行な方向(ヒンジ軸と平行な方向)に延びる挿入口(コネクタ挿入口)31、41を有し、この挿入口31、41がメモリカード操作室21に開口している。メモリカードコネクタ30、40は、挿入口31、41に挿入する同一種類の2枚のメモリカード32、42(例えば、SDカード、SDHCカード、CFカード、PCカード等)を装填位置(図2)及び排出位置(図3)に安定状態で保持することができる。メモリカードコネクタ30、40は、メモリカード32、42を装填位置で保持する装填機構(図示せず)と、装填位置にあるメモリカード32、42を筐体2の外方に向けて排出する排出機構(図示せず)を備えている。この装填機構及び排出機構として、例えば、メモリカードを押し込む度に装填と排出を繰り返すプッシュプッシュタイプを採用できる。また、製造効率の向上の観点から、装填機構及び排出機構はそれぞれ同一仕様とすることが好ましい。
【0020】
図4に示すように、メモリカードコネクタ30、40は、電気接点33、43を介して単一の回路基板23の両面に接続されており、メモリカードコネクタ30、40に装填したメモリカード32、42のいずれか一方に回路基板23からアクセスして画像データを記録することができる。画像データの記録中には筐体2の後面に配置されたカードアクセスランプ11が点灯する。メモリカード32、42が排出位置にあるときは、画像データを記録することはできない。
【0021】
図2乃至図5に示すように、メモリカードコネクタ30、40は、該コネクタに保持されたメモリカード32、42をメモリカード平面と直交する方向(板面直交方向)から見たときにメモリカード32、42の一部分が重なり他部分が重ならないように(正射影位置が互いに異なるように)配置されている。すなわち、メモリカードコネクタ30、40は、挿入口31、41へのメモリカード32、42の挿脱方向(装填排出方向)と、メモリカード32、42のメモリカード平面と直交する方向(板面直交方向)との双方に直交する方向(挿入口延長方向)の位置が距離dだけ異なるように(回路基板23両面への接続位置が距離dだけずれるように)配置されている。したがって、メモリカードコネクタ30、40に保持されたメモリカード32、42も、挿入口延長方向の位置が距離dだけ異なるように配置されている。メモリカード32、42は、その装填位置及び排出位置においてメモリカード平面と直交する方向から見て互いに重ならない操作用端部端部32X、42Xを有し、メモリカード操作室21は、この操作用端部32X、42Xを露出させる階段状底面21Xを有している(図2、図3)。
【0022】
このメモリカード保持装置20にメモリカードを装填するときは、デジタルカメラ1の電源がオフになっていることを確認した上で開閉蓋22を開いて、メモリカード操作室21に開口するメモリカードコネクタ30、40の挿入口31、41にメモリカードを押し込んで装填する。また、メモリカード保持装置20に装填したメモリカードを排出するときは、装填位置にあるメモリカードを再度押し込んで排出位置に位置させる(突出させる)。例えば、図5に示すように、メモリカード32、42がともに装填位置にある場合において、一方のメモリカード32をメモリカードコネクタ30から排出するときは、メモリカード32の操作用端部32Xを押し込んで排出位置に位置させる(突出させる)。また、メモリカード32、42がともに排出位置にある場合において、一方のメモリカード42をメモリカード40に装填するときは、メモリカード42の操作用端部42Xを押し込んで装填位置に位置させる。
【0023】
本実施の形態では、メモリカードコネクタ30、40を、該コネクタに保持されたメモリカード32、42をメモリカード平面と直交する方向(板面直交方向)から見たときにメモリカード32、42の一部分が重なり他部分が重ならないように(正射影位置が互いに異なるように)配置した、つまり、挿入口31、41へのメモリカード32、42の挿脱方向(装填排出方向)と、メモリカード32、42のメモリカード平面と直交する方向(板面直交方向)との双方に直交する方向(挿入口延長方向)の位置が異なるように配置したので、メモリカードの装填及び排出の際に、操作対象であるメモリカード及びメモリカードコネクタを目視することなく指先の感触だけで識別できる結果、操作性を高めることができる。すなわち、メモリカード装填時に、メモリカードコネクタ30(40)にメモリカードを装填しようとしたが誤ってメモリカードコネクタ40(30)にメモリカードを装填する誤操作を防止することができ、メモリカード排出時に、メモリカードコネクタ30(40)に装填したメモリカードを排出しようとしたが誤ってメモリカードコネクタ40(30)に装填したメモリカードを排出する誤操作を防止することができる。
【0024】
また、隣接するメモリカードコネクタ30、40に保持されたメモリカード32、42の一方を操作するときに、他方のメモリカードが操作者の指と干渉することがない。すなわち、装填位置(排出位置)にあるメモリカード32、42の一方を排出(装填)するときには、その操作用端部32X、42Xの一方を押し込めばよく、隣接する他方のメモリカードを一緒に押し込んでしまうことはない。また、排出位置にあるメモリカード32、42の一方をつまんで排出位置から取り出すときに、隣接する他方のメモリカードが邪魔になってつまみにくくなることはない。隣接するメモリカードコネクタの隙間はレイアウト上の制約から数mm程度しか確保できず、この隙間に操作者の指を挿入するのは困難であるが、操作用端部32X、42Xによりメモリカード32、42の一方だけを押し込んだりつまんだりするスペースが確保されるので、レイアウト上の制約により操作性が低下することはない。
【0025】
図6は、本発明の別実施の形態に係るメモリカード保持装置40を示している。説明の簡略化のため、メモリカードコネクタの図示は省略し、メモリカードコネクタに保持されたメモリカード50、60のみを描いている。メモリカード50、60を保持するメモリカードコネクタは、メモリカード平面が平行を保ちながら互いにねじれの関係にある方向に延びる挿入口を有しており、このねじれの関係に従って、メモリカード50、60をメモリカード平面と直交する方向(板面直交方向)から見たときにメモリカード50、60の一部分が重なり他部分が重ならないように(正射影位置が互いに異なるように)配置されている。より具体的に、メモリカード50、60を保持するメモリカードコネクタは、同一の仮想回転軸Cを中心として角度αだけ回転させて配置されており、従ってメモリカード50、60も、同一の仮想回転軸Cを中心として角度αだけ回転させて位置されている。したがって、メモリカード50、60は、その装填位置及び排出位置においてメモリカード平面と直交する方向から見て互いに重ならない操作用端部50X、60Xを有している。
【0026】
メモリカード50、60がともに装填位置にある場合(図6(A))において、メモリカード50をメモリカードコネクタから排出して取り出すときは、メモリカード50の操作用端部50Xを押し込んで排出位置に突出させ(図6(B))、同操作用端部50Xをつまんでメモリカード50を取り出す。逆に、メモリカード60をメモリカードコネクタから排出して取り出すときは、メモリカード60の操作用端部60Xを押し込んで排出位置に突出させ(図6(C))、同操作用端部60Xをつまんでメモリカード60を取り出す。
【0027】
この別実施の形態においても、装填位置(排出位置)にあるメモリカード50、60の一方を排出(装填)するときには、その操作用端部50X、60Xの一方を押し込めばよく、隣接する他方のメモリカードを一緒に押し込んでしまうことはない。また、排出位置にあるメモリカード50、60の一方をつまんで排出位置から取り出すときに、隣接する他方のメモリカードが邪魔になってつまみにくくなることはない。すなわち、操作用端部50X、60Xによりメモリカード50、60の一方だけを押し込んだりつまんだりするスペースが確保されるので、隣接するメモリカード50、60の一方を操作するときに、他方のメモリカードが操作者の指と干渉することはない。また、メモリカード50、60を角度αだけ回転させて配置するだけなので、メモリカード操作室21内の省スペース化を図ることができる(レイアウトの自由度を高めることができる)。
【0028】
メモリカード50、60を回転させる角度αは、12°から30°の範囲内に設定することが好ましい。角度αが12°未満であると、操作対象であるメモリカード及びメモリカードコネクタを目視することなく指先の感触だけで識別することが難しく誤操作を誘発し、また、操作用端部50X、60Xのスペースが小さくなりすぎてメモリカード50、60を押し込んだりつまんだりしにくくなり操作性が低下する虞がある。角度αが30°を超えると、開閉蓋22を大きくする必要があるため装置が大型化し、操作室21内の省スペース化が図れずレイアウト上の制約が生じ、また、メモリカード50、60を押し込む方向が大きく異なるので使い勝手が悪くなる虞がある。さらに、角度αが30°を超えると、関連のあるものが入っていると認識し辛くなる虞がある。極端な例を挙げると、角度αが90°である場合、一方のメモリカード50(60)をメモリカードだと認識していても、他方のメモリカード60(50)は操作方向が全く異なるため、別部材であると勘違いを起こす可能性がある。
【0029】
図7は3枚のメモリカードを保持可能としたメモリカード保持装置70を示しており、3枚のメモリカードを保持する3つのメモリカードコネクタの配置構成だけをスケルトンで描いている。図7(A)では、3つのメモリカードコネクタ71、72、73のうち、隣接するメモリカードコネクタ71と72及びメモリカードコネクタ72と73の挿入口71a、72a、73aが延びる方向(挿入口延長方向)の位置が順に距離dだけ異なっている。図7(B)では、3つのメモリカードコネクタ74、75、76のうち、隣接するメモリカードコネクタ74と75及びメモリカードコネクタ75と76の挿入口74a、75a、76aが延びる方向(挿入口延長方向)の位置がそれぞれ距離dだけ異なっており、隣接しないメモリカードコネクタ74と76の挿入口74a、75a、76aが延びる方向(挿入口延長方向)における位置が同一となっている。以上のメモリカードコネクタの配置は例示であり、筐体2の形状、メモリカード操作室21の配置位置等に応じて適宜変更可能である。
【0030】
以上の実施形態では、2枚又は3枚のメモリカードを保持可能なメモリカード保持装置を例示して説明したが、本発明のメモリカード保持装置は、4枚以上のメモリカードを保持可能な構成とすることができる。
【0031】
本発明のメモリカード保持装置は、デジタルカメラ以外にも、ビデオカメラ、PC等の各種のメモリカード使用機器に同様に適用可能である。
【0032】
本発明のメモリカード保持装置は、複数のメモリカードコネクタがメモリカード使用機器の筐体に形成されている(メモリカード操作室に収納されている)態様に限定されず、メモリカード使用機器とは別個に成立する装置(例えば、メモリカード使用機器に接続されて一体に用いられるカードリーダ)にも同様に適用可能である。
【符号の説明】
【0033】
1 デジタルカメラ(メモリカード使用機器)
2 筐体
20 メモリカード保持装置
21 メモリカード操作室
21X 階段状底面
22 開閉蓋(カードカバー)
30 40 メモリカードコネクタ
31 41 挿入口(コネクタ挿入口)
32 42 メモリカード
32X 42X 操作用端部
40 メモリカード保持装置
50 60 メモリカード
50X 60X 操作用端部
70 メモリカード保持装置
71 72 73 74 75 76 メモリカードコネクタ
71a 72a 73a 74a 75a 76a 挿入口(コネクタ挿入口)
C 仮想回転軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一種類の複数のメモリカードを保持する複数のメモリカードコネクタを備えたメモリカード保持装置において、
前記複数のメモリカードコネクタを、該コネクタに保持された複数のメモリカードを該メモリカード平面と直交する方向から見たときに該複数のメモリカードの一部分が重なり他部分が重ならないように配置したことを特徴とするメモリカード保持装置。
【請求項2】
請求項1記載のメモリカード保持装置において、
前記複数のメモリカードコネクタは、前記複数のメモリカードを挿入する、互いに平行に延びる複数の挿入口を有し、
前記複数のメモリカードコネクタは、前記コネクタ挿入口に挿脱されるメモリカードの挿脱方向と、該メモリカード平面と直交する方向との双方に直交する方向の位置が異なるように配置されているメモリカード保持装置。
【請求項3】
請求項1記載のメモリカード保持装置において、
前記複数のメモリカードコネクタは、前記複数のメモリカードを挿入する、該複数のメモリカード平面が平行を保ちながら互いにねじれの関係にある方向に延びる複数の挿入口を有し、
前記複数のメモリカードコネクタは、前記ねじれの関係に従って前記正射影位置が異なるように配置されているメモリカード保持装置。
【請求項4】
請求項3記載のメモリカード保持装置において、
前記複数のメモリカードコネクタは、同一の仮想回転軸を中心として回転させて配置されているメモリカード保持装置。
【請求項5】
請求項4記載のメモリカード保持装置において、
前記複数のメモリカードコネクタに保持された複数のメモリカードのうち、隣接するメモリカードがなす回転角度は、12°から30°の範囲内に設定されているメモリカード保持装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載のメモリカード保持装置において、
前記複数のメモリカードコネクタは、メモリカード使用機器の筐体に設けられたメモリカード操作室に収納されているメモリカード保持装置。
【請求項7】
請求項6記載のメモリカード保持装置において、
前記複数のメモリカードは、装填位置及び排出位置においてメモリカード平面と直交する方向から見て互いに重ならない操作用端部を有し、
前記メモリカード操作室は、前記複数のメモリカードの前記操作用端部を露出させる階段状底面を有するメモリカード保持装置。
【請求項8】
請求項6又は請求項7記載のメモリカード保持装置において、
前記メモリカード操作室は、前記筐体にヒンジ結合された開閉蓋により開閉可能であるメモリカード保持装置。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載のメモリカード保持装置において、
前記複数のメモリカードコネクタは、前記複数の挿入口に挿入する複数のメモリカードを装填位置及び排出位置に安定状態で保持し、
前記複数のメモリカードコネクタは、前記複数のメモリカードに対して同一仕様の装填機構及び排出機構を有するメモリカード保持装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−103563(P2011−103563A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−257687(P2009−257687)
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【出願人】(000113263)HOYA株式会社 (3,820)
【Fターム(参考)】