説明

モノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法および装置

【課題】モノ低級アルキルモノアルカノールアミンの収率の高い製造方法および装置を提供する。
【解決手段】モノ低級アルキルモノアルカノールアミンを、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを結晶性メタロシリケートを含む触媒の存在下で反応させて製造する方法において、触媒の存在下における反応ゾーンを多段に構成し、モノ低級アルキルアミンを多段の反応ゾーンに前段の反応ゾーンを介して後段の反応ゾーンに流れるように直列的に供給するとともに、アルキレンオキシドを多段の反応ゾーンの各反応ゾーンの前流に並列的に供給することにより、各反応ゾーンにおける反応による温度上昇を緩和する。装置としては、触媒が充填される反応器が多段に構成され、モノ低級アルキルアミンの供給流路が多段の反応器に直列的に連結されるとともに、アルキレンオキシドの供給流路が分岐して多段の反応器の各反応器の前流に並列に連結されている特徴を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法および装置に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンをモノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとの反応により得る製造方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
モノ低級アルキルアルカノールアミンは、一般的な有機合成の中間原料、例えば、カチオン系凝集剤や医農薬中間体、樹脂用エッチング液、合成繊維用の柔軟剤、腐蝕防止剤、石油精製または石油プロセス用中和剤、分散剤など商業的需要が高い有用な化合物である。
【0003】
モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドの反応によるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造については古くから文献等で報告されている(例えば、非特許文献1)。モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとの反応では、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンとモノ低級アルキルジアルカノールアミンとが並行して生成される。この反応において、有用なモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを選択的に得るためには、アルキレンオキシドに対しモノ低級アルキルアミンを大過剰に使用する必要がある。そのため、この反応では、未反応のモノ低級アルキルアミンが大量に残存する。
【0004】
一方、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドの反応によるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法としては、この反応を水の存在下で行う製造方法が広く知られている。しかし、この方法には、精製系で大量の水を蒸留除去するために大きな熱負荷が必要であるという問題があった。
【0005】
特許文献1には、モノメチルアミンとエチレンオキシドからモノメチルアミノエタノールを製造する方法が開示されている。特許文献1に記載の方法では、アミン回収系の蒸留塔に粗液をアルコールと混合後、または別ラインで粗液とアルコールを仕込むことによって、未反応のモノメチルアミンを回収している。しかし、この方法では、モノメチルアミンを回収するために、アルコールと混合する必要があり、また、モノメチルアミンを再利用するためには、更なる蒸留塔が必要である等、工程が煩雑であり、しかも、設備費が高くなるという問題があった。
【0006】
これに対して、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとの反応からモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを製造に際して、水の存在下で反応させることによる熱負荷の問題なく、選択性よくモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを得る技術が提供されている(特許文献2)。
【0007】
前記特許文献2に記載の技術の特徴は、触媒として水を使用せずに、結晶性メタロシリケートもしくは層状粘土化合物からなる触媒を用いる点にある。すなわち、特許文献2に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法は、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを反応させてモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを製造する方法であって、結晶性メタロシリケートもしくは層状粘土化合物からなる触媒の存在下で上記反応を行うことを特徴とする。また、この特許文献2に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置は、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとからモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを製造するための装置であって、少なくとも、触媒が充填され、かつモノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとの反応を行うための反応部;前記反応部から排出された反応生成混合物からモノ低級アルキルアミンを回収するための回収手段;ならびに前記回収されたモノ低級アルキルアミンを原料モノ低級アルキルアミンに合流させるための循環手段を有することを特徴とする。
【0008】
この特許文献2に記載の技術は、反応に水を用いないので、熱負荷の問題なく、選択性よくモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを得ることができる大変優れた技術である。
【0009】
【非特許文献1】小田良平、寺村一広、「界面活性剤」、槇書店、1965年、p.262〜263
【特許文献1】特開平8−333310号公報
【特許文献2】特開2004−275933号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前述のように、特許文献2に記載の技術は、反応に水を用いないので、熱負荷の問題なく、選択性よくモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを得ることができる大変優れた技術である。しかしながら、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンをより大量に、かつ経済的に製造することを考えた場合、連続的に製造するとともに、その収率をさらに向上させることが要望される。そして、そのためのより効率的な製造方法および装置が提供されることが要望される。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その課題は、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンの収率のより高い製造方法および装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するための本発明の第1の発明は、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンを、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを結晶性メタロシリケートまたは/および層状粘土化合物を含む触媒の存在下で反応させることにより、製造する方法において、前記触媒の存在下における反応ゾーンを多段に構成し、前記モノ低級アルキルアミンを前記多段の反応ゾーンに前段の反応ゾーンを介して後段の反応ゾーンに流れるように直列的に供給するとともに、前記アルキレンオキシドを前記多段の反応ゾーンの各反応ゾーンの前流に並列的に供給することによって、前記各反応ゾーンにおける反応による温度上昇を緩和することを特徴とすることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
【0013】
本発明の第2の発明は、前記第1の発明において、前記多段の反応ゾーンの前段の触媒量を後段より少なくすることによって、前段の反応ゾーンの温度上昇をさらに緩和することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
【0014】
本発明の第3の発明は、前記第1の発明において、前記多段の反応ゾーン内の触媒粒径を後段より前段が大きくなるように設定することによって、前段の反応ゾーンの温度上昇をさらに緩和することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
【0015】
本発明の第4の発明は、第1〜3のいずれか一つの発明において、前記アルキレンオキシドの前記モノ低級アルキルアミンに対する供給量を、モル比で0.3〜0.5とすることを特徴とする記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
【0016】
本発明の第5の発明は、前記第1〜4のいずれか一つの発明において、前記多段の反応ゾーンの最前段の反応ゾーンを所定期間毎に交換することにより反応ゾーン全体の長寿命化を図ることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
【0017】
本発明の第6の発明は、前記第1〜5のいずれか一つの発明において、前記結晶性メタロシリケートを含む触媒がさらに層状粘土化合物を含むことを特徴とする記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
【0018】
本発明の第7の発明は、前記第6の発明において、前記結晶性メタロシリケートと層状粘土化合物との混合比(質量比)が、5:95〜50:50であることを特徴とする請求項6に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
【0019】
本発明の第8の発明は、前記第1〜7のいずれか一つの発明において、前記結晶性メタロシリケートが、Al、Ga、Fe、B、Zn、P、Ge、Zr、Ti、Cr、Be、V、およびAsからなる群から選ばれる金属元素Mの少なくとも一種を含むことを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
【0020】
本発明の第9の発明は、前記第8の発明において、前記結晶性メタロシリケートは、Siと金属元素Mとの比が、酸化物基準で、Si/M=5〜1000であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
【0021】
本発明の第10の発明は、前記第9の発明において、前記Siと金属元素Mとの比が、酸化物基準で、Si/M=10〜500であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
【0022】
本発明の第11の発明は、前記第1〜10のいずれか一つの発明において、前記結晶性メタロシリケートは、MOR構造、MFI構造および/またはMEL構造を有することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
【0023】
本発明の第12の発明は、前記第1〜11のいずれか一つの発明において、前記結晶性メタロシリケートは、結晶性アルミノシリケートであることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
【0024】
本発明の第13の発明は、前記第12の発明において、前記結晶性アルミノシリケートは、ゼオライトであることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
【0025】
本発明の第14の発明は、前記第1、6または7の発明において、前記層状粘土化合物が、酸性白土または活性白土であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法にある。
【0026】
本発明の第15の発明は、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンを、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを結晶性メタロシリケートまたは/および層状粘土化合物を含む触媒を用いて反応させることにより、製造する装置であって、前記触媒が充填される反応器が多段に構成され、前記モノ低級アルキルアミンの供給流路が前記多段の反応器に直列的に連結されるとともに、前記アルキレンオキシドの供給流路が分岐して前記多段の反応器の各反応器の前流に並列に連結されていることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
【0027】
本発明の第16の発明は、前記第15の発明において、前記多段の反応器の前段の触媒量が後段より少なくなっていることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
【0028】
本発明の第17の発明は、前記第15の発明において、前記多段の反応器における触媒粒径が後段の反応器より前段の反応器で大きくなっていることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
【0029】
本発明の第18の発明は、前記第15〜17のいずれか一つの発明において、前記アルキレンオキシドの供給流路を介して供給されるアルキレンオキシドの供給量が、前記モノ低級アルキルアミンの供給流路を介して供給されるモノ低級アルキルアミンの供給量に対して、モル比で0.3〜0.5に設定されていることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
【0030】
本発明の第19の発明は、前記第15〜18のいずれか一つの発明において、前記多段の反応器に該多段の反応器の最前段の反応器内の触媒が劣化した場合の交換用の予備反応器が併置されていることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
【0031】
本発明の第20の発明は、前記第15〜19のいずれか一つの発明において、前記結晶性メタロシリケートを含む触媒がさらに層状粘土化合物を含むことを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
【0032】
本発明の第21の発明は、前記第20の発明において、前記結晶性メタロシリケートと層状粘土化合物との混合比(質量比)が、5:95〜50:50であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
【0033】
本発明の第22の発明は、前記第15〜21のいずれか一つの発明において、前記結晶性メタロシリケートが、Al、Ga、Fe、B、Zn、P、Ge、Zr、Ti、Cr、Be、V、およびAsからなる群から選ばれる金属元素Mの少なくとも一種を含むことを特徴とする記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
【0034】
本発明の第23の発明は、前記第22の発明において、前記結晶性メタロシリケートは、Siと金属元素との比が、酸化物基準で、Si/M=5〜1000であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
【0035】
本発明の第24の発明は、前記第23の発明において、前記Siと金属元素Mとの比が、酸化物基準で、Si/M=10〜500であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
【0036】
本発明の第25の発明は、前記第15〜24のいずれか一つの発明において、前記結晶性メタロシリケートは、MOR構造、MFI構造および/またはMEL構造を有することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
【0037】
本発明の第26の発明は、前記第15〜25のいずれか一つの発明において、前記結晶性メタロシリケートは、結晶性アルミノシリケートであることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
【0038】
本発明の第27の発明は、前記第26の発明において、前記結晶性アルミノシリケートは、ゼオライトであることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
【0039】
本発明の第28の発明は、前記第15、20または21の発明において、前記層状粘土化合物が、酸性白土または活性白土であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置にある。
【発明の効果】
【0040】
前記構成の本発明によれば、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンの収率の高い製造方法および装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、本発明の構成をさらに詳しく説明するとともに、代表的な実施の形態を説明する。
【0042】
(使用触媒)
本発明において、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンをモノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを反応させて製造するために用いる触媒としては、結晶性メタロシリケートを挙げることができる。
【0043】
本発明では、結晶性メタロシリケートとして、例えば、Al、Ga、Fe、B、Zn、P、Ge、Zr、Ti、Cr、Be、V、およびAsからなる群から選ばれる金属元素の少なくとも一種を含むものを用いることができ、中でも、Alおよび/またはGaを含むものを用いることが好ましく、特に、Alを含むものを用いることが好ましい。具体的には、結晶性アルミノシリケートを用いることが好ましく、中でも、ゼオライトを用いることが好ましい。結晶性メタロシリケートは、いわゆる水熱合成法やドライゲル法などの公知の方法によって調製されたものを用いることができる。
【0044】
本発明において使用される結晶性メタロシリケートにおいて、Siと金属元素Mとの比は、酸化物基準で、Si/M(ここでMは金属元素を表す)=5〜1000であることが好ましく、より好ましくは10〜500である。Siと金属元素Mとの比が上記範囲内であれば、モノ低級アルキルジアルカノールアミン(以下、「ジ型」ともいう)に対してモノ低級アルキルモノアルカノールアミン(以下、「モノ型」ともいう)を選択性よく得ることができる。
【0045】
メタロシリケートの種類としては、国際ゼオライト学会の構造を示すフレームワークトポロジーコードで表すと、MFI、MEL、BEA、MOR、MTW、TON、FAUなどが挙げられる。中でも、本発明では、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンの選択的合成の面から、MOR構造、MFI構造および/またはMEL構造を有するものを用いることが好ましい。MFIとMELは構造が良く似ており、インターグロースが起こって一つの結晶の中に両方の構造を含む場合があるが、本発明ではいずれも使用することができる。
【0046】
MFI構造を有するメタロシリケートとしては、合成ゼオライトとして知られるZSM−5が挙げられる。ZSMとは、開発した会社の名に由来したZeolite of Socony Mobilの略である。またMEL構造を有するものとしては、同じく合成ゼオライトとして知られるZSM−11が挙げられる。本発明では、ゼオライトを用いることが好ましく、特に、ZSM−5を用いることが好ましい。
【0047】
一般に、結晶性メタロシリケートは、陽イオンとして、プロトンやアンモニウムイオンなどを含有する。そのような陽イオンとしては、例えば、H+、NH4+、Na+、K+、Ca2+、La3+等を挙げることができ、陽イオンの種類によって、プロトン型、アンモニウムイオン型等と呼ばれる。本発明では、いずれのタイプのものも用いることができ、中でも好ましいものは、NH4+、H+、Na+を含有するものであり、特に好ましいものは、NH4+、H+を含有するものである。
【0048】
本発明では、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを反応させてモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを製造するために用いる触媒として、層状粘土化合物を挙げることもできる。ここで、「層状粘土化合物」とは、層状粘土鉱物を含む粘土をいい、層状粘土鉱物としては、カオリン鉱物、雲母粘土鉱物、スメクタイト(モンモリロナイト)の3種類および混合層鉱物を挙げることができる。これらを含む粘土はイオン交換性、吸着性、触媒能、複合体形成能、膨潤性など特異的な性質を有している。これらの化学的活性を表面活性と言い、この性質を持つ層状粘土化合物としては、スメクタイトを主成分鉱物として含有する、ベントナイト、酸性白土などと呼ばれる層状粘土化合物を挙げることができる。また層状粘土化合物は、それを構成する結晶性ケイ酸塩におけるケイ酸四面体の層の重なり方とその層内の原子の種類や配置などによって、ハイロサイト、カオリナイト、スメクタイト、バーミキュライト、クロライト等に分類される。
【0049】
本発明において使用される触媒として好適な層状粘土化合物としては、酸性白土、Caベントナイト及びハイロサイトが挙げられ、さらにこれらを酸処理することにより吸着能・脱色能・触媒能等の性能を向上させた活性白土が挙げられる。選択性の点で特に好適な層状粘土化合物は酸性白土である。
【0050】
前記層状粘土化合物は、そのまま触媒として用いることもできるが、選択性の面からは、乾燥処理して用いることが好ましい。乾燥処理は、重量減少が一定になるまで行うことが好ましく、通常、重量が5〜10%程度減少するまで行うことができ、例えば、50〜200℃で0.5〜24時間程度行うことができる。
【0051】
本発明では、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとの反応において、上記の結晶性メタロシリケートと層状粘土化合物を含む触媒を用いることもできる。結晶性メタロシリケートと層状粘土化合物との混合比(質量比)は、5:95〜50:50であることが好ましく、より好ましくは、5:95〜30:70である。両成分の混合比が上記範囲内であれば、それぞれを単独で用いる場合に比べて、より高い選択性でモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを製造することができる。また、一般に、結晶性メタロシリケートは、層状粘土化合物に比べて高価であるため、コスト面からは、所望の選択性が得られる範囲で、結晶性メタロシリケートの割合を少なくすることが好ましい。
【0052】
本発明において、結晶性メタロシリケートと層状粘土化合物を含む触媒を用いる場合、両者の組み合わせに特に制限はないが、好適な組み合わせとして、ゼオライトと酸性白土、ゼオライトと活性白土、ゼオライトと酸性白土および活性白土が挙げられる。特に好適な組み合わせとしては、ゼオライトと酸性白土が挙げられる。
【0053】
前記触媒は、そのまま使用することができるが、使用に際して適当な大きさや硬さに成形してもよい。必要であれば、シリカゾルなどの各種酸化物ゾルや粘土鉱物類などの助剤またはバインダーを用いて成形してもよい。
【0054】
本発明で使用するモノ低級アルキルアミンに特に制限はないが、モノメチルアミン、モノエチルアミン、モノn−プロピルアミン、モノイソプロピルアミン、モノn−ブチルアミン、モノイソブチルアミン、モノsec−ブチルアミン、モノt−ブチルアミン、モノn−ペンチルアミン、イソペンチルアミン、モノn−ヘキシルアミンなどの1乃至6個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状モノアルキルアミンを用いることができ、好適にはモノメチルアミン、モノエチルアミン、モノn−プロピルアミン、モノイソプロピルアミン、モノn−ブチルアミン、モノイソブチルアミン、モノt−ブチルアミンを用いることができ、特に好適にはモノメチルアミン、モノエチルアミン、モノn−プロピルアミン、モノイソプロピルアミン、モノn−ブチルアミンを用いることができる。
【0055】
本発明で使用するアルキレンオキシドに特に制限はないが、好適にはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどの2乃至4個の炭素原子を有するアルキレンオキシドを用いることができ、特に好適にはエチレンオキシド及びプロピレンオキシドを用いることができる。
【0056】
モノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造は、例えば、40乃至300℃の温度範囲で行うことができる。好適な温度範囲は50乃至200℃であり、特に好適な温度範囲は50乃至150℃である。操作圧力は、例えば0.1乃至20MPaとすることができ、好ましくは0.1乃至15MPaであり、特に好適には3.0乃至10MPaである。 モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドの使用量および触媒の使用量は、反応条件等に応じて適宜設定することができる。モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとの反応によってモノ型を選択的に得るためには、アルキレンオキシドに対してモノ低級アルキルアミンを過剰量使用する必要があり、例えば、モル基準で1.5〜20倍の量で用いることができ、特に、2〜10倍の量で用いることが好ましい。
【0057】
本発明のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置は、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンを、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを結晶性メタロシリケートまたは/および層状粘土化合物を含む触媒の存在下で反応させることにより、製造する装置である。この製造装置の特徴構成は、前記触媒が充填される反応器が多段に構成され、前記モノ低級アルキルアミンの供給流路が前記多段の反応器に直列的に連結されるとともに、前記アルキレンオキシドの供給流路が分岐して前記多段の反応器の各反応器の前流に並列に連結されている点にある。かかる特徴構成のより具体的構成ついては、以下に示す実施例において説明する。
【実施例】
【0058】
前述のように、本発明のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置は、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンを、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを結晶性メタロシリケートまたは/および層状粘土化合物を含む触媒の存在下で反応させることにより、製造する装置において、前記触媒が充填される反応器が多段に構成され、前記モノ低級アルキルアミンの供給流路が前記多段の反応器に直列的に連結されるとともに、前記アルキレンオキシドの供給流路が分岐して前記多段の反応器の各反応器の前流に並列に連結されている点に特徴がある。
【0059】
(実施例1)
本実施例のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置において、図1に示すように、触媒が充填される反応器が多段に構成されている。図1では、二つの反応器、すなわち、前段の反応器1と、後段の反応器2とから構成されているが、3段でも良いし、さらに多数の反応器から構成しても良い。通常、2ないし3段が用いられる。原料は、前述のように、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドであるが、本実施例の装置では、一方のモノ低級アルキルアミンの供給流路3が前記多段の反応器1および2に直列的に連結されている。すなわち、モノ低級アルキルアミンは、供給流路3から前段の反応器1に供給され、反応器1内で反応して得られた生成物と未反応ガスとが流路3aを介して後段の反応器2に供給されるようになっている。
【0060】
他方の原料であるアルキレンオキシドの供給流路4は、分岐して前記前段の反応器1と後段の反応器2のそれぞれの前流に並列に連結されている。すなわち、アルキレンオキシドの供給流路4は二つに分岐し、一方の分岐流路4aが供給流路3に合流し、他方の分岐流路4bが流路3aに合流している。
【0061】
前記構成では、前記アルキレンオキシドの供給流路4を介して供給されるアルキレンオキシドの供給量は、前記モノ低級アルキルアミンの供給流路3を介して供給されるモノ低級アルキルアミンの供給量に対して、モル比で0.05〜0.5とすることが、目的とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの収率を高めるために、好ましい。また、アルキルオキシドの分岐流路4aおよび4bへの供給割合は、流量比で、4〜8:6〜2が好ましい。
【0062】
なお、本発明では、前記各反応器としては、管型反応器でも槽型反応器でも必要に応じてどちらを用いても良い。
【0063】
目的生成物であるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを合成するための二つの原料の内、アルキレンオキシドは反応性が高いため、反応当量ずつの二つの原料の全量を同時に反応ゾーンに供給すると、反応ゾーンの上流において、集中的に合成反応が生じて、反応ゾーンの上流の触媒温度が大きく上昇することが判った。そのため、特に反応ゾーンの上流に位置する触媒の劣化が短期間の内に進むことも判明した。また、二つの原料、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとの反応は発熱反応であるため、反応ゾーンの温度が上がると、反応が抑制される傾向となり、反応効率の低下につながる。
【0064】
これに対して、本実施例では、反応ゾーンを複数の反応器を用いて多段に構成し、一方の原料である反応性の高いアルキレンオキシドを各反応器に分割供給しているので、各反応器における他方の原料であるモノ低級アルキルアミン量に接触させるアルキレンオキシド量が抑制され、合成反応を反応ゾーン全体に分散させることができ、その結果、反応ゾーンの触媒温度の局部的な上昇を抑制することができる。反応ゾーンの触媒層の局部的な温度上昇を回避できることにより、触媒の寿命を向上させることができ、目的生成物(モノ低級アルキルモノアルカノールアミン)の収率向上と、製造単価の低減を実現することができる。
【0065】
(実施例2)
本実施例の特徴は、多段に構成した反応器において、前段の反応器11の触媒充填量が後段の反応器12の触媒充填量より少なく設定されていることにあり、その他の構成は、前記実施例1と同様である。
【0066】
本実施例では、多段に構成した各反応器11、12の触媒充填量を変化させることにより、各反応器11、12での反応量がコントロールされる。前段の反応器11の触媒量を少なくすることにより原料供給の上流での反応量が少なくなり、上流の触媒温度が局部的に上昇することが抑制される。従って、前述したアルキレンオキシドの分割供給により反応ゾーン全体の触媒層の温度が局部的に上昇するのを抑制する作用をさらに促進することができ、触媒の寿命向上、生成物の収率の向上および製造単価の低減の実現をより確実にすることができる。
【0067】
(実施例3)
本実施例の特徴は、多段に構成した反応器において、前記多段の反応器における触媒粒径が後段の反応器22より前段の反応器21で大きく設定されていることにあり、その他の構成は、前記実施例1と同様である。
【0068】
本実施例では、多段に構成した各反応器21、22の触媒粒径を変化させることにより、換言すれば、各反応器内の触媒の総計表面積を変化させることにより、各反応器21、22での反応量がコントロールされる。前段の反応器21の触媒粒径を大きく(例えば、1mm以上に)することにより原料供給の上流での反応量が少なくなり、上流の触媒温度が局部的に上昇することが抑制される。従って、前述したアルキレンオキシドの分割供給により反応ゾーン全体の触媒層の温度が局部的に上昇するのを抑制する作用をさらに促進することができ、触媒の寿命向上、生成物の収率の向上および製造単価の低減の実現をより確実にすることができる。
【0069】
(実施例4)
本実施例では、前段の反応器31と後段の反応器32との間に中段の反応器33を設けた3段構成となっており、原料モノ低級アルキルアミンは、供給路3によって反応器31に供給され、反応器31内で反応して得られた生成物と未反応ガスとが流路3aを介して中段の反応器33に供給され、中段の反応器33内で反応して得られた生成物と未反応ガスとが流路3bを介して後段の反応器32に供給されるようになっている。
【0070】
他方の原料であるアルキレンオキシドの供給流路4は、3つに分岐して前記前段の反応器31と中段の反応器33と後段の反応器32のそれぞれの前流に並列に連結されている。すなわち、アルキレンオキシドの供給流路4は3つに分岐し、1つ目の分岐流路4aが供給流路3に合流し、2つ目の分岐流路4bが流路3aに合流し、3つ目の分岐流路4cが流路3bに合流している。この場合のアルキルオキシドの分岐流路4a、4bおよび4cへの供給割合は、流量比で、3〜4:3〜4:4〜2が好ましい。
【0071】
さらに、本実施例では、前記最前段の反応器31内の触媒が劣化した場合の交換用の予備反応器34が併置されている。
【0072】
本発明では、一方の原料である反応性の高いアルキレンオキシドを多段に構成した反応器のそれぞれの反応器の前流にアルキレンオキシドを分割して供給することにより、複数の反応器から構成される反応ゾーン全体における触媒層の温度を均一化している。しかしながら、反応ゾーンの上流での反応量を下流での反応と完全に均一にすることは難しく、少なからず、上流での反応量が多くなり、上流の触媒にかかる負荷が高くなる。そのため、上流の触媒の寿命が下流の触媒より短くなるのを避けることが難しい。それに対して、本実施例では、交換用の予備反応器34が併置されているので、最前段の反応器31の触媒能力が実用的な値より下がったと判断された所定の時点で、反応器31を迅速に予備反応器34に交換することができ、合成装置の運転を長時間中断せずに運転再開することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
以上説明したように、本発明にかかるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法及び装置は、モノ低級アルキルモノアルカノールアミンを効率よく高い収率で連続的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明にかかるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置の実施例1を示す概略構成図である。
【図2】本発明にかかるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置の実施例2を示す概略構成図である。
【図3】本発明にかかるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置の実施例3を示す概略構成図である。
【図4】本発明にかかるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置の実施例4を示す概略構成図である。
【符号の説明】
【0075】
1,2,11,12,21,22,31,32,33 反応器
3 原料モノ低級アルキルアミンの供給流路
3a,3b 流路
4 原料アルキレンオキシドの供給流路
4a,4b,4c 分岐流路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モノ低級アルキルモノアルカノールアミンを、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを結晶性メタロシリケートまたは/および層状粘土化合物を含む触媒の存在下で反応させることにより、製造する方法において、
前記触媒の存在下における反応ゾーンを多段に構成し、前記モノ低級アルキルアミンを前記多段の反応ゾーンに前段の反応ゾーンを介して後段の反応ゾーンに流れるように直列的に供給するとともに、前記アルキレンオキシドを前記多段の反応ゾーンの各反応ゾーンの前流に並列的に供給することによって、前記各反応ゾーンにおける反応による温度上昇を緩和することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
【請求項2】
前記多段の反応ゾーンの前段の触媒量を後段より少なくすることによって、前段の反応ゾーンの温度上昇をさらに緩和することを特徴とする請求項1に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
【請求項3】
前記多段の反応ゾーン内の触媒粒径を後段より前段が大きくなるように設定することによって、前段の反応ゾーンの温度上昇をさらに緩和することを特徴とする請求項1に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
【請求項4】
前記アルキレンオキシドの前記モノ低級アルキルアミンに対する供給量を、モル比で0.3〜0.5とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
【請求項5】
前記多段の反応ゾーンの最前段の反応ゾーンを所定期間毎に交換することにより反応ゾーン全体の長寿命化を図ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
【請求項6】
前記結晶性メタロシリケートを含む触媒がさらに層状粘土化合物を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
【請求項7】
前記結晶性メタロシリケートと層状粘土化合物との混合比(質量比)が、5:95〜50:50であることを特徴とする請求項6に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
【請求項8】
前記結晶性メタロシリケートが、Al、Ga、Fe、B、Zn、P、Ge、Zr、Ti、Cr、Be、V、およびAsからなる群から選ばれる金属元素Mの少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
【請求項9】
前記結晶性メタロシリケートは、Siと金属元素Mとの比が、酸化物基準で、Si/M=5〜1000であることを特徴とする請求項8に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
【請求項10】
前記Siと金属元素Mとの比が、酸化物基準で、Si/M=10〜500であることを特徴とする請求項9に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
【請求項11】
前記結晶性メタロシリケートは、MOR構造、MFI構造および/またはMEL構造を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
【請求項12】
前記結晶性メタロシリケートは、結晶性アルミノシリケートであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
【請求項13】
前記結晶性アルミノシリケートは、ゼオライトであることを特徴とする請求項12に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
【請求項14】
前記層状粘土化合物が、酸性白土または活性白土であることを特徴とする請求項1、6または7に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
【請求項15】
モノ低級アルキルモノアルカノールアミンを、モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドとを結晶性メタロシリケートまたは/および層状粘土化合物を含む触媒を用いて反応させることにより、製造する装置であって、
前記触媒が充填される反応器が多段に構成され、前記モノ低級アルキルアミンの供給流路が前記多段の反応器に直列的に連結されるとともに、前記アルキレンオキシドの供給流路が分岐して前記多段の反応器の各反応器の前流に並列に連結されていることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
【請求項16】
前記多段の反応器の前段の触媒量が後段より少なくなっていることを特徴とする請求項15に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
【請求項17】
前記多段の反応器における触媒粒径が後段の反応器より前段の反応器で大きくなっていることを特徴とする請求項15に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
【請求項18】
前記アルキレンオキシドの供給流路を介して供給されるアルキレンオキシドの供給量が、前記モノ低級アルキルアミンの供給流路を介して供給されるモノ低級アルキルアミンの供給量に対して、モル比で0.3〜0.5に設定されていることを特徴とする請求項15〜17のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
【請求項19】
前記多段の反応器に該多段の反応器の最前段の反応器内の触媒が劣化した場合の交換用の予備反応器が併置されていることを特徴とする請求項15〜18のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
【請求項20】
前記結晶性メタロシリケートを含む触媒がさらに層状粘土化合物を含むことを特徴とする請求項15〜19のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
【請求項21】
前記結晶性メタロシリケートと層状粘土化合物との混合比(質量比)が、5:95〜50:50であることを特徴とする請求項20に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
【請求項22】
前記結晶性メタロシリケートが、Al、Ga、Fe、B、Zn、P、Ge、Zr、Ti、Cr、Be、V、およびAsからなる群から選ばれる金属元素Mの少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項15〜21のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
【請求項23】
前記結晶性メタロシリケートは、Siと金属元素Mとの比が、酸化物基準で、Si/M=5〜1000であることを特徴とする請求項22に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
【請求項24】
前記Siと金属元素Mとの比が、酸化物基準で、Si/M=10〜500であることを特徴とする請求項23に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
【請求項25】
前記結晶性メタロシリケートは、MOR構造、MFI構造および/またはMEL構造を有することを特徴とする請求項15〜24のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
【請求項26】
前記結晶性メタロシリケートは、結晶性アルミノシリケートであることを特徴とする請求項15〜25のいずれか1項に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
【請求項27】
前記結晶性アルミノシリケートは、ゼオライトであることを特徴とする請求項26に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
【請求項28】
前記層状粘土化合物が、酸性白土または活性白土であることを特徴とする請求項15、20または21に記載のモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−277161(P2007−277161A)
【公開日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−105632(P2006−105632)
【出願日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)
【出願人】(390014856)日本乳化剤株式会社 (26)
【Fターム(参考)】