説明

モーター、ロボットハンドおよびロボット

【課題】被駆動手段からのアクチュエーターへの反力が、アクチュエーターの振動の被駆動手段の駆動力への変換の障害とならない付勢手段によって、効率の良いモーターを提供する。
【解決手段】円柱状の回転面を有する被駆動手段と、前記被駆動手段の前記回転面に付勢する突起を端部に有する振動板と、前記振動板に積層される圧電体と、を有するアクチュエーターと、前記アクチュエーターを前記被駆動手段に付勢する付勢手段と、を備え、前記被駆動手段の前記回転面と前記突起が接する接点を接点P、前記アクチュエーターに前記付勢手段による付勢力が作用する作用点を作用点Q、とした場合、前記回転面に対する前記突起の摩擦係数がμである場合、前記付勢手段の付勢方向と、前記接点Pと前記作用点Qを結ぶ方向と、でなす角度θは、θ>tan-1μ、であるモーター。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モーター、ロボットハンドおよびロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
圧電素子の振動によって被駆動体を駆動するモーターとしては、矩形平板状の圧電素子が、一体的に形成された突起を有する補強板に積層されたアクチュエーターを、補強板の突起を被駆動体に当接させて被駆動体を駆動するモーターが知られている(特許文献1)。この圧電アクチュエーターを備えるモーターでは、被駆動体に圧電アクチュエーターの補強板に有する突起を当接させるための付勢手段を備え、付勢手段により発生する付勢力による補強板の突起と被駆動手段との間の摩擦力が、補強板の略楕円の軌跡を描く突起の振動を被駆動手段へ伝え、被駆動手段を所定の方向へと駆動させるものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−233335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の特許文献1では、付勢手段は補強板の突起を被駆動手段の回転中心に向かって付勢するように、補強板を含む圧電アクチュエーターの両脇にばね部材を配置している。しかし、補強板の突起は略楕円の軌跡で動作するために、付勢力に対する被駆動体からの補強板の突起への反力は、被駆動手段の回転中心に向かう付勢力の方向に対して交差する方向に発生する。この付勢力の方向に交差する反力によって補強板の突起の動作が所望の楕円軌跡を描かなくなる、すなわちアクチュエーターの振動を被駆動手段の駆動力に変化する効率を低下させる要因となってしまう課題があった。
【0005】
そこで、被駆動手段からのアクチュエーターへの反力が、アクチュエーターの振動を、被駆動手段の駆動力へ変換させることの障害とならない付勢手段によって、効率の良いモーターと、そのモーターを用いたロボットハンドおよびロボットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、少なくとも上述の課題の一つを解決するように、下記の形態または適用例として実現され得る。
【0007】
〔適用例1〕本適用例のモーターは、円柱状の回転面を有する被駆動手段と、前記被駆動手段の前記回転面に付勢する突起を端部に有する振動板と、前記振動板に積層される圧電体と、を有するアクチュエーターと、前記アクチュエーターを前記被駆動手段に付勢する付勢手段と、を備え、前記被駆動手段の前記回転面と前記突起が接する接点を接点P、前記アクチュエーターに前記付勢手段による付勢力が作用する作用点を作用点Q、とした場合、前記回転面に対する前記突起の摩擦係数がμである場合、前記付勢手段の付勢方向と、前記接点Pと前記作用点Qを結ぶ方向と、でなす角度θは、
θ>tan-1μ
であることを特徴とする。
【0008】
本適用例のモーターによれば、θを上述の関係にすることにより、振動板の突起を被駆動手段の回転中心に向かわせないとする被駆動手段から振動板の突起に作用する反力の分力を抑制し、駆動手段としてのアクチュエーターに励起させる振動を高い効率で被駆動手段の回転力に変換することができる。
【0009】
〔適用例2〕本適用例のロボットハンドは、上述の適用例のモーターを備える。
【0010】
本適用例のロボットハンドは、自由度を多くし、多数のモーターを備えても、小型、軽量にすることができる。
【0011】
〔適用例3〕本適用例のロボットは、上述の適用例のロボットハンドを備える。
【0012】
本適用例のロボットは、汎用性が高く、複雑な電子機器の組み立て作業や検査等を可能にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1実施形態に係るモーターを示す分解斜視図。
【図2】第1実施形態に係るモーターを示す、(a)は平面図、(b)は(a)に示すA−A´部の断面図。
【図3】アクチュエーターの動作を説明する概略図。
【図4】アクチュエーターの動作と力の関係を説明する概略図。
【図5】その他の形態に係るモーターを示す平面図。
【図6】第2実施形態に係るロボットハンドを示す外観図。
【図7】第3実施形態に係るロボットを示す外観図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態を説明する。
【0015】
(第1実施形態)
本実施形態に係るモーター100を示す、図1は分解斜視図、図2(a)は組立平面図、図2(b)は図2(a)のA−A´部の断面図である。図1および図2(a),(b)に示すように、モーター100は、基台10に回転可能に固定される被駆動体20と、基台10に摺動可能に固定される支持体40と、支持体40を被駆動体20側に付勢する付勢手段としてのコイルばね60と、付勢される支持体40に固定され振動によって被駆動体20を駆動するアクチュエーター30と、を備えている。
【0016】
アクチュエーター30は、電極が形成された矩形の圧電体からなる圧電素子32,33が、振動板31を挟持するように貼り合わされて形成される。圧電素子32,33は圧電性を有する材料、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛<PZT:Pb(Zr,Ti)O3>、水晶、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)などが挙げられ、特にPZTが好適に用いられる。また形成される電極は、Au,Ti,Agなどの導電性金属を蒸着、スパッタリングなどにより成膜して形成することができる。振動板31は、アクチュエーター30として支持体40に固定されコイルばね60によって被駆動体20へ付勢され、被駆動体20と接する突起31aを端部に備えている。アクチュエーター30は、振動板31に形成された支持体40へ装着するための装着部31bの孔31cを挿通し、支持体40に形成された固定部40aのねじ孔40bとねじ嵌合するねじ50によって、支持体40に固定される。
【0017】
被駆動体20は、円柱状の形状を成し、円柱面20aにアクチュエーター30の突起31aがコイルばね60によって付勢されて接触し、アクチュエーター30の振動によって駆動される。また、図2(b)に示すように被駆動体20に固定された回転軸21、および軸受け12などから構成される回転手段により基台10に固定される。回転軸21の回転力は、回転軸21に接続される図示されない減速あるいは増速装置200を介して所望の回転数、あるいは出力トルクによって被駆動装置を駆動する。
【0018】
支持体40は、ガイド孔40cを備え、基台10に備えるガイドピン70がガイド孔40cに挿通され、支持体40は基台10に摺動可能に固定される。ガイド孔40cの形状は、本実施形態ではトラック状の平面形状を成し、アクチュエーター30の付勢方向に支持体40が摺動可能となっており、アクチュエーター30の付勢方向に交差する方向ではガイドピン70のガイド部外径よりわずかに大きくし、アクチュエーター30の付勢方向に交差する方向のガタ量を最小にする形状となっている。
【0019】
また、支持体40には付勢手段としてのコイルばね60の一方の端部が、アクチュエーター30を装着する2ヵ所の固定部40aにそれぞれ装着されている。コイルばね60の他方の端部は基台10に備えるばね装着部11に装着され、支持体40が被駆動体20の方向に付勢される。支持体40には、アクチュエーター30の振動板31の装着部31bを支持体40の固定部40aに載置し、固定部40aに設けたねじ孔40bにねじ50によってアクチュエーター30が固定される。固定されたアクチュエーター30の突起31aは、支持体40を介して被駆動体20に所定の力で付勢される。なお、付勢手段としてはコイルばね60に限定されず、例えば、板ばね、弾性ゴムなどを用いても良い。
【0020】
次にアクチュエーター30の動作について図3を用いて説明する。図3(a),(b)はアクチュエーター30の振動動作を示す概略平面図である。図3(a)に示すように、圧電素子32に形成された電極32a,32b,32c,32d,32eのうち、電極32c,32b,32dと、図示されない圧電体を挟んで反対側に形成された電極との間に交流電圧を印加することにより、電極32c,32b,32dが形成される領域の圧電体は図示矢印方向の縦振動が励振される。電極32bの領域では図示矢印方向にアクチュエーター30を縦振動させ、電極32c,32dの領域ではアクチュエーター30を形状Mで示す屈曲振動を励起し、振動板31の突起31aは楕円軌跡S1を描いて振動する。
【0021】
また、図3(b)に示すように、圧電素子32に形成された電極32a,32b,32c,32d,32eのうち、電極32a,32b,32eと、図示されない圧電体を挟んで反対側に形成された電極との間に交流電圧を印加することにより、電極32a,32b,32eが形成される領域の圧電体は図示矢印方向の縦振動が励振される。電極32bの領域では図示矢印方向にアクチュエーター30を縦振動させ、電極32a,32eの領域ではアクチュエーター30を形状Nで示す屈曲振動を励起し、振動板31の突起31aは楕円軌跡S2を描いて振動する。
【0022】
上述のアクチュエーター30の振動によって生じる突起31aの楕円軌跡S1,S2が、付勢力によって被駆動体20に付勢されて接触し、被駆動体20を図示矢印s1,s2方向に駆動する。被駆動体20が駆動されている状態において、アクチュエーター30と、被駆動体20と、付勢手段としてのコイルばね60および支持体40と、の関係について図4を用いて説明する。
【0023】
図4(a)はアクチュエーター30の突起31aと、突起31aが付勢されて接触する被駆動体20の円柱面20aと、を模式図的に拡大した部分拡大図である。図4(a)に示すように、コイルばね60によってアクチュエーター30に被駆動体20の回転中心方向に向けて付勢力Fが付与されている。すなわち、突起31aが付勢力Fで被駆動体20の円柱面20aに接触している状態である。この状態において、上述した図3に示すアクチュエーター30の屈曲振動、例えば図3(b)に示す突起31aの楕円軌跡S2が描かれる形状Nの屈曲振動によって、被駆動体20は図示矢印s2の方向に回転駆動される。
【0024】
s2方向へ被駆動体20を駆動させる駆動力は、突起31aが円柱面20aに対して与える駆動力fNである。そして、駆動力fNは円柱面20aと突起31aとの接触面の摩擦により付加された付勢力Fの摩擦力として発生させることができる。すなわち、円柱面20aと突起31aとの接触部の摩擦係数をμとした場合、駆動力fNは次式で与えられる。
N=μF (1)
【0025】
一方、アクチュエーター30には、付勢力Fと駆動力fNとの合成力fCの反力fRが突起31aに作用する。この合成力fCの方向と、付勢力Fの方向とのなす角度αは次式で求められる。
α=tan-1(fN/F) (2)
【0026】
式(2)に式(1)を代入すると、
α=tan-1(μF/F)=tan-1μ (3)
となる。すなわち、反力fRの方向である角度αは、被駆動体20の円柱面20aと突起31aとの摩擦係数μによって求めることができ、次の条件になるようにすることが好ましい。
【0027】
アクチュエーター30の突起31aと、被駆動体20の円柱面20aとの接点をP、コイルばね60が支持体40の固定部40aを付勢する付勢点をQR,QL(図2(a)参照)とした場合、接点Pと付勢点QRとを結ぶ線と、付勢方向とのなす角度をθとすると、
α<θ (4)
とすることが好ましい。この式(4)に式(3)を代入すると、
θ>tan-1μ (5)
となり、付勢手段としてのコイルばね60の設置位置、すなわち付勢点QRを規定するθを規定することができる。
【0028】
図4(b)は、上述した式(4)の条件を満たした場合を模式図的に示した平面図である。図4(b)に示すように、式(4)を満たしていることにより、反力fRの作用する方向は、コイルばね60の付勢点QRに対して距離d1を以って付勢力Fの方向の線上側に離間していることにより付勢点QRを回転中心とする反力fRによる図示矢印方向にモーメントM1がアクチュエーター30に作用する。このモーメントM1は、反力fRの分力である被駆動体20の回転方向s2に対する反力fN´とは逆方向に作用する。すなわち、図3(b)で説明した、被駆動体20をs2方向に回転させる楕円軌跡S2とは逆方向に作用する反力fN´を、モーメントM1により抑制することができるため、アクチュエーター30に励起させる振動を高い効率で被駆動体20の回転力に変換することができる。
【0029】
一方、図4(c)には、式(4)の条件を満たさない、すなわちα>θの条件の場合を模式図的に示した平面図である。図4(c)に示すように、式(4)の条件を満たさない、すなわちα>θであることにより、反力fR´の作用する方向は、コイルばね60の付勢点QRに対して距離d2を以って、接点Pと付勢点QRとを結ぶ線に対して付勢力Fの方向の線上側とは反対の方向に離間していることにより付勢点QRを回転中心とする反力fR´による図示矢印方向にモーメントM2がアクチュエーター30に作用する。このモーメントM2は、反力fR´の分力である被駆動体20の回転方向s2に対する反力fN´´と同じ方向に作用する。すなわち、図3(b)で説明した、被駆動体20をs2方向に回転させる楕円軌跡S2とは逆方向に作用する反力fN´´に加えて、モーメントM2により更に楕円軌跡S2とは逆方向に作用する力を発生させるため、アクチュエーター30に励起させる振動を被駆動体20の回転力に変換する効率を低下させてしまう。なお、図3(a)に示す楕円軌跡S1の場合であっても、上述と同様に、付勢点QRを図2に示す付勢点QLに置き換えるだけのため、説明は省略する。
【0030】
上述した通り、式(4)の条件、すなわち式(5)の条件を満たすことで、アクチュエーター30の振動を効率よく被駆動体20の回転に変化することができる。ここで、式(5)における摩擦係数μについて、説明する。摩擦係数μは、アクチュエーター30の屈曲振動を被駆動体20に伝達するためには大きい方が好ましい。しかし、摩擦係数μが大きいとアクチュエーター30の突起31aと被駆動体20の円柱面20aとは、互いに磨耗しやすくなり、耐久性を低下させることとなる。表1に、被駆動体20の材質とアクチュエーター30の突起31aの材質による組合せにおける摩擦係数μを例示する。
【0031】
【表1】

【0032】
表1に示す、例えば、組合せDの場合には、大きな摩擦係数を得ることができるため、アクチュエーター30の屈曲振動を効率よく被駆動体20の駆動力に変換し、大きな駆動力を得ることができる。しかし、突起31aと円柱面20aとの接触部における磨耗の進行が早く、表面状態が変化してしまい、駆動力の変動を発生してしまう。また、例えば組合せAにおいては、摩擦係数が小さいため、大きな駆動力は得られないが、磨耗が少なく長時間駆動における駆動力の変動が少ない、安定した駆動を実現することができる。従って、モーター100の要求性能に応じて、最適な摩擦係数μが得られる被駆動体20、アクチュエーター30の材料を選択すればよい。以上、被駆動体20、アクチュエーター30の材料を選択し求められる摩擦係数μによって、付勢手段としてのコイルばね60の付勢点QR,QLを決定し、所定の駆動力を有するモーター100を得ることができる。
【0033】
また、図5(a),(b)に示すような付勢手段の配置によって、式(4)あるいは式(5)におけるθを大きくすることができ、容易に図4、および式(4)あるいは式(5)に示すθの自由度を高めることができる。図5(a)に示すモーター110では、支持体41の固定部41aが、アクチュエーター30Aの突起31Aaに近い位置に配置、すなわちC寸法を、図2に示すモーター100より小さくして配置されている。これにより図4に示すθに相当するθ´をより大きくすることができ、式(4)もしくは式(5)にけるθの自由度を拡大することができる。
【0034】
また、図5(b)に示すモーター120では、コイルばね60の支持体42の固定部42aに対する付勢点を、アクチュエーター30Aの突起31Aa位置より被駆動体20に回転中心側のC´位置に配置した。このように配置することで、図4に示すαを決めるためのアクチュエーター30Aの突起31Aa部の材料、被駆動体20の材料、コイルばね60による付勢力、アクチュエーター30Aの配置位置、などに対する制約は大幅に緩和することができる。
【0035】
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態に係るモーター100を備えたロボットハンド1000を示す外観図である。ロボットハンド1000は基部1100と、基部1100に接続された指部1200とを備えている。基部1100と指部1200との接続部1300と、指部1200の関節部1400とには、モーター100が組み込まれている。モーター100が駆動することによって、指部1200が屈曲し、物体を把持することができる。超小型モーターであるモーター100を用いることによって、小型でありながら多数のモーターを備えるロボットハンドを実現することができる。
【0036】
(第3実施形態)
図7は、ロボットハンド1000を備えるロボット2000の構成を示す図である。ロボット2000は、本体部2100、アーム部2200およびロボットハンド1000等から構成されている。本体部2100は、例えば床、壁、天井、移動可能な台車の上などに固定される。アーム部2200は、本体部2100に対して可動に設けられており、本体部2100にはアーム部2200を回転させるための動力を発生させる図示しないアクチュエーターや、アクチュエーターを制御する制御部等が内蔵されている。
【0037】
アーム部2200は、第1フレーム2210、第2フレーム2220、第3フレーム2230、第4フレーム2240および第5フレーム2250から構成されている。第1フレーム2210は、回転屈折軸を介して、本体部2100に回転可能または屈折可能に接続されている。第2フレーム2220は、回転屈折軸を介して、第1フレーム2210および第3フレーム2230に接続されている。第3フレーム2230は、回転屈折軸を介して、第2フレーム2220および第4フレーム2240に接続されている。第4フレーム2240は、回転屈折軸を介して、第3フレーム2230および第5フレーム2250に接続されている。第5フレーム2250は、回転屈折軸を介して、第4フレーム2240に接続されている。アーム部2200は、制御部の制御によって、各フレーム2210〜2250が各回転屈折軸を中心に複合的に回転または屈折し動く。
【0038】
アーム部2200の第5フレーム2250のうち第4フレーム2240が設けられた他方には、ロボットハンド接続部2300が接続されており、ロボットハンド接続部2300にロボットハンド1000が取り付けられている。ロボットハンド接続部2300にはロボットハンド1000に回転動作を与えるモーター100が内蔵され、ロボットハンド1000は対象物を把持することができる。小型、軽量のロボットハンド1000を用いることによって、汎用性が高く、複雑な電子機器の組み立て作業や検査等が可能なロボットを提供することができる。
【符号の説明】
【0039】
10…基台、20…被駆動体、30…アクチュエーター、40…支持体、50…ねじ、60…コイルばね、70…ガイドピン、100…モーター。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円柱状の回転面を有する被駆動手段と、
前記被駆動手段の前記回転面に付勢する突起を端部に有する振動板と、前記振動板に積層される圧電体と、を有するアクチュエーターと、
前記アクチュエーターを前記被駆動手段に付勢する付勢手段と、を備え、
前記被駆動手段の前記回転面と前記突起が接する接点を接点P、前記アクチュエーターに前記付勢手段による付勢力が作用する作用点を作用点Q、とした場合、
前記回転面に対する前記突起の摩擦係数がμである場合、
前記付勢手段の付勢方向と、前記接点Pと前記作用点Qを結ぶ方向と、でなす角度θは、
θ>tan-1μ
である、
ことを特徴とするモーター。
【請求項2】
請求項1に記載のモーターを備えるロボットハンド。
【請求項3】
請求項2に記載のロボットハンドを備えるロボット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−253923(P2012−253923A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−125112(P2011−125112)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】