説明

モータ

【課題】モータ内の空気を効率良く外部に排出させることができ、冷却性能を良好とすることができるモータを提供すること。
【解決手段】モータは、ケース2と、ケース2内に収容されたロータと、ケース2内に収容されロータと一体回転するフィンとを備える。ケース2の軸方向端部の内面には、周方向に沿って徐々に軸方向に深くなるように傾斜した傾斜面21と、該傾斜面21の最深部における該傾斜面21の径方向内側から該傾斜面21の径方向外側までの範囲で軸方向に略沿って延びる段差面22とが形成される。又、ケース2の軸直交方向側面における傾斜面21の最深部及び段差面22と対応した位置には、内外に連通する通風孔23が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却機能を備えたモータに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、モータとしては、ケース内でロータと一体回転する(回転に伴って送風動作を行う)フィンを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。このようなモータでは、ロータが回転駆動されると、それに伴ってフィンにて送風動作が行われ、モータ(ブラシや巻線)を冷却することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−333639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、モータ内だけで空気を循環させても冷却性能が小さいことから、ケースに通風孔を形成し、ケース内外で空気を循環可能としたものもある。しかしながら、単にケースに通風孔を形成しただけでは、冷却性能が不十分であり、更なる冷却性能の向上が望まれている。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、モータ内の空気を効率良く外部に排出させることができ、冷却性能を良好とすることができるモータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明では、ケースと、前記ケース内に収容されたロータと、前記ケース内に収容され、前記ロータと一体回転するフィンとを備えたモータであって、前記ケースの軸方向端部の内面には、周方向に沿って徐々に軸方向に深くなるように傾斜した傾斜面と、該傾斜面の最深部における該傾斜面の径方向内側から該傾斜面の径方向外側までの範囲で軸方向に略沿って延びる段差面とが形成され、前記ケースの軸直交方向側面における前記傾斜面の最深部及び前記段差面と対応した位置には、内外に連通する通風孔が形成されたことを要旨とする。
【0007】
同構成によれば、ケースの軸方向端部の内面には、周方向に沿って徐々に軸方向に深くなるように傾斜した傾斜面と、該傾斜面の最深部における該傾斜面の径方向内側から該傾斜面の径方向外側までの範囲で軸方向に略沿って延びる段差面とが形成されるため、フィンの回転に伴う風が傾斜面に沿って流れ最深部の段差面に当たることになる。そして、ケースの軸直交方向側面における傾斜面の最深部及び段差面と対応した位置には、内外に連通する通風孔が形成されるため、前記段差面に当たった風は主に通風孔から外部に排出されることになる。このように、単にどこかに通風孔を形成したものに比べて、ケース内の空気を効率良く外部に排出させることができるので、冷却性能を良好とすることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のモータにおいて、前記段差面は、前記傾斜面に沿って流れる風を径方向外側に反射すべく軸方向から見て径方向に対して傾斜して形成されたことを要旨とする。
【0009】
同構成によれば、段差面は、傾斜面に沿って流れる風を径方向外側(通風孔側)に反射すべく軸方向から見て径方向に対して傾斜して形成されるため、段差面に当たった風をスムーズに効率良く通風孔から外部に排出させることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載のモータにおいて、前記傾斜面と前記段差面と前記通風孔の組が、周方向に複数組形成されたことを要旨とする。
同構成によれば、前記傾斜面と前記段差面と前記通風孔の組が、周方向に複数組形成されるため、周方向に複数箇所から空気がケースの外部に排出され、冷却性能を良好とすることができる。
【0011】
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載のモータにおいて、前記傾斜面の最深部を構成する壁と、前記段差面を構成する壁と、前記傾斜面の最浅部を構成する壁とがこの順で略一定の板厚で連続的に形成されたことを要旨とする。
【0012】
同構成によれば、傾斜面の最深部を構成する壁と、段差面を構成する壁と、傾斜面の最浅部を構成する壁とがこの順で略一定の板厚で連続的に形成されるため、材料費の増大を抑制することができる。即ち、ケースの軸方向端部の外面を平坦面として段差面や傾斜面の最浅部を、ケースの軸方向端部の板厚を厚くしながら成形すると、その分だけ材料費が増大してしまうが、これを回避して材料費の増大を抑制することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、モータ内の空気を効率良く外部に排出させることができ、冷却性能を良好とすることができるモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施の形態におけるモータの斜視図。
【図2】本実施の形態におけるモータの平面図。
【図3】本実施の形態におけるモータの側面図。
【図4】本実施の形態におけるロータと段差面の模式図。
【図5】(a)(b)本実施の形態におけるコアシートの平面図。
【図6】本実施の形態におけるインシュレータの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図6に従って説明する。
図1〜図3に示すように、モータ1のケース2は、筒状に形成された筒状ハウジング3と、該筒状ハウジング3の一方(図1及び図3中、上方)の開口部を略閉塞する上側カバー4と、筒状ハウジング3の他方(図1及び図3中、下方)の開口部を略閉塞する下側カバー5とを有している。
【0016】
筒状ハウジング3の内周面には図示しないステータマグネットが周方向に複数固定されている。又、上側カバー4と下側カバー5の軸中心には、図示しない軸受を介してロータ6(図4参照)の回転軸7が回転可能に支持されている。ロータ6は、回転軸7の上端のみケース2から外部に突出するようにしてケース2内(ステータマグネットの内側)に収容される。尚、本実施の形態のモータ1は、ラジエータ冷却用のファンモータであって、回転軸7の上端には、図示しない冷却ファンが固定されることになる。
【0017】
ロータ6は、図4に示すように、回転軸7、回転軸7に固定され巻線8が巻回されるコア9、及び回転軸7に固定され巻線8の巻端が接続される整流子10を有している。この整流子10には、下側カバー5に対して保持された図示しないブラシが接触(摺接)され、該整流子10は、そのブラシを介して外部から供給される駆動電流を巻線8に供給する。
【0018】
コア9は、複数枚のコアシート11,12を積層させて形成される積層型のコアよりなる。このコア9には、巻線8との絶縁を図るための絶縁部材としての2つのインシュレータ13が軸方向両方から装着され、該インシュレータ13の上から巻線8が巻回されることになる。
【0019】
コア9は、図5(a),(b)に示すように2種類の板状のコアシート11,12を積層させて形成される。図5(a)に示すコアシート11は、巻線8を巻回させるための16個のティース部11aを備えている。この16個のティース部11aは、周方向に等角度間隔に配設されるとともに、該ティース部11aの径方向外側端部には周方向両側に突出する凸部11bを備え、ティース部11aの径方向内側端部は円環状をなす連結部11cによって隣接するティース部11a同士が周方向に連結されている。そして、連結部11cの内側からは、3つのステー部11dが周方向に等角度間隔に径方向内側に向かって延設されており、該ステー部11dの径方向内側端部は、前記回転軸7を嵌挿させてコア9を回転軸7に固定するための挿通孔11eを形成する円環状の挿通部11fによって周方向に連結されている。ステー部11dと挿通部11fとは、コア9を回転軸7に固定するための固定部を構成している。また、連結部11c、3つのステー部11d、及び挿通部11fによって囲まれる部分に空孔11gが形成されている。
【0020】
図5(b)に示すコアシート12は、コアシート11と同様に、巻線8を巻回させるための16個のティース部12aを備えている。この16個のティース部12aは、周方向に等角度間隔に配設されると共に、該ティース部12aの径方向外側端部には周方向両側に突出する凸部12bを備え、ティース部12aの径方向内側端部は円環状をなす連結部12cによって隣接するティース部12a同士が周方向に連結されている。そして、連結部12cの内側は、インシュレータ13が嵌め込まれる挿入孔12dとなっている。尚、挿入孔12d及び空孔11gは、コア9を軸方向に貫通するコア貫通孔を構成している。
【0021】
上記のようなコアシート11,12は、まず、複数枚のコアシート11が軸方向に積層される。この時、コアシート11は、ステー部11dが軸方向に重なるように積層される。次いで、積層後のコアシート11の両端に、コアシート12が複数枚積層される。コアシート12は、積層後のコアシート11の軸方向長さの半分程度の長さとなる枚数分だけそれぞれ積層後のコアシート11の両端に積層される。そして、積層されたコアシート11,12が軸方向にかしめられる、若しくは溶接により固定されることによってコア9が一体的に構成される。尚、コアシート11,12のティース部11a,12aは、コア9が形成された際に、図1に示すティース14を構成する。
【0022】
図6に示すように、インシュレータ13は絶縁性の合成樹脂よりなる。インシュレータ13は、前記ティース14の軸方向片側端部と、軸方向に沿った両側面とをコア9の軸方向中間部まで覆うコの字状の16個のティースカバー部13aを備えている。ティースカバー部13aの径方向内側端部には、隣接するティースカバー部13aの対面する側壁同士を連結するとともに前記ティース部11a,12a間における前記連結部11c,12cの外周面を覆う連結壁13bが形成されている。ティースカバー部13aの径方向内側端部には、連結部12cの軸方向片側端面を覆う円環状の連結カバー部13cが形成されている。連結カバー部13cの径方向内側端部には、コアシート12の挿入孔12dに嵌合すべく軸方向に延びる筒状の挿入壁13dが形成されている。挿入壁13dの軸方向の長さは、コア9において、コア9の片側端部に積層されたコアシート12の軸方向の長さと等しく形成されている。また、インシュレータ13の中央部には、回転軸7を嵌挿させて該インシュレータ13を回転軸7に固定するための筒状の固定筒部13eが形成されている。
【0023】
固定筒部13eの外周面と挿入壁13dの内周面との間には、6つのフィン13fが周方向に等角度間隔にインシュレータ13と一体に成形されている。各フィン13fは、インシュレータ13(回転軸7)の軸方向に対して一方向に傾斜している。又、本実施の形態のフィン13fは、図6に示すように、固定筒部13e及び挿入壁13dよりも軸方向に突出するように形成されている。そして、インシュレータ13は、挿入壁13dがコア9の軸方向両方に設けられる挿入孔12dに嵌挿されてコア9に対して軸方向両方から装着されると、ロータ6の回転に伴ってフィン13fにより軸方向一方(図1及び図4中、上方)に沿った空気流(風)が生じるようになっている。
【0024】
又、前記上側カバー4は、図1及び図2に示すように、筒状ハウジング3の一方(図1中、上方)の開口部に内嵌されるフランジ状部4aと、そのフランジ状部4aの内周から軸方向の一方(図1中、上方)に延びる筒部4bと、その筒部4bの軸方向の一方側(図1中、上方側)を略閉塞する上壁4cとを有する。本実施の形態の上側カバー4は合成樹脂よりなる。
【0025】
そして、ケース2の軸方向端部である上壁4cの内面には、周方向(図2中、反時計回り方向)に沿って徐々に軸方向に(内部から見て)深くなるように(内部空間を広げる方向に)傾斜した傾斜面21が形成されている。又、ケース2の軸方向端部である上壁4cの内面には、前記傾斜面21の最深部(内部から見て最も深くなる部分)における傾斜面21の径方向内側から傾斜面21の径方向外側までの範囲で軸方向に略沿って延びる段差面22が形成されている。
【0026】
本実施の形態では、傾斜面21と段差面22の組は、周方向に3組形成されている。又、本実施の形態では、傾斜面21の最深部を構成する壁と、段差面22を構成する壁と、傾斜面21の最浅部(内部から見て最も浅くなる部分)を構成する壁とがこの順で略一定の板厚で連続的に形成され、前記上壁4cの板厚が略一定とされている。即ち、上壁4cの外面は、前記傾斜面21及び段差面22と略平行に形成され、図1に示すように、周方向に傾斜と段差を繰り返す面とされている。又、本実施の形態の段差面22は、前記傾斜面21(その最深部側)に沿って流れる風を径方向外側に反射すべく軸方向から見て径方向に対して傾斜して形成されている。又、段差面22は、図4に模式的に示すように、前記フィン13fと軸方向に対向しつつ軸方向に僅かな隙間しか有さないように形成されている。
【0027】
又、ケース2の軸直交方向側面となる前記筒部4bにおける傾斜面21の最深部及び段差面22と対応した位置には、内外に連通する排出用の通風孔23が形成されている。本実施の形態の通風孔23は、傾斜面21の最深部を径方向外側に延長した辺と、段差面22を径方向外側に延長した辺と対応した位置であって、径方向外側から見てそれらの辺を含む略長方形状に形成されている。
【0028】
又、前記下側カバー5には、図1及び図2に示すように、筒状ハウジング3の他方(図1中、下方)の開口部における周方向の一部を閉塞しないように膨出してケース2内外に連通する吸入用通風孔31を構成する膨出部5aが形成されている。
【0029】
次に、上記のように構成されたモータ1の作用について説明する。
図示しない電源装置からブラシ及び整流子10を介して巻線8に駆動電流が供給されると、ロータ6と共にフィン13fが回転駆動(一体回転)される。すると、図4に太線矢印で示すように、軸方向一方(図1及び図4中、上方)に沿った空気流(風)が生じる。すると、その風は、傾斜面21に当たるとともに傾斜面21(その最深部側)に沿って流れ最深部の段差面22に当たり、段差面22に当たった風は主に通風孔23からケース2の外部に排出される(図2及び図4の破線矢印参照)。又、それと同時に、ケース2の内部には吸入用通風孔31から空気が吸入される。これにより、ケース2内外で空気が循環されつつモータ1(ブラシや巻線8)が冷却される。
【0030】
次に、上記実施の形態の特徴的な効果を以下に記載する。
(1)ケース2の軸方向端部である上壁4cの内面には、周方向に沿って徐々に軸方向に深くなるように傾斜した傾斜面21と、該傾斜面21の最深部における該傾斜面21の径方向内側から該傾斜面21の径方向外側までの範囲で軸方向に略沿って延びる段差面22とが形成される。よって、フィン13fの回転に伴う風が傾斜面21に沿って流れ最深部の段差面22に当たることになる。そして、ケース2の軸直交方向側面となる筒部4bにおける傾斜面21の最深部及び段差面22と対応した位置には、内外に連通する通風孔23が形成されるため、前記段差面22に当たった風は主に通風孔23から外部に排出されることになる。このように、単にどこかに通風孔を形成したものに比べて、ケース2内の空気を効率良く外部に排出させることができるので、冷却性能を良好とすることができる。
【0031】
(2)段差面22は、傾斜面21に沿って流れる風を径方向外側(通風孔23側)に反射すべく軸方向から見て径方向に対して傾斜して形成されるため、段差面22に当たった風をスムーズに効率良く通風孔23から外部に排出させることができる。詳しくは、段差面22が、軸方向から見て径方向に対して傾斜していないと、風が径方向外側(通風孔23側)に反射される作用が小さくなるが、この作用が大きくなり風をスムーズに効率良く通風孔23から外部に排出させることができる。
【0032】
(3)傾斜面21と段差面22と通風孔23の組が、周方向に複数組(本実施の形態では3組)形成されるため、周方向に複数箇所(本実施の形態では3箇所)から空気がケース2の外部に排出され、冷却性能を良好とすることができる。
【0033】
(4)傾斜面21の最深部を構成する壁と、段差面22を構成する壁と、傾斜面21の最浅部を構成する壁とがこの順で略一定の板厚で連続的に形成され、上壁4cの板厚が略一定とされるため、材料費の増大を抑制することができる。即ち、ケース2の軸方向端部の外面(上壁4cの外面)を平坦面として段差面22や傾斜面の最浅部を、ケース2の軸方向端部の板厚を厚くしながら成形すると、その分だけ材料費が増大してしまうが、これを回避して材料費の増大を抑制することができる。
【0034】
(5)傾斜面21と段差面22と通風孔23とが形成される上側カバー4は合成樹脂よりなるため、傾斜面21と段差面22と通風孔23とを容易に成形することができる。
(6)フィン13fは、ロータ6のコア9に装着されるインシュレータ13に一体成形されるため、フィン13fが部品点数や組み付け工数を増大させてしまうことを回避することができる。
【0035】
上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態では、段差面22は、傾斜面21に沿って流れる風を径方向外側(通風孔23側)に反射すべく軸方向から見て径方向に対して傾斜して形成されるとしたが、これに限定されず、軸方向から見て径方向に対して傾斜していない段差面に変更してもよい。
【0036】
・上記実施の形態では、傾斜面21と段差面22と通風孔23の組が、周方向に3組形成されるとしたが、これに限定されず、例えば、1組のみとしてもよいし、3組以外の複数組(2組や4組等)に変更してもよい。
【0037】
・上記実施の形態では、傾斜面21の最深部を構成する壁と、段差面22を構成する壁と、傾斜面21の最浅部を構成する壁とがこの順で略一定の板厚で連続的に形成されるとしたが、これに限定されず、例えば、ケース2の軸方向端部の外面(上壁4cの外面)を平坦面として段差面22や傾斜面の最浅部を、板厚を厚くすることで成形してもよい。
【0038】
・上記実施の形態では、傾斜面21と段差面22と通風孔23とが形成される上側カバー4は合成樹脂よりなるとしたが、これに限定されず、上側カバー(ケース2の軸方向端部)は金属材料よりなるものとしてもよい。尚、金属材料よりなるものとしても、例えば、プレス加工にて容易に成形することができる。
【0039】
・上記実施の形態では、フィン13fは、ロータ6のコア9に装着されるインシュレータ13に一体成形されるとしたが、これに限定されず、例えば、別体で成形して、回転軸7やコア9等に固定して設けてもよい。
【0040】
上記実施の形態から把握できる技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)請求項1乃至4のいずれか1項に記載のモータにおいて、前記フィンは、前記ロータのコアに装着されるインシュレータに一体成形されたことを特徴とするモータ。
【0041】
同構成によれば、フィンは、ロータのコアに装着されるインシュレータに一体成形されるため、フィンが部品点数や組み付け工数を増大させてしまうことを回避することができる。
【符号の説明】
【0042】
2…ケース、6…ロータ、13f…フィン、21…傾斜面、22…段差面、23…通風孔。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースと、
前記ケース内に収容されたロータと、
前記ケース内に収容され、前記ロータと一体回転するフィンと
を備えたモータであって、
前記ケースの軸方向端部の内面には、周方向に沿って徐々に軸方向に深くなるように傾斜した傾斜面と、該傾斜面の最深部における該傾斜面の径方向内側から該傾斜面の径方向外側までの範囲で軸方向に略沿って延びる段差面とが形成され、
前記ケースの軸直交方向側面における前記傾斜面の最深部及び前記段差面と対応した位置には、内外に連通する通風孔が形成されたことを特徴とするモータ。
【請求項2】
請求項1に記載のモータにおいて、
前記段差面は、前記傾斜面に沿って流れる風を径方向外側に反射すべく軸方向から見て径方向に対して傾斜して形成されたことを特徴とするモータ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のモータにおいて、
前記傾斜面と前記段差面と前記通風孔の組が、周方向に複数組形成されたことを特徴とするモータ。
【請求項4】
請求項3に記載のモータにおいて、
前記傾斜面の最深部を構成する壁と、前記段差面を構成する壁と、前記傾斜面の最浅部を構成する壁とがこの順で略一定の板厚で連続的に形成されたことを特徴とするモータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−257350(P2012−257350A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127617(P2011−127617)
【出願日】平成23年6月7日(2011.6.7)
【出願人】(000101352)アスモ株式会社 (1,622)
【Fターム(参考)】