説明

ユーザのアーチサイズに適応し酸素に曝されないように密閉するマウスピース、及び口腔治療方法

【課題】口中で異なる広範なサイズの上部及び下部の歯の組に適合し、酸素に曝されないように治療部分を密閉するように手動調節されるマウスピースを提供する。
【解決手段】マウスピース1は発光体及び熱生成器を含み、治療される歯に対して発光体からの光をほぼ均一に拡散させるように、平行な一連の凹凸バンド16が設けられ、内側に傾斜するマウスピースの内面からシールが生じ、その結果治療される歯より上の歯茎の近傍でシールビードが密閉する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔治療を行なう目的で、具体的には歯を白くするための接着性のホワイトニングゲルの活性化を助ける目的で電磁放射に曝すための照明装置を含むマウスピースに関する。本発明はまた、電磁放射に曝すことによって口の中の有害な細菌を死滅させるのに使用することもできる。マウスピースは、広範な範囲のユーザサイズに適合するように手動で調節され、更に治療する部分を酸素に曝されないように密閉する。
【背景技術】
【0002】
本発明は一般に、光と熱を生成する装置を含んだマウスピースを使用して口腔治療を行なう方法に関し、より具体的には歯に塗布されかつ光及び/または熱反応性化合物を含むゲルの活性化を助けることによって歯を治療する方法に関する。従って、本発明は歯のホワイトニング法、口の中の有害な細菌を殺すことによって歯茎の疾患を治療する方法、歯の知覚を鈍化させる方法、息をきれいにする方法及び口腔の痛む箇所または潰瘍の治癒を促進させる方法に関するものであり、これらは全て、マウスピースを使用して、歯、目標とされる軟組織及びそこに塗布された特定のゲルを光及び/または熱に曝すことによるものである。この方法においてマウスピースは、広範な範囲のユーザサイズに適合するように手動で調節され、システムを閉鎖し、これにより漏出する活性物質、即ち酸素から治療部分を密閉するように、ならびに口腔治療の際口の筋肉を使用して適応するように設計される。
【0003】
最高で2時間もかかる従来の歯科医院での歯のホワイトニングは苦痛を伴う場合があり、治療後約7日で顕著な退行が始まることによって費用がかさむことが多い。改良されたホワイトニング結果は300〜900nmの範囲の白色光を使用する専門的な設定環境で得られるが、このような処置は費用がかさみ、かつ多くの時間を必要とする。一般市販薬製品にはこれ以外に、使用が難しい、指への刺激がある、結果が出るまで通常7〜10日間かかるといった欠点がある。多くの場合最小限の改善しかなされていない。消費者は、専門家による冒頭のホワイトニングと同様の結果が得られ、かつ頻繁に適用できホワイトニング結果をより安定させることが可能な、家庭用のカスタマイズできるホワイトニングの代替手段を必要としている。
【0004】
歯科医が指導する歯のホワイトニングは、特定の患者に合わせたカルバミドまたは過酸化水素の使用量の調節を伴う。歯科医は、院内または家庭での処置を管理することができる。歯のホワイトニング治療の前に、大抵の歯科医は歯を洗浄し、虫歯の穴を埋め、患者の歯茎の健康を確保する。
【0005】
大抵の院内での歯のホワイトニングシステムは15〜35%の過酸化水素ゲルを使用し、これは時には漂白化学反応を促進させるために輝度の高い光に結合されることもある。
【0006】
院内の処置は、歯科医による軽石を使った歯の丁寧な清浄、その後の歯茎への保護バリアの塗布を伴う。歯科医はその後数分間歯に過酸化水素ペーストを塗布し、過酸化水素ペーストを洗い流し、通常は過酸化水素ペーストを数回再塗布する。この処置によってわずか1回、40分の治療でおよそ4〜6のホワイトニング色相を達成することができる。
【0007】
家庭でのシステムでは、グリセリン、カルボマーまたはカルバミド、水酸化ナトリウム、水ならびに着香料も含む10〜20%の過酸化カルバミドゲルまたは6〜7%までの過酸化水素が使用されることが多い。10%を超える過酸化カルバミドを含むゲルの中には、歯の知覚過敏を緩和させ歯を強化するためにフッ化ナトリウムを含むものもある。
【0008】
家庭での処置を開始するために、歯科医は口の歯型を取り、その後柔軟な特注製作のマウストレイを作製させる。治療を行なう間、ユーザはトレイ内に薄いリボン状のゲルを載せ、1日に2時間または就寝時にそれを装着する。大抵のホワイトニングは1〜2週間で生じる。難しいケースではトレイを最高6週間装着しなければならない場合もある。
【0009】
院内のシステムと家庭でのシステムを組み合わせることによって、8〜10のホワイトニング色相を達成することが可能になる。このような処置は、歯科医によって管理された場合安全かつ効果的であるとみなされる。
【0010】
歯科医が指導するシステムには、一般市販薬の歯のホワイトニング製品と比較して利点と欠点がある。歯科医が指導するシステムの主な利点は、歯のホワイトニングを行なうべきかどうか、それが患者にとって有効かどうかを歯科医が判断することができる点である。ぼろぼろになった歯、感染した歯茎、患者の歯にある白色斑、及び前歯に歯と同色の詰め物またはクラウン(覆い)を複数有する患者は、歯のホワイトニングが適切でない場合がある。
【0011】
歯科医はまた、どのようなタイプの歯のホワイトニングが必要か(院内で、家庭でまたはその両方で)及びホワイトニングゲルの濃度を決めるのを手伝うこともできる。歯科医は、ホワイトニング剤に対して過敏であることを経験により知っている患者を観察及び治療し、最適な結果を得るのが難しい患者に対して処置を改良することができる。最終的に歯科医は、患者が歯のホワイトニングと共に、またはホワイトニングを行なわずに、陶材または樹脂による表面仕上げ、歯と同色の詰め物、歯茎の持ち上げ、歯の成形を検討するのを助けることができる。歯科医が助けることによって、患者の美容上の歯の目標をより容易に達成することができる。
【0012】
歯科医が指導するホワイトニングシステムの欠点は、専門的なホワイトニングが使用される際費用がより高くなり、開始するのにより長い時間が必要となることを含む。またホワイトニングの結果は、治療後たった7日で退行し始める。院内及び家庭での歯のホワイトニングシステムは恐らく300〜1、000ドル(時にはそれ以上)かかる。大抵の場合、家庭でのシステムは院内システムより安くなる。歯科医が指導するシステムの場合、開始するのに待機時間がある場合がある。予約を予定にいれ、診察及び診断されるのを待ち、その後で治療してもらわなければならない。
【0013】
ホワイトニング結果は、歯茎の組織を焼く恐れのある高濃度のホワイトニング剤を使用しない安全なやり方で、ホワイトニング剤を高頻度で使用した場合に最適に達成される。家庭で白くする技能を消費者に提供することによってホワイトニングの頻度を増加させることによって、ホワイトニングの退行はかなり緩和される、またはなくなることすらある。
【0014】
ホワイトニングゲル、及びカルバミドまたは過酸化水素などの感光性物質を、白くしようとする部分、即ち歯の表面を目標として維持する接着剤の送達システムに結合されたホワイトニング器具(マウスピース)を使用するホワイトニング方法を提供することが望まれている。このようなホワイトニング器具は好ましくは、有害でその機能を損ねる副産物を生じることなく、一回の適用で衛生的な送達が可能である。
【0015】
更に、異なる広範なサイズのユーザの上部または下部の歯の組に適合するように調節可能なホワイトニング器具を使用するホワイトニング方法が望まれている。更に、酸素に曝される分量を減少させるように、ホワイトニング器具が口の中の治療される部分を密閉することが望まれている。
【0016】
更に、酸素及び紫外線に曝されることによって、口の中で歯茎の疾患を引き起こす原因となる有害な細菌、具体的には嫌気性グラム陰性細菌が死滅する。従って、消費者にとって、このような細菌を紫外線及び酸素に暴露することは望ましいことである。
【0017】
歯の知覚を鈍化させる必要性に関して、歯の知覚過敏は、歯の表面の歯肉が後退しこれにより歯の歯根の部分/表面部分がむき出しになることによって起こる。こういった部分は歯の髄付近から発生する流体で満たされた象牙質の細管を有しており、空気及び低温による特定の刺激によって刺激されやすい。歯の知覚を鈍化させる従来の方法は、細管を密閉し歯の歯根元表面に対して刺激が伝わるのを防ぐ硝酸カリウム及びフッ化物を含む練り歯磨きまたは歯磨き剤を使用することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
歯の知覚を鈍化させる従来の方法を改良する手段を提供すること、より詳しくは、患者の口により適切に適合し、それにより歯またはその周囲で起こる化学反応を強化するマウスピースを使用する多様な治療において歯を治療する技能を向上させることが可能な手段を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の一態様は、口内ホワイトニング器具即ちマウスピース、及びカルバミドまたは過酸化水素ゲルなどの感光性物質の反応速度を上げるためにホワイトニング及び熱作用を引き起こすのに適した口内ホワイトニング器具即ちマウスピースを使用して歯を白くする方法に関する。自分の歯を白くしようとする人は、安全で効果的で簡便かつ経済的な方法で専門的な医院を必要とせずに器具を装着し、彼/彼女の歯を白くすることができる。
【0020】
本発明の口内ホワイトニング器具(即ちマウスピース)によって、LEDによる白色光技術及び1つまたは複数の熱抵抗体による自分の家での簡便な歯のホワイトニングが可能となり、歯科医を必要とせずに安全かつ効果的にホワイトニング処置をカスタマイズできる。マウスピースは、異なる広範なサイズのユーザの上部または下部の歯の組に適合し、かつ酸素への暴露に対して口の中の治療部分を密閉するように手動でその配向を適応させる。マウスピースはまた、中に熱源があることによってマウスピースが温められるため、ユーザの口内の筋肉、例えば口輪筋によってマウスピースを成型または成形することができ、治療中に調節される。
【0021】
本発明の別の態様は、口の中の有害な細菌を酸素及び紫外線に曝す方法である。そうすることによって、酸素及び紫外線が有害な細菌を死滅させるため嫌気性グラム陰性細菌などの有害な細菌によって引き起こされる歯茎の疾患が蔓延するのが食い止められる。更に、酸素化化合物が活性化されると、この化合物の、歯茎の疾病の原因となる嫌気性グラム陰性細菌を殺す働きが促進される。
【0022】
本発明の更に別の態様は、フッ化物及び/または硝酸カリウムを含む物質を歯に塗布し、その後マウスピースを利用して光と熱を生成し、これにより象牙質の細管を密閉するように作用するフッ化物イオン及び/または硝酸カリウムの吸収量を増加させることによって、歯の知覚を鈍化させる方法である。
【0023】
本発明の更に別の態様は、息をきれいにするゲルが歯に塗布され、その後患者の口の中にマウスピースが置かれ光と熱を生成するように作動され、これにより汚れた息の原因となる細菌を死滅させる光及び/または熱反応性化合物を活性化させる、患者の息をきれいにする方法である。
【0024】
本発明の更に別の態様は、このような促進を実現する化合物、例えば過酸化水素を含むものを含むゲルが歯に塗布され、その後患者の口の中にマウスピースが置かれ光と熱を生成するように作動され、これによりゲル内の治癒を促進する化合物、即ち酸素化剤を活性化させ、結果として痛む箇所または潰瘍の治癒を促進する口の中の痛む箇所または潰瘍の治癒を促進させる方法である。
【0025】
本発明の他の態様は、歯に光及び/または熱を加えることが必要とされる他の口腔治療を効果的にする方法を含む。従って本発明は、そのすぐ後のマウスピースの設置、ならびに口腔治療を効果的にするためのマウスピース内の光及び/または熱生成器の作動と併せて、上記に言及したゲルを含めた光及び/または熱反応性ゲルまたは同様の化合物の歯への塗布を包含する。
【0026】
本発明をよりよく理解するために以下の記載及び添付図面を参照するが、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲に記載されている通りである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明による歯科用マウスピースの斜視等角図
【図2】図1の歯科用マウスピースを部分的に分解破断した斜視等角図
【図3】図1の歯科用マウスピースの平面図であり、歯科用マウスピースがどのように、図3Aで示す位置から図3Bで示す位置まで開放し、図3Aで示す位置から図3Cで示す位置まで閉鎖するように調整されるかを示す。
【図4】図1の歯科用マウスピースの中央線を通る側面一部断面図
【図5】ユーザの歯に対する図1の歯科用マウスピースの側面一部断面図
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に記載されるのは口腔治療で使用することを目的とした器具であり、いくつかの口腔治療が詳細に説明されている。しかし、本発明は本明細書に開示される口腔治療に限定されるのではなく、例えば歯及び/または歯茎などの口腔に対して光及び/または熱を加えることを必要とするいずれの口腔治療に対するこの器具の使用も包含する。この器具の第1の例示的な使用は歯のホワイトニングを目的としている。
【0029】
歯科医院での歯のホワイトニング治療において、歯にホワイトニングゲルが塗布され、ホワイトニングゲル内の比較的高濃度の過酸化水素によって組織が焼けるのを防ぐために歯茎、粘膜及び唇に保護バリアが設置される。ホワイトニングゲルの先導縁部が歯の表面に載せられる。その大半が空気中に失われるフリーラジカル酸素を活性化するのを助けるために、このような歯の表面から数インチのところにLEDによる白色光が設置される。対照的に本発明では感光性物質(カルバミドまたは過酸化水素)の活性電子が空気中に失われるのを防ぐために、カルバミドまたは過酸化水素ゲルなどの感光性物質を密閉または封鎖するマウスピースが用意される。
【0030】
マウスピースは、少なくとも1つのLEDによる白色光源または他の同等の光源と、好ましくは少なくとも1つの熱生成器、例えば印加された電流に応答して熱を生成する熱抵抗体を保持する。電源(マウスピースから離れたところにある場合もある)はワイヤを介してLEDによる白色光源に電気接続され、同一のまたは別のワイヤを介して熱生成器に電気接続される。電源がLEDによる白色光源と熱生成器に電圧を付加し、光源は光線を生成し熱生成器は熱を生成する。光線は縁部の前方及び縁部の後方で歯の表面にぶつかり、その一方でマウスピースは歯の表面に対してこれに適した位置にある。
【0031】
更に(大気への暴露を防ぐために)密閉または封鎖するマウスピースまたはガードによって作り出された「閉鎖システム」は、活性フリーラジカル酸素を歯に密接に近接させたままにして、歯の内部で色素を分解するために歯の表面上にそれが移動することができるようにするのに有効である。感光性物質(カルバミドまたは過酸化水素)を大気への暴露から密閉または封鎖しない「開放システム」において同様の結果を達成するのに必要な濃度と比較して、ずっと低濃度のカルバミドまたは過酸化水素ゲルを使用することができる。
【0032】
当然のことながら、本発明のホワイトニング器具(マウスピース)は、歯及び歯茎がほとんど感じない状態から全く感じない状態で7〜10日間連続して使用される場合もある。このように7〜10日の連続使用は、従来の専門的なホワイトニング技術で利用可能な頻度より高い頻度の使用で構成されており、専門的なホワイトニング技術において観察されていた退行現象を回避する助けをする。
【0033】
ここで図を参照すると、マウスピース10はユーザの歯のアーチの広範なサイズ(底部または上部の歯の組に起因する曲率)に調整される。それはまた調節されかつ集中したやり方で光と熱を分散させ、酸素に曝されないように治療される部分を密閉する手段を提供する。
【0034】
図1に示すように、マウスピース10は複数の部分で形成された咬合面12を含む。咬合面12は本体14の中心にありかつこれに対して垂直であり、従って本体14の片側、つまり内側表面の中心部分から外に向かって延出している。一般に咬合面12は、ユーザの口の中で上部アーチと下部アーチの間に置かれたときマウスピース10の安定性を保証するように構成されている。咬合面12は区分されたまたは分割された3つの部分から形成され、これによりユーザの口のサイズに適合するように本体14を曲げ、いずれの隣接する咬合面部分にも重ならずに異なる構成の分割された咬合面部分を提供することが可能になる。このような3つの構成は、図3A、B、Cに示される。咬合面部分の数は例示の実施形態の3つとは異なっていてもよい。
【0035】
図2に示すように、マウスピース10は好ましくは、可撓性の回路基盤22を包み込む透明な弾性の成型された本体または外形14で形成される。作製する際に回路基盤22を保持する変形可能なフレーム28があり、ユーザの口の中で快適であるようにアーチを設定する目的でマウスピース10の配向を調節するためにユーザによって曲げられてよい。
【0036】
一連のスーパーブライト発光ダイオード(LED)24及び熱生成器、即ち熱生成抵抗体26が可撓性基板22上に配列され、少なくともLED24はその内側の舌側に配列される。電源コード20が外面の中央に装着され、LED24及び熱生成抵抗体26への電力供給が可能になる。
本発明のいくつかの実施形態では、可撓性回路基板22は発光ダイオードまたは他の光を生成する構成要素を1つだけ含み、複数の発光ダイオードは存在しないことも想定し得る。同様に本発明のいくつかの実施形態では、可撓性回路基板22は熱生成器を1つだけ含み、複数の熱生成器は存在しないことも想定し得る。更に熱生成抵抗体26はマウスピース10の内側の熱生成器または熱源を例示しており、マウスピース10が温められ変形することができるようにマウスピース10内から熱を生成する異なる構成要素も本発明の範囲及び精神の範囲内であると想定されている。
【0037】
その表面構造がLED光を伝えるように構成された細長い凸面に似た平行な一連の凹凸バンド16が、治療される歯の表面全体にLED光を拡散させる目的で本体14の舌側に形成される。凹凸バンドは、光源から、光が本発明による有益な目的に適した化学反応を引き起こす所望の部分に光を誘導または伝える誘導光レンズ(GLO)の形状を持つ。光源から治療部分に光を誘導する他の技術も本発明の範囲及び精神の範囲内であると想定されている。
【0038】
図3Aに示すように、区分化された咬合面12の間にある領域によって器具が図3Aのように開放するまたは図3Cのように閉鎖することが可能になる。
【0039】
図4に示すように、咬合面12より上のマウスピース10の内面30は、上部シールビード18を密閉しマウスピース10の上縁部に境界をつけるためにBによって表されるように、およそ5〜15度の角度で内側に傾斜している。同様に咬合面12より下のマウスピース10の内面は、下部シールビード18を密閉しマウスピース10の下縁部に境界をつけるためにおよそ5〜15度の角度で内側に傾斜している。上部面と下部面の角度は同一でもよいし異なってもよい。シールビード18は、マウスピース10がユーザの歯茎に当ててユーザの口の中に置かれたときマウスピース10の周囲にシールを形成する丸められた外側ビードエッジをマウスピース10に提供する。
【0040】
図5に示すように、咬合面12より上の内面30が内側に傾斜することによってシールビード18が歯34より上の歯茎に接触することが可能になる。このように接触することでバリアシールが形成され、ホワイトニングゲルを保持し、歯の治療部分(例えばホワイトニングゲルによって治療されるその部分)からの活性酸素の漏出を阻止する。咬合面12より下の内面が内側に傾斜することによって、歯より下にある歯茎にも同様の効果が与えられる。
【0041】
使用中、LED24から放出された光32は例えば凹凸バンド16などのGLO技術を使用して誘導され、凹凸バンド16によって歯34の表面をより均一に照らすように方向付けられる。凹凸バンド16の構造によって、マウスピース10の概ね研磨された面と比べて光路に対してより垂直に近く、かつより反射率の低い面が形成される。
【0042】
マウスピース10は、通常、マウスピースが置かれた歯を、例えば上記の歯のホワイトニングによって治療する目的で口腔治療を行なう種々の方法で使用することができる。典型的な口腔治療では、電気作動式発光体、即ちLED24及び熱生成器、即ち熱生成抵抗体26の存在が利用される。マウスピース10は、咬合面12が上部アーチと下部アーチの間にあり、本体14が歯の前面とユーザの唇の内側の面の間にあるようにユーザの口の中に配置される。その後発光体及び熱生成器が口腔治療を行なうために電気によって作動される。治療を向上させるには、マウスピース10を自分の口の中で安定させるためにユーザが咬合面12を下向きに噛み、その後に初めて発光体と熱生成器を作動させるのが有益である。
【0043】
口腔治療が歯のホワイトニングであるとき、ユーザの口の中にマウスピース10を配置する前にユーザの歯にホワイトニングゲルが塗布されることになる。上記の通り、マウスピースの本体14の内面が内側に傾斜することによって、マウスピース10の外側縁部に境界につけるシールビード18がホワイトニングゲルを保持するためのバリアシールを形成する。従って、ホワイトニングゲルが過酸化水素を含む場合、過酸化水素を含むホワイトニングによって治療される歯の部分からの酸素の漏出がバリアシールによって有効に阻止され、これにより歯のホワイトニング処置が向上する。従ってマウスピース10の外側縁部の周りを囲むシールビード18をユーザの歯茎に当てて配置するのが望ましい(図5参照)。
【0044】
更に口腔治療を向上させるために、マウスピースは各ユーザに対して個別に解剖学的に成形されるように設計されている。まず、本体14を変形可能なフレーム28を介して曲げることができる(図3A、B、C参照)。その後治療中ユーザが咬合面12を下に向けて噛んでいるとき、熱生成抵抗体26が例えば医療グレードのシリコンなどの本体14の材料を温める熱を生成するため、マウスピース10はユーザに合わせて調節されることができる。この時口の口輪筋によって、この時には調節しやすくなっている本体14をユーザの口に適合するように成型または成形するために圧力が加えられる。咬合面12(これも同様に医療グレードのシリコンまたは他の同等の材料で形成され得る)も同様に、熱生成抵抗体26の作用によってそれがいったん温められると成型することが可能である。マウスピース10のユーザへのカスタマイズされた適合がこれにより実現する。医療グレードのシリコンに加えてまたはその代わりに、咬合面12及び本体14は、熱生成抵抗体26によって生成された熱に曝されたとき温かくなり変形し、かつ理想的には熱が途絶えた後もその成型された形状を維持する、任意の可塑化材料で形成されてよい。従って咬合面12及び本体14は理想的には熱可塑性という特徴を持つ。このように、最初に使用する際、患者はマウスピース10を自分の口に合わせて成形するが、その後の使用ではマウスピース10はその形状を維持し成形は実質的に必要ない。
【0045】
マウスピース10を使用するホワイトニング方法は、従来のホワイトニング技術に対して(そのいくつかは上記に記載されている)利点を提供する。例示の専門的なホワイトニング処置では、光源はホワイトニングゲルが塗布される歯からおよそ3インチのところ配置される。その結果ゲルの先導縁部のみが歯を白くするように機能し、ホワイトニングゲルの残りは水と高度に反応性の酸素に分解され、治療部分が密閉されないため大気中に向かう。従ってこのタイプの専門的なホワイトニング処置はおよそ4回の20分の治療が必要である。この処置は結果として、多くの場合ジンガーと呼ばれる歯の知覚過敏の度合いが大きくなる。対照的に、本発明によるホワイトニング処置におけるマウスピース10の使用は、マウスピース10の中に発光体と熱生成システムを組み込み、マウスピース10の外側縁部に形成された丸められた密閉式のビードエッジ18があることによって治療部分からの反応性酸素の漏出が阻止されるため、かかる時間がより少なく、かつユーザに対するマイナスの結果がより少ない、有意により効果的なものである。
【0046】
従って、家庭で行なわれる歯のホワイトニング方法でマウスピース10を使用することもでき、ユーザは1日または数日に及んで複数回連続して自分の歯のホワイトニングを行なうことができる。更に18%の過酸化水素ゲルが典型的には一回使用される歯科医院でのホワイトニング処置と比較すると、これらの連続して数日間にわたる複数回の治療に低濃度のホワイトニングゲル、例えば6〜10.2%のホワイトニング過酸化水素ゲルを使用することもできる。
【0047】
マウスピース10はまた歯の知覚を鈍化させる方法で使用することもできる。本発明によるマウスピース10を使用する歯の知覚鈍化法では、フッ化物及び/または硝酸カリウムを含む物質が歯に塗布され、その後ユーザは自分の口の中にマウスピース10を置き、LED24及び熱生成抵抗体26を作動させる。上記のように、LED24及び熱生成抵抗体26によって生成される光と熱によって活性化される際、この物質によって、歯の細管を密閉するように作用するフッ化物イオン及び/または硝酸カリウムの吸収量が増大する。現在、歯根の知覚過敏を防ぐのを助けるために練り歯磨き粉の中にフッ化物及び硝酸カリウムが使用されている。しかしながらユーザは、遥か先の効果を期待してこのような歯磨き剤を使って複数回ブラッシングする必要がある。このような物質を併用するマウスピース10の場合、歯根の表面の知覚鈍化に対する更に迅速な効果を期待するユーザにとって、こういった作用の取り込みの有効性は格段に向上する。この物質は、マウスピース10の光及び/または熱によって露出した歯根の表面に対するこの物質の目標設定を可能にする、揺変性を有し得る液体またはゲルの形態であってよい。
【0048】
マウスピース10はまた、口の中の痛む箇所または潰瘍の治癒を促進させる方法で使用することもできる。このような方法では、こういった促進を実現させる化合物を含有するゲル、例えば過酸化水素を含有するものが歯に塗布され、その後患者の口の中にマウスピース10が置かれ、上記のように光と熱を生成するように作動され、これによりゲル内の治癒を強化させる化合物を活性化させ、結果として痛む箇所または潰瘍の治癒を促進させる。治癒を促進させる1つの要因は、患者の口の中で温められ変形されるマウスピース10の能力によって、患者の口に対するマウスピース10の密閉性を向上させ、口の中でこの化合物が最適に保持されることである。
【0049】
マウスピース10はまた歯茎の疾患を治療する方法で使用することもできる。このような方法では、歯茎にゲルが塗布され、患者の口の中にマウスピース10が置かれ、上記のように光を生成するように作動される。口の中で歯茎の疾患の原因となる有害な細菌、具体的には嫌気性グラム陰性細菌などの細菌が光と活性酸素に曝されることによって死滅する。
【0050】
マウスピース10はまた患者の息をきれいにする方法で使用することもできる。この方法では、息をきれいにするゲルが歯に塗布され、その後患者の口の中にマウスピースが置かれ光と熱を生成するように作動され、これにより光及び/または熱に反応しやすいゲル内の化合物を活性化させ、結果として息をきれいにする。
【0051】
上記の記載及び図面は本発明の好ましい実施形態を表しているが、本発明の趣旨から逸脱することなく様々な変更及び修正を行なうことができる。
【符号の説明】
【0052】
10 マウスピース
12 咬合面
14 本体
16 凹凸バンド
18 シールビード
20 電源コード
22 回路基板
24 LED
26 熱生成抵抗体
28 変形可能フレーム
30 内面
32 光
34 歯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、本体から外に向かって延出する咬合面とを備えるマウスピースであって、
本体が、その配向を調節するために手動による力を受けて曲げられるように構成され、アーチ構造を画定する変形可能フレームと、光を生成する少なくとも1つの発光体と、熱を生成する少なくとも1つの熱生成器と、を含む
ことを特徴とするマウスピース。
【請求項2】
変形可能フレームが、可撓性回路基板を保持し、少なくとも1つの発光体及び少なくとも1つの熱生成器が、可撓性回路基板上に配置される
請求項1に記載のマウスピース。
【請求項3】
本体が、可撓性回路基板を包み込み、少なくとも1つの発光体及び少なくとも1つの熱生成器が、可撓性回路基板の舌側に位置する
請求項2に記載のマウスピース。
【請求項4】
可撓性回路基板の外側に向いている面の中心部分に装着された電源コードを更に備える
請求項2に記載のマウスピース。
【請求項5】
少なくとも1つの発光体が少なくとも1つの発光ダイオードを備える
請求項1に記載のマウスピース。
【請求項6】
変形可能フレームが、可撓性回路基板を保持し、少なくとも1つの発光体が複数の発光ダイオードを備え、少なくとも1つの熱生成器が可撓性回路基板上に一列に配置された複数の熱生成抵抗体を備える
請求項1に記載のマウスピース。
【請求項7】
発光体から治療される部分に向けて光を拡散させるために、本体の舌側に平行な一連の凹凸バンドを更に備える
請求項1に記載のマウスピース。
【請求項8】
マウスピースが研磨された面を含み、凹凸バンドがない場合と比べてより均一に歯の表面を照らすために、少なくとも1つの発光体から光を誘導し方向付けるように凹凸バンドが配置され、凹凸バンドが、マウスピースの研磨面と比べて光路に対してより垂直に近くかつより反射率が低い凹凸面を有する
請求項7に記載のマウスピース。
【請求項9】
本体の構成を開放位置と閉鎖位置の間で選択的に配向し直すために、咬合面が、変形可能フレームが曲がる余地を与える複数の離間した部分に区切られる
請求項1に記載のマウスピース。
【請求項10】
マウスピースが、シールビードを密閉するために5〜15度の角度範囲内で内側に傾斜する内面を有し、その内面がマウスピースの縁部に境界をつける
請求項1に記載のマウスピース。
【請求項11】
内面が内側に傾斜することによってシールビードが歯の上の歯茎に接触することが可能になり、その接触によってバリアシールを形成し、ホワイトニングゲルを保持し、ホワイトニングゲルによって治療される歯の部分に酸素が進入するのを阻止する
請求項10に記載のマウスピース。
【請求項12】
口腔治療を行なうための方法であって、
少なくとも1つの発光体及び少なくとも1つの熱生成器を含み、変形可能フレームを含む本体と、本体から外に向かって延出する咬合面とを有するマウスピースを用意し、
その咬合面が上部アーチと下部アーチの間にあり、本体が歯の前面とユーザの唇の内側の面との間に位置するようにマウスピースをユーザの口の中に置き、
口腔治療を行なうために少なくとも1つの発光体及び少なくとも1つの熱生成器を作動させることを含む
ことを特徴とする方法。
【請求項13】
口腔治療が歯のホワイトニングであり、ユーザの口の中にマウスピースを置く前に、ユーザの歯にホワイトニングゲルを塗布することを更に含む
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
マウスピースが内面を有し、マウスピースの外側縁部に境界をつけるシールビードを密閉し、これによりホワイトニングゲルを保持するためのバリアシールを形成するために、5〜15度の角度範囲内で内側に傾斜するように内面を構成することを更に含む
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
ホワイトニングゲルが過酸化水素を含み、バリアシールが、過酸化水素を含むホワイトニングゲルによって治療される歯の部分から酸素が漏れるのを阻止する
請求項13に記載の方法。
【請求項16】
マウスピースの外側縁部の周囲にシールビードを形成することと、
シールビードをユーザの歯茎に当てて配置し、シールビードがユーザの歯茎に当てて配置された後に始めて、少なくとも1つの発光体及び少なくとも1つの熱生成器を電気により作動することを更に含む
請求項12に記載の方法。
【請求項17】
変形可能フレームを調節することによって、マウスピースをユーザの歯茎に適合するように解剖学的に成形することを更に含む
請求項12に記載の方法。
【請求項18】
マウスピースがユーザの歯茎に当ててユーザの口の中に配置されたとき、マウスピースの周囲にシールを形成する丸められた外側ビードエッジをマウスピースに提供することを更に含む
請求項12に記載の方法。
【請求項19】
少なくとも1つの熱生成器が電気により作動されたとき温まり、これにより口腔治療中にユーザによって本体を成型することができるように本体を構成することを更に含む
請求項12に記載の方法。
【請求項20】
本体及び咬合面が熱可塑性材料を含み、少なくとも1つの熱生成器が電気により作動されたとき温まり、これにより口腔治療中にユーザによって本体及び咬合面を成型することができるように熱可塑性材料を含む本体及び咬合面を構成することを更に含む
請求項12に記載の方法。
【請求項21】
咬合面を本体に対して垂直であるように形成し、本体の中心部分から外に向かって延出させることを更に含む
請求項12に記載の方法。
【請求項22】
咬合面を複数の分割された部分から形成し、これにより本体がユーザの口に適合するように曲がることが可能になり、いずれの隣接する咬合面部分にも重ならずに異なる構成の分割された咬合面部分を提供することを更に含む
請求項12に記載の方法。
【請求項23】
口腔治療が歯の知覚鈍化であり、ユーザの口の中にマウスピースを置く前にユーザの少なくとも1つの歯にフッ化物と硝酸カリウムの少なくとも一方を含む知覚鈍化ゲルを塗布し、マウスピースがユーザの口の中に置かれたとき少なくとも1つの発光体及び少なくとも1つの熱生成器が作動することによって、少なくとも1つの象牙質の細管を密閉するフッ化物イオン及び/または硝酸カリウムの吸収量を増大させることを更に含む
請求項12に記載の方法。
【請求項24】
フッ化物または硝酸カリウムが揺変状態である
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
口腔治療が歯茎の疾患の治療であり、ユーザの口の中にマウスピースを置く前にユーザの歯茎に歯茎の疾患を治療するゲルを塗布し、少なくとも1つの発光体及び少なくとも1つの熱生成器が歯茎の疾患の原因となる細菌を死滅させるために作動されることを更に含む
請求項12に記載の方法。
【請求項26】
口腔治療が息をきれいにする治療であり、ユーザの口の中にマウスピースを置く前にユーザの歯に息をきれいにするゲルを塗布し、少なくとも1つの発光体及び少なくとも1つの熱生成器が汚れた息の原因となる細菌を死滅させるために作動されることを更に含む
請求項12に記載の方法。
【請求項27】
口腔治療が痛む箇所または潰瘍の治癒を促進させる治療であり、ユーザの口の中にマウスピースを置く前に痛む箇所または潰瘍に対してゲルを塗布することを更に含む
請求項12に記載の方法。
【請求項28】
少なくとも1つの発光体が複数の発光体を備える
請求項12に記載の方法。
【請求項29】
少なくとも1つの熱生成器が複数の熱生成器を備える
請求項12に記載の方法。
【請求項30】
ユーザの歯を治療するための方法であって、
少なくとも1つの電気作動式発光体及び少なくとも1つの電気作動式熱生成器を含み、変形可能フレームを含み外側縁部の周囲にシールビードを有する本体と、本体から外に向かって延出する咬合面とを有するマウスピースを用意し、
ユーザの歯に少なくとも1つの光反応性化合物と熱反応性化合物を含むゲルを塗布し、
咬合面が上部アーチと下部アーチの間にあり、本体が歯の前面とユーザの唇の内側の面との間に位置するようにマウスピースをユーザの口の中に置き、
口腔治療を行なうために、少なくとも1つの発光体及び少なくとも1つの熱生成器を電気により作動させる一方で、本体の温度を上昇させ、これによりユーザが本体を成型し、本体の形状を自分の口に適合させることを可能にすることを含む
ことを特徴とする方法。
【請求項31】
マウスピースが内面を有し、シールビードを密閉しこれによりホワイトニングゲルを保持するためのバリアシールを形成するために、5〜15度の角度範囲内で内側に傾斜するように内面を構成することを更に含む
請求項30に記載の方法。
【請求項32】
ゲルが過酸化水素を含むホワイトニングゲルであり、バリアシールが、過酸化水素を含むホワイトニングゲルによって治療される歯の部分から酸素が漏れるのを阻止する
請求項30に記載の方法。
【請求項33】
変形可能フレームを調節することによって、マウスピースをユーザの口の中に置く際にユーザの歯茎に適合するようにマウスピースを解剖学的に成形することを更に含む
請求項30に記載の方法。
【請求項34】
少なくとも1つの熱生成器が電気により作動される際に温まり、これにより口腔治療の間中ユーザが本体を成型することができるように本体を構成することを更に含む
請求項30に記載の方法。
【請求項35】
本体及び咬合面が熱可塑性材料を含み、少なくとも1つの熱生成器が電気により作動される際に温まり、これにより口腔治療の間中ユーザが本体及び咬合面を成型することができるように熱可塑性材料を含む本体及び咬合面を構成することを更に含む
請求項30に記載の方法。
【請求項36】
咬合面を複数の分割された部分から形成し、これにより本体がユーザの口に適合するように曲がることが可能になり、いずれの隣接する咬合面部分にも重ならずに異なる構成の分割された咬合面部分を提供することを更に含む
請求項30に記載の方法。
【請求項37】
口腔治療が歯の知覚鈍化であり、ゲルがフッ化物と硝酸カリウムの少なくとも一方を含む知覚鈍化ゲルであり、マウスピースがユーザの口の中に置かれたとき少なくとも1つの発光体及び少なくとも1つの熱生成器が作動することによって、少なくとも1つの象牙質の細管を密閉するフッ化物イオン及び/または硝酸カリウムの吸収量を増大させる
請求項30に記載の方法。
【請求項38】
フッ化物が揺変状態である
請求項37に記載の方法。
【請求項39】
口腔治療が歯茎の疾患の治療であり、少なくとも1つの発光体及び少なくとも1つの熱生成器が歯茎の疾患の原因となる細菌を死滅させるために作動される
請求項30に記載の方法。
【請求項40】
口腔治療が息をきれいにする治療であり、少なくとも1つの発光体及び少なくとも1つの熱生成器が汚れた息の原因となる細菌を死滅させるために作動される
請求項30に記載の方法。
【請求項41】
口腔治療が痛む箇所または潰瘍の治癒を促進させることである
請求項30に記載の方法。
【請求項42】
少なくとも1つの発光体が複数の発光体を備える
請求項30に記載の方法。
【請求項43】
少なくとも1つの熱生成器が複数の熱生成器を備える
請求項30に記載の方法。
【請求項44】
カスタマイズされた適合によって閉鎖された口腔治療システムを作り出す方法であって、
少なくとも1つの電気作動式発光体及び少なくとも1つの電気作動式熱生成器を有する変形可能なマウスピースを用意し、
マウスピースをユーザの口の中に置き、
少なくとも1つの発光体及び少なくとも1つの熱生成器を電気によって作動させ、それによって活性フリーラジカル酸素をユーザの歯に密接に近接させたままにするためにユーザがユーザの歯に近接するシールを形成することができるように、マウスピースがユーザの口に適合するようにユーザがマウスピースを変形できるようにすることを含む
ことを特徴とする方法。
【請求項45】
マウスピースの少なくとも一部が熱可塑性材料で構成される
請求項44に記載の方法。
【請求項46】
マウスピースが、外側縁部の周囲にシールビードを有する本体と、本体から外に向かって延出する咬合面とを有し、咬合面が上部アーチと下部アーチの間にあり、本体が歯の前面とユーザの唇の内側の面との間に位置するようにマウスピースがユーザの口の中に置かれる
請求項44に記載の方法。
【請求項47】
本体の中に少なくとも1つの熱生成器を配置し、これにより少なくとも1つの熱生成器が作動される際本体が温まるようにすることを更に含む
請求項46に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−194220(P2011−194220A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−4886(P2011−4886)
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【出願人】(511011698)
【氏名又は名称原語表記】Jonathan B. Levine
【住所又は居所原語表記】14 Harrows Lane,Purchase,New York 10577,United States Of America
【Fターム(参考)】