ユーザ・サービス向上のためのSIPフォーキングへの拡張
電気通信網内で改良型の呼サービスを提供するためにSIPフォーキングを拡張する方法が開示される。ネットワークのエンドポイントが、フォーキングの存在下で同じアドレス・オブ・レコード(AoR)内のユーザに改良型の呼サービスを提供するためのフォーキング・マスタとして割り当てられる。フォーキング・マスタを割り当てる方法は、ユーザ・プロビジョニング、登録中のユーザ端末による更新、その後のユーザ端末による宣言、第三者割当て、およびネットワーク・トリガ割当てからなる。エンドポイントは、フォーキング・マスタのパラメータについて「真」または「偽」の値を指定することによってフォーキング・マスタの役割を引き継ぎ、または放棄することができる。フォーキング・マスタは、呼完了サービス、プレゼンス・ベースのサービス、呼転送相互作用、合法傍受、PBRTのような機能などに関連付けることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示された実施形態は、一般には、電気通信に関し、より詳細には、電気通信網のユーザに向上したサービスを提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
現在のIMS/SIPネットワークでは、フォーキング(forking)の存在下でサービスを受けるユーザに拡張されたサービスを提供するには、いくつかの制約/制限がある。通常、フォーキングされる要求は、呼完了イベント・パッケージでは、たとえば話中時再呼出し(CCBS:call completion to a busy subscriber)では許されていない。SIPフレームワークは、フォーキングされるSUBSCRIBE要求が複数のサブスクリプションをインストール可能かどうかイベント・パッケージが示すべきと定める(mandate)。
【0003】
IMSネットワークでは、CCBS手順がネットワーク・レベルで処理される場合、単一のキューが、被呼ユーザのすべてのエンドポイントについて維持され、呼完了は、エンドポイントが呼完了の試みに無関心であり得るにも拘らず、被呼ユーザのいずれかのエンドポイントが解放されるときに試みられる。この問題は、エンドポイントごとに個別のキューを維持することによって解決することができる。しかし、この解決策は、多くのネットワーク・リソースを使用して解決策の複雑さを激増させ、またスケーラブル(scalable)かつ管理可能ではない。
【0004】
SIPネットワークの場合、イベント・パッケージ呼完了を伴うSUBSCRIBE要求は、エンドポイントに転送され、ダイアログ確立応答で応答するどんなエンドポイントもが、使用状態(busy condition)について監視される。このエンドポイントは、呼完了に関心がないことがある。しかし、現在のフォーキング機構では、複数のサブスクリプションを可能にし、かつ/または呼完了への単一のサブスクリプションについてアドレス・オブ・レコード(AoR:Address of Record)に関連するすべてのエンドポイントを監視することを可能にするのは難しく、管理不可能である。さらに、処理の複雑さおよびリソース使用により、複数ユーザに対してフォーキングがスケーリング不可能となる。
【0005】
通常、プレゼンス・イベント・パッケージは、フォーキングを可能にするが、フォーキングが関与する状態においては問題が存在する。たとえば、プレゼンス・データのサブセットだけがサブスクライブされ、または、特定のユーザ・エージェントが、プレゼンス関連のSUBSCRIBE要求の処理を必要とする場合、特定のユーザ・エージェントを、SUBSCRIBE要求に応答するように構成することができ、他のユーザ・エージェントは、エラー応答、たとえば489 Bad Event応答、または理由コード「rejected」と共にサブスクリプション状態「terminated」を含むNOTIFYが後に続く202応答を送ることができる。しかし、SUBSCRIBE要求の処理を望むユーザ・エージェントがしばしば変化する状況では、エンドポイントを頻繁に再構成する必要がある。この制約は、一般にはイベント・パッケージに、したがって他の特徴、たとえば、INVITEで開始されるダイアログ・イベント・パッケージに当てはまり得る。
【0006】
フォーキングがアクティブ状態である3つのエンドポイントをユーザが有しており、どの着信SIP要求もがすべてのエンドポイントにフォーキングされる場合には、被呼ユーザに対応するすべてのエンドポイントがビジーであっても、発呼ユーザによって、被呼ユーザが望むエンドポイントに対してCCBSを呼び出すことはできない。サービスを受けるユーザについて同じAoRに関連する複数のエンドポイントがある状況では、フォーキングがアクティブな場合でも、好ましいまたは選択されたユーザ・エージェントとだけ連絡を取ることが望ましい。さらに、嗜好は頻繁に変化し、ハードコードするのが非実用的になり得る。
【0007】
現在の呼サービスでは、呼転送に望まれるエンドポイントは、使用状態については特に監視されていない。従来の通信システムのさらなる欠点は、フォーキングが複数のサブスクリプションをインストールするかどうかイベント・パッケージによって示すことが、エンドユーザが望むような柔軟で、便利で、拡張されたサービスを保証するものではないということである。さらに、今日のSIPネットワークでは、フォーキングの存在下で、追加の複雑さおよびメッセージ・オーバヘッドなしに特定のエンドポイントだけが特定の要求に反応することは不可能である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】RFC 3428
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記内容を考慮して、本発明の実施形態は、通信網内で少なくとも1つのエンドポイントをフォーキング・マスタとして割り当てることによって改良型の呼サービスを処理する方法を提供し、この方法は、ユーザによってプロビジョニングするステップと、登録中にユーザ端末によって更新し、その後にユーザ端末によって宣言するステップと、第三者によって割り当てるステップと、ネットワークによってトリガされた割当てを実施するステップとを備える。フォーキング・マスタは、フォーキングが関与するときに機能することや、実際の状況でユーザにとって好都合な新しい/拡張型サービスを提供することが難しいサービス/特徴の場合に連絡を取ることになるUA/エンドポイントとして定義される。通信網は、セッション開始プロトコル(SIP:Session Initiation Protocol)ベースのネットワーク、またはインターネット・プロトコル(IP:Internet Protocol)マルチメディア・サブシステム(IMS:IP Multimedia Subsystem)ネットワークのうちの1つであってよい。IMSネットワークの場合には、この方法は、アプリケーション・サーバ(AS:Application Server)およびユーザのサービング呼セッション制御機能(S−CSCF:Serving−Call Session Control Function)のうちの少なくとも1つによって実施される。SIPベースの非IMSネットワークの場合には、AS/S−CSCFによって実施されるアクションは一般に、SIPプロキシによって実施される。
【0010】
本発明の実施形態はさらに、ユーザ端末、第三者、またはネットワーク・トリガによってエンドポイントをフォーキング・マスタと宣言する方法を開示し、この方法は、Contact URIを含むINVITE要求を送り、またはMESSAGEを送り、Contactヘッダ・フィールドが、真または偽の値を有するパラメータforking−masterを含む。forking−master=trueは、エンドポイントがフォーキング・マスタの役割を引き継ぐことを示し、forking−master=falseは、既存のフォーキング・マスタがフォーキング・マスタの役割を放棄したいと望むことを示す。エンドポイントは、REGISTERまたはINVITEメッセージを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報(identity)を問い合わせることができる。REGISTERの場合には、(Registerへの)200 OK応答のContactヘッダが、フォーキング・マスタの識別情報を含み、INVITEの場合には、200 OKの本文が、フォーキング・マスタの情報を含む。ネットワークは、INVITEまたはMESSAGEを使用してすべてのエンドポイントにフォーキング・マスタの識別情報を通知することができる。
【0011】
本発明の実施形態はさらに、通信網内で改良型の呼サービスを処理するように適合されたシステムを開示し、このシステムは、フォーキングの存在下で同じアドレス・オブ・レコード(AoR)内のユーザに呼/通信サービスを提供するためのフォーキング・マスタとして少なくとも1つのエンドポイントを割り当てるように適合された少なくとも1つの手段を備える。
【0012】
実施形態はさらに、フォーキング・マスタとして少なくとも1つのエンドポイントを割り当てるように適合されたシステムを開示し、このシステムは、ユーザ・プロビジョニング、ユーザ登録、その後のユーザ端末による宣言、第三者割当て、およびネットワークによってトリガされる実施形態を実施するように適合された少なくとも1つの手段を備える。さらに、このシステムは、エンドポイントによってフォーキング・マスタ識別情報の問合せを実施するように適合された少なくとも1つの手段を含む。さらに、このシステムは、通信網によってエンドポイントへのフォーキング・マスタの識別情報の通知を促すように適合された少なくとも1つの手段を含む。
【0013】
実施形態はさらに端末を開示し、この端末は、フォーキング・マスタとして働くことができ、第2の端末を、フォークキング・マスタとして働き、必要な場合には前記フォーキング・マスタの役割を放棄するように招待することができる。
【0014】
本明細書に開示された諸実施形態のこれら他の態様は、下記の説明および添付の図面と併せて考慮すればよりよく理解されよう。しかし、下記の説明は、好ましい実施形態、およびそのいくつかの具体的な詳細を示しているが、限定するためではなく、例示するために示されていることを理解されたい。明細書に開示された諸実施形態の範囲内で、その精神から逸脱せずに、多くの変更および修正を加えることができ、本明細書に開示された諸実施形態は、すべてのこうした修正を含むものである。
【0015】
本明細書に開示された諸実施形態は、図面を参照して以下の詳細な説明からよりよく理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態による、IPマルチメディア・サブシステム(IMS:IP Multimedia Subsystem)ネットワーク内の関与するネットワーク要素を含むネットワーク・トポロジの例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による非IMSセッション開始プロトコル(SIP:Session Initiation Protocol)ネットワーク内の関与するネットワーク要素を含むネットワーク・トポロジの例を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態による、登録中にユーザAの端末1をフォーキング・マスタと宣言するための呼フローを示す概略図である。
【図4】本発明の一実施形態による、登録中にユーザAをフォーキング・マスタと宣言する方法を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってユーザ端末がフォーキング・マスタの宣言を行うための呼フローを示す概略図である。
【図6】本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってユーザ端末がフォーキング・マスタの宣言を行う方法を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態による、電気通信網内でMESSAGEを送ることによってユーザ端末がフォーキング・マスタの宣言を行う呼フローを示す概略図である。
【図8】本発明の一実施形態による、電気通信網内でMESSAGEを送ることによってユーザ端末がフォーキング・マスタの宣言を行う方法を示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタのネットワーク・トリガ割当てを行うための呼フローを示す概略図である。
【図10】本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタのネットワーク・トリガ割当てを行う方法を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるための呼フローを示す概略図である。
【図12】本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせる方法を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態による、電気通信網内でREGISTERを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるための呼フローを示す概略図である。
【図14】本発明の一実施形態による、電気通信網内でREGISTERを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるため方法を示すフローチャートである。
【図15】本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を通知するための呼フローを示す概略図である。
【図16】本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を通知する方法を示すフローチャートである。
【図17】本発明の一実施形態による、電気通信網内でMESSAGEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を通知するための呼フローを示す概略図である。
【図18】本発明の一実施形態による、電気通信網内でMESSAGEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を通知する方法を示すフローチャートである。
【図19】本発明の一実施形態による、通常のSIPネットワーク内のフォーキング・マスタ使用の例示的な例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書に開示された諸実施形態、ならびにその様々な特徴および利点の詳細について、添付の図面に示されており、下記の説明に詳述されている非限定的な実施形態を参照してより完全に説明される。よく知られている構成要素および処理技法についての記述は、本明細書に開示された諸実施形態を不必要に不明瞭にしないために省略されている。本明細書で使用された諸実施例は、本明細書に開示された諸実施形態が実施され得るやり方についての理解を促し、本明細書に開示された諸実施形態を当業者が実施することをさらに可能にするためのものにすぎない。したがって、諸実施例は、本明細書に開示された諸実施形態の範囲を制限するものと解釈すべきでない。
【0018】
本発明の実施形態は、フォーキング・マスタを割り当てることによって、サービスを受けるユーザに新しい/向上したサービス/特徴を提供するためにSIPフォーキングを向上させる方法を開示している。フォーキング・マスタの概念は、(SIP)要求メッセージの「To」内に存在するAoRについてフォーキングがアクティブな場合でも、単に(SIP)要求をフォーキングするだけではなく、特定のサービスのために特定のエンドポイントをアドレス指定する動的な可能性を提供する。次に図面を、より具体的には、図1から19を参照すると、好ましい実施形態が示されており、図面では、類似の参照符号が諸図を通して一貫して、対応する特徴を示している。
【0019】
「フォーキング・マスタ」は、フォーキングが関与するときに機能することや、実際の状況でユーザにとって好都合な新しいまたは拡張型のサービスを提供することが難しいサービス/特徴の場合に連絡を取ることができるユーザ・エージェントまたはエンドポイントである。フォーキング・マスタは、プロビジョニング、ユーザ端末の登録、エンドポイントによる宣言、第三者割当て、およびネットワークによってトリガされる割当てなどの方法によって割り当てることができる。フォーキング・マスタは、呼完了サービス、プレゼンス・ベースのサービス、呼転送相互作用、合法傍受などのサービスまたは特徴を提供し、IPマルチメディア・システム(IMS:IP Multimedia System)/セッション開始プロトコル(SIP)ネットワークにおいてフォーキングの存在下で実施するのが難しいパーソナライズ・リング・バック・トーン(PRBT:Personalized Ring Back Tone)を容易にする。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態による、IPマルチメディア・サブシステム(IMS)ネットワーク内の関与するネットワーク要素を含むネットワーク・トポロジの例を示すブロック図である。IPマルチメディア・サブシステム(IMS)ネットワーク101は、プロキシ呼セッション制御機能(P−CSCF:Proxy Call−Session Control Function)102、サービング呼セッション制御機能(S−CSCF)103、問合せ呼セッション制御機能(I−CSCF:Interrogating−Call Session Control Function)104、アプリケーション・サーバ(AS:Application server)105およびホーム加入者サーバ(HSS:Home Subscriber Server)106など、複数のネットワーク要素を備える。P−CSCF 102は、IMSネットワーク101とユーザ端末、すなわち端末1 106、端末2 107および端末3 108との間のインターフェースを提供し、IPアドレス、およびIPセッションを確立するための他の変数を提供する。S−CSCF 103は、IMSネットワーク101内の呼サービスにアクセスする加入者へのセッション制御を提供する。フォーキング・マスタ関連のすべてのSIP要求および応答は、AS 105に送られる。S−CSCF 103は、Contactヘッダおよび/またはメッセージ本文を調査することによって初期フィルタ基準を実施し、フォーキング・マスタがアクティブであるユーザにアドレス指定された要求をAS 105に送る。AS 105は、セッション開始プロトコル(SIP)を使用して、サービスをホストして実行し、S−CSCF 103とインターフェースする。AS 105は、受け取られたSIP要求/応答メッセージ内のフォーキング・マスタ表示に関するユーザ・プロファイルを更新し、IMSの標準Shインターフェースを使用してHSS 106にも通知する。その後、S−CSCF 103もまた、フォーキング・マスタに関連するユーザ・プロファイルへの更新から生じる初期フィルタ基準への更新についても、標準Cxインターフェースを使用して通知を受ける。HSS 106は、ユーザ・プロファイルを含むユーザ・データベースであり、発呼ユーザの認証および許可を実施する。フォーキング・マスタに依存した、またはフォーキング・マスタとの相互作用があるサービスは、こうしたサービスがネットワーク・レベルまたはユーザ・レベルでプロビジョニング可能である場合には、HSSに格納される。加入者プロファイルの調査後のサービス論理は、IMSネットワーク101内のAS 105によって用いることができる。ASのこの機能は、IMS内の終端S−CSCFで処理することもできる。終端AS/S−CSCFは、フォーキング・マスタがそのためにアクティブであるユーザに対応するネットワーク要素を指す。
【0021】
図2は、本発明の実施形態による、非IMSセッション開始プロトコル(SIP)ネットワーク201内の関与するネットワーク要素を含むネットワーク・トポロジの例を示すブロック図である。SIPは、2つ以上のエンドポイント間で呼を確立し、維持し、終了するために使用されるアプリケーション層制御プロトコルである。SIPネットワーク201は、SIPサーバおよびSIPクライアントからなる。SIPネットワーク201は、プロキシ・サーバ202とリダイレクト・サーバ203とレジストラ・サーバ204とを含み、SIPクライアントは、電話端末、すなわち端末1 206と端末2 207と端末3 208とを含む。SIPプロキシ・サーバ202の機能は、本発明の視点から見て、IMSネットワーク101用のAS 105によって実施されるアクションに類似する。プロキシ・サーバ202は、フォーキング・マスタ割当て要求を処理し、ネットワークによって開始されるフォーキング・マスタ割当てをトリガし、フォーキング・マスタ識別要求の問合せに応答し、フォーキング・マスタ識別情報を通知し、フォーキング・マスタがアクティブであるユーザへの要求を修正する。この線は、全く明らかではない。レジストラ・サーバ204は、ユーザからのREGISTER要求を受け入れ、処理し、それが扱う領域のための位置サービス内に情報を置く。SIPレジストラ・サーバ204は、IMSネットワーク101用のHSS 106の機能に類似のフォーキング・マスタに関連するデータを格納する。レジストラ・サーバ204は、リダイレクト・サーバ203またはプロキシ・サーバ202と同じ場所に置かれる場合が多い。
【0022】
図3は、本発明の一実施形態による、登録中にユーザAの端末1をフォーキング・マスタと宣言するための呼フローを表す概略図を示している。サービスを受けるIPマルチメディア・サブシステム(IMS)ユーザA 301は、REGISTERメッセージのContactヘッダ・フィールド内にパラメータ「forking−master」を導入することによってエンドポイント(すなわち端末1)をフォーキング・マスタと割り当てる。パラメータ「フォーキング・マスタ」は、エンドポイントがフォーキング・マスタの役割を引き継ぎたいか、それともその役割を放棄したいかに応じて真または偽の値を取り得る。自己宣言による(または第三者割当てによる)フォーキング・マスタの割当ては、特定の期間の間だけ指定される。期間が終了すると、ユーザ・プロファイル内に指定されたデフォルトのフォーキング・マスタが、フォーキング・マスタの役割を引き継ぐ。フォーキング・マスタ割当ての期間を示すために、追加のパラメータ「expires」を導入することができる。パラメータexpiresが使用される場合、フォーキング・マスタの表示は、Contactヘッダ内の「expires」の使用と混乱しないように、(Contactヘッダの一部ではなく)メッセージ本文内になければならない。ユーザA 301は、P_CSCF 102に、Contactヘッダ・フィールド内にパラメータ「forking−master」=trueを含むREGISTERメッセージを送る。P_CSCF 102は、I−CSCF−A 104にREGISTERを送り、次いで、このI−CSCF−A 104は、(REGISTERをどのS−CSCFに転送すべきかを決定した後)、REGISTERをS_CSCF−A 302に転送し、次いで、S_CSCF−A 302は、REGISTERをAS−A 303に送る。AS−A 303は、ユーザ・プロファイルを更新し、Shインターフェースを介してHSS 106に通知し、その後、HSS 106は、Cxインターフェースを介してS_CSCF−A 302に更新を通知する。次いで、AS−A 303は、S_CSCF−A 302に200 OKを返送する。次いで、S_CSCF−A 302は、I−CSCF 104を介してP_CSCF 102に200 OKを送る。次いで、P−CSCF 102は、ユーザA 301に200 OKを送る。フォーキング・マスタは、アクティブであり、関連するサービスを求めてS_CSCF−A 302/AS−A 303によって使用される。
【0023】
図4は、本発明の一実施形態による、登録中にユーザAをフォーキング・マスタと宣言する方法を表すフローチャートを示している。ユーザA 301は、Contactヘッダ・フィールド内にパラメータforking−masterを含むREGISTERメッセージを(P−CSCF 102およびI−CSCF 104を介して)S_CSCF−A 302に、その後にAS−A 303に送る(401)。次いで、AS−A 303は、REGISTERメッセージ内のエンドポイントについてforking−master=trueかどうかチェックする(402)。forking−master=trueである場合は、AS−A 303は、ユーザ・プロファイルを更新し(404)、ユーザA 301に200 OKを返送する(405)。次いで、forking−master=trueの表示を伴う現在登録中のユーザA 301の端末は、フォーキング・マスタとしてアクティブ化され(406)、好ましいサービスを求めてS_CSCF−A 302またはAS−A 303によって使用される。REGISTERメッセージ内のforking−masterのパラメータが偽である場合は、(forking−master=false表示を伴う現在登録中の)ユーザA 301の端末をフォーキング・マスタとして割り当てず(403)、この端末が以前にフォーキング・マスタであった場合は、フォーキング・マスタとしてそれを非アクティブ化し、(ユーザAのユーザ・プロファイル内)のデフォルトのフォーキング・マスタを新しいフォーキング・マスタとしてアクティブ化する。方法400の様々なアクションは、提示された順序で実施してもよいし、異なる順序で実施してもよいし、同時に実施してもよい。さらに、実施形態によっては、図4にリストされた一部のアクションを省略することができる。
【0024】
図5は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってユーザ端末がフォーキング・マスタの宣言を行うための呼フローを示す概略図である。サービスを受けるIMSユーザ、ユーザA 301のエンドポイント(すなわち端末1)は、ユーザ/端末の登録が完了した後、それ自体または他のいずれかのエンドポイントをフォーキング・マスタと宣言する。ユーザA 301は、パラメータforking−master=trueを含むContact URIを付けて、Request URI/Toヘッダ・フィールド内に特別なサービス・コードを有するINVITEメッセージをP−CSCF 102に送り、このINVITEメッセージは、その後にS_CSCF−A 302に、次いでAS−A 303に送られる。forking−master=trueの表示は、メッセージ本文(Content−Type:text/plain)内に含むこともできる。forking−masterパラメータは、真または偽の値を取ることができる。Forking Master=trueは、Contact URIがフォークキング・マスタの機能を引き継ぐことを示す。forking−master=falseは、Contact URIがフォーキング・マスタの機能を放棄することを示す。次いで、AS−A 303は、200 OKをS_CSCF−A 302に送り、次いで、この200 OKは、フォーキング・マスタが更新されることの肯定応答として、P−CSCF 102を介してユーザA 301に送られる。フォーキング・マスタは、アクティブであり、関連サービスを求めて適切に使用することができる。別の態様では、200 OK応答は、自己宣言の場合、ならびにContent−Typeをtext/plainとする第三者割当ての場合では、メッセージ本文でフォーキング・マスタ情報を伝える。I−CSCF 104は主として、使用するS−CSCFを確立するために使用され、残りの呼フローに関与することも、関与しないこともある。
【0025】
図6は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってユーザ端末がフォーキング・マスタの宣言を行う方法を表すフローチャートを示している。ユーザA 301の端末1 106は、Contactヘッダ・フィールド内にパラメータforking−masterを含むINVITEを送り(601)、このINVITEは、S_CSCF−A 301に、その後にAS−A 303に到達する。次いで、AS−A 303は、INVITEメッセージ内のフォーキング・マスタの値が真かどうかチェックする(602)。forking−master=trueである場合は、Contact URIが、フォーキング・マスタの役割を引き継ぐ(604)。次いで、AS−A 303は、ユーザA 301のユーザ・プロファイルを新しいフォーキング・マスタで更新し(605)、フォーキング・マスタが更新されることの肯定応答として200 OKを、S−CSCF 302およびP−CSCF 102を介してユーザA 301に返送する(606)。フォーキング・マスタは、好ましいサービスを求めてS_CSCF−A/AS−A 303によってアクティブ化され使用される。INVITE内のフォークキング・マスタの値が偽である場合は、ユーザAの端末1 106は、フォークキング・マスタの役割を放棄することを望む(603)。次いで、AS A 303は、それに応じてユーザ・プロファイルを更新し、その後に適切な措置を講じ、たとえば、ユーザ・プロファイル内に指定されたデフォルトのフォーキング・マスタがフォーキング・マスタになること、ユーザAのすべての端末に対してフォークキング・マスタの更新をトリガすることなどが行われる。本明細書に示されたシナリオは、自己割当てであり、フォーキング・マスタの第三者割当ての場合と同様に、フォーキング・マスタの識別情報は、図5に示されたように、INVITEメッセージの本文内に指定すべきである。方法600の様々なアクションは、提示された順序で実施してもよいし、異なる順序で実施してもよいし、同時に実施してもよい。さらに、実施形態によっては、図6にリストされた一部のアクションを省略することができる。
【0026】
図7は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でMESSAGEを送ることによってユーザ端末がフォーキング・マスタの宣言を行う呼フローを表す概略図を示している。サービスを受けるIMSユーザ ユーザA 301のエンドポイント(すなわち端末1)は、ユーザの登録が完了した後、それ自体または他のいずれかのエンドポイントをフォーキング・マスタと宣言する。ユーザA 301の端末1 106は、パラメータforking−master=trueを含むメッセージ本文(Content−Type:text/plain)と共にRequest URI/Toヘッダ・フィールド内に特別なサービス・コードを含むMESSAGEをP−CSCF 102に送信し、その後、このMESSAGEは、S_CSCF−A 302に、次いでAS−A 303に到達する。次いで、AS−A 303は、200 OKをS_CSCF−A 302に送り、この200 OKは最後に、フォーキング・マスタが更新されるという肯定応答としてユーザA 301に到達する。フォーキング・マスタは、アクティブであり、関連サービスを求めて適切に使用することができる。RFC 3428によれば、MESSAGEへの200 OK応答は、Contactヘッダやメッセージ本文を含むことができないことに留意されたい。フォーキング・マスタの更新が確かに成功したという明示的な表示は、INVITEの場合には不可能である。しかし、フォーキング・マスタの更新が成功する場合にだけ、200 OKをAS−A 303によって送ることができる。
【0027】
図8は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でMESSAGEを送ることによってユーザ端末がフォーキング・マスタの宣言を行う方法を表すフローチャートを示している。ユーザA 301の端末1 106は、メッセージ本文(Content−Type:text/plain)内にパラメータforking−masterを含むMESSAGEを送り(801)、このMESSAGEは、S_CSCF−A 302に、その後にAS−A 303に到達する。図9に、メッセージ本文の内容が示されている。次いで、AS−A 303は、MESSAGE内のforking−masterの値が真かどうかチェックする(802)。forking−master=trueの場合は、Contact URIは、フォーキング・マスタの役割を引き継ぐ(804)。次いで、AS−A 303は、ユーザA 301のユーザ・プロファイルを新しいフォーキング・マスタで更新し(805)、200 OKを返送し(806)、この200 OKは最後に、フォーキング・マスタが更新されることの肯定応答として、S−CSCF 302およびP−CSCF 102を介してユーザA 301の端末1 106に到達する。フォーキング・マスタは、アクティブ化され、好ましいサービスを求めてS_CSCF−A/AS−A 303によって使用される。MESSAGE内のフォーキング・マスタの値が偽である場合は、MESSAGEを送るエンドポイントは、フォーキング・マスタの役割を放棄する(803)。次いで、AS A 303は、それに応じてユーザA 301のユーザ・プロファイルを更新し、その後に適切な措置を講じ、たとえば、ユーザ・プロファイル内に指定されたデフォルトのフォーキング・マスタがフォーキング・マスタとなること、ユーザAのすべての端末に対してフォーキング・マスタの更新をトリガすることなどが行われる。本明細書に示されたシナリオは、自己割当てであり、フォーキング・マスタの第三者割当ての場合と同様に、フォーキング・マスタの識別情報は、MESSAGEの本文に指定すべきである。方法800の様々なアクションは、提示された順序で実施してもよいし、異なる順序で実施してもよいし、同時に実施してもよい。さらに、実施形態によっては、図8にリストされた一部のアクションを省略することができる。
【0028】
図9は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタのネットワーク・トリガ割当てを行うための呼フローを表す概略図を示している。IMSネットワーク101は、フォーキング・マスタがユーザ・プロファイル内にプロビジョニングされた値をもたない状態、プロビジョニングされた値は存在するが、新しいエンドポイントが同じAoRレジスタを有する状態、またはフォーキング・マスタの割当ての正確さをチェックするためのたとえば時間帯に応じて定期的なトリガを行う状態のような特定の状況においてフォーキング・マスタの割当てをトリガすることができる。AS−A 303は、S_CSCF−A 302を介して、ユーザA 301の登録されたエンドポイント、エンドポイント1 901、エンドポイント2 902およびユーザのエンドポイント3 903にINVITE要求を送る。AS−A 303は、登録されている特定のエンドポイントのコンタクト情報について認識している場合は、それらのエンドポイントにINVITE要求を送ることもできる。INVITEの内容は、以下のメッセージ本文:assign−forking−master<Contact URI>;Forking Master=true(現在のフォーキング・マスタを示す)を指定することによって新しいフォーキング・マスタの割当て要求を示すContent−Type:text/plainを含む。Forking Master=noneの場合は、フォーキング・マスタは現在割り当てられていない。アクティブ、未登録など、現在割り当てられているフォーキング・マスタのステータスを示す追加のパラメータを、コンテンツに任意選択で取り入れることができる。エンドポイント2 902は、それ自体をフォーキング・マスタとして宣言する200 OKをS_CSCF−A 302に返送し、次いで、この200 OKは、AS−A 303に到達する。一般に、1つのエンドポイントだけが、フォーキング・マスタの役割の受入れを通知し、あるいはそれが現在フォーキング・マスタである場合には役割を放棄する200 OKで応答する。これは、200 OK応答で、forking−masterパラメータを、(一般に自己宣言の場合には)Contactヘッダ内に、または(たとえば図5のような)ユーザ端末によるフォーキング・マスタの宣言の場合に類似の構文を有するメッセージ本文(Content−Type:text/plain)内に含めることによって示すことができる。200 OKは、受け入れられると、ACKで肯定応答され、INVITEが送られた他のエンドポイントには、CANCELが送られる。フォーキング・マスタは、アクティブ化され、関連するサービスを求めて適切に使用することができる。フォーキング・マスタの表示は、エンドポイント2 902がフォーキング・マスタの自己宣言を実施するとき、200 OK応答のContactヘッダの一部として含まれてよい。複数のエンドポイントが200 OKで応答する場合、受け入れるべき200 OKは、フォーキング・マスタ情報を含む第1の200 OKに基づいて決定してもよいし、認証など、他の何らかの基準に基づいて決定してもよい。200 OKのいずれもが(Contactヘッダ内またはメッセージ本文内に)フォーキング・マスタに関する表示を含まない場合、あるいはフォーキング・マスタに関する情報で応答するエンドポイントがない場合は、エンドポイントのいずれかが、フォーキング・マスタの役割を引き継ぎ、あるいはその後にユーザがフォーキング・マスタとして宣言すること、またはフォーキング・マスタの第三者割当てを使用してフォーキング・マスタの役割を放棄することを決定することができる。
【0029】
図10は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタのネットワーク・トリガ割当てを行う方法を表すフローチャートを示している。IMSネットワーク101は、AS−A 303がUser A 303の登録されたエンドポイント、エンドポイント1 901、エンドポイント2 902およびエンドポイント3 903にINVITE要求を送る(1002)ことによってフォーキング・マスタの割当てをトリガする(1001)。INVITEの内容は、以下のメッセージ本文:assign−forking−master<Contact URI>;Forking Master=true(現在のフォーキング・マスタを示す)を指定することによって新しいフォーキング・マスタの割当て要求を示すContent−Type:text/plainを含む。エンドポイント2 902は、200 OKのContactヘッダまたはメッセージ本文内にforking−masterパラメータを真と示すことによりフォーキング・マスタの役割の受入れを通知する200 OKをAS−A 303に返送することによってINVITEメッセージに応答する(1003)。200 OKのメッセージ本文にフォーキング・マスタ情報を含む場合は、フォーマット「<Contact URI>;forking−master=<true/false>」を、自己宣言と第三者割当ての両方に使用することができる。AS−A 303は、200 OK応答のContactヘッダ内またはメッセージ本文内にパラメータforking−masterが存在するかどうかチェックする(1004)。フォーキング・マスタが存在しない場合は、AS−A 303は、フォーキング・マスタへの更新を実施せず(1009)、他のエンドポイントに送られるINVITE要求を取り消す(1010)。さらに、AS−A 303は、ステップ1002に示されるように、新しいINVITEを恐らく再送することができる。200 OK応答内にパラメータforking−masterが存在する場合は、AS−A 303は、200 OK応答のContactヘッダ内またはメッセージ本文内のパラメータforking−masterが真か、それとも偽かチェックする(1005)。フォーキング・マスタのパラメータが偽である場合は、エンドポイント2 902は、(200 OKのメッセージ本文内に指定されたContact URIがエンドポイント2 902のContact URIであると仮定して)エンドポイント2 902が現在フォーキング・マスタであるならば、フォーキング・マスタの役割を放棄することを望む(1011)。さらに、AS−A 303は、他のエンドポイントに送られたINVITE要求を取り消し(1012)、現在のフォーキング・マスタを非アクティブ化する(1013)。forking−master=trueの場合は、エンドポイントを2 902をフォーキング・マスタとして割り当てる(1006)。次いで、AS−A 303は、他のエンドポイントに送られたINVITE要求を取り消す(1007)。エンドポイント2 902は、フォーキング・マスタとしてアクティブ化され(1008)、関連するサービスを求めてAS−A 303によって使用される。図例では、エンドポイント2 1102の自己宣言が想定されているが、しかし、エンドポイント2 1102は、第三者割当てをも実施することが可能である。さらに、エンドポイントが(偽のフォーキング・マスタ表示を伴う200 OKを送ることによって)フォーキング・マスタの役割を放棄している場合、新しいフォーキング・マスタの割当てを要求するために、第2の(新しい)INVITEをAS−A(303)から送ることができる。方法1000の様々なアクションは、提示された順序で実施してもよいし、異なる順序で実施してもよいし、同時に実施してもよい。さらに、実施形態によっては、図10にリストされた一部のアクションを省略することができる。
【0030】
図11は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるための呼フローを表す概略図を示している。フォーキングされるIMSユーザのエンドポイントが、現在のフォーキング・マスタ識別情報を決定するために問い合わせたいと望む。たとえば携帯電話ユーザが、複数の装置が登録された同じAoRに登録しており、携帯電話ユーザがフォーキング・マスタの役割を引き継ぐ必要があり、それは携帯電話ユーザがまだフォーキング・マスタでないならばあり得ることであるが、したがってエンドポイントは、フォーキング・マスタの識別情報を問い合わせる必要がある。ユーザA 301は、それに対応する2つのエンドポイント、エンドポイント1 901およびエンドポイント2 902を有する。エンドポイント1 901は、メッセージ本文:query−forking−master内にコンテンツ(content−type:text/plain)を含むINVITEをAS−A 303に送る。INVITEメッセージは、Request URI内にサービス・コード、たとえば*SC#を付けて、特別なURIに送ることもできる。URIは、要求がフォーキング・マスタ問合せであることを通知し、query−forking−masterがメッセージ本文に挿入される必要はない。AS−A 303は、INVITEに応答して、Content−type:text/plain、メッセージ本文内に<contact URI>;forking−master=trueとしてフォーキング・マスタの識別情報を含む200 OKをユーザA 301のエンドポイント1 901に送る。Contact URI、alice@2.2.3.4が現在のフォーキング・マスタである場合、200 OKのメッセージ本文は一般に、「Contact:alice@2.2.3.4;forking−master=true」を含むことになる。次いで、200 OKは受け入れられ、肯定応答される。200 OK応答がメッセージ本文にコンテンツを含まない場合、および<Contact URI>がnoneの場合、現在フォーキング・マスタは存在しない。
【0031】
図12は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせる方法を表すフローチャートを示している。ユーザA 301のエンドポイント1 901は、特別のサービス・コードを含むINVITE要求を特定のURIに送る(1201)。AS−A 303は、メッセージ本文にフォーキング・マスタの識別情報を含む、INVITEへの200 OK応答を送る(1202)。さらに、現在のエンドポイントのうちのいずれかについてパラメータforking−master=trueかどうかチェックする(1203)。Forking Master=trueの場合は、(そのContact URIについてのforking−master=trueの表示と共に)メッセージ本文内にフォーキング・マスタの識別情報が含まれた200 OK応答を送る(1204)。フォーキング・マスタとして現在働くエンドポイントがない場合は、フォーキング・マスタのContact URIを「none」と示すメッセージ本文を含み、またはメッセージ本文を全く含まない200 OK応答を送る(1205)。方法1200の様々なアクションは、提示された順序で実施してもよいし、異なる順序で実施してもよいし、同時に実施してもよい。さらに、実施形態によっては、図12にリストされた一部のアクションを省略することができる。
【0032】
図13は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でREGISTERを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるための呼フローを表す概略図を示している。エンドポイント1 901は、AoRへの現在のバインディングのリストを取り出すように求める、ContactヘッダなしのREGISTER要求を送る。REGISTERは、(S−CSCF−Aを介して)AS−A 303に到達し、次いで、このAS−A 303は、REGISTERに応答して、フォーキング・マスタとして現在働いているURIについてパラメータforking−master=trueを設定することにより現在のフォーキング・マスタの識別情報を含むContactヘッダ・フィールドを付けて、(S−CSCF−Aを介して)ユーザ A 301エンドポイント1 901に200 OKを送る。次いで、200 OKは、受け入れられ、肯定応答される。バインディングのうちいのいずれにもパラメータforking−master=trueが存在しない場合は、フォーキング・マスタとして現在働いているエンドポイントはない。
【0033】
図14は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でREGISTERを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるため方法を表すフローチャートを示している。エンドポイント1 901は、AoRに登録された現在のエンドポイントのリストを取り出す(1402)ように求める、ContactヘッダなしのREGISTER要求を送る(1401)。REGISTER要求は、最後にAS−A 303に到達する。AS−A 303は、登録されたエンドポイントのいずれかがフォーキング・マスタとして現在働いているかどうかチェックし(1403)、そうである場合は、現在のフォーキング・マスタであるURIについてパラメータforking−master=trueを含めることによって、Contactヘッダ・フィールド内にフォーキング・マスタの識別情報を含む(1404)。フォーキング・マスタとして現在働くエンドポイントがない場合は、AS−A 303は、フォーキング・マスタの表示なしにREGISTERへの200 OK応答を送る(1405)。方法1400の様々なアクションは、提示された順序で実施してもよいし、異なる順序で実施してもよいし、同時に実施してもよい。さらに、実施形態によっては、図14にリストされたいくつかのアクションは省略することができる。
【0034】
図15は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を通知するための呼フローを表す概略図を示している。IMSネットワーク101は、ユーザが問合せを実施せずにフォーキング・マスタの現在の割当てについてすべてのエンドポイントに通知する。AS−A 303は、ユーザA 301に対応するRequest URIを含むINVITEをS−CSCF−A 302に送り、S_CSCF−A 302は、ユーザA 301のそれぞれ異なるエンドポイント、エンドポイント1 901およびエンドポイント2 902にINVITEをフォーキングする。INVITEは、Content−Type:text/plainを含み、メッセージ本文に形式「Contact:<URI>;forking−master=true」のフォーキング・マスタの識別情報を含む。エンドポイント1 901およびエンドポイント2 902は、S_CSCF−A 302に、その後にAS−A 303に対して200 OKでINVITEに応答する。この方法は、フォーキング・マスタとして働くエンドポイントがその役割を放棄しており、アクティブなフォーキング・マスタが現在ないことをエンドポイントに通知するために使用することもできる。この場合、(INVITEのメッセージ本文内の)Contact<URI>内の<URI>パラメータは、値noneを含む。
【0035】
図16は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEメッセージを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を通知する方法を表すフローチャートを示している。AS−A 303は、ユーザAに対応するRequest URIを含むINVITEメッセージをS_CSCF−A 302に送る(1601)。INVITEは、Content−Type:text/plainを含み、メッセージ本文に形式「Contact:<URI>;forking−master=true」のフォーキング・マスタの識別情報を含む。AS−A 303は、フォーキング・マスタが現在アクティブかどうかチェックする(1602)。はいの場合は、メッセージ本文の「Contact<URI>」内の<URI>パラメータは、フォーキング・マスタの識別情報を含み(1603)、そうでない場合は、Contact<URI>の値は「none」であり得る(1604)。Contact<URI>=noneは、エンドポイントがフォーキング・マスタの役割を放棄しており、したがってフォーキング・マスタが現在割り当てられていないことを通知するために使用される。さらに、SCSCF−Aは、それぞれ異なるエンドポイント、すなわちエンドポイント1 901およびエンドポイント2 902にINVITEをフォーキングする(1605)。エンドポイント1 901およびエンドポイント2 902は、200 OKでAS−A 303に応答する(1606)。方法1600の様々なアクションは、提示された順序で実施してもよいし、異なる順序で実施してもよいし、同時に実施してもよい。さらに、実施形態によっては、図16にリストされた一部のアクションを省略することができる。
【0036】
図17は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でMESSAGEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を通知するための呼フローを表す概略図を示している。IMSネットワーク101は、ユーザが問合せを実施せずに、フォーキング・マスタの現在の割当てについてすべてのエンドポイントに通知する。AS−A 303は、ユーザA 301に対応するRequest URIを含むMESSAGEをS−CSCF−A 302に送り、S_CSCF−A 302は、ユーザA 301のそれぞれ異なるエンドポイント、エンドポイント1 901およびエンドポイント2 902にMESSAGEをフォーキングする。MESSAGEは、Content−Type:text/plainを含み、メッセージ本文に形式「Contact:<URI>;forking−master=true」のフォーキング・マスタの識別情報を含む。エンドポイント1 901およびエンドポイント2 902は、S_CSCF−A 302に、その後にAS−A 303に200 OKでMESSAGEに応答する。この方法は、フォーキング・マスタとして働くエンドポイントが役割を放棄しており、現在アクティブなフォーキング・マスタがないことをエンドポイントに通知するために使用することもできる。この場合、(MESSAGEのメッセージ本文の)Contact<URI>内の<URI>パラメータは、値noneを含む。
【0037】
図18は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でMESSAGEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を通知する方法を表すフローチャートを示している。AS−A 303は、ユーザAに対応するRequest URIを含むMESSAGEをS_CSCF−A 302に送る(1801)。AS−A 303は、フォーキング・マスタが現在アクティブかどうかチェックする(1802)。はいの場合は、メッセージ本文の<URI>パラメータは、フォーキング・マスタの識別情報を含み(1803)、そうでない場合は、Contact<URI>値は「none」であり得る(1804)。さらに、SCSCF−Aは、それぞれ異なるエンドポイント、すなわちエンドポイント1 901およびエンドポイント2 902にINVITEをフォーキングする(1805)。エンドポイント1 901およびエンドポイント2 902は、200 OKでAS−A 303に応答する(1806)。方法1800の様々なアクションは、提示された順序で実施してもよいし、異なる順序で実施してもよいし、同時に実施してもよい。さらに、実施形態によっては、図18にリストされた一部のアクションを省略することができる。
【0038】
図19は、本発明の一実施形態による、通常のSIPネットワーク201内のフォーキング・マスタの使用の例を示す概略図である。ユーザは、フォーキングがアクティブである3つのエンドポイントを有する。フォーキング・マスタは、エンドポイント2 902であり、入ってくる要求に関連するサービスに適用可能である。ここで、INVITE要求は、フォーキング概念を実施した後、ユーザA 301のエンドポイント2 902だけに送られる。
【0039】
本明細書に開示された実施形態は、プロビジョニングによってフォーキング・マスタの割当てを可能にする。たとえば、フォーキング・マスタのプロビジョニングされた値は、それ自体をフォーキング・マスタと宣言するエンドポイントがない場合にしか用いられず、フォーキング・マスタは時間帯に応じて異なり、または第1のフォーキング・マスタが登録されておらず、第2のエンドポイントがフォーキング・マスタの役割を自動的に引き継ぐなどである。IMS/SIPネットワーク内のプロビジョニングは、ユーザによってウェブ・インターフェースを更新すること、特定のサービス・コードを含むINVITEを送ることなどを含む。ユーザ・プロファイル内のプロビジョニングされたフォーキング・マスタが現在登録されていない場合、様々な可能性がある。フォーキング・マスタと相互作用をもつサービスがフォーキング・マスタに到達するとき、ネットワークは、要求されたサービスを提供せず、(または)ネットワークは、使用可能なフォーキング・マスタがないので、特別な機能を実施せず、振舞いは、フォーキング・マスタの概念がない場合と同じである。また、ネットワークは、新しいフォーキング・マスタが割り当てられること、またはサービスを受けるユーザのすべてのエンドポイントに、現在割り当てられているフォーキング・マスタがないと通知することを要求してよい。メッセージ本文内にforking−master=trueを示す2つ以上のコマンドがある場合には、振舞いは、メッセージの無視、メッセージ本文の最初/最後の行を有効なフォーキング・マスタ識別情報と見なすなど、実装に依存し得る。さらに、(ユーザ・プロファイル内の)プロビジョニングされたフォーキング・マスタが(登録されているが)現在使用可能でない場合、たとえばフォーキング・マスタ(たとえばラップトップ)がクラッシュした場合、ネットワークは、SIPの再送規則に従った後、フォーキング・マスタが存在しない状態で他のエンドポイントと連絡を取ることを試みることができる。この結果、フォーキング・マスタ概念の実装前の状況に比べて、フォーキング・マスタ概念の実装後では、発呼ユーザ側に要求への最終応答を送る際に遅延が生じることがある。しかし、ネットワークがフォーキング・マスタの使用可能性を認識するようになる可能性が最も高いので、こうした状況は頻繁には起こりそうにない。さらに、フォーキング・マスタ実装の利点および付加価値の増加は、入ってくる要求に応答する(最終応答を送る)際に稀に生じる遅延よりも遥かに重要である。ネットワークは、新しいフォーキング・マスタが割り当てられ、またはサービスされるユーザのあらゆるエンドポイントに、現在登録されているフォーキング・マスタが存在しないことを通知するよう要求することができ、それは、結果として、現在の要求の処理に影響を及ぼさない。
【0040】
本明細書に開示された実施形態は、特定のエンドポイントが、同じAoRの別の装置をフォーキング・マスタとして割り当てることを可能にする。第三者割当ては、たとえば、割当て対象の装置がフォーキング・マスタの関連情報を伝えるためのSIPの拡張をサポートしない場合、または現在のフォーキング・マスタが強制的に別の装置に役割を譲りたいと望む場合であってよい。フォーキング・マスタの第三者割当ては、INVITEまたはMESSAGE要求を送ることによって行うことができる。SIP要求の内容中のContact URIは、フォーキング・マスタとして働く装置のものである。第三者割当ての場合、特定のエンドポイントをフォーキング・マスタとする不所望の割当てを保護するよう求める要求を受け入れる前に、割り当てられた装置/エンドポイントの追加の側面を考慮することができる。フォーキング・マスタの第三者割当ては、特定の期間の間しか指定することができない。期間が終了すると、ユーザ端末内に定義されたデフォルトのフォーキング・マスタが機能を実施する。
【0041】
本明細書に開示された実施形態は、一連の実用的使用法の解決策を提供する。フォーキング・マスタは、話中時再呼出し(CCBS)、無応答時呼終了(CCNR:Call completion on No Reply)など、呼完了サービスについて監視するエンドポイントを決定する。ある場合では、被呼ユーザが適用可能なフォーキングを有しており、フォーキング・マスタがビジーであるが、他の端末はそうでない場合、呼が通常転送され、フォーキング・マスタについてのCCBS監視が開始する。別の場合では、被呼ユーザが適用可能なフォーキングを有しており、フォーキング・マスタならびに他の端末がビジーである場合、フォーキング・マスタについてのCCBS監視が開始する。フォーキング・マスタの概念によって、フォーキングがアクティブである被呼ユーザへのCCBSサービスを発呼ユーザが予約することが可能となり、発呼ユーザが望む端末への呼が完了することになる。フォーキング・マスタの概念によって、端末ごとのプレゼンス情報ではなく、選択的なプレゼンス情報を示す柔軟性が、サービスを受けるユーザに提供される。たとえば、ユーザは、就業時間中にラップトップがオンである場合、および就業時間後に自宅のPCが「オン」の場合、「オン」と見なされる。フォーキング・マスタは、特定の被呼ユーザについてフォーキングがアクティブであり、ある端末がビジーであり、別の端末が応答せず、被呼ユーザがCFB、CFNR、SCFなどをアクティブにしている場合に、特徴となる相互対話の曖昧さを解決する。たとえば、(この被呼ユーザの)フォーキング・マスタがビジーであり、(この被呼ユーザの)別の端末が応答しておらず、この被呼ユーザについてユーザCへのCFBおよびユーザDへのCFNRがアクティブである場合、このシナリオではCFBが優先され、呼は、ユーザCに転送される。フォーキング・マスタの概念は、呼が傍受されている場合、終端側の傍受を可能にし、フォーキングが存在する状態においてメディア・サーバを呼に関連付ける。パーソナライズ・リングバック・トーン機能は、位置/エンドポイントを決定することによりフォーキング・マスタを参照し、次いで特徴を発呼側に関連付けることによって、サービスを受けるユーザに提供することができる。
【0042】
本発明の一実施形態では、ASは、ユーザ登録、その後のユーザによる宣言、第三者割当てまたはネットワーク駆動型の割当ての間、フォーキング・マスタ割当ての機能を受け継ぐ。ASは、REGISTERメッセージのContactヘッダ・フィールドがパラメータforking−masterを含み、ユーザ端末がフォーキング・マスタの役割の引継ぎ/放棄を宣言する場合、およびユーザ端末がフォーキング・マスタの第三者割当てを実施する場合、S−CSCF302によってアクティブ化されてよい(初期フィルタ基準他によって駆動される)。ASは、こうしたSIP要求メッセージを受け取るとき、フォーキング・マスタの表示に関するユーザ・プロファイルを更新し、IMSの標準Shインターフェースを使用してHSSに通知し、その後に、標準Cxインターフェースを使用して、終端のS−CSCFに、フォーキング・マスタに関連するユーザ・プロファイルへの更新から生じる初期フィルタ基準への更新について通知する。ネットワークによってトリガされる割当てでは、ネットワークによる駆動は、ネットワークまたは実装に依存することがある。一例として、ネットワークは、ユーザ・プロファイル内にプロビジョニングされたフォーキング・マスタがないとき、フォーキング・マスタ割当てを駆動しなければならない。次いで、第1のエンドポイントがREGISTERメッセージを送り、REGISTERがASに到達するとき、ASは、フォーキング・マスタの割当てを開始する。フォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるREGISTERまたはINVITEメッセージはASに達し、それは、ユーザ・エンドポイントに適切な応答を送る。初期フィルタ基準に基づいて、ASは、フォーキング・マスタ・サービスがアクティブであるユーザへの要求の処理に関与する。被呼ユーザのURIは、(被呼ユーザのすべてのエンドポイントに要求をフォーキングするのではなく)フォーキング・マスタだけをアドレス指定するよう要求を拡張するように、終端ASにより修正される。フォーキング・マスタだけにアドレス指定するように修正すべき要求は、特定のネットワーク・オペレータの実装およびサービス提供に依存する。
【0043】
本発明の実施形態は、フォーキングの存在下では、複雑さ、リソース使用またはコストが利点を上回っていることなどのために実施することが難しくなるサービスまたは特徴を提供することを可能にする。あるエンドポイントは要求を理解する能力があるが、このタスクを実施できない。このことが事前に知られているならば、エラー応答をも減少させるフォーキング・マスタの概念によって、こうしたシナリオを修正することができる。フォーキング・マスタの概念は、すべてのエンドポイントが要求に反応するならばそれが完全な混乱をもたらし、サービスが予想通りには機能しないという状況においてかなり有用である。エンドポイントのうちの1つだけが要求を理解し、シグナリング・トラフィックのオーバヘッドが最小限に抑えられるという状況では、そのエンドポイントが、フォーキング・マスタの役割を引き継ぎ、他のエンドポイントへの要求の送信(および誤った応答の受信など)を防ぐことができる。
【0044】
本発明の実施形態は、格納可能であるフォーキング・マスタの使用可能性ステータスを提供し、フォーキング・マスタの使用可能性ステータスに基づいて、IMSネットワークではASで、またはSIPネットワークの場合にはプロキシ・サーバ内でアクションをトリガすることができる。ネットワーク・トリガは、他のエンドポイントにフォーキング・マスタの現在の識別情報および使用可能性ステータスを通知する。さらに、時間帯および/またはサービス・タイプに応じて、それぞれ異なるデフォルト・フォーキング・マスタをユーザ・プロファイル内で割り当てることができる。フォーキング・マスタの割当てのメッセージ本文、ユーザ端末による問合せへの応答、およびネットワークによる現在のフォーキング・マスタの情報は、それに応じて適合/拡張されるべきである。アプリケーション・サーバ(IMSネットワークの場合)またはプロキシ・サーバ(非IMS SIPネットワークの場合)は、関連する機能性を実施し、HSS(IMSネットワークの場合)またはSIPレジストラ(非IMS SIPネットワークの場合)内のユーザ・プロファイル・データは、要件をサポートするように適切に修正する必要がある。フォーキング・マスタを使用するサービスは、ネットワーク・レベルでプロビジョニングすることができる。フォーキング・マスタとして働くエンドポイントが別のネットワークにローミングする場合、ネットワークは、フォーキング・マスタとして引き継ぐ別の装置を自動的にトリガし、それに応じてユーザのすべてのエンドポイントに通知することができる(または‘ネットワークによってトリガされた割当てによって、フォーキング・マスタの新しい割当てを求めることもできる)。
【0045】
本発明の実施形態は、特定の状況においてフォーキング・マスタの振舞いを示す例外的なケースを提供する。フォーキング・マスタが登録を取り消し、または登録時間が終了する場合、(非IMS)SIPネットワークのSIPプロキシ、またはIMSネットワーク内のアプリケーション・サーバは、新しいフォーキング・マスタの割当ての要求を送信してよい。フォーキング・マスタが、受信されたSIP要求に対して応答しない場合、その後のアクションは、実装および要求のタイプ(したがって関連するサービス)に依存する。たとえば、CCBSの場合においてフォーキング・マスタが応答しない場合、CCBS予約を要求するSUBSCRIBEメッセージに応答してエラー応答が送られる。ある場合では、INVITEまたは他の何らかのSIP要求メッセージがフォーキング・マスタの割当てを要求する(あるいは現在のフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるためにINVITE要求が送られる)が、(非IMS)SIPネットワークの場合にはプロキシ・サーバが、IMSネットワークの場合にはアプリケーション・サーバがフォーキング・マスタ概念をサポートしない場合には、501 Not implemented応答が、メッセージに応答して送られる。さらに、メッセージ本文内に、forking−master=trueを示す1つより多くの行がある場合は、こうしたメッセージは無視され、または最初また最後の行が、有効なフォーキング・マスタの識別情報と見なされる(選択されるオプションは実装に依存する)。
【0046】
本明細書に開示された実施形態は、オペレータ/ベンダをまたがってIMS/SIPネットワーク内でフォーキングが存在する状況において新しい/向上したサービス/特徴および可能性を提供する際に相互運用性の問題なしに価値を付加し、その結果、莫大な収益発生の潜在性をもたらす。オペレータは、提案された概念を使用して新しい/向上した特徴を創造し、それによって、それ自身を競争者と差別化することを可能にすることができ、その結果、収益が増加することになる。
【0047】
本明細書に開示された実施形態はさらに、多くの実用的なシナリオにおいて、エンドユーザにとって利便性をもたらす。SIPがユーザならびに端末モビリティを提供するIPベースのネットワークの場合では、単一のユーザが複数のエンドポイントを有し、フォーキングをアクティブとする確率は指数関数的に増加し得る。フォーキング・マスタの概念は、フォーキングが存在する場合でも、いくつかの特徴およびサービスを享受し、個々の利便性、たとえばCCBSに適するようにこれらをさらにカスタマイズする柔軟性をエンドユーザに提供する。さらに、本明細書に論じられた概念は、(たとえば「第三者割当て」の場合に)エンドポイントのそれぞれをアップグレードする必要なしに、提案された拡張を使用する柔軟性向上を提供する。
【0048】
理解され得るように、本明細書に開示された実施形態は、フォーキングの存在下でフォーキング・マスタの概念に基づいてIMS/SIPユーザにいくつかの新しい/向上したサービスを提供する。また、本明細書に述べられた本発明は、この厳密な実施形態に限定されず、また本発明の元の範囲または精神から逸脱せずに本発明に様々な変更および修正が行われ得ることを理解されたい。
【0049】
特許請求された手段に対応する構造体のリストは、網羅的なものではなく、本発明の範囲から逸脱せずに、列挙された構造体の代わりに等価の構造体を用いることができることが当業者には理解されよう。
【0050】
本明細書に開示された実施形態は、完全にハードウェア実施形態の形を取ることも、完全にソフトウェア実施形態の形を取ることも、ハードウェアとソフトウェア要素の両方を含む実施形態の形を取ることもできる。ソフトウェア内で実施される諸実施形態は、それだけに限らないが、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む。
【0051】
特定の諸実施形態についての上記説明は、他者が現在の知識を適用することによって、一般的な概念から逸脱せずに、こうした特定の実施形態を様々な適用例に合わせて容易に修正しかつ/または適合させることができるという本明細書に開示された諸実施形態の一般的な性質を実に十分に明らかにするものであり、したがって、こうした適合形態および修正形態は、開示された諸実施形態の均等物の意味および範囲内に包含されるべきであり、また包含されることが意図されている。本明細書に使用された語句または用語は、限定ではなく、説明のためのものであることを理解されたい。したがって、本明細書に開示された諸実施形態は、好ましい実施形態に関して述べられているが、本明細書に開示された諸実施形態は、添付の特許請求の精神および範囲内の修正を行って実施できることが当業者には認識されよう。
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示された実施形態は、一般には、電気通信に関し、より詳細には、電気通信網のユーザに向上したサービスを提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
現在のIMS/SIPネットワークでは、フォーキング(forking)の存在下でサービスを受けるユーザに拡張されたサービスを提供するには、いくつかの制約/制限がある。通常、フォーキングされる要求は、呼完了イベント・パッケージでは、たとえば話中時再呼出し(CCBS:call completion to a busy subscriber)では許されていない。SIPフレームワークは、フォーキングされるSUBSCRIBE要求が複数のサブスクリプションをインストール可能かどうかイベント・パッケージが示すべきと定める(mandate)。
【0003】
IMSネットワークでは、CCBS手順がネットワーク・レベルで処理される場合、単一のキューが、被呼ユーザのすべてのエンドポイントについて維持され、呼完了は、エンドポイントが呼完了の試みに無関心であり得るにも拘らず、被呼ユーザのいずれかのエンドポイントが解放されるときに試みられる。この問題は、エンドポイントごとに個別のキューを維持することによって解決することができる。しかし、この解決策は、多くのネットワーク・リソースを使用して解決策の複雑さを激増させ、またスケーラブル(scalable)かつ管理可能ではない。
【0004】
SIPネットワークの場合、イベント・パッケージ呼完了を伴うSUBSCRIBE要求は、エンドポイントに転送され、ダイアログ確立応答で応答するどんなエンドポイントもが、使用状態(busy condition)について監視される。このエンドポイントは、呼完了に関心がないことがある。しかし、現在のフォーキング機構では、複数のサブスクリプションを可能にし、かつ/または呼完了への単一のサブスクリプションについてアドレス・オブ・レコード(AoR:Address of Record)に関連するすべてのエンドポイントを監視することを可能にするのは難しく、管理不可能である。さらに、処理の複雑さおよびリソース使用により、複数ユーザに対してフォーキングがスケーリング不可能となる。
【0005】
通常、プレゼンス・イベント・パッケージは、フォーキングを可能にするが、フォーキングが関与する状態においては問題が存在する。たとえば、プレゼンス・データのサブセットだけがサブスクライブされ、または、特定のユーザ・エージェントが、プレゼンス関連のSUBSCRIBE要求の処理を必要とする場合、特定のユーザ・エージェントを、SUBSCRIBE要求に応答するように構成することができ、他のユーザ・エージェントは、エラー応答、たとえば489 Bad Event応答、または理由コード「rejected」と共にサブスクリプション状態「terminated」を含むNOTIFYが後に続く202応答を送ることができる。しかし、SUBSCRIBE要求の処理を望むユーザ・エージェントがしばしば変化する状況では、エンドポイントを頻繁に再構成する必要がある。この制約は、一般にはイベント・パッケージに、したがって他の特徴、たとえば、INVITEで開始されるダイアログ・イベント・パッケージに当てはまり得る。
【0006】
フォーキングがアクティブ状態である3つのエンドポイントをユーザが有しており、どの着信SIP要求もがすべてのエンドポイントにフォーキングされる場合には、被呼ユーザに対応するすべてのエンドポイントがビジーであっても、発呼ユーザによって、被呼ユーザが望むエンドポイントに対してCCBSを呼び出すことはできない。サービスを受けるユーザについて同じAoRに関連する複数のエンドポイントがある状況では、フォーキングがアクティブな場合でも、好ましいまたは選択されたユーザ・エージェントとだけ連絡を取ることが望ましい。さらに、嗜好は頻繁に変化し、ハードコードするのが非実用的になり得る。
【0007】
現在の呼サービスでは、呼転送に望まれるエンドポイントは、使用状態については特に監視されていない。従来の通信システムのさらなる欠点は、フォーキングが複数のサブスクリプションをインストールするかどうかイベント・パッケージによって示すことが、エンドユーザが望むような柔軟で、便利で、拡張されたサービスを保証するものではないということである。さらに、今日のSIPネットワークでは、フォーキングの存在下で、追加の複雑さおよびメッセージ・オーバヘッドなしに特定のエンドポイントだけが特定の要求に反応することは不可能である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】RFC 3428
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記内容を考慮して、本発明の実施形態は、通信網内で少なくとも1つのエンドポイントをフォーキング・マスタとして割り当てることによって改良型の呼サービスを処理する方法を提供し、この方法は、ユーザによってプロビジョニングするステップと、登録中にユーザ端末によって更新し、その後にユーザ端末によって宣言するステップと、第三者によって割り当てるステップと、ネットワークによってトリガされた割当てを実施するステップとを備える。フォーキング・マスタは、フォーキングが関与するときに機能することや、実際の状況でユーザにとって好都合な新しい/拡張型サービスを提供することが難しいサービス/特徴の場合に連絡を取ることになるUA/エンドポイントとして定義される。通信網は、セッション開始プロトコル(SIP:Session Initiation Protocol)ベースのネットワーク、またはインターネット・プロトコル(IP:Internet Protocol)マルチメディア・サブシステム(IMS:IP Multimedia Subsystem)ネットワークのうちの1つであってよい。IMSネットワークの場合には、この方法は、アプリケーション・サーバ(AS:Application Server)およびユーザのサービング呼セッション制御機能(S−CSCF:Serving−Call Session Control Function)のうちの少なくとも1つによって実施される。SIPベースの非IMSネットワークの場合には、AS/S−CSCFによって実施されるアクションは一般に、SIPプロキシによって実施される。
【0010】
本発明の実施形態はさらに、ユーザ端末、第三者、またはネットワーク・トリガによってエンドポイントをフォーキング・マスタと宣言する方法を開示し、この方法は、Contact URIを含むINVITE要求を送り、またはMESSAGEを送り、Contactヘッダ・フィールドが、真または偽の値を有するパラメータforking−masterを含む。forking−master=trueは、エンドポイントがフォーキング・マスタの役割を引き継ぐことを示し、forking−master=falseは、既存のフォーキング・マスタがフォーキング・マスタの役割を放棄したいと望むことを示す。エンドポイントは、REGISTERまたはINVITEメッセージを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報(identity)を問い合わせることができる。REGISTERの場合には、(Registerへの)200 OK応答のContactヘッダが、フォーキング・マスタの識別情報を含み、INVITEの場合には、200 OKの本文が、フォーキング・マスタの情報を含む。ネットワークは、INVITEまたはMESSAGEを使用してすべてのエンドポイントにフォーキング・マスタの識別情報を通知することができる。
【0011】
本発明の実施形態はさらに、通信網内で改良型の呼サービスを処理するように適合されたシステムを開示し、このシステムは、フォーキングの存在下で同じアドレス・オブ・レコード(AoR)内のユーザに呼/通信サービスを提供するためのフォーキング・マスタとして少なくとも1つのエンドポイントを割り当てるように適合された少なくとも1つの手段を備える。
【0012】
実施形態はさらに、フォーキング・マスタとして少なくとも1つのエンドポイントを割り当てるように適合されたシステムを開示し、このシステムは、ユーザ・プロビジョニング、ユーザ登録、その後のユーザ端末による宣言、第三者割当て、およびネットワークによってトリガされる実施形態を実施するように適合された少なくとも1つの手段を備える。さらに、このシステムは、エンドポイントによってフォーキング・マスタ識別情報の問合せを実施するように適合された少なくとも1つの手段を含む。さらに、このシステムは、通信網によってエンドポイントへのフォーキング・マスタの識別情報の通知を促すように適合された少なくとも1つの手段を含む。
【0013】
実施形態はさらに端末を開示し、この端末は、フォーキング・マスタとして働くことができ、第2の端末を、フォークキング・マスタとして働き、必要な場合には前記フォーキング・マスタの役割を放棄するように招待することができる。
【0014】
本明細書に開示された諸実施形態のこれら他の態様は、下記の説明および添付の図面と併せて考慮すればよりよく理解されよう。しかし、下記の説明は、好ましい実施形態、およびそのいくつかの具体的な詳細を示しているが、限定するためではなく、例示するために示されていることを理解されたい。明細書に開示された諸実施形態の範囲内で、その精神から逸脱せずに、多くの変更および修正を加えることができ、本明細書に開示された諸実施形態は、すべてのこうした修正を含むものである。
【0015】
本明細書に開示された諸実施形態は、図面を参照して以下の詳細な説明からよりよく理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態による、IPマルチメディア・サブシステム(IMS:IP Multimedia Subsystem)ネットワーク内の関与するネットワーク要素を含むネットワーク・トポロジの例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による非IMSセッション開始プロトコル(SIP:Session Initiation Protocol)ネットワーク内の関与するネットワーク要素を含むネットワーク・トポロジの例を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態による、登録中にユーザAの端末1をフォーキング・マスタと宣言するための呼フローを示す概略図である。
【図4】本発明の一実施形態による、登録中にユーザAをフォーキング・マスタと宣言する方法を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってユーザ端末がフォーキング・マスタの宣言を行うための呼フローを示す概略図である。
【図6】本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってユーザ端末がフォーキング・マスタの宣言を行う方法を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態による、電気通信網内でMESSAGEを送ることによってユーザ端末がフォーキング・マスタの宣言を行う呼フローを示す概略図である。
【図8】本発明の一実施形態による、電気通信網内でMESSAGEを送ることによってユーザ端末がフォーキング・マスタの宣言を行う方法を示すフローチャートである。
【図9】本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタのネットワーク・トリガ割当てを行うための呼フローを示す概略図である。
【図10】本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタのネットワーク・トリガ割当てを行う方法を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるための呼フローを示す概略図である。
【図12】本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせる方法を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施形態による、電気通信網内でREGISTERを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるための呼フローを示す概略図である。
【図14】本発明の一実施形態による、電気通信網内でREGISTERを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるため方法を示すフローチャートである。
【図15】本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を通知するための呼フローを示す概略図である。
【図16】本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を通知する方法を示すフローチャートである。
【図17】本発明の一実施形態による、電気通信網内でMESSAGEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を通知するための呼フローを示す概略図である。
【図18】本発明の一実施形態による、電気通信網内でMESSAGEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を通知する方法を示すフローチャートである。
【図19】本発明の一実施形態による、通常のSIPネットワーク内のフォーキング・マスタ使用の例示的な例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書に開示された諸実施形態、ならびにその様々な特徴および利点の詳細について、添付の図面に示されており、下記の説明に詳述されている非限定的な実施形態を参照してより完全に説明される。よく知られている構成要素および処理技法についての記述は、本明細書に開示された諸実施形態を不必要に不明瞭にしないために省略されている。本明細書で使用された諸実施例は、本明細書に開示された諸実施形態が実施され得るやり方についての理解を促し、本明細書に開示された諸実施形態を当業者が実施することをさらに可能にするためのものにすぎない。したがって、諸実施例は、本明細書に開示された諸実施形態の範囲を制限するものと解釈すべきでない。
【0018】
本発明の実施形態は、フォーキング・マスタを割り当てることによって、サービスを受けるユーザに新しい/向上したサービス/特徴を提供するためにSIPフォーキングを向上させる方法を開示している。フォーキング・マスタの概念は、(SIP)要求メッセージの「To」内に存在するAoRについてフォーキングがアクティブな場合でも、単に(SIP)要求をフォーキングするだけではなく、特定のサービスのために特定のエンドポイントをアドレス指定する動的な可能性を提供する。次に図面を、より具体的には、図1から19を参照すると、好ましい実施形態が示されており、図面では、類似の参照符号が諸図を通して一貫して、対応する特徴を示している。
【0019】
「フォーキング・マスタ」は、フォーキングが関与するときに機能することや、実際の状況でユーザにとって好都合な新しいまたは拡張型のサービスを提供することが難しいサービス/特徴の場合に連絡を取ることができるユーザ・エージェントまたはエンドポイントである。フォーキング・マスタは、プロビジョニング、ユーザ端末の登録、エンドポイントによる宣言、第三者割当て、およびネットワークによってトリガされる割当てなどの方法によって割り当てることができる。フォーキング・マスタは、呼完了サービス、プレゼンス・ベースのサービス、呼転送相互作用、合法傍受などのサービスまたは特徴を提供し、IPマルチメディア・システム(IMS:IP Multimedia System)/セッション開始プロトコル(SIP)ネットワークにおいてフォーキングの存在下で実施するのが難しいパーソナライズ・リング・バック・トーン(PRBT:Personalized Ring Back Tone)を容易にする。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態による、IPマルチメディア・サブシステム(IMS)ネットワーク内の関与するネットワーク要素を含むネットワーク・トポロジの例を示すブロック図である。IPマルチメディア・サブシステム(IMS)ネットワーク101は、プロキシ呼セッション制御機能(P−CSCF:Proxy Call−Session Control Function)102、サービング呼セッション制御機能(S−CSCF)103、問合せ呼セッション制御機能(I−CSCF:Interrogating−Call Session Control Function)104、アプリケーション・サーバ(AS:Application server)105およびホーム加入者サーバ(HSS:Home Subscriber Server)106など、複数のネットワーク要素を備える。P−CSCF 102は、IMSネットワーク101とユーザ端末、すなわち端末1 106、端末2 107および端末3 108との間のインターフェースを提供し、IPアドレス、およびIPセッションを確立するための他の変数を提供する。S−CSCF 103は、IMSネットワーク101内の呼サービスにアクセスする加入者へのセッション制御を提供する。フォーキング・マスタ関連のすべてのSIP要求および応答は、AS 105に送られる。S−CSCF 103は、Contactヘッダおよび/またはメッセージ本文を調査することによって初期フィルタ基準を実施し、フォーキング・マスタがアクティブであるユーザにアドレス指定された要求をAS 105に送る。AS 105は、セッション開始プロトコル(SIP)を使用して、サービスをホストして実行し、S−CSCF 103とインターフェースする。AS 105は、受け取られたSIP要求/応答メッセージ内のフォーキング・マスタ表示に関するユーザ・プロファイルを更新し、IMSの標準Shインターフェースを使用してHSS 106にも通知する。その後、S−CSCF 103もまた、フォーキング・マスタに関連するユーザ・プロファイルへの更新から生じる初期フィルタ基準への更新についても、標準Cxインターフェースを使用して通知を受ける。HSS 106は、ユーザ・プロファイルを含むユーザ・データベースであり、発呼ユーザの認証および許可を実施する。フォーキング・マスタに依存した、またはフォーキング・マスタとの相互作用があるサービスは、こうしたサービスがネットワーク・レベルまたはユーザ・レベルでプロビジョニング可能である場合には、HSSに格納される。加入者プロファイルの調査後のサービス論理は、IMSネットワーク101内のAS 105によって用いることができる。ASのこの機能は、IMS内の終端S−CSCFで処理することもできる。終端AS/S−CSCFは、フォーキング・マスタがそのためにアクティブであるユーザに対応するネットワーク要素を指す。
【0021】
図2は、本発明の実施形態による、非IMSセッション開始プロトコル(SIP)ネットワーク201内の関与するネットワーク要素を含むネットワーク・トポロジの例を示すブロック図である。SIPは、2つ以上のエンドポイント間で呼を確立し、維持し、終了するために使用されるアプリケーション層制御プロトコルである。SIPネットワーク201は、SIPサーバおよびSIPクライアントからなる。SIPネットワーク201は、プロキシ・サーバ202とリダイレクト・サーバ203とレジストラ・サーバ204とを含み、SIPクライアントは、電話端末、すなわち端末1 206と端末2 207と端末3 208とを含む。SIPプロキシ・サーバ202の機能は、本発明の視点から見て、IMSネットワーク101用のAS 105によって実施されるアクションに類似する。プロキシ・サーバ202は、フォーキング・マスタ割当て要求を処理し、ネットワークによって開始されるフォーキング・マスタ割当てをトリガし、フォーキング・マスタ識別要求の問合せに応答し、フォーキング・マスタ識別情報を通知し、フォーキング・マスタがアクティブであるユーザへの要求を修正する。この線は、全く明らかではない。レジストラ・サーバ204は、ユーザからのREGISTER要求を受け入れ、処理し、それが扱う領域のための位置サービス内に情報を置く。SIPレジストラ・サーバ204は、IMSネットワーク101用のHSS 106の機能に類似のフォーキング・マスタに関連するデータを格納する。レジストラ・サーバ204は、リダイレクト・サーバ203またはプロキシ・サーバ202と同じ場所に置かれる場合が多い。
【0022】
図3は、本発明の一実施形態による、登録中にユーザAの端末1をフォーキング・マスタと宣言するための呼フローを表す概略図を示している。サービスを受けるIPマルチメディア・サブシステム(IMS)ユーザA 301は、REGISTERメッセージのContactヘッダ・フィールド内にパラメータ「forking−master」を導入することによってエンドポイント(すなわち端末1)をフォーキング・マスタと割り当てる。パラメータ「フォーキング・マスタ」は、エンドポイントがフォーキング・マスタの役割を引き継ぎたいか、それともその役割を放棄したいかに応じて真または偽の値を取り得る。自己宣言による(または第三者割当てによる)フォーキング・マスタの割当ては、特定の期間の間だけ指定される。期間が終了すると、ユーザ・プロファイル内に指定されたデフォルトのフォーキング・マスタが、フォーキング・マスタの役割を引き継ぐ。フォーキング・マスタ割当ての期間を示すために、追加のパラメータ「expires」を導入することができる。パラメータexpiresが使用される場合、フォーキング・マスタの表示は、Contactヘッダ内の「expires」の使用と混乱しないように、(Contactヘッダの一部ではなく)メッセージ本文内になければならない。ユーザA 301は、P_CSCF 102に、Contactヘッダ・フィールド内にパラメータ「forking−master」=trueを含むREGISTERメッセージを送る。P_CSCF 102は、I−CSCF−A 104にREGISTERを送り、次いで、このI−CSCF−A 104は、(REGISTERをどのS−CSCFに転送すべきかを決定した後)、REGISTERをS_CSCF−A 302に転送し、次いで、S_CSCF−A 302は、REGISTERをAS−A 303に送る。AS−A 303は、ユーザ・プロファイルを更新し、Shインターフェースを介してHSS 106に通知し、その後、HSS 106は、Cxインターフェースを介してS_CSCF−A 302に更新を通知する。次いで、AS−A 303は、S_CSCF−A 302に200 OKを返送する。次いで、S_CSCF−A 302は、I−CSCF 104を介してP_CSCF 102に200 OKを送る。次いで、P−CSCF 102は、ユーザA 301に200 OKを送る。フォーキング・マスタは、アクティブであり、関連するサービスを求めてS_CSCF−A 302/AS−A 303によって使用される。
【0023】
図4は、本発明の一実施形態による、登録中にユーザAをフォーキング・マスタと宣言する方法を表すフローチャートを示している。ユーザA 301は、Contactヘッダ・フィールド内にパラメータforking−masterを含むREGISTERメッセージを(P−CSCF 102およびI−CSCF 104を介して)S_CSCF−A 302に、その後にAS−A 303に送る(401)。次いで、AS−A 303は、REGISTERメッセージ内のエンドポイントについてforking−master=trueかどうかチェックする(402)。forking−master=trueである場合は、AS−A 303は、ユーザ・プロファイルを更新し(404)、ユーザA 301に200 OKを返送する(405)。次いで、forking−master=trueの表示を伴う現在登録中のユーザA 301の端末は、フォーキング・マスタとしてアクティブ化され(406)、好ましいサービスを求めてS_CSCF−A 302またはAS−A 303によって使用される。REGISTERメッセージ内のforking−masterのパラメータが偽である場合は、(forking−master=false表示を伴う現在登録中の)ユーザA 301の端末をフォーキング・マスタとして割り当てず(403)、この端末が以前にフォーキング・マスタであった場合は、フォーキング・マスタとしてそれを非アクティブ化し、(ユーザAのユーザ・プロファイル内)のデフォルトのフォーキング・マスタを新しいフォーキング・マスタとしてアクティブ化する。方法400の様々なアクションは、提示された順序で実施してもよいし、異なる順序で実施してもよいし、同時に実施してもよい。さらに、実施形態によっては、図4にリストされた一部のアクションを省略することができる。
【0024】
図5は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってユーザ端末がフォーキング・マスタの宣言を行うための呼フローを示す概略図である。サービスを受けるIMSユーザ、ユーザA 301のエンドポイント(すなわち端末1)は、ユーザ/端末の登録が完了した後、それ自体または他のいずれかのエンドポイントをフォーキング・マスタと宣言する。ユーザA 301は、パラメータforking−master=trueを含むContact URIを付けて、Request URI/Toヘッダ・フィールド内に特別なサービス・コードを有するINVITEメッセージをP−CSCF 102に送り、このINVITEメッセージは、その後にS_CSCF−A 302に、次いでAS−A 303に送られる。forking−master=trueの表示は、メッセージ本文(Content−Type:text/plain)内に含むこともできる。forking−masterパラメータは、真または偽の値を取ることができる。Forking Master=trueは、Contact URIがフォークキング・マスタの機能を引き継ぐことを示す。forking−master=falseは、Contact URIがフォーキング・マスタの機能を放棄することを示す。次いで、AS−A 303は、200 OKをS_CSCF−A 302に送り、次いで、この200 OKは、フォーキング・マスタが更新されることの肯定応答として、P−CSCF 102を介してユーザA 301に送られる。フォーキング・マスタは、アクティブであり、関連サービスを求めて適切に使用することができる。別の態様では、200 OK応答は、自己宣言の場合、ならびにContent−Typeをtext/plainとする第三者割当ての場合では、メッセージ本文でフォーキング・マスタ情報を伝える。I−CSCF 104は主として、使用するS−CSCFを確立するために使用され、残りの呼フローに関与することも、関与しないこともある。
【0025】
図6は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってユーザ端末がフォーキング・マスタの宣言を行う方法を表すフローチャートを示している。ユーザA 301の端末1 106は、Contactヘッダ・フィールド内にパラメータforking−masterを含むINVITEを送り(601)、このINVITEは、S_CSCF−A 301に、その後にAS−A 303に到達する。次いで、AS−A 303は、INVITEメッセージ内のフォーキング・マスタの値が真かどうかチェックする(602)。forking−master=trueである場合は、Contact URIが、フォーキング・マスタの役割を引き継ぐ(604)。次いで、AS−A 303は、ユーザA 301のユーザ・プロファイルを新しいフォーキング・マスタで更新し(605)、フォーキング・マスタが更新されることの肯定応答として200 OKを、S−CSCF 302およびP−CSCF 102を介してユーザA 301に返送する(606)。フォーキング・マスタは、好ましいサービスを求めてS_CSCF−A/AS−A 303によってアクティブ化され使用される。INVITE内のフォークキング・マスタの値が偽である場合は、ユーザAの端末1 106は、フォークキング・マスタの役割を放棄することを望む(603)。次いで、AS A 303は、それに応じてユーザ・プロファイルを更新し、その後に適切な措置を講じ、たとえば、ユーザ・プロファイル内に指定されたデフォルトのフォーキング・マスタがフォーキング・マスタになること、ユーザAのすべての端末に対してフォークキング・マスタの更新をトリガすることなどが行われる。本明細書に示されたシナリオは、自己割当てであり、フォーキング・マスタの第三者割当ての場合と同様に、フォーキング・マスタの識別情報は、図5に示されたように、INVITEメッセージの本文内に指定すべきである。方法600の様々なアクションは、提示された順序で実施してもよいし、異なる順序で実施してもよいし、同時に実施してもよい。さらに、実施形態によっては、図6にリストされた一部のアクションを省略することができる。
【0026】
図7は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でMESSAGEを送ることによってユーザ端末がフォーキング・マスタの宣言を行う呼フローを表す概略図を示している。サービスを受けるIMSユーザ ユーザA 301のエンドポイント(すなわち端末1)は、ユーザの登録が完了した後、それ自体または他のいずれかのエンドポイントをフォーキング・マスタと宣言する。ユーザA 301の端末1 106は、パラメータforking−master=trueを含むメッセージ本文(Content−Type:text/plain)と共にRequest URI/Toヘッダ・フィールド内に特別なサービス・コードを含むMESSAGEをP−CSCF 102に送信し、その後、このMESSAGEは、S_CSCF−A 302に、次いでAS−A 303に到達する。次いで、AS−A 303は、200 OKをS_CSCF−A 302に送り、この200 OKは最後に、フォーキング・マスタが更新されるという肯定応答としてユーザA 301に到達する。フォーキング・マスタは、アクティブであり、関連サービスを求めて適切に使用することができる。RFC 3428によれば、MESSAGEへの200 OK応答は、Contactヘッダやメッセージ本文を含むことができないことに留意されたい。フォーキング・マスタの更新が確かに成功したという明示的な表示は、INVITEの場合には不可能である。しかし、フォーキング・マスタの更新が成功する場合にだけ、200 OKをAS−A 303によって送ることができる。
【0027】
図8は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でMESSAGEを送ることによってユーザ端末がフォーキング・マスタの宣言を行う方法を表すフローチャートを示している。ユーザA 301の端末1 106は、メッセージ本文(Content−Type:text/plain)内にパラメータforking−masterを含むMESSAGEを送り(801)、このMESSAGEは、S_CSCF−A 302に、その後にAS−A 303に到達する。図9に、メッセージ本文の内容が示されている。次いで、AS−A 303は、MESSAGE内のforking−masterの値が真かどうかチェックする(802)。forking−master=trueの場合は、Contact URIは、フォーキング・マスタの役割を引き継ぐ(804)。次いで、AS−A 303は、ユーザA 301のユーザ・プロファイルを新しいフォーキング・マスタで更新し(805)、200 OKを返送し(806)、この200 OKは最後に、フォーキング・マスタが更新されることの肯定応答として、S−CSCF 302およびP−CSCF 102を介してユーザA 301の端末1 106に到達する。フォーキング・マスタは、アクティブ化され、好ましいサービスを求めてS_CSCF−A/AS−A 303によって使用される。MESSAGE内のフォーキング・マスタの値が偽である場合は、MESSAGEを送るエンドポイントは、フォーキング・マスタの役割を放棄する(803)。次いで、AS A 303は、それに応じてユーザA 301のユーザ・プロファイルを更新し、その後に適切な措置を講じ、たとえば、ユーザ・プロファイル内に指定されたデフォルトのフォーキング・マスタがフォーキング・マスタとなること、ユーザAのすべての端末に対してフォーキング・マスタの更新をトリガすることなどが行われる。本明細書に示されたシナリオは、自己割当てであり、フォーキング・マスタの第三者割当ての場合と同様に、フォーキング・マスタの識別情報は、MESSAGEの本文に指定すべきである。方法800の様々なアクションは、提示された順序で実施してもよいし、異なる順序で実施してもよいし、同時に実施してもよい。さらに、実施形態によっては、図8にリストされた一部のアクションを省略することができる。
【0028】
図9は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタのネットワーク・トリガ割当てを行うための呼フローを表す概略図を示している。IMSネットワーク101は、フォーキング・マスタがユーザ・プロファイル内にプロビジョニングされた値をもたない状態、プロビジョニングされた値は存在するが、新しいエンドポイントが同じAoRレジスタを有する状態、またはフォーキング・マスタの割当ての正確さをチェックするためのたとえば時間帯に応じて定期的なトリガを行う状態のような特定の状況においてフォーキング・マスタの割当てをトリガすることができる。AS−A 303は、S_CSCF−A 302を介して、ユーザA 301の登録されたエンドポイント、エンドポイント1 901、エンドポイント2 902およびユーザのエンドポイント3 903にINVITE要求を送る。AS−A 303は、登録されている特定のエンドポイントのコンタクト情報について認識している場合は、それらのエンドポイントにINVITE要求を送ることもできる。INVITEの内容は、以下のメッセージ本文:assign−forking−master<Contact URI>;Forking Master=true(現在のフォーキング・マスタを示す)を指定することによって新しいフォーキング・マスタの割当て要求を示すContent−Type:text/plainを含む。Forking Master=noneの場合は、フォーキング・マスタは現在割り当てられていない。アクティブ、未登録など、現在割り当てられているフォーキング・マスタのステータスを示す追加のパラメータを、コンテンツに任意選択で取り入れることができる。エンドポイント2 902は、それ自体をフォーキング・マスタとして宣言する200 OKをS_CSCF−A 302に返送し、次いで、この200 OKは、AS−A 303に到達する。一般に、1つのエンドポイントだけが、フォーキング・マスタの役割の受入れを通知し、あるいはそれが現在フォーキング・マスタである場合には役割を放棄する200 OKで応答する。これは、200 OK応答で、forking−masterパラメータを、(一般に自己宣言の場合には)Contactヘッダ内に、または(たとえば図5のような)ユーザ端末によるフォーキング・マスタの宣言の場合に類似の構文を有するメッセージ本文(Content−Type:text/plain)内に含めることによって示すことができる。200 OKは、受け入れられると、ACKで肯定応答され、INVITEが送られた他のエンドポイントには、CANCELが送られる。フォーキング・マスタは、アクティブ化され、関連するサービスを求めて適切に使用することができる。フォーキング・マスタの表示は、エンドポイント2 902がフォーキング・マスタの自己宣言を実施するとき、200 OK応答のContactヘッダの一部として含まれてよい。複数のエンドポイントが200 OKで応答する場合、受け入れるべき200 OKは、フォーキング・マスタ情報を含む第1の200 OKに基づいて決定してもよいし、認証など、他の何らかの基準に基づいて決定してもよい。200 OKのいずれもが(Contactヘッダ内またはメッセージ本文内に)フォーキング・マスタに関する表示を含まない場合、あるいはフォーキング・マスタに関する情報で応答するエンドポイントがない場合は、エンドポイントのいずれかが、フォーキング・マスタの役割を引き継ぎ、あるいはその後にユーザがフォーキング・マスタとして宣言すること、またはフォーキング・マスタの第三者割当てを使用してフォーキング・マスタの役割を放棄することを決定することができる。
【0029】
図10は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタのネットワーク・トリガ割当てを行う方法を表すフローチャートを示している。IMSネットワーク101は、AS−A 303がUser A 303の登録されたエンドポイント、エンドポイント1 901、エンドポイント2 902およびエンドポイント3 903にINVITE要求を送る(1002)ことによってフォーキング・マスタの割当てをトリガする(1001)。INVITEの内容は、以下のメッセージ本文:assign−forking−master<Contact URI>;Forking Master=true(現在のフォーキング・マスタを示す)を指定することによって新しいフォーキング・マスタの割当て要求を示すContent−Type:text/plainを含む。エンドポイント2 902は、200 OKのContactヘッダまたはメッセージ本文内にforking−masterパラメータを真と示すことによりフォーキング・マスタの役割の受入れを通知する200 OKをAS−A 303に返送することによってINVITEメッセージに応答する(1003)。200 OKのメッセージ本文にフォーキング・マスタ情報を含む場合は、フォーマット「<Contact URI>;forking−master=<true/false>」を、自己宣言と第三者割当ての両方に使用することができる。AS−A 303は、200 OK応答のContactヘッダ内またはメッセージ本文内にパラメータforking−masterが存在するかどうかチェックする(1004)。フォーキング・マスタが存在しない場合は、AS−A 303は、フォーキング・マスタへの更新を実施せず(1009)、他のエンドポイントに送られるINVITE要求を取り消す(1010)。さらに、AS−A 303は、ステップ1002に示されるように、新しいINVITEを恐らく再送することができる。200 OK応答内にパラメータforking−masterが存在する場合は、AS−A 303は、200 OK応答のContactヘッダ内またはメッセージ本文内のパラメータforking−masterが真か、それとも偽かチェックする(1005)。フォーキング・マスタのパラメータが偽である場合は、エンドポイント2 902は、(200 OKのメッセージ本文内に指定されたContact URIがエンドポイント2 902のContact URIであると仮定して)エンドポイント2 902が現在フォーキング・マスタであるならば、フォーキング・マスタの役割を放棄することを望む(1011)。さらに、AS−A 303は、他のエンドポイントに送られたINVITE要求を取り消し(1012)、現在のフォーキング・マスタを非アクティブ化する(1013)。forking−master=trueの場合は、エンドポイントを2 902をフォーキング・マスタとして割り当てる(1006)。次いで、AS−A 303は、他のエンドポイントに送られたINVITE要求を取り消す(1007)。エンドポイント2 902は、フォーキング・マスタとしてアクティブ化され(1008)、関連するサービスを求めてAS−A 303によって使用される。図例では、エンドポイント2 1102の自己宣言が想定されているが、しかし、エンドポイント2 1102は、第三者割当てをも実施することが可能である。さらに、エンドポイントが(偽のフォーキング・マスタ表示を伴う200 OKを送ることによって)フォーキング・マスタの役割を放棄している場合、新しいフォーキング・マスタの割当てを要求するために、第2の(新しい)INVITEをAS−A(303)から送ることができる。方法1000の様々なアクションは、提示された順序で実施してもよいし、異なる順序で実施してもよいし、同時に実施してもよい。さらに、実施形態によっては、図10にリストされた一部のアクションを省略することができる。
【0030】
図11は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるための呼フローを表す概略図を示している。フォーキングされるIMSユーザのエンドポイントが、現在のフォーキング・マスタ識別情報を決定するために問い合わせたいと望む。たとえば携帯電話ユーザが、複数の装置が登録された同じAoRに登録しており、携帯電話ユーザがフォーキング・マスタの役割を引き継ぐ必要があり、それは携帯電話ユーザがまだフォーキング・マスタでないならばあり得ることであるが、したがってエンドポイントは、フォーキング・マスタの識別情報を問い合わせる必要がある。ユーザA 301は、それに対応する2つのエンドポイント、エンドポイント1 901およびエンドポイント2 902を有する。エンドポイント1 901は、メッセージ本文:query−forking−master内にコンテンツ(content−type:text/plain)を含むINVITEをAS−A 303に送る。INVITEメッセージは、Request URI内にサービス・コード、たとえば*SC#を付けて、特別なURIに送ることもできる。URIは、要求がフォーキング・マスタ問合せであることを通知し、query−forking−masterがメッセージ本文に挿入される必要はない。AS−A 303は、INVITEに応答して、Content−type:text/plain、メッセージ本文内に<contact URI>;forking−master=trueとしてフォーキング・マスタの識別情報を含む200 OKをユーザA 301のエンドポイント1 901に送る。Contact URI、alice@2.2.3.4が現在のフォーキング・マスタである場合、200 OKのメッセージ本文は一般に、「Contact:alice@2.2.3.4;forking−master=true」を含むことになる。次いで、200 OKは受け入れられ、肯定応答される。200 OK応答がメッセージ本文にコンテンツを含まない場合、および<Contact URI>がnoneの場合、現在フォーキング・マスタは存在しない。
【0031】
図12は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせる方法を表すフローチャートを示している。ユーザA 301のエンドポイント1 901は、特別のサービス・コードを含むINVITE要求を特定のURIに送る(1201)。AS−A 303は、メッセージ本文にフォーキング・マスタの識別情報を含む、INVITEへの200 OK応答を送る(1202)。さらに、現在のエンドポイントのうちのいずれかについてパラメータforking−master=trueかどうかチェックする(1203)。Forking Master=trueの場合は、(そのContact URIについてのforking−master=trueの表示と共に)メッセージ本文内にフォーキング・マスタの識別情報が含まれた200 OK応答を送る(1204)。フォーキング・マスタとして現在働くエンドポイントがない場合は、フォーキング・マスタのContact URIを「none」と示すメッセージ本文を含み、またはメッセージ本文を全く含まない200 OK応答を送る(1205)。方法1200の様々なアクションは、提示された順序で実施してもよいし、異なる順序で実施してもよいし、同時に実施してもよい。さらに、実施形態によっては、図12にリストされた一部のアクションを省略することができる。
【0032】
図13は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でREGISTERを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるための呼フローを表す概略図を示している。エンドポイント1 901は、AoRへの現在のバインディングのリストを取り出すように求める、ContactヘッダなしのREGISTER要求を送る。REGISTERは、(S−CSCF−Aを介して)AS−A 303に到達し、次いで、このAS−A 303は、REGISTERに応答して、フォーキング・マスタとして現在働いているURIについてパラメータforking−master=trueを設定することにより現在のフォーキング・マスタの識別情報を含むContactヘッダ・フィールドを付けて、(S−CSCF−Aを介して)ユーザ A 301エンドポイント1 901に200 OKを送る。次いで、200 OKは、受け入れられ、肯定応答される。バインディングのうちいのいずれにもパラメータforking−master=trueが存在しない場合は、フォーキング・マスタとして現在働いているエンドポイントはない。
【0033】
図14は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でREGISTERを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるため方法を表すフローチャートを示している。エンドポイント1 901は、AoRに登録された現在のエンドポイントのリストを取り出す(1402)ように求める、ContactヘッダなしのREGISTER要求を送る(1401)。REGISTER要求は、最後にAS−A 303に到達する。AS−A 303は、登録されたエンドポイントのいずれかがフォーキング・マスタとして現在働いているかどうかチェックし(1403)、そうである場合は、現在のフォーキング・マスタであるURIについてパラメータforking−master=trueを含めることによって、Contactヘッダ・フィールド内にフォーキング・マスタの識別情報を含む(1404)。フォーキング・マスタとして現在働くエンドポイントがない場合は、AS−A 303は、フォーキング・マスタの表示なしにREGISTERへの200 OK応答を送る(1405)。方法1400の様々なアクションは、提示された順序で実施してもよいし、異なる順序で実施してもよいし、同時に実施してもよい。さらに、実施形態によっては、図14にリストされたいくつかのアクションは省略することができる。
【0034】
図15は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を通知するための呼フローを表す概略図を示している。IMSネットワーク101は、ユーザが問合せを実施せずにフォーキング・マスタの現在の割当てについてすべてのエンドポイントに通知する。AS−A 303は、ユーザA 301に対応するRequest URIを含むINVITEをS−CSCF−A 302に送り、S_CSCF−A 302は、ユーザA 301のそれぞれ異なるエンドポイント、エンドポイント1 901およびエンドポイント2 902にINVITEをフォーキングする。INVITEは、Content−Type:text/plainを含み、メッセージ本文に形式「Contact:<URI>;forking−master=true」のフォーキング・マスタの識別情報を含む。エンドポイント1 901およびエンドポイント2 902は、S_CSCF−A 302に、その後にAS−A 303に対して200 OKでINVITEに応答する。この方法は、フォーキング・マスタとして働くエンドポイントがその役割を放棄しており、アクティブなフォーキング・マスタが現在ないことをエンドポイントに通知するために使用することもできる。この場合、(INVITEのメッセージ本文内の)Contact<URI>内の<URI>パラメータは、値noneを含む。
【0035】
図16は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でINVITEメッセージを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を通知する方法を表すフローチャートを示している。AS−A 303は、ユーザAに対応するRequest URIを含むINVITEメッセージをS_CSCF−A 302に送る(1601)。INVITEは、Content−Type:text/plainを含み、メッセージ本文に形式「Contact:<URI>;forking−master=true」のフォーキング・マスタの識別情報を含む。AS−A 303は、フォーキング・マスタが現在アクティブかどうかチェックする(1602)。はいの場合は、メッセージ本文の「Contact<URI>」内の<URI>パラメータは、フォーキング・マスタの識別情報を含み(1603)、そうでない場合は、Contact<URI>の値は「none」であり得る(1604)。Contact<URI>=noneは、エンドポイントがフォーキング・マスタの役割を放棄しており、したがってフォーキング・マスタが現在割り当てられていないことを通知するために使用される。さらに、SCSCF−Aは、それぞれ異なるエンドポイント、すなわちエンドポイント1 901およびエンドポイント2 902にINVITEをフォーキングする(1605)。エンドポイント1 901およびエンドポイント2 902は、200 OKでAS−A 303に応答する(1606)。方法1600の様々なアクションは、提示された順序で実施してもよいし、異なる順序で実施してもよいし、同時に実施してもよい。さらに、実施形態によっては、図16にリストされた一部のアクションを省略することができる。
【0036】
図17は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でMESSAGEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を通知するための呼フローを表す概略図を示している。IMSネットワーク101は、ユーザが問合せを実施せずに、フォーキング・マスタの現在の割当てについてすべてのエンドポイントに通知する。AS−A 303は、ユーザA 301に対応するRequest URIを含むMESSAGEをS−CSCF−A 302に送り、S_CSCF−A 302は、ユーザA 301のそれぞれ異なるエンドポイント、エンドポイント1 901およびエンドポイント2 902にMESSAGEをフォーキングする。MESSAGEは、Content−Type:text/plainを含み、メッセージ本文に形式「Contact:<URI>;forking−master=true」のフォーキング・マスタの識別情報を含む。エンドポイント1 901およびエンドポイント2 902は、S_CSCF−A 302に、その後にAS−A 303に200 OKでMESSAGEに応答する。この方法は、フォーキング・マスタとして働くエンドポイントが役割を放棄しており、現在アクティブなフォーキング・マスタがないことをエンドポイントに通知するために使用することもできる。この場合、(MESSAGEのメッセージ本文の)Contact<URI>内の<URI>パラメータは、値noneを含む。
【0037】
図18は、本発明の一実施形態による、電気通信網内でMESSAGEを送ることによってフォーキング・マスタの識別情報を通知する方法を表すフローチャートを示している。AS−A 303は、ユーザAに対応するRequest URIを含むMESSAGEをS_CSCF−A 302に送る(1801)。AS−A 303は、フォーキング・マスタが現在アクティブかどうかチェックする(1802)。はいの場合は、メッセージ本文の<URI>パラメータは、フォーキング・マスタの識別情報を含み(1803)、そうでない場合は、Contact<URI>値は「none」であり得る(1804)。さらに、SCSCF−Aは、それぞれ異なるエンドポイント、すなわちエンドポイント1 901およびエンドポイント2 902にINVITEをフォーキングする(1805)。エンドポイント1 901およびエンドポイント2 902は、200 OKでAS−A 303に応答する(1806)。方法1800の様々なアクションは、提示された順序で実施してもよいし、異なる順序で実施してもよいし、同時に実施してもよい。さらに、実施形態によっては、図18にリストされた一部のアクションを省略することができる。
【0038】
図19は、本発明の一実施形態による、通常のSIPネットワーク201内のフォーキング・マスタの使用の例を示す概略図である。ユーザは、フォーキングがアクティブである3つのエンドポイントを有する。フォーキング・マスタは、エンドポイント2 902であり、入ってくる要求に関連するサービスに適用可能である。ここで、INVITE要求は、フォーキング概念を実施した後、ユーザA 301のエンドポイント2 902だけに送られる。
【0039】
本明細書に開示された実施形態は、プロビジョニングによってフォーキング・マスタの割当てを可能にする。たとえば、フォーキング・マスタのプロビジョニングされた値は、それ自体をフォーキング・マスタと宣言するエンドポイントがない場合にしか用いられず、フォーキング・マスタは時間帯に応じて異なり、または第1のフォーキング・マスタが登録されておらず、第2のエンドポイントがフォーキング・マスタの役割を自動的に引き継ぐなどである。IMS/SIPネットワーク内のプロビジョニングは、ユーザによってウェブ・インターフェースを更新すること、特定のサービス・コードを含むINVITEを送ることなどを含む。ユーザ・プロファイル内のプロビジョニングされたフォーキング・マスタが現在登録されていない場合、様々な可能性がある。フォーキング・マスタと相互作用をもつサービスがフォーキング・マスタに到達するとき、ネットワークは、要求されたサービスを提供せず、(または)ネットワークは、使用可能なフォーキング・マスタがないので、特別な機能を実施せず、振舞いは、フォーキング・マスタの概念がない場合と同じである。また、ネットワークは、新しいフォーキング・マスタが割り当てられること、またはサービスを受けるユーザのすべてのエンドポイントに、現在割り当てられているフォーキング・マスタがないと通知することを要求してよい。メッセージ本文内にforking−master=trueを示す2つ以上のコマンドがある場合には、振舞いは、メッセージの無視、メッセージ本文の最初/最後の行を有効なフォーキング・マスタ識別情報と見なすなど、実装に依存し得る。さらに、(ユーザ・プロファイル内の)プロビジョニングされたフォーキング・マスタが(登録されているが)現在使用可能でない場合、たとえばフォーキング・マスタ(たとえばラップトップ)がクラッシュした場合、ネットワークは、SIPの再送規則に従った後、フォーキング・マスタが存在しない状態で他のエンドポイントと連絡を取ることを試みることができる。この結果、フォーキング・マスタ概念の実装前の状況に比べて、フォーキング・マスタ概念の実装後では、発呼ユーザ側に要求への最終応答を送る際に遅延が生じることがある。しかし、ネットワークがフォーキング・マスタの使用可能性を認識するようになる可能性が最も高いので、こうした状況は頻繁には起こりそうにない。さらに、フォーキング・マスタ実装の利点および付加価値の増加は、入ってくる要求に応答する(最終応答を送る)際に稀に生じる遅延よりも遥かに重要である。ネットワークは、新しいフォーキング・マスタが割り当てられ、またはサービスされるユーザのあらゆるエンドポイントに、現在登録されているフォーキング・マスタが存在しないことを通知するよう要求することができ、それは、結果として、現在の要求の処理に影響を及ぼさない。
【0040】
本明細書に開示された実施形態は、特定のエンドポイントが、同じAoRの別の装置をフォーキング・マスタとして割り当てることを可能にする。第三者割当ては、たとえば、割当て対象の装置がフォーキング・マスタの関連情報を伝えるためのSIPの拡張をサポートしない場合、または現在のフォーキング・マスタが強制的に別の装置に役割を譲りたいと望む場合であってよい。フォーキング・マスタの第三者割当ては、INVITEまたはMESSAGE要求を送ることによって行うことができる。SIP要求の内容中のContact URIは、フォーキング・マスタとして働く装置のものである。第三者割当ての場合、特定のエンドポイントをフォーキング・マスタとする不所望の割当てを保護するよう求める要求を受け入れる前に、割り当てられた装置/エンドポイントの追加の側面を考慮することができる。フォーキング・マスタの第三者割当ては、特定の期間の間しか指定することができない。期間が終了すると、ユーザ端末内に定義されたデフォルトのフォーキング・マスタが機能を実施する。
【0041】
本明細書に開示された実施形態は、一連の実用的使用法の解決策を提供する。フォーキング・マスタは、話中時再呼出し(CCBS)、無応答時呼終了(CCNR:Call completion on No Reply)など、呼完了サービスについて監視するエンドポイントを決定する。ある場合では、被呼ユーザが適用可能なフォーキングを有しており、フォーキング・マスタがビジーであるが、他の端末はそうでない場合、呼が通常転送され、フォーキング・マスタについてのCCBS監視が開始する。別の場合では、被呼ユーザが適用可能なフォーキングを有しており、フォーキング・マスタならびに他の端末がビジーである場合、フォーキング・マスタについてのCCBS監視が開始する。フォーキング・マスタの概念によって、フォーキングがアクティブである被呼ユーザへのCCBSサービスを発呼ユーザが予約することが可能となり、発呼ユーザが望む端末への呼が完了することになる。フォーキング・マスタの概念によって、端末ごとのプレゼンス情報ではなく、選択的なプレゼンス情報を示す柔軟性が、サービスを受けるユーザに提供される。たとえば、ユーザは、就業時間中にラップトップがオンである場合、および就業時間後に自宅のPCが「オン」の場合、「オン」と見なされる。フォーキング・マスタは、特定の被呼ユーザについてフォーキングがアクティブであり、ある端末がビジーであり、別の端末が応答せず、被呼ユーザがCFB、CFNR、SCFなどをアクティブにしている場合に、特徴となる相互対話の曖昧さを解決する。たとえば、(この被呼ユーザの)フォーキング・マスタがビジーであり、(この被呼ユーザの)別の端末が応答しておらず、この被呼ユーザについてユーザCへのCFBおよびユーザDへのCFNRがアクティブである場合、このシナリオではCFBが優先され、呼は、ユーザCに転送される。フォーキング・マスタの概念は、呼が傍受されている場合、終端側の傍受を可能にし、フォーキングが存在する状態においてメディア・サーバを呼に関連付ける。パーソナライズ・リングバック・トーン機能は、位置/エンドポイントを決定することによりフォーキング・マスタを参照し、次いで特徴を発呼側に関連付けることによって、サービスを受けるユーザに提供することができる。
【0042】
本発明の一実施形態では、ASは、ユーザ登録、その後のユーザによる宣言、第三者割当てまたはネットワーク駆動型の割当ての間、フォーキング・マスタ割当ての機能を受け継ぐ。ASは、REGISTERメッセージのContactヘッダ・フィールドがパラメータforking−masterを含み、ユーザ端末がフォーキング・マスタの役割の引継ぎ/放棄を宣言する場合、およびユーザ端末がフォーキング・マスタの第三者割当てを実施する場合、S−CSCF302によってアクティブ化されてよい(初期フィルタ基準他によって駆動される)。ASは、こうしたSIP要求メッセージを受け取るとき、フォーキング・マスタの表示に関するユーザ・プロファイルを更新し、IMSの標準Shインターフェースを使用してHSSに通知し、その後に、標準Cxインターフェースを使用して、終端のS−CSCFに、フォーキング・マスタに関連するユーザ・プロファイルへの更新から生じる初期フィルタ基準への更新について通知する。ネットワークによってトリガされる割当てでは、ネットワークによる駆動は、ネットワークまたは実装に依存することがある。一例として、ネットワークは、ユーザ・プロファイル内にプロビジョニングされたフォーキング・マスタがないとき、フォーキング・マスタ割当てを駆動しなければならない。次いで、第1のエンドポイントがREGISTERメッセージを送り、REGISTERがASに到達するとき、ASは、フォーキング・マスタの割当てを開始する。フォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるREGISTERまたはINVITEメッセージはASに達し、それは、ユーザ・エンドポイントに適切な応答を送る。初期フィルタ基準に基づいて、ASは、フォーキング・マスタ・サービスがアクティブであるユーザへの要求の処理に関与する。被呼ユーザのURIは、(被呼ユーザのすべてのエンドポイントに要求をフォーキングするのではなく)フォーキング・マスタだけをアドレス指定するよう要求を拡張するように、終端ASにより修正される。フォーキング・マスタだけにアドレス指定するように修正すべき要求は、特定のネットワーク・オペレータの実装およびサービス提供に依存する。
【0043】
本発明の実施形態は、フォーキングの存在下では、複雑さ、リソース使用またはコストが利点を上回っていることなどのために実施することが難しくなるサービスまたは特徴を提供することを可能にする。あるエンドポイントは要求を理解する能力があるが、このタスクを実施できない。このことが事前に知られているならば、エラー応答をも減少させるフォーキング・マスタの概念によって、こうしたシナリオを修正することができる。フォーキング・マスタの概念は、すべてのエンドポイントが要求に反応するならばそれが完全な混乱をもたらし、サービスが予想通りには機能しないという状況においてかなり有用である。エンドポイントのうちの1つだけが要求を理解し、シグナリング・トラフィックのオーバヘッドが最小限に抑えられるという状況では、そのエンドポイントが、フォーキング・マスタの役割を引き継ぎ、他のエンドポイントへの要求の送信(および誤った応答の受信など)を防ぐことができる。
【0044】
本発明の実施形態は、格納可能であるフォーキング・マスタの使用可能性ステータスを提供し、フォーキング・マスタの使用可能性ステータスに基づいて、IMSネットワークではASで、またはSIPネットワークの場合にはプロキシ・サーバ内でアクションをトリガすることができる。ネットワーク・トリガは、他のエンドポイントにフォーキング・マスタの現在の識別情報および使用可能性ステータスを通知する。さらに、時間帯および/またはサービス・タイプに応じて、それぞれ異なるデフォルト・フォーキング・マスタをユーザ・プロファイル内で割り当てることができる。フォーキング・マスタの割当てのメッセージ本文、ユーザ端末による問合せへの応答、およびネットワークによる現在のフォーキング・マスタの情報は、それに応じて適合/拡張されるべきである。アプリケーション・サーバ(IMSネットワークの場合)またはプロキシ・サーバ(非IMS SIPネットワークの場合)は、関連する機能性を実施し、HSS(IMSネットワークの場合)またはSIPレジストラ(非IMS SIPネットワークの場合)内のユーザ・プロファイル・データは、要件をサポートするように適切に修正する必要がある。フォーキング・マスタを使用するサービスは、ネットワーク・レベルでプロビジョニングすることができる。フォーキング・マスタとして働くエンドポイントが別のネットワークにローミングする場合、ネットワークは、フォーキング・マスタとして引き継ぐ別の装置を自動的にトリガし、それに応じてユーザのすべてのエンドポイントに通知することができる(または‘ネットワークによってトリガされた割当てによって、フォーキング・マスタの新しい割当てを求めることもできる)。
【0045】
本発明の実施形態は、特定の状況においてフォーキング・マスタの振舞いを示す例外的なケースを提供する。フォーキング・マスタが登録を取り消し、または登録時間が終了する場合、(非IMS)SIPネットワークのSIPプロキシ、またはIMSネットワーク内のアプリケーション・サーバは、新しいフォーキング・マスタの割当ての要求を送信してよい。フォーキング・マスタが、受信されたSIP要求に対して応答しない場合、その後のアクションは、実装および要求のタイプ(したがって関連するサービス)に依存する。たとえば、CCBSの場合においてフォーキング・マスタが応答しない場合、CCBS予約を要求するSUBSCRIBEメッセージに応答してエラー応答が送られる。ある場合では、INVITEまたは他の何らかのSIP要求メッセージがフォーキング・マスタの割当てを要求する(あるいは現在のフォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるためにINVITE要求が送られる)が、(非IMS)SIPネットワークの場合にはプロキシ・サーバが、IMSネットワークの場合にはアプリケーション・サーバがフォーキング・マスタ概念をサポートしない場合には、501 Not implemented応答が、メッセージに応答して送られる。さらに、メッセージ本文内に、forking−master=trueを示す1つより多くの行がある場合は、こうしたメッセージは無視され、または最初また最後の行が、有効なフォーキング・マスタの識別情報と見なされる(選択されるオプションは実装に依存する)。
【0046】
本明細書に開示された実施形態は、オペレータ/ベンダをまたがってIMS/SIPネットワーク内でフォーキングが存在する状況において新しい/向上したサービス/特徴および可能性を提供する際に相互運用性の問題なしに価値を付加し、その結果、莫大な収益発生の潜在性をもたらす。オペレータは、提案された概念を使用して新しい/向上した特徴を創造し、それによって、それ自身を競争者と差別化することを可能にすることができ、その結果、収益が増加することになる。
【0047】
本明細書に開示された実施形態はさらに、多くの実用的なシナリオにおいて、エンドユーザにとって利便性をもたらす。SIPがユーザならびに端末モビリティを提供するIPベースのネットワークの場合では、単一のユーザが複数のエンドポイントを有し、フォーキングをアクティブとする確率は指数関数的に増加し得る。フォーキング・マスタの概念は、フォーキングが存在する場合でも、いくつかの特徴およびサービスを享受し、個々の利便性、たとえばCCBSに適するようにこれらをさらにカスタマイズする柔軟性をエンドユーザに提供する。さらに、本明細書に論じられた概念は、(たとえば「第三者割当て」の場合に)エンドポイントのそれぞれをアップグレードする必要なしに、提案された拡張を使用する柔軟性向上を提供する。
【0048】
理解され得るように、本明細書に開示された実施形態は、フォーキングの存在下でフォーキング・マスタの概念に基づいてIMS/SIPユーザにいくつかの新しい/向上したサービスを提供する。また、本明細書に述べられた本発明は、この厳密な実施形態に限定されず、また本発明の元の範囲または精神から逸脱せずに本発明に様々な変更および修正が行われ得ることを理解されたい。
【0049】
特許請求された手段に対応する構造体のリストは、網羅的なものではなく、本発明の範囲から逸脱せずに、列挙された構造体の代わりに等価の構造体を用いることができることが当業者には理解されよう。
【0050】
本明細書に開示された実施形態は、完全にハードウェア実施形態の形を取ることも、完全にソフトウェア実施形態の形を取ることも、ハードウェアとソフトウェア要素の両方を含む実施形態の形を取ることもできる。ソフトウェア内で実施される諸実施形態は、それだけに限らないが、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む。
【0051】
特定の諸実施形態についての上記説明は、他者が現在の知識を適用することによって、一般的な概念から逸脱せずに、こうした特定の実施形態を様々な適用例に合わせて容易に修正しかつ/または適合させることができるという本明細書に開示された諸実施形態の一般的な性質を実に十分に明らかにするものであり、したがって、こうした適合形態および修正形態は、開示された諸実施形態の均等物の意味および範囲内に包含されるべきであり、また包含されることが意図されている。本明細書に使用された語句または用語は、限定ではなく、説明のためのものであることを理解されたい。したがって、本明細書に開示された諸実施形態は、好ましい実施形態に関して述べられているが、本明細書に開示された諸実施形態は、添付の特許請求の精神および範囲内の修正を行って実施できることが当業者には認識されよう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信網内で少なくとも1つのエンドポイントをフォーキング・マスタとして割り当てることによって改良型の呼サービスを処理する方法であって、前記フォーキング・マスタがフォーキングの存在下で、要求メッセージ内のアドレス・オブ・レコード(AoR)に改良型の呼サービスを提供する、方法。
【請求項2】
前記フォーキング・マスタがユーザによって割り当てられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記フォーキング・マスタが、登録中に前記ユーザ・エンドポイントを更新することによって割り当てられる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記フォーキング・マスタが、INVITEおよびMESSAGEのうちの少なくとも1つを使用して登録後に、前記ユーザ・エンドポイントによって宣言される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記フォーキング・マスタが、前記INVITEおよび前記MESSAGEのうちの少なくとも1つを使用して、第三者によって割り当てられる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ネットワークが前記フォーキング・マスタの割当てをトリガし、前記方法が、
前記ネットワークがすべてのユーザ・エンドポイントに前記INVITEメッセージを送るステップと、
前記ユーザ・エンドポイントが、前記INVITEメッセージを受け取ると、前記ネットワークに応答を送るステップと、
前記エンドポイントが前記フォーキング・マスタの割当てに関する決定を行うステップとを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記エンドポイントが、REGISTERおよび前記INVITEのうちの少なくとも1つを使用して、前記フォーキング・マスタの識別情報を問い合わせる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
通信網が、前記INVITEおよび前記MESSAGEのうちの少なくとも1つを使用して、前記エンドポイントに前記フォーキング・マスタの識別情報を通知する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
contactヘッダ・フィールドが、contactヘッダ・フィールドおよびメッセージ本文のうちの少なくとも1つに含まれた、割り当てられた値を有する前記パラメータforking−masterを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
通信網内で改良型の呼サービスを処理するシステムであって、少なくとも1つのエンドポイントをフォーキング・マスタとして割り当てるように適合され、前記フォーキング・マスタが、フォーキングの存在下で前記要求メッセージ内のアドレス・オブ・レコード(AoR)に改良型の呼サービスを提供する、システム。
【請求項11】
INVITEおよびMESSAGEのうちの少なくとも1つを使用してユーザが前記フォーキング・マスタを割り当てることを可能にするように適合された少なくとも1つの手段を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
INVITEおよびMESSAGEのうちの少なくとも1つを使用して登録中に前記ユーザ・エンドポイントを更新することによって前記フォーキング・マスタを割り当てるように適合された少なくとも1つの手段を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
登録後に前記フォーキング・マスタを宣言するように適合された少なくとも1つの手段を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
第三者が前記フォーキング・マスタを割り当てるように適合された少なくとも1つの手段を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記ネットワークが前記フォーキング・マスタの割当てをトリガするように適合された少なくとも1つの手段を備え、
前記ネットワークがすべてのユーザ・エンドポイントにINVITEメッセージを送り、
前記ユーザ・エンドポイントが、前記INVITEメッセージを受け取ると前記ネットワークに応答を送り、
前記エンドポイントが前記フォーキング・マスタの割当てに関して決定を行うように適合された少なくとも1つの手段をさらに備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
前記エンドポイントが、前記フォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるように適合された少なくとも1つの手段を含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項17】
前記通信網が、前記フォーキング・マスタの識別情報を前記エンドポイントに通知する、請求項10に記載のシステム。
【請求項18】
移動端末であって、
前記端末がフォーキング・マスタとして働き、
前記端末が、第2の端末に前記フォーキング・マスタとして働くよう招待し、
前記端末が前記フォーキング・マスタの識別情報を問い合わせ、
前記端末が前記フォーキング・マスタの役割を放棄する、ように適合された少なくとも1つの手段を備える、移動端末。
【請求項1】
通信網内で少なくとも1つのエンドポイントをフォーキング・マスタとして割り当てることによって改良型の呼サービスを処理する方法であって、前記フォーキング・マスタがフォーキングの存在下で、要求メッセージ内のアドレス・オブ・レコード(AoR)に改良型の呼サービスを提供する、方法。
【請求項2】
前記フォーキング・マスタがユーザによって割り当てられる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記フォーキング・マスタが、登録中に前記ユーザ・エンドポイントを更新することによって割り当てられる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記フォーキング・マスタが、INVITEおよびMESSAGEのうちの少なくとも1つを使用して登録後に、前記ユーザ・エンドポイントによって宣言される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記フォーキング・マスタが、前記INVITEおよび前記MESSAGEのうちの少なくとも1つを使用して、第三者によって割り当てられる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ネットワークが前記フォーキング・マスタの割当てをトリガし、前記方法が、
前記ネットワークがすべてのユーザ・エンドポイントに前記INVITEメッセージを送るステップと、
前記ユーザ・エンドポイントが、前記INVITEメッセージを受け取ると、前記ネットワークに応答を送るステップと、
前記エンドポイントが前記フォーキング・マスタの割当てに関する決定を行うステップとを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記エンドポイントが、REGISTERおよび前記INVITEのうちの少なくとも1つを使用して、前記フォーキング・マスタの識別情報を問い合わせる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
通信網が、前記INVITEおよび前記MESSAGEのうちの少なくとも1つを使用して、前記エンドポイントに前記フォーキング・マスタの識別情報を通知する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
contactヘッダ・フィールドが、contactヘッダ・フィールドおよびメッセージ本文のうちの少なくとも1つに含まれた、割り当てられた値を有する前記パラメータforking−masterを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
通信網内で改良型の呼サービスを処理するシステムであって、少なくとも1つのエンドポイントをフォーキング・マスタとして割り当てるように適合され、前記フォーキング・マスタが、フォーキングの存在下で前記要求メッセージ内のアドレス・オブ・レコード(AoR)に改良型の呼サービスを提供する、システム。
【請求項11】
INVITEおよびMESSAGEのうちの少なくとも1つを使用してユーザが前記フォーキング・マスタを割り当てることを可能にするように適合された少なくとも1つの手段を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
INVITEおよびMESSAGEのうちの少なくとも1つを使用して登録中に前記ユーザ・エンドポイントを更新することによって前記フォーキング・マスタを割り当てるように適合された少なくとも1つの手段を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
登録後に前記フォーキング・マスタを宣言するように適合された少なくとも1つの手段を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
第三者が前記フォーキング・マスタを割り当てるように適合された少なくとも1つの手段を備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記ネットワークが前記フォーキング・マスタの割当てをトリガするように適合された少なくとも1つの手段を備え、
前記ネットワークがすべてのユーザ・エンドポイントにINVITEメッセージを送り、
前記ユーザ・エンドポイントが、前記INVITEメッセージを受け取ると前記ネットワークに応答を送り、
前記エンドポイントが前記フォーキング・マスタの割当てに関して決定を行うように適合された少なくとも1つの手段をさらに備える、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
前記エンドポイントが、前記フォーキング・マスタの識別情報を問い合わせるように適合された少なくとも1つの手段を含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項17】
前記通信網が、前記フォーキング・マスタの識別情報を前記エンドポイントに通知する、請求項10に記載のシステム。
【請求項18】
移動端末であって、
前記端末がフォーキング・マスタとして働き、
前記端末が、第2の端末に前記フォーキング・マスタとして働くよう招待し、
前記端末が前記フォーキング・マスタの識別情報を問い合わせ、
前記端末が前記フォーキング・マスタの役割を放棄する、ように適合された少なくとも1つの手段を備える、移動端末。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2011−530849(P2011−530849A)
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−521647(P2011−521647)
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【国際出願番号】PCT/IB2008/054470
【国際公開番号】WO2010/015893
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(391030332)アルカテル−ルーセント (1,149)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【国際出願番号】PCT/IB2008/054470
【国際公開番号】WO2010/015893
【国際公開日】平成22年2月11日(2010.2.11)
【出願人】(391030332)アルカテル−ルーセント (1,149)
【Fターム(参考)】
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