説明

ユーザ入力装置、これを含むディスプレイ装置及びその制御方法

【課題】タッチパッドを用いて容易に文字を入力できるユーザ入力装置を提供する。
【解決手段】ユーザ入力装置は、複数の領域に区切られている少なくとも一つのタッチセンスパッドと、前記タッチセンスパッド上のユーザプッシュ入力のための少なくとも一つのスイッチと、を含み、前記複数の領域の境界が凹入形成されているキー形状パッドを含む。キー形状パッドには、クワーティ(QWERTY)キーパッド、数字キーパッドのうち少なくとも一つが印刷される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ入力装置及びこれを含むディスプレイ装置並びにその制御方法に係り、特に、タクトスイッチを含むユーザ入力装置及びこれを含むディスプレイ装置並びにその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、テレビを制御するリモコンは、数字及び方向ボタンを含んでおり、ユーザは、数字ボタンを押したり方向ボタンを介してポインタを移動させたりチャンネルを選択したりする制御を行っている。
【0003】
最近では、タッチパッドまたはタッチスクリーンのようなタッチセンサーベースのデバイスの使用により、ユーザは、指またはポインティングデバイスを用いてより便利で迅速にポインタを移動させたりGUIを制御したりすることが可能になった。このようなタッチベースのデバイスは、より直観的にGUIを制御できるという点でユーザの経験を極大化させることができるという利点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の一実施例は、タッチパッドを用いて容易に文字を入力できるユーザ入力装置、これを含むディスプレイ装置及びその制御方法を提供する。
【0005】
また、本発明の他の実施例は、一つのタクトスイッチを用いて文字を入力できるキーパッドを提供するユーザ入力装置、これを含むディスプレイ装置及びその制御方法を提供する。
【0006】
一方、本発明のさらに他の実施例は、ディスプレイされたUI情報を用いて容易に文字を入力できるユーザ入力装置、これを含むディスプレイ装置及びその制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るユーザ入力装置は、複数の領域に区切られている少なくとも一つのタッチセンスパッドと、前記タッチセンスパッド上のユーザプッシュ入力のための少なくとも一つのスイッチと、を含む。
【0008】
前記タッチセンスパッドは、前記領域の境界が凹入形成されているキー形状パッドを含むことができる。
【0009】
前記キー形状パッドには、クワーティ(QWERTY)キーパッド、数字キーパッドのうち少なくとも一つが印刷されると良い。
【0010】
前記タッチセンスパッドは、離隔している二つからなることができる。
【0011】
前記領域の境界は、前記タッチセンスパッド上に視覚的に表示されることもできる。
【0012】
この場合にも、前記タッチセンスパッドにクワーティキーパッド、数字キーパッドのうち少なくとも一つが表示されることができる。
【0013】
前記ユーザ入力装置は、信号転送部と、前記タッチセンスパネル上でタッチ移動が発生するとタッチ移動情報が外部のディスプレイ装置に出力され、前記プッシュ入力が発生すると前記プッシュ入力の発生した前記領域の位置情報が前記ディスプレイ装置に出力されるように、前記信号転送部を制御する信号制御部と、をさらに含むことができる。
【0014】
また、ユーザ入力装置は、信号転送部と、前記タッチセンスパネル上でタッチ移動が発生するとタッチ移動情報が外部のディスプレイ装置に出力され、前記プッシュ入力が発生すると前記プッシュ入力の発生した前記クワーティキーパッドまたは前記数字キーパッドの位置情報が前記ディスプレイ装置に出力されるように、前記信号転送部を制御する信号制御部と、をさらに含むことができる。
【0015】
また、ユーザ入力装置は、信号転送部と、前記タッチセンスパネル上でタッチ移動が発生すると、タッチ移動情報が外部のディスプレイ装置に出力され、前記プッシュ入力が発生すると、前記プッシュ入力の発生した前記クワーティキーパッドまたは前記数字キーパッドの文字情報が前記ディスプレイ装置に出力されるように、前記信号転送部を制御する信号制御部と、をさらに含むことができる。
【0016】
前記スイッチは一つとすることが、製造コストの節減という側面で好ましいが、これに限定されず、タッチセンスパッドの大きさなどに応じて複数個とすることもできる。
【0017】
前記スイッチは、前記タッチセンスパッドの下方に設けられる。
【0018】
また、本発明の他の実施例によるディスプレイ部と、複数の領域に区切られている少なくとも一つのタッチセンスパッド及び前記タッチセンスパッド上のユーザプッシュ入力のための少なくとも一つのスイッチを有するユーザ入力部と、を含むディスプレイ装置の制御方法は、前記プッシュ入力の発生した前記領域の位置を感知する段階と、感知された前記領域の位置に対応する既設定の文字を前記ディスプレイ部に表示する段階と、を含むことができる。
【0019】
前記領域の境界は凹入形成されたり、前記タッチセンスパッド上に視覚的に表示されておりすることができ、文字入力モードが設定されると、既設定のキーパッドを前記ディスプレイ部に表示する段階と、前記タッチセンスパッド上のタッチ移動範囲を前記キーパッドの表示範囲に直接マッチングさせる段階と、感知された前記領域の位置に対応する前記キーパッドの文字を入力する段階と、をさらに含むことができる。
【0020】
前記タッチセンスパッドには、クワーティ(QWERTY)キーパッド、数字キーパッドのうち少なくとも一つが印刷されておりることができ、前記文字を表示する段階は、前記プッシュ入力の発生した前記クワーティキーパッドまたは前記数字キーパッドの位置に対応する既設定の文字を表示する段階と、を含むことができる。
【0021】
前記タッチセンスパッドには、クワーティ(QWERTY)キーパッド、数字キーパッドのうち少なくとも一つが印刷されておりることができ、前記文字を入力する段階は、前記プッシュ入力の発生した前記クワーティキーパッドまたは前記数字キーパッドの位置に対応する文字を入力する段階を含むことができる。
【0022】
文字入力モードが設定されると、既設定のキーパッドを前記ディスプレイ部に表示する段階と、前記タッチセンスパッド上のタッチ移動範囲を前記キーパッドの表示範囲に直接マッチングさせる段階と、感知された前記領域の位置に対応する前記キーパッドの文字を入力する段階と、をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0023】
以上説明したように、本発明の一実施例によれば、タッチパッドを用いて容易に文字を入力できるユーザ入力装置、これを含むディスプレイ装置及びその制御方法を提供することができる。
【0024】
また、本発明の他の実施例によれば、一つのタクトスイッチを用いて文字を入力できるキーパッドを提供するユーザ入力装置、これを含むディスプレイ装置及びその制御方法を提供することができる。
【0025】
一方、本発明のさらに他の実施例によれば、ディスプレイされたUI情報を用いて容易に文字を入力できるユーザ入力装置、これを含むディスプレイ装置及びその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施例によるユーザ入力装置を示す図である。
【図2】図1のI−Iに沿った断面図である。
【図3】本発明の一実施例によるユーザ入力装置に含まれるタッチセンスパッドを示す図である。
【図4】本発明の一実施例によるユーザ入力装置に含まれる別のタッチセンスパッドを示す図である。
【図5】本発明の他の実施例によるユーザ入力装置を示す図である。
【図6】本発明の一実施例によるディスプレイ装置を示す概略図である。
【図7】本発明の一実施例によるディスプレイ装置の制御ブロック図である。
【図8】本発明の一実施例によるディスプレイ装置のUI制御方法を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の一実施例によるディスプレイ装置の別のUI制御方法を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置を示す概略図である。
【図11】本発明のさらに他の実施例によるディスプレイ装置を示す概略図である。
【図12】図10及び図11に示すディスプレイ装置のUI制御方法を説明するためのフローチャートである。
【図13】本発明のさらに他の実施例によるディスプレイ装置を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施例について、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。本発明は、様々な形態に具体化することができるもので、以下に説明される実施例に限定されるものではない。本発明を明確に説明するために、説明と関連していない部分は省略し、明細書全体を通じて同一のまたは類似の構成要素には同一の参照符号を付ける。
【0028】
図1は、本発明の一実施例によるユーザ入力装置であり、図2は、図1のI−Iに沿った断面図である。図1及び図2に示すように、ユーザ入力装置は、複数の領域Aに区切られているタッチセンスパッド10と、ボタン30とを含む。タッチセンスパッド10の下方には、タッチセンスパッド10上でのユーザプッシュ入力のためのスイッチ20が設けられている。ユーザ入力装置は、テレビや各種のAV機器を制御できる遠隔制御装置とすることができが、これに限定されることはない。ユーザ入力装置は、その開発が活発に行われているデュアルテレビとすることもできる。すなわち、メインテレビを制御するためにディスプレイ部及びタッチパッドを含む補助テレビとすることもでき、タッチパッドを含むとすれば、遠隔制御機能を有する携帯用電話機とすることもできる。ただし、本実施例によるユーザ入力装置は、既存の数字ボタン及び機能ボタンのような多数のボタンではなく、2〜4個程度の少ない個数のボタン30及びタッチセンスパッド10を含む簡単な構造とすることが好ましい。
【0029】
タッチセンスパッド10は、ユーザの身体の一部またはポインティングデバイスのタッチを感知できるパッドを含み、タッチセンスパッド10は、グラフィックが表示されるタッチスクリーンとすることもできる。タッチセンスパッド10は、ユーザがユーザ入力装置を片手で持った時に容易にタッチができる位置に設けられ、少なくとも一つを含むことができる。ユーザは、タッチセンスパッド10上で様々な操作ができ、例えば、タッチ移動(move)、軽いタッチに該当するタップ動作(tap)、タップよりも強くタッチするクリック、ダブルクリック、ドラッグアンドドロップ、ページを切り替えるフリッキング(flicking)などを行うことができる。本実施例によるタッチセンスパッド10は複数の領域に区切られている。領域Aの境界Bは、ユーザにより視認されることができる。例えば、領域Aの境界Bは、ユーザが境界Bを感じうるようにグラフィック的に表示することができる。また、領域Aの境界Bは、ユーザによって押されることもできる。境界Bは、ユーザが境界Bを感じうるように突出したものにしたり溝(groove)にしたりすることもできる。
【0030】
スイッチ20は、タッチセンスパッド10の下方に設けられ、ユーザがプッシュするボタンの役目を果たす。ユーザは、プッシュ入力を通じてタッチ操作で選択項目を選択することができる。すなわち、ユーザプッシュ入力は、タッチセンスパッド10をクリックまたはダブルクリックする効果を有する。スイッチ20がタッチセンスパッド10と離隔して設けられずに、同一の平面空間に配置されることによって、ユーザはより容易にプッシュ動作を行うことができる。本実施例によるスイッチ20は、タッチセンスパッド10の下方に一つが存在する。ユーザの身体の一部またはポインティングデバイスをタッチセンスパッド10のいずれの箇所でプッシュしても良い。
【0031】
ユーザプッシュ入力が発生すると、現在タッチの発生している領域Aの位置情報が把握される。スイッチ20は、単にユーザによるプッシュ入力を受信するためのボタンであり、ユーザプッシュ入力が発生した瞬間にタッチの発生した領域Aに関する情報は、外部機器を制御できる様々な方法を提供する。例えば、領域A別に、チャンネルを増加させたり減少させる、または、ボリュームを上げたり下げたりする等の異なる機能を割り当てることもでき、領域Aに割り当てられているプッシュ入力の回数によって異なる様々な制御を行うこともできる。
【0032】
他の実施例として、スイッチを一つではなく複数個含むこともできる。スイッチは、各領域Aの下方に設けられることもでき、特定個数の領域Aの下方に設けられることもできる。タッチセンスパッド10のサイズが大きい場合は、プッシュ入力をより容易に受信するためにスイッチを複数個設けると良い。
【0033】
図3は、本発明の一実施例によるユーザ入力装置に含まれるタッチセンスパッドを示す図である。同図に示すように、タッチセンスパッド10の上部には、領域Aの境界Bが凹入形成されているキー形状パッド40が設けられている。キー形状パッド40は、タッチセンスパッド10上のタッチを十分に感知できるような薄い材質からなり、タッチセンスパッド10と接触している。キー形状パッド40は、領域A及び境界Bが一体とされている一体型パッドである。ユーザは、キー形状パッド40をタッチすることによって領域Aの境界をより容易に感じることができ、プッシュ入力を通じてあたかもキーパッドを押すような経験をすることができる。凹入形成されている境界Bにより、ユーザはタッチ移動距離及び移動速度を容易に制御することができる。もし、各領域A別に特定文字または記号が割り当てられているとすれば、タッチベースのタッチセンスパッド10を用いて文字または記号を入力することができる。
【0034】
領域Aと境界Bとを区別付けるために、キー形状パッド40の境界Bの部分と領域Aの部分を相互に異なる材質とすることもできる。こうすると、境界Bを凹入形成せずにも、ユーザは、異なる材質が与える感触を通じて領域Aと境界Bとを区別することができる。また、領域Aの上部に凸レンズのような造形物を配列することで領域Aと境界Bとを区別することもできる。
【0035】
図4は、本発明の一実施例によるユーザ入力装置に含まれる別のタッチセンスパッドを示す図である。本実施例による領域Aの境界Bは、タッチセンスパッド10上に視覚的に表示されている。また、領域Aには数字キーIIが表示されている。境界Bと数字キーは、シルクプリント方式で表示することができる。または、ユーザ入力装置は、領域Aの境界Bを表示できる光学パネルや光学フィルムを含むこともできる。例えば、ユーザ入力装置は、光誘導フィルム(light guide film)またはOLEDパネルを含むことで、必要な場合にのみ境界Bと数字キーIIを視覚的に表示することもできる。
【0036】
タッチセンスパッド10には、図示している数字キーIIの他に、クワーティ(QWERTY)配列のキー、ハングルキーなどを表示することもできる。または、既存の遠隔制御装置に物理的に含まれている方向キーまたはファンクションキーなどを表示することもできる。
【0037】
図5は、本発明の他の実施例によるユーザ入力装置を示す図である。同図に示すように、本実施例によるユーザ入力装置は、離隔している二つのタッチセンスパッド50,60を含み、タッチセンスパッド50,60にはクワーティ配列のキーIIIが表示されている。最近、IPテレビの普及に伴って、ユーザはインターネット及び各種の外部サーバーから様々なコンテンツを受信することができる。ユーザは、コンテンツを制御及び実行するために、単純な選択だけに止まらず、文字または記号を入力しなければならない場合が増加している。特に、SNS(social network service)サイトの活性化及び各種のアプリケーションの発達に伴って、テレビに文字を入力しようとする要求も漸次増加している。
【0038】
二つのタッチセンスパッド50,60は、それぞれ左手及び右手で制御可能である。ユーザのプッシュが発生した領域Aの位置情報が出力されることによってテレビなどの外部機器に文字が入力される効果を得ることができる。
【0039】
図6は、本発明の一実施例によるディスプレイ装置の概略図であり、図7は、本実施例によるディスプレイ装置の制御ブロック図である。図示のように、ディスプレイ装置は、ディスプレイ部230を含む本体200と、これを制御するためのユーザ入力部100とを含む。ユーザ入力部100は、上述の実施例によるユーザ入力装置に対応する構成とする。本体200は、ユーザ入力部100と通信するための通信部210、ディスプレイ部230、UI生成部220、これらを制御する制御部240を含み、ユーザ入力部100は、タッチセンスパッド10、スイッチ20、信号転送部70及び信号制御部80を含む。
【0040】
通信部210は、遠隔で設けられているユーザ入力部100から信号を受信して制御部240に出力する。通信部210及び制御部240は、ネットワークを通じて互いに通信する。通信部210は、IR信号を受信できる通信モジュールとすることができる。
【0041】
UI生成部220は、ユーザに提供する各種のUI情報を生成してディスプレイ部230に表示する。
【0042】
ディスプレイ部230は、液晶層を含む液晶パネル、有機物で構成された発光層を含む有機発光パネル、プラズマ表示パネルなどを含むことができ、これらパネルを駆動するパネル駆動部(図示せず)を含むことができる。ディスプレイ部230は、放送信号、写真のような静止映像、各種の動映像を表示することができ、UI生成部220から提供されるUI情報を表示する。また、ディスプレイ部230は、放送プログラム情報に対応するEPG及びコンテンツプロバイダーから提供されたコンテンツ及びアプリケーションをアイコンの形態で表示することができる。
【0043】
本実施例によるタッチセンスパッド10の上部には、境界が凹入形成されたキー形状パッド40が設けられており、キー形状パッド40には、図示のように、数字、アルファベット及び以前チャンネルを選択できる“以前チャンネル”のキーを含むキーパッドIVが表示されている。このキーパッドIVは、携帯用電話機に含まれているキーパッドに類似する構成とすることができる。ユーザが指で“1”の上部からプッシュ入力をする場合、“1”の表示されているタッチセンスパッド10上の位置情報が本体200に転送される。
【0044】
信号転送部70は、信号制御部80の制御によってタッチ移動情報、領域Aに関する位置情報及びキーパッドに表示されている文字情報を通信部210に転送する。
【0045】
信号制御部80は、タッチセンスパッド10上でタッチ移動が発生すると、タッチ移動情報が通信部210に出力され、プッシュ入力が発生すると、プッシュ入力の発生したキーパッドIVの位置情報が通信部210に出力されるように、信号転送部70を制御する。図8は、本実施例によるディスプレイ装置のUI制御方法を説明するためのフローチャートである。次に、同図を参照して、ユーザ入力部100を用いるUI制御方法について説明する。
【0046】
まず、ユーザにより文字入力モードが設定されると(S10)、図6に示すように、ディスプレイ部230には文字を入力するための文字入力バーVが表示される。信号制御部80は、タッチセンスパッド10上のタッチ移動に該当するタッチ移動情報を出力させる途中で、文字入力モードが設定されてポインタが文字入力バーVに位置すると、プッシュ入力の発生したキーパッドの位置情報を通信部210に出力する。
【0047】
すなわち、ユーザによるプッシュ入力が発生すると(S20)、信号制御部80は、どの位置でプッシュが発生したか判断し、プッシュ入力の発生したキーパッド上の位置情報を本体200に転送する(S30)。
【0048】
プッシュ入力の発生したキーパッド上の位置情報を受信した制御部240は、位置情報に対応する既設定の文字をディスプレイ部230に表示する(S40)。制御部240は、現在タッチセンスパッド10に表示されている領域Aの位置に関する文字情報を有している。制御部240は、プッシュの発生したタッチセンスパッド10上の位置情報のみによりユーザがいかなる文字を入力しようとするかがわかり、これをディスプレイ部230に表示する。
【0049】
タッチセンスパッド10、該タッチセンスパッド10の下方に設けられるスイッチ20、タッチセンスパッド10の上部に設けられているキー形状パッド40を含む単純な構造のユーザ入力部100を使用することによって、ユーザは、既存のタッチベースのデバイスを用いながらもボタンを通じて文字を入力する感じを経験することができる。ユーザ入力部100は、プッシュ入力の発生した位置情報のみを把握すればいいので、既存のタッチベースのデバイスと比較して、追加的な制御モジュールを含まなくて済む。その結果、本実施例によるディスプレイ装置は、製造コストの増加を防止しながらもユーザの要求するインターフェースを提供することができる。
【0050】
UI生成部220による文字入力バーVに限定されず、ユーザは、様々なアプリケーションを実行することができる。アプリケーションが実行されると、ユーザが特定サイトのログインのためにID及びパスワードを入力することもでき、SNSサイトに書き物をアップロードするためにタッチセンスパッド10に表示されているキーパッドを用いることもできる。
【0051】
もし、文字入力モードが設定されていない状態では、ユーザは、通常のタッチパッドを用いる場合と同様に、タッチセンスパッド10上で様々なタッチ動作を行うことができる。プッシュ入力を受信した制御部240は、位置情報に対応する数字を把握してチャンネルを変更したり、ボリュームを増減させたりすることができる。
【0052】
キー形状パッド40の代わりに、領域Aの境界B及びキーパッドを視覚的に表示する光学フィルムを使用する場合、複数のタイプのキーパッドを表示することができる。こうすると、ユーザの選択によってキーパッドを選択することができ、制御部240は、選択されたキーパッドに対応する文字を表示させることができる。
【0053】
図9は、ディスプレイ装置の他のUI制御方法を説明するためのフローチャートである。同図に示すように、本実施例によるUI制御方法は、図8と同様に、文字入力モードが設定されると(S10)、文字入力バーVが表示される。
【0054】
その後、ユーザによるプッシュ入力が発生すると(S20)、信号制御部80は、どの文字でプッシュ入力が発生したか判断し、プッシュ入力の発生したキーパッド上の文字情報を本体200に転送する(S31)。本実施例によるユーザ入力部100は、キーパッドに表示されている文字情報が格納されているテーブルを含むことができる。例えば、どの位置にどんな文字が表示されているか知っているため、ユーザによるプッシュ入力が発生した場合、入力されるべき文字が、例えば“1”なのか“2”なのかがわかる。信号制御部80は、プッシュ入力の発生した位置情報ではなく、直接的な文字情報を制御部240に転送することができる。
【0055】
文字情報を受信した制御部240は、入力された文字情報に基づいて該当の文字をディスプレイ部230に表示する(S41)。
【0056】
図10は、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の概略図である。ディスプレイ装置は、本体201と、領域Aの境界Bのみが区別されており、キーパッドは表示されないユーザ入力部101を含む。
【0057】
この場合、ユーザ入力部101の領域Aに対応するキーパッドIVがディスプレイ部230に表示される。本実施例では、ユーザがディスプレイ部230のキーパッドIVを見ながら文字を容易に入力できるように、ユーザ入力部101が、領域Aの境界Bを触感で感知できるキー形状パッドを含むことが好ましい。
【0058】
このように、ディスプレイ部230に表示されているキーパッドIV上の文字を入力する場合、ユーザがタッチセンスパッド10上で行うタッチに対応してポイントはキーパッドIV上でのみ移動するように制御される。すなわち、タッチセンスパッド10上のタッチ移動範囲は、キーパッドIVの表示範囲に直接マッチングされる。ポインタがキーパッドIVの表示範囲を外れるには文字入力モードを解除しなければならない。
【0059】
タッチセンスパッド10上の指が移動する場合、その移動にしたがってキーパッドIVのポインタが移動し、プッシュ入力が発生すると、プッシュの発生した領域に表示されている文字が入力される。
【0060】
図11は、さらに他の実施例によるディスプレイ装置の概略図である。同図に示すように、本体202のディスプレイ部230に表示されているクワーティキーパッドIII’が、ユーザ入力部102にも表示されている。本実施例によれば、ユーザはディスプレイ部230のクワーティキーパッドIII’を見ながら文字を入力することもでき、ユーザ入力部102のみを用いて文字を入力することもできる。この場合にも、ユーザ入力部102は、領域Aの境界Bを触感で感知できるキー形状パッドを含むことが好ましい。
【0061】
また、本実施例においても同様、ユーザがタッチセンスパッド10上で行ういかなるタッチも、ディスプレイ部230に表示されているクワーティキーパッドIII’上に限定されるように制御される。タッチセンスパッド10上の指が移動する場合、その移動にしたがってクワーティキーパッドIII’のポインタが移動し、プッシュ入力が発生するとプッシュの発生した領域に表示されている文字が入力される。
【0062】
図12は、図10及び図11に示すディスプレイ装置のUI制御方法を説明するためのフローチャートである。図12を参照して、ディスプレイ部230にキーパッドが表示される場合におけるUI制御方法について説明する。
【0063】
まず、文字入力モードが設定されると(S100)、制御部240は、ディスプレイ部230に数字キーパッドIVまたはクワーティキーパッドIII’のような特定キーパッドを表示する(S110)。
【0064】
その後、制御部240は、タッチセンスパッド10上のタッチ移動範囲を、ディスプレイ部230に表示されたキーパッドIII’,IVの表示範囲に直接マッチングさせる(S120)。直接マッチングが設定される場合、ポインタはキーパッドIII’,IV上で移動することができ、タッチセンスパッド10の位置はキーパッドIII’,IVの位置に一対一でマッチングされる。
【0065】
ユーザによるプッシュ入力が発生すると(S130)、信号制御部80は、どの文字でプッシュ入力が発生したかを判断し、プッシュ入力の発生したキーパッド上の位置情報を本体201、202に転送する(S140)。
【0066】
当該文字に関する位置情報を受信した制御部240は、入力された位置情報に対応するキーパッドの文字をディスプレイ部230に表示する(S150)。
【0067】
または、信号制御部80は、プッシュ入力が発生したというプッシュ入力情報のみを転送することもできる。プッシュが発生するには、特定位置へのタッチが発生する必要があり、タッチが発生するとディスプレイ部230上のキーパッドIII’,IVにポインタが位置するようになる。したがって、制御部240は、ポインタの位置しているキーパッドIII’,IVの文字情報を知っているので、どの文字が選択されたかを知るだけで文字を表示することができる。
【0068】
図13は、本発明のさらに他の実施例によるディスプレイ装置の概略図である。本実施例によるディスプレイ装置1000は、物理的に独立している装置でないディスプレイ部230を含む一つの装置内に設けられているユーザ入力部103を含む。同図に示すように、ディスプレイ装置1000は、ノートブック、電子ブック、ネットブックのようなモバイル端末機を含むことができる。また、他の実施例によれば、ディスプレイ装置は、デジタルカメラ、MP3プレイヤー、タブレットPC、HHP(Hand Held Products)とすることもできる。本発明によるユーザ入力部103は、図1に示すようなリモートコントローラに限定されず、タッチパッドを含むいかなるユーザ入力装置としても良い。ユーザ入力部103及びUI生成部を制御する制御部の通信によるUI制御方法は、上記の実施例と実質的に同一にすればいい。
【0069】
以上では本発明の具体的な実施例を図示及び説明してきたが、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する当業者にとっては、本発明の原則や精神を逸脱しない範囲内で様々な変形実施が可能であるということは明らかである。したがって、本発明の範囲は添付の請求項とその均等物により定められるべきである。
【符号の説明】
【0070】
10,50,60 タッチセンスパッド
20 スイッチ
30 ボタン
40 キー形状パッド
100 ユーザ入力部
200 本体
210 通信部
220 UI生成部
230 ディスプレイ部
240 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
境界により複数の領域に区切られる少なくとも一つのタッチセンスパッドと、
前記タッチセンスパッド上のユーザプッシュ入力のための少なくとも一つのスイッチと、
を含むことを特徴とする、ユーザ入力装置。
【請求項2】
前記タッチセンスパッドは、前記領域の境界が凹入形成されているキー形状パッドを含むことを特徴とする、請求項1に記載のユーザ入力装置。
【請求項3】
前記タッチセンスパッドは、離隔している二つからなることを特徴とする、請求項1に記載のユーザ入力装置。
【請求項4】
前記境界は、前記タッチセンスパッド上に視覚的に表示されていることを特徴とする、請求項1に記載のユーザ入力装置。
【請求項5】
信号転送部と、
前記タッチセンスパネル上でのタッチ移動に対するタッチ移動情報が外部のディスプレイ装置に出力され、ユーザによってプッシュされた前記領域の位置情報が前記ディスプレイ装置に出力されるように、前記信号転送部を制御する信号制御部と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項に記載のユーザ入力装置。
【請求項6】
前記キー形状パッドには、クワーティ(QWERTY)キーパッド、数字キーパッドのうち少なくとも一つが印刷されており、
信号転送部と、
前記タッチセンスパネル上でのタッチ移動に対するタッチ移動情報が外部のディスプレイ装置に出力され、ユーザよってプッシュされた前記クワーティキーパッドまたは前記数字キーパッドの位置情報が前記ディスプレイ装置に出力されるように、前記信号転送部を制御する信号制御部と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項に記載のユーザ入力装置。
【請求項7】
前記キー形状パッドには、クワーティ(QWERTY)キーパッド、数字キーパッドのうち少なくとも一つが印刷されており、
信号転送部と、
前記タッチセンスパネル上でタッチ移動が発生すると、タッチ移動情報が外部のディスプレイ装置に出力され、前記プッシュ入力が発生すると、前記プッシュ入力の発生した前記クワーティキーパッドまたは前記数字キーパッドの文字情報が前記ディスプレイ装置に出力されるように、前記信号転送部を制御する信号制御部と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項に記載のユーザ入力装置。
【請求項8】
前記スイッチは、一つからなることを特徴とする、請求項1に記載のユーザ入力装置。
【請求項9】
前記スイッチは、前記タッチセンスパッドの下方に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のユーザ入力装置。
【請求項10】
ディスプレイ部と、複数の領域に区切られた少なくとも一つのタッチセンスパッド及び前記タッチセンスパッド上のユーザプッシュ入力のための少なくとも一つのスイッチを有するユーザ入力部と、を含むディスプレイ装置の制御方法であって、
前記プッシュ入力の発生した前記領域の位置を感知する段階と、
感知された前記領域の位置に対応する既設定の文字を前記ディスプレイ部に表示する段階と、
を含むことを特徴とする、ディスプレイ装置の制御方法。
【請求項11】
前記領域の境界は凹入形成されたり、前記タッチセンスパッド上に視覚的に表示されており、
文字入力モードが設定されると、既設定のキーパッドを前記ディスプレイ部に表示する段階と、
前記タッチセンスパッド上のタッチ移動範囲を前記キーパッドの表示範囲に直接マッチングさせる段階と、
感知された前記領域の位置に対応する前記キーパッドの文字を入力する段階と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載のディスプレイ装置の制御方法。
【請求項12】
前記タッチセンスパッドには、クワーティ(QWERTY)キーパッド、数字キーパッドのうち少なくとも一つが印刷されており、
前記文字を表示する段階は、前記プッシュ入力の発生した前記クワーティキーパッドまたは前記数字キーパッドの位置に対応する既設定の文字を表示する段階と、
を含むことを特徴とする、請求項11に記載のディスプレイ装置の制御方法。
【請求項13】
前記タッチセンスパッドには、クワーティ(QWERTY)キーパッド、数字キーパッドのうち少なくとも一つが印刷されており、
前記文字を入力する段階は、前記プッシュ入力の発生した前記クワーティキーパッドまたは前記数字キーパッドの位置に対応する文字を入力する段階を含むことを特徴とする、請求項10に記載のディスプレイ装置の制御方法。
【請求項14】
文字入力モードが設定されると、既設定のキーパッドを前記ディスプレイ部に表示する段階と、
前記タッチセンスパッド上のタッチ移動範囲を前記キーパッドの表示範囲に直接マッチングさせる段階と、
感知された前記領域の位置に対応する前記キーパッドの文字を入力する段階と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項10に記載のディスプレイ装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−9006(P2012−9006A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−20177(P2011−20177)
【出願日】平成23年2月1日(2011.2.1)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】