説明

ユーザ支援システムにおけるプログラム及びサーバ装置、並びにユーザ支援方法

【課題】オペレータによるユーザのサポートがより効率的に行われるようにすることのできるユーザ支援システムにおけるプログラム及びサーバ装置、並びにユーザ支援方法の提供。
【解決手段】コンピュータを、質問情報及び応答情報を記憶した記憶部から質問情報を読み出した前記質問情報を前記ユーザ端末へ質問情報を送信する質問情報送信処理手段、ユーザ端末1のユーザによって入力される自然言語による回答文を入力情報として受信する受信処理手段、受信された入力情報に基づいて、記憶部から応答情報を抽出する応答情報抽出手段、抽出された応答情報をユーザ端末1へ送信する応答情報送信処理手段、受信した入力情報の情報量が所定値以上であるか否かを判定する判定手段、入力情報に応じた応答情報が抽出できない場合において、入力情報の情報量が所定値以上のときには、取得した入力情報をオペレータ端末2へ送信するオペレータ送信処理手段、として機能させるプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの使用するユーザ端末と、オペレータの使用するオペレータ端末と、ユーザ端末とオペレータ端末とに通信経路を介して接続されたサーバ装置とを備えたユーザ支援システムにおけるプログラム及びサーバ装置、並びにユーザ支援方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ソフトウェア等の製品を購入したユーザからの問い合わせをWEB上で受け付けるとともに、サーバ装置に予め記憶されたトラブル対処情報やサービス情報などの応答情報の中から当該問い合わせ内容に応じた情報を通信経路を介してユーザに提示するユーザ支援システムが知られている。
【0003】
さらに近年においては、提示できる応答情報がサーバ装置に記憶されていない場合には、ユーザの問い合わせ内容がサーバ装置からオペレータの使用するオペレータ端末へ通知され、当該通知を受けたオペレータが直接ユーザへの対応を行うシステムも開発されている。
【0004】
このようなユーザ支援システムとして、例えば、特許文献1には、WEB上のサポートページにおいてユーザが「お手上げ」ボタンを押下すると、それまでにユーザが入力した問い合わせ内容が入力情報として当該ユーザの顧客情報とともにオペレータ端末に送信され、当該情報を受信したオペレータ端末を使用するオペレータが当該情報に基づいてユーザに対して電話等によるサポートを行うユーザ支援システムが開示されている。
【特許文献1】特開2003−06421号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のユーザ支援システムは、予め用意された複数の回答候補の中から最も適切な回答をユーザに選択させるものであるため、ユーザの生の声が得られず、オペレータ端末へ送信される入力情報(選択情報)は、オペレータを補助する情報としては不十分なものであった。
【0006】
また、例えば、ユーザがサポートページ上で提示される質問に対してほとんど回答することなく直ぐに「お手上げ」ボタンを押下した場合には、オペレータ端末へ送信される情報量は僅かなものとなるため、このような場合も入力情報がオペレータを補助する情報として不十分なものとなるおそれがあった。
【0007】
そこで、本発明は、より具体的な情報をユーザから取得するとともに、所定量以上の情報をオペレータ端末へ送信することにより、オペレータによるユーザのサポートがより効率的に行われるようにすることのできるユーザ支援システムにおけるプログラム及びサーバ装置、並びにユーザ支援方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、コンピュータを、通信経路を介して接続されたユーザ端末へ送信する質問情報及び応答情報を記憶した記憶部から読み出した前記質問情報を前記ユーザ端末へ通信経路を介して送信する質問情報送信処理手段、前記ユーザ端末のユーザによって入力される自然言語による回答文を前記通信経路を介して前記ユーザ端末から入力情報として受信する受信処理手段、前記受信処理手段により受信された入力情報に基づいて、前記記憶部から前記応答情報を抽出する応答情報抽出手段、前記応答情報抽出手段により抽出された応答情報を前記通信経路を介して前記ユーザ端末へ送信する応答情報送信処理手段、前記応答情報抽出手段により前記応答情報を抽出できない場合に、前記受信処理手段により受信した入力情報の情報量が所定値以上であるか否かを判定する判定手段、前記判定手段により前記入力情報の情報量が所定値以上であると判定されたときには、前記受信処理手段により受信した入力情報をオペレータの使用するオペレータ端末へ前記通信経路を介して送信するオペレータ送信処理手段、として機能させるプログラムとした。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のプログラムにおいて、前記コンピュータを、さらに、前記応答情報を前記応答情報抽出手段により抽出できない場合において、前記入力情報の情報量が所定値未満のときには、追加情報の入力を前記ユーザに促すための追加質問情報を前記ユーザ端末に送信する追加質問情報提示手段、として機能させることとした。
【0010】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のプログラムにおいて、前記判定手段は、前記入力情報に含まれる文字数、文章数又は特定文字列数を前記入力情報の情報量として、当該入力情報の情報量が所定値以上であるか否かを判定することを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、前記オペレータ送信処理手段は、前記入力情報の情報量が所定値未満であっても、前記ユーザ端末に対して送信した応答情報の送信回数が所定回数以上となった場合は、前記入力情報を前記オペレータ端末へ送信することを特徴とする。
【0012】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、前記コンピュータを、さらに、前記質問情報送信処理手段により最初の前記質問情報を前記ユーザ端末へ送信してからの経過時間が、最後の入力情報を前記受信処理手段で受信するまでに所定時間以上となったか否かを判定する経過時間判定手段として機能させ、さらに、前記オペレータ送信処理手段は、前記入力情報の情報量が所定値未満であっても、前記経過時間判定手段により前記経過時間が所定時間以上となったと判定されたときには、前記入力情報を前記オペレータ端末へ送信することを特徴とする。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のプログラムにおいて、前記コンピュータを、さらに、前記受信処理手段により受信した入力情報の中から前記オペレータ毎に設定されたオペレータワードを抽出するオペレータワード抽出手段、前記オペレータワード抽出手段により抽出したオペレータワードに基づいて特定のオペレータを選択するオペレータ選択手段、として機能させ、さらに、前記オペレータ送信処理手段は、前記オペレータ選択手段により選択されたオペレータの使用するオペレータ端末に対して、前記入力情報を送信することを特徴とする。
【0014】
また、請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のプログラムにおいて、前記オペレータ選択手段は、前記入力情報から抽出したオペレータワードと、前記オペレータに関連付けられているオペレータワードとの一致数をカウントすると共に、前記オペレータワードとの一致数が最も多いオペレータを特定のオペレータとして選択することを特徴とする。
【0015】
また、請求項8に記載の発明は、請求項6に記載のプログラムにおいて、前記オペレータ選択手段は、前記オペレータワード抽出手段により抽出したオペレータワードと前記オペレータに関連付けられているオペレータワードとの一致数及び前記オペレータが一定期間中に前記ユーザの入力情報を受信した数に基づいて特定のオペレータを選択することを特徴とする。
【0016】
また、請求項9に記載の発明は、 ユーザの使用するユーザ端末とオペレータの使用するオペレータ端末とに通信経路を介して接続されたサーバ装置において、通信経路を介して接続されたユーザ端末へ送信する質問情報及び応答情報を記憶した記憶部から読み出した前記質問情報を前記ユーザ端末へ通信経路を介して送信する質問情報送信処理手段と、前記ユーザ端末のユーザによって入力される自然言語による回答文を前記通信経路を介して前記ユーザ端末から入力情報として受信する受信処理手段と、前記受信処理手段により受信された入力情報に基づいて、前記記憶部から前記応答情報を抽出する応答情報抽出手段と、前記応答情報抽出手段により抽出された応答情報を前記通信経路を介して前記ユーザ端末へ送信する応答情報送信処理手段と、前記応答情報抽出手段により前記応答情報を抽出できない場合に、前記受信処理手段により受信した入力情報の情報量が所定値以上であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記入力情報の情報量が所定値以上であると判定されたときには、前記受信処理手段により取得した入力情報をオペレータの使用するオペレータ端末へ前記通信経路を介して送信するオペレータ送信処理手段と、を備えたことを特徴とするサーバ装置とした。
【0017】
また、請求項10に記載の発明は、ユーザの使用するユーザ端末と、オペレータの使用するオペレータ端末と、前記ユーザ端末と前記オペレータ端末とに通信経路を介して接続されたサーバ装置とを備えたユーザ支援システムにおいて、前記ユーザ端末は、自然言語による前記ユーザからの回答文を入力情報として取得する入力情報取得手段と、前記入力情報取得手段による入力情報を前記サーバ装置へ送信する送信手段と、前記サーバ装置から前記入力情報に応じた応答情報を受信する受信手段と、を有し、前記サーバ装置は、信経路を介して接続されたユーザ端末へ送信する質問情報及び応答情報を記憶した記憶部から読み出した前記質問情報を前記ユーザ端末へ通信経路を介して送信する質問情報送信処理手段と、前記ユーザ端末のユーザによって入力される自然言語による回答文を前記通信経路を介して前記ユーザ端末から入力情報として受信する受信処理手段と、前記受信処理手段により受信された入力情報に基づいて、前記記憶部から前記応答情報を抽出する応答情報抽出手段と、前記応答情報抽出手段により抽出された応答情報を前記通信経路を介して前記ユーザ端末へ送信する応答情報送信処理手段と、前記応答情報抽出手段により前記応答情報を抽出できない場合に、前記受信処理手段により受信した入力情報の情報量が所定値以上であるか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記入力情報の情報量が所定値以上であると判定されたときには、前記受信処理手段により受信した入力情報をオペレータの使用するオペレータ端末へ前記通信経路を介して送信するオペレータ送信処理手段と、を有することを特徴とするユーザ支援システムとした。
【0018】
また、請求項11に記載の発明は、ユーザの使用するユーザ端末と、オペレータの使用するオペレータ端末と、前記ユーザ端末と前記オペレータ端末とに通信経路を介して接続されたサーバ装置とを備えたユーザ支援システムにおける前記サーバ装置のユーザ支援方法において、通信経路を介して接続されたユーザ端末へ送信する質問情報及び応答情報を記憶した記憶部から読み出した前記質問情報を前記ユーザ端末へ通信経路を介して送信するステップと、前記ユーザ端末のユーザによって入力される自然言語による回答文を前記通信経路を介して前記ユーザ端末から入力情報として受信するステップと、 前記受信した入力情報に基づいて、前記記憶部から前記応答情報を抽出するステップと、 前記抽出された応答情報を前記通信経路を介して前記ユーザ端末へ送信するステップと、 前記記憶部から前記応答情報を抽出できない場合に、前記受信した入力情報の情報量が所定値以上であるか否かを判定するステップと、前記入力情報の情報量が所定値以上であると判定したときに、前記ユーザ端末から取得した入力情報をオペレータの使用するオペレータ端末へ前記通信経路を介して送信するステップと、を有することを特徴とするユーザ支援方法とした。
【発明の効果】
【0019】
請求項1及び請求項9〜11に記載の発明によれば、自然言語による回答文を入力情報として受信することにより、ユーザの生の声に近いより具体的な情報を得ることができる。しかも、入力情報に応じた応答情報が抽出できない場合には、入力情報の情報量が所定値以上のときに当該自然言語による入力情報をオペレータ端末へ送信することにより、オペレータによるユーザのサポートがより効率的に行われるようにすることが可能となる。
【0020】
請求項2に記載の発明によれば、応答情報を応答情報抽出手段により抽出できない場合において、入力情報の情報量が所定値未満であっても、追加情報の入力をユーザに促すことにより所定値以上の情報量とすることができる。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、自然言語による入力方式を採用したシステムにおいて、入力情報の情報量が所定値以上であるか否かの判定をより適切に行うことができる。
【0022】
請求項4に記載の発明によれば、入力情報の情報量が所定値未満であっても、ユーザ端末に対して送信した応答情報の送信回数が所定回数以上となった場合は、入力情報をオペレータ端末へ送信することとしたため、ユーザに負担がかかり過ぎるのを防止することができる。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、入力情報の情報量が所定値未満であっても、経過時間判定手段により経過時間が所定時間以上となったと判定されたときには、入力情報をオペレータ端末へ送信することとしたため、ユーザに負担がかかり過ぎるのを防止することができる。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、ユーザの問い合わせ内容に適したオペレータに当該ユーザのサポートを行わせることができるため、オペレータによるユーザのサポートが更に効率的に行われるようにすることができる。
【0025】
請求項7に記載の発明によれば、入力情報から抽出したオペレータワードと、オペレータ情報に関連付けられているオペレータワードとの一致数に基づいて、複数のオペレータの中からユーザの問い合わせ内容に適したオペレータを選択することができる。
【0026】
請求項8に記載の発明によれば、特定のオペレータを選択する際に、各オペレータの受付数を考慮することにより、オペレータ間の負担の偏りを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
[1.ユーザ支援システムの概要]
以下に、本発明の実施の形態におけるユーザ支援システムについて、図面を参照しながら説明する。図1は本実施形態におけるユーザ支援システムの全体的なシステム構成を示す図である。
【0028】
図1に示すように、本実施形態にかかるユーザ支援システムSは、ユーザの使用するユーザ端末1と、オペレータの使用するオペレータ端末2(ここでは、オペレータ端末2a〜2c)と、ユーザ端末1及びオペレータ端末2に接続されたサーバ装置3とを備えて構成されるものであり、ソフトウェア等の製品に対するユーザからの問い合わせをユーザ端末1から通信経路4を介して受け付け、当該ユーザ端末1に対して質問情報を送信するとともに当該質問情報に対する回答を入力情報として取得して、当該入力情報に基づく応答情報をユーザに提示する一方、当該応答情報の提示ができない場合には、ユーザ端末1から取得した入力情報に基づいてオペレータがユーザの直接的なサポートを行うものである。なお、サーバ装置3は、ユーザ端末1とは通信経路4及び通信制御機器6を介して接続されており、オペレータ端末2とは通信経路5及び通信制御機器6を介して接続されている。
【0029】
そして、本実施形態にかかるユーザ支援システムSでは、特に、ユーザ端末から取得する入力情報が自然言語による回答文であること、ユーザに対して応答情報を提示できない場合、ユーザから取得した入力情報が所定量以上のときに、当該入力情報をオペレータ端末へ送信することを特徴とするものである。
【0030】
以下に、本実施形態にかかるユーザ支援システムSの基本的な処理の流れを図面を用いて説明する。図2は本実施形態におけるユーザ支援システムに用いられるユーザ端末の概略構成図であり、図3は本実施形態におけるユーザ支援システムに用いられるサーバ装置の概略構成図であり、図4は本実施形態におけるユーザ支援システムの基本的な処理の流れを説明するためのシーケンス図である。なお、本実施形態においては、1台のユーザ端末1、3台のオペレータ端末2a,2b,2c、1台のサーバ装置3を有する場合について説明するが、装置の台数はこれに限ったものではない。
【0031】
本実施形態にかかるユーザ支援システムSにおいて、ユーザ端末1は、図2に示すように、入力情報取得手段10と、送信手段11と、受信手段12と、を有している。
【0032】
また、サーバ装置3は、図3に示すように、記憶部20と、質問情報送信処理手段21と、受信処理手段22と、応答情報抽出手段23と、応答情報送信処理手段24と、判定手段25と、オペレータ送信処理手段26と、追加質問情報提示手段27とを有している。なお、サーバ装置3には、本実施形態におけるユーザ支援システムS用の処理プログラムとしてのユーザ支援プログラムが記憶されており、上記各手段は、このユーザ支援プログラムをサーバ装置3のCPUが読み出して実行することによって実現されるものである。
【0033】
サーバ装置3は、ユーザ端末1へ送信する質問情報及び応答情報を記憶部20に記憶しており、図4に示すように、ユーザ端末1からの要求に応じて質問情報送信処理手段21により記憶部20から読み出した質問情報を要求元のユーザ端末1に通信経路4を介して送信する(ステップS10)。そして、ユーザ端末1は、受信手段12により当該質問情報を受信し(ステップS11)、入力情報取得手段10により自然言語によるユーザからの回答文を入力情報として取得し(ステップS12)、取得した入力情報を送信手段11によりサーバ装置3に送信する(ステップS13)。
【0034】
次に、受信処理手段22によりユーザ端末のユーザによって入力される自然言語による回答文を通信経路4を介してユーザ端末から入力情報として受信する(ステップS14)。そして、サーバ装置3は、応答情報抽出手段23により受信した入力情報に基づいて記憶部から応答情報を抽出できたか否かを判定する(ステップS15)。この処理において、応答情報を抽出できたと判定すると(ステップS15:Yes)、サーバ装置3は、応答情報送信処理手段24により応答情報を通信経路4を介してユーザ端末1へ送信する(ステップS16)。そして、ユーザ端末1は、当該送信された応答情報を受信手段12により受信する(ステップS17)。これにより、ユーザは、例えば購入した製品のトラブルに対する解決策など、問い合わせた内容に対する応答情報を得ることができる。
【0035】
一方、ステップS15において、ユーザ端末1から取得した入力情報に基づいて記憶部から応答情報を抽出できなかったとき(ステップS15:No)、サーバ装置3は、取得した入力情報の情報量が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS18)。この判定は、判定手段25により行われるものである。この処理において、取得した入力情報の情報量が所定値以上であると判定すると(ステップS18:Yes)、サーバ装置3は、ユーザ端末1から取得した入力情報をオペレータ送信処理手段26により通信経路5を介してオペレータ端末2へ送信する。そして、オペレータ端末2が入力情報を受信すると(ステップS20)、オペレータは、オペレータ端末2が取得した入力情報に基づいて、電話や電子メール等によるユーザのサポートを行う。
【0036】
このように、本実施形態にかかるユーザ支援システムSでは、自然言語による回答文を入力情報として受信することにより、ユーザの生の声に近い具体的な情報を得ることができ、しかも、入力情報に応じた応答情報が抽出できない場合には、入力情報の情報量が所定値以上のときに当該自然言語による入力情報をオペレータ端末へ送信することにより、オペレータによるユーザのサポートがより効率的に行われるようにすることが可能となる。
【0037】
また、サーバ装置3は、追加情報の入力をユーザに促すための追加質問情報を記憶部20に記憶しており、ステップS18において、取得した入力情報の情報量が所定値以上でないとき(ステップS18:No)、質問情報提示手段により記憶部20から読み出した追加質問情報を追加ユーザ端末1へ通信経路4を介して送信する(ステップS22)。ユーザ端末1は、受信手段12により当該追加質問情報を受信すると、ステップS12からの処理を再度繰り返す。かかる構成とすることにより、入力情報の情報量が所定値未満であっても、追加情報の入力をユーザに促すことにより所定値以上の情報量とすることが可能となる。
【0038】
以下、上述したユーザ支援システムSのさらに具体的な構成及び動作の一例を図面を参照しながら具体的に説明する。
【0039】
[2.ユーザ支援システムの具体的構成]
(ユーザ端末の構成について)
先ず、ユーザ端末1の構成について説明する。図5は本実施形態におけるユーザ端末1の構成図である。
【0040】
本実施形態にかかるユーザ端末1は、一般のパーソナルコンピュータ或いは専用端末を適用することができ、図5に示すように、通信経路4を介してサーバ装置3や外部装置との間で通信を行うためのネットワークインタフェース100と、所定の情報を入力可能なキーボード102やマウス103等の入力手段を制御する周辺機器制御チップ101と、後述する制御部107からイメージデータを受け取り、内部のビデオメモリ(図示せず)に書き込むと共にこのビデオメモリに書き込んだデータを後述のディスプレイ105に表示するビデオチップ104と、ビデオチップ104から送信される信号に応じた表示を行うディスプレイ105と、各種データベース等を記憶する記憶部106と、ユーザ端末1全体を制御する制御部107と、を備えて構成されており、これらの各種構成要素はシステムバス108を介して相互に接続されている。なお、ネットワークインタフェース100は、通信制御機器6を介してサーバ装置3や外部装置に接続されている。
【0041】
ネットワークインタフェース100は、外部装置との通信を行うことができるUSBインタフェースであり、サーバ装置3から質問情報や応答情報等を受信したり、サーバ装置3へ入力情報を送信したりするときに制御部107によって用いられる。なお、ネットワークインタフェース100としてUSBインタフェースに代えて、無線或いは有線のLANインタフェースなどを用いるようにしてもよい。このネットワークインタフェース100は、送信手段・受信手段として機能するものである。
【0042】
制御部107は、CPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)などを内蔵しており、CPUがROMに予め格納されたプログラムを読み出して実行することによって、ユーザ端末1を、入力情報取得手段等として機能させる。
【0043】
制御部107のCPUは、キーボード102やマウス103とともに入力情報取得手段として機能することにより、ユーザがキーボード102やマウス103を用いて入力した入力情報を取得する。ここで、本実施形態にかかるユーザ支援システムSにおいて、この入力情報は、自然言語による文章としている。すなわち、ユーザは、サーバ装置3から送信される質問情報に対してキーボード102やマウス103を用いて自然言語で回答することとしており、かかる構成とすることにより、ユーザは、サーバ装置3からの質問に対してより具体的な回答を行うことができる(すなわち、より詳細な情報をサーバ装置3に提供することができる。)。
【0044】
(オペレータ端末の構成について)
次に、オペレータ端末2の構成について説明する。図6は本実施形態におけるオペレータ端末2の構成図である。
【0045】
本実施形態にかかるオペレータ端末2は、一般のパーソナルコンピュータ或いは専用端末を適用することができ、図6に示すように、通信経路5を介してサーバ装置3や外部装置との間で通信を行うためのネットワークインタフェース200と、所定の情報を入力可能なキーボード202やマウス203等の入力手段を制御する周辺機器制御チップ201と、後述する制御部207からイメージデータを受け取り、内部のビデオメモリ(図示せず)に書き込むと共にこのビデオメモリに書き込んだデータを後述のディスプレイ205に表示するビデオチップ204と、ビデオチップ204から送信される信号に応じた表示を行うディスプレイ205と、各種データベース等を記憶する記憶部206と、オペレータ端末2全体を制御する制御部207と、を備えて構成されており、これらの各種構成要素はシステムバス208を介して相互に接続されている。なお、ネットワークインタフェース200は、通信制御機器6を介してサーバ装置3や外部装置に接続されている。
【0046】
ネットワークインタフェース200は、外部装置との通信を行うことができるUSBインタフェースであり、主にサーバ装置3から入力情報を受信する際に制御部207によって用いられる。なお、ネットワークインタフェース200としてUSBインタフェースに代えて、無線或いは有線のLANインタフェースなどを用いるようにしてもよい。
【0047】
(サーバ装置の構成について)
次に、サーバ装置3の構成について説明する。図7は本実施形態におけるサーバ装置の構成図であり、図8は本実施形態にかかるサーバ装置の記憶部のオペレータ情報記憶領域に記憶されているオペレータ情報管理テーブルの一例を示す図であり、図9は本実施形態にかかる質問情報、想定回答文情報、応答情報の対応関係の一例を示す図である。
【0048】
本実施形態にかかるサーバ装置3は、一般のパーソナルコンピュータ或いは専用端末を適用することができ、図7に示すように、通信経路4を介してユーザ端末1や外部装置との間で通信を行うための第1ネットワークインタフェース300aと、通信経路5を介してオペレータ端末2や外部装置との間で通信を行うための第2ネットワークインタフェース300bと、所定の情報を入力可能なキーボード302やマウス303等の入力手段を制御する周辺機器制御チップ301と、後述する制御部307からイメージデータを受け取り、内部のビデオメモリ(図示せず)に書き込むと共にこのビデオメモリに書き込んだデータを後述のディスプレイ305に表示するビデオチップ304と、ビデオチップ304から送信される信号に応じた表示を行うディスプレイ305と、各種データベース等を記憶する記憶部306と、ユーザ端末1全体を制御する制御部307と、を備えて構成されており、これらの各種構成要素はシステムバス308を介して相互に接続されている。なお、ネットワークインタフェース300は、通信制御機器を介してユーザ端末1やオペレータ端末2その他の外部装置に接続されている。
【0049】
ネットワークインタフェース300は、外部装置との通信を行うことができるUSBインタフェースであり、ユーザ端末1から入力情報を取得したり、オペレータ端末2へ入力情報を送信したりするときに制御部307によって用いられる。なお、ネットワークインタフェース300としてUSBインタフェースに代えて、無線或いは有線のLANインタフェースなどを用いるようにしてもよい。
【0050】
記憶部306には、サーバ装置3のオペレーティングシステム(OS)プログラムを含む各種アプリケーションプログラムが格納されている他、質問情報を記憶する質問情報記憶領域310、応答情報を記憶する応答情報記憶領域311、想定回答文情報を記憶する想定回答文情報記憶領域312、追加質問情報を記憶する追加質問情報記憶領域313、オペレータ情報を記憶するオペレータ情報記憶領域314等を有している。
【0051】
ここで、「質問情報」とは、ユーザに対して行う質問に関する情報であり、例えば、「どのようなお問い合わせですか?」や、「どのようなエラーが表示されますか?」などの質問文として質問情報記憶領域310に記憶されている。
【0052】
また、「応答情報」とは、ユーザ端末から送信される入力情報に応じた情報であり、ユーザの問い合わせ内容に応じて当該ユーザへ提示される情報であり、例えば、製品のトラブルに対する解決策や製品の使用方法などの情報が応答情報記憶領域311に記憶されている。
【0053】
また、「想定回答文情報」とは、想定されるユーザの回答内容に関する情報であり、「エラーが表示される。」や「グラフが作成できない。」等の想定されるユーザ回答文として想定回答文情報記憶領域312に記憶されている。そして、質問情報及び応答情報は、この想定回答文情報に基づいて質問情報記憶領域310又は応答情報記憶領域311から取り出されてユーザ端末1へ送信されることとなるが、この点については、後述する。
【0054】
また、「追加質問情報」とは、ユーザに対して応答情報を提示できない場合に、追加情報の入力をユーザに促すための情報であり、例えば、「異常発生時期、回数等について教えて下さい。」や「ご使用の環境について教えて下さい。」などの汎用的な質問文として追加質問情報記憶領域313に記憶されている。制御部307は、ユーザ端末1から送信された入力情報やユーザ端末1へ送信した応答情報に応じた追加質問情報を追加質問情報記憶領域313に記憶した追加質問情報の中から選択して読み出してユーザ端末1へ送信する処理を実行することもできる。これによりユーザからの情報に基づいて、より適切な追加質問情報を送信することができる。
【0055】
また、「オペレータ情報」とは、オペレータ及びオペレータ端末に関する情報であり、図8に示すように、オペレータ端末に割り当てられたIPアドレス、オペレータが一定期間中にサーバ装置3からユーザの入力情報を受信した数である受付数、オペレータの得意分野に関連する単語であるオペレータワード等がオペレータ名に関連付けられてオペレータ情報記憶領域314に記憶されている。
【0056】
また、記憶部306には、上記アプリケーションプログラムとは別に、本実施形態におけるユーザ支援システムS用の処理プログラムとしてのユーザ支援プログラムが格納されている。
【0057】
なお、このユーザ支援プログラムは、例えば、通信経路4又は通信経路5に接続されたサーバ(図示せず)から、ネットワークインタフェース300を介して、記憶部306にダウンロードされるようにしてもよく、又CD−ROM等の記録媒体に記録されてから記録媒体ドライブ(図示せず)を介して、記憶部306に読み込まれるようにしてもよい。
【0058】
制御部307は、CPU,ROM,RAMなどを内蔵しており、CPUが記憶部306に格納されたユーザ支援プログラムを読み出して実行することによって、サーバ装置3を、質問情報送信処理手段、受信処理手段、応答情報抽出手段、応答情報送信処理手段、判定手段、オペレータ送信処理手段、追加質問情報提示手段、経過時間判定手段、オペレータワード抽出手段、オペレータ選択手段等として機能させる。
【0059】
また、制御部307のCPUは、ネットワークインタフェース300とともに質問情報送信処理手段として機能することにより、ユーザ端末へ記憶部306に記憶された質問情報を通信経路4を介して送信する。
【0060】
また、制御部307のCPUは、ネットワークインタフェース300とともに受信処理手段として機能することにより、ユーザ端末1のユーザによって入力される自然言語による回答文を通信経路4を介してユーザ端末1から入力情報として受信する。
【0061】
また、制御部307のCPUは、応答情報抽出手段として機能することにより、ユーザ端末1から受信した入力情報に基づいて、記憶部306から応答情報を抽出する。
【0062】
ここで、入力情報に基づいて応答情報を抽出する際、制御部307は、先ず、ユーザ端末1から受信した入力情報からキーワードを抽出し、当該抽出したキーワードとの一致数が最も多い想定回答文情報をユーザの回答内容として決定する。例えば、ユーザ端末1から送信された入力情報(自然言語による回答文)が「表からグラフを作成できません。」であった場合、制御部307は、キーワードとして「表」、「グラフ」、「作成」という単語を抽出する。そして、制御部307は、想定回答文情報記憶領域312に記憶されている想定回答文情報の中から上記抽出したキーワードとの一致数が最も多い「グラフが作成できない。」という想定回答文をユーザの回答内容として決定する。
【0063】
また、質問情報及び応答情報は、この想定回答文情報と関連付けられており、制御部307は、上記決定した想定回答文情報に基づいて質問情報や応答情報を各記憶領域から抽出する。
【0064】
例えば、図9に示すように、サーバ装置3からの送信された「どのようなお問い合わせですか?」という質問情報に対して、ユーザがキーボード102やマウス103を用いて「表からグラフを作成できません。」と入力した場合、この入力情報を取得した制御部307は、上述したように、取得した入力情報に基づいて想定回答文「グラフが作成できない。」をユーザの回答内容として決定する。そして、この「グラフが作成できない。」という想定回答文には、「グラフ作成ボタンはありますか?」という質問情報が関連付けられており、制御部307は、当該質問情報を記憶部306の質問情報記憶領域310から抽出する。抽出した質問情報は、制御部307が質問情報送信処理手段として機能することによりユーザ端末1へ送信される。
【0065】
次に、「グラフ作成ボタンはありますか?」という質問に対して、ユーザがキーボード102やマウス103を用いて「いいえ、ありません。」と入力した場合、当該入力情報を取得した制御部307は、取得した入力情報に基づいて想定回答文「いいえ。」をユーザの回答内容として決定する。そして、この「いいえ。」という想定回答文には、応答情報B2が関連付けられており、制御部307は、当該応答情報B2を記憶部306の応答情報記憶領域311から抽出する。そして、抽出した応答情報は、制御部307が応答情報送信処理手段として機能することによりユーザ端末1へ通信経路4を介して送信される。
【0066】
また、制御部307のCPUは、判定手段として機能することにより、受信した入力情報の情報量が所定値以上であるか否かを判定する。
【0067】
ここで、本実施形態にかかるユーザ支援システムSにおいて、制御部307は、入力情報に含まれる文字数、文章数又は特定文字列数を入力情報の情報量として、当該入力情報の情報量が所定値以上であるか否かを判定することとしている。
【0068】
すなわち、特定文字列数を入力情報の情報量とする場合、サーバ装置3の記憶部306には、複数の特定文字列が予め記憶されており、最初の質問情報をユーザ端末1へ送信してから最後の入力情報を受信するまでにユーザ端末1から取得した入力情報の中からこの特定文字列を抽出するとともに、当該抽出した特定文字列の数が所定値(例えば「10」)以上であるか否かを判定する。
【0069】
また、制御部307のCPUは、ネットワークインタフェース300とともにオペレータ送信処理手段として機能することにより、入力情報に応じた応答情報が抽出できない場合において、入力情報の情報量が所定値以上のときには、ユーザ端末1から受信した入力情報をオペレータの使用するオペレータ端末へ通信経路5を介して送信する。
【0070】
ここで、「入力情報に応じた応答情報が抽出できない場合」とは、例えば、図9において、ユーザ端末1へ「項目はすべて埋まっていますか?」という質問情報が送信され、ユーザ端末1から取得した入力情報に基づき決定された想定回答文情報が「はい。」であった場合のように、ユーザからの問い合わせに対する応答情報が記憶部306の応答情報記憶領域311に記憶されていない場合をいう。
【0071】
ここで、制御部307は、入力情報の情報量が所定値未満であっても、ユーザ端末に対して送信した応答情報の送信回数が所定回数以上となった場合は、入力情報をオペレータ端末へ送信することとしている。
【0072】
また、制御部307は、入力情報の情報量が所定値未満であっても、経過時間が所定時間以上となったと判定されたときには、入力情報をオペレータ端末へ送信することとしている。
【0073】
また、制御部307のCPUは、ネットワークインタフェース300とともに追加質問情報提示手段として機能することにより、応答情報を抽出できない場合において、入力情報の情報量が所定値未満のときには、追加質問情報をユーザ端末に送信して追加情報の入力をユーザに促す。
【0074】
また、制御部307のCPUは、経過時間判定手段として機能することにより、最初の質問情報をユーザ端末1へ送信してからの経過時間が、最後の入力情報を受信するまでに所定時間以上となったか否かを判定する。例えば、図9において最終的にユーザ端末1に対して応答情報B2が提示された場合、制御部307は、ユーザ端末1に対して「どのようなお問い合わせですか?」という質問情報を送信してからの経過時間が、「いいえ。」という入力情報を受信するまでに所定時間(例えば、「10分」)以上となったか否かを判定する。
【0075】
また、制御部307のCPUは、オペレータワード抽出手段として機能することにより、受信した入力情報の中からオペレータワードを抽出する。例えば、最初の質問情報をユーザ端末1へ送信してから最後の入力情報を受信するまでに、ユーザ端末1から「表からグラフを作成できません。」、「作成ボタンを押しても、灰色画面が表示されるだけです。」、「はい、あります。」、「埋まっています。」、「ただし、購入品目がない箇所は空欄です。」、「先日、家計簿ソフトを購入したばかりで、グラフを作成するのは初めてです。」、「特になし。」という入力情報を取得した場合、制御部307は、これら入力情報の中から「表」、「グラフ」、「作成」、「灰色」、「押す」、「画面」、「表示」、「埋まる」、「購入」、「品目」、「空欄」、「家計簿」、「ソフト」、「初めて」、「特に」、「なし」というオペレータワードを抽出する。
【0076】
制御部307のCPUは、オペレータ選択手段として機能することにより、入力情報から抽出したオペレータワードに基づき、記憶部306に記憶されているオペレータ情報に基づいて特定のオペレータを選択する。
【0077】
ここで、制御部307は、入力情報から抽出したオペレータワードと、各オペレータに関連付けられているオペレータワードとの一致数をカウントすると共に、オペレータワードとの一致数が最も多いオペレータを特定のオペレータとして選択することができる。
【0078】
かかる構成とすることにより、複数のオペレータの中からユーザの問い合わせ内容に適したオペレータに当該ユーザのサポートを行わせることができる。
【0079】
しかも、本実施形態にかかるユーザ支援システムSにおいて、制御部307は、入力情報から抽出したオペレータワードと各オペレータに関連付けられているオペレータワードとの一致数及び各オペレータが一定期間中にユーザの入力情報を受信した数(受付数)に基づいて特定のオペレータを選択することとしている。
【0080】
具体的には、入力情報から抽出したオペレータワードと各オペレータに関連付けて記憶されているオペレータワードとの一致数をA、受付数をBとすると、オペレータ選択に用いる基準値Cは、C=f(A,B)(fは加減乗除算いずれかを含む関数であり、例えば、C=A−αB(α:重み係数))の計算式で求められ、Cの値が最も大きいオペレータを特定のオペレータとして選択する。
【0081】
そして、制御部307は、オペレータ送信処理手段として機能することにより、オペレータ選択手段により選択されたオペレータの使用するオペレータ端末2に対して、入力情報を送信する。
【0082】
(サーバ装置の具体的動作について)
次に、サーバ装置3の具体的動作の一例について、図面を参照して説明する。図10は本実施形態におけるサーバ装置3のメイン処理フローチャートであり、図11〜13は本実施形態にかかるユーザ端末のディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。なお、以下の各処理は、サーバ装置3の制御部307が上述した各手段等として機能することによって実行されるものである。
【0083】
図10に示すように、サーバ装置3の電源スイッチ(図示せず)が押下されたとき、サーバ装置3の制御部307は、ユーザ端末1から問い合わせがあったか否かを判定する処理を開始する(ステップS100)。この判定は、例えば、インターネットのホームページ上或いはソフトウェアプログラムにより生成される画面上において、ユーザ端末1のマウス103により所定の欄が押下されたか否かにより判定されるものである。この処理において、ユーザ端末1から問い合わせがあったと判定すると(ステップS100:Yes)、制御部307は、記憶部306の質問情報記憶領域310から最初の質問情報である「どのようなお問い合わせですか?」という質問情報を取得し(ステップS101)、当該取得した質問情報をユーザ端末1へ通信経路4を介して送信する(ステップS102)。そして、制御部307は、経過時間の計測を開始する(ステップS103)。なお、ユーザ端末1は、ステップS102において送信された質問情報を受信手段としてのネットワークインタフェース100を介して取得する。
【0084】
次に、制御部307は、ユーザ端末1から入力情報を取得したか否かを判定する(ステップS104)。この処理において、ユーザ端末1から入力情報を取得したと判定すると(ステップS104:Yes)、制御部307は、処理をステップS105へ移行する。
【0085】
ここで、サーバ装置3からユーザ端末1へ質問情報が送信されると、ユーザ端末1のディスプレイ105には、図11に示すような画面が表示され、ユーザは、当該画面に表示された解答欄にキーボード102やマウス103を用いて、例えば「表からグラフを作成できません。」という回答文を入力する。そして、ユーザ端末1の制御部107は、入力情報取得手段として機能することにより自然言語によるユーザからの回答文を入力情報として取得するとともに、送信手段としてのネットワークインタフェース300及び通信経路4を介して取得した入力情報をサーバ装置3へ送信する。
【0086】
次に、ステップS105において、制御部107は、受信した入力情報に基づいてそう想定回答文を決定する。ここでは、受信した入力情報は「「表からグラフを作成できません。」であるため、制御部307は、キーワードとして「表」、「グラフ」、「作成」という単語を抽出し、想定回答文情報記憶領域312に記憶されている想定回答文情報の中から上記抽出したキーワードとの一致数が最も多い「グラフが作成できない。」という想定回答文をユーザの回答内容として決定する。
【0087】
次に、制御部307は、応答情報を抽出できるか否かを判定する(ステップS106)。この判定は、決定した想定回答文情報に応答情報が関連付けられているか否かにより判定されるものである。この処理において、応答情報を抽出できないとき(ステップS106:No)、制御部307は、従属質問があるか否かを判定する(ステップS107)。この判定は、ステップS102において送信した質問情報に対する想定回答文情報に更なる質問情報が関連付けられているか否かにより判定されるものである。この処理において、従属質問があると判定すると(ステップS107:Yes)、制御部307は、当該従属している質問情報を記憶部306の質問情報記憶領域310より抽出し、ユーザ端末1へ通信経路4を介して送信する(ステップS108)。
【0088】
ここで、従属質問としては、例えば、図12に示すように、「グラフ作成ボタンはありますか?」という質問情報であり、ユーザは、解答欄にキーボード102やマウス103を用いて、例えば「はい、あります。」という回答文を入力する。また、この質問情報に対する想定回答文に更なる質問情報が従属している場合、例えば、図13に示すように、「必要項目はすべて埋まっていますか?」という質問情報がユーザ端末1へ送信される。
【0089】
一方、ステップS106において、応答情報を抽出できると判定すると(ステップS106:Yes)、制御部307は、記憶部306の応答情報記憶領域311から応答情報を抽出し、当該抽出した応答情報を通信経路4を介してユーザ端末1へ送信する(ステップS109)。なお、ユーザ端末1は、受信手段として機能するネットワークインタフェース100を介してこの応答情報を受信する。
【0090】
次に、制御部307は、受信した応答情報により問題が解決できたか否かを判定する(ステップS110)。この判定は、例えば、ユーザ端末1のディスプレイ105に表示された「解決できた。」というボタンがマウス103により押下されたか否かにより判定されるものである。この処理において、問題が解決できていないとき(ステップS110:No)、或いは、ステップS107において従属質問がないとき(ステップS107:No)、制御部307は、送信基準を満たしているか否かを判定する(ステップS111)。この判定は、例えば、質問を最初からやり直すか否かを問う画面をユーザ端末1へ通信経路4を介して送信し、「いいえ」のボタンをマウス103で押下する等のやり直さない旨の指示を受けたか否かにより判定されるものである。この処理において、送信基準を満たしていないとき(例えば、質問を最初からやり直す旨の指示を受けたとき)(ステップS111:No)、制御部307は、処理をステップS115へ移行して、ユーザ端末1から継続指示を受け付けたか否かを判定する。一方、送信基準を満たしていると判定すると(ステップS111:Yes)、制御部307は、処理をステップS112へ移行する。なお、ステップS111の処理は、無条件に満たしていると判定するようにしてもよい。
【0091】
ステップS115において,ユーザ端末1から継続指示を受け付けたと判定すると(ステップS115:Yes)、処理をステップS101へ移行して、再度問題解決を試みる。一方、ユーザ端末1から継続指示を受け付けていないと判定すると(ステップS115:No)、処理をステップS114へ移行する。
【0092】
ステップS112において、制御部307は、オペレータ送信指示を受信したか否かを判定する。この判定は、例えば、図14に示すような画面をユーザ端末1へ通信経路4を介して送信し、ユーザ端末1により「お名前」、「TEL」、「メール」の欄に情報が入力されるとともに、「次へ」のボタンが押下されたか否かにより判定されるものである。この処理において、オペレータ送信指示を受信したと判定すると(ステップS112:Yes)、制御部307は、オペレータ送信処理を開始する(ステップS113)。このオペレータ送信処理は、図15におけるステップS200〜S207までの処理であり、後述する。
【0093】
ステップS113の処理を終えたとき、或いは、ステップS110において、受信した応答情報により問題が解決できたと判定したとき(ステップS110:Yes)、ステップS112において、オペレータ送信指示を受信していないとき(ステップS112:No)、制御部307は、サーバ装置3の管理者からの終了指示があるか否かを判定し(ステップS114)、管理者からの終了指示がないと判定すると(ステップS114:No)、処理をステップS100に移行する。一方、管理者からの終了指示があったと判定すると(ステップS114:Yes)、制御部307は、メイン処理を終了する。
【0094】
次に、ステップS113におけるオペレータ送信処理について、図15〜17を用いて具体的に説明する。図15は本実施形態にかかるサーバ装置3のオペレータ送信処理フローチャートであり、図16及び図17は本実施形態にかかるユーザ端末のディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【0095】
図15に示すように、オペレータ送信処理を開始すると、制御部307は、ユーザ端末1から取得した入力情報の情報量が所定値以上であるか否かを判定する(ステップS200)。この判定は、入力情報に含まれる文字数、文章数又は特定文字列数を入力情報の情報量として、当該入力情報の情報量が所定値以上であるか否かにより判定されるものである。この処理において、入力情報の情報量が所定値以上でないとき(ステップS200:No)、制御部307は、経過時間が所定時間以上となったか否かを判定する(ステップS201)。この判定は、最初の質問情報をユーザ端末1へ送信してからの経過時間が、最後の入力情報を受信するまでに所定時間以上となったか否かにより判定されるものである。この処理において、経過時間が所定時間以上となっていないとき(ステップS201:No)、制御部307は、総質問数が所定回数以上であるか否かを判定する(ステップS202)。この処理において、総質問数が所定回数以上でないとき(ステップS202:No)、制御部307は、処理をステップS203へ移行する。
【0096】
このように、サーバ装置3の制御部307は、判定手段として機能することにより、入力情報に含まれる文字数、文章数又は特定文字列数を入力情報の情報量として、当該入力情報の情報量が所定値以上であるか否かにより判定することとしたため、自然言語による入力方式を採用したシステムにおいて、入力情報の情報量が所定値以上であるか否かの判定をより適切に行うことができる。
【0097】
ステップS203において、制御部307は、追加質問情報送信処理を行う。この追加質問情報送信処理は、ユーザ端末1に対して追加質問情報を送信するとともに、ユーザ端末1から追加の入力情報を受信する処理である。この際、ユーザ端末1のディスプレイ105には、図16に示すように、「異常発生時期、回数等に関して教えて下さい。」という追加質問が記載された画面が表示され、ユーザは、キーボード102やマウス103を用いて所定の解答欄に回答文を入力する(ここでは、「先日、家計簿ソフトを購入したばかりで、グラフを作成するのは初めてです。」という回答文が入力されたものとする。)。そして、この追加の入力情報は、通信経路4を介してユーザ端末1からサーバ装置3へ送信されることとなる。この追加質問情報送信処理を終えると、制御部307は、処理をステップS200へ移行する。その後、追加質問情報に対して追加の入力情報があるにもかかわらず、入力情報の情報量が所定値以上とならないときには、経過時間が所定時間以上経過となるまで、又は総質問数が所定回数以上となるまで、制御部307は、この追加質問情報送信処理を繰り返す。
【0098】
このように、サーバ装置3の制御部307は、応答情報を抽出できない場合において入力情報の情報量が所定値未満であっても、追加情報の入力をユーザに促すことにより所定値以上の情報量とすることができる。
【0099】
一方、ステップS200において入力情報の情報量が所定値以上であると判定したとき(ステップS200:Yes)、ステップS201において経過時間が所定時間以上であると判定したとき(ステップS201:Yes)、ステップS202において総質問数が所定回数以上であると判定したとき(ステップS202:Yes)、制御部307は、処理をステップS204へ移行する。
【0100】
このように、サーバ装置3の制御部307は、入力情報の情報量が所定値未満であっても、ユーザ端末に対して送信した応答情報の送信回数が所定回数以上となった場合は、入力情報をオペレータ端末へ送信することとしたため、ユーザに負担がかかり過ぎるのを防止することができる。
【0101】
また、制御部307は、入力情報の情報量が所定値未満であっても、経過時間判定手段により経過時間が所定時間以上となったと判定されたときには、入力情報をオペレータ端末へ送信することとしたため、ユーザに負担がかかり過ぎるのを防止することができる。
【0102】
ステップS204において、制御部307は、図17に示すよう、これまでの質問情報と当該質問情報に対してユーザが入力した入力情報とが表示された画面をユーザ端末1へ通信経路4を介して送信し、入力内容に修正又は追加がないか否かの確認を求める。
【0103】
次に、制御部307は、送信指示がなされたか否かを判定する(ステップS205)。この判定は、図17に示すように、ユーザ端末1のディスプレイ105上の画面に表示されている「送信実行」ボタンがマウス103により押下されたか否かにより判定されるものである。この処理において、送信指示がなされたと判定すると(ステップS205:Yes)、制御部307は、オペレータ選択処理を開始する(ステップS206)。このオペレータ選択処理は、図19におけるステップS300〜304までの処理であり、後述する。
【0104】
ステップS206のオペレータ選択処理を終えると、制御部307は、選択したオペレータ(特定のオペレータ)の使用するオペレータ端末2に対してユーザのサポートを依頼するサポート依頼メッセージをこれまでに取得した入力情報及び図10のステップS112において取得したユーザの氏名、電話番号、メールアドレスの情報とともに通信経路5を介して送信する(ステップS207)。なお、ステップS204において、ユーザが入力内容の追加をした場合(図18参照。)には、当該追加した入力情報もサーバ装置3へ通信経路5を介して送信されることとなる。
【0105】
ステップS207の処理を終えたとき、制御部307は、オペレータ送信処理を終了する。
【0106】
そして、サポート依頼メッセージを受信したオペレータ端末2は、受信した情報をディスプレイ205に表示する。これにより、当該オペレータ端末2を使用するオペレータは、ディスプレイ205に表示された情報に基づいてユーザに対して電話や電子メールにより直接的なサポートを行うことが可能となる。
【0107】
このように、サーバ装置3の制御部307は、自然言語による回答文を入力情報として受信することにより、ユーザの生の声に近いより具体的な情報を得ることができ、しかも、入力情報に応じた応答情報が抽出できない場合には、入力情報の情報量が所定値以上のときに当該自然言語による入力情報をオペレータ端末へ送信することにより、オペレータによるユーザのサポートがより効率的に行われるようにすることが可能となる。
【0108】
次に、ステップS206におけるオペレータ選択処理について、図19を用いて具体的に説明する。図19は本実施形態にかかるサーバ装置3のオペレータ選択処理フローチャートである。
【0109】
図19に示すように、オペレータ選択処理を開始すると、制御部307は、ユーザ端末1から取得した入力情報からオペレータワードを抽出する(ステップS300)。例えば、図18に示す入力情報を取得した場合、制御部307は、これら入力情報の中から「表」、「グラフ」、「作成」、「灰色」、「押す」、「画面」、「表示」、「埋まる」、「購入」、「品目」、「空欄」、「家計簿」、「ソフト」、「初めて」、「特に」、「なし」というオペレータワードを抽出する。
【0110】
次に、制御部307は、記憶部306のオペレータ情報管理テーブルから受付数が所定値未満のオペレータ端末2を抽出し(ステップS301)、当該抽出したオペレータ端末2と関連付けて記憶されているオペレータワードと、ステップS300において抽出したオペレータワードとの一致数を算出し(ステップS302)、当該算出した一致数と受付数とに基づいて特定のオペレータである担当オペレータを決定する(ステップS303)。
【0111】
次に、制御部307は、担当オペレータとなったオペレータに関連付けて記憶されている受付数を更新する(ステップS304)。すなわち、例えば、受付数が「4」であった場合は、「5」に更新する。この処理を終えると、制御部307は、オペレータ選択処理を終了する。
【0112】
このように、サーバ装置3の制御部307は、オペレータ選択手段として機能することにより特定のオペレータを選択することとしたため、ユーザの問い合わせ内容に適したオペレータに当該ユーザのサポートを行わせることができ、オペレータによるユーザのサポートが更に効率的に行われるようにすることができる。
【0113】
しかも、制御部307は、入力情報から抽出したオペレータワードと、各オペレータに関連付けられているオペレータワードとの一致数に基づいて、複数のオペレータの中からユーザの問い合わせ内容に適したオペレータを選択することができる。
【0114】
そのうえ、制御部307は、特定のオペレータを選択する際に、各オペレータの受付数を考慮することにより、オペレータ間の負担の偏りを防止することもできる。
【0115】
以上、本発明の実施の形態のうちのいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0116】
例えば、本実施形態において、1つのサーバ装置3が質問情報送信処理手段、受信処理手段、応答情報抽出手段、応答情報送信処理手段、判定手段、オペレータ送信処理手段、追加質問情報提示手段、経過時間判定手段、オペレータワード抽出手段、オペレータ選択手段、質問情報記憶領域310、応答情報記憶領域311、想定回答文情報記憶領域312、追加質問情報記憶領域313、オペレータ情報記憶領域314等を有する構成としたが、これら各手段を2つのサーバ装置が分散して有する構成としてもよい。
【0117】
具体的には、第1のサーバ装置をユーザ端末1に対して通信経路4及び通信制御機器6を介して質問情報や応答情報を送信したりユーザ端末1から入力情報を受信したりする「Webサーバ」とするとともに、第2のサーバ装置をユーザのサポートを行うオペレータをWebサーバがユーザ端末1から受信した入力情報に基づいて決定し、当該オペレータの使用するオペレータ端末2に入力情報を通信経路4及び通信制御機器6を介して送信する「オペレータ管理サーバ」とする。
【0118】
そして、「Webサーバ」は、質問情報送信処理手段、受信処理手段、応答情報抽出手段、応答情報送信処理手段、判定手段、追加質問情報提示手段、経過時間判定手段、質問情報記憶領域310、応答情報記憶領域311、想定回答文情報記憶領域312、追加質問情報記憶領域313等を有し、「オペレータ管理サーバ」は、受信処理手段、オペレータワード抽出手段、オペレータ選択手段、オペレータ送信処理手段、オペレータ情報記憶領域314等を有する構成とし、これらWebサーバとオペレータ管理サーバとは、通信経路を介して接続されているものとする。
【0119】
また、かかる場合、図10〜18に示すフローチャートにおいて、Webサーバは、図15のステップS206及びステップS207の処理以外の処理を行い、このステップS206及びステップS207の処理をオペレータ管理サーバが行うこととする。より具体的には、図15のステップS205において送信指示がなされたと判定すると(ステップS205:Yes)、Webサーバの制御部は、これまでに取得した入力情報及び図10のステップS112において取得したユーザの氏名、電話番号、メールアドレスの情報をネットワークインタフェース及び通信経路5を介してオペレータ管理サーバへ送信する。そして、これら情報をネットワークインタフェース及び通信経路4を介して受信したオペレータ管理サーバの制御部が、ステップS206、S207の処理を行う。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】本実施形態におけるユーザ支援システムの全体的なシステム構成を示す図である。
【図2】本実施形態におけるユーザ支援システムに用いられるユーザ端末の概略構成図である。
【図3】本実施形態におけるユーザ支援システムに用いられるサーバ装置の概略構成図である。
【図4】本実施形態におけるユーザ支援システムの基本的な処理の流れを説明するためのシーケンス図である。
【図5】本実施形態におけるユーザ端末の構成図である。
【図6】本実施形態におけるオペレータ端末の構成図である。
【図7】本実施形態におけるサーバ装置の構成図である。
【図8】本実施形態にかかるサーバ装置の記憶部のオペレータ情報記憶領域に記憶されているオペレータ情報管理テーブルの一例を示す図である。
【図9】本実施形態にかかる質問情報、想定回答文情報、応答情報の対応関係の一例を示す図である。
【図10】本実施形態におけるサーバ装置のメイン処理フローチャートであ
【図11】本実施形態にかかるユーザ端末のディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【図12】本実施形態にかかるユーザ端末のディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【図13】本実施形態にかかるユーザ端末のディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【図14】本実施形態にかかるユーザ端末のディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【図15】本実施形態にかかるサーバ装置3のオペレータ送信処理フローチャートである。
【図16】本実施形態にかかるユーザ端末のディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【図17】本実施形態にかかるユーザ端末のディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【図18】本実施形態にかかるユーザ端末のディスプレイに表示される画面の一例を示す図である。
【図19】本実施形態にかかるサーバ装置のオペレータ選択処理フローチャートである。
【符号の説明】
【0121】
S ユーザ支援システム
1 ユーザ端末
2 オペレータ端末
3 サーバ装置
4 通信経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
通信経路を介して接続されたユーザ端末へ送信する質問情報及び応答情報を記憶した記憶部から読み出した前記質問情報を前記ユーザ端末へ通信経路を介して送信する質問情報送信処理手段、
前記ユーザ端末のユーザによって入力される自然言語による回答文を前記通信経路を介して前記ユーザ端末から入力情報として受信する受信処理手段、
前記受信処理手段により受信された入力情報に基づいて、前記記憶部から前記応答情報を抽出する応答情報抽出手段、
前記応答情報抽出手段により抽出された応答情報を前記通信経路を介して前記ユーザ端末へ送信する応答情報送信処理手段、
前記応答情報抽出手段により前記応答情報を抽出できないときに、前記受信処理手段により受信した入力情報の情報量が所定値以上であるか否かを判定する判定手段、
前記判定手段により前記入力情報の情報量が所定値以上であると判定されたときには、前記受信処理手段により受信した入力情報をオペレータの使用するオペレータ端末へ前記通信経路を介して送信するオペレータ送信処理手段、として機能させるプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータを、さらに、
前記応答情報を前記応答情報抽出手段により抽出できない場合において、前記入力情報の情報量が所定値未満のときには、追加情報の入力を前記ユーザに促すための追加質問情報を前記ユーザ端末に送信する追加質問情報提示手段、として機能させる請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記判定手段は、前記入力情報に含まれる文字数、文章数又は特定文字列数を前記入力情報の情報量として、当該入力情報の情報量が所定値以上であるか否かを判定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記オペレータ送信処理手段は、前記入力情報の情報量が所定値未満であっても、前記ユーザ端末に対して送信した応答情報の送信回数が所定回数以上となった場合は、前記入力情報を前記オペレータ端末へ送信する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを、さらに、
前記質問情報送信処理手段により最初の前記質問情報を前記ユーザ端末へ送信してからの経過時間が、最後の入力情報を前記受信処理手段で受信するまでに所定時間以上となったか否かを判定する経過時間判定手段として機能させ、
さらに、前記オペレータ送信処理手段は、前記入力情報の情報量が所定値未満であっても、前記経過時間判定手段により前記経過時間が所定時間以上となったと判定されたときには、前記入力情報を前記オペレータ端末へ送信する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータを、さらに、
前記受信処理手段により受信した入力情報の中から前記オペレータ毎に設定されたオペレータワードを抽出するオペレータワード抽出手段、
前記オペレータワード抽出手段により抽出したオペレータワードに基づいて特定のオペレータを選択するオペレータ選択手段、として機能させ、
さらに、前記オペレータ送信処理手段は、前記オペレータ選択手段により選択されたオペレータの使用するオペレータ端末に対して、前記入力情報を送信する
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項7】
前記オペレータ選択手段は、前記入力情報から抽出したオペレータワードと、前記オペレータに関連付けられているオペレータワードとの一致数をカウントすると共に、前記オペレータワードとの一致数が最も多いオペレータを特定のオペレータとして選択することを特徴とする請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記オペレータ選択手段は、前記オペレータワード抽出手段により抽出したオペレータワードと前記オペレータに関連付けられているオペレータワードとの一致数及び前記オペレータが一定期間中に前記ユーザの入力情報を受信した数に基づいて特定のオペレータを選択することを特徴とする請求項6に記載のプログラム。
【請求項9】
ユーザの使用するユーザ端末とオペレータの使用するオペレータ端末とに通信経路を介して接続されたサーバ装置において、
通信経路を介して接続されたユーザ端末へ送信する質問情報及び応答情報を記憶した記憶部から読み出した前記質問情報を前記ユーザ端末へ通信経路を介して送信する質問情報送信処理手段と、
前記ユーザ端末のユーザによって入力される自然言語による回答文を前記通信経路を介して前記ユーザ端末から入力情報として受信する受信処理手段と、
前記受信処理手段により受信された入力情報に基づいて、前記記憶部から前記応答情報を抽出する応答情報抽出手段と、
前記応答情報抽出手段により抽出された応答情報を前記通信経路を介して前記ユーザ端末へ送信する応答情報送信処理手段と、
前記応答情報抽出手段により前記応答情報を抽出できないときに、前記受信処理手段により受信した入力情報の情報量が所定値以上であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記入力情報の情報量が所定値以上であると判定されたときには、前記受信処理手段により取得した入力情報をオペレータの使用するオペレータ端末へ前記通信経路を介して送信するオペレータ送信処理手段と、を備えた
ことを特徴とするサーバ装置。
【請求項10】
ユーザの使用するユーザ端末と、オペレータの使用するオペレータ端末と、前記ユーザ端末と前記オペレータ端末とに通信経路を介して接続されたサーバ装置とを備えたユーザ支援システムにおいて、
前記ユーザ端末は、
自然言語による前記ユーザからの回答文を入力情報として取得する入力情報取得手段と、
前記入力情報取得手段による入力情報を前記サーバ装置へ送信する送信手段と、
前記サーバ装置から前記入力情報に応じた応答情報を受信する受信手段と、を有し、
前記サーバ装置は、
通信経路を介して接続されたユーザ端末へ送信する質問情報及び応答情報を記憶した記憶部から読み出した前記質問情報を前記ユーザ端末へ通信経路を介して送信する質問情報送信処理手段と、
前記ユーザ端末のユーザによって入力される自然言語による回答文を前記通信経路を介して前記ユーザ端末から入力情報として受信する受信処理手段と、
前記受信処理手段により受信された入力情報に基づいて、前記記憶部から前記応答情報を抽出する応答情報抽出手段と、
前記応答情報抽出手段により抽出された応答情報を前記通信経路を介して前記ユーザ端末へ送信する応答情報送信処理手段と、
前記応答情報抽出手段により前記応答情報を抽出できないときに、前記受信処理手段により受信した入力情報の情報量が所定値以上であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記入力情報の情報量が所定値以上であると判定されたときには、前記受信処理手段により受信した入力情報をオペレータの使用するオペレータ端末へ前記通信経路を介して送信するオペレータ送信処理手段と、を有する
ことを特徴とするユーザ支援システム。
【請求項11】
ユーザの使用するユーザ端末と、オペレータの使用するオペレータ端末と、前記ユーザ端末と前記オペレータ端末とに通信経路を介して接続されたサーバ装置とを備えたユーザ支援システムにおける前記サーバ装置のユーザ支援方法において、
通信経路を介して接続されたユーザ端末へ送信する質問情報及び応答情報を記憶した記憶部から読み出した前記質問情報を前記ユーザ端末へ通信経路を介して送信するステップと、
前記ユーザ端末のユーザによって入力される自然言語による回答文を前記通信経路を介して前記ユーザ端末から入力情報として受信するステップと、
前記受信した入力情報に基づいて、前記記憶部から前記応答情報を抽出するステップと、
前記抽出された応答情報を前記通信経路を介して前記ユーザ端末へ送信するステップと、
前記記憶部から前記応答情報を抽出できないときに、前記受信した入力情報の情報量が所定値以上であるか否かを判定するステップと、
前記入力情報の情報量が所定値以上であると判定したときに、前記ユーザ端末から取得した入力情報をオペレータの使用するオペレータ端末へ前記通信経路を介して送信するステップと、を有する
ことを特徴とするユーザ支援方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate


【公開番号】特開2010−67082(P2010−67082A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−233851(P2008−233851)
【出願日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】