説明

ユーザ端末の位置情報を確定する方法、システムと装置

ユーザ端末の位置情報を確定する方法・システムと装置であり、LTEシステムにおいてユーザ端末の位置情報を確定できない従来技術の問題点を解決する。実施形態に係る方法は、ネットワーク側がユーザ端末からの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻と希望到着時刻によりタイミングアドバンス(TA)測定値を確定するステップ(501)と、当該ネットワーク側が確定されたTA測定値により、ユーザ端末の位置情報を確定するステップ(502)とを含む。実施形態に係る方法を採用すれば、LTEシステムにおいてユーザ端末の位置情報を確定できて、ユーザ端末の位置決めを実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年05月07日に中国特許局に提出した、出願番号が200910083875.1で、発明名称が「ユーザ端末の位置情報を確定する方法、システムと装置」である中国特許出願の優先権を主張する。
【0002】
本発明は無線通信技術に関し、特に、ユーザ端末の位置情報を確定する方法、システムと装置に関する。
【背景技術】
【0003】
位置決め機能を利用すれば、仕事・娯楽・生活などの面でユーザに各種サービスを提供できる。代表的な位置決めサービスは、例えば緊急医療・緊急測位等の援助サービス、最寄の料理店・娯楽情報をサーチしたり、イエローページを検索したりすることなどの位置情報に基づくサービス、割引情報を提供する広告サービス、及び位置情報に基づくチャージ追跡などのサービス等を含む。
【0004】
ユーザ端末(UE)に対する位置決め技術は主に3種に分けられ、第一種は移動局の支援が要らなく、ネットワークサービスに基づくもので、第二種はネットワークサービスと移動局に基づくもので、第三種は (Global Positioning Systems、全地球測位システム)技術である。
【0005】
又、位置決めサービスは時間期限の面で、ユーザプレーンに基づくものと制御プレーンに基づくものの2種の方式に分けられ、制御プレーンに基づくサービスにおいて、位置関連のデータは標準なシグナリングリンクでユーザ端末とSMLC(Serving Mobile Location Centre、サービング移動体ロケーション・センター)の間に交換される。制御プレーンに基づくサービスは主に緊急類サービスに利用される。
【0006】
従来のUMTS(Universal Mobile Telecommunications System、ユニバーサル移動体通信システム)において、多種の位置決め技術を利用したが、そのうちの一つの種はネットワークサービスと移動局に基づく技術である。
【0007】
具体的に、RNC ( Radio Network Controller、無線ネットワークコントローラ)はユーザ端末をトリガーして測定を行う。ユーザ端末は測定結果と当該結果測定にかかった時間(即ち、システムフレーム番号SFN ) をネットワーク側に報告する。ネットワーク側はユーザ端末より報告された測定結果とセルの地理的位置を結合して当該ユーザ端末の位置を判断する。
【0008】
従来のLTE(Long Term Evolution,長期的進化)システムにおいて、ユーザ端末の位置情報を確定する方法がまだないため、ユーザ端末に対する位置決めが困難である。
【0009】
上述のように、従来のLTEシステムにおいてユーザ端末の位置情報を確定する方法がないため、ユーザ端末に対する位置決めが困難である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の実施形態はユーザ端末の位置情報を確定する方法、システムと装置を提供して、従来のLTEシステムにおいてユーザ端末の位置情報を確定できない問題点を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の実施形態に係るユーザ端末の位置情報を確定する方法は、
ネットワーク側が、ユーザ端末からの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻と希望到着時刻により、タイミングアドバンスTA測定値を確定することと、
前記ネットワーク側が前記TA測定値により、ユーザ端末の位置情報を確定することと、
を含む。
【0012】
本発明の実施形態に係るユーザ端末の位置情報を確定するシステムは、
ユーザ端末からの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻と希望到着時刻により、タイミングアドバンスTA測定値を確定する無線アクセスネットワーク装置と、
前記TA測定値により、ユーザ端末の位置情報を確定する位置決め装置と、
を含む。
【0013】
本発明の実施形態に係る無線アクセスネットワーク装置は、
ユーザ端末からの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信する受信モジュールと、
ユーザ端末からの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻と希望到着時刻により、タイミングアドバンスTA測定値を確定する第一確定モジュールと
を含む。
【0014】
本発明の実施形態に係るネットワーク側は、ユーザ端末からの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻と希望到着時刻により、タイミングアドバンスTA測定値を確定し、前記ネットワーク側は前記TA測定値により、ユーザ端末の位置情報を確定する。LTEシステムにおいて非競合ランダムアクセスによりTA測定値を確定できるため、LTEシステムにおいてユーザ端末の位置情報を確定できて、ユーザ端末の位置決めを実現できる。又、本発明の実施形態は簡単で、更に、LTEシステムにおいて位置決め機能によりユーザに各種サービスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態に係るLTE TDD (Time Division Duplex、時分割複信)システムにおけるタイミング関係を示す模式図である。
【図2A】本発明の実施形態でユーザ端末に対して位置決めを行う模式図一である。
【図2B】本発明の実施形態でユーザ端末に対して位置決めを行う模式図二である。
【図3】本発明の実施形態に係るユーザ端末の位置情報を確定するシステムの構造を示す模式図である。
【図4】本発明の実施形態に係る無線アクセスネットワーク装置の構造を示す模式図である。
【図5】本発明の実施形態に係るユーザ端末の位置情報を確定する方法のフローを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態において、ネットワーク側はユーザ端末からの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻と希望到着時刻により、タイミングアドバンスTA測定値を確定し、ネットワーク側はTA測定値により、ユーザ端末の位置情報を確定する。LTEシステムにおいて非競合ランダムアクセスによりTA測定値を確定できるため、LTEシステムにおいてユーザ端末の位置情報を確定できて、ユーザ端末に対する位置決めを実現できる。
【0017】
図1に示す、本発明の実施形態に係るLTE TDDシステムにおけるタイミング関係を示す模式図において、Tは各サブフレームの長さを表示し、L0はPreamble(ランダムアクセスプリアンブル系列)があるアップリンクサブフレームの位置アドバンス(フレーム構造によるもの)を表示し、L_pはPreamble長(Preamble format等の要素によるもの)を表示する。
【0018】
ダウンリンクサブフレームが到着する際、既にdelta_t1の遅延が発生する。アップリンクにおけるPreambleが無線アクセスネットワーク装置側に到着する際、更にdelta_t2の遅延が発生する。
【0019】
纏めてみると、ネットワーク側において、Preambleの希望到着時刻(Preamble系列信号の受信が完了する希望時刻)t1はT+L0+L_pとする。しかし、ネットワーク側におけるPreambleの実際到着時刻( Preamble系列信号の受信が完了する実際時刻)t2はtl+delta_t1+delta_t2とする。二者の間にはdelta_t1+delta_t2の差分がある。
【0020】
ユーザ端末において指示情報受信時間とPreamble送信時間が非常に短くて、ユーザ端末と無線アクセスネットワーク装置との間の距離はほとんど変化がないと考えられる。そのため、上述delta_t1とdelta_t2が等しくて、ユーザ端末と無線アクセスネットワーク装置との間の距離であるdは(delta_t1+delta_t2 ) * (1/2 ) * C( Cは光速である)となる。
【0021】
本発明の実施形態をユーザ端末側に実施する場合、ユーザ端末はPreambleコードを送信する前に最新なダウンリンクタイミングを利用しても良いし、或いは、直接にダウンリンク同期化過程を一回実行して最新なダウンリンクタイミングを取得しても良い。そうすると、ダウンリンク伝送遅延とアップリンク伝送遅延が大体同じであることを保証できる。
【0022】
そうすると、基地局がPreambleを受信することにより、TA(Timing Advance、タイミングアドバンス)測定値を取得でき、そして、ユーザ端末が基地局に相対する距離を予測し、既知な基地局の地理的位置情報と結合して、CELL ID+TAという位置決め方法を実現できるようになる。
【0023】
又、基地局はPreamble信号を処理することにより、別途に到来角( Angle Of Arrival、AOA)の測定値を取得できて、基地局側から見えるユーザ端末の方位角情報を取得して、CELL ID+TA+AOAという位置決め方法を実現できる。
【0024】
なお、本発明の実施形態はLTEシステムに適用でき、図1におけるLTE TDD システムはただ例として挙げられたものであり、本発明の実施形態は、LTE FDD( Frequency division duplex、周波数分割複信)システムにも適用できる。
【0025】
本発明の実施形態に係る無線アクセスネットワーク装置は、基地局又は中継ノード(RN)端末であっても良い。
【0026】
図2Aに示す、本発明の実施形態でユーザ端末に対して位置決めを行う模式図において、TA測定値を確定した後、ユーザ端末が無線アクセスネットワーク装置を円心とし、TA測定値を半径とする円周にあることが確定でき、即ち、ユーザ端末が無線アクセスネットワーク装置に相対する地理的位置が確定できるようになる。各無線アクセスネットワーク装置の絶対地理的位置(例えば、経緯度等の地理情報)が既知であるため、ユーザ端末のある現在の無線アクセスネットワーク装置のCELL IDにより、当該無線アクセスネットワーク装置の絶対地理的位置を検索できて、取得されたユーザ端末が無線アクセスネットワーク装置に相対する位置を結び付けて、最終にユーザ端末の絶対地理的位置を取得し、CELL ID+TAという位置決め方法を実現できるようになる。
【0027】
図2Bに示す、本発明の実施形態でユーザ端末に対して位置決めを行う模式図において、TA測定値を確定した後、ユーザ端末が無線アクセスネットワーク装置を円心とし、TA測定値を半径とする円周にあることが確定でき、
AOA(Angel Of Arrival、到来角)測定値を確定した後、ユーザ端末が無線アクセスネットワーク装置を始点とする射線にあり、真北方向から反時計方向に回して当該射線に到着する角度がAOA測定値であることが分かり、
上述TA測定値とAOA測定値を結合すれば、無線アクセスネットワーク装置を円心とする極座標系においてユーザ端末が無線アクセスネットワーク装置に対する位置を一意に確定でき、
各無線アクセスネットワーク装置の絶対地理的位置(例えば、経緯度等の地理情報)は既知であるため、ユーザ端末のある現在の無線アクセスネットワーク装置のCELL IDにより、当該無線アクセスネットワーク装置の絶対地理的位置を検索できて、取得されたユーザ端末が無線アクセスネットワーク装置に相対する位置を結び付けて、最終にユーザ端末の絶対地理的位置の座標を取得できるようになる。
【0028】
なお、真北方向から反時計方向に回すことは例として挙げられたものだけで、必要に応じて任意の方向を基準方向とすることができ、回転角度も変更できる。例えば、真南方向を基準方向とし時計方向に回すことができる。無論、基準方向を変更した後、AOA測定値を測定する際も対応して調整する必要がある。
【0029】
本発明の実施形態において非競合ランダムアクセスを用いる理由は、競合ランダムアクセス過程において、同一のPreambleコードは同時に複数のユーザ端末に利用される(即ち、衝突が発生する)可能性があり、その場合にネットワーク側はPreambleとユーザ端末を1対1に対応できなく、それに対して、非競合ランダムアクセスを採用すれば、各端末に専用なPreambleコードを付与することを保証できて、ネットワーク側が測定した後、測定値とユーザ端末を1対1に対応できるようになる。
【0030】
以下は附図を参照して本発明の実施形態を詳細に記述する。
【0031】
図3の示すように、本発明の実施形態に係るユーザ端末の位置情報を確定するシステムは、無線アクセスネットワーク装置10と、位置決め装置20とを含む。
【0032】
無線アクセスネットワーク装置10は、ユーザ端末からの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻と希望到着時刻により、TA測定値を確定する。
【0033】
位置決め装置20は、無線アクセスネットワーク装置10で確定されたTA測定値により、ユーザ端末の位置情報を確定する。
【0034】
そのうち、位置決め装置20はネットワークにおける任意の装置(例えば、基地局10)であっても良いし、他の単独なネットワーク側設備(例えば、ロケーション・センターSMLC)であっても良い。或いは、他の新規の装置であっても良い。
【0035】
具体的な実施において、二種の位置決め方式、即ち、1 )TA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定することと、2)TA測定値とAOA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定すること、がある。
【0036】
第一種の位置決め方式に対して、無線アクセスネットワーク装置10は、ユーザ端末より受信した非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻を確定して、実際到着時刻と希望到着時刻の差を求め、取得された値をTAとし、2でTAを除算し、取得された値をTA測定値とする。
【0037】
対応して、位置決め装置20は無線アクセスネットワーク装置10で確定されたTA測定値により、ユーザ端末の位置情報を確定する。
【0038】
そのうち、希望到着時刻は、ネットワーク側がダウンリンクタイミング・設定されたPRACH( Physical Random Access Channel、物理ランダムアクセスチャネル)リソース位置、及びPreamble信号の送信位置により取得されるものであり、例えば、図1の示すように、ネットワーク側で設定されたPRACHリソースは当該アップリンクサブフレームにあり、当該アップリンクサブフレームの開始位置はTに表示され、ネットワーク側で確定されたPreambleの送信時刻は当該アップリンクサブフレームヘッダの後のL0時刻にあり、Preamble長がL_pであるため、希望時刻はT+L0+L_pとなる。
【0039】
第二種の位置決め方式に対して、無線アクセスネットワーク装置10はTA測定値を確定する必要がある以外、又、ユーザ端末より受信した非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の信号角度を測定する必要もあり、測定された信号角度により到来角AOA測定値を確定する。
【0040】
対応して、位置決め装置20は無線アクセスネットワーク装置10で確定されたTA測定値とAOA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する。
【0041】
無線アクセスネットワーク装置10はTA測定値のみを確定すれば(即ち、CELL ID+TAという位置決め方式を採用)、無線アクセスネットワーク装置の複雑度を低減でき、コストも低減できるが、無線アクセスネットワーク装置10がTA測定値とAOA測定値を確定する場合(即ち、CELL ID+TA+AOAという位置決め方式を採用)と比べて、位置決めの正確度が低下する。
【0042】
必要に応じて具体的にどちらの位置決め方式を採用するか選択できる。
【0043】
無線アクセスネットワーク装置10は、ユーザ端末より非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信する前、ユーザ端末に対して非競合ランダムアクセスを行うための指示情報を送信する必要があり、指示情報はPRACH時間周波数リソース情報・非競合ランダムアクセスプリアンブル系列(即ち、Preambleコード)等を含む。
【0044】
そのうち、指示情報は以下の情報の何れかであっても良い。
【0045】
前記情報は、PDCCH(physical downlink control channel、物理的ダウンリンク制御チャネル)、MAC(Media Access Control、メディアアクセス制御)制御PDU ( Protocol Data Unit、プロトコルデータユニット)、RRC(Radio Resource Control、無線リソース制御)シグナリングである。
【0046】
そのうち、無線アクセスネットワーク装置10が非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を一回だけ受信して、位置決め装置20が位置決めを行うようにしても良い。そうすると、ネットワークリソースを節約できるが、位置決めの精度が高くならない。位置決めの精度を向上するため、無線アクセスネットワーク装置10が非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を複数回受信し、複数の測定値を確定してから、位置決め装置20が位置決めを行うようにしても良い。そうすると、位置決めの精度を向上できる。
ユーザ端末に非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を複数回送信させたい場合、ユーザ端末から送信する非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の必要回数を指示情報に含んでも良い。或いは、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の送信により位置決めを行うことをユーザ端末に通知するためのトリガー情報を指示情報に含む。
【0047】
指示情報に送信回数情報が含まれた場合、ユーザ端末は指定された送信回数により非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を複数回送信し、指示情報に含まれたのがトリガー情報である場合、送信回数を予め設定してもよく、例えば、プロトコルに規定しておき、或いは、ネットワーク側からユーザ端末に通知する。そうすると、ユーザ端末は非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の送信により位置決めを行う必要があると確定した場合、予め設定された送信回数により、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を複数回送信できる。
【0048】
又、具体的な実施において、指示情報に複数回の非競合ランダムアクセスの複数のPRACH時間周波数リソース情報と複数の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を追加できる。
【0049】
ユーザ端末は、指示情報を受信して非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を送信した後、ランダムアクセス応答メッセージ(Msg2)を受信していなければ、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を再送するようになる。これによって、複数回の再送を実現できる。具体的に、無線アクセスネットワーク装置10は非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信した後、ユーザ端末に対してランダムアクセス応答メッセージを送信しなく(その場合、ユーザ端末が継続して非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を再送する)、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の受信回数が設定された閾値に達する時、ユーザ端末に対してランダムアクセス応答メッセージを送信して、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の送信を終了することをユーザ端末に指示する。
【0050】
閾値の大きさは必要に応じて設定できる。
【0051】
そのうち、TA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する場合、
無線アクセスネットワーク装置10は1つの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信する毎に、1つのTA測定値を確定しても良いし、全ての非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信後、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列毎に対してTA測定値を確定しても良い。
【0052】
そして、位置決め装置20は確定された複数のTA測定値を加算して平均値を求め、平均TA測定値を取得し、平均TA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定しても良い。
【0053】
位置決め装置20は、複数のTA測定値における各TA測定値に対応する位置座標を確定し、確定された全ての位置座標の平均座標を求め、確定された平均座標をユーザ端末の位置情報とするようにしても良い。
【0054】
例えば、全部で3つの位置座標(X1,Y1)、(X2,Y2)と(X3,Y3)がある場合、対応する平均座標は

となる。
そのうち、TA測定値とAOA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する場合、
無線アクセスネットワーク装置10は1つの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信する毎に、1つのTA測定値と1つのAOA測定値を確定しても良いし、全ての非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信後、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列毎に対してTA測定値とAOA測定値を確定しても良い。
【0055】
そして、位置決め装置20は確定された複数のTA測定値と複数のAOA測定値をそれぞれ加算して平均値を求め、平均TA測定値と平均AOA測定値を取得し、又、平均TA測定値と平均AOA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定しても良い。
【0056】
位置決め装置20は又、確定された複数のTA測定値と複数のAOA測定値をグループ化できる。
【0057】
そのうち、グループ毎に1つのTA測定値と1つのAOA測定値があり、同一グループにおけるTA測定値とAOA測定値は同一の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列により確定され、
各グループにおけるTA測定値とAOA測定値により1つの位置座標を確定し、確定された全ての位置座標の平均座標を求め、確定された平均座標をユーザ端末の位置情報とする。
【0058】
必要に応じて位置決め装置20は具体的にどれの方式を採用するか設定できる。
【0059】
図4の示すように、本発明の実施形態に係る無線アクセスネットワーク装置は、受信モジュール100 と、第一確定モジュール110 とを含む。
【0060】
受信モジュール100は、ユーザ端末より非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信する。
【0061】
第一確定モジュール110は、受信モジュール100がユーザ端末より受信した非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻と希望到着時刻により、TA測定値を確定する。
【0062】
そのうち、本発明の実施形態に係る無線アクセスネットワーク装置は、又、位置決めモジュール120を含んでも良い。
【0063】
位置決めモジュール120は、第一確定モジュール110で確定されたTA測定値により、ユーザ端末の位置情報を確定する。
【0064】
具体的な実施において、位置決めモジュール120は、2種の位置決め方式、即ち、1)TA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定することと、2)TA測定値とAOA測定値によりユーザ端末の位置情報を測定すること、を有する。
【0065】
第一種の方式に対して、第一確定モジュール110がTA測定値を確定する方式は、図3における無線アクセスネットワーク装置10がTA測定値を確定する方式と同じなので、説明を省略する。
【0066】
対応して、位置決めモジュール120は第一確定モジュール110で確定されたTA測定値により、ユーザ端末の位置情報を確定する。
【0067】
第二種の位置決め方式に対して、本発明の実施形態に係る無線アクセスネットワーク装置は、又、第二確定モジュール130を含んでも良い。
【0068】
第二確定モジュール130は、受信モジュール100がユーザ端末より受信した非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の信号角度を測定し、測定された信号角度により到来角AOA測定値を確定する。
【0069】
対応して、位置決めモジュール120は第一確定モジュール110で確定されたTA測定値と第二確定モジュール130で確定されたAOA測定値により、ユーザ端末の位置情報を確定する。
【0070】
必要に応じて具体的にどちらの位置決め方式を採用するか選択できる。
【0071】
無線アクセスネットワーク装置は、ユーザ端末からの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信する前、ユーザ端末に対して非競合ランダムアクセスを行うための指示情報を送信する必要がある。そのため、本発明の実施形態に係る無線アクセスネットワーク装置は更に、指示モジュール140を含んでも良い。
【0072】
指示モジュール140は、受信モジュール100がユーザ端末より非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信する前、ユーザ端末に対して非競合ランダムアクセスを行うための指示情報を送信する。
【0073】
指示情報はPRACH時間周波数リソース情報、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列(即ち、Preambleコード)等を含む。
【0074】
ユーザ端末に非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を複数回送信させたい場合、指示モジュール140は、ユーザ端末から送信する非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の必要回数を指示情報に含んでも良いし、或いは非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の送信により位置決めを行うことをユーザ端末に通知するためのトリガー情報を指示情報に含んでも良い。
【0075】
指示情報に送信回数情報が含まれた場合、ユーザ端末は指定された送信回数により非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を複数回送信し、指示情報にトリガー情報が含まれた場合、送信回数を予め設定でき、例えば、プロトコルに規定しておき、或いは、ネットワーク側からユーザ端末に通知する。そうすると、ユーザ端末は非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の送信により位置決めを行う必要があると確定した場合、予め設定された送信回数により、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を複数回送信できる。
【0076】
又、実際の実施において、指示情報に複数回の非競合ランダムアクセスの複数のPRACH時間周波数リソース情報と複数の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を追加できる。
【0077】
ユーザ端末が指示情報を受信して非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を送信後、ランダムアクセス応答メッセージ(Msg2)を受信していなければ、ユーザ端末が非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を再送することになる。これによって、複数回の再送を実現できる。そのため、本発明の実施形態に係る無線アクセスネットワーク装置は、又、送信モジュール150を含んでも良い。
【0078】
送信モジュール150は、受信モジュール100が非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信後、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の受信回数が予め設定された閾値に達するかどうかを確認し、閾値に達していない場合、ユーザ端末に対してランダムアクセス応答メッセージを送信しない。閾値に達する場合、ユーザ端末に対してランダムアクセス応答メッセージを送信して、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の送信を終了することをユーザ端末に指示する。
【0079】
閾値の大きさは必要に応じて設定できる。
【0080】
そのうち、TA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する場合、
第一確定モジュール110は、受信モジュール100が1つの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信する毎に、1つのTA測定値を確定しても良いし、受信モジュール100が全ての非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信後、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列毎に対してTA測定値を確定しても良い。
【0081】
位置決めモジュール120が複数のTA測定値によりユーザ端末の測位情報を確定する方式は、図3における位置決め装置20の複数のTA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する方式と同じなので、説明を省略する。
【0082】
そのうち、TA測定値とAOA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する場合、
第一確定モジュール110と第二確定モジュール120は、受信モジュール100が1つの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信する毎に、1つのTA測定値と1つのAOA測定値をそれぞれと確定しても良いし、受信モジュール100が全ての非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信後、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列毎に対してTA測定値とAOA測定値をそれぞれと確定しても良い。
【0083】
位置決めモジュール120が複数のTA測定値と複数のAOA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する方式は、図3における位置決め装置20が複数のTA測定値と複数のAOA測定値により、ユーザ端末の位置情報を確定する方式と同じなので、説明を省略する。
【0084】
必要に応じて位置決めモジュール120が具体的にどれの方式を採用するか設定できる。
【0085】
図5の示すように、本発明の実施形態に係るユーザ端末の位置情報を確定する方法は、
ネットワーク側がユーザ端末からの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻と希望到着時刻により、TA測定値を確定するステップ501と、
ネットワーク側が、確定されたTA測定値により、ユーザ端末の位置情報を確定するステップ502と、
を含む。
【0086】
ステップ502において、ネットワーク側は2種の位置決め方式、即ち、1)TA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定することと、2)TA測定値とAOA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定することを有する。
【0087】
第一種の方式に対して、ステップ501においてネットワーク側は、ユーザ端末より受信した非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻を確定して、実際到着時刻と希望到着時刻の差を求め、取得された値をTAとし、2でTAを除算し、取得された値をTA測定値とする。
【0088】
対応して、ステップ502においてネットワーク側は確定されたTA測定値により、ユーザ端末の位置情報を確定する。
【0089】
そのうち、希望到着時刻はネットワーク側がダウンリンクタイミング・設定されたPRACHリソース位置・及びPreamble信号の送信位置により取得されるものである。例えば、図1に示したように、ネットワーク側で設定されたPRACHリソースは当該アップリンクサブフレームにあり、当該アップリンクサブフレームの開始位置はTに表示され、ネットワーク側で確定されたPreambleの送信時刻は当該アップリンクサブフレームヘッダの後のL0時刻であり、Preamble長がL_pとするため、希望時刻はT+L0+L_pとなる。
【0090】
第二種の位置決め方式に対して、ネットワーク側はTA測定値を確定する必要がある以外、ユーザ端末より受信した非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の信号角度を測定する必要もあり、測定した信号角度により到来角AOA測定値を確定し、
対応して、ステップ502において、ネットワーク側は、確定されたTA測定値とAOA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する。
【0091】
ステップ501において、ネットワーク側がTA測定値のみを確定する場合(即ち、CELL ID+TAという位置決め方式を採用する場合)、無線アクセスネットワーク装置の複雑度を低減でき、コストも低減できるが、TA測定値とAOA測定値を確定する方法(即ち、CELL ID+TA+AOAという位置決め方式)と比較すれば、位置決めの正確度が低下する。
【0092】
具体的にどちらの位置決め方式を採用するか必要に応じて選択できる。
【0093】
そのうち、ステップ501の前は、又、
ネットワーク側がユーザ端末に対して非競合ランダムアクセスを行うための指示情報を送信するステップ500を含んでも良い。指示情報はPRACH時間周波数リソース情報・非競合ランダムアクセスプリアンブル系列(即ち、Preambleコード)等を含む。
【0094】
そのうち、指示情報はPDCCH、MAC制御PDU及びRRCシグナリングの何れかであっても良い。
【0095】
そのうち、ステップ501において、ネットワーク側は、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を一回だけ受信すると、位置決めを行っても良い。これによって、ネットワークリソースを低減できるが、位置決めの精度が高くならない。位置決めの精度を向上するために、ネットワーク側は非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を複数回受信し、複数の測定値を確定してから位置決めを行うようにしても良い。
【0096】
ユーザ端末に複数回の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を送信させたい場合、ユーザ端末から送信する非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の必要回数を指示情報に含んでも良い。或いは、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の送信により位置決めを行うことをユーザ端末に通知するためのトリガー情報を指示情報に含んでも良い。
【0097】
指示情報に送信回数情報が含まれた場合、ユーザ端末が指定された回数により非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を複数回送信し、指示情報にトリガー情報が含まれた場合、送信回数を予め設定でき、例えば、プロトコルに規定しておき、或いは、ネットワーク側からユーザ端末に通知する。そうすると、ユーザ端末は非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の送信により位置決めを行う必要があると確定した場合、予め設定された送信回数により、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を複数回送信できる。
【0098】
又、実際の実施において、指示情報に複数回の非競合ランダムアクセスの複数のPRACH時間周波数リソース情報と複数の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を追加できる。
【0099】
ユーザ端末が指示情報を受信して非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を送信後、ランダムアクセス応答メッセージ(Msg2)を受信していなければ、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を再送することになる。これによって、複数回の再送を実現できる。具体的に、ステップ501においてネットワーク側は、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信後、ユーザ端末に対してランダムアクセス応答メッセージを送信しなく(その場合、ユーザ端末が継続して非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を再送する)、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の受信回数が設定された閾値に達する時、ユーザ端末に対してランダムアクセス応答メッセージを送信して、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の送信を終了することをユーザ端末に指示する。
【0100】
閾値の大きさは必要に応じて設定できる。
【0101】
そのうち、TA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する場合、
ステップ501において、ネットワーク側は、1つの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信する毎に、1つのTA測定値を確定しても良いし、全ての非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信後、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列毎に対してTA測定値を確定しても良い。
【0102】
そして、ステップ502において、ネットワーク側は、確定された複数のTA測定値を加算して平均値を求め、平均TA測定値を取得し、平均TA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定しても良い。
【0103】
ステップ502において、ネットワーク側は又、複数のTA測定値における各TA測定値に対応する位置座標を確定し、確定された全ての位置座標の平均座標を求め、確定された平均座標をユーザ端末の位置情報とするようにしても良い。
【0104】
そのうち、TA測定値とAOA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する場合、
ステップ501において、ネットワーク側が、1つの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信する毎に、1つのTA測定値と一つのAOA測定値を確定しても良いし、全ての非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信後、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列毎に対してTA測定値とAOA測定値を確定しても良い。
【0105】
そして、ステップ502において、ネットワーク側はそれぞれと確定された複数のTA測定値と複数のAOA測定値を加算して平均値を求め、平均TA測定値と平均AOA測定値を取得し、平均TA測定値と平均AOA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定するようにしても良い。
【0106】
ステップ502において、ネットワーク側は又、確定された複数のTA測定値と複数のAOA測定値をグループ化でき、
そのうち、グループ毎に1つのTA測定値と1つのAOA測定値があり、同一グループにおけるTA測定値とAOA測定値は同一の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列により確定され、
各グループにおけるTA測定値とAOA測定値により1つの位置座標を確定し、確定された全ての位置座標の平均座標を求め、確定された平均座標をユーザ端末の位置情報とする。
【0107】
ステップ502においてネットワーク側が具体的にどれの方式を採用するか必要に応じて設定できる。
【0108】
TA測定値とAOA測定値はネットワーク側で測定されるため、ユーザ端末の複雑度を低減する。又、ユーザ端末に影響を与えずに、柔軟的にCELL ID+TAである位置決め技術からCELL ID+TA+AOAである位置決め技術へのアップグレードが実現できる。
【0109】
CELL ID+TA+AOAという技術を採用する場合、TA測定値とAOA測定値は全て同じアップリンク伝送信号(Preambleコード)により測定されるため、推定精度を向上させる。
【0110】
全体の過程において、アップリンク方向において非同期伝送されるのはPreambleのみであるので、アップリンク干渉も回避できる。
【0111】
上述実施形態からわかるように、本発明の実施形態においてネットワーク側はユーザ端末からの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻と希望到着時刻により、TA測定値を確定し、前記ネットワーク側が前記TA測定値により、ユーザ端末の位置情報を確定する。LTEシステムにおいて非競合ランダムアクセスによりTA測定値を確定できるため、LTEシステムにおいてユーザ端末の位置情報を確定できて、ユーザ端末に対する位置決めを実現できる。又、本発明の実施形態は簡単で実施が容易であるため、LTEシステムにおいて位置決め機能によりユーザに各種サービスを提供できる。
【0112】
当業者が本発明の要旨を逸脱しない範囲で、各種変更・変形を実施できることは勿論である。これらの変更・変形は本発明の特許請求の範囲に属すれば、本発明に含まれている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク側がユーザ端末からの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻と希望到着時刻により、タイミングアドバンスTA測定値を確定することと、
前記ネットワーク側が前記TA測定値により、ユーザ端末の位置情報を確定することと、
を含むことを特徴とするユーザ端末の位置情報を確定する方法。
【請求項2】
前記ネットワーク側がTA測定値を確定することは、
前記ネットワーク側が、ユーザ端末より受信した非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻を確定することと、
前記ネットワーク側が前記実際到着時刻と希望到着時刻の差を求め、取得された値をTAとすることと、
前記ネットワーク側が前記TAを2で除算し、取得された値を前記TA測定値とすることと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のユーザ端末の位置情報を確定する方法。
【請求項3】
前記ユーザ端末の位置情報を確定する方法は
前記ネットワーク側がユーザ端末の位置情報を確定する前、又、
前記ネットワーク側が、ユーザ端末より受信した非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の信号角度を測定し、該信号角度により到来角AOA測定値を確定することを含み、
前記ネットワーク側がユーザ端末の位置情報を確定することは、
前記ネットワーク側が前記TA測定値と前記AOA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する、ことを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のユーザ端末の位置情報を確定する方法。
【請求項4】
前記ユーザ端末の位置情報を確定する方法は、又、
前記ネットワーク側がユーザ端末より非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を複数回受信することを含み、
前記ネットワーク側がTA測定値を確定することは、
前記ネットワーク側がユーザ端末からの複数の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻と希望到着時刻により、複数のTA測定値を確定する、
ことを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のユーザ端末の位置情報を確定する方法。
【請求項5】
前記ネットワーク側がユーザ端末より非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信する前、又、
前記ネットワーク側がユーザ端末に対して非競合ランダムアクセスを行うための指示情報を送信し、そのうち、前記指示情報は、ユーザ端末から送信する非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の必要回数を含み、或いは、前記指示情報は非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の送信により位置決めを行うことをユーザ端末に通知するためのトリガー情報を含む、
ことを含むことを特徴とする請求項4に記載のユーザ端末の位置情報を確定する方法。
【請求項6】
前記ネットワーク側がユーザ端末より非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を複数回受信した後、又、
前記ネットワーク側は、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の受信回数が設定された閾値に達する時、前記ユーザ端末にランダムアクセス応答メッセージを送信して、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の送信を終了することをユーザ端末に指示する、
ことを含むことを特徴とする請求項4に記載のユーザ端末の位置情報を確定する方法。
【請求項7】
前記ネットワーク側がユーザ端末の位置情報を確定することは、
前記ネットワーク側が確定された複数のTA測定値を加算して平均値を求め、平均TA測定値を取得し、前記平均TA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する、
ことを含むことを特徴とする請求項4に記載のユーザ端末の位置情報を確定する方法。
【請求項8】
前記ユーザ端末の位置情報を確定する方法は、
前記ネットワーク側がユーザ端末の位置情報を確定する前、
前記ネットワーク側が、ユーザ端末より受信した複数の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の信号角度を測定し、測定された複数の信号角度により複数のAOA測定値を確定することを含み、
前記ネットワーク側がユーザ端末の位置情報を確定することは、
前記ネットワーク側が確定された複数のAOA測定値を加算して平均値を求め、平均AOA測定値を取得し、前記平均TA測定値と前記平均AOA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する、
ことを含むことを特徴とする請求項7に記載のユーザ端末の位置情報を確定する方法。
【請求項9】
前記ネットワーク側がユーザ端末の位置情報を確定することは、
前記ネットワーク側が、複数のTA測定値における各TA測定値に対応する位置座標を確定し、確定された全ての位置座標の平均座標を求め、確定された平均座標をユーザ端末の位置情報とする、
ことを含むことを特徴とする請求項4に記載のユーザ端末の位置情報を確定する方法。
【請求項10】
前記ユーザ端末の位置情報を確定する方法は、
前記ネットワーク側がユーザ端末の位置情報を確定する前、
前記ネットワーク側が、ユーザ端末より受信した複数の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の信号角度を測定し、測定された複数の信号角度により、複数のAOA測定値を確定することを含み、
前記ネットワーク側がユーザ端末の位置情報を確定することは、
前記ネットワーク側が確定された複数のTA測定値と複数のAOA測定値をグループ化し、そのうち、グループ毎に1つのTA測定値と1つのAOA測定値があり、同一グループにおけるTA測定値とAOA測定値が同一の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列により確定されることと、
前記ネットワーク側が各グループにおけるTA測定値とAOA測定値により1つの位置座標を確定することと、
前記ネットワーク側が確定された全ての位置座標の平均座標を求め、確定された平均座標をユーザ端末の位置情報とすることと
を含むことを特徴とする請求項9に記載のユーザ端末の位置情報を確定する方法。
【請求項11】
ユーザ端末からの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻と希望到着時刻により、タイミングアドバンスTA測定値を確定する無線アクセスネットワーク装置と、
前記TA測定値により、ユーザ端末の位置情報を確定する位置決め装置と
を含むことを特徴とするユーザ端末の位置情報を確定するシステム。
【請求項12】
前記無線アクセスネットワーク装置は、
ユーザ端末より受信した非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻を確定し、前記実際到着時刻と希望到着時刻の差を求め、取得された値をTAとし、前記TAを2で除算し、取得された値を前記TA測定値とする、
ことを特徴とする請求項11に記載のユーザ端末の位置情報を確定するシステム。
【請求項13】
前記無線アクセスネットワーク装置は、又、
ユーザ端末より受信した非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の信号角度を測定し、測定された信号角度により到来角AOA測定値を確定し、
前記位置決め装置は、又、
前記TA測定値と前記AOA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する、
ことを特徴とする請求項11又は12に記載のユーザ端末の位置情報を確定するシステム。
【請求項14】
前記無線アクセスネットワーク装置は、又、
ユーザ端末より非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を複数回受信し、
前記無線アクセスネットワーク装置はユーザ端末より受信した複数の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻と希望到着時刻により、複数のTA測定値を確定する、
ことを特徴とする請求項11又は12に記載のユーザ端末の位置情報を確定するシステム。
【請求項15】
前記無線アクセスネットワーク装置は、又、
ユーザ端末より非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信する前、ユーザ端末に対して非競合ランダムアクセスを行うための指示情報を送信し、そのうち、前記指示情報は、ユーザ端末から送信する非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の必要回数を含み、或いは、前記指示情報は非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の送信により位置決めを行うことをユーザ端末に通知するためのトリガー情報を含む、
ことを特徴とする請求項14に記載のユーザ端末の位置情報を確定するシステム。
【請求項16】
前記無線アクセスネットワーク装置は、又、
非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の受信回数が設定された閾値に達する時、前記ユーザ端末にランダムアクセス応答メッセージを送信して、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の送信を終了することをユーザ端末に指示する、
ことを特徴とする請求項14に記載のユーザ端末の位置情報を確定するシステム。
【請求項17】
前記位置決め装置は、
確定された複数のTA測定値を加算して平均値を求め、平均TA測定値を取得し、前記平均TA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する、
ことを特徴とする請求項14に記載のユーザ端末の位置情報を確定するシステム。
【請求項18】
前記無線アクセスネットワーク装置は、又、
ユーザ端末より受信した複数の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の信号角度を測定し、測定された複数の信号角度により複数のAOA測定値を確定し、
前記位置決め装置は、
確定された複数のAOA測定値を加算して平均値を求め、平均AOA測定値を取得し、前記平均TA測定値と前記平均AOA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する、
ことを特徴とする請求項17に記載のユーザ端末の位置情報を確定するシステム。
【請求項19】
前記位置決め装置は、
複数のTA測定値における各TA測定値に対応する位置座標を確定し、確定された全ての位置座標の平均座標を求め、確定された平均座標をユーザ端末の位置情報とする、
ことを特徴とする請求項14に記載のユーザ端末の位置情報を確定するシステム。
【請求項20】
前記無線アクセスネットワーク装置は、又、
ユーザ端末より受信した複数の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の信号角度を測定し、測定された複数の信号角度により複数のAOA測定値を確定し、
前記位置決め装置は、
確定された複数のTA測定値と複数のAOA測定値をグループ化し、そのうち、グループ毎に1つのTA測定値と1つのAOA測定値があり、同一グループにおけるTA測定値とAOA測定値は同一の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列により確定され、各グループにおけるTA測定値とAOA測定値により1つの位置座標を確定し、確定された全ての位置座標の平均座標を求め、確定された平均座標をユーザ端末の位置情報とする、
ことを特徴とする請求項19に記載のユーザ端末の位置情報を確定するシステム。
【請求項21】
ユーザ端末より非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信する受信モジュールと、
ユーザ端末より受信した非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻と希望到着時刻により、タイミングアドバンスTA測定値を確定する第一確定モジュールと
を含むことを特徴とする無線アクセスネットワーク装置。
【請求項22】
前記無線アクセスネットワーク装置は、又、
前記TA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する位置決めモジュール
を含むことを特徴とする請求項21に記載の無線アクセスネットワーク装置。
【請求項23】
前記第一確定モジュールは、
ユーザ端末より受信した非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻を確定し、前記実際到着時刻と希望到着時刻の差を求め、取得された値をTAとし、前記TAを2で除算し、取得された値を前記TA測定値とする、
ことを特徴とする請求項22に記載の無線アクセスネットワーク装置。
【請求項24】
前記無線アクセスネットワーク装置は、又、
ユーザ端末より受信した非競合ランダムアクセスアドバンス系列の信号角度を測定し、測定された信号角度により到来角AOA測定値を確定する第二確定モジュールを含み、
前記位置決めモジュールは、
前記TA測定値と前記AOA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する、
ことを特徴とする請求項22又は23に記載の無線アクセスネットワーク装置。
【請求項25】
前記受信モジュールは、
ユーザ端末より非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を複数回受信し、
前記第一確定モジュールは、
ユーザ端末より受信した複数の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の実際到着時刻と希望到着時刻により、複数のTA測定値を確定する、
ことを特徴とする請求項22又は23に記載の無線アクセスネットワーク装置。
【請求項26】
前記無線アクセスネットワーク装置は、又、
前記受信モジュールがユーザ端末より非競合ランダムアクセスプリアンブル系列を受信する前、ユーザ端末に対して非競合ランダムアクセスを行うための指示情報を送信し、そのうち、前記指示情報は、ユーザ端末から送信する非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の必要回数を含み、或いは、前記指示情報は非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の送信により位置決めを行うことをユーザ端末に通知するためのトリガー情報を含む指示モジュール
を含むことを特徴とする請求項25に記載の無線アクセスネットワーク装置。
【請求項27】
前記無線アクセスネットワーク装置は、又、
前記受信モジュールの非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の受信回数が設定された閾値に達する時、前記ユーザ端末にランダムアクセス応答メッセージを送信して、非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の送信を終了することをユーザ端末に指示する送信モジュール
を含むことを特徴とする請求項25に記載の無線アクセスネットワーク装置。
【請求項28】
前記第一確定モジュールは、
確定された複数のTA測定値を加算して平均値を求め、平均TA測定値を取得し、前記平均TA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する、
ことを特徴とする請求項25に記載の無線アクセスネットワーク装置。
【請求項29】
前記第二確定モジュールは、
ユーザ端末より受信した複数の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の信号角度を測定し、測定された複数の信号角度により複数のAOA測定値を確定し、
前記位置決めモジュールは、
確定された複数のAOA測定値を加算して平均値を求め、平均AOA測定値を取得し、前記平均TA測定値と前記平均AOA測定値によりユーザ端末の位置情報を確定する、
ことを特徴とする請求項28に記載の無線アクセスネットワーク装置。
【請求項30】
前記第一確定モジュールは、
複数のTA測定値の各TA測定値に対応する位置座標を確定し、確定された全ての位置座標の平均座標を求め、確定された平均座標をユーザ端末の位置情報とする、
ことを特徴とする請求項25に記載の無線アクセスネットワーク装置。
【請求項31】
前記第二確定モジュールは、
ユーザ端末より受信した複数の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列の信号角度を測定し、測定された複数の信号角度により複数のAOA測定値を確定し、
前記位置決めモジュールは、
確定された複数のTA測定値と複数のAOA測定値をグループ化し、そのうち、グループ毎に1つのTA測定値と1つのAOA測定値があり、同一グループにおけるTA測定値とAOA測定値は同一の非競合ランダムアクセスプリアンブル系列により確定され、各グループにおけるTA測定値とAOA測定値により1つの位置座標を確定し、確定された全ての位置座標の平均座標を求め、確定された平均座標をユーザ端末の位置情報とする、
ことを特徴とする請求項30に記載の無線アクセスネットワーク装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−526425(P2012−526425A)
【公表日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−508890(P2012−508890)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【国際出願番号】PCT/CN2010/072511
【国際公開番号】WO2010/127633
【国際公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【出願人】(502012727)電信科学技術研究院 (20)
【Fターム(参考)】