説明

ヨーグルトおよび果実に基づく冷凍組成物

本発明は、ヨーグルトおよび果実に基づく冷凍組成物に関し、この冷凍組成物は、果実に相当するものとして、組成物の全重量の30から49%もしくは49.1から220%を占める、ピューレおよび/またはジュースの形態での1つもしくはそれを超える果実、51から70重量%のヨーグルト、ならびに場合により1つもしくはそれを超えて添加される糖類および/または他の成分を含む。本発明はまた、前記組成物をすりつぶし、場合によりエアレーションすることによる、この組成物の製造方法、冷凍デザートの製造のためのその用途、および前記デザートの製造方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はヨーグルトおよび果実に基づく冷凍組成物、その製造方法、冷凍デザートの製造のための本組成物の使用および前記デザートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
タブ型および棒状のアイスクリームは消費者によって大変好まれているが、一般的に糖類および脂肪性物質に富んでいるという欠点を有している。したがって、それらの持つカロリーは非常に高い。
【0003】
さらに、冷凍庫から出したばかりの食感は非常に硬く、食べることができるようになる前に室温でしばらくの間、暖めるために放置することが必要であり、タブ型容器の底のアイスクリームが溶ける恐れがあり、一度凍らせた後での次回の食事におけるアイスクリームの食感を悪くさせる恐れがある。この欠点を解消するために、脂質(氷晶の広がりを制限するため)、糖類(凝固点を下げるため)、ならびに/あるいは例えばグアーなどのテクスチャラント(texturants)および/またはイナゴマメの粉末および/またはカラギーンおよび/または卵黄(乳化剤を含む)の量を増加させることが可能であり、あるいは製造の過程の間にアイスクリームに空気を含ませることが可能であって、その結果、前記アイスクリームは通常、乳化剤を含むことによってエアレーションを促進させる。しかしながら、これらの解決策は栄養学上の観点から満足いくものではなく、得られるアイスクリームの味の強さおよび自然的特質に悪い影響を与え得る。
【0004】
特定の種類のアイスクリームはヨーグルトアイスクリームから構成される。それらは一般的に、アイスクリームに比べて、より脂肪分が少ないが、ずっと硬く、より溶けにくく、酸っぱくて水っぽい味を有する。さらに、それらはしばしば約10以上の含有物を含んでおり、それにはアレルギー問題を引き起こす可能性があるいくつかの添加剤が含まれる。製品に対する心理学的な考え方が、可能な限り少ない添加剤と含有物を含む天然物を消費者がますます探す傾向になりがちであるがゆえに、さらに不利な影響を与えている。
【0005】
別の種類のアイスクリームもまた、コーンもしくはカップに押出されて提供される、いわゆる「イタリア」風のアイスクリームから構成される。これらのいわゆるイタリア風アイスクリームはヨーグルトを含んでもよい。それらは、機械により享受されるオーバーラン(overrun)の程度が高く、提供される温度が減じている(−7から−10℃)結果、クリーム状の食感を有する。しかしながら、これらのアイスクリームは依然としてテクスチャラントを含む。さらに、これらのアイスクリームを製造する機械は高い売上高を有する会社によって設計され、それは、機械のコストおよび風味を添えるのと同じくらい多くの機械を持つ必要性があるためである。それらはさらに、押出された混合物はせいぜい3日後には捨てられなければならないがために、重大な損失を引き起こす。より最近の機械は、毎晩自動で殺菌する機能を装備しており、この場合には機会はたった15日ごとに完全に空にしなければならないので、損失が制限される。しかし、このシステムがヨーグルトを発酵させる生物を殺すのは明らかである。
【0006】
これらの多様な機械はRESFAB社(カナダ)によって製造され、BIO−GOURT International Inc.社(Vanier、Quebec−カナダ)によって販売される。この装置は特に特許文献1および特許文献2において記載されている。それによって、半固体の状態におけるヨーグルトアイスクリームおよび冷凍果実の断片から、ヨーグルトおよび果実のアイスクリームを調製することが可能になる。しかしながら、最終産物におけるヨーグルトの量は14重量%を超えない。さらに、特定な場合には、この半固体状態を維持するために、少なくとも2つのテクスチャラントおよびいくつかの乳化剤をヨーグルトアイスクリームが含んでおり、エアレーションされなければならない。最後に、得られるアイスクリームは、その食感を失うことなく適切に貯蔵することができず、球状に形作ることができない。一度に一部分より多くを調製することは可能ではない。したがって、この解決法は、レストランや社員食堂で提供され得る、優れた栄養学的性質を有する天然の冷凍デザートの製造には適切ではなく、例えばそれは、大勢の人に同時に提供することが不可能だからである。特許文献3および4に記載されているこれらの機械は、同様の不都合を有する。
【0007】
シャーベットがアイスクリームよりも脂質が少ないことは言うまでもないが、より多くの糖類を含み、「水っぽい」味をもたらすいくつかの平凡な点を有する。シャーベットが有する大きな氷晶のために、冷凍庫からすぐに出したシャーベットはアイスクリームよりもずっと硬い。また、これらの大きな結晶は口内でザラザラし、とても不愉快である。
【0008】
シャーベットとアイスクリームはアイスクリーム製造装置を用いて調製され得、アイスクリーム製造装置により、水、糖類およびあらかじめ洗って皮を向いた果実の混合物を混合して冷凍させることが可能となり、ピューレを減らすことができる。アイスクリーム製造装置のいくつか(特にはPHILIPS HR2305)は、特にヨーグルトアイスクリームの製造について記載されているレシピマニュアルで提供される。他のヨーグルトアイスクリームのレシピはインターネットで入手できる。これらのヨーグルトアイスクリームの栄養学上の利点は全体的に満足いくものである一方で、それらは一般的にヨーグルトの重量の50%未満であり、および/またはコスト価格に影響を与えるとても高い果実含有量を含む。さらに、これらの機械による製造の1時間あたりの速度が不十分であるため、レストランの規模で提供することは考えにくい。
【0009】
実際に、ヨーグルトアイスクリームは、果実の混合物を調製し、次いで冷凍させるのにかなりの長時間を必要とする。果実は前もって調製してもよいが、そうすると、この場合にはそれらにレモンジュースを加えることは欠かすことができず、それにより、pHが減少することによってタンパク質の構造を修飾してしまうので、シャーベットの食感に悪影響を与える。アキュムレータを有するアイスクリーム製造装置の場合には、冷凍処理はいっそう問題を有し、それは、調製するのに望ましいアイスクリームバッチ(bathces)と同じぐらいたくさんのアキュムレータを必要とするためである。加えて、これらのアイスクリームは貯蔵するのが難しく、それは、それらを調製して10分以内に消費される必要があり、または、あまりにも硬くなりすぎないように1時間を超えない時間で冷凍庫に戻す必要があるからである。1時間冷凍させた後は、理論的にはこれらのアイスクリームを高温に戻すことが可能になるが、この再加熱によってそれらに不均等な食感を与え、舌で知覚できるすべての結晶を取り除けるわけではない。最後に、このようにして調製されるアイスクリームは、食感という観点において、高い再現性を有してはいない。したがって、アイスクリームまたはシャーベットが、十分にクリーム状でなく食感が長持ちせず家庭での使用以外には適切でないアイスクリーム製造装置とともに提供される以下のレシピで調製されることは、高く評価されるだろう。
【0010】
場合によりヨーグルトを含むクリーム状のアイスクリームを製造するためにレストランオーナーに対して提供されるこれまでのところの解決策は、PACOJET AG(ツーク、スイス)社によって製造され、PACOCLEAN社(Romagnieu、フランス)によってパコジェット(Pacojet)の商標名で市販される装置を使用することである。
【0011】
特許文献5で記載されているこの装置は、多機能性の食品加工機であって、特に、果実およびヨーグルトに基づく冷凍デザートの製造を可能にさせる。この製造業者は、この場合には、果実の断片(調理されたものか、調理していないもの)、糖類およびクリームの混合物を調製し、場合によってヨーグルトを補い、一般的に水を補うことを推奨している。この混合物を次いで特別な容器(pot)で冷凍し、数分内でイタリア風のアイスクリームのクリーム状の稠度が得られるまで、冷凍混合物もしくはその一部分のみを混ぜ、できる限りエアレーションする(つまり「パコジェットを使う(pacotize)」)機械で作業する。
【0012】
パコジェットの供給業者は特に、バナナ(果実)を30%、プレーンヨーグルトを48%、場合によって低脂肪ヨーグルトで置換されるクレーム・フレッシュを12%、および糖類を10%含む混合物に対して「パコジェットを使う」ことを提案する。
【0013】
前記記載の類の装置の使用により、レストランの規模で、適切な食感と比較的許容できる栄養学上の特性を有する冷凍デザートを容易に調製することが効率的に可能になる一方で、断片の形態でのみの新鮮な果実の使用がいくつもの問題を課しているという問題が依然としてある。特に、装置の正常な運転のためのおよび結晶のないアイスクリームを得るために、処理させる混合物を含む容器を完全にいっぱいにする(fill)必要があり、したがって、加えた糖類を溶解させる働きもある水または液体クリームを用いて、果実の断片によって作られた空のスペースをいっぱいにする必要がある。さて、水は製品の構造および味を損なう結晶へとつながり、クリームの存在はその得られる発熱量からいつも好ましいわけではない。もしクリームが発酵しなければ、かなりの割合の人々によって十分に消化されないラクトースをも提供することになる。さらに、新鮮な果実は一年を通して入手はできず、腐りやすい性質は浪費の源となる。最後に、果実の断片の使用によっては、例えばイチゴ、桑の実またはラズベリーのような赤い果物などの痩果ならびに例えばオレンジやブドウなどの果物の種を十分にすりつぶすことはできない。
【0014】
さらに、パコジェットの供給業者は、望ましい均一性およびよりクリーム状の食感を得るために、この装置において混合物を2回運転することを推奨しているが、操作に必要となる時間を考えると、経済的な視点からみて好ましくなく、得られる食感の視点からみても、しばしばあまりに柔らかすぎて良好なアイスクリームボールの形成ができず好ましくない。
【0015】
さらに、50重量%近くの、大量のヨーグルトを使用する前記記載のレシピが、より低いデンプン含有量を有しているがために食感の特性がバナナほどによくないバナナ以外の果実に対して、使用できるかは明らかでない。バナナがミルクシェイクやスムージーに対する慣習的なテクスチャラントであることはよく知られている。
【0016】
最後に、前記記載の装置においてすぐに加工される凍結調製は、商業的には、凍結デザートはレストランオーナーによって十分に調製されなければならないので、存在しない。
【0017】
したがって、少なくとも50重量%のヨーグルトに基づく凍結デザートを入手することが望ましく、この凍結デザートは、過剰な損失を引き起こさず経済的に損失を与えることなくレストランの規模で提供されることが可能であり、ならびにバランスのとれた栄養学上のプロファイル、低い発熱量、強いフルーティーな味わいおよび色、クリーム状で、安定であり、使用される果実に関わらず完全に再現可能な食感を有しており、さらには、このデザートは十分に固められてボールの中に成形されるのが望ましい。
【0018】
出願人の会社は、このような凍結デザートを製造し開発する利点を有しているので、ピューレの果実および/またはフルーツジュースおよび大量のヨーグルトを含む冷凍組成物を適切な装置で加工することによって調製される前記冷凍デザートを、前記で記載されるような技術上、栄養学上および感覚刺激性の要求のすべてを充足することによって、この必要性を満足させることが可能である。
【特許文献1】米国特許第2,626,132号
【特許文献2】米国特許第5,626,133号
【特許文献3】米国特許第4,668,561号
【特許文献4】米国特許第5,208,050号
【特許文献5】カナダ国特許出願第2,250,542号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
したがって、本発明の最初の課題は:
‐果実に相当するものとして、組成物の全重量の30から49%を占める、ピューレの形態でのおよび/またはフルーツジュースとしての1つもしくはそれを超える果実
‐51から70重量%のヨーグルト、ならびに
‐場合により1つもしくはそれを超えて添加される糖類および/または他の成分
を含む冷凍組成物である。
【0020】
それはまた:
‐果実に相当するものとして、組成物の全重量の49.1から220%、好ましくは50から150%、より好ましくは50から90%を占める、ピューレの形態でのおよび/またはフルーツジュースとしての1つもしくはそれを超える果実
‐51から70重量%のヨーグルト、ならびに
‐場合により1つもしくはそれを超えて添加される糖類および/または他の成分
を含む冷凍組成物に関する。
【課題を解決するための手段】
【0021】
「冷凍組成物」という語句は、中核温度が−15℃以下を有し、好ましくは−18℃以下で一般的に−40℃以上を有する組成物を意味すると理解される。
【0022】
本発明に従う冷凍組成物の第一の成分は、フルーツピューレである。
【0023】
「フルーツピューレおよび/またはフルーツジュース」という語句は、特には果実の性質および/またはすりつぶしの微粉度にしたがって、程度の差はあるが液体である調製品を意味するものと理解されており、1つもしくはそれを超える果実をすりつぶし、押圧し、もしくはそうでなければ抽出し、場合により得られる粉末タイプの産物を濃縮させ、ならびに/あるいは小さな種(pip)、痩果および/または果肉(pulp)の全部または一部を分離させ(例えばろ過するなど)、ならびに/あるいは瞬間殺菌法、糖類を添加しない調製法によって調製される。いくつかの商業上のフルーツピューレでは、例えば慣習的に10%のスクロースのように、糖類が添加されて含まれており、添加された糖類は糖類として計算され、本発明にしたがって、フルーツピューレの重量から差し引かれる。
【0024】
本発明の目的のために、この調製品(フルーツピューレおよび/またはフルーツジュース)は、側面に沿って四角の網の目が3mmを有するふるい(sieve)を通過することが可能であるのに十分小さいサイズの果実から構成され、前記ふるいは、調製品が非常に粘着性を持つといけないので、ふるいにかけている間、場合により水でリンスされる。
【0025】
この記述の注意として、本発明にしたがって使用されるフルーツピューレおよび/またはフルーツジュースの量は、果実に相当するものとして表現される。「果実に相当するもの」という語句は、使用される(前記で記載したように)フルーツピューレおよび/またはフルーツジュースのパーセンテージを意味するものとして理解され、使用されるフルーツピューレおよび/またはフルーツジュースの乾燥物質の含有量のパーセンテージによって乗され、同じ新鮮な果実の食用部分における濃縮されていないピューレの乾燥物質の平均含有量のパーセンテージによって除されたものである。たとえば、本発明による組成物が2倍に濃縮された(そのうち水の半分が蒸発した)フルーツピューレを20%含む場合には、その結果10%甘くなり、果実に相当するものは:20×0.9×2/1=36%になるであろう。
【0026】
したがって、BOIRON FRERES SA社(Rungis、フランス)によって販売される標準フルーツピューレを使用することが可能である。
【0027】
本発明にしたがう組成物は、組成物の全重量に対して、果実に相当するものとして、フルーツピューレおよび/またはフルーツジュースを、好ましくは30から49重量%、より好ましくは31から40重量%、いっそう好ましくは31から35重量%含む。
【0028】
しかしながら、本発明に代わるものとして、本発明にしたがう組成物は、組成物の全重量に対して、果実に相当するものとして、ピューレになった果実および/またはフルーツジュースを、49.1から220重量%、好ましくは50から150重量%、より好ましくは50から90重量%含む。
【0029】
選択してもよい果実は:リンゴ、バナナ、イチゴ、桃、ラズベリー、桑の実、マンゴー、キウイ、ブルーベリー、クロフサスグリ、アカフサスグリ、オレンジ、サクランボ、イチジク、西洋梨、アプリコット、ココナッツ、パッションフルーツ、グアバ、パパイヤ、メロン、ライチ、パイナップル、レモン、マンダリン、ベニバスモモ、グレープフルーツ、ブドウ、ダイオウおよびそれらの混合物であり、この羅列は網羅的ではない。
【0030】
しかしながら、この冷凍組成物は、例えばバナナまたは栗などの天然デンプンを1.5重量%よりも多く新鮮な状態で含んでいる果実が含まれていないのが好ましい。
【0031】
さらに、この冷凍組成物は、ピューレになった果実、フルーツジュースおよび果実の断片の全重量に対して、果実の断片を50重量%より多く含まず、より優れているのは30重量%より多く含まず、あるいはもっと言えばまったくフルーツ断片を含まないのが好ましく、つまりは、果実は、水でふるいを洗浄した後でさえも、側面に沿って四角の網の目が3mmを有するふるい上に保持されることができるものである。
【0032】
本発明にしたがう組成物の第2の成分はヨーグルトである。したがって、この組成物は組成物の全重量に対して、51から70重量%、好ましくは55から70重量%、より好ましくは55から60重量%のヨーグルトを含む。
【0033】
本発明の目的のために、ヨーグルトは、牛乳および乳製品由来の培養物より得られる、サーモフィルス菌(Streptococcus thermophilus)およびラクトバチルス・デルブリッキー・ブルガリクス(Lactobacillus delbrueckii bulgaricus)といった好熱性微生物の活動のおかげによる、乳酸発酵によって得られる凝固した乳製品を意味するものと理解される。国際食品規格の定義に従って、名称としてヨーグルトを特徴づけるのは、これら2つの菌種の存在である。これらの特定の微生物が、賞味期限日に全体量で、少なくとも10CFU/gが生存していることが好ましく、略語C.F.Uはコロニー形成単位を意味する。乳酸発酵はpHの減少および凝固を引き起こす。
【0034】
乳製品は特に、殺菌された牛乳、濃縮牛乳、殺菌されたセミスキムミルク、濃縮セミスキムミルク、殺菌されたスキムミルク、濃縮スキムミルク、殺菌されたクリーム(乳脂)、殺菌されたライト・クリームおよびそれらの混合物から成る群より選択される。
【0035】
ヨーグルトの製造のために使用される牛乳は、特には、牛の乳、ヤギの乳、水牛の乳、豆乳もしくはエンバク乳(oat milk)またはそれらの混合物でもよい。牛乳が本発明での使用に好ましい。
【0036】
より幅広い意味で、本発明の目的のために、微生物であるサーモフィルス菌およびラクトバチルス・デルブリッキー・ブルガリクス以外にも、特にビフィドバクテリウム・アニマーリス・アニマーリス(Bifidobacterium animalis animalis)および/またはカセイ菌(Lactobacillus casei)および/またはラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantarum)および/またはラクトバチルス・アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)の菌株より得られる微生物が乳酸菌として含まれる産物を、ヨーグルトと呼ぶこともまた可能である。これらの乳酸菌株は、最終産物におけるさまざまな特性を与えることを意図しており、例えばそれは腸内フローラのバランスが優れているなどである。最終産物においては、微生物は生存状態にあることが好ましい。したがって、それらは、本発明にしたがう組成物より製造されるデザートの消化率を改善し、プロバイオティック特性を提供する。
【0037】
したがって、このようなヨーグルトは、発酵乳ならびにAFNOR NF 04−600基準および規格StanA−11a−1975基準のヨーグルトの仕様に有利に合致する。AFNOR NF 04−600基準は、とりわけ、発酵後には産物を加熱してはいけないことが明記されている。さらに、ヨーグルトにおいて、乳製品および乳製品の原料は、最終産物の最低でも70%(m/m)を占めなければならない。
【0038】
本発明において、冷凍後にも大量の生きた乳酸菌(live lactic ferments)が残存していることが好ましい。したがって、本発明にしたがう冷凍組成物は、1グラムあたり、好ましくは少なくとも10、好ましくは少なくとも10、またはさらに好ましくは少なくとも10の細菌を含む。これらの細菌は、(a)サーモフィルス菌、(b)ラクトバチルス・デルブリッキー・ブルガリクス、(c)ビフィドバクテリウム・アニマーリス・アニマーリス、(d)カセイ菌、(e)ラクトバチルス・プランタラム、(f)ラクトバチルス・アシドフィルスまたはそれらを混合したものから選択される、少なくとも1つの細菌を有利に含む。好ましくは、細菌は、(a)サーモフィルス菌、(b)ラクトバチルス・デルブリッキー・ブルガリクス、ならびに場合によりまた(c)ビフィドバクテリウム・アニマーリス・アニマーリスおよび/または(d)カセイ菌および/または(e)ラクトバチルス・プランタラムおよび/または(f)ラクトバチルス・アシドフィルスを混合したものを含む。
【0039】
このようなヨーグルトは、特にActivia(サーモフィルス菌、ラクトバチルス・デルブリッキー・ブルガリクス、ビフィドバクテリウム・アニマーリス・アニマーリス)の商標名でDANONE社によって販売されている。
【0040】
本発明の好ましい変形によれば、この冷凍組成物は未発酵クリームを含まない。よりいっそう好ましくは、このヨーグルトは、組成物の乳製品成分のみである。
【0041】
「未発酵クリーム」という語句は、脂肪性物質に豊富な牛乳を意味していると理解され、少なくとも脂肪性物質を30重量%含んでおり、一般的には脂肪性物質を35重量%から実に40重量%まで含んでおり、pHが6.4に近く、乳酸菌によって酸性化されていない、たいていは液体である。
【0042】
クリームが存在しないことにより、冷凍組成物の成分数を減らすことが可能となり、また、ラクトース(ヨーグルトと認識される)の優れた消化率、ならびに最終産物(高い比率のヨーグルト)におけるより高い濃度の細菌を確保することが可能となる。
【0043】
同様に、本発明に従う組成物は、国際食品規格において定義されるさまざまな食品添加剤を含んでいなくてよく、これらの食品添加剤の存在は、本発明にしたがう冷凍デザートに対する望ましい食感および/または味を獲得するのに必要ではない。この組成物はレモンジュースを含んでいなくてもよい。
【0044】
変形としてまたは加えて、それは以下の構成物質の少なくとも1つを含んでいなくてもよい:添加剤(国際食品規格の意味において)であって特に、テクスチャラント、乳化剤、着色剤、防腐剤;デンプン;ゼラチン;香味料;卵黄;およびそれらの混合物。好ましくは、この冷凍組成物はこれらの構成物質のすべてを含んでいない。
【0045】
「テクスチャラント(texturants)」という語句は、産物の食感(texture)をそれらが組み込まれるものに改良させる化合物を意味すると理解される。テクスチャラントの例は:グアーおよびイナゴマメの花;アラビアゴム、キサンタンゴム、ジェランガム;カラギーン;デンプン(天然もしくは改良されたもの);微結晶性セルロース;ゼラチン;ペクチン;アルギン酸塩(E400からE405);寒天;およびそれらの混合物がある。「乳化剤」という語句は、それらのHLB(親水親油バランス)値によって特徴付けられる、両親媒性化合物を意味すると理解され、特に、水中油型乳剤を安定化させることができる。食品乳化剤の例には、特には卵黄に存在するレシチンおよびその誘導体;脂肪酸モノ‐およびジグリセリド;ポリソルベート80がある。「着色剤」という語句は、冷凍組成物それ自身に色を提供することが可能である天然もしくは合成起源の化合物を意味すると理解される。食品着色剤の例には、ヨーロッパではコードE100からE180が知られている。「防腐剤」という語句は、組成物内の、微生物、特には酵母および/またはカビおよび/または細菌であって、特に黄色ブドウ球菌の増殖を阻害する化合物を意味すると理解されている。食品防腐剤の例には、ソルビン酸およびその塩(E200からE203);安息香酸およびその塩(E210からE219);亜硫酸塩および誘導体(E220からE228);ナタマイシン;ナイシン;およびそれらの混合物がある。「香味料」という語句は、組成物自身の味を改良することができる天然もしくは合成起源の化合物を意味すると理解される。香味料の例には、バニリン;天然のバニラ抽出物;添加される柑橘類の果実に必要不可欠な油;およびそれらの混合物がある。
【0046】
他方では、本発明にしたがう組成物は、不飽和脂肪酸を含む、1つまたはそれより多い水素化されていない植物油を有利に含んでもよく、例えばそれには、大豆油、ヒマワリ油、オレイン酸が多い菜種油、オレイン酸が多いヒマワリ油、サフラワー油、月見草油またはルリヂサオイルがある。より好ましくは、オメガ‐3系脂肪酸と、場合によりオメガ‐6系脂肪酸に富んでいる1つまたはそれより多い油を使用することが可能であり、好ましくは、それらは、オメガ‐3系脂肪酸に対するオメガ‐6系脂肪酸の比が5未満であって、それらには例えば、ナッツ、ルピナス、カメリナ、アマニ、麻、ツルブルーベリー、インカインチ(Inca inchi)、キウイの種または菜種油があり、好ましくは、その当たり障りのない味および安い価格のため、菜種油が好ましい。
【0047】
栄養油が乳脂肪に関しての部分的または完全な代替品として用いられる場合には、本発明にしたがうヨーグルトおよび果実のデザートとしたがって本発明に従う冷凍組成物は、冷凍デザート100gあたり、オメガ‐3系脂肪酸(リノレン酸に相当するもの)の含量が0.3gを超えて有するのが好ましい(例として3.3%の菜種油で提供される)。オメガ‐3系脂肪酸に対するオメガ‐6系脂肪酸の比がさらには5未満であるのが好ましく、デザート(それぞれの冷凍組成物)によって提供されるカロリーの33%未満が脂質起源であるのが好ましい。
【0048】
加えて、それらが冷凍組成物の約5重量%の量で存在する場合には、ヨーグルトおよび/または前記オイルによって添加されるものに存在する脂肪性物質は、本発明にしたがう組成物から調製される冷凍デザートに対して、バターでのそれに似た滑らかな外観、口の中でとろける食感、わずかな乳状っぽさ、場合によりクリーム状の雰囲気を提供する。これらの産物の性質は、あまり注目されないにも関わらず、脂肪含量が0.6%でもう知覚することができる。
【0049】
出願人はさらに、脂肪性物質の全体的な水準が低い場合または脂肪性物質が植物油によって提供される場合には、フルーティーな味がより強烈になることを観察している。後者の場合には、フルーティーな色がさらに明るい。
【0050】
本発明にしたがう組成物は、第3の構成物質として(任意)、1つまたはそれより多く添加される糖類(それらのうちで果実内に天然に存在するもの以外)を含み、例えばそれは組成物が、冷凍組成物の全重量に対して、炭水化物を25重量%未満で含み、好ましくは炭水化物を23重量%未満で含み、さらにいっそう好ましくは炭水化物を21重量%未満で含むような量である。さらには、冷凍組成物の全重量に対して、炭水化物を14重量%より多く含むのが好ましい。
【0051】
糖類という語句は、本発明の目的のために、任意の(食べ物を)甘くする炭水化物を意味すると理解され、その炭水化物は、スクロース、グルコース、フルクトース、転化糖、マルトース、ハチミツ、またはそれらの混合物で、特には50:50の比率であるものが好ましい。糖類は、例えば粉砂糖のような細かい粉末の形態で添加されるのが好ましい。
【0052】
一般的に好まれるのは、本発明にしたがう冷凍組成物は最大で6つの成分を含み、さらに素晴らしいのは3つのみであり、それぞれの果実と香味料のすべてが、それぞれ1つの成分として数えられると理解される。
【0053】
本発明の第2の課題は、前記で記載される組成物の製造方法であって、
(a)ヨーグルトおよび場合により添加される糖類および/または他の成分と、フル
ーツピューレおよび/またはフルーツジュースを混合するステップと、ならびに
(b)ステップ(a)において得られる混合物を冷凍させるステップ
を含むことを特徴とする。
【0054】
フルーツピューレはステップ(a)を実行する直前に調製してもよく、その場合には、この方法はさらに、ステップ(a)の前にフルーツピューレを調製するためのステップと、場合によりステップ(a)の前にフルーツピューレを瞬間殺菌するためのステップとをさらに含む。
【0055】
しかしながら、原則として、凍ったフルーツピューレから果実およびヨーグルトの混合物を調製することは経済的により有利であるだろう。結果として、好ましい実施態様によれば、本発明にしたがう方法は、ステップ(a)の前にフルーツピューレを溶かすためのステップを含む。この場合には、冷凍する前に瞬間殺菌法のステップにフルーツピューレをさらさせることが好ましいであろう。
【0056】
他の魅力的な代替案として、使用される殺菌法の規模にしたがって、室温(約20℃)で数ヶ月間(たいていは6から12)、または0から10℃で数週間(たいていは4から16)もしくはさらに数ヶ月間(たいていは6から18)のいずれかで貯蔵された、殺菌されたピューレの果実および/またはフルーツジュースから、果実およびヨーグルトの混合物を調製する。
【0057】
ステップ(a)を実行するために、本発明にしたがう組成物のさまざまな構成物質が評価され、次いで単純に混合することによって組み合わされ、好ましくは(ヨーグルトの食感を破壊しないように)ほとんどせん断させることなく、場合により撹拌器(beater)を用いてあるいは代替的に分散推進器(dispersing propeller)を用いる;ひいては例えば、混合の温度は4から10℃である。
【0058】
ヨーグルトを加える前に、フルーツピューレおよび/またはフルーツジュース中に糖類がある場合には、一般的には糖類を溶解させることが好ましいにも関わらず、冷凍組成物の成分は任意の順に混合させてもよい。
【0059】
他方で、ステップ(a)で使用される果実ならびに場合により添加される糖類の混合物を、その栄養学上の利点もしくは果実の味を損なわないように、殺菌しないのが好ましい。
【0060】
ステップ(b)を実行するために、方法は、優れた冷凍庫で少なくとも12時間、好ましくは少なくとも24時間の期間凍らせるか、−40℃もしくはそれより低い温度(慣習的な低温度または低温風洞)でガスを噴出する小部屋で凍らせるかのいずれかによって実行してもよく、より素早い低温凍結のため、後者の代替法では、酵素菌がより生存し氷晶の成長がより小さくなることが可能になるので、すりつぶすことが容易である。中間温度でステップ(a)において得られる混合物を冷凍させることも可能であるのは明らかである。
【0061】
そのままでは試食する(sampled)ことができないが、冷凍デザートを製造するために使用されるだろう非常に硬い冷凍組成物はこのようにして得られる。
【0062】
したがって、本発明の第3の課題は、冷凍デザートの製造のために前記に記載される冷凍組成物の使用である。
【0063】
その第4の課題は、冷凍デザートの製造方法であって、
(a)すりつぶす手段および場合によりエアレーションする手段を備えた装置におい
て前記で記載されるように冷凍組成物を設置するステップ;
(b)前記すりつぶしおよび場合によりエアレーションする手段を用いて、前記組成
物を加工するステップ、
の連続的なステップを含む。
【0064】
前記に明記される方法は、本発明にしたがう冷凍組成物を使用する。後者は約‐18℃の温度で冷凍させてもよく、その場合には、そのままで使用される。好ましい代替案であり、および前記に示唆したように、冷凍組成物は‐40℃までまたは実に‐80℃までの低温で入手してよく貯蔵してよい。それから、この方法は、ステップ(a)に先行するステップを含んでよく、組成物の温度を中核温度が‐15から‐25℃の値域にあるように、好ましくは‐17から‐21℃の値域にあるようにさせてもよい。しかしながら、好ましいのは、中核温度が‐15から‐30℃の値域にあるようにさせ、より好ましくは‐20から‐30℃の値域にあるようにさせ、さらに好ましくは‐24から‐30℃の値域にあるようにさせることである。これらの組成物により、組成物が調製され冷凍される方法が何であろうと、消費者がほとんど知覚することができない非常に小さな結晶を得ることが可能になる。
【0065】
この方法の第1のステップは、加工しようとしている本発明にしたがう組成物を装置に設置することにある。
【0066】
これを実行するために、この組成物は、冷凍されている容器内に通常包装される、冷凍組成物の塊(block)の形態でもよい。
【0067】
第1の場合には、この組成物は包装されないで、装置とともに使用するのに適切な容器に移される。次いで、前記方法において、ステップ(a)と(b)の間に、以下の2つの方法の1つによって前記冷凍組成物が容器にくっつくことをもたらすためのステップを提供することは有用である:
‐例えば水のような水性液体を用いて冷凍組成物を含浸させることによって。この含浸は、水もしくは別の液体に冷凍組成物をサッと浸けることによって、または水中に冷凍組成物を通すことによって、または容器内の冷凍組成物の塊を囲んでいるすき間に液体を注ぐことによってのいずれかにより行ってよい;
‐冷凍組成物の塊の表面融解が可能になる加熱をすることによって;
であって、次いで凍結していない部分は、冷凍容器との単純接触、または冷凍庫に戻すことのいずれかによって再冷凍させられる。
【0068】
この追加のステップにより、続いて加工するのに都合が悪く、その結果加工した混合物の均一性に悪い影響を与え得る、容器内の冷凍組成物の回転が避けられる。
【0069】
本発明にしたがっての好ましい代替案から成る、第2の場合には、容器を装置内に直接取り付けてもよい。
【0070】
場合により、水もしくは牛乳のような他の液体によって補われる冷凍組成物は、次いですりつぶす手段および場合によりエアレーションする手段を備えた装置において加工される。好ましくは、この装置は押出しシステムを含まない。
【0071】
好ましくは、このすりつぶす手段は回転する刃(blade)を備えたすりつぶし部材を含み、この回転する刃は刃の面に縦方向に、垂直に動くのに適している車軸の端部に備え付けられている。他の実施態様において、車軸の端部に備え付けられた回転する刃を備えたすりつぶす手段が取り付けられており、容器は刃の面に縦方向に、垂直に動く。それらの取組みに関して、エアレーションする手段は、空気を冷凍組成物に供給することを可能にさせるいずれかの手段から成ってもよく、たいていは加圧下である。すりつぶしは大気圧で行ってもよく、それは特には、例えば桃のような、明るい色および/またはマイルドな味の果実に対してである。
【0072】
この装置がさらに、垂直運動の速度に対しての、刃の回転する速度の比率を変化させるための手段を含むのは有用である。
【0073】
この類の装置は、特にカナダ国特許出願第2250542号に記載されており、例えばPACOCLEAN社によって「パコジェット(Pacojet)」の商標名で市販される。
【0074】
この装置により、硬い氷晶をすりつぶすことが可能になり、場合によりそれらにエアレーションをすることにより、滑らかでとろけるような食感を有し、−4から−8℃の温度で、例えば球またはクネルの形態で、通常10分以内での即座の試食に適している、冷凍デザートを得ることができる。
【0075】
構成的な理由のために、しかしながら、試食前により長い間、デザートを貯蔵しておくことは有用な可能性もある。したがって、本発明にしたがう方法は、最大で2時間、好ましくはせいぜい1時間の期間、温度−18℃で、加工された冷凍組成物を貯蔵するためのさらなるステップを含んでもよい。この期間は、デザートを含む容器を熱的に断熱することによって延長してもよく、それにより冷却およびしたがっての冷凍デザートの再結晶をゆっくりとさせることができる。
【0076】
好ましい変形にしたがえば、前記で記載されるこの方法はさらに、−6から−12℃の値域にある温度、好ましくは−10℃の値域にある温度での、加工された組成物を貯蔵するためのさらなるステップを含む。この値域における最高温度は換気式急速冷凍庫(ventilated cold freezers)にむしろ適しており、最低温度は静電式(static)急速冷凍庫にむしろ適している。前記に記載される温度領域で加工された冷凍組成物を貯蔵するために用いることが可能である装置の例は、FRAMEC社(Reventin−Vaugris、フランス)より入手可能である。
【0077】
この変形により、製造後の冷凍デザートの官能特性を、数時間、約4時間まで貯蔵することが可能になる。さらに、−6から−10℃の間で貯蔵すると、食感は加工後7時間までほとんど変化することがなく、この同じ温度で貯蔵すると3日まで、その食感は依然として許容できる(少し硬くなりザラザラして冷たくなり、わずかに柔らかさを失うが)。かさねて、デザートを含む容器を熱的に断熱することが可能であり、それにより冷却およびしたがっての前記記載の期間をゆっくりとさせることができる。数時間後に、あまりにも大きくなった氷晶のためにデザートの食感があまりにも硬すぎたり、または「ザラザラし(sandy)」すぎたりすると思われる場合には、それを再加工する前に、18℃以下、好ましくは−24℃から−30℃の間の温度で少なくとも約10時間、それを再冷凍させることが好ましい。
【0078】
本発明の第5の課題は、前記に記載される方法にしたがって得られ得る冷凍デザートである。
【0079】
このデザートは、前記で記載される冷凍組成物のように、通常155KCal/100g以下、好ましくは140KCal/100g未満、より好ましくは120KCal/100g未満、またはさらには100KCal/100g未満のエネルギー値を有する。加えて、このデザートは、冷凍組成物のように、デザート(それぞれの組成物)の全重量に対して、脂肪性物質を0から6重量%、もしくはもっと言えば0から5重量%、好ましくは0から1重量%を、および/またはタンパク質を1.5から3重量%、もっと言えば2から2.5重量%を、および/または炭水化物を25重量%未満、好ましくは23重量%未満、いっそう好ましくは21重量%未満を含むのが望ましい。
【0080】
この冷凍組成物の使用および本発明にしたがう方法を加工する使用は、他の先行技術の組成物および方法に比べて、たくさんの利点を有する。
【0081】
特に、
‐経済的な観点から、新鮮な果実の貯蔵を管理するための、または果実を調製する(洗浄し、皮をむき、種を取り、殺菌し、漂白する)ための制約を有さないフルーツベースの冷凍デザートを製造することが可能であり、ならびに損失することなく一年を通して入手可能なたくさんの果実を完全に再現する態様で再生させるかもしれない、少数の単純構成物質を含む、添加剤もしくは香味料を有さない冷凍デザートを得ることが可能であり、
‐味および栄養学上の観点から、ピューレの果実および/またはフルーツジュースを、冷凍組成物中に取り入れる前に、瞬間殺菌法を行ってもよく、その瞬間殺菌法は、ソースパン内または貯蔵タンク内で殺菌するよりも、果実の味および特性を損なわないが、それは、例えばこのようにして得られる冷凍デザートが、好ましくは果実を50重量%未満で含むにも関わらず、強くて水気のないフルーティーな味わいを有し、さらには果実の栄養学上の利点(ビタミン、ミネラル、抗酸化物質など)を提供するためなどである。
【0082】
本発明は、以下の非限定例によってここに例示される。
【実施例】
【0083】
[実施例1]
本発明に従う冷凍組成物
【0084】
組成物A:ヨーグルトおよびブルーベリーを有する組成物
Danoneプレーンヨーグルトクリーム(1) 54.1%
ブルーベリーピューレ(果実に相当するもの)(2) 31%
添加された糖類(ピューレによって提供されるのを含む) 14.9%
【0085】
組成物B:ヨーグルトおよびマンゴーを有する組成物
Danone plain set Bioヨーグルト 54.1%
(3.4%の脂質を含む)(3)
マンゴーピューレ(果実に相当するもの)(2) 31%
添加された糖類(ピューレによって提供されるのを含む) 14.9%
【0086】
組成物C:ヨーグルトおよびラズベリーを有する組成物
Danone plain setヨーグルト 54.1%
(1%の脂質を含む)(4)
ラズベリーピューレ(果実に相当するもの)(2) 31.6%
添加された糖類(ピューレによって提供されるのを含む) 14.3%
【0087】
組成物D:ヨーグルトおよびラズベリーを有する組成物
Danone plain setヨーグルト 51%
(1%の脂質を含む)(4)
ラズベリーピューレ(果実に相当するもの)(2) 31%
添加された糖類(ピューレによって提供されるのを含む) 13.8%
菜種油 4.2%
【0088】
組成物E:ヨーグルトおよびラズベリーを有する組成物
Danoneプレーンヨーグルトクリーム(1) 51%
ラズベリーピューレ(果実に相当するもの)(2) 44.1%
添加された糖類(ピューレによって提供されるのを含む) 4.9%
【0089】
組成物F:ヨーグルトおよびラズベリーを有する組成物
Danoneプレーンヨーグルトクリーム(1) 66%
ラズベリーピューレ(果実に相当するもの)(2) 30.6%
添加された糖類(ピューレによって提供されるのを含む) 3.4%
(1)脂肪性物質を9%、炭水化物を4.3%、タンパク質を3.2%ならびに水およびミネラルを83%含む、全乳、クリーム、濃縮もしくは粉末のスキムミルクおよびヨーグルトの乳酸菌(lactic ferments)の混合物からなる。
(2)(低温凍結により瞬間殺菌される)BOIRONによって提供される。
(3)脂肪性物質を3.5%含む牛乳、粉末スキムミルク、脂肪性物質を3.4%、炭水化物を5%、タンパク質を3.7%ならびに水およびミネラルを87.9%含むビフィドバクテリウム(属)を含む乳酸菌からなる。
(4)ラクトース、乳タンパク質、脂肪性物質を1%、炭水化物を6.8%、タンパク質を3.8%ならびに水およびミネラルを88.4%含んでいる、脂肪性物質を1.05%含む牛乳、濃縮もしくは粉末スキムミルク、ヨーグルト乳酸菌からなる。
【0090】
調製の方法
4℃で24時間溶かした後に、フルーツピューレをヨーグルト(4℃)と、粉砂糖(20℃)と場合により菜種油(4℃)とともに、撹拌器を用いて優しく混合する。この混合物を、フタが閉められていて−18℃で24時間冷凍されているパコジェット(登録商標)の容器に、700gの用量で加える。
[実施例2]
【0091】
本発明にしたがう冷凍デザートを調節するための方法
【0092】
試食(tasting)の日に、実施例1で用意した容器を、(加圧し、もしくは加圧していない)パコジェットの標準装置内に設置することにより、1回の運転で冷凍混合物を加工できる。すりつぶす時間は3分30秒±20秒であって、最終温度は−6±1.5℃である。冷凍デザートは即座に試食される。
【0093】
これを実行するために、冷凍デザートを含む容器内で、直接に標準的なスクープを用いて球(ball)を形成し、この球は、例えば1カップあたり異なる2つの球の割合で、カップ内に提供される。
【0094】
したがって、70人の顧客に対して約10分で、2人で2つの異なる風味の2つの球を供給することが可能になる。
[実施例3]
【0095】
本発明に従うデザートの評価
【0096】
組成物AからDと同一である4つの冷凍組成物を調製するが、すべてに同じ果実、すなわちラズベリーが含まれる。
【0097】
官能試験
このデザートの食感は、大変クリーム状でとろけるようであり、特に氷晶が存在せず、試食する温度が冷たすぎない。着色剤がないにも関わらず色味が強く、ヨーグルトの味がほとんどしない。
【0098】
表1は、組成物A、CおよびDから調製される冷凍組成物で得られる結果をより具体的にまとめる。
【0099】
【表1】

【0100】
組成物A由来の加圧を伴わずに調製されるデザートは、よりぎっしり詰まっており、通気が少なく、加圧を伴って調整されるデザートよりもわずかに硬く、より強いフルーティーな色と味を有する。
【0101】
さらに、組成物EとF由来の、圧力下において調整されるデザートは、組成物AからDでそのように調製されるものと比べて硬く、甘みが少ないが、バターに近い食感を有し、とてもおいしく、クリーム状のままである。組成物Fから調製されるデザートは、わずかに白みが増すが、それにも関わらず、それが含有する大量のヨーグルトのために、素晴らしいラズベリー色を保持する。
【0102】
同様の評価を、実施例2で記載されるように調整される本発明に従うデザートに関して行い、次いで2時間30分間、−10℃の換気式冷凍庫にフタをして貯蔵する。このようにして得られるデザートの官能特性は、前記組成物AからDより得られるデザートの官能特性と比べて大きく異なっているわけではない。
【0103】
栄養価
以下の表2は、組成物AからFより得られる冷凍デザート(それぞれ、デザート1から6)に対して(これらの成分の組成物より)計算される値をまとめており、組成物A、BおよびFの果実は、ラズベリーピューレに置き換えられており、生鮮食品部門(4℃で有効期限30日)で販売されるDANONE社の「fruit yoghurt cream」(2005年の下半期間にヨーロッパで販売された)ならびにヨーロッパおよびアメリカで販売された冷凍ヨーグルトの平均(平均GNPDは2001から2005年)と比較されている。
【0104】
【表2】

【0105】
本発明にしたがう冷凍デザートが、果実がより豊富であるにも関わらず、ヨーグルトアイスクリームよりもヨーグルトの組成物に近い、バランスがとれた組成物を有することがこの表より明らかである。実際に、それらの脂質および炭水化物の含量は、先行技術において知られている冷凍デザートの脂質および炭水化物の含量よりもずっと低く、その発熱量はずっと低い。
【0106】
さらに、それらは少数の構成物質のみを含有し、冷凍ヨーグルトよりも硬くなくてよりクリーム状を有し、添加香味料が存在しないにも関わらず、より自然でより強いフルーティーな味わいを有する。
【0107】
最後に、デザート4は、冷凍デザート100gあたりリノレイン酸0.38gに相当するオメガ‐3系脂肪酸を含有しており、オメガ‐3系脂肪酸に対するオメガ‐6系脂肪酸の比率は、5より小さく、脂質起源で31.9%のkcalでしかない。
【0108】
貯蔵後の生存酵素菌の計数
−18℃で1ヶ月間冷凍した後に、デザート1および2をパコジェット装置で加工し、試料を取ってから−18℃で再冷凍し、分析実験室に送付して、生存乳酸菌のフローラを定量化した。デザート1では、7×10CFU/gが数えられ、デザート2では、8×10CFU/gが数えられ、そのうちの4×10CFU/gがビフィドバクテリウム・アニマーリス・アニマーリス(B.animalis animalis)であった。したがって、これらの冷凍組成物は、フランスの規定の意味において、生きた酵素菌を含む。
[実施例4]
【0109】
ヨーグルトおよび果実を有する冷凍デザート
【0110】
以下の成分を含むさまざまな組成物を調製する:
Danone plain set ヨーグルト 54%
(1%の脂質を含む)(1)
フルーツピューレ(果実に相当するもの)(2) 31%
添加された糖類(ピューレによって提供されるのを含む) 15%
(1)脂肪性物質を1%、炭水化物を6.8%、タンパク質を3.8%ならびに水およびミネラルを88.4%含んでいる、脂肪性物質を1.05%含む牛乳、濃縮もしくは粉末スキムミルク、ラクトース、乳タンパク質、ヨーグルト乳酸菌からなる。
(2)(低温凍結により瞬間殺菌される)BOIRONによって提供され、冷凍される。
【0111】
この組成物は以下の果実を含む:
組成物G:メロン
組成物H:マンゴー
組成物I:パイナップル
組成物J:パッションフルーツ
組成物K:西洋梨
組成物L:ビルベリー
【0112】
調製の方法は以下になる:
4℃で24時間溶かした後に、フルーツピューレをヨーグルト(4℃)と粉砂糖(20℃)とともに、分散推進器を用いて混合する。この混合物をパコジェット用の容器内に700gの用量で入れ、この混合物を、フタを閉めて、中核温度が−30℃以下になるまで−40℃においてエアパルスセル(air−pulsing cell)にて凍らせる。この容器を次いで−28℃で貯蔵する。
【0113】
試食(tasting)の日に、−28℃でのこれらの容器を、加圧せずに用いられているパコジェットの標準装置内に設置することにより、1回の運転で冷凍混合物を加工できる。すりつぶす時間は3分30秒±20秒であって、最終温度は−6±1.5℃である。次いで、この容器を−9℃で7時間、冷凍庫に閉まって設置する。次いで、スクープを用いて球(ball)を形成し、この球をカップで提供する。
【0114】
試食:
その結果、冷凍デザートは依然として非常にクリーム状で柔らかく、ほとんど氷晶がなくて試食温度はあまり冷たすぎない。着色剤および香味料が存在しないにも関わらず、色と味は新鮮な果実の特色をよく示している;ヨーグルトの味はあまりない。
【0115】
メロンを有するデザートのための、栄養学上の組成物は、以下になる:
【0116】
【表3】

【0117】
この組成物は、果実の性質にしたがってわずかに変化する。
【0118】
貯蔵後の生存乳酸菌の計数
−20℃で1、2、4もしくは6ヶ月間貯蔵した後に、組成物GからLに存在する生きた酵素菌を以下の方法にしたがって数えた:デザートを含む容器は前記に記載されるようにパコジェットで加工され、次いでこのデザートをサンプリングして12時間4℃で設置し、生存乳酸菌のフローラを定量化した。各サンプルは1回のみ加工された(それぞれの貯蔵時間に対して、別の分離した容器を用いた)。これらすべてのサンプルに関して、10から4×10CFU/gが数えられた。したがって、これらの冷凍組成物は、フランスの規定の意味において、生きた酵素菌を含む。
[実施例5]
【0119】
ヨーグルトおよび果実を有する冷凍デザート
【0120】
以下の組成物Mを調製する:
Danone plain set ヨーグルト 51%
(1%の脂質を含む)(1)
ラズベリーピューレ(果実に相当するもの)(2) 31%
添加された糖類(ピューレによって提供されるのを含む) 3.5%
濃縮リンゴジュース(70%の乾燥抽出物) 14.5%
(1)脂肪性物質を1%、炭水化物を6.8%、タンパク質を3.8%ならびに水およびミネラルを88.4%含んでいる、脂肪性物質を1.05%含む牛乳、濃縮もしくは粉末スキムミルク、ラクトース、乳タンパク質、ヨーグルト乳酸菌からなる。
(2)(低温凍結により瞬間殺菌される)BOIRONによって提供され、冷凍される。
(3)新鮮なリンゴの乾物含量で16%であって、14.5%のこのジュースは、果実に相当するものとして63.4%を占める。
【0121】
調製の方法は以下になる:
4℃で24時間溶かした後に、フルーツピューレをヨーグルト(4℃)と粉砂糖(20℃)とともに、分散推進器を用いて混合する。この混合物をパコジェット用の容器内に700gの用量で入れ、この混合物を、フタを閉めて、中核温度が−30℃以下になるまで−40℃においてエアパルスセル(air−pulsing cell)にて凍らせる。この容器を次いで−28℃で貯蔵する。
【0122】
試食の日に、−28℃でのこれらの容器を、加圧せずに用いられているパコジェットの標準装置内に設置することにより、1回の運転で冷凍混合物を加工できる。すりつぶす時間は3分30秒±20秒であって、最終温度は−6±1.5℃である。次いで、スクープを用いて球(ball)を形成し、この球をカップで提供する。
【0123】
試食:
その結果、冷凍デザートは非常にクリーム状で柔らかく、ほとんど氷晶がなくて試食温度はあまり冷たすぎない。着色剤および香味料が存在しないにも関わらず、色と味は新鮮な果実の特色をよく示している;ヨーグルトの味はあまりない。
【0124】
栄養学上の組成物は以下になる:
【0125】
【表4】

【0126】
この組成物は、果実の供給源にしたがってわずかに変化する。
【0127】
貯蔵後の生存乳酸菌の計数
−20℃で6ヶ月間貯蔵した後に、組成物Mに存在する生きた酵素菌を実施例4の方法にしたがって数えた:その結果は、10から10CFU/gの間である:したがって、この冷凍組成物は、フランスの規定の意味において、生きた酵素菌を含む。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
‐果実に相当するものとして、組成物の全重量の30から49%を占める、ピューレおよび/またはジュースの形態での、1つもしくはそれを超える果実と、
‐51から70重量%のヨーグルトと、ならびに
‐場合により1つもしくはそれを超えて添加される糖類および/または他の成分
を含む冷凍組成物。
【請求項2】
‐果実に相当するものとして、組成物の全重量の49.1から220%、好ましくは50から150%、より好ましくは50から90%を占める、ピューレおよび/またはジュースの形態での、1つもしくはそれを超える果実と、
‐51から70重量%のヨーグルトと、ならびに
‐場合により1つもしくはそれを超えて添加される糖類および/または他の成分
を含む冷凍組成物。
【請求項3】
前記組成物の全重量に対して、果実に相当するものとして、フルーツピューレおよび/またはジュースを、31から40重量%、好ましくは31から35重量%含むことを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記果実が、リンゴ、バナナ、イチゴ、桃、ラズベリー、桑の実、マンゴー、キウイ、ブルーベリー、クロフサスグリ、アカフサスグリ、オレンジ、サクランボ、イチジク、西洋梨、アプリコット、ココナッツ、パッションフルーツ、グアバ、パパイヤ、メロン、ライチ、パイナップル、レモン、マンダリン、ベニバスモモ、グレープフルーツ、ブドウ、ダイオウおよびそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
新鮮な状態の天然デンプンを1.5重量%よりも多く含む果実が含まれていないことを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記組成物の全重量に対して、55から70重量%、好ましくは55から60重量%のヨーグルトを含むことを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
1グラムあたり少なくとも10の細菌を含むことを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
1グラムあたり少なくとも10の細菌を含むことを特徴とする、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
1グラムあたり少なくとも10の細菌を含むことを特徴とする、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記細菌が、(a)サーモフィルス菌、(b)ラクトバチルス・デルブリッキー・ブルガリクス、(c)ビフィドバクテリウム・アニマーリス・アニマーリス、(d)カセイ菌、(e)ラクトバチルス・プランタラム、(f)ラクトバチルス・アシドフィルスまたはそれらを混合したものから選択される、少なくとも1つの細菌を含むことを特徴とする、請求項7から9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
前記細菌が、(a)サーモフィルス菌、(b)ラクトバチルス・デルブリッキー・ブルガリクス、ならびに場合により(c)ビフィドバクテリウム・アニマーリス・アニマーリスおよび/または(d)カセイ菌および/または(e)ラクトバチルス・プランタラムおよび/または(f)ラクトバチルス・アシドフィルスをも含むことを特徴とする、請求項7から10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
前記組成物が、組成物の全重量に対して、炭水化物を25重量%未満、好ましくは23重量%未満、さらに好ましくは21重量%未満で含むような量で、1つまたはそれより多く添加される糖類を含むことを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
前記組成物の全重量に対して、炭水化物を14重量%より多く含むことを特徴とする、請求項11に記載の組成物。
【請求項14】
前記糖類が、特に50:50の比率で、スクロース、グルコース、フルクトース、ハチミツ、転化糖、マルトース、またはそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
菜種油のような水素化されていない植物油を含むことを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
オメガ‐3系脂肪酸(α‐リノレン酸に相当するもの)の含量が、100gあたり0.3gを超えることを特徴とする、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
オメガ‐3系脂肪酸に対するオメガ‐6系脂肪酸の比が5未満であるようにオメガ‐6系脂肪酸とオメガ‐3系脂肪酸を含み、これらのカロリーの33%未満が脂質起源であることを特徴とする、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
レモンジュースを含んでいないことを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項19】
未発酵クリームを含んでいないことを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項20】
以下の構成物質:添加剤(国際食品規格の意味において)であって特には、テクスチャラント、乳化剤、着色剤、防腐剤;デンプン;ゼラチン;香味料;卵黄;およびそれらの混合物のいずれをも含まないことを特徴とする、請求項1から19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
最大で6つの成分を含み、好ましくは3つだけを含むことを特徴とする、請求項1から20のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
前記ヨーグルトが、前記組成物の唯一の乳製品成分であることを特徴とする、請求項1から21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項23】
155KCal/100g以下、好ましくは140KCal/100g以下、またはより好ましい態様では120KCal/100g以下、またはさらには100KCal/100g以下のエネルギー値を有することを特徴とする、請求項1から22のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項24】
前記組成物の全重量に対して、脂肪性物質を0から6重量%を含むことを特徴とする、請求項1から23のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項25】
(a)ヨーグルトおよび場合により添加される糖類および/または他の成分と、フル
ーツピューレおよび/またはジュースを混合するステップと、ならびに
(b)ステップ(a)において得られる混合物を冷凍させるステップ
を含むことを特徴とする、請求項1から24のいずれか一項に記載の組成物の製造方法。
【請求項26】
フルーツピューレおよび/またはジュースならびに場合により添加される糖類の混合物を殺菌するステップを含まないことを特徴とする、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
ステップ(a)の前にフルーツピューレおよび/またはジュースを調製するためのステップをさらに含むことを特徴とする、請求項25または26に記載の方法。
【請求項28】
ステップ(a)の前にフルーツピューレおよび/またはジュースを瞬間殺菌するためのステップをさらに含むことを特徴とする、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
ステップ(a)の前にフルーツピューレおよび/またはジュースを溶かすためのステップを含むことを特徴とする、請求項25または26に記載の方法。
【請求項30】
冷凍デザートの製造のための、請求項1から24のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項31】
(a)すりつぶす手段および場合によりエアレーションする手段を備えた装置に請求
項1から24のいずれか一項に記載の冷凍組成物を配置するステップ;
(b)前記すりつぶしおよび場合によりエアレーションする手段を用いて、前記組成
物を加工するステップ、
の連続的なステップを含む、冷凍デザートの製造方法。
【請求項32】
ステップ(a)と(b)の間に、水のような水性液体中に前記冷凍組成物をサッと浸けることによって、あるいは加熱することによって、前記冷凍組成物が容器にくっつくことをもたらすためのステップをさらに含むことを特徴とする、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記すりつぶす手段が回転する刃を備えたすりつぶし部材を含み、前記回転する刃が、前記刃の面に縦方向に、垂直に動くのに適している車軸の端部に備え付けられることを特徴とする、請求項31または32に記載の方法。
【請求項34】
前記すりつぶす手段が、取り付けられた車軸の端部に備え付けられている回転する刃を備えたすりつぶし部材を含み、前記容器が前記刃の面に縦方向に、垂直に動くのに適していることを特徴とする、請求項31または32に記載の方法。
【請求項35】
前記装置が、垂直運動の速度に対しての刃の回転する速度の比率を変化させるための手段を含むことを特徴とする、請求項33または34に記載の方法。
【請求項36】
−6から−12℃の値域にある温度において、加工された組成物を貯蔵するためのさらなるステップを含むことを特徴とする、請求項31から35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
請求項31から36のいずれか一項に記載の方法に従って得ることが可能であることを特徴とする冷凍デザート。
【請求項38】
オメガ‐3系脂肪酸(リノレン酸に相当するもの)の含量が、冷凍デザート100gあたり0.3gを超え、オメガ‐3系脂肪酸に対するオメガ‐6系脂肪酸の比が5未満であり、これらのカロリーの33%未満が脂質起源であることを特徴とする、請求項37に記載の冷凍デザート。
【請求項39】
155KCal/100g以下、好ましくは140KCal/100g以下、またはより好ましい態様では120KCal/100g以下、またはさらには100KCal/100g以下のエネルギー値を有することを特徴とする、請求項37または38に記載のデザート。
【請求項40】
前記デザートの全重量に対して、脂肪性物質を0から6重量%を、もしくはもっと言えば0から5重量%を、および/またはタンパク質を1.5から3重量%を、もしくはもっと言えば2から2.5重量%を、および/または炭水化物を25重量%未満を、好ましくは23重量%未満を、いっそう好ましくは21重量%未満を含むことを特徴とする、請求項37から39のいずれか一項に記載のデザート。

【公表番号】特表2009−520494(P2009−520494A)
【公表日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−546681(P2008−546681)
【出願日】平成18年12月20日(2006.12.20)
【国際出願番号】PCT/IB2006/003714
【国際公開番号】WO2007/072187
【国際公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【出願人】(504310401)
【Fターム(参考)】