説明

ライトボックス装置

【課題】フレーム辺を金属型材で形成するため、放熱性が極めてよく、新たに金型を製作する必要なく、各種サイズのライトボックス装置を任意に製造でき、また構造が単純で防水効果を有するため、屋内外ともに適用でき、さらに、ライトボックス装置の寸法の拡大に伴い、光源を追加するだけで照度を均一化でき、新たな加工が不要である、ライトボックス装置を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの光源、ライトボックスフレーム、導光板を含み、ライトボックスフレームが収容部を有し、フレーム辺が金属型材を裁断加工して形成され、前記導光板が前記収容部に収容され、かつ、側面を有すると共に、前記ライトボックスフレームの少なくとも1つのフレーム辺が、導光板の前記側面に隣接して設けられた第1嵌着溝を有し、前記光源を該第1嵌着溝に嵌着することにより、前記光源からの出射光線が前記側面を透過して前記導光板内部に伝達される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の平面光源に係わり、特に一種の広告宣伝または看板に応用可能なライトボックス装置に係わる。
【背景技術】
【0002】
ライトボックスは我々の生活環境によく見かける光源装置の一つである。主に平面状の発光モジュールによって、その前面に設けられた図案またはメッセージを有する透光シートを光照射の方式により表示させる。よく見かけるライトボックスの応用には、広告ディスプレイ、屋外看板、店看板などがあり、またエックス線フイルム観察などの専門的分野にも使用できる。
【0003】
ライトボックスの用途は広範囲にわたり、公知のライトボックスの多くはその応用に基づき製作される。しかしながら、この種のカスタマイズ式の製作方式は柔軟性に乏しく、ライトボックスのサイズや縦横比の違いに従って、ライトボックスの構成部品を製作するためにそれぞれの金型が必要であった。
【0004】
一部の公知技術のライトボックスの製造手段では、大型ライトボックスを製造するときに、修正や作り直しを経ずに、光源を追加するだけで発光の均一性と良好な放熱性の目的を実現するということはできない。さらに、様々なニーズに従って、それぞれの機構部品の追加が必要であり、ライトボックスの機構部品を複雑化している。
【0005】
さらに、ライトボックスの取付場所によって、要求される仕様も大きく変わるため、往々にして従来の設計と製作手段を変えなければならないことがある。一例として、屋外で使用されるライトボックスの設計にあたっては、耐侯性、防水性等の課題に配慮しなければならない。これに対して、屋内用のライトボックスの設計は、これらの考慮は不要である。このようなことから、一部の公知の製造手段によって作られたライトボックスは、取付が困難なうえ、構成部品も極めて複雑となりやすい。
【0006】
公知技術のライトボックスは前述のような種々の課題があるため、当該欠点を解決できる改良型のライトボックス装置を提供する必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、フレーム辺を金属型材で形成するため、放熱性が極めてよく、新たに金型を製作する必要なく、各種サイズのライトボックス装置を任意に製造でき、また構造が単純で防水効果を有するため、屋内外ともに適用でき、さらに、ライトボックス装置の寸法の拡大に伴い、光源を追加するだけで照度を均一化でき、新たな加工が不要である、ライトボックス装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によるライトボックス装置は、少なくとも1つの光源、ライトボックスフレーム、導光板を含む。ライトボックスフレームは収容部を有し、そのフレーム辺は金属型材を裁断加工して形成する。導光板は前記収容部に収容され、側面を有する。前記ライトボックスフレームの少なくとも1つのフレーム辺は、導光板の前記側面に隣接して設けられた第1嵌着溝を有し、前記光源を該第1嵌着溝に嵌着することにより、前記光源からの出射光線は前記側面を透過して、前記導光板内部に伝達される。
【0009】
一実施例において、前記ライトボックス装置の少なくとも1つのフレーム辺は、第2嵌着溝を含み、前記光源の駆動回路板の嵌着と、該駆動回路板と前記光源との間の電源配線の収容に用いられる。
【0010】
一実施例において、前記ライトボックス装置の少なくとも1つのフレーム辺は、前記ライトボックスフレームを掛止するために用いる第3嵌着溝を含む。
【0011】
一実施例において、前記ライトボックス装置はさらに防水ストリップを含み、透明パネルと前記ライトボックスフレームの当て受け部との間に設置される。
【0012】
一実施例において、前記ライトボックス装置はさらに防水ストリップを含み、底板と前記ライトボックスフレームの底板取付面に設置される。
【0013】
一実施例において、前記ライトボックスフレームのうち相互に隣接するフレーム辺が端部接合部材によって接続される。
【0014】
一実施例において、前記金属型材はアルミ押出材である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施例によるライトボックス装置の立体外観図である。
【図2】本発明の一実施例によるライトボックス装置のライトボックスフレームの立体外観図である。
【図3】本発明の一実施例によるライトボックス装置の立体分解図である。
【図4】図1におけるAA断面線に沿った断面図である。
【図5】本発明の一実施例による防水構造の立体図である。
【図6】本発明の一実施例による防水構造の立体分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明によるライトボックス装置は、金属型材によってフレーム辺を組み立てるため、放熱効果を向上できる。フレーム辺の製作は、必要に応じて多様な変化が可能のほか、ニーズに従って様々な長さに裁断加工し、サイズ、縦横比の異なるライトボックス装置を製作することができる。
【0017】
本発明によるライトボックス装置は、寸法の拡大に伴って側面の光源数を追加することができ、フレーム辺の再設計や、フレーム辺の金型の再製作の必要がない。
【0018】
本発明によるライトボックス装置は、構造が単純で、かつ、防水機能を有し、屋内外での使用に適している。
【0019】
図1に本発明の一実施例によるライトボックス装置100の立体外観図、図2に本発明の一実施例によるライトボックス装置100のライトボックスフレーム202の立体外観図、図3に本発明の一実施例によるライトボックス装置100の立体分解図をそれぞれ示す。図1乃至図3を参照する。ライトボックス装置100はライトボックスフレーム202、透明パネル302、導光板304、底板306、防水ストリップ(図示しない)、光源とその駆動回路板(図示しない)をむ。ライトボックスフレーム202は、複数のフレーム辺312と、該複数のフレーム辺312によって囲まれた収容部204を含み、透明パネル302、導光板304等をその内部に収容する。透明パネル302は導光板304の光出射面322に設置され、表示する任意の図案またはメッセージを含むことができる。導光板304は、光源(図示しない)の出射光を透明パネル302上に均一に分布させ、そのうち導光板304はアクリル板とすることができる。底板306は前記導光板304の前記透明パネル302に相対する面に設置され、複数の螺合固定用の穴部308を有し、ねじなどの固定部材310によって、透明パネル302、導光板304、底板306をライトボックスフレーム202に固定する。底板306は亜鉛メッキ板とすることができる。
【0020】
図3を参照する。ライトボックスフレーム202はフレーム辺312と隣接するフレーム辺312を接続するための端部接合部材314を含む。フレーム辺312と端部接合部材314は、ねじなどの固定部材316によって固定することができる。ライトボックスフレーム202上部のフレーム辺312aはさらに第3嵌着溝318を含み、吊り部材320によりライトボックス装置100を掛止するために用いられる。一実施例において、端部接合部材314は押出鋳造プロセスによって製作することができる。フレーム辺312は金属型材の裁断加工からなり、該金属型材はアルミ押出材を含む。本実施例において、上方のフレーム辺312aとその他3つのフレーム辺312は同じ金属型材の裁断加工からなるか、または嵌着溝(第3嵌着溝318など)が外部に露出されていない金属型材を選択し、裁断加工によりフレーム辺312を形成することができる。フレーム辺312をアルミ押出材で製作するとき、その断面の形状はアルミ押出金型の多様な変化性により、様々な要求を満たすフレーム辺312を製作することができる。さらに、アルミ押出材の優れた裁断特性により、大きさまたは縦横比の異なるライトボックスフレーム202を製作でき、ライトボックスフレーム202部品加工の金型を新たに製作する必要がない。
【0021】
図4に、図1のAA断面線に沿った断面図を示す。フレーム辺312はさらに第2嵌着溝402、第1嵌着溝404、防水溝406を含む。第1嵌着溝404は導光板304の側面304aに隣接して設け、光源408を嵌着することにより、光源408の出射光が導光板304の側面304aを透過して、導光板304内部に伝達される。第2嵌着溝402は光源408の駆動回路板410の嵌着及び光源408の駆動回路板410との間の電源配線(図示しない)の収容に提供する。一実施例において、光源408は発光ダイオードライトバーとすることができ、駆動回路板410は定電流方式で発光ダイオードライトバーを駆動する。発光ダイオードライトバーの使用は省電力を達成できるほか、ライトボックス装置100の軽量、薄型化を実現できる。
【0022】
図4に示す通り、防水溝406上部に防水ストリップ412を設けることにより、外部からの水気の浸入を遮断し、光源408とその駆動回路板410の動作への影響または表示内容の不具合を避けることができる。一実施例において、フレーム辺312はアルミ材を使用することにより、光源408の放熱に役立つ。このほか、大型ライトボックス装置100を製作するときに、適切なフレーム辺312箇所に光源408を追加し、ライトボックス装置100の光照射を均一化することができる。前述から、本発明が提供する技術手段は公知技術に比べて拡張の柔軟性を備えていることが分かる。
【0023】
図5と図6に本発明の一実施例による防水構造の立体図を示す。図4と図5に示すように、端部接合部材314は防水溝406に対応する防水溝502を有するため、ライトボックスフレーム202を囲んで防水ストリップ412a、412bをそれぞれ設置することができる。底板306をねじで固定した後、底板306によってライトボックスフレーム202の底板取付面416上に位置する防水ストリップ412aを圧迫すると同時に、透明パネル302によって前記複数のフレーム辺312から収容部204方向に延伸された当て受け部414、504上に位置する防水ストリップ412bを圧迫し、ライトボックス装置100の防水効果を実現する。防水ストリップ412aは防水溝406に嵌着され、本実施例において、該防水溝406は第2嵌着溝402の開口部418であり、該開口部418は前記底板取付面416上に位置する。前述の通り、本発明によるライトボックス装置100は構造が単純で、防水効果を有し、屋内外の使用ともに適していることが分かる。
【0024】
図6に示すように、端部接合部材314は少なくとも1つの突出部604を含み、該突出部604は隣接する前記フレーム辺312の第2嵌着溝402に嵌着することができる。この設計により、ライトボックスフレーム202の組み立てを容易にすることができる。端部接合部材314とフレーム辺312の間は防水パッド602によって密閉し、ライトボックスフレーム202の部材間の防水性を実現する。一実施例において、防水ストリップ412a、412bと防水パッド602はシリコンゴム材である。
【0025】
以上の説明の通り、本発明による技術は構造が単純であり、必要に応じて様々な大きさまたは縦横比を軽易に製作でき、光源を任意に追加して光照射を均一化させることができ、かつ十分な防水効果を有し、屋内外の使用とも適している等の長所を有する。
【0026】
本発明の技術内容及び技術の特徴は以上に説明したとおりである。ただし、この種の技術を熟知する者であればなお本発明の開示に基づき、本発明の発明精神を逸脱しない様々な変化や修飾が可能である。よって、本発明の保護範囲は実施例に開示されたものに限定されず、本発明に基づいた変化や修飾も含み、それらは後付の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0027】
100 ライトボックス装置
202 ライトボックスフレーム
204 収容部
302 透明パネル
304 導光板
304a 側面
306 底板
308 穴部
310 固定部材
312、312a フレーム辺
314 端部接合部材
316 固定部材
318 第3嵌着溝
320 吊り部材
322 光出射面
402 第2嵌着溝
404 第1嵌着溝
406 防水溝
408 光源
410 駆動回路板
412、412a、412b 防水ストリップ
414 当て受け部
416 底板取付面
418 開口部
502 防水溝
504 当て受け部
602 防水パッド
604 突出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライトボックス装置であって、
少なくとも1つの光源と、
前記光源に隣接する側面を含む導光板と、
複数のフレーム辺と、前記複数のフレーム辺によって囲まれた収容部を含み、前記導光板が前記収容部に収容されるライトボックスフレームと、
を含んで構成され、少なくとも1つの前記フレーム辺が、前記導光板の前記側面に隣接して設けられた第1嵌着溝を有し、前記光源が前記第1嵌着溝に嵌着され、前記光源からの出射光線が前記側面を透過して前記導光板内部に伝達され、
前記フレーム辺が第2嵌着溝と第3嵌着溝を含み、前記第2嵌着溝が前記光源の駆動回路板の嵌着と、前記駆動回路板と前記光源の間の電源配線の収容に用いられ、前記第3嵌着溝が前記ライトボックスフレームの掛止に用いられ、前記光源が発光ダイオードライトバーであり、前記駆動回路板が定電流方式で前記発光ダイオードライトバーを駆動し、
さらに透明パネルと防水ストリップを含み、前記透明パネルが前記導光板の光出射面に設置され、図案またはメッセージの表示に提供され、前記防水ストリップが前記透明パネルと前記ライトボックスフレームの当て受け部との間に設けられ、そのうち前記当て受け部が前記複数のフレーム辺から前記収容部方向に延伸され、かつ前記当て受け部がさらに前記防水ストリップを収容する第1防水溝を含み、
さらに底板と、第2防水ストリップを含み、前記底板が前記導光板の前記透明パネルに相対する他方の光出射面に設けられ、前記第2防水ストリップが前記底板と前記ライトボックスフレームの底板取付面との間に設けられ、前記第2防水ストリップが前記第2嵌着溝の開口部に嵌着され、前記開口部が前記底板取付面上に位置することを特徴とする、ライトボックス装置。
【請求項2】
請求項1に記載のライトボックス装置において、前記ライトボックスフレームのうち隣接する前記フレーム辺が端部接合部材によって相互に接続され、前記端部接合部材が少なくとも突出部と第2防水溝を含み、そのうち前記突出部を隣接する前記フレーム辺の第2嵌着溝に嵌着させることができ、かつ前記フレーム辺と前記端部接合部材の間にさらに防水パッドを含み、前記第2防水溝が前記ライトボックスフレームの当て受け部の第1防水溝に対応することを特徴とする、ライトボックス装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−194581(P2012−194581A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−149850(P2012−149850)
【出願日】平成24年7月3日(2012.7.3)
【分割の表示】特願2009−150482(P2009−150482)の分割
【原出願日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【出願人】(506243208)アドヴァンスト オプトエレクトロニック テクノロジー インコーポレイテッド (21)
【氏名又は名称原語表記】ADVANCED OPTOELECTRONIC TECHNOLOGY INC.
【Fターム(参考)】