ライブラリ装置
【課題】アクセッサ機構の移動経路内の塵埃を自動的に除去可能なライブラリ装置を提供する。
【解決手段】ライブラリ装置は、記録媒体を収納するセルを複数備えたマガジンと、記録媒体に情報の記録および再生を行うドライブ装置と、ドライブ装置およびセルに対して記録媒体の出し入れを行うピッカ手段と、ピッカ手段を搭載しピッカ手段が取り出した記録媒体をドライブ装置と各セルとの間で搬送するアクセッサ手段と、を有し、ピッカ手段が、記録媒体と連結した状態でドライブ装置またはセルに対して離れるまたは近づく方向に移動して記録媒体の出し入れを行い、ピッカ手段の移動に連動して、ピッカ手段の底部に対向する対向領域の移動経路上の塵埃を除去する除去手段を有する。
【解決手段】ライブラリ装置は、記録媒体を収納するセルを複数備えたマガジンと、記録媒体に情報の記録および再生を行うドライブ装置と、ドライブ装置およびセルに対して記録媒体の出し入れを行うピッカ手段と、ピッカ手段を搭載しピッカ手段が取り出した記録媒体をドライブ装置と各セルとの間で搬送するアクセッサ手段と、を有し、ピッカ手段が、記録媒体と連結した状態でドライブ装置またはセルに対して離れるまたは近づく方向に移動して記録媒体の出し入れを行い、ピッカ手段の移動に連動して、ピッカ手段の底部に対向する対向領域の移動経路上の塵埃を除去する除去手段を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置内の塵埃を除去する機能を有するライブラリ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータが読み書き可能な媒体(例えば、磁気テープを包装したカートリッジ)を複数収容可能なマガジンが挿入され、アクセッサがマガジンとドライブ装置との間で媒体を搬送し、ドライブ装置が媒体に対して情報の読み書きを行う、ライブラリ装置が知られている。
【0003】
特許文献1には、アクセッサの移動をガイドするレールを清掃するブラシが備えられたライブラリ装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−2206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のライブラリ装置はレール上を清掃できるが、このライブラリ装置の清掃用の機構では、レールから除去された塵埃がアクセッサの移動経路内に留まる可能性がある。
【0006】
アクセッサは、ドライブ装置に対して媒体の出し入れを行うため、アクセッサの移動経路内の塵埃がアクセッサに付着すると、アクセッサから媒体を介してドライブ装置内に塵埃が入り込み、ドライブ装置での書き込みエラーや読み出しエラーが生じることになる。
【0007】
よって、特許文献1に記載のライブラリ装置のユーザは、アクセッサの移動経路内の塵埃を除去するために、ライブラリ装置の動作を停止し、ライブラリ装置の天板を開けて中を清掃するという煩わしい作業を行う必要があった。このため、アクセッサの移動経路内の塵埃を自動的に除去するための技術が望まれるという課題があった。
【0008】
本発明の目的は、上述した課題を解決可能なライブラリ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のライブラリ装置は、
記録媒体を収納するセルを複数備えたマガジンと、
前記記録媒体に情報の記録および再生を行うドライブ装置と、
前記ドライブ装置および前記セルに対して前記記録媒体の出し入れを行うピッカ手段と、
前記ピッカ手段を搭載し前記ドライブ装置と前記マガジンとの間を移動して、前記ピッカ手段が取り出した前記記録媒体を前記ドライブ装置と前記各セルとの間で搬送するアクセッサ手段と、を有し、
前記ピッカ手段が、前記記録媒体と連結可能であり、前記記録媒体と連結した状態で前記ドライブ装置または前記セルに対して離れる方向または近づく方向に前記アクセッサ手段内を移動することで前記記録媒体の出し入れを行う、ライブラリ装置であって、
前記ピッカ手段の移動に連動して、前記ピッカ手段の底部に対向する対向領域の移動経路上の塵埃を除去する除去手段を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、アクセッサの移動経路内の塵埃を自動的に除去することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係るライブラリ装置の構成例を示す上面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るライブラリ装置の構成例を示す斜視図である。
【図3】アクセッサ機構4の斜視図である。
【図4】アクセッサ機構4の斜視図である。
【図5】ピッカ部8と媒体6とを示す図である。
【図6】マガジン5cおよび5dを示した図である。
【図7】ドライブ装置1bを示した図である。
【図8】ピッカ部8とブラシ部42の動きを説明するための図である。
【図9】ピッカ部8とブラシ部42の動きを説明するための図である。
【図10】ピッカ部8とブラシ部42の動きを説明するための図である。
【図11】ピッカ部8とブラシ部42の動きを説明するための図である。
【図12】アクセッサ機構4が塵埃を除去できる範囲Xを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
まず、図1と図2を用いて、本発明の一実施形態であるライブラリ装置の構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態であるライブラリ装置を上方から見た図(上面図)である。図2は、本発明の一実施形態であるライブラリ装置を側面から見た図(斜視図)である。
【0014】
本実施形態のライブラリ装置は、ドライブ装置1と、制御装置2と、電源装置3と、アクセッサ機構4と、レール7と、筐体9と、を有し、マガジン5a、5b、5cおよび5dの各々が着脱自在となっている。なお、ドライブ装置1は、ドライブ装置1aおよび1bを含む。また、アクセッサ機構4の制御に使用するケーブル(不図示)がレール7に沿って配設してある。
【0015】
筐体9は、ドライブ装置1と、マガジン5a、5b、5cおよび5dと、を保持する。本実施形態では、筐体9は、ドライブ装置1と、制御装置2と、電源装置3と、アクセッサ機構4と、レール7と、マガジン5a、5b、5cおよび5dと、を保持する。
【0016】
マガジン5a、5b、5cおよび5dは、ライブラリ装置の前面側に設けられた図示しない挿入口から筐体9内に挿入される。また、マガジン5a、5b、5cおよび5dは、ライブラリ装置の前面側に設けられた図示しない挿入口から抜き出される。図1に示した例では、マガジン5bが挿入された後に、マガジン5aが挿入された場合を示している。このように、マガジン5bとマガジン5aは、挿入方向に沿って筐体9内に直列に挿入される。なお、マガジン5dとマガジン5cも、マガジン5bとマガジン5aと同様に、挿入方向に沿って筐体9内に直列に挿入される。
【0017】
マガジン5a、5b、5cおよび5dは、複数のセル(破線で区切られた部分)を有しており、1つのセルごとに媒体6を2つ収容している。すなわち、ディープセル方式が採用されている。よって、マガジン5aおよび5cは、横3列×縦3列×2で最大18個の媒体6を収容でき、マガジン5b、5dは、横2列×縦3列×2で最大12個の媒体6を収容できる。
【0018】
なお、筐体9は、マガジン5c、マガジン5dおよびドライブ装置1bの各底面と筐体9との間に空間ができるように、例えば、不図示の位置決め部を用いてマガジン5c、マガジン5dおよびドライブ装置1bを保持する。
【0019】
媒体6は、コンピュータが情報を読み書き(読み出し、書き込み)可能な記録媒体であり、例としては、磁気テープを包装したカートリッジが挙げられる。なお、媒体6は、磁気テープを包装したカートリッジに限るものではない。また、媒体6は、マガジン5に対して着脱自在である。
【0020】
アクセッサ機構4は、アクセッサ手段の一例である。
【0021】
図3および図4は、アクセッサ機構4の斜視図である。
【0022】
図3および図4において、アクセッサ機構4は、アクセッサ機構4の筐体41と、ブラシ部42と、ガイド軸43および44と、アクセッサ部45と、を含む。
【0023】
アクセッサ機構4は、レール7上を移動することで、ライブラリ装置の前面側から背面側へ又は背面側から前面側への移動(ライブラリ装置の奥行き方向での移動、図1中の両矢印方向)が可能である。ライブラリ装置の奥行き方向におけるアクセッサ機構4の可動範囲は、図1に示すようにライブラリ装置の前面と背面の間となっている。
【0024】
ブラシ部42は、除去手段の一例である。
【0025】
ブラシ部42には、筐体41に設けられたガイド溝41aと係合する係合部(不図示)が設けられている。ブラシ部42は、ガイド溝41aに沿って、マガジン5またはドライブ装置1に対して近づく方向または離れる方向(図3および図4中の両矢印a方向)に移動可能である。なお、ブラシ部42は、筐体9が有する面のうち、アクセッサ機構4の底部と対向する面9aと接触している。
【0026】
ガイド軸43および44は、ブラシ部42と固着されている。ガイド軸43および44は、アクセッサ機構4内において、その長さ方向がライブラリ装置の上下方向(図2中の両矢印方向)に伸びている。
【0027】
アクセッサ部45は、筐体41内においてライブラリ装置の上部側から下部側へ又は下部側から上部側への移動(ライブラリ装置の上下方向での移動。図2中の両矢印方向、図3および図4中の両矢印b方向)が可能である。ライブラリ装置の上下方向におけるアクセッサ部45の可動範囲は、ライブラリ装置の上面と底面の間となっている。
【0028】
また、アクセッサ部45は、媒体6のマガジン5への出し入れおよび媒体6のドライブ装置1への出し入れを行うピッカ部8を搭載している。
【0029】
ピッカ部8は、ピッカ手段の一例である。ピッカ部8は、媒体6と連結可能である。
【0030】
図5は、ピッカ部8と媒体6とを示す図である。
【0031】
ピッカ部8には、媒体6の側面に設けられた係合穴6aに係合するピッカアーム81が設けられている。なお、図3および図4では、説明の簡略化のために、ピッカアーム81は省略されている。ピッカ部8は、ピッカアーム81が係合穴6aに係合することで媒体6と連結し、また、ピッカアーム81と係合穴6aとの係合が解除されることで媒体6との連結が解除される。なお、ピッカアーム81と係合穴6aとを用いた連結手法は公知技術である。
【0032】
また、ピッカ部8には、図3に示すように、ガイド軸43が通るガイド穴8aと、ガイド軸44が通るガイド穴8bが設けられている。なお、ガイド穴8aの直径は、ガイド軸43の直径よりも大きく、ガイド穴8bの直径は、ガイド軸44の直径よりも大きい。
【0033】
ピッカ部8は、媒体6と連結した状態でドライブ装置1またはマガジン5に対して離れる方向または近づく方向(図3および図4中の両矢印a方向)にアクセッサ部45内を移動することで、ドライブ装置1またはマガジン5に対して媒体6の出し入れを行う。
【0034】
この際、ピッカ部8の移動に連動して、ガイド軸43および44とブラシ部42も、図3および図4中の両矢印a方向に移動する。なお、ピッカ部8がマガジン5またはドライブ装置1に最接近した場合に、ブラシ部42がマガジン5またはドライブ装置1の底部と筐体9との間に形成された空間に入り込むように、ブラシ部42は位置決めされている。
【0035】
アクセッサ機構4は、例えば、所定の媒体6についての読み出し又は書き込みの指示があった場合、その媒体6の移送を行う。具体的には、アクセッサ機構4は、制御装置2からの指示に従って、指定された媒体6をピッカ部8を用いてマガジン5内のセル(例えば、セル51)から抜き出し、ドライブ装置1へ移送し、ピッカ部8を用いてドライブ装置1のスロットへ差し込む。媒体6の読み出し又は書き込みが終わると、アクセッサ機構4は、ドライブ装置1のスロットから媒体6をピッカ部8を用いて抜き出し、収容元のマガジン5へ移送し、収容元のセルへピッカ部8を用いて差し込む。なお、ディープセル方式では、指定された媒体6がセルの奥側に収容されている場合、そのセルの手前に収容されている媒体を空きセルに一時的に退避させる退避動作が必要になるが、アクセッサ機構4は、その退避動作も行う。
【0036】
ドライブ装置1は、ライブラリ装置の背面側に設けられた図示しない挿入口から筐体9内に挿入され、その挿入口から抜き出される。
【0037】
ドライブ装置1は、スロット11に差し込まれた媒体6に対し、データの読み出し又はデータの書き込みを行う。本実施形態では、図2に示すように、複数のドライブ装置1a、1bが上下に重なって配置されている。
【0038】
制御装置2は、例えば、コンピュータであり、ライブラリ装置の動作を制御する。例えば、ユーザにより媒体6の読み出し指示を受けた場合、アクセッサ機構4に対しては媒体6の移送を行うように制御し、ドライブ装置1に対しては移送された媒体6の読み出しを行うように制御する。
【0039】
電源装置3は、ライブラリ装置を動作させるための電源電圧を供給する。
【0040】
図6は、マガジン5cおよび5dを示した図である。
【0041】
マガジン5cの底部には、マガジン5cの底面と対向する面9aと接触し、マガジン5cが筐体9から引き抜かれる際に、面9a上の塵埃を除去するブラシ部5c1が設けられている。また、マガジン5dの底部には、マガジン5dの底面と対向する面9aと接触し、マガジン5dが筐体9から引き抜かれる際に、面9a上の塵埃を除去するブラシ部5d1が設けられている。なお、ブラシ部5c1および5d1は、塵埃除去手段の一例である。
【0042】
本実施形態では、ブラシ部5c1は、マガジン5cの底部のうち、ライブラリ装置の背面側の領域(図6中のマガジン引き出し方向と反対側の領域)に設けられている。また、ブラシ部5d1は、マガジン5dの底部のうち、ライブラリ装置の背面側の領域(図5中のマガジン引き出し方向と反対側の領域)に設けられている。
【0043】
なお、マガジン5aおよび5bの底部にもブラシ部が設けられてもよい。
【0044】
図7は、ドライブ装置1bを示した図である。
【0045】
ドライブ装置1bの底部には、ドライブ装置1bの底面と対向する面9aと接触し、ドライブ装置1bが筐体9から引き抜かれる際に、面9a上の塵埃を除去するブラシ部1b1が設けられている。なお、ブラシ部1b1は、塵埃移動手段の一例である。
【0046】
本実施形態では、ブラシ部1b1は、ドライブ装置1bの底部のうち、ライブラリ装置の前面側の領域(図7中のドライブ装置引き出し方向と反対側の領域)に設けられている。
【0047】
なお、ドライブ装置1aの底部にもブラシ部が設けられてもよい。
【0048】
次に、動作を説明する。
【0049】
図8〜図11は、ピッカ部8とブラシ部42の動きを説明するための図である。
【0050】
なお、面9aには、アクセッサ部45やピッカ部8が移動する際に他の部品と接触することで生じた部品の削れカス等の塵埃が堆積する。
【0051】
媒体6を出し入れするために、ピッカ部8が、図8で示した位置から図9に示した位置に移動すると、ブラシ部42は、ピッカ部8の移動に連動して、面9a上を、図8で示した位置から図9に示した位置に移動する。また、ピッカ部8が、図10で示した位置から図11に示した位置に移動すると、ブラシ部42は、ピッカ部8の移動に連動して、面9a上を、図10で示した位置から図11に示した位置に移動する。このため、面9aのうちアクセッサ機構4の底部に対向する部分に堆積していた塵埃が、ブラシ部42によって、マガジン5c、5dまたはドライブ装置1の底部に存在する空間に集められる。
【0052】
ブラシ部42が塵埃をマガジン5c、5dまたはドライブ装置1bの底部に存在する空間に集める動作は、アクセッサ機構4およびピッカ部8が使用されるたびに行われる。このため、アクセッサ機構4の移動経路上の塵埃は、マガジン5c、5dまたはドライブ装置1bの底部に存在する空間に集められる。
【0053】
図12は、アクセッサ機構4(具体的にはブラシ部42)が塵埃を除去できる範囲X(図12において破線で示された範囲)を示す図である。
【0054】
マガジン5cや5dの底部に存在する空間に集められた塵埃は、媒体6を交換するために、マガジン5cや5dが筐体9から引き抜かれた際に、マガジン5cや5dの底部に設けられたブラシ部5c1や5d1にて、ライブラリ装置の外部へ排出される。
【0055】
また、ドライブ装置1bの底部に存在する空間に集められた塵埃は、ドライブ装置1bを交換するために、ドライブ装置1bが筐体9から引き抜かれた際に、ドライブ装置1bの底部に設けられたブラシ部1b1にて、ライブラリ装置の外部へ排出される。
【0056】
次に、本実施形態の効果を説明する。
【0057】
本実施形態によれば、ブラシ部42は、ピッカ部8の移動に連動して、ピッカ部8の底部に対向する対向領域の移動経路上の塵埃を除去する。
【0058】
このため、ピッカ部8の移動経路上の塵埃つまりアクセッサ機構4の移動経路内の塵埃を自動的に除去することが可能となり、よって、ユーザがライブラリ装置を分解してアクセッサ機構4の移動経路内の塵埃を手作業で取り除く必要性を低くすることができる。
【0059】
また、本実施形態では、ブラシ部42は、ピッカ部8の移動経路上の塵埃を、マガジン5およびドライブ装置1の各底面と筐体9との間の空間に移動する。
【0060】
このため、ピッカ部8の移動経路上の塵埃つまりアクセッサ機構4の移動経路上の塵埃を、マガジン5およびドライブ装置1の各底面と筐体9との間の空間に集めることが可能になる。
【0061】
また、本実施形態では、マガジン5cの底部に、マガジン5cの底部と対向するブラシ部5c1が設けられており、マガジン5dの底部に、マガジン5dの底部と対向するブラシ部5d1が設けられている。
【0062】
このため、マガジン5cやマガジン5dが筐体9から引き抜かれた際に、マガジン5cやマガジン5dの下に存在していた塵埃を、ブラシ部5c1やブラシ部5d1にてライブラリ装置の外部へ排出することが可能になる。よって、マガジン5cやマガジン5dを筐体9から引き抜く作業が、マガジン5cやマガジン5dの下に存在していた塵埃を外部へ排出する作業を兼ねることになり、作業の効率化を図ることが可能になる。
【0063】
また、本実施形態では、ドライブ装置1bの底部に、ドライブ装置1bの底部と対向するブラシ部1b1が設けられている。
【0064】
このため、ドライブ装置1bが筐体9から引き抜かれた際に、ドライブ装置1bの下に存在していた塵埃を、ブラシ部1b1にてライブラリ装置の外部へ排出することが可能になる。よって、ドライブ装置1bを筐体9から引き抜く作業が、ドライブ装置1bの下に存在していた塵埃を外部へ排出する作業を兼ねることになり、作業の効率化を図ることが可能になる。
【0065】
なお、上記実施形態では、除去手段として、ブラシ部42が用いられたが、除去手段はブラシ部42に限らず適宜変更可能である。例えば、除去手段として、ピッカ部8の底部に対向する対向領域の移動経路上の塵埃を、エアー噴出により除去するエアー噴出除去部や、ピッカ部8の底部に対向する対向領域の移動経路上の塵埃を、静電気吸引により除去する静電気吸引除去部が用いられてもよい。
【0066】
また、上記実施形態では、塵埃除去手段として、ブラシ部5c1および5d1が用いられたが、塵埃除去手段は、ブラシ部5c1および5d1に限らず適宜変更可能である。例えば、塵埃除去手段として、エアー噴出により塵埃を除去するエアー噴出除去部や、静電気吸引により塵埃を除去する静電気吸引除去部が用いられてもよい。
【0067】
また、上記実施形態では、塵埃移動手段として、ブラシ部1b1が用いられたが、塵埃移動手段は、ブラシ部1b1に限らず適宜変更可能である。例えば、塵埃移動手段として、エアー噴出により塵埃を除去するエアー噴出除去部や、静電気吸引により塵埃を除去する静電気吸引除去部が用いられてもよい。
【0068】
以上説明した実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0069】
1 ドライブ装置
2 制御装置
3 電源装置
4 アクセッサ機構
5 マガジン
6 媒体
7 レール
8 ピッカ部
9 筐体
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置内の塵埃を除去する機能を有するライブラリ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータが読み書き可能な媒体(例えば、磁気テープを包装したカートリッジ)を複数収容可能なマガジンが挿入され、アクセッサがマガジンとドライブ装置との間で媒体を搬送し、ドライブ装置が媒体に対して情報の読み書きを行う、ライブラリ装置が知られている。
【0003】
特許文献1には、アクセッサの移動をガイドするレールを清掃するブラシが備えられたライブラリ装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−2206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のライブラリ装置はレール上を清掃できるが、このライブラリ装置の清掃用の機構では、レールから除去された塵埃がアクセッサの移動経路内に留まる可能性がある。
【0006】
アクセッサは、ドライブ装置に対して媒体の出し入れを行うため、アクセッサの移動経路内の塵埃がアクセッサに付着すると、アクセッサから媒体を介してドライブ装置内に塵埃が入り込み、ドライブ装置での書き込みエラーや読み出しエラーが生じることになる。
【0007】
よって、特許文献1に記載のライブラリ装置のユーザは、アクセッサの移動経路内の塵埃を除去するために、ライブラリ装置の動作を停止し、ライブラリ装置の天板を開けて中を清掃するという煩わしい作業を行う必要があった。このため、アクセッサの移動経路内の塵埃を自動的に除去するための技術が望まれるという課題があった。
【0008】
本発明の目的は、上述した課題を解決可能なライブラリ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のライブラリ装置は、
記録媒体を収納するセルを複数備えたマガジンと、
前記記録媒体に情報の記録および再生を行うドライブ装置と、
前記ドライブ装置および前記セルに対して前記記録媒体の出し入れを行うピッカ手段と、
前記ピッカ手段を搭載し前記ドライブ装置と前記マガジンとの間を移動して、前記ピッカ手段が取り出した前記記録媒体を前記ドライブ装置と前記各セルとの間で搬送するアクセッサ手段と、を有し、
前記ピッカ手段が、前記記録媒体と連結可能であり、前記記録媒体と連結した状態で前記ドライブ装置または前記セルに対して離れる方向または近づく方向に前記アクセッサ手段内を移動することで前記記録媒体の出し入れを行う、ライブラリ装置であって、
前記ピッカ手段の移動に連動して、前記ピッカ手段の底部に対向する対向領域の移動経路上の塵埃を除去する除去手段を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、アクセッサの移動経路内の塵埃を自動的に除去することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係るライブラリ装置の構成例を示す上面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るライブラリ装置の構成例を示す斜視図である。
【図3】アクセッサ機構4の斜視図である。
【図4】アクセッサ機構4の斜視図である。
【図5】ピッカ部8と媒体6とを示す図である。
【図6】マガジン5cおよび5dを示した図である。
【図7】ドライブ装置1bを示した図である。
【図8】ピッカ部8とブラシ部42の動きを説明するための図である。
【図9】ピッカ部8とブラシ部42の動きを説明するための図である。
【図10】ピッカ部8とブラシ部42の動きを説明するための図である。
【図11】ピッカ部8とブラシ部42の動きを説明するための図である。
【図12】アクセッサ機構4が塵埃を除去できる範囲Xを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
まず、図1と図2を用いて、本発明の一実施形態であるライブラリ装置の構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態であるライブラリ装置を上方から見た図(上面図)である。図2は、本発明の一実施形態であるライブラリ装置を側面から見た図(斜視図)である。
【0014】
本実施形態のライブラリ装置は、ドライブ装置1と、制御装置2と、電源装置3と、アクセッサ機構4と、レール7と、筐体9と、を有し、マガジン5a、5b、5cおよび5dの各々が着脱自在となっている。なお、ドライブ装置1は、ドライブ装置1aおよび1bを含む。また、アクセッサ機構4の制御に使用するケーブル(不図示)がレール7に沿って配設してある。
【0015】
筐体9は、ドライブ装置1と、マガジン5a、5b、5cおよび5dと、を保持する。本実施形態では、筐体9は、ドライブ装置1と、制御装置2と、電源装置3と、アクセッサ機構4と、レール7と、マガジン5a、5b、5cおよび5dと、を保持する。
【0016】
マガジン5a、5b、5cおよび5dは、ライブラリ装置の前面側に設けられた図示しない挿入口から筐体9内に挿入される。また、マガジン5a、5b、5cおよび5dは、ライブラリ装置の前面側に設けられた図示しない挿入口から抜き出される。図1に示した例では、マガジン5bが挿入された後に、マガジン5aが挿入された場合を示している。このように、マガジン5bとマガジン5aは、挿入方向に沿って筐体9内に直列に挿入される。なお、マガジン5dとマガジン5cも、マガジン5bとマガジン5aと同様に、挿入方向に沿って筐体9内に直列に挿入される。
【0017】
マガジン5a、5b、5cおよび5dは、複数のセル(破線で区切られた部分)を有しており、1つのセルごとに媒体6を2つ収容している。すなわち、ディープセル方式が採用されている。よって、マガジン5aおよび5cは、横3列×縦3列×2で最大18個の媒体6を収容でき、マガジン5b、5dは、横2列×縦3列×2で最大12個の媒体6を収容できる。
【0018】
なお、筐体9は、マガジン5c、マガジン5dおよびドライブ装置1bの各底面と筐体9との間に空間ができるように、例えば、不図示の位置決め部を用いてマガジン5c、マガジン5dおよびドライブ装置1bを保持する。
【0019】
媒体6は、コンピュータが情報を読み書き(読み出し、書き込み)可能な記録媒体であり、例としては、磁気テープを包装したカートリッジが挙げられる。なお、媒体6は、磁気テープを包装したカートリッジに限るものではない。また、媒体6は、マガジン5に対して着脱自在である。
【0020】
アクセッサ機構4は、アクセッサ手段の一例である。
【0021】
図3および図4は、アクセッサ機構4の斜視図である。
【0022】
図3および図4において、アクセッサ機構4は、アクセッサ機構4の筐体41と、ブラシ部42と、ガイド軸43および44と、アクセッサ部45と、を含む。
【0023】
アクセッサ機構4は、レール7上を移動することで、ライブラリ装置の前面側から背面側へ又は背面側から前面側への移動(ライブラリ装置の奥行き方向での移動、図1中の両矢印方向)が可能である。ライブラリ装置の奥行き方向におけるアクセッサ機構4の可動範囲は、図1に示すようにライブラリ装置の前面と背面の間となっている。
【0024】
ブラシ部42は、除去手段の一例である。
【0025】
ブラシ部42には、筐体41に設けられたガイド溝41aと係合する係合部(不図示)が設けられている。ブラシ部42は、ガイド溝41aに沿って、マガジン5またはドライブ装置1に対して近づく方向または離れる方向(図3および図4中の両矢印a方向)に移動可能である。なお、ブラシ部42は、筐体9が有する面のうち、アクセッサ機構4の底部と対向する面9aと接触している。
【0026】
ガイド軸43および44は、ブラシ部42と固着されている。ガイド軸43および44は、アクセッサ機構4内において、その長さ方向がライブラリ装置の上下方向(図2中の両矢印方向)に伸びている。
【0027】
アクセッサ部45は、筐体41内においてライブラリ装置の上部側から下部側へ又は下部側から上部側への移動(ライブラリ装置の上下方向での移動。図2中の両矢印方向、図3および図4中の両矢印b方向)が可能である。ライブラリ装置の上下方向におけるアクセッサ部45の可動範囲は、ライブラリ装置の上面と底面の間となっている。
【0028】
また、アクセッサ部45は、媒体6のマガジン5への出し入れおよび媒体6のドライブ装置1への出し入れを行うピッカ部8を搭載している。
【0029】
ピッカ部8は、ピッカ手段の一例である。ピッカ部8は、媒体6と連結可能である。
【0030】
図5は、ピッカ部8と媒体6とを示す図である。
【0031】
ピッカ部8には、媒体6の側面に設けられた係合穴6aに係合するピッカアーム81が設けられている。なお、図3および図4では、説明の簡略化のために、ピッカアーム81は省略されている。ピッカ部8は、ピッカアーム81が係合穴6aに係合することで媒体6と連結し、また、ピッカアーム81と係合穴6aとの係合が解除されることで媒体6との連結が解除される。なお、ピッカアーム81と係合穴6aとを用いた連結手法は公知技術である。
【0032】
また、ピッカ部8には、図3に示すように、ガイド軸43が通るガイド穴8aと、ガイド軸44が通るガイド穴8bが設けられている。なお、ガイド穴8aの直径は、ガイド軸43の直径よりも大きく、ガイド穴8bの直径は、ガイド軸44の直径よりも大きい。
【0033】
ピッカ部8は、媒体6と連結した状態でドライブ装置1またはマガジン5に対して離れる方向または近づく方向(図3および図4中の両矢印a方向)にアクセッサ部45内を移動することで、ドライブ装置1またはマガジン5に対して媒体6の出し入れを行う。
【0034】
この際、ピッカ部8の移動に連動して、ガイド軸43および44とブラシ部42も、図3および図4中の両矢印a方向に移動する。なお、ピッカ部8がマガジン5またはドライブ装置1に最接近した場合に、ブラシ部42がマガジン5またはドライブ装置1の底部と筐体9との間に形成された空間に入り込むように、ブラシ部42は位置決めされている。
【0035】
アクセッサ機構4は、例えば、所定の媒体6についての読み出し又は書き込みの指示があった場合、その媒体6の移送を行う。具体的には、アクセッサ機構4は、制御装置2からの指示に従って、指定された媒体6をピッカ部8を用いてマガジン5内のセル(例えば、セル51)から抜き出し、ドライブ装置1へ移送し、ピッカ部8を用いてドライブ装置1のスロットへ差し込む。媒体6の読み出し又は書き込みが終わると、アクセッサ機構4は、ドライブ装置1のスロットから媒体6をピッカ部8を用いて抜き出し、収容元のマガジン5へ移送し、収容元のセルへピッカ部8を用いて差し込む。なお、ディープセル方式では、指定された媒体6がセルの奥側に収容されている場合、そのセルの手前に収容されている媒体を空きセルに一時的に退避させる退避動作が必要になるが、アクセッサ機構4は、その退避動作も行う。
【0036】
ドライブ装置1は、ライブラリ装置の背面側に設けられた図示しない挿入口から筐体9内に挿入され、その挿入口から抜き出される。
【0037】
ドライブ装置1は、スロット11に差し込まれた媒体6に対し、データの読み出し又はデータの書き込みを行う。本実施形態では、図2に示すように、複数のドライブ装置1a、1bが上下に重なって配置されている。
【0038】
制御装置2は、例えば、コンピュータであり、ライブラリ装置の動作を制御する。例えば、ユーザにより媒体6の読み出し指示を受けた場合、アクセッサ機構4に対しては媒体6の移送を行うように制御し、ドライブ装置1に対しては移送された媒体6の読み出しを行うように制御する。
【0039】
電源装置3は、ライブラリ装置を動作させるための電源電圧を供給する。
【0040】
図6は、マガジン5cおよび5dを示した図である。
【0041】
マガジン5cの底部には、マガジン5cの底面と対向する面9aと接触し、マガジン5cが筐体9から引き抜かれる際に、面9a上の塵埃を除去するブラシ部5c1が設けられている。また、マガジン5dの底部には、マガジン5dの底面と対向する面9aと接触し、マガジン5dが筐体9から引き抜かれる際に、面9a上の塵埃を除去するブラシ部5d1が設けられている。なお、ブラシ部5c1および5d1は、塵埃除去手段の一例である。
【0042】
本実施形態では、ブラシ部5c1は、マガジン5cの底部のうち、ライブラリ装置の背面側の領域(図6中のマガジン引き出し方向と反対側の領域)に設けられている。また、ブラシ部5d1は、マガジン5dの底部のうち、ライブラリ装置の背面側の領域(図5中のマガジン引き出し方向と反対側の領域)に設けられている。
【0043】
なお、マガジン5aおよび5bの底部にもブラシ部が設けられてもよい。
【0044】
図7は、ドライブ装置1bを示した図である。
【0045】
ドライブ装置1bの底部には、ドライブ装置1bの底面と対向する面9aと接触し、ドライブ装置1bが筐体9から引き抜かれる際に、面9a上の塵埃を除去するブラシ部1b1が設けられている。なお、ブラシ部1b1は、塵埃移動手段の一例である。
【0046】
本実施形態では、ブラシ部1b1は、ドライブ装置1bの底部のうち、ライブラリ装置の前面側の領域(図7中のドライブ装置引き出し方向と反対側の領域)に設けられている。
【0047】
なお、ドライブ装置1aの底部にもブラシ部が設けられてもよい。
【0048】
次に、動作を説明する。
【0049】
図8〜図11は、ピッカ部8とブラシ部42の動きを説明するための図である。
【0050】
なお、面9aには、アクセッサ部45やピッカ部8が移動する際に他の部品と接触することで生じた部品の削れカス等の塵埃が堆積する。
【0051】
媒体6を出し入れするために、ピッカ部8が、図8で示した位置から図9に示した位置に移動すると、ブラシ部42は、ピッカ部8の移動に連動して、面9a上を、図8で示した位置から図9に示した位置に移動する。また、ピッカ部8が、図10で示した位置から図11に示した位置に移動すると、ブラシ部42は、ピッカ部8の移動に連動して、面9a上を、図10で示した位置から図11に示した位置に移動する。このため、面9aのうちアクセッサ機構4の底部に対向する部分に堆積していた塵埃が、ブラシ部42によって、マガジン5c、5dまたはドライブ装置1の底部に存在する空間に集められる。
【0052】
ブラシ部42が塵埃をマガジン5c、5dまたはドライブ装置1bの底部に存在する空間に集める動作は、アクセッサ機構4およびピッカ部8が使用されるたびに行われる。このため、アクセッサ機構4の移動経路上の塵埃は、マガジン5c、5dまたはドライブ装置1bの底部に存在する空間に集められる。
【0053】
図12は、アクセッサ機構4(具体的にはブラシ部42)が塵埃を除去できる範囲X(図12において破線で示された範囲)を示す図である。
【0054】
マガジン5cや5dの底部に存在する空間に集められた塵埃は、媒体6を交換するために、マガジン5cや5dが筐体9から引き抜かれた際に、マガジン5cや5dの底部に設けられたブラシ部5c1や5d1にて、ライブラリ装置の外部へ排出される。
【0055】
また、ドライブ装置1bの底部に存在する空間に集められた塵埃は、ドライブ装置1bを交換するために、ドライブ装置1bが筐体9から引き抜かれた際に、ドライブ装置1bの底部に設けられたブラシ部1b1にて、ライブラリ装置の外部へ排出される。
【0056】
次に、本実施形態の効果を説明する。
【0057】
本実施形態によれば、ブラシ部42は、ピッカ部8の移動に連動して、ピッカ部8の底部に対向する対向領域の移動経路上の塵埃を除去する。
【0058】
このため、ピッカ部8の移動経路上の塵埃つまりアクセッサ機構4の移動経路内の塵埃を自動的に除去することが可能となり、よって、ユーザがライブラリ装置を分解してアクセッサ機構4の移動経路内の塵埃を手作業で取り除く必要性を低くすることができる。
【0059】
また、本実施形態では、ブラシ部42は、ピッカ部8の移動経路上の塵埃を、マガジン5およびドライブ装置1の各底面と筐体9との間の空間に移動する。
【0060】
このため、ピッカ部8の移動経路上の塵埃つまりアクセッサ機構4の移動経路上の塵埃を、マガジン5およびドライブ装置1の各底面と筐体9との間の空間に集めることが可能になる。
【0061】
また、本実施形態では、マガジン5cの底部に、マガジン5cの底部と対向するブラシ部5c1が設けられており、マガジン5dの底部に、マガジン5dの底部と対向するブラシ部5d1が設けられている。
【0062】
このため、マガジン5cやマガジン5dが筐体9から引き抜かれた際に、マガジン5cやマガジン5dの下に存在していた塵埃を、ブラシ部5c1やブラシ部5d1にてライブラリ装置の外部へ排出することが可能になる。よって、マガジン5cやマガジン5dを筐体9から引き抜く作業が、マガジン5cやマガジン5dの下に存在していた塵埃を外部へ排出する作業を兼ねることになり、作業の効率化を図ることが可能になる。
【0063】
また、本実施形態では、ドライブ装置1bの底部に、ドライブ装置1bの底部と対向するブラシ部1b1が設けられている。
【0064】
このため、ドライブ装置1bが筐体9から引き抜かれた際に、ドライブ装置1bの下に存在していた塵埃を、ブラシ部1b1にてライブラリ装置の外部へ排出することが可能になる。よって、ドライブ装置1bを筐体9から引き抜く作業が、ドライブ装置1bの下に存在していた塵埃を外部へ排出する作業を兼ねることになり、作業の効率化を図ることが可能になる。
【0065】
なお、上記実施形態では、除去手段として、ブラシ部42が用いられたが、除去手段はブラシ部42に限らず適宜変更可能である。例えば、除去手段として、ピッカ部8の底部に対向する対向領域の移動経路上の塵埃を、エアー噴出により除去するエアー噴出除去部や、ピッカ部8の底部に対向する対向領域の移動経路上の塵埃を、静電気吸引により除去する静電気吸引除去部が用いられてもよい。
【0066】
また、上記実施形態では、塵埃除去手段として、ブラシ部5c1および5d1が用いられたが、塵埃除去手段は、ブラシ部5c1および5d1に限らず適宜変更可能である。例えば、塵埃除去手段として、エアー噴出により塵埃を除去するエアー噴出除去部や、静電気吸引により塵埃を除去する静電気吸引除去部が用いられてもよい。
【0067】
また、上記実施形態では、塵埃移動手段として、ブラシ部1b1が用いられたが、塵埃移動手段は、ブラシ部1b1に限らず適宜変更可能である。例えば、塵埃移動手段として、エアー噴出により塵埃を除去するエアー噴出除去部や、静電気吸引により塵埃を除去する静電気吸引除去部が用いられてもよい。
【0068】
以上説明した実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0069】
1 ドライブ装置
2 制御装置
3 電源装置
4 アクセッサ機構
5 マガジン
6 媒体
7 レール
8 ピッカ部
9 筐体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を収納するセルを複数備えたマガジンと、
前記記録媒体に情報の記録および再生を行うドライブ装置と、
前記ドライブ装置および前記セルに対して前記記録媒体の出し入れを行うピッカ手段と、
前記ピッカ手段を搭載し前記ドライブ装置と前記マガジンとの間を移動して、前記ピッカ手段が取り出した前記記録媒体を前記ドライブ装置と前記各セルとの間で搬送するアクセッサ手段と、を有し、
前記ピッカ手段が、前記記録媒体と連結可能であり、前記記録媒体と連結した状態で前記ドライブ装置または前記セルに対して離れる方向または近づく方向に前記アクセッサ手段内を移動することで前記記録媒体の出し入れを行う、ライブラリ装置であって、
前記ピッカ手段の移動に連動して、前記ピッカ手段の底部に対向する対向領域の移動経路上の塵埃を除去する除去手段を有するライブラリ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のライブラリ装置において、
前記マガジンと前記ドライブ装置とを保持する筐体を含み、
前記筐体は、前記マガジンおよび前記ドライブ装置の各底面と前記筐体との間に空間ができるように、前記マガジンと前記ドライブ装置とを保持し、
前記除去手段は、前記移動経路上の塵埃を前記空間に移動する、ライブラリ装置。
【請求項3】
請求項2に記載のライブラリ装置において、
前記マガジンの底部には、前記マガジンの底面と対向する塵埃除去手段が設けられている、ライブラリ装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載のライブラリ装置において、
前記ドライブ装置の底部には、前記ドライブ装置の底面と対向する塵埃移動手段が設けられている、ライブラリ装置。
【請求項1】
記録媒体を収納するセルを複数備えたマガジンと、
前記記録媒体に情報の記録および再生を行うドライブ装置と、
前記ドライブ装置および前記セルに対して前記記録媒体の出し入れを行うピッカ手段と、
前記ピッカ手段を搭載し前記ドライブ装置と前記マガジンとの間を移動して、前記ピッカ手段が取り出した前記記録媒体を前記ドライブ装置と前記各セルとの間で搬送するアクセッサ手段と、を有し、
前記ピッカ手段が、前記記録媒体と連結可能であり、前記記録媒体と連結した状態で前記ドライブ装置または前記セルに対して離れる方向または近づく方向に前記アクセッサ手段内を移動することで前記記録媒体の出し入れを行う、ライブラリ装置であって、
前記ピッカ手段の移動に連動して、前記ピッカ手段の底部に対向する対向領域の移動経路上の塵埃を除去する除去手段を有するライブラリ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のライブラリ装置において、
前記マガジンと前記ドライブ装置とを保持する筐体を含み、
前記筐体は、前記マガジンおよび前記ドライブ装置の各底面と前記筐体との間に空間ができるように、前記マガジンと前記ドライブ装置とを保持し、
前記除去手段は、前記移動経路上の塵埃を前記空間に移動する、ライブラリ装置。
【請求項3】
請求項2に記載のライブラリ装置において、
前記マガジンの底部には、前記マガジンの底面と対向する塵埃除去手段が設けられている、ライブラリ装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載のライブラリ装置において、
前記ドライブ装置の底部には、前記ドライブ装置の底面と対向する塵埃移動手段が設けられている、ライブラリ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−65367(P2013−65367A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−202230(P2011−202230)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(302069930)NECエンベデッドプロダクツ株式会社 (738)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(302069930)NECエンベデッドプロダクツ株式会社 (738)
【Fターム(参考)】
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