説明

ラインプリンタ

【課題】長尺状の記録ヘッドとこの記録ヘッドの長さ寸法に対応する長さ寸法に形成されたプラテンとの圧接力を簡易かつ確実に均一にすることができ、これにより、ムラのない高品質の画像の記録を行う。
【解決手段】プラテンローラ3と記録ヘッド10との圧接力を調整する一対の調整部13が、記録ヘッド10に圧接される一対の圧接ばね14と、各圧接ばね14を記録ヘッド10側に押圧する押圧部材15とを備え、記録ヘッド10の長手方向に並列して配設されおり、押圧部材15の各圧接ばね14側への押し込み量を調整することにより各圧接ばね14の付勢力を調整可能とされ、各圧接ばね14の記録ヘッド10に対する付勢力により記録ヘッド10をプラテンローラ3に圧接させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺状の記録ヘッドとプラテンとの圧接力を自動調整することが可能な調整部が配設されたラインプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、記録媒体の幅寸法に対応した長尺状の記録ヘッドを用いて、記録媒体上に文字や図形等の所望の画像の記録を行うラインプリンタが知られている。
【0003】
このようなラインプリンタの一例として、ラインプリンタに設けられた長尺状の記録ヘッドには、記録媒体の幅寸法に対応してライン状に並列配置された複数の発熱素子が配設されており、記録ヘッドの各発熱素子に対向する位置には、インクリボンおよび記録媒体を介して、記録媒体の幅寸法に対応した長さ寸法のプラテンが配設されている。そして、記録ヘッドは、プラテンに対して接離可能に設けられている。
【0004】
このラインプリンタは、記録媒体およびインクリボンを介して記録ヘッドをプラテンに近接させることにより、各発熱素子とプラテンとを圧接させ、続いて、記録媒体を搬送させながら、所望の各発熱素子を発熱させて記録媒体にインクを転写することにより、所望の画像の記録を行うようになっている。そして、このラインプリンタは、画像の記録が終了すると、記録ヘッドをプラテンから離間する位置に移動させて、各発熱素子とプラテンとの圧接を解除するようになっている。
【0005】
また、このラインプリンタのような記録ヘッドとプラテンとを圧接させて記録を行うプリンタにおいては、記録ヘッドとプラテンとの圧接力を全体的に均一にすることにより、ムラのない高品質の画像の記録を行うために、記録ヘッドとプラテンとの圧接力を自動調整するための調整部が考えられている。
【0006】
この調整部は、例えば、特許文献1に記載されているように、プラテンとプラテンを保持可能な保持部材との隙間部分にプラテンの中心から一端部寄りに設けられており、記録ヘッドとプラテンとの圧接によってプラテンが揺動することにより、記録ヘッドとプラテンとの圧接力を自動調整するようになっている。
【0007】
しかし、ラインプリンタは、前述のように記録ヘッドおよびプラテンが記録媒体の幅寸法に対応して長尺に形成されているため、前述のようなプリンタの調整部では、記録ヘッドおよびプラテンの長手方向における圧接力を均一にするのは困難であった。
【0008】
【特許文献1】特2004−82513号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、長尺状の記録ヘッドとこの記録ヘッドの長さ寸法に対応する長さ寸法に形成されたプラテンとの圧接力を簡易かつ確実に均一にすることができ、これにより、ムラのない高品質の画像の記録を行うことができるラインプリンタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するため、本発明に係るラインプリンタの特徴は、長尺状の記録ヘッドと、前記記録ヘッドの長さ寸法に対応する長さ寸法に形成され、前記記録ヘッドに対向する位置に、前記記録ヘッドと相互に接離可能に設けられたプラテンと、前記記録ヘッドにおける前記プラテンの配置位置と反対側に配設され、前記プラテンと前記記録ヘッドとの圧接力を調整する一対の調整部とを有し、前記各調整部は、前記記録ヘッドに圧接される圧接ばねと、前記各圧接ばねを前記記録ヘッド側に押圧する押圧部材とを備え、前記記録ヘッドの長手方向に並列して配設されるとともに、前記押圧部材の前記各圧接ばね側への押し込み量を調整することにより前記各圧接ばねの付勢力を調整可能とされ、前記各圧接ばねの前記記録ヘッドに対する付勢力により前記記録ヘッドと前記プラテンとを圧接させる点にある。
【0011】
この本発明に係るラインプリンタによれば、記録ヘッドの長手方向に並列して配置された一対の調整部の圧接ばねにより、長尺状の記録ヘッドとプラテンとを弾力的に圧接させることができるので、記録ヘッドとプラテンとの圧接力を全体的に均一にすることができる。
【0012】
また、押圧部材の圧接ばね側への押し込み量を調整することにより、簡易な構造によって各記録ヘッドに対する圧接ばねの付勢力を均一になるように調整することができる。
【0013】
本発明に係る他のラインプリンタの特徴は、前記両調整部は、それぞれ前記記録ヘッドの長手方向に並列して配置された一対の前記圧接ばねを備える点にある。
【0014】
この本発明に係る他のラインプリンタによれば、両調整部は、それぞれ記録ヘッドの長手方向に並列して配置された一対の圧接ばねを備えているので、記録ヘッドの長手方向に対してより均一に付勢力を付与することができ、これにより、記録ヘッドとプラテンとの圧接力をより均一にすることができる。
【0015】
本発明に係る他のラインプリンタの特徴は、前記両調整部を、前記記録ヘッドの長手方向における中心点から同寸法離間した位置にそれぞれ配設する点にある。
【0016】
この本発明に係る他のラインプリンタによれば、両調整部は、記録ヘッドの長手方向における中心点から同寸法離間した位置にそれぞれ配設されているので、記録ヘッドの長手方向に対してより均一に付勢力を付与することができ、これにより、記録ヘッドとプラテンとの圧接力をより均一にすることができる。
【0017】
本発明に係る他のラインプリンタの特徴は、前記プラテンを、円筒状のプラテンローラとし、記録媒体の搬送経路に沿って配設された複数の前記記録ヘッドを有し、前記各記録ヘッドがヘッドダウン動作することにより前記プラテンローラに圧接する点にある。
【0018】
この本発明に係る他のラインプリンタによれば、複数の記録ヘッドがそれぞれヘッドダウン動作、ヘッドアップ動作を繰り返すことにより、各記録ヘッドのプラテンローラに対する圧接力が変化してしまうことがあるが、簡易な動作によって各記録ヘッドのプラテンローラに対する圧接力を調整することができる。これにより、全ての記録ヘッドの圧接力を簡易かつ確実に均一にすることができるので、各記録ヘッドにおいて均一な圧接力によって各色彩のインクを転写し、ムラのない高品質の画像の記録を行うことができる。
【0019】
本発明に係る他のラインプリンタの特徴は、前記記録ヘッドを備えた可動ユニットに、配置位置が固定された固定ローラおよび前記固定ローラの配置方向に付勢された付勢ローラを設け、前記固定ローラおよび付勢ローラは、それぞれの回転する円周面が所定の間隙をもって相互に対向するとともに、前記記録ヘッドの長手方向と平行方向に並列して配設されており、前記固定ローラと前記付勢ローラとの両円周面の間隙において前記固定ローラ前記付勢ローラに挟持され、前記付勢ローラの付勢力により前記固定ローラに押圧された位置決め部材を設けた点にある。
【0020】
この本発明に係る他のラインプリンタによれば、前記位置決め部材を付勢ローラの付勢力によって固定ローラに押圧することにより、ラインプリンタに対する前記可動ユニットの前記記録ヘッドの長手方向における位置を固定することができる。このため、記録ヘッドが長手方向に位置ずれしてしまうのを防止することができるので、色彩のインクの転写位置がずれてしまうのを防止することができ、高品質の画像の記録を行うことができる。
【発明の効果】
【0021】
以上述べたように、本発明に係るラインプリンタによれば、長尺状の記録ヘッドをプラテンに対して均一な圧接力により弾力的に圧接させて、ムラのない高品質の画像の記録を行うことができる。
【0022】
また、押圧部材の圧接ばね側への押し込み量を調整することにより、記録ヘッドに対する圧接ばねの付勢力を調整することができるので、これにより、簡易な動作によって記録ヘッドとプラテンとの圧接力を均一になるように調整して、ムラのない高品質の画像の記録を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明に係るラインプリンタの一実施形態を図1から図5を参照して説明する。
【0024】
図1は、本実施形態に係るラインプリンタの要部を示す断面図であり、図2は、図1のラインプリンタを他の方向から視認した場合を示す断面図である。
【0025】
図1および図2に示すように、本実施形態に係るラインプリンタ1は、記録媒体2の幅寸法に対応した長さ寸法の円筒形状のプラテンローラ3を有しており、このラインプリンタ1においては、記録媒体2は、プラテンローラ3の回転により、プラテンローラ3の周面に沿って所定の搬送経路を搬送されるようになっている。
【0026】
また、プラテンローラ3の周面に対向する位置には、搬送経路に沿って記録媒体2の搬送方向に所定の間隔をもって離れて位置するように複数の記録ユニット5が配設されている。
【0027】
各記録ユニット5は、記録媒体2の搬送方向における最上流側から順番に、Y、M、C、BKの色彩のインクが塗布されたインクリボン6を有しており、各インクリボン6は、それぞれ一対のリボンロール7に巻回されて、それぞれのインクの塗布面が記録媒体2に対向して搬送されるように配設されている。
【0028】
各記録ユニット5には、図3に示すように、記録媒体2の幅寸法に対応する長さ寸法の長尺な記録ヘッド10を備えた可動ユニット21が、インクリボン6を介して記録媒体2に対向する位置に設けられており、各記録ヘッド10におけるインクリボン6に対向する位置には、複数の発熱素子11が記録媒体2の幅寸法に対応してライン状に並列配置されている。各記録ヘッド10は、図1に示すように、記録ヘッド10による記録時において、各発熱素子11がインクリボン6および記録媒体2を介してプラテンローラ3の周面に圧接するヘッドダウン動作、また、図4に示すように、非記録時において、各発熱素子11がプラテンローラ3らから離間する位置に移動するヘッドアップ動作を行うようになっている。これにより、各記録ヘッド10は、プラテンローラ3に対して接離可能に配設されている。
【0029】
各記録ヘッド10におけるプラテンローラ3の配置位置の反対側には、プラテンローラ3に対する記録ヘッド10の圧接力を調整するための一対の調整部13が、記録ヘッド10の長手方向における中心点から同寸法離間した各記録ヘッド10の端部寄りの位置に並列して配設されている。
【0030】
各調整部13には、各調整部13を記録ヘッド10に対して弾力的に圧接させるための一対の圧接ばね14と、各圧接ばね14を記録ヘッド10側に押圧する押圧部材15とを有している。各押圧部材15は、カム機構16により、各圧接ばね14側に押し込まれて、各圧接ばね14を押圧するようになっており、また、各圧接ばね14は、記録ヘッド10の長手方向に並列して配置され、各押圧部材15に押圧されてフレーム17を介して記録ヘッド10に圧接されるようになっている。そして、各調整部13は、各押圧部材15の各圧接ばね14側への押し込み量を調整することにより、圧接ばね14の付勢力を調整することができるようになっており、各圧接ばね14の記録ヘッド10に対する付勢力により、記録ヘッド10をプラテンローラ3に弾力的に圧接させるようになっている。
【0031】
各記録ヘッド10におけるプラテンローラ3の配置位置と反対側であって、各記録ヘッド10の長手方向における中心部分には、配置位置が固定された固定ローラ18が回転可能に設けられており、固定ローラ18の近傍には、付勢ユニット22が、固定ローラ18に対して記録ヘッド10の長手方向と平行方向に並列して配設されている。
【0032】
付勢ユニット22は、固定ローラ18の配置方向に付勢されるように配設された付勢ローラ22aを有し、付勢ローラ22aと固定ローラ18とは、それぞれの回転する円周面が所定の間隙をもって相互に対向するように設けられている。また、付勢ユニット22は、付勢ローラ22aの円形状の両周面、および付勢ローラ22aの円周面のうち固定ローラ18に対向する円周面と反対側の円周面を被覆するフレーム22bが設けられており、付勢ローラ22aは、フレーム22bに形成された軸受孔22cによって回転可能に軸支されている。両軸受孔22cは、記録ヘッド10の長手方向に長いほぼ楕円形状に形成されており、これにより、付勢ローラ22aは、フレーム22b内において記録ヘッド10の長手方向に移動可能とされている。フレーム22b内における付勢ローラ22aの円形状のほぼ両周面および円周面に対向する位置には、付勢ローラ22aと従動する従動壁22dが配設されており、従動壁22dおよびフレーム22bのうち付勢ローラ22aの円周面に対向する位置に配置された各壁部の間隙には、付勢ローラ22aを固定ローラ18に付勢するばね部材eが設けられている。
【0033】
さらに、各記録ユニット5には、各可動ユニット21を駆動する駆動モータ23等を備えた固定ユニット24が、各可動ユニット21におけるプラテンローラ3に対向する位置とは反対側に固定して配設されており、固定ユニット24には、固定ローラ18と付勢ローラ22aとの両円周面の間隙に挟持され、付勢ローラ22aによる付勢力により固定ローラ18に押圧される位置決め部材25が配設されている。
【0034】
このラインプリンタ1は、所望の記録情報がラインプリンタ1に入力されると、各記録ヘッド10を記録媒体2の搬送方向における上流側から順次ヘッドダウンさせて、記録媒体2およびインクリボン6を介して各発熱素子11をプラテンローラ3に圧接させるようになっている。そして、このラインプリンタ1は、記録媒体2を搬送させながら、所望の各発熱素子11を発熱させて、各記録ヘッド10によって記録媒体2に各色彩のインクを順次重ねて転写することにより、所望のカラーの画像の記録を行うようになっている。さらに、ラインプリンタ1は、画像の記録が終了すると、各記録ヘッド10をプラテンローラ3から離間する位置にヘッドアップさせて、各発熱素子11とプラテンローラ3との圧接を解除するようになっている。
【0035】
続いて、本実施形態の作用について説明する。
【0036】
本実施形態によれば、記録ヘッド10の長手方向に並列して配置された一対の調整部13の各圧接ばね14により、長尺状の記録ヘッド10をプラテンローラ3に対して弾力的に圧接させるので、記録ヘッド10とプラテンローラ3との圧接力を全体的に均一にすることができる。
【0037】
また、カム機構16により押圧部材15の各圧接ばね14側への押し込み量を調整することにより、簡易な構造によって各記録ヘッド10に対する各圧接ばね14の付勢力を均一になるように調整することができる。
【0038】
さらに、両調整部13は、それぞれ記録ヘッド10の長手方向に並列して配置された一対の圧接ばね14を備えており、記録ヘッド10の長手方向における中心点から同寸法離間した位置にそれぞれ配設されているので、記録ヘッド10の長手方向に対してより均一に付勢力を付与することができ、これにより、記録ヘッド10のプラテンローラ3に対する圧接力をより均一にすることができる。
【0039】
したがって、本実施形態のラインプリンタ1は、長尺状の記録ヘッド10をプラテンローラ3に対して均一な圧接力により弾力的に圧接させることができ、これにより、ムラのない高品質の画像の記録を行うことができる。
【0040】
また、カム機構16により押圧部材15の各圧接ばね14側への押し込み量を調整することによって、各圧接ばね14の各記録ヘッド10に対する付勢力を調整することができるので、これにより、簡易な動作によって記録ヘッド10のプラテンローラ3に対する圧接力を均一になるように調整することができる。特に、本実施形態に係るラインプリンタ1のような4つの記録ヘッド10を有するラインプリンタ1においては、各記録ヘッド10がそれぞれヘッドアップ動作、ヘッドダウン動作を繰り返すことにより、各記録ヘッド10のプラテンローラ3に対する圧接力が変化してしまうことがある。しかし、本実施形態によれば、簡易な動作によって記録ヘッド10のプラテンローラ3に対する圧接力を調整することができるので、全ての記録ヘッド10の圧接力を簡易かつ確実に均一にすることができる。これにより、各記録ヘッド10において均一な圧接力において各色彩のインクを転写することができるので、ムラのない高品質の画像の記録を行うことができる。
【0041】
さらに、本実施形態のラインプリンタ1によれば、固定ユニット24の位置決め部材25を、固定ローラ18および付勢ローラ22aの両円周面を回転させながら両円周面の間隙に挿入させると、付勢ローラ22aは、ばね部材22eの弾性復元力により従動壁22dを介して固定ローラ18側に付勢され、この付勢ローラ22aの付勢力により、位置決め部材25を固定ローラ18に押圧させることができる。このとき、可動ユニット21における固定ローラ18の配置位置、および位置決め部材25の配置位置は固定されているので、位置決め部材25を付勢ローラ22aの付勢力によって固定ローラ18に押圧することにより、固定ユニット24に対する可動ユニット21の記録ヘッド10の長手方向における位置を固定することができる。このため、各記録ヘッド10が長手方向に位置ずれしてしまうのを防止することができるので、各色彩のインクの転写位置がずれてしまうのを防止することができ、高品質の画像の記録を行うことができる。
【0042】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することが可能である。
【0043】
例えば、本実施形態においては、各記録ヘッド10がヘッドダウン動作することにより、プラテンローラ3に対して圧接するようになっているが、各記録ヘッド10とプラテンローラ3とを圧接させる手段としてはこれに限定されるものではなく、例えば、プラテンローラ3を各記録ヘッド10に対して移動可能に設けることによりプラテンローラ3と各記録ヘッド10とを圧接させるようにしてもよい。
【0044】
また、本実施形態のラインプリンタ1は、複数の記録ヘッド10により異なる色彩のインクを記録媒体2上に順次重ねて転写することにより、カラーの画像の記録を行うものであるが、本発明のラインプリンタ1は、これに限定されるものではない。例えば、1つの記録ヘッド10により、異なる色彩のインクが順次塗布されたインクリボン6を用いてカラーの画像の記録を行うラインプリンタ1に用いることもでき、さらには、単色の画像の記録を行うラインプリンタ1に用いることもできる。
【0045】
さらに、本実施形態のラインプリンタ1においては、記録ヘッド10と圧接するプラテンとして、プラテンローラ3が用いられているが、これに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明に係るラインプリンタの要部における記録ヘッドのヘッドダウン状態を示す断面図
【図2】図1のラインプリンタを他の方向から視認した場合を示す断面図
【図3】図1のラインプリンタの可動ユニットと固定ユニットとを解除した場合を示す平面図
【図4】図1のラインプリンタにおける記録ヘッドのヘッドアップ状態を示す断面図
【図5】図3の可動ユニットにおける付勢ローラを示す斜視図
【符号の説明】
【0047】
1 ラインプリンタ
2 記録媒体
3 プラテンローラ
5 記録ユニット
6 インクリボン
7 リボンロール
10 記録ヘッド
11 発熱素子
13 調整部
14 圧接ばね
15 押圧部材
16 カム機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状の記録ヘッドと、
前記記録ヘッドの長さ寸法に対応する長さ寸法に形成され、前記記録ヘッドに対向する位置に、前記記録ヘッドと相互に接離可能に設けられたプラテンと、
前記記録ヘッドにおける前記プラテンの配置位置と反対側に配設され、前記プラテンと前記記録ヘッドとの圧接力を調整する一対の調整部とを有し、
前記各調整部は、前記記録ヘッドに圧接される圧接ばねと、前記各圧接ばねを前記記録ヘッド側に押圧する押圧部材とを備え、前記記録ヘッドの長手方向に並列して配設されるとともに、前記押圧部材の前記各圧接ばね側への押し込み量を調整することにより前記各圧接ばねの付勢力を調整可能とされ、前記各圧接ばねの前記記録ヘッドに対する付勢力により前記記録ヘッドと前記プラテンとを圧接させることを特徴とするラインプリンタ。
【請求項2】
前記両調整部は、それぞれ前記記録ヘッドの長手方向に並列して配置された一対の前記圧接ばねを備えることを特徴とする請求項1に記載のラインプリンタ。
【請求項3】
前記両調整部を、前記記録ヘッドの長手方向における中心点から同寸法離間した位置にそれぞれ配設することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のラインプリンタ。
【請求項4】
前記プラテンを、円筒状のプラテンローラとし、記録媒体の搬送経路に沿って配設された複数の前記記録ヘッドを有し、前記各記録ヘッドがヘッドダウン動作することにより前記プラテンローラに圧接することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のラインプリンタ。
【請求項5】
前記記録ヘッドを備えた可動ユニットに、配置位置が固定された固定ローラおよび前記固定ローラの配置方向に付勢された付勢ローラを設け、
前記固定ローラおよび付勢ローラは、それぞれの回転する円周面が所定の間隙をもって相互に対向するとともに、前記記録ヘッドの長手方向と平行方向に並列して配設されており、
前記固定ローラと前記付勢ローラとの両円周面の間隙において前記両ローラに挟持され、前記付勢ローラの付勢力により前記固定ローラに押圧された位置決め部材を設けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のラインプリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−245604(P2007−245604A)
【公開日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−74004(P2006−74004)
【出願日】平成18年3月17日(2006.3.17)
【出願人】(000010098)アルプス電気株式会社 (4,263)
【Fターム(参考)】