説明

ラセミ体混合物の分離方法

本発明は、所望の鏡像体の存在下、モノマーとしてのシリカ源と、官能的モノマーとしてのアミノアルキルシランとの加水分解的な制御された重合と、表面のOH基の被覆と、カプセル化された鏡像体のシリカからの脱離とを備えるゾル−ゲル法により所望の鏡像体と共にシリカ上に緻密な分子インプリントを成長させることを備える、ラセミ体混合物の分離方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゾル−ゲル法により、所望の鏡像体と共に、シリカに緻密な分子インプリントを成長させることからなるラセミ体混合物の分離方法に関するものである。より詳細には、規定された形状と大きさとを備え、ナノオーダーの細孔のあるシリカが、対応するラセミ体混合物の分離のために、所望の鏡像体の分子インプリントにより、成長させられる。本発明は、官能化されたインプリント材料に関する。より詳細には、本発明は、そこに形成された1つの空間的に組織化された官能基により、制御された大きさと形状との独立の細孔を備えるアモルファスシリカに関するものである。
【背景技術】
【0002】
アミノ酸誘導体と糖化合物との分離は、共有の相互作用を介して官能的モノマーを用いる嵩高いポリマーネットワークを用いることにより行われる(非特許文献1参照)。主な不利な点は、ポリマーの製造に用いられるインプリントの量がポリマー全体の3%までに過ぎないことであり、細孔形成剤(溶媒)が除去された後、ポリマーの構造的な完全な状態のいくらかが失われ、サイトの変形を導くことである。
【0003】
嵩高い微細孔のあるシリカの分子インプリントは、ケイ素源としてテトラエチルオルトシリケートを用いる共有結合的方法により行われる(非特許文献2参照)。この方法の主な不利な点は、ゾル−ゲル合成に用いられるインプリントの量が、TEOSケイ素に関しインプリントケイ素の2モル%だけに対応することである。
【0004】
アミノ酸誘導体の鏡像体の分離は、架橋剤の存在下、インプリント分子を備えるモノマーの重合を用いて行われる(非特許文献3,4参照)。この方法の主な欠点は、ポリマーの構造的な完全な状態のいくらかが失われ、サイトの変形を導くことである。(−)−メントールは、シリカを用いるインプリント分子として用いられる(非特許文献5参照)。この方法の主な欠点は、鏡像体選択性が低いことである。
【0005】
分子インプリント法は、有機ポリマーに対して用いられ、さらに、シリコンウエハのような表面に薄膜を形成させる(特許文献1参照)。この方法は、いくらか選択性の高い受容サイトを、糖、アミノ酸のような錯体分子に構築することができる。この方法の主な欠点は、インプリントされるポリマーが水溶液中の基質に対しその親和性を失うことである。
【特許文献1】米国特許第5587273号明細書
【非特許文献1】Wulf Angew, Chem.Int.Ed., 1812, 34, 1995
【非特許文献2】Davis et al., Nature, 283, 403, 2000
【非特許文献3】Mosbach et al., Biotechnology 163, 1996
【非特許文献4】Mosbach et al., Journal of Chromatography 391, 470, 1989
【非特許文献5】Pinel et al., Advanced Materials. 1997, 9, 582
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の主目的は、ゾル−ゲル法により、所望の鏡像体と共に、シリカに緻密な分子インプリントを成長させることからなるラセミ体混合物の分離方法を提供することである。
【0007】
本発明の他の目的は、対応するラセミ体混合物の分離のために、所望の鏡像体の分子インプリントにより、規定された形状と大きさとを備えるナノオーダーの細孔のあるシリカを成長させることである。
【0008】
本発明のさらに他の目的は、ゾル−ゲル法により、所望の鏡像体と共に、シリカに緻密な分子インプリントを成長させることからなり、選択性が良好であるラセミ体混合物の分離方法を提供することである。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、分離のために高価な化合物の使用が避けられるラセミ体混合物の分離方法を提供することである。
【0010】
本発明のさらに他の目的は、環境保全の上で安全であり、単純かつ経済的であるラセミ体混合物の分離方法を提供することである。
【0011】
本発明のさらに他の目的は、インプリントされたシリカが選択性を存する状態で何回でも使用することのできるラセミ体混合物の分離方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の新規性は、初めての、高純度の鏡像体による、対応するラセミ体混合物の分離のための所望の鏡像体に適合するように規定された形状と大きさとを備えるナノオーダーの細孔のあるシリカの設計と成長とにある。ナノオーダーの細孔のあるシリカは、ゾル−ゲル法により成長させられ、所望の鏡像体の存在下、モノマーとして用いられるテトラエチルオルトシリケートと官能的モノマーとしてのアミノアルキルシランとの加水分解重合と、表面のOH基の被覆と、最後にカプセル化された鏡像体の脱離とを含み、ラセミ体混合物からの鏡像体の選択的吸着が、光学的に高純度での分離をもたらす。
【0013】
加水分解重合の間に、3−アミノアルカンの官能的シリカのモノマーは、保護アミノ酸の−COOH基と間に強い水素結合の相互作用を形成し、また、2つの官能的モノマーまたは、官能的モノマーとインプリント分子との間に疎水性で双曲子−双曲子の相互作用を形成する。合成されたものとしてのシリカがアミノ酸誘導体とマンデル酸との分離に用いられるとき、高い鏡像選択性が得られる。このように成長させられたナノオーダーの細孔のあるシリカは、所望の鏡像体の3−12%を吸着することができる高い負荷容量を持つ。このように、ナノオーダーの細孔のあるシリカは、初めて、ラセミ体混合物の分離に、ポリマーでは可能ではない高い処理量(through put)を与える。このように初期の特許は、その方法の商業的現実性と経済性とのために期待されるものに達しなかった。従って、合成されたものとしてのシリカは、特に、官能基を有するラセミ化合物の分離のためにより良い選択である。このように本発明は、アミノ酸誘導体とマンデル酸との分離のために最良の技術的−経済的方法(route)を提案する。
【0014】
従って、本発明は、ゾル−ゲル法により所望の鏡像体と共にシリカ上に緻密な分子インプリントを成長させることを備え、前記ゾル−ゲル法は所望の鏡像体の存在下、モノマーとしてのシリカ源と、官能的モノマーとしてのアミノアルキルシランとの加水分解的な制御された重合と、表面のOH基の被覆と、カプセル化された鏡像体のシリカからの脱離とを備え、鏡像体の3−12%のラセミ体混合物からの選択的吸着が、光学的に高純度での分離をもたらす、ラセミ体混合物の分離方法を提供する。
【0015】
本発明の一態様において、アミノアルキルシランのアルキル基は、エチル基、プロピル基、ブチル基からなる群から選択される。
【0016】
本発明の他の態様において、用いられるシリカは、対応するラセミ体混合物の分離のための所望の鏡像体に適合するように、規定された形状と大きさとで設計され成長させられるナノオーダーの細孔のあるシリカである。
【0017】
本発明の他の態様において、用いられるシリカ源は、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)である。
【0018】
本発明の他の態様において、官能的モノマーは、3−アミノアルキルトリエトキシシランからなる。
【0019】
本発明のさらに他の態様において、アルキル基は、エチル基、プロピル基、ブチル基からなる群から選択される。
【0020】
本発明の他の態様において、分離のために用いられるインプリントされたシリカは、多数回に亘ってリサイクルされる。
【0021】
本発明の他の態様において、官能的モノマー分子に対するインプリントの比は、1:2から1:5までである。
【0022】
本発明の一態様において、用いられる鏡像体のインプリントは、Cbz保護(L)−アラニン、(L)−フェニルアラニン、(L)−グルタミン酸、l−マンデル酸からなる。
【0023】
本発明の他の態様において、用いられるTEOSに対するインプリント分子の比率は、2%から10%までである。
【0024】
本発明のさらに他の態様において、制御された加水分解に用いられる溶媒は、蒸留水である。
【0025】
本発明のさらに他の態様において、表面のOH基の被覆は、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルヂシラザンとクロロトリメチルシランとの等モル混合物により行われる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明は、酵素の特異性の原理と、非生物学的状況における触媒作用とを応用する。最も一般的な用語において、本発明は、酵素の活性サイトと同種である、制御された大きさと形状との不連続な空隙を有するアモルファス無機材料の成長に関する。空隙の大きさと形状とは容易に変化し、典型的に、所望の基質(所望の鏡像体分子に依存する)に対し相補的である。一つまたはそれ以上の空間的に組織化された官能基が、それぞれの空隙の中で、且つ、インプリント材料が実質的に同様に官能化された複数の空隙を含むように、互いに規定された三次元的関係に位置づけられる。一つまたはそれ以上の官能基の位置と同一性との両方の変化により、異なった組み合わせの基質の特有の吸収性と、非生物学なことに基づく(non-biologically-based)触媒作用が作り出される。
【0027】
本発明の新規性は、初めての、高純度の鏡像体による、対応するラセミ体混合物の分離のための所望の鏡像体に適合するように規定された形状と大きさとを備えるナノオーダーの細孔のあるシリカの設計と成長とにある。ナノオーダーの細孔のあるシリカは、ゾル−ゲル法により成長させられ、所望の鏡像体の存在下、モノマーとして用いられるテトラエチルオルトシリケートと官能的モノマーとしてのアミノアルキルシランとの加水分解重合と、表面のOH基の被覆と、最後にカプセル化された鏡像体の脱離とを含み、ラセミ体混合物からの鏡像体の選択的吸着が、光学的に高純度での分離をもたらす。
【0028】
加水分解重合の間に、3−アミノアルカンの官能的シリカのモノマーは、保護アミノ酸の−COOH基と間に強い水素結合の相互作用を形成し、また、2つの官能的モノマーまたは、官能的モノマーとインプリント分子との間に疎水性で双曲子−双曲子の相互作用を形成する。合成されたものとしてのシリカがアミノ酸誘導体とマンデル酸との分離に用いられるとき、高い鏡像選択性が得られる。このように成長させられたナノオーダーの細孔のあるシリカは、所望の鏡像体の3−12%を吸着することができる高い負荷容量を持つ。このように、ナノオーダーの細孔のあるシリカは、初めて、ラセミ体混合物の分離に、ポリマーでは可能ではない高い処理量を与える。このように初期の特許は、その方法の商業的現実性と経済性とのために期待されるものに達しなかった。従って、合成されたものとしてのシリカは、特に、官能基を有するラセミ化合物の分離のためにより良い選択である。このように本発明は、アミノ酸誘導体とマンデル酸との分離のために最良の技術的−経済的方法を提案する。
【0029】
上記で説明したように、用いられるシリカ源は好ましくはテトラエチルオルトシリケート(「TEOS」)モノマーであり、官能的モノマーは好ましくは3−アミノアルキルトリエトキシシランであって、アルキル基はエチル基、プロピル基、ブチル基から選択される。好ましくは、官能的モノマー分子に対するインプリントの比は、1:2から1:5までである。ラセミ体混合物の分離のために用いられるインプリントされたシリカは、多数回に亘ってリサイクルされることができる。
【0030】
用いられる鏡像体のインプリントは、Cbz保護(L)−アラニン、(L)−フェニルアラニン、(L)−グルタミン酸、l−マンデル酸、その他同様のものである。用いられるTEOSに対するインプリント分子の比率は、2%から10%までである。制御された加水分解に用いられる溶媒は、好ましくは蒸留水であり、表面のOH基の被覆は、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルヂシラザンとクロロトリメチルシランとの等モル混合物によるものである。
【0031】
以下の実施例は、本発明の例として示されるものであり、本発明の範囲を限定するように解釈されるべきではない。
【実施例1】
【0032】
a)プリント分子としてのCbz保護(L)−アラニン
3.77gのCbz保護(L)−アラニンと、6.558gの3−アミノプロピルトリエトキシシランとを、100mlの無水エタノールが入った500mlビーカーに取り、強い酸−アミン水素結合の相互作用を与えるために、室温で48時間撹拌した。
b)インプリントされたシリカゲルの合成
全てのインプリントされた材料は、次の方法に従って合成された。合成に用いられるインプリント化合物の量は、シリカ源であるテトラエチルオルトシリケート(「TEOS」)に対するインプリントSiの約6モル%に対応する。
【0033】
典型的な方法において、酸−アミン混合物(100mlのエタノール中に1.31g)が入った1リットルビーカーに対し、70mlの乾燥エタノール(全エタノール量は170っmlである)、23.0mlのTEOSをこの混合物に加え、3.0mlの2−プロパノールをこの混合物に加えた。最後に、61mlのpH2.0の水性HClをゲル混合物に加えた。混合物を広口瓶の蓋でゆるく覆い、0℃で12時間撹拌した。パラフィン紙で覆って、8℃で6時間、15℃で6時間、室温で5日間撹拌した。この期間の後、1インチの約3/4の液頭(liquid head)を広口瓶の中に残し、混合物を40℃のオーブンに移して、広口瓶の蓋でゆるく覆った。混合物をオーブン中で4日間、80℃で2日間熟成した後、ゲル化が起き、蓋を外した。結果として得られたガラス質のモノリスを、さらに、オーブン中で2日間熟成した。得られたシリカゲルをメタノールで徹底的に洗浄した。as−madeのインプリントされたシリカモノリスを乳鉢で粉砕して粉末にした。結果として得られた粉末を雰囲気状態下で乾燥し、アセトニトリルでソクスレー抽出し、水素化カルシウム中で24時間還流して、アモルファスシリカの細孔から水とエタノールとを除去した。アモルファスシリカを、シリカのg当たり25mlのクロロフォルムとペンタンとで別々に洗浄し、乾燥するままにした。
c)シリカの表面の被覆
表面のOH欠陥サイトを、等モルの1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンと、クロロトリメチルシランとにより、室温で24時間被覆し(「被覆された材料」)、さらに抽出した材料を調製した。
d)インプリント分子の除去
被覆の手順の前後での典型的な重量増は、約3−5重量%である。被覆の手順の次に、シリカを、シリカのg当たり50mlの無水THF、無水アセトニトリル、クロロフォルム、ペンタンで洗浄し、雰囲気状態下、デシケーター中で乾燥するままにした。洗浄され、被覆された材料を、インプリント除去のために準備した。
【0034】
被覆されたシリカ(2.00g)を、メタノール(50ml)が入った100ml丸底フラスコに取った。これに対して、6mlのNaHCO溶液の1M溶液を加え、24時間還流した。反応混合物を濾過してシリカを分離し、水とメタノールとでそれぞれ洗浄した。結果として得られたシリカゲルを36時間メタノールでソクスレー抽出し、シリカからプリント分子を完全に除去した。その後、シリカをクロロフォルム、アセトニトリル、乾燥THFで洗浄した。
e)2.0gのシリカを、20mlのエタノールが入った50ml丸底フラスコに取った。これに対して、0.12gのCBZ保護D,L−アラニンを加え、撹拌を続けた。12時間後、90%の(L)−アラニン誘導体がインプリントされたシリカと平衡に達し、対掌性HPLCにより分析された。
【実施例2】
【0035】
プリント分子としてのCbz保護(L)−フェニルアラニン
プリント分子としてCbz保護(L)−フェニルアラニンを用い、実施例1と同一の方法により、インプリントされたシリカを調製した。2.0gのシリカを、20mlのエタノールが入った50ml丸底フラスコに取った。これに対して、0.12gのCbz保護D,L−フェニルアラニンを加え、撹拌を続けた。12時間後、70%の(L)−フェニルアラニン誘導体がインプリントされたシリカと平衡に達し、対掌性HPLCにより分析された。
【実施例3】
【0036】
プリント分子としてのCbz保護(L)−グルタミン酸
プリント分子としてCbz保護(L)−グルタミン酸を用い、実施例1と同一の方法により、インプリントされたシリカを調製した。2.0gのシリカを、20mlのエタノールが入った50ml丸底フラスコに取った。これに対して、0.12gのCbz保護D,L−グルタミン酸を加え、撹拌を続けた。12時間後、63%の(L)−グルタミン酸誘導体がインプリントされたシリカと平衡に達し、対掌性HPLCにより分析された。
【実施例4】
【0037】
プリント分子としてのl−マンデル酸
プリント分子としてl−マンデル酸を用い、実施例1と同一の方法により、インプリントされたシリカを調製した。2.0gのシリカを、20mlのエタノールが入った50ml丸底フラスコに取った。これに対して、0.12gのd,l−マンデル酸を加え、撹拌を続けた。12時間後、90%のl−マンデル酸がインプリントされたシリカと平衡に達し、対掌性HPLCにより分析された。
【0038】
本発明の主な利点は、次のとおりである。
1.ナノオーダーの細孔のあるインプリントされたシリカを用いるラセミ化合物の分離のための新規な方法であること。
2.安価で容易に入手できるテトラエチルオルトシリケートが、インプリントされたシリカの調製のためのケイ素源として用いられる。
3.選択性が優れており、従来の方法に匹敵する。
4.本方法は、分離のための高価な化合物の使用を不要にする。
5.本方法は、廃棄の問題が全く無いので、環境保全上安全である。
6.インプリントされたシリカは選択性を存する状態で何回でも使用することができる。
7.この方法は、単純で、清潔で、巧妙である。
8.本方法は、高いインプリント負荷を有するので経済的である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゾル−ゲル法により所望の鏡像体と共にシリカ上に緻密な分子インプリントを成長させることを備え、前記ゾル−ゲル法は所望の鏡像体の存在下、モノマーとしてのシリカ源と、官能的モノマーとしてのアミノアルキルシランとの加水分解的な制御された重合と、表面のOH基の被覆と、カプセル化された鏡像体のシリカからの脱離とを備え、鏡像体の3−12%のラセミ体混合物からの選択的吸着が光学的に高純度での分離をもたらすことを特徴とするラセミ体混合物の分離方法。
【請求項2】
用いられるシリカは、対応するラセミ体混合物の分離のための所望の鏡像体に適合するように規定された形状と大きさとで設計され成長させられるナノオーダーの細孔のあるシリカであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
用いられるシリカ源は、テトラエチルオルトシリケートであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項4】
官能的モノマーは、3−アミノアルキルトリエトキシシランからなることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
アルキル基は、エチル基、プロピル基、ブチル基からなる群から選択されることを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項6】
分離のために用いられるインプリントされたシリカは、多数回に亘ってリサイクルされることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項7】
官能的モノマー分子に対するインプリントの比は、1:2から1:5までであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項8】
用いられる鏡像体のインプリントは、Cbz保護(L)−アラニン、(L)−フェニルアラニン、(L)−グルタミン酸、l−マンデル酸からなることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項9】
TEOSに対するインプリント分子の比率は、2%から10%までであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項10】
制御された加水分解に用いられる溶媒は、蒸留水であることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項11】
表面のOH基の被覆は、1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルヂシラザンとクロロトリメチルシランとの等モル混合物により行われることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項12】
用いられるシリカ源は、テトラエチルオルトシリケート(「TEOS」)と、官能的モノマーとしての3−アミノアルキルトリエトキシシランであることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項13】
アルキル基は、エチル基、プロピル基、ブチル基から選択されることを特徴とする請求項12記載の方法。
【請求項14】
制御された加水分解は、0℃から80℃までで行われることを特徴とする請求項1記載の方法。

【公表番号】特表2006−509011(P2006−509011A)
【公表日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−556566(P2004−556566)
【出願日】平成14年12月2日(2002.12.2)
【国際出願番号】PCT/IB2002/005073
【国際公開番号】WO2004/050586
【国際公開日】平成16年6月17日(2004.6.17)
【出願人】(595023873)カウンシル・オブ・サイエンティフィック・アンド・インダストリアル・リサーチ (69)
【Fターム(参考)】