ラベル作成装置
【課題】複数の加熱手段を有するラベル作成装置の提供。
【解決手段】
第1サーマルヘッド311及び第2サーマルヘッド314を用いて、印字テープ420に対し、印字動作及び粘着活性化動作を施すことができる。また、印字動作において加熱された位置には、粘着活性化動作が行われないため、印字テープ420に定着したインク層431が再溶解することを防ぐことができ、所望のラベルを作成することができる。また、断熱層を必要としないため、薄いラベルを作成することができる。
【解決手段】
第1サーマルヘッド311及び第2サーマルヘッド314を用いて、印字テープ420に対し、印字動作及び粘着活性化動作を施すことができる。また、印字動作において加熱された位置には、粘着活性化動作が行われないため、印字テープ420に定着したインク層431が再溶解することを防ぐことができ、所望のラベルを作成することができる。また、断熱層を必要としないため、薄いラベルを作成することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の加熱手段を有するラベル作成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、粘着ラベルを作成するラベル作成装置が種々提案されている。例えば、下記特許文献1には、感熱発色層、断熱層、感熱性粘着剤層を有する印字テープを使用して粘着ラベルを作成するラベル作成装置が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平11−79152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の印字テープは、一方の面を熱されたときにその熱が他面に伝わらないようにするために断熱層を必要とする。そのため、当該印字テープは、断熱層を有しないテープに比べ、金額コスト・作成コストが断熱層の分だけ増加し、また、作成される粘着ラベルの厚みが断熱層の分だけ厚くなる。コスト削減、及び/または、薄い粘着ラベルの作成の観点からは、断熱層を有しない印字テープを使用して粘着ラベルを作成することが望ましい。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、所望のラベルを作成することができるラベル作成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面である請求項1に係る発明は、一面に印字面を有し、かつ、他面に熱活性性の粘着剤層を有する印字媒体を使用して粘着ラベルを作成するラベル作成装置であって、前記印字媒体の印字面に対向して配置され、かつ、複数個の微小発熱体から構成される第1サーマルヘッドと、前記印字媒体の粘着剤層の側に対向して配置され、かつ、複数個の微小発熱体から構成される第2サーマルヘッドと、前記印字媒体に印字される印字データを受け付ける印字データ受付手段と、前記粘着剤層を活性化させる粘着領域を示す領域データを受け付ける粘着領域受付手段と、前記受け付けた印字データに基いて、前記印字面に印字を行うよう前記第1サーマルヘッドを制御する印字制御手段と、前記領域データが示す粘着領域の内、前記印字データに基いて印字される印字領域以外の領域に、前記粘着剤層を活性化させるよう前記第2サーマルヘッドを制御する粘着活性制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の一側面である請求項2に係る発明は、請求項1のラベル作成装置であって、作成される粘着ラベルの前記他面側を全て活性化させる粘着領域とするラベル全面タイプ、及び、作成される粘着ラベルの一端部の近傍のみを活性化させる粘着領域とする付箋タイプ、を選択肢として有し、前記粘着領域受付手段は、前記選択肢を受付可能であることを特徴とする。
【0008】
本発明の一側面である請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2のラベル作成装置であって、前記第2サーマルヘッドにより加熱される粘着領域がビットマップイメージとして格納されるイメージバッファと、前記受け付けた印字データ及び前記受け付けた領域データに基いて、前記ビットマップイメージを作成し該作成したビットマップイメージを前記イメージバッファに格納する格納手段と、をさらに有し、前記粘着活性制御手段は、前記ビットマップイメージに基いて前記第2サーマルヘッドを制御することを特徴とする。
【0009】
本発明の一側面である請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3いずれかのラベル作成装置であって、前記領域データが示す粘着領域が前記印字領域と重なるか否かを判断する重複判断手段、をさらに有し、前記粘着活性制御手段は、前記重複判断手段の判断結果に基いて、重ならないと判断された粘着領域に対応する前記微小発熱体を発熱制御し、重なると判断された粘着領域に対応する前記微小発熱体を発熱制御しないことを特徴とする。
【0010】
本発明の一側面である請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4いずれかのラベル作成装置であって、両面に印字面を有する両面印字媒体が装着可能であり、前記両面印字媒体が装着された場合、前記粘着活性制御手段は、前記第2サーマルヘッドに対向する面に印字を行うよう該第2サーマルヘッドを制御することを特徴とする。
【0011】
本発明の一側面である請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5いずれかのラベル作成装置であって、前記粘着領域受付手段は、複数の前記領域データを受付可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1のラベル作成装置では、粘着活性制御手段が、領域データが示す粘着領域の内、印字データに基いて印字される印字領域以外の領域に、前記粘着剤層を活性化させるよう前記第2サーマルヘッドを制御する。これにより、一方の面の熱が他面に伝わる印字テープを用いたとしても、その熱は第1サーマルヘッドによって印字された印字領域に影響を与えないので、所望の粘着ラベルを作成することができる。
なお、請求項1のラベル作成装置は、インクリボンタイプ及び感熱タイプのいずれのラベル作成装置としても実現可能である。ここで、インクリボンタイプの場合、印字テープに定着したインクリボンは、第2サーマルヘッドの発熱によっても再融解しない。また、感熱タイプの場合、感熱層は、第2サーマルヘッドの発熱によっても発色しない。
【0013】
請求項2のラベル作成装置では、活性化させる粘着領域を所定の選択肢としてユーザに選択させることができる。これにより、ユーザは簡易な操作で所望の粘着領域を指示することができる。
【0014】
請求項3のラベル作成装置では、粘着活性制御手段は、ビットマップイメージに基いて微小発熱素子を制御する。これにより、粘着活性制御手段における処理を簡素化することができる。
【0015】
請求項4のラベル作成装置では、前記粘着活性制御手段は、領域データが示す粘着領域と前記印字領域と重ならない粘着領域に対応する微小発熱体を発熱制御し、重なる粘着領域に対応する微小発熱体を発熱制御しない。これにより、第2サーマルヘッドによる加熱される粘着領域をイメージとして格納するバッファを必要としないため、第2サーマルヘッドの制御におけるメモリ使用量を少なくすることができる。
【0016】
請求項5のラベル作成装置では、両面印字媒体が装着可能であり、印字テープの両面に印字を行うことができる。これにより、装着される印字媒体に応じて、両面印字の印字テープ、及び、一方の面に粘着層を有する印字テープをいずれも作成することができるので、ラベル作成装置の汎用性を高めることができる。
また、両面に印字を行う場合、第2サーマルヘッドは、印字テープに印字を行うために用いられる。また、一方の面と他面とで印字色を変えることができる。
【0017】
請求項6のラベル作成装置では、複数の領域データを受付可能である。これにより、所望の複数領域に粘着層を有する粘着ラベルを作成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態に係るラベル作成装置について説明する。
【0019】
[第1実施形態]
まず、ラベル作成装置の概略構成について説明する。図1は、ラベル作成装置の概略構成を示している。図1に示すように、ラベル作成装置100は、コンピュータ200と、テーププリンタ300とから構成される。
【0020】
コンピュータ200について説明する。コンピュータ200は、ホストコントローラ201、ディスプレイ202、キーボード203、マウス204から構成される。
ディスプレイ202には、種々の画像・画面が表示される。
【0021】
キーボード203には、テキストを作成するための文字入力キー、種々の信号を出力するコントロールキー、及び、改行指令や各種処理の実行、選択を指令するリターンキー、ディスプレイ202の表示画面上でカーソルを上下、左右に移動させるカーソルキー等が設けられている。
【0022】
マウス204の移動操作に応じて、ポインタがディスプレイ202上を移動する。また、マウスのクリック操作に応じて、ディスプレイ202上の所定の選択肢が選択され、所定の操作が行われる。
なお、必要に応じ、コンピュータ200に対し、タッチパネル等を接続してもよい。
【0023】
テーププリンタ300について説明する。テーププリンタ300には、種々のテープカセット(後述)が装着される。テーププリンタ300は、装着されたテープカセットに対し、印字動作、粘着活性化動作等を行い、ユーザの入力指示に従ってラベルを作成する。また、テーププリンタ300は、装着されたテープカセットの種類を検出するためのカセットセンサを有している。
【0024】
テーププリンタ300には、その上面に文字キーや制御キー等の多数のキーを含むキーボード301と、ラベルの編集作業等を行う際に参照するラベルのイメージ等を表示するディスプレイ302とを備えている。また、テーププリンタ300の側壁には、印刷テープを外部に排出する排出口303が形成されている。
また、テーププリンタ300の内部には、カセット収納部310(後述)が形成されている。
【0025】
以下の説明においては、ユーザは、ディスプレイ202上のレイアウト編集画面を用いてラベルのレイアウトを作成し、コンピュータ200は、当該レイアウトを示す設定情報をテーププリンタ300に送信し、テーププリンタ300は、当該設定情報に基づいてラベルを作成する、という形態について説明する。しかしながら、本発明はこの形態に限定されるものではなく、本発明が、テーププリンタのみを用いて所望のラベルを作成する形態としても実現可能であることはいうまでもない。
【0026】
次に、コンピュータ200の回路構成について説明する。図2は、コンピュータ200の回路ブロック図である。
図2に示すように、コンピュータ200のホストコントローラ201は、CPU41、ROM42、RAM43、入出力インタフェース44、通信用インタフェース45、磁気ディスクコントローラ46、磁気ディスクドライブ47、ハードディスクコントローラ48、ハードディスクドライブ49、ディスプレイコントローラ50、通信用インタフェース51を備えている。
【0027】
CPU41、ROM42、RAM43、入出力インタフェース44、通信用インタフェース45、及び通信用インタフェース51は、バス線52により相互に接続されており、データの送受信を行う。
入出力インタフェース44には、磁気ディスクコントローラ46、ハードディスクコントローラ48、ディスプレイコントローラ50が接続されている。磁気ディスクコントローラ46は、磁気ディスクドライブ47を駆動制御する。ハードディスクコントローラ48は、ハードディスクドライブ49を駆動制御する。ディスプレイコントローラ50は、ディスプレイ202の表示内容を制御する。
【0028】
ハードディスクドライブ49に装着されるハードディスクには、オペレーティングシステム(OS)、通信用プロトコルソフトウェア、ブラウザ、各種アプリケーションソフトウェアが必要に応じて格納される。
磁気ディスク55には、磁気ディスクドライブ47を介して種々のデータが記憶される。
通信用インタフェース45は、例えば、LAN、USB(Universal Serial Bus)等の規格を用いて、テーププリンタ300や外部の電子機器との間で双方向データ通信が可能である。
通信用インタフェース51は、LAN等に接続されている。
入出力インタフェース44には、キーボード203、マウス204が接続されている。
【0029】
CPU41は、コンピュータ200全体を制御する。
ROM42には、種々のプログラムが記憶されている。ROM42に記憶されている種々のプログラムは、CPU41によって実行される。
RAM43は、CPU41が種々の処理を実行する際に、各種データを一時的に記憶する。
【0030】
次に、ディスプレイ202に表示されるレイアウト編集画面について説明する。
図3は、レイアウト編集画面の一例である。図3に示すように、レイアウト編集画面80には、タイトルバー81、メニューバー82、ツールバー83、ツールバー84、編集領域85、ポインタ86が設けられている。
【0031】
ユーザは、ツールバー83及びツールバー84に設けられた種々のボタンを用いて、編集領域85上に、作成するテープレイアウト90を表示させ、テープレイアウト90内に、印字する印字内容及び粘着性を発生させる領域(粘着領域)を設定する。
【0032】
図3は、テープレイアウト90に、「ABC」及び「abc」が入力され、2つの粘着領域が指示された様子を示している。
以下において、「ABC」が印字される領域を印字領域93という。「abc」が印字される領域を印字領域94という。また、2つの粘着領域をそれぞれ、粘着領域91及び粘着領域92という。
【0033】
図3に示される状態で、ラベル作成を指示する操作が行われることにより、テープレイアウト90で規定されるラベルを作成するために必要な情報(設定情報)が、RAM43に記憶される。また、コンピュータ200は、テーププリンタ300に対し、当該ラベルを作成することを指示する指示信号(コマンド)を送信する。
【0034】
次に、RAM43に記憶される設定情報について説明する。図4は、RAM43に記憶される設定情報を示す説明図である。図4に示すように、設定情報には、粘着領域91の始端座標(X1、Y1)、粘着領域91の終端座標(X2、Y2)、粘着領域92の始点座標(X5、Y5)、粘着領域92の終端座標(X6、Y6)、印字領域93の始端座標(X3、Y3)、印字領域93の終端座標(X4、Y4)、印字領域93の印字内容、印字領域94の始端座標(X7、Y7)、印字領域94の終端座標(X8、Y8)、印字領域94の印字内容、及び、ラベル長さLが含まれる。
【0035】
また、粘着領域の指定については、ツールバー上の所定のボタンが選択されることにより、レイアウト編集画面80上に所定の選択画面をポップアップ表示させ、粘着領域を選択させるように構成してもよい。
【0036】
図5は、レイアウト編集画面80に選択画面96が表示されている様子を示している。図6は、選択画面96の選択肢と設定される粘着領域との関係を示す説明図である。
【0037】
選択画面96上で、「全面」が選択されると、図6(A)に示すように、印字テープの印字面の反対側の全面が粘着領域として設定される。
選択画面96上で、「片側1」が選択されると、図6(B)に示すように、印字テープの印字面の反対側の端部(搬送方向の前端部)が粘着領域として設定される。
選択画面96上で、「片側2」が選択されると、図6(C)に示すように、印字テープの印字面の反対側の端部(搬送方向の後端部)が粘着領域として設定される。
【0038】
(カセット収納部)
次に、テーププリンタ300のカセット収納部310に配置される各要素について説明する。図7は、カセット収納部310の模式図である。
【0039】
カセット収納部310には、第1サーマルヘッド311が配置されている。第1サーマルヘッド311は、縦長四角形の平板状である。前面の左端縁部の辺に沿って、所定個数(例えば、512個)の発熱素子が一列に配列されている。
【0040】
カセット収納部310には、第1プラテンローラ312が配置されている。第1プラテンローラ312は、第1サーマルヘッド311に対し接離可能である。また、第1プラテンローラ312は、モータの駆動に基いて回転する。第1プラテンローラ312の回転を駆動源として、装着されたテープカセット400の印字テープが搬送される。図7では、第1プラテンローラ312は、第1サーマルヘッド311に対し離間状態にある。
【0041】
カセット収納部310には、第1インクリボン巻取軸313が配置されている。第1インクリボン巻取軸313は、装着されたテープカセットのインクリボン巻取スプール(後述)と連結する。第1インクリボン巻取軸313は、モータにより回転する。第1インクリボン巻取軸313が平面視反時計方向に回転することにより、装着されるテープカセット400のインクリボンスプール(後述)からインクリボンを引き出す。
【0042】
カセット収納部310には、第2サーマルヘッド314が配置されている。第2サーマルヘッド314は、縦長四角形の平板状である。前面の左端縁部の辺に沿って、所定個数(例えば、512個)の発熱素子が一列に配列されている。
【0043】
カセット収納部310には、第2プラテンローラ315が配置されている。第2プラテンローラ315は、第2サーマルヘッド314に対し接離可能である。また、第2プラテンローラ315は、モータの駆動に基いて回転する。第2プラテンローラ315の回転を駆動源として、装着されたテープカセットの印字テープが搬送される。図7では、第2プラテンローラ315は、第2サーマルヘッド314に対し離間状態にある。
【0044】
カセット収納部310には、送りローラ316及び送りローラ317が配置されている。送りローラ316及び送りローラ317は、装着されたテープカセットの印字テープを搬送する。送りローラ316及び/または送りローラ317は、モータにより回転する。送りローラ317は、送りローラ316に対し接離可能である。図7では、送りローラ317は、送りローラ316に対し離間状態にある。また、送りローラ317には、離型処理(シリコン加工)されており、印字テープの粘着剤が付着することを防止している。
【0045】
カセット収納部310には、カッタユニット318が配置されている。カッタユニット318は、テープカセットから排出された印字テープを切断する。カッタユニット318は、例えば、固定刃及び可動刃により構成することができる。この場合、可動刃が固定刃に向かって移動することにより、印字テープを切断することができ、また、可動刃は駆動回路により駆動制御される。
【0046】
また、カッタユニット318は、可動刃と受け板によって構成することができる。この場合、可動刃が受け板に向かって移動することにより、印字テープを切断することができ、また、可動刃は駆動回路により駆動制御される。
【0047】
カセット収納部310には、排出口303が形成されている。カッタユニット318を経た印字テープ(作成されたラベル)は、排出口303よりテーププリンタ300外に排出される。
【0048】
カセット収納部310には、第2インクリボン巻取軸320が配置されている。第2インクリボン巻取軸320は、装着されたテープカセットのインクリボン巻取スプール(後述)と連結する。第2インクリボン巻取軸320は、モータにより回転する。第2インクリボン巻取軸320が平面視時計方向に回転することにより、装着されるテープカセットのインクリボンスプール(後述)からインクリボンを引き出す。
【0049】
(テープカセット)
次に、テーププリンタ300に装着されるテープカセットについて説明する。図8は、テープカセットの模式図である。テープカセット400は、テーププリンタ300のカセット収納部310に着脱可能である。
図8に示すように、テープカセット400には、印字テープスプール401、インクリボンスプール404、インクリボン巻取スプール405が配置されている。
【0050】
印字テープスプール401は、図8の位置関係において、テープカセット400の右下側に位置する。印字テープスプール401には、印字テープ420が印字面を外側にして巻回されている。印字テープ420は、長尺状のテープである。印字テープ420の詳細については後述する。
【0051】
インクリボンスプール404は、図8の位置関係において、テープカセット400の右上側に位置する。インクリボン巻取スプール405は、図8の位置関係において、テープカセット400の中央上側に位置する。インクリボンスプール404には、インクリボン430がインク層を内側にして巻回されている。インクリボン巻取スプール405は、テーププリンタ300の第1インクリボン巻取軸313と連結する。第1インクリボン巻取軸313が平面視反時計方向に回転することにより、消費されたインクリボン430をインクリボン巻取スプール405に巻き取る。
【0052】
テープカセット400には、案内コロ402及び案内コロ403が配置されている。案内コロ402及び案内コロ403は、印字テープ420の搬送経路を規定する。
テープカセット400には、案内コロ406及び案内コロ407が配置されている。案内コロ406及び案内コロ407は、インクリボン430の搬送経路を規定する。
【0053】
テープカセット400には、排出口408が形成されている。印字テープ420は、排出口408からテープカセット400外に排出される。排出口408より排出された印字テープ420は、テーププリンタ300のカッタユニット318によって切断される。
【0054】
テープカセット400には、貫通穴409が形成されている。カセット収納部310にテープカセット400を装着したときに、テーププリンタ300の第2インクリボン巻取軸320が貫通穴409に挿通する。
【0055】
また、テープカセット400は、テーププリンタ300が有するカセットセンサによって読み取られる識別部(テープカセットの種類を示す)を有する。
【0056】
図9は、カセット収納部310にテープカセット400を装着した様子を示している。
図9に示すように、第1プラテンローラ312は、第1サーマルヘッド311側に位置する。すなわち、第1プラテンローラ312は、第1サーマルヘッド311に対し圧接状態にある。
【0057】
また、第2プラテンローラ315は、第2サーマルヘッド314側に位置する。すなわち、第2プラテンローラ315は、第2サーマルヘッド314に対し圧接状態にある。
また、送りローラ317は、送りローラ316側に位置する。すなわち、送りローラ317は、送りローラ316に対し圧接状態にある。
【0058】
また、貫通穴409には、第2インクリボン巻取軸320が挿通している。第1インクリボン巻取軸313は、インクリボン巻取スプール405と連結する。第1インクリボン巻取軸313が平面視反時計方向に回転することにより、装着されるテープカセット400のインクリボンスプール404からインクリボン430を引き出す。
【0059】
印字テープ420が第1サーマルヘッド311を通過するときに、印字テープ420に対し印字動作が行われる。また、印字テープ420が第2サーマルヘッド314を通過するときに、印字テープ420に対し粘着活性化動作が行われる。
【0060】
次に、印字テープ420への印字動作について説明する。
印字テープスプール401に巻回されている印字テープ420は、第1プラテンローラ312の回転駆動により、案内コロ402及び案内コロ403を経て第1サーマルヘッド311及び第1プラテンローラ312に向かって搬送される。
また、インクリボンスプール404に巻回されているインクリボン430は、インクリボン巻取スプール405の回転駆動により、案内コロ406を経て第1サーマルヘッド311及び第1プラテンローラ312に向かって搬送される。
【0061】
図10は印字動作における印字テープ420及びインクリボン430の関係を模式的に示している。
図10に示すように、インクリボン430は、基材フィルム432及びインク層431により構成されている。また、印字テープ420は、基材フィルム421、熱活性粘着剤層422により構成されている。
【0062】
印字テープ420及びインクリボン430は、第1サーマルヘッド311及び第1プラテンローラ312の位置で重ね合わされる。また、印字時には、第1サーマルヘッド311の発熱素子群が発熱駆動される。発熱素子群の発熱により、インクリボン430の被加熱部分のインク層431が溶解し、溶解したインク層431が印字テープ420に転写される。これにより、印字テープ420には正像印字が施される。
【0063】
また、発熱素子群の熱の一部が熱活性粘着剤層422に伝わったとしても、その温度は、熱活性粘着剤層422が粘着性を発生するために必要な温度よりも低いため、熱活性粘着剤層422が粘着性を発生することはない。すなわち、インク層431の溶解温度よりも、熱活性粘着剤層422の熱活性化温度の方が高くなるように設定されている。
【0064】
印字動作が行われた後、使用済みのインクリボン430は、案内コロ407を経てインクリボン巻取スプール405に巻き取られる。また、印字済みの印字テープ420とインクリボン430とは分離される。印字済みの印字テープ420は、第2サーマルヘッド314及び第2プラテンローラ315に向かって搬送される。
【0065】
次に、粘着活性化動作について説明する。
図11は、粘着活性化動作における印字テープ420の様子を模式的に示している。
【0066】
印字テープ420の熱活性粘着剤層は、第2サーマルヘッド314に接触する。そして、第2サーマルヘッド314の粘着性を発生させる位置に対応する発熱素子が発熱駆動される。これにより、印字テープ420の所望の領域のみに粘着性を発生させることができる。また、一旦粘着性が発生すると、その後温度が低下したとしても、その粘着性は保持される。
【0067】
また、印字テープ420のインク層431が転写した領域に対応する第2サーマルヘッド314の発熱素子は発熱しないように制御されるから、転写したインク層431が再融解しない。
【0068】
第2サーマルヘッド314を経た印字テープは、送りローラ316及び送りローラ317を経て、排出口303に向かって搬送される。
【0069】
(テーププリンタの回路構成)
次に、テーププリンタの回路構成について説明する。図12は、テーププリンタ300の回路ブロック図である。
図12に示すように、テーププリンタ300の制御回路部60は、CPU61、CGROM62、ROM63、RAM64、入出力インタフェース65、及び通信用インタフェース66を備えている。
CPU61、CGROM62、ROM63、RAM64、入出力インタフェース65、及び通信用インタフェース66は、バス線67により相互に接続されており、データの送受信を行う。
【0070】
CGROM62には、各キャラクタに対応するドットパターンデータが記憶されている。
ROM63は、テーププリンタ300を制御するための各種のプログラムが記憶されている。
CPU61は、ROM63に記憶されている各種のプログラムに基づいて各種の演算を行う。
RAM64には、CPU61により演算された各種の演算結果が一時的に記憶される。
【0071】
入出力インタフェース65には、各サーマルヘッド、各モータ、カッタユニット318をそれぞれ駆動する駆動回路71、駆動回路72、駆動回路73が接続されている。
通信用インタフェース66は、例えば、LAN、USB(Universal Serial Bus)等の規格を用いて、コンピュータ200との間で双方向データ通信が可能である。
【0072】
次に、テーププリンタ300が実行するラベル作成処理について説明する。
【0073】
(ラベル作成処理の第1例)
ラベル作成処理の第1例について説明する。図13及び図14は、ラベル作成処理(第1例)のフローチャートである。ラベル印刷処理は、コンピュータ200から送信されるラベル作成を指示するコマンドを受信することにより実行される。また、ラベル作成処理開始時においては、印字テープ420の先端が、カッタユニット318の位置に存在するものとする。
【0074】
S11において、コンピュータ200から取得した設定情報(印字領域に関するもの)に基づいて、印刷イメージを第1イメージバッファに展開する。なお、設定情報は、上記コマンドと同時に送信するように構成してもよく、テーププリンタ300からの要求に基づいて送信するように構成してもよい。
【0075】
印刷イメージは、N行M列の2次元情報として定義することができる。そして、座標(n、m)の情報は、印字テープ420の「mライン目」における第1サーマルヘッド311の「n番目」の発熱素子の状態(発熱/非発熱)を示している。また、第1イメージバッファは、記憶される印刷イメージの大きさに応じて、動的に確保するように構成してもよい。
【0076】
S12において、コンピュータ200から取得した設定情報(粘着領域に関するもの)に基づいて、発熱イメージを第2イメージバッファに展開する。なお、設定情報は、上記コマンドと同時に送信するように構成してもよく、テーププリンタ300からの要求に基づいて送信するように構成してもよい。
【0077】
発熱イメージは、N行M列の2次元情報として定義することができる。そして、座標(n、m)の情報は、印字テープ420の「mライン目」における第2サーマルヘッド314の「n番目」の発熱素子の状態(発熱/非発熱)を示している。
また、発熱イメージには、粘着領域の始端座標及び終端座標によって定義される矩形領域に発熱を示す情報が設定されている。すなわち、第1サーマルヘッド311によってインク層431が溶解した領域か否かに関係なく、発熱を示す情報が設定されている。
【0078】
図15は、ラベル作成処理開始時における印字テープ420の様子を示している。図15に示すように、印字テープ420の先端がカッタユニット318の位置に存在する。
S13において、印字動作を行う。ここでは、第1イメージバッファの内容(印字イメージ)に基づいて、第1サーマルヘッド311の所定の発熱素子が発熱駆動されることにより、印字テープ420の幅方向に1ライン分の印字動作が行われる。
【0079】
図13に説明を戻す。
S14において、粘着活性化動作処理を実行する。粘着活性化動作処理は、第2サーマルヘッド314を制御するための処理である。粘着活性化動作処理の詳細については後述する。
【0080】
S15において、印字テープ420の位置が第1切断位置であるか否かを判断する。すなわち、印字テープ420の先端が、カッタユニット318の位置に到着したか否かを判断する。
印字テープ420の位置が第1切断位置ではないと判断した場合は(S15:NO)、S17に移行する。
【0081】
S17において、搬送動作を行う。ここでは、印字テープ420が1ライン分搬送される。印字テープ420の先端がカッタユニット318の位置に到着するまでの間、S13、S14、S17の処理が連続して行われる。
図16は、印字テープ420が、第1サーマルヘッド311と第2サーマルヘッド314との間の距離分だけ搬送された様子を示している。なお、この間では、第2サーマルヘッド314は発熱駆動されない。
【0082】
S15において、印字テープ420の位置が第1切断位置であると判断した場合は(S15:YES)、S16に移行する。
図17は、印字テープ420の先端がカッタユニット318の位置に到着した様子を示している。
【0083】
S16において、切断動作を行う。ここでは、カッタユニット318が駆動されることにより、印字テープ420が切断される。
図18は、印字テープ420の先端が切断された様子を示している。
【0084】
S18において、印字テープ420に対する印字が終了したか否かを判断する。
印字テープ420に対する印字が終了していないと判断した場合は(S18:NO)、S13に戻る。一方、印字テープ420に対する印字が終了したと判断した場合は(S18:YES)、S19(図14)に移行する。
図19は、印字テープ420に対する印字が終了した様子を示している。
【0085】
S19において、粘着活性化動作処理を実行する。粘着活性化動作処理の詳細については後述する。
S20において、印字テープ420の位置が第2切断位置であるか否かを判断する。すなわち、印字テープ420の後端が、カッタユニット318の位置に到着したか否かを判断する。
印字テープ420の位置が第2切断位置ではないと判断した場合は(S20:NO)、S21に移行する。S21において、搬送動作を行う。S21での処理は、上述したS17の処理と同じである。
図20は、印字テープ420の後端が第2サーマルヘッド314の位置に到達した様子を示している。
【0086】
一方、S20において、印字テープ420の位置が第2切断位置であると判断した場合は(S20:YES)、S22に移行する。
図21は、印字テープ420の後端がカッタユニット318の位置に到達した様子を示している。
S22において、切断動作を行う。S22での処理は、上述したS16の処理と同じである。
図22は、印字テープ420の後端が切断された様子を示している。
【0087】
次に、粘着活性化動作処理について説明する。
図23は、粘着活性化動作処理のフローチャートである。
S31において、第2サーマルヘッド314の発熱素子のうち、発熱駆動させる発熱素子を決定する。このとき、第1イメージバッファ及び第2イメージバッファの内容が参照される。この点について、以下詳細に説明する。
【0088】
図24は、発熱イメージ、印刷イメージ、第2サーマルヘッドの関係を示した図である。なお、図24においては、第2サーマルヘッド314の発熱素子の個数が16とする。
【0089】
図24において、発熱イメージの黒部分は、発熱を示す情報を表している。また、印刷イメージのハッチ部分は、インク層431が溶解している部分であることを示している。
ここで、発熱イメージにおける対象ラインは、1〜16の全ての領域において発熱を示す情報を有している。しかしながら、印刷イメージにおける対象ラインは、5〜12の領域においては、インク層431が溶解していることを示している。
【0090】
ここで、第2サーマルヘッド314の発熱素子は、印刷文字列を囲う四角い枠外の領域に対してのみ発熱駆動されるよう制御される。
したがって、第2サーマルヘッド314の発熱素子のうち、第1〜第4番目の発熱素子及び第13〜第16番目の発熱素子のみが発熱駆動するように制御されることになる。
【0091】
説明を図23に戻す。
S22において、第2サーマルヘッド314の発熱素子を制御する。具体的には、S21で発熱駆動すると決定された発熱素子のみを発熱駆動する。
【0092】
以上説明したラベル作成処理の第1例によれば、コンピュータ200から取得した設定情報に基づいて、印字テープ420の熱活性粘着剤層422のうち、粘着領域と設定され、かつ、インク層431が溶解していない領域に対してのみ、発熱駆動させることができる。これにより、印字テープ420に定着したインク層431が再溶解することを防ぐことができる。
【0093】
(ラベル作成処理の第2例)
次に、ラベル作成処理の第2例について説明する。ラベル作成処理の第2例は、基本的にはラベル作成処理の第1例と同じであるが、第2イメージバッファに展開される発熱イメージが異なる。発熱イメージには、実際に発熱駆動される第2サーマルヘッド314の発熱素子に対応する座標についてのみ、発熱を示す情報が設定される。
【0094】
図25及び図26は、ラベル作成処理(第2例)のフローチャートである。S41、S43、S45〜S48、S50〜S52の処理は、ラベル作成処理(第1例)のS11、S13、S15〜S18、S20〜S22の処理と同じであるので、説明を省略する。
【0095】
S42において、コンピュータ200から取得した設定情報(印字領域に関するもの、及び、粘着領域に関するもの)に基づいて、発熱イメージを第2イメージバッファに展開する。このとき、発熱イメージ上の粘着領域の始端座標及び終端座標によって定義される矩形領域のうち、インク層431が溶解していない領域についてのみ、発熱を示す情報が設定される。インク層431が溶解していない領域か否かについては、第1イメージバッファの内容(印刷イメージ)が参照される。
【0096】
S44において、粘着活性化動作を行う。ここでは、第2イメージバッファの内容(発熱イメージ)に基づいて、第2サーマルヘッド314の所定の発熱素子が発熱駆動されることにより、印字テープ420の幅方向に1ライン分の粘着活性化動作が行われる。
S49において、粘着活性化動作を行う。S49での処理は、上述したS44の処理と同じである。
【0097】
以上説明したラベル作成処理の第2例では、発熱イメージには、実際に発熱駆動される第2サーマルヘッド314の発熱素子に対応する座標についてのみ、発熱を示す情報が設定される。これにより、粘着活性動作時に、第1イメージバッファを参照する必要がない。
【0098】
(ラベル印刷処理の第3例)
次に、ラベル作成処理の第3例について説明する。ラベル作成処理の第3例は、基本的にはラベル作成処理の第1例と同じであるが、発熱イメージの展開の仕方が異なる。第3例では、発熱イメージは粘着領域ごとに分けて第2イメージバッファに展開される。
【0099】
図27及び図28は、ラベル作成処理(第3例)のフローチャートである。S61、S63、S65〜S68、S70〜S72の処理は、ラベル作成処理(第1例)のS11、S13、S15〜S18、S20〜S22の処理と同じであるので、説明を省略する。
【0100】
S62において、1つめの粘着領域に関する設定情報をコンピュータ200から取得し、第2イメージバッファに発熱イメージを展開する。図3に示した例においては、粘着領域91の粘着領域だけ展開される。また、展開された粘着領域の始端座標及び終端座標(図3に示した例においては、X1及びX2)を、RAM43に記憶する。
S64において、粘着活性化動作処理を行う。
S69において、粘着活性化動作処理を行う。
【0101】
次に、粘着活性化動作処理について説明する。図29は、粘着活性化動作処理のフローチャートである。
S81において、第2サーマルヘッド314の発熱素子のうち、発熱駆動させる発熱素子を決定する。このとき、第2イメージバッファの内容が参照される。また、粘着活性化動作対象の位置(ライン)が、RAM64に記憶されている始端座標及び終端座標で特定される区間外である場合は、S81の処理は実行されない。なお、S81では、第1イメージバッファを参照する必要はない。
【0102】
S82において、第2サーマルヘッド314の発熱素子を制御する。具体的には、S81で発熱駆動すると決定された発熱素子のみを発熱駆動する。
【0103】
S83において、発熱イメージの全ての処理を終了したか否かを判断する。すなわち、粘着活性化動作対象の位置(ライン)が、RAM64に記憶されている終端座標に到達したか否かを判断する。
発熱イメージの全ての処理を終了していないと判断した場合は(S83:NO)、粘着活性化動作処理を終了する。一方、発熱イメージの全ての処理を終了していないと判断した場合は(S83:YES)、S84に移行する。
【0104】
S84において、次の粘着領域が存在するか否かを判断する。ここでは、コンピュータ200に対し問い合わせてもよく、また、コンピュータ200から受信する上記コマンドに、粘着領域の数を含ませてもよい。
次の粘着領域が存在しないと判断した場合は(S84:NO)、粘着活性化動作処理を終了する。一方、次の粘着領域が存在すると判断した場合は(S84:YES)、S85に移行する。
【0105】
S85において、次の粘着領域の設定情報をコンピュータ200から取得する。また、処理が終了している発熱イメージは、第2イメージバッファから削除される。
S86において、S85で取得した設定情報に基づいて発熱イメージを第2イメージバッファに展開する。
【0106】
以上説明したラベル処理の第3例によれば、粘着領域ごとに発熱イメージを第2イメージバッファに展開するので、第2イメージバッファの容量を少なくすることができる。
【0107】
以上説明したとおり、第1実施形態によれば、2つのサーマルヘッド(加熱手段)を用いて、印字テープに対し、インクリボンを用いた印字動作及び粘着活性化動作を施すことができる。また、印字動作において加熱された位置には、粘着活性化動作が行われないため、印字テープに定着したインク層が再溶解することを防ぐことができ、所望のラベルの作成することができる。また、断熱層を必要としないため、薄いラベルを作成することができる。
【0108】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態においては、テーププリンタ300に装着されるテープカセットが異なる。
図30は、第2実施形態のテープカセット500の模式図である。
図30に示すように、テープカセット500には、印字テープスプール401、案内コロ402、案内コロ403、貫通穴409、貫通穴501が設けられている。また、印字テープスプール401には、印字テープ520(後述)が巻回されている。
【0109】
図31は、カセット収納部310にテープカセット500を装着した様子を示している。
図31に示すように、第1プラテンローラ312は、第1サーマルヘッド311側に位置する。すなわち、第1プラテンローラ312は、第1サーマルヘッド311に対し圧接状態にある。
【0110】
また、第2プラテンローラ315は、第2サーマルヘッド314側に位置する。すなわち、第2プラテンローラ315は、第2サーマルヘッド314に対し圧接状態にある。
また、送りローラ317は、送りローラ316側に位置する。すなわち、送りローラ317は、送りローラ316に対し圧接状態にある。
また、貫通穴409には、第2インクリボン巻取軸320が挿通している。
また、貫通穴501には、第1インクリボン巻取軸313が挿通している。
【0111】
印字テープ520が第1サーマルヘッド311を通過するときに、印字テープ520に対し印字動作が行われる。また、印字テープ420が第2サーマルヘッド314を通過するときに、印字テープ520に対し粘着活性化動作が行われる。
【0112】
次に、印字テープ520への印字動作について説明する。
印字テープスプール401に巻回されている印字テープ520は、第1プラテンローラ312の回転駆動により、案内コロ402及び案内コロ403を経て第1サーマルヘッド311及び第1プラテンローラ312に向かって搬送される。
【0113】
図32は、印字動作における印字テープ520の様子を示している。図32に示すように、印字テープ520は、感熱剤層521と熱活性粘着剤層522により構成されている。
【0114】
第1サーマルヘッド311の発熱素子群の熱の一部が熱活性粘着剤層522に伝わったとしても、その温度は、熱活性粘着剤層522が粘着性を発生するために必要な温度よりも低くなるように設定されている。
また、第2サーマルヘッド314の発熱素子群の熱の一部が感熱剤層521に伝わったとしても、その温度は、感熱剤層521が発色するために必要な温度よりも低くなるように設定されている。
第1サーマルヘッド311の発熱素子群が発熱駆動されことにより、感熱剤層521の被加熱部分が発色する。これにより、印字テープ520には正像印字が施される。
【0115】
粘着活性化動作については、上述した第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
また、ラベル作成処理については、上述した第1例〜第3例のいずれについても適用することができる。
【0116】
以上説明したとおり、第2実施形態によれば、2つのサーマルヘッド(加熱手段)を用いて、感熱剤層を有する印字テープに対し、印字動作及び粘着活性化動作を施すことができる。また、用いるテーププリンタ300は、上述した第1実施形態と同じであるから、テーププリンタ300の汎用性を高めることができる。
【0117】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態においては、テーププリンタ300に装着されるテープカセットが異なる。
図33は、第3実施形態のテープカセット600の模式図である。
図33に示すように、テープカセット600には、印字テープスプール401、案内コロ402、案内コロ403、インクリボンスプール404、インクリボン巻取スプール405、案内コロ406、案内コロ407が設けられている。印字テープスプール401には、印字テープ620が巻回されている。印字テープ620は、透明または半透明の長尺状のテープである。印字テープ620の詳細については後述する。
【0118】
また、テープカセット600には、インクリボンスプール604、インクリボン巻取スプール605、案内コロ606、案内コロ607が設けられている。インクリボンスプール604には、インク層を内側にして巻回されている。インクリボン巻取スプール605は、図33の位置関係において、テープカセット600の左下側に位置する。
【0119】
図34は、カセット収納部310にテープカセット600を装着した様子を示している。
図34に示すように、第1プラテンローラ312は、第1サーマルヘッド311側に位置する。すなわち、第1プラテンローラ312は、第1サーマルヘッド311に対し圧接状態にある。
【0120】
また、第2プラテンローラ315は、第2サーマルヘッド314側に位置する。すなわち、第2プラテンローラ315は、第2サーマルヘッド314に対し圧接状態にある。
また、送りローラ317は、送りローラ316側に位置する。すなわち、送りローラ317は、送りローラ316に対し圧接状態にある。
【0121】
第1インクリボン巻取軸313は、インクリボン巻取スプール405と連結する。第1インクリボン巻取軸313が平面視反時計方向に回転することにより、装着されるテープカセット600のインクリボンスプール404からインクリボン430を引き出す。
【0122】
第2インクリボン巻取軸320は、インクリボン巻取スプール605と連結する。第2インクリボン巻取軸320は、モータにより回転する。第2インクリボン巻取軸320が平面視時計方向に回転することにより、装着されるテープカセット600のインクリボンスプール604からインクリボン630を引き出す。
【0123】
印字テープ620が第1サーマルヘッド311を通過するときに、印字テープ620に対し印字動作が行われる。また、印字テープ620が第2サーマルヘッド314を通過するときに、印字テープ620に対し印字動作が行われる。
印字動作については、上述した第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
【0124】
編集領域85(図3参照)上では、2色で印字内容を指示することができる。ただし、粘着領域を指定することはできない。
また、コンピュータ200は、印字内容及び印字色を設定情報としてテーププリンタ300に送信する。
【0125】
また、テーププリンタ300にテープカセット600が装着された場合に、当該テープカセットで印字可能な色をコンピュータ200に送信し、編集領域85上で当該色のみが選択可能となるように構成することができる。
また、一方の面に文字を印字し、逆の面に背景模様を印字するように構成してもよい。
【0126】
以上説明したとおり、第3実施形態によれば、2つのサーマルヘッド(加熱手段)を用いて、印字テープの両面に対し、インクリボンを用いた印字動作を施すことができる。また、第1の印字動作において加熱された位置には、第2の印字動作が行われないため、印字テープに定着したインク層が再溶解することを防ぐことができ、所望のラベルの作成することができる。また、断熱層を必要としないため、薄いラベルを作成することができる。
【0127】
なお、本発明は各実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはいうまでもない。例えば、サーマルヘッドを3つ備え、3色印字が可能とするように構成してもよい。また、サーマルヘッドを3つ備え、2色印字を行いかつ一方の面に粘着性を発生させるように構成してもよい。
また、作成されたラベルの印字面をラミネートするように構成してもよい。
【0128】
また、上述した各フローチャートは単なる一例であり、該各フローチャートの処理と同等の結果を得ることできるものであれば、他のフローチャートによって処理を実現してもよい。
【0129】
また、上述したラベル作成装置に係る方法、該方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、該プログラムを記録した記録媒体等としても本発明は実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】ラベル作成装置の概略構成図である。
【図2】コンピュータの回路ブロック図である。
【図3】レイアウト編集画面の一例を示した図である。
【図4】作成されるラベルの設定情報を示す説明図である。
【図5】レイアウト編集画面上に選択画面が表示されている様子を示した図である。
【図6】選択画面における選択肢と粘着領域との関係を示した図である。
【図7】カセット収納部の模式図である。
【図8】第1実施形態のテープカセットの模式図である。
【図9】第1実施形態のテープカセットをカセット収納部に装着した様子を示した図である。
【図10】印字動作における印字テープ及びインクリボンの関係を模式的に示した図である。
【図11】粘着活性化動作における印字テープの様子を模式的に示した図である。
【図12】テーププリンタの回路ブロック図である。
【図13】ラベル作成処理(第1例)のフローチャートである。
【図14】ラベル作成処理(第1例)のフローチャートである。
【図15】ラベル作成処理中の印字テープ、第1サーマルヘッド、第2サーマルヘッド、カッタユニットの関係を模式的に示した図である。
【図16】ラベル作成処理中の印字テープ、第1サーマルヘッド、第2サーマルヘッド、カッタユニットの関係を模式的に示した図である。
【図17】ラベル作成処理中の印字テープ、第1サーマルヘッド、第2サーマルヘッド、カッタユニットの関係を模式的に示した図である。
【図18】ラベル作成処理中の印字テープ、第1サーマルヘッド、第2サーマルヘッド、カッタユニットの関係を模式的に示した図である。
【図19】ラベル作成処理中の印字テープ、第1サーマルヘッド、第2サーマルヘッド、カッタユニットの関係を模式的に示した図である。
【図20】ラベル作成処理中の印字テープ、第1サーマルヘッド、第2サーマルヘッド、カッタユニットの関係を模式的に示した図である。
【図21】ラベル作成処理中の印字テープ、第1サーマルヘッド、第2サーマルヘッド、カッタユニットの関係を模式的に示した図である。
【図22】ラベル作成処理中の印字テープ、第1サーマルヘッド、第2サーマルヘッド、カッタユニットの関係を模式的に示した図である。
【図23】粘着活性化動作処理(第1例)のフローチャートである。
【図24】発熱イメージ、印字イメージ、第2サーマルヘッドの関係を示した説明図である。
【図25】ラベル作成処理(第2例)のフローチャートである。
【図26】ラベル作成処理(第2例)のフローチャートである。
【図27】ラベル作成処理(第3例)のフローチャートである。
【図28】ラベル作成処理(第3例)のフローチャートである。
【図29】粘着活性化動作処理(第3例)のフローチャートである。
【図30】第2実施形態のテープカセットの模式図である。
【図31】第2実施形態のテープカセットをカセット収納部に装着した様子を示した図である。
【図32】印字動作における印字テープ(感熱層)の様子を模式的に示した図である。
【図33】第3実施形態のテープカセットの模式図である。
【図34】第3実施形態のテープカセットをカセット収納部に装着した様子を示した図である。
【符号の説明】
【0131】
100 ラベル作成装置
200 コンピュータ
300 テーププリンタ
311 第1サーマルヘッド
314 第2サーマルヘッド
420 印字テープ
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の加熱手段を有するラベル作成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、粘着ラベルを作成するラベル作成装置が種々提案されている。例えば、下記特許文献1には、感熱発色層、断熱層、感熱性粘着剤層を有する印字テープを使用して粘着ラベルを作成するラベル作成装置が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平11−79152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の印字テープは、一方の面を熱されたときにその熱が他面に伝わらないようにするために断熱層を必要とする。そのため、当該印字テープは、断熱層を有しないテープに比べ、金額コスト・作成コストが断熱層の分だけ増加し、また、作成される粘着ラベルの厚みが断熱層の分だけ厚くなる。コスト削減、及び/または、薄い粘着ラベルの作成の観点からは、断熱層を有しない印字テープを使用して粘着ラベルを作成することが望ましい。
【0005】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、所望のラベルを作成することができるラベル作成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面である請求項1に係る発明は、一面に印字面を有し、かつ、他面に熱活性性の粘着剤層を有する印字媒体を使用して粘着ラベルを作成するラベル作成装置であって、前記印字媒体の印字面に対向して配置され、かつ、複数個の微小発熱体から構成される第1サーマルヘッドと、前記印字媒体の粘着剤層の側に対向して配置され、かつ、複数個の微小発熱体から構成される第2サーマルヘッドと、前記印字媒体に印字される印字データを受け付ける印字データ受付手段と、前記粘着剤層を活性化させる粘着領域を示す領域データを受け付ける粘着領域受付手段と、前記受け付けた印字データに基いて、前記印字面に印字を行うよう前記第1サーマルヘッドを制御する印字制御手段と、前記領域データが示す粘着領域の内、前記印字データに基いて印字される印字領域以外の領域に、前記粘着剤層を活性化させるよう前記第2サーマルヘッドを制御する粘着活性制御手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の一側面である請求項2に係る発明は、請求項1のラベル作成装置であって、作成される粘着ラベルの前記他面側を全て活性化させる粘着領域とするラベル全面タイプ、及び、作成される粘着ラベルの一端部の近傍のみを活性化させる粘着領域とする付箋タイプ、を選択肢として有し、前記粘着領域受付手段は、前記選択肢を受付可能であることを特徴とする。
【0008】
本発明の一側面である請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2のラベル作成装置であって、前記第2サーマルヘッドにより加熱される粘着領域がビットマップイメージとして格納されるイメージバッファと、前記受け付けた印字データ及び前記受け付けた領域データに基いて、前記ビットマップイメージを作成し該作成したビットマップイメージを前記イメージバッファに格納する格納手段と、をさらに有し、前記粘着活性制御手段は、前記ビットマップイメージに基いて前記第2サーマルヘッドを制御することを特徴とする。
【0009】
本発明の一側面である請求項4に係る発明は、請求項1乃至請求項3いずれかのラベル作成装置であって、前記領域データが示す粘着領域が前記印字領域と重なるか否かを判断する重複判断手段、をさらに有し、前記粘着活性制御手段は、前記重複判断手段の判断結果に基いて、重ならないと判断された粘着領域に対応する前記微小発熱体を発熱制御し、重なると判断された粘着領域に対応する前記微小発熱体を発熱制御しないことを特徴とする。
【0010】
本発明の一側面である請求項5に係る発明は、請求項1乃至請求項4いずれかのラベル作成装置であって、両面に印字面を有する両面印字媒体が装着可能であり、前記両面印字媒体が装着された場合、前記粘着活性制御手段は、前記第2サーマルヘッドに対向する面に印字を行うよう該第2サーマルヘッドを制御することを特徴とする。
【0011】
本発明の一側面である請求項6に係る発明は、請求項1乃至請求項5いずれかのラベル作成装置であって、前記粘着領域受付手段は、複数の前記領域データを受付可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1のラベル作成装置では、粘着活性制御手段が、領域データが示す粘着領域の内、印字データに基いて印字される印字領域以外の領域に、前記粘着剤層を活性化させるよう前記第2サーマルヘッドを制御する。これにより、一方の面の熱が他面に伝わる印字テープを用いたとしても、その熱は第1サーマルヘッドによって印字された印字領域に影響を与えないので、所望の粘着ラベルを作成することができる。
なお、請求項1のラベル作成装置は、インクリボンタイプ及び感熱タイプのいずれのラベル作成装置としても実現可能である。ここで、インクリボンタイプの場合、印字テープに定着したインクリボンは、第2サーマルヘッドの発熱によっても再融解しない。また、感熱タイプの場合、感熱層は、第2サーマルヘッドの発熱によっても発色しない。
【0013】
請求項2のラベル作成装置では、活性化させる粘着領域を所定の選択肢としてユーザに選択させることができる。これにより、ユーザは簡易な操作で所望の粘着領域を指示することができる。
【0014】
請求項3のラベル作成装置では、粘着活性制御手段は、ビットマップイメージに基いて微小発熱素子を制御する。これにより、粘着活性制御手段における処理を簡素化することができる。
【0015】
請求項4のラベル作成装置では、前記粘着活性制御手段は、領域データが示す粘着領域と前記印字領域と重ならない粘着領域に対応する微小発熱体を発熱制御し、重なる粘着領域に対応する微小発熱体を発熱制御しない。これにより、第2サーマルヘッドによる加熱される粘着領域をイメージとして格納するバッファを必要としないため、第2サーマルヘッドの制御におけるメモリ使用量を少なくすることができる。
【0016】
請求項5のラベル作成装置では、両面印字媒体が装着可能であり、印字テープの両面に印字を行うことができる。これにより、装着される印字媒体に応じて、両面印字の印字テープ、及び、一方の面に粘着層を有する印字テープをいずれも作成することができるので、ラベル作成装置の汎用性を高めることができる。
また、両面に印字を行う場合、第2サーマルヘッドは、印字テープに印字を行うために用いられる。また、一方の面と他面とで印字色を変えることができる。
【0017】
請求項6のラベル作成装置では、複数の領域データを受付可能である。これにより、所望の複数領域に粘着層を有する粘着ラベルを作成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態に係るラベル作成装置について説明する。
【0019】
[第1実施形態]
まず、ラベル作成装置の概略構成について説明する。図1は、ラベル作成装置の概略構成を示している。図1に示すように、ラベル作成装置100は、コンピュータ200と、テーププリンタ300とから構成される。
【0020】
コンピュータ200について説明する。コンピュータ200は、ホストコントローラ201、ディスプレイ202、キーボード203、マウス204から構成される。
ディスプレイ202には、種々の画像・画面が表示される。
【0021】
キーボード203には、テキストを作成するための文字入力キー、種々の信号を出力するコントロールキー、及び、改行指令や各種処理の実行、選択を指令するリターンキー、ディスプレイ202の表示画面上でカーソルを上下、左右に移動させるカーソルキー等が設けられている。
【0022】
マウス204の移動操作に応じて、ポインタがディスプレイ202上を移動する。また、マウスのクリック操作に応じて、ディスプレイ202上の所定の選択肢が選択され、所定の操作が行われる。
なお、必要に応じ、コンピュータ200に対し、タッチパネル等を接続してもよい。
【0023】
テーププリンタ300について説明する。テーププリンタ300には、種々のテープカセット(後述)が装着される。テーププリンタ300は、装着されたテープカセットに対し、印字動作、粘着活性化動作等を行い、ユーザの入力指示に従ってラベルを作成する。また、テーププリンタ300は、装着されたテープカセットの種類を検出するためのカセットセンサを有している。
【0024】
テーププリンタ300には、その上面に文字キーや制御キー等の多数のキーを含むキーボード301と、ラベルの編集作業等を行う際に参照するラベルのイメージ等を表示するディスプレイ302とを備えている。また、テーププリンタ300の側壁には、印刷テープを外部に排出する排出口303が形成されている。
また、テーププリンタ300の内部には、カセット収納部310(後述)が形成されている。
【0025】
以下の説明においては、ユーザは、ディスプレイ202上のレイアウト編集画面を用いてラベルのレイアウトを作成し、コンピュータ200は、当該レイアウトを示す設定情報をテーププリンタ300に送信し、テーププリンタ300は、当該設定情報に基づいてラベルを作成する、という形態について説明する。しかしながら、本発明はこの形態に限定されるものではなく、本発明が、テーププリンタのみを用いて所望のラベルを作成する形態としても実現可能であることはいうまでもない。
【0026】
次に、コンピュータ200の回路構成について説明する。図2は、コンピュータ200の回路ブロック図である。
図2に示すように、コンピュータ200のホストコントローラ201は、CPU41、ROM42、RAM43、入出力インタフェース44、通信用インタフェース45、磁気ディスクコントローラ46、磁気ディスクドライブ47、ハードディスクコントローラ48、ハードディスクドライブ49、ディスプレイコントローラ50、通信用インタフェース51を備えている。
【0027】
CPU41、ROM42、RAM43、入出力インタフェース44、通信用インタフェース45、及び通信用インタフェース51は、バス線52により相互に接続されており、データの送受信を行う。
入出力インタフェース44には、磁気ディスクコントローラ46、ハードディスクコントローラ48、ディスプレイコントローラ50が接続されている。磁気ディスクコントローラ46は、磁気ディスクドライブ47を駆動制御する。ハードディスクコントローラ48は、ハードディスクドライブ49を駆動制御する。ディスプレイコントローラ50は、ディスプレイ202の表示内容を制御する。
【0028】
ハードディスクドライブ49に装着されるハードディスクには、オペレーティングシステム(OS)、通信用プロトコルソフトウェア、ブラウザ、各種アプリケーションソフトウェアが必要に応じて格納される。
磁気ディスク55には、磁気ディスクドライブ47を介して種々のデータが記憶される。
通信用インタフェース45は、例えば、LAN、USB(Universal Serial Bus)等の規格を用いて、テーププリンタ300や外部の電子機器との間で双方向データ通信が可能である。
通信用インタフェース51は、LAN等に接続されている。
入出力インタフェース44には、キーボード203、マウス204が接続されている。
【0029】
CPU41は、コンピュータ200全体を制御する。
ROM42には、種々のプログラムが記憶されている。ROM42に記憶されている種々のプログラムは、CPU41によって実行される。
RAM43は、CPU41が種々の処理を実行する際に、各種データを一時的に記憶する。
【0030】
次に、ディスプレイ202に表示されるレイアウト編集画面について説明する。
図3は、レイアウト編集画面の一例である。図3に示すように、レイアウト編集画面80には、タイトルバー81、メニューバー82、ツールバー83、ツールバー84、編集領域85、ポインタ86が設けられている。
【0031】
ユーザは、ツールバー83及びツールバー84に設けられた種々のボタンを用いて、編集領域85上に、作成するテープレイアウト90を表示させ、テープレイアウト90内に、印字する印字内容及び粘着性を発生させる領域(粘着領域)を設定する。
【0032】
図3は、テープレイアウト90に、「ABC」及び「abc」が入力され、2つの粘着領域が指示された様子を示している。
以下において、「ABC」が印字される領域を印字領域93という。「abc」が印字される領域を印字領域94という。また、2つの粘着領域をそれぞれ、粘着領域91及び粘着領域92という。
【0033】
図3に示される状態で、ラベル作成を指示する操作が行われることにより、テープレイアウト90で規定されるラベルを作成するために必要な情報(設定情報)が、RAM43に記憶される。また、コンピュータ200は、テーププリンタ300に対し、当該ラベルを作成することを指示する指示信号(コマンド)を送信する。
【0034】
次に、RAM43に記憶される設定情報について説明する。図4は、RAM43に記憶される設定情報を示す説明図である。図4に示すように、設定情報には、粘着領域91の始端座標(X1、Y1)、粘着領域91の終端座標(X2、Y2)、粘着領域92の始点座標(X5、Y5)、粘着領域92の終端座標(X6、Y6)、印字領域93の始端座標(X3、Y3)、印字領域93の終端座標(X4、Y4)、印字領域93の印字内容、印字領域94の始端座標(X7、Y7)、印字領域94の終端座標(X8、Y8)、印字領域94の印字内容、及び、ラベル長さLが含まれる。
【0035】
また、粘着領域の指定については、ツールバー上の所定のボタンが選択されることにより、レイアウト編集画面80上に所定の選択画面をポップアップ表示させ、粘着領域を選択させるように構成してもよい。
【0036】
図5は、レイアウト編集画面80に選択画面96が表示されている様子を示している。図6は、選択画面96の選択肢と設定される粘着領域との関係を示す説明図である。
【0037】
選択画面96上で、「全面」が選択されると、図6(A)に示すように、印字テープの印字面の反対側の全面が粘着領域として設定される。
選択画面96上で、「片側1」が選択されると、図6(B)に示すように、印字テープの印字面の反対側の端部(搬送方向の前端部)が粘着領域として設定される。
選択画面96上で、「片側2」が選択されると、図6(C)に示すように、印字テープの印字面の反対側の端部(搬送方向の後端部)が粘着領域として設定される。
【0038】
(カセット収納部)
次に、テーププリンタ300のカセット収納部310に配置される各要素について説明する。図7は、カセット収納部310の模式図である。
【0039】
カセット収納部310には、第1サーマルヘッド311が配置されている。第1サーマルヘッド311は、縦長四角形の平板状である。前面の左端縁部の辺に沿って、所定個数(例えば、512個)の発熱素子が一列に配列されている。
【0040】
カセット収納部310には、第1プラテンローラ312が配置されている。第1プラテンローラ312は、第1サーマルヘッド311に対し接離可能である。また、第1プラテンローラ312は、モータの駆動に基いて回転する。第1プラテンローラ312の回転を駆動源として、装着されたテープカセット400の印字テープが搬送される。図7では、第1プラテンローラ312は、第1サーマルヘッド311に対し離間状態にある。
【0041】
カセット収納部310には、第1インクリボン巻取軸313が配置されている。第1インクリボン巻取軸313は、装着されたテープカセットのインクリボン巻取スプール(後述)と連結する。第1インクリボン巻取軸313は、モータにより回転する。第1インクリボン巻取軸313が平面視反時計方向に回転することにより、装着されるテープカセット400のインクリボンスプール(後述)からインクリボンを引き出す。
【0042】
カセット収納部310には、第2サーマルヘッド314が配置されている。第2サーマルヘッド314は、縦長四角形の平板状である。前面の左端縁部の辺に沿って、所定個数(例えば、512個)の発熱素子が一列に配列されている。
【0043】
カセット収納部310には、第2プラテンローラ315が配置されている。第2プラテンローラ315は、第2サーマルヘッド314に対し接離可能である。また、第2プラテンローラ315は、モータの駆動に基いて回転する。第2プラテンローラ315の回転を駆動源として、装着されたテープカセットの印字テープが搬送される。図7では、第2プラテンローラ315は、第2サーマルヘッド314に対し離間状態にある。
【0044】
カセット収納部310には、送りローラ316及び送りローラ317が配置されている。送りローラ316及び送りローラ317は、装着されたテープカセットの印字テープを搬送する。送りローラ316及び/または送りローラ317は、モータにより回転する。送りローラ317は、送りローラ316に対し接離可能である。図7では、送りローラ317は、送りローラ316に対し離間状態にある。また、送りローラ317には、離型処理(シリコン加工)されており、印字テープの粘着剤が付着することを防止している。
【0045】
カセット収納部310には、カッタユニット318が配置されている。カッタユニット318は、テープカセットから排出された印字テープを切断する。カッタユニット318は、例えば、固定刃及び可動刃により構成することができる。この場合、可動刃が固定刃に向かって移動することにより、印字テープを切断することができ、また、可動刃は駆動回路により駆動制御される。
【0046】
また、カッタユニット318は、可動刃と受け板によって構成することができる。この場合、可動刃が受け板に向かって移動することにより、印字テープを切断することができ、また、可動刃は駆動回路により駆動制御される。
【0047】
カセット収納部310には、排出口303が形成されている。カッタユニット318を経た印字テープ(作成されたラベル)は、排出口303よりテーププリンタ300外に排出される。
【0048】
カセット収納部310には、第2インクリボン巻取軸320が配置されている。第2インクリボン巻取軸320は、装着されたテープカセットのインクリボン巻取スプール(後述)と連結する。第2インクリボン巻取軸320は、モータにより回転する。第2インクリボン巻取軸320が平面視時計方向に回転することにより、装着されるテープカセットのインクリボンスプール(後述)からインクリボンを引き出す。
【0049】
(テープカセット)
次に、テーププリンタ300に装着されるテープカセットについて説明する。図8は、テープカセットの模式図である。テープカセット400は、テーププリンタ300のカセット収納部310に着脱可能である。
図8に示すように、テープカセット400には、印字テープスプール401、インクリボンスプール404、インクリボン巻取スプール405が配置されている。
【0050】
印字テープスプール401は、図8の位置関係において、テープカセット400の右下側に位置する。印字テープスプール401には、印字テープ420が印字面を外側にして巻回されている。印字テープ420は、長尺状のテープである。印字テープ420の詳細については後述する。
【0051】
インクリボンスプール404は、図8の位置関係において、テープカセット400の右上側に位置する。インクリボン巻取スプール405は、図8の位置関係において、テープカセット400の中央上側に位置する。インクリボンスプール404には、インクリボン430がインク層を内側にして巻回されている。インクリボン巻取スプール405は、テーププリンタ300の第1インクリボン巻取軸313と連結する。第1インクリボン巻取軸313が平面視反時計方向に回転することにより、消費されたインクリボン430をインクリボン巻取スプール405に巻き取る。
【0052】
テープカセット400には、案内コロ402及び案内コロ403が配置されている。案内コロ402及び案内コロ403は、印字テープ420の搬送経路を規定する。
テープカセット400には、案内コロ406及び案内コロ407が配置されている。案内コロ406及び案内コロ407は、インクリボン430の搬送経路を規定する。
【0053】
テープカセット400には、排出口408が形成されている。印字テープ420は、排出口408からテープカセット400外に排出される。排出口408より排出された印字テープ420は、テーププリンタ300のカッタユニット318によって切断される。
【0054】
テープカセット400には、貫通穴409が形成されている。カセット収納部310にテープカセット400を装着したときに、テーププリンタ300の第2インクリボン巻取軸320が貫通穴409に挿通する。
【0055】
また、テープカセット400は、テーププリンタ300が有するカセットセンサによって読み取られる識別部(テープカセットの種類を示す)を有する。
【0056】
図9は、カセット収納部310にテープカセット400を装着した様子を示している。
図9に示すように、第1プラテンローラ312は、第1サーマルヘッド311側に位置する。すなわち、第1プラテンローラ312は、第1サーマルヘッド311に対し圧接状態にある。
【0057】
また、第2プラテンローラ315は、第2サーマルヘッド314側に位置する。すなわち、第2プラテンローラ315は、第2サーマルヘッド314に対し圧接状態にある。
また、送りローラ317は、送りローラ316側に位置する。すなわち、送りローラ317は、送りローラ316に対し圧接状態にある。
【0058】
また、貫通穴409には、第2インクリボン巻取軸320が挿通している。第1インクリボン巻取軸313は、インクリボン巻取スプール405と連結する。第1インクリボン巻取軸313が平面視反時計方向に回転することにより、装着されるテープカセット400のインクリボンスプール404からインクリボン430を引き出す。
【0059】
印字テープ420が第1サーマルヘッド311を通過するときに、印字テープ420に対し印字動作が行われる。また、印字テープ420が第2サーマルヘッド314を通過するときに、印字テープ420に対し粘着活性化動作が行われる。
【0060】
次に、印字テープ420への印字動作について説明する。
印字テープスプール401に巻回されている印字テープ420は、第1プラテンローラ312の回転駆動により、案内コロ402及び案内コロ403を経て第1サーマルヘッド311及び第1プラテンローラ312に向かって搬送される。
また、インクリボンスプール404に巻回されているインクリボン430は、インクリボン巻取スプール405の回転駆動により、案内コロ406を経て第1サーマルヘッド311及び第1プラテンローラ312に向かって搬送される。
【0061】
図10は印字動作における印字テープ420及びインクリボン430の関係を模式的に示している。
図10に示すように、インクリボン430は、基材フィルム432及びインク層431により構成されている。また、印字テープ420は、基材フィルム421、熱活性粘着剤層422により構成されている。
【0062】
印字テープ420及びインクリボン430は、第1サーマルヘッド311及び第1プラテンローラ312の位置で重ね合わされる。また、印字時には、第1サーマルヘッド311の発熱素子群が発熱駆動される。発熱素子群の発熱により、インクリボン430の被加熱部分のインク層431が溶解し、溶解したインク層431が印字テープ420に転写される。これにより、印字テープ420には正像印字が施される。
【0063】
また、発熱素子群の熱の一部が熱活性粘着剤層422に伝わったとしても、その温度は、熱活性粘着剤層422が粘着性を発生するために必要な温度よりも低いため、熱活性粘着剤層422が粘着性を発生することはない。すなわち、インク層431の溶解温度よりも、熱活性粘着剤層422の熱活性化温度の方が高くなるように設定されている。
【0064】
印字動作が行われた後、使用済みのインクリボン430は、案内コロ407を経てインクリボン巻取スプール405に巻き取られる。また、印字済みの印字テープ420とインクリボン430とは分離される。印字済みの印字テープ420は、第2サーマルヘッド314及び第2プラテンローラ315に向かって搬送される。
【0065】
次に、粘着活性化動作について説明する。
図11は、粘着活性化動作における印字テープ420の様子を模式的に示している。
【0066】
印字テープ420の熱活性粘着剤層は、第2サーマルヘッド314に接触する。そして、第2サーマルヘッド314の粘着性を発生させる位置に対応する発熱素子が発熱駆動される。これにより、印字テープ420の所望の領域のみに粘着性を発生させることができる。また、一旦粘着性が発生すると、その後温度が低下したとしても、その粘着性は保持される。
【0067】
また、印字テープ420のインク層431が転写した領域に対応する第2サーマルヘッド314の発熱素子は発熱しないように制御されるから、転写したインク層431が再融解しない。
【0068】
第2サーマルヘッド314を経た印字テープは、送りローラ316及び送りローラ317を経て、排出口303に向かって搬送される。
【0069】
(テーププリンタの回路構成)
次に、テーププリンタの回路構成について説明する。図12は、テーププリンタ300の回路ブロック図である。
図12に示すように、テーププリンタ300の制御回路部60は、CPU61、CGROM62、ROM63、RAM64、入出力インタフェース65、及び通信用インタフェース66を備えている。
CPU61、CGROM62、ROM63、RAM64、入出力インタフェース65、及び通信用インタフェース66は、バス線67により相互に接続されており、データの送受信を行う。
【0070】
CGROM62には、各キャラクタに対応するドットパターンデータが記憶されている。
ROM63は、テーププリンタ300を制御するための各種のプログラムが記憶されている。
CPU61は、ROM63に記憶されている各種のプログラムに基づいて各種の演算を行う。
RAM64には、CPU61により演算された各種の演算結果が一時的に記憶される。
【0071】
入出力インタフェース65には、各サーマルヘッド、各モータ、カッタユニット318をそれぞれ駆動する駆動回路71、駆動回路72、駆動回路73が接続されている。
通信用インタフェース66は、例えば、LAN、USB(Universal Serial Bus)等の規格を用いて、コンピュータ200との間で双方向データ通信が可能である。
【0072】
次に、テーププリンタ300が実行するラベル作成処理について説明する。
【0073】
(ラベル作成処理の第1例)
ラベル作成処理の第1例について説明する。図13及び図14は、ラベル作成処理(第1例)のフローチャートである。ラベル印刷処理は、コンピュータ200から送信されるラベル作成を指示するコマンドを受信することにより実行される。また、ラベル作成処理開始時においては、印字テープ420の先端が、カッタユニット318の位置に存在するものとする。
【0074】
S11において、コンピュータ200から取得した設定情報(印字領域に関するもの)に基づいて、印刷イメージを第1イメージバッファに展開する。なお、設定情報は、上記コマンドと同時に送信するように構成してもよく、テーププリンタ300からの要求に基づいて送信するように構成してもよい。
【0075】
印刷イメージは、N行M列の2次元情報として定義することができる。そして、座標(n、m)の情報は、印字テープ420の「mライン目」における第1サーマルヘッド311の「n番目」の発熱素子の状態(発熱/非発熱)を示している。また、第1イメージバッファは、記憶される印刷イメージの大きさに応じて、動的に確保するように構成してもよい。
【0076】
S12において、コンピュータ200から取得した設定情報(粘着領域に関するもの)に基づいて、発熱イメージを第2イメージバッファに展開する。なお、設定情報は、上記コマンドと同時に送信するように構成してもよく、テーププリンタ300からの要求に基づいて送信するように構成してもよい。
【0077】
発熱イメージは、N行M列の2次元情報として定義することができる。そして、座標(n、m)の情報は、印字テープ420の「mライン目」における第2サーマルヘッド314の「n番目」の発熱素子の状態(発熱/非発熱)を示している。
また、発熱イメージには、粘着領域の始端座標及び終端座標によって定義される矩形領域に発熱を示す情報が設定されている。すなわち、第1サーマルヘッド311によってインク層431が溶解した領域か否かに関係なく、発熱を示す情報が設定されている。
【0078】
図15は、ラベル作成処理開始時における印字テープ420の様子を示している。図15に示すように、印字テープ420の先端がカッタユニット318の位置に存在する。
S13において、印字動作を行う。ここでは、第1イメージバッファの内容(印字イメージ)に基づいて、第1サーマルヘッド311の所定の発熱素子が発熱駆動されることにより、印字テープ420の幅方向に1ライン分の印字動作が行われる。
【0079】
図13に説明を戻す。
S14において、粘着活性化動作処理を実行する。粘着活性化動作処理は、第2サーマルヘッド314を制御するための処理である。粘着活性化動作処理の詳細については後述する。
【0080】
S15において、印字テープ420の位置が第1切断位置であるか否かを判断する。すなわち、印字テープ420の先端が、カッタユニット318の位置に到着したか否かを判断する。
印字テープ420の位置が第1切断位置ではないと判断した場合は(S15:NO)、S17に移行する。
【0081】
S17において、搬送動作を行う。ここでは、印字テープ420が1ライン分搬送される。印字テープ420の先端がカッタユニット318の位置に到着するまでの間、S13、S14、S17の処理が連続して行われる。
図16は、印字テープ420が、第1サーマルヘッド311と第2サーマルヘッド314との間の距離分だけ搬送された様子を示している。なお、この間では、第2サーマルヘッド314は発熱駆動されない。
【0082】
S15において、印字テープ420の位置が第1切断位置であると判断した場合は(S15:YES)、S16に移行する。
図17は、印字テープ420の先端がカッタユニット318の位置に到着した様子を示している。
【0083】
S16において、切断動作を行う。ここでは、カッタユニット318が駆動されることにより、印字テープ420が切断される。
図18は、印字テープ420の先端が切断された様子を示している。
【0084】
S18において、印字テープ420に対する印字が終了したか否かを判断する。
印字テープ420に対する印字が終了していないと判断した場合は(S18:NO)、S13に戻る。一方、印字テープ420に対する印字が終了したと判断した場合は(S18:YES)、S19(図14)に移行する。
図19は、印字テープ420に対する印字が終了した様子を示している。
【0085】
S19において、粘着活性化動作処理を実行する。粘着活性化動作処理の詳細については後述する。
S20において、印字テープ420の位置が第2切断位置であるか否かを判断する。すなわち、印字テープ420の後端が、カッタユニット318の位置に到着したか否かを判断する。
印字テープ420の位置が第2切断位置ではないと判断した場合は(S20:NO)、S21に移行する。S21において、搬送動作を行う。S21での処理は、上述したS17の処理と同じである。
図20は、印字テープ420の後端が第2サーマルヘッド314の位置に到達した様子を示している。
【0086】
一方、S20において、印字テープ420の位置が第2切断位置であると判断した場合は(S20:YES)、S22に移行する。
図21は、印字テープ420の後端がカッタユニット318の位置に到達した様子を示している。
S22において、切断動作を行う。S22での処理は、上述したS16の処理と同じである。
図22は、印字テープ420の後端が切断された様子を示している。
【0087】
次に、粘着活性化動作処理について説明する。
図23は、粘着活性化動作処理のフローチャートである。
S31において、第2サーマルヘッド314の発熱素子のうち、発熱駆動させる発熱素子を決定する。このとき、第1イメージバッファ及び第2イメージバッファの内容が参照される。この点について、以下詳細に説明する。
【0088】
図24は、発熱イメージ、印刷イメージ、第2サーマルヘッドの関係を示した図である。なお、図24においては、第2サーマルヘッド314の発熱素子の個数が16とする。
【0089】
図24において、発熱イメージの黒部分は、発熱を示す情報を表している。また、印刷イメージのハッチ部分は、インク層431が溶解している部分であることを示している。
ここで、発熱イメージにおける対象ラインは、1〜16の全ての領域において発熱を示す情報を有している。しかしながら、印刷イメージにおける対象ラインは、5〜12の領域においては、インク層431が溶解していることを示している。
【0090】
ここで、第2サーマルヘッド314の発熱素子は、印刷文字列を囲う四角い枠外の領域に対してのみ発熱駆動されるよう制御される。
したがって、第2サーマルヘッド314の発熱素子のうち、第1〜第4番目の発熱素子及び第13〜第16番目の発熱素子のみが発熱駆動するように制御されることになる。
【0091】
説明を図23に戻す。
S22において、第2サーマルヘッド314の発熱素子を制御する。具体的には、S21で発熱駆動すると決定された発熱素子のみを発熱駆動する。
【0092】
以上説明したラベル作成処理の第1例によれば、コンピュータ200から取得した設定情報に基づいて、印字テープ420の熱活性粘着剤層422のうち、粘着領域と設定され、かつ、インク層431が溶解していない領域に対してのみ、発熱駆動させることができる。これにより、印字テープ420に定着したインク層431が再溶解することを防ぐことができる。
【0093】
(ラベル作成処理の第2例)
次に、ラベル作成処理の第2例について説明する。ラベル作成処理の第2例は、基本的にはラベル作成処理の第1例と同じであるが、第2イメージバッファに展開される発熱イメージが異なる。発熱イメージには、実際に発熱駆動される第2サーマルヘッド314の発熱素子に対応する座標についてのみ、発熱を示す情報が設定される。
【0094】
図25及び図26は、ラベル作成処理(第2例)のフローチャートである。S41、S43、S45〜S48、S50〜S52の処理は、ラベル作成処理(第1例)のS11、S13、S15〜S18、S20〜S22の処理と同じであるので、説明を省略する。
【0095】
S42において、コンピュータ200から取得した設定情報(印字領域に関するもの、及び、粘着領域に関するもの)に基づいて、発熱イメージを第2イメージバッファに展開する。このとき、発熱イメージ上の粘着領域の始端座標及び終端座標によって定義される矩形領域のうち、インク層431が溶解していない領域についてのみ、発熱を示す情報が設定される。インク層431が溶解していない領域か否かについては、第1イメージバッファの内容(印刷イメージ)が参照される。
【0096】
S44において、粘着活性化動作を行う。ここでは、第2イメージバッファの内容(発熱イメージ)に基づいて、第2サーマルヘッド314の所定の発熱素子が発熱駆動されることにより、印字テープ420の幅方向に1ライン分の粘着活性化動作が行われる。
S49において、粘着活性化動作を行う。S49での処理は、上述したS44の処理と同じである。
【0097】
以上説明したラベル作成処理の第2例では、発熱イメージには、実際に発熱駆動される第2サーマルヘッド314の発熱素子に対応する座標についてのみ、発熱を示す情報が設定される。これにより、粘着活性動作時に、第1イメージバッファを参照する必要がない。
【0098】
(ラベル印刷処理の第3例)
次に、ラベル作成処理の第3例について説明する。ラベル作成処理の第3例は、基本的にはラベル作成処理の第1例と同じであるが、発熱イメージの展開の仕方が異なる。第3例では、発熱イメージは粘着領域ごとに分けて第2イメージバッファに展開される。
【0099】
図27及び図28は、ラベル作成処理(第3例)のフローチャートである。S61、S63、S65〜S68、S70〜S72の処理は、ラベル作成処理(第1例)のS11、S13、S15〜S18、S20〜S22の処理と同じであるので、説明を省略する。
【0100】
S62において、1つめの粘着領域に関する設定情報をコンピュータ200から取得し、第2イメージバッファに発熱イメージを展開する。図3に示した例においては、粘着領域91の粘着領域だけ展開される。また、展開された粘着領域の始端座標及び終端座標(図3に示した例においては、X1及びX2)を、RAM43に記憶する。
S64において、粘着活性化動作処理を行う。
S69において、粘着活性化動作処理を行う。
【0101】
次に、粘着活性化動作処理について説明する。図29は、粘着活性化動作処理のフローチャートである。
S81において、第2サーマルヘッド314の発熱素子のうち、発熱駆動させる発熱素子を決定する。このとき、第2イメージバッファの内容が参照される。また、粘着活性化動作対象の位置(ライン)が、RAM64に記憶されている始端座標及び終端座標で特定される区間外である場合は、S81の処理は実行されない。なお、S81では、第1イメージバッファを参照する必要はない。
【0102】
S82において、第2サーマルヘッド314の発熱素子を制御する。具体的には、S81で発熱駆動すると決定された発熱素子のみを発熱駆動する。
【0103】
S83において、発熱イメージの全ての処理を終了したか否かを判断する。すなわち、粘着活性化動作対象の位置(ライン)が、RAM64に記憶されている終端座標に到達したか否かを判断する。
発熱イメージの全ての処理を終了していないと判断した場合は(S83:NO)、粘着活性化動作処理を終了する。一方、発熱イメージの全ての処理を終了していないと判断した場合は(S83:YES)、S84に移行する。
【0104】
S84において、次の粘着領域が存在するか否かを判断する。ここでは、コンピュータ200に対し問い合わせてもよく、また、コンピュータ200から受信する上記コマンドに、粘着領域の数を含ませてもよい。
次の粘着領域が存在しないと判断した場合は(S84:NO)、粘着活性化動作処理を終了する。一方、次の粘着領域が存在すると判断した場合は(S84:YES)、S85に移行する。
【0105】
S85において、次の粘着領域の設定情報をコンピュータ200から取得する。また、処理が終了している発熱イメージは、第2イメージバッファから削除される。
S86において、S85で取得した設定情報に基づいて発熱イメージを第2イメージバッファに展開する。
【0106】
以上説明したラベル処理の第3例によれば、粘着領域ごとに発熱イメージを第2イメージバッファに展開するので、第2イメージバッファの容量を少なくすることができる。
【0107】
以上説明したとおり、第1実施形態によれば、2つのサーマルヘッド(加熱手段)を用いて、印字テープに対し、インクリボンを用いた印字動作及び粘着活性化動作を施すことができる。また、印字動作において加熱された位置には、粘着活性化動作が行われないため、印字テープに定着したインク層が再溶解することを防ぐことができ、所望のラベルの作成することができる。また、断熱層を必要としないため、薄いラベルを作成することができる。
【0108】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態においては、テーププリンタ300に装着されるテープカセットが異なる。
図30は、第2実施形態のテープカセット500の模式図である。
図30に示すように、テープカセット500には、印字テープスプール401、案内コロ402、案内コロ403、貫通穴409、貫通穴501が設けられている。また、印字テープスプール401には、印字テープ520(後述)が巻回されている。
【0109】
図31は、カセット収納部310にテープカセット500を装着した様子を示している。
図31に示すように、第1プラテンローラ312は、第1サーマルヘッド311側に位置する。すなわち、第1プラテンローラ312は、第1サーマルヘッド311に対し圧接状態にある。
【0110】
また、第2プラテンローラ315は、第2サーマルヘッド314側に位置する。すなわち、第2プラテンローラ315は、第2サーマルヘッド314に対し圧接状態にある。
また、送りローラ317は、送りローラ316側に位置する。すなわち、送りローラ317は、送りローラ316に対し圧接状態にある。
また、貫通穴409には、第2インクリボン巻取軸320が挿通している。
また、貫通穴501には、第1インクリボン巻取軸313が挿通している。
【0111】
印字テープ520が第1サーマルヘッド311を通過するときに、印字テープ520に対し印字動作が行われる。また、印字テープ420が第2サーマルヘッド314を通過するときに、印字テープ520に対し粘着活性化動作が行われる。
【0112】
次に、印字テープ520への印字動作について説明する。
印字テープスプール401に巻回されている印字テープ520は、第1プラテンローラ312の回転駆動により、案内コロ402及び案内コロ403を経て第1サーマルヘッド311及び第1プラテンローラ312に向かって搬送される。
【0113】
図32は、印字動作における印字テープ520の様子を示している。図32に示すように、印字テープ520は、感熱剤層521と熱活性粘着剤層522により構成されている。
【0114】
第1サーマルヘッド311の発熱素子群の熱の一部が熱活性粘着剤層522に伝わったとしても、その温度は、熱活性粘着剤層522が粘着性を発生するために必要な温度よりも低くなるように設定されている。
また、第2サーマルヘッド314の発熱素子群の熱の一部が感熱剤層521に伝わったとしても、その温度は、感熱剤層521が発色するために必要な温度よりも低くなるように設定されている。
第1サーマルヘッド311の発熱素子群が発熱駆動されことにより、感熱剤層521の被加熱部分が発色する。これにより、印字テープ520には正像印字が施される。
【0115】
粘着活性化動作については、上述した第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
また、ラベル作成処理については、上述した第1例〜第3例のいずれについても適用することができる。
【0116】
以上説明したとおり、第2実施形態によれば、2つのサーマルヘッド(加熱手段)を用いて、感熱剤層を有する印字テープに対し、印字動作及び粘着活性化動作を施すことができる。また、用いるテーププリンタ300は、上述した第1実施形態と同じであるから、テーププリンタ300の汎用性を高めることができる。
【0117】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態においては、テーププリンタ300に装着されるテープカセットが異なる。
図33は、第3実施形態のテープカセット600の模式図である。
図33に示すように、テープカセット600には、印字テープスプール401、案内コロ402、案内コロ403、インクリボンスプール404、インクリボン巻取スプール405、案内コロ406、案内コロ407が設けられている。印字テープスプール401には、印字テープ620が巻回されている。印字テープ620は、透明または半透明の長尺状のテープである。印字テープ620の詳細については後述する。
【0118】
また、テープカセット600には、インクリボンスプール604、インクリボン巻取スプール605、案内コロ606、案内コロ607が設けられている。インクリボンスプール604には、インク層を内側にして巻回されている。インクリボン巻取スプール605は、図33の位置関係において、テープカセット600の左下側に位置する。
【0119】
図34は、カセット収納部310にテープカセット600を装着した様子を示している。
図34に示すように、第1プラテンローラ312は、第1サーマルヘッド311側に位置する。すなわち、第1プラテンローラ312は、第1サーマルヘッド311に対し圧接状態にある。
【0120】
また、第2プラテンローラ315は、第2サーマルヘッド314側に位置する。すなわち、第2プラテンローラ315は、第2サーマルヘッド314に対し圧接状態にある。
また、送りローラ317は、送りローラ316側に位置する。すなわち、送りローラ317は、送りローラ316に対し圧接状態にある。
【0121】
第1インクリボン巻取軸313は、インクリボン巻取スプール405と連結する。第1インクリボン巻取軸313が平面視反時計方向に回転することにより、装着されるテープカセット600のインクリボンスプール404からインクリボン430を引き出す。
【0122】
第2インクリボン巻取軸320は、インクリボン巻取スプール605と連結する。第2インクリボン巻取軸320は、モータにより回転する。第2インクリボン巻取軸320が平面視時計方向に回転することにより、装着されるテープカセット600のインクリボンスプール604からインクリボン630を引き出す。
【0123】
印字テープ620が第1サーマルヘッド311を通過するときに、印字テープ620に対し印字動作が行われる。また、印字テープ620が第2サーマルヘッド314を通過するときに、印字テープ620に対し印字動作が行われる。
印字動作については、上述した第1実施形態と同じであるので説明を省略する。
【0124】
編集領域85(図3参照)上では、2色で印字内容を指示することができる。ただし、粘着領域を指定することはできない。
また、コンピュータ200は、印字内容及び印字色を設定情報としてテーププリンタ300に送信する。
【0125】
また、テーププリンタ300にテープカセット600が装着された場合に、当該テープカセットで印字可能な色をコンピュータ200に送信し、編集領域85上で当該色のみが選択可能となるように構成することができる。
また、一方の面に文字を印字し、逆の面に背景模様を印字するように構成してもよい。
【0126】
以上説明したとおり、第3実施形態によれば、2つのサーマルヘッド(加熱手段)を用いて、印字テープの両面に対し、インクリボンを用いた印字動作を施すことができる。また、第1の印字動作において加熱された位置には、第2の印字動作が行われないため、印字テープに定着したインク層が再溶解することを防ぐことができ、所望のラベルの作成することができる。また、断熱層を必要としないため、薄いラベルを作成することができる。
【0127】
なお、本発明は各実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはいうまでもない。例えば、サーマルヘッドを3つ備え、3色印字が可能とするように構成してもよい。また、サーマルヘッドを3つ備え、2色印字を行いかつ一方の面に粘着性を発生させるように構成してもよい。
また、作成されたラベルの印字面をラミネートするように構成してもよい。
【0128】
また、上述した各フローチャートは単なる一例であり、該各フローチャートの処理と同等の結果を得ることできるものであれば、他のフローチャートによって処理を実現してもよい。
【0129】
また、上述したラベル作成装置に係る方法、該方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、該プログラムを記録した記録媒体等としても本発明は実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】ラベル作成装置の概略構成図である。
【図2】コンピュータの回路ブロック図である。
【図3】レイアウト編集画面の一例を示した図である。
【図4】作成されるラベルの設定情報を示す説明図である。
【図5】レイアウト編集画面上に選択画面が表示されている様子を示した図である。
【図6】選択画面における選択肢と粘着領域との関係を示した図である。
【図7】カセット収納部の模式図である。
【図8】第1実施形態のテープカセットの模式図である。
【図9】第1実施形態のテープカセットをカセット収納部に装着した様子を示した図である。
【図10】印字動作における印字テープ及びインクリボンの関係を模式的に示した図である。
【図11】粘着活性化動作における印字テープの様子を模式的に示した図である。
【図12】テーププリンタの回路ブロック図である。
【図13】ラベル作成処理(第1例)のフローチャートである。
【図14】ラベル作成処理(第1例)のフローチャートである。
【図15】ラベル作成処理中の印字テープ、第1サーマルヘッド、第2サーマルヘッド、カッタユニットの関係を模式的に示した図である。
【図16】ラベル作成処理中の印字テープ、第1サーマルヘッド、第2サーマルヘッド、カッタユニットの関係を模式的に示した図である。
【図17】ラベル作成処理中の印字テープ、第1サーマルヘッド、第2サーマルヘッド、カッタユニットの関係を模式的に示した図である。
【図18】ラベル作成処理中の印字テープ、第1サーマルヘッド、第2サーマルヘッド、カッタユニットの関係を模式的に示した図である。
【図19】ラベル作成処理中の印字テープ、第1サーマルヘッド、第2サーマルヘッド、カッタユニットの関係を模式的に示した図である。
【図20】ラベル作成処理中の印字テープ、第1サーマルヘッド、第2サーマルヘッド、カッタユニットの関係を模式的に示した図である。
【図21】ラベル作成処理中の印字テープ、第1サーマルヘッド、第2サーマルヘッド、カッタユニットの関係を模式的に示した図である。
【図22】ラベル作成処理中の印字テープ、第1サーマルヘッド、第2サーマルヘッド、カッタユニットの関係を模式的に示した図である。
【図23】粘着活性化動作処理(第1例)のフローチャートである。
【図24】発熱イメージ、印字イメージ、第2サーマルヘッドの関係を示した説明図である。
【図25】ラベル作成処理(第2例)のフローチャートである。
【図26】ラベル作成処理(第2例)のフローチャートである。
【図27】ラベル作成処理(第3例)のフローチャートである。
【図28】ラベル作成処理(第3例)のフローチャートである。
【図29】粘着活性化動作処理(第3例)のフローチャートである。
【図30】第2実施形態のテープカセットの模式図である。
【図31】第2実施形態のテープカセットをカセット収納部に装着した様子を示した図である。
【図32】印字動作における印字テープ(感熱層)の様子を模式的に示した図である。
【図33】第3実施形態のテープカセットの模式図である。
【図34】第3実施形態のテープカセットをカセット収納部に装着した様子を示した図である。
【符号の説明】
【0131】
100 ラベル作成装置
200 コンピュータ
300 テーププリンタ
311 第1サーマルヘッド
314 第2サーマルヘッド
420 印字テープ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一面に印字面を有し、かつ、他面に熱活性性の粘着剤層を有する印字媒体を使用して粘着ラベルを作成するラベル作成装置であって、
前記印字媒体の印字面に対向して配置され、かつ、複数個の微小発熱体から構成される第1サーマルヘッドと、
前記印字媒体の粘着剤層の側に対向して配置され、かつ、複数個の微小発熱体から構成される第2サーマルヘッドと、
前記印字媒体に印字される印字データを受け付ける印字データ受付手段と、
前記粘着剤層を活性化させる粘着領域を示す領域データを受け付ける粘着領域受付手段と、
前記受け付けた印字データに基いて、前記印字面に印字を行うよう前記第1サーマルヘッドを制御する印字制御手段と、
前記領域データが示す粘着領域の内、前記印字データに基いて印字される印字領域以外の領域に、前記粘着剤層を活性化させるよう前記第2サーマルヘッドを制御する粘着活性制御手段と、
を備えるラベル作成装置。
【請求項2】
作成される粘着ラベルの前記他面側を全て活性化させる粘着領域とするラベル全面タイプ、及び、作成される粘着ラベルの一端部の近傍のみを活性化させる粘着領域とする付箋タイプ、を選択肢として有し、
前記粘着領域受付手段は、前記選択肢を受付可能である、
ことを特徴とする請求項1のラベル作成装置。
【請求項3】
前記第2サーマルヘッドにより加熱される粘着領域がビットマップイメージとして格納されるイメージバッファと、
前記受け付けた印字データ及び前記受け付けた領域データに基いて、前記ビットマップイメージを作成し該作成したビットマップイメージを前記イメージバッファに格納する格納手段と、をさらに有し、
前記粘着活性制御手段は、前記ビットマップイメージに基いて前記第2サーマルヘッドを制御する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2のラベル作成装置。
【請求項4】
前記領域データが示す粘着領域が前記印字領域と重なるか否かを判断する重複判断手段、をさらに有し、
前記粘着活性制御手段は、前記重複判断手段の判断結果に基いて、重ならないと判断された粘着領域に対応する前記微小発熱体を発熱制御し、重なると判断された粘着領域に対応する前記微小発熱体を発熱制御しない、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれかのラベル作成装置。
【請求項5】
両面に印字面を有する両面印字媒体が装着可能であり、
前記両面印字媒体が装着された場合、前記粘着活性制御手段は、前記第2サーマルヘッドに対向する面に印字を行うよう該第2サーマルヘッドを制御する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれかのラベル作成装置。
【請求項6】
前記粘着領域受付手段は、複数の前記領域データを受付可能である、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5いずれかのラベル作成装置。
【請求項1】
一面に印字面を有し、かつ、他面に熱活性性の粘着剤層を有する印字媒体を使用して粘着ラベルを作成するラベル作成装置であって、
前記印字媒体の印字面に対向して配置され、かつ、複数個の微小発熱体から構成される第1サーマルヘッドと、
前記印字媒体の粘着剤層の側に対向して配置され、かつ、複数個の微小発熱体から構成される第2サーマルヘッドと、
前記印字媒体に印字される印字データを受け付ける印字データ受付手段と、
前記粘着剤層を活性化させる粘着領域を示す領域データを受け付ける粘着領域受付手段と、
前記受け付けた印字データに基いて、前記印字面に印字を行うよう前記第1サーマルヘッドを制御する印字制御手段と、
前記領域データが示す粘着領域の内、前記印字データに基いて印字される印字領域以外の領域に、前記粘着剤層を活性化させるよう前記第2サーマルヘッドを制御する粘着活性制御手段と、
を備えるラベル作成装置。
【請求項2】
作成される粘着ラベルの前記他面側を全て活性化させる粘着領域とするラベル全面タイプ、及び、作成される粘着ラベルの一端部の近傍のみを活性化させる粘着領域とする付箋タイプ、を選択肢として有し、
前記粘着領域受付手段は、前記選択肢を受付可能である、
ことを特徴とする請求項1のラベル作成装置。
【請求項3】
前記第2サーマルヘッドにより加熱される粘着領域がビットマップイメージとして格納されるイメージバッファと、
前記受け付けた印字データ及び前記受け付けた領域データに基いて、前記ビットマップイメージを作成し該作成したビットマップイメージを前記イメージバッファに格納する格納手段と、をさらに有し、
前記粘着活性制御手段は、前記ビットマップイメージに基いて前記第2サーマルヘッドを制御する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2のラベル作成装置。
【請求項4】
前記領域データが示す粘着領域が前記印字領域と重なるか否かを判断する重複判断手段、をさらに有し、
前記粘着活性制御手段は、前記重複判断手段の判断結果に基いて、重ならないと判断された粘着領域に対応する前記微小発熱体を発熱制御し、重なると判断された粘着領域に対応する前記微小発熱体を発熱制御しない、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3いずれかのラベル作成装置。
【請求項5】
両面に印字面を有する両面印字媒体が装着可能であり、
前記両面印字媒体が装着された場合、前記粘着活性制御手段は、前記第2サーマルヘッドに対向する面に印字を行うよう該第2サーマルヘッドを制御する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれかのラベル作成装置。
【請求項6】
前記粘着領域受付手段は、複数の前記領域データを受付可能である、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5いずれかのラベル作成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
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【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【公開番号】特開2010−76374(P2010−76374A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−250310(P2008−250310)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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